JP2004117100A - 半導体試験装置 - Google Patents

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Kengo Imagawa
今川 健吾
Tokuo Nakajo
中條 徳男
Kaoru Arita
有田 薫
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Abstract

【課題】集積化した際に生じる寄生素子に流れる電流の影響を補正した、高速パルス発生回路を搭載した半導体試験装置を提供する。
【解決手段】半導体装置の基本動作及び機能を検査する半導体試験装置において、定電流源と差動トランジスタ対によるカレントスイッチと、出力パルスのハイレベルとローレベルを設定する電圧源と、前記電圧源に直列に接続したダイオードで構成し、試験波形を発生させるパルス発生部の出力端にバッファ回路を備え、バッファ回路出力端に備えた素子に流れる電流を検出し、その検出した電流と同量の電流を前記バッファ回路の入力端へ加算する手段を備える。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体装置(半導体集積回路)の電気的特性を検査する半導体試験装置に関し、特に、定電流源と差動回路と組み合わせて高速なICを試験するのに好適なパルス発生回路を搭載した半導体試験装置に関する。
【0002】
また、定電流源と差動回路とを組み合わせてパルスを発生させるパルス発生回路に関する。特に高速なパルス電圧を得るのに好適なパルス発生回路に関する。また、伝送線路の損失を補償することができるパルス発生回路に関する。また、半導体試験装置のピンエレクトロニクスに関する。
【0003】
【従来の技術】
高速動作が要求される半導体試験装置のパルス発生回路の方式として、定電流源と差動トランジスタ対で構成し、ダイオードのオン、オフ特性を利用し、パルスを発生させるパルス発生回路がある。従来、この種のパルス発生回路の一例として、特許文献1に開示の技術がある。図11は、このようなパルス発生回路の原理に基づき、表現し直した図である。図11のパルス発生回路は、pnpトランジスタ3、4及び定電流源14で1つの差動回路を構成している。同様にnpnトランジスタ7、8及び定電流源16でもう一つの差動回路を構成している。この差動回路は、定電流源14及び16の電流経路を切り換える、いわゆるカレントスイッチの役割を果たしている。このような、両者差動回路を対称接続し、パルスのハイレベル、ローレベルを定めるための電圧源25及び26と、それに直列接続されたダイオード10及び12とでパルス発生回路を構成する。端子52、53、54及び55にはカレントスイッチを制御するための選択信号が入力される。
【0004】
選択信号の状態によって、出力端子56に現れる出力電圧Vをまとめたものを図12に示す。選択信号を“状態1”に設定すると、トランジスタ3及び8がオン状態となり、トランジスタ4及び7はオフ状態となる。このとき、ダイオード10はダイオードの特性上、電流を引き出すことはできないから、等価的に高抵抗となる。一方、ダイオード12は電流が流れ出す方向に接続されているから、ダイオード12はオンする。出力端子56の電圧は、ダイオード12のオン電圧をVとすれば、V=V’−Vの電圧、即ちローレベルが出力される。選択信号レベルを“状態2”に設定すると、トランジスタのオン、オフ状態が“状態1”と逆転し、出力端子56の電圧は、ダイオード10のオン電圧をVとすれば、V=V’+Vの電圧、即ちハイレベルが出力される。このように、選択信号を制御する(“状態1”と“状態2”の切換を繰り返す)ことによって、パルス電圧を発生させることができる。このような、定電流源を駆動源としてパルスを発生させる方式の出力パルス波形の特徴を模式的に図示すると、図8(a)のようになる。図11のパルス発生回路において、ハイレベル設定電圧源25及びローレベル設定電圧源26の設定電圧レベルを変化させ、出力パルスの振幅を変化させると、図8(a)に示すように、出力波形の立上り時間/立下り時間(パルスがローレベルからハイレベルへ遷移する時間/パルスがハイレベルからローレベルへ遷移する時間)はスルーレート一定(傾きが一定)の関係になる。(図8(a)は図11のローレベルV’を固定で、ハイレベルV’をVH1に設定した場合210、VH2に設定した場合211、VH3に設定した場合212を示したもので、パルス波形の立上りのみを模式的に図示。)
上記のパルス発生回路に関わらず、電気回路を集積化した場合、トランジスタの断面は、基板にp形半導体を用いて構成すると、図15(a)に図示した構造となる。集積化した場合のトランジスタは、半導体を層状に重ねた形で構成されるため、各層の抵抗や層間の容量などの寄生素子が多く存在する。電流源を駆動源とするパルス発生回路では、これら寄生素子が出力パルスの立上り/立下り時間を遅くする要因となる。特に、上述のようなパルス発生回路ではpnpトランジスタではコレクタ−N−Well間、npnトランジスタではコレクタ−サブストレート(Sub)間の寄生素子の影響が大きい。一般にトランジスタのN−Wellには、集積化した回路の中で用いる最も高い電圧を、サブストレートには回路の中で用いる最も低い電圧を与える。これは寄生のダイオードをオンさせないためである。pnpトランジスタではコレクタ−N−Well間、及びnpnトランジスタではコレクタ−サブストレート間は、両者ともpn接合に逆バイアスが印加されている状態となるから、pn接合面に寄生の接合容量が形成される。また、半導体の抵抗及びリード線の接合面の抵抗があるから、抵抗とコンデンサが直列に接続した寄生素子が存在する。この寄生素子を考慮して、トランジスタの回路記号を用いて等価的に書き表すと図15(b)、(c)となる。同図(b)は、npnトランジスタを、(c)は、pnpトランジスタを示す。一般に、同等の電流を流すことのできるトランジスタでは、npnトランジスタのコレクタ−サブストレート間の寄生素子よりも、pnpトランジスタのコレクタ−N−Well間の寄生素子の方が大きい。このため、pnpトランジスタのコレクタ−N−Well間の寄生素子のみを考えて、以下説明する。
【0005】
図11のパルス発生回路において、出力パルスの立上り、つまりダイオード10がオンしたときに関して、pnpトランジスタ4のコレクタ−N−Well間の寄生素子を考慮した等価回路を図13に示す。図13において抵抗41及びコンデンサ42は、pnpトランジスタのコレクタ−N−Well間の寄生素子を示し、抵抗71は、ダイオードのオン状態における抵抗を示す。図11のトランジスタ4はオン、オフ動作をするため、スイッチ70で等価的に表せる。この回路において、時間t=0でスイッチ70をオンしたとき、抵抗41及びコンデンサ42の直列回路に流れる電流Iと、抵抗71及び電圧源25の直列回路に流れる電流I及び、出力電圧の時間変化を図示したものが図14である。図14(a)に電流I及びIの時間変化を、同図(b)に出力電圧の時間変化を示す。抵抗41及びコンデンサ42の直列回路に流れる電流Iの時間変化は、図14(a)201のように指数関数的に減少していく。抵抗71及び電圧源25の直列回路に流れる電流Iは、図13から分かるように、定電流源14から供給される電流Iとの差となるから、図14(a)200のようになる。図13において、出力端子56の電圧Vは、抵抗71と電圧源25の両端の電圧となるから、V=V’+R・Iとなる。よって電流Iに比例した電圧となるから、時間変化を図示すると図14(b)202に示すように出力波形がなまる。つまり、定電流源14の電流Iの一部がトランジスタの寄生素子である抵抗41及びコンデンサ42の直列回路に過渡的に流れ込むために、波形がなまり、出力電圧が定常レベルに達する迄にtの時間(立上り時間)を要してしまう。例えば出力パルスの振幅が1.4Vの場合、立上り時間/立下り時間が450ps程度であれば、トランジスタの寄生素子による影響は、その波形形状にほとんど表れてこないが、立上り時間/立下り時間を250ps程度に速めようとすると寄生素子の影響を受け波形のなまりが顕著に現れる。このように、パルスの立上り時間/立下り時間を速めようとすると、高速パルスを発生させることができない問題がある。
【0006】
半導体試験装置にこのパルス発生回路を用いた場合には、パルス発生回路の出力波形が直接試験波形となる。パルス発生回路の出力波形が図14(b)202のようになまりが大きいと、パターンジッタが増えてしまう問題がある。
さらに高速なICを試験することができない問題がある。
【0007】
【特許文献1】
特開2001−108724号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記の問題に鑑み、集積化した際に生じる寄生素子に流れる電流を補償し、高速パルス発生回路を搭載した半導体試験装置を提供することを目的とする。
【0009】
また、集積化した際に生じる寄生素子に流れる電流を補償し、高速パルス発生回路を提供することを目的とする。また、伝送線路の損失分を補償することができるパルス発生回路を提供することを目的とする。また、特に半導体装置(半導体集積回路)の電気的試験を行う半導体試験装置に良好なパルス発生回路を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本願において開示される発明のうち代表的なものの概要を簡単に説明すれば次の通りである。
【0011】
半導体装置の基本的動作及び機能を検査する半導体試験装置であって、定電流源と差動トランジスタ対によるカレントスイッチと、出力パルスのハイレベル及びローレベルを設定する電圧源と、前記電圧源に直列に接続したダイオードで構成し、試験波形を発生させるパルス発生部の出力端にバッファ回路を備え、バッファ回路出力端に備えた素子に流れる電流を検出し、検出した電流と同量の電流を前記バッファ回路の入力端へ加算する手段を備えたパルス発生回路を搭載したものである。
【0012】
半導体装置の基本的動作及び機能を検査する半導体試験装置であって、定電流源と差動トランジスタ対によるカレントスイッチと、出力パルスのハイレベル及びローレベルを設定する電圧源と、前記電圧源に直列に接続したダイオードで構成し、試験波形発生させるパルス発生回路において、バッファ回路出力端に備えた素子に流れる電流を検出し、検出した電流と同量の電流を、カレントスイッチに接続される電流源の電流に加算する手段を備えたパルス発生回路を搭載したものである。
【0013】
半導体装置の基本的動作及び機能を検査する半導体試験装置であって、定電流源と差動トランジスタ対によるカレントスイッチと、出力パルスのハイレベル及びローレベルを設定する電圧源と、前記電圧源に直列に接続したダイオードで構成し、試験波形を発生させるパルス部の出力端にバッファ回路を備え、バッファ回路出力端に備えた素子に流れる電流の変化に応じて電圧を変動させる手段を設け、カレントスイッチに接続された定電流源を構成するトランジスタのベース端子を、前記電流の変化に応じて変動する電圧の電圧出力端子へ接続したものである。
【0014】
半導体試験装置のパルス発生回路であって、上記バッファ回路出力端に備える素子は、パルス発生部を構成する素子の寄生素子に相当する素子を備えたものである。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を添付図面に従って具体的に説明するが、本発明はこれらの実施形態に限られるものではない。
【0016】
図1は、本発明の一実施形態の半導体試験装置のパルス発生回路を示す回路図である。この回路は、従来技術で説明したパルス生成部20と、バッファ回路30と、抵抗31と、コンデンサ32と、CCCS(Current Controlled CurrentSource)33とで構成される。CCCSとは、流れる電流を検出し、その検出した電流と同量の電流を出力する働きをするもので、本明細書では、図1の33の記号で示すこととする。抵抗31及び、コンデンサ32は、パルス発生部20を構成するトランジスタ4のコレクタとN−Well間の寄生抵抗及び寄生容量に相当する素子である。パルス発生部20の動作は、上記従来技術で説明した通りである。
【0017】
図1の実施形態において、出力パルス波形の立上りに関して、トランジスタ4のコレクタとN−Well間の寄生素子を考慮した等価回路を図9に示す。バッファ回路30の出力端に設けた抵抗31の抵抗値R’及びコンデンサ32の容量値C’は、トランジスタのコレクタ−N−Well間の寄生素子である抵抗41とコンデンサ42と同等の値のものを用いる。パルス発生部20の出力端子56以降に構成される回路は、バッファ回路30内から、抵抗31及びコンデンサ32の直列回路に電流が流れ、この電流をCCCS33が検出し、検出した電流と同量の電流I’をパルス発生部20の出力端56へ流し込む。抵抗31及びコンデンサ32の直列回路に流れる電流I’を、以下検出電流と記す。バッファ回路30は、例えば入力インピーダンスの高い回路を用いれば、バッファ回路30へ電流が流れ込むことはない。図10(a)は、時間t=0でスイッチ70をオンしたとき、各部の電流の時間変化を示したものである。検出電流I’は、抵抗31及びコンデンサ32の直列回路に流れる電流であるから、203のように時間と共に指数関数的に減少する。抵抗41及びコンデンサ42の直列回路に流れる電流Iも、検出電流I’の時間変化と同じく指数関数的に減少する。抵抗31及びコンデンサ32の抵抗値、容量値は、抵抗41及びコンデンサ42の抵抗値、容量値と同等の値を用いているので、その大きさも検出電流I’と等しくなる。よって図10(a)に示すように、電流Iと検出電流I’の和の電流205において、指数関数的に減少する部分に相当する電流が、電流I203となって流れるから、電流Iは204に示すようにステップ関数となる。このように、トランジスタの寄生素子に流れる電流を補償することで、抵抗71及び電圧源25の直列回路に流れる電流Iは、パルス発生部20内の定電流源14の電流Iに相当する電流が流れ、トランジスタの寄生素子に当たる抵抗41及びコンデンサ42の直列回路に流れる電流Iは、検出電流I’に相当する電流を流すことができる。
【0018】
パルス発生部20の出力端子56の電圧Vは、抵抗71及び電圧源25の両端の電圧となるから、V=V’+R・Iとなる。つまり、電流Iに比例した電圧となるから、時間変化を図示すると、図10(b)206のようにステップ波形となる。OUT端子59の電圧は、パルス発生部の出力電圧56がバッファ回路を通過するのみであるから、図10(b)206と波形形状に変化はない。本発明では、トランジスタのコレクタとN−Well間の寄生素子である、抵抗41とコンデンサ42の流れる電流と等しい電流を外部から流し込こむとで、波形のなまりを補償し高速なパルスを発生させることができる。
【0019】
以上、本発明によって、高速にパルスを発生させるメカニズムを説明したが、実際にはトランジスタの寄生容量と完全に同じ素子を用意することは困難である。また、トランジスタには、この他の寄生素子も存在する。このため、図10(b)206に示すような、ステップ波形を得ることは現実にはできないが、本発明によって従来技術よりも高速なパルスを発生できることは明らかである。
【0020】
本発明によるパルス波形の立上りに関して模式的に示したものが図8(b)215である。本発明によるパルス発生回路を用いれば、パルスの立上り時間を、パルス振幅の10%に達した時間、及び90%に達した時間の時間差t−tで規定した場合と、パルス振幅の20%に達した時間、及び80%に達した時間の時間差t−tとの関係は、t−t=6/8(t−t)となる。しかし、図9の等価回路で考慮した以外のトランジスタの寄生素子によって、パルス波形は直線的に立上らないから、厳密にはこの関係が成立しない。実際には±35psの範囲をもたせた、t−t=6/8(t−t)±35psの関係になる。
【0021】
別の表現をすれば、パルス振幅をVPPとすると、0.8VPP/(t−t)=0.6VPP/(t−t)の関係が成り立つ。(この関係をスルーレート一定という。)これはパルス波形立上りの振幅と時間の変化の割合、即ち傾きを示したものである。しかし、図9の等価回路で考慮した以外のトランジスタの寄生素子によって、パルス波形は直線的に立上らないから、完全にスルーレート一定の関係は成り立たない。実際には、0.8VPP/(t−t)={0.6VPP/(t−t)}±0.8の関係になる。
【0022】
本発明は、定電流源と差動トランジスタ対を用いて構成されるパルス発生回路を集積化した際、トランジスタの構成上存在する寄生素子に流れる電流を外部より流し込み、波形なまりを補償することによって、高速パルスを発生させることを目的としている。よって、パルスそのものを発生させる回路は図1の20に示した回路でなくても、同様の原理でパルスを発生させる回路であれば構わない。以下説明する実施形態では図1に示すパルス発生部20を用いるが、これに限られるものではない。また、バッファ回路30の出力端に接続した抵抗31及びコンデンサ32の直列回路は、トランジスタの寄生素子を等価的に扱えるものであれば、素子の種類や組み合わせ及びその接続形態は、本実施形態に限るものではない。
【0023】
図2は、本発明の他の実施形態を示す回路図である。図1の実施形態の説明では、一般にnpnトランジスタのコレクタ−サブストレート間の寄生素子よりも、pnpトランジスタのコレクタ−N−Well間の寄生素子の方が大きいため、npn形の寄生素子を無視してきた。図1に示す立上りのなまりを補償した実施形態において、パルス波形の立下りの時間が立上り時間に比べ大きい場合には、npn形の寄生素子分が無視できない。そこで、npn形、pnp形両トランジスタの寄生素子に流れる電流を補正する実施形態が、図2に示すパルス発生回路である。この回路は、図1における実施形態に、npnトランジスタのコレクタ−サブストレート間の寄生素子に相当する素子として、抵抗35及びコンデンサ36の直列回路を用意し、pnpトランジスタのコレクタ−N−Well間の寄生素子に相当する抵抗31及びコンデンサ32の直列回路に並列に設けた回路構成である。本実施形態では、CCCS33が抵抗31及びコンデンサ32の直列回路に流れる電流I’と、抵抗35及びコンデンサ36の直列回路に流れる電流I’を検出し、両電流の和をパルス発生回路20の出力端子56へ流し込むものである。このようにnpn形、pnp形の両トランジスタの寄生素子に流れ込む電流と同等の電流を外部より流し込むことで、立上り/立下りの両方の波形なまりを補償することができるため、より高速パルスを発生することができる。なお、本実施形態ではpnpトランジスタとnpnトランジスタの寄生素子に相当する素子は個別に設けたが、両トランジスタの寄生素子に相当するものであれば必ずしも個別に設ける必要はない。
【0024】
以後説明する実施形態では、pnpトランジスタのコレクタ−N−Well間の寄生素子に相当する素子のみを設けた実施形態を示すが、本実施形態のようにnpnトランジスタのコレクタ−サブストレート間の寄生素子に相当する素子を設けて電流を補正するように変更しても構わない。
【0025】
図3は、本発明のさらに他の実施形態によるパルス発生回路の回路図である。本実施形態は、図1の実施形態において、バッファ回路30をより具体的な回路で示したものである。図3に示したバッファ回路30はnpnトランジスタ90及び73と、pnpトランジスタ91及び72を用い、プッシュプル回路を構成した電圧増幅度1倍のバッファ回路である。プッシュプル構成のバッファ回路30は、入力インピーダンスが高い。このため、バッファ回路30の入力には電流が流れ込まない。図1の実施形態と同様に、トランジスタの寄生素子に流れる電流と等しい電流を外部から流し込むことで、波形のなまりを補償し、高速パルスを発生させることができる。なお、バッファ回路30は図3に示す構成でなくとも、検出電流がバッファ回路30へ流れ込まない構成であれば構わない。
【0026】
図4は、本発明のさらに他の実施形態によるパルス発生回路の回路図である。本実施形態は、図1及至図3に示す実施形態のCCCS33を、より具体的な回路で示したものである。CCCS33の回路部分は、電流Iを流し込む定電流源37にベース接地トランジスタ35を介し、バッファ回路入力端に接続する回路と、バッファ回路入力端からベース接地トランジスタ36を介し、電流Iを引き込むことの出来る定電流源38で構成される。トランジスタの寄生素子に相当する抵抗31及びコンデンサ32の直列回路は、バッファ回路30の出力端と、ベース接地トランジスタ36のエミッタ端子間に接続する。ベース接地トランジスタ35及び36のベース端子58及び59には任意の定電圧を与える。
【0027】
バッファ回路30の出力端に接続した抵抗31及びコンデンサ32直列回路に流れる電流I’は、定電流源38に流れ込む。定電流源38は、電流Iを引き込むから、バッファ回路の入力の接続点をaとすると、接続点aからトランジスタ36に向かう方向にI−I’の電流が流れる。一方、定電流源37によって、電流Iが接続点aに向かう方向に流れる。既に説明したようにバッファ回路30の入力インピーダンスは高いから、バッファ回路30へ電流が流れこまない。よって、IとI−I’の差分の電流I’がパルス発生部20へ流れ込む。このように、トランジスタの寄生素子に流れる電流と等しい電流を外部から流し込むことで、波形のなまりを補償することができ、高速パルスを発生させることができる。上記の説明から分かるように、本実施形態の定電流源37及び38の電流量Iは、抵抗31及びコンデンサ32の直列回路に流れる電流I’よりも大きくなくてはならない。なお、本実施形態を示す図4では、抵抗31及びコンデンサ32の直列回路は、バッファ回路出力端とトランジスタ36のエミッタ間に接続されているが、バッファ回路出力端と、トランジスタ35のエミッタ間に接続しても構わない。
【0028】
図5は、本発明のさらに他の実施形態によるパルス発生回路の回路図である。図5は、CCCS33で検出した検出電流I’を、パルス発生部20のトランジスタ3及び4のエミッタ共通端子へ流し込む構成である。本発明の原理は、トランジスタの寄生素子に流れる電流と等しい電流を外部より流し込むことで波形なまりを補償することができるから、パルスの立上り/立下り時間が速まり、高速パルスを発生できるものである。つまり、トランジスタの寄生素子と同等の電流を検出し、トランジスタの寄生素子に流れる電流を補う構成になっていれば構わない。本実施形態では、図4に示す実施形態のように、バッファ回路30の入力端にトランジスタ35及び36の素子を必要としない。トランジスタは既に述べたように寄生素子が多く存在する。これら寄生素子はパルス波形の立上り/立下り時間を遅くする原因となる。このため、本実施形態を用いることにより、パルス発生部20の出力端56に接続する素子を減らすことができ、更に高速なパルスを発生させることが可能となる。
【0029】
図6は、本発明のさらに他の実施形態によるパルス発生回路の回路図である。図6は、パルス発生部20と、バッファ回路30と、トランジスタ4の寄生素子に相当する抵抗31及びコンデンサ32と、CCVS(Current Controlled Voltage Source)37と、電圧源39で構成される。CCVSとは、流れる電流を検出し、その検出電流の変動に応じた電圧を出力する働きをするもので、本明細書では、図6に示す37の記号で示すこととする。パルス発生部20内の定電流源は、トランジスタ142と抵抗141及びトランジスタ162と抵抗161とで構成できる。トランジスタ142のベース端子には、CCVS37の電圧出力端子を接続すると、トランジスタの寄生素子に相当する抵抗31及びコンデンサ32の直列回路に流れる電流I’の変動に応じて、トランジスタ142のベース電圧も変動するから、抵抗141に流れる電流を変化させることができる。このように、パルス発生部の定電流源が、トランジスタの寄生素子に流れる電流の変化と等しくなるように変動させることができ、波形なまりを補償することができるから、高速パルスを発生させることができる。なお、電圧源39はトランジスタ142のベース電位がVee以下にならないように補償するものである。本実施形態では、電圧源39を別途追加しているが、これはCCVS37に含まれるものであっても構わない。
【0030】
以上に示した図1乃至図6の実施形態では、バッファ回路の出力端に設けた抵抗31及びコンデンサ32は、トランジスタの寄生素子に流れる電流を検出するため、寄生素子と同等の値のものを用いた。これによって、トランジスタの寄生素子に流れる電流を検出し、パルス発生部20に流し込むことで、高速なパルス波形が得られることを実施形態に基づいて説明してきた。ここで、バッファ回路出力端に接続した抵抗31の抵抗値及びコンデンサ32の容量値の値を変え、抵抗31とコンデンサ32の直列回路に流れる電流を、トランジスタの寄生素子に流れる電流よりも多くした場合について考えてみる。回路動作を等価的に示したものは図9である。抵抗31の抵抗値及びコンデンサ32の容量値がトランジスタの寄生抵抗値及び寄生容量の容量値に相当するときに、抵抗31及びコンデンサ32の直列回路に流れる電流をI’とし、抵抗31の抵抗値及びコンデンサ32の容量値を変化させたとき、ここに流れる電流がΔI増えるとすると、検出電流はI’+ΔIとなる。トランジスタの寄生素子である抵抗41及びコンデンサ42の値は変わらないから、抵抗41及びコンデンサ42の直列回路には、抵抗31の抵抗値及びコンデンサ32の容量値変更前と同様の電流I’に相当する電流が流れる。抵抗71と電圧源25の直列回路に流れる電流Iは、抵抗41及びコンデンサ42の直列回路に流れる電流Iの差分であるから、I+ΔIに相当する電流が流れる。電流Iの時間変化は図10(a)205のようになる。出力端子の電圧は電流Iに比例するから、図7の208に示すようにオーバシュートが現れる。
【0031】
パルス波形を伝送線路を用いて伝送するとき、伝送線路の損失により波形がなまり、波形の立上り/立下り時間が遅くなってしまう。このため、予め伝送線路の損失分を考慮し、オーバシュートをつけたパルス波形を用意し、伝送することによって伝送線路の出力で目的とするパルス形状を得ることができる。つまり本発明は、高速パルスを発生させることのみでなく、抵抗31及びコンデンサ32の値を、トランジスタの寄生素子分と、伝送線路の損失分を考慮した値にすることによって、本発明のパルス発生回路で伝送線路の損失を補償することができる。
【0032】
次に、上記実施形態で説明したパルス発生回路を用いた半導体試験装置について説明する。図17は半導体試験装置の構成を示す図である。半導体試験装置100は、被試験IC(半導体装置)112に試験波形を与え、被試験IC112からの応答波形(出力波形)と、あらかじめ用意されている期待値との比較・良否判定を行うことで被試験IC112の動作試験を行う装置である。
【0033】
具体的には、タイミング発生器105は、基準信号発生器104から供給された原振クロックを用いて、試験周期を決定する周期クロック、印加試験信号のタイミングと応答信号の判定タイミング(立上り/立下りのタイミング)を決定するエッジクロックを発生する。これらエッジクロックは、エッジクロック間の位相ずれを調整するための遅延回路(図示せず)を経て、波形フォーマッタ107およびデジタルコンパレータ108へ供給される。パターン発生器106は、試験波形や期待値の情報を含んだテストパターンデータを生成する。波形フォーマッタ107は、タイミング発生器105から試験波形の立上り/立下りのタイミングを示す試験波形のタイミングエッジを受け取り、かつパターン発生器106からのテストパターンデータを受け取り、試験波形の基準となるものを形成し、試験波形としてドライバ102に出力する。ドライバ102では、波形フォーマッタ107から出力された試験波形の基準となるものを被試験IC112の信号レベルに合致させるため、その基準電圧と振幅を調整し、伝送線路111を通して被試験IC112に印加する。コンパレータ103では、比較(基準)電圧発生器109より供給される基準電圧を用いて応答信号を比較判定回路の信号レベルに合致させ、被試験IC112から伝送線路111を通して返ってきた応答波形の論理値電圧(H/L)の判定を行う。そして、決められた電圧値を満足していれば、デジタルコンパレータ108でパターン発生器106から送られてくる期待値との判定を行う。ここで応答結果が期待値と一致しなかった場合、このICは不良と判定され、不良判定結果がフェイルメモリに書き込まれる。本実施形態において、試験波形を出力するドライバ102に、本発明のパルス発生回路、または、これを含む回路を用いれば、高速な試験波形を出力することができるため、高速な半導体集積回路(被試験IC)を試験できる。また、高速な半導体集積回路(被試験IC)を電気的試験をすることができる半導体試験装置を製造することができる。また、高速な被試験ICを効率よく試験することができる。
【0034】
半導体試験装置において、ドライバ102、コンパレータ103を合わせ、ピンエレクトロニクス101と呼ぶ。一般的には、これら回路を集積化したピンエレクトロニクスICを用いる。図16のように本発明によるパルス発生回路を含む回路でドライバ102を構成し、コンパレータ103を集積化させたピンエレクトロニクスICを半導体試験装置に用いることができる。図16において20は電流源で駆動するパルス発生部を示し、パルス発生部20に入力する入力端子の詳細は省略している。なお、図16はピンエレクトロニクスICの構成の一例を示したもので、これに限らない。
【0035】
半導体試験装置は、例えば50cmの伝送線路111を用いて被試験IC112との信号の授受を行うが、伝送線路111には損失がある。本発明によれば、伝送線路の損失を補償することができるから、伝送線路111の損失を補償することができる。
【0036】
本実施形態では、伝送線路の損失を補償できる半導体試験装置のため、従来の半導体試験装置と同じ長さの伝送線路を用いた場合には、従来よりも高速(高周波)の試験波形を被試験IC112へ与えることが可能となり、ドライバ102が出力する試験波形のタイミング精度を向上させることが可能となる。また、従来の半導体試験装置と同じ試験周波数、同じタイミング速度の場合であれば、伝送線路111の長さを更に長くすることができ、半導体試験装置の配置上の自由度、及び操作性における自由度を向上させることができる。
【0037】
なお、上記説明にて伝送線路の長さを50cmとしたが、この長さは一条件を挙げたものであり、この線路長に限られるものではない。また、例として本願で開示されるパルス発生回路を半導体試験装置に適用する説明をしたが、必ずしも半導体試験装置に限定されるものではない。
【0038】
次に、上記実施形態で説明した伝送線路の損失を補償することのできるパルス発生回路を用いた他の実施形態について説明する。
【0039】
図18は、データを送信する送信装置120と、送信装置120で発生したデータを受信する受信装置121において、データの伝達手段として伝送線路111を用いた、データ伝送システム及び、データ通信システムである。送信装置120のデータ発生源として、本発明のパルス発生回路またはパルス発生回路を含む回路180を用いれば、本発明によって伝送線路の損失を補償することが可能であるから、同じ長さの伝送線路を用いた場合には、従来の送信装置よりも高周波のデータを送信することができる。またデータが従来の送信装置と同じ周波数であれば、伝送線路111の長さを更に長くすることができ、システム全体の構成や配置上の自由度を向上させることができる。なお、ここで言う送信装置及び受信装置とは、データを伝送線路を通して送受信を行うシステムを指し、具体的には伝送装置、コンピュータ及びその周辺機器、ネットワーク機器、計測器等から構成される装置を指す。本発明は、このような装置同士間に設けられた伝送線路の損失を補償することができるが、その他に、プリント基板上に設けられた伝送線路の損失を補償することもできる。
【0040】
図19は、電子部品等が実装されるプリント基板122上に設けられた伝送線路111の損失を補償する方法を示す図である。プリント基板上で言う伝送線路とは、例えば特性インピーダンス50Ωとしたパターン配線等を指す。本発明によれば、伝送線路の損失の補償をすることができるから、プリント基板上に本発明のパルス発生回路またはパルス発生回路を含む回路180を用いることで、プリント基板上の伝送線路の損失を補償することができる。また、図20のように、プリント基板122が複数枚あり、各プリント基板間で電気信号の授受を行う場合には、各基板間を接続するための、いわゆるバックボード123と呼ばれる基板を用いることがある。このようなバックボードの配線に、例えば特性インピーダンス50Ωのパターン配線を用いた場合、プリント基板上に本発明のパルス発生回路を用いることによって、伝送線路の損失を補償することができる。なお、図20では、パルス発生回路またはパルス発生回路を含む回路180を便宜上プリント基板に設けているが、バックボート123に設けても構わない。また、プリント基板上の配線は、例として特性インピーダンス50Ωを挙げたが、これは一条件であり、50Ωに限るものではない。
【0041】
以上、本発明者によってなされた発明を実施形態に基づき具体的に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。
【0042】
上記実施形態において開示された観点の代表的なものは、次の通りである。
(1)半導体装置の基本的動作及び機能を検査する半導体試験装置であって、定電流源と差動トランジスタ対によるカレントスイッチと、出力パルスのハイレベル及びローレベルを設定する電圧源と、前記電圧源に直列に接続したダイオードで構成し、試験波形を発生させるパルス発生部の出力端にバッファ回路を備え、バッファ回路出力端に備えた素子に流れる電流を検出し、その検出した電流と同量の電流を前記バッファ回路の入力端へ加算する手段を備えたものである。
【0043】
(2)半導体装置の基本的動作及び機能を検査する半導体試験装置であって、定電流源と差動トランジスタ対によるカレントスイッチと、出力パルスのハイレベル及びローレベルを設定する電圧源と、前記電圧源に直列に接続したダイオードで構成し、試験波形発生させるパルス発生部の出力端に備えた素子に流れる電流を検出し、検出した電流と同量の電流を、カレントスイッチに接続される電流源の電流に加算する手段を備えたものである。
【0044】
(3)半導体装置の基本的動作及び機能を検査する半導体試験装置であって、定電流源と差動トランジスタ対によるカレントスイッチと、出力パルスのハイレベル及びローレベルを設定する電圧源と、前記電圧源に直列に接続したダイオードで構成し、試験波形を発生させるパルス発生部の出力端にバッファ回路を備え、バッファ回路出力端に備えた素子に流れる電流の変化に応じて電圧を変動させる手段を設け、カレントスイッチに接続された定電流源を構成するトランジスタのベース端子を、前記電流の変化に応じて変動する電圧の電圧出力端子へ接続したパルス発生回路を搭載したものである。
【0045】
(4)試験波形の立上り時間及び立下り時間と振幅との関係は、ほぼスルーレート一定である半導体試験装置であって、試験波形は、振幅の10%に達する時間と90%に達した時間の両者時間差で定義した立上り時間及び立下り時間を、パルス振幅の20%に達する時間と80%に達した時間の両者時間差に換算したとき、パルス振幅の20%に達する時間と80%に達した時間の両者時間差の立上り時間及び立下り時間が、パルス振幅に関わらず、換算値±35ps以内のものである。
【0046】
(5)試験波形の立上り時間及び立下り時間と振幅との関係は、ほぼスルーレート一定である半導体試験装置であって、試験波形は、振幅の10%に達する時間と90%に達した時間の両者時間差での傾きと、振幅の20%に達する時間と80%に達した時間の両者時間差での傾きとの差が±0.8以内のものである。
【0047】
(6)パルス発生回路であって、出力波形のオーバシュートの波形形状は、バッファ回路出力端に備えた抵抗値及びコンデンサの容量値をR及びCとすると、exp(−1/CR)に比例する関数で示されるものである。
【0048】
(7)パルス発生回路であって、バッファ回路出力端に備えた素子は、伝送線路の損失分を考慮することで、伝送線路を補償することができるものである。
【0049】
(8)送信装置のデータを、伝送線路を通して受信装置へ伝達するデータ伝送システム及びデータ通信システムであって、送信装置のデータ発生源に本発明によるパルス発生回路を備えたものである。
【0050】
(9)上記(8)の送信装置は、伝送装置、コンピュータ及びその周辺機器、ネットワーク機器、計測器のいずれかである。
【0051】
(10)プリント基板及びプリント基板上の伝送損失補償方法であって、電子部品等を実装するプリント基板において、前記プリント基板上に伝送線路を設け、本発明によるパルス発生回路を備えたものである。
【0052】
(11)プリント基板間の伝送損失補償方法であって、電子部品等を実装する複数のプリント基板の間の電気的接続を行うためのバックボード基板において、前記プリント基板間の電気的接続手段として伝送線路を用い、前記プリント基板または前記バックボード基板に本発明によるパルス発生回路を実装したものである。
【0053】
【発明の効果】
本願において開示される発明のうち代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば次の通りである。
定電流源と差動回路を用いたパルス発生回路を搭載した半導体試験装置において、集積化したときに形成される寄生素子に流れる電流の影響を検出し、補正することで高速な試験波形を得ることができる。
【0054】
また、定電流源と差動回路を用いたパルス発生回路において、集積化したときに形成される寄生素子に流れる電流の影響を検出し、補正することで高速パルス波形を得ることができる。また、任意の伝送線路において、伝送線路の損失の補償をする手段を備えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態によるパルス発生回路の回路図である。
【図2】本発明の他の実施形態によるパルス発生回路の回路図である。
【図3】本発明のさらに他の実施形態によるパルス発生回路の回路図である。
【図4】本発明のさらに他の実施形態によるパルス発生回路の回路図である。
【図5】本発明のさらに他の実施形態によるパルス発生回路の回路図である。
【図6】本発明のさらに他の実施形態によるパルス発生回路の回路図である。
【図7】本発明によるパルス発生回路の出力波形の概略を示す図である。
【図8】本発明によるパルス発生回路の出力波形の特徴を示す図である。
【図9】本発明の一実施形態によるパルス発生回路の等価回路図である。
【図10】本発明の一実施形態によるパルス発生回路の動作を示す図である。
【図11】従来のパルス発生回路の回路図である。
【図12】パルス発生回路の制御信号レベルをまとめた図である。
【図13】従来のパルス発生回路の等価回路図である。
【図14】従来のパルス発生回路の動作を示す図である。
【図15】トランジスタの断面構造と、寄生素子を考慮した等価回路を示す図である。
【図16】ピンエレクトロニクスの構成を示す図である。
【図17】半導体試験装置の構成を示す概略図である。
【図18】伝送線路を用いたデータ伝送システム、及びデータ通信システムの構成を示す図である。
【図19】プリント基板上の伝送線路の損失を補償する方法の概要を示した図である。
【図20】プリント基板間の伝送線路の損失を補償する方法の概要を示した図である。
【符号の説明】
20 パルス発生部
25 パルス ハイレベル設定電圧源
26 パルス ローレベル設定電圧源
30 バッファ回路
33 CCCS(Current Controlled Current Source)
37 CCVS(Current Controlled Voltage Source)
71 抵抗
100 半導体試験装置
101 ピンエレクトロニクス
102 ドライバ
103 コンパレータ
111 伝送線路
120 送信装置
121 受信装置

Claims (11)

  1. 半導体装置の基本的動作及び機能を検査する半導体試験装置において、
    定電流源と差動トランジスタ対によるカレントスイッチと、出力パルスのハイレベル及びローレベルを設定する電圧源と、前記電圧源に直列に接続したダイオードで構成し、試験波形を発生させるパルス発生部の出力端にバッファ回路を備え、バッファ回路出力端に備えた素子に流れる電流を検出し、検出した電流と同量の電流を前記バッファ回路の入力端へ加算する手段を備えたパルス発生回路を搭載したことを特徴とする半導体試験装置。
  2. 半導体装置の基本的動作及び機能を検査する半導体試験装置において、
    定電流源と差動トランジスタ対によるカレントスイッチと、出力パルスのハイレベル及びローレベルを設定する電圧源と、前記電圧源に直列に接続したダイオードで構成し、試験波形を発生させるパルス発生部の出力端にバッファ回路を備え、バッファ回路出力端に備えた素子に流れる電流を検出し、検出した電流と同量の電流を、カレントスイッチに接続される電流源の電流に加算する手段を備えたパルス発生回路を搭載したことを特徴とする半導体試験装置。
  3. 半導体装置の基本的動作及び機能を検査する半導体試験装置において、
    定電流源と差動トランジスタ対によるカレントスイッチと、出力パルスのハイレベル及びローレベルを設定する電圧源と、前記電圧源に直列に接続したダイオードで構成し、試験波形を発生させるパルス発生部の出力端にバッファ回路を備え、バッファ回路出力端に備えた素子に流れる電流の変化に応じて電圧を変動させる手段を設け、カレントスイッチに接続された定電流源を構成するトランジスタのベース端子を、前記電流の変化に応じて変動する電圧の電圧出力端子へ接続したパルス発生回路を搭載したことを特徴とする半導体試験装置。
  4. 請求項1乃至請求項3記載の半導体試験装置において、
    前記バッファ回路出力端に備えた素子は、前記パルス発生部構成素子の寄生素子に相当する素子であることを特徴とする半導体試験装置。
  5. 請求項1乃至請求項4記載の半導体試験装置において、
    前記バッファ回路出力端に備えた素子を、抵抗及びコンデンサで構成し、前記抵抗及びコンデンサを直列接続したことを特徴とする半導体試験装置。
  6. 請求項1乃至請求項5記載の半導体試験装置において、
    前記バッファ回路はプッシュプルで構成したことを特徴とする半導体試験装置。
  7. 請求項1記載の半導体試験装置において、
    バッファ回路入力端に電流を流し込む定電流源とベース接地トランジスタと、前記定電流源と同量の電流を引き込む定電流源とベース接地トランジスタを備え、前記バッファ回路出力端に備えた素子を、バッファ回路の出力端と、前記ベース接地トランジスタのエミッタ端子間に備えたものであることを特徴とする半導体試験装置。
  8. 試験波形の立上り時間及び立下り時間と振幅との関係は、ほぼスルーレート一定である半導体試験装置において、試験波形は、振幅の10%に達する時間と90%に達した時間の両者時間差で定義した立上り時間及び立下り時間を、振幅の20%に達する時間と80%に達した時間の両者時間差に換算したとき、振幅の20%に達する時間と80%に達した時間の両者時間差の立上り時間及び立下り時間が、振幅に関わらず、換算値±35ps以内であるパルス発生回路を搭載したことを特徴とする半導体試験装置。
  9. 試験波形の立上り時間及び立下り時間と振幅との関係は、ほぼスルーレート一定である半導体試験装置において、試験パルス波形は、振幅の10%に達する時間と90%に達した時間の両者時間差での傾きと、振幅の20%に達する時間と80%に達した時間の両者時間差での傾きとの差が±0.8以内であるパルス発生回路を搭載したことを特徴とする半導体試験装置。
  10. 請求項1乃至9記載の半導体試験装置において、前記パルス発生回路は、少なくとも電流を出力するための電流増幅回路と電圧レベルの大小を比較電圧と比較するコンパレータと共に、1チップのピンエレクトロニクスICに集積化されていることを特徴とする半導体試験装置及び、半導体試験装置のピンエレクトロニクスIC。
  11. 請求項1乃至9記載の半導体試験装置において、ピンエレクトロニクスのドライバは、前記パルス発生回路を含み、基準信号発生器と、タイミング発生器と、パターン発生器と、波形フォーマッタと、デジタルコンパレータと、フェイルメモリと、比較(基準)電圧発生器とを有することを特徴とする半導体試験装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015210233A (ja) * 2014-04-30 2015-11-24 国立大学法人名古屋大学 超並列的生体分子検出方法および装置

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