JP2004118980A - 光ディスク再生装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】マニュアルサーチなどのスキャン動作や、スロー再生、倍速再生などの特殊再生動作から通常再生動作に移行する際に、短時間で正確にサブピクチャー信号を出力することができる光ディスク再生装置を提供する。
【解決手段】指示部と、サブピクチャーデータからサブピクチャーユニットを生成するサブピクチャーユニット生成手段と、サブピクチャーユニットを記憶する記憶部と、記憶部が記憶したサブピクチャーユニットを再生する再生手段と、指示部の指示により特殊再生動作から通常再生動作に移行するとき、サブピクチャーユニットが記憶部に記憶されているか否かを検出し、サブピクチャーユニットが記憶されていないことを検出した場合、記録媒体に記録されているビデオデータの通常再生開始時点から予め設定した時間だけ遡った時点からサブピクチャーデータを読み出し、サブピクチャーユニットを生成させ記憶部に記憶させる制御をする制御部とを備える。
【選択図】 図1
【解決手段】指示部と、サブピクチャーデータからサブピクチャーユニットを生成するサブピクチャーユニット生成手段と、サブピクチャーユニットを記憶する記憶部と、記憶部が記憶したサブピクチャーユニットを再生する再生手段と、指示部の指示により特殊再生動作から通常再生動作に移行するとき、サブピクチャーユニットが記憶部に記憶されているか否かを検出し、サブピクチャーユニットが記憶されていないことを検出した場合、記録媒体に記録されているビデオデータの通常再生開始時点から予め設定した時間だけ遡った時点からサブピクチャーデータを読み出し、サブピクチャーユニットを生成させ記憶部に記憶させる制御をする制御部とを備える。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はDVD(Digital Versatile Disc)等を再生する光ディスク再生装置にかかり、特にマニュアルサーチなどのスキャン動作や、スロー再生、倍速再生などの特殊再生動作から通常再生動作に移行することのできる光ディスク再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
先ず、図3を用いて、DVD上の物理的記録フォーマットについて説明する。図に示すように、DVDは、ディスクの最内周部に記録されたリードインエリア(LI)2、ディスクの最外周部に記録されたリードアウトエリア(LO)を有しており、その間に映像情報および音声情報が複数のビデオタイトルセット(VTS)4(VTS#1からVTS#n)に分割されて記録されている。なお、ここでVTSは関連する(仕様、属性が同じ)作品(タイトル)のまとまり(セット)を示す用語である。また、前記VTS4が記録されている領域の先頭には、ビデオマネージャー(VMG)3が記録される。VMG3には、DVDに記録される映像情報および音声情報の全体に係わる情報が記録される。
【0003】
また、一つのVTS4には、はじめにタイトル内の共通の制御情報が記録されているビデオタイトルセットインフォメーション(VTSI)5が記録され、その後に具体的な映像、音声などの再生データが記録される。すなわちメニュー用のビデオオブジェクトセット(VOBS)6、タイトル用のVOBS7、およびバックアップ用のVTSI8が記録される。なお、タイトル用のVOBS7は最大9個までのビデオオブジェクト(VOB)9からなる。
【0004】
更に、一つのVOB9は、複数のセル(CELL)10により構成されている。
【0005】
なお、CELLは通常再生の最小単位であり、ここでは、一つのVOB9は複数のCELL10により構成されている。
【0006】
また、一つのCELL10は、複数のビデオオブジェクトユニット(VOBU)11により構成されている。ここで、複数のビデオオブジェクトユニットVOBU#1〜VOBU#nは、それぞれ例えばマルチシーン毎に分割された再生単位であり、それぞれのVOBUは、映像情報、音声情報および副映像情報(映画における字幕等の副映像)を含む情報単位である。
【0007】
そして、一つのVOBU11は、ナビパック12と、映像データが記録されたビデオパック13と、音声が記録されたオーディオパック14と、副映像(サブピクチャーデータ)が記録されたサブピクチャーパック15とにより構成されている。
なお、DVD規格により、DVDに記録可能な音声データは8チャンネルまで可能であり、副映像(サブピクチャーデータ)は32種類まで可能である。また、DVD規格により一つのVOBU11においてナビパック12は必ずDVDに記録データとして存在させなければならないが、ビデオパック13、オーディオパック14およびサブピクチャーパック15は必ずしも存在しなくてもよく、存在する場合もその数や順序の設定は任意である。
【0008】
このビデオパック13、オーディオパック14およびサブピクチャーパック15の連なりをビットストリームといい、これらのパックの構造は国際規格であるMPEG(Moving Picture Image Coding Experts Group)2方式に準拠している。
【0009】
このDVDから再生されたビットストリームは、前述の通りビデオパック13,オーディオパック14,サブピクチャーパック15にて構成され、2048byteを1パックとして時分割で多重化されている。
【0010】
字幕画像表示のための単位がサブピクチャーユニットであり、最大31のサブピクチャーパックから構成される。サブピクチャーユニットは、予め選択されたサブストリームIDを有するサブピクチャーパックを後述するサブピクチャーバッファーに蓄積し、1つのサブピクチャーユニットとしてから後述するサブピクチャーデコーダによってデコード処理を行うことによって生成される(例えば、特許文献1参照。)。
【0011】
図4にサブピクチャーユニットの構成を示す。サブピクチャーユニットは、サブピクチャーユニットヘッダ(SPUH)20、ピクセルデータ(PXD)21、サブピクチャーディスプレイシーケンスコントロールテーブル(SPDCSQT)22から構成される。また、前記各サブピクチャーパックは、パックヘッダ24、パケットヘッダ25、サブストリームID26、サブピクチャーデータ27から構成される。
【0012】
SPUH20は、4byteの固定長からなり、このSPUH20は、サブピクチャーユニットのデータ容量を示すデータと、PXD21と、SPDCSQT22により生成されたサブピクチャーの表示を開始するスタートアドレスが入っている。PXD21は、各横方向ラインにおけるビットマップデータがランレングス圧縮されており、このランレングス圧縮を逆処理して伸張し、各画素の値を求める。
【0013】
SPDCSQT22は、複数のサブピクチャーディスプレイコントロールシーケンス(SPDCSQ)23が後述するピックアップによってDVDから読みとった順に並んでいる。一つのSPDCSQ23は、次のSPDCSQ23のスタートアドレス、ディスプレイコントロールコマンド、および該ディスプレイコントロールコマンドの実行時間が記述されている。
【0014】
このサブピクチャーユニットは、サブピクチャーユニットのデータを表示するタイミングをビデオデータ、オーディオデータと同期をとるための時間情報であるプレゼンテーションタイムスタンプ(PTS)が規定されており、このサブピクチャーユニットがデコード処理の基本単位となる。
【0015】
図5は、従来の光ディスク再生装置の構成を示す図である。DVD1に記録されたデータは、光ピックアップ30にて読み出され、アンプ31にて増幅され、イコライザ32にて波形等化処理される。そしてDVD復調エラー訂正部33にて復調処理および誤り訂正処理が行われて、MPEGビットストリームとしてソースデコーダ45に入力される。
【0016】
ソースデコーダ45は、デマルチプレクサ(DEMUX)部34にて、前記各パックに挿入されているストリームIDを判別し、ビデオデータ、オーディオデータ、サブピクチャーデータに分離し、ビデオデコーダ38、サブピクチャーデコーダ39、オーディオデコーダ40の各デコード回路に分配する。サブピクチャーの処理は、ホストマイコン44から指定されたサブストリームIDのパックを分離してメモり42に書き込み、必要に応じてメモり42から読み出してサブピクチャーデコーダ39によりデコード処理する。
【0017】
ユーザーが、最大32言語の字幕および最大8言語の音声から任意の字幕および音声を選択するため、オーディオデコーダ40、サブピクチャーデコーダ39の各回路は、サブピクチャーパックに存在するサブストリームIDを識別信号として一つの字幕ストリームおよび音声ストリームを選択する。そしてビデオデコーダ38により生成されたビデオデータとサブピクチャーデコーダ39により生成されたサブピクチャーユニットとを、合成部46により合成してNTSC/PALエンコーダ47に出力する。なお、1枚のDVDに複数のサブピクチャーストリームが記録されている場合、ユーザーが予め選択した以外のサブストリームIDのサブピクチャーパックはサブストリームIDを検出した際に不要データとして捨てられる。
【0018】
NTSC/PALエンコーダ47では、ビデオデコーダ38およびサブピクチャーデコーダ39より生成されたビデオデータとサブピクチャーユニットをNTSC映像信号またはPAL映像信号に変換して、映像信号出力端子より出力する。
【0019】
オーディオデータは、MPEGオーディオ、マルチチャンネルサラウンドオーディオ、リニアPCMの中から選択されたビットストリームだけがD/Aコンバータ48に出力され、音声信号に変換されて音声信号出力端子より出力される。
【0020】
DVD再生装置は図示しない早送りボタンおよび早戻しボタンを備える。早送りボタンは操作により、通常よりも速い速度で再生させるためのボタンであり、早戻しボタンは、通常よりも速い速度で逆再生させるためのボタンである。
【0021】
【特許文献1】
特開平10−51741号公報(第2−3頁、第2図)
【0022】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前述のようにビデオデータ、オーディオデータおよびサブピクチャーデータが時分割で多重化されて記録されているDVDを再生する場合、サブピクチャーデータの表示に関しては、サブピクチャーバッファー36に未だ完全なサブピクチャーユニットとして蓄積されていないデータを、サブピクチャーデコーダ39によりデコード処理すると正確な表示を得ることはできない。
【0023】
例えば、サブピクチャーで作成した字幕を含む映画の場合、サブピクチャーユニットには映画の1シーンの先頭に表示するためのスタートアドレスと字幕を表示する時間が設定されている。また、ある場面で映画字幕として表示されているサブピクチャーはその場面の先頭またはそれよりも前の時点で、多重化してDVDに記録しているサブピクチャーパックをサブピクチャーバッファー36に蓄積し、1つのサブピクチャーユニットとしてサブピクチャーデコーダ39によりデコード処理を完了していることが必要である。
【0024】
このため、DVD再生装置でたとえば早送りボタンおよび早戻しボタンによる早送り、早戻しの動作から、早送りボタンおよび早戻しボタン操作の解除により通常再生に動作が移る場合、ほとんどの場合、その再生場面の先頭またはそれよりも前に多重化されているサブピクチャーパックは、1のサブピクチャーユニットとしてサブピクチャーバッファー36に蓄積されていない。このため通常再生の動作となった直後のシーンでは字幕すなわちサブピクチャーが画像として正確に表示されない事象が発生する。このように字幕が表示されない現象はVTRやレーザーディスクなどには発生しないため、ユーザーにとって不快に感じることもある。なお、前記の場合の字幕表示は1つのサブピクチャーユニットがサブピクチャーバッファーに蓄積された後の、ビデオ、音声および字幕が同期した時点から正確に行われることになる。
【0025】
本発明は前記問題点に鑑みてなされたもので、マニュアルサーチなどのスキャン動作や、スロー再生、倍速再生などの特殊再生動作から通常再生動作に移行する際に、短時間で正確にサブピクチャー信号を出力することができる光ディスク再生装置を提供することを目的とする。
【0026】
【課題を解決するための手段】
本願の請求項1記載の発明は、ビデオデータ、該ビデオデータに関連するデータである複数のサブピクチャーデータを記録した記録媒体を再生する光ディスク再生装置において、通常再生動作及び特殊再生動作を指示する指示部と、記録媒体に記録したサブピクチャーデータからサブピクチャーユニットを生成するサブピクチャーユニット生成手段と、前記サブピクチャーユニット生成手段が生成したサブピクチャーユニットを記憶する記憶部と、前記記憶部が記憶したサブピクチャーユニットをビデオデータと共に再生する再生手段と、前記指示部の指示により特殊再生動作から通常再生動作に移行するとき、ビデオデータの通常再生開始時点に対応するサブピクチャーユニットが前記記憶部に記憶されているか否かを検出し、当該サブピクチャーユニットが前記記憶部に記憶されていないことを検出した場合、記録媒体に記録されているビデオデータの通常再生開始時点から予め設定した時間だけ遡った時点からサブピクチャーデータを読み出し、前記サブピクチャーユニット生成手段にサブピクチャーユニットを生成させ前記記憶部に記憶させる制御をする制御部とを備えることを特徴とする。
【0027】
本願の請求項2記載の発明は、請求項1記載の光ディスク再生装置において、前記通常再生開始時点から遡る時間を設定する設定部を備えることを特徴とする。
【0028】
本願の請求項3記載の発明は、請求項1記載の光ディスク再生装置において、前記予め設定した時間は略30秒であることを特徴とする。
【0029】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。なお、従来技術で示した構成と同一の構成については同符号を用いて説明する。
図1は本発明の一実施例の光ディスク再生装置を示す図である。
【0030】
DVD1に記録されたデータは、光ピックアップ30にて読み出され、アンプ31にて増幅され、イコライザ32にて波形等化処理される。そしてDVD復調エラー訂正部33にて復調処理および誤り訂正処理が行われて、MPEGビットストリームとしてソースデコーダ45に入力される。
【0031】
ソースデコーダ45は、デマルチプレクサ(DEMUX)部34にて、各パックに挿入されているストリームIDを判別し、ビデオデータ、オーディオデータ、サブピクチャーデータに分離し、ビデオデコーダ38、サブピクチャーデコーダ39、オーディオデコーダ40の各デコード回路に分配する。サブピクチャーの処理は、ホストマイコン44が指定したサブストリームIDのパックを分離して取り出してメモリ42に書き込み、必要に応じてメモリ42から読み出してサブピクチャーデコーダ34によりデコード処理する。
【0032】
ユーザーは、操作部50を操作して最大32言語の字幕および最大8言語の音声の中から任意の字幕および音声を選択する。オーディオデコーダ40、サブピクチャーデコーダ39の各回路は、サブピクチャーパックに存在するサブストリームIDを識別信号としてユーザーが選択した一つの字幕ストリームおよび音声ストリームを選択する。そしてビデオデコーダ38により生成されたビデオデータとサブピクチャーデコーダ39により生成されたサブピクチャーユニットとを合成部46により合成し、NTSC/PALエンコーダ47に出力する。
【0033】
サブピクチャー記憶部53は、サブピクチャーデコーダ39により生成されたサブピクチャーユニットを記憶する。
【0034】
1枚のDVDに、複数のサブピクチャーストリームが記録されている場合、ユーザーが操作部50により選択したサブストリームID以外のサブストリームIDのサブピクチャーパックは、サブストリームIDを検出した際に不要データとして捨てられる。
【0035】
NTSC/PALエンコーダ47は、ビデオデコーダ38およびサブピクチャーデコーダ39により生成されたビデオデータとサブピクチャーユニットをNTSC映像信号またはPAL映像信号に変換し、図示しない映像信号出力端子より出力する。
【0036】
オーディオデータは、MPEGオーディオ、ドルビーAC−3、リニアPCMの中から選択したビットストリームだけをD/Aコンバータ48に出力し、D/Aコンバータ48により音声信号に変換して音声信号出力端子より出力する。
【0037】
操作部50は、通常の再生より早い速度で再生を行う早送り再生および早い速度で逆再生を行う早戻し再生を指示するマニュアルサーチ指示信号をホストマイコン44へ出力する。ホストマイコン44は、操作部50からの指示信号に基づいて、図示しない駆動制御部を介してDVD1に記録されているデータを読み出すよう制御する。
なお、前記駆動制御部は、ホストマイコン44の制御により光ピックアップ30および図示しないDVD回転駆動部を制御してDVDlからデータを読み出すよう制御する。
【0038】
更に、ホストマイコン44は操作部50からのマニュアルサーチ指示信号の出力が終了すると、サブピクチャー制御部52からの再生開始の指示信号が出力されるまで再生を一時停止する。また、サブピクチャー制御部52は、マイコンからなり、ホストマイコン44を介して操作部50からのマニュアルサーチ指示信号の出力が終了したことを検出したとき、ホストマイコン44が再生を開始しようとする時点(再生開始時点)に対応するサブピクチャーユニットがサブピクチャー記憶部53に記憶されているか否かを検出する。サブピクチャー制御部52は、再生開始時点に対応するサブピクチャーユニットがサブピクチャー記憶部53に記憶されていると検出した場合は、サブピクチャーデコーダ39によってサブピクチャー記憶部53に記憶したサブピクチャーユニットを出力するよう制御する。
【0039】
サブピクチャー制御部52は、再生開始時点に対応するサブピクチャーユニットがサブピクチャー記憶部53に記憶されていないと検出した場合は、ホストマイコン44が再生を開始しようとする時点(再生開始時点)から予め定めた時間、例えば30秒前までのサブピクチャーデータをDVD1から読み出すよう駆動制御部を制御する。
【0040】
サブピクチャー記憶部53は、サブピクチャー制御部52の制御により、DVDlから読み出した再生開始時点から30秒前までのサブピクチャーデータを記憶する。さらに、サブピクチャー制御部52は、サブピクチャー記憶部53に記憶したデータをサブピクチャーデコーダ39でデコード処理するよう制御する。このとき、サブピクチャー制御部52は、サブピクチャーデコーダ39によりサブピクチヤーユニットが生成されるか否かを判別し、生成された場合は、サブピクチャーデコーダ39によってデコード処理したサブピクチャーユニットを出力するよう制御する。
【0041】
次に、図2に示すフローチャートを用い、サブピクチャーを表示する表示動作の一例について説明する。
【0042】
まず、操作部50によるマニュアルサーチが終了(ステップS1)すると、サブピクチャー制御部52からの再生開始の指示信号が出力されるまで再生を一時停止し、再生を開始しようとする時点(再生開始時点)を検出する(ステップS2)。
サブピクチャー制御部52は、再生開始時点に対応するサブピクチャーユニットがサブピクチャー記憶部53に記憶されているか否かを検出する(ステップS3)。
【0043】
サブピクチャーユニットが記憶されていることを検出した場合(YES)は、ステップS7へ移行する。
当該サブピクチャーユニットが記憶されていないことを検出した場合(NO)、サブピクチャー制御部52は、再生開始時点から30秒前までのサブピクチャーデータをDVD1より読み出し、読み出したサブピクチャーデータをサブピクチャー記憶部53へ記憶する(ステップS4)。
【0044】
次に、サブピクチャー制御部52は、サブピクチャーデコーダ39によりサブピクチャー記憶部53に記憶したサブピクチャーデータのデコード処理を開始し(ステップS5)、1つのサブピクチャーユニットが完全に蓄積されたか否かを判別する(ステップS6)。
【0045】
蓄積されていると判別した場合(YES)は、そのサブピクチャーユニットUの表示データを表示する表示開始時刻と表示時間を検出する(ステップS7)。
【0046】
次に、サブピクチャー制御部52は、サブピクチャーユニットUの表示開始時刻が過ぎているか否かを判別し(ステップS8)、時刻が過ぎていると判別した場合(YES)は、サブピクチャーユニットUの表示終了時刻が過ぎているか否かを判別する(ステップS9)。
【0047】
表示終了時刻を過ぎていないと判別した場合(NO)、サブピクチャー制御部52は、ホストマイコン44に、ビデオデータ、サブピクチャーユニットおよびオーディオデータの出力を開始するよう制御する。このときホストマイコン44は、ビデオデコーダ38によりデコード処理されたビデオデータ、サブピクチャーデコーダ39によりデコード処理されたサブピクチャーユニット、およびオーディオデコーダ40によりデコード処理されたオーディオデータの出力を開始する。
合成部46は、ビデオデコーダ38から出力されたビデオデータとサブピクチャーデコーダ39から出力されたサブピクチャーユニットを合成し、NTSC/PALエンコーダ47に出力する。NTSC/PALエンコーダ47は、ビデオデコーダ38から出力されたビデオデータおよびサブピクチヤーデコーダ39から出力されたサブピクチャーユニットをNTSC映像信号またはPAL映像信号に変換し、図示しない映像信号出力端子から出力する(ステップS11)。前記ステップS8で表示終了時刻を過ぎていると判別した場合(YES)、ホストマイコン44は前記サブピクチャーユニットUの表示データを消去するように制御し、ステップS6に戻る(ステップS10)。
【0048】
本実施形態によれば、マニュアルサーチ動作から通常再生動作に移行する場合、それまでに通常再生したことによって、任意の再生開始時点がサブピクチャー記憶部53にサブピクチャーユニットとして記憶した時点である場合、サブピクチャー記憶部53に記憶したサブピクチャーユニットを用いることによって、サブピクチャーを確実に出力することができる。特に、DVD1に記録されているデータを最初から通常再生させているときに、特殊再生動作が早戻し再生である場合は、任意の再生開始時点がそれまでに通常再生した時点となるので、DVDlからサブピクチャーデータの読み出しをしなくても、サブピクチャー記憶部53に記憶されているサブピクチャーユニットを用いることによって、マニュアルサーチ動作が終了してからサブピクチャーを確実に表示して再生するまでの時間を短縮することができる。
【0049】
任意の再生開始時点がサブピクチャー記憶部53にサブピクチャーユニットとして記憶していない時点であっても、任意の再生開始時点から所定期間遡ってサブピクチャーユニットを生成し、生成したサブピクチャーユニットをサブピクチャーデコーダ39へ出力することができるので、マニュアルサーチ動作後に、字幕などのサブピクチャーを確実に表示することが可能である。
【0050】
次に、前記サブピクチャーユニットを生成するに際して、再生開始時点から遡るべき「所定期間」について説明する。
【0051】
字幕を動画と共に再生する代表的な動画として字幕付き映画がある。字幕付き映画は、ある一定の字幕を略一定間隔毎に更新しながら表示する。この字幕の更新間隔は、ほとんどの場合15秒以内である。字幕を更新してから次の字幕の更新までの間隔を1シーンと仮定すると、サブピクチャーデコーダ39は、DVD1に記録された1シーン分のサブピクチャーデータ、すなわち新たな字幕を表示させようとする時点から15秒前までのサブピクチャーデータを動画に同期して表示前にデコード処理することが必要である。
【0052】
したがって、字幕付き映画を記録したDVDについてマニュアルサーチを行った後に通常再生を開始した場合、サブピクチャー制御部52により、再生開始時点から30秒前までのサブピクチャーデータをサブピクチャー記憶部53に記憶させておくことにより、再生開始時点がどの時点からであっても、常に1以上のサブピクチャーユニットを生成することができる。よって、再生開始時点がどの時点となっても、殆どの字幕付き映画の字幕を正確に表示することができる。
【0053】
前記再生開始時点から遡って読み出す期間を30秒より長い期間とすれば、1シーンの間隔が15秒以上の字幕付き映画にも対応することができる。しかしながら、この再生開始時点から遡ってサブピクチャーデータを読み出す時間が長くなる。このためDVDlから読み込むサブピクチャーデータのデータ量が増大し、マニュアルサーチ動作を終了してから再生が開始されるまでの時間が長くなってしまう。したがって、前記期間は略30秒とするのが好適である。
【0054】
なお、前記期間を設定する時間設定部を設けて、該時間設定部により前記期間を任意に設定することができる。前記時間設定部は、例えば、30秒、20秒または10秒のうちから任意の時間を選択して設定することにより、設定された時間の指示信号をサブピクチャー制御部52に出力する.サブピクチャー制御部52は、設定された時間の指示信号に応じて、再生開始時点から以前のサブピクチャーデータをDVDlから読み出す構成とする。このことにより、マニュアルサーチ動作が終了してからサブピクチャー制御部52がDVDlからサブピクチャーデータの読み出しを完了するまでの時間を短縮することができる。
【0055】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、特殊再生動作から通常再生動作に移行する際に、短時間で正確に字幕などのサブピクチャー信号を出力することができる光ディスク再生装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態にかかる光ディスク再生装置を示す図である。
【図2】本発明の実施形態にかかる光ディスク再生装置の動作を示すフローチャートである。
【図3】DVD上の物理的記録フォーマットを示す図である。
【図4】サブピクチャーユニット構成を示す図である。
【図5】従来の光ディスク再生装置の構成を示す図である。
【符号の説明】
1 DVD
30 光ピックアップ
31 アンプ
32 イコライザ
33 DVD復調エラー訂正部
34 DEMUX
35 ビデオバッファー
36 サブピクチャーバッファー
37 オーディオバッファー
38 ビデオデコーダ
39 サブピクチャーデコーダ
40 オーディオデコーダ
41 メモリーコントローラ
42 メモリ
43 ホストインターフェース
44 ホストマイコン
45 ソースデコーダ
46 合成部
47 NTSC/PALエンコーダ
48 D/Aコンバータ
50 操作部
52 サブピクチャー制御部
53 サブピクチャー記憶部
【発明の属する技術分野】
本発明はDVD(Digital Versatile Disc)等を再生する光ディスク再生装置にかかり、特にマニュアルサーチなどのスキャン動作や、スロー再生、倍速再生などの特殊再生動作から通常再生動作に移行することのできる光ディスク再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
先ず、図3を用いて、DVD上の物理的記録フォーマットについて説明する。図に示すように、DVDは、ディスクの最内周部に記録されたリードインエリア(LI)2、ディスクの最外周部に記録されたリードアウトエリア(LO)を有しており、その間に映像情報および音声情報が複数のビデオタイトルセット(VTS)4(VTS#1からVTS#n)に分割されて記録されている。なお、ここでVTSは関連する(仕様、属性が同じ)作品(タイトル)のまとまり(セット)を示す用語である。また、前記VTS4が記録されている領域の先頭には、ビデオマネージャー(VMG)3が記録される。VMG3には、DVDに記録される映像情報および音声情報の全体に係わる情報が記録される。
【0003】
また、一つのVTS4には、はじめにタイトル内の共通の制御情報が記録されているビデオタイトルセットインフォメーション(VTSI)5が記録され、その後に具体的な映像、音声などの再生データが記録される。すなわちメニュー用のビデオオブジェクトセット(VOBS)6、タイトル用のVOBS7、およびバックアップ用のVTSI8が記録される。なお、タイトル用のVOBS7は最大9個までのビデオオブジェクト(VOB)9からなる。
【0004】
更に、一つのVOB9は、複数のセル(CELL)10により構成されている。
【0005】
なお、CELLは通常再生の最小単位であり、ここでは、一つのVOB9は複数のCELL10により構成されている。
【0006】
また、一つのCELL10は、複数のビデオオブジェクトユニット(VOBU)11により構成されている。ここで、複数のビデオオブジェクトユニットVOBU#1〜VOBU#nは、それぞれ例えばマルチシーン毎に分割された再生単位であり、それぞれのVOBUは、映像情報、音声情報および副映像情報(映画における字幕等の副映像)を含む情報単位である。
【0007】
そして、一つのVOBU11は、ナビパック12と、映像データが記録されたビデオパック13と、音声が記録されたオーディオパック14と、副映像(サブピクチャーデータ)が記録されたサブピクチャーパック15とにより構成されている。
なお、DVD規格により、DVDに記録可能な音声データは8チャンネルまで可能であり、副映像(サブピクチャーデータ)は32種類まで可能である。また、DVD規格により一つのVOBU11においてナビパック12は必ずDVDに記録データとして存在させなければならないが、ビデオパック13、オーディオパック14およびサブピクチャーパック15は必ずしも存在しなくてもよく、存在する場合もその数や順序の設定は任意である。
【0008】
このビデオパック13、オーディオパック14およびサブピクチャーパック15の連なりをビットストリームといい、これらのパックの構造は国際規格であるMPEG(Moving Picture Image Coding Experts Group)2方式に準拠している。
【0009】
このDVDから再生されたビットストリームは、前述の通りビデオパック13,オーディオパック14,サブピクチャーパック15にて構成され、2048byteを1パックとして時分割で多重化されている。
【0010】
字幕画像表示のための単位がサブピクチャーユニットであり、最大31のサブピクチャーパックから構成される。サブピクチャーユニットは、予め選択されたサブストリームIDを有するサブピクチャーパックを後述するサブピクチャーバッファーに蓄積し、1つのサブピクチャーユニットとしてから後述するサブピクチャーデコーダによってデコード処理を行うことによって生成される(例えば、特許文献1参照。)。
【0011】
図4にサブピクチャーユニットの構成を示す。サブピクチャーユニットは、サブピクチャーユニットヘッダ(SPUH)20、ピクセルデータ(PXD)21、サブピクチャーディスプレイシーケンスコントロールテーブル(SPDCSQT)22から構成される。また、前記各サブピクチャーパックは、パックヘッダ24、パケットヘッダ25、サブストリームID26、サブピクチャーデータ27から構成される。
【0012】
SPUH20は、4byteの固定長からなり、このSPUH20は、サブピクチャーユニットのデータ容量を示すデータと、PXD21と、SPDCSQT22により生成されたサブピクチャーの表示を開始するスタートアドレスが入っている。PXD21は、各横方向ラインにおけるビットマップデータがランレングス圧縮されており、このランレングス圧縮を逆処理して伸張し、各画素の値を求める。
【0013】
SPDCSQT22は、複数のサブピクチャーディスプレイコントロールシーケンス(SPDCSQ)23が後述するピックアップによってDVDから読みとった順に並んでいる。一つのSPDCSQ23は、次のSPDCSQ23のスタートアドレス、ディスプレイコントロールコマンド、および該ディスプレイコントロールコマンドの実行時間が記述されている。
【0014】
このサブピクチャーユニットは、サブピクチャーユニットのデータを表示するタイミングをビデオデータ、オーディオデータと同期をとるための時間情報であるプレゼンテーションタイムスタンプ(PTS)が規定されており、このサブピクチャーユニットがデコード処理の基本単位となる。
【0015】
図5は、従来の光ディスク再生装置の構成を示す図である。DVD1に記録されたデータは、光ピックアップ30にて読み出され、アンプ31にて増幅され、イコライザ32にて波形等化処理される。そしてDVD復調エラー訂正部33にて復調処理および誤り訂正処理が行われて、MPEGビットストリームとしてソースデコーダ45に入力される。
【0016】
ソースデコーダ45は、デマルチプレクサ(DEMUX)部34にて、前記各パックに挿入されているストリームIDを判別し、ビデオデータ、オーディオデータ、サブピクチャーデータに分離し、ビデオデコーダ38、サブピクチャーデコーダ39、オーディオデコーダ40の各デコード回路に分配する。サブピクチャーの処理は、ホストマイコン44から指定されたサブストリームIDのパックを分離してメモり42に書き込み、必要に応じてメモり42から読み出してサブピクチャーデコーダ39によりデコード処理する。
【0017】
ユーザーが、最大32言語の字幕および最大8言語の音声から任意の字幕および音声を選択するため、オーディオデコーダ40、サブピクチャーデコーダ39の各回路は、サブピクチャーパックに存在するサブストリームIDを識別信号として一つの字幕ストリームおよび音声ストリームを選択する。そしてビデオデコーダ38により生成されたビデオデータとサブピクチャーデコーダ39により生成されたサブピクチャーユニットとを、合成部46により合成してNTSC/PALエンコーダ47に出力する。なお、1枚のDVDに複数のサブピクチャーストリームが記録されている場合、ユーザーが予め選択した以外のサブストリームIDのサブピクチャーパックはサブストリームIDを検出した際に不要データとして捨てられる。
【0018】
NTSC/PALエンコーダ47では、ビデオデコーダ38およびサブピクチャーデコーダ39より生成されたビデオデータとサブピクチャーユニットをNTSC映像信号またはPAL映像信号に変換して、映像信号出力端子より出力する。
【0019】
オーディオデータは、MPEGオーディオ、マルチチャンネルサラウンドオーディオ、リニアPCMの中から選択されたビットストリームだけがD/Aコンバータ48に出力され、音声信号に変換されて音声信号出力端子より出力される。
【0020】
DVD再生装置は図示しない早送りボタンおよび早戻しボタンを備える。早送りボタンは操作により、通常よりも速い速度で再生させるためのボタンであり、早戻しボタンは、通常よりも速い速度で逆再生させるためのボタンである。
【0021】
【特許文献1】
特開平10−51741号公報(第2−3頁、第2図)
【0022】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前述のようにビデオデータ、オーディオデータおよびサブピクチャーデータが時分割で多重化されて記録されているDVDを再生する場合、サブピクチャーデータの表示に関しては、サブピクチャーバッファー36に未だ完全なサブピクチャーユニットとして蓄積されていないデータを、サブピクチャーデコーダ39によりデコード処理すると正確な表示を得ることはできない。
【0023】
例えば、サブピクチャーで作成した字幕を含む映画の場合、サブピクチャーユニットには映画の1シーンの先頭に表示するためのスタートアドレスと字幕を表示する時間が設定されている。また、ある場面で映画字幕として表示されているサブピクチャーはその場面の先頭またはそれよりも前の時点で、多重化してDVDに記録しているサブピクチャーパックをサブピクチャーバッファー36に蓄積し、1つのサブピクチャーユニットとしてサブピクチャーデコーダ39によりデコード処理を完了していることが必要である。
【0024】
このため、DVD再生装置でたとえば早送りボタンおよび早戻しボタンによる早送り、早戻しの動作から、早送りボタンおよび早戻しボタン操作の解除により通常再生に動作が移る場合、ほとんどの場合、その再生場面の先頭またはそれよりも前に多重化されているサブピクチャーパックは、1のサブピクチャーユニットとしてサブピクチャーバッファー36に蓄積されていない。このため通常再生の動作となった直後のシーンでは字幕すなわちサブピクチャーが画像として正確に表示されない事象が発生する。このように字幕が表示されない現象はVTRやレーザーディスクなどには発生しないため、ユーザーにとって不快に感じることもある。なお、前記の場合の字幕表示は1つのサブピクチャーユニットがサブピクチャーバッファーに蓄積された後の、ビデオ、音声および字幕が同期した時点から正確に行われることになる。
【0025】
本発明は前記問題点に鑑みてなされたもので、マニュアルサーチなどのスキャン動作や、スロー再生、倍速再生などの特殊再生動作から通常再生動作に移行する際に、短時間で正確にサブピクチャー信号を出力することができる光ディスク再生装置を提供することを目的とする。
【0026】
【課題を解決するための手段】
本願の請求項1記載の発明は、ビデオデータ、該ビデオデータに関連するデータである複数のサブピクチャーデータを記録した記録媒体を再生する光ディスク再生装置において、通常再生動作及び特殊再生動作を指示する指示部と、記録媒体に記録したサブピクチャーデータからサブピクチャーユニットを生成するサブピクチャーユニット生成手段と、前記サブピクチャーユニット生成手段が生成したサブピクチャーユニットを記憶する記憶部と、前記記憶部が記憶したサブピクチャーユニットをビデオデータと共に再生する再生手段と、前記指示部の指示により特殊再生動作から通常再生動作に移行するとき、ビデオデータの通常再生開始時点に対応するサブピクチャーユニットが前記記憶部に記憶されているか否かを検出し、当該サブピクチャーユニットが前記記憶部に記憶されていないことを検出した場合、記録媒体に記録されているビデオデータの通常再生開始時点から予め設定した時間だけ遡った時点からサブピクチャーデータを読み出し、前記サブピクチャーユニット生成手段にサブピクチャーユニットを生成させ前記記憶部に記憶させる制御をする制御部とを備えることを特徴とする。
【0027】
本願の請求項2記載の発明は、請求項1記載の光ディスク再生装置において、前記通常再生開始時点から遡る時間を設定する設定部を備えることを特徴とする。
【0028】
本願の請求項3記載の発明は、請求項1記載の光ディスク再生装置において、前記予め設定した時間は略30秒であることを特徴とする。
【0029】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。なお、従来技術で示した構成と同一の構成については同符号を用いて説明する。
図1は本発明の一実施例の光ディスク再生装置を示す図である。
【0030】
DVD1に記録されたデータは、光ピックアップ30にて読み出され、アンプ31にて増幅され、イコライザ32にて波形等化処理される。そしてDVD復調エラー訂正部33にて復調処理および誤り訂正処理が行われて、MPEGビットストリームとしてソースデコーダ45に入力される。
【0031】
ソースデコーダ45は、デマルチプレクサ(DEMUX)部34にて、各パックに挿入されているストリームIDを判別し、ビデオデータ、オーディオデータ、サブピクチャーデータに分離し、ビデオデコーダ38、サブピクチャーデコーダ39、オーディオデコーダ40の各デコード回路に分配する。サブピクチャーの処理は、ホストマイコン44が指定したサブストリームIDのパックを分離して取り出してメモリ42に書き込み、必要に応じてメモリ42から読み出してサブピクチャーデコーダ34によりデコード処理する。
【0032】
ユーザーは、操作部50を操作して最大32言語の字幕および最大8言語の音声の中から任意の字幕および音声を選択する。オーディオデコーダ40、サブピクチャーデコーダ39の各回路は、サブピクチャーパックに存在するサブストリームIDを識別信号としてユーザーが選択した一つの字幕ストリームおよび音声ストリームを選択する。そしてビデオデコーダ38により生成されたビデオデータとサブピクチャーデコーダ39により生成されたサブピクチャーユニットとを合成部46により合成し、NTSC/PALエンコーダ47に出力する。
【0033】
サブピクチャー記憶部53は、サブピクチャーデコーダ39により生成されたサブピクチャーユニットを記憶する。
【0034】
1枚のDVDに、複数のサブピクチャーストリームが記録されている場合、ユーザーが操作部50により選択したサブストリームID以外のサブストリームIDのサブピクチャーパックは、サブストリームIDを検出した際に不要データとして捨てられる。
【0035】
NTSC/PALエンコーダ47は、ビデオデコーダ38およびサブピクチャーデコーダ39により生成されたビデオデータとサブピクチャーユニットをNTSC映像信号またはPAL映像信号に変換し、図示しない映像信号出力端子より出力する。
【0036】
オーディオデータは、MPEGオーディオ、ドルビーAC−3、リニアPCMの中から選択したビットストリームだけをD/Aコンバータ48に出力し、D/Aコンバータ48により音声信号に変換して音声信号出力端子より出力する。
【0037】
操作部50は、通常の再生より早い速度で再生を行う早送り再生および早い速度で逆再生を行う早戻し再生を指示するマニュアルサーチ指示信号をホストマイコン44へ出力する。ホストマイコン44は、操作部50からの指示信号に基づいて、図示しない駆動制御部を介してDVD1に記録されているデータを読み出すよう制御する。
なお、前記駆動制御部は、ホストマイコン44の制御により光ピックアップ30および図示しないDVD回転駆動部を制御してDVDlからデータを読み出すよう制御する。
【0038】
更に、ホストマイコン44は操作部50からのマニュアルサーチ指示信号の出力が終了すると、サブピクチャー制御部52からの再生開始の指示信号が出力されるまで再生を一時停止する。また、サブピクチャー制御部52は、マイコンからなり、ホストマイコン44を介して操作部50からのマニュアルサーチ指示信号の出力が終了したことを検出したとき、ホストマイコン44が再生を開始しようとする時点(再生開始時点)に対応するサブピクチャーユニットがサブピクチャー記憶部53に記憶されているか否かを検出する。サブピクチャー制御部52は、再生開始時点に対応するサブピクチャーユニットがサブピクチャー記憶部53に記憶されていると検出した場合は、サブピクチャーデコーダ39によってサブピクチャー記憶部53に記憶したサブピクチャーユニットを出力するよう制御する。
【0039】
サブピクチャー制御部52は、再生開始時点に対応するサブピクチャーユニットがサブピクチャー記憶部53に記憶されていないと検出した場合は、ホストマイコン44が再生を開始しようとする時点(再生開始時点)から予め定めた時間、例えば30秒前までのサブピクチャーデータをDVD1から読み出すよう駆動制御部を制御する。
【0040】
サブピクチャー記憶部53は、サブピクチャー制御部52の制御により、DVDlから読み出した再生開始時点から30秒前までのサブピクチャーデータを記憶する。さらに、サブピクチャー制御部52は、サブピクチャー記憶部53に記憶したデータをサブピクチャーデコーダ39でデコード処理するよう制御する。このとき、サブピクチャー制御部52は、サブピクチャーデコーダ39によりサブピクチヤーユニットが生成されるか否かを判別し、生成された場合は、サブピクチャーデコーダ39によってデコード処理したサブピクチャーユニットを出力するよう制御する。
【0041】
次に、図2に示すフローチャートを用い、サブピクチャーを表示する表示動作の一例について説明する。
【0042】
まず、操作部50によるマニュアルサーチが終了(ステップS1)すると、サブピクチャー制御部52からの再生開始の指示信号が出力されるまで再生を一時停止し、再生を開始しようとする時点(再生開始時点)を検出する(ステップS2)。
サブピクチャー制御部52は、再生開始時点に対応するサブピクチャーユニットがサブピクチャー記憶部53に記憶されているか否かを検出する(ステップS3)。
【0043】
サブピクチャーユニットが記憶されていることを検出した場合(YES)は、ステップS7へ移行する。
当該サブピクチャーユニットが記憶されていないことを検出した場合(NO)、サブピクチャー制御部52は、再生開始時点から30秒前までのサブピクチャーデータをDVD1より読み出し、読み出したサブピクチャーデータをサブピクチャー記憶部53へ記憶する(ステップS4)。
【0044】
次に、サブピクチャー制御部52は、サブピクチャーデコーダ39によりサブピクチャー記憶部53に記憶したサブピクチャーデータのデコード処理を開始し(ステップS5)、1つのサブピクチャーユニットが完全に蓄積されたか否かを判別する(ステップS6)。
【0045】
蓄積されていると判別した場合(YES)は、そのサブピクチャーユニットUの表示データを表示する表示開始時刻と表示時間を検出する(ステップS7)。
【0046】
次に、サブピクチャー制御部52は、サブピクチャーユニットUの表示開始時刻が過ぎているか否かを判別し(ステップS8)、時刻が過ぎていると判別した場合(YES)は、サブピクチャーユニットUの表示終了時刻が過ぎているか否かを判別する(ステップS9)。
【0047】
表示終了時刻を過ぎていないと判別した場合(NO)、サブピクチャー制御部52は、ホストマイコン44に、ビデオデータ、サブピクチャーユニットおよびオーディオデータの出力を開始するよう制御する。このときホストマイコン44は、ビデオデコーダ38によりデコード処理されたビデオデータ、サブピクチャーデコーダ39によりデコード処理されたサブピクチャーユニット、およびオーディオデコーダ40によりデコード処理されたオーディオデータの出力を開始する。
合成部46は、ビデオデコーダ38から出力されたビデオデータとサブピクチャーデコーダ39から出力されたサブピクチャーユニットを合成し、NTSC/PALエンコーダ47に出力する。NTSC/PALエンコーダ47は、ビデオデコーダ38から出力されたビデオデータおよびサブピクチヤーデコーダ39から出力されたサブピクチャーユニットをNTSC映像信号またはPAL映像信号に変換し、図示しない映像信号出力端子から出力する(ステップS11)。前記ステップS8で表示終了時刻を過ぎていると判別した場合(YES)、ホストマイコン44は前記サブピクチャーユニットUの表示データを消去するように制御し、ステップS6に戻る(ステップS10)。
【0048】
本実施形態によれば、マニュアルサーチ動作から通常再生動作に移行する場合、それまでに通常再生したことによって、任意の再生開始時点がサブピクチャー記憶部53にサブピクチャーユニットとして記憶した時点である場合、サブピクチャー記憶部53に記憶したサブピクチャーユニットを用いることによって、サブピクチャーを確実に出力することができる。特に、DVD1に記録されているデータを最初から通常再生させているときに、特殊再生動作が早戻し再生である場合は、任意の再生開始時点がそれまでに通常再生した時点となるので、DVDlからサブピクチャーデータの読み出しをしなくても、サブピクチャー記憶部53に記憶されているサブピクチャーユニットを用いることによって、マニュアルサーチ動作が終了してからサブピクチャーを確実に表示して再生するまでの時間を短縮することができる。
【0049】
任意の再生開始時点がサブピクチャー記憶部53にサブピクチャーユニットとして記憶していない時点であっても、任意の再生開始時点から所定期間遡ってサブピクチャーユニットを生成し、生成したサブピクチャーユニットをサブピクチャーデコーダ39へ出力することができるので、マニュアルサーチ動作後に、字幕などのサブピクチャーを確実に表示することが可能である。
【0050】
次に、前記サブピクチャーユニットを生成するに際して、再生開始時点から遡るべき「所定期間」について説明する。
【0051】
字幕を動画と共に再生する代表的な動画として字幕付き映画がある。字幕付き映画は、ある一定の字幕を略一定間隔毎に更新しながら表示する。この字幕の更新間隔は、ほとんどの場合15秒以内である。字幕を更新してから次の字幕の更新までの間隔を1シーンと仮定すると、サブピクチャーデコーダ39は、DVD1に記録された1シーン分のサブピクチャーデータ、すなわち新たな字幕を表示させようとする時点から15秒前までのサブピクチャーデータを動画に同期して表示前にデコード処理することが必要である。
【0052】
したがって、字幕付き映画を記録したDVDについてマニュアルサーチを行った後に通常再生を開始した場合、サブピクチャー制御部52により、再生開始時点から30秒前までのサブピクチャーデータをサブピクチャー記憶部53に記憶させておくことにより、再生開始時点がどの時点からであっても、常に1以上のサブピクチャーユニットを生成することができる。よって、再生開始時点がどの時点となっても、殆どの字幕付き映画の字幕を正確に表示することができる。
【0053】
前記再生開始時点から遡って読み出す期間を30秒より長い期間とすれば、1シーンの間隔が15秒以上の字幕付き映画にも対応することができる。しかしながら、この再生開始時点から遡ってサブピクチャーデータを読み出す時間が長くなる。このためDVDlから読み込むサブピクチャーデータのデータ量が増大し、マニュアルサーチ動作を終了してから再生が開始されるまでの時間が長くなってしまう。したがって、前記期間は略30秒とするのが好適である。
【0054】
なお、前記期間を設定する時間設定部を設けて、該時間設定部により前記期間を任意に設定することができる。前記時間設定部は、例えば、30秒、20秒または10秒のうちから任意の時間を選択して設定することにより、設定された時間の指示信号をサブピクチャー制御部52に出力する.サブピクチャー制御部52は、設定された時間の指示信号に応じて、再生開始時点から以前のサブピクチャーデータをDVDlから読み出す構成とする。このことにより、マニュアルサーチ動作が終了してからサブピクチャー制御部52がDVDlからサブピクチャーデータの読み出しを完了するまでの時間を短縮することができる。
【0055】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、特殊再生動作から通常再生動作に移行する際に、短時間で正確に字幕などのサブピクチャー信号を出力することができる光ディスク再生装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態にかかる光ディスク再生装置を示す図である。
【図2】本発明の実施形態にかかる光ディスク再生装置の動作を示すフローチャートである。
【図3】DVD上の物理的記録フォーマットを示す図である。
【図4】サブピクチャーユニット構成を示す図である。
【図5】従来の光ディスク再生装置の構成を示す図である。
【符号の説明】
1 DVD
30 光ピックアップ
31 アンプ
32 イコライザ
33 DVD復調エラー訂正部
34 DEMUX
35 ビデオバッファー
36 サブピクチャーバッファー
37 オーディオバッファー
38 ビデオデコーダ
39 サブピクチャーデコーダ
40 オーディオデコーダ
41 メモリーコントローラ
42 メモリ
43 ホストインターフェース
44 ホストマイコン
45 ソースデコーダ
46 合成部
47 NTSC/PALエンコーダ
48 D/Aコンバータ
50 操作部
52 サブピクチャー制御部
53 サブピクチャー記憶部
Claims (3)
- ビデオデータ、該ビデオデータに関連するデータである複数のサブピクチャーデータを記録した記録媒体を再生する光ディスク再生装置において、
通常再生動作及び特殊再生動作を指示する指示部と、記録媒体に記録したサブピクチャーデータからサブピクチャーユニットを生成するサブピクチャーユニット生成手段と、前記サブピクチャーユニット生成手段が生成したサブピクチャーユニットを記憶する記憶部と、前記記憶部が記憶したサブピクチャーユニットをビデオデータと共に再生する再生手段と、前記指示部の指示により特殊再生動作から通常再生動作に移行するとき、ビデオデータの通常再生開始時点に対応するサブピクチャーユニットが前記記憶部に記憶されているか否かを検出し、当該サブピクチャーユニットが前記記憶部に記憶されていないことを検出した場合、記録媒体に記録されているビデオデータの通常再生開始時点から予め設定した時間だけ遡った時点からサブピクチャーデータを読み出し、前記サブピクチャーユニット生成手段にサブピクチャーユニットを生成させ前記記憶部に記憶させる制御をする制御部とを備えることを特徴とする光ディスク再生装置。 - 請求項1記載の光ディスク再生装置において、前記通常再生開始時点から遡る時間を設定する設定部を備えることを特徴とする光ディスク再生装置。
- 請求項1記載の光ディスク再生装置において、前記予め設定した時間は略30秒であることを特徴とする光ディスク再生装置。
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JP (1) | JP2004118980A (ja) |
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2002
- 2002-09-30 JP JP2002284703A patent/JP2004118980A/ja not_active Withdrawn
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