JP2004121186A - 植物活性剤 - Google Patents

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田代 榮一
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Abstract

【課題】各種の草本や木本類の活性化や農作物の活性剤を提供する。
【解決手段】キラヤサポニンを有効成分として含有することを特徴とする植物活性剤。
【選択図】   なし

Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、畑地、山林、ゴルフ場などで栽培或いは生育される植物の成長や農作物の品質を向上させるために使用する植物活性剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、農作物などの栽培植物について、各種の植物活性剤が上市されている。例えば、各種のサポニン、ホルモン剤、植物抽出物などがある。この内、サポニンとしては朝鮮人参由来のもの(特開2000−273009号)や茶種子由来のもの(特許第3015882号)が開示されている。また、植物抽出物には、杉、松、檜などの針葉樹とオオバコから抽出したものが市販されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、朝鮮人参は高価であり、とても農作業などに大量に使用することは不可能である。また、茶種子は、毎年大量に産生されるが、これを集荷することは手間とコストがかかり、これからサポニンを得ることも事実上殆ど行われていない。
【0005】
【課題を解決するための手段】
このような現状に鑑み、本発明者は鋭意研究の結果本発明防虫剤を完成したものであり、その特徴とするところは、植物活性剤を、キラヤサポニン含有剤を主成分として構成した点にある。
【0006】
サポニンとは、植物体に含有される配糖体の一種で、セッケンのように著しくアワ立つコロイド水溶液を作るものの総称であり、多くの植物から見出されている。なかでも、コストや安定供給の点、植物体中の含有量が多く且つその植物が大量に存在し安定して入手できることから、南米のチリー、ボリビア、ペルー等に自生するシャボンの木(学名:Quilaia saponaria Mol.バラ科)の樹皮から抽出したキラヤサポニンが好適である。これは、キラヤ酸をアグリコン(配糖体の非糖質部分)とするトリテルペン系の配糖体であり、構造及び分析技術が解明されている数少ないサポニンであるし、比較的サポニン含有濃度の高い抽出液が得られることによる。
【0007】
サポニン含有剤は、植物体から抽出した抽出液(溶媒を含む)をそのまま用いる。抽出の方法は通常の方法でよく、エタノール等の低級アルコールと水で抽出できる。尚、抽出液を精製したもの自体も使用可能であるが、本発明が水処理等で経験した所によるとその効果は抽出物の数分の1と低下する。その理由は定かでないが、サポニン以外の成分、例えば糖類や蛋白質などが相乗効果をはたしているものと推察される。また、精製物に比べて値段も安い。そこで、本発明では抽出液そのものを、水で500〜5000倍(抽出液中のキラヤサポニン含量が4%)に希釈して使用する。キラヤサポニン含有量が8%のものならば、1000〜10000倍して、植物や土壌に散水して施す。
【0008】
尚、遅効性ではあるが、シャボンの木の樹皮そのものの破砕品や粉砕品を、土壌に混合するようにしてもよい。
【0009】
サポニンが植物活性を示す理由は明らかではないが、植物自体に吸収されて何等かの生理作用を呈するとか、土壌中の微生物を活性化させ、その副次作用によるものとも思われる。また、本発明では、他の成分、例えば土壌浸透剤などとの混合使用も可能である。
【0010】
植物への適用は、サポニン含有剤を希釈した水(100〜200ppmから1000〜2000ppm)を土壌に散水したり、水耕栽培の場合はその水の中にサポニン含有剤を注入したりして行うが、植物体(葉や枝等)にサポニン含有剤を希釈した水を直接散布してもよい。適用の時期と回数は、季節(雨が多いか少ないか等)によっても異なるが、通常は、通常の散水と同量程度のものを生育中に1〜数回程度散布する。
【0011】
【実施例】
本発明者は、本植物活性剤の効果を調べるため、キュウリ、サボテン、ヤブツバキ、芝及び茶について実験を行った。
【0012】
実施例1(キュウリの生育試験)
一般家庭容園芸プランターに、市販の家庭園芸品種のキュウリ(夏ミドリ)の苗を3本ずつ植栽し、支柱立てをしたものを2組用意した。両プランターとも、摘心、追肥は同条件で行い、ただ、水やりに際しては、プランターAには通常の水を用い、プランターBには水にかえて、キラヤサポニンの抽出物(サポニン濃度4%)を500倍希釈したもの(200ppm)を用いて育成した。それぞれの株毎に、開花後20日目の果実を数個ずつ摘み取り、その重量を測定した比較した。
【0013】
その結果、次のような結果が得られた。
・プランターA:
(1)株  98.5g
(2)株 108.7g
(3)株 102.2g
プランターAの総平均 103.2g
・プランターB:
(4)株 165.9g
(5)株 148.3g
(6)株 143.1g
プランターBの総平均 152.4g
この場合、AとBで果実の重さが約1.5倍となった。また、株の成長過程においても、開花時の株の太さに、一目してそれと分かるぼどの差異が見受けられた。
【0014】
実施例2(サボテンの生育試験)
試験方法。、
(1)大きさのほぼ等しい園芸種の小型サボテン(ベニコマチ)2鉢(苗時点のもの)を用い、灌水期である3月、4月の2ケ月間、鉢Aには水のみ、鉢Bには水にかえて実施例1のキラヤサポニン含有水を用い、同時期に、同量の灌水を行い、他の施業を一切行わなかった。
(2)2ケ月後、球上のサボテンのおおよその直径を計測刷るとともに、灌水の水槽に付けて溢れでる水の容量を計測する簡便な方法でサボテンの体積を測定した。
(3)その結果、次のような試験結果が得られた。
(1)鉢A 直径約4.0cm、体積約295cm
(2)鉢B 直径(長径)約5.2cm、体積約576cm
(4)この試験では、水による成長の著しいサボテンにおいても、キラヤサポニン含有物を用いた場合、水のみを用いた場合に比して、形状(見かけの直径)において約2割、体積に至っては約倍も成長が促進されるとの結果が得られた。
【0015】
実施例3(ヤブツバキの蘇生試験)
生育の著しく萎縮したヤブツバキの苗木(使用しとょうはヤブツバキの自生地に類似した山土)2鉢を園芸家から入手し、その一方(鉢A)には水のみを灌水し、他方(鉢B)には水に代えて実施例1のキラヤサポニン含有水を灌水して、他には一切の施業を行わずに、2ケ月間経過観察を行った。
【0016】
2ケ月後、2つの鉢を比較したところ、次のような結果が得られた。
・鉢1Aは、成長が全く見られず、試験開始時と同様の大きさであり、樹勢はさらに劣化し、枯死寸前の状態に立ち至った。更に、2ケ月間水のみを灌水したところ、鉢Aの苗木は完全に枯死した。
・鉢Bは、多少の成長がみられたほか、樹勢を著しく回復し、完全に蘇生した。この苗木は、試験終了後も1年以上経過しても順調に生育を続けている。このように、本発明の植物活性剤は、草本のみでなく、木本類にもその成長に必要な土壌条件を作りだす際に、キラヤサポニン含有物が有効に作用することが確認された。
【0017】
実施例4(芝生の蘇生試験)
ゴル場の芝生にドライスポットと言って水を全然受け付けない箇所が時々発生するそこでは、水不足のため芝生が枯れて丁度丸禿げのように見える。そこで、この箇所に通常の散水と同じようにして、実施例1のキラヤサポニン含有水を散水したところ、1〜3回程度の散水で水が震盪するようになえ、約半月のち、芝生が元のように青々としてきた。
【0018】
実施例3(茶葉への直接散布)
キラヤサポニンの抽出物(サポニン濃度8%)を5000倍希釈したもの(2000ppm)を、10〜1月には月1回、2月〜9月には月2回、10アール当たり抽出液100cc見当で散布した。得られた茶葉は、色艶が良くて味もよく、収量も約1.5〜2倍となった。
【0019】
更に、野菜の葉物も同様に大きく締まりがあり、みずみずしく味もよいうえ、収穫物が長持ちするなど様々な効果を示す。
【0020】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように本発明に係る植物活性剤は、キラヤサポニンを有効成分として含有するものであるため、以下に述べる様々な効果を奏する。
(1)食品添加物として認定されているほどで安全で人間その他の動物に対してまったく無害であり、公害がまったく生じない。サポニン含有剤は、人間が飲用しても、まったく無害であり、逆に薬ともなるものである。従って、安心して住宅地でも使用できる。
(2)本発明植物活性剤は、化学合成した薬剤と異なり、自然物であり、安価である。また、合成ホルモン剤などではその使用量や保存については厳密な管理が必要であるが、本発明防虫剤の場合、少々添加量(噴霧量)を誤ったからといって植物や動物に悪影響を及ぼすことはなく、安心して使用できる。
(3)キラヤサポニン抽出物は液体であるため、それを希釈した水を通常の散水と同じ作業で行えるため、施工や管理が簡単である。
(4)各実施例でも明らかなように、植物の生育に猪口宇を示すとともに、農作物の場合、その果実や葉、花の色や形、味がよくなり、収量も増し、保存期間が長くなるなど、まさに農家や林業などに携わる人々にともっ、至宝とでも言うべきものである

Claims (1)

  1. キラヤサポニンを有効成分として含有することを特徴とする植物活性剤。
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