JP2004115386A - 光学活性イソオキサゾリン誘導体の製法 - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はニトリルオキシドの不斉付加反応による光学活性イソオキサゾリン誘導体の製法に関する。光学活性イソオキサゾリン誘導体は、各種医薬、農薬の合成原料として有用である。
【0002】
【従来の技術】
下記一般式(1)
【0003】
【化5】
(式中、R1は水素、メチル基、フェニル基、置換フェニル基を表す。)
で示されるアキラルなオキサゾリジノン誘導体を原料とし、不斉反応により、光学活性なイソオキサゾリジン誘導体を得る従来法としては、ルイス酸及び光学活性配位子存在下、塩化ベンゾヒドロキシモイルより系内で誘導されるベンゾ二トリルオキシドと3−アクロイル−1,3−オキサゾリン−2−オンの反応により光学活性な3−(3−フェニル−2−イソオキサゾリン−5−カルボニル)−1,3−オキサゾリン−2−オンを光学純度1〜42%eeで得ている(非特許文献1)。
【0004】
【非特許文献1】
社団法人日本化学編集「日本化学会第81春季年会−講演要旨集 II」社団法人日本化学会発行、平成14年3月11日発行、第1035頁、講演番号3G−46及び3G−47
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来技術に関しては、ベンゾ二トリルオキシドを用いた場合のみの反応例であり、2,4,6−トリメチルフェニルニトリルオキシドを用い、光学活性な3−[3−(2,4,6−トリメチルフェニル)−2−イソオキサゾリン−5−カルボニル]−1,3−オキサゾリン−2−オンを得る方法は知られていない。
【0006】
本発明は、上記一般式(1)で示されるアキラルなオキサゾリジノン誘導体を原料として、不斉反応により、下記一般式(3)
【0007】
【化6】
(式中、*印は不斉炭素を示し、R1は上記と同じ定義である。)
で示されるイソオキサゾリン誘導体を製造する方法を提供することをその目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、アキラルなイソオキサゾリン誘導体を原料とし、メシトニトリルとの不斉反応による光学活性イソオキサゾリン誘導体の製造方法について鋭意検討した結果、ルイス酸と光学活性配位子の存在下、反応させることにより光学活性イソオキサゾリン誘導体が得られることを見出し、本発明を完成させるに至った。すなわち本発明は、下記一般式(1)
【0009】
【化7】
(式中、R1は水素、メチル基、フェニル基、置換フェニル基を表す。)
で示されるオキサゾリジノン誘導体と下記式(2)
【0010】
【化8】
で示されるニトリルオキシドを、ルイス酸と光学活性配位子の存在下、反応させることを特徴とする下記一般式(3)
【0011】
【化9】
(式中、*印は不斉炭素を示し、R1は上記と同じ定義である。)
で示される光学活性イソオキサゾリン誘導体の製法である。
【0012】
本発明を以下詳細に説明する。
【0013】
本発明の実施に当っては、上記一般式(1)で示されるオキサゾリジノン誘導体、不斉配位子及び溶剤を仕込んだ系に、上記式(2)で示されるニトリルオキシドを一括、分割または連続供給し反応を実施することが好ましい。
【0014】
本発明において、適用可能な上記一般式(1)で示されるオキサゾリジノン誘導体としては、具体的には、3−アクロイル−1,3−オキサゾリン−2−オン、3−クロトノイル−1,3−オキサゾリン−2−オン、3−シンナモイル−1,3−オキサゾリン−2−オン等が挙げられる。
【0015】
本発明において、上記式(2)で示されるニトリルオキシドは、2,4,6−トリメチルフェニルニトリルオキシドを示し、上記一般式(1)で示されるオキサゾリジノン誘導体に対して通常1〜1.5モル量用いる。
【0016】
本発明の反応により得られる上記一般式(3)で示されるイソオキサゾリン誘導体としては、上記一般式(1)で示されるオキサゾリジノン誘導体と、上記式(2)で示されるニトリルオキシドとの反応生成物の全てを示すが、具体的には、3−[3−(2,4,6−トリフェニル)−2−イソオキサゾリン−5−カルボニル]−1,3−オキサゾリジン−2−オン、3−[3−(2,4,6−トリフェニル)−4−メチル−2−イソオキサゾリン−5−カルボニル]−1,3−オキサゾリジン−2−オン、3−[3−(2,4,6−トリメチルフェニル)−4−フェニル−2−イソオキサゾリン−5−カルボニル]−1,3−オキサゾリジン−2−オン等の、そのイソオキサゾリン環上の5位の炭素、又は4位及び5位の炭素が光学活性な化合物を示す。
【0017】
本発明に適用可能なルイス酸としては、特に限定するものではないが、具体的には、塩化マグネシウム、臭化マグネシウム、ヨウ化マグネシウム、硫酸マグネシウム、硝酸マグネシウム、炭酸マグネシウム、過塩素酸マグネシウム、過臭素酸マグネシウム、酢酸マグネシウム、シュウ酸マグネシウム、マグネシウムメトキサイド、マグネシウムエトキサイド、マグネシウムイソプロポキサイド、ステアリン酸マグネシウム、マグネシウムトリフルオロアセテート、マグネシウムトリフルオロメタンスルフォネート、塩化ランタン、塩化イッテルビウム、ランタントリフルオロメタンスルホネート、イッテルビウムトリフルオロメタンスルホネート、塩化チタン、塩化亜鉛、塩化スズ、塩化鉄、塩化アルミ等が挙げられる。ルイス酸の使用量としては、反応に用いるオキサゾリジノン誘導体に対して通常0.1〜2モル量である。
【0018】
本発明に使用する光学活性配位子としては、特に限定するものではないが、下記一般式(4)
【0019】
【化10】
(式中、R2はメチル基、エチル基、炭素数3〜6の直鎖若しくは分岐したアルキル基、フェニル基、又はベンジル基を示し、−A=は−CH=又は−N=を示す。)
で示されるビスオキサゾリン誘導体が特に好ましく使用される。
【0020】
本発明において、上記一般式(4)で示されるビスオキサゾリン誘導体としては、特に限定するものではないが、具体的には、[(R−(R*,R*)]−2,6−ビス[4,5−ジヒドロ−4−フェニル−2−オキサゾリル]ピリジン、[(R−(R*,R*)]−2,6−ビス[4,5−ジヒドロ−4−i−プロピル−2−オキサゾリル]ピリジン、[(R−(R*,R*)]−2,6−ビス[4,5−ジヒドロ−4−ベンジル−2−オキサゾリル]ピリジン、[(R−(R*,R*)]−1,3−ビス[4,5−ジヒドロ−4−フェニル−2−オキサゾリル]ベンゼン、[(S−(S*,S*)]−2,6−ビス[4,5−ジヒドロ−4−フェニル−2−オキサゾリル]ピリジン、[(S−(S*,S*)]−2,6−ビス[4,5−ジヒドロ−4−i−プロピル−2−オキサゾリル]ピリジン、[(S−(S*,S*)]−2,6−ビス[4,5−ジヒドロ−4−ベンジル−2−オキサゾリル]ピリジン、[(S−(S*,S*)]−1,3−ビス[4,5−ジヒドロ−4−フェニル−2−オキサゾリル]ベンゼン等が挙げられ、反応に使用するルイス酸に対して通常1〜1.5モル量使用する。
【0021】
本発明の反応に用いる溶剤としては、反応に不活性な溶剤であればあらゆるものが適用可能であり、具体的には、ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素系溶剤、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル系溶剤、ベンゼン、トルエン、エチルベンゼン、キシレン、メシチレン等の芳香族炭化水素系溶剤、アセトニトリル、ベンゾニトリル等のニトリル系溶剤等が挙げられる。溶剤の使用量としては、特に限定するものではないが、反応に用いるオキサゾリジノン誘導体1mmolに対して1〜24mlの量を用いる。
【0022】
本発明において、反応温度としては−70℃〜30℃の範囲で実施可能であるが、最も良い成績を得るためには−10℃〜20℃の範囲で反応を実施することが好ましい。
【0023】
本発明において、反応時間は、基質、反応温度等により異なるが6〜100時間の間で反応は完結する。
【0024】
【発明の効果】
本発明によれば、アキラルなオキサゾリジノン誘導体より光学活性なイソオキサゾリン誘導体を得ることが可能となった。本発明の光学活性イソオキサゾリン誘導体は、各種医薬、農薬の合成原料として有用であり、本発明は工業的に極めて有意義である。
【0025】
【実施例】
以下実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明は実施例のみに限定されるものではない。
【0026】
なお実施例で使用した光学活性配位子について、下記略号にて実施例中に表示した。
【0027】
(S)−ip−pybox:[(S−(S*,S*)]−2,6−ビス[4,5−ジヒドロ−4−i−プロピル−2−オキサゾリル]ピリジン
(R)−ph−pybox:[(R−(R*,R*)]−2,6−ビス[4,5−ジヒドロ−4−フェニル−2−オキサゾリル]ピリジン
(S)−bn−pybox:[(S−(S*,S*)]−2,6−ビス[4,5−ジヒドロ−4−ベンジル−2−オキサゾリル]ピリジン
また光学純度の分析は高速液体クロマトグラフィーにより行った(ポンプ:東ソー製CCPM−II、検出器:東ソー製UV−8020、恒温槽:東ソー製CO−8010)。
【0028】
参考例1 3−[3−(2,4,6−トリメチルフェニル)−2−イソオキサゾリン−5−カルボニル]−1,3−オキサゾリン−2−オンの光学純度測定例ダイセル製光学異性体分離用カラムChiralcel OD−H(4.6mmID×250mmL)を装着したHPLC装置で行い、ヘキサン/2−プロパノール(1/1;vol/vol,流速;0.8ml/min)を溶出液として用いた。光学異性体の保持時間は、3−[(5S)−3−(2,4,6−トリメチルフェニル−2−イソオキサゾリン−5−カルボニル]−1,3−オキサゾリン−2−オンは12分、3−[(5R)−3−(2,4,6−トリメチルフェニル−2−イソオキサゾリン−5−カルボニル]−1,3−オキサゾリン−2−オンは16分であった。
【0029】
実施例1
予め減圧下140℃で24時間加熱乾燥したMgBr2(23.0mg,0.125mmol)に(S)−ip−pybox(41.4mg,0.138mmol)を加え、窒素雰囲気下で乾燥ジクロロメタン(0.2ml)を加えた後に室温で3時間攪拌した。調製したMgBr2/(S)−ip−pybox錯体に、3−アクリルロイル−1,3−オキサゾリジン−2−オン(17.7mg,0.125mmol)のジクロロメタン(0.1ml)溶液を加えて室温で20分間攪拌した。続いて、30分毎に2,4,6−トリフェニルニトリルオキシド(以下、メシトニトリルオキシドと略す,2.2mg,0.014mmol)のジクロロメタン(20μl)溶液を加え[計10回、メシトニトリルオキシド(22.3mg,0.138mmol)]、室温でさらに3時間攪拌した。反応混合物を酢酸エチル(5ml)で希釈し、セライト545を通じて濾過し、該セライトを酢酸エチル(計50ml)で洗浄した。濾液と洗液とを合わせて減圧下で濃縮し、得られた無色固体(70.4mg)をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、ヘキサン−酢酸エチル(1/1,vol/vol)溶出分より対応する付加環化体(15.0mg,40%,31%ee(S体))及び(S)−ip−pybox(23.5mg,57%)をそれぞれ無色固体として得た。
【0030】
実施例2
Mg(ClO4)2(27.9mg,0.125mmol)に(S)−ip−pybox(41.4mg,0.138mmol)を加え、窒素雰囲気下で乾燥ジクロロメタン(0.2ml)を加えた後に室温で3時間攪拌した。調製したMg(ClO4)2/(S)−ip−pybox錯体に、3−アクリルロイル−1,3−オキサゾリジン−2−オン(17.7mg,0.125mmol)のジクロロメタン(0.1ml)溶液を加えて室温で20分間攪拌した。続いて、30分毎にメシトニトリルオキシド(2.2mg,0.014mmol)のジクロロメタン(20μl)溶液を加え[計10回、メシトニトリルオキシド(22.3mg,0.138mmol)]、室温でさらに3時間攪拌した。反応混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、ヘキサン−酢酸エチル(1/1,vol/vol)溶出分より対応する付加環化体(31.4mg,83%,23%ee(S体))及び(S)−ip−pybox(33.8mg,82%)をそれぞれ無色固体として得た。
【0031】
実施例3
予め減圧下140℃で24時間加熱乾燥したYb(OTf)3(77.5mg,0.125mmol)に(R)−ph−pybox(50.8mg,0.138mmol)を加え、窒素雰囲気下で乾燥ジクロロメタン(0.2ml)を加えた後に室温で3時間攪拌した。調製したYb(OTf)3/(R)−ph−pybox錯体に、3−アクリルロイル−1,3−オキサゾリジン−2−オン(17.7mg,0.125mmol)のジクロロメタン(0.1ml)溶液を加えて室温で20分間攪拌した。続いて、30分毎にメシトニトリルオキシド(2.2mg,0.014mmol)のジクロロメタン(20μl)溶液を加え[計10回、メシトニトリルオキシド(22.3mg,0.138mmol)]、室温でさらに3時間攪拌した。反応混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、ヘキサン−酢酸エチル(1/1,vol/vol)溶出分より対応する付加環化体(37.8mg,100%,17%ee(R体))を無色固体として得た。
【0032】
実施例4
予め減圧下140℃で24時間加熱乾燥したYb(OTf)3(77.5mg,0.125mmol)に(S)−bn−pybox(54.7mg,0.138mmol)を加え、窒素雰囲気下で乾燥ジクロロメタン(0.2ml)を加えた後に室温で3時間攪拌した。調製したYb(OTf)3/(S)−bn−pybox錯体に、3−アクリルロイル−1,3−オキサゾリジン−2−オン(17.7mg,0.125mmol)のジクロロメタン(0.1ml)溶液を加えて室温で20分間攪拌した。続いて、30分毎にメシトニトリルオキシド(2.2mg,0.014mmol)のジクロロメタン(20μl)溶液を加え[計10回、メシトニトリルオキシド(22.3mg,0.138mmol)]、室温でさらに3時間攪拌した。反応混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、ヘキサン−酢酸エチル(1/1,vol/vol)溶出分より対応する付加環化体(29.6mg,78%,20%ee(S体))を無色固体として得た。
【0033】
実施例5
予め減圧下140℃で24時間加熱乾燥したMgBr2(23.0mg,0.125mmol)に(S)−ip−pybox(41.4mg,0.138mmol)を加え、窒素雰囲気下で乾燥ジクロロメタン(0.2ml)を加えた後に室温で3時間攪拌した。調製したMgBr2/(S)−ip−pybox錯体を0℃に冷却したのち、3−アクリルロイル−1,3−オキサゾリジン−2−オン(17.7mg,0.125mmol)のジクロロメタン(0.1ml)溶液を加えて0℃で20分間攪拌した。続いて、1.5時間毎にメシトニトリルオキシド(5.5mg,0.034mmol)のジクロロメタン(50μl)溶液を加え[計4回、メシトニトリルオキシド(22.3mg,0.138mmol)]、0℃でさらに12時間攪拌した。反応混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、ヘキサン−酢酸エチル(1/1,vol/vol)溶出分より対応する付加環化体(31.0mg,82%,45%ee(S体))及び(S)−ip−pybox(18.8mg,45%)をそれぞれ無色固体として得た。
【0034】
実施例6
予め減圧下140℃で24時間加熱乾燥したYb(OTf)3(77.5mg,0.125mmol)に(S)−bn−pybox(54.7mg,0.138mmol)を加え、窒素雰囲気下で乾燥ジクロロメタン(0.2ml)を加えた後に室温で3時間攪拌した。調製したYb(OTf)3/(S)−bn−pybox錯体を0℃に冷却したのち、3−アクリルロイル−1,3−オキサゾリジン−2−オン(17.7mg,0.125mmol)のジクロロメタン(0.1ml)溶液を加えて0℃で20分間攪拌した。続いて、1.5時間毎にメシトニトリルオキシド(5.5mg,0.034mmol)のジクロロメタン(50μl)溶液を[計4回、メシトニトリルオキシド(22.3mg,0.138mmol)]加え、0℃でさらに12時間攪拌した。反応混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、ヘキサン−酢酸エチル(1/1,vol/vol)溶出分より対応する付加環化体(37.9mg,100%,31%ee(S体))を無色固体として得た。
【0035】
実施例7
予め減圧下140℃で24時間加熱乾燥したYb(OTf)3(77.5mg,0.125mmol)に(S)−ip−pybox(41.4mg,0.138mmol)を加え、窒素雰囲気下で乾燥ジクロロメタン(0.2ml)を加えた後に室温で3時間攪拌した。調製したYb(OTf)3/(S)−ip−pybox錯体に、3−アクリルロイル−1,3−オキサゾリジン−2−オン(17.7mg,0.125mmol)のジクロロメタン(0.1ml)溶液を加えて室温で20分間攪拌した。続いて、1.5時間毎にメシトニトリルオキシド(55.5mg,0.034mmol)のジクロロメタン(50μl)溶液を[計4回、メシトニトリルオキシド(22.3mg,0.138mmol)]加え、室温でさらに3時間攪拌した。反応混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、ヘキサン−酢酸エチル(1/1,vol/vol)溶出分より対応する付加環化体(26.0mg,69%,27%ee(S体))を無色固体として得た。
【0036】
実施例8
予め減圧下140℃で24時間加熱乾燥したMgBr2(23.0mg,0.125mmol)に(S)−ip−pybox(41.4mg,0.138mmol)を加え、窒素雰囲気下で乾燥ジクロロメタン(0.2ml)を加えた後に室温で3時間攪拌した。調製したMgBr2/(S)−ip−pybox錯体を0℃に冷却したのち、3−アクリルロイル−1,3−オキサゾリジン−2−オン(17.7mg,0.125mmol)のジクロロメタン(0.1ml)溶液を加えて0℃で20分間攪拌した。続いて、メシトニトリルオキシド(22.3mg,0.138mmol)のジクロロメタン(0.2ml)溶液を30分毎に50μl(0.28当量)ずつ加え、0℃でさらに12時間攪拌した。反応混合物を酢酸エチル(5ml)で希釈し、セライト545を通じて濾過し、セライトを酢酸エチル(計50ml)で洗浄した。濾液と洗液とを合わせて減圧下で濃縮し、得られた無色固体(81.5mg)をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、ヘキサン−酢酸エチル(1/1,vol/vol)溶出分より対応する付加環化体(34.6mg,91%,43%ee(S体))及び(S)−ip−pybox(12.0mg,29%)をそれぞれ無色固体として得た。
【0037】
実施例9
Mg(ClO4)2(27.9mg,0.125mmol)に(S)−ip−pybox(41.4mg,0.138mmol)を加え、窒素雰囲気下で乾燥ジクロロメタン(0.2ml)を加えた後に室温で3時間攪拌した。調製したMg(ClO4)2/(S)−ip−pybox錯体を0℃に冷却したのち、3−アクリルロイル−1,3−オキサゾリジン−2−オン(17.7mg,0.125mmol)のジクロロメタン(0.1ml)溶液を加えて0℃で20分間攪拌した。続いて、メシトニトリルオキシド(22.3mg,0.138mmol)のジクロロメタン(0.2ml)溶液を30分毎に50μl(0.28当量)ずつ加え、0℃でさらに12時間攪拌した。反応混合物を酢酸エチル(5ml)で希釈し、セライト545を通じて濾過し、セライトを酢酸エチル(計50ml)で洗浄した。濾液と洗液とを合わせて減圧下で濃縮し、得られた無色油状物質(124.3mg)をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、ヘキサン−酢酸エチル(1/1,vol/vol)溶出分より対応する付加環化体(32.3mg,85%,32%ee(S体))及び(S)−ip−pybox(17.4mg,42%)をそれぞれ無色固体として得た。
【0038】
実施例10
予め減圧下140℃で24時間加熱乾燥したMgBr2(23.0mg,0.125mmol)に(S)−ip−pybox(41.4mg,0.138mmol)を加え、窒素雰囲気下で乾燥ジクロロメタン(0.2ml)を加えた後に室温で3時間攪拌した。調製したMgBr2/(S)−ip−pybox錯体に、3−アクリルロイル−1,3−オキサゾリジン−2−オン(17.7mg,0.125mmol)のジクロロメタン(0.1ml)溶液を加えて室温で20分間攪拌した。続いて、メシトニトリルオキシド(22.3mg,0.138mmol)のジクロロメタン(0.2ml)溶液を30分毎に50μl(0.28当量)ずつ加え、室温でさらに3時間攪拌した。反応混合物を酢酸エチル(5ml)で希釈し、セライト545を通じて濾過し、セライトを酢酸エチル(計50ml)で洗浄した。濾液と洗液とを合わせて減圧下で濃縮し、得られた無色固体(46.9mg)をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、ヘキサン−酢酸エチル(1/1,vol/vol)溶出分より対応する付加環化体(26.6mg,70%,41%ee(S体))及び(S)−ip−pybox(6.7mg,16%)をそれぞれ無色固体として得た。
【0039】
実施例11
予め減圧下140℃で24時間加熱乾燥したYb(OTf)3(77.5mg,0.125mmol)に(S)−bn−pybox(54.7mg,0.138mmol)を加え、窒素雰囲気下で乾燥ジクロロメタン(0.2ml)を加えた後に室温で3時間攪拌した。調製したYb(OTf)3/(S)−bn−pybox錯体に、3−アクリルロイル−1,3−オキサゾリジン−2−オン(17.7mg,0.125mmol)のジクロロメタン(0.1ml)溶液を加えて室温で20分間攪拌した。続いて、メシトニトリルオキシド(22.3mg,0.138mmol)のジクロロメタン(0.2ml)溶液を30分毎に50μl(0.28当量)ずつ加え、室温でさらに3時間攪拌した。反応混合物を酢酸エチル(5ml)で希釈し、セライト545を通じて濾過し、セライトを酢酸エチル(計50ml)で洗浄した。濾液と洗液とを合わせて減圧下で濃縮し、得られた淡黄色油状物質(189.0mg)をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、ヘキサン−酢酸エチル(1/1,vol/vol)溶出分より対応する付加環化体(17.8mg,47%,17%ee(S体))を無色固体として得た。
【0040】
実施例12
予め減圧下140℃で24時間加熱乾燥したYb(OTf)3(77.5mg,0.125mmol)に(S)−bn−pybox(54.7mg,0.138mmol)を加え、窒素雰囲気下で乾燥ジクロロメタン(0.2ml)を加えた後に室温で3時間攪拌した。調製したYb(OTf)3/(S)−bn−pybox錯体を0℃に冷却したのち、3−アクリルロイル−1,3−オキサゾリジン−2−オン(17.7mg,0.125mmol)のジクロロメタン(0.1ml)溶液を加えて0℃で20分間攪拌した。続いて、30分毎にメシトニトリルオキシド(2.2mg,0.014mmol)のジクロロメタン(20μl)溶液を加え[計10回、メシトニトリルオキシド(23.3mg,0.138mmol)]、0℃でさらに12時間攪拌した。反応混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、ヘキサン−酢酸エチル(1/1,vol/vol)溶出分より対応する付加環化体(29.9mg,79%,30%ee(S体))を無色固体として得た。
【0041】
3−[3−(2,4,6−トリメチルフェニル)−2−イソオキサゾリン−5−カルボニル]−1,3−オキサゾリジン−2−オンの物性値
外観:無色針状結晶
融点:114.7−115.1℃
旋光度(39.5%ee(S)のサンプル):
[α]D 25=32.6°(C=1.35,CHCl3)
IR(KBr):2975,2900,1800,1785,1690,1600,1470,1415,1385,1320,1280,1225,1110,1040,980,940,910,860,820,740,700,670,610cm−1
1H−NMR(CDCl3)δ=2.24(s,6H,−Me),2.29(s,3H,−Me),3.45(dd,J=17.8,5.9Hz,1H),3.58(dd,J=17.8,11.2Hz,1H),4.02−4.18(m,2H),4.50−4.56(m,2H),6.19(dd,J=11.2,5.9Hz,1H),6.89(s,2H)
13C−NMR(CDCl3)δ=19.55,20.99,42.00,42.45,62.90,76.53,124.91,128.41,136.66,138.98,153.21,156.87,169.27
【発明の属する技術分野】
本発明はニトリルオキシドの不斉付加反応による光学活性イソオキサゾリン誘導体の製法に関する。光学活性イソオキサゾリン誘導体は、各種医薬、農薬の合成原料として有用である。
【0002】
【従来の技術】
下記一般式(1)
【0003】
【化5】
(式中、R1は水素、メチル基、フェニル基、置換フェニル基を表す。)
で示されるアキラルなオキサゾリジノン誘導体を原料とし、不斉反応により、光学活性なイソオキサゾリジン誘導体を得る従来法としては、ルイス酸及び光学活性配位子存在下、塩化ベンゾヒドロキシモイルより系内で誘導されるベンゾ二トリルオキシドと3−アクロイル−1,3−オキサゾリン−2−オンの反応により光学活性な3−(3−フェニル−2−イソオキサゾリン−5−カルボニル)−1,3−オキサゾリン−2−オンを光学純度1〜42%eeで得ている(非特許文献1)。
【0004】
【非特許文献1】
社団法人日本化学編集「日本化学会第81春季年会−講演要旨集 II」社団法人日本化学会発行、平成14年3月11日発行、第1035頁、講演番号3G−46及び3G−47
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来技術に関しては、ベンゾ二トリルオキシドを用いた場合のみの反応例であり、2,4,6−トリメチルフェニルニトリルオキシドを用い、光学活性な3−[3−(2,4,6−トリメチルフェニル)−2−イソオキサゾリン−5−カルボニル]−1,3−オキサゾリン−2−オンを得る方法は知られていない。
【0006】
本発明は、上記一般式(1)で示されるアキラルなオキサゾリジノン誘導体を原料として、不斉反応により、下記一般式(3)
【0007】
【化6】
(式中、*印は不斉炭素を示し、R1は上記と同じ定義である。)
で示されるイソオキサゾリン誘導体を製造する方法を提供することをその目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、アキラルなイソオキサゾリン誘導体を原料とし、メシトニトリルとの不斉反応による光学活性イソオキサゾリン誘導体の製造方法について鋭意検討した結果、ルイス酸と光学活性配位子の存在下、反応させることにより光学活性イソオキサゾリン誘導体が得られることを見出し、本発明を完成させるに至った。すなわち本発明は、下記一般式(1)
【0009】
【化7】
(式中、R1は水素、メチル基、フェニル基、置換フェニル基を表す。)
で示されるオキサゾリジノン誘導体と下記式(2)
【0010】
【化8】
で示されるニトリルオキシドを、ルイス酸と光学活性配位子の存在下、反応させることを特徴とする下記一般式(3)
【0011】
【化9】
(式中、*印は不斉炭素を示し、R1は上記と同じ定義である。)
で示される光学活性イソオキサゾリン誘導体の製法である。
【0012】
本発明を以下詳細に説明する。
【0013】
本発明の実施に当っては、上記一般式(1)で示されるオキサゾリジノン誘導体、不斉配位子及び溶剤を仕込んだ系に、上記式(2)で示されるニトリルオキシドを一括、分割または連続供給し反応を実施することが好ましい。
【0014】
本発明において、適用可能な上記一般式(1)で示されるオキサゾリジノン誘導体としては、具体的には、3−アクロイル−1,3−オキサゾリン−2−オン、3−クロトノイル−1,3−オキサゾリン−2−オン、3−シンナモイル−1,3−オキサゾリン−2−オン等が挙げられる。
【0015】
本発明において、上記式(2)で示されるニトリルオキシドは、2,4,6−トリメチルフェニルニトリルオキシドを示し、上記一般式(1)で示されるオキサゾリジノン誘導体に対して通常1〜1.5モル量用いる。
【0016】
本発明の反応により得られる上記一般式(3)で示されるイソオキサゾリン誘導体としては、上記一般式(1)で示されるオキサゾリジノン誘導体と、上記式(2)で示されるニトリルオキシドとの反応生成物の全てを示すが、具体的には、3−[3−(2,4,6−トリフェニル)−2−イソオキサゾリン−5−カルボニル]−1,3−オキサゾリジン−2−オン、3−[3−(2,4,6−トリフェニル)−4−メチル−2−イソオキサゾリン−5−カルボニル]−1,3−オキサゾリジン−2−オン、3−[3−(2,4,6−トリメチルフェニル)−4−フェニル−2−イソオキサゾリン−5−カルボニル]−1,3−オキサゾリジン−2−オン等の、そのイソオキサゾリン環上の5位の炭素、又は4位及び5位の炭素が光学活性な化合物を示す。
【0017】
本発明に適用可能なルイス酸としては、特に限定するものではないが、具体的には、塩化マグネシウム、臭化マグネシウム、ヨウ化マグネシウム、硫酸マグネシウム、硝酸マグネシウム、炭酸マグネシウム、過塩素酸マグネシウム、過臭素酸マグネシウム、酢酸マグネシウム、シュウ酸マグネシウム、マグネシウムメトキサイド、マグネシウムエトキサイド、マグネシウムイソプロポキサイド、ステアリン酸マグネシウム、マグネシウムトリフルオロアセテート、マグネシウムトリフルオロメタンスルフォネート、塩化ランタン、塩化イッテルビウム、ランタントリフルオロメタンスルホネート、イッテルビウムトリフルオロメタンスルホネート、塩化チタン、塩化亜鉛、塩化スズ、塩化鉄、塩化アルミ等が挙げられる。ルイス酸の使用量としては、反応に用いるオキサゾリジノン誘導体に対して通常0.1〜2モル量である。
【0018】
本発明に使用する光学活性配位子としては、特に限定するものではないが、下記一般式(4)
【0019】
【化10】
(式中、R2はメチル基、エチル基、炭素数3〜6の直鎖若しくは分岐したアルキル基、フェニル基、又はベンジル基を示し、−A=は−CH=又は−N=を示す。)
で示されるビスオキサゾリン誘導体が特に好ましく使用される。
【0020】
本発明において、上記一般式(4)で示されるビスオキサゾリン誘導体としては、特に限定するものではないが、具体的には、[(R−(R*,R*)]−2,6−ビス[4,5−ジヒドロ−4−フェニル−2−オキサゾリル]ピリジン、[(R−(R*,R*)]−2,6−ビス[4,5−ジヒドロ−4−i−プロピル−2−オキサゾリル]ピリジン、[(R−(R*,R*)]−2,6−ビス[4,5−ジヒドロ−4−ベンジル−2−オキサゾリル]ピリジン、[(R−(R*,R*)]−1,3−ビス[4,5−ジヒドロ−4−フェニル−2−オキサゾリル]ベンゼン、[(S−(S*,S*)]−2,6−ビス[4,5−ジヒドロ−4−フェニル−2−オキサゾリル]ピリジン、[(S−(S*,S*)]−2,6−ビス[4,5−ジヒドロ−4−i−プロピル−2−オキサゾリル]ピリジン、[(S−(S*,S*)]−2,6−ビス[4,5−ジヒドロ−4−ベンジル−2−オキサゾリル]ピリジン、[(S−(S*,S*)]−1,3−ビス[4,5−ジヒドロ−4−フェニル−2−オキサゾリル]ベンゼン等が挙げられ、反応に使用するルイス酸に対して通常1〜1.5モル量使用する。
【0021】
本発明の反応に用いる溶剤としては、反応に不活性な溶剤であればあらゆるものが適用可能であり、具体的には、ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素系溶剤、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル系溶剤、ベンゼン、トルエン、エチルベンゼン、キシレン、メシチレン等の芳香族炭化水素系溶剤、アセトニトリル、ベンゾニトリル等のニトリル系溶剤等が挙げられる。溶剤の使用量としては、特に限定するものではないが、反応に用いるオキサゾリジノン誘導体1mmolに対して1〜24mlの量を用いる。
【0022】
本発明において、反応温度としては−70℃〜30℃の範囲で実施可能であるが、最も良い成績を得るためには−10℃〜20℃の範囲で反応を実施することが好ましい。
【0023】
本発明において、反応時間は、基質、反応温度等により異なるが6〜100時間の間で反応は完結する。
【0024】
【発明の効果】
本発明によれば、アキラルなオキサゾリジノン誘導体より光学活性なイソオキサゾリン誘導体を得ることが可能となった。本発明の光学活性イソオキサゾリン誘導体は、各種医薬、農薬の合成原料として有用であり、本発明は工業的に極めて有意義である。
【0025】
【実施例】
以下実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明は実施例のみに限定されるものではない。
【0026】
なお実施例で使用した光学活性配位子について、下記略号にて実施例中に表示した。
【0027】
(S)−ip−pybox:[(S−(S*,S*)]−2,6−ビス[4,5−ジヒドロ−4−i−プロピル−2−オキサゾリル]ピリジン
(R)−ph−pybox:[(R−(R*,R*)]−2,6−ビス[4,5−ジヒドロ−4−フェニル−2−オキサゾリル]ピリジン
(S)−bn−pybox:[(S−(S*,S*)]−2,6−ビス[4,5−ジヒドロ−4−ベンジル−2−オキサゾリル]ピリジン
また光学純度の分析は高速液体クロマトグラフィーにより行った(ポンプ:東ソー製CCPM−II、検出器:東ソー製UV−8020、恒温槽:東ソー製CO−8010)。
【0028】
参考例1 3−[3−(2,4,6−トリメチルフェニル)−2−イソオキサゾリン−5−カルボニル]−1,3−オキサゾリン−2−オンの光学純度測定例ダイセル製光学異性体分離用カラムChiralcel OD−H(4.6mmID×250mmL)を装着したHPLC装置で行い、ヘキサン/2−プロパノール(1/1;vol/vol,流速;0.8ml/min)を溶出液として用いた。光学異性体の保持時間は、3−[(5S)−3−(2,4,6−トリメチルフェニル−2−イソオキサゾリン−5−カルボニル]−1,3−オキサゾリン−2−オンは12分、3−[(5R)−3−(2,4,6−トリメチルフェニル−2−イソオキサゾリン−5−カルボニル]−1,3−オキサゾリン−2−オンは16分であった。
【0029】
実施例1
予め減圧下140℃で24時間加熱乾燥したMgBr2(23.0mg,0.125mmol)に(S)−ip−pybox(41.4mg,0.138mmol)を加え、窒素雰囲気下で乾燥ジクロロメタン(0.2ml)を加えた後に室温で3時間攪拌した。調製したMgBr2/(S)−ip−pybox錯体に、3−アクリルロイル−1,3−オキサゾリジン−2−オン(17.7mg,0.125mmol)のジクロロメタン(0.1ml)溶液を加えて室温で20分間攪拌した。続いて、30分毎に2,4,6−トリフェニルニトリルオキシド(以下、メシトニトリルオキシドと略す,2.2mg,0.014mmol)のジクロロメタン(20μl)溶液を加え[計10回、メシトニトリルオキシド(22.3mg,0.138mmol)]、室温でさらに3時間攪拌した。反応混合物を酢酸エチル(5ml)で希釈し、セライト545を通じて濾過し、該セライトを酢酸エチル(計50ml)で洗浄した。濾液と洗液とを合わせて減圧下で濃縮し、得られた無色固体(70.4mg)をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、ヘキサン−酢酸エチル(1/1,vol/vol)溶出分より対応する付加環化体(15.0mg,40%,31%ee(S体))及び(S)−ip−pybox(23.5mg,57%)をそれぞれ無色固体として得た。
【0030】
実施例2
Mg(ClO4)2(27.9mg,0.125mmol)に(S)−ip−pybox(41.4mg,0.138mmol)を加え、窒素雰囲気下で乾燥ジクロロメタン(0.2ml)を加えた後に室温で3時間攪拌した。調製したMg(ClO4)2/(S)−ip−pybox錯体に、3−アクリルロイル−1,3−オキサゾリジン−2−オン(17.7mg,0.125mmol)のジクロロメタン(0.1ml)溶液を加えて室温で20分間攪拌した。続いて、30分毎にメシトニトリルオキシド(2.2mg,0.014mmol)のジクロロメタン(20μl)溶液を加え[計10回、メシトニトリルオキシド(22.3mg,0.138mmol)]、室温でさらに3時間攪拌した。反応混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、ヘキサン−酢酸エチル(1/1,vol/vol)溶出分より対応する付加環化体(31.4mg,83%,23%ee(S体))及び(S)−ip−pybox(33.8mg,82%)をそれぞれ無色固体として得た。
【0031】
実施例3
予め減圧下140℃で24時間加熱乾燥したYb(OTf)3(77.5mg,0.125mmol)に(R)−ph−pybox(50.8mg,0.138mmol)を加え、窒素雰囲気下で乾燥ジクロロメタン(0.2ml)を加えた後に室温で3時間攪拌した。調製したYb(OTf)3/(R)−ph−pybox錯体に、3−アクリルロイル−1,3−オキサゾリジン−2−オン(17.7mg,0.125mmol)のジクロロメタン(0.1ml)溶液を加えて室温で20分間攪拌した。続いて、30分毎にメシトニトリルオキシド(2.2mg,0.014mmol)のジクロロメタン(20μl)溶液を加え[計10回、メシトニトリルオキシド(22.3mg,0.138mmol)]、室温でさらに3時間攪拌した。反応混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、ヘキサン−酢酸エチル(1/1,vol/vol)溶出分より対応する付加環化体(37.8mg,100%,17%ee(R体))を無色固体として得た。
【0032】
実施例4
予め減圧下140℃で24時間加熱乾燥したYb(OTf)3(77.5mg,0.125mmol)に(S)−bn−pybox(54.7mg,0.138mmol)を加え、窒素雰囲気下で乾燥ジクロロメタン(0.2ml)を加えた後に室温で3時間攪拌した。調製したYb(OTf)3/(S)−bn−pybox錯体に、3−アクリルロイル−1,3−オキサゾリジン−2−オン(17.7mg,0.125mmol)のジクロロメタン(0.1ml)溶液を加えて室温で20分間攪拌した。続いて、30分毎にメシトニトリルオキシド(2.2mg,0.014mmol)のジクロロメタン(20μl)溶液を加え[計10回、メシトニトリルオキシド(22.3mg,0.138mmol)]、室温でさらに3時間攪拌した。反応混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、ヘキサン−酢酸エチル(1/1,vol/vol)溶出分より対応する付加環化体(29.6mg,78%,20%ee(S体))を無色固体として得た。
【0033】
実施例5
予め減圧下140℃で24時間加熱乾燥したMgBr2(23.0mg,0.125mmol)に(S)−ip−pybox(41.4mg,0.138mmol)を加え、窒素雰囲気下で乾燥ジクロロメタン(0.2ml)を加えた後に室温で3時間攪拌した。調製したMgBr2/(S)−ip−pybox錯体を0℃に冷却したのち、3−アクリルロイル−1,3−オキサゾリジン−2−オン(17.7mg,0.125mmol)のジクロロメタン(0.1ml)溶液を加えて0℃で20分間攪拌した。続いて、1.5時間毎にメシトニトリルオキシド(5.5mg,0.034mmol)のジクロロメタン(50μl)溶液を加え[計4回、メシトニトリルオキシド(22.3mg,0.138mmol)]、0℃でさらに12時間攪拌した。反応混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、ヘキサン−酢酸エチル(1/1,vol/vol)溶出分より対応する付加環化体(31.0mg,82%,45%ee(S体))及び(S)−ip−pybox(18.8mg,45%)をそれぞれ無色固体として得た。
【0034】
実施例6
予め減圧下140℃で24時間加熱乾燥したYb(OTf)3(77.5mg,0.125mmol)に(S)−bn−pybox(54.7mg,0.138mmol)を加え、窒素雰囲気下で乾燥ジクロロメタン(0.2ml)を加えた後に室温で3時間攪拌した。調製したYb(OTf)3/(S)−bn−pybox錯体を0℃に冷却したのち、3−アクリルロイル−1,3−オキサゾリジン−2−オン(17.7mg,0.125mmol)のジクロロメタン(0.1ml)溶液を加えて0℃で20分間攪拌した。続いて、1.5時間毎にメシトニトリルオキシド(5.5mg,0.034mmol)のジクロロメタン(50μl)溶液を[計4回、メシトニトリルオキシド(22.3mg,0.138mmol)]加え、0℃でさらに12時間攪拌した。反応混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、ヘキサン−酢酸エチル(1/1,vol/vol)溶出分より対応する付加環化体(37.9mg,100%,31%ee(S体))を無色固体として得た。
【0035】
実施例7
予め減圧下140℃で24時間加熱乾燥したYb(OTf)3(77.5mg,0.125mmol)に(S)−ip−pybox(41.4mg,0.138mmol)を加え、窒素雰囲気下で乾燥ジクロロメタン(0.2ml)を加えた後に室温で3時間攪拌した。調製したYb(OTf)3/(S)−ip−pybox錯体に、3−アクリルロイル−1,3−オキサゾリジン−2−オン(17.7mg,0.125mmol)のジクロロメタン(0.1ml)溶液を加えて室温で20分間攪拌した。続いて、1.5時間毎にメシトニトリルオキシド(55.5mg,0.034mmol)のジクロロメタン(50μl)溶液を[計4回、メシトニトリルオキシド(22.3mg,0.138mmol)]加え、室温でさらに3時間攪拌した。反応混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、ヘキサン−酢酸エチル(1/1,vol/vol)溶出分より対応する付加環化体(26.0mg,69%,27%ee(S体))を無色固体として得た。
【0036】
実施例8
予め減圧下140℃で24時間加熱乾燥したMgBr2(23.0mg,0.125mmol)に(S)−ip−pybox(41.4mg,0.138mmol)を加え、窒素雰囲気下で乾燥ジクロロメタン(0.2ml)を加えた後に室温で3時間攪拌した。調製したMgBr2/(S)−ip−pybox錯体を0℃に冷却したのち、3−アクリルロイル−1,3−オキサゾリジン−2−オン(17.7mg,0.125mmol)のジクロロメタン(0.1ml)溶液を加えて0℃で20分間攪拌した。続いて、メシトニトリルオキシド(22.3mg,0.138mmol)のジクロロメタン(0.2ml)溶液を30分毎に50μl(0.28当量)ずつ加え、0℃でさらに12時間攪拌した。反応混合物を酢酸エチル(5ml)で希釈し、セライト545を通じて濾過し、セライトを酢酸エチル(計50ml)で洗浄した。濾液と洗液とを合わせて減圧下で濃縮し、得られた無色固体(81.5mg)をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、ヘキサン−酢酸エチル(1/1,vol/vol)溶出分より対応する付加環化体(34.6mg,91%,43%ee(S体))及び(S)−ip−pybox(12.0mg,29%)をそれぞれ無色固体として得た。
【0037】
実施例9
Mg(ClO4)2(27.9mg,0.125mmol)に(S)−ip−pybox(41.4mg,0.138mmol)を加え、窒素雰囲気下で乾燥ジクロロメタン(0.2ml)を加えた後に室温で3時間攪拌した。調製したMg(ClO4)2/(S)−ip−pybox錯体を0℃に冷却したのち、3−アクリルロイル−1,3−オキサゾリジン−2−オン(17.7mg,0.125mmol)のジクロロメタン(0.1ml)溶液を加えて0℃で20分間攪拌した。続いて、メシトニトリルオキシド(22.3mg,0.138mmol)のジクロロメタン(0.2ml)溶液を30分毎に50μl(0.28当量)ずつ加え、0℃でさらに12時間攪拌した。反応混合物を酢酸エチル(5ml)で希釈し、セライト545を通じて濾過し、セライトを酢酸エチル(計50ml)で洗浄した。濾液と洗液とを合わせて減圧下で濃縮し、得られた無色油状物質(124.3mg)をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、ヘキサン−酢酸エチル(1/1,vol/vol)溶出分より対応する付加環化体(32.3mg,85%,32%ee(S体))及び(S)−ip−pybox(17.4mg,42%)をそれぞれ無色固体として得た。
【0038】
実施例10
予め減圧下140℃で24時間加熱乾燥したMgBr2(23.0mg,0.125mmol)に(S)−ip−pybox(41.4mg,0.138mmol)を加え、窒素雰囲気下で乾燥ジクロロメタン(0.2ml)を加えた後に室温で3時間攪拌した。調製したMgBr2/(S)−ip−pybox錯体に、3−アクリルロイル−1,3−オキサゾリジン−2−オン(17.7mg,0.125mmol)のジクロロメタン(0.1ml)溶液を加えて室温で20分間攪拌した。続いて、メシトニトリルオキシド(22.3mg,0.138mmol)のジクロロメタン(0.2ml)溶液を30分毎に50μl(0.28当量)ずつ加え、室温でさらに3時間攪拌した。反応混合物を酢酸エチル(5ml)で希釈し、セライト545を通じて濾過し、セライトを酢酸エチル(計50ml)で洗浄した。濾液と洗液とを合わせて減圧下で濃縮し、得られた無色固体(46.9mg)をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、ヘキサン−酢酸エチル(1/1,vol/vol)溶出分より対応する付加環化体(26.6mg,70%,41%ee(S体))及び(S)−ip−pybox(6.7mg,16%)をそれぞれ無色固体として得た。
【0039】
実施例11
予め減圧下140℃で24時間加熱乾燥したYb(OTf)3(77.5mg,0.125mmol)に(S)−bn−pybox(54.7mg,0.138mmol)を加え、窒素雰囲気下で乾燥ジクロロメタン(0.2ml)を加えた後に室温で3時間攪拌した。調製したYb(OTf)3/(S)−bn−pybox錯体に、3−アクリルロイル−1,3−オキサゾリジン−2−オン(17.7mg,0.125mmol)のジクロロメタン(0.1ml)溶液を加えて室温で20分間攪拌した。続いて、メシトニトリルオキシド(22.3mg,0.138mmol)のジクロロメタン(0.2ml)溶液を30分毎に50μl(0.28当量)ずつ加え、室温でさらに3時間攪拌した。反応混合物を酢酸エチル(5ml)で希釈し、セライト545を通じて濾過し、セライトを酢酸エチル(計50ml)で洗浄した。濾液と洗液とを合わせて減圧下で濃縮し、得られた淡黄色油状物質(189.0mg)をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、ヘキサン−酢酸エチル(1/1,vol/vol)溶出分より対応する付加環化体(17.8mg,47%,17%ee(S体))を無色固体として得た。
【0040】
実施例12
予め減圧下140℃で24時間加熱乾燥したYb(OTf)3(77.5mg,0.125mmol)に(S)−bn−pybox(54.7mg,0.138mmol)を加え、窒素雰囲気下で乾燥ジクロロメタン(0.2ml)を加えた後に室温で3時間攪拌した。調製したYb(OTf)3/(S)−bn−pybox錯体を0℃に冷却したのち、3−アクリルロイル−1,3−オキサゾリジン−2−オン(17.7mg,0.125mmol)のジクロロメタン(0.1ml)溶液を加えて0℃で20分間攪拌した。続いて、30分毎にメシトニトリルオキシド(2.2mg,0.014mmol)のジクロロメタン(20μl)溶液を加え[計10回、メシトニトリルオキシド(23.3mg,0.138mmol)]、0℃でさらに12時間攪拌した。反応混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、ヘキサン−酢酸エチル(1/1,vol/vol)溶出分より対応する付加環化体(29.9mg,79%,30%ee(S体))を無色固体として得た。
【0041】
3−[3−(2,4,6−トリメチルフェニル)−2−イソオキサゾリン−5−カルボニル]−1,3−オキサゾリジン−2−オンの物性値
外観:無色針状結晶
融点:114.7−115.1℃
旋光度(39.5%ee(S)のサンプル):
[α]D 25=32.6°(C=1.35,CHCl3)
IR(KBr):2975,2900,1800,1785,1690,1600,1470,1415,1385,1320,1280,1225,1110,1040,980,940,910,860,820,740,700,670,610cm−1
1H−NMR(CDCl3)δ=2.24(s,6H,−Me),2.29(s,3H,−Me),3.45(dd,J=17.8,5.9Hz,1H),3.58(dd,J=17.8,11.2Hz,1H),4.02−4.18(m,2H),4.50−4.56(m,2H),6.19(dd,J=11.2,5.9Hz,1H),6.89(s,2H)
13C−NMR(CDCl3)δ=19.55,20.99,42.00,42.45,62.90,76.53,124.91,128.41,136.66,138.98,153.21,156.87,169.27
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