JP2004111007A - 記録装置、消去装置、再生装置、データ記録方法、データ消去方法、データ再生方法、プログラム、およびプログラムを記録した記録媒体 - Google Patents

記録装置、消去装置、再生装置、データ記録方法、データ消去方法、データ再生方法、プログラム、およびプログラムを記録した記録媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】例えば追記型記録媒体に機密性のあるデータを記録した場合、他人に再生される危険性のない状態で消去処理を行うことが可能な記録装置・消去装置を提供する。
【解決手段】光ディスク101の記録部分と未記録部分とを区別することのできるピックアップ部102から読み取った上記光ディスク101の未記録部分に、鍵生成部110によって生成された鍵データに基づいて暗号化処理部111によって暗号化された記録すべきデータを記録する。また、鍵生成部110で生成された鍵データを、前後に未記録部分を設けた状態で光ディスク101に記録する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば追記型記録媒体において、記録したデータの一部消去または全部消去する記録装置および消去装置、ならびに、これらの記録装置および消去装置によって記録が行われた記録媒体を再生する再生装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、個人が保有・管理するリムーバブル記録媒体の利用が増加傾向にある。その主な理由として、大容量で安価な追記型記録媒体の普及が挙げられる。一般に、記録媒体は、その記録方法から追記型記録媒体と書き換え可能な記録媒体とに分類される。追記型記録媒体としては、ディスク状の記録媒体に関して言えば、現状ではCD−R、DVD−Rなどが普及している。
【0003】
追記型記録媒体は、安価である反面、一旦記録したデータを消去することはできないという特性を有している。このため、機密性のあるデータが記録された記録媒体を廃棄する場合、他人にその情報が読み出されないように、記録媒体を物理的に破壊する必要があった。また、記録媒体の大容量化に伴い、機密性のあるデータと機密性のないデータとを1つの追記型記録媒体に記録するような利用形態も考えられるが、機密性のあるデータのみを消去する必要が生じた場合、別の記録媒体に機密性のないデータをコピーした上で、もとの追記型記録媒体を物理的に破壊する、という処理を行わなければならないという問題があった。
【0004】
このような問題を解決するために、例えば特開平5−290381号公報には、一度記録したデータ上に上書きすることで、データを再生できないようにする技術が開示されている。また、例えば特開平8−77558号公報には、記録媒体の素材に特定の物を使うことで消去の効果を持たせる技術が開示されている。また、例えば特開平11−53840号公報には、アクセスするための管理情報を書き換え、消去したいデータを参照できないようにすることで、論理的にデータを消去する装置が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記した特開平5−290381号公報に開示されている技術の場合、記録媒体の物理規格から外れる処理を行うことになるので、記録再生が不安定になるという問題がある。また、上記した特開平8−77558号公報に開示されている技術の場合、記録媒体に特別な素材を用いることになるので、やはり記録媒体の物理規格から外れることになり、記録再生が不安定になるという問題がある。さらに、上記した特開平11−53840号公報に開示されている技術の場合、管理情報のみが書き換えられ、データ自体は記録媒体に残っているので、記録媒体に関する知識があれば、特別な装置を用いずともデータを再生できてしまうという問題がある。
【0006】
本発明は上記の問題点を解決するためになされたもので、その目的は、例えば追記型記録媒体に機密性のあるデータを記録した場合、他人に再生される危険性のない状態で消去処理を行うことが可能な記録装置・消去装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、本発明に係る記録装置は、データを記録媒体に記録する記録装置において、データを記録する記録媒体の記録部分と未記録部分とを区別することのできるピックアップ部と、データを暗号化するための鍵データを生成する鍵生成部と、上記鍵データに基づいて記録すべきデータを暗号化する暗号化処理部と、上記ピックアップ部から読み取った上記記録媒体の未記録部分に、上記暗号化処理部によって暗号化された記録すべきデータを記録する制御を行うとともに、上記鍵生成部で生成された上記鍵データを、前後に未記録部分を設けた状態で記録する制御を行う記録制御部とを備えることを特徴としている。
【0008】
また、本発明に係るデータ記録方法は、データを記録媒体に記録するデータ記録方法において、データを記録する記録媒体の記録部分と未記録部分とを区別するステップと、データを暗号化するための鍵データを生成する鍵生成ステップと、上記鍵データに基づいて記録すべきデータを暗号化する暗号化処理ステップと、上記記録媒体の記録部分と未記録部分とを区別するステップにおいて取得された記録媒体の未記録部分に、上記暗号化処理ステップによって暗号化された記録すべきデータを記録する制御を行うとともに、上記鍵生成ステップにおいて生成された上記鍵データを、前後に未記録部分を設けた状態で記録する制御を行う記録ステップとを有していることを特徴としている。
【0009】
上記の構成および方法によれば、まずピックアップ部によって、記録媒体の記録部分と未記録部分とが区別される。そして、記録すべきデータは、鍵生成部によって生成された鍵データに基づいて暗号化処理部によって暗号化され、記録媒体に記録される。
【0010】
そして、記録すべきデータを暗号化する際に用いられた鍵データは、前後に未記録部分を設けた状態で記録媒体に記録されるようになっている。このようにすることによって、再生時には、前後に未記録部分がある区間を検出することによって鍵データを検出することが可能となる。
【0011】
ここで、記録されているデータを消去したい場合には、そのデータに対応する鍵データの前後の未記録部分をダミーデータなどで記録状態にする処理を行えばよいことになる。これは、このような処理を行うことによって、鍵データの未記録部分がなくなることになり、前後に未記録部分がある区間を検出することによって鍵データを検出する処理を行うことができなくなるからである。
【0012】
したがって、上記の構成のように記録媒体に対してデータの記録を行えば、記録したデータの機密性を保護したまま処分することが可能となるので、特別な注意を必要とせずに処分することが出来る。
【0013】
また、記録したデータの一部を指定して再生できなくすることが可能となるので、機密性のあるデータが記録された追記型記録媒体で、特定の機密性のあるデータのみを消去し、残りのデータをそのまま使うことが可能となる。よって、追記型記録媒体を無駄なく有効利用することが可能となる。
【0014】
また、本発明に係る記録装置は、上記の構成において、上記記録制御部が、上記記録媒体の読み出し順において、記録すべきデータが記録されるべき領域の範囲の最後部から後ろ側に、上記鍵生成部で生成された上記鍵データを、データの記録順に上記記録媒体に記録する制御を行う構成としてもよい。
【0015】
上記の構成によれば、鍵データは、上記記録媒体の読み出し順において、記録すべきデータが記録されるべき領域の範囲の最後部の後ろ側から順に記録されることになる。よって、鍵データを読み出す際には、記録媒体の最後までピックアップを移動させる必要がなくなるので、データの読み出しを高速に行うことが可能となる。
【0016】
また、本発明に係る記録装置は、上記の構成において、上記記録制御部が、上記鍵生成部で生成された上記鍵データを、上記記録媒体の読み出し順で最後部から、データの記録順に上記記録媒体に記録する制御を行う構成としてもよい。
【0017】
上記の構成によれば、鍵データを記録する区間を予め確保する必要がなくなるので、記録媒体の無駄になる部分を少なくすることができる。
【0018】
また、本発明に係る記録装置は、上記の構成において、上記記録制御部が、上記記録媒体の読み出し順において、上記鍵生成部で生成された上記鍵データを、上記記録するデータの直後に記録し、次回に記録されるデータを、前回に記録された上記鍵データの後ろ側に記録する制御を行う構成としてもよい。
【0019】
上記の構成によれば、鍵データを記録する区間を予め確保する必要がなくなるので、記録媒体の無駄になる部分を少なくすることができる。
【0020】
また、本発明に係る記録装置は、上記の構成において、上記記録制御部が、上記鍵生成部で生成された上記鍵データを複数に分割し、それぞれを複数の箇所に記録する制御を行う構成としてもよい。
【0021】
上記の構成によれば、鍵データが分割して記録されることになるので、消去処理が行われた後のディスクから鍵データを再生することをより困難にすることができる。
【0022】
また、本発明に係る記録装置は、上記の構成において、上記鍵データが複数ある場合、上記記録制御部が、1つの鍵データに対して記録する区間を1つずつ設け、その区間において、ランダムな位置に、鍵データを記録する制御を行う構成としてもよい。
【0023】
上記の構成によれば、鍵データがある区間においてランダムな位置に記録されるので、鍵データの前後の未記録部分の長さが、各鍵データに関して全てばらばらとなる。よって、消去処理が行われた後のディスクから鍵データを再生することをより困難にすることができる。
【0024】
また、本発明に係る消去装置は、上記本発明に係る記録装置によってデータが記録された記録媒体のデータを消去する消去装置であって、上記記録媒体の記録部分と未記録部分とを区別することができるピックアップ部と、ランダムな値とランダムなデータ量を持つダミーデータを生成するダミーデータ生成部と、上記鍵データの前後に設けられた未記録部分に、上記ダミーデータ生成部で生成されたダミーデータを記録する制御を行う記録制御部とを備えることを特徴としている。
【0025】
また、本発明に係るデータ消去方法は、上記本発明に係るデータ記録方法によってデータが記録された記録媒体のデータを消去する消去方法であって、上記データを記録する記録媒体の記録部分と未記録部分とを区別するステップと、ランダムな値とランダムなデータ量とを持つダミーデータを生成するダミーデータ生成ステップと、上記鍵データの前後に設けられた未記録部分に、上記ダミーデータ生成ステップにおいて生成されたダミーデータを記録する記録ステップとを有していることを特徴としている。
【0026】
上記の構成および方法によれば、鍵データの前後に設けられた未記録部分に、ダミーデータ生成部で生成された、ランダムな値とランダムなデータ量を持つダミーデータが記録されるので、消去処理が行われた後のディスクから鍵データを再生することをより困難にすることができる。
【0027】
また、本発明に係る消去装置は、上記本発明に係る記録装置によってデータが記録された記録媒体のデータを消去する消去装置であって、上記記録媒体の記録部分と未記録部分とを区別することができるピックアップ部と、ランダムな値とランダムなデータ量を持つダミーデータを生成するダミーデータ生成部と、上記鍵データが記録されている区間内において、該鍵データの前後に設けられた未記録部分に、上記ダミーデータ生成部で生成されたダミーデータを記録する制御を行う記録制御部とを備えることを特徴としている。
【0028】
上記の構成によれば、鍵データが記録されている区間内における、鍵データの前後に設けられた未記録部分に、ダミーデータ生成部で生成された、ランダムな値とランダムなデータ量を持つダミーデータが記録されるので、消去処理が行われた後のディスクから鍵データを再生することをより困難にすることができる。
【0029】
また、本発明に係る記録装置は、データを記録媒体に記録する記録装置において、記録すべきデータのデータ量と、記録すべきデータのデータ量以外に記録時に必要なデータ量とを取得するデータ量判断部と、データを暗号化するための鍵データを上記データ量判断部が取得したデータ量に基づいて生成する鍵生成部と、上記鍵生成部が生成した上記鍵データを用いて、記録すべきデータを暗号化する暗号化処理部と、上記暗号化処理部によって暗号化されたデータを上記記録媒体に記録する制御を行う記録制御部とを備えることを特徴としている。
【0030】
また、本発明に係るデータ記録方法は、データを記録媒体に記録するデータ記録方法において、データのデータ量を判断するデータ量判断処理ステップと、データを暗号化するための鍵データを、上記データ量判断処理ステップによって取得されたデータ量に基づいて生成する鍵生成ステップと、上記鍵生成ステップによって生成された鍵データによってデータを暗号化処理する暗号化処理ステップと、上記暗号化処理ステップによって暗号化されたデータを、上記記録媒体に記録する記録ステップとを有していることを特徴としている。
【0031】
上記の構成および方法では、記録すべきデータを暗号化する際の鍵データは、記録媒体に記録されるデータ量と、記録媒体に記録されるデータ量以外に記録時に必要なデータ量とに基づいて生成されるようになっている。すなわち、あるデータが記録される際のデータ量に基づいて、鍵データが生成されていることになる。
【0032】
ここで、あるデータを消去する際に、新たにダミーデータを記録する処理を行うことによって、そのデータを暗号化したときのデータ量を把握することが困難となる。
【0033】
よって、上記の構成のように記録媒体に対してデータの記録を行えば、記録したデータの機密性を保護したまま処分することが可能となるので、特別な注意を必要とせずに処分することが出来る。
【0034】
また、記録したデータの一部を指定して再生できなくすることが可能となるので、機密性のあるデータが記録された追記型記録媒体で、特定の機密性のあるデータのみを消去し、残りのデータをそのまま使うことが可能となる。よって、追記型記録媒体を無駄なく有効利用することが可能となる。
【0035】
また、本発明に係る記録装置は、上記の構成において、ランダムな値とランダムなデータ量を持つダミーデータを生成するダミーデータ生成部をさらに備え、上記データ量判断部が、記録するデータのデータ量と、上記ダミーデータ生成部が生成したダミーデータのデータ量との合計のデータ量を取得し、上記鍵生成部が、上記データ量判断部によって取得された上記合計のデータ量に基づいて鍵データを生成する構成としてもよい。
【0036】
上記の構成によれば、鍵データは、記録するデータのデータ量と、上記ダミーデータ生成部が生成したダミーデータのデータ量との合計のデータ量に基づいて生成されるので、あるデータを消去する際に、新たにダミーデータを記録する処理を行うことによって、そのデータを暗号化したときのデータ量を把握することが困難となる。
【0037】
また、本発明に係る記録装置は、上記の構成において、ランダムな値とランダムなデータ量を持つダミーデータを生成するダミーデータ生成部をさらに備え、上記記録制御部が、上記ダミーデータ生成部が生成したダミーデータを上記記録媒体に記録する制御を行うとともに、上記データ量判断部が、記録媒体に記録されたダミーデータのデータ量を取得し、上記鍵生成部が、上記データ量判断部によって取得された上記データ量に基づいて鍵データを生成する構成としてもよい。
【0038】
上記の構成によれば、鍵データは、上記ダミーデータ生成部が生成したダミーデータのデータ量に基づいて生成されるので、あるデータを消去する際に、新たにダミーデータを記録する処理を行うことによって、そのデータを暗号化したときのデータ量を把握することが困難となる。
【0039】
また、本発明に係る記録装置は、上記の構成において、上記記録制御部が、上記記録媒体における過去のデータ量の履歴を、上記鍵生成部で生成された鍵データを用いて暗号化して上記記録媒体に記録する制御を行う構成としてもよい。
【0040】
上記の構成によれば、記録媒体における過去のデータ量の履歴が、鍵生成部で生成された鍵データを用いて暗号化されて記録媒体に記録されるので、消去処理が行われると、過去のデータ量の履歴のデータを暗号化する際の鍵データを解析することが困難となる。
【0041】
また、本発明に係る記録装置は、上記の構成において、上記記録制御部が、上記記録媒体の読み出し順において、次回のデータを記録する位置の直前に、上記ダミーデータ生成部が生成したダミーデータを上記記録媒体に記録する制御を行う構成としてもよい。
【0042】
上記の構成によれば、記録媒体において、前回の記録時までに何らかのデータが記録されている領域の後端部からランダムな距離だけ離れた位置に、次回のデータが記録されることになる。よって、消去処理が行われた場合に、消去されたデータを不正に読み出すことを困難にすることができる。
【0043】
また、本発明に係る記録装置は、上記の構成において、上記データ量判断部が、上記記録媒体に既に記録されているデータ量と、これから記録するデータのデータ量との合計のデータ量を取得するとともに、上記記録制御部が、この取得したデータ量に基づいて上記鍵生成部が生成した鍵データを用いて、記録すべきデータを暗号化して上記記録媒体に記録する制御を行う構成としてもよい。
【0044】
上記の構成によれば、鍵データは、記録媒体に既に記録されているデータ量と、これから記録するデータのデータ量との合計のデータ量に基づいて生成されるので、あるデータを消去する際に、新たにダミーデータを記録する処理を行うことによって、そのデータを暗号化したときのデータ量を把握することが困難となる。
【0045】
また、本発明に係る記録装置は、上記の構成において、上記データ量判断部が、上記記録媒体に既に記録されたデータ量を取得するとともに、上記記録制御部が、この取得したデータ量に基づいて上記鍵生成部が生成した鍵データを用いて、記録すべきデータを暗号化して上記記録媒体に記録する制御を行う構成としてもよい。
【0046】
上記の構成によれば、鍵データは、記録媒体に既に記録されているデータ量に基づいて生成されるので、あるデータを消去する際に、新たにダミーデータを記録する処理を行うことによって、そのデータを暗号化したときのデータ量を把握することが困難となる。
【0047】
また、本発明に係る記録装置は、上記の構成において、上記記録制御部が、上記記録媒体においてダミーデータが記録されている前後に、上記ダミーデータ生成部が生成したランダムな値でランダムなデータ量を持つダミーデータを記録する制御を行い、上記データ量判断部が、上記記録媒体に既に記録されているダミーデータのデータ量と、今回記録したダミーデータの合計のデータ量を取得し、上記記録制御部が、この取得したデータ量に基づいて上記鍵生成部が生成した鍵データを用いて、過去のダミーデータのデータ量の履歴を上記記録媒体に記録する制御を行う構成としてもよい。
【0048】
上記の構成によれば、過去のダミーデータのデータ量の履歴が、記録媒体に既に記録されているダミーデータのデータ量と、今回記録したダミーデータの合計のデータ量に基づいて鍵生成部で生成された鍵データを用いて暗号化されて記録媒体に記録されることになる。よって、消去処理が行われると、過去のダミーデータのデータ量の履歴のデータを暗号化する際の鍵データを解析することが困難となるので、消去されたデータを暗号化したときのデータ量を把握することが困難となる。
【0049】
また、本発明に係る記録装置は、上記の構成において、上記記録制御部が、データを記録する際に用いたデータ量の基準を変える位置に、上記ダミーデータ生成部が生成したランダムな値でランダムなデータ量を持つダミーデータを記録する制御を行う構成としてもよい。
【0050】
上記の構成によれば、データを記録する際に用いたデータ量の基準を変える位置、例えば、何らかのデータが記録される記録媒体上の領域の後端部に、ダミーデータが記録されることになる。よって、記録が行われるごとに、記録されるデータ量が変化することになるので、消去処理が行われると、消去されたデータを暗号化したときのデータ量を把握することが困難となる。
【0051】
また、本発明に係る消去装置は、上記本発明に係る記録装置によってデータが記録された記録媒体のデータを消去する消去装置であって、データを記録する記録媒体の記録部分と未記録部分とを区別することのできるピックアップ部と、記録すべきデータのデータ量と、記録すべきデータのデータ量以外に記録時に必要なデータ量との合計のデータ量を取得するデータ量判断部と、データを暗号化および復号するための鍵データを生成する鍵生成部と、データを暗号化および復号する暗号化復号化処理部と、ランダムな値とランダムなデータ量を持つダミーデータを生成するダミーデータ生成部と、データを記録するのに用いたデータ量の基準を変える位置に、上記ダミーデータ生成部が生成したダミーデータを記録する制御を行う記録制御部とを備えることを特徴としている。
【0052】
また、本発明に係るデータ消去方法は、上記本発明に係るデータ記録方法によってデータが記録された記録媒体のデータを消去する消去方法であって、ランダムな値とランダムなデータ量とを持つダミーデータを生成するダミーデータ生成ステップと、データを記録する際に用いたデータ量の基準を変える位置に、上記ダミーデータ生成ステップにおいて生成されたダミーデータを記録する記録ステップとを有していることを特徴としている。
【0053】
上記の構成および方法によれば、データを記録する際に用いたデータ量の基準を変える位置、例えば、何らかのデータが記録される記録媒体上の領域の後端部に、ダミーデータが記録されることになる。よって、消去が行われるごとに、消去が行われる際に記録されるデータ量が変化することになるので、消去されたデータを暗号化したときのデータ量を把握することが困難となる。
【0054】
また、本発明に係る消去装置は、上記本発明に係る記録装置によってデータが記録された記録媒体のデータを消去する消去装置であって、データを記録する記録媒体の記録部分と未記録部分とを区別することのできるピックアップ部と、記録すべきデータのデータ量と、記録すべきデータのデータ量以外に記録時に必要なデータ量との合計のデータ量を取得するデータ量判断部と、データを暗号化および復号するための鍵データを生成する鍵生成部と、データを暗号化および復号する暗号化復号化処理部と、上記記録媒体の過去のデータ量の履歴、または過去のダミーデータのデータ量の履歴から、消去対象のデータを暗号化するのに用いた鍵データのもとになるデータ量を除いたものを暗号化して記録する制御を行う記録制御部を備えることを特徴としている。
【0055】
上記の構成によれば、記録媒体の過去のデータ量の履歴、または過去のダミーデータのデータ量の履歴から、消去対象のデータを暗号化するのに用いた鍵データのもとになるデータ量を除いたものが暗号化されて記録されるので、消去処理が行われた後では、消去対象のデータを暗号化するのに用いた鍵データのもとになるデータ量を把握することが困難となる。よって、消去されたデータの再生を行うことを困難にすることができる。
【0056】
また、本発明に係る消去装置は、上記の構成において、ランダムな値とランダムなデータ量を持つダミーデータを生成するダミーデータ生成部をさらに備え、上記記録制御部が、上記記録媒体の読み出し順において、消去を行うためのデータを記録する位置の直前に、上記ダミーデータ生成部が生成したダミーデータを記録する制御を行う構成としてもよい。
【0057】
上記の構成によれば、記録媒体において、前回の記録時までに何らかのデータが記録されている領域の後端部からランダムな距離だけ離れた位置に、消去を行うためのデータが記録されることになる。よって、消去処理が行われた場合に、消去されたデータを不正に読み出すことを困難にすることができる。
【0058】
また、本発明に係る再生装置は、上記本発明に係る記録装置によってデータが記録された記録媒体、もしくは、上記本発明に係る消去装置によってデータが消去された記録媒体を再生する再生装置であって、上記記録媒体の記録部分と未記録部分とを区別することができるピックアップ部と、上記記録媒体において、前後を未記録部分で囲まれて記録された鍵データを検出する鍵検出部とを備えることを特徴としている。
【0059】
また、本発明に係るデータ再生方法は、上記本発明に係るデータ記録方法によってデータが記録された記録媒体、もしくは、上記本発明に係るデータ消去方法によってデータが消去された記録媒体を再生するデータ再生方法であって、上記記録媒体の記録部分と未記録部分とを区別するステップと、上記記録媒体において、前後を未記録部分で囲まれて記録された鍵データを検出する鍵検出ステップとを有していることを特徴としている。
【0060】
また、本発明に係る再生装置は、上記本発明に係る記録装置によってデータが記録された記録媒体、もしくは、上記本発明に係る消去装置によってデータが消去された記録媒体を再生する再生装置であって、上記記録媒体に記録されている情報を受け取り、データ量を判断するデータ量判断部と、上記データ量判断部が判断したデータ量に基づいて鍵データを生成する鍵生成部とを備えることを特徴としている。
【0061】
また、本発明に係るデータ再生方法は、上記本発明に係るデータ記録方法によってデータが記録された記録媒体、もしくは、上記本発明に係るデータ消去方法によってデータが消去された記録媒体を再生するデータ再生方法であって、上記記録媒体に記録されている情報を受け取り、データ量を判断するデータ量判断ステップと、上記データ量判断ステップによって判断されたデータ量に基づいて鍵データを生成する鍵生成ステップとを有していることを特徴としている。
【0062】
上記の構成および方法によれば、上記本発明に係る記録装置によってデータが記録された記録媒体、もしくは、上記本発明に係る消去装置によってデータが消去された記録媒体を的確に再生することが可能となる。
【0063】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の一形態について図1ないし図19に基づいて説明すれば、以下のとおりである。
【0064】
(ファイルシステム)
本実施形態の構成の説明を行う前に、まず、本実施形態において共通に用いるファイルシステムの説明を行う。本実施形態では、ファイルシステムとして、追記型ディスクに対応したUDF(Universal Disk Format)を用いるものとする。図5(b)は、図5(a)に示すディレクトリ/ファイル構成をUDFで記録した例を示している。図5(a)には、ディレクトリ650の中に、ファイル651・652が記録される例が示されている。
【0065】
図5(b)において、領域602に記録されているAVDPは、Anchor Volume Descriptor Pointerの略であり、UDFの管理情報を探すためのエントリポイントに相当するものである。このAVDPは、通常は256セクタ目、Nセクタ目、もしくはN−256セクタ目(Nは最大論理セクタ番号)に記録される。
【0066】
また、領域601に記録されているVDSは、Volume Descriptor Sequenceの略であり、UDFが管理する領域であるボリュームに関する管理情報を記録している。ボリュームは一般に一枚のディスクに1個存在し、その中にパーティションが一般に1個含まれる。
【0067】
領域603に記録されているFSDは、File Set Descriptorの略であり、ルートディレクトリのFE(File Entry)(領域604)の位置情報(論理ブロック番号および論理ブロック数で構成され、extentと呼ばれる)を含んでいる。このFSDは、パーティションに1個存在する。なお、パーティションの中での位置情報はパーティションの先頭からのセクタ番号に相当する論理ブロック番号で示され、1個の論理ブロックは1セクタに対応する。
【0068】
FEとは、extentの集合を管理するものである。このextentを書き換えたり、追加したり、削除することによって、ファイルを構成する実データの順番を変えたり、データを挿入したり削除したりすることが可能となっている。
【0069】
領域604に記録されるFEは、ルートディレクトリの直下のファイルやディレクトリの名称等を格納するFile Identifier Descriptor(FID)の集合を格納する領域605を管理する。領域605中において、領域611のFID、および領域612のFIDは、それぞれファイル651、ファイル652のファイル名やextentの集合を管理するFE(領域606、608)の位置情報を含んでいる。
【0070】
領域606のFEは、ファイル651の実データを構成する領域である領域607、領域610をextentとして管理する。
【0071】
領域613に記録されるVAT(Virtual Allocation Table)は、FEを指すアドレスの変換テーブルである。この変換テーブルを用いることによって、書き換え不能な追記型ディスクにおいて、以下に示すような仮想的な書き換えを実現する。
【0072】
領域660に記録されるBorder outは、前回の追記がどこで終わったかを示すための領域である。DVD−Rでは、記録時には、VATがBorder outの直前に記録される。そして、再生時には、まずBorder outが検出され、その直前のVATを読み出すことで、FEを指すアドレスの変換テーブルをメモリ上に構築する。そして、変換テーブルを経由してディスク上の実際のFEに対するアクセスが行われる。
【0073】
したがって、ファイルの仮想的な書き換えを実現するには、次のような処理を行えばよい。まず更新分のデータを追記するとともに、そのデータのextentを、書き換え対象のファイルのFEに追加したものを追記する。そして、そのファイルのFEを新しいFEに読みかえるようなマッピングをVATに登録する。
【0074】
ファイルの追加や削除についても同様に、FIDの集合のextentを管理するFEを追記し、従来のFEと置き換えるようなマッピングをVATに登録すればよい。
【0075】
VATを読み出すタイミングは、FEを読み出す前であり、一般にVDSの読み出しと同時に読み出してメモリ上に蓄えておく。このときファイル651の実データにアクセスするためには、領域602のAVDP、領域601のVDS、領域613のVAT、領域603のFSD、領域604のFE、領域611のFID、領域606のFE、領域607、領域610の順にリンクを辿っていけばよい。
【0076】
なお、図5(b)において、領域613のVATを含めた左部分は、ファイルシステムの管理内を示し、領域660のBorder outを含めた右部分はファイルシステムの管理外を示している。
【0077】
(実施例1)
(記録消去システム構成)
以下では、説明を簡潔にするため、データの記録または消去を行う記録消去装置と、データを再生する再生装置とを別々の装置として説明することにする。しかしながら、記録消去装置と再生装置とは、作用の等しい部分を共通化することによりデータの記録、消去および再生を行う記録再生消去装置として構成することが可能である。
【0078】
図1は、本実施例におけるデータの記録及び消去を行う記録消去装置の機能的な構成を示すブロック図である。同図に示すように、記録消去装置は、ピックアップ部102、スピンドルモータ103、サーボ回路104、記録制御部105、記録位置制御部106、ダミーデータ生成部107、記録データ切り替え部108、記録位置データ切り替え部109、鍵生成部110、暗号化処理部111、ファイルシステム管理情報管理部112、鍵位置管理部113、データ入力部114、警告データ出力部115、および警告データ生成部116を備えた構成となっている。
【0079】
ピックアップ部102は、追記型記録媒体である光ディスク101からデータを読み取る部分である。スピンドルモータ103は光ディスク101を回転させる駆動部分である。サーボ回路104は記録制御部105から記録位置情報を受け取り、スピンドルモータ103およびピックアップ部102を駆動させる部分である。記録制御部105は、記録位置制御部106から鍵記録位置情報またはデータ記録位置情報を受け取り、記録データ切り替え部108から入力されるデータまたは鍵またはダミーデータをその記録位置情報とともにサーボ回路104に出力する部分である。
【0080】
記録位置制御部106は、記録位置データ切り替え部109から、ファイルシステムの管理内の記録位置および鍵の記録位置を受け取り、その位置を記録位置情報として、光ディスクの記録されていない部分を考慮しながら記録制御部105に出力する部分である。ダミーデータ生成部107は、ユーザにより光ディスク101の消去指示があった場合、ランダムな値を持つダミーデータを生成し、記録データ切り替え部108に出力する部分である。
【0081】
記録データ切り替え部108は、暗号化処理部111から暗号化されたデータを、鍵生成部110から鍵を、ダミーデータ生成部107からダミーデータをそれぞれ受け取り、受け取ったデータのいずれか1種類を記録制御部105に出力する部分である。記録位置データ切り替え部109は、ファイルシステム管理情報管理部112からファイルシステム管理情報を、鍵位置管理部113から鍵位置情報をそれぞれ受け取り、受け取った情報のいずれか1種類を記録位置制御部106に出力する部分である。
【0082】
鍵生成部110は、データを記録する指示があった場合に、データを暗号化する鍵を生成し、記録データ切り替え部108および暗号化処理部111に出力する部分である。暗号化処理部111は、データ入力部114から受け取ったデータを、鍵生成部110から受け取った鍵で暗号化し、その暗号化したデータを記録データ切り替え部108に出力する処理部である。ここでの暗号化方式としては、本実施形態ではDES(Data Encryption Standard)を用いるものとするが、これに限定されるものではなく、その他の暗号化方式を用いてもよい。
【0083】
ファイルシステム管理情報管理部112は、光ディスク101のファイルシステムに関する情報を保持しておく部分である。鍵位置管理部113は、光ディスク101のファイルシステムで管理されていない部分に記録された鍵の位置情報を管理する部分である。
【0084】
データ入力部114は記録が行われるデータの入力部分である。警告データ出力部115は、警告データ生成部116から警告データを受け取り、その警告データに合わせて出力する部分である。警告データ生成部116は記録制御部105から警告内容を示すデータを受け取り、その警告内容を示すデータを生成する部分である。
【0085】
(記録フォーマット)
本実施形態の実施例1で用いる記録フォーマットについて、図15を用いて説明する。図中のデータ630、データ631、データ632はファイルシステムの管理内の実データであり、暗号化されて記録してある。区間633、区間634、区間635はそれぞれ16セクタ(32Kbyte)以上の幅を持つ区間であり、光ディスクに読み出し順で、途中から後ろの部分に割り当てられている。なお、ここでいう途中とは、記録すべきデータが記録されるべき領域の範囲の最後部に相当するものである。区間を16セクタ以上確保する理由は、書き込み単位が16セクタずつであるためである。ここでは、区間の幅に余裕を持たせるために、16セクタ以上の幅で区間を設定している。
【0086】
データ630、データ631、およびデータ632の暗号化に関する鍵データは、それぞれ区間633、区間634、および区間635に記録される。すなわち、鍵データが記録される区間は、実データが記録された順で、読み出し方向において前から順番に割り当てられている。
【0087】
次に鍵データを区間に記録する方法について説明する。暗号化方式としてDES(Data Encryption Standard)を用いる場合、鍵データは64bitのデータからなる。そして、この64bitの鍵データは、記録時毎に区間のランダムな位置に記録される。図15における鍵データ636、および鍵データ637は、このようにして記録された鍵データの例である。
【0088】
また、図15において、鍵データ637が記録されている区間634において、鍵データ637の左部分にダミーデータ638、右部分にダミーデータ639が記録されている。これは後述する消去処理によって、データ631が消去された後の鍵データ637が記録されている区間の状態を表している。
【0089】
(記録方法)
次に、上記の記録消去装置における記録方法について図を用いて説明する。まず、図6および図7を参照しながら、記録前および記録後の光ディスクの状態を説明する。
【0090】
図6は、記録前の光ディスクの状態を示している。同図において、領域606、領域607、領域608、領域610、領域613、および領域660については、図5(b)で示したものと同様であるので、ここではその説明を省略する。鍵データ615は、領域607および領域610に記録されている実データを暗号化した鍵データとなっている。
【0091】
図7は、記録後の光ディスクの状態を示している。同図において、領域606、領域607、領域608、領域610、領域613、および領域660については、図5(b)で示したものと同様であるので、ここではその説明を省略する。領域616のFEは、新たに記録されるデータ617のファイルエントリである。データ617は新たに記録されるデータである。鍵データ618は、新たに記録されるデータ617を暗号化した鍵データである。領域619のVATは、データ617が記録されることによって更新されたVATである。領域661のBorder outは、データ617を追記した後の終了位置を表している。
【0092】
図9は、図7に示すように記録が行われる際の記録処理の流れを示すフローチャートである。ここでは、図7におけるデータ617を記録する手順を例にとって説明する。記録開始が指示されると、記録制御部105は記録媒体に関する情報の取得処理を開始する(ステップ1、以降、S1のように称する)。まず、記録制御部105は光ディスク101が存在するか否かを判定する(S2)。
【0093】
光ディスク101が存在しないと判定された場合(S2においてNO)、光ディスク101が存在しないという情報が警告データ生成部116に出力される。警告データ生成部116は、光ディスク101が存在しないという情報を受けると、出力形態に応じた警告データを生成し(S12)、警告データ出力部115に出力する。そして、警告データ出力部115は、生成された警告データに基づいて警告を出力する(S13)。
【0094】
一方、光ディスク101が存在すると判定された場合(S2においてYES)、記録制御部105は、光ディスク101の記録型情報を取得し、追記型であるか否かを判定する(S3)。ここで、光ディスク101の記録型情報が追記型でないと判定された場合(S3においてNO)、光ディスク101の記録型情報が警告データ生成部116に出力される。警告データ生成部116は、この光ディスク101の記録型情報をもとに、出力形態に応じた警告データを生成し(S12)、警告データ出力部115に出力する。警告データ出力部115は、生成された警告データに基づいて警告データを出力する(S13)。
【0095】
光ディスク101の記録型情報が追記型であると判定された場合(S3においてYES)、記録制御部105はファイルシステムの管理情報を取得する(S4)。そして、S4において取得されたファイルシステムの管理情報に基づいて、ファイルシステムの管理内に記録されているデータの記録位置情報が取得され、これがファイルシステム管理情報管理部112に記憶される(S5)。このデータの記録位置情報とは、図6に示す例で言えば、VATが記録されている領域613よりも左側の領域は記録済みであるという情報である。
【0096】
次に、ファイルシステムの管理外に記録されている鍵記録位置情報が取得され、鍵位置管理部113に記憶される(S6)。この鍵記録位置情報とは、図6に示す例で言えば、ファイルシステムの管理外に記録されている鍵データ615は、記録されているデータ607およびデータ610の鍵データであるという情報である。
【0097】
次に、記録位置制御部106は、ファイルシステム管理情報管理部112からS5において取得したファイルシステムの管理内のデータ記録位置情報を受け取るとともに、鍵位置管理部113からS6において取得した鍵記録位置情報を受け取り、この2種類の情報からデータ617の鍵データを記録する位置を決定する(S7)。図7に示す例では、左から2番目の区間にデータ617の鍵データ618が記録されるように決定される。
【0098】
記録位置制御部106は、鍵データの記録位置の決定を次の手順で行う。まず、ファイルシステムの管理内のデータとファイルシステムの管理外に記録したデータが重ならないことが確認される。その後、ファイルシステムの管理外に割り当てられた区間のうち、未記録区間でかつ一番左の区間が決定され、区間が決定された後、その区間内のランダムな位置に鍵データの記録位置が決定される。
【0099】
次に、鍵生成部110は、データを暗号化するための鍵データを生成する。暗号化処理部111は、データ入力部114から入力されたデータを鍵データで暗号化する(S8)。暗号化されたデータは記録データ切り替え部108を通して、記録制御部105で光ディスク101に記録される(S9)。この暗号化されたデータの記録方法は、ファイルシステムに則った記録方法である。つまり、図7に示す例では、記録されるデータはデータ617、そのファイルエントリは領域616のFEとなる。
【0100】
その後、記録制御部105は、暗号化されたデータの記録が終了したか否かを判定する(S10)。データの記録が終了していないと判定された場合(S10においてNO)、S8に戻って暗号化処理が繰り返される。一方、データの記録が終了したと判定された場合(S10においてYES)、S7において記録位置制御部106によって決定された鍵データの記録位置に従って、記録制御部105によって、鍵データが記録される(S11)。図7に示す例では、鍵データ618の位置に鍵データが記録される。
【0101】
その後、記録されたデータのファイルエントリである、領域616のFEを加えられたVATが記録される。このVATは、図7に示す例では領域619のVATに対応する。最後に、Border out661が記録される。以上で、記録消去装置における記録処理が終了する。
【0102】
(消去方法)
次に、上記の記録消去装置における消去方法について図を用いて説明する。まず、図7および図8を参照しながら、消去前および消去後の光ディスクの状態を説明する。
【0103】
図7は消去前の光ディスクの状態を示している。図7については、上記したとおりであるのでここではその説明を省略する。
【0104】
図8は消去後の光ディスクの状態を示している。ここでは、図7に示されていない領域およびデータに関してのみ説明する。ダミーデータ620は、鍵データ615が記録されている区間の中において、鍵データ615の左側部分に記録されるものである。また、ダミーデータ621は、同じく鍵データ615が記録されている区間の中において、鍵データ615の右側部分に記録されるものである。領域622のVATは、データ607およびデータ610が消去されることによって更新されたVATである。Border out662は、領域622のVATが記録されたことによる追記の終了位置を表している。
【0105】
図10は、図8に示すように消去が行われる際の記録処理の流れを示すフローチャートである。ここでは、図7において、領域606のFEが指すデータ607および610を消去する手順を例にとって説明をする。まず消去データの選択が行われる。消去データの選択は、次の手順で行われる。まず、ファイルシステムの管理情報が取得される(S21)。そして、このファイルシステムの管理情報に基づいて、ファイルシステムの管理内に記録されている領域619のVATが読み込まれ、現在記録されているファイルエントリが選択されることによって消去データの選択が行われる(S22)。
【0106】
次に、記録制御部105は、ファイルシステムの管理外に記録されている鍵記録位置情報を取得し、これを鍵位置管理部113に記憶する(S23)。この鍵記録位置情報とは、図7に示す例で言えば、ファイルシステムの管理外に記録されている鍵データ615および鍵データ618の記録位置の情報である。
【0107】
次に、ダミーデータ生成部107は、ダミーデータを生成し、記録データ切り替え部108を通して記録制御部105に出力する(S24)。記録制御部105はダミーデータを、消去選択したデータを暗号化した鍵データの前後に記録する(S25)。このダミーデータの記録方法を図8を用いて説明すると、鍵データ615が記録されている区間において、鍵データ615の左側部分の未記録部分にダミーデータ620が記録され、鍵データ615の右側部分の未記録部分にダミーデータ621が記録される。これにより、鍵データが記録されていた区間が全て記録された状態となる。
【0108】
その後、消去したデータのファイルエントリである領域606のFEを除いたVATが記録される。このVATは、図8に示す例では、領域622のVATに対応する。最後に、Border out662が記録される。以上で、記録消去装置における消去処理が終了する。
【0109】
以上のような消去方法が消去の役割を果たしている理由は、消去を行ったデータの鍵データが再生できない点にある。鍵データを再生できない理由は次のとおりである。記録媒体から読み取った情報が鍵データであると判断する基準として、記録媒体の記録部分および未記録部分が用いられている。ここで、上記のように鍵データの前後の未記録部分にダミーデータが記録されると、鍵データの判断基準の1つである未記録部分が失われることになり、その結果、鍵データの再生が不可能となる。
【0110】
また、悪意を持った人が消去されたデータを再生しようと考えた場合、ファイルシステムの管理外の区間に記録されたデータを最初から順に鍵データとみなして、再生しようとするデータを復号していかなければならない。しかし、この方法では再生しようとするデータに対応する鍵データを取得するまで、非常に時間がかかる。そのため、実際には、再生しようとするデータの鍵データを取得するのが困難となり、その結果、データの再生は不可能となる。
【0111】
(再生システム構成)
図2は、本実施形態におけるデータの再生を行う再生装置の機能的な構成を示すブロック図である。同図に示すように、再生装置は、ピックアップ部202、スピンドルモータ203、サーボ回路204、再生制御部205、再生位置制御部206、鍵検出部207、再生データ切り替え部208、ファイルシステム管理情報管理部209、鍵記憶部210、復号処理部211、データ出力部212、警告データ生成部213、および警告データ出力部214を備えた構成となっている。
【0112】
ピックアップ部202は、追記型記録媒体である光ディスク201からデータを読み取る部分である。スピンドルモータ203は光ディスク201を回転させる駆動部分である。サーボ回路204は再生制御部205から記録位置情報を受け取り、スピンドルモータ203およびピックアップ部202を駆動させる部分である。再生制御部205は再生位置制御部206からデータ記録位置情報を受け取り、ピックアップ部202から読み出したデータを再生データ切り替え部208に出力する部分である。
【0113】
再生位置制御部206は、ファイルシステム管理情報管理部209からファイルシステムの管理内の記録位置を受け取り、再生制御部205に出力する部分である。鍵検出部207は、再生データ切り替え部208から光ディスク201に記録された情報を受け取って鍵データを検出し、この鍵データを記憶部210に出力する部分である。
【0114】
再生データ切り替え部208は、ピックアップ部202で読み取られ、再生制御部205から受け取ったデータが、ファイルシステムの管理内のデータである場合には、これを復号処理部211に出力し、ファイルシステムの管理外のデータである場合には、これを鍵検出部207に出力する部分である。ファイルシステム管理情報管理部209は、光ディスク201のファイルシステムに関する情報を保持しておく部分である。
【0115】
鍵記憶部210は、鍵検出部207から鍵データを受け取り、一時的に記憶して、復号処理部211に鍵データを出力する部分である。復号処理部211は、再生データ切り替え部208から受け取った暗号化されたデータを、鍵記憶部210から受け取った鍵データに基づいて復号処理し、復号されたデータをデータ出力部212に出力する処理部である。
【0116】
データ出力部212はデータを出力する部分である。警告データ生成部213は、再生制御部205から警告内容を示すデータを受け取り、その警告内容を示すデータを生成する部分である。警告データ出力部214は警告データ生成部213から警告データを受け取り、その警告データに合わせて出力する部分である。
【0117】
(再生方法)
次に、上記の再生装置における再生方法について図を用いて説明する。図11は、図7に示す状態で情報が記録されている光ディスクを再生する際の処理の流れを示すフローチャートである。ここでは特に、図7において、領域616のファイルエントリFEが指すデータ617を再生する手順を例にとって説明する。
【0118】
まず再生データの選択が次のように行われる。まず、ファイルシステム管理情報が取得され、ファイルシステムの管理内に記録されている領域619のVATが読み出される(S31)。そして、現在記録されているファイルエントリが選択されることによって、再生データの選択が行われる(S32)。
【0119】
次に、選択されたデータに関するファイルエントリFEの順番情報が取得される。この取得された順番情報に基づいて、ファイルシステムの管理外に記録されている対応する鍵データが鍵検出部207によって検出される(S33)。図7に示す例では、データ617は実データにおいて2番目にエントリされているので、対応する鍵データは鍵データ618と判断される。
【0120】
ここで、鍵検出部207によって、再生すべき選択されたデータ(再生データ)の鍵データが存在しないと判断された場合(S34においてNO)、鍵データが存在しないという情報が再生データ切り替え部208を通して、警告データ生成部213に出力される。警告データ生成部213は、この鍵データが存在しないという情報をもとに、出力形態に応じた警告データを生成し(S39)、警告データ出力部214に出力する。警告データ出力部214は、生成された警告データに基づいて警告を出力する(S40)。
【0121】
一方、再生データの鍵データが存在すると判断された場合(S34においてYES)、鍵検出部207は、この鍵データを鍵記憶部210に出力し、鍵記憶部210はこの鍵データを記憶する(S35)。また、鍵検出部207は、再生データ切り替え部208を通して、再生制御部205に、選択したデータの再生はこれ以降、ファイルシステムに則って再生するように指示する。再生制御部205は、ファイルシステムの管理情報を取得することによって得られたデータ記録位置情報を、ファイルシステム管理情報管理部209に記憶する(S36)。
【0122】
次に、ファイルシステム管理情報管理部209に記憶されたデータ記録位置情報が再生位置制御部206に出力され、再生制御部205に出力される。再生制御部205は、入力されたデータ記録位置情報に基づいて、光ディスク201からデータを読み込み、復号処理部211に出力する。復号処理部211は、再生制御部205から受け取ったデータを、鍵記憶部210に記憶された鍵データで復号し(S37)、復号されたデータがデータ出力部212に出力される(S38)。
【0123】
(実施例1の変形例)
上記実施例1では、64bitの鍵データを連続して記録することを例にして説明したが、鍵データを複数に分割し、それぞれを複数の位置に記録する方法も考えられる。例えば、64bitの鍵データを8bitのデータ8個に分割し、決められた区間に間を開けて記録する。このように、鍵データを分割して記録した場合、消去処理が行われた後のディスクから鍵データを再生することがより困難となる。
【0124】
また、上記実施例1では、鍵データを記録する区間を、読み出しが行われる順番で、ディスクの途中から後ろ側に順次設定するものとして説明した。このような方法によれば、ピックアップを最後まで移動させる必要がないというメリットがある。しかし、読み出しが行われる順番とは逆に、ディスクの後ろ側から鍵データを記録する区間を設定する方法としてもよい。この方法によれば、鍵データを記録する区間を予め確保する必要がなくなるので、記録媒体の無駄になる部分を少なくすることができる。
【0125】
また、上記実施例1では、鍵データを記録する区間はまとめて記録媒体の読み出し順で最後の部分に確保する例を示したが、鍵データを記録する区間を、記録処理および消去処理ごとにファイルシステムの管理外であるBorder outの後ろに設定する方法としてもよい。この方法によれば、鍵データを記録する区間を予め確保する必要がなくなるので、記録媒体の無駄になる部分を少なくすることができる。
【0126】
また、上記実施例1では、鍵データを記録する区間の長さを全て同じ長さで固定とする例を示したが、区間の長さを区間毎に変える方法としてもよい。この方法によれば、区間の長さが固定長でないことによって、消去処理が行われた後の鍵データの再生がより困難になる。
【0127】
また、上記実施例1では、一個のデータを消去する消去方法を例にとって説明したが、ディスクの未記録部分に全てダミーデータを記録することで、全データの消去を行うことが可能である。
【0128】
(実施例2)
(記録消去システム構成)
以下では、実施例1と同様に、説明を簡潔にするため、データの記録または消去を行う記録消去装置とデータを再生する再生装置とを別々の装置として説明する。しかしながら、記録消去装置と再生装置とは、作用の等しい部分を共通化することによってデータの記録、消去および再生を行う記録再生消去装置として構成することが可能である。
【0129】
図3は、本実施例におけるデータの記録及び消去を行う記録消去装置の機能的な構成を示すブロック図である。同図に示すように、記録消去装置は、ピックアップ部302、スピンドルモータ303、サーボ回路304、記録制御部305、記録位置制御部306、ダミーデータ生成部307、記録データ切り替え部308、記録位置データ切り替え部309、暗号化復号化処理部310、鍵生成部311、ファイルシステム管理情報管理部312、データ入力部313、データ量判断部314、警告データ出力部315、警告データ生成部316、およびファイルシステム管理外管理部317を備えた構成となっている。
【0130】
ピックアップ部302は、追記型記録媒体である光ディスク301からデータを読み取る部分である。スピンドルモータ303は光ディスク301を回転させる駆動部分である。サーボ回路304は、記録制御部305から記録位置情報を受け取り、スピンドルモータ303、ピックアップ部302を駆動させる部分である。記録制御部305は、記録位置制御部306からデータ記録位置情報を受け取り、記録データ切り替え部308から入力されるデータ、鍵データ、またはダミーデータをその記録位置情報とともにサーボ回路304に出力する部分である。
【0131】
記録位置制御部306は、ファイルシステム管理情報管理部312からファイルシステムの管理内の記録位置を受け取り、光ディスクの記録されていない部分を判断し、その位置を記録位置情報として、記録制御部305に出力する部分である。ダミーデータ生成部307は、ユーザにより光ディスク301の消去指示があった場合、ランダムな値と量を持つダミーデータを生成し、記録データ切り替え部308に出力する部分である。
【0132】
記録データ切り替え部308は、暗号化復号化処理部310から暗号化されたデータを、ダミーデータ生成部307からダミーデータをそれぞれ受け取り、受け取ったデータのいずれか1種類を記録制御部305に出力する部分である。記録位置データ切り換え部309は、ファイルシステム管理情報管理部312からファイルシステム管理情報を、ファイルシステム管理外管理部317からファイルシステムの管理外のデータをそれぞれ受け取り、受け取った情報のいずれか1種類を記録位置制御部306に出力する部分である。
【0133】
暗号化復号化処理部310は、データ入力部313から受け取ったデータを、鍵生成部311から受け取った鍵データによって暗号化し、その暗号化したデータを記録データ切り替え部308に出力する処理部である。鍵生成部311は、データを記録する指示があった場合、データ量判断部314から受け取ったデータ量に基づいて鍵データを生成し、暗号化復号化処理部310に出力する部分である。
【0134】
ファイルシステム管理情報管理部312は光ディスク301のファイルシステムに関する情報を保持しておく部分である。データ入力部313は記録するデータの入力部分である。データ量判断部314は、データ入力部313から入力されたデータ、記録制御部305から入力されたデータ、または、ダミーデータ生成部307から入力されたダミーデータのデータ量を判断する部分である。
【0135】
警告データ出力部315は、警告データ生成部316から警告データを受け取り、その警告データに基づいて警告を出力する部分である。警告データ生成部316は、記録制御部305から警告内容を示すデータを受け取り、その警告内容を示すデータを生成する部分である。ファイルシステム管理外管理部317はファイルシステムの管理外に記録されたデータを保持しておく部分である。
【0136】
(記録フォーマット)
実施例2で用いる記録フォーマットについて、図16を用いて説明する。図16中において、図5(b)で説明した領域に関しては、ここではその説明を省略する。データ607、データ610は光ディスクに暗号化されて記録してあるものであるが、その暗号化に用いる鍵データは、図16中に示すLengthを元にして生成される。このLengthとは、ディスクの読み出し開始場所からダミーデータ640までのデータ量と定義する。
【0137】
ダミーデータ640は記録毎にランダムな値かつランダムなデータ量を有するものとする。また、ダミーデータ640はファイルシステムの管理外に記録されるので、Lengthを取得するためには、ファイルシステムの管理内のデータ量とファイルシステムの管理外のデータ量を取得する必要がある。また、Lengthの集合670には現在までのLengthの集合が現在のデータ量で暗号化されて記録されている。
【0138】
(記録方法)
次に、上記の記録消去装置における記録方法について図を用いて説明する。まず、図17および図18を参照しながら、記録前および記録後の光ディスクの状態を説明する。
【0139】
図17は、記録前の光ディスクの状態を示している。同図は、上記した図16に示す状態において、領域606のFEから右側部分の光ディスクの状態となっている。図中のLength1はダミーデータ640までのデータ量を表している。
【0140】
図18は、記録後の光ディスクの状態を示している。ここでは、図17に示されている領域以外の領域について説明する。ダミーデータ641は記録動作の最後に記録されるデータである。ダミーデータ643はダミーデータ640の直後に記録されるデータである。Lengthの集合671は、Length2に基づいて生成された鍵データによってLength1を暗号化したデータである。Length2はダミーデータ641までのデータ量を表している。
【0141】
図12は、図18に示すように記録が行われる際の記録処理の流れを示すフローチャートである。ここでは、図18におけるデータ617を記録する手順を例にとって説明する。記録開始が指示されると、記録制御部305は記録媒体に関する情報の取得処理を開始する(S41)。まず、記録制御部305は光ディスク301が存在するか否かを判定する(S42)。
【0142】
光ディスク301が存在しないと判定された場合(S42においてNO)、光ディスク301が存在しないという情報が警告データ生成部316に出力される。警告データ生成部316は、この光ディスク301が存在しないという情報に基づいて、出力形態に応じた警告データを生成し(S53)、これを警告データ出力部315に出力する。警告データ出力部315は、生成された警告データに基づいて警告を出力する(S54)。
【0143】
一方、光ディスク301が存在すると判定された場合(S42においてYES)、記録制御部305は、光ディスク301の記録型情報を取得し、追記型であるか否かを判定する(S43)。光ディスク301の記録型情報が追記型ではないと判定された場合(S43においてNO)、光ディスク301の記録型情報が警告データ生成部316に出力される。警告データ生成部316は、この光ディスク301の記録型情報に基づいて、出力形態に応じた警告データを生成し(S53)、警告データ出力部315に出力する。警告データ出力部315は生成された警告データに基づいて警告を出力する(S54)。
【0144】
一方、光ディスク301の記録型情報が追記型であると判定された場合(S43においてYES)、記録制御部305はファイルシステムの管理情報を取得する(S44)。次に、記録制御部305は、現在のデータ量を取得し、Length1としてファイルシステム管理外管理部317に記憶する。そして、S44において取得されたファイルシステムの管理情報に基づいて、ファイルシステムの管理内に記録されているデータの記録位置情報を記録制御部305が取得し、これをファイルシステム管理情報管理部312に記憶する(S45)。ここで、データ記録位置情報とは、図17に示す例では、Border out660の位置情報となる。
【0145】
次に、記録制御部305は、ファイルシステムの管理外に記録されているダミーデータ640のデータ量を表す情報を受け取る。その後、ダミーデータ生成部307がダミーデータを生成し、記録制御部305が、生成されたダミーデータを、図18に示すように、ダミーデータ643として記録する(S46)。そして、記録制御部305は、ダミーデータ640とダミーデータ643との合計のデータ量を表す情報をファイルシステム管理外管理部317に記憶する。
【0146】
次に、記録位置制御部306は、ファイルシステム管理情報管理部312からS45で取得したファイルシステムの管理内のデータ記録位置情報を、ファイルシステム管理外管理部317からファイルシステムの管理外に記録されたデータ量をそれぞれ受け取る。そして、記録位置制御部306は、得られた2種類の情報に基づいて図18におけるデータ617を記録する位置を決定し、この記録位置情報、ファイルシステムの管理内の記録位置情報、および、ファイルシステムの管理外に記録されたデータ量を表す情報の合計3種類が記録制御部305に出力される。
【0147】
記録制御部305は、受け取った3種類の情報のうちデータ617の記録位置情報に従って、光ディスク301の制御を行う。また、記録制御部305は受け取った3種類の情報のうち、ファイルシステムの管理内の記録位置情報、および、ファイルシステムの管理外に記録されたデータ量を表す情報をデータ量判断部314に出力する。ダミーデータ生成部307はダミーデータを生成し、生成したダミーデータのデータ量をデータ量判断部314に出力する。
【0148】
データ量判断部314は、データ入力部313から、記録するデータのデータ量を示す情報を、記録制御部305から、ファイルシステムの管理内の記録位置情報およびファイルシステムの管理外に記録されたデータ量を表す情報を、ダミーデータ生成部307からダミーデータのデータ量をそれぞれ受け取り、この4種類のデータ量を合計する。この合計にLengthの集合のデータ量と今回記録されるVATとBorder outとを加えた合計がデータ量判断部314によって計算され(S47)、この合計データ量が鍵生成部311に出力される。この合計データ量は図18に示す例ではLength2で示される量となる。
【0149】
鍵生成部311は、受け取った合計データ量に基づいて鍵データを生成し(S48)、暗号化復号化処理部310に出力する。暗号化復号化処理部310は、データ入力部313から入力されたデータを受け取った鍵データを用いて暗号化処理を行う(S49)。暗号化されたデータは記録データ切り換え部308を通して、記録制御部305によって光ディスク301に記録される(S50)。この暗号化されたデータの記録方法は、ファイルシステムに則った方法である。図18に示す例では、記録されるデータはデータ617、そのファイルエントリFEは、領域616のFEとなる。
【0150】
その後、記録制御部305は暗号化されたデータの記録が終了したか否かを判定する(S51)。データの記録が終了していないと判定された場合(S51においてNO)、S49からの処理が繰り返される。
【0151】
一方、データの記録が終了したと判定された場合(S51においてYES)、暗号化復号化処理部310は、前回までの記録のデータ量を示す複数のLengthを、Length2に基づいて生成した鍵データで暗号化し、Border out661の後に記録する(S52)。図18に示す例では、記録されているファイルは1個なのでLengthの集合は1個のみでLength1である。したがって、Length1を表すデータ量を、Length2に基づいて生成した鍵データで暗号化したデータがLengthの集合671となる。ここで、前回までの記録のデータ量の代わりに、鍵生成部311がデータ量をもとにして生成した鍵データの集合を記録してもよい。最後に、ダミーデータ生成部307が生成したダミーデータが記録される。これは、図18に示す例では、ダミーデータ641に対応する。以上で、記録消去装置における記録処理が終了する。
【0152】
(消去方法)
次に、上記の記録消去装置における消去方法について図を用いて説明する。まず、図18および図19を参照しながら、消去前および消去後の光ディスクの状態を説明する。
【0153】
図18は消去前の光ディスクの状態を示している。図18については、上記したとおりであるのでここではその説明を省略する。
【0154】
図19は消去後の光ディスクの状態を示している。ここでは、図18に示されていない領域およびデータに関してのみ説明する。ダミーデータ642は消去動作の最後に記録されるデータである。ダミーデータ644はダミーデータ641の直後に記録されるデータである。Lengthの集合672は、Length3に基づいて生成された鍵データを用いてLength2を暗号化したデータである。Length3はダミーデータ642までのデータ量を表している。
【0155】
図13は、図19に示すように消去が行われる際の消去処理の流れを示すフローチャートである。ここでは、図18において、領域606のFEが指すデータ607および610を消去する手順を例にとって説明をする。まず、消去データの選択が行われる。消去データの選択は、次の手順で行われる。まず、ファイルシステムの管理情報が取得される(S61)。そして、このファイルシステムの管理情報に基づいて、ファイルシステムの管理内に記録されている領域619のVATが読み込まれ、現在記録されているファイルエントリが選択されることによって消去データの選択が行われる(S62)。
【0156】
次に、暗号化復号化処理部310はLength2を取得し、鍵生成部409は取得されたLength2に基づいて鍵データを生成する。次に、ファイルシステムの管理外に記録された暗号化されたLengthの集合671が読み込まれる。ここで、Length2に基づいて生成された鍵データを用いて暗号化されたLengthの集合671が復号され、前回までのLengthの集合が取得される。図18に示す例の場合、Lengthの集合はLength1となる。
【0157】
次に、Lengthの集合に対し、消去対象のデータの暗号化に用いたLengthを除き、さらに最新の鍵データの元となるLength2を追加する処理が行われる。ただし、Length2で暗号化されたデータが消去対象の場合、Length2は加えない。図18に示す例の場合、データ607、610はLength1で暗号化されているので、Length1を除き、Length2を加えた結果、Lengthの集合はLength2のみの集合となる。ここで、Lengthの集合をデータ量判断部314に出力する。
【0158】
次に、ダミーデータ生成部307は2種類のダミーデータを生成し(S63)、その1種類をダミーデータ641の直後にダミーデータ644として記録する(S64)。このとき、ダミーデータ生成部307が生成した2種類のダミーデータの合計のデータ量がデータ量判断部314に出力される。ここで、データの消去が行われたので、ファイルエントリが更新され、これに伴いVATが更新される。これは、図19に示す例では、領域622のVATに対応する。さらに、Border out662が記録される。記録制御部305は領域622のVATとBorder out662とのデータ量をデータ量判断部314に出力する。
【0159】
データ量判断部314は、受け取ったデータ量とLength2との合計を計算し、その結果を鍵生成部311に出力する。図19に示す例では、合計のデータ量はLength3に対応する。次に、更新されたLengthの集合が、Length3に基づいて生成される鍵データで暗号化され、Lengthの集合672に記録される(S65)。最後に、S63で生成されたダミーデータの残りの1種類をダミーデータ642として記録して、消去処理が終了する。
【0160】
以上のような消去方法が消去の役割を果たしている理由は、消去を行ったデータの鍵データが再生できない点にある。鍵データを再生できない理由は次のとおりである。データを暗号化する鍵データは、記録時のデータ量を元に生成されており、消去動作で新たにダミーデータを記録することで、データを暗号化したときのデータ量が判断できないようになっているためである。
【0161】
(再生システム構成)
図4は、本実施形態におけるデータの再生を行う再生装置の機能的な構成を示すブロック図である。同図に示すように、再生装置は、ピックアップ部402、スピンドルモータ403、サーボ回路404、再生制御部405、再生位置制御部406、データ量判断部407、ファイルシステム管理情報管理部408、鍵生成部409、復号処理部410、データ出力部411、警告データ出力部412、警告データ生成部413、ファイルシステム管理外管理部414、およびデータ切り替え部416を備えた構成となっている。
【0162】
ピックアップ部402は追記型記録媒体である光ディスク401からデータを読み取る部分である。スピンドルモータ403は光ディスク401を回転させる駆動部分である。サーボ回路404は再生制御部405から再生位置情報を受け取り、スピンドルモータ403、ピックアップ部402を駆動させる部分である。再生制御部405は再生位置制御部406からデータ記録位置情報を受け取り、復号処理部410またはデータ量判断部407にデータを出力する部分である。
【0163】
再生位置制御部406は、ファイルシステム管理情報管理部408から、ファイルシステムの管理内の記録位置を受け取り、再生制御部405に出力する部分である。データ量判断部407は、再生制御部405から光ディスク401に記録された情報を受け取り、データ量を判断して、その判断結果を鍵生成部409に出力する部分である。ファイルシステム管理情報管理部408は光ディスク401のファイルシステムに関する情報を保持しておく部分である。
【0164】
鍵生成部409は、データ量判断部407からデータ量を受け取り、そのデータ量を元にして鍵データを生成する部分である。復号処理部410は、鍵生成部409から鍵データを、再生制御部405から暗号化されたデータをそれぞれ受け取り、鍵データによって暗号化されたデータを復号し、復号されたデータをデータ出力部411に出力する処理部である。
【0165】
データ出力部411はデータを出力する部分である。警告データ出力部412は警告データ生成部413から警告データを受け取り、その警告データに基づいて警告を出力する部分である。警告データ生成部413は、再生制御部405から警告内容を示すデータを受け取り、その警告内容を示すデータを生成する部分である。
【0166】
ファイルシステム管理外管理部414は、ファイルシステムの管理外に記録されたデータを保持しておく部分である。データ切り換え部415は、ファイルシステム管理情報管理部408からファイルシステムの管理情報を、ファイルシステム管理外管理部414からファイルシステムの管理外のデータをそれぞれ受け取り、受け取った情報のいずれか1種類を再生位置制御部406に出力する部分である。
【0167】
(再生方法)
次に、上記の再生装置における再生方法について図を用いて説明する。図14は、図18に示す状態で情報が記録されている光ディスクを再生する際の処理の流れを示すフローチャートである。ここでは特に、図18において、領域606のファイルエントリFEが指すデータ607およびデータ610を再生する手順を例にとって説明する。
【0168】
まず再生データの選択が次のように行われる。まず、ファイルシステム管理情報が取得され、ファイルシステムの管理内に記録されている領域619のVATが読み出される(S71)。そして、現在記録されているファイルエントリが選択されることによって、再生データの選択が行われる(S72)。
【0169】
次に、再生制御部405はファイルシステムの管理内のデータ量をデータ量判断部407に出力する。そして、再生制御部405は、ファイルシステムの管理外に記録されたデータを読み込み(S73)、その読み込んだデータ量をデータ量判断部407に出力する。
【0170】
データ量判断部407は、再生制御部405から受け取ったファイルシステムの管理内のデータ量と、ファイルシステムの管理外のデータ量とに基づいて光ディスク401に記録されている部分のデータ量を判断し(S74)、鍵生成部409に出力する。このとき、ディスクに記録されているデータ量は、図18に示す例では、Length2に相当する。
【0171】
鍵生成部409は、データ量判断部407から受け取ったデータ量、図18に示す例の場合、Length2に基づいて鍵データを生成し(S75)、復号処理部410に出力する。次に、再生制御部405によって、再生選択したデータが最後に記録したデータであるか否かが判定される(S76)。
【0172】
ここで、最後に記録したデータでないと判定された場合(S76においてNO)、復号処理部410は、Length2に基づいて生成された鍵データを用いてLengthの集合671を復号し、選択されたデータの鍵データとなるLength1を取得する(S79)。そして、取得されたLength1が鍵生成部409に出力される。
【0173】
このとき、Lengthの集合の中で、選択されたデータのアドレスを越える最小のLengthが、選択されたデータの鍵データとなるLengthとして判定される。図18に示す例の場合、データ607、データ610が選択されているので、これに対応するLengthはLength1となる。
【0174】
鍵生成部409は、受け取ったLength1に基づいて鍵データを生成し(S80)、これを復号処理部410に出力してS77に進む。
【0175】
一方、S76においてNO、すなわち、再生選択したデータが最後に記録したデータであると判定された場合、復号処理部410は、鍵生成部409から受け取った鍵データを用いて、再生制御部405から受け取ったファイルシステムの管理内のデータ607、データ610を復号し(S77)、その結果をデータ出力部411に出力する(S78)。
【0176】
(実施例2の変形例)
上記実施例2では、データの記録、消去動作において、Border outの右部分に暗号化されたLengthの集合を記録し、さらに、その右部分にダミーデータを記録して、ダミーデータまでのデータ量をLengthにすることを例にして説明した。しかし、データの記録、消去動作において、暗号化されたLengthの集合の後ろにダミーデータを記録しない方法も考えられる。この場合のLengthは、暗号化されたLengthの集合までがLengthとなる。このようにできる理由は、暗号化されたLengthの集合は、暗号化されているためにデータを再生できないので、実際にはダミーデータとして扱うことができるからである。ただし、Lengthの集合にダミーデータの役割を持たせているので、Lengthの集合のデータ量を変える必要がある。このようにした場合、ダミーデータを記録しない分、記録媒体の無駄になる部分を少なくすることができる。
【0177】
また、上記実施例2では、Lengthを、記録したデータのデータ量として説明したが、Lengthに他の情報を用いる方法も考えられる。例えば、記録媒体の読み出し順で最後からダミーデータを記録し、そのダミーデータのデータ量をLengthとする方法などが考えられる。この場合、ダミーデータと記録するデータとを別領域に記録できるので、記録するデータを固めて記録することによって、データの読み出しを早くすることができる。
【0178】
また、上記実施例2では、データを記録する場合、データを暗号化するための鍵データとなるLengthを、記録するデータのデータ量として説明したが、記録するデータを暗号化するLengthを、前回までのデータ量としてもよい。実施例2と異なるのは次の2点である。1点目は、記録媒体に最初に記録するデータの暗号化に用いるLengthに関するもので、データの記録動作の前に、ダミーデータを記録し、このダミーデータのデータ量をLengthとして、データを暗号化する点である。2点目は、記録するデータの暗号化に用いるLengthとして、前回のLengthを用いる点である。この場合、予め記録するデータのデータ量を知らなくとも、実施例2の効果を持たせたままデータを暗号化して記録することができる。例えば、ビデオデータのリアルタイム記録のように、記録開始時に全体のデータ量がわからない場合に適用することができる。
【0179】
【発明の効果】
以上のように、本発明に係る記録装置は、データを記録媒体に記録する記録装置において、データを記録する記録媒体の記録部分と未記録部分とを区別することのできるピックアップ部と、データを暗号化するための鍵データを生成する鍵生成部と、上記鍵データに基づいて記録すべきデータを暗号化する暗号化処理部と、上記ピックアップ部から読み取った上記記録媒体の未記録部分に、上記暗号化処理部によって暗号化された記録すべきデータを記録する制御を行うとともに、上記鍵生成部で生成された上記鍵データを、前後に未記録部分を設けた状態で記録する制御を行う記録制御部とを備える構成である。
【0180】
これにより、記録したデータの機密性を保護したまま処分することが可能となるので、特別な注意を必要とせずに処分することが出来るという効果を奏する。
【0181】
また、記録したデータの一部を指定して再生できなくすることが可能となるので、機密性のあるデータが記録された追記型記録媒体で、特定の機密性のあるデータのみを消去し、残りのデータをそのまま使うことが可能となる。よって、追記型記録媒体を無駄なく有効利用することが可能となるという効果を奏する。
【0182】
また、本発明に係る記録装置は、上記記録制御部が、上記記録媒体の読み出し順において、記録すべきデータが記録されるべき領域の範囲の最後部から後ろ側に、上記鍵生成部で生成された上記鍵データを、データの記録順に上記記録媒体に記録する制御を行う構成としてもよい。
【0183】
これにより、上記の構成による効果に加えて、鍵データを読み出す際には、記録媒体の最後までピックアップを移動させる必要がなくなるので、データの読み出しを高速に行うことが可能となるという効果を奏する。
【0184】
また、本発明に係る記録装置は、上記記録制御部が、上記鍵生成部で生成された上記鍵データを、上記記録媒体の読み出し順で最後部から、データの記録順に上記記録媒体に記録する制御を行う構成としてもよい。
【0185】
これにより、上記の構成による効果に加えて、鍵データを記録する区間を予め確保する必要がなくなるので、記録媒体の無駄になる部分を少なくすることができるという効果を奏する。
【0186】
また、本発明に係る記録装置は、上記記録制御部が、上記記録媒体の読み出し順において、上記鍵生成部で生成された上記鍵データを、上記記録するデータの直後に記録し、次回に記録されるデータを、前回に記録された上記鍵データの後ろ側に記録する制御を行う構成としてもよい。
【0187】
これにより、上記の構成による効果に加えて、鍵データを記録する区間を予め確保する必要がなくなるので、記録媒体の無駄になる部分を少なくすることができるという効果を奏する。
【0188】
また、本発明に係る記録装置は、上記記録制御部が、上記鍵生成部で生成された上記鍵データを、複数に分割し、それぞれを複数の箇所に記録する制御を行う構成としてもよい。
【0189】
これにより、上記の構成による効果に加えて、鍵データが分割して記録されることになるので、消去処理が行われた後のディスクから鍵データを再生することをより困難にすることができるという効果を奏する。
【0190】
また、本発明に係る記録装置は、上記鍵データが複数ある場合、上記記録制御部が、1つの鍵データに対して記録する区間を1つずつ設け、その区間において、ランダムな位置に、鍵データを記録する制御を行う構成としてもよい。
【0191】
これにより、上記の構成による効果に加えて、鍵データの前後の未記録部分の長さが、各鍵データに関して全てばらばらとなるので、消去処理が行われた後のディスクから鍵データを再生することをより困難にすることができるという効果を奏する。
【0192】
また、本発明に係る消去装置は、上記本発明に係る記録装置によってデータが記録された記録媒体のデータを消去する消去装置であって、上記記録媒体の記録部分と未記録部分とを区別することができるピックアップ部と、ランダムな値とランダムなデータ量を持つダミーデータを生成するダミーデータ生成部と、上記鍵データの前後に設けられた未記録部分に、上記ダミーデータ生成部で生成されたダミーデータを記録する制御を行う記録制御部とを備える構成である。
【0193】
これにより、鍵データの前後に設けられた未記録部分に、ダミーデータ生成部で生成された、ランダムな値とランダムなデータ量を持つダミーデータが記録されるので、消去処理が行われた後のディスクから鍵データを再生することをより困難にすることができるという効果を奏する。
【0194】
また、本発明に係る消去装置は、上記本発明に係る記録装置によってデータが記録された記録媒体のデータを消去する消去装置であって、上記記録媒体の記録部分と未記録部分とを区別することができるピックアップ部と、ランダムな値とランダムなデータ量を持つダミーデータを生成するダミーデータ生成部と、上記鍵データが記録されている区間内において、該鍵データの前後に設けられた未記録部分に、上記ダミーデータ生成部で生成されたダミーデータを記録する制御を行う記録制御部とを備える構成である。
【0195】
これにより、鍵データが記録されている区間内における、鍵データの前後に設けられた未記録部分に、ダミーデータ生成部で生成された、ランダムな値とランダムなデータ量を持つダミーデータが記録されるので、消去処理が行われた後のディスクから鍵データを再生することをより困難にすることができるという効果を奏する。
【0196】
また、本発明に係る記録装置は、データを記録媒体に記録する記録装置において、記録すべきデータのデータ量と、記録すべきデータのデータ量以外に記録時に必要なデータ量とを取得するデータ量判断部と、データを暗号化するための鍵データを上記データ量判断部が取得したデータ量に基づいて生成する鍵生成部と、上記鍵生成部が生成した上記鍵データを用いて、記録すべきデータを暗号化する暗号化処理部と、上記暗号化処理部によって暗号化されたデータを上記記録媒体に記録する制御を行う記録制御部とを備える構成である。
【0197】
これにより、データを消去する際に、新たにダミーデータを記録する処理を行うことによって、そのデータを暗号化したときのデータ量を把握することが困難となる。よって、記録したデータの機密性を保護したまま処分することが可能となるので、特別な注意を必要とせずに処分することが出来るという効果を奏する。
【0198】
また、記録したデータの一部を指定して再生できなくすることが可能となるので、機密性のあるデータが記録された追記型記録媒体で、特定の機密性のあるデータのみを消去し、残りのデータをそのまま使うことが可能となる。よって、追記型記録媒体を無駄なく有効利用することが可能となるという効果を奏する。
【0199】
また、本発明に係る記録装置は、ランダムな値とランダムなデータ量を持つダミーデータを生成するダミーデータ生成部をさらに備え、上記データ量判断部が、記録するデータのデータ量と、上記ダミーデータ生成部が生成したダミーデータのデータ量との合計のデータ量を取得し、上記鍵生成部が、上記データ量判断部によって取得された上記合計のデータ量に基づいて鍵データを生成する構成としてもよい。
【0200】
これにより、上記の構成による効果に加えて、あるデータを消去する際に、新たにダミーデータを記録する処理を行うことによって、そのデータを暗号化したときのデータ量を把握することが困難となるという効果を奏する。
【0201】
また、本発明に係る記録装置は、ランダムな値とランダムなデータ量を持つダミーデータを生成するダミーデータ生成部をさらに備え、上記記録制御部が、上記ダミーデータ生成部が生成したダミーデータを上記記録媒体に記録する制御を行うとともに、上記データ量判断部が、記録媒体に記録されたダミーデータのデータ量を取得し、上記鍵生成部が、上記データ量判断部によって取得された上記データ量に基づいて鍵データを生成する構成としてもよい。
【0202】
これにより、上記の構成による効果に加えて、あるデータを消去する際に、新たにダミーデータを記録する処理を行うことによって、そのデータを暗号化したときのデータ量を把握することが困難となるという効果を奏する。
【0203】
また、本発明に係る記録装置は、上記記録制御部が、上記記録媒体における過去のデータ量の履歴を、上記鍵生成部で生成された鍵データを用いて暗号化して上記記録媒体に記録する制御を行う構成としてもよい。
【0204】
これにより、上記の構成による効果に加えて、消去処理が行われると、過去のデータ量の履歴のデータを暗号化する際の鍵データを解析することが困難となるという効果を奏する。
【0205】
また、本発明に係る記録装置は、上記記録制御部が、上記記録媒体の読み出し順において、次回のデータを記録する位置の直前に、上記ダミーデータ生成部が生成したダミーデータを上記記録媒体に記録する制御を行う構成としてもよい。
【0206】
これにより、上記の構成による効果に加えて、記録媒体において、前回の記録時までに何らかのデータが記録されている領域の後端部からランダムな距離だけ離れた位置に、次回のデータが記録されることになる。よって、消去処理が行われた場合に、消去されたデータを不正に読み出すことを困難にすることができるという効果を奏する。
【0207】
また、本発明に係る記録装置は、上記データ量判断部が、上記記録媒体に既に記録されているデータ量と、これから記録するデータのデータ量との合計のデータ量を取得するとともに、上記記録制御部が、この取得したデータ量に基づいて上記鍵生成部が生成した鍵データを用いて、記録すべきデータを暗号化して上記記録媒体に記録する制御を行う構成としてもよい。
上記の構成において、鍵データは、記録媒体に既に記録されているデータ量と、これから記録するデータのデータ量との合計のデータ量に基づいて生成されるので、あるデータを消去する際に、新たにダミーデータを記録する処理を行うことによって、そのデータを暗号化したときのデータ量を把握することが困難となるという効果を奏する。
【0208】
また、本発明に係る記録装置は、上記データ量判断部が、上記記録媒体に既に記録されたデータ量を取得するとともに、上記記録制御部が、この取得したデータ量に基づいて上記鍵生成部が生成した鍵データを用いて、記録すべきデータを暗号化して上記記録媒体に記録する制御を行う構成としてもよい。
上記の構成において、鍵データは、記録媒体に既に記録されているデータ量に基づいて生成されるので、あるデータを消去する際に、新たにダミーデータを記録する処理を行うことによって、そのデータを暗号化したときのデータ量を把握することが困難となるという効果を奏する。
【0209】
また、本発明に係る記録装置は、上記記録制御部が、上記記録媒体においてダミーデータが記録されている前後に、上記ダミーデータ生成部が生成したランダムな値でランダムなデータ量を持つダミーデータを記録する制御を行い、上記データ量判断部が、上記記録媒体に既に記録されているダミーデータのデータ量と、今回記録したダミーデータの合計のデータ量を取得し、上記記録制御部が、この取得したデータ量に基づいて上記鍵生成部が生成した鍵データを用いて、過去のダミーデータのデータ量の履歴を上記記録媒体に記録する制御を行う構成としてもよい。
上記の構成において、消去処理が行われると、過去のダミーデータのデータ量の履歴のデータを暗号化する際の鍵データを解析することが困難となるので、消去されたデータを暗号化したときのデータ量を把握することが困難となるという効果を奏する。
【0210】
また、本発明に係る記録装置は、上記記録制御部が、データを記録する際に用いたデータ量の基準を変える位置に、上記ダミーデータ生成部が生成したランダムな値でランダムなデータ量を持つダミーデータを記録する制御を行う構成としてもよい。
上記の構成において、記録が行われるごとに、記録されるデータ量が変化することになるので、消去処理が行われると、消去されたデータを暗号化したときのデータ量を把握することが困難となるという効果を奏する。
【0211】
また、本発明に係る消去装置は、上記本発明に係る記録装置によってデータが記録された記録媒体のデータを消去する消去装置であって、データを記録する記録媒体の記録部分と未記録部分とを区別することのできるピックアップ部と、記録すべきデータのデータ量と、記録すべきデータのデータ量以外に記録時に必要なデータ量との合計のデータ量を取得するデータ量判断部と、データを暗号化および復号するための鍵データを生成する鍵生成部と、データを暗号化および復号する暗号化復号化処理部と、ランダムな値とランダムなデータ量を持つダミーデータを生成するダミーデータ生成部と、データを記録するのに用いたデータ量の基準を変える位置に、上記ダミーデータ生成部が生成したダミーデータを記録する制御を行う記録制御部とを備える構成である。
【0212】
これにより、消去が行われるごとに、消去が行われる際に記録されるデータ量が変化することになるので、消去されたデータを暗号化したときのデータ量を把握することが困難となるという効果を奏する。
【0213】
また、本発明に係る消去装置は、上記本発明に係る記録装置によってデータが記録された記録媒体のデータを消去する消去装置であって、データを記録する記録媒体の記録部分と未記録部分とを区別することのできるピックアップ部と、記録すべきデータのデータ量と、記録すべきデータのデータ量以外に記録時に必要なデータ量との合計のデータ量を取得するデータ量判断部と、データを暗号化および復号するための鍵データを生成する鍵生成部と、データを暗号化および復号する暗号化復号化処理部と、上記記録媒体の過去のデータ量の履歴、または過去のダミーデータのデータ量の履歴から、消去対象のデータを暗号化するのに用いた鍵データのもとになるデータ量を除いたものを暗号化して記録する制御を行う記録制御部を備える構成である。
【0214】
これにより、消去処理が行われた後では、消去対象のデータを暗号化するのに用いた鍵データのもとになるデータ量を把握することが困難となる。よって、消去されたデータの再生を行うことを困難にすることができるという効果を奏する。
【0215】
また、本発明に係る消去装置は、ランダムな値とランダムなデータ量を持つダミーデータを生成するダミーデータ生成部をさらに備え、上記記録制御部が、上記記録媒体の読み出し順において、消去を行うためのデータを記録する位置の直前に、上記ダミーデータ生成部が生成したダミーデータを記録する制御を行う構成としてもよい。
【0216】
これにより、上記の構成による効果に加えて、記録媒体において、前回の記録時までに何らかのデータが記録されている領域の後端部からランダムな距離だけ離れた位置に、消去を行うためのデータが記録されることになる。よって、消去処理が行われた場合に、消去されたデータを不正に読み出すことを困難にすることができるという効果を奏する。
【0217】
また、本発明に係る再生装置は、上記本発明に係る記録装置によってデータが記録された記録媒体、もしくは、上記本発明に係る消去装置によってデータが消去された記録媒体を再生する再生装置であって、上記記録媒体の記録部分と未記録部分とを区別することができるピックアップ部と、上記記録媒体において、前後を未記録部分で囲まれて記録された鍵データを検出する鍵検出部とを備える構成である。
【0218】
また、本発明に係る再生装置は、上記本発明に係る記録装置によってデータが記録された記録媒体、もしくは、上記本発明に係る消去装置によってデータが消去された記録媒体を再生する再生装置であって、上記記録媒体に記録されている情報を受け取り、データ量を判断するデータ量判断部と、上記データ量判断部が判断したデータ量に基づいて鍵データを生成する鍵生成部とを備える構成である。
【0219】
これにより、上記本発明に係る記録装置によってデータが記録された記録媒体、もしくは、上記本発明に係る消去装置によってデータが消去された記録媒体を的確に再生することが可能となるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る記録消去装置の一実施例における機能的な構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る再生装置の一実施例における機能的な構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の一実施形態に係る記録消去装置の別の実施例における機能的な構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の一実施形態に係る再生装置の別の実施例における機能的な構成を示すブロック図である。
【図5】同図(a)は、ディレクトリ/ファイル構成の例を示す図であり、同図(b)は、同図(a)に示すディレクトリ/ファイル構成をUDFで記録した例を示す図である。
【図6】一実施例における上記記録消去装置によって記録あるいは消去処理が行われる前の光ディスクの記録状態の一例を示す図である。
【図7】一実施例における上記記録消去装置によって記録処理が行われた後の光ディスクの記録状態の一例を示す図である。
【図8】一実施例における上記記録消去装置によって消去処理が行われた後の光ディスクの記録状態の一例を示す図である。
【図9】一実施例における上記記録消去装置による記録処理の流れを示すフローチャートである。
【図10】一実施例における上記記録消去装置による消去処理の流れを示すフローチャートである。
【図11】一実施例における上記再生装置による再生処理の流れを示すフローチャートである。
【図12】別の実施例における上記記録消去装置による記録処理の流れを示すフローチャートである。
【図13】別の実施例における上記記録消去装置による消去処理の流れを示すフローチャートである。
【図14】別の実施例における上記再生装置による再生処理の流れを示すフローチャートである。
【図15】一実施例における上記記録消去装置または上記再生装置で用いられる光ディスクの記録フォーマットの例を示す図である。
【図16】別の実施例における上記記録消去装置または上記再生装置で用いられる光ディスクの記録フォーマットの例を示す図である。
【図17】別の実施例における上記記録消去装置によって記録あるいは消去処理が行われる前の光ディスクの記録状態の一例を示す図である。
【図18】別の実施例における上記記録消去装置によって記録処理が行われた後の光ディスクの記録状態の一例を示す図である。
【図19】別の実施例における上記記録消去装置によって消去処理が行われた後の光ディスクの記録状態の一例を示す図である
【符号の説明】
101・201・301・401  光ディスク
102・202・302・402  ピックアップ部
104・204・304・404  サーボ回路
105・305  記録制御部
106・306  記録位置制御部
107・307  ダミーデータ生成部
108・308  記録データ切り替え部
109・309  記録位置データ切り替え部
110・311  鍵生成部
114・313  データ入力部
112・312  ファイルシステム管理情報管理部
111  暗号化処理部
113  鍵位置管理部
310  暗号化復号化処理部
317  ファイルシステム管理外管理部
205・405  再生制御部
209・408  ファイルシステム管理情報管理部
211・410  復号処理部
212・411  データ出力部
207  鍵検出部
208  再生データ切り替え部
210  鍵記憶部
407  データ量判断部
409  鍵生成部
414  ファイルシステム管理外管理部
415  データ切り替え部

Claims (30)

  1. データを記録媒体に記録する記録装置において、
    データを記録する記録媒体の記録部分と未記録部分とを区別することのできるピックアップ部と、
    データを暗号化するための鍵データを生成する鍵生成部と、
    上記鍵データに基づいて記録すべきデータを暗号化する暗号化処理部と、
    上記ピックアップ部から読み取った上記記録媒体の未記録部分に、上記暗号化処理部によって暗号化された記録すべきデータを記録する制御を行うとともに、上記鍵生成部で生成された上記鍵データを、前後に未記録部分を設けた状態で記録する制御を行う記録制御部とを備えることを特徴とする記録装置。
  2. 上記記録制御部が、上記記録媒体の読み出し順において、記録すべきデータが記録されるべき領域の範囲の最後部から後ろ側に、上記鍵生成部で生成された上記鍵データを、データの記録順に上記記録媒体に記録する制御を行うことを特徴とする請求項1記載の記録装置。
  3. 上記記録制御部が、上記鍵生成部で生成された上記鍵データを、上記記録媒体の読み出し順で最後部から、データの記録順に上記記録媒体に記録する制御を行うことを特徴とする請求項1記載の記録装置。
  4. 上記記録制御部が、上記記録媒体の読み出し順において、上記鍵生成部で生成された上記鍵データを、上記記録するデータの直後に記録し、次回に記録されるデータを、前回に記録された上記鍵データの後ろ側に記録する制御を行うことを特徴とする請求項1記載の記録装置。
  5. 上記記録制御部が、上記鍵生成部で生成された上記鍵データを複数に分割し、、それぞれを複数の箇所に記録する制御を行うことを特徴とする請求項1記載の記録装置。
  6. 上記鍵データが複数ある場合、上記記録制御部が、1つの鍵データに対して記録する区間を1つずつ設け、その区間において、ランダムな位置に、鍵データを記録する制御を行うことを特徴とする請求項1、2、または3記載の記録装置。
  7. 請求項1ないし5のいずれか一項に記載の記録装置によってデータが記録された記録媒体のデータを消去する消去装置であって、
    上記記録媒体の記録部分と未記録部分とを区別することができるピックアップ部と、
    ランダムな値とランダムなデータ量を持つダミーデータを生成するダミーデータ生成部と、
    上記鍵データの前後に設けられた未記録部分に、上記ダミーデータ生成部で生成されたダミーデータを記録する制御を行う記録制御部とを備えることを特徴とする消去装置。
  8. 請求項6記載の記録装置によってデータが記録された記録媒体のデータを消去する消去装置であって、
    上記記録媒体の記録部分と未記録部分とを区別することができるピックアップ部と、
    ランダムな値とランダムなデータ量を持つダミーデータを生成するダミーデータ生成部と、
    上記鍵データが記録されている区間内において、該鍵データの前後に設けられた未記録部分に、上記ダミーデータ生成部で生成されたダミーデータを記録する制御を行う記録制御部とを備えることを特徴とする消去装置。
  9. データを記録媒体に記録する記録装置において、
    記録すべきデータのデータ量と、記録すべきデータのデータ量以外に記録時に必要なデータ量とを取得するデータ量判断部と、
    データを暗号化するための鍵データを上記データ量判断部が取得したデータ量に基づいて生成する鍵生成部と、
    上記鍵生成部が生成した上記鍵データを用いて、記録すべきデータを暗号化する暗号化処理部と、
    上記暗号化処理部によって暗号化されたデータを上記記録媒体に記録する制御を行う記録制御部とを備えることを特徴とする記録装置。
  10. ランダムな値とランダムなデータ量を持つダミーデータを生成するダミーデータ生成部をさらに備え、
    上記データ量判断部が、記録するデータのデータ量と、上記ダミーデータ生成部が生成したダミーデータのデータ量との合計のデータ量を取得し、
    上記鍵生成部が、上記データ量判断部によって取得された上記合計のデータ量に基づいて鍵データを生成することを特徴とする請求項9記載の記録装置。
  11. ランダムな値とランダムなデータ量を持つダミーデータを生成するダミーデータ生成部をさらに備え、
    上記記録制御部が、上記ダミーデータ生成部が生成したダミーデータを上記記録媒体に記録する制御を行うとともに、
    上記データ量判断部が、記録媒体に記録されたダミーデータのデータ量を取得し、
    上記鍵生成部が、上記データ量判断部によって取得された上記データ量に基づいて鍵データを生成することを特徴とする請求項9記載の記録装置。
  12. 上記記録制御部が、上記記録媒体における過去のデータ量の履歴を、上記鍵生成部で生成された鍵データを用いて暗号化して上記記録媒体に記録する制御を行うことを特徴とする請求項10記載の記録装置。
  13. 上記記録制御部が、上記記録媒体の読み出し順において、次回のデータを記録する位置の直前に、上記ダミーデータ生成部が生成したダミーデータを上記記録媒体に記録する制御を行うことを特徴とする請求項10記載の記録装置。
  14. 上記データ量判断部が、上記記録媒体に既に記録されているデータ量と、これから記録するデータのデータ量との合計のデータ量を取得するとともに、
    上記記録制御部が、この取得したデータ量に基づいて上記鍵生成部が生成した鍵データを用いて、記録すべきデータを暗号化して上記記録媒体に記録する制御を行うことを特徴とする請求項10記載の記録装置。
  15. 上記データ量判断部が、上記記録媒体に既に記録されたデータ量を取得するとともに、
    上記記録制御部が、この取得したデータ量に基づいて上記鍵生成部が生成した鍵データを用いて、記録すべきデータを暗号化して上記記録媒体に記録する制御を行うことを特徴とする請求項10記載の記録装置。
  16. 上記記録制御部が、上記記録媒体においてダミーデータが記録されている前後に、上記ダミーデータ生成部が生成したランダムな値でランダムなデータ量を持つダミーデータを記録する制御を行い、
    上記データ量判断部が、上記記録媒体に既に記録されているダミーデータのデータ量と、今回記録したダミーデータの合計のデータ量を取得し、
    上記記録制御部が、この取得したデータ量に基づいて上記鍵生成部が生成した鍵データを用いて、過去のダミーデータのデータ量の履歴を上記記録媒体に記録する制御を行うことを特徴とする請求項11記載の記録装置。
  17. 上記記録制御部が、データを記録する際に用いたデータ量の基準を変える位置に、上記ダミーデータ生成部が生成したランダムな値でランダムなデータ量を持つダミーデータを記録する制御を行うことを特徴とする請求項12記載の記録装置。
  18. 請求項9、請求項10、請求項11、請求項13、請求項14、および請求項15のいずれか一項に記載の記録装置によってデータが記録された記録媒体のデータを消去する消去装置であって、
    データを記録する記録媒体の記録部分と未記録部分とを区別することのできるピックアップ部と、
    記録すべきデータのデータ量と、記録すべきデータのデータ量以外に記録時に必要なデータ量との合計のデータ量を取得するデータ量判断部と、
    データを暗号化および復号するための鍵データを生成する鍵生成部と、
    データを暗号化および復号する暗号化復号化処理部と、
    ランダムな値とランダムなデータ量を持つダミーデータを生成するダミーデータ生成部と、
    データを記録するのに用いたデータ量の基準を変える位置に、上記ダミーデータ生成部が生成したダミーデータを記録する制御を行う記録制御部とを備えることを特徴とする消去装置。
  19. 請求項12、請求項16、および請求項17のいずれか一項に記載の記録装置によってデータが記録された記録媒体のデータを消去する消去装置であって、
    データを記録する記録媒体の記録部分と未記録部分とを区別することのできるピックアップ部と、
    記録すべきデータのデータ量と、記録すべきデータのデータ量以外に記録時に必要なデータ量との合計のデータ量を取得するデータ量判断部と、
    データを暗号化および復号するための鍵データを生成する鍵生成部と、
    データを暗号化および復号する暗号化復号化処理部と、
    上記記録媒体の過去のデータ量の履歴、または過去のダミーデータのデータ量の履歴から、消去対象のデータを暗号化するのに用いた鍵データのもとになるデータ量を除いたものを暗号化して記録する制御を行う記録制御部を備えることを特徴とする消去装置。
  20. ランダムな値とランダムなデータ量を持つダミーデータを生成するダミーデータ生成部をさらに備え、
    上記記録制御部が、上記記録媒体の読み出し順において、消去を行うためのデータを記録する位置の直前に、上記ダミーデータ生成部が生成したダミーデータを記録する制御を行うことを特徴とする請求項19記載の消去装置。
  21. 請求項1ないし6のいずれか一項に記載の記録装置によってデータが記録された記録媒体、もしくは、請求項7または8記載の消去装置によってデータが消去された記録媒体を再生する再生装置であって、
    上記記録媒体の記録部分と未記録部分とを区別することができるピックアップ部と、
    上記記録媒体において、前後を未記録部分で囲まれて記録された鍵データを検出する鍵検出部とを備えることを特徴とする再生装置。
  22. 請求項9ないし17のいずれか一項に記載の記録装置によってデータが記録された記録媒体、もしくは、請求項18、19、または20記載の消去装置によってデータが消去された記録媒体を再生する再生装置であって、
    上記記録媒体に記録されている情報を受け取り、データ量を判断するデータ量判断部と、
    上記データ量判断部が判断したデータ量に基づいて鍵データを生成する鍵生成部とを備えることを特徴とする再生装置。
  23. データを記録媒体に記録するデータ記録方法において、
    データを記録する記録媒体の記録部分と未記録部分とを区別するステップと、
    データを暗号化するための鍵データを生成する鍵生成ステップと、
    上記鍵データに基づいて記録すべきデータを暗号化する暗号化処理ステップと、
    上記記録媒体の記録部分と未記録部分とを区別するステップにおいて取得された記録媒体の未記録部分に、上記暗号化処理ステップによって暗号化された記録すべきデータを記録する制御を行うとともに、上記鍵生成ステップにおいて生成された上記鍵データを、前後に未記録部分を設けた状態で記録する制御を行う記録ステップとを有していることを特徴とするデータ記録方法。
  24. データを記録媒体に記録するデータ記録方法において、
    データのデータ量を判断するデータ量判断処理ステップと、
    データを暗号化するための鍵データを、上記データ量判断処理ステップによって取得されたデータ量に基づいて生成する鍵生成ステップと、
    上記鍵生成ステップによって生成された鍵データによってデータを暗号化処理する暗号化処理ステップと、
    上記暗号化処理ステップによって暗号化されたデータを、上記記録媒体に記録する記録ステップとを有していることを特徴とするデータ記録方法。
  25. 請求項23記載のデータ記録方法によってデータが記録された記録媒体のデータを消去する消去方法であって、
    上記データを記録する記録媒体の記録部分と未記録部分とを区別するステップと、
    ランダムな値とランダムなデータ量とを持つダミーデータを生成するダミーデータ生成ステップと、
    上記鍵データの前後に設けられた未記録部分に、上記ダミーデータ生成ステップにおいて生成されたダミーデータを記録する記録ステップとを有していることを特徴とする消去方法。
  26. 請求項24記載のデータ記録方法によってデータが記録された記録媒体のデータを消去する消去方法であって、
    ランダムな値とランダムなデータ量とを持つダミーデータを生成するダミーデータ生成ステップと、
    データを記録する際に用いたデータ量の基準を変える位置に、上記ダミーデータ生成ステップにおいて生成されたダミーデータを記録する記録ステップとを有していることを特徴とする消去方法。
  27. 請求項23記載のデータ記録方法によってデータが記録された記録媒体、もしくは、請求項25記載のデータ消去方法によってデータが消去された記録媒体を再生するデータ再生方法であって、
    上記記録媒体の記録部分と未記録部分とを区別するステップと、
    上記記録媒体において、前後を未記録部分で囲まれて記録された鍵データを検出する鍵検出ステップとを有していることを特徴とするデータ再生方法。
  28. 請求項24記載のデータ記録方法によってデータが記録された記録媒体、もしくは、請求項26記載のデータ消去方法によってデータが消去された記録媒体を再生するデータ再生方法であって、
    上記記録媒体に記録されている情報を受け取り、データ量を判断するデータ量判断ステップと、
    上記データ量判断ステップによって判断されたデータ量に基づいて鍵データを生成する鍵生成ステップとを有していることを特徴とするデータ再生方法。
  29. 請求項23または24記載のデータ記録方法、請求項25または26記載のデータ記録方法、あるいは、請求項27または28記載のデータ再生方法をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
  30. 請求項29記載のプログラムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体。
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