JP2004111683A - 内部に熱を発生する電子部品を備えた電子応用機器の外側筐体およびその製造方法 - Google Patents

内部に熱を発生する電子部品を備えた電子応用機器の外側筐体およびその製造方法 Download PDF

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西川 光男
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Abstract

【課題】本発明は、冷却効果、耐久性、遮音効果、強度等が優れていると共に、内部の電子応用機器を廃棄する際に、筐体の外側板部材を資源として再利用できる電子応用機器の外側筐体およびその製造方法に関するものである。
【解決手段】外側筐体は、資源としてまたは筐体として再利用ができるように、同じ材質の部材からなる6枚の外側板部材が組み立てられている。前記外側板部材は、筐体内部に取り付けられている電子部品から発生する熱を放散し易い形状または厚さを有するヒートシンクから構成されている。前記外側板部材は、結合部材によって、組み立てられ、外側筐体となる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内部に熱を発生する電子部品を備えた電子応用機器の外側筐体およびその製造方法に関するものである。本発明は、冷却効果、耐久性、遮音効果、強度等が優れていると共に、内部の電子応用機器を廃棄する際に、筐体の外側板部材を資源として再利用できるようにした内部に熱を発生する電子部品を備えた電子応用機器の外側筐体およびその製造方法に関するものである。
【0002】
本発明でいう「電子部品」とは、たとえば、電源装置、コンデンサー、CPU、各種電子部品やトランジスタ等が搭載された印刷配線板、モータ等のように、ユーザーが直接取り扱うものではなく、装置本体である外側筐体内に装着されているものをいう。
【0003】
本発明でいう「電子応用機器」とは、たとえば、コンピュータのように、熱を発生する前記電子部品を多く備えた機器で、ユーザーが直接操作を行う装置本体をいう。
【0004】
【従来の技術】
電子応用機器の一例として、コンピュータを例にして、従来例を説明する。たとえば、デスクトップ型パーソナルコンピュータは、外装ケースがプラスチック製、薄鋼板製、あるいは、これらの部材が組み合わされたもの等がある。プラスチック製の外装ケースは、複数の金型によって、たとえば、二つのコ字型のものを二組作り、互いに嵌合させたもの、あるいはコ字型に作製し、これに天板と側板とを取り付けることにより組み立てられる場合が多い。また、薄鋼板製の外装ケースは、板金加工により作製される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
前記デスクトップ型パーソナルコンピュータは、ライフサイクルが短いにもかかわらず、廃棄する際に、再利用がし難く、省資源という観点から大きな問題があった。前記プラスチック製あるいは薄鋼板製の外装ケースは、内部に熱を発生する電子部品がある場合、ファンを回転させることにより冷却を行っていた。しかし、ファンを回転させるモータからも熱や音が発生し、ファンの音や熱は、前記コンピュータの性能に対しても大きな問題になっている。
【0006】
特に、プラスチック製の外装ケースは、ファンによる冷却を行うために多くの開口を設ける必要が生じるが、この開口から入る埃と熱による発火が発生し、火災の危険がある。特に、無人のサーバーには、プラスチック製の外装ケースを採用することができなかった。
【0007】
前記外装ケースは、冷却性を向上させるために開口を設けたり、あるいは、電子部品等を取り付けるための部分を設けるために、形状が複雑となり、金型の形状も複雑で、高価なものになった。また、前記外装ケースは、薄鋼板またはプラスチックだけで構成することが困難であるため、複数種類の部材を使用すると、資源を再利用する際に分別に手間がかかるという問題があった。
【0008】
本発明は、ヒートシンクからなる外側板部材によって筐体を組み立てることにより、内部の熱源からの熱を電子応用機器の外側筐体から冷却しようとするものである。前記ヒートシンクからなる外側板部材は、内部の熱源からの熱を容易に外部に放散するだけでなく、たとえば、タップが立てられ、ネジを螺合するだけで、組立および分解が容易にできる。
【0009】
以上の課題を解決することにより、本発明は、冷却効果、耐久性、遮音効果、強度等が優れている内部に熱を発生する電子部品を備えた電子応用機器の外側筐体およびその製造方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
(第1発明)
第1発明において、電子応用機器の外側筐体は、内部に熱を発生する電子部品を備えており、同じ部材のヒートシンクからなるとともに、外形寸法がほぼ同じ大きさの対からなる3組の外側板部材と、前記各外側板部材を外側筐体として組み立てるための前記ヒートシンクと同じ部材からなる結合部材および/または結合構造とからなることを特徴とする。
【0011】
(第2発明)
第2発明において、電子応用機器の外側筐体は、内部に熱を発生する電子部品を備えており、同じ部材からなるとともに、外形寸法がほぼ同じ大きさの対からなる3組の内の少なくとも一面のほぼ全面に複数の溝またはフィンが設けられた外側板部材と、前記各外側板部材を外側筐体として組み立てるための前記外側板部材と同じ部材からなる結合部材および/または結合構造とからなることを特徴とする。
【0012】
(第3発明)
第3発明において、電子応用機器の外側筐体は、内部に熱を発生する電子部品を備えており、同じ部材からなるとともに、外形寸法がほぼ同じ大きさの対からなる3組の内の多くとも五面の表および裏のほぼ全面に互いちがいにまたは同じ位置に溝またはフィンが設けられた外側板部材と、前記各外側板部材を外側筐体として組み立てるための前記外側板部材と同じ部材からなる結合部材および/または結合構造とからなることを特徴とする。
【0013】
(第4発明)
第4発明において、電子応用機器の外側筐体における外側板部材および結合部材は、アルミニューム、真鍮、あるいは、これらの合金の内の一つであることを特徴とする。
【0014】
(第5発明)
第5発明において、電子応用機器の外側筐体における外側板部材および結合部材は、表面に酸化膜が形成されていることを特徴とする。
【0015】
(第6発明)
第6発明において、電子応用機器の外側筐体における外側板部材の厚さは、5mmであることを特徴とする。
【0016】
(第7発明)
第7発明において、電子応用機器の外側筐体における溝は、外側板部材の四方の端部に及んでいない強度補強用骨材からなる骨材領域となっていることを特徴とする。
【0017】
(第8発明)
第8発明において、電子応用機器の外側筐体における溝の形状は、その始端および終端でR(アール)が形成されていることを特徴とする。
【0018】
(第9発明)
第9発明において、電子応用機器の外側筐体における外側板部材は、前記筐体の内面において電子部品を取り付けるために、前記溝またはフィンが形成されていない部分が設けられていることを特徴とする。
【0019】
(第10発明)
第10発明において、外側板部材によって組み立てられた電子応用機器の外側筐体は、前記外側板部材と同じ材質からなるヒートシンクによって仕切られていることを特徴とする。
【0020】
(第11発明)
第11発明における内部に熱を発生する電子部品を備えた電子応用機器の外側筐体の製造方法において、同じ部材からなるとともに、外形寸法がほぼ同じ大きさの対からなる3組の外側板部材の長さ方向に溝またはフィンを設ける切削加工工程と、前記各外側板部材を組み立てるための結合部材と当該結合部材を螺合するネジ孔および/または嵌合孔と、結合構造となる嵌合部を形成する加工工程と、前記外側板部材および結合部材の表面を酸化処理する処理工程とを少なくとも有することを特徴とする。
【0021】
(第12発明)
第12発明における内部に熱を発生する電子部品を備えた電子応用機器の外側筐体の製造方法において、前記加工工程は、切削刃の形状および大きさ、切削位置、その長さと大きさ、形状等が予め設定され、前記設定に基づいて一連の加工が連続して行われることを特徴とする。
【0022】
【発明の実施の形態】
(第1発明)
第1発明の電子応用機器の外側筐体は、資源としてまたは筐体として再利用ができるように、同じ材質の部材からなる6枚の外側板部材が組み立てられている。たとえば、前記外側板部材は、外形寸法がほぼ同じ大きさの前面板と後面板、左右側板、天板と底板の対からなる3組によって筐体が構成されている。また、前記外側板部材は、筐体内部に取り付けられている電子部品から発生する熱を放散し易い形状または厚さを有するヒートシンクから構成されている。
【0023】
前記外側板部材は、たとえば、ネジとネジ孔による結合部材、凸部と凹部による結合構造、あるいはアリ溝とホゾ等による結合構造、あるいは、嵌合とネジおよびネジ孔とによる結合部材と結合構造の組み合わせとすることも可能である。前記のようにして組み立てられた外側筐体および結合部材は、電子応用機器の内部に取り付けられている電子部品を簡単に分解することができ、また、同じ材質のものしか使用していないため、内部の電子部品を取り外した後のスクラップが容易であるだけでなく、外側筐体としても再利用ができる。
【0024】
(第2発明)
第2発明の外側板部材には、少なくとも一面のほぼ全面に複数の溝またはフィンが設けられている点で第1発明と異なっている。たとえば、熱を発生する電子部品が取り付けられている近傍の外側板部材のみのほぼ全面に複数の溝またはフィンが設けられている。前記溝またはフィンが設けられている外側板部材は、熱を発生する電子部品から発生した熱を放散する。前記外側板部材は、部屋の温度を調節するエアコンコンディショナー等からの冷気によって電子応用機器内部を冷却することができる。
【0025】
(第3発明)
第3発明の外側板部材には、多くとも五面の表および裏のほぼ全面に互いちがいに、また、同じ位置に溝またはフィンが設けられている点で第2発明と異なっている。残る一面は、電子応用機器の底部であるため、溝またはフィンを設けなくてもよい。また、外側筐体の後面は、コネクタや空気孔等が取り付けられているため、必要に応じて前記溝またはフィンを設けることができる。
【0026】
たとえば、熱を発生する電子部品は、取り付けられている近傍の外側板部材の表および裏のほぼ全面に互いちがいに、位置を少しずらして、また、同じ位置に設けられた複数の溝またはフィンから熱を放熱する。互いちがいに設けられた溝またはフィンは、前記外側板部材の板厚を考慮して位置をずらす必要があるためである。
【0027】
(第4発明)
第4発明の外側板部材および結合部材は、加工性と放熱性が優れているアルミニューム、真鍮、あるいは、これらの合金の内の一つである。前記外側板部材は、溝またはフィンを簡単に加工できると共に、結合部材であるネジおよびネジ孔を容易に作製することができる。また、第4発明の部材は、溝またはフィンを切削せずに、一枚の板をヒートシンクとして使用することもできる。
【0028】
(第5発明)
第5発明は、前記外側板部材および結合部材の表面に酸化膜を形成する。たとえば、前記外側板部材および結合部材がアルミニュームの場合、表面は、アルマイト(登録商標)加工される。前記表面処理は、耐食性および絶縁性に優れているため、プラスチックの外側筐体と同等の性能を有する。また、前記外側板部材に形成された酸化膜は、電磁波を遮蔽して、人体に対する悪影響を減らすことができる。
【0029】
(第6発明)
第6発明は、前記外側板部材の厚さを5mmとすることで、ヒートシンクとしての機能を十分に発揮できると共に、市販の板材を使用できる。また、5mmという市販の板部材は、再利用する際にも便利である。
【0030】
(第7発明)
第7発明の外側板部材は、溝またはフィンを全面に作製するのではなく、四方の端部に溝またはフィンが形成されてなく、強度補強用骨材(本発明において、溝またはフィンが切削されていない部分を骨材領域と記載する)となる部分が残されている。前記強度補強用骨材領域は、外側板部材どうしの結合、あるいは、電子部品等を取り付けるためのネジ孔を開けることができる。
【0031】
(第8発明)
第8発明のヒートシンクに形成される溝またはフィンの形状は、その始端と終端でR(アール)が形成されている。前記Rは、切削刃の形状を選ぶことにより、始端および終端部において、垂直的に深さが深くなったり、浅くならずに多少傾斜を持たせることができるため、この部分における強度を増すだけでなく、デザイン的にも優れたものとなる。
【0032】
(第9発明)
第9発明の外側板部材は、前記筐体の内面において、電子部品等を取り付けるために、前記溝またはフィンが形成されていない部分を設け、この部分にタップ孔を設ける。また、前記溝またはフィンが形成されていない部分は、一方向の溝またはフィンに変化を持たせ、デザイン的にも優れている。
【0033】
(第10発明)
第10発明は、前記外側板部材によって組み立てられた筐体の中に、前記外側板部材と同じ材質からなるヒートシンクによって仕切られている。たとえば、電子応用機器における電源回路は、CPU等他の回路に熱的影響を与える恐れがある。このような場合、前記外側板部材によって組み立てられた筐体は、ヒートシンクによって、内部を仕切り、互いに熱的影響を無くすようになっている。
【0034】
(第11発明)
第11発明は、内部に熱を発生する電子部品を備えた電子応用機器の外側筐体、すなわち、ヒートシンクの製造方法である。前記外側筐体における外側板部材は、同じ部材からなるとともに、外形寸法がほぼ同じ大きさの対からなる3組に対して、切削加工により同時に複数の溝またはフィンを設ける。また、前記各外側板部材は、外側筐体として組み立てるために、ネジ等の結合部材を螺合するネジ孔がタップ加工される。前記それぞれの外側板部材は、その表面を酸化処理した後、外側筐体として組み立てられる。
【0035】
(第12発明)
第12発明における加工工程は、切削刃の形状および大きさ、切削位置、その長さと大きさ、形状等がフライス盤のNCに予め設定される。前記フライス盤は、前記設定に基づいて一連の加工を連続して行い、外側板部材に所定の位置に所定の溝またはフィンと、タップ孔や開口等を作製することができる。
【0036】
【実施例】
本発明の一実施例である内部に熱を発生する電子部品を備えた電子応用機器の外側筐体の各外側板部材について説明する。図1は本発明の一実施例である外側筐体の側面板を説明するための図で、(イ)が上面図、(ロ)が側面図、(ハ)がA−A断面図で(イ)および(ロ)の2倍の寸法になっている。図1(イ)ないし(ハ)において、たとえば、側面板11の材質は、市販されている厚さ5mmのアルミニューム板で、加工性および放熱性に富んだものである。
【0037】
図1(イ)および(ハ)から判るように、溝12は、図1における左右および上下方向に丸みを帯びたR(アール)が形成され、見かけ上のデザインをよくすると共に、放熱性と強度性を向上させている。前記Rは、切削刃の形状を選択することによって容易に得ることができる。また、前記溝12は、図1(ハ)に示すように、同じ位置で表と裏に形成することができるだけでなく、表と裏で位置をずらして形成することもできる。位置をずらした溝12は、同じ位置の場合と比較して、放熱性を向上させることができる。
【0038】
前記側面板11の周囲には、溝12が形成されていない骨材となる骨材領域13、13′、14、14′がある。前記骨材領域13、13′、14、14′には、後述する孔あるいはタップ孔がある。しかし、左右に設けられる前記側面板11には、本実施例の場合、前記孔およびタップ孔を設けていない。図1(ロ)の上部および下部には、ネジが螺合するタップ孔15が設けられている。
【0039】
図2は本発明の一実施例である外側筐体の天板を説明するための上面図である。図2に示された天板21には、図1と同様な溝22と骨材領域23、23′、24、24′が設けられている。前記骨材領域23、23′、24、24′には、開孔またはタップ孔25が設けられており、前記開孔またはタップ孔25には、図示されていないネジが挿入され前記図1(ロ)のタップ孔15に螺合される。
【0040】
前記天板21に設けられた溝22は、長さが異なるもの(221、222、223、224、225)が設けられている。たとえば、溝221と溝222の間には、溝がない骨材領域256が形成されていると共に、開孔またはタップ孔251が形成されている。前記開孔またはタップ孔251は、外側筐体の内部に電子部品を取り付けるためのものである。
【0041】
したがって、前記開孔またはタップ孔251、252あるいは電子部品取付用骨材領域256は、電子部品の種類によって任意の場所に設けることができる。また、図2に示す符号27は、図示されていないヒートシンクからなる仕切り板を取り付けるガイド溝である。前記仕切り板は、たとえば、図示されていない電源の熱がCPUに伝達されないように、外側板部材と同じ部材からなるものである。
【0042】
図3は本発明の一実施例である外側筐体の底板を説明するための図で、(イ)が上面図、(ロ)が側面図である。図3(イ)および(ロ)に示す底板31は、図2に示す天板21と基本的には同じものであるが、電子部品によって、取り付け位置が異なる場合がある。図3における符号は、図2が20番台であるのに対して30番台を使用して、同じものに同じ末尾の数字が使用されている。
【0043】
開孔またはタップ孔36は、開孔またはタップ孔35の大きさより大きくなっている。前記開孔またはタップ孔36は、既成の鋼製からなる頭部が大きいネジが使用できるように表面近傍を大きくし、その後の径を前記開孔またはタップ35と同じにしている。本実施例における前記開孔またはタップ孔36は、既成の鋼製ネジが使用できるという例である。
【0044】
本発明で使用するネジは、通常、外側板部材と同様なアルミニュームを切削した後、焼き入れをすることにより、強度を増している。アルミニュームのネジによって外側筐体を組み立てた場合、内部の電子部品を取り外すだけで、再生することができ、便利である。
【0045】
図4は本発明の一実施例である外側筐体の前面板を説明するための図である。図4において、たとえば、前面板41には、溝42で長さの異なるものが複数設けられている。前記溝42の周囲には、骨材領域43、43′、44、44′が設けられている。また、骨材領域43、43′、44、44′には、外側筐体を組み立てる際、および電子部品を取り付けるための開孔またはタップ孔45、451、452が設けられている。また、前述のように、既成のネジを使用できる開孔またはタップ孔46が設けられている。
【0046】
前記前面板41のほぼ中央には、スイッチ用開口48が設けれている。前記電子部品を取り付ける骨材領域43、43′、44、44′、およびその開孔またはタップ孔451、452、46、スイッチ用開口48の配置は、電子応用機器等によって任意の位置にすることができる。
【0047】
図5は本発明の一実施例である外側筐体の後面板を説明するための図で、(イ)が上面図、(ロ)が(イ)のB−B断面図である。図5(イ)および(ロ)において、図5(イ)に示された後面板51は、溝が形成されていないが、必要に応じて、一方面または他方面に設けることができる。
【0048】
前記後面板51には、開孔またはタップ孔55、コネクタ用開口581、582、および電源端子口583が設けられている。また、前記後面板51には、冷却用空気孔591、592が設けられている。前記後面板51における開口581、582および空気孔591、592等の配置、数、あるいは大きさ等は、電子応用機器に応じて任意に変えることができる。
【0049】
以上説明してきた外側板部材11、21、31、41、51がアルミニュームの場合、これらを組み立てる前に、シュウ酸、硫酸、クロム酸等の水溶液からなる電解液で表面に陽極酸化膜を形成する。前記酸化膜は、耐食性および絶縁性がよく、電子応用機器の外側筐体として優れている。また、前記酸化膜は、電子応用機器から発生する電磁波を吸収することができるため、電子応用機器を長時間にわたって使用することができる。
【0050】
外側板部材に設けられる溝の作製方法は、たとえば、マシニングセンターといわれている自動化された(プログラム制御された)フライス加工機によって行われる。前記フライス加工機は、所定の形状が切削できる多くの刃や孔やネジを開けることができるドリル等を予め備えておき、溝等の位置を予め設定して置くことにより、複数の溝を容易に作製することができる。本実施例で形成された溝の深さは、2mmであった。
【0051】
図6は本発明の一実施例である電子応用機器の外側筐体を組み立てた際に斜から見た外観図である。図6において、外側板部材11、21、41は、その複数面または六面、表または表と裏側に骨材領域13、13′、14、14′、23、23′、24、24′、43、43′、44、44′と、図示されていない骨材領域とを残して溝が形成されている。スイッチ用開口やディスク挿入口等は、省略されている。
【0052】
図7は本発明の一実施例である電子応用機器の外側筐体を組み立てた際の外側板部材と結合部材であるネジを説明するための図である。たとえば、図7において、側面板11と天板21は、結合部材であるネジ70によって結合される。側面板11には、雌ネジがタップにより立てられている。また、天板21には、開孔25が設けられると共に、前記ネジ部72の雌ネジ711と同じ径の雌ネジ722が形成されて、開孔25との部分に段差723がある。
【0053】
前記側面板11と天板21の結合部材であるネジ70は、ネジ頭部71と、当該ネジ頭部71に連設され、開孔25における雌ネジ722および側面板11のタップ孔15の雌ネジ711に螺合する。前記ネジ70は、市販されている鋼製部材からなるものでもよいが、アルミニューム材として再生する際に、前記ネジ70を取り外す必要がある。本発明のネジ70は、アルミニューム材によってネジを作製した後、焼き入れをすることにより、外側筐体として十分な強度を持たせている。
【0054】
図8は本発明のヒートシンクからなる外側筐体内にコンピュータを内装した場合の内外の温度差を測定した図である。図8において、外側筐体は、全六面の表と裏に溝を有するヒートシンクから構成されている。また、内装されたコンピュータは、CPUにセレロン1.2Gzで、電源が200Wのものを使用した。
【0055】
図8から判るように、外部温度を1度Cずつ上げていった結果の内部温度は、ほぼ同様に1度C上がり、温度差が約10度Cに保たれている。コンピュータが設置されている部屋の温度をクーラーまたはエアコンディショナーによって下げると、外側筐体のヒートシンクによって、外側筐体の内部は、確実に冷却効果が現れていることが判る。
【0056】
以上、本発明の実施例を詳述したが、本発明は、前記実施例に限定されるものではない。そして、特許請求の範囲に記載された本発明を逸脱することがなければ、種々の設計変更を行うことが可能である。本実施例では、外側筐体を構成する外側板部材の材質をアルミニュームとして説明したが、各外側板部材が同じ材質であれば、アルミニューム、真鍮等の合金、あるいは放熱性に優れ、加工性のよいものであれば、上記材料に限定されない。
【0057】
本実施例におけるヒートシンクは、単なる一例であり、凹凸の程度、長さ等の形状を変えることができる。また、本実施例におけるヒートシンクの溝は、表と裏で同じ位置に設けられているが、互いちがいあるいは少しずらすことも可能である。
【0058】
本実施例は、外側板部材に溝が形成された場合について説明しているが、溝の幅を狭く、深さを深くしてフィン状にすることもできる。また、外側板部材を組み立てて外側筐体を構成する際に、各外側板部材は、全部ネジとネジ孔によって取り付けるのではなく、一方を嵌合し、他方をネジ止めするといった、公知または周知の結合構造を使用することができる。
【0059】
【発明の効果】
本発明によれば、外側筐体の外側板部材がヒートシンクから構成されているため、部屋の温度によって、筐体内の内部温度を確実に低下させることができる。外側板部材の全面をヒートシンクとした前記外側筐体は、一部に溝またはフィン等を設けない骨材領域を設けることで、筐体の強度を保つと共に、筐体内部に電子部品を取り付けることが可能である。
【0060】
本発明によれば、外側筐体が同じ材質からなる外側板部材で構成されているため、再利用やスクラップが容易であり、省資源でかつ廃棄による環境汚染を起こすことがない。本発明の外側筐体は、六面体であるため、前面板と後面板を交換するだけで、最新の電子応用機器に再利用が可能である。
【0061】
本発明によれば、外側筐体をヒートシンクとするために、外側板部材を比較的厚い部材から構成するので、内部に設けられたモータ等で発生する音を容易に遮蔽することができる。前記ヒートシンクによって構成された外側筐体は、耐久性、強度が優れていると共に、ヒートシンクの模様によって、デザイン的にも優れたものとなる。
【0062】
本発明によれば、冷却用空気孔が少なくて済むためと、ヒートシンクからなるため、埃の侵入による火災を発生させることがない。
【0063】
本発明によれば、外側板部材の外部および/または内部に溝を彫ることにより、表面積を増加させているため、冷却用ファンを無くしたり、あるいは電源およびCPUを一つのファンで冷却することができる。
【0064】
本発明によれば、外側板部材の端部に凹凸を成形することによって、また、ネジとの組み合わせによって、さらに、ネジのみによっても組立および解体が容易であり、再利用または再生等が簡単にできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である外側筐体の側面板を説明するための図で、(イ)が上面図、(ロ)が側面図、(ハ)がA−A断面図で(イ)および(ロ)の2倍の寸法になっている。
【図2】本発明の一実施例である外側筐体の天板を説明するための上面図である。
【図3】本発明の一実施例である外側筐体の底板を説明するための図で、(イ)が上面図、(ロ)が側面図である。
【図4】本発明の一実施例である外側筐体の前面板を説明するための図である。
【図5】本発明の一実施例である外側筐体の後面板を説明するための図で、(イ)が上面図、(ロ)が(イ)のB−B断面図である。
【図6】本発明の一実施例である電子応用機器の外側筐体を組み立てた際に斜から見た外観図である。
【図7】本発明の一実施例である電子応用機器の外側筐体を組み立てた際の外側板部材と結合部材であるネジを説明するための図である。
【図8】本発明のヒートシンクからなる外側筐体内にコンピュータを内装した場合の内外の温度差を測定した図である。
【符号の説明】
11・・・側面板
12・・・溝
13、13′・・・骨材領域
14、14′・・・骨材領域
15・・・開孔(タップ孔)
21・・・天板
22・・・溝
23、23′・・・骨材領域
24、24′・・・骨材領域
25・・・開孔(タップ孔)
27・・・ガイド溝
31・・・底板
32・・・溝
33、33′・・・骨材領域
34、34′・・・骨材領域
35・・・開孔(タップ孔)
37・・・ガイド溝
41・・・前面板
42・・・溝
43、43′・・・骨材領域
44、44′・・・骨材領域
45・・・開孔(タップ孔)
48・・・スイッチ用開口
51・・・後面板
52・・・溝
55・・・開孔(タップ孔)
581、582・・・コネクタ用開口
583・・・電源端子口
591、592・・・冷却用空気孔

Claims (12)

  1. 内部に熱を発生する電子部品を備えた電子応用機器の外側筐体において、
    同じ部材のヒートシンクからなるとともに、外形寸法がほぼ同じ大きさの対からなる3組の外側板部材と、
    前記各外側板部材を外側筐体として組み立てるための前記ヒートシンクと同じ部材からなる結合部材および/または結合構造と、
    からなることを特徴とする電子応用機器の外側筐体。
  2. 内部に熱を発生する電子部品を備えた電子応用機器の外側筐体において、
    同じ部材からなるとともに、外形寸法がほぼ同じ大きさの対からなる3組の内の少なくとも一面のほぼ全面に複数の溝またはフィンが設けられた外側板部材と、
    前記各外側板部材を外側筐体として組み立てるための前記外側板部材と同じ部材からなる結合部材および/または結合構造と、
    からなることを特徴とする電子応用機器の外側筐体。
  3. 内部に熱を発生する電子部品を備えた電子応用機器の外側筐体において、
    同じ部材からなるとともに、外形寸法がほぼ同じ大きさの対からなる3組の内の多くとも五面の表および裏のほぼ全面に互いちがいにまたは同じ位置に溝またはフィンが設けられた外側板部材と、
    前記各外側板部材を外側筐体として組み立てるための前記外側板部材と同じ部材からなる結合部材および/または結合構造と、
    からなることを特徴とする電子応用機器の外側筐体。
  4. 前記外側板部材および結合部材は、アルミニューム、真鍮、あるいは、これらの合金の内の一つであることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載された電子応用機器の外側筐体。
  5. 前記外側板部材および結合部材は、表面に酸化膜が形成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載された電子応用機器の外側筐体。
  6. 前記外側板部材の厚さは、5mmであることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載された電子応用機器の外側筐体。
  7. 前記溝は、外側板部材の四方の端部に及んでいない強度補強用骨材からなる骨材領域となっていることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載された電子応用機器の外側筐体。
  8. 前記溝の形状は、その始端および終端でR(アール)が形成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載された電子応用機器の外側筐体。
  9. 前記外側板部材は、前記筐体の内面において電子部品を取り付けるために、前記溝またはフィンが形成されていない部分が設けられていることを特徴とする請求項1ないし請求項8のいずれか1項に記載された電子応用機器の外側筐体。
  10. 前記外側板部材によって組み立てられた外側筐体は、前記外側板部材と同じ材質からなるヒートシンクによって仕切られていることを特徴とする請求項1ないし請求項9のいずれか1項に記載された電子応用機器の外側筐体。
  11. 内部に熱を発生する電子部品を備えた電子応用機器の外側筐体の製造方法において、
    同じ部材からなるとともに、外形寸法がほぼ同じ大きさの対からなる3組の外側板部材の長さ方向に溝またはフィンを設ける切削加工工程と、
    前記各外側板部材を組み立てるための結合部材と当該結合部材を螺合するネジ孔および/または嵌合孔と、結合構造となる嵌合部を形成する加工工程と、
    前記外側板部材および結合部材の表面を酸化処理する処理工程と、
    を少なくとも有することを特徴とする電子応用機器の外側筐体の製造方法。
  12. 前記加工工程は、切削刃の形状および大きさ、切削位置、その長さと大きさ、形状等が予め設定され、前記設定に基づいて一連の加工が連続して行われることを特徴とする請求項11に記載された電子応用機器の外側筐体の製造方法。
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