JP2004117753A - 液晶表示装置およびその駆動方法 - Google Patents

液晶表示装置およびその駆動方法 Download PDF

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Abstract

【課題】輝点黒点化修正を行った場合においても、表示品位および性能の低下を伴うことなく、電源構成の簡略化および消費電力の低減を図ることができる液晶表示装置およびその駆動方法を提供する。
【解決手段】補助容量Ccsの電極に接続された容量電極と、コモン電極線11に接続され画素電極13と対向するコモン電極との間の電圧が、少なくとも、液晶層に印加される電圧に、TFT21周辺の寄生容量Cgdにより発生する画素電極13の電圧変化分を加えた値を有するように、容量電極に電圧を供給するソースドライバアナログ電源回路6を備える。ソースドライバ2の出力電圧発生に用いられる2つの階調電圧は、一方は階調電源回路5に接続されており、他方は接地されている。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、輝点を黒点化する液晶表示装置およびその駆動方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、ワードプロセッサやパーソナルコンピュータなどのOA機器や、携帯電話や電子手帳等の携帯情報機器等には、アクティブマトリクス液晶表示装置(LCD:Liquid Crystal Display)がよく用いられている。
【0003】
この液晶表示装置は、任意の画像を表示するため、マトリクス状にドットを並べたドットマトリクス型の電極構成をしている。
【0004】
図10に示すように、液晶表示装置を駆動するにあたり、ゲートドライバ113からは走査信号が走査線G101・G102…に供給される。また、ソースドライバ112からはデータ信号が信号線S101…に供給される。
【0005】
供給されたデータ信号は、走査信号によってON/OFFがコントロールされるTFT(thin film transistor)121を介して画素容量Clcと補助容量Ccsとに書き込まれ画素電圧となる。この画素電圧と、対向するコモン電極の電圧(コモン電圧)との差によって、液晶は画像を表示する。なお、書き込まれたデータ信号は、次の走査信号が供給されるまで保持される。
【0006】
また、TFTのゲート電極は走査線G…に、ソース電極は信号線Sに、ドレイン電極は画素容量Clcの一方の電極と補助容量Ccsの一方の電極とに接続されている。さらに、画素容量Clcの他方の電極はコモン電極線131に、補助容量Csの他方の電極は補助容量電極線132に接続されている。
【0007】
また、液晶は直流電圧で駆動すると寿命が短くなること等から、交流電圧で駆動することが必要となる。この場合、液晶にかかる電圧の極性は、1フレーム毎に反転する。そしてさらに、フリッカーや輝度傾斜を抑制するため、1水平線毎に位相をずらす方式(Hライン反転駆動法)、1垂直線毎に位相をずらす方式(Vライン反転駆動法)、あるいは、1ドット毎に交互に位相をずらす方式(ドット反転駆動法)等、各画素の極性反転の位相をずらす駆動法を採用している。
【0008】
ここで、フレームとは、全ての走査線を順次、上から下へ走査していき、1画面の表示が1回終了するまでの期間をさす。また、コモン電極の電位Vcomは、奇数目フレームと偶数目フレームとにおいて、液晶層に印加される電圧が実効的に等しくなるように設定される。
【0009】
ところで、例えば、ノーマリーホワイト型であり、偏光板を用いるTN(twisted nematic)液晶の場合、TFTが破壊により非導通となると、画素容量には電圧が印加されず、液晶は偏光板が光を遮光する方向に光を偏光できない。このため、黒表示させた場合、破壊したTFTが存在する画素だけが光を透過させた状態となり、これが輝点となる。
【0010】
このような液晶に電圧が印加されない状態の輝点は、黒表示等の暗い画面を表示させた場合に非常に目立つこととなり、製品の価値を下げることとなる。
【0011】
この輝点を黒点化させるために、TFT121のドレイン電極と、画素容量Clcおよび補助容量Ccsを結ぶ配線とをレーザで切断し、TFT121のドレイン電極と補助容量Ccsとをショートさせることにより、画素容量ClcにはVcom・Vcs間の電位差を持たせる。
【0012】
これにより、TFT121が破壊した場合であっても、画素容量Clcには常にある任意の電圧が印加されることとなり、輝点にはならない。任意の電圧として、例えば、透過率が0%で黒表示となるVsmaxの電圧に近い電圧(輝点が目立たなくなる電位)が画素容量Clcに印加されるように、Vcs・Vcom間の電位差を信号線Sからの出力電圧Vsmax(1/2(VsmaxH−VsmaxL))に近い電位差かそれ以上の電位差に設定する。
【0013】
ここで、TFT121近傍には、図10に示すように、ゲート・ドレイン間に、寄生キャパシタであるCgdが存在する。従って、非選択期間での画素電極122は寄生キャパシタCgdを通して他の電極からの影響を受けることとなる。この影響により変化する電圧変化ΔVは、ゲート・ドレイン間の寄生容量Cgdと、画素容量Clc+補助容量Ccsとの分圧比で決定され、即ち、ΔV=(Vgh−Vgl)(Cgd/(Clc+Ccs+Cgd))で表される。
【0014】
以下、上述した液晶表示装置の駆動回路について説明する。
【0015】
図10に示すように、液晶表示装置は、映像データ処理回路114(コントロールIC)、階調電源回路115・119(VsmaxH・VsmaxL)、ソースドライバアナログ電源回路(アナログ電源回路−S、Va電源)116、ゲートドライバアナログ電源回路(アナログ電源回路−G、VgH、VgL電源)117、および、Vcom電源回路118を備えている。
【0016】
例えば、信号線S101を用いて考えると、黒画面単色表示の場合、液晶が入射光を偏光し偏光板が十分入射光を遮光するような電圧をVsmaxとすると、階調電源回路115・119から、図11に示すように、信号線S101にソースドライバ112よりVsmaxH(High側のVsmax)およびVsmaxL(Low側のVsmax)の電圧が、任意の水直期間に交互にTFT121のソース電極に印加されることとなる。
【0017】
ソースドライバ112は、アナログ電源回路−S116から、電源電圧(Va、モジュール駆動電源出力)が供給される。ゲートドライバ113は、アナログ電源回路−G117から、VgH(TFT121をОNするために走査線Gに印加する電圧、モジュール駆動電源出力)・VgL(TFT121をОFFするために走査線Gに印加する電圧、モジュール駆動電源出力)が供給される。
【0018】
Vcom電源回路118は、コモン電極線131に、(VsmaxH+VsmaxL)/2−△Vの電圧(モジュール駆動電源出力)を印加する。即ち、液晶層におけるコモン電極線131側の電位Vcomは、(VsmaxH+VsmaxL)/2−△Vとなる。
【0019】
補助容量電極線132には、以前はコモン電極線131と同じ電圧を入力していたが、現在では、輝点となった画素122をレーザ修正により黒点化し、表示品位の向上を図るため、補助容量Ccsにおける補助容量電極線132側の電位Vcsを接地(GNDレベルに)している。これにより、補助容量電極線132の電位Vcs用の新たな電源を生成しなくてすむ。
【0020】
また、従来、コモン電極線に2値のある任意の電圧を印加する液晶表示装置もある。これにより、コモン電極線出力回路の出力が2値ですむため、出力回路の構成が簡単になる。なお、ここで用いる電源回路は、任意の複数の電圧値を選択して補助容量に印加する(例えば、特許文献1参照)。
【0021】
あるいは、例えば第4行(端の行)の各画素における補助容量の一方の電極を、最終行帰線ラインを介して信号線に接続する表示装置もある。これにより、一方側に隣接する行のない端の行についても、補助容量の一方の電極に走査信号を印加することができ、画素電極の駆動電圧の実行値を他の行の液晶容量と同じにすることができる。従って、最終行帰線ライン専用の電源回路を設ける必要はない(例えば、特許文献2参照)。
【0022】
また、液晶容量に印加される電圧を考慮して、液晶容量におけるコモン電極側の電極に任意の複数の電圧を供給し、TFT以外の内部スイッチ素子を用いて補助容量の電荷と液晶容量のコモン電極側に印加される電圧を調整する液晶表示装置もある。これにより、補助容量から液晶容量へ電荷を移動させ、TFT自体の耐圧に対する実印加電圧を下げることができる(例えば、特許文献3参照)。
【0023】
【特許文献1】
特開2001−83943号公報(2001年3月30日公開)
【0024】
【特許文献2】
特開平8−43793号公報(1996年2月16日公開)
【0025】
【特許文献3】
特開2001−91973号公報(2001年4月6日公開)
【0026】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、輝点黒点化修正を行う場合、図10に示すように、補助容量Ccsにおける補助容量電極線132側の電位VcsをGNDとした場合、黒表示にて修正画素を目立たなくするため(黒点化)には、コモン電極線131・補助容量電極線132間(Vcom・Vcs間)の電位差に、黒表示時の液晶印加電圧Vsmax、即ち1/2(VsmaxH−VsmaxL)に近い電位差を与えなければならない。
【0027】
従って、電位VcsがGNDの場合、コモン電極の電位Vcomは、Vsmax+GNDの電位に固定されてしまう。
【0028】
ここで、上述したように、走査線Gの電圧変動により、TFT121のドレイン電極側が、寄生容量Cgdの影響を受けて△V分電圧がシフトする。このため、コモン電位Vcomが固定となると、△V分のシフト電圧分、ソース電極からの出力電圧(黒表示時にはVsmaxH、VsmaxL)を△V分高く設定しなければならない。従って、ソースドライバ112のアナログ電源(Va)も、VsmaxH+△Vを出力するために△V分高い電圧を生成できる電源にする必要がある。
【0029】
ところで、液晶表示装置の表面輝度の向上・高精細化が進む現状にあっては、パネル111を透過する光の透過率を上げるために、補助容量電極線132の細線化と、TFT121の小型化とが要望される。また、補助容量電極線132の細線化は、補助容量Ccsの容量の減少を招来し、TFT121の小型化は、TFT121のON時にTFT121の抵抗成分を下げる必要がある。従って、VgHの電位を高くする必要があり、△Vは大きくなる。
【0030】
このとき、ソースドライバ112およびパネル111が消費する電力Wは、W=(Va+ΔV)×Iaとなり、表示品位の向上と引き換えに消費電力が増大する。
【0031】
また、携帯情報端末等から液晶表示装置に供給されるDC電源は、通常Va電圧の半分以下程度であり、その供給電源からVa電圧を変換生成する際の効率が悪くなる。
【0032】
さらに、階調電源回路119についても、GNDとすることができないので、階調電源回路115とは別個に電源回路を設ける必要がある。
【0033】
このように、ドット反転駆動を行う液晶表示装置において、輝点黒点化修正のため、補助容量CcsのVcs側電極に印加される電圧を接地(GND)していることにより、電源回路構成規模の拡大や消費電力の増大といった問題が生じている。
【0034】
また、特許文献1に記載の液晶表示装置は、あるゲートラインから液晶層に印加される電圧極性を全て同極性にする必要がある。即ち、ライン反転駆動でしか使用できず、隣り合う画素電極に印加される電圧の極性が異なるようなドット反転駆動には適用できない。
【0035】
特許文献2に記載の表示装置は、走査線を補助容量の一方の電極として用いるCs on Gateとよばれる回路を用いている。従って、走査線へは通常、TFTのOFF時にVs・VgL(走査線への電圧・信号線への電圧)間の電位差が−5〜−10V程度となるように電圧を印加する必要がある。このような場合、印加する電圧を選ばなければならない。即ち、例えば、ソースドライバアナログ電源からソースドライバに供給されるVaと同電位にすると、Vs・VgL間の電位差が+5Vになり、TFTを十分OFFすることができず、液晶容量Clcが電荷を保持できない。
【0036】
特許文献3に記載の液晶表示装置は、TFT自体の耐圧に対する実印加電圧を下げるものであり、駆動電源における電源構成の簡略化を図るものではない。
【0037】
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、輝点黒点化修正を行った場合においても、表示品位および性能の低下を伴うことなく、電源構成の簡略化および消費電力の低減を図ることができる液晶表示装置およびその駆動方法を提供することにある。
【0038】
【課題を解決するための手段】
本発明の液晶表示装置は、上記の課題を解決するために、各画素に、スイッチング素子と、該スイッチング素子に接続された画素電極と、液晶層を介して上記画素電極と対向し、該画素電極と共に液晶を駆動するコモン電極と、上記画素電極と共に上記スイッチング素子に一方の電極が接続され、液晶層に印加される電圧を保持する補助容量とを備えた液晶表示装置において、上記補助容量の他方の電極に接続された容量電極と上記コモン電極との間の電圧が、少なくとも、上記液晶層に印加される電圧に、上記スイッチング素子周辺の寄生容量により発生する上記画素電極の電圧変化分を加えた値を有するように、上記容量電極に電圧を供給する容量電源回路を備えることを特徴としている。
【0039】
上記の構成によれば、補助容量の他方の電極に接続された容量電極とコモン電極との間の電圧(Vcs−Vcom)が、少なくとも、液晶層に印加される電圧(Vclc)に、スイッチング素子周辺の寄生容量により発生する画素電極の電圧変化分(ΔV)を加えた値を有することにより、輝点黒点化修正を行った場合においても、表示品位および性能の低下を防止することができる。
【0040】
また、容量電極とコモン電極との間の電圧に、画素電極の電圧変化分が考慮されているため、スイッチング素子にデータ信号を供給するための信号線の電圧(コモン電極の電位よりもLow側、VsmaxL)を基準に電源構成を設計することができる。従って、VsmaxLの電源としてGNDを用いることができ、電源回路を削減することができる。
【0041】
さらに、容量電極とコモン電極との間の電圧に、画素電極の電圧変化分が考慮されているため、スイッチング素子に表示データを供給するための信号線の電圧を、電圧変化分、高めに設定する必要がない。従って、例えば、信号線に電圧を供給するためのソースドライバを駆動するための電源電圧(Va)も、電圧変化分、高めに設定する必要がない。この結果、ソースドライバの消費電力の低減を図ることができる。
【0042】
また、通常、液晶表示装置に供給されるDC電源は、ソースドライバを駆動するための電源電圧(Va)の半分以下である。しかしながら、電源電圧(Va)を、電圧変化分、高めに設定する必要がないため、電圧変換率が良好になり、電源回路の効率の向上を図ることができる。
【0043】
さらに、信号線の電圧を、電圧変化分、高めに設定する必要がないことにより、例えば、スイッチング素子を走査する走査線をONするのに必要な電圧(VgH)と、信号線に供給される電圧(Vs)との差は、この電圧変化分、大きくすることができる。従って、スイッチング素子を十分にONできる電圧を確保することができ、スイッチング素子のオン電流(Ion)を大きくすることができる。
【0044】
上記の液晶表示装置は、容量電源回路として、表示データをスイッチング素子に供給するためのソースドライバに電源電圧を供給する電源回路を用いることが好ましい。
【0045】
上記の構成によれば、容量電源回路を別途設けるのではなく、容量電源回路としてソースドライバに電源電圧を供給する電源回路を用いることにより、電源回路を削減することができる。従って、電源構成の簡略化を図ることができる。
【0046】
上記の液晶表示装置は、液晶層の電圧の極性が1フレーム毎に反転し、かつ、極性反転の位相は1ドット毎に交互にずれることが好ましい。
【0047】
上記の構成によれば、ドット反転駆動法を用いることができ、フリッカーや輝度傾斜を防止することができる。従って、表示品位の低下を伴うことなく、電源構成の簡略化および消費電力の低減を図ることができる。
【0048】
上記の液晶表示装置は、表示データをスイッチング素子に供給するためのソースドライバの出力電圧発生に用いられる階調電圧である高階調電圧(VsmaxH)を発生させる高階調電源回路(階調電源回路)と、階調電圧であり高階調電圧とは異なる低階調電圧(VsmaxL)を発生させる低階調電源回路とを備え、低階調電源回路は接地(GND)され、両階調電源回路は、交互に電圧を上記スイッチング素子に供給することが好ましい。
【0049】
上記の構成によれば、低階調電源回路を削減することができ、電源構成の簡略化を図ることができる。
【0050】
本発明の液晶表示装置の駆動方法は、上記の課題を解決するために、スイッチング素子に接続された画素電極と液晶層を介して上記画素電極に対向するコモン電極とに電圧を印加することにより、上記画素電極とコモン電極との電位差により上記液晶を駆動する液晶表示装置の駆動方法において、上記画素電極と共に上記スイッチング素子に一方の電極が接続された補助容量の他方の電極に接続された容量電極に、容量電極と上記コモン電極との間の電圧が、少なくとも、上記液晶層に印加される電圧に上記スイッチング素子周辺の寄生容量により発生する上記画素電極の電圧変化分を加えた値を有するように、電圧を供給することを特徴としている。
【0051】
上記の方法によれば、補助容量の他方の電極に接続された容量電極とコモン電極との間の電圧(Vcs−Vcom)が、少なくとも、液晶層に印加される電圧(Vclc)に、スイッチング素子周辺の寄生容量により発生する画素電極の電圧変化分(ΔV)を加えた値を有することにより、輝点黒点化修正を行った場合においても、表示品位および性能の低下を防止することができる。
【0052】
また、容量電極とコモン電極との間の電圧に、画素電極の電圧変化分が考慮されているため、VsmaxLの電源としてGNDを用いることができ、電源回路を削減することができる。さらに、スイッチング素子に表示データを供給するための信号線の電圧を、電圧変化分、高めに設定する必要がない。従って、例えば、信号線に電圧を供給するためのソースドライバを駆動するための電源電圧(Va)も、電圧変化分、高めに設定する必要がない。この結果、ソースドライバの消費電力の低減を図ることができる。
【0053】
さらに、電源電圧(Va)を、電圧変化分、高めに設定する必要がないため、電圧変換率が良好になり、電源回路の効率の向上を図ることができる。
【0054】
また、信号線の電圧を、電圧変化分、高めに設定する必要がないことにより、スイッチング素子を十分にONできる電圧を確保することができ、スイッチング素子のオン電流(Ion)を大きくすることができる。
【0055】
上記の液晶表示装置の駆動方法は、表示データをスイッチング素子に供給するためのソースドライバに電源電圧を供給すると共に、同じ電圧を、容量電極に供給することが好ましい。
【0056】
上記の方法によれば、容量電極に電圧を供給するための回路(容量電源回路)を別途設けるのではなく、ソースドライバに電源電圧を供給する電源回路を用いることことができる。従って、液晶表示装置における電源回路を削減することができ、電源構成の簡略化を図ることができる。
【0057】
上記の液晶表示装置の駆動方法は、極性が1フレーム毎に反転し、かつ、極性反転の位相が1ドット毎に交互にずれるように、液晶層に電圧を印加することが好ましい。
【0058】
上記の方法によれば、ドット反転駆動法を用いることができ、フリッカーや輝度傾斜を防止することができる。従って、液晶表示装置において、表示品位の低下を伴うことなく、電源構成の簡略化および消費電力の低減を図ることができる。
【0059】
上記の液晶表示装置の駆動方法は、スイッチング素子が破壊されて黒表示時に輝点が発生したときには、液晶層に、容量電極とコモン電極との電位差をもたせることで、輝点を黒点化することが好ましい。
【0060】
上記の方法によれば、輝点を黒点化する(黒点化修正を行う)場合でも、表示品位および性能の低下を伴うことなく、電源構成の簡略化および消費電力の低減を図る液晶表示装置を提供することができる。
【0061】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の一形態について図1ないし図10に基づいて説明すれば、以下の通りである。
【0062】
図1は、本実施の形態に係る液晶表示装置の要部の構成を示す。本液晶表示装置は、ドット反転駆動法を採用する。また、同図に示すように、本液晶表示装置は、パネル(液晶パネル)1、ソースドライバ2、およびゲートドライバ3を備えている。
【0063】
パネル1は、図示しない支持基板と、該支持基板に対向する対向基板との間に液晶が封入され、液晶層が形成されている。
【0064】
支持基板はアクティブマトリクス基板であり、支持基板上には、画素電極13がマトリクス状に形成されている。また、支持基板上には、画素電極13毎にスイッチング素子であるTFT(thin film transistor)21が設けられている。
【0065】
図1・2に示すように、各TFT21において、そのドレイン電極は画素電極13が接続され、ゲート電極は、表示画面における水平方向(行方向)に並ぶTFT21間で同じ走査線(ゲートライン)G(G1・G2…)に接続され、ソース電極は、垂直方向(列方向)に並ぶTFT21間で同じ信号線(ソースライン)S(S1…)に接続されている。即ち、各行毎に設けられた走査線Gと、各列毎に設けられた信号線Sとは、画素電極13の周囲において互いに直交するように配されている。
【0066】
また、TFT21のドレイン電極は、図2に示すように、画素電極13と共に、補助容量Ccsを構成する一方側の電極が個々に接続されている。各補助容量Ccsの他方側の電極(電位はVcs)は、補助容量電極線12に接続されており、補助容量Ccsは、液晶層に印加される電圧を保持する役割を有している。
【0067】
上記構成においては、ゲートドライバ3より走査線Gを介して走査信号が入力されることにより、走査線Gに接続された各TFT21のON/OFFが制御される。また、TFT21のON時には、ソースドライバ2より信号線Sを介してデータ信号(表示データ)が画素電極13へと入力される。
【0068】
また、対向基板上には、画素電極(電位はVd)13に液晶層を介して対向するようにコモン電極(対向電極、電位はVcom)が配されている。コモン電極はコモン電極線11に接続されており、直流電圧が印加される。即ち、コモン電極線と画素電極13との間には、液晶容量Clcが形成される。
【0069】
以下、液晶の駆動原理について説明する。
【0070】
液晶表示装置は、画面を表示するために、時分割された表示データを、走査線G…に沿って順次走査する。
【0071】
例えば、ある走査線Gを水平走査する場合、その走査線GにTFT21をON状態にするゲート電圧(走査信号)が印加される。このとき、その他の走査線G…はTFT21をOFF状態にするゲート電圧が印加されている。こうして、走査線Gの水平走査のときには、その走査線GのみのTFT21がON状態となり、対応する信号線Sに印加されている電圧がソース電極からドレイン電極を経て、走査線Gの画素電極13に加わる。このとき、画素電極13に与えられた電荷が補助容量Ccsに蓄積される。また、コモン電極線11に印加されている電圧がコモン電極により液晶層に印加される。
【0072】
こうして画素電極13に印加された画素電圧Vdと、コモン電極に印加された電圧(コモン電圧)Vcomとの電位差Vclcによって、各々の画素電極13上の液晶は駆動される。なお、本実施の形態に係る液晶表示装置の駆動回路については後に詳述する。
【0073】
ところで、例えば、ノーマリーホワイト型であり、偏光板を用いるTN(twisted nematic)液晶の場合、一般に、TFTが破壊により非導通となると、画素容量Clc、即ち液晶層には電圧が印加されず、液晶は偏光板が光を遮光する方向に光を偏光できない。このため、黒表示させた場合、破壊したTFTが存在する画素だけが光を透過させた状態となり、これが輝点となる。
【0074】
このように液晶に電圧が印加されない状態の輝点は、黒表示等の暗い画面を表示させた場合に非常に目立つこととなり、製品の価値を下げることとなる。
【0075】
そこで、本実施の形態における液晶表示装置は、この輝点を黒点化(黒点に修正)するために、図7に示すように、画素容量Clcおよび補助容量Ccsを結ぶ配線と、TFT21のドレイン電極との間をレーザで切断し、TFT21のドレイン電極と補助容量Ccsとをショートさせる。これにより、画素容量Clcに、VcsとVcomとの電位差を持たせることができる。
【0076】
これにより、TFT21が破壊した場合であっても、画素容量Clcには常にある任意の電圧が印加されることとなり、輝点にはならない。任意の電圧として、例えば、透過率が0%で黒表示となるVsmaxの電圧に近い電圧(輝点が目立たなくなる電位)が画素容量Clcに印加されるように、Vcs・Vcom間の電位差をVsmax(後述する1/2(VsmaxH−VsmaxL))に近い電位差かそれ以上の電位差に設定する。即ち、Vcs=Vcomの場合は輝点となり、Vcs≠VcomでVcs−Vcom=Vsmaxの場合は黒点となる。
【0077】
なお、パネル1を通る光量の割合(透過率)(%)と、信号線Sから液晶に印加する電圧Vs(V)との関係を図8に示す。同図に示すように、電圧Vsが最大値をとる場合(Vsmaxの場合)、透過率は略0%となり、黒表示となる。一方、電圧Vsが最小値をとる場合(Vsminの場合)、透過率は略100%となり、白表示となる。
【0078】
ここで、TFT21近傍には、図5に示すように、ゲート・ドレイン間に寄生容量であるCgdが存在する。従って、図6に示すように、非選択期間での画素電極13は寄生容量Cgdを通して他の電極からの影響を受けることとなる。この影響による電圧変化ΔV(電圧変化分)は、寄生容量Cgdと、画素容量Clc+補助容量Ccsとの分圧比で決定される。即ち、電圧変化ΔVは、次式(1)
ΔV=(VgH−VgL)(Cgd/(Clc+Ccs+Cgd))    (1)
で表される。
【0079】
以下、本実施の形態に係る液晶表示装置において特徴的な構成である駆動回路について図1、図3、図4を用いて説明する。
【0080】
図1に示すように、本液晶表示装置は、駆動回路として、映像データ処理回路(コントロールIC)4、階調電源回路5、ソースドライバアナログ電源回路(アナログ電源回路−Sと称する)6、ゲートドライバアナログ電源回路(アナログ電源回路−Gと称する)7、および、Vcom電源回路8を備えている。
【0081】
映像データ処理回路4は、データ信号、制御信号、および、クロック信号をソースドライバ2に、制御信号とクロック信号とをゲートドライバ3に供給する。
【0082】
階調電源回路5は、ソースドライバ2の出力電圧発生に用いられる階調電圧であって、Vcomに対してHigh側の電圧をソースドライバ2に供給する。なお、黒表示のときには、VsmaxHを供給する。
【0083】
アナログ電源回路−S6は、必要な電源電圧(Va)をソースドライバ2に、アナログ電源回路−G7は、必要な電源電圧(VgH、VgL)をゲートドライバ3に供給する。また、アナログ電源回路−S6は、補助容量電極線12に接続され、電圧(Va)を供給する。
【0084】
Vcom電源回路8は、コモン電圧Vcomをコモン電極線11に供給する。
【0085】
次に、ある画素のパネル内電位(Nフレームおよび(N+1)フレーム)、およびパネル1への印加電圧(モジュール駆動電源出力(VsmaxH、VsmaxL、Vcom、VgH、VgL、Va))について、図3を用いて説明する。
【0086】
ここで、液晶にかかる電圧Vclcの極性は、1フレーム毎に反転する。また、本液晶表示装置はドット反転駆動法を採用するため、各画素の極性反転の位相を1ドット毎に交互にずらしている。
【0087】
即ち、パネル1の信号線Sには、VsmaxHとVsmaxLとが交互に入力される(図中、実線と一点鎖線)。なお、VsmaxHは階調電源回路5によってソースドライバ2に供給される。VsmaxLをソースドライバ2に供給するための配線は接地されている。
【0088】
ソースドライバ2は、供給された電源電圧(Va)をVsmaxHとして出力する。また、補助容量Ccsの補助容量電極線21側の電極の電位VcsはVaとなる。
【0089】
ゲートドライバ3は、所定のタイミングで、各走査線Gに、TFT21をОNするための電圧VgH、または、TFT21をОFFするの電圧VgLを供給する。
【0090】
また、コモン電圧Vcomは、奇数目フレームと偶数目フレームとにおいて、液晶層に印加される電圧が実効的に等しくなるように設定される。即ち、コモン電圧Vcomに対して、データ信号電圧(VsmaxH、VsmaxL)は両側に振れている。
【0091】
なお、上述したように、輝点が発生した場合に黒点化修正を行うには、Vcs・Vcom間の電位差は1/2(VsmaxH−VsmaxL)かそれ以上必要となる。
【0092】
以下、パネル1内の電位を、図4を用いて具体的に説明する。
【0093】
黒表示時に、ソースドライバ2に必要な電源電圧Vaは9Vとする。このとき、データ信号電圧VsmaxHは9V、データ信号電圧VsmaxLは0Vとして、任意の水平期間中に信号線Sに交互に出力するとする。
【0094】
また、寄生容量Cgdによる電圧変化ΔVを1Vとすると、コモン電圧Vcomは次式(2)
Vcom=1/2(VsmaxH+VsmaxL)−ΔV     (2)
となり、3.5Vとなる。
【0095】
また、補助容量Ccsの電極に印加される電圧Vcsはコモン電圧Vcomに対して、4.5V(1/2(VsmaxH−VsmaxL))以上の電位差を有する必要があるため、電源電圧Vaを補助容量電極線12に供給して、電圧Vcsを9V(Va)とする。
【0096】
電圧(ゲート電位)VgHは、十分TFT21がONする電位が必要であるため、電圧(ゲート電位)VgHと画素電圧Vdとの電位差(VgH−Vd)が、15〜20Vとなるような電圧とする。
【0097】
電圧VgLは、十分TFT21がOFFする電位が必要であるため、画素電圧Vdと電圧VgLとの電位差(Vd−VgL)が、−5〜−10Vとなるような電圧とする。
【0098】
即ち、液晶層に印加される電圧Vclcは、電位変動ΔVの影響を受けたデータ信号電圧VsmaxH・VsmaxLとコモン電圧Vcomとの電位差(Vsmax+・Vsmax−)であり、4.5Vとなる。
【0099】
ここで、従来技術である図10に示す液晶表示装置のパネル111内の電位を、比較例として図9を用いて説明する。
【0100】
図10に示すように、比較例では、補助容量電極線12に電圧を印加するための電源回路を削減するため、補助容量電極線132は接地されている。
【0101】
また、コモン電圧Vcomと容量電極電圧Vcsとの電位差(Vcom−Vcs)として、電位差(Vsmax+・Vsmax−)に近い値、またはそれ以上の値を確保することを考慮すると、コモン電圧Vcomは4.5Vとなる。
【0102】
図9に示すように、データ信号電圧VsmaxHは、電圧変化ΔV(1V)分、マイナス側に引き込まれるため、9+1=10(V)となる。これにより、電源電圧Vaも10V必要となる。
【0103】
また、データ信号電圧VsmaxLは、電圧変化ΔV(1V)分、マイナス側に引き込まれるため、0+1=1(V)となる。このため、GNDをデータ信号電圧VsmaxLのための電源電圧として用いることができず、データ信号電圧VsmaxL用の電源を別途設ける必要がある。
【0104】
しかしながら、本実施の形態の液晶表示装置は、各画素に、TFT21と、TFT21に接続された画素電極13と、液晶層を介して画素電極13と対向し、画素電極13と共に液晶を駆動するコモン電極を有する共通電極線11と、画素電極13と共にTFT21に一方の電極が接続され、液晶層に印加される電圧を保持する補助容量Ccsとを備えている。
【0105】
また、補助容量Ccsの他方の電極に接続された容量電極を有する補助容量電極線12とコモン電極との間の電圧が、少なくとも、液晶層に印加される電圧Vclcに、TFT21周辺の寄生容量Cgdにより発生する画素電極13の電圧変化分である電圧変化ΔVを加えた値を有するように、補助容量電極線12に電圧を供給するアナログ電源回路−S6を備えている。
【0106】
上記の構成によれば、Vcs・Vcom間の電位差が、少なくとも、液晶層に印加される電圧Vclcに、TFT21周辺の寄生容量Cgdにより発生する画素電極13の電圧変化ΔVを加えた値を有することにより、輝点黒点化修正を行った場合においても、表示品位および性能の低下を防止することができる。
【0107】
また、Vcs・Vcom間に、画素電極13の電圧変化ΔVが考慮されているため、TFT21にデータ信号を供給するための信号線Sの電圧(コモン電極の電位よりもLow側、VsmaxL)を基準に電源構成を設計することができる。従って、VsmaxLの電源としてGNDを用いることができ、電源回路を削減することができる。
【0108】
さらに、Vcs・Vcom間に、画素電極13の電圧変化ΔVが考慮されているため、TFT21にデータ信号を供給するための信号線Sの電圧を、電圧変化ΔV分、高めに設定する必要がない。従って、例えば、信号線Sに電圧を供給するためのソースドライバ2を駆動するための電源電圧Vaも、電圧変化ΔV分、高めに設定する必要がない。この結果、ソースドライバ2の消費電力Wは、W=Va×Iaとなり、電圧変化ΔVに対応する分、消費電力のの低減を図ることができる。ここで、Iaとは、電源電圧Vaの電源回路に流れる電流である。
【0109】
ところで、通常、アナログ電源回路は、セット側から供給されるVcc電源から電圧変換を行い、Va電源として供給している。また、液晶表示装置に供給されるDC電源は、ソースドライバを駆動するための電源電圧Vaの半分以下である。
【0110】
しかしながら、電源電圧Vaを、電圧変化ΔV分、高めに設定する必要がないため、電圧変換率が良好になり、電源回路の効率の向上を図ることができる。
【0111】
さらに、信号線Sの電圧を、電圧変化ΔV分、高めに設定する必要がないことにより、例えば、TFT21を走査する走査線GをONするのに必要な電圧(VgH)と、信号線Sに供給される電圧(Vs)との差は、この電圧変化ΔV分、大きくすることができる。従って、TFT21を十分にONできる電圧を確保することができ、TFT21のオン電流(Ion)を大きくすることができる。
【0112】
また、アナログ電源回路−S6は、表示データをTFT21に供給するためのソースドライバ2に電源電圧を供給する電源回路と、補助容量電極線12に電圧を供給するための電源回路とを兼ねている。
【0113】
上記の構成によれば、補助容量電極線12に電圧を供給するための電源回路(容量電源回路)を別途設けるのではなく、容量電源回路としてソースドライバ2に電源電圧を供給する電源回路を用いることにより、電源回路を削減することができる。従って、電源構成の簡略化を図ることができる。
【0114】
また、表示データをTFT21に供給するためのソースドライバ2に、該ソースドライバ2の出力電圧発生に用いられる階調電圧である高階調電圧(VsmaxH)を発生させる階調電源回路(高階調電源回路)5と、階調電圧であり高階調電圧とは異なる低階調電圧(VsmaxL)を発生させる低階調電源回路とを備え、低階調電源回路は接地(GND)され、両階調電源回路は、交互に電圧をTFT21に供給する。
【0115】
上記の構成によれば、低階調電源回路を削減することができ、電源構成の簡略化を図ることができる。
【0116】
【発明の効果】
本発明の液晶表示装置は、以上のように、補助容量の他方の電極に接続された容量電極とコモン電極との間の電圧が、少なくとも、液晶層に印加される電圧に、スイッチング素子周辺の寄生容量により発生する画素電極の電圧変化分を加えた値を有するように、容量電極に電圧を供給する容量電源回路を備える構成である。
【0117】
これにより、輝点黒点化修正を行った場合においても、表示品位および性能の低下を防止することができる。
【0118】
また、容量電極とコモン電極との間の電圧に、画素電極の電圧変化分が考慮されているため、スイッチング素子にデータ信号を供給するための信号線の電圧(コモン電極の電位よりもLow側、VsmaxL)を基準に電源構成を設計することができる。従って、VsmaxLの電源としてGNDを用いることができ、電源回路を削減することができる。
【0119】
さらに、容量電極とコモン電極との間の電圧に、画素電極の電圧変化分が考慮されているため、例えば、ソースドライバを駆動するための電源電圧(Va)も、電圧変化分、高めに設定する必要がない。この結果、ソースドライバの消費電力の低減を図ることができる。また、電圧変換率が良好になり、電源回路の効率の向上を図ることができる。
【0120】
また、信号線の電圧を、電圧変化分、高めに設定する必要がないことにより、スイッチング素子のオン電流(Ion)を大きくすることができるといった効果を奏する。
【0121】
本発明の液晶表示装置は、容量電源回路として、表示データをスイッチング素子に供給するためのソースドライバに電源電圧を供給する電源回路を用いる構成である。
【0122】
これにより、電源回路を削減することができ、電源構成の簡略化を図ることができるといった効果を奏する。
【0123】
本発明の液晶表示装置は、液晶層の電圧の極性が1フレーム毎に反転し、かつ、極性反転の位相は1ドット毎に交互にずれる構成である。
【0124】
これにより、ドット反転駆動法を用いることができ、フリッカーや輝度傾斜を防止することができる。従って、表示品位の低下を伴うことなく、電源構成の簡略化および消費電力の低減を図ることができるといった効果を奏する。
【0125】
本発明の液晶表示装置は、表示データをスイッチング素子に供給するためのソースドライバの出力電圧発生に用いられる階調電圧である高階調電圧(VsmaxH)を発生させる高階調電源回路(階調電源回路)と、階調電圧であり高階調電圧とは異なる低階調電圧(VsmaxL)を発生させる低階調電源回路とを備え、低階調電源回路は接地(GND)され、両階調電源回路は、交互に電圧を上記スイッチング素子に供給する構成である。
【0126】
これにより、低階調電源回路を削減することができ、電源構成の簡略化を図ることができるといった効果を奏する。
【0127】
本発明の液晶表示装置の駆動方法は、以上のように、画素電極と共にスイッチング素子に一方の電極が接続された補助容量の他方の電極に接続された容量電極に、容量電極とコモン電極との間の電圧が、少なくとも、液晶層に印加される電圧にスイッチング素子周辺の寄生容量により発生する画素電極の電圧変化分を加えた値を有するように、電圧を供給する構成である。
【0128】
これにより、輝点黒点化修正を行った場合においても、表示品位および性能の低下を防止することができる。
【0129】
また、容量電極とコモン電極との間の電圧に、画素電極の電圧変化分が考慮されているため、VsmaxLの電源としてGNDを用いることができ、電源回路を削減することができる。
【0130】
さらに、スイッチング素子に表示データを供給するための信号線の電圧を、電圧変化分、高めに設定する必要がない。従って、例えば、ソースドライバの消費電力の低減を図ることができる。また、電圧変換率が良好になり、電源回路の効率の向上を図ることができる。
【0131】
また、スイッチング素子を十分にONできる電圧を確保することができ、スイッチング素子のオン電流(Ion)を大きくすることができるといった効果を奏する。
【0132】
本発明の液晶表示装置の駆動方法は、表示データをスイッチング素子に供給するためのソースドライバに電源電圧を供給すると共に、同じ電圧を、容量電極に供給する構成である。
【0133】
これにより、液晶表示装置における電源回路を削減することができ、電源構成の簡略化を図ることができるといった効果を奏する。
【0134】
本発明の液晶表示装置の駆動方法は、極性が1フレーム毎に反転し、かつ、極性反転の位相が1ドット毎に交互にずれるように、液晶層に電圧を印加する構成である。
【0135】
これにより、ドット反転駆動法を用いることができ、フリッカーや輝度傾斜を防止することができる。従って、液晶表示装置において、表示品位の低下を伴うことなく、電源構成の簡略化および消費電力の低減を図ることができるといった効果を奏する。
【0136】
本発明の液晶表示装置の駆動方法は、スイッチング素子が破壊されて黒表示時に輝点が発生したときには、液晶層に、容量電極とコモン電極との電位差をもたせることで、輝点を黒点化する構成である。
【0137】
これにより、輝点を黒点化する(黒点化修正を行う)場合でも、表示品位および性能の低下を伴うことなく、電源構成の簡略化および消費電力の低減を図る液晶表示装置を提供することができるといった効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態に係る液晶表示装置の要部の構成を示す等価回路図である。
【図2】パネルにおける画素の構成を示す図である。
【図3】図1に示す液晶表示装置におけるある画素のパネル内電位、およびパネルへの印加電圧について示す図である。
【図4】パネル内の電位を示す図である。
【図5】パネル内の容量結線を示す図である。
【図6】液晶層に印加される電圧を示す図である。
【図7】輝点の黒点化修正を示す図である。
【図8】電圧と透過率との関係を示すグラフである。
【図9】比較例の液晶表示装置におけるパネル内の電位を示す図である。
【図10】従来の液晶表示装置の要部の構成を示す等価回路図である。
【図11】図10に示す液晶表示装置におけるある画素のパネル内電位、およびパネルへの印加電圧について示す図である。
【符号の説明】
1  パネル
2  ソースドライバ
3  ゲートドライバ
5  階調電源回路(高階調電源回路)
6  ソースドライバアナログ電源回路(容量電源回路、電源回路)
7  ゲートドライバアナログ電源回路
8  Vcom電源回路
11  コモン電極線
12  補助容量電極線(容量電極)
13  画素電極
21  TFT(スイッチング素子)
Vclc    液晶層の電圧
VsmaxH、VsmaxL    データ信号電圧
Vcom    コモン電圧
Vd    画素電圧
Clc  液晶容量
Cgd  寄生容量
Ccs  補助容量

Claims (8)

  1. 各画素に、スイッチング素子と、該スイッチング素子に接続された画素電極と、液晶層を介して上記画素電極と対向し、該画素電極と共に液晶を駆動するコモン電極と、上記画素電極と共に上記スイッチング素子に一方の電極が接続され、液晶層に印加される電圧を保持する補助容量とを備えた液晶表示装置において、上記補助容量の他方の電極に接続された容量電極と上記コモン電極との間の電圧が、少なくとも、上記液晶層に印加される電圧に、上記スイッチング素子周辺の寄生容量により発生する上記画素電極の電圧変化分を加えた値を有するように、上記容量電極に電圧を供給する容量電源回路を備えることを特徴とする液晶表示装置。
  2. 上記容量電源回路として、表示データを上記スイッチング素子に供給するためのソースドライバに電源電圧を供給する電源回路を用いることを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。
  3. 上記液晶層の電圧は、極性が1フレーム毎に反転し、かつ、極性反転の位相が1ドット毎に交互にずれることを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。
  4. 表示データを上記スイッチング素子に供給するためのソースドライバの出力電圧発生に用いられる階調電圧である高階調電圧を発生させる高階調電源回路と、上記階調電圧であり上記高階調電圧とは異なる低階調電圧を発生させる低階調電源回路とを備え、
    上記低階調電源回路は接地され、
    上記両階調電源回路は、交互に電圧を上記スイッチング素子に供給することを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。
  5. スイッチング素子に接続された画素電極と液晶層を介して上記画素電極に対向するコモン電極とに電圧を印加することにより、上記画素電極とコモン電極との電位差により液晶を駆動する液晶表示装置の駆動方法において、
    上記画素電極と共に上記スイッチング素子に一方の電極が接続された補助容量の他方の電極に接続された容量電極に、容量電極と上記コモン電極との間の電圧が、少なくとも、上記液晶層に印加される電圧に上記スイッチング素子周辺の寄生容量により発生する上記画素電極の電圧変化分を加えた値を有するように、電圧を供給することを特徴とする液晶表示装置の駆動方法。
  6. 表示データを上記スイッチング素子に供給するためのソースドライバに電源電圧を供給すると共に、同じ電圧を、上記容量電極に供給することを特徴とする請求項5に記載の液晶表示装置の駆動方法。
  7. 極性が1フレーム毎に反転し、かつ、極性反転の位相が1ドット毎に交互にずれるように、上記液晶層に電圧を印加することを特徴とする請求項5に記載の液晶表示装置の駆動方法。
  8. スイッチング素子が破壊されて黒表示時に輝点が発生したときには、上記液晶層に、上記容量電極と上記コモン電極との電位差をもたせることで、上記輝点を黒点化することを特徴とする請求項5に記載の液晶表示装置の駆動方法。
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