JP2004122932A - Suspension device for vehicle - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車輪と車体との角度関係(ホイールアライメント)を所定の入力情報に応じて電子制御する車両用懸架装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
車両用懸架装置として、例えば特許文献1や特許文献2に開示されているものがある。
前記特許文献1で開示されている車両用懸架装置では、運転者の望む運転状態と実際の運転状態との間の差分などを関数として、アクチュエータを制御して、車輪のキャンバーを自動的に変化させている。これにより、車両の運転安全性の向上を図っている。
【0003】
また、前記特許文献2で開示されている車両用懸架装置では、車輪と車体との角度関係(ホイールアライメント)を、所定の入力情報に応じて電子制御している。そして、これを実現する構成として、左右のアッパーリンクの車体側支点位置を車幅方向にスライド可能とする第1アクチュエータと、左右のロアリンクの車体側支点位置を車幅方向にスライド可能とする第2アクチュエータと、旋回走行状態を検出する旋回走行状態検出手段と、旋回走行状態検出値を入力し、旋回時に旋回状態に応じてキャンバー変化を与えるとともにタイヤ接地面がキャンバー変化の中心を保つように第1及び第2アクチュエータに対し制御指令を出力するホイールアライメント制御手段とを備えている。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−63337号公報
【特許文献2】
特開平5−85133号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前記特許文献1では、各輪に一個のアクチュエータを使用して、キャンバーを制御している。このような構成では、キャンバーを制御することはできるが、トーを制御することはできない。
また、前記特許文献2では、左右両輪に2個のアクチュエータに接続して、キャンバーを制御している。しかし、キャンバーの制御しかできなく、さらに、そのキャンバーの制御は、左右輪で個別にできない構成になっている。
【0006】
本発明は、前述の実情に鑑みてなされたものであり、アクチュエータで各輪個別にキャンバー及びトーを制御することができ、且つこのような制御を簡単な構成で実現できる車両用懸架装置の提供を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前述の問題を解決するために、本発明では、車輪を支持する車輪支持部材を、車体に対し1点で支持手段により支持し、変位手段により、車輪支持部材における支持手段による支持点の上側又は下側であり且つ車両前後方向の2点を支持するとともに、この2点の支持点を車幅方向に個別に変位させる。そして、変位手段の制御を、2点の支持点を車幅方向において相対的に変位させることで車輪のトーを変化させ、及び/又は2点の支持点を車幅方向において同一方向に変位させることで車輪のキャンバーを変化させるように制御手段により行う。
【0008】
すなわち、制御手段により変位手段を制御し、前記2点の支持点を車幅方向において相対的に変位させることで、車輪が車輪支持手段により支持される1点の支持点を軸に、車輪前後端が車幅方向において回動することになり、トーが変化する。また、制御手段により変位手段を制御し、前記2点の支持点を車幅方向において同一方向に変位させることで、車輪が車輪支持手段により支持される1点の支持点を軸に、車輪上下端が車幅方向において回動することになり、キャンバーが変化する。
【0009】
【発明の効果】
本発明によれば、各輪個別にキャンバー及びトーを制御することができ、且つこのような制御を、アクチュエータなどの変位手段を備えた簡単な構成で実現できる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しながら詳細に説明する。
先ず、第1の実施の形態を説明する。第1の実施の形態は、本発明を適用したダブルウイッシュボーン式サスペンションである。
図1は、第1の実施の形態であるダブルウイッシュボーン式サスペンションの構成を示す。また、図2は、左右一方のダブルウイッシュボーン式サスペンションの構成の概略を示し、図2中(A)は平面図であり、図2中(B)は側面図である。
【0011】
このダブルウイッシュボーン式サスペンションでは、左右のタイヤ(図2に示す)1と車体との間には、タイヤ1に加わる上下方向の荷重を受ける同心配置のショックアブソーバ4と、タイヤ1に加わる車幅方向の荷重を受けるアッパーリンク10及びロアリンク20とがサスペンション部材として設けられている。すなわち、車輪支持部材であるアクスル2の上下端部とアッパリンク10及びロアリンク20の一端が結合し、このアッパリンク10及びロアリンク20の他端が車体側部材を回動可能に連結して、ダブルウイッシュボーン式サスペンションを構成している。
【0012】
前記アッパリンク10は、A字形状をなし、その頂角部(アウタ側の部分)がボールジョイント11を介してアクスル2の上側の上アーム部2aの端部に結合しており、反対側の前端部及び後端部(インナ側の部分)がブッシュ12,13によりサスペンションメンバ5に結合している。
前記ロアリンク20は、車両前側に配置した第1のリンク21と車両後側に配置した第2のリンク22とからなり、この第1及び第2のリンク21,22が車幅方向に延在するいわゆるパラレルリンク構造をなし、さらに、テンションロッド23を備えた構成になっている。
【0013】
第1及び第2のリンク21,22はそれぞれ、アウタ側がボールジョイント24,25を介してアクスル2の下側の下アーム2bの端部に結合しており、インナ側がボールジョイント26,27を介してサスペンションメンバ5に結合している。
この第1及び第2のリンク21,22は、その長さを伸縮自在とする第1及び第2のアクチュエータ28,29をそれぞれ内蔵し、或いは第1及び第2のアクチュエータ28,29そのものとして構成されている。すなわち、第1及び第2のリンク21,22はそれぞれ、インナ側としてのアクチュエータ28,29の固定側ロッド28a,29aがボールジョイント26,27を介してサスペンションメンバ5に結合し、アウタ側としてのアクチュエータ28,29の伸縮側ロッド28b,29bがボールジョイント24,25を介してアクスル2の下端と結合している。例えば、第1及び第2のアクチュエータ28,29は、伸縮側ロッド28b,29bを、モータや油圧で駆動するような構造になっている。
【0014】
このような第1及び第2のリンク21,22は、車幅方向に延在していることから、第1及び第2のアクチュエータ28,29が動作することで、車幅方向に伸縮することになる。
図3は、第1及び第2のアクチュエータ28,29を制御するための構成を示す。図3に示すように、制御するための構成は、走行状態検出部41、制御部42及び駆動部43を備えている。
【0015】
走行状態検出部41は、車両の走行状態を検出するように構成されている。具体的には、走行状態検出部41は、横加速度センサ、操舵角センサ或いはヨーレイトなどを用いて、車両の走行状態を検出するように構成されている。走行状態検出部41が検出する車両の走行状態としては、車両の旋廻状態、車両の低速旋回状態或いは車両の直進制動状態などが挙げられる。走行状態検出部41は、検出した車両の走行状態を走行状態信号として制御部42に出力する。
【0016】
制御部42は、走行状態信号に基づいて各アクチュエータ28,29を動作させてキャンバーやトーを制御するように構成されている。この制御部42は、キャンバーやトーを制御するために、制御信号を駆動部43に出力する。なお、走行状態に応じて適宜キャンバーやトーを制御するのであるが、走行状態に対応した制御の仕方については後で動作として説明する。
【0017】
駆動部43は、入力された制御信号に基づいて、各アクチュエータ28,29の駆動制御をするための駆動信号を各アクチュエータ28,29に出力する。
各アクチュエータ28,29は、入力された駆動信号により駆動して、キャンバーをトーを変化させる。
以上のように、ダブルウイッシュボーン式サスペンションが構成されている。
【0018】
次に、第1及び第2のアクチュエータ28,29を駆動させることによる動作を説明する。
アクスル2は、上アーム部2aの端部がアッパリンク10の頂角部でボールジョイント11により1点支持され、さらに、下アーム部2bが第1及び第2のアクチュエータ28,29の伸縮側ロッド28a,28bの端部で2点支持されていている構造をなしている。
【0019】
これにより、第1及び第2のアクチュエータ28,29を適宜駆動して、第1及び第2のアクチュエータ28,29の伸縮側ロッド28b,29bの端部で支持されている2点の支持点を車幅方向において同一方向に変位させることで、アッパリンク10の頂角部でボールジョイント11により支持されている1点の支持点を軸にして、アクスル2が回動し、タイヤ1の上下端が車幅方向において回動することになる。すなわち、タイヤ1のキャンバーが変化する。
【0020】
また、第1及び第2のアクチュエータ28,29を適宜駆動して、第1及び第2のアクチュエータ28,29の伸縮側ロッド28a,28bの端部で支持されている2点の支持点を車幅方向において相対的に変位させることで、アッパリンク10の頂角部でボールジョイント11により支持されている1点の支持点を軸にして、アクスル2が回動し、タイヤ1の前後端が車幅方向において回動することになる。すなわち、タイヤ1のトーが変化する。
【0021】
このように、第1及び第2のアクチュエータ28,29を駆動することで、タイヤ1のキャンバーやトーを変化させることができる。そして、第1及び第2のアクチュエータ28,29それぞれを適宜駆動させることで、キャンバーについてはネガティブ方向やポジティブ方向に変化させ、トーについてはトーイン方向やトーアウト方向に変化させることができる。具体的には次のようにである。
【0022】
(1−1) 図4中(A)に示すように、第1及び第2のアクチュエータ28,29の伸縮側ロッド28b,29bを共に伸ばすと、アッパリンク10のアウタ側のボールジョイント11を回転軸として、タイヤ1が、その下側が外方に押し出されるように回動し、これにより、鉛直線OYに対して当該タイヤ1の中心線Oが図面においてA1方向に回動する。すなわち、タイヤ1が下開き状態となるネガティブ方向のキャンバー角に変化する。
【0023】
(1−2) その逆に、図4中(B)に示すように、第1及び第2のアクチュエータ28,29の伸縮側ロッド28b,29bを共に縮ませると、アッパリンク10のアウタ側のボールジョイント11を回転軸として、タイヤ1が、その下側が内方に引き込まれるように回動し、これにより、鉛直線OYに対して当該タイヤ1の中心線Oが図面においてA2方向に回動する。すなわち、タイヤ1が上開き状態となるポジティブ方向のキャンバー角に変化する。
【0024】
(1−3) また、図5中(A)に示すように、車両前側に位置する第1のアクチュエータ28の伸縮側ロッド28bを縮ませて、車両後側に位置する第2のアクチュエータ29の伸縮側ロッド29bを伸ばすと、アッパリンク10のアウタ側のボールジョイント11を回転軸として、タイヤ1が、その前側が内方に引き込まれるように回動し、これにより、走行方向の平行線OXに対して当該タイヤ1の中心線Oが図面においてA3方向に回動する。すなわち、タイヤ1が後開き状態となるトーイン方向に変化する。
【0025】
(1−4) その逆に、図5中(B)に示すように、第1のアクチュエータ28の伸縮側ロッド28bを伸ばして、第2のアクチュエータ29の伸縮側ロッド29bを縮ませると、アッパリンク10のアウタ側のボールジョイント11を回転軸として、タイヤ1が、その前側が外方に押し出されるように回動し、これにより、走行方向の平行線OXに対して当該タイヤ1の中心線Oが図面においてA4方向に回動する。すなわち、タイヤ1が前開き状態となり、トーアウト方向に変化する。
【0026】
この(1−1)〜(1−4)のように、第1及び第2のアクチュエータ28,29をそれぞれ適宜駆動させることにより、キャンバーやトーを変化させることができる。そして、このようなキャンバーやトーの制御を各輪個別に行うことができる。
次に、車両の走行状態を検出して、その検出した走行状態に応じて行うキャンバーやトーの制御を説明する。
【0027】
(2−1)車両の走行状態が旋廻状態にある場合
走行状態検出部41は横加速度センサなどの測定結果から車両の走行状態が旋廻状態であることを検出し、走行状態信号を制御部42に出力する。制御部42は、走行状態信号に応じて制御信号を駆動部43に出力して各アクチュエータ28,29の駆動させて、外輪をネガティブに、内輪をポジティブに、キャンバーを変化をさせ、さらに、外輪をトーイン、内輪をトーアウトに変化させる。
【0028】
これにより、走行面に対する対地キャンバーを直立させた状態にするだけでなく、外輪をトーインにして、内輪をトーアウトにすることで、車両の安定性を向上させることができる。なお、このような制御は、後輪に対して行うときに有効である。
(2−2)車両の走行状態が低速旋回状態にある場合
ここで、車両の走行状態が低速旋回である状態とは、交差点の走行、Uターンなどを行うときである。
【0029】
走行状態検出部41は横加速度センサなどの測定結果から車両の走行状態が低速旋廻状態であることを検出し、走行状態信号を制御部42に出力する。制御部42は、走行状態信号に応じて制御信号を駆動部43に出力して各アクチュエータ28,29の駆動させて、外輪をトーインに、内輪をトーアウトに、それぞれ変化させる。
【0030】
これにより、車両は小回りが効くようになる。なお、このような制御は、後輪に対して行うときに有効である。
(2−3)車両の走行状態が直進制動状態にある場合
走行状態検出部41は車速センサやブレーキスイッチなどの測定結果から車両の走行状態が直進制動状態であることを検出し、走行状態信号を制御部42に出力する。制御部42は、走行状態信号に応じて制御信号を駆動部43に出力して各アクチュエータ28,29の駆動させて、左右輪ともにトーインに変化させる。これにより、直進制動時の車両の安定性を向上させることができる。
【0031】
以上のように、第1及び第2のアクチュエータ28,29により、キャンバー及びトーを制御することができる。さらに、そのようなキャンバー及びトーの制御を、各車輪で個別に行うことができる。そして、キャンバー及びトーの制御を、走行状態に応じて行うことができる。そしてまた、キャンバー及びトーの制御をアクチュエータなどの簡単な構成で実現することができる。
【0032】
また、第1及び第2のアクチュエータ28,29は、それぞれ第1及び第2のリンク21,22を構成し、ダブルウイッシュボーン式サスペンションのロアリンクとしての機能を併有している。これにより、第1及び第2のアクチュエータ28,29を配置場所を新たに設けることもない、といったように簡単な構造にして、キャンバー及びトーの制御を行うことができる。
【0033】
なお、前述の構成において、アッパリンク10の頂角部とアクスル2とを回転自在に支持するボールジョイント11は、車輪を支持する車輪支持部材であるアクスル2を車体に対し1点で支持する支持手段を構成しており、前記第1及び第2のアクチュエータ28,29は、前記車輪支持部材における支持手段による支持点の上側又は下側であり且つ車両前後方向の2点を支持し、この2点の支持点を、車幅方向に個別に変位させる変位手段を構成しており、前記制御部42及び駆動部43は、前記2点の支持点を車幅方向において相対的に変位させることで前記車輪のトーを変化させ、及び/又は前記2点の支持点を車幅方向において同一方向に変位させることで車輪のキャンバーを変化させるように、前記変位手段を制御する制御手段を構成しており、前記走行状態検出部41は、車両の走行状態を検出する走行状態検出手段を構成している。
【0034】
また、前記変位手段により車輪支持部材の2点の支持点は、第1及び第2のアクチュエータ28,29の各取付け点であり、すなわち、伸縮側ロッド28b,29bの各端部取付点である。
次に第2の実施の形態を説明する。
第2の実施の形態は、本発明を適用したダブルウイッシュボーン式サスペンションである。
【0035】
前述の第1の実施の形態では、ロアリンク20を構成する第1及び第2のリンク21,22がそれぞれアクチュエータ28,29を内蔵した構成をなし、これにより、当該第1及び第2のリンク21,22自体が伸縮するようになっている。これに対して、第2の実施の形態のダブルウイッシュボーン式サスペンションでは、ロアリンク20とは別個にアクチュエータを備えた構成となっており、具体的には、固定長の第1及び第2のリンクをアクチュエータにより車幅方向に変位させる構成になっている。
【0036】
ここで、図6は、従来のダブルウイッシュボーン式サスペンションの構成を示しており、ロアリンク20が、車両前側に配置した第1のリンク51と車両後側に配置した第2のリンク52とからなり、この第1及び第2のリンク51,52を車幅方向に延在させたいわゆるパラレルリンク構造をなし、さらに、テンションロッド23を備えた構成になっている。なお、この図6に示す従来のダブルウイッシュボーン式サスペンションの構成において、前述の第1の実施の形態のダブルウイッシュボーン式サスペンションと同一の構成部分については、同一番号を付して、その説明は省略する。
【0037】
そして、第2の実施の形態のダブルウイッシュボーン式サスペンションでは、この図6に示す第1及び第2のリンク51,52のインナ側にアクチュエータを備えた構成になっている。
図7は、第2の実施の形態であるダブルウイッシュボーン式サスペンションの構成の概略を示す。また、図7中(A)は平面図であり、図7中(B)は側面図である。この図7は左側車輪の構成を示すものであるが、右側車輪の構造も同様な構成をなしている。なお、この図7に示す第2の実施の形態のダブルウイッシュボーン式サスペンションの構成において、前述の第1の実施の形態のダブルウイッシュボーン式サスペンションと同一の構成部分については、同一番号を付して、その説明は省略する。
【0038】
前記第1及び第2のリンク51,52はそれぞれ、アウタ側の端部がブッシュ53,54を介してアクスル2の下側の下アーム2bの端部に結合しており、インナ側がブッシュ55,56を介してサスペンションメンバ5に結合している。ここで、第1及び第2のリンク51,52のアウタ側及びインナ側の各ブッシュ53,54,55,56は軸方向を短くして、こじれやすくしている。
【0039】
そして、この第1及び第2のリンク51,52のインナ側に第1及び第2のアクチュエータ61,62を備えている。
なお、第1の実施の形態と同様に、アッパリンク10は、A字形状をなし、その頂角部(アウタ側の部分)がボールジョイント11を介してアクスル2の上側の上アーム部2aの端部に結合している。
【0040】
第1のアクチュエータ61は、車両前側に配置されており、ロッド61bを伸縮駆動するシリンダ部61aがサスペンションメンバ5の車両前側と剛体結合しており、ロッド61bの端部が第1のリンク51のインナ側とブッシュ55を介して結合している。これと同様に、第2のアクチュエータ62は、車両後側に配置されており、ロッド62bを伸縮駆動するシリンダ部62aがサスペンションメンバ5の車両後側と剛体結合しており、ロッド62bの端部が第2のリンク52のインナ側とブッシュ56を介して結合している。そして、第1及び第2のアクチュエータ61,62は、ロッド61b,62bを、モータや油圧で駆動するような構造になっている。
【0041】
第1及び第2のアクチュエータ61,62は、前述の第1の実施の形態と同様に、図3に示す、走行状態検出部41、制御部42及び駆動部43といった構成により制御される。走行状態検出部41、制御部42及び駆動部43の処理内容については、前述の第1の実施の形態の場合と同様であり、説明を省略する。
このような第1及び第2のアクチュエータ61,62が動作することで、第1及び第2のリンク51,52は車幅方向で変位する。
【0042】
以上のように、第2の実施の形態のダブルウイッシュボーン式サスペンションが構成されている。
次に、第1及び第2のアクチュエータ61,62を駆動させることによる動作を説明する。
第2の実施の形態の形態のダブルウイッシュボーン式サスペンションでは、前述の第1の実施の形態のダブルウイッシュボーン式サスペンションと異なり、第1及び第2のアクチュエータ61,62をロアリンクを構成する第1及び第2のリンクに内蔵されない個別の構成にしているが、第1及び第2のアクチュエータ61,62の動作によるタイヤ1の動作は、前述の第1の実施の形態の場合と同様である。すなわち、次のようになる。
【0043】
(3−1) 第1及び第2のアクチュエータ61,62のロッド61b,62bを共に伸ばすと、アッパリンク10のアウタ側のボールジョイント11を回転軸として、タイヤ1が、その下側が外方に押し出されるように回動し、これにより、タイヤ1が下開き状態となるネガティブ方向のキャンバー角に変化する。
(3−2) その逆に、第1及び第2のアクチュエータ61,62のロッド61b,62bを共に縮ませると、アッパリンク10のアウタ側のボールジョイント11を回転軸として、タイヤ1が、その下側が内方に引き込まれるように回動し、これにより、タイヤ1が上開き状態となるポジティブ方向のキャンバー角に変化する。
【0044】
(3−3) また、車両前側に位置する第1のアクチュエータ61のロッド61bを縮ませて、車両後側に位置する第2のアクチュエータ62のロッド62bを伸ばすと、アッパリンク10のアウタ側のボールジョイント11を回転軸として、タイヤ1が、その前側が内方に引き込まれるように回動し、これにより、タイヤ1が後開き状態となるトーイン方向に変化する。
【0045】
(3−4) その逆に、第1のアクチュエータ61のロッド61bを伸ばして、第2のアクチュエータ62のロッド62bを縮ませると、アッパリンク10のアウタ側のボールジョイント11を回転軸として、タイヤ1が、その前側が外方に押し出されるように回動し、これにより、タイヤ1が前開き状態となり、トーアウト方向に変化する。
【0046】
この(3−1)〜(3−4)のように、第1及び第2のアクチュエータ61,62をそれぞれ適宜駆動させることにより、前述の(2−1)〜(2−3)と同様に、走行状態に応じてキャンバーやトーを変化させ、種々の効果を得ることができる。
次に第3の実施の形態を説明する。
【0047】
第3の実施の形態は、本発明を適用したストラット式サスペンションである。
ここで、図8は、従来のストラット式サスペンションの構成を示す。
図8に示すように、ストラット式サスペンションは、左右輪のアクスル72にそれぞれストラット71が結合され、さらに、アクスル72の下部にロアリンク80が結合されている。
【0048】
ストラット71は、車輪の位置決め支柱を備えた構成をなし、上部71aが図示しない車体側部材に固定され、下部がアクスル72に固定されている。
ロアリンク80は、車両前側に配置されている第1のリンク81と車両後側に配置されている第2のリンク82とからなり、この第1及び第2のリンク81,82を車幅方向に延在されたいわゆるパラレルリンク構造をなし、さらに、テンションロッド83を備えた構成になっている。
【0049】
第1及び第2のリンク81,82はそれぞれ、アウタ側がブッシュ84,85を介してアクスル72の下部に結合しており、インナ側がブッシュ86,87を介して車体側部材88に結合している。この第1及び第2のリンク81,82により車輪の横方向の位置き決めを行っている。
従来のストラット式サスペンションは以上のように構成されている。
【0050】
このような従来のストラット式サスペンションの構成に対し、本発明を適用した第3の実施の形態のストラット式サスペンションは、ロアリンク80を構成する第1及び第2のリンク81,82がそれぞれアクチュエータを内蔵した構成をなし、これにより、当該第1及び第2のリンク81,82自体が伸縮するようになっている。
【0051】
図9は、第3の実施の形態であるストラット式サスペンションの構成の概略を示す。また、図9中(A)は平面図であり、図9中(B)は側面図である。この図9は左側車輪の構成を示すものであるが、右側車輪の構造も同様な構成をなしている。なお、この図9に示す第3の実施の形態のストラット式サスペンションの構成において、前述の従来のストラット式サスペンションと同一の構成部分については、同一番号を付して、その説明は省略する。
【0052】
図9に示すように、第3の実施の形態のストラット式サスペンションは、アクスル72の下部に連結されるロアリンクが、車両前側に配置されている第1のリン91と車両後側に配置されている第2のリンク92とからなり、この第1及び第2のリンク91,92が車幅方向に延在するいわゆるパラレルリンク構造をなしている。
【0053】
第1及び第2のリンク91,92は、アウタ側がブッシュ94,95を介してアクスルの下端に結合しており、インナ側がブッシュ96,97を介して車両側部材(図8に示す車両側部材88)に結合している。
そして、この第1及び第2のリンク91,92は、その長さを伸縮自在とする第1及び第2のアクチュエータ98,99をそれぞれ内蔵し、或いは第1及び第2のアクチュエータ98,99そのものとして構成されている。すなわち、第1及び第2のリンク91,92はそれぞれ、インナ側としてのアクチュエータ98,99の固定側ロッド98a,99aがブッシュ96,97を介して車両側部材(図8に示す車両側部材88)に結合し、アウタ側としてのアクチュエータ98,99の伸縮側ロッド98b,99bがブッシュ94,95を介してアクスル72の下端と結合している。例えば、第1及び第2のアクチュエータ98,99は、伸縮側ロッド98b,99bを、モータや油圧で駆動するような構造になっている。
【0054】
このような第1及び第2のリンク91,92は、車幅方向に延在していることから、第1及び第2のアクチュエータ98,99が動作することで、車幅方向に伸縮することになる。
そして、第1及び第2のアクチュエータ91,92は、前述の第1の実施の形態と同様に、図3に示す、走行状態検出部41、制御部42及び駆動部43といった構成により制御される。走行状態検出部41、制御部42及び駆動部43の処理内容については、前述の第1の実施の形態の場合と同様であり、説明を省略する。
【0055】
なお、第1及び第2のリンク91,92のアウタ側及びインナ側の各ブッシュ94,95,96,97は軸方向の長さが短くなっており、こじれやすくなっている。また、従来では、ストラット71の上部71aは、ゴム製のインシュレータなどを介して車体と結合しているが、第3の実施の形態では、ストラット71の上部71aをボールジョイント73を介して車体側部材に結合させている。
【0056】
以上のように、第3の実施の形態のストラット式サスペンションが構成されている。
次に、第1及び第2のアクチュエータ91,92を駆動させることによる動作を説明する。
第3の実施の形態は、前述の第1の実施の形態と異なり、本発明をストラット式サスペンションに適用したものであるが、第1及び第2のアクチュエータ91,92の動作によるタイヤ1の動作は、前述の第1の実施の形態の場合と同様である。すなわち、前述の第1の実施の形態では、第1のアクチュエータ28,29を動作させると、タイヤ1がアッパリンク10のアウタ側のボールジョイント11を回転軸として変位するが、この第3の実施の形態では、第1及び第2のアクチュエータ98,99を動作させると、タイヤ1がストラット71と車体との結合部であるボールジョイント73を回転軸として変位する。具体的には次のようにである。
【0057】
(4−1) 第1及び第2のアクチュエータ98,99の伸縮側ロッド98b,99bを共に伸ばすと、前記ボールジョイント73を回転軸として、タイヤ1が、その下側が外方に押し出されるように回動し、これにより、タイヤ1が下開き状態となるネガティブ方向のキャンバー角に変化する。
(4−2) その逆に、第1及び第2のアクチュエータ98,99の伸縮側ロッド98b,99bを共に縮ませると、前記ボールジョイント73を回転軸として、タイヤ1が、その下側が内方に引き込まれるように回動し、これにより、タイヤ1が上開き状態となるポジティブ方向のキャンバー角に変化する。
【0058】
(4−3) また、車両前側に位置する第1のアクチュエータ98の伸縮側ロッド98bを縮ませて、車両後側に位置する第2のアクチュエータ99の伸縮側ロッド99bを伸ばすと、前記ボールジョイント73を回転軸として、タイヤ1が、その前側が内方に引き込まれるように回動し、これにより、タイヤ1が後開き状態となるトーイン方向に変化する。
【0059】
(4−4) その逆に、第1のアクチュエータ98の伸縮側ロッド98bを伸ばして、第2のアクチュエータ99の伸縮側ロッド99bを縮ませると、前記ボールジョイント73を回転軸として、タイヤ1が、その前側が外方に押し出されるように回動し、これにより、タイヤ1が前開き状態となり、トーアウト方向に変化する。
【0060】
この(4−1)〜(4−4)のように、第1及び第2のアクチュエータ98,99をそれぞれ適宜駆動させることにより、前述の(2−1)〜(2−3)と同様に、走行状態に応じてキャンバーやトーを変化させ、種々の効果を得ることができる。
次に第4の実施の形態を説明する。
【0061】
第4の実施の形態は、本発明を適用したトーションビーム式サスペンションである。
ここで、図10は、従来のトーションビーム式サスペンションの構成を示す。図10に示すように、従来のトーションビーム式サスペンションは、左右輪のアクスル101を、可撓性をもつアクスルビーム102の両端でそれぞれ支持し、さらにこのアクスルビーム102の両端それぞれにトレーリングアーム103を剛体結合させている。ここで、アクスル101とアクスルビーム102とは例えば単純なリンク機構を介して結合されている。また、トレーリングアーム103は、前後方向の位置決めを行うものとなっている。
【0062】
また、トーションビーム式サスペンションは、アクスルビーム102に沿うように配置し、両端を当該アクスルビーム102に固定した、ラテラルロッド104を備えている。このラテラルロッド104は、横方向の位置決めを行うものとなっている。
そして、トーションビーム式サスペンションには、アクスルビーム102の両端付近に、ばね111及びショックアブソーバ112が配置されている。すなわち、ばね111とショックアブソーバ112とが同軸に配置されており、ショックアブソーバ112の下端部がアクスルビーム102の端部付近に固定されている。
【0063】
このような従来の構成に対し、本発明を適用した第4の実施の形態のトーションビーム式サスペンションは、アクスル101とアクスルビーム102との間に、アクチュエータを備えている。
図11は、この第4の実施の形態であるトーションビーム式サスペンションの構成の概略を示す。また、図11中(A)は平面図であり、図11中(B)は側面図である。この図11は左側車輪の構成を示すものであるが、右側車輪の構造も同様な構成をなしている。なお、この図11に示す第4の実施の形態のトーションビーム式サスペンションの構成において、前述の従来のトーションビーム式サスペンションと同一の構成部分については、同一番号を付して、その説明は省略する。
【0064】
この図11に示すように、第4の実施の形態のトーションビーム式サスペンションは、アクスル101とアクスルビーム102との間に、アクチュエータ機構120を備えている。
アクチュエータ機構120は、アクスル101を支持するためのアクスル支持部材121と、アクスル支持部材121により支持したアクスル101を変位させるための第1及び第2のアクチュエータ123,124とを備えている。
【0065】
アクスル支持部材121は、断面略L字形状をなし、上下方向に延びる取付部121aがアクスルビーム102の端部或いはトレーリングアーム103の端部に剛体結合し、取付部121aの下端部に第1及び第2のアクチュエータ123,124が取り付けられている。また、アクスル支持部材121は、前記取付部121aの上端部から外側に延びる支持部121b端部でアクスル101の上端を支持している。ここで、支持部121bとアクスル101とはボールジョイント122により結合している。
【0066】
第1のアクチュエータ123は、車両前側に配置されており、固定側ロッド123aがブッシュ125を介してアクスル支持部材121の下端前側部分と結合し、伸縮側ロッド123bがブッシュ127を介してアクスル101の下端前側部分と結合している。これと同様に、第2のアクチュエータ124は、車両後側に配置されており、固定側ロッド124aがブッシュ126を介してアクスル支持部材121の下端後側部分と結合し、伸縮側ロッド124bがブッシュ128を介してアクスル101の下端後側部分と結合している。なお、第1のアクチュエータ123の固定側ロッド123a側のブッシュ125にはその軸方向に長さが長いものを使用し、こじれないようにしている。
【0067】
この第1及び第2のアクチュエータ123,124は、伸縮側ロッド123b,124bを、モータや油圧で駆動するような構造になっている。
また、第1及び第2のアクチュエータ123,124は、前述の第1の実施の形態と同様に、図3に示す、走行状態検出部41、制御部42及び駆動部43といった構成により制御される。走行状態検出部41、制御部42及び駆動部43の処理内容については、前述の第1の実施の形態の場合と同様であり、説明を省略する。
【0068】
以上のように、第4の実施の形態のトーションビーム式サスペンションが構成されている。
次に、第1及び第2のアクチュエータ123,124を駆動させることによる動作を説明する。
この第4の実施の形態は、例えば前述の第1の実施の形態と異なり、本発明をトーションビーム式サスペンションに適用したものであるが、第1及び第2のアクチュエータ123,124の動作によるタイヤ1の動作は、前述の第1の実施の形態の場合と同様である。すなわち、前述の第1の実施の形態では、第1のアクチュエータ28,29を動作させるとタイヤ1がアッパリンク10のアウタ側のボールジョイント11を回転軸として変位するが、この第3の実施の形態では、第1及び第2のアクチュエータ123,124を動作させるとタイヤ1がアクスル支持部材121とアクスル101との結合部であるボールジョイント122を回転軸として変位する。具体的には次のようにである。
【0069】
(5−1) 第1及び第2のアクチュエータ123,124の伸縮側ロッド123b,124bを共に伸ばすと、前記ボールジョイント122を回転軸として、タイヤ1が、その下側が外方に押し出されるように回動し、これにより、タイヤ1が下開き状態となるネガティブ方向のキャンバー角に変化する。
(5−2) その逆に、第1及び第2のアクチュエータ123,124の伸縮側ロッド123b,124bを共に縮ませると、前記ボールジョイント122を回転軸として、タイヤ1が、その下側が内方に引き込まれるように回動し、これにより、タイヤ1が上開き状態となるポジティブ方向のキャンバー角に変化する。
【0070】
(5−3) また、車両前側に位置する第1のアクチュエータ123の伸縮側ロッド123bを縮ませて、車両後側に位置する第2のアクチュエータ124の伸縮側ロッド124bを伸ばすと、前記ボールジョイント122を回転軸として、タイヤ1が、その前側が内方に引き込まれるように回動し、これにより、タイヤ1が後開き状態となるトーイン方向に変化する。
【0071】
(5−4) その逆に、第1のアクチュエータ123の伸縮側ロッド123bを伸ばして、第2のアクチュエータ124の伸縮側ロッド124bを縮ませると、前記ボールジョイント122を回転軸として、タイヤ1が、その前側が外方に押し出されるように回動し、これにより、タイヤ1が前開き状態となり、トーアウト方向に変化する。
【0072】
この(5−1)〜(5−4)のように、第1及び第2のアクチュエータ123,124をそれぞれ適宜駆動させることにより、前述の(2−1)〜(2−3)と同様に、走行状態に応じてキャンバーやトーを変化させ、種々の効果を得ることができる。
次に第5の実施の形態を説明する。
【0073】
第5の実施の形態は、本発明を適用したトーションビーム式サスペンションである。
前述の第4の実施の形態では、アクチュエータ機構120により、アクスル101の上端を支持するとともに、アクスル101の下端に第1及び第2のアクチュエータ123,124を連結した構成になっている。これに対して、第5の実施の形態のトーションビーム式サスペンションでは、図12に示すように、アクチュエータ機構130により、アクスル101の下端を支持するとともに、アクスル101の上端に第1及び第2のアクチュエータ133,134を連結した構成にしている。すなわち、基本的には、第5の実施の形態のアクチュエータ機構130の構成は、第4の実施の形態のアクチュエータ機構120の構成を上下方向で逆転させたものになっている。具体的には次のようにである。
【0074】
ここで、図12中(A)は平面図であり、図12中(B)は側面図である。また、図12は、左側車輪の構成を示すものであるが、右側車輪の構造も同様な構成をなしている。なお、この図12に示す第5の実施の形態のトーションビーム式サスペンションの構成において、前述の従来のトーションビーム式サスペンションや前述の第4の実施の形態のトーションビーム式サスペンションと同一の構成部分については、同一番号を付して、その説明は省略する。
【0075】
この図12に示すように、第5の実施の形態のトーションビーム式サスペンションは、アクスル101とアクスルビーム102との間に、アクチュエータ機構130を備えている。
アクチュエータ機構130は、アクスル101を支持するためのアクスル支持部材131と、アクスル支持部材131により支持したアクスル101を変位させるための第1及び第2のアクチュエータ133,134とを備えている。
【0076】
アクスル支持部材131は、断面略L字形状をなし、上下方向に延びる取付部131aがアクスルビーム102の端部或いはトレーリングアーム103の端部と剛体結合され、取付部131aの上端部に第1及び第2のアクチュエータ133,134が取り付けられている。また、アクスル支持部材131は、前記取付部131aの下端部から外側に延びる支持部131b端部でアクスル101の下端を支持している。ここで、支持部131bとアクスル101とはボールジョイント122により結合している。
【0077】
第1のアクチュエータ133は、車両前側に配置されており、固定側ロッド133aがブッシュ135を介してアクスル支持部材131の上端前側部分と結合し、伸縮側ロッド133bがボールジョイント137を介してアクスル101の上端前側部分と結合している。これと同様に、第2のアクチュエータ134は、車両後側に配置されており、固定側ロッド134aがブッシュ136を介してアクスル支持部材131の上端後側部分と結合し、伸縮側ロッド134bがボールジョイント138を介してアクスル101の上端後側部分と結合している。例えば、この第1及び第2のアクチュエータ133,134は、伸縮側ロッド133b,134bを、モータや油圧で駆動するような構造になっている。
【0078】
例えば、このように、第1のアクチュエータ133と第2のアクチュエータ134とにより、アクスル101の前後位置を支持しているが、これはテンションロッド等の代替構造をなしているといえる。
また、第1及び第2のアクチュエータ133,134は、前述の第1の実施の形態と同様に、図3に示す、走行状態検出部41、制御部42及び駆動部43といった構成により制御される。走行状態検出部41、制御部42及び駆動部43の処理内容については、前述の第1の実施の形態の場合と同様であり、説明を省略する。
【0079】
以上のように、第5の実施の形態のトーションビーム式サスペンションが構成されている。
次に、第1及び第2のアクチュエータ133,134を駆動させることによる動作を説明する。
前述したように、第5の実施の形態では、アクチュエータ機構130の構成が、第4の実施の形態のアクチュエータ機構120の構成を上下方向で逆転させている。この結果、第1及び第2のアクチュエータ133,134を、第4の実施の形態の第1及び第2のアクチュエータ123,124と同様に動作させてもキャンバーが逆の変化を示すようになる。なお、トーについての同様な変化を示す。具体的には次のようになる。
【0080】
(6−1) 第1及び第2のアクチュエータ133,134の伸縮側ロッド133b,134bを共に伸ばすと、前記ボールジョイント132を回転軸として、タイヤ1が、その上側が外方に押し出されるように回動し、これにより、タイヤ1が上開き状態となるポジティブ方向のキャンバー角に変化する。
(6−2) その逆に、第1及び第2のアクチュエータ133,134の伸縮側ロッド133b,134bを共に縮ませると、前記ボールジョイント132を回転軸として、タイヤ1が、その上側が内方に引き込まれるように回動し、これにより、タイヤ1が下開き状態となるネガティブ方向のキャンバー角に変化する。
【0081】
(6−3) また、車両前側に位置する第1のアクチュエータ133の伸縮側ロッド133bを縮ませて、車両後側に位置する第2のアクチュエータ134の伸縮側ロッド134bを伸ばすと、前記ボールジョイント132を回転軸として、タイヤ1が、その前側が内方に引き込まれるように回動し、これにより、タイヤ1が後開き状態となるトーイン方向に変化する。
【0082】
(6−4) その逆に、第1のアクチュエータ133の伸縮側ロッド133bを伸ばして、第2のアクチュエータ134の伸縮側ロッド134bを縮ませると、前記ボールジョイント132を回転軸として、タイヤ1が、その前側が外方に押し出されるように回動し、これにより、タイヤ1が前開き状態となり、トーアウト方向に変化する。
【0083】
この(6−1)〜(6−4)のように、第1及び第2のアクチュエータ133,134をそれぞれ適宜駆動させることにより、前述の(2−1)〜(2−3)と同様に、走行状態に応じてキャンバーやトーを変化させ、種々の効果を得ることができる。
次に第6の実施の形態を説明する。
【0084】
第6の実施の形態は、本発明を適用したダブルウイッシュボーン式サスペンションである。
ここで、図13は、従来のダブルウイッシュボーン式サスペンションの構成を示す。また、このダブルウイッシュボーン式サスペンションは、フロント用として構成されている。
【0085】
図13に示すように、従来のダブルウイッシュボーン式サスペンションは、左右の車輪のアクスル141と車体との間に、タイヤ1に加わる上下方向の荷重を受ける同心配置のショックアブソーバ142と、タイヤ1に加わる車幅方向の荷重を受けるアッパーリンク143及びロアリンク144とをサスペンション部材として設けた構造になっている。
【0086】
アクスル141は、上方に延びたアーム部141aを有しており、A字形状の形状をなすアッパリンク143は、その頂角部(アウタ側の部分)がボールジョイント145を介して前記アクスル141のアーム部141aの端部と結合している。また、アッパリンク143は、その頂角部とは反対側の前端部及び後端部(インナ側の部分)が、ブッシュ146,147によりサスペンションメンバ148と結合している。
【0087】
ロアリンク144は、A字形状の形状をなしており、その頂角部(アウタ側の部分)が図示しないボールジョイントを介してアクスル141の下端と結合しており、前記頂角部とは反対側の前端部及び後端部(インナ側の部分)が、ブッシュ149,150によりサスペンションメンバ148と結合している。
また、ロアリンク144の中央部にショックアブソーバ142のシリンダチューブ142aが回転自在に取付けられ、ショックアブソーバ142のピストンロッドの上端が図示しない車体側部材に揺動可能に取付けられている。
【0088】
また、アクスル141の下端には、ギヤボックス151から延びたタイロッド152の端部が、揺動自在とされて、結合されている。
従来のダブルウイッシュボーン式サスペンションは以上のように構成されている。
このような従来のダブルウイッシュボーン式サスペンションの構成に対し、本発明を適用した第6の実施の形態のダブルウイッシュボーン式サスペンションは、車体とアクスル141との間に、アクチュエータ機構を備えている。
【0089】
図14は、この第6の実施の形態であるダブルウイッシュボーン式サスペンションの構成の概略を示す。また、図14中(A)は平面図であり、図14中(B)は側面図である。この図14は左側車輪の構成を示すものであるが、右側車輪の構造も同様な構成をなしている。なお、この図14に示す第6の実施の形態のダブルウイッシュボーン式サスペンションの構成において、図13に示す従来のダブルウイッシュボーン式サスペンションと同一の構成部分については、同一番号を付して、その説明は省略する。
【0090】
アクチュエータ機構160は、アクスル141を支持するためのアクスル支持部材161と、アクスル支持部材161により支持したアクスル141を変位させるための第1及び第2のアクチュエータ163,164とを備えている。
アクスル支持部材161は、L字形状をなしており、上下方向に延びる本体部161aの上端がアッパリンク143の頂角部と結合し、本体部161aの下端がロアリンク144の頂角部と結合している。ここで、本体部161aの上端とアッパリンク143の頂角部とはボールジョイント165を介して結合し、本体部161aの下端とロアリンク144の頂角部とはボールジョイント166を介して結合している。
【0091】
また、本体部161aに対して、タイロッド152の先端が揺動自在とされて結合されている。ここで、本体部161aとタイロッド152との結合はボールジョイントにより行っている。
また、アクスル支持部材161は、本体部161aの下端部から外側に延びる支持部161b端部でアクスル141の下端を支持している。ここで、支持部161bとアクスル141とはボールジョイント167により結合している。
【0092】
そして、アクスル支持部材161の取付部161aの上端部に、第1及び第2のアクチュエータ163,164が取り付けられている。
第1のアクチュエータ163は、車両前側に配置されており、固定側ロッド163aがブッシュ168を介してアクスル支持部材161の上端前側部分と結合し、伸縮側ロッド163bがボールジョイント169を介してアクスル141の上端前側部分と結合している。これと同様に、第2のアクチュエータ164は、車両後側に配置されており、固定側ロッド164aがボールジョイント170を介してアクスル支持部材161の上端後側部分と結合し、伸縮側ロッド164bがボールジョイント171を介してアクスル141の上端後側部分と結合している。なお、第1のアクチュエータ163の伸縮側ロッド163a側のブッシュ168にはその軸方向に長さが長いものを使用し、こじれないようにしている。
【0093】
この第1及び第2のアクチュエータ163,164は、伸縮側ロッド163b,164bを、モータや油圧で駆動するような構造になっている。
また、第1及び第2のアクチュエータ163,164は、前述の第1の実施の形態と同様に、図3に示す、走行状態検出部41、制御部42及び駆動部43といった構成により制御される。走行状態検出部41、制御部42及び駆動部43の処理内容については、前述の第1の実施の形態の場合と同様であり、説明を省略する。
【0094】
以上のように、第6の実施の形態のダブルウイッシュボーン式サスペンションが構成されている。
次に、第1及び第2のアクチュエータ163,164を駆動させることによる動作を説明する。
この第6の実施の形態は、例えば前述の第5の実施の形態と異なり、本発明をダブルウイッシュボーン式サスペンションに適用したものであるが、第1及び第2のアクチュエータ163,164の動作によるタイヤ1の変位は、前述の第5の実施の形態の場合と同様である。具体的には次のようにである。
【0095】
(7−1) 第1及び第2のアクチュエータ163,164の伸縮側ロッド163b,164bを共に伸ばすと、前記ボールジョイント167を回転軸として、タイヤ1が、その上側が外方に押し出されるように回動し、これにより、タイヤ1が上開き状態となるポジティブ方向のキャンバー角に変化する。
(7−2) その逆に、第1及び第2のアクチュエータ163,164の伸縮側ロッド163b,164bを共に縮ませると、前記ボールジョイント167を回転軸として、タイヤ1が、その上側が内方に引き込まれるように回動し、これにより、タイヤ1が下開き状態となるネガティブ方向のキャンバー角に変化する。
【0096】
(7−3) また、車両前側に位置する第1のアクチュエータ163の伸縮側ロッド163bを縮ませて、車両後側に位置する第2のアクチュエータ164の伸縮側ロッド164bを伸ばすと、前記ボールジョイント167を回転軸として、タイヤ1が、その前側が内方に引き込まれるように回動し、これにより、タイヤ1が後開き状態となるトーイン方向に変化する。
【0097】
(7−4) その逆に、第1のアクチュエータ163の伸縮側ロッド163bを伸ばして、第2のアクチュエータ164の伸縮側ロッド164bを縮ませると、前記ボールジョイント167を回転軸として、タイヤ1が、その前側が外方に押し出されるように回動し、これにより、タイヤ1が前開き状態となり、トーアウト方向に変化する。
【0098】
この(7−1)〜(7−4)のように、第1及び第2のアクチュエータ163,164をそれぞれ適宜駆動させることにより、次のように、走行状態に応じてキャンバーやトーを変化させ、種々の効果を得ることができる。
(8−1)車両の走行状態が旋廻状態にある場合
各アクチュエータ163,164を駆動させて、外輪をネガティブに、内輪をポジティブに、キャンバーを変化をさせ、さらに、外輪をトーアウト、内輪をトーインに変化させる。
【0099】
これにより、走行面に対する対地キャンバーを直立させた状態にするだけでなく、外輪をトーアウトにして、内輪をトーインにすることで、車両の安定性を向上させることができる。
(8−2)車両の走行状態が直進制動状態にある場合
各アクチュエータ163,164の駆動させて、左右輪ともにトーインに変化させる。これにより、直進制動時の車両の安定性を向上させることができる。
【0100】
このように、走行状態に応じてキャンバーやトーを制御することができるとともに、さらに、第6の実施の形態のダブルウイッシュボーン式サスペンションには、次のような効果がある。
第6の実施の形態のダブルウイッシュボーン式サスペンションは、前述したように、キャンバーやトーを変化させるアクチュエータ機構160を、車体と車輪との間に設けた構成にしている。すなわち、キングピン軸からみて車幅方向の外側にアクチュエータ機構160を配置しており、これにより、アクチュエータ163,164によりタイヤ1を転舵しても(変位させても)、キングピン軸の位置が動かないようにしている。この第6の実施の形態は、フロント用サスペンションに本発明を適用したものであるが、アクチュエータ163,164によりタイヤ1を転舵してもキングピン軸の位置が動かないようにすることで、キャンバーやトーを制御するためにアクチュエータ163,164によりタイヤ1を転舵しても、タイロッド152への影響をなくしている。すなわち、キャンバーやトーを制御するためのアクチュエータ163,164によるタイヤ1の転舵動作が、タイロッド152に入力してしまうことを防止している。
【0101】
ここで、例えば、前述した第1の実施の形態では、ロアリンク20の第1及び第2のリンク21,22自体がアクチュエータを構成し、或いは第2の実施の形態では、ロアリンク50の第1及び第2のリンク51,52を第1及び第2のアクチュエータ61,62それぞれで変位させるように構成している。
そして、このような第1の実施の形態や第2の実施の形態で採用しているアクチュエータの構造を、フロント用のサスペンション構造に適用した場合、タイロッドはアクスルに結合することになる。
【0102】
しかし、このような構成では、キャンバーやトーの制御のためにアクチュエータによりタイヤを転舵すると、アクスルが動いてしまう。よって、アクスルが動いてしまうことで、タイロッドが変位し、この結果、キャンバーやトーの制御のためにアクチュエータによりタイヤを転舵すると、ステアリングホイールが回転してしまうことになる。
【0103】
このようなことから、この第6の実施の形態のダブルウイッシュボーン式サスペンションでは、キングピン軸とアクチュエータによる転舵軸とを個別に配置する構造にして、これにより、フロント用サスペンションへの本発明の適用を可能にしている。
次に第7の実施の形態を説明する。
【0104】
第7の実施の形態は、本発明を適用したダブルウイッシュボーン式サスペンションである。
この第7の実施の形態は、前述の第6の実施の形態と同様に、フロント用のダブルウイッシュボーン式サスペンションに本発明を適用したものである。そして、この第7の実施の形態では、前述の第6の実施の形態と同様に、アクスル141と車体との間に、アクチュエータ機構を備えている。ここで、前述の第6の実施の形態では、アクチュエータ機構160がアクスル支持部材161を備え、このアクスル支持部材161によりアクスル141を支持する構成になっている。これに対して、第7の実施の形態のダブルウイッシュボーン式サスペンションでは、図15に示すように、従来と同様にアクスル141のアーム部141aの端部とアッパリンク143の頂角部とをボールジョイント145を介して結合させつつも、アクチュエータ機構180を備えた構成にしている。具体的には次のようにである。
【0105】
ここで、図15中(A)は平面図であり、図15中(B)は側面図である。また、この図15は左側車輪の構成を示すものであるが、右側車輪の構造も同様な構成をなしている。なお、この図15に示す第7の実施の形態のダブルウイッシュボーン式サスペンションの構成において、図14に示す従来のダブルウイッシュボーン式サスペンションや前述の第6の実施の形態のダブルウイッシュボーン式サスペンショントーションと同一の構成部分については、同一番号を付して、その説明は省略する。
【0106】
図15に示すように、第7の実施の形態のダブルウイッシュボーン式サスペンショントーションは、車体とアクスル141との間に、アクチュエータ機構180を備えている。
アクチュエータ機構180は、第1及び第2のアクチュエータ183,184及びアクチュエータ支持部材185を備えている。
【0107】
第1のアクチュエータ183は車両前側に配置されており、第2のアクチュエータ184は、車両前側に配置に配置されている。
第1のアクチュエータ183は、ロッド183bを伸縮駆動するシリンダ部183aがアクスル141の下端近傍の前側部分と剛体結合しており、ロッド183bの端部がアクチュエータ支持部材185の前端部と結合している。ここで、シリンダ部183aとアクスル141との結合はボルト止めにより行っている。また、ロッド183bとアクチュエータ支持部材185との結合は、ボールジョイント186により行っている。これと同様に、第2のアクチュエータ184は、ロッド184bを伸縮駆動するシリンダ部184aがアクスル141の下端近傍の後側部分と剛体結合しており、ロッド184bの端部がアクチュエータ支持部材185の後端部と結合している。ここで、シリンダ部184aとアクスル141との結合はボルト止めにより行っている。また、ロッド184bとアクチュエータ支持部材185との結合は、ボールジョイント187により行っている。
【0108】
この第1及び第2のアクチュエータ183,184は、ロッド183b,184を、モータや油圧で駆動するような構造になっている。
アクチュエータ支持部材185は、車両前後方向に延在するような形状をなしており、前端の上部に前記ボールジョイント186を介して第1のアクチュエータ183のロッド183bが結合しており、後端の上部に前記ボールジョイント187を介して第2のアクチュエータ184のロッド184bが結合している。そして、アクチュエータ支持部材185の前端の下部が、ボールジョイント188を介してロアリンク144の頂角部と結合している。
【0109】
また、アクチュエータ支持部材185に、タイロッド152の先端が揺動自在とされて結合されている。ここで、アクチュエータ支持部材185とタイロッド152との結合は図示しないボールジョイントにより行っている。
また、第1及び第2のアクチュエータ183,184は、前述の第1の実施の形態と同様に、図3に示す、走行状態検出部41、制御部42及び駆動部43といった構成により制御される。走行状態検出部41、制御部42及び駆動部43の処理内容については、前述の第1の実施の形態の場合と同様であり、説明を省略する。
【0110】
以上のように、第7の実施の形態のダブルウイッシュボーン式サスペンションが構成されている。
次に、第1及び第2のアクチュエータ183,184を駆動させることによる動作を説明する。
第7の実施の形態は、前述の第1の実施の形態や第2の実施の形態と同様にダブルウイッシュボーン式サスペンションに本発明を適用したものであるが、第7の実施の形態では、フロント用のダブルウイッシュボーン式サスペンションに本発明を適用した点で異なっている。しかし、第1及び第2のアクチュエータ183,184の動作によるタイヤ1の変位は、基本的には、第1の実施の形態や第2の実施の形態の場合と同様である。具体的には次のようにである。
【0111】
(9−1) 第1及び第2のアクチュエータ183,184のロッド183b,184bを共に伸ばすと、前記ボールジョイント145を回転軸として、タイヤ1が、その下側が外方に押し出されるように回動し、これにより、タイヤ1が下開き状態となるネガティブ方向のキャンバー角に変化する。
(9−2) その逆に、第1及び第2のアクチュエータ183,184のロッド183b,184bを共に縮ませると、前記ボールジョイント145を回転軸として、タイヤ1が、その下側が内方に引き込まれるように回動し、これにより、タイヤ1が上開き状態となるポジティブ方向のキャンバー角に変化する。
【0112】
(9−3) また、車両前側に位置する第1のアクチュエータ183のロッド183bを縮ませて、車両後側に位置する第2のアクチュエータ184のロッド184bを伸ばすと、前記ボールジョイント145を回転軸として、タイヤ1が、その前側が内方に引き込まれるように回動し、これにより、タイヤ1が後開き状態となるトーイン方向に変化する。
【0113】
(9−4) その逆に、第1のアクチュエータ183のロッド183bを伸ばして、第2のアクチュエータ184のロッド184bを縮ませると、前記ボールジョイント145を回転軸として、タイヤ1が、その前側が外方に押し出されるように回動し、これにより、タイヤ1が前開き状態となり、トーアウト方向に変化する。
【0114】
この(9−1)〜(9−4)のように、第1及び第2のアクチュエータ183,184をそれぞれ適宜駆動させることにより、フロント用サスペンションに適用した前述の第6の実施の形態の、前述の(8−1)及び(8−2)と同様に、走行状態に応じてキャンバーやトーを変化させ、種々の効果を得ることができる。
【0115】
さらに、この第7の実施の形態のダブルウイッシュボーン式サスペンションは、前述の第6の実施の形態の場合と同様に、キャンバーやトーを変化させるアクチュエータ機構180を車体と車輪との間に設けて、キングピン軸とアクチュエータによる転舵軸とを個別に配置しているので、キャンバーやトーを制御するためのアクチュエータ183,184によるタイヤ1の転舵動作がタイロッド152に入力してしまうことを防止することができる。
【0116】
次に第8の実施の形態を説明する。
第8の実施の形態は、本発明を適用したダブルウイッシュボーン式サスペンションである。この第8の実施の形態も、前述の第7の実施の形態と同様に、フロント用のダブルウイッシュボーン式サスペンションに本発明を適用したものである。さらに、この第8の実施の形態では、前述の第7の実施の形態と同様に、図16に示すように、アクスル141と車体との間に、アクチュエータ機構180を備えている。しかし、前述の第7の実施の形態では、アクチュエータ支持部材185の上下位置でアクチュエータ183,184とロアリンク149とそれぞれと結合しているところを、この第8の実施の形態では、アクチュエータ183,184とロアリンク144とが、アクチュエータ支持部材190に、同一な高さ位置で結合している。
【0117】
すなわち、アクチュエータ支持部材190が車両前後方向に延在するような形状をなしており、前端にボールジョイント186を介して第1のアクチュエータ183のロッド183bが結合しており、後端にボールジョイント187を介して第2のアクチュエータ184のロッド184bが結合している。そして、アクチュエータ支持部材185の略中央部に、ボールジョイント188を介してロアリンク144の頂角部が結合している。
【0118】
このような第8の実施の形態のダブルウイッシュボーン式サスペンションにおいて、第1及び第2のアクチュエータ183,184を駆動させると、前述の第7の実施の形態の場合と同様な動作となる。具体的には次のようにである。
(10−1) 第1及び第2のアクチュエータ183,184のロッド183b,184bを共に伸ばすと、前記ボールジョイント145を回転軸として、タイヤ1が、その下側が外方に押し出されるように回動し、これにより、タイヤ1が下開き状態となるネガティブ方向のキャンバー角に変化する。
【0119】
(10−2) その逆に、第1及び第2のアクチュエータ183,184のロッド183b,184bを共に縮ませると、前記ボールジョイント145を回転軸として、タイヤ1が、その下側が内方に引き込まれるように回動し、これにより、タイヤ1が上開き状態となるポジティブ方向のキャンバー角に変化する。
(10−3) また、車両前側に位置する第1のアクチュエータ183のロッド183bを縮ませて、車両後側に位置する第2のアクチュエータ184のロッド184bを伸ばすと、前記ボールジョイント145を回転軸として、タイヤ1が、その前側が内方に引き込まれるように回動し、これにより、タイヤ1が後開き状態となるトーイン方向に変化する。
【0120】
(10−4) その逆に、第1のアクチュエータ183のロッド183bを伸ばして、第2のアクチュエータ184のロッド184bを縮ませると、前記ボールジョイント145を回転軸として、タイヤ1が、その前側が外方に押し出されるように回動し、これにより、タイヤ1が前開き状態となり、トーアウト方向に変化する。
【0121】
この(10−1)〜(10−4)のように、第1及び第2のアクチュエータ183,184をそれぞれ適宜駆動させることにより、フロント用サスペンションに適用した前述の第6の実施の形態の、前述の(8−1)及び(8−2)と同様に、走行状態に応じてキャンバーやトーを変化させ、種々の効果を得ることができる。
【0122】
さらに、この第8の実施の形態のダブルウイッシュボーン式サスペンションは、前述の第6の実施の形態や第7の実施の形態の場合と同様に、キャンバーやトーを変化させるアクチュエータ機構180を車体と車輪との間に設けて、キングピン軸とアクチュエータによる転舵軸とを個別に配置しているので、キャンバーやトーを制御するためのアクチュエータ183,184によるタイヤ1の転舵動作がタイロッド152に入力してしまうことを防止することができる。
【0123】
そして、この第8の実施の形態では、アクチュエータ支持部材190は、前端部でがボールジョイント186を介して第1のアクチュエータ183のロッド183bと結合され、また、後端部がボールジョイント187を介して第2のアクチュエータ184のロッド184bと結合され、さらに、略中央部がボールジョイント188を介してロアリンク144の頂角部と結合されている。これにより、アクチュエータ183,184とロアリンク144とが、アクチュエータ支持部材190に、同一な高さ位置で結合している。例えば、前述の第7の実施の形態の構成における第1及び第2のアクチュエータ183,184を、上方位置にずらして配置すれば、アクチュエータ183,184とロアリンク144とを、アクチュエータ支持部材190において同一な高さ位置で結合させることができる。
【0124】
このように、アクチュエータ183,184とロアリンク144とをアクチュエータ支持部材190において同一な高さ位置で結合させることで、アクチュエータ183,184とロアリンク144とがアクチュエータ支持部材の異なる位置で結合することによる当該アクチュエータ支持部材における曲げ応力を減少させることができる。これにより、アクチュエータ183,184が伸縮するときのフリクションを減らすことができる。
【0125】
以上、本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明は、前述の実施の形態として実現されることに限定されるものではない。
すなわち、前述の実施の形態では、トーを変化させる場合には、第1及び第2のアクチュエータをそれぞれ駆動させているが、いずれか一方だけを駆動させて、トーを変化させるようにしてもよい。
【0126】
また、前述の実施の形態では、第1及び第2のアクチュエータを車両高さ方向で同じ高さに配置しているが、異なる高さ位置に配置してもよい。例えば、車両構造或いはアクスルの形状などに応じて、第1及び第2のアクチュエータを配置してもよい。
また、前述の実施の形態では、キャンバーやトーを制御するための車両の走行状態を限定して説明したが、他の走行状態に応じて最適にキャンバーやトーを変化させてもよい。
【0127】
また、前述の第1の実施の形態では、ロアリンク20を構成する第1及び第2のリンク21,22が第1及び第2のアクチュエータ28,29を内蔵している場合を説明したが、アッパリンク10がアクチュエータを内蔵する構成にしてもよい。これにより、アクチュエータが、ダブルウイッシュボーン式サスペンションのアッパリンクとしての機能を併有するようになり、アクチュエータを配置場所を新たに設けることもない、といったように簡単な構造にして、キャンバー及びトーの制御を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態のダブルウイッシュボーン式サスペンションの構成を示す斜視図である。
【図2】前記第1の実施の形態のダブルウイッシュボーン式サスペンションの構成の概略図であって、本発明を適用した要部を示す図である。(A)は平面図であり、(B)は側面図である。
【図3】前記第1の実施の形態のダブルウイッシュボーン式サスペンションのアクチュエータを制御するための構成を示すブロック図である。
【図4】前記第1の実施の形態のダブルウイッシュボーン式サスペンションで行うキャンバー角の制御の説明に使用した図であり、(A)はネガティブ方向へのキャンバー角の変化を示す図であり、(B)はポジティブ方向へのキャンバー角の変化を示す図である。
【図5】前記第1の実施の形態のダブルウイッシュボーン式サスペンションで行うトー角の制御の説明に使用した図であり、(A)はトーインへの変化を示す図であり、(B)はトーアウト方向への変化を示す図である。
【図6】従来のダブルウイッシュボーン式サスペンションの構成を示す斜視図である。
【図7】本発明の第2の実施の形態のダブルウイッシュボーン式サスペンションの構成の概略図であって、本発明を適用した要部を示す図である。(A)は平面図であり、(B)は側面図である。
【図8】従来のストラット式サスペンションの構成を示す斜視図である。
【図9】本発明の第3の実施の形態のストラット式サスペンションの構成の概略図であって、本発明を適用した要部を示す図である。(A)は平面図であり、(B)は側面図である。
【図10】従来のトーションビーム式サスペンションの構成を示す斜視図である。
【図11】本発明の第4の実施の形態のトーションビーム式サスペンションの構成の概略図であって、本発明を適用した要部を示す図である。(A)は平面図であり、(B)は側面図である。
【図12】本発明の第5の実施の形態のトーションビーム式サスペンションの構成の概略図であって、本発明を適用した要部を示す図である。(A)は平面図であり、(B)は側面図である。
【図13】フロント用の従来のダブルウイッシュボーン式サスペンションの構成を示す斜視図である。
【図14】本発明の第6の実施の形態のダブルウイッシュボーン式サスペンションの構成の概略図であって、本発明を適用した要部を示す図である。(A)は平面図であり、(B)は側面図である。
【図15】本発明の第7の実施の形態のダブルウイッシュボーン式サスペンションの構成の概略図であって、本発明を適用した要部を示す図である。(A)は平面図であり、(B)は側面図である。
【図16】本発明の第8の実施の形態のダブルウイッシュボーン式サスペンションの構成の概略図であって、本発明を適用した要部を示す図である。(A)は平面図であり、(B)は側面図である。
【符号の説明】
1 タイヤ
2,72,101,141 アクスル
5,148 サスペンションメンバ
10,143 アッパリンク
11,73,122,132,145,167 ボールジョイント(支持手段)
20,144 ロアリンク
21,51,91 第1のリンク
22,52,92 第2のリンク
24,25,169,171 ボールジョイント
28,61,98,123,133,163,183 第1のアクチュエータ(変位手段)
29,62,99,124,134,164,184 第2のアクチュエータ(変位手段)
41 走行状態検出部(走行状態検出手段)
42 制御部(制御手段)
43 駆動部(制御手段)
94,95,127,128,137,138 ブッシュ
102 アクスルビーム
120,130,160,180 アクチュエータ機構
121,131,161 アクスル支持部材
152 タイロッド
185,190 アクチュエータ支持部材[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a vehicle suspension system that electronically controls an angle relationship (wheel alignment) between wheels and a vehicle body in accordance with predetermined input information.
[0002]
[Prior art]
2. Description of the Related Art As a vehicle suspension device, for example, there are devices disclosed in
In the vehicle suspension system disclosed in the
[0003]
Further, in the vehicle suspension disclosed in
[0004]
[Patent Document 1]
JP 2001-63337 A
[Patent Document 2]
JP-A-5-85133
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
However, in
In
[0006]
The present invention has been made in view of the above-described circumstances, and provides a vehicle suspension device capable of controlling a camber and a toe individually for each wheel with an actuator and realizing such control with a simple configuration. With the goal.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
In order to solve the above-described problem, in the present invention, a wheel supporting member that supports a wheel is supported at one point with respect to a vehicle body by a supporting means, and is displaced by a means above or below a supporting point of the wheel supporting member by the supporting means. The lower side is supported at two points in the front-rear direction of the vehicle, and the two support points are individually displaced in the vehicle width direction. Then, the control of the displacement means changes the toe of the wheel by relatively displacing the two support points in the vehicle width direction, and / or displaces the two support points in the same direction in the vehicle width direction. This is performed by the control means so as to change the camber of the wheel.
[0008]
That is, the displacement means is controlled by the control means, and the two support points are relatively displaced in the vehicle width direction, so that the wheel can be moved back and forth around one support point supported by the wheel support means. The end turns in the vehicle width direction, and the toe changes. In addition, the control means controls the displacement means to displace the two support points in the same direction in the vehicle width direction, so that the wheel can be moved up and down around one support point supported by the wheel support means. The end turns in the vehicle width direction, and the camber changes.
[0009]
【The invention's effect】
According to the present invention, the camber and the toe can be controlled individually for each wheel, and such control can be realized with a simple configuration including a displacement unit such as an actuator.
[0010]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described in detail with reference to the drawings.
First, a first embodiment will be described. The first embodiment is a double wishbone suspension to which the present invention is applied.
FIG. 1 shows a configuration of a double wishbone suspension according to a first embodiment. 2 schematically shows the structure of one of the left and right double wishbone suspensions. FIG. 2 (A) is a plan view and FIG. 2 (B) is a side view.
[0011]
In this double wishbone suspension, a concentric shock absorber 4 receiving a vertical load applied to the
[0012]
The
The
[0013]
The first and
The first and
[0014]
Since the first and
FIG. 3 shows a configuration for controlling the first and
[0015]
The traveling
[0016]
The
[0017]
The
Each of the
As described above, the double wishbone type suspension is configured.
[0018]
Next, an operation by driving the first and
The
[0019]
Accordingly, the first and
[0020]
In addition, the first and
[0021]
As described above, by driving the first and
[0022]
(1-1) As shown in FIG. 4A, when both of the
[0023]
(1-2) Conversely, as shown in FIG. 4 (B), when both of the
[0024]
(1-3) Also, as shown in FIG. 5A, the
[0025]
(1-4) Conversely, as shown in FIG. 5B, when the
[0026]
As in (1-1) to (1-4), the camber and toe can be changed by appropriately driving the first and
Next, a description will be given of camber and toe control performed by detecting a traveling state of the vehicle and performing the detected traveling state.
[0027]
(2-1) When the running state of the vehicle is in a turning state
The traveling
[0028]
Thus, not only can the ground camber with respect to the running surface be kept upright, but also the stability of the vehicle can be improved by making the outer wheel toe-in and making the inner wheel toe-out. Note that such control is effective when performed on the rear wheels.
(2-2) When the traveling state of the vehicle is in a low-speed turning state
Here, the state where the traveling state of the vehicle is low-speed turning is when the vehicle travels at an intersection, performs a U-turn, or the like.
[0029]
The running
[0030]
As a result, the vehicle can be turned slightly. Note that such control is effective when performed on the rear wheels.
(2-3) When the running state of the vehicle is in the straight-ahead braking state
The traveling
[0031]
As described above, the camber and toe can be controlled by the first and
[0032]
The first and
[0033]
In the configuration described above, the ball joint 11 that rotatably supports the
[0034]
The two support points of the wheel support member by the displacement means are the attachment points of the first and
Next, a second embodiment will be described.
The second embodiment is a double wishbone suspension to which the present invention is applied.
[0035]
In the above-described first embodiment, the first and
[0036]
Here, FIG. 6 shows a configuration of a conventional double wishbone type suspension, in which the
[0037]
The double wishbone suspension according to the second embodiment has an actuator on the inner side of the first and
FIG. 7 schematically shows the configuration of a double wishbone suspension according to the second embodiment. 7A is a plan view, and FIG. 7B is a side view. FIG. 7 shows the structure of the left wheel, but the structure of the right wheel has the same structure. In the structure of the double wishbone suspension of the second embodiment shown in FIG. 7, the same components as those of the double wishbone suspension of the first embodiment are given the same numbers. Therefore, the description is omitted.
[0038]
The first and
[0039]
Then, first and
Note that, similarly to the first embodiment, the
[0040]
The
[0041]
The first and
By operating such first and
[0042]
As described above, the double wishbone suspension according to the second embodiment is configured.
Next, an operation by driving the first and
The double wishbone suspension according to the second embodiment differs from the double wishbone suspension according to the first embodiment in that the first and
[0043]
(3-1) When the
(3-2) Conversely, when the
[0044]
(3-3) When the
[0045]
(3-4) Conversely, when the
[0046]
By appropriately driving the first and
Next, a third embodiment will be described.
[0047]
The third embodiment is a strut type suspension to which the present invention is applied.
Here, FIG. 8 shows a configuration of a conventional strut type suspension.
As shown in FIG. 8, in the strut type suspension, struts 71 are respectively connected to
[0048]
The
The
[0049]
The first and
The conventional strut type suspension is configured as described above.
[0050]
In contrast to such a conventional strut suspension, the strut suspension of the third embodiment to which the present invention is applied has an actuator in which the first and
[0051]
FIG. 9 shows a schematic configuration of a strut type suspension according to the third embodiment. FIG. 9A is a plan view, and FIG. 9B is a side view. FIG. 9 shows the structure of the left wheel, but the structure of the right wheel has the same structure. In the configuration of the strut type suspension according to the third embodiment shown in FIG. 9, the same components as those of the above-described conventional strut type suspension are denoted by the same reference numerals, and description thereof will be omitted.
[0052]
As shown in FIG. 9, in the strut type suspension according to the third embodiment, a lower link connected to a lower portion of an
[0053]
The first and
The first and
[0054]
Since the first and
Then, the first and
[0055]
The
[0056]
As described above, the strut suspension according to the third embodiment is configured.
Next, an operation by driving the first and
The third embodiment differs from the first embodiment in that the present invention is applied to a strut type suspension. However, the operation of the
[0057]
(4-1) When the
(4-2) Conversely, when the
[0058]
(4-3) When the
[0059]
(4-4) Conversely, when the
[0060]
By appropriately driving the first and
Next, a fourth embodiment will be described.
[0061]
The fourth embodiment is a torsion beam type suspension to which the present invention is applied.
Here, FIG. 10 shows a configuration of a conventional torsion beam type suspension. As shown in FIG. 10, the conventional torsion beam type suspension supports an
[0062]
Further, the torsion beam type suspension includes a
In the torsion beam type suspension, a
[0063]
In contrast to such a conventional configuration, the torsion beam type suspension according to the fourth embodiment to which the present invention is applied includes an actuator between the
FIG. 11 shows a schematic configuration of a torsion beam type suspension according to the fourth embodiment. FIG. 11A is a plan view, and FIG. 11B is a side view. FIG. 11 shows the structure of the left wheel, but the structure of the right wheel has a similar structure. In the configuration of the torsion beam suspension according to the fourth embodiment shown in FIG. 11, the same components as those of the above-mentioned conventional torsion beam suspension are denoted by the same reference numerals, and description thereof will be omitted.
[0064]
As shown in FIG. 11, the torsion beam type suspension according to the fourth embodiment includes an
The
[0065]
The
[0066]
The
[0067]
The first and
Further, the first and
[0068]
As described above, the torsion beam suspension according to the fourth embodiment is configured.
Next, an operation by driving the first and
The fourth embodiment differs from the first embodiment, for example, in that the present invention is applied to a torsion beam type suspension. However, the
[0069]
(5-1) When the
(5-2) Conversely, when the
[0070]
(5-3) When the
[0071]
(5-4) Conversely, when the
[0072]
By appropriately driving the first and
Next, a fifth embodiment will be described.
[0073]
The fifth embodiment is a torsion beam suspension to which the present invention is applied.
In the fourth embodiment, the upper end of the
[0074]
Here, FIG. 12A is a plan view, and FIG. 12B is a side view. FIG. 12 shows the structure of the left wheel, but the structure of the right wheel has a similar structure. In the configuration of the torsion beam type suspension of the fifth embodiment shown in FIG. 12, the same components as those of the above-mentioned conventional torsion beam type suspension and the fourth embodiment of the torsion beam type suspension are the same. Numbers are assigned and description thereof is omitted.
[0075]
As shown in FIG. 12, the torsion beam type suspension according to the fifth embodiment includes an
The
[0076]
The
[0077]
The
[0078]
For example, as described above, the front and rear positions of the
Further, the first and
[0079]
As described above, the torsion beam suspension according to the fifth embodiment is configured.
Next, an operation by driving the first and
As described above, in the fifth embodiment, the configuration of the
[0080]
(6-1) When the
(6-2) Conversely, when the
[0081]
(6-3) When the
[0082]
(6-4) Conversely, when the
[0083]
By appropriately driving the first and
Next, a sixth embodiment will be described.
[0084]
The sixth embodiment is a double wishbone suspension to which the present invention is applied.
Here, FIG. 13 shows a configuration of a conventional double wishbone type suspension. The double wishbone suspension is designed for front use.
[0085]
As shown in FIG. 13, the conventional double wishbone suspension includes a
[0086]
The
[0087]
The
A
[0088]
An end of a
The conventional double wishbone type suspension is configured as described above.
In contrast to such a conventional double wishbone type suspension, the double wishbone type suspension according to the sixth embodiment of the present invention is provided with an actuator mechanism between the vehicle body and the
[0089]
FIG. 14 schematically shows the configuration of a double wishbone suspension according to the sixth embodiment. 14A is a plan view, and FIG. 14B is a side view. FIG. 14 shows the structure of the left wheel, but the structure of the right wheel has a similar structure. In the structure of the double wishbone suspension of the sixth embodiment shown in FIG. 14, the same components as those of the conventional double wishbone suspension shown in FIG. Description is omitted.
[0090]
The
The
[0091]
The tip of the
The
[0092]
The first and
The
[0093]
The first and
Further, the first and
[0094]
As described above, the double wishbone suspension according to the sixth embodiment is configured.
Next, an operation by driving the first and
The sixth embodiment differs from the fifth embodiment, for example, in that the present invention is applied to a double wishbone type suspension. However, the sixth embodiment is based on the operation of the first and
[0095]
(7-1) When the
(7-2) Conversely, when the
[0096]
(7-3) When the
[0097]
(7-4) Conversely, when the
[0098]
By appropriately driving the first and
(8-1) When the running state of the vehicle is in a turning state
The
[0099]
Thereby, not only the ground camber with respect to the running surface is made upright, but also the stability of the vehicle can be improved by making the outer wheel toe-out and the inner wheel toe-in.
(8-2) When the running state of the vehicle is in a straight-ahead braking state
By driving the
[0100]
As described above, the camber and the toe can be controlled according to the running state, and the double wishbone suspension according to the sixth embodiment has the following effects.
The double wishbone suspension according to the sixth embodiment has a configuration in which the
[0101]
Here, for example, in the above-described first embodiment, the first and
When the structure of the actuator employed in the first embodiment or the second embodiment is applied to a front suspension structure, the tie rod is connected to the axle.
[0102]
However, in such a configuration, when the tire is steered by the actuator for controlling the camber or the toe, the axle moves. Therefore, when the axle moves, the tie rod is displaced. As a result, when the tire is steered by the actuator for controlling the camber and the toe, the steering wheel is rotated.
[0103]
For this reason, the double wishbone suspension according to the sixth embodiment has a structure in which the kingpin axis and the steering axis by the actuator are individually arranged, thereby providing the front suspension of the present invention. Allows for application.
Next, a seventh embodiment will be described.
[0104]
The seventh embodiment is a double wishbone suspension to which the present invention is applied.
In the seventh embodiment, as in the sixth embodiment, the present invention is applied to a front double wishbone suspension. In the seventh embodiment, similarly to the sixth embodiment, an actuator mechanism is provided between the
[0105]
Here, FIG. 15A is a plan view, and FIG. 15B is a side view. FIG. 15 shows the structure of the left wheel, but the structure of the right wheel has a similar structure. In the structure of the double wishbone suspension of the seventh embodiment shown in FIG. 15, the conventional double wishbone suspension shown in FIG. 14 and the double wishbone suspension torsion of the sixth embodiment described above are used. The same components as those described above are denoted by the same reference numerals, and description thereof will be omitted.
[0106]
As shown in FIG. 15, the double wishbone suspension torsion of the seventh embodiment includes an
The
[0107]
The
In the
[0108]
The first and
The
[0109]
The tip of the
Further, the first and
[0110]
As described above, the double wishbone suspension according to the seventh embodiment is configured.
Next, an operation by driving the first and
In the seventh embodiment, the present invention is applied to a double wishbone suspension as in the first and second embodiments. However, in the seventh embodiment, The difference is that the present invention is applied to a front double wishbone suspension. However, the displacement of the
[0111]
(9-1) When the
(9-2) Conversely, when the
[0112]
(9-3) When the
[0113]
(9-4) Conversely, when the
[0114]
By appropriately driving the first and
[0115]
Further, in the double wishbone suspension according to the seventh embodiment, an
[0116]
Next, an eighth embodiment will be described.
The eighth embodiment is a double wishbone suspension to which the present invention is applied. In the eighth embodiment, as in the seventh embodiment, the present invention is applied to a front double wishbone suspension. Further, in the eighth embodiment, an
[0117]
That is, the
[0118]
In the double wishbone suspension of the eighth embodiment, when the first and
(10-1) When the
[0119]
(10-2) Conversely, when the
(10-3) When the
[0120]
(10-4) Conversely, when the
[0121]
By appropriately driving the first and
[0122]
Further, in the double wishbone suspension of the eighth embodiment, the
[0123]
In the eighth embodiment, the
[0124]
Thus, by connecting the
[0125]
The embodiment of the invention has been described. However, the present invention is not limited to being realized as the above-described embodiment.
That is, in the above-described embodiment, when the toe is changed, the first and second actuators are respectively driven, but only one of them may be driven to change the toe. .
[0126]
Further, in the above-described embodiment, the first and second actuators are arranged at the same height in the vehicle height direction, but may be arranged at different height positions. For example, the first and second actuators may be arranged according to the vehicle structure or the shape of the axle.
Further, in the above-described embodiment, the traveling state of the vehicle for controlling the camber and the toe is limited, but the camber and the toe may be optimally changed according to other traveling states.
[0127]
Further, in the first embodiment described above, the case where the first and
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a perspective view showing a configuration of a double wishbone suspension according to a first embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a schematic view of a configuration of the double wishbone suspension according to the first embodiment, showing a main part to which the present invention is applied. (A) is a plan view and (B) is a side view.
FIG. 3 is a block diagram showing a configuration for controlling an actuator of the double wishbone suspension according to the first embodiment.
4A and 4B are diagrams used to explain the control of the camber angle performed in the double wishbone suspension according to the first embodiment, and FIG. 4A is a diagram illustrating a change in the camber angle in a negative direction; (B) is a diagram showing a change in the camber angle in the positive direction.
FIGS. 5A and 5B are diagrams used to explain the control of the toe angle performed by the double wishbone suspension according to the first embodiment, FIG. 5A is a diagram showing a change to a toe-in, and FIG. It is a figure showing change to the toe-out direction.
FIG. 6 is a perspective view showing a configuration of a conventional double wishbone suspension.
FIG. 7 is a schematic diagram of a configuration of a double wishbone suspension according to a second embodiment of the present invention, showing a main part to which the present invention is applied. (A) is a plan view and (B) is a side view.
FIG. 8 is a perspective view showing a configuration of a conventional strut type suspension.
FIG. 9 is a schematic diagram of a configuration of a strut type suspension according to a third embodiment of the present invention, showing a main part to which the present invention is applied. (A) is a plan view and (B) is a side view.
FIG. 10 is a perspective view showing a configuration of a conventional torsion beam type suspension.
FIG. 11 is a schematic diagram of a configuration of a torsion beam type suspension according to a fourth embodiment of the present invention, showing a main part to which the present invention is applied. (A) is a plan view and (B) is a side view.
FIG. 12 is a schematic diagram of a configuration of a torsion beam type suspension according to a fifth embodiment of the present invention, showing a main part to which the present invention is applied. (A) is a plan view and (B) is a side view.
FIG. 13 is a perspective view showing the configuration of a conventional double wishbone suspension for the front.
FIG. 14 is a schematic view of a configuration of a double wishbone suspension according to a sixth embodiment of the present invention, showing a main part to which the present invention is applied. (A) is a plan view and (B) is a side view.
FIG. 15 is a schematic view of a configuration of a double wishbone suspension according to a seventh embodiment of the present invention, showing a main part to which the present invention is applied. (A) is a plan view and (B) is a side view.
FIG. 16 is a schematic view of a configuration of a double wishbone suspension according to an eighth embodiment of the present invention, showing a main part to which the present invention is applied. (A) is a plan view and (B) is a side view.
[Explanation of symbols]
1 tire
2,72,101,141 Axle
5,148 suspension member
10,143 Upper link
11, 73, 122, 132, 145, 167 Ball joint (support means)
20,144 Lower link
21,51,91 1st link
22, 52, 92 Second link
24, 25, 169, 171 Ball joint
28, 61, 98, 123, 133, 163, 183 First actuator (displacement means)
29, 62, 99, 124, 134, 164, 184 Second actuator (displacement means)
41 Running state detecting section (running state detecting means)
42 control unit (control means)
43 drive unit (control means)
94,95,127,128,137,138 bush
102 axle beam
120, 130, 160, 180 Actuator mechanism
121, 131, 161 Axle support member
152 Tie rod
185,190 Actuator support member
Claims (3)
前記車輪支持部材における前記支持手段による支持点の上側又は下側であり且つ車両前後方向の2点を支持し、この2点の支持点を、車幅方向に個別に変位させる変位手段と、
前記2点の支持点を車幅方向において相対的に変位させることで前記車輪のトーを変化させ、及び/又は前記2点の支持点を車幅方向において同一方向に変位させることで車輪のキャンバーを変化させるように、前記変位手段を制御する制御手段と、
を備えたことを特徴とする車両懸架装置。Support means for supporting a wheel support member supporting the wheel at one point with respect to the vehicle body;
Displacement means for supporting two points on the wheel support member above or below the support point of the support means and in the vehicle longitudinal direction, and displacing the two support points individually in the vehicle width direction;
The tow of the wheel is changed by relatively displacing the two support points in the vehicle width direction, and / or the camber of the wheel by displacing the two support points in the same direction in the vehicle width direction. Control means for controlling the displacement means so as to change
A vehicle suspension device comprising:
前記アクチュエータの一端が前記車輪支持部材の前記2点の支持点に取付けられ、且つ前記アクチュエータの他端が前記車体に取付けられて、当該アクチュエータがアッパリンク又はロアリンクの機能を併有することを特徴とする請求項1記載の車両懸架装置。The displacement means is an actuator that is disposed between the wheel and the vehicle body, and the length between both ends is extendable.
One end of the actuator is attached to the two support points of the wheel support member, and the other end of the actuator is attached to the vehicle body, and the actuator has a function of an upper link or a lower link. The vehicle suspension device according to claim 1, wherein
前記制御手段は、前記走行状態検出手段の検出結果に基づいて、前記変位手段を制御することを特徴とする請求項1又は2記載の車両懸架装置。A traveling state detecting means for detecting a traveling state of the vehicle,
3. The vehicle suspension according to claim 1, wherein the control unit controls the displacement unit based on a detection result of the traveling state detection unit. 4.
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