JP2004112316A - デジタル放送信号送出処理装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】デジタル放送信号の各伝送ブロックを効率良く目的の階層に割り当てて送出することができ、かつ小型化を図ることを可能とする。
【解決手段】PID範囲をフィルタ係数とするPIDフィルタ1211〜121nを直列接続し、入力されたTSを各PIDフィルタ1211〜121nに通して階層ごとに割り当てるべくTSパケットを抽出する。そして、各PIDフィルタ1211〜121nの出力を階層に対応したメモリバッファ1221〜122nに格納し、各メモリバッファ1221〜122nの出力を多重部123にて選択的に導出するようにしている。その際、多重制御部124によって階層ごとにTSパケットを読み出すメモリバッファ1221〜122nを切り替えるようにしている。
【選択図】 図2
【解決手段】PID範囲をフィルタ係数とするPIDフィルタ1211〜121nを直列接続し、入力されたTSを各PIDフィルタ1211〜121nに通して階層ごとに割り当てるべくTSパケットを抽出する。そして、各PIDフィルタ1211〜121nの出力を階層に対応したメモリバッファ1221〜122nに格納し、各メモリバッファ1221〜122nの出力を多重部123にて選択的に導出するようにしている。その際、多重制御部124によって階層ごとにTSパケットを読み出すメモリバッファ1221〜122nを切り替えるようにしている。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、デジタル放送信号を送出するデジタル放送信号送出システムに係わり、特にデジタル放送信号を階層に割り当てて送出するために使用するデジタル放送信号送出処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、デジタル放送技術の確立に伴い、通信衛星や放送衛星を使用する衛星放送システムではデジタル放送が開始され、さらに地上波放送システムにおいてもデジタル放送への移行が計画されている。
【0003】
デジタル放送では、データ放送サービス、SI(Service Information:番組配列情報)等の種々のデータを含むMPEG(Moving Picture Experts Group)で規定されるトランスポートストリーム(以下、TSと称する)を送出し、このトランスポートストリームのパケットにはそれぞれPID(packet ID)が付加される。
【0004】
また、地上波デジタル放送では、PIDごとに階層に割り当てて送出する階層伝送が行われることになる。この場合、最大3つの階層伝送が行われる。なお、階層伝送では、階層間で符号化率、変調方式を異なるようにして伝送を行えるようになっている。
ところで、TSを各階層に割り当てる場合に、PIDごとに木目細かに割り当てる必要が生じるとともに、そのPIDのパケットデータに目的の階層以外の他の階層による影響を受けないようにする必要が生じる。
【0005】
従来では、上記対策として、TSから目的のPIDのパケットを抽出するPIDフィルタを該TSに含まれ得るPID数分用意し、階層とPIDフィルタを1対1に対応させ、他の階層の影響を受けないようにすることが考えられている。
しかしながら、上記対策では、送出するTSに依らず、常にTSに含まれ得るPID数分のPIDフィルタを用意する必要があり、装置全体が大型化してしまうことになる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
以上述べたように、階層伝送を行う際に、TSのPIDごとに目的の階層を他の階層の影響を受けずに割り当てる有効な手段がなかった。
この発明の目的は、デジタル放送信号の各伝送ブロックを効率良く目的の階層に割り当てて送出することができ、かつ小型化を図り得るデジタル放送信号送出処理装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この発明は、上記目的を達成するために、以下のように構成される。
(1)一定のデータ長の複数の伝送ブロックを配列し、かつ該伝送ブロックごとに自ブロックを識別するための識別情報を付加したデジタル放送信号を送出するデジタル放送信号送出システムに適用され、送出すべきデジタル放送信号を伝送ブロックごとに階層に割り当てて送出するデジタル放送信号送出処理装置であって、それぞれデジタル放送信号から設定された識別情報範囲の伝送ブロックを抽出して出力し、かつ互いに設定すべき識別情報範囲が異なる複数のフィルタを直列に接続するものであって、デジタル放送信号を複数のフィルタに通して出力するフィルタ手段と、このフィルタ手段のフィルタ数分設けられ、各フィルタの出力をそれぞれ格納し出力する複数のバッファと、複数のバッファの各出力を選択的に導出する出力切替手段と、この切替手段に対し、階層ごとに対応するバッファの出力を選択するように切り替えを実行させる切替制御手段とを備えるようにしたものである。
【0008】
(1)の発明によれば、1つの階層について連続する複数の識別情報がある場合に、これら識別情報範囲をフィルタに設定すべきフィルタ係数とし、このフィルタと階層とを対応付けることにより、識別情報単位をフィルタ係数とする場合に比して、使用するフィルタの数及びバッファの数を大幅に減らして装置全体の小型化を図ることができ、また送出の際に、送出すべき階層に対応するバッファから伝送ブロックを読み出すだけでよいので、デジタル放送信号中の伝送ブロックを目的の階層に割り当てて効率良く送出することができる。また、新たな伝送ブロックを含んだデジタル放送信号を取り扱う場合にも、既存のフィルタを新たな伝送ブロックの識別情報を含めた範囲のフィルタに交換するだけでよいので、フィルタの数が増えることなく小型化を維持したままで、新たなデジタル放送信号に容易に対応することができる。
【0009】
(2)フィルタ手段は、破棄すべく伝送ブロックの識別情報範囲が設定されたフィルタを有することを特徴とする。
(2)の発明によれば、伝送ブロックを破棄するためのフィルタを用いて、破棄すべく伝送ブロックを任意に破棄することができる。
【0010】
(3)複数のフィルタのうちの少なくとも1つは、識別情報範囲を任意に設定可能な可変型フィルタであることを特徴とする。
(3)の発明によれば、新たな伝送ブロックを含んだデジタル放送信号を取り扱う場合にも、新たな伝送ブロックの識別情報を含めるように可変型フィルタの設定を変更するだけでよく、これによりフィルタ自体の交換も必要とすることなく、装置の小型化を維持できる。また、階層に割り当てるべく識別情報を変更する場合にも、可変型フィルタの設定を変更するだけで、容易に対応することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1は、この発明に係るデジタル放送信号送出処理装置が適用される局内システムの一実施形態を示すブロック構成図である。
このシステムは、同図に示すように、エンコーダ(ENC)11と、マルチプレクサ(MUX)12と、符号化多重制御部(EMC)13と、自動番組送出制御部(APC)14と、局内時計15と、データサーバ(DS)16とを備えている。
【0012】
エンコーダ11は、入力信号をMPEG2符号化方式で圧縮符号化してTSを生成し、マルチプレクサ13に出力する。マルチプレクサ12は、エンコーダ11の出力TSを他の出力TSと多重化し、多重化TSとして送出する。また、符号化多重制御部13から出力される情報を元に、PMT(Program Map Table)、PAT(Program Association Table)等のデータを生成し、トランスポートストリームに多重する。
【0013】
符号化多重制御部13は、自動番組送出制御部14から提供される指示情報、放送スケジュールデータ及び局内時計15で計測される編成時刻に基づいてエンコーダ11及びマルチプレクサ12を制御する。
自動番組送出制御部14は、データサーバ16から提供される放送スケジュールデータ及び局内時計15で計測される番組編成時刻に従って、符号化多重部13に対し指示情報を送出して符号化多重部13の符号化多重処理を制御するようにしている。
【0014】
図2は、本発明に係わるデジタル放送信号送出処理装置としての上記マルチプレクサ12の具体的構成を示すブロック図である。
エンコーダ11から出力されたTSは、PIDフィルタ部121に供給される。PIDフィルタ部121は、それぞれ抽出すべきPIDの範囲が設定されたn個のPIDフィルタ1211〜121nを直列に接続し、入力TSを各PIDフィルタ1211〜121nに通して設定されたPID範囲のTSパケットを抽出する。各PIDフィルタ1211〜121nで抽出されたTSパケットは、それぞれメモリバッファ1221〜122nに格納される。
各メモリバッファ1221〜122nの出力は、多重部123によって選択的に導出され、多重化TSとして出力される。上記各メモリバッファ1221〜122n及び多重部123は、多重制御部124によってTSに割り当てるべく階層ごとに切替制御される。
【0015】
上記構成において、以下にその処理動作を説明する。
まず、エンコーダ11は、図3に示すようなMPEG2規格のTSパケットを生成する。このTSパケットは、ビデオとオーディオ等で構成されている。
ここで、マルチプレクサ12では、エンコーダ11からのTSをPIDフィルタ部121に入力する。例えば4個のPIDフィルタ1211〜1214を使用するものとし、PIDフィルタ1211には破棄すべくTSパケットのPID範囲(0x1006〜0x1007)を設定し、PIDフィルタ1212には階層Bに割り当てるべくTSパケットのPID範囲(0x1003〜0x100a)を設定し、PIDフィルタ1213には階層Aに割り当てるべくTSパケットのPID範囲(0x1000〜0x100d)を設定し、PIDフィルタ1214には階層Bに割り当てるべくTSパケットのPID範囲(0x100e〜0x100f)を設定するものとする。
【0016】
PIDフィルタ部121に入力されたTSは、まずPIDフィルタ1211によってPID範囲(0x1006〜0x1007)のTSパケットが抽出され、PID範囲(0x1006〜0x1007)のTSパケットを除く、他のTSパケットがPIDフィルタ1212に入力される。PIDフィルタ1212は、入力されたTSからPID範囲(0x1003〜0x100a)のTSパケットを抽出し、残りのPID範囲(0x1000〜0x1002,0x100b〜0x100f)の各TSパケットをPIDフィルタ1213に出力する。PIDフィルタ1213は、入力されたTSからPID範囲(0x1000〜0x100d)のTSパケットを抽出し、残りのPID範囲(0x100e〜0x100f)の各TSパケットをPIDフィルタ1214に出力する。以後、PID範囲(0x100e〜0x100f)の各TSパケットは、PIDフィルタ1214によって抽出される。これにより、最終的には、図5に示すような結果が得られる。
【0017】
各PIDフィルタ1211〜1214の出力は、メモリバッファ1221〜1224に入力され、それぞれ所定個数のTSパケットが順次保持される。各メモリバッファ1221〜1224に保持されたTSパケットはそれぞれ多重制御部124によって検出される。
この多重制御部124は、符号化多重制御装置13から階層Aを示す制御情報が与えられると、メモリバッファ1223に保持されるTSパケットの有無を判別し、この判別結果に基づいて、メモリバッファ1223に保持されたTSパケットを順次読み出して、多重部123に対し多重化TSに多重させる。そして、階層Bを示す制御情報が与えられると、各メモリバッファ1222,1224に保持されるTSパケットの有無を判別し、この判別結果に基づいて、メモリバッファ1222,1224に保持されたTSパケットを順次読み出して、多重部123に対し多重化TSに多重させる。なお、メモリバッファ1221に保持されたTSパケットは、そのまま破棄されることになる。
【0018】
以上のように上記実施形態によれば、各階層A,Bについて連続する複数のPIDがある場合に、これらPID範囲をPIDフィルタ1211〜121nに設定すべきフィルタ係数とし、PIDフィルタ1211〜121nと階層A,Bとを対応付けることにより、PID単位をフィルタ係数とする場合に比して、使用するPIDフィルタ1211〜121nの数及びメモリバッファ1221〜122nの数を大幅に減らすことができ、これにより装置全体の小型化を図ることができる。また送出の際に、送出すべき階層A,Bに対応するメモリバッファ1221〜122nからTSパケットを読み出して多重部123に供給するだけでよいので、各TSパケットを目的の階層A,Bに割り当てて効率良く送出することができる。
また、上記実施形態によれば、新たなPIDのTSパケットを含んだTSを取り扱う場合にも、新たなPIDを含めた範囲のPIDフィルタに交換するだけでよいので、フィルタの数が増えることなく小型化を維持したままで、新たなTSに容易に対応することができる。
【0019】
なお、上記実施形態では、PIDフィルタ1211〜121nに固定のPID範囲が設定されたフィルタを使用するものとして説明したが、PID範囲を任意に設定可能な可変型フィルタを用いるようにしてもよい。このようにすれば、新たなPIDのTSパケットを含んだTSを取り扱う場合にも、新たなPIDを含めるように可変型フィルタの設定を変更するだけでよく、これによりフィルタ自体の交換も必要とすることなく、装置の小型化を維持できる。また、階層に割り当てるべくPIDを変更する場合にも、可変型フィルタの設定を変更するだけで、容易に対応することができる。
その他、局内システムの種類や構成、マルチプレクサの種類や構成、PIDフィルタに対するPID範囲の設定パターンやPIDフィルタの接続パターン等についても、この発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施できる。
【0020】
【発明の効果】
以上詳述したようにこの発明によれば、デジタル放送信号の各伝送ブロックを効率良く目的の階層に割り当てて送出することができ、かつ小型化を図り得るデジタル放送信号送出処理装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係るデジタル放送信号送出処理装置が適用される局内システムの一実施形態を示すブロック図。
【図2】図1に示したマルチプレクサの具体的構成を示すブロック図。
【図3】同実施形態で取り扱うTSパケット構造を示す図。
【図4】同実施形態におけるフィルタリング動作を説明するために示すブロック図。
【図5】同実施形態におけるフィルタリング動作により得られる結果を示す図。
【符号の説明】
11…エンコーダ(ENC)、
12…マルチプレクサ(MUX)、
13…符号化多重制御部(EMC)、
14…自動番組送出制御部(APC)、
15…局内時計、
16…データサーバ(DS)、
121…PIDフィルタ部、
1211〜121n…PIDフィルタ、
1221〜122n…メモリバッファ、
123…多重部、
124…多重制御部。
【発明の属する技術分野】
この発明は、デジタル放送信号を送出するデジタル放送信号送出システムに係わり、特にデジタル放送信号を階層に割り当てて送出するために使用するデジタル放送信号送出処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、デジタル放送技術の確立に伴い、通信衛星や放送衛星を使用する衛星放送システムではデジタル放送が開始され、さらに地上波放送システムにおいてもデジタル放送への移行が計画されている。
【0003】
デジタル放送では、データ放送サービス、SI(Service Information:番組配列情報)等の種々のデータを含むMPEG(Moving Picture Experts Group)で規定されるトランスポートストリーム(以下、TSと称する)を送出し、このトランスポートストリームのパケットにはそれぞれPID(packet ID)が付加される。
【0004】
また、地上波デジタル放送では、PIDごとに階層に割り当てて送出する階層伝送が行われることになる。この場合、最大3つの階層伝送が行われる。なお、階層伝送では、階層間で符号化率、変調方式を異なるようにして伝送を行えるようになっている。
ところで、TSを各階層に割り当てる場合に、PIDごとに木目細かに割り当てる必要が生じるとともに、そのPIDのパケットデータに目的の階層以外の他の階層による影響を受けないようにする必要が生じる。
【0005】
従来では、上記対策として、TSから目的のPIDのパケットを抽出するPIDフィルタを該TSに含まれ得るPID数分用意し、階層とPIDフィルタを1対1に対応させ、他の階層の影響を受けないようにすることが考えられている。
しかしながら、上記対策では、送出するTSに依らず、常にTSに含まれ得るPID数分のPIDフィルタを用意する必要があり、装置全体が大型化してしまうことになる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
以上述べたように、階層伝送を行う際に、TSのPIDごとに目的の階層を他の階層の影響を受けずに割り当てる有効な手段がなかった。
この発明の目的は、デジタル放送信号の各伝送ブロックを効率良く目的の階層に割り当てて送出することができ、かつ小型化を図り得るデジタル放送信号送出処理装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この発明は、上記目的を達成するために、以下のように構成される。
(1)一定のデータ長の複数の伝送ブロックを配列し、かつ該伝送ブロックごとに自ブロックを識別するための識別情報を付加したデジタル放送信号を送出するデジタル放送信号送出システムに適用され、送出すべきデジタル放送信号を伝送ブロックごとに階層に割り当てて送出するデジタル放送信号送出処理装置であって、それぞれデジタル放送信号から設定された識別情報範囲の伝送ブロックを抽出して出力し、かつ互いに設定すべき識別情報範囲が異なる複数のフィルタを直列に接続するものであって、デジタル放送信号を複数のフィルタに通して出力するフィルタ手段と、このフィルタ手段のフィルタ数分設けられ、各フィルタの出力をそれぞれ格納し出力する複数のバッファと、複数のバッファの各出力を選択的に導出する出力切替手段と、この切替手段に対し、階層ごとに対応するバッファの出力を選択するように切り替えを実行させる切替制御手段とを備えるようにしたものである。
【0008】
(1)の発明によれば、1つの階層について連続する複数の識別情報がある場合に、これら識別情報範囲をフィルタに設定すべきフィルタ係数とし、このフィルタと階層とを対応付けることにより、識別情報単位をフィルタ係数とする場合に比して、使用するフィルタの数及びバッファの数を大幅に減らして装置全体の小型化を図ることができ、また送出の際に、送出すべき階層に対応するバッファから伝送ブロックを読み出すだけでよいので、デジタル放送信号中の伝送ブロックを目的の階層に割り当てて効率良く送出することができる。また、新たな伝送ブロックを含んだデジタル放送信号を取り扱う場合にも、既存のフィルタを新たな伝送ブロックの識別情報を含めた範囲のフィルタに交換するだけでよいので、フィルタの数が増えることなく小型化を維持したままで、新たなデジタル放送信号に容易に対応することができる。
【0009】
(2)フィルタ手段は、破棄すべく伝送ブロックの識別情報範囲が設定されたフィルタを有することを特徴とする。
(2)の発明によれば、伝送ブロックを破棄するためのフィルタを用いて、破棄すべく伝送ブロックを任意に破棄することができる。
【0010】
(3)複数のフィルタのうちの少なくとも1つは、識別情報範囲を任意に設定可能な可変型フィルタであることを特徴とする。
(3)の発明によれば、新たな伝送ブロックを含んだデジタル放送信号を取り扱う場合にも、新たな伝送ブロックの識別情報を含めるように可変型フィルタの設定を変更するだけでよく、これによりフィルタ自体の交換も必要とすることなく、装置の小型化を維持できる。また、階層に割り当てるべく識別情報を変更する場合にも、可変型フィルタの設定を変更するだけで、容易に対応することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1は、この発明に係るデジタル放送信号送出処理装置が適用される局内システムの一実施形態を示すブロック構成図である。
このシステムは、同図に示すように、エンコーダ(ENC)11と、マルチプレクサ(MUX)12と、符号化多重制御部(EMC)13と、自動番組送出制御部(APC)14と、局内時計15と、データサーバ(DS)16とを備えている。
【0012】
エンコーダ11は、入力信号をMPEG2符号化方式で圧縮符号化してTSを生成し、マルチプレクサ13に出力する。マルチプレクサ12は、エンコーダ11の出力TSを他の出力TSと多重化し、多重化TSとして送出する。また、符号化多重制御部13から出力される情報を元に、PMT(Program Map Table)、PAT(Program Association Table)等のデータを生成し、トランスポートストリームに多重する。
【0013】
符号化多重制御部13は、自動番組送出制御部14から提供される指示情報、放送スケジュールデータ及び局内時計15で計測される編成時刻に基づいてエンコーダ11及びマルチプレクサ12を制御する。
自動番組送出制御部14は、データサーバ16から提供される放送スケジュールデータ及び局内時計15で計測される番組編成時刻に従って、符号化多重部13に対し指示情報を送出して符号化多重部13の符号化多重処理を制御するようにしている。
【0014】
図2は、本発明に係わるデジタル放送信号送出処理装置としての上記マルチプレクサ12の具体的構成を示すブロック図である。
エンコーダ11から出力されたTSは、PIDフィルタ部121に供給される。PIDフィルタ部121は、それぞれ抽出すべきPIDの範囲が設定されたn個のPIDフィルタ1211〜121nを直列に接続し、入力TSを各PIDフィルタ1211〜121nに通して設定されたPID範囲のTSパケットを抽出する。各PIDフィルタ1211〜121nで抽出されたTSパケットは、それぞれメモリバッファ1221〜122nに格納される。
各メモリバッファ1221〜122nの出力は、多重部123によって選択的に導出され、多重化TSとして出力される。上記各メモリバッファ1221〜122n及び多重部123は、多重制御部124によってTSに割り当てるべく階層ごとに切替制御される。
【0015】
上記構成において、以下にその処理動作を説明する。
まず、エンコーダ11は、図3に示すようなMPEG2規格のTSパケットを生成する。このTSパケットは、ビデオとオーディオ等で構成されている。
ここで、マルチプレクサ12では、エンコーダ11からのTSをPIDフィルタ部121に入力する。例えば4個のPIDフィルタ1211〜1214を使用するものとし、PIDフィルタ1211には破棄すべくTSパケットのPID範囲(0x1006〜0x1007)を設定し、PIDフィルタ1212には階層Bに割り当てるべくTSパケットのPID範囲(0x1003〜0x100a)を設定し、PIDフィルタ1213には階層Aに割り当てるべくTSパケットのPID範囲(0x1000〜0x100d)を設定し、PIDフィルタ1214には階層Bに割り当てるべくTSパケットのPID範囲(0x100e〜0x100f)を設定するものとする。
【0016】
PIDフィルタ部121に入力されたTSは、まずPIDフィルタ1211によってPID範囲(0x1006〜0x1007)のTSパケットが抽出され、PID範囲(0x1006〜0x1007)のTSパケットを除く、他のTSパケットがPIDフィルタ1212に入力される。PIDフィルタ1212は、入力されたTSからPID範囲(0x1003〜0x100a)のTSパケットを抽出し、残りのPID範囲(0x1000〜0x1002,0x100b〜0x100f)の各TSパケットをPIDフィルタ1213に出力する。PIDフィルタ1213は、入力されたTSからPID範囲(0x1000〜0x100d)のTSパケットを抽出し、残りのPID範囲(0x100e〜0x100f)の各TSパケットをPIDフィルタ1214に出力する。以後、PID範囲(0x100e〜0x100f)の各TSパケットは、PIDフィルタ1214によって抽出される。これにより、最終的には、図5に示すような結果が得られる。
【0017】
各PIDフィルタ1211〜1214の出力は、メモリバッファ1221〜1224に入力され、それぞれ所定個数のTSパケットが順次保持される。各メモリバッファ1221〜1224に保持されたTSパケットはそれぞれ多重制御部124によって検出される。
この多重制御部124は、符号化多重制御装置13から階層Aを示す制御情報が与えられると、メモリバッファ1223に保持されるTSパケットの有無を判別し、この判別結果に基づいて、メモリバッファ1223に保持されたTSパケットを順次読み出して、多重部123に対し多重化TSに多重させる。そして、階層Bを示す制御情報が与えられると、各メモリバッファ1222,1224に保持されるTSパケットの有無を判別し、この判別結果に基づいて、メモリバッファ1222,1224に保持されたTSパケットを順次読み出して、多重部123に対し多重化TSに多重させる。なお、メモリバッファ1221に保持されたTSパケットは、そのまま破棄されることになる。
【0018】
以上のように上記実施形態によれば、各階層A,Bについて連続する複数のPIDがある場合に、これらPID範囲をPIDフィルタ1211〜121nに設定すべきフィルタ係数とし、PIDフィルタ1211〜121nと階層A,Bとを対応付けることにより、PID単位をフィルタ係数とする場合に比して、使用するPIDフィルタ1211〜121nの数及びメモリバッファ1221〜122nの数を大幅に減らすことができ、これにより装置全体の小型化を図ることができる。また送出の際に、送出すべき階層A,Bに対応するメモリバッファ1221〜122nからTSパケットを読み出して多重部123に供給するだけでよいので、各TSパケットを目的の階層A,Bに割り当てて効率良く送出することができる。
また、上記実施形態によれば、新たなPIDのTSパケットを含んだTSを取り扱う場合にも、新たなPIDを含めた範囲のPIDフィルタに交換するだけでよいので、フィルタの数が増えることなく小型化を維持したままで、新たなTSに容易に対応することができる。
【0019】
なお、上記実施形態では、PIDフィルタ1211〜121nに固定のPID範囲が設定されたフィルタを使用するものとして説明したが、PID範囲を任意に設定可能な可変型フィルタを用いるようにしてもよい。このようにすれば、新たなPIDのTSパケットを含んだTSを取り扱う場合にも、新たなPIDを含めるように可変型フィルタの設定を変更するだけでよく、これによりフィルタ自体の交換も必要とすることなく、装置の小型化を維持できる。また、階層に割り当てるべくPIDを変更する場合にも、可変型フィルタの設定を変更するだけで、容易に対応することができる。
その他、局内システムの種類や構成、マルチプレクサの種類や構成、PIDフィルタに対するPID範囲の設定パターンやPIDフィルタの接続パターン等についても、この発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施できる。
【0020】
【発明の効果】
以上詳述したようにこの発明によれば、デジタル放送信号の各伝送ブロックを効率良く目的の階層に割り当てて送出することができ、かつ小型化を図り得るデジタル放送信号送出処理装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係るデジタル放送信号送出処理装置が適用される局内システムの一実施形態を示すブロック図。
【図2】図1に示したマルチプレクサの具体的構成を示すブロック図。
【図3】同実施形態で取り扱うTSパケット構造を示す図。
【図4】同実施形態におけるフィルタリング動作を説明するために示すブロック図。
【図5】同実施形態におけるフィルタリング動作により得られる結果を示す図。
【符号の説明】
11…エンコーダ(ENC)、
12…マルチプレクサ(MUX)、
13…符号化多重制御部(EMC)、
14…自動番組送出制御部(APC)、
15…局内時計、
16…データサーバ(DS)、
121…PIDフィルタ部、
1211〜121n…PIDフィルタ、
1221〜122n…メモリバッファ、
123…多重部、
124…多重制御部。
Claims (3)
- 一定のデータ長の複数の伝送ブロックを配列し、かつ該伝送ブロックごとに自ブロックを識別するための識別情報を付加したデジタル放送信号を送出するデジタル放送信号送出システムに適用され、送出すべきデジタル放送信号を伝送ブロックごとに階層に割り当てて送出するデジタル放送信号送出処理装置であって、
それぞれ前記デジタル放送信号から設定された識別情報範囲の伝送ブロックを抽出して出力し、かつ互いに設定すべき識別情報範囲が異なる複数のフィルタを直列に接続するものであって、前記デジタル放送信号を前記複数のフィルタに通して出力するフィルタ手段と、
このフィルタ手段のフィルタ数分設けられ、各フィルタの出力をそれぞれ格納し出力する複数のバッファと、
前記複数のバッファの各出力を選択的に導出する出力切替手段と、
この切替手段に対し、階層ごとに対応するバッファの出力を選択するように切り替えを実行させる切替制御手段とを具備したことを特徴とするデジタル放送信号送出処理装置。 - 前記フィルタ手段は、破棄すべく伝送ブロックの識別情報範囲が設定されたフィルタを有することを特徴とする請求項1記載のデジタル放送信号送出処理装置。
- 前記複数のフィルタのうちの少なくとも1つは、識別情報範囲を任意に設定可能な可変型フィルタであることを特徴とする請求項1記載のデジタル放送信号送出処理装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002271895A JP2004112316A (ja) | 2002-09-18 | 2002-09-18 | デジタル放送信号送出処理装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2002271895A JP2004112316A (ja) | 2002-09-18 | 2002-09-18 | デジタル放送信号送出処理装置 |
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JP2004112316A true JP2004112316A (ja) | 2004-04-08 |
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ID=32269080
Family Applications (1)
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Country Status (1)
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JP (1) | JP2004112316A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2007029532A1 (ja) * | 2005-09-02 | 2007-03-15 | Leader Electronics Corp. | 放送tsの一部を修正する装置 |
KR100767605B1 (ko) | 2006-08-09 | 2007-10-17 | 주식회사 휴맥스 | 계층적 메모리를 구비한 영상 기록 재생 장치 및 계층적메모리 구현 방법 |
KR100778312B1 (ko) | 2005-12-09 | 2007-11-22 | 한국전자통신연구원 | 디지털 방송 수신기에서의 섹션필터 관리 장치 및 그 방법 |
JP2019125993A (ja) * | 2018-01-19 | 2019-07-25 | 日本電気株式会社 | 多重化装置及び多重化方法 |
-
2002
- 2002-09-18 JP JP2002271895A patent/JP2004112316A/ja active Pending
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