JP2004113542A - 昇降脚 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】昇降脚Xを、床上に接地させて配置されるベース本体10を主体とする脚ベース1と、脚ベース1上に起立姿勢で配置される中空の支柱カバー3と、支柱カバー3の上下方向に延びる中空部33内を上下動可能に上方から挿入され且つ家具本体Aを下方から支持する支柱4とを具備するものとして、さらにベース本体10に支柱カバー3の中空部33内へ下方から挿入される芯材2を起立姿勢で固定して設け、中空部33内において、支柱4を上下何れかの方向へ移動させることにより得られる複数の高さ位置から選択されたいずれか一つの高さ位置で芯材2に係合させて固定し得るように構成した。
【選択図】図4
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、デスクやテーブルの天板、椅子の座面等の高さ調整を行うための昇降脚に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、デスク、テーブル、椅子等の脚部を備えた家具において、天板や座面の高さ調整を行うために、脚部に昇降脚を設けた構成のものが種々知られている。このような昇降脚としては、例えば、脚部を下端部側に設けられる支柱カバーと上端部側に設けられ天板等を支持する支柱の2層構造として、支柱にその表面に突没可能な固定ピンを設ける一方、支柱カバーに上下方向へ間欠的に複数の挿通孔を形成し、支柱を支柱カバー内で上下動作させた場合に支柱の固定ピンが支柱カバーの何れかの挿通孔と合致した位置で突出してその挿通孔と係合することによって、脚部の実質的な高さ寸法を段階的に変更するようにしたものが挙げられる(特許文献1)。また、他の構成の昇降脚としては、前述のものと同様に、脚部を支柱カバー及び支柱から構成するとともに、支柱カバーと支柱との間にスペーサを設け、支柱を支柱カバーに対して適宜の相対高さ位置に位置付けるとともに、支柱カバーに対して側面から挿通した固定ねじの先端をスペーサに押圧した場合に当該スペーサが支柱の外壁に圧接することによって支柱がその高さ位置で固定されるようにして、脚部の実質的な高さ寸法を変更するようにしたものを挙げることができる(特許文献2)。
【0003】
【特許文献1】特開平9−10050号公報(図1)
【特許文献2】特開2000−83743公報(図3)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、このような構成からなる従来の昇降脚は、いずれも基本的には支柱カバーと支柱とをピン又はねじで固定する構成であるため、支柱カバーが支柱の荷重及び支柱に支持される天板や座部等の家具本体の荷重、ひいては天板上の載置物や座部に着座した使用者の荷重のを全て受けることになり、支柱カバーには極めて大きな剪断力が作用する。このため、支柱カバーとしてアルミダイキャスト製品や合成樹脂製品を適用した場合、強度が不足するおそれが多分に生じる。これに対して、支柱カバーの強度を簡易に増強するには、支柱カバーの厚さを増加する等の対策が考えられるが、安易にこのような構成を採用すると部材の重量化やコストの増加を招来することになってしまう。
【0005】
そこで本発明は、以上のような問題に鑑みて、支柱カバーには剪断力を作用させることなく支柱の高さを変更できるようにした昇降脚の提供を主たる目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明の昇降脚は、家具本体を支持する脚部に適用され、家具本体を上下方向に昇降するものであって、床上に接地させて配置されるベース本体を主体とする脚ベースと、該脚ベース上に起立姿勢で配置される中空の支柱カバーと、該支柱カバーの上下方向に延びる中空部内を上下動可能に上方から挿入され且つ家具本体を下方から支持する支柱とを具備し、ベース本体に、支柱カバーの中空部内へ下方から挿入される芯材を起立姿勢で固定して設け、前記支柱カバーの中空部内において、支柱を上下何れかの方向へ移動させることにより得られる複数の高さ位置から選択されたいずれか一つの高さ位置で該支柱を前記芯材に係合させて固定し得るように構成していることを特徴としている。
【0007】
このような構成の昇降脚であれば、家具本体を支持する支柱は、何れかの高さ位置で支柱カバーにではなく芯材に固定されることになり、さらにその芯材はベース本体に直接支持されているため、支柱カバーには支柱及び家具本体等の荷重が一切作用しない。したがって、支柱カバーを薄肉な部材で構成したとしても、支持強度の不足が生じることがない。また、芯材は支柱カバーの中空部内に挿入されているために外部に露出することがないので、支柱カバーの素材や外観を従来のように支柱に対する支持強度の如何に影響されることなく、比較的自由に選択することができる。なお、このような昇降脚は、家具本体を天板若しくは天板受けとするデスクやテーブル、家具本体を座受けとする椅子など、種々の家具に適用して、それら家具本体の高さを好適に調整することができるものである。
【0008】
この昇降脚を簡素な構成で実現し得る具体的な構成としては、支柱に、高さ方向に沿って所定間隔をあけて複数の係合孔を形成し、支柱カバー及び芯材の同一高さ位置にそれぞれ貫通孔を形成するとともに、芯材に形成した貫通孔に対応させてナットを固定して設けたものが挙げられ、支柱カバーの外方からその貫通孔に挿入した固定ボルトを、支柱の何れかの係合孔及び芯材の貫通孔に挿入したうえでナットに締着することによって、該固定ボルトの軸部を前記係合孔にのみ係合させるようにすることが望ましい。
【0009】
この場合、特に支柱カバーには支柱及び家具本体の荷重を全く作用させることがないようにするには、支柱カバーに形成した貫通孔の径を、前記固定ボルトの頭部よりも大きいものとすればよい。
【0010】
また、支柱が、長尺方向に沿って略等断面形状をなす中空部材であり、芯材が、長手方向に沿って支柱とは異なる略等断面形状をなし支柱の中空内部に挿入されるものである場合、支柱を芯材にボルト及びナットを用いて固定する際に、安定した固定状態を得るためには、芯材における前記貫通孔を形成した部位に、前記ボルトとナットとの締着時に支柱の内面の一部に密接するスペーサを設けることが好ましい。このようにすれば、ボルトのナットに対する緊締時に、スペーサが支柱の内面に押し付けられるので、支柱と芯材のいずれにもぐらつきを生じさせずにそれらを強固に固定することができるようになる。
【0011】
さらに、支柱の支柱カバー内における安定した上下動作を実現するには、支柱に、該支柱の外面と支柱カバーの中空部の内面との間の空隙に介在させるスライダを設けることが好適である。この場合、前記スライダを支柱の下端部に配置するとともに、支柱カバーの上端部に、支柱のスライダと当接して該支柱の上方への移動を規制する上動規制部を形成することで、上方へ移動させた支柱が、スライダが上動規制部に当接する位置よりも上へは移動し得ないので、好適な抜け止めとすることができる。
【0012】
また、支柱カバーの脚ベースに対する安定性を向上するためには、ベース本体の上面に、上方へ向けて突出する突部を形成し、該突部に芯材を起立姿勢で配置するとともに、突部を支柱カバーの中空部に下方から挿入した状態で支柱カバーを脚ベースに固定するとよい。
【0013】
さらに、昇降脚全体の安定性を高め、支柱及び家具本体の安定した昇降動作を得るためには、この昇降脚を、一対の中空部を有する前記支柱カバーと、それら一対の中空部にそれぞれ挿入される一対の芯材を設けた脚ベース及び一対の支柱とから少なくとも構成し、各中空部内においてそれぞれ対応する芯材と支柱とを係合させるようにすることが望ましい。特に、一対の支柱の上端部を共に家具本体に固定し、それら支柱が同期して上下動作するように構成すれば、支柱に支持された家具本体をがたつきなくスムーズに上下に移動させることができる。
【0014】
そして、以上のような昇降脚によれば、支柱カバーを、アルミダイキャスト製品又は合成樹脂製品として、最大限に肉厚が薄く軽量な支柱カバーを用いたとしても、支柱カバーには支柱及び家具本体の荷重を掛けず、強度に不安のない本発明の主目的を良好に達成することが可能となる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。
【0016】
図1、図2及び図3に示すこの実施形態は、デスクDに適用され、家具本体たる天板Aを昇降するための昇降脚Bである。天板Aは、天板本体A1と、昇降脚Bに支持されて天板本体A1の側端部を支持する一対の天板受けA2と、これら天板受けA2同士を連結し天板本体A1の奥行き方向中央部を幅方向に亘って支持する支持桿A3とから構成されている。なお、天板本体A1及び支持桿A3は、図1〜図3においては想像線で示している。
【0017】
昇降脚Bは主として、床面に接地される脚ベース1と、脚ベース1の上面12aに起立姿勢で配置される芯材2及び中空の支柱カバー3と、支柱カバー3の中空部2S内に上下動可能に配置され前記天板受けA2を下方から支持する支柱4とを備えている。そして、これら脚ベース1、芯材2、支柱カバー3、支柱4の各部が一体となって昇降脚Xを構成している。以下、この昇降脚Bにおける各部の構成について具体的に説明する。
【0018】
脚ベース1は、図1〜図3に示すように、天板本体A1の側端部の下方において奥行き方向へ延びる長尺なベース本体10と、床面に接地するアジャスタ1Bとから構成されるものである。このベース本体10は、図4、図5及び図6に示すように、例えばアルミダイキャストにより周壁11及び上壁12を一体に形成したものであり、裏面側を下方に開放させた空洞状にするとともに、その空洞内に縦横に設けた多数のリブ13によって周壁11及び上壁12の補強を図っている。上壁12は、その上面12aが長手方向中央部を境に両端部側が低くなるように緩やかに傾斜している。周壁11はこの上壁の周縁を取り巻くように垂下させて形成したものである。そして、上壁12の長手方向中央部に略水平な平面視長円状の凹部14を形成し、この凹部14の長手方向両端部に、上方へ向けて突出させた一対の突部15を形成している。この突部15は、平面視概略円形環状をなすものであり、その中央部に、前記芯材2を保持するための芯材保持孔15aを形成している。なお、芯材保持孔15aは、ベース本体10の長手方向に長辺を設定した平面視概略長方形状をなしており、その2つの長辺は中央部で外側へ向けて部分円弧状に膨出した形状となっている。さらに、突部15には、この芯材保持孔15aの長辺における部分円弧状の中央部を横断するように、芯材2を固定するためのタップ孔15bを形成している。また、凹部14の長手方向中央部とこれら突部15との間には、やや突部15寄りの位置に、支柱カバー3を固定するための幅方向に並べた2つの貫通孔16を、上壁12の肉厚を貫通させてそれぞれ形成している。これらの貫通孔16は、ベース本体10Aの裏面側に前記リブ13としても機能する下向き突起(図示省略)に連続し、ベース本体10の裏面側にも開口している。そしてその裏面側における長手方向両端部に、接地部材であるアジャスタ18を取り付けるためのタップ孔17を形成しており、アジャスタ18の上端部に設けたねじ部18aをこのタップ孔17に下方から締着するようにしているが、アジャスタ18の代わりに、同様のねじ部を有するキャスタを接地部材として取り付けることも可能である。
【0019】
2つの芯材2は、図4、図6、図7及び図8に示すように、共に同一形状の部材であり、板金素材からなる板材を屈曲させて、平面視コ字形をなすように側壁21、前壁22、及び後壁23を形成したものである。そして、芯材2は、側壁21が前記ベース本体10の凹部14に形成した突部15内の芯材保持孔15aの内側の長辺と対応し、前壁22及び後壁23が前後の短辺とそれぞれ対応するように、芯材保持孔15aに下端部が挿入される。下端部を凹部14に挿入した状態で、突部15に形成したタップ孔15bと対応するように、側壁21の下端部にタッピングボルトTB1を挿通可能な貫通孔24を形成している。また、側壁21の上端からやや下方位置にも貫通孔25を形成しているが、この貫通孔25の前壁22と後壁23とが対向する側の面には、ナット26を溶接により取り付けている。さらに、この側壁21において、ナットを設けたのとは反対側の面に、板状のスペーサ27を取り付けている。スペーサ27は、表面を後述する支柱4の内面に当接するような部分円弧状に形成したものであり、高さ方向中央部に、前記貫通孔25と連通する貫通孔27aを形成している。また、スペーサ27の芯材の側壁21と対面する裏面側における上端部には、後方及び下方へ屈曲させた鉤形のフック27bを取り付けており、このフック27bを側壁21の上縁に引っ掛けるようにしている。さらに、前記27aの貫通孔25の下方位置に後方へ突出する突起27cを形成しており、フック27bを側壁21に引っ掛けた状態でこの突起を27cを、側壁21の貫通孔25のやや下方位置に形成した小孔28に挿入することによって、このスペーサ27の安定化を図っている。なお、この芯材2の長手寸法は、例えば386.5mm程度としている。
【0020】
支柱カバー3は、図1〜図8に示すように、ベース本体10の凹部14に挿入される中空の部材であって、平面視概略長円状をなす外壁31と、外壁31の長手方向両端部と共に断面視略円形をなし上下に亘って連続する中空部33を形成する一対の内壁32とから構成される。すなわち、外壁31の両端部内側には、各内壁32とによって中空部33を包囲する円筒が形成されていることになる。本実施形態では、この支柱カバー3をアルミダイキャスト製品により構成しており、内壁23同士の間に、これら内壁32同士及び外壁31により包囲され上下に亘って連続する空洞34を形成することによって各部が略均一な肉厚を有するようにしている。なお、本実施形態における支柱カバー3の肉厚は、一例として約2mmとしている。中空部33の直径は、ベース本体10の突部15の外周と嵌合する大きさである。すなわち、支柱カバー3は、2つの中空部33内にそれぞれ対応する芯材2を挿入し、且つそれら中空部33に前記突部15を挿入した起立姿勢で配置されることになる。また、両内壁32の空洞34側の面には、それぞれベース本体10に形成した前後二つずつの貫通孔16に連通するように、各内壁32について二つずつの部分円弧状をなす連続溝35を上下に亘って形成している。そして、支柱カバー3をベース本体10の凹部14内に起立させた姿勢で、ベース本体10の裏面側における下向き突起から貫通孔16にタッピングボルトTB2を差し込み、更に連続溝35に締着することによって、支柱カバー3をベース本体10に固定している。また、外壁31の内側の面には、芯材2の上端部に形成した貫通孔25に対応する高さ位置に、両中空部33に連通する貫通孔37をそれぞれ形成している。この貫通孔37は、固定ボルト5によって支柱4を芯材2に適宜の高さ位置で固定する際に、この固定ボルト5を通過させるためのものである。したがって、貫通孔37の直径は、固定ボルト5の頭部51の最大径よりも若干大きく設定してある。また、両内壁32の各連続溝35の間には、より小さな部分円弧状をなす小連続溝36を上下に亘って形成しているが、この小連続溝36は、上端部側において、次に説明する上スライダ38及びカバー39を固定するために利用する。
【0021】
上スライダ38は、中空部33の内径に略等しい外径と、後述する支柱4の外径に略等しい内径とを有する概略円筒状の部材であって、上下に亘るスリット38bを有するとともに、上端部に、前記内壁32と外壁31とによって形成される円筒形状に対応する大きさの鍔部38aを有している。このような上スライダ38は、各中空部33に上方から挿入され、落下しないように鍔部38aを支柱カバー3の上面に載置した状態で配置される。なお、この上スライダ38は、本実施形態では支柱カバー3に対する支柱4の上下動作をスムーズなものとするため、合成樹脂の一体成形品としている。一方、カバー39は、支柱カバー3の外壁31の上面における外周と略同形状の薄肉な合成樹脂製品であり、中空部33を前記上スライダ38を通じて上方へ開放するように、前後一対の円孔39aを形成した眼鏡状の平面視形状を有している。これら円孔39aの内側には、支柱カバー3の小連続溝36と連通するように、ビス39cを挿通可能な貫通孔39bをこのカバー39の肉厚を貫通させて形成している。そして、支柱4を中空部33内に挿入した後で、上スライダ38を中空部33に挿入し、さらにその上方からカバー39を配置して前記貫通孔39bに差し込んだビス39cを支柱カバー3の小連続溝36に締着することにより、これら上スライダ38及びカバー39を支柱カバー3に取り付ける。
【0022】
支柱4は、図4〜図8に示すように、支柱カバー3の中空部33の内径よりも小さく、且つ内部に芯材2を挿通可能な太さの金属製円パイプ材を主体とするものであり、2つの支柱4は何れも同一形状である。なお。支柱4の長手寸法は、本実施形態では例えば約500mmとしている。この支柱4の表面には、肉厚を貫通させた係合孔41を上下方向に所定間隔で整列させて複数形成している。本実施形態では、係合孔41の数を一例として5つとしており、その間隔を25mmとしているが、必ずしもこの限りである必要はなく、適宜変更することができる。また、支柱カバー3の下端部には、下スライダ43を取り付ける際にビス44を固定するための取付孔42を形成している。下スライダ43は、上スライダ38と同様に支柱4の中空部33内の上下動を安定したスムーズな動作とするためのものであり、本実施形態では合成樹脂製品を適用している。具体的にこの下スライダ43は、支柱4の外径と略同一寸法の内径、及び中空部33の内径と略同一寸法の外径を有する平面視Cリング状の部材であり、側面に形成した貫通孔43aに挿通したビス44を前記取付孔42に締着することによって、その下端を支柱4の下端と略一致させた位置で支柱4に固定される。また、支柱4の上端部には、天板受けA2を固定するための固定板45を、中空の内部を上方から隠蔽するように溶接により取り付けている。固定板45の中央部には、天板受けA2をタッピングボルトTB3で固定支持するための取付孔45aを上下に向けて開口させている。
【0023】
ここで、本実施形態を適用したデスクDの天板Aについて簡単に説明する。図1〜図3に示すように、天板本体A1は、所定の厚みを有する矩形状の板材である。天板受けA2は、ベース本体10の略真上において天板の奥行き方向に長手方向を合致させた、例えばアルミダイキャスト等により形成される長尺な部材であり、上面が天板本体A1を載置し得るように平らになっている。そして、天板本体A1を下方から支持して固定するためのボルト(図示省略)を挿通するための挿通孔A21を長手方向の複数箇所に形成している。また、天板受けA2は、支柱4にタッピングボルトTB3により固定されるので、そのタッピングボルトTB3を挿通するための挿通孔A22を、支柱4の固定板45に形成した取付孔45aと対応する長手方向中央部に2つ形成している。このように、2本の丸パイプ状の支柱4を天板受けA2に固定することにより、中空部33内での支柱4の水平回転が規制される。さらに、天板受けA2の内向面側には、内向きに略水平に突出させた角型の突起部A23を一体に設けており、左右の天板受けA2の突起部A23同士に角パイプ状の支持桿A3の両端部を挿入することによって、この支持桿A3で両天板受けA2を連結している。なお、支持桿A3は、天板受けA2と共に天板本体A1を下方から支持するものである。
【0024】
以上に説明したデスクDの昇降脚Bは、次のようにして機能し、天板Aの高さを変更することができる。すなわち、この昇降脚Bでは、脚ベース1に固定した支柱カバー3の中空部33内において、ベース本体10に直接的に固定した芯材2に対し、支柱4を上下動作させる。そして、支柱4に形成した複数の係合孔41のうち何れか一つの係合孔41が芯材2の貫通孔25、ナット26、及びスペーサ27の貫通孔27aと支柱カバー3の貫通孔37に合致した高さ位置で、固定ボルト5を支柱カバー3の内面側からこれら貫通孔37、貫通孔27a、係合孔41、貫通孔25の順に挿入したうえでナット26に止着する。このとき、固定ボルト5の頭部51は、それよりも大径な支柱カバー3の貫通孔37を通過し、さらに固定ボルト5の軸部52における基端部52aが支柱4の係合孔41の開口縁に載置される。また、固定ボルト5とナット26の締着時に、芯材2が支柱4側へ引き寄せられることになるが、スペーサ27の表面が支柱3の内面と当接するために、芯材2を傾斜させることなく強固な固定が実現される。その結果、固定ボルト5を介した支柱4及びそれに支持される天板Aや天板A上に載置した物体の荷重は、肉厚の薄い支柱カバー3には一切作用することなく、全て芯材2及びそれを介して脚ベース1に支持させることができる。このため、ベース本体10及び芯材2を剛性の高いものとしておけば、外観上は従来の脚部と全く変わることなく支柱カバー3を可及的に薄肉なものとしても、天板A等に対する支持強度に不足が生じることがない優れた昇降脚Bを提供することができる。
【0025】
また、上述した天板Aの高さ位置を変更する場合には、固定ボルト5を一旦抜き取り、図5に矢印で示すように、支柱4を上方又は下方の何れかにスライドさせて、他の係合孔41が芯材2の貫通孔25、ナット26、及びスペーサ27の貫通孔27aと支柱カバー3の貫通孔37に合致した高さ位置で、固定ボルト5を支柱カバー3の内面側からこれら貫通孔37、貫通孔27a、係合孔41、貫通孔25の順に挿入したうえでナット26に止着すればよい。そして、支柱4を上下動させる際には、支柱カバー3の中空部33と支柱4との間に形成される空隙に配置した上スライダ38及び下スライダ43の存在により、安定したスムーズな支柱4のスライド動作が保証される。さらに、カバー39を利用して支柱カバー3に固定した上スライダ38と、支柱4に固定した下スライダ43とは、略同一の大きさであるので、支柱4を上動し得る上限は、上スライダ38の下端に下スライダ43の上端が当接するまでの範囲に規制されることになる。すなわち、上スライダ38は、支柱4の安定でスムーズな上下動作を確保する機能のみならず、カバー39と協働して支柱4に対する上動規制部としても機能し、支柱4の好適な抜け止め作用を奏している。また、支柱カバー3の安定性も、ベース本体10に形成した突部15を中空部33に挿入した姿勢で固定する構成であるため十分に確保されている。
【0026】
なお、本発明は上述した実施形態に限られるものではない。例えば中空部の数や、それに対応する芯材及び支柱の本数、さらには脚部の数は適宜変更することができる。特に支柱カバーは、合成樹脂製等の素材を適宜に変更することも可能である。さらに、本発明を上述のようなデスクの脚部に適用するだけでなく、他の構成のデスクやテーブル、椅子等の各種の家具の脚部に適用しても、同様に有用なものである。その他、各部の具体的構成についても上記実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
【0027】
【発明の効果】
本発明は、以上に詳述したように、デスクや椅子等の脚部に適用されるものであり、天板や座部等の家具本体の高さを調節するために、脚ベースに支持された支柱カバーと、支柱カバーの中空部内を上下に動作し家具本体を支持する支柱の二重構造に加えて、脚ベースに支柱カバーとは別途に支持させた芯材を支柱カバーの中空部内に挿入した三重構造とし、所望の高さ位置に位置付けた支柱を、従来品のように支柱カバーにではなく、芯材に支持させる構成を採用している。このため、支柱及び家具本体並びにその積載物の荷重は、全て芯材及び脚ベースが受けることになり、支柱カバーには一切作用することがない。その結果、従来の昇降脚では、支柱カバーに過大な剪断力が働いて強度不足を招くことがあったが、本発明によりそれを全て解消することができるようになり、支柱カバーを例えばアルミダイキャストや合成樹脂等の肉厚の薄い素材で形成することができることや、このように支柱カバーの素材や外観を自由に選択することができるため、家具の軽量化を図るとともに、昇降脚の高強度化や安定化を実現することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を適用したデスクの概観を示す斜視図。
【図2】同デスクの正面図。
【図3】図2におけるd−d線概略断面図。
【図4】同実施形態の分解斜視図。
【図5】同実施形態の組み立てた状態を示す斜視図。
【図6】図2におけるa−a線断面図。
【図7】図3におけるb−b線断面図。
【図8】図3におけるc−c線断面図。
【符号の説明】
1…脚ベース
2…芯材
3…支柱カバー
4…支柱
5…固定ボルト
10…ベース本体
15…突部
26…ナット
27…スペーサ
33…中空部
37…貫通孔
41…係合孔
51…頭部
52…軸部
A…家具本体(天板)
B…昇降脚
Claims (10)
- 家具本体を支持する脚部に適用され、家具本体を上下方向に昇降するものであって、
床上に接地させて配置されるベース本体を主体とする脚ベースと、該脚ベース上に起立姿勢で配置される中空の支柱カバーと、該支柱カバーの上下方向に延びる中空部内を上下動可能に上方から挿入され且つ家具本体を下方から支持する支柱とを具備し、ベース本体に、支柱カバーの中空部内へ下方から挿入される芯材を起立姿勢で固定して設け、前記支柱カバーの中空部内において、支柱を上下何れかの方向へ移動させることにより得られる複数の高さ位置から選択されたいずれか一つの高さ位置で該支柱を前記芯材に係合させて固定し得るように構成していることを特徴とする昇降脚。 - 支柱に、高さ方向に沿って所定間隔をあけて複数の係合孔を形成し、支柱カバー及び芯材の同一高さ位置にそれぞれ貫通孔を形成するとともに、芯材に形成した貫通孔に対応させてナットを固定して設け、支柱カバーの外方からその貫通孔に挿入した固定ボルトを、支柱の何れかの係合孔及び芯材の貫通孔に挿入したうえでナットに締着することによって、該固定ボルトの軸部を前記係合孔にのみ係合させるようにしている請求項1記載の昇降脚。
- 支柱カバーに形成した貫通孔の径を、前記固定ボルトの頭部よりも大きいものとしている請求項2記載の昇降脚。
- 支柱が、長尺方向に沿って略等断面形状をなす中空部材であり、芯材が、長手方向に沿って支柱とは異なる略等断面形状をなし支柱の中空内部に挿入されるものであって、芯材における前記貫通孔を形成した部位に、前記ボルトとナットとの締着時に支柱の内面の一部に密接するスペーサを設けている請求項2又は3記載の昇降脚。
- 支柱に、該支柱の外面と支柱カバーの中空部の内面との間の空隙に介在させるスライダを設けている請求項1、2、3又は4記載の昇降脚。
- 前記スライダを支柱の下端部に配置するとともに、支柱カバーの上端部に、支柱のスライダと当接して該支柱の上方への移動を規制する上動規制部を形成している請求項5記載の昇降脚。
- ベース本体の上面に、上方へ向けて突出する突部を形成し、該突部に芯材を起立姿勢で配置するとともに、突部を支柱カバーの中空部に下方から挿入した状態で支柱カバーをベース本体に固定している請求項1、2、3、4、5又は6記載の昇降脚。
- 一対の中空部を有する前記支柱カバーと、それら一対の中空部にそれぞれ挿入される一対の芯材を設けた脚ベース及び一対の支柱とから構成され、各中空部内においてそれぞれ対応する芯材と支柱とを係合させるように構成している請求項1、2、3、4、5、6又は7記載の昇降脚。
- 一対の支柱の上端部を共に家具本体に固定し、それら支柱が同期して上下動作し得るように構成している請求項8記載の昇降脚。
- 支柱カバーが、アルミダイキャスト製品又は合成樹脂製品である請求項1、2、3、4、5、6、7、8又は9記載の昇降脚。
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