JP2004124936A - ポンプモジュール - Google Patents

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【課題】プレッシャレギュレータを取り付けることにより軸長が長くなることを防止するとともに、燃料ポンプの大型化または消費電力の増加を防止するポンプモジュールを提供する。
【解決手段】フィルタケース62は円筒状に形成され、燃料ポンプ32の全周を覆っている。フィルタケース62は燃料ポンプ32が吐出する燃料中の異物を除去するフィルタエレメント78を収容している。燃料ポンプ32の吐出部34の内周側にフィルタケース62の燃料流入部68が嵌合しており、燃料流入部68内に逆止弁79が設置されている。プレッシャレギュレータ80は、フィルタケース62の外周側面側の下方に設置されており、フィルタケース62を中心軸方向に投影した投影領域に一部が含まれている。サクションフィルタ58の周方向の一部を切り欠いて凹部59が形成されている。プレッシャレギュレータ80の下方端部は切り欠き領域104に位置している。
【選択図】   図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、燃料ポンプの外周側にフィルタケースを設置しているポンプモジュールに関する。
【0002】
【従来の技術】
円弧状または円筒状に形成したフィルタケース内にフィルタエレメントを収容している燃料フィルタを、燃料ポンプの外周に燃料ポンプを覆うように設置しているポンプモジュールとして、特開平6−213091号公報に開示されているものが知られている。このように円弧状または円筒状の燃料フィルタが燃料ポンプの外周を覆うことにより、ポンプモジュールが占有する空間を極力小さくすることができる。
また、特開平11−241659号公報のように、燃料フィルタの外周側方にプレッシャレギュレータを設置している燃料供給装置が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、燃料ポンプから吐出される燃料圧力を調圧するプレッシャレギュレータ、あるいは燃料ポンプから吐出される燃料の逆流を防止する逆止弁をポンプモジュールに取り付ける場合、取付位置によってはポンプモジュールの軸方向の長さが延びることがある。例えば特開平6−213091号公報では、プレッシャレギュレータがフィルタケース上方に設けられているので、ポンプモジュールの軸方向の長さが長くなっている。
【0004】
これに対し、特開平11−241659号公報では、プレッシャレギュレータが燃料フィルタの外周側方に設置されているので燃料供給装置の軸長がプレッシャレギュレータのために長くなることを防止できる。
しかし、特開平11−241659号公報の図1および図3に示すように、燃料フィルタからエンジンに燃料を供給する供給路において、燃料フィルタから上方に導出された後、曲げられた後の通路部分にプレッシャレギュレータが接続している。燃料ポンプの吐出圧は、プレッシャレギュレータで調圧された燃料圧力に、プレッシャレギュレータにいたるまでの供給路の圧損分が加わった圧力となるため、供給路の曲がりによる圧損の増加は、燃料ポンプの吐出圧の増加を招く。その結果、燃料ポンプが大型化したり、消費電力が増加するという問題が生じる。
【0005】
また特開平11−241659号公報では、プレッシャレギュレータが燃料フィルタの側方に隙間を介して設置されているので、径方向の長さが長くなるという問題がある。
また特開平11−241659号公報では、燃料フィルタが燃料ポンプの上方に設けられているため、燃料フィルタの底面と燃料タンクとの間のスペースが非常に大きくなっている。
また特開平11−241659号公報では、逆止弁が燃料フィルタの上方の供給路内に設けられているため、ポンプモジュール全体として軸方向長さが長くなるという問題がある。
【0006】
本発明の目的は、プレッシャレギュレータを取り付けることにより軸長が長くなることを防止するとともに、燃料ポンプの大型化または消費電力の増加を防止するポンプモジュールを提供することにある。
また本発明の他の目的は、プレッシャレギュレータを取り付けることによる軸方向長さの増大と径方向長さの増大とを防止し、全体としてコンパクトなポンプモジュールを提供することにある。
また本発明の他の目的は、燃料フィルタ底面と燃料タンクとの間のスペースを極力小さくしても、燃料タンク内にポンプモジュールを設置可能とすることにある。
また本発明の他の目的は、逆止弁を取り付けることにより軸長が長くなることを防止するポンプモジュールを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1から5、8から11、23、あるいは25または26のいずれか一項記載のポンプモジュールによると、プレッシャレギュレータがフィルタケースの外周側方に設置されているので、燃料ポンプの中心軸方向(以下、「燃料ポンプの中心軸方向」を単に軸方向という。)におけるフィルタケースの長さ範囲内にプレッシャレギュレータの少なくとも一部が存在する。軸方向に占める燃料フィルタとプレッシャレギュレータとの長さの合計は、燃料フィルタとプレッシャレギュレータとの軸方向の長さの合計よりも短くなる。したがって、ポンプモジュール全体として、軸方向の長さが短くなる。
【0008】
また、本発明の請求項1から5記載のポンプモジュールによると、フィルタケースの外周側面側に形成された出口開口から外周側方側に延びている取出通路に、プレッシャレギュレータに燃料を導入する調圧入口が開口しているので、フィルタケースの出口開口からプレッシャレギュレータへの供給路の曲がりによる圧損を抑制できる。さらに、フィルタケースは外周側面側に出口開口を有しているので、フィルタケースの出口開口から外周側方側に延びている取出通路において、プレッシャレギュレータに燃料を導入する調圧開口を極力フィルタケースの出口開口に近づけることができる。したがって、フィルタケースの出口開口から流出しプレッシャレギュレータに導入されるまでの供給路壁面との摩擦損失による圧損を低減できる。これにより、フィルタケースの出口開口からプレッシャレギュレータに導入されるまでの燃料通路の圧損増加による燃料ポンプの吐出圧増加を招かないので、燃料ポンプの大型化または消費電力の増加を防止できる。
【0009】
本発明の請求項2記載のポンプモジュールによると、中心軸に沿って取出通路から折れ曲がっている出口通路を形成する燃料流出部の出口部とフィルタケースの外周側面との間に径方向に形成されたデッドスペースにプレッシャレギュレータの少なくとも一部が設置されている。したがって、プレッシャレギュレータを設置することによりポンプモジュールが径方向に大型化することを防止できる。
【0010】
本発明の請求項3記載のポンプモジュールによると、中心軸に沿って取出通路から折れ曲がっている出口通路を形成する燃料流出部の出口部とフィルタケースの外周側面との間に径方向に形成されたデッドスペースにプレッシャレギュレータ全体が設置されている。したがって、プレッシャレギュレータを設置することによりポンプモジュールが径方向に大型化することを防止できる。さらに、軸方向におけるフィルタケースの長さ範囲内にプレッシャレギュレータ全体が設置されるので、ポンプモジュールの軸長を短縮できる。
【0011】
本発明の請求項4記載のポンプモジュールによると、プレッシャレギュレータは、燃料ポンプが吸入する燃料を蓄積するタンクにポンプモジュールが設置された状態で上方に余剰燃料を排出するので、プレッシャレギュレータが排出する燃料は一旦向きを変えてタンク内に排出される。これにより、タンク内に排出される余剰燃料の速度が低下するので、排出された余剰燃料により生じるタンクの振動を低減できる。したがって、この振動によりタンクから生じる騒音を低減できる。
【0012】
本発明の請求項5または9記載のポンプモジュールによると、プレッシャレギュレータがフィルタケースの外周側面に設置されているので、軸方向におけるフィルタケースの長さ範囲内にプレッシャレギュレータの少なくとも一部が存在する。さらに、プレッシャレギュレータとフィルタケースとが径方向に近づく。したがって、ポンプモジュール全体として、軸方向および径方向の体格が小さくなる。
【0013】
本発明の請求項6から10のいずれか一項記載のポンプモジュールによると、フィルタケースの燃料流入部は燃料ポンプの吐出部の内周側に軸方向に嵌合しており、逆止弁は燃料流入部に収容されている。フィルタケースの燃料流入部、燃料ポンプの吐出部および逆止弁が軸方向に占める合計の長さが短くなる。
本発明の請求項7記載のポンプモジュールによると、フィルタケースの燃料流入部、燃料ポンプの吐出部および逆止弁は軸方向の長さ範囲で重なっている。フィルタケースの燃料流入部、燃料ポンプの吐出部および逆止弁が軸方向に占める合計の長さが短くなる。
【0014】
本発明の請求項11記載のポンプモジュールによると、ケース本体と樹脂で一体成形されている燃料流出部を貫通する貫通部にプレッシャレギュレータが装着され、プレッシャレギュレータの流入通路は燃料流出部内で燃料流出部の流出通路と連通している。プレッシャレギュレータの流入通路とフィルタケースの出口開口とを接続する配管が不要である。さらに、プレッシャレギュレータが燃料流出部に形成されている貫通部の一方の開口を閉塞し他方の開口から燃料を排出するので、貫通部を他部材で閉塞する必要がない。部品点数が減少するので、ポンプモジュールの組立工数が減少する。
【0015】
本発明の請求項12記載のポンプモジュールによると、フィルタケースのケース本体は樹脂で一体成形されているので部品点数が減少する。したがって、ポンプモジュールの組立工数が減少する。
本発明の請求項13または25記載のポンプモジュールによると、プレッシャレギュレータの一部はフィルタケースを軸方向に投影した投影領域内に位置している。これにより、中心軸と直交する方向である径方向に占める燃料フィルタとプレッシャレギュレータとの長さの合計は、燃料フィルタとプレッシャレギュレータとの径方向の長さの合計よりも短くなる。したがって、ポンプモジュール全体として径方向の長さが短くなる。
【0016】
本発明の請求項15または16記載のポンプモジュールによると、フィルタケースが軸方向に占める長さ範囲は、燃料ポンプが軸方向に占める長さ範囲とほぼ等しい。フィルタケースと燃料ポンプとが軸方向に占める長さ範囲がずれないので、ポンプモシュールの軸方向の長さが短くなる。
本発明の請求項17記載のポンプモジュールによると、吐出部は燃料ポンプの中心軸上に形成されているので、燃料ポンプ内を流れる燃料が均等に吐出部に集まり、吐出部から吐出される。燃料ポンプ内部で乱流が発生しにくいので、乱流により燃料ポンプが振動することを抑制できる。
【0017】
本発明の請求項20記載のポンプモジュールによると、ポンプモジュールを設置した状態においてフィルタケースと燃料ポンプとの間を上方から下方に水が排出されるように、フィルタケースの内筒の内周側面と燃料ポンプの外周側面との間に水抜き通路が一箇所以上形成されている。これは次のような問題を解決するためである。
【0018】
フィルタケースをコンパクトな設計とするため、フィルタケースの内筒と燃料ポンプとを接触させることが望ましい。しかしながら、フィルタケースの内筒と燃料ポンプとが全周において接触していると、ポンプモジュールの設置場所によっては、フィルタケースの内筒と燃料ポンプとの間に水が溜まることがある。例えば燃料ポンプと同等、もしくはそれ以上の長さを有するサブタンク内に燃料ポンプが設置される場合、燃料ポンプは上部まで燃料中に浸る。燃料中に微量ではあるが含まれる水分は燃料よりも比重が大きいので、水分が燃料と分離して下方に沈下し、フィルタケースの内筒と燃料ポンプとの間に水が溜まる。溜まった水は燃料ポンプの上部まで達することがある。
【0019】
本発明の請求項20記載のポンプモジュールでは上記構成としたことにより、燃料ポンプの上方端面とフィルタケースの内筒の内周側面とにより形成される上方凹部に水が溜まらないので、燃料ポンプの上部に設置されている部品が腐食することを防止できる。
【0020】
本発明の請求項21記載のポンプモジュールによると、フィルタケースのうち、その内筒および外筒の各開口縁部に接続され燃料ポンプの吐出部の形成端部を覆う覆部は、燃料通路と給電用通路とを形成している。燃料通路は、吐出部と、フィルタケースにおけるフィルタエレメントの収容室とに接続されて連通し、燃料ポンプの吐出燃料を吐出部から収容室に向かって流通させる通路である。給電用通路は、燃料ポンプの受電端子を露出させ、給電線の給電端子側端部を通過させる通路である。そして燃料通路と吐出部との接続部分はシールされ、さらに給電用通路は燃料通路と連通しないように形成されている。これは次のような問題を解決するためである。
【0021】
前述した特開平6−213091号公報に開示されているポンプモジュールでは、燃料ポンプの吐出部から吐出した燃料をフィルタエレメントに導く燃料通路が、フィルタケースの外筒の開口縁部に接続されたケースカバーと燃料ポンプの吐出部側端部との間に形成されている。またこのポンプモジュールでは、燃料ポンプとして電気駆動式のポンプが使用され、燃料ポンプに駆動電流を供給する給電線がケースカバーを貫通しているので、ケースカバーと給電線との間にシールを設ける必要がある。したがって、燃料ポンプの故障時等に給電線を取り外すことは困難であり、メンテナンス性が悪い。
【0022】
本発明の請求項21記載のポンプモジュールでは上記構成としたことにより、給電線と給電用通路の通路壁との間をシールする必要性がなくなるので、給電線の給電端子と燃料ポンプの受電端子との着脱が自在となる。よって、燃料ポンプの故障時等に給電線を容易に取り外すことができるので、メンテナンス性が向上する。
【0023】
本発明の請求項22記載のポンプモジュールによると、フィルタケースは、非導電性の樹脂により形成され、燃料ポンプの金属製のポンプハウジングの全周を覆っている。フィルタケースは内筒と外筒とを有する筒状に形成され、内筒とポンプハウジングとの間は所定距離以下である。これは次のような問題を解決するためである。
【0024】
フィルタケースの内部に収容されているフィルタエレメントを燃料が通過するとき、非導電性のフィルタエレメントと燃料との摩擦などにより燃料フィルタが帯電する。そのため、帯電した燃料フィルタから静電気を逃がす必要がある。しかしながら、フィルタケースは一般に樹脂で形成されているため、電荷がフィルタケースを経由して移動することは困難である。燃料フィルタに帯電する静電気は数十kVの高電圧に達することがある。そのため、例えばフィルタケースなどを形成する材料の絶縁破壊強度を超えた電圧が長時間印加されると、樹脂で形成されたフィルタケースなどの損傷を招くという問題がある。また、近傍に存在する物体を誘導帯電させるという問題もある。
【0025】
そこで、フィルタケースあるいはフィルタエレメントを導電性の物質で形成することが考えられる。従来は、フィルタケースを導電性を高めるために、例えばカーボンを添加することにより導電性を高めた樹脂が用いられている。同様に、カーボンを添加することにより導電性を高めたろ紙がフィルタエレメントとして用いられる。しかし、カーボンが添加された樹脂やろ紙は高価であり、コストの上昇を招くという問題がある。また、燃料ポンプとフィルタケースとの間は、燃料ポンプの作動時における振動および騒音を低減するため、所定の距離が確保されている。そのため、フィルタケースあるいはフィルタエレメントの導電性を高めた場合でも、フィルタケースから例えば燃料ポンプなど他の導電部位へアースを確保しなければならない。その結果、アース用の部品を追加する必要があり、部品点数の増大を招くという問題がある。
【0026】
本発明の請求項22記載のポンプモジュールでは上記構成としたことにより、帯電した電荷はフィルタケースを経由して金属製のポンプハウジングへ消散される。フィルタケースは非導電性の樹脂であるものの、電荷が全く移動しないわけではない。そのため、ポンプハウジングとフィルタケースとの位置関係を設定することにより、電荷を燃料ポンプのポンプハウジングにアースすることができる。したがって、導電性の高い高価な樹脂ならびにアースのための部品を必要とすることなく、帯電した電荷を消散させることができる。
【0027】
本発明の請求項23または26記載のポンプモジュールによると、フィルタケースが燃料ポンプの外周の少なくとも一部を覆っている。また、タンク内にポンプモジュールを設置した状態で、プレッシャレギュレータの軸方向の長さは、フィルタケースの底部とタンクの内側底面との間隔よりも長い。
【0028】
このように請求項23または26記載の発明では、フィルタケースが燃料ポンプの外周の少なくとも一部を覆うことにより、フィルタケースの底部とタンクの内側底面とのスペースを小さくできる。
また、上記スペースを小さくしたことによって、フィルタケースの底部とタンクの内側底面との間にプレッシャレギュレータを設置できない燃料供給装置の構成において、フィルタケースの外周側方にプレッシャレギュレータを設置したことにより、ポンプモジュールの軸方向の長さを短縮してタンク内に収容できる。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を示す複数の実施例を図に基づいて説明する。
(第1実施例)
本発明の第1実施例によるポンプモジュールを用いた燃料供給装置を図2に示す。燃料供給装置10は、取付部材11、燃料吐出管12、電気コネクタ14、金属パイプ18、スプリング19、サブタンク20、蛇腹管24およびポンプモジュール30等を有している。
【0030】
取付部材11は円板状に形成されており、樹脂で一体成形された図示しない燃料タンクの上壁に係止されて取付けられている。燃料供給装置10の他の部品は燃料タンク内に収容されている。サブタンク20は燃料タンク内に収容され、ポンプモジュール30はサブタンク20内に収容されている。ポンプモジュール30の燃料ポンプ32は、中心軸100(図1参照)を鉛直方向に向けてサブタンク20内に設置されている。
【0031】
取付部材11には、燃料吐出管12および電気コネクタ14が一体に樹脂成形されている。あるいは、燃料吐出管12および電気コネクタ14は別部品として取付部材11に組付けられていてもよい。燃料吐出管12は、燃料ポンプ32が吸入し吐出したサブタンク20内の燃料を燃料タンクの外部に供給する管である。電気コネクタ14は、給電線46および給電コネクタ50により受電コネクタ40と電気的に接続しており、燃料ポンプ32に電力を供給する。
【0032】
金属パイプ18の一端は取付部材11に形成されている筒状のパイプ支持部16に圧入されており、他端は、サブタンク20に形成されているパイプ支持部22に緩く挿入されている。スプリング19は、取付部材11とサブタンク20とを互いに離れるように付勢している。このような構成により、樹脂製の燃料タンクが温度変化による内圧の変化や燃料量の変化で膨張および収縮しても、スプリング19の付勢力によりサブタンク20の底部は燃料タンクの内側底面に常に押し付けられている。
【0033】
サブタンク20は密封されておらず、サブタンク20の上方は開口している。サブタンク20の底側外部に図示しないノズル部が設置されている。ノズル部は、サブタンク20に形成された図示しない燃料流入部に向け燃料ポンプ32が吐出する燃料の一部を噴射する。このとき発生する吸引圧により燃料タンク内の燃料はサブタンク20内に吸い上げられる。サブタンクに設置したノズル部は、所謂ジェットポンプを構成している。そして、ジェットポンプで汲み上げた燃料がサブタンク20の外に流出することを防止する図示しない弁部材が設けられている。したがって、燃料タンク内の燃料量が減少しても、サブタンク20内は燃料で充満されている。
【0034】
ポンプモジュール30は、燃料ポンプ32、サクションフィルタ58、燃料フィルタ60、およびプレッシャレギュレータ80等を有している。サクションフィルタ58は、燃料ポンプ32がサブタンク20内から吸入する燃料に含まれる比較的大きな異物を捕集する。プレッシャレギュレータ80は燃料ポンプ32が吐出し燃料フィルタ60から流出する燃料の圧力を所定圧に調圧する。燃料フィルタ60は、燃料ポンプ32から吐出される燃料に含まれる比較的小さな異物を捕集する。
【0035】
燃料ポンプ32は、内部に図示しない電気駆動部としてのモータを有し、モータとともに回転する回転部材、例えば外周縁に羽根片を有するインペラの回転により燃料吸引力を発生する。図1に示すように、燃料ポンプ32の上部は樹脂カバー33に覆われている。樹脂カバー33は、図3に示すように金属製のポンプハウジング36の端部にかしめ固定されている。図2に示すように、燃料ポンプ32は樹脂カバー33に形成されている吐出部34から燃料を吐出する。燃料ポンプ32がサブタンク20から吸入し加圧した燃料は、吐出部34から吐出されるとともに、一部がサブタンク20の底側外部に設置されている前述した図示しないノズル部から噴射される。吐出部34の内周側にフィルタケース62の燃料流入部68が嵌合している。吐出部34の内周壁とフィルタケース62の燃料流入部68の外周壁との間はOリング38によりシールされている。Oリング38は吐出部34の内周壁に形成した段差34aに係止されているので、位置ずれを起こすことを防止されている。
【0036】
図3に示すように、燃料ポンプ32の受電コネクタ40は、樹脂カバー33の上方端面33aから突出するように樹脂カバー33に形成されている。受電コネクタ40のコネクタハウジング41は円筒状である。コネクタハウジング41は給電コネクタ50を収容するコネクタ凹部41aを有している。コネクタ凹部41aの内側底面42は、樹脂カバー33の上方端面33aと同じ高さである。コネクタ凹部41a内に、燃料ポンプ32のモータと電気的に接続している受電端子43が露出している。コネクタハウジング41の側壁に、側壁を貫通する貫通穴44が形成されている。貫通穴44の下端位置は内側底面42まで達している。コネクタ凹部41a内に入った水は貫通穴44を通りコネクタ凹部41aから排出される。図3の上方からコネクタ凹部41aに向けて給電コネクタ50を挿入すると、給電コネクタ50の爪54が貫通穴44に弾性力で嵌合する。爪54と貫通穴44とは、所謂スナップフィットして嵌合する。爪54を弾性変形させることにより、給電コネクタ50と受電コネクタ40とを容易に脱着できる。貫通穴44は、給電コネクタ50の爪54が嵌合する嵌合穴を兼ねている。
【0037】
給電線46は電気コネクタ14(図2参照)の端子と給電コネクタ50の給電端子52とを電気的に接続している。給電コネクタ50のコネクタハウジング53は、受電コネクタ40の貫通穴44に弾性で嵌合する爪54を有している。爪54には突部55が形成されている。
【0038】
図1に示すサクションフィルタ58は、燃料ポンプ32の軸方向の一方の端部である下方に設置されており、厚肉の不織布を有している。従来、サクションフィルタとしては、メッシュ状の布あるいは薄手の不織布が使用されている。本実施例のように、厚肉の不織布でサクションフィルタ58を形成することにより、サクションフィルタ58で捕集される異物を大幅に増加させることができる。
【0039】
図4に示すように、サクションフィルタ58の外周の一部は切り欠かれ凹部59が形成されている。図1および図4に示す2点鎖線は、サクションフィルタ58の外周を切り欠かなかった場合のサクションフィルタ58の外形線102である。凹部59の最奥部はほぼフィルタケース62の内筒65の外周面に位置している。サクションフィルタ58の中心は燃料ポンプ32のほぼ中心軸100(図1参照)上にある。サクションフィルタ58の中心は、凹部59を形成する前のサクションフィルタ58の中心を意味する。
【0040】
図1に示す燃料フィルタ60は、フィルタケース62、燃料流出部70およびフィルタエレメント78を有している。スナップリング48はケース本体64の下方開口部に嵌合している。スナップリング48は、燃料ポンプ32を係止し、フィルタケース62から燃料ポンプ32が脱落することを防止する。フィルタエレメント78は、例えばハニカム状あるいは菊花状に形成されているろ紙であり、フィルタケース62に収容されている。
【0041】
フィルタケース62は、ケース本体64および蓋部74を有しており、円筒状に形成されている。ケース本体64は、燃料ポンプ32の外周を覆い燃料ポンプ32と接触している内筒65と、内筒65の外周側に設置されている外筒66と、燃料流入部68とを有している。ケース本体64は樹脂で一体成形されている。ケース本体64の図1の上方は、蓋部74が内筒65および外筒66と結合することにより密封されている。
【0042】
内筒65は燃料ポンプ32の全周を覆っており、外筒66は内筒65の外周側に設置され内筒65の全周を覆っている。内筒65と外筒66との底部は結合している。燃料流入部68は円筒状に形成され内筒65と樹脂で一体成形されている。燃料流入部68内に逆止弁79が設置されている。逆止弁79は、燃料ポンプ32から吐出された燃料が燃料ポンプ32に戻ることを防止する。吐出部34、燃料流入部68および逆止弁79の軸方向の長さ範囲は重なっている。
【0043】
ケース本体64の外周側面側である外筒66の下方に、フィルタエレメント78を通過した燃料が流出する出口開口404が形成されている。燃料流出部70は外筒66と樹脂で一体成形されており、出口開口404と連通する流出通路406を有している。流出通路406は、出口開口404から外周側方に延びている取出通路407と、取出通路407から中心軸100に沿って折れ曲がっている出口通路408とを有している。
【0044】
フィルタエレメント78を通り異物を除去された燃料は、プレッシャレギュレータ80により燃料圧力を所定圧に調圧され、出口通路408を形成する燃料流出部70の出口部71から流出する。出口部71から流出する燃料は、蛇腹管24を通り燃料吐出管12から吐出される。
【0045】
図3に示す樹脂カバー33の上方端面33aと、内筒65の内周側面65aと、蓋部74の内周側面74a(図1参照)とにより燃料ポンプ32の上方に上方凹部90が形成されている。上方凹部90の上方は開口しており、上方凹部90は給電用通路400を形成している。フィルタケース62と燃料ポンプ32とを組付けた後、上方凹部90の開口を通り受電コネクタ40に給電コネクタ50を嵌合することができる。
【0046】
内筒65の内周側面65aと燃料ポンプ32のポンプハウジング36の外周側面36aとの間に、周方向に1箇所以上、水抜き通路402が形成されている。水抜き通路402が形成されている以外の箇所において、内筒65とポンプハウジング36とは、接触しているか、あるいは水が落下しない程度の間隔に設定されている。
【0047】
水抜き通路402は、内筒65またはポンプハウジング36に形成した溝により形成してもよいが、図5に示すように、内筒65の形状を僅かに歪めて形成することが望ましい。これは、フィルタエレメント78の変形を極力低減するためである。
【0048】
前述した図示しないノズル部のジェットポンプとしての作動、ならびに汲み上げた燃料がサブタンク20の外に流出することを防止する図示しない弁体の構成により、サブタンク20内には燃料が満たされている。燃料タンク内の燃料が少量であっても、その少量燃料の多くはサブタンク20内に溜められる。したがって、燃料タンク内の燃料量の多少に関わらず、受電コネクタ40の受電端子43と給電コネクタ50の給電端子52とはサブタンク20内に溜められた燃料中で接続している。燃料中に僅かに含まれている水分は、燃料よりも比重が大きいので燃料と分離し下方に沈下する。上方凹部90の底に沈下した水分は、水抜き通路402を通り燃料ポンプ32の下方に排出される。燃料タンク内の燃料量の多少に関わらず受電端子43と給電端子52との接続箇所が燃料に覆われていても、受電コネクタ40の受電端子43と給電コネクタ50の給電端子52との接続箇所に水が溜まらないので、受電コネクタ40の受電端子43と給電コネクタ50の給電端子52とが腐食することを防止し、端子同士の電気的接触不良が発生することを防止できる。これにより、燃料ポンプ32の動作不良を防止できる。
【0049】
プレッシャレギュレータ80は、ケース本体64の外周側方にフィルタケース62の軸方向の一方の端部であるフィルタケース62の下方側に設置されている。プレッシャレギュレータ80の排出通路83側はケース本体64の外周側面に接しているので、プレッシャレギュレータ80はフィルタケース62の外周側面に設置されているともいえる。
【0050】
また、プレッシャレギュレータ80はフィルタケース62を軸方向に投影した投影領域に一部が存在している。換言すると、プレッシャレギュレータ80は、その一部がフィルタケース62の下方に回り込むように設置されている。これにより、プレッシャレギュレータ80は、フィルタケース62に対して軸方向の長さ範囲で重なるだけでなく、径方向の長さ範囲においても重なっている。
【0051】
プレッシャレギュレータ80はサクションフィルタ58と軸方向の同じ側に設置されており、サクションフィルタ58と軸方向の長さ範囲で重なっている。プレッシャレギュレータ80の下方端部は、サクションフィルタ58の外周を切り欠く前の外形線102と凹部59とにより形成される領域、つまりサクションフィルタ58の外周を切り欠いて形成した切り欠き領域104に位置している。図1に示すプレッシャレギュレータ80の設置位置では、外周の一部を切り欠かず凹部59を形成していないサクションフィルタ58と干渉する。
サブタンク20内にポンプモジュール30を収容した図2に示す状態で、プレッシャレギュレータ80の軸方向の長さは、フィルタケース62の底部とサブタンク20の内側底面との間隔よりも長い。
【0052】
プレッシャレギュレータ80は燃料流出部70を貫通する貫通部72に挿入されており、プレッシャレギュレータ80の一部は燃料流出部70の出口部71とフィルタケース62の外筒66との間に設置されている。プレッシャレギュレータ80は貫通部72の一方の開口を閉塞している。したがって、貫通部72の一方の開口を閉塞するための部材が不要である。プレッシャレギュレータ80の流入通路82は燃料流出部70内で流出通路406と直接連通している。したがって、流入通路82は、特許請求の範囲に記載した「調圧入口」を兼ねている。プレッシャレギュレータ80の排出通路83は貫通部72の他方の開口である排出通路410と連通している。燃料フィルタ60から流出する燃料のうちプレッシャレギュレータ80で調圧された燃料は出口部71から上方に流出し、余剰燃料は排出通路83、410を通りサブタンク20内に環流される。フィルタケース62からプレッシャレギュレータ80の流入通路82に流入する燃料の方向と、プレッシャレギュレータ80の排出通路83から排出される燃料の方向は反対である。
【0053】
図6にポンプモジュール30を組み立てる状態を示す。各部材の組付方向が軸方向と中心軸に直交する方向の2方向であるから、ポンプモジュール30の組立は容易である。
第1実施例のポンプモジュール30では、フィルタケース62の外周側面にプレッシャレギュレータ80が設置されているので、軸方向におけるフィルタケース62の長さ範囲内にプレッシャレギュレータ80の一部が位置している。軸方向に占める燃料フィルタ60とプレッシャレギュレータ80との長さの合計は、燃料フィルタ60とプレッシャレギュレータ80との軸方向の長さの合計よりも短くなる。したがって、ポンプモジュール30全体として、軸方向の長さが短くなる。
【0054】
また、燃料流出部70の出口部71と外筒66との間に径方向に形成されるデッドスペースにプレッシャレギュレータ80の一部が設置されているので、ポンプモジュール30の径方向が大型化することを防止できる。 また、フィルタケース62の軸方向の投影領域にプレッシャレギュレータ80の一部が含まれているので、フィルタケース62およびプレッシャレギュレータ80が中心軸と直交する径方向に占める長さが短くなる。
【0055】
ポンプモジュール30では、吐出部34内に燃料流入部68が嵌合し、その燃料流入部68内に逆止弁79が設置されている。そして、吐出部34、燃料流入部68および逆止弁79は軸方向の長さ範囲が重なっているので、燃料ポンプ32の軸方向における全長が短縮されている。
【0056】
さらにポンプモジュール30では、フィルタケース62のうち内筒65、外筒66および燃料流入部68が樹脂で一体成形され、フィルタケース62と燃料流出部70とが樹脂で一体成形されている。そのため、部品点数が減少し燃料フィルタ60の組立時において上記一体成形品と蓋部74とを同時に溶着することができるので、組立作業が簡素となり、組立工数が低減される。
【0057】
第1実施例では、内筒65の内周側面65aと燃料ポンプ32の樹脂カバー33の上方端面33aと蓋部74の内周側面74aとにより上方凹部90が形成され、上方凹部90の図1および図2に示す上方が開口している。さらに、吐出部34の内周壁と燃料流入部68の外周壁との間をOリング38がシールしているので、上方凹部90が形成する給電用通路400側に燃料が漏れない。給電線46と給電用通路400との間におけるシールを省くことができるので、上方凹部90の開口を通り、給電コネクタ50と受電コネクタ40とを容易に脱着できる。また、受電コネクタ40から給電コネクタ50を抜き、フィルタケース62からスナップリング48を取り外すことにより、燃料ポンプ32または燃料フィルタ60をそれぞれ容易に交換できる。
【0058】
またポンプモジュール30では、逆止弁79が燃料流入部68内に設置され、Oリング38が燃料流入部68の外周壁と燃料流入部68を収容している吐出部34の内周壁との間をシールしているので、Oリング38から燃料がリークしたとしても燃料流入部68から先の流路において残圧を確実に保持できる。したがって、エンジンの始動時においてポンプモジュール30は、保持された残圧を利用して即座に燃料を供給することが可能となる。
【0059】
第1実施例では、サクションフィルタ58の外周の一部を切り欠いた切り欠き領域104にプレッシャレギュレータ80の一部が位置しているので、フィルタケース62の下方に設置したプレッシャレギュレータ80と燃料ポンプ32の下方に設置されているサクションフィルタ58とが干渉しない。サクションフィルタ58とプレッシャレギュレータ80とを軸方向に離すことなくポンプモジュール30の中心に近づけてプレッシャレギュレータ80を設置できるので、ポンプモジュール30の軸方向および径方向の長さを短くすることができる。したがって、ポンプモジュールを小型化できる。
【0060】
第1実施例では、プレッシャレギュレータ80から上方に余剰燃料を排出するので、排出された余剰燃料が上方から向きを変え、速度を低下してサブタンク20内に排出される。したがって、排出された余剰燃料がサブタンク20またはサブタンク20内の燃料に加える衝撃が緩和され、排出された余剰燃料によりサブタンク20から発生する騒音を低減できる。
第1実施例において、プレッシャレギュレータ80の上下を反転し排出通路83を下方に向けてプレッシャレギュレータ80をケース本体64の外周側方に設置してもよい。
【0061】
第1実施例では、サクションフィルタ58の切り欠き領域104にプレッシャレギュレータ80の少なくとも一部を設置したが、サクションフィルタ58の中央側にプレッシャレギュレータ80をさらに近づけプレッシャレギュレータ80の少なくとも一部をサクションフィルタ58の凹部59内に設置してもよい。サクションフィルタの切り欠き形状は直線状でもL字状でもよい。
【0062】
また、サクションフィルタ58およびプレッシャレギュレータ80が軸方向の同じ側に設置され、サクションフィルタ58およびプレッシャレギュレータ80が軸方向の長さ範囲で重なっていれば、外周の一部を切り欠いていないサクションフィルタの外周側にプレッシャレギュレータ80を設置してもよい。
【0063】
(第2実施例、第3実施例、第4実施例)
本発明の第2実施例を図7に、第3実施例を図8に、第4実施例を図9に示す。第1実施例と実質的に同一構成部分に同一符号を付し、説明を省略する。
図7に示す第2実施例のポンプモジュール110では、フィルタケース62の軸方向の長さ範囲内にプレッシャレギュレータ80が含まれている。プレッシャレギュレータ80はケース本体64の外周側方に設置されており、ケース本体の64の外周側面から外側に離れている。つまり、プレッシャレギュレータ80はプレッシャレギュレータ80とフィルタケース62とは径方向に重なっていない。プレッシャレギュレータ80とフィルタケース62とは、ケース本体64と一体成形の燃料流出部70により接続されているが、別体の配管で接続される構成でもよい。
【0064】
図8に示す第3実施例では、ポンプモジュール120のフィルタケース122およびフィルタエレメント124の軸方向の長さは第1実施例よりも長くなっている。そして、フィルタケース122の下端位置122aと燃料ポンプ32の下端位置32aとはほぼ一致している。
図9に示す第4実施例では、ポンプモジュール130のフィルタケース132およびフィルタエレメント134の軸方向の長さは第1実施例よりも長くなっている。そして、フィルタエレメント134の下端位置134aと燃料ポンプ32の下端位置32aとはほぼ一致している。
【0065】
(第5実施例)
本発明の第5実施例を図10に示す。第1実施例と実質的に同一構成部分に同一符号を付し、説明を省略する。
ポンプモジュール140のプレッシャレギュレータ142はフィルタケース62の外周側方に設置されている。フィルタケース62からプレッシャレギュレータ142の流入通路143に流入する燃料の方向と、プレッシャレギュレータ142の排出通路144から排出される燃料の方向は同じ下方側である。
【0066】
(第6実施例)
本発明の第6実施例を図11に示す。第1実施例と実質的に同一構成部分に同一符号を付し、説明を省略する。
ポンプモジュール150の燃料ポンプ156の吐出部34はほぼ燃料ポンプ156の中心軸100上にある。吐出部34の位置にしたがい、燃料フィルタ152のフィルタケース154の燃料流入部68もほぼ燃料ポンプ156の中心軸100上にある。言い換えると、吐出部34および燃料流入部68は、フィルタケース154の中心軸上にある。
【0067】
燃料ポンプ156は電気駆動式であり、モータとともに回転部材が回転することにより燃料を吸引し、吐出部34から吐出する。燃料ポンプ156内を流れる燃料が中心軸上に位置する吐出部34に均等に集まり吐出される。燃料ポンプ156内から吐出部34に向かう燃料流れに乱れが生じにくいので、燃料ポンプ156の振動を抑制できる。
【0068】
(第7実施例)
本発明の第7実施例を図12に示す。第1実施例と実質的に同一構成部分に同一符号を付し、説明を省略する。
ポンプモジュール160の燃料ポンプ170の吐出部172は、燃料フィルタ162のフィルタケース164の燃料流入部166内に嵌合している。吐出部172の内周に逆止弁79が収容されている。
【0069】
フィルタケース164の燃料流入部166、燃料ポンプ170の吐出部172および逆止弁79は軸方向の長さ範囲が重なっているので、フィルタケース164の燃料流入部166、燃料ポンプ170の吐出部172および逆止弁79が軸方向に占める長さを極力短くできる。
【0070】
(第8実施例)
本発明の第8実施例を図13に示す。第1実施例と実質的に同一構成部分に同一符号を付し、説明を省略する。
第1実施例から第7実施例の燃料ポンプに比べ、第8実施例のポンプモジュール180の燃料ポンプ190は軸方向の長さが長くなっている。したがって、燃料フィルタ182のフィルタケース184が燃料ポンプ190の全周を覆い軸方向に延びる長さも長くなっている。プレッシャレギュレータ80はフィルタケース184の外周側方である外周側面に設置されている。
【0071】
(第9実施例)
本発明の第9実施例によるポンプモジュールを図14〜図17に示す。第1実施例と実質的に同一構成部分に同一符号を付す。
図14に示すポンプモジュール200は、第1実施例と同様にサブタンク20(図2参照)内に収容されている。サブタンク20は、車両に搭載された図示しない燃料タンクの内部に収容されている。ポンプモジュール200は、サクションフィルタ58、燃料ポンプ202、燃料フィルタ210およびプレッシャレギュレータ80等を備えている。
【0072】
燃料ポンプ202は固定台208により燃料フィルタ210に固定されている。燃料ポンプ202は、電気駆動部としてのモータ(図示しない)を有している。モータは燃料ポンプ202内に回転可能に収容され、その回転により燃料の吸引力を発生する。燃料ポンプ202の上端部(以下、ポンプ上端部という)204は吐出部205を形成している。吐出部205は燃料ポンプ202の中心軸100上に設置されている(図17参照)。
【0073】
燃料ポンプ202は、そのモータの駆動電流を給電線46を通じて供給される。具体的には、ポンプ上端部204のうち吐出部205の外周となる部分に受電コネクタ40が設けられている。受電コネクタ40は、コネクタハウジング41と受電端子43とを有している。受電端子43は、燃料ポンプ202のモータに電気的に接続されている。コネクタ凹部41aはポンプ上端部204の端面に開口し、その底壁から受電端子43を突出させている。コネクタ凹部41aには、給電線46の端部に設けられ給電端子52を有する給電コネクタ50が嵌合されている。コネクタ凹部41aに嵌合された給電コネクタ50の給電端子52は受電端子43と接触することで、給電線46と受電端子43とを電気的に接続する。
【0074】
燃料フィルタ210は、燃料ポンプ202から吐出される燃料に含まれる比較的小さな異物を捕集する。燃料フィルタ210は、樹脂製の燃料流出部70、フィルタエレメント78および樹脂製のフィルタケース212等から構成されている。
フィルタケース212は固定台208によりサブタンク20に固定されている。フィルタケース212は、内筒213、外筒214、底壁部215、覆壁部220および蓋部230を有している。フィルタケース212と燃料流出部70とは樹脂で一体成形されている。
【0075】
燃料流出部70は出口部71を有し、プレッシャレギュレータ80を収容している。外筒214の下端部に設けられた出口開口404から燃料流出部70内に流入する燃料は、プレッシャレギュレータ80により燃料圧力を所定圧に調圧され、出口部71から流出する。出口部71から流出する燃料は、出口部71の先端に連結される蛇腹管24(図2参照)を通り燃料吐出管12(図2参照)から燃料タンクの外部に吐出される。
【0076】
内筒213は燃料ポンプ202の外周を覆っている。外筒214は、内筒213よりも大径に形成され、内筒213の外周側に設置され内筒213の外周を覆っている。内筒213および外筒214の各中心軸は、燃料ポンプ202の中心軸100に一致している。これにより内筒213と外筒214との間に断面円環状の空間217が形成され、その空間217に円筒状のフィルタエレメント78が収容されている。すなわち、空間217およびフィルタエレメント78と、燃料ポンプ202の吐出部205とは同心上に設置されている。以下、空間217を収容室217という。内筒213および外筒214の各下側開口縁部には円環板状の底壁部215が接続され、この底壁部215により収容室217の下端部が閉塞されている。底壁部215は、内筒213および外筒214との一体成形により形成されている。
【0077】
覆壁部220は、内筒213の上側開口縁部213aに接続され、ポンプ上端部204を覆っている。覆壁部220は、内筒213および外筒214との一体成形により形成されている。蓋部230は、外筒214の上側開口縁部214aと覆壁部220の反燃料ポンプ側の上壁とに接続され、収容室217の上端部を覆っている。蓋部230は、外筒214と覆壁部220とに溶着固定されている。覆壁部220と蓋部230とは互いに共同して燃料通路232を形成している。燃料通路232は、上通路218aと下通路233a、233b、233cとからなる。燃料通路232は、燃料ポンプ202の吐出部205内と収容室217の上端部側とに連通しており、燃料ポンプ202の吐出燃料を吐出部205から収容室217に向かって流通させることができる。本実施例では、覆壁部220と蓋部230とが共同して特許請求の範囲に記載の「覆部」を構成し、覆壁部220と蓋部230とがそれぞれ、第一分割部と第二分割部とを構成している。
【0078】
具体的に覆壁部220には、吐出部205の内周側に嵌合する円筒状の燃料流入部218が形成されている。燃料流入部218は、吐出部205に同心上に嵌合されている。燃料流入部218内に形成されている通路である上通路218aと吐出部205内に形成されている通路とは連通しており、上通路218aに燃料ポンプ202の吐出燃料が流入する。上通路218aは燃料通路232の上流側を構成している。Oリング38は、燃料流入部218の外周壁と吐出部205の内周壁との間に介装され、燃料流入部218と吐出部205との嵌合部から燃料が漏れることを防止している。上通路218aには、吐出部205への燃料の逆流を防止する逆止弁79が設置されている。
【0079】
図16に示すように、覆壁部220の上壁には、その壁面に開口する三つの下側通路溝221a、221b、221cが形成されている。下側通路溝221a、221b、221cは、燃料ポンプ202の吐出部205が位置する中心軸100上から、収容室217の周方向で互いに等間隔に離間する三箇所に向かって放射線状に延びている。各下側通路溝221a、221b、221cの中心軸100側の端部は、燃料流入部218の内周壁の上縁部に連なっている。また各下側通路溝221a、221b、221cの収容室217側の端部は、内筒213の上側開口縁部213aに連なっている。
【0080】
図15に示すように、蓋部230の覆壁部220側の下壁には、その壁面に開口する三つの上側通路溝231a、231b、231cが形成されている。上側通路溝231a、231b、231cはそれぞれ、下側通路溝221a、221b、221cに正対する位置を放射線状に延びている。そして上側通路溝231aと下側通路溝221aとで下通路233aが、上側通路溝231bと下側通路溝221bとで下通路233bが、上側通路溝231cと下側通路溝221cとで下通路233cがそれぞれ形成されている。このように覆壁部220と蓋部230との間に形成される下通路233a、233b、233cはいずれも、中心軸100側の端部で上通路218aに連通し、収容室217側の端部で収容室217の上端部に連通している。これにより下通路233a、233b、233cは、上通路218aに流入した燃料を吐出部205の中心軸100上から収容室217の周方向の三箇所に向かって流通させる。下通路233a、233b、233cは燃料通路232の下流側を構成している。
【0081】
覆壁部220および蓋部230には、図15および図16に示すように、それらを共に貫通する3つの貫通孔235a、235b、235cが形成されている。貫通孔235aは下通路233aと下通路233bとの間を、貫通孔235bは下通路233bと下通路233cとの間を、貫通孔235cは下通路233cと下通路233aとの間をそれぞれ、燃料ポンプ202の中心軸100に平行な鉛直方向に延びている。これにより各貫通孔235a、235b、235cは、上通路218aおよび下通路233a、233b、233cからなる燃料通路232に非連通となっている。三つの貫通孔235a、235b、235cのうち貫通孔235aはポンプ上端部204の受電コネクタ40の上方に設置されている。貫通孔235aは、図15に示すように給電線46を取り外した状態で受電端子43を露出させることができる。図14に示すように給電コネクタ50をコネクタ凹部41aに嵌合して給電線46を取付けた状態では、給電線46の給電コネクタ50(給電端子52)側の端部が貫通孔235a内に通されている。貫通孔235aが特許請求の範囲に記載の「給電用通路」を構成している。
【0082】
図16に示すように、フィルタエレメント78は、燃料通路232により収容室217の上端部に搬送される燃料を収容室217の中心軸(ここでは、燃料ポンプ202の中心軸100に一致する)に平行な鉛直方向下側に向かって通過させる。これによりフィルタエレメント78は燃料を濾過して異物を除去する。フィルタエレメント78と内筒213との間はシール部材237でシールされ、フィルタエレメント78と外筒214との間はシール部材238でシールされている。
【0083】
次に、ポンプモジュール200の作動について説明する。
車両のエンジンが駆動され、給電線46から燃料ポンプ202に駆動電流が供給されると、燃料ポンプ202はサブタンク20内の燃料をサクションフィルタ58を通して吸入して加圧し、吐出部205から吐出する。このとき、吐出部205が燃料ポンプ202の中心軸100上に設けられていることにより、燃料ポンプ202の内部では乱流が発生し難いため、燃料ポンプ202の振動(脈動)が比較的小さくなる。
【0084】
燃料ポンプ202から吐出された燃料は、燃料通路232を通じて収容室217に搬送され、フィルタエレメント78をその上端部側から下端部側に向かって通過して濾過される。このとき燃料通路232の下通路233a、233b、233cは、吐出部205の中心軸100上から収容室217の周方向の三箇所に向かう燃料流れをそれぞれ生む。すなわち、三方向に向かう上記燃料流れの経路である下通路233a、233b、233cの長さが互いに等しいので、フィルタエレメント78に流入する燃料の流速が均一となり、フィルタエレメント78の振動(脈動)が抑制される。
フィルタエレメント78を通過した燃料は、プレッシャレギュレータ80で調圧された後、燃料吐出管12(図2参照)を経て燃料タンク外部のエンジンに供給される。
【0085】
以上説明した第9実施例のポンプモジュール200では、燃料流入部218の外周壁と吐出部205の内周壁との間をOリング38がシールしている。つまり、燃料通路232の上通路218aと吐出部205内の通路との接続部分をOリング38がシールしているので、貫通孔235a側に燃料が漏れない。したがって、給電線46と貫通孔235aの周壁との間におけるシールが省かれている。しかもポンプモジュール200では、給電線46の給電コネクタ50を受電コネクタ40のコネクタ凹部41aに嵌合するだけで、給電線46の給電端子52と燃料ポンプ202の受電端子43とを自在に着脱できる。したがって、燃料ポンプ202の故障時等に給電線46を簡単に取り外すことができるので、メンテナンスが容易となる。
【0086】
またポンプモジュール200では、逆止弁79が上通路218aに収容され、しかもOリング38が上通路218aと吐出部205との接続部分を上通路218aの外部でシールしているので、Oリング38から燃料がリークしたとしても上通路218aから先の流路において残圧を確実に保持できる。したがって、エンジンの始動時においてポンプモジュール200は、保持された残圧を利用して即座に燃料を供給することが可能となる。さらにポンプモジュール200では、吐出部205内に燃料流入部218が嵌合し、その燃料流入部218内に逆止弁79が設置されているので、燃料ポンプ202の軸方向における全長が短縮されている。
【0087】
さらにポンプモジュール200では、フィルタケース212のうち内筒213、外筒214、底壁部215、および覆壁部220が樹脂で一体成形され、フィルタケース212と燃料流出部70とが樹脂で一体成形されている。そして、蓋部230が外筒214の上側開口縁部214aと覆壁部220の反ポンプ上端部側とに溶着されている。そのため、フィルタケース212の組立時において上記一体成形品の外筒214と覆壁部220とに蓋部230を同時に溶着することができるので、組立作業が簡素となり、組立工数が低減される。
【0088】
(第10実施例)
本発明の第10実施例によるポンプモジュールを図18〜図20に示す。第9実施例と実質的に同一の構成部分には同一符号を付し、説明を省略する。
図18に示す第10実施例のポンプモジュール240では、フィルタケース242の覆壁部244と蓋部250との間に、第9実施例のような三つの放射線状の下通路233a、233b、233cに代え、図19および図20に示す一つの断面扇形の下通路260が形成されている。上通路218aおよび下通路260により燃料通路262が構成されている。燃料通路262は吐出部205から吐出された燃料を収容室217に流す通路である。
【0089】
具体的には、覆壁部244の上壁面が凹まされて下側通路凹部245が形成されている。下側通路凹部245は、吐出部205が位置する燃料ポンプ202の中心軸100を中心とする概ね扇形断面で凹んでいる。下側通路凹部245の中心軸100近傍部分は、燃料流入部218の内周壁の上縁部に連なっている。また、下側通路凹部245の扇形断面形状において弧245aとなる収容室217の近傍部分は、内筒213の上側開口縁部213aに連なっている。蓋部250には、その下壁面が凹まされて上側通路凹部251が形成されている。上側通路凹部251は、下側通路凹部245に正対する位置に下側通路凹部245と同様な扇形断面で凹んでいる。そして、互いに向き合う上側通路凹部251と下側通路凹部245とで下通路260が形成されている。覆壁部244と蓋部250との間に形成される下通路260は、中心軸100の近傍で上通路218aに連通し、収容室217側端部で収容室217の上端部に連通している。下通路260は、吐出部205の中心軸100上から収容室217に向け下通路260の扇形断面形状を規定する弧245aの外周側となる任意の複数箇所に向かって上通路218aから流入した燃料を流通させる。すなわち下通路260は燃料通路262の下流側を構成している。本実施例では、下通路260の扇形断面形状を規定する上記弧245aが優弧とされ、燃料流れの経路が広範囲に亘って確保されている。
【0090】
このようなポンプモジュール240では、燃料通路262の下通路260によって生じる燃料流れ、つまり吐出部205の中心軸100上から上記弧245aの外周側となる複数箇所への燃料流れについて、その経路長さが収容室217の周方向で一定となる。これにより、フィルタエレメント78に流入する燃料の流速が均一となるため、フィルタエレメント78の振動(脈動)を抑制できる。
【0091】
ポンプモジュール240では、上述したように燃料通路262の下通路260が第9実施例のように分岐していない。そのためポンプモジュール240では、第9実施例の三つの貫通孔のうち給電用通路を構成する貫通孔235aのみが設けられている。この貫通孔235aは、覆壁部244および蓋部250において下側通路凹部245および上側通路凹部251がそれぞれ設けられていない部位を、燃料ポンプ202の中心軸100に平行な鉛直方向に延びている。これにより貫通孔235aは、上通路218aおよび下通路260からなる燃料通路262に非連通となっている。そして本実施例においても、給電線46と貫通孔235aの周壁との間をシールする必要はないので、燃料ポンプ202の故障時等に給電線46を取り外すことで、容易にメンテナンスを行うことができる。
【0092】
尚、上記第9実施例および第10実施例では、三つに分岐した放射線状の下通路233a、233b、233c又は吐出部205の中心軸100を中心とする一つの下通路260により、吐出部205の中心軸100上から収容室217の周方向の複数箇所にそれぞれ向かう複数の燃料流れを生じさせている。これに対し、放射線状に二つ又は四つ以上に分岐した通路や、吐出部の中心軸を中心とする扇形断面の通路の複数により、上記複数の燃料流れを生じさせるようにしてもよい。
【0093】
また上記第9実施例および第10実施例では、燃料ポンプ202の吐出部205が燃料ポンプ202の中心軸100上に設けられ、またその吐出部205が収容室217に対しても同心上に設置されている。これに対し、吐出部を燃料ポンプの中心軸から偏心させて設けてもよいし、吐出部を収容室の中心軸から偏心させて設置してもよい。
さらに上記第9実施例および第10実施例では、第一分割部としての覆壁部220、244と第二分割部としての蓋部230、250とにより覆部が構成されているが、一つの部材や三つ以上の分割部材で覆部を構成してもよい。
【0094】
またさらに上記第9実施例および第10実施例では、上通路218aと吐出部205との接続部分のシール箇所が上通路218aの外部に設けられ、吐出部205への燃料の逆流を防止する逆止弁79が上通路218aに設置されている。これに対し、吐出部への燃料逆流を防止する逆止弁を吐出部よりも上流側の燃料ポンプの内部に設置してもよい。
【0095】
(第11実施例)
本発明の第11実施例によるポンプモジュールを図21に示す。第1実施例と実質的に同一構成部分に同一符号を付し説明を省略する。
図21に示すポンプモジュール300は、第1実施例と同様にサブタンク20(図2参照)内に収容されている。サブタンク20は、車両に搭載された図示しない燃料タンクの内部に収容されている。ポンプモジュール300は、サクションフィルタ58、燃料ポンプ302、燃料フィルタ320およびプレッシャレギュレータ80等を備えている。
【0096】
ポンプモジュール300の燃料ポンプ302は、内部にモータ304を有し、モータ304の回転により燃料吸引力を発生する。燃料ポンプ302の上部は樹脂カバー306に覆われている。モータ304は外周側に設置されている金属製のポンプハウジング308に収容されている。樹脂カバー306は、ポンプハウジング308によりかしめ固定されている。燃料ポンプ302は、サクションフィルタ58を通過した燃料を吸入し、インペラ310により加圧した後、吐出部34から吐出される。
【0097】
燃料フィルタ320は、フィルタケース322およびフィルタエレメント78を有している。フィルタエレメント78はフィルタケース322に収容されている。フィルタケース322は、ケース本体324および蓋部74を有しており、円筒状に形成されている。ケース本体324は、燃料ポンプ302のポンプハウジング308の外周を覆う内筒325と、内筒325の外周側に設置され内筒325の外周を覆う外筒326とを有している。内筒325の内周壁325aとポンプハウジング308の外周壁308aとの間は所定の距離以下となっている。また、燃料フィルタ320は、燃料ポンプ302のポンプハウジング308の外周を周方向へ50%以上覆っている。ケース本体324の内筒325と外筒326とは、径方向の長さすなわち肉厚が異なっている。ケース本体324の内筒325は、外筒326よりも肉厚が薄く形成されている。そのため、ケース本体324内の燃料の圧力により、肉厚の薄い内筒325は外筒326よりも大きく変形する。その結果、内筒325は径方向内側すなわち燃料ポンプ302のポンプハウジング308側へ変形する。
【0098】
ケース本体324の図21の上方は、蓋部74が内筒325と外筒326とを結合することにより密封されている。ケース本体324の燃料流入部68は燃料ポンプ302の吐出部34の内周に嵌合している。フィルタエレメント78を通り異物が除去された燃料は、プレッシャレギュレータ80により燃料圧力を所定圧に調圧され、燃料流出部70から流出する。
【0099】
次に、本実施例の燃料フィルタ320のフィルタケース322について詳細に説明する。
フィルタケース322を構成するケース本体324および蓋部74は、ポリオキシメチレン(POM)などのポリアセタール樹脂により形成されている。POM樹脂は、非導電性の樹脂であり、体積固有抵抗値が1014Ωcm程度である。これは、例えば樹脂中にカーボンを分散させた導電性の樹脂の体積固有抵抗値10Ωcm程度と比較して非常に大きくなっている。体積固有抵抗値は、樹脂中の電荷の移動しにくさを示す指標であり、体積固有抵抗値が大きくなるほど樹脂中の電荷の移動は困難になる。
【0100】
上記のようにケース本体324の内筒325の内周壁325aと燃料ポンプ302のポンプハウジング308の外周壁308aとの間は所定の距離以下であり、その距離は1mm以下である。本実施例では、内周壁325aと外周壁308aとは接触しており、内周壁325aと外周壁308aとの間の距離はほぼ0である。また、本実施例の場合、図22に示すように燃料フィルタ320の内筒325は、燃料ポンプ302のポンプハウジング308の外周を周方向へ全周すなわち100%覆っている。内周壁325aと外周壁308aとの間の距離を1mm以下としている理由、ならびに内筒325が燃料ポンプ302のポンプハウジング308の外周を周方向へ50%以上覆っている理由は次の通りである。
【0101】
フィルタケース322に収容されたフィルタエレメント78を燃料が通過することにより、フィルタエレメント78と燃料との間には摩擦が生じ、静電気が発生する。発生した静電気は、樹脂製品を損傷させるおそれがあるため、安全性の面から速やかに放電させることが好ましい。そこで、本実施例では、フィルタケース322の帯電圧が2kV以下となるように、内筒325の内周壁325aとポンプハウジング308の外周壁308aとの間の距離を1mm以下と設定し、内筒325がポンプハウジング308を周方向へ覆う割合を50%以上と設定している。
【0102】
POM樹脂は、上記の通り体積固有抵抗値が1014Ωcmと大きいものの、POM樹脂に帯電した電荷の移動が全くないわけではない。すなわち、POM樹脂により形成されているケース本体324の内筒325の内周壁325aと、金属製のポンプハウジング308の外周壁308aとの間の距離を小さくすることにより、ケース本体324に帯電している電荷はポンプハウジング308へ移動する。内筒325の内周壁325aとポンプハウジング308の外周壁308aとの間の距離が小さくなるほど電荷は移動しやすくなり、内筒325の内周壁325aとポンプハウジング308の外周壁308aとの対向面積が大きくなるほど電荷は移動しやすくなる。したがって、内筒325の内周壁325aとポンプハウジング308の外周壁308aとの間の距離を1mm以下とし、ケース本体324の内筒325がポンプハウジング308の外周を周方向へ覆う割合を50%以上とすることにより、ケース本体324の帯電圧を2kV以下とすることができる。
【0103】
燃料フィルタ320に帯電した電荷は、POM樹脂により形成されているフィルタケース322のケース本体324を経由して燃料ポンプ302のポンプハウジング308へ移動する。このとき、POM樹脂は体積固有抵抗値が大きなため、ケース本体324からポンプハウジング308へ移動する電荷の移動速度は遅くなり、コロナ放電により電荷が移動する。なお、フィルタケース322として導電性の樹脂を用いた場合、ケース本体324からポンプハウジング308へ移動する電荷の移動速度は速くなり、火花放電により電荷が移動するおそれがある。燃料ポンプ302のポンプハウジング308に移動した電荷は、燃料ポンプ302内の導電体を経由して電気コネクタ14(図2参照)へ移動し、最終的に図示しないバッテリへ移動する。
【0104】
第11実施例によると、燃料ポンプ302と燃料ポンプ302の外周側に設置される燃料フィルタ320との位置関係を規定することにより、フィルタケース322の帯電圧を2kV以下にすることができる。そのため、静電気の放電によるフィルタケース322などの樹脂部材の損傷を防止することができる。したがって、フィルタケース322として高価な導電性樹脂用いる必要がない。また、フィルタケース322からアースを確保するための部材を必要としないため、部品点数を低減することができる。
【0105】
また、第11実施例では、ケース本体324の内筒325は外筒326よりも肉厚が薄く形成されている。そのため、燃料ポンプ302から内筒325と外筒326との間に収容されているフィルタエレメント78に燃料が供給されたとき、燃料の圧力により内筒325は外筒326より大きく変形する。内筒325は径方向内側すなわち燃料ポンプ302のポンプハウジング308側へ変形し、内筒325の内周壁325aと燃料ポンプ302のポンプハウジング308の外周壁308aとの間の距離が縮小される。したがって、フィルタケース322から燃料ポンプ302のポンプハウジング308への電荷の移動を促進することができる。
第11実施例では、フィルタケースをPOM樹脂から形成する場合について説明したが、体積固有抵抗値が1012から1015Ωcmの範囲にある非導電性の樹脂であればPOM樹脂に限らず適用することができる。
【0106】
(第12実施例)
本発明の第12実施例によるポンプモジュールを図23に示す。第1実施例と実質的に同一構成部分に同一符号を付し説明を省略する。
プレッシャレギュレータ340の全体は、出口通路408を形成する燃料流出部330の出口部332と外筒66との間に設置されており、外筒66の軸方向の長さ範囲内にプレッシャレギュレータ340の全体が位置している。プレッシャレギュレータ340の流入通路は取出通路407と直接連通しておらず、プレッシャレギュレータ340の流入通路と連通する調圧入口409が取出通路407に開口している。
【0107】
第12実施例では、プレッシャレギュレータ340の全体は、出口通路408を形成する燃料流出部330の出口部332と外筒66との間に設置されているので、プレッシャレギュレータ340は外筒66の軸方向にはみ出していない。したがって、プレッシャレギュレータ340を設置してもポンプモジュールの軸長が延びることを防止できる。
【0108】
以上説明した本発明の実施の形態を示す上記複数の実施例では、フィルタケースの外周側方にプレッシャレギュレータを設置しているので、フィルタケースの軸方向の長さ範囲にプレッシャレギュレータの少なくとも一部が含まれる。フィルタケースおよびプレッシャレギュレータが軸方向に占める長さが短くなるので、ポンプモジュール全体として軸方向の長さが短くなる。
【0109】
また、フィルタケースの外周側面側に形成されている出口開口404から側方に延びている取出通路407に、プレッシャレギュレータの流入通路と連通する調圧入口が開口している。これにより、フィルタケースの出口開口404から流出し、曲がった通路を通過する前の燃料をプレッシャレギュレータに導入できる。つまり、曲がった通路の圧損により燃料ポンプ32の吐出圧が増加することを防止できる。さらに、プレッシャレギュレータの流入通路とフィルタケースの出口開口404との距離を極力近づけることができる。したがって、通路の圧損による圧力増加により燃料ポンプ32の吐出圧が増加することを防止できる。これにより、燃料ポンプ32の大型化および消費電力の増加を防止できる。
【0110】
また上記複数の実施例では、サクションフィルタ58として厚肉の不織布を用いている。そのため、従来はフィルタエレメント78で捕集されていた異物をサクションフィルタ58で捕集することができる。ポンプモジュール300の燃料ポンプ302の周囲はデッドスペースであるため、サクションフィルタ58の厚肉化にともないサクションフィルタ58の体格が大きくなる場合でも、ポンプモジュール300の大型化につながることはない。サクションフィルタ58による異物の捕集能力を高めることにより、フィルタエレメント78に要求される異物の捕集負担を低減することができる。その結果、フィルタエレメント78の体格を増大することなく、総合的な異物の捕集性能を向上することができるとともに、フィルタエレメント78の耐用寿命を延長することができる。
【0111】
(他の実施例)
上記複数の実施例では、フィルタケースのケース本体とフィルタケースの出口開口404から燃料を取り出す燃料流出部とを樹脂で一体成形したが、燃料流出部をケース本体と別部材にしてもよい。また、フィルタケースの出口開口404から燃料を取り出す燃料流出部に、中心軸100に沿って取出通路407から折れ曲がる出口通路408を形成せず、フィルタケースの出口開口404から外周側方に延びる取出通路407だけを形成してもよい。
【0112】
また、プレッシャレギュレータがフィルタケースの外周側方に設置され、フィルタケースの外周側面側に形成されている出口開口404から外周側方側に延びている取出通路407にプレッシャレギュレータに燃料を導入する調圧入口が開口しているのであれば、(1)フィルタケースの燃料流入部が燃料ポンプ32の吐出部の内周側に軸方向に嵌合せず、逆止弁79がフィルタケースの燃料流入部内に収容されていなくてもよい。例えば、フィルタケースの燃料流入部と燃料ポンプ32の吐出部とを他部材で接続してもよい。(2)また、プレッシャレギュレータは、フィルタケースを軸方向に投影した投影領域内に設置されていなくてもよい。つまり、プレッシャレギュレータとフィルタケースとは、径方向に重ならず離れていてもよい。(3)また、サブタンク20にポンプモジュールを設置した状態で、軸方向におけるプレッシャレギュレータの長さは、フィルタケースの底部とサブタンク20の内側底面との間隔より短くてもよい。
【0113】
また、燃料フィルタの燃料流入部が燃料ポンプ32の吐出部の内周側に軸方向に嵌合しており、燃料フィルタの燃料流入部内に逆止弁79が収容されているのであれば、(1)フィルタケースの外周側方ではなく、フィルタケースの上方側または下方側にプレッシャレギュレータを設置してもよい。(2)またプレッシャレギュレータは、フィルタケースを軸方向に投影した投影領域内に設置されていなくてもよい。(3)また、サブタンク20にポンプモジュールを設置した状態で、軸方向におけるプレッシャレギュレータの長さは、フィルタケースの底部とサブタンク20の内側底面との間隔より短くてもよい。
【0114】
また、プレッシャレギュレータがフィルタケースの外周側方に設置されており、プレッシャレギュレータの一部がフィルタケースを軸方向に投影した投影領域内に位置しているのであれば、(1)フィルタケースの外周側面側に形成されている出口開口から燃料を取り出し曲がった後の流出通路に、プレッシャレギュレータに燃料を導入する調圧入口が開口してもよい。また、フィルタケースの出口開口はフィルタケースの上面側または底面側に形成されてもよい。(2)また、フィルタケースの燃料流入部が燃料ポンプ32の吐出部の内周側に軸方向に嵌合せず、逆止弁79がフィルタケースの燃料流入部内に収容されていなくてもよい。(3)また、サブタンク20にポンプモジュールを設置した状態で、軸方向におけるプレッシャレギュレータの長さは、フィルタケースの底部とサブタンク20の内側底面との間隔より短くてもよい。
【0115】
また、プレッシャレギュレータがフィルタケースの外周側方に設置されており、サブタンク20にポンプモジュールを設置した状態で、軸方向におけるプレッシャレギュレータの長さがフィルタケースの底部とサブタンク20の内側底面との間隔より長いのであれば、(1)フィルタケースの出口開口はフィルタケースの上面側または底面側に形成されてもよい。(2)また、フィルタケースの燃料流入部が燃料ポンプ32の吐出部の内周側に軸方向に嵌合せず、逆止弁79がフィルタケースの燃料流入部内に収容されていなくてもよい。(3)また、プレッシャレギュレータは、フィルタケースを軸方向に投影した投影領域内に設置されていなくてもよい。
【0116】
また上記複数の実施例では、プレッシャレギュレータから上方または下方に余剰燃料を排出したが、これ以外にも横方向に余剰燃料を排出してもよい。
また上記複数の実施例では、燃料タンク内に設置されたサブタンク内にポンプモジュールが収容される例について説明した。しかし、ポンプモジュールを直接燃料タンク内に収容してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例によるポンプモジュールを示す断面図である。
【図2】第1実施例によるポンプモジュールを用いた燃料供給装置を示す断面図である。
【図3】第1実施例によるポンプモジュールの受電コネクタ周囲を示す拡大断面図である。
【図4】図2のIV方向矢視図であり、フィルタケースを破断してフィルタエレメントの一部を示している。
【図5】図3のV−V線断面図である。
【図6】第1実施例によるポンプモジュールを示す分解組立図である。
【図7】本発明の第2実施例によるポンプモジュールを示す断面図である。
【図8】本発明の第3実施例によるポンプモジュールを示す断面図である。
【図9】本発明の第4実施例によるポンプモジュールを示す断面図である。
【図10】本発明の第5実施例によるポンプモジュールを示す断面図である。
【図11】本発明の第6実施例によるポンプモジュールを示す断面図である。
【図12】本発明の第7実施例によるポンプモジュールを示す断面図である。
【図13】本発明の第8実施例によるポンプモジュールを示す断面図である。
【図14】本発明の第9実施例によるポンプモジュールを示す図15のXIV −XIV 線断面図である。
【図15】図14に示すポンプモジュールの平面図である。
【図16】図14のXVI −XVI 線断面図である。
【図17】図14に示すポンプモジュールの燃料ポンプを示す平面図である。
【図18】本発明の第10実施例によるポンプモジュールを示す図19のXVIII −XVIII 線断面図である。
【図19】図18に示すポンプモジュールの平面図である。
【図20】図18に示すポンプモジュールのXX−XX線断面図である。
【図21】本発明の第11実施例によるポンプモジュールを示す断面図である。
【図22】図21のXXII−XXII線断面図である。
【図23】本発明の第12実施例によるポンプモジュールのプレッシャレギュレータの周囲を示す断面図である。
【符号の説明】
10   燃料供給装置、
20   サブタンク
30、110、120、130、140、150、160、180、200、240、300   ポンプモジュール
32、190、202、302   燃料ポンプ
33、306   樹脂カバー
33a  上方端面
34、205 吐出部
36、308   ポンプハウジング
36a  外周側面
38 Oリング
40   受電コネクタ
41a  コネクタ凹部
42   内側底面
43   受電端子
44   貫通穴
46   給電線
50   給電コネクタ
52   給電端子
58   サクションフィルタ
59   凹部
60、182、210   燃料フィルタ
62、122、132、154、164、184、212、242    フィルタケース
64、324   ケース本体(フィルタケース)
65   内筒
65a  内周側面
66   外筒
68、218   燃料流入部
70、330   燃料流出部
71   出口部
72   貫通部
74   蓋部(フィルタケース)
78、124、134   フィルタエレメント
79   逆止弁
80、340   プレッシャレギュレータ
90   上方凹部
100   中心軸
104   切り欠き領域
204   ポンプ上端部(吐出部の形成端部)
213   内筒
213a  内筒の上側開口縁部
214   外筒
214a  外筒の上側開口縁部
217   収容室
218a  上通路
220、244   覆壁部(覆部、第一分割部)
230、250   蓋部(覆部、第二分割部)
232、262   燃料通路
233a、233b、233c、260   下通路
235a  貫通孔(給電用通路)
400   給電用通路
402   水抜き通路
404   出口開口
406   流出通路
407   取出通路
408   出口通路
409   調圧入口

Claims (26)

  1. 電気駆動式の燃料ポンプと、
    前記燃料ポンプの外周の少なくとも一部を覆っているフィルタケース、ならびに前記フィルタケースに収容され前記燃料ポンプが吐出する燃料中の異物を除去するフィルタエレメントを有する燃料フィルタと、
    前記燃料フィルタで異物を除去された燃料を前記フィルタケースの出口開口から取り出す流出通路を形成し、前記フィルタケースの外周側方に設けられている燃料流出部と、
    前記燃料ポンプが吐出し前記燃料フィルタから流出する燃料圧力を調整するプレッシャレギュレータと、
    を備えるポンプモジュールであって、
    前記プレッシャレギュレータは前記フィルタケースの外周側方に設置されており、
    前記出口開口は前記フィルタケースの外周側面側に形成されており、
    前記流出通路は前記出口開口から前記フィルタケースの外周側方側に延びている取出通路を有し、
    前記プレッシャレギュレータに燃料を導入する調圧入口は前記取出通路に開口していることを特徴とするポンプモジュール。
  2. 前記流出通路は前記燃料ポンプの中心軸に沿って前記取出通路から折れ曲がっている出口通路を有し、前記プレッシャレギュレータの少なくとも一部は、前記出口通路を形成する前記燃料流出部の出口部と前記外周側面との間に設置されていることを特徴とする請求項1記載のポンプモジュール。
  3. 前記プレッシャレギュレータの全体は、前記出口部と前記外周側面との間に設置されていることを特徴とする請求項2記載のポンプモジュール。
  4. 前記プレッシャレギュレータは、前記燃料ポンプが吸入する燃料を蓄積するタンクに前記ポンプモジュールが設置された状態で上方に余剰燃料を排出することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項記載のポンプモジュール。
  5. 前記プレッシャレギュレータは前記外周側面に設置されていることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項記載のポンプモジュール。
  6. 電気駆動式の燃料ポンプと、
    前記燃料ポンプの外周の少なくとも一部を覆っているフィルタケース、ならびに前記フィルタケースに収容され前記燃料ポンプが吐出する燃料中の異物を除去するフィルタエレメントを有する燃料フィルタと、
    前記燃料ポンプが吐出し前記燃料フィルタから流出する燃料圧力を調整するプレッシャレギュレータと、
    前記燃料ポンプから吐出される燃料が前記燃料ポンプ側に逆流することを防止する逆止弁と、
    を備えるポンプモジュールであって、
    前記燃料フィルタの燃料流入部は前記燃料ポンプの吐出部の内周側に前記燃料ポンプの中心軸方向に嵌合しており、前記逆止弁は前記燃料流入部内に収容されていることを特徴とするポンプモジュール。
  7. 前記燃料流入部、前記吐出部および前記逆止弁は前記中心軸方向の長さ範囲で重なっていることを特徴とする請求項6記載のポンプモジュール。
  8. 前記プレッシャレギュレータは前記フィルタケースの外周側方に設置されていることを特徴とする請求項6または7記載のポンプモジュール。
  9. 前記プレッシャレギュレータは前記フィルタケースの外周側面に設置されていることを特徴とする請求項8記載のポンプモジュール。
  10. 前記フィルタケースは前記フィルタエレメントから流出する燃料の出口開口を外周側面側に有していることを特徴とする請求項8または9記載のポンプモジュール。
  11. 前記フィルタケースは、前記フィルタエレメントを収容するケース本体と前記ケース本体の開口を塞ぐ蓋部とを有し、前記ケース本体は樹脂で一体成形されており、
    前記燃料フィルタは、前記出口開口と連通する流出通路を形成し前記ケース本体と樹脂で一体成形されている燃料流出部を有し、
    前記プレッシャレギュレータは、前記燃料流出部を貫通する貫通部に装着されて前記貫通部の一方の開口を閉塞し、前記貫通部の他方の開口側から余剰燃料を排出し、前記プレッシャレギュレータの流入通路は前記燃料流出部内で前記流出通路と連通していることを特徴とする請求項1から5または10のいずれか一項記載のポンプモジュール。
  12. 前記フィルタケースは、前記フィルタエレメントを収容するケース本体と前記ケース本体の開口を塞ぐ蓋部とを有し、前記ケース本体は樹脂で一体成形されていることを特徴とする請求項1から10のいずれか一項記載のポンプモジュール。
  13. 前記プレッシャレギュレータの一部は前記フィルタケースを前記燃料ポンプの中心軸方向に投影した投影領域内に位置していることを特徴とする請求項1から5、あるいは8から11のいずれか一項記載のポンプモジュール。
  14. 前記フィルタケースは前記燃料ポンプの全周を覆っていることを特徴とする請求項1から13のいずれか一項記載のポンプモジュール。
  15. 前記フィルタケースが前記燃料ポンプの中心軸方向に占める長さ範囲は、前記燃料ポンプが前記中心軸方向に占める長さ範囲とほぼ等しいことを特徴とする請求項1から14のいずれか一項記載のポンプモジュール。
  16. 前記フィルタエレメントが前記中心軸方向に占める長さ範囲は、前記燃料ポンプが前記中心軸方向に占める長さ範囲とほぼ等しいことを特徴とする請求項15記載のポンプモジュール。
  17. 前記燃料ポンプの吐出部は前記燃料ポンプの中心軸上に位置していることを特徴とする請求項1から16のいずれか一項記載のポンプモジュール。
  18. 前記フィルタケースから前記プレッシャレギュレータに余剰燃料が流入する方向は、前記プレッシャレギュレータから余剰燃料が流出する方向と同一であることを特徴とする請求項1から17のいずれか一項記載のポンプモジュール。
  19. 前記フィルタケースから前記プレッシャレギュレータに余剰燃料が流入する方向は、前記プレッシャレギュレータから余剰燃料が流出する方向と異なっていることを特徴とする請求項1から17のいずれか一項記載のポンプモジュール。
  20. 前記フィルタケースは、内筒と前記内筒の外周側に設置されている外筒とを有し、前記内筒と前記外筒との間に前記フィルタエレメントを収容し、前記内筒は前記燃料ポンプの全周を覆っており、
    前記ポンプモジュールを設置した状態において、前記燃料ポンプの上方端面と前記内筒の内周側面とにより上方凹部が形成されており、
    前記燃料ポンプと前記内筒との間を上方から下方に水が流れ排出されるように、前記燃料ポンプの外周側面と前記内周側面との間に水抜き通路が一箇所以上形成されており、前記水抜き通路以外の位置において、前記外周側面と前記内周側面とは当接しているか、水が落下しない程度の隙間を形成していることを特徴とする請求項1から19のいずれか一項記載のポンプモジュール。
  21. 前記燃料ポンプは前記燃料ポンプの中心軸方向の一方の端部に燃料を吐出する吐出部を形成しており、
    前記フィルタケースは、内筒および前記内筒の外周側に設置されている外筒を有し、前記内筒と前記外筒との間に前記フィルタエレメントを収容する断面円環状の収容室を形成し、前記内筒は前記燃料ポンプの外周を覆っており、
    前記燃料ポンプは、前記燃料ポンプに駆動電流を供給する給電線の端部に設けられた給電端子に電気的に接続可能な受電端子を前記吐出部の形成端部に有し、
    前記フィルタケースは、前記内筒および前記外筒の各開口縁部に接続され前記燃料ポンプの前記吐出部の形成端部を覆う蓋部をさらに有し、
    前記蓋部は、前記吐出部内と前記収容室とに接続されて連通し前記燃料ポンプの吐出燃料を前記吐出部から前記収容室に向かって流通させる通路であって前記吐出部との接続部分がシールされている燃料通路と、前記燃料通路と連通しない通路であって前記受電端子を露出させ前記給電線の前記給電端子側端部を通過させる給電用通路とを形成していることを特徴とする請求項1から20のいずれか一項記載のポンプモジュール。
  22. 前記燃料ポンプは金属製のポンプハウジングを有し、
    前記フィルタケースは、前記ポンプハウジングの全周を覆っており、非導電性の樹脂により前記燃料ポンプ側の内筒ならびに前記内筒の外周側に設置されている外筒を有する筒状に形成され、前記内筒と前記ポンプハウジングとの間は所定距離以下であることを特徴とする請求項1から21のいずれか一項記載のポンプモジュール。
  23. 前記燃料ポンプが吸入する燃料を蓄積するタンクに前記ポンプモジュールを設置した状態で、前記燃料ポンプの中心軸方向における前記プレッシャレギュレータの長さは、前記フィルタケースの底部と前記タンクの内側底面との間隔よりも長いことを特徴とする請求項1から5あるいは8から11のいずれか一項記載のポンプモジュール。
  24. 前記燃料ポンプが吸入する燃料を蓄積するタンクに前記ポンプモジュールを設置する場合、前記燃料ポンプは前記燃料ポンプの中心軸を鉛直方向に向けて設置されることを特徴とする請求項1から23のいずれか一項記載のポンプモジュール。
  25. 電気駆動式の燃料ポンプと、
    前記燃料ポンプの外周の少なくとも一部を覆っているフィルタケース、ならびに前記フィルタケースに収容され前記燃料ポンプが吐出する燃料中の異物を除去するフィルタエレメントを有する燃料フィルタと、
    前記燃料ポンプが吐出し前記燃料フィルタから流出する燃料圧力を調整するプレッシャレギュレータと、
    を備えるポンプモジュールであって、
    前記プレッシャレギュレータは前記フィルタケースの外周側方に設置されており、
    前記プレッシャレギュレータの一部は前記フィルタケースを前記燃料ポンプの中心軸方向に投影した投影領域内に位置していることを特徴とするポンプモジュール。
  26. 電気駆動式の燃料ポンプと、
    前記燃料ポンプの外周の少なくとも一部を覆っているフィルタケース、ならびに前記フィルタケースに収容され前記燃料ポンプが吐出する燃料中の異物を除去するフィルタエレメントを有する燃料フィルタと、
    前記燃料ポンプが吐出し前記燃料フィルタから流出する燃料圧力を調整するプレッシャレギュレータと、
    を備えるポンプモジュールであって、
    前記プレッシャレギュレータは前記フィルタケースの外周側方に設置されており、
    前記燃料ポンプが吸入する燃料を蓄積するタンクに前記ポンプモジュールを設置した状態で、前記燃料ポンプの中心軸方向における前記プレッシャレギュレータの長さは、前記フィルタケースの底部と前記タンクの内側底面との間隔よりも長いことを特徴とするポンプモジュール。
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