JP2004116024A - 電気錠制御装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】電気錠6を制御するコントローラCと、このコントローラCに接続した指紋照合ユニット10とを備え、上記コントローラCは、指紋照合ユニット10に入力された指紋が登録した指紋と一致したときに、電気錠6を解錠又は施錠する電気錠制御装置において、上記コントローラCに、暗証番号入力部11を接続し、コントローラCは、指紋照合ユニット10が生体情報を認識した後、上記暗証番号入力部11に暗証番号が入力されると、この暗証番号と予め記憶した登録番号とを比較して、一致している場合にのみ電気錠を解錠または施錠することを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、電気錠の施錠、解錠を制御する電気錠制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図4に示す従来の装置は、電気錠1と、この電気錠1の施錠、解錠を制御するコントローラ2と、このコントローラ2に接続した操作パネル3とを備え、上記操作パネル3には、指紋照合ユニット4と暗証番号入力部5とを設けている。
上記指紋照合ユニット4の検出面4aに指を載せると、その指の指紋を指紋照合ユニット4が認識する。そして、この認識した指紋と事前に登録されている指紋とを照合し、認識した指紋が登録されている指紋と一致すると、コントローラ2が電気錠1を施錠または解錠操作する。一方、認識した指紋が登録した指紋と一致しない場合には、指紋照合ユニット4がエラーと判断して、電気錠1をそのままの状態に保つ。
なお、指紋照合ユニット4が指紋を認識できなかった場合にも、電気錠1をそのままの状態に保つ。
【0003】
上記指紋照合ユニット4を利用すれば、指紋を登録した本人以外、電気錠1を操作することができないので、暗証番号によって電気錠1を操作する「暗証番号照合方式」に比べて高い信頼性と安全性が得られる。すなわち、「暗証番号照合方式」は、入力した暗証番号が正しければ、本人以外でも電気錠1を解錠、施錠することができる。そのため、暗証番号を盗用されるおそれがあり、その分、この「暗証番号照合方式」は信頼性と安全性に欠ける。
これに対して上記「指紋照合方式」では、盗用のおそれがない分、高い信頼性と安全性を得ることができる。
【0004】
ただし、指紋照合ユニット4は、利用者の指紋が薄い場合に、その指紋を認識できないことがある。このように指紋の薄い利用者に対しては「指紋照合方式」を利用できないので、「暗証番号照合方式」を利用するようにしている。すなわち、指紋の認証率の低い人は、数桁の暗証番号を予めコントローラ2に登録しておいて、その暗証番号を暗証番号入力部5から入力することにより、電気錠1を解錠、施錠操作するようにしている。
【0005】
【特許文献1】
特開平9−147104号公報(第3頁〜第6頁)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の装置では、「指紋照合方式」を採用しているにもかかわらず、指紋の認識率の低い人に対しては、「暗証番号照合方式」を利用することになるので、「指紋照合方式」の高い信頼性と安全性が損なわれるという問題があった。
この発明の目的は、「暗証番号照合方式」を利用する人がいる場合であっても、「指紋照合方式」による高い信頼性と安全性を維持することのできる電気錠制御装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
第1の発明は、電気錠を制御するコントローラと、このコントローラに接続した指紋照合ユニットとを備え、上記コントローラは、指紋照合ユニットに入力された指紋が登録した指紋と一致したときに、電気錠を解錠又は施錠する電気錠制御装置において、上記コントローラに、暗証番号入力部を接続し、コントローラは、指紋照合ユニットが生体情報を認識した後、上記暗証番号入力部に暗証番号が入力されると、この暗証番号と予め記憶した登録番号とを比較して、一致している場合にのみ電気錠を解錠または施錠することを特徴とする。
【0008】
第2の発明は、上記第1の発明において、指紋照合ユニットに、振動機構を組み込むとともに、この振動機構は、指紋照合ユニットの捜査状況に応じて作動して、指紋照合ユニットを振動させることを特徴とする。
【0009】
第3の発明は、上記第1又は第2の発明において、指紋照合ユニットの検出面の周囲にガイド部を設けるとともに、このガイド部を発光させる発光機構を設けたことを特徴とする。
【0010】
第4の発明は、上記第3の発明において、発光機構は、複数の発光色を有し、この複数の発光色を、操作状況に応じて変化させることを特徴とする。
【0011】
第5の発明は、上記第1〜第4の発明において、指紋照合ユニットに、複数の指紋を登録するとともに、これら登録した指紋のうち、1または複数の指紋を特殊識別用指紋と設定し、この特殊識別用指紋が指紋照合ユニットに入力されると、特殊識別信号を出力する構成にしたことを特徴とする。
【0012】
第6の発明は、上記第1から第5の発明において、インターホン子機を接続したインターホン親機に、コントローラを接続し、インターホン親機から出力される信号に応じて、コントローラが電気錠を解錠又は施錠する構成にしたことを特徴とする。
【0013】
第7の発明は、上記第1〜第6の発明において、指紋照合ユニットの照合レベルを、調節可能にしたことを特徴とする。
【0014】
第8の発明は、上記第1〜第7の発明において、指紋照合ユニットは、操作状況に応じた音を発する構成にしたことを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】
図1〜図3にこの発明の一実施形態を示す。
図1に示すように、電気錠6にコントローラCを接続するとともに、このコントローラCに操作パネル7を接続している。そして、この操作パネル7からの信号に応じて、上記コントローラCが電気錠6の施錠、解錠を制御するようにしている。
また、上記コントローラCには、インターホン親機8を接続している。そして、インターホン親機8からの信号によって電気錠6を解錠、施錠できるようにしている。
なお、インターホン親機8には、インターホン子機9を接続している。
【0016】
上記操作パネル7は、図2に示すように、指紋照合ユニット10と、暗証番号入力部11とを備えている。
上記指紋照合ユニット10は、その検出面12の周囲に、透明あるいは半透明の材質からなるガイド部13を設けるとともに、このガイド部13内に図示していない発光機構を組み込んでいる。そして、この発光機構によってガイド部13を光らせることにより、夜間など暗い場合でも、指を載せる位置が直ぐに判るようにしている。
なお、上記発光機構は、複数の発光色を備えていて、いろんな色にガイド部13を発光させることができるようにしている。
【0017】
また、上記指紋照合ユニット10には、図示していない振動機構を組み込んでいる。この振動機構は、電動モータを主な構成要素とし、この電動モータを作動させることによって、指紋照合ユニット10に振動を伝えるようにしている。
さらに、上記指紋照合ユニット10は、記憶部と認識部と処理部とを備えている。そして、上記記憶部には、複数の指紋を登録可能にし、また、上記認識部が、認識した指紋と記憶部に登録されている指紋とを比較して、一致するものがあるか無いかを判断する。そして、上記処理部は、認識した指紋が一致する場合に、所定の信号をコントローラCに出力する。コントローラCは、この処理部からの信号に応じて電気錠6を施錠または解錠する。
【0018】
一方、認識した指紋が登録されているいずれの指紋と一致しない場合には、認識部がエラーと判断する。そして、この場合には、処理部から所定の信号は出力されず、コントローラCは電気錠6をそのままの状態を保つ。
【0019】
一方、指紋の薄い人、すなわち指紋照合率の低い利用者は、「暗証番号照合方式」を利用するようにしている。すなわち、事前に数桁の暗証番号を記憶部に登録しておいて、この暗証番号を暗証番号入力部11から入力することで、電気錠6を施錠、解錠するようにしている。ただし、暗証番号を入力する前に、指紋照合ユニット10の検出面12に指を載せるようにしている。このように指紋照合ユニット10の検出面12に指を載せると、指紋照合ユニット7は指紋を認識できなくても、生体情報を認識する。この生体情報とは、検出面12に指が触れたことを検知する信号のことであり、例えば電流値の変化や、温度の変化などである。ただし、生体情報を検知できる信号であれば、これら以外の信号でもよい。
【0020】
上記のようにして生体情報を認識した後、暗証番号入力部11から暗証番号を入力すると、その暗証番号が事前に登録されている番号と一致するか否かを判断する。そして、暗証番号が一致する場合に、上記したように処理部がコントローラCに所定の信号を出力し、電気錠1を施錠または解錠する。
一方、入力した暗証番号が正しくても、事前に指紋照合ユニット10から生体情報を入力していなければエラーと判断して、電気錠1をそのままの状態に保つ。
したがって、この実施形態によれば、生態情報を入力する分、暗証番号だけを入力する従来の「暗証番号照合方式」に比べて、信頼性と安全性を高く維持できる。
【0021】
また、「暗証番号照合方式」の操作手順だけを外部から見ると、指紋照合ユニット10の検出面11に指を載せているために、指紋照合をしているように見える。つまり、指紋照合をしていないにもかかわらず、それについては外部から全く判断できないので、他人に対して、指紋照合が必要だと思わせることができる。このように他人に思わせることができるので、指紋を登録した本人以外は解錠できないという「指紋照合方式」の高い信頼性と安全性を維持することができる。
【0022】
図3は、電気錠6を解錠するときの制御フローを具体的に示したものである。まず、ステップ1で、設定キー(図2参照)を押したか否かを判断する。設設定キーを押した場合にはステップ6に移り、「暗証番号照合方式」に切り換わる。ただし、この設定キーを押さない場合にはステップ2に移り、「指紋照合方式」となる。
【0023】
ステップ2で指紋照合ユニット10の検出面12に指を載せると指紋照合(ステップ3)に移り、また、検出面12に指を載せない場合にはステップ1に戻る。
上記ステップ3で照合した指紋は、ステップ4で照合されて、その指紋が登録されているいずれかの指紋と一致する場合にはステップ5に移り、登録されているいずれの指紋とも一致しない場合にエラーとなる。
上記ステップ5では、照合した指紋が、特殊識別用指紋か否かを判断する。この特殊識別用指紋とは、緊急事態を家の中の人に知らせたり、警備会社に知らせたりするための指紋である。例えば、不審者に尾行されている場合や、強盗などに脅されて鍵を開けなければならない場合に、相手に気づかれずに、それを家の人に知らせる必要がある。
【0024】
上記特殊識別用指紋は、指紋照合に通常用いている指以外の指の指紋を用い、例えば、通常使用する指が人差し指の場合には、薬指を特殊識別用指紋として登録しておく。このように登録した状態で、上記ステップ5において、照合した指紋が人差し指の指紋であれば、上記ステップ5でNOと判断されて電気錠6が解錠される。また、照合した指紋が薬指の指紋であれば、YESと判断されて、指紋照合ユニット10がコントローラCに特殊識別信号を出力する。このように特殊識別信号が出力されると、コントローラCがインターホン親機8の警報を鳴らして、緊急事態を家の中の人に知らせるようにしている。
なお、上記特殊識別信号が出力されると、それが警備会社に自動的に伝わるようにしておいてもよい。
また、この実施形態では、特殊識別用指紋と認識した場合に、特殊識別信号を出力して警報を鳴らすようにしているが、警報とともに電気錠6を解錠するようにしてもよい。
【0025】
一方、上記ステップ1において、設定キーを押して「暗証番号照合方式」に切り換えた場合、検出面12に指を載せると、ステップ6でYESと判断されて、ステップ7に移る。なお、指を載せない場合には、ステップ1に戻る。
上記ステップ7で生体情報が認識されると、ステップ8に移り、暗証番号を入力する。そして、この入力した暗証番号が、ステップ9において、登録されている暗証番号と一致するか否か判断される。入力した暗証番号が一致する場合には、YESと判断されて電気錠6を解錠する。ただし、ステップ7で生体情報が検知されない場合や、生体情報を入力せずに暗証番号を入力した場合にはエラーとなり、電気錠6はそのままの状態を保つ。このように生体情報の有無を利用することによって、「暗証番号照合方式」の場合でも、「指紋照合方式」の信頼性と安全性を維持するようにしている。
【0026】
上記制御フローでは、設定キーを押すことによって「暗証番号照合方式」に切り換えるようにしているが、「指紋照合方式」のときに指紋が認識されない場合にも、「暗証番号照合方式」に自動的に切り換えるようにしてもよい。また、指紋認識が連続して複数回エラーになった場合に「暗証番号照合方式」に切り換えるようにしてもよい。
【0027】
なお、この実施形態では、指紋を認識した場合や認識した指紋が登録した指紋と一致する場合、あるいはエラーと判断した場合などに、指紋照合ユニット10に組み込んだ振動機構を作動させて、指紋照合ユニット10を振動させるようにしている。このように指紋照合ユニット10を振動させることによって、検出面12に触れている利用者に、入力状況を認識させるようにしている。
また、このように指紋照合ユニット10を振動させると同時にガイド部13を点滅させたり発光色を変えたりしてもよい。このようにすれば、周囲が暗い場合でも、利用者に入力状況を認識させることができる。
さらに、上記振動及び発光とともに音を鳴らすようにしてもよい。さらにまた、振動と発光と音との組み合わせによって操作状態を知らせてもいいし、振動、発光、音のいずれか1つだけを採用してもよい。
【0028】
上記したように電気錠6は、操作パネル7からの信号に基づいてコントローラCが制御しているが、上記インターホン親機8によっても電気錠6を施錠又は解錠操作できるようにしている。したがって、例えばインターホン子機9によって来客が来たことがわかった場合には、入口まで行かなくても、インターホン親機8によって電気錠6を遠隔操作することができる。
【0029】
また、上記指紋照合ユニット10は、指紋の照合レベルを調節できるようにしている。照合レベルを上げると信頼性が向上するが、その分、照合率が低下する。逆に照合レベルを下げると、照合率が向上するが、信頼性が低下する。
この照合レベルは、電気錠6を利用する場所や、利用者の指紋の濃さ等に応じて適宜設定するようにすればよい。
【0030】
【発明の効果】
第1の発明によれば、指紋照合ユニットが生体情報を認識した後、暗証番号を入力するようにしたので、暗証番号だけを入力する「暗証番号照合方式」に比べて高い信頼性と安全性を得ることができる。
また、生体情報を入力する際、指紋照合ユニットに指を載せているので、他人に対して指紋照合が必要であると思わせることができる。そのため、暗証番号照合方式」を採用しても、「指紋照合方式」の高い信頼性と安全性を維持することができる。
【0031】
第2の発明によれば、振動機構によって、指紋照合ユニットの操作状況に応じてこの指紋照合ユニットを振動させる構成にしたので、暗闇でも利用者に操作状況を知らせることができる。
第3の発明によれば、発光機構によってガイド部を発光させる構成にしたので、暗闇でも指を載せる位置を直ぐに特定することができる。
【0032】
第4の発明によれば、操作状態に応じて発光機構の色を変化させる構成にしたので、操作状況を視覚で利用者に知らせることができる。
第5の発明によれば、設定した特殊識別用指紋が指紋照合ユニットに入力されると、コントローラが特殊識別信号を出力する構成にしたので、この特殊識別信号に応じてコントローラが警報を鳴らすように設定しておけば、不審者等に気が付かれずに、非常事態を周囲に連絡することができる。
【0033】
第6の発明によれば、インターホン親機によって電気錠を解錠又は施錠することができるので、来客などの場合に素早く電気錠を操作することができる。
第7の発明によれば、指紋照合ユニットの照合レベルを調節可能にしたので、レベルを下げれば、指紋の薄い人でも、「指紋照合方式」を利用することができる。
【0034】
第8の発明によれば、指紋照合ユニットの操作状況に応じた音を発する構成にしたので、操作状況を利用者に簡単に判らせることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態の装置の全体図である。
【図2】操作パネル7の拡大図である。
【図3】制御フローである。
【図4】従来例の装置の全体図である。
【符号の説明】
C コントローラ
6 電気錠
8 インターホン親機
9 インターホン子機
10 指紋照合ユニット
11 暗証番号入力部
12 検出面
13 ガイド部
Claims (8)
- 電気錠を制御するコントローラと、このコントローラに接続した指紋照合ユニットとを備え、上記コントローラは、指紋照合ユニットに入力された指紋が登録した指紋と一致したときに、電気錠を解錠又は施錠する電気錠制御装置において、上記コントローラに、暗証番号入力部を接続し、コントローラは、指紋照合ユニットが生体情報を認識した後、上記暗証番号入力部に暗証番号が入力されると、この暗証番号と予め記憶した登録番号とを比較して、一致している場合にのみ電気錠を解錠または施錠することを特徴とする電気錠制御装置。
- 指紋照合ユニットに、振動機構を組み込むとともに、この振動機構は、指紋照合ユニットの操作状況に応じて作動して、指紋照合ユニットを振動させることを特徴とする請求項1記載の電気錠制御装置。
- 指紋照合ユニットの検出面の周囲にガイド部を設けるとともに、このガイド部を発光させる発光機構を設けたことを特徴とする請求項1または2記載の電気錠制御装置。
- 発光機構は、複数の発光色を有し、この複数の発光色を、操作状況に応じて変化させることを特徴とする請求項3記載の電気錠制御装置。
- 指紋照合ユニットに、複数の指紋を登録するとともに、これら登録した指紋のうち、1または複数の指紋を特殊識別用指紋と設定し、この特殊識別用指紋が指紋照合ユニットに入力されると、特殊識別信号を出力する構成にしたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1に記載の電気錠制御装置。
- インターホン子機を接続したインターホン親機に、コントローラを接続し、インターホン親機から出力される信号に応じて、コントローラが電気錠を解錠又は施錠する構成にしたことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1に記載の電気錠制御装置。
- 指紋照合ユニットの照合レベルを、調節可能にしたことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1に記載の電気錠制御装置。
- 指紋照合ユニットは、操作状況に応じた音を発する構成にしたことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1に記載の電気錠制御装置。
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