JP2004117070A - 電流検出装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】シャント抵抗36の両端に生じている電位差を、互いに異なる増幅率で増幅する複数のアンプ回路40と、各アンプ回路40の出力をA/D変換するA/D変換器44と、を設ける。A/D変換器44を内蔵するマイコン42に、A/D変換器44の各ディジタル出力をそれぞれ、対応するアンプ回路40の増幅率とシャント抵抗値rとを用いて電流値I(i)に変換させる。そして、各電流値I(i)に重み付けを行うことにより、モータ10の各相に流れる電流Iu,Iv,Iwを検出させる。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電流検出装置に係り、特に、抵抗に流れる電流を検出するうえで好適な電流検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、モータに流れる電流を検出する電流検出装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。この装置は、モータの電流経路に設けられたシャント抵抗の両端に生ずる電位差を増幅する一の演算増幅器と、演算増幅器の出力を電流に変換する回路と、を備えている。かかる構成においては、モータに流れる電流が、その大きさに関係なく一定の分解能で検出される。そして、モータは、検出された電流に基づいて、実際に流れる電流が目標電流値に一致するようにフィードバック制御される。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−166279号公報。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の電流検出装置においては、モータに流れる電流が一定の分解能で検出されるため、その電流は大きくても検出可能である一方、電流が“0”近傍の微小電流である場合にはその微小電流の検出精度が低下する。この場合には、微小電流が流れる際にモータの電流フィードバックの制御性が悪化し、モータのトルク変動が過大となる。この点、上記従来の電流検出装置を例えば車両の電動式舵取り装置に適用した場合には、トルクリップルや軸の振動が発生することに起因して車両運転者に違和感を与えることとなる。
【0005】
尚、かかる不都合を回避し、モータに微小電流が流れた場合にもその微小電流の検出精度を高く維持する手法としては、演算増幅器の出力に基づいて電流を演算する演算側(例えばマイコン)の性能を上げることが考えられる。しかしながら、かかる構成では、高性能化に伴うコストの上昇を招くので、モータに流れる電流の検出精度の向上を低廉なシステムで実現することは困難である。
【0006】
本発明は、上述の点に鑑みてなされたものであり、演算側の性能を上げることなく、抵抗に流れる電流を広範囲にわたって精度よく検出することが可能な電流検出装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的は、請求項1に記載する如く、抵抗に流れる電流を検出する電流検出装置であって、
前記抵抗の両端に生じている電位差を、互いに異なる増幅率で増幅する複数の増幅手段と、
前記複数の増幅手段の出力をそれぞれA/D変換した後に電流値に変換する変換手段と、
前記変換手段の各出力電流値に重み付けを行うことにより、前記抵抗に流れる電流を検出する電流検出手段と、
を備える電流検出装置により達成される。
【0008】
本発明において、抵抗の両端に生じている電位差は、複数の増幅手段により異なる増幅率で増幅される。複数の増幅手段の出力はそれぞれ、変換手段によりA/D変換された後に電流値に変換される。増幅手段の増幅率が大きいほど、出力飽和の生ずる電流値は小さい一方、電流値の分解能は高く、電流検出精度は向上する。従って、複数の増幅手段の出力に基づく変換手段の各出力電流値に適当に重み付けを行うこととすれば、抵抗に流れる電流を広範囲にわたって精度よく検出することができる。尚、かかる構成においては、抵抗に流れる微小電流の検出精度を向上するうえで、増幅手段の出力をA/D変換する演算側の性能を高く上げることは不要である。
【0009】
この場合、請求項2に記載する如く、請求項1記載の電流検出装置において、前記電流検出手段は、I=w(1)×I(1)+w(2)×I(2)+・・・+w(n)×I(n)式に従って前記抵抗に流れる電流を検出することとしてもよい。
【0010】
但し、w(i)はw(1)+w(2)+・・・+w(n)=1を満たす重み関数であり、I(i)は前記複数の増幅手段の出力に基づく前記変換手段の各出力電流値であり、また、Iは前記抵抗に流れる電流である。
【0011】
ところで、増幅手段が出力飽和していない場合には、その増幅手段を用いた電流検出が可能である一方、増幅手段が出力飽和している場合には、その増幅手段を用いた電流検出は不可能である。また、上記の如く、増幅手段の増幅率が大きいほど電流値の分解能が高いので、増幅率の大きい増幅手段の出力に基づく出力電流値が最も精度の高い電流値である。
【0012】
従って、請求項3に記載する如く、請求項1又は2記載の電流検出装置において、前記電流検出手段は、出力が飽和していない前記増幅手段のうち増幅率の最も大きなものの出力に基づく前記変換手段の出力電流値を、前記抵抗に流れる電流として用いることとすれば、抵抗に流れる電流を精度よく検出することができる。
【0013】
また、抵抗に流れる電流が、ある一の増幅手段の出力に基づく飽和電流値近傍に達している場合には、その増幅手段よりも高い増幅率を有する増幅手段は出力飽和しているため、その出力飽和した増幅手段を用いた電流検出は不可能であるが、その増幅手段の次に増幅率の大きい増幅手段の出力に基づく出力電流値は飽和電流値に達しない範囲で大きな値となっているため、その出力電流値は精度の高い電流値である。
【0014】
従って、請求項4に記載する如く、請求項1乃至3の何れか一項記載の電流検出装置において、前記電流検出手段は、前記抵抗に流れる電流が、一の前記増幅手段の出力に基づく前記変換手段の飽和電流値と該飽和電流値よりも所定値だけ小さい電流値との間の値である場合、該一の前記増幅手段の出力に基づく前記変換手段の出力電流値と、該一の前記増幅手段の次に増幅率の大きい前記増幅手段の出力に基づく前記変換手段の出力電流値とに基づいて、前記抵抗に流れる電流を検出することとすれば、抵抗に流れる電流を精度よく検出することができる。
【0015】
尚、複数の増幅手段の出力に基づく出力電流値は、増幅手段間および変換手段の検出誤差等に起因して、互いに一致しないことがある。かかる事態が生じているにもかかわらず、抵抗に流れる電流として用いられる変換手段の出力電流値が、一の増幅手段の出力に基づくものから他の増幅手段の出力に基づくものへ直ちに切り替わるものとすると、検出電流の急激な変動が生ずる。
【0016】
従って、請求項5に記載する如く、請求項1乃至4の何れか一項記載の電流検出装置において、前記電流検出手段は、前記抵抗に流れる電流として用いる前記変換手段の出力電流値を、一の前記増幅手段の出力に基づく出力電流値から他の前記増幅手段の出力に基づく出力電流値へ切り替える場合、該両増幅手段の出力に基づく出力電流値の重み付けを時間変化させることとすれば、検出電流の急激な変動を防止することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の一実施例である電流検出装置を備えるシステムの構成図を示す。本実施例のシステムは、例えば車両に搭載される電動パワーステアリング装置に適用されるシステムである。電動パワーステアリング装置は、三相交流ブラシレスモータ(以下、単にモータと称す)10を備えている。電動パワーステアリング装置は、車両運転者が車輪を転舵させる際に、そのステアリング操作の負担を軽減すべく、必要な操舵トルクをモータ10を用いてアシストする。
【0018】
モータ10のU相,V相,W相には、駆動回路12が接続されている。駆動回路12は、各相それぞれに対応してMOS−FETからなるパワースイッチング素子14〜24を有している。パワースイッチング素子14〜24のゲートには、後述するマイコン等により構成された制御部26が接続されている。パワースイッチング素子14,18,22のドレインには、電源端子28が接続されている。また、パワースイッチング素子16,20,24のソースには、後述の電流検出用のシャント抵抗を介して接地端子が接続されている。パワースイッチング素子14,18,22のソース、及び、パワースイッチング素子16,20,24のドレインはそれぞれ、モータ10のU相,V相,W相に接続されている。
【0019】
各パワースイッチング素子14〜24は、モータ10に所望のアシスト電流が流れるように制御部26によりPWM駆動される。パワースイッチング素子14〜24がPWM駆動されると、電源端子28からモータ各相それぞれに電圧が印加され、電力が供給される。この場合、モータ10が回転することで、必要な操舵をアシストするアシストトルクが発生する。
【0020】
本実施例のシステムは、U相,V相,W相に流れる電流Iu,Iv,Iwを検出する電流検出装置30を備えている。電流検出装置30は、パワースイッチング素子16,20,24のソースと接地端子との間に介挿され接続されたシャント抵抗32,34,36を有している。シャント抵抗32〜36の抵抗値はそれぞれ、予め定められた微小な所定抵抗値rに設定されている。以下、各相に流れる電流を検出する手法は異なるところがないため、以下では、W相に流れる電流Iwを検出する手法について説明する(尚、図1においては、W相に流れる電流Iwを検出する回路のみを示し、U相に流れる電流を検出する回路およびV相に流れる電流を検出する回路を省略している。)。
【0021】
シャント抵抗36の両端には、互いに並列に接続する複数(n個)のアンプ回路40−1,40−2,・・・,40−nが接続されている。各アンプ回路40−1,40−2,・・・,40−nは、互いに異なる増幅率G1,G2,・・・,Gn(尚、G1<G2<・・・<Gnとする。)を有している。以下、アンプ回路40−1,40−2,・・・,40−nを総称する場合はアンプ回路40と、増幅率G1,G2,・・・,Gnを総称する場合は増幅率Gと、それぞれ称す。各アンプ回路40は、電源電圧範囲内において、シャント抵抗36の両端に生ずる電位差を当該増幅率Gで増幅した結果得られる電圧V(i)(但し、iはアンプ回路40の番号1〜nである。)を出力する。
【0022】
アンプ回路40−1,40−2,・・・,40−nの各出力には、マイコン42に内蔵されたA/D変換器44−1,44−2,・・・,44−nが対応して接続されている。A/D変換器44は、アンプ回路40の出力(具体的には、出力電圧V(i))を一定ビット(例えば10ビット)のディジタル値にA/D変換する。マイコン42は、A/D変換器44の各ディジタル出力をそれぞれ、対応するアンプ回路40の増幅率Gとシャント抵抗値rとを用いて次式(2)に従って電流値I(i)(但し、iはアンプ回路40の番号1〜nである。)に変換する。
【0023】
I(i)=(V(i)−Voffset)/(Gi×r) ・・・(2)
但し、Voffsetは、流れる電流が0A相当となるオフセット電圧である。
【0024】
図2は、本実施例において、モータ10のW相に80Aの電流Iwが流れた場合にシャント抵抗36の両端に4Vの電圧が生ずる構成での各アンプ回路40の出力電圧V(i)と電流値I(i)との関係をそれぞれ表した図を示す。尚、図2においては、G1=1(実線)、G2=4/3(二点鎖線)、G3=2(一点鎖線)、及びG4=4(破線)が成立するnが“4”である場合を示している。
【0025】
かかる構成において、例えば電源電圧が4V、すなわち、アンプ回路40の飽和電圧が4Vである場合には、アンプ回路40−1の出力電圧に基づいて検出可能な最大電流値Imax(1)は80Aであり、アンプ回路40−2の出力電圧に基づいて検出可能な最大電流値Imax(2)は60Aであり、アンプ回路40−3の出力電圧に基づいて検出可能な最大電流値Imax(3)は40Aであり、アンプ回路40−4の出力電圧に基づいて検出可能な最大電流値Imax(4)は20Aである。この際、Imax(1)>Imax(2)>Imax(3)>Imax(4)が成立する。尚、増幅率の最も小さいアンプ回路40−1の出力に基づく最大電流値Imax(1)は、モータ10に流れ得る最大電流よりも大きな値に設定される。
【0026】
すなわち、A/D変換器44が例えば10ビットの分解能を有するものとすると、アンプ回路40−1の出力に基づくA/D変換器44−1は80A分を、アンプ回路40−2の出力に基づくA/D変換器44−2は60A分を、アンプ回路40−3の出力に基づくA/D変換器44−3は40A分を、アンプ回路40−4の出力に基づくA/D変換器44−4は20A分を、それぞれ0〜4V間の210=1024値で表す必要がある。この場合、A/D変換器44−1の分解能は0.08A/bitであり、A/D変換器44−2の分解能は0.06A/bitであり、A/D変換器44−3の分解能は0.04A/bitであり、また、A/D変換器44−4の分解能は0.02A/bitである。このため、アンプ回路40の増幅率Gが大きいほど、そのアンプ回路40に接続するA/D変換器44の分解能は高くなる。
【0027】
マイコン42は、A/D変換器44のディジタル出力を電流値I(i)に変換した後、それらすべての電流値I(i)を用いて後に詳述する如くシャント抵抗36に流れる電流、すなわち、モータ10のW相に流れる電流Iwを検出する。また、同様に、シャント抵抗32に流れる電流(すなわち、モータ10のU相に流れる電流)Iu、及び、シャント抵抗34に流れる電流(すなわち、モータ10のV相に流れる電流)Ivを検出する。そして、マイコン42等により構成される制御部26は、その検出電流Iu,Iv,Iwに基づいてモータ10の各相に流れる電流が所望のアシスト電流に一致するようにパワースイッチング素子14〜24をPWM駆動し、モータ10をフィードバック制御する。
【0028】
上記の構成において、車両運転者によりステアリングホイールが操作されると、その操舵トルクに応じた所望のアシストトルクがステアリング機構に付与されるようにモータ10が駆動される。この際、モータ10の駆動は、操舵トルクが大きいほど大きなアシストトルクが発生するように行われる。従って、本実施例の電動パワーステアリング装置によれば、モータ10を用いて車両運転者によるステアリング操作の負担を軽減することができる。
【0029】
次に、本実施例においてマイコン42がA/D変換器44のディジタル出力から得た電流値I(i)のすべてを用いてモータ10に流れる電流Iu,Iv,Iwを検出する手法について説明する。マイコン42は、次式(3)の如く各電流値I(i)に重み付けを行うことによりモータ10に流れる電流Iu,Iv,Iwを検出する。
【0030】
I*=w(1)×I(1)+w(2)×I(2)+・・・+w(n)×I(n) ・・・(3)
但し、w(i)は、それぞれ各電流値I(i)に対応する係数であって、w(1)+w(2)+・・・+w(n)=1を満たす重み関数である。
【0031】
図2に示す特性を有する構成において、上記の如く、アンプ回路40−1,40−2,40−3,40−4の出力電圧に基づいて検出可能な最大電流値Imax(1),Imax(2),Imax(3),Imax(4)はそれぞれ、80A、60A、40A、及び20Aである。従って、例えばモータ10に流れる電流が50Aである場合、アンプ回路40−1,40−2はその電流に応じた電圧を出力するので、A/D変換器44−1,44−2のディジタル出力からその電流に従った電流値I(1)及びI(2)が得られる一方、アンプ回路40−3,40−4は出力飽和するので、A/D変換器44−3,44−4のディジタル出力から電流に従った電流値I(3)及びI(4)が得られない。
【0032】
そこで、マイコン42は、A/D変換器44のディジタル出力を電流値I(i)に変換した後、まず、それら各電流値I(i)から最大電流値Imax(i)に達している(すなわち、飽和している)電流値I(i)を抽出し、その抽出した電流値I(i)に対応する重み関数w(i)をすべて“0”に設定する。ある一のアンプ回路40が出力飽和する場合は、そのアンプ回路40よりも増幅率の大きいアンプ回路40も出力飽和するので、具体的には、その最大電流値Imax(i)が現時点でのモータに流れる電流以下となっている電流値I(i)に対応する重み関数w(i)をすべて“0”とする。この場合には、飽和している電流値I(i)がモータ電流検出のための(3)式において考慮されないので、モータに流れる電流Iu,Iv,Iwの検出精度の低下が防止される。
【0033】
また、上記の如く、アンプ回路40の増幅率Gが大きいほど、そのアンプ回路40に接続するA/D変換器44の分解能が高い。すなわち、そのアンプ回路40に接続するA/D変換器44のディジタル出力に基づく電流値I(i)が木目細かくなる。従って、図2に示す特性を有する構成において例えばモータ10に流れる電流が50Aである場合、アンプ回路40−1,40−2はその電流に応じた電圧を出力し、A/D変換器44−1,44−2のディジタル出力からその電流に従った電流値I(1)及びI(2)が得られるが、この際、その電流値I(1)及びI(2)のうち検出精度の高いものは、比較的大きな増幅率を有するアンプ回路40に対応した電流値I(2)である。
【0034】
そこで、マイコン42は、次に、飽和していない電流値I(i)から最も増幅率の大きいアンプ回路40の出力に基づく電流値I(i=k)を抽出し、その抽出した電流値I(i=k)に対応する重み関数w(i=k)を“1”にすると共に、それ以外の電流値I(i<k)に対応する重み関数w(i<k)を“0”にする。この場合には、飽和が生じていない範囲で最も検出精度の高い電流値I(i=k)がモータ検出電流Iu,Iv,Iwとして設定されるので、モータ10に流れる電流が精度よく検出されることとなる。
【0035】
尚、各アンプ回路40の出力に基づいて算出される各電流値I(i)には、検出誤差等に起因して若干のずれが生ずることがある。かかるずれが生じている場合には、重み関数w(i)が“1”となる電流値I(i)、すなわち、モータ10に流れる電流として用いられるアンプ回路40の出力に基づく電流値I(i)が、一のアンプ回路40のものから別の一のアンプ回路40のものへ切り替わる際、モータ検出電流に過大な或いは過小な変化が生ずる。このため、飽和していない電流値I(i)のうち最も増幅率の大きいアンプ回路40の出力に基づく電流値I(i)に対応する重み関数w(i)を常に“1”に設定する構成では、モータ10に流れる電流として用いられるアンプ回路40の出力に基づく電流値I(i)の切り替わり時にモータ検出電流が急激に変動し得るので、モータ10の電流フィードバックの制御性が悪化し、モータ10に大きなトルク変動が生ずる。
【0036】
ここで、現時点でモータ10に流れる電流が一のアンプ回路40の出力に基づく最大電流値Imax(i=k)近傍に達していない場合には、その一のアンプ回路40の次に増幅率の大きいアンプ回路40の出力に基づくA/D変換器44のディジタル出力値は比較的小さく、その電流値I(i=k−1)は精度の低いものとなる。このため、かかる場合には、上記の如く、飽和していない電流値I(i)のうち最も増幅率の大きいアンプ回路40の出力に基づく電流値I(i=k)に対応する重み関数w(i=k)を“1”にすると共に、それ以外の電流値I(i<k)に対応する重み関数w(i<k)を“0”にすることとすれば、モータ10に流れる電流の検出精度を高く維持できる。
【0037】
一方、現時点でモータ10に流れる電流が一のアンプ回路40の出力に基づく最大電流値Imax(i=k)近傍に達している場合には、その一のアンプ回路40の次に増幅率の大きいアンプ回路40の出力に基づくA/D変換器44のディジタル出力値は比較的大きく、その電流値I(i=k−1)は精度の高いものとなる。このため、かかる場合には、電流値I(i=k−1)をモータ電流検出に考慮することとしてもその検出精度を高く維持できる。
【0038】
そこで、マイコン42は、現時点でモータに流れる電流が一のアンプ回路40の出力に基づく最大電流値Imax(i=k)近傍に達しているか否かを判別する。その結果、否定判定がなされた場合には、上記の如く、電流値I(i=k)に対応する重み関数w(i=k)を“1”に、それ以外の電流値I(i<k)に対応する重み関数w(i<k)を“0”にそれぞれ設定する一方、肯定判定がなされた場合には、電流値I(i=k)に対応する重み関数w(i=k)及び電流値I(i=k−1)に対応する重み関数w(i=k−1)を両者の加算値(w(i=k)+w(i=k−1))が“1”を満たしつつ所定の設定値に、それ以外の電流値I(i<k−1)に対応する重み関数w(i<k−1)を“0”にそれぞれ設定する。
【0039】
この場合には、飽和が生じていない範囲で検出精度の高い電流値I(i)を用いてモータ検出電流Iu,Iv,Iwが設定されるので、モータ10に流れる電流が精度よく検出される。また、各アンプ回路40の出力に基づいて算出される各電流値I(i)に若干のずれが生じていても、モータ10に流れる電流として用いられるアンプ回路40の出力に基づく電流値I(i)の切り替わり時にモータ検出電流の急激な変動が抑制されるので、電流フィードバックの制御性の悪化が防止され、モータ10の過大なトルク変動が抑制される。
【0040】
図3は、モータ10に流れる電流Iu,Iv,Iwの一例の時間変化を表した図を示す。尚、図3においては、本実施例のモータ検出電流Iu,Iv,Iwを実線で、また、対比されるモータ検出電流Iu,Iv,Iwを一点鎖線で、それぞれ示す。
【0041】
また、各アンプ回路40の出力に基づいて算出される各電流値I(i)にずれが生じていなくても、図3に示す如くモータ10に流れる電流の上昇変化に起因して、重み関数w(i)の設定がw(i=k)=1が成立する状態からw(i=k−1)=1が成立する状態へ移行する際(時刻t1)、その重み関数w(i=k)が“1”から“0”へ、また、重み関数w(i=k−1)が“0”から“1”へ、それぞれ直ちに変化するものとすると、モータ検出電流が図3に一点鎖線で示す如く急激に変動する。
【0042】
また、重み関数w(i)の設定がw(i=k)=1が成立する状態からw(i=k)+w(i=k−1)=1が成立する状態へ移行する際、及び、w(i=k)+w(i=k−1)=1が成立する状態からw(i=k−1)=1が成立する状態へ移行する際にも、その重み関数w(i=k)が“1”からw(i=k)+w(i=k−1)=1を満たす設定値へ或いは設定値から“0”へ、また、重み関数w(i=k−1)が“0”からw(i=k)+w(i=k−1)=1を満たす設定値へ或いは設定値から “1”へ、それぞれ直ちに変化するものとすると、モータ検出電流が急激に変動する。
【0043】
同様に、モータ10に流れる電流の下降変化に起因して、重み関数w(i)の設定がw(i=k−1)=1が成立する状態からw(i=k)=1が成立する状態へ移行する際、その重み関数w(i=k)が“0”から“1”へ、また、重み関数w(i=k−1)が“1”から“0”へ、それぞれ直ちに変化するものとすると、モータ検出電流が急激に変動する。また、重み関数w(i)の設定がw(i=k−1)=1が成立する状態からw(i=k)+w(i=k−1)=1が成立する状態へ移行する際、及び、w(i=k)+w(i=k−1)=1が成立する状態からw(i=k)=1が成立する状態へ移行する際にも、その重み関数w(i=k−1)が“1”から設定値へ或いは設定値から“0”へ、また、重み関数w(i=k)が“0”から設定値へ或いは設定値から“1”へ、それぞれ直ちに変化するものとすると、モータ検出電流が急激に変動する。
【0044】
そこで、マイコン42は、重み関数w(i)の設定がw(i=k)=1が成立する状態とw(i=k−1)=1が成立する状態との間で変化する過程においては、重み関数w(i=k)及びw(i=k−1)を所定時間ごとに少量ずつ変化させる。例えば図3に示す如く、モータ10に流れる電流の上昇変化に起因して、重み関数w(i)の設定がw(i=k)=1が成立する状態からw(i=k−1)=1が成立する状態へ移行する場合には、重み関数w(i=k)を“1”から“0”へ、また、重み関数w(i=k−1)を“0”から“1”へ、それぞれ徐々に変化させ、所定時間経過時(時刻t2)に電流値I(i=k−1)がモータ検出電流Iu,Iv,Iwとして設定されるようにする。この場合には、モータ検出電流Iu,Iv,Iwが図3に実線で示す如くスムーズに変化する。従って、かかる構成においては、電流フィードバックの制御性が悪化することはなく、モータ10における過大なトルク変動は抑制される。
【0045】
ところで、本実施例の如く、増幅率の異なる複数のアンプ回路40およびそれらのアンプ回路40にそれぞれ接続するA/D変換器44を用いてモータ10に流れる電流を検出することとすれば、モータ10に流れる電流の広範囲にわたる精度よい検出が、マイコン42の演算性能を上げることなく実現される。従って、本実施例の構成においては、マイコン42の演算性能を上げることなく、シャント抵抗32〜36に流れる電流を精度よく検出し、モータ10の各相に流れる電流の検出精度を向上させることが可能である。
【0046】
図4は、上記の機能を実現すべく、本実施例においてマイコン42が実行する制御ルーチンの一例のフローチャートを示す。図4に示すルーチンは、所定時間(例えば5ms)ごとに繰り返し起動されるルーチンである。図4に示すルーチンが起動されると、まずステップ100の処理が実行される。
【0047】
ステップ100では、増幅率の最も小さいアンプ回路40−1の出力に基づく電流値I(1)が、一のアンプ回路40の出力に基づく最大電流値Imax(i=k)よりも所定値ΔIだけ小さい電流値には達しない一方、その一のアンプ回路40の次に増幅率の大きいアンプ回路40の出力に基づく最大電流値Imax(i=k+1)に達しているか否かが判別される。上記の如く、増幅率の最も小さいアンプ回路40−1の出力に基づく最大電流値Imax(1)は、モータ10に流れ得る最大電流よりも大きな値に設定される。このため、増幅率の最も小さいアンプ回路40−1の出力に基づく電流値I(1)は必ずモータ10に流れる電流に応じた値を示している。尚、所定値ΔIは、重み関数w(i)の設定を変更する電流値I(i)のバッファゾーンを確定する電流変化量であり、予め小さな値に設定されている。
【0048】
その結果、Imax(i=k+1)≦I(1)<Imax(i=k)−ΔIが成立する場合には、アンプ回路40−kよりも増幅率の大きいアンプ回路40−(k+1)〜40−nの出力に基づく電流値I(i=k+1〜n)は飽和する一方、飽和していない電流値I(i=1〜k)のうち最も増幅率の大きいアンプ回路40の出力に基づく電流値I(i=k)は最も精度の高いものとなると共に、それよりも増幅率の小さいアンプ回路40の出力に基づく電流値I(i=1〜k−1)は比較的精度の低いものとなる。従って、かかる判別がなされた場合は、次にステップ102の処理が実行される。一方、Imax(i=k+1)≦I(1)<Imax(i=k)−ΔIが成立しないと判別された場合は、次にステップ104の処理が実行される。
【0049】
ステップ102では、飽和していない電流値I(i)のうち最も増幅率の大きいアンプ回路40の出力に基づく電流値I(i=k)に対応する重み関数w(i=k)を“1”に設定すると共に、それ以外の電流値I(i<k)に対応する重み関数w(i<k)を“0”に設定することにより、モータ検出電流Iとして電流値I(i=k)を用いる処理が実行される。本ステップ102の処理が実行されると、以後、モータ10に流れる電流が、飽和が生じていない範囲で検出精度の最も高い電流値I(k)を用いて検出される。本ステップ102の処理が終了すると、今回のルーチンは終了される。
【0050】
ステップ104では、増幅率の最も小さいアンプ回路40−1の出力に基づく電流値I(1)が、一のアンプ回路40の出力に基づく最大電流値Imax(i=k)よりも所定値ΔIだけ小さい電流値には達する一方、その最大電流値Imax(i=k)には達していないか否かが判別される。その結果、Imax(i=k)−ΔI≦I(1)<Imax(i=k)が成立する場合には、飽和していない電流値I(i=1〜k)のうち最も増幅率の大きいアンプ回路40の次に増幅率の大きいアンプ回路40の出力に基づく電流値I(i=k−1)は比較的精度の高いものとなる。従って、かかる判別がなされた場合は、次にステップ106の処理が実行される。一方、Imax(i=k)−ΔI≦I(1)<Imax(i=k)が成立しないと判別された場合は、以後、何ら処理が進められることなく今回のルーチンは終了される。
【0051】
ステップ106では、飽和していない電流値I(i)のうち最も増幅率の大きいアンプ回路40の出力に基づく電流値I(i=k)に対応する重み関数w(i=k)、及び、その次に増幅率の大きいアンプ回路40の出力に基づく電流値I(i=k−1)に対応する重み関数w(i=k−1)を両者の加算値(w(i=k)+w(i=k−1))が“1”を満たしつつ所定の設定値に設定すると共に、それ以外の電流値I(i<k−1)に対応する重み関数w(i<k−1)を“0”に設定することにより、モータ検出電流Iとしてw(i=k−1)×I(i=k−1)+w(i=k)×I(i=k)を用いる処理が実行される。本ステップ106の処理が実行されると、以後、モータ10に流れる電流が、飽和が生じていない範囲で検出精度の高い電流値I(k)及びI(k−1)を用いて検出される。ステップ106の処理が終了すると、今回のルーチンは終了される。
【0052】
上記図4に示すルーチンによれば、モータ10に流れる電流が、飽和していない電流値I(i)のうち最も増幅率の大きいアンプ回路40の出力に基づく最大電流値Imax(i=k)近傍に達していない場合には、そのアンプ回路40の出力に基づく電流値I(i=k)をモータ検出電流として用い、一方、モータ10に流れる電流が最大電流値Imax(i=k)近傍に達している場合には、w(i=k−1)×I(i=k−1)+w(i=k)×I(i=k)をモータ検出電流として用いることができる。
【0053】
かかる構成においては、飽和が生じていない範囲で検出精度の高い電流値I(i)を用いてモータ検出電流Iu,Iv,Iwが設定される。このため、モータ10に流れる電流を精度よく検出することが可能となっている。また、各アンプ回路40の出力に基づいて算出される各電流値I(i)に若干のずれが生じている場合にも、モータ10に流れる電流として用いられるアンプ回路40の出力に基づく電流値I(i)が一のアンプ回路40のものから別の一のアンプ回路40のものへ切り替わる際にその急激な変動が抑制される。このため、モータ10について電流フィードバックの制御性の悪化を防止することができ、モータ10の過大なトルク変動を抑制することが可能となっている。この点、本実施例によれば、モータ10のトルクリップルや軸の振動の発生を回避することが可能であり、運転者のステアリング操作に対する操舵フィーリングの低下を防止することが可能である。
【0054】
また、本実施例の構成においては、モータ10に流れる電流を検出するための電流検出装置30に増幅率の異なる複数のアンプ回路40を並列に設けたので、電流の検出精度を向上させるうえで、A/D変換後の出力値を電流に変換するマイコン42の性能を上げることは不要である。従って、本実施例によれば、マイコン42の性能を上げることなく、モータ10に流れる電流の検出精度を向上させることが可能となっている。
【0055】
尚、上記の実施例においては、シャント抵抗32〜36が特許請求の範囲に記載した「抵抗」に、アンプ回路40−1,40−2,・・・,40−nが特許請求の範囲に記載した「複数の増幅手段」に、マイコン42及びA/D変換器44が特許請求の範囲に記載した「変換手段」に、マイコン42がA/D変換器44のディジタル出力から得た電流値I(i)のすべてを用いてモータ10に流れる電流Iu,Iv,Iwを検出することが特許請求の範囲に記載した「電流検出手段」に、それぞれ相当している。
【0056】
ところで、上記の実施例においては、電流検出装置30が電動パワーステアリング装置に用いるモータ10の各相に流れる電流を検出するが、本発明はこれに限定されるものではなく、他の用途のモータに適用することとしてもよいし、また、モータ以外の負荷やバッテリに流れる電流を検出するものに適用することとしてもよい。
【0057】
また、上記の実施例においては、モータ10に流れる電流を検出するうえで複数のアンプ回路40の出力を使用する数が多くても2個であるが、3個以上のアンプ出力が使用されるように重み関数w(i)を設定することとしてもよい。
【0058】
【発明の効果】
上述の如く、請求項1及び2記載の発明によれば、互いに増幅率の異なる複数の増幅手段を用いるので、演算側の性能を上げることなく、抵抗に流れる電流を広範囲にわたって精度よく検出することができる。
【0059】
請求項3及び4記載の発明によれば、抵抗に流れる電流を精度よく検出することができる。
【0060】
また、請求項5記載の発明によれば、増幅手段間および変換手段の検出誤差等に起因する検出電流の急激な変動を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である電流検出装置を備えるシステムの構成図である。
【図2】本実施例において、抵抗に所定電流が流れた場合に該抵抗の両端に所定電圧が生ずる構成での各アンプ回路の出力電圧V(i)と電流値I(i)との関係をそれぞれ表した図である。
【図3】本実施例において、抵抗に流れる電流の時間変化を表した図である。
【図4】本実施例において、抵抗に流れる電流を検出すべく実行される制御ルーチンのフローチャートである。
【符号の説明】
10 モータ
30 電流検出装置
32〜36 シャント抵抗
40 アンプ回路
42 マイコン
44 A/D変換器
Claims (5)
- 抵抗に流れる電流を検出する電流検出装置であって、
前記抵抗の両端に生じている電位差を、互いに異なる増幅率で増幅する複数の増幅手段と、
前記複数の増幅手段の出力をそれぞれA/D変換した後に電流値に変換する変換手段と、
前記変換手段の各出力電流値に重み付けを行うことにより、前記抵抗に流れる電流を検出する電流検出手段と、
を備えることを特徴とする電流検出装置。 - 前記電流検出手段は、出力が飽和していない前記増幅手段のうち増幅率の最も大きなものの出力に基づく前記変換手段の出力電流値を、前記抵抗に流れる電流として用いることを特徴とする請求項1又は2記載の電流検出装置。
- 前記電流検出手段は、前記抵抗に流れる電流が、一の前記増幅手段の出力に基づく前記変換手段の飽和電流値と該飽和電流値よりも所定値だけ小さい電流値との間の値である場合、該一の前記増幅手段の出力に基づく前記変換手段の出力電流値と、該一の前記増幅手段の次に増幅率の大きい前記増幅手段の出力に基づく前記変換手段の出力電流値とに基づいて、前記抵抗に流れる電流を検出することを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項記載の電流検出装置。
- 前記電流検出手段は、前記抵抗に流れる電流として用いる前記変換手段の出力電流値を、一の前記増幅手段の出力に基づく出力電流値から他の前記増幅手段の出力に基づく出力電流値へ切り替える場合、該両増幅手段の出力に基づく出力電流値の重み付けを時間変化させることを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項記載の電流検出装置。
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