JP2004108853A - 有機物フリー・ゼロガス発生器 - Google Patents

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Yoshikazu Nishii
西井 由和
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Abstract

【課題】総揮発性有機化合物濃度が10μg/m以下のゼロガスを供給するゼロガス発生器であって、その使用及び維持管理が簡単で、コストが安く、長期の連続使用が可能である有機化合物フリー・ゼロガス発生器を提供することである。
【解決手段】本発明の有機化合物フリー・ゼロガス発生器は、フィルタ装置が、2個以上直列接続されたフィルタで構成されたものであって、前方のフィルタによる揮発性有機化合物濃度の低下率と比較して、後方のフィルタによる揮発性有機化合物濃度の低下率の方が大きく,総揮発性有機化合物濃度を10μg/m以下にすることを特徴とする有機化合物フリー・ゼロガス発生器である。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、被処理ガス中に含有する揮発性有機化合物の濃度を可能な限り低下させたガスを発生する有機物フリー・ゼロガス発生器に関する。
【0002】
【従来の技術】
大気の汚染濃度を調べる際、その評価基準として標準ガスが利用される。その標準ガスは、これを大きく分類すると、ゼロガスとスパンガスの2つに分けられる。ゼロガスとは、ガス計測器等の計器のゼロ点を調整するためのものであって、主に汚染物質が含まれない窒素や空気が使用される。また、スパンガスとは、測定される汚染物質(例:NO、CO、ベンゼン等)が窒素や空気等の気体中に所定量含有している混合ガスのことである。ガス計測器のゼロ点を決めるのがゼロガスであり、ガス計測器の目盛りを決めるのがスパンガスである。
【0003】
一方、近年、建築材料から放散される揮発性有機化合物が原因とされるシックハウス症候群や化学物質過敏症が社会問題となっている。これらの対策の一つとして、個々の建築材料から放散される揮発性有機化合物の放散速度の測定値をもとに、住宅を建築したときの揮発性有機化合物濃度を見積もり、規制値と比較して建築材料の使用量をコントロールしようとする試みがなされている。この放散速度の測定における揮発性有機化合物濃度のゼロ点として、有機化合物フリーのゼロガスが使用される。
【0004】
上記した規制値は、米国規格のASTM D5116−97、欧州規格のENV13419−1:1999で規格化されており、その中で有機化合物フリーのゼロガスの総揮発性有機化合物濃度(以下、「TVOC濃度」という。)は、10μg/m以下と規定されている。
【0005】
放散速度測定における有機化合物フリー・ゼロガスを得る手段として、従来、2つの装置が使用されていた。1つは、高純度空気を封入したガスボンベから高純度空気を供給する装置であり、もう1つは、有機化合物を含有する空気を活性炭に通して、活性炭の吸着作用により有機化合物を除去し、繰り返し活性炭を通すことによって、空気中のTVOC濃度を低下させるための流体回路を備えた空気清浄装置である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
前者の装置は、ガスボンベによる供給であるために、高純度空気を連続使用する放散速度測定には度重なるガスボンベの交換が必要となる。また、このガスボンベから供給される空気のTVOC濃度を10μg/m以下にした高純度空気は、非常に高価である。
【0007】
後者の装置は、活性炭による吸着作用を利用しているため、吸着できる揮発性有機化合物の濃度に下限があり、吸着能力が失われてしまう破過現象が起こるという問題がある。上記濃度の下限と破過が起こるまでの時間は、フィルタに吸着させる物質により異なるため、様々な種類の揮発性有機化合物を含む空気を吸着させる場合、フィルタの維持管理が困難となる。また、吸着できる濃度の下限があるため、到達できるTVOC濃度に限界がある。
【0008】
さらに、活性炭は揮発性有機化合物のような低沸点有機化合物の飽和吸着量が小さいため、このような物質を吸着させる場合、破過までの時間が短く、長期に渡って使用することができない。
【0009】
また、使用済みの活性炭には有害な揮発性有機化合物が高濃度に濃縮、吸着しており、取り扱いは容易ではない。
【0010】
本発明の課題は、TVOC濃度が10μg/m以下のガスを供給することができるゼロガス発生器であって、その使用及び維持管理が簡単であって、コストが安く、長期の連続使用が可能である有機化合物フリー・ゼロガス発生器を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための手段として、請求項1に記載の発明は、揮発性有機化合物を含有する被処理ガスをフィルタ装置に導入させて、このフィルタ装置から総揮発性有機化合物の濃度を低下させたガスを発生する有機化合物フリー・ゼロガス発生器において、前記フィルタ装置が2個以上直列接続されたフィルタで構成されたものであって、前方のフィルタによる揮発性有機化合物濃度の低下率と比較して、後方のフィルタによる揮発性有機化合物濃度の低下率の方が大きく,総揮発性有機化合物濃度を10μg/m以下にすることを特徴とする有機化合物フリー・ゼロガス発生器である。
【0012】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の有機化合物フリー・ゼロガス発生器において、隣接して直列接続された何れのフィルタについても、前方のフィルタによる揮発性有機化合物濃度の低下率と比較して、後方のフィルタによる揮発性有機化合物濃度の低下率の方が大きいことを特徴とする有機化合物フリー・ゼロガス発生器である。
【0013】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の有機化合物フリー・ゼロガス発生器において、前記フィルタが、漏光型光触媒フィルタであって、ガラスファイバの外側面に突起を分散させて形成し、その外側面と突起の上に光触媒層を形成した光触媒ガラスファイバ素材を、少なくとも一方の端部を揃えて多数束ねることにより、隣接する光触媒ガラスファイバ素材の相互間に、前記被処理ガスの流路となる空隙部を形成した光触媒ガラスファイバ束と、前記少なくとも一方の端部に光を入射する光源部とを備え、前記空隙部に流された前記被処理ガスに含まれる揮発性有機化合物が前記光触媒層に捕捉され、前記入射された光が前記光触媒ガラスファイバ素材の内部に伝播して、前記光触媒層に漏れ出た光が前記光触媒層を照射することにより前記光触媒層を活性化させて、前記光触媒層に捕捉された前記被処理ガスに含まれる揮発性有機化合物を光触媒作用によって分解・除去させることを特徴とする有機化合物フリー・ゼロガス発生器である。
【0014】
請求項4に記載の発明は、請求項1、2及び3の何れかに記載の有機化合物フリー・ゼロガス発生器において、前記被処理ガスに含まれる揮発性有機化合物の濃度を低下させるプリフィルタを前記フィルタの前に接続して、前記揮発性有機化合物の濃度を低下させた被処理ガスを前記フィルタに導入させることを特徴とする有機化合物フリー・ゼロガス発生器である。
【0015】
請求項1に記載の発明において,「揮発性有機化合物」として、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、スチレン、パラジクロロベンゼン等が挙げられる。
【0016】
請求項1に記載の発明において、「フィルタ」は、漏光型光触媒フィルタ、白金触媒フィルタ、パラジウム触媒フィルタ等の酸化触媒フィルタが使用される。
【0017】
請求項1及び2に記載の発明において、「フィルタ」は2個以上直列接続するが、このフィルタの個数、寸法は、分解する揮発性有機物の種類、濃度、必要なゼロガスの流量等によって決められる。また、前方より後方のフィルタによる揮発性有機化合物濃度の低下率が大きく、隣接して直列接続された何れのフィルタについても、前方のフィルタによる揮発性有機化合物濃度の低下率と比較して、後方のフィルタによる揮発性有機化合物濃度の低下率の方が大きいため、直列接続するフィルタの数を増加させるに従って、TVOC濃度を低下させることができる。
【0018】
請求項3に記載の発明の「光触媒ガラスファイバ素材」は、ガラスファイバの外側面に粒子を接着して突起を形成し、前記ガラスファイバと前記突起の上に光触媒層を設けたものである。
【0019】
前記ガラスファイバとして、石英ガラス、シリケートガラス、ボロシリケートガラス、無アルカリガラス等の材料を使用したガラスファイバが挙げられる。
【0020】
前記粒子の材料として、ガラス、セラミックス、ガラスセラミックス、プラスチック等が使用される。
【0021】
突起を形成する方法として、次の各種態様が挙げられる。
(1)接着剤に、粒子を混合、分散又は懸濁させて作製した塗布液をガラスファイバの表面に塗布する方法。
(2)ガラスファイバの表面に接着剤を塗布し、接着剤が固化する前に粒子を付着させる方法。
(3)ガラスファイバと粒子を熱融着する方法。この場合、両者を共に加熱してもよく、熱したガラスファイバの表面に粒子を散布してもよく、あるいは、ガラスファイバ表面に熱した粒子又は溶融した粒子を散布してもよい。
(4)ガラスファイバの表面に、固化後に粒子を形成する液体を散布又は噴霧し、固化する方法。
(5)ガラスファイバの表面を試薬等で変質させた後、粒子を付着させ、固化する方法。
【0022】
前記光触媒として、酸化チタン、チタン酸ストロンチウム、チタン酸ナトリウム、二酸化ジルコニウム、硫化カドニウム、α−Fe等が挙げられる。
【0023】
この光触媒層を形成する方法としては、例えばディップ法、パエロゾル法、ウオッシュ・コート法、蒸着法、スパッタ法、CVD法、熱分解法、金属酸化法等が使用される。光触媒層の厚さは、0.1〜10μmの範囲内のものが好ましい。
【0024】
請求項3に記載の発明の「光源部」は、紫外線を放射する蛍光灯、水銀ランプ等の紫外光照射装置が使用される。
【0025】
請求項3に記載の発明の「漏光型光触媒フィルタ」は、漏光型光触媒フィルタに流す揮発性有機化合物を含む被処理ガスの流量を小さくするほど、前記被処理ガスに含まれる揮発性有機化合物濃度の低下率を、大きくすることができるという特性を持つ。
【0026】
請求項4に記載の発明の「プリフィルタ」は、揮発性有機化合物を吸着して濃度を低下させる吸着材として、粒状活性炭、シリカゲル、アルミナ、活性白土、ゼオライト、イオン交換樹脂等や、揮発性有機化合物を分解して濃度を低下させる装置として、誘電体バリア放電エキシマランプ、低圧水銀ランプ等を使用した紫外光照射装置、プラズマ発生装置等が使用される。
【0027】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態として、揮発性有機化合物としてベンゼンを使用した場合を説明する。ベンゼンは他の揮発性有機化合物と比較して濃度を低下させることが困難な揮発性有機化合物である。
【0028】
従って、ベンゼンの濃度を低下させることができれば、同じ条件下で、他の揮発性有機化合物の濃度を低下させることができると共に、他の揮発性有機化合物の濃度を、低下させたベンゼンの濃度よりも、更に低下させることができる。
【0029】
図1は、本発明の実施の形態の一例であるゼロガス発生器の構成図を示す。ベンゼン2と空気3は、ボンベにより供給される。ベンゼン2は、マスフローコントローラー5aで流量を調整し、空気3は、湿度調整装置4で相対湿度を45±5%とし、マスフローコントローラー5bで流量を調整し、混合器6で上記したベンゼンと空気を混合して、所定の濃度に調整されたベンゼン含有ガスを得る。このベンゼン含有ガスは、被処理ガスとして、フィルタ装置1に供給される。
【0030】
フィルタ装置1は、2個以上直列接続された漏光型光触媒フィルタ100により構成される。図1に示すフィルタ装置1は、漏光型光触媒フィルタ100a〜100fを6個直列接続した事例である。なお、漏光型光触媒フィルタ100の接続個数が4個の場合は、漏光型光触媒フィルタ100a〜100dを使用する。同様に、漏光型光触媒フィルタ100の接続個数が2個の場合は、漏光型光触媒フィルタ100a、100bを使用する。
【0031】
図2は、上記の漏光型光触媒フィルタ100に使用する光触媒ガラスファイバ素材20を示す。図2(a)は、光触媒ガラスファイバ素材20の長手方向の断面を示し、図2(b)は、この光触媒ガラスファイバ素材20を束ねたときの、隣り合う2本の光触媒ガラスファイバ素材20の長手方向の断面を示す。
【0032】
図2(a)に示す光触媒ガラスファイバ素材20は、直径125μmのボロシリケートガラス製のガラスファイバ21の外側面に、平均粒径30μmの石英ガラス製の粒状物22を無機接着剤23により固着して、突起を分散させて形成し、この突起とガラスファイバ21の上に、光触媒層24として二酸化チタンをディップ法により塗布し、焼成して、作製される。光触媒層24の厚さは2μmである。
【0033】
このような光触媒ガラスファイバ素材20を、少なくとも一方の端部を揃えて多数(本例では1万3千本)束ねることにより、隣接する光触媒ガラスファイバ素材20の相互間に空隙部27が形成され、この空隙部27が、被処理ガスの流路となる。なお、図2(b)は、一断面を示すことから、個々の流路は閉鎖されているかのように見えるが、他の断面において連通している。
【0034】
光源部25によって放射された紫外光26(波長:365nm)が、光触媒ガラスファイバ素材20の端部に入射され、光触媒ガラスファイバ素材20のガラスファイバ21内を伝搬しながら、光触媒層24に漏れ出し、光触媒層24を活性化する。図2(b)中の実線矢印は、ガラスファイバ21内を伝搬しながら光触媒層24に漏れ出す紫外光を示す。
【0035】
被処理ガスに含まれる揮発性有機化合物(ベンゼン)は、空隙部27の流路に流れて、紫外光26の漏出光によって活性化された光触媒層24の表面に捕捉されて、光触媒作用によって分解・除去される。
【0036】
図3は、漏光型光触媒フィルタ100の光触媒ガラスファイバ束200の長手方向に沿った断面を示す。実線矢印は、被処理ガスの流れの方向を示す。前記光触媒ガラスファイバ素材20を、端部を揃えて1万3千本束ねて、光触媒ガラスファイバ束200とし、光触媒ガラスファイバ素材20の相互間に形成された空隙部27が、濾過作用を奏する流路となる(図2(b)参照)。前記光触媒ガラスファイバ束200の寸法は、直径30mm、長さ200mmである。
【0037】
光源部25a、25b(東芝ライテック(株)製EFD15BLB)によって、図中の白抜き矢印で示される紫外光26a、26b(波長:365nm)を放射し、この紫外光26a、26bが、石英ガラス製の光取り入れ窓30a、30bを通して、前記光触媒ガラスファイバ束200の両方の端部に入射する。この紫外光26a、26bは、ガラスファイバ21内を伝搬しながら光触媒層24に漏れ出し、光触媒層24を活性化する(図2(b)参照)。光触媒ガラスファイバ束200の両方の端部における紫外光の照度は10mW/cmである。
【0038】
被処理ガスは、導入口32からフランジ31aに形成された導入孔33を通って、光触媒ガラスファイバ束200の、光触媒ガラスファイバ素材20の相互間に形成された空隙部27の流路に流入し、被処理ガス中のベンゼンが、活性化した光触媒層24の表面に捕捉され、光触媒作用により分解され(図2(b)参照)、フランジ31bに形成された排出孔35を通り、排出口34より排出される。
【0039】
フィルタ装置1を構成する個々の漏光型光触媒フィルタ100による、揮発性有機化合物濃度(本例ではベンゼン濃度。)の低下率を調べるために、個々の漏光型光触媒フィルタ100の導入口32と排出口34における揮発性有機化合物濃度を、ガスクロマトグラフィ((株)島津製作所製 FC−14B)、又はガスクロマトグラフ質量分析計(アジレント・テクノロジー製、以下「GC−MS」という。)で測定した。GC−MSで測定する場合、サンプルは捕集管で濃縮した後、GC−MSに導入する。試料採取位置は図1に示したフィルタ装置1の黒丸で示す。
【0040】
漏光型光触媒フィルタ100による揮発性有機化合物濃度の低下率は、低下率=(Cin−Cout)/Cinにより計算した。ここでCinは漏光型光触媒フィルタ100の導入口32における揮発性有機化合物濃度、Coutは漏光型光触媒フィルタ100の排出口34における揮発性有機化合物濃度である。
【0041】
まず、図1に示したゼロガス発生器において、漏光型光触媒フィルタ100aと100bを2個直列接続したフィルタ装置1の場合の実施例を説明する。
【0042】
実施例1:被処理ガスの流量を3L/min(リットル/分、以下同じ。)、被処理ガスのベンゼン濃度を328μg/mとした場合、前方の漏光型光触媒フィルタ(100a)による低下率は90.5%、後方の漏光型光触媒フィルタ(100b)による低下率は97.5%であり、後方の漏光型光触媒フィルタによる低下率が大きかった。フィルタ装置1から排出された被処理ガスのベンゼン濃度は0.8μg/mであった。
【0043】
実施例2:被処理ガスの流量を実施例1と同じ3L/min、被処理ガスのベンゼン濃度を911μg/mとした場合、前方(100a)の漏光型光触媒フィルタによる低下率は83.1%、後方(100b)の漏光型光触媒フィルタによる低下率は93.8%であり、後方の漏光型光触媒フィルタの低下率が大きかった。フィルタ装置1から排出された被処理ガスのベンゼン濃度は9.5μg/mであった。
【0044】
実施例3:被処理ガスの流量を1L/min、被処理ガスのベンゼン濃度を16200μg/mとした場合、前方(100a)の漏光型光触媒フィルタによる低下率は72.2%、後方(100b)の漏光型光触媒フィルタによる低下率は99.9%であり、後方の漏光型光触媒フィルタによる低下率が大きかった。フィルタ装置1から排出された被処理ガスのベンゼン濃度は1.5μg/mであった。
【0045】
実施例1,2において、被処理ガスの流量を一定(3L/min)として、被処理ガスのベンゼン濃度を変化させても、前方の漏光型光触媒フィルタ100aによる低下率よりも、後方の漏光型光触媒フィルタ100bによる低下率の方が大きく、フィルタ装置1より排出された被処理ガスのベンゼン濃度は10μg/m以下であった。
【0046】
実施例3において、被処理ガスの流量を変化させても、前方の漏光型光触媒フィルタ100aによる低下率よりも、後方の漏光型光触媒フィルタ100bによる低下率の方が大きく、ベンゼン濃度を高くしても、被処理ガスの流量を小さくすることによって、フィルタ装置1より排出される被処理ガスのベンゼン濃度を10μg/m以下とすることができた。
【0047】
次に、図1に示したゼロガス発生器において、漏光型光触媒フィルタ100a〜100dを4個直列接続したフィルタ装置1の場合の実施例を説明する。
【0048】
実施例4:被処理ガスの流量を5L/min、被処理ガスのベンゼン濃度を269μg/mとした場合、4個の漏光型光触媒フィルタ100a〜100dにおけるベンゼン濃度の低下率は、前方から順に58.9%(100a)、65.7%(100b)、72.4%(100c)、78.8%(100d)であり、後方の漏光型光触媒フィルタによる低下率が大きく、直列接続された何れの漏光型光触媒フィルタについても、前方の漏光型光触媒フィルタによる低下率よりも、後方の漏光型光触媒フィルタによる低下率が大きかった。フィルタ装置1から排出された被処理ガスのベンゼン濃度は2.2μg/mであった。
【0049】
実施例5:被処理ガスの流量を実施例4と同じ5L/min、被処理ガスのベンゼン濃度を532μg/mとした場合、4個の漏光型光触媒フィルタ100a〜100dにおけるベンゼン濃度の低下率は、前方から順に52.7%(100a)、59.4%(100b)、66.2%(100c)、72.9%(100d)であり、後方の漏光型光触媒フィルタによる低下率が大きく、直列接続された何れの漏光型光触媒フィルタについても、前方の漏光型光触媒フィルタによる低下率よりも、後方の漏光型光触媒フィルタによる低下率が大きかった。フィルタ装置1から排出された被処理ガスのベンゼン濃度は9.3μg/mであった。
【0050】
実施例6:被処理ガスの流量を3L/min、被処理ガスのベンゼン濃度を3690μg/mとした場合、4個の漏光型光触媒フィルタ100a〜100dにおけるベンゼン濃度の低下率は、前方から順に61.1%(100a)、77.2%(100b)、90.1%(100c)、97.3%(100d)であり、後方の漏光型光触媒フィルタによる低下率が大きく、直列接続された何れの漏光型光触媒フィルタについても、前方の漏光型光触媒フィルタによる低下率よりも、後方の漏光型光触媒フィルタによる低下率が大きかった。フィルタ装置1から排出された被処理ガスのベンゼン濃度は0.9μg/mであった。
【0051】
実施例7:被処理ガスの流量を実施例6と同じ3L/min、被処理ガスのベンゼン濃度を5790μg/mとした場合、4個の漏光型光触媒フィルタ100a〜100dにおけるベンゼン濃度の低下率は、前方から順に51.7%(100a)、68.0%(100b)、83.3%(100c)、93.9%(100d)であり、後方の漏光型光触媒フィルタによる低下率が大きく、直列接続された何れの漏光型光触媒フィルタについても、前方の漏光型光触媒フィルタによる低下率よりも、後方の漏光型光触媒フィルタによる低下率が大きかった。フィルタ装置1から排出された被処理ガスのベンゼン濃度は9.1μg/mであった。
【0052】
実施例8:被処理ガスの流量を1L/min、被処理ガスのベンゼン濃度を20700μg/mとした場合、4個の漏光型光触媒フィルタ100a〜100dにおけるベンゼン濃度の低下率は、前方から順に5.4%(100a)、28.6%(100b)、87.2%(100c)、>99.9%(100d)であり、後方の漏光型光触媒フィルタによる低下率が大きく、直列接続された何れの漏光型光触媒フィルタについても、前方の漏光型光触媒フィルタによる低下率よりも、後方の漏光型光触媒フィルタによる低下率が大きかった。フィルタ装置1から排出された被処理ガスのベンゼン濃度は<0.1μg/mであった。ここで、「<0.1μg/m」とは、4個目の漏光型光触媒フィルタ100dの排出口における濃度が、濃度測定装置の検出限界未満であることを意味する。この「<0.1μg/m」より、4個目の漏光型光触媒フィルタ100dの濃度低下率を計算すると「>99.9%」となる。
【0053】
4個の漏光型光触媒フィルタ100a〜100dを直列接続したフィルタ装置を使用した実施例4〜8において、被処理ガスの流量を一定として、被処理ガスのベンゼン濃度を変化させても、前方の漏光型光触媒フィルタによる低下率よりも後方の漏光型光触媒フィルタによる低下率の方が大きく、また、隣接して直列接続された何れの漏光型光触媒フィルタについても、前方の漏光型光触媒フィルタによる低下率と比較して、後方の漏光型光触媒フィルタによる低下率の方が大きく、フィルタ装置より排出された被処理ガスのベンゼン濃度は10μg/m以下であった。
【0054】
また、被処理ガスの流量を変化させても、前方の漏光型光触媒フィルタによる低下率よりも後方の漏光型光触媒フィルタによる低下率の方が大きく、また、隣接して直列接続された何れの漏光型光触媒フィルタについても、前方の漏光型光触媒フィルタによる低下率と比較して、後方の漏光型光触媒フィルタによる低下率の方が大きく、ベンゼン濃度を高くしても、被処理ガスの流量を小さくすることによって、フィルタ装置1より排出される被処理ガスのベンゼン濃度を10μg/m以下とすることができた。
【0055】
次に、図1に示したゼロガス発生器において、漏光型光触媒フィルタ100a〜100fを6個直列接続したフィルタ装置1の場合の実施例を説明する。
【0056】
実施例9:被処理ガスの流量を5L/min、被処理ガスのベンゼン濃度を1590μg/mとした場合、6個の漏光型光触媒フィルタ100a〜100fにおけるベンゼン濃度の低下率は、前方から順に40.9%(100a)、46.9%(100b)、53.3%(100c)、60.1%(100d)、66.9%(100e)、73.6%(100f)であり、後方の漏光型光触媒フィルタによる低下率が大きく、直列接続された何れの漏光型光触媒フィルタについても、前方の漏光型光触媒フィルタによる低下率よりも、後方の漏光型光触媒フィルタによる低下率が大きかった。フィルタ装置1から排出された被処理ガスのベンゼン濃度は8.1μg/mであった。
【0057】
実施例10:被処理ガスの流量を実施例9と同じ5L/min、被処理ガスのベンゼン濃度を535μg/mとした場合、6個の漏光型光触媒フィルタ100a〜100fにおけるベンゼン濃度の低下率は、前方から順に52.7%(100a)、59.4%(100b)、66.2%(100c)、72.9%(100d)、79.2%(100e)、84.9%(100f)であり、後方の漏光型光触媒フィルタによる低下率が大きく、直列接続された何れの漏光型光触媒フィルタについても、前方の漏光型光触媒フィルタによる低下率よりも、後方の漏光型光触媒フィルタによる低下率が大きかった。フィルタ装置1から排出された被処理ガスのベンゼン濃度は0.3μg/mであった。
【0058】
実施例11:被処理ガスの流量を3L/min、被処理ガスのベンゼン濃度を12400μg/mとした場合、6個の漏光型光触媒フィルタ100a〜100fにおけるベンゼン濃度の低下率は、前方から順に25.7%(100a)、37.2%(100b)、51.7%(100c)、68.0%(100d)、83.2%(100e)、93.9%(100f)であり、後方の漏光型光触媒フィルタによる低下率が大きく、直列接続された何れの漏光型光触媒フィルタについても、前方の漏光型光触媒フィルタによる低下率よりも、後方の漏光型光触媒フィルタによる低下率が大きかった。フィルタ装置1から排出された被処理ガスのベンゼン濃度は9.1μg/mであった。
【0059】
実施例12:被処理ガスの流量を実施例11と同じ3L/min、被処理ガスのベンゼン濃度を9630μg/mとした場合、6個の漏光型光触媒フィルタ100a〜100fにおけるベンゼン濃度の低下率は、前方から順に35.6%(100a)、49.8%(100b)、66.0%(100c)、81.6%(100d)、92.9%(100e)、98.4%(100f)であり、後方の漏光型光触媒フィルタによる低下率が大きく、直列接続された何れの漏光型光触媒フィルタについても、前方の漏光型光触媒フィルタによる低下率よりも、後方の漏光型光触媒フィルタによる低下率が大きかった。フィルタ装置1から排出された被処理ガスのベンゼン濃度は0.2μg/mであった。
【0060】
6個の漏光型光触媒フィルタ100a〜100fを、直列接続したフィルタ装置を使用した実施例9〜12において、被処理ガスの流量を一定として、被処理ガスのベンゼン濃度を変化させても、前方の漏光型光触媒フィルタによる低下率よりも、後方の漏光型光触媒フィルタによる低下率の方が大きく、また、隣接して直列接続された何れの漏光型光触媒フィルタについても、前方の漏光型光触媒フィルタによる低下率と比較して、後方の漏光型光触媒フィルタによる低下率の方が大きく、フィルタ装置1より排出された被処理ガスのベンゼン濃度は10μg/m以下であった。
【0061】
また、被処理ガスの流量を変化させても、前方の漏光型光触媒フィルタによる低下率よりも後方の漏光型光触媒フィルタによる低下率の方が大きく、また、隣接して直列接続された何れの漏光型光触媒フィルタについても、前方の漏光型光触媒フィルタによる低下率と比較して、後方の漏光型光触媒フィルタによる低下率の方が大きく、ベンゼン濃度を高くしても、被処理ガスの流量を小さくすることによって、フィルタ装置1より排出される被処理ガスのベンゼン濃度を10μg/m以下とすることができた。
【0062】
以上、説明した実施例1〜12において、直列接続する漏光型光触媒フィルタの数、被処理ガス中のベンゼン濃度、被処理ガスの流量を変化させても、前方の漏光型光触媒フィルタの低下率よりも、後方の漏光型光触媒フィルタの低下率が大きく、隣接して直列接続された何れの漏光型光触媒フィルタについても、前方の漏光型光触媒フィルタによる低下率と比較して、後方の漏光型光触媒フィルタによる低下率の方が大きく、フィルタ装置1から排出されるガス中のベンゼン濃度を10μg/m以下とすることができた。
【0063】
図4は、本発明の他の実施の形態であるゼロガス発生器の構成を示す。本実施形態のゼロガス発生器は、被処理ガスとして、ベンゼンを含む大気を吸引してゼロガスを発生させる。
【0064】
本装置に導入する大気は、GC−MSによる分析の結果、揮発性有機化合物が30種類含まれ、かつベンゼンを13500ppm含み、トルエン換算濃度によるTVOC濃度は13600μg/mであった。
【0065】
フィルタ装置1は、4個の漏光型光触媒フィルタ100a〜100dを直列接続して構成される。
【0066】
大気は、ポンプ8(榎本マイクロポンプ製作所(株)DM−707ST−20V)で吸引して、ゼロガス発生器に導入させる。
【0067】
バルブ41は、ゼロガスの圧力と最大流量とを予め調整するためのものである。ゼロガスの圧力は、圧力計42で計測される。最大流量は、図示していない体積流量計を、ゼロガス発生器の出口に取り付けて計測される。
【0068】
ゼロガス発生器によって発生されたゼロガスを他の装置に供給する場合、他の装置の圧力損失が大きいと、ゼロガス発生器によって発生されたゼロガスの圧力を大きくしなければ、その装置にゼロガスを供給できない場合がある。そのような場合、使用状況に合わせて、ゼロガスの圧力を調整する。
【0069】
流量調整バルブ43は、前記した最大流量の範囲内で、ゼロガスの流量を調整する。この流量は、流量計9で計測される。
【0070】
流量調整された大気は、フィルタ装置1に導入され、揮発性有機化合物濃度を低下させて、ゼロガス発生器より排出される。
【0071】
本実施の形態において、ゼロガスの最大流量を3L/min、流量を2L/min、供給圧力を11kPaとして、ゼロガスを発生させた。フィルタ装置1を構成する、4個の漏光型光触媒フィルタ100a〜100dにおける、ベンゼン濃度の低下率は、前方から順に、43.4%(100a)、72.0%(100b)、94.5%(100c)、99.9%(100d)であり、後方の漏光型光触媒フィルタによる除去率が大きく、直列接続された何れの漏光型光触媒フィルタについても、前方の漏光型光触媒フィルタによる低下率よりも、後方の漏光型光触媒フィルタによる低下率が大きかった。ゼロガス発生器によって排出されるガスをGC−MSで分析した結果、TVOC濃度は0.2μg/mであり、米国及び欧州のゼロガスの規定値である、TVOC濃度10μg/m以下を満たすゼロガスが得られた。
【0072】
図5は、本発明の他の実施の形態である、プリフィルタを備えたゼロガス発生器の構成を示す。
【0073】
本発明の請求項4に記載の「揮発性有機化合物を含有するガス中の揮発性有機化合物の濃度を低下させるプリフィルタ」として、誘電体バリア放電エキシマランプを用いた紫外光照射装置を使用している。このプリフィルタの使用によって、高濃度の揮発性有機化合物を含む被処理ガスを、本実施の形態のゼロガス発生器に通して、ゼロガスを発生させることができる。
【0074】
フィルタ装置1は、2個直列接続された漏光型光触媒フィルタ100a、100bによって構成される。
【0075】
被処理ガスは、ポンプ8によって吸引され、ゼロガス発生器に導入する。
【0076】
バルブ41は、ゼロガスの圧力と最大流量とを予め調整するためのものである。ゼロガスの圧力は、圧力計42で計測される。最大流量は、図示していない体積流量計を、ゼロガス発生器の出口に取り付けて計測される。
【0077】
ゼロガス発生器によって発生されたゼロガスを他の装置に供給する場合、他の装置の圧力損失が大きいと、ゼロガス発生器によって発生されたゼロガスの圧力を大きくしなければ、その装置にゼロガスを供給できない場合がある。そのような場合、使用状況に合わせて、ゼロガスの圧力を調整する。
【0078】
流量調整バルブ43は、前記した最大流量の範囲内で、ゼロガスの流量を調整する。この流量は、流量計9で計測される。
【0079】
流量調整された被処理ガスは、誘電体バリア放電エキシマランプ52(発光波長172nm)を備えたプリフィルタ50に導入される。この誘電体バリア放電エキシマランプ52は、放電容器(誘電体:石英ガラス)内にエキシマ分子を形成する放電用ガス(キセノン含有ガス)を充填し、この放電容器に設けられた電極に交流電圧を印加して、誘電体バリア放電を発生させ、エキシマ分子を形成し、このエキシマ分子から放射される紫外光(波長:172nm)を放射する。また、この誘電体バリア放電エキシマランプ52は、誘電体バリア放電のための交流電圧を供給する、図5に図示してしない電源装置と接続されている。
【0080】
プリフィルタ50は、被処理ガスの導入口53と排出口54が設けられた、円筒状のステンレス製容器51の内部に、誘電体バリア放電エキシマランプ52を設置し、ステンレス製容器51と誘電体バリア放電エキシマランプ52の間の隙間を流路55とする。
【0081】
導入口53からプリフィルタ50内部に導入した被処理ガスは、流路55において、誘電体バリア放電エキシマランプ52から放射される波長172nmの紫外光(実線の矢印)の照射を受ける。この光の照射によって、被処理ガス中の揮発性有機化合物が光分解されると共に、被処理ガス中の酸素分子が光分解して活性酸素種となり、揮発性有機化合物を分解・除去する。
【0082】
排出口54から排出された被処理ガスは、フィルタ装置1に導入され、揮発性有機化合物の濃度を低下させ、ゼロガス発生器より排出される。
【0083】
本実施の形態では、ベンゼン濃度が91800μg/mである空気を被処理ガスとして、ゼロガスの最大流量3L/min、流量1L/min、供給圧力14kPaで、ゼロガスを発生させた。
【0084】
プリフィルタ50において、83%のベンゼンが分解・除去された。その残余(17%)濃度のベンゼンを含む被処理ガスが、フィルタ装置1に導入される。フィルタ装置1を構成する、2個の漏光型光触媒フィルタ100a、100bにおける、ベンゼン濃度の低下率は、前方から順に、77.6%(100a)、99.9%(100b)であり、後方の漏光型光触媒フィルタによる除去率が大きかった。ゼロガス発生器によって排出されたガスのベンゼン濃度は、0.4μg/mであり、米国及び欧州のゼロガスの規定値である、TVOC濃度10μg/m以下を満たすゼロガスが得られた。
【0085】
【発明の効果】
本発明によって、TVOC濃度が10μg/m以下の有機物フリー・ゼロガスを容易に供給でき、使用及び維持管理が容易であり、低コストで、長期の連続使用が可能である有機物フリー・ゼロガス発生器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態であるゼロガス発生器の構成図である。
【図2】図2(a)は、光触媒ガラスファイバ素材の長手方向の断面を示す図であり、図2(b)は、漏光型光触媒フィルタを束ねたときの、隣り合う2本の光触媒ガラスファイバ素材の長手方向の断面を示す図である。
【図3】漏光型光触媒フィルタの、ファイバ束長手方向における断面を示す図である。
【図4】本発明の他の実施の形態であるゼロガス発生器の構成図である。
【図5】本発明の他の実施の形態であるプリフィルタを備えたゼロガス発生器の構成図である。
【符号の説明】
1  フィルタ装置
2  ベンゼン
3  空気
4  加湿手段
5a、5b  マスフローコントローラー
6  混合器
20  光触媒ガラスファイバ素材
21  ガラスファイバ
22  粒子
23  無機接着剤
24  光触媒層
25a、25b  光源部
26、26a、26b  紫外光
27  空隙部
30a、30b  光取り入れ窓
31a、31b  フランジ
32  導入口
33  導入孔
34  排出口
35  排出孔
41  バルブ
42  圧力計
43  流量調整バルブ
50  プリフィルタ
51  ステンレス製容器
52  誘電体バリア放電エキシマランプ
53  プリフィルタ導入口
54  プリフィルタ排出口
55  プリフィルタ流路
100  漏光型光触媒フィルタ
200  光触媒ガラスファイバ束

Claims (4)

  1. 揮発性有機化合物を含有する被処理ガスをフィルタ装置に導入させて、このフィルタ装置から総揮発性有機化合物の濃度を低下させたガスを発生する有機化合物フリー・ゼロガス発生器において、前記フィルタ装置が2個以上直列接続されたフィルタで構成されたものであって、前方のフィルタによる揮発性有機化合物濃度の低下率と比較して、後方のフィルタによる揮発性有機化合物濃度の低下率の方が大きく,総揮発性有機化合物濃度を10μg/m以下にすることを特徴とする有機化合物フリー・ゼロガス発生器。
  2. 請求項1に記載の有機化合物フリー・ゼロガス発生器において、隣接して直列接続された何れのフィルタについても、前方のフィルタによる揮発性有機化合物濃度の低下率と比較して、後方のフィルタによる揮発性有機化合物濃度の低下率の方が大きいことを特徴とする有機化合物フリー・ゼロガス発生器。
  3. 請求項1又は2に記載の有機化合物フリー・ゼロガス発生器において、前記フィルタが、漏光型光触媒フィルタであって、
    ガラスファイバの外側面に突起を分散させて形成し、その外側面と突起の上に光触媒層を形成した光触媒ガラスファイバ素材を、少なくとも一方の端部を揃えて多数束ねることにより、隣接する光触媒ガラスファイバ素材の相互間に、前記被処理ガスの流路となる空隙部を形成した光触媒ガラスファイバ束と、
    前記少なくとも一方の端部に光を入射する光源部とを備え、
    前記空隙部に流された前記被処理ガスに含まれる揮発性有機化合物が前記光触媒層に捕捉され、
    前記入射された光が前記光触媒ガラスファイバ素材の内部に伝播して、前記光触媒層に漏れ出た光が前記光触媒層を照射することにより前記光触媒層を活性化させて、前記光触媒層に捕捉された前記被処理ガスに含まれる揮発性有機化合物を光触媒作用によって分解・除去させることを特徴とする有機化合物フリー・ゼロガス発生器。
  4. 請求項1、2及び3の何れかに記載の有機化合物フリー・ゼロガス発生器において、前記被処理ガスに含まれる揮発性有機化合物の濃度を低下させるプリフィルタを前記フィルタの前に接続して、前記揮発性有機化合物の濃度を低下させた被処理ガスを前記フィルタに導入させることを特徴とする有機化合物フリー・ゼロガス発生器。
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CN113009947A (zh) * 2021-03-04 2021-06-22 河南省奥瑞环保科技股份有限公司 一种独立双路零气发生器温度控制装置及系统

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