JP2004108622A - ガスタービン燃焼器 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、燃焼ガスの再循環領域を大きく保ち、その燃焼性を向上させることができるガスタービン燃焼器を提供することを目的とする。
【解決手段】バイパス管5の内径φRを、従来のバイパス管5eの内径φrよりも太くすることで、部分負荷時に供給されるバイパス空気量の上限が従来に比べて多くなるように調節可能とする。このようにすることで、部分負荷時の燃焼用空気の流量を従来より低減することができ、その燃空比を高くすることができるため、燃焼ガス温度を高くして、NOx、CO、UHC、VOCの排出量を抑制することができる。
【選択図】 図1
【解決手段】バイパス管5の内径φRを、従来のバイパス管5eの内径φrよりも太くすることで、部分負荷時に供給されるバイパス空気量の上限が従来に比べて多くなるように調節可能とする。このようにすることで、部分負荷時の燃焼用空気の流量を従来より低減することができ、その燃空比を高くすることができるため、燃焼ガス温度を高くして、NOx、CO、UHC、VOCの排出量を抑制することができる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガスタービンの燃焼器に関するもので、特に、負荷の低い部分負荷時における安定燃焼を行う燃焼器に関する。
【0002】
【従来の技術】
図11に、従来のガスタービンの燃焼器を示す。図11の燃焼器は、内筒1に挿入されたパイロットノズル2及びメインノズル3によって供給される燃料が、燃料とともに内筒1の上流側(この上流側とは、燃焼ガスの流れに対するものである)から供給される燃焼用空気によって燃焼される。このように燃料が燃焼することによって発生した高温の燃焼ガスが、内筒1の下流側に接続された尾筒4を通過してガスタービンに供給される。そして、尾筒4には、バイパス空気の流量を調整するバイパス弁6が設けられたバイパス管5eが接続され、このバイパス管5eより供給されるバイパス空気の流量を調整することによって、燃焼用空気の流量が調整される。
【0003】
このように構成される燃焼器において、供給される燃料の流量を調整するとともにバイパス弁6の開度を変化させて燃焼用空気を調整することで、負荷の調整が行われる。このとき、負荷の低い部分負荷時においては、供給される燃料流量が少なく燃焼ガス温度が低下するため、規制対象であるNOx、CO、UHC(未燃炭化水素)、VOC(揮発性有機化合物)の排出量が増加する。この部分負荷時において、バイパス弁6を開いてバイパス空気の流量を増やして、燃料用空気の流量を減らす。このようにすることで、内筒1における燃空比を高くして、燃焼性を向上させて燃焼ガス温度を上昇させ、NOx、CO、UHC、VOCの排出量を低減させる。
【0004】
又、従来の燃焼器として、空気バイパス管に燃料を供給することによって部分負荷時の燃焼ガス温度を上昇させるものが提案されている(特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−124338号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のバイパス管5eの内径の大きさでは、バイパス弁6を全開状態としても、燃焼用空気とバイパス空気がそれぞれ7:3の割合で供給されるため、燃焼用空気を減少させるにも限界がある。そのため、部分負荷時において燃空比を高くして上昇させる燃焼ガスの温度にも限界があり、十分に温度上昇させることができない。
【0007】
又、図11のように、尾筒4の中央よりも上流側にバイパス管5eが燃焼ガスの流れに対して略垂直に設置されるため、内筒1での燃焼により得られた燃焼ガスが循環する尾筒4における再循環領域Aに対してバイパス管5eからバイパス空気が垂直に流入し、燃焼ガスの温度を低下させる。更に、このバイパス空気が尾筒4における燃焼ガスの流れを妨げるため、再循環領域Aの大きさを狭める。その結果、再循環領域Aで混合される希薄予混合燃料と燃焼用空気との混合時間が短くなり、その燃焼性が低下してしまう。
【0008】
このような問題を鑑みて、本発明は、再循環領域を大きく保ち、その燃焼性を向上させることができる燃焼器を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の燃焼器は、供給された燃料を噴出するノズルと、該ノズルが挿入される内筒と、該内筒の下流側に接続された尾筒と、該尾筒に接続されて前記ノズルからの燃料の燃焼に利用される燃焼用空気以外のバイパス空気を流すバイパス管と、その開度によってバイパス空気の流量を調整することで燃焼用空気の流量を決定するバイパス弁と、を備えた燃焼器において、前記バイパス管の径が、前記バイパス弁を全開状態にしたときに、バイパス空気の流量が燃焼用空気の流量の3/2倍以上となる太さ以上の太さであることを特徴とする。
【0010】
このようにすることで、従来、バイパス弁を全開状態にしたときに、バイパス空気の流量が燃焼用空気の流量の3/7倍であり、部分負荷時において、燃焼用空気の流量を十分に絞ることができなかったが、バイパス管の径を太くすることで、バイパス空気の流量を燃焼用空気の流量の2/3倍以上とすることができ、部分負荷時に燃焼用空気の流量を十分に絞って、その燃空比を上げることができる。よって、燃焼器内の燃焼ガス温度を高くして、NOx、CO、UHC、VOCの排出量を抑制することができる。
【0011】
このとき、請求項2に記載するように、前記燃焼器又は前記尾筒の内径をDとしたとき、前記バイパス管の内径を0.5D以上とする。
【0012】
又、請求項3に記載の燃焼器は、供給された燃料を噴出するノズルと、該ノズルが挿入される内筒と、該内筒の下流側に接続された尾筒と、該尾筒に接続されて前記ノズルからの燃料の燃焼に利用される燃焼用空気以外のバイパス空気を流すバイパス管と、その開度によってバイパス空気の流量を調整することで燃焼用空気の流量を決定するバイパス弁と、を備えた燃焼器において、前記バイパス管の接合部分が、前記内筒からの燃焼ガスが循環する再循環領域の下流側先端近傍の位置に配置されることを特徴とする。
【0013】
このとき、請求項4に記載するように、前記尾筒の長さをLとしたとき、前記バイパス管の接合部分が、前記尾筒の出口から1/2L〜3/10Lの位置に配置されるようにする。このようにすることで、前記バイパス管からのバイパス空気が、前記再循環領域の先端よりも前記尾筒の出口側に流れ込むため、前記再循環領域の大きさを大きく保つことができ、その燃焼性を向上させることができる。又、このとき、請求項1に記載するように、バイパス管の径を太くしても構わない。
【0014】
請求項5に記載の燃焼器は、供給された燃料を噴出するノズルと、該ノズルが挿入される内筒と、該内筒の下流側に接続された尾筒と、該尾筒に接続されて前記ノズルからの燃料の燃焼に利用される燃焼用空気以外のバイパス空気を流すバイパス管と、その開度によってバイパス空気の流量を調整することで燃焼用空気の流量を決定するバイパス弁と、を備えた燃焼器において、前記バイパス管の接合部分において、前記バイパス管と前記尾筒とによって成される角度が鋭角であることを特徴とする。
【0015】
このように、バイパス管の接合部分でバイパス管と尾筒とによって成る角度を鋭角とすることで、バイパス管より尾筒に流れ込むバイパス空気が、尾筒の出口側に向かって流れる。よって、尾筒の内壁に沿ってフィルム状の空気層を形成して冷却を行うとともに、再循環領域に対して直接バイパス空気を衝突させることなく、その影響を低減させることができ、その燃焼性を向上する。
【0016】
又、請求項6に記載する燃焼器は、供給された燃料を噴出するノズルと、該ノズルが挿入される内筒と、該内筒の下流側に接続された尾筒と、該尾筒に接続されて前記ノズルからの燃料の燃焼に利用される燃焼用空気以外のバイパス空気を流すバイパス管と、その開度によってバイパス空気の流量を調整することで燃焼用空気の流量を決定するバイパス弁と、を備えた燃焼器において、前記バイパス管の接合部分において、前記バイパス管の径が広がった形状であることを特徴とする。
【0017】
このとき、請求項7に記載するように、前記バイパス管の接合部分において、前記バイパス管の径が前記尾筒の出口側に広がった形状とすることで、前記バイパス管の前記尾筒の出口側の内壁に沿ってバイパス空気が流れるので、バイパス管より尾筒に流れ込むバイパス空気が、尾筒の出口側に向かって流れる。よって、尾筒の内壁に沿ってフィルム状の空気層を形成して冷却を行うとともに、再循環領域に対して直接バイパス空気を衝突させることなく、その影響を低減させることができ、その燃焼性を向上する。
【0018】
又、請求項8に記載するように、前記バイパス管が曲がり部分を備え、当該曲がり部分に、前記バイパス管の内壁に平行な仕切板を等間隔に設けることで、当該曲がり部分において生じるバイパス空気の剥離を防ぎ、再循環領域へのバイパス空気の影響を抑えるとともに、二次流れによる前記バイパス管内での循環を防ぐことができる。
【0019】
又、請求項9に記載の燃焼器は、供給された燃料を噴出するノズルと、該ノズルが挿入される内筒と、該内筒の下流側に接続された尾筒と、該尾筒に接続されて前記ノズルからの燃料の燃焼に利用される燃焼用空気以外のバイパス空気を流すバイパス管と、その開度によってバイパス空気の流量を調整することで燃焼用空気の流量を決定するバイパス弁と、を備えた燃焼器において、前記バイパス管の前記尾筒への接合部分に対応する前記尾筒の外周に、前記バイパス管からのバイパス空気を通すライナーを設けるとともに、前記尾筒の前記ライナーが設けられた部分に、前記バイパス空気を前記尾筒内に流入させる複数の孔が設けられることを特徴とする。
【0020】
このようにしたとき、バイパス管から供給されるバイパス空気が尾筒とライナーによって形成される空間を通って、尾筒の外周に広がるように流れた後、尾筒に設けられた孔を通過して尾筒内部に流入する。よって、尾筒内部に流入するバイパス空気がフィルム状の空気層を尾筒の内壁に沿って形成するため、尾筒の内壁を冷却するとともに、再循環領域に対して直接バイパス空気を衝突させることなく、その影響を低減させることができ、その燃焼性を向上する。
【0021】
このとき、請求項10に記載の燃焼器のように、前記ライナーが前記燃焼器の全周に設けられるようにしても構わないし、前記燃焼器の半周に設けられるようにしても構わない。又、請求項11に記載の燃焼器のように、前記複数の孔を櫛形状のスリットとしても構わないし、小孔としても構わない。
【0022】
又、請求項12に記載の燃焼器は、供給された燃料を噴出するノズルと、該ノズルが挿入される内筒と、該内筒の下流側に接続された尾筒と、該尾筒に接続されて前記ノズルからの燃料の燃焼に利用される燃焼用空気以外のバイパス空気を流すバイパス管と、その開度によってバイパス空気の流量を調整することで燃焼用空気の流量を決定するバイパス弁と、を備えた燃焼器において、前記尾筒が、前記内筒側の上流側円筒と出口側の下流側円筒とを備えるとともに、前記上流側円筒を前記下流側円筒に挿入して、前記上流側円筒と前記下流側円筒の接合部分に隙間を設け、前記上流側円筒と前記下流側円筒の接合部分に対応する前記尾筒の外周に、前記バイパス管からのバイパス空気を通すライナーを設けることを特徴とする。
【0023】
このようにしたとき、バイパス管から供給されるバイパス空気が尾筒とライナーによって形成される空間を通って、尾筒の外周に広がるように流れた後、上流側円筒と下流側円筒の接合部分に設けられた隙間を通過して尾筒内部に流入する。よって、尾筒内部に流入するバイパス空気がフィルム状の空気層を尾筒の内壁に沿って形成するため、尾筒の内壁を冷却するとともに、再循環領域に対して直接バイパス空気を衝突させることなく、その影響を低減させることができ、その燃焼性を向上する。
【0024】
請求項5〜請求項12に記載の燃焼器において、請求項1に記載するように、バイパス管の径を太くしても構わないし、請求項2に記載するように、バイパス管を尾筒の出口側に配置するようにしても構わない。
【0025】
【発明の実施の形態】
<第1の実施形態>
本発明の第1の実施形態について、図面を参照して説明する。図1は、本実施形態における燃焼器の構成を示す概略断面図である。尚、図1において、図11と同一の部分については、同一の符号を付して、その詳細な説明は省略する。
【0026】
図1の燃焼器は、図11と同様、パイロットノズル2とメインノズル3が挿入された内筒1と、内筒1の下流側が挿入された尾筒4と、尾筒4の側面に設けられたバイパス弁6を備えたバイパス管5とを有する。このバイパス管5において、尾筒4との接合部分を51とし、又、接合部分51とバイパス弁6との間の曲がり部分を52とする。このような構成の燃焼器において、パイロットノズル2及びメインノズル3のそれぞれに燃料が供給され、パイロットノズル2から噴出される燃料がパイロットノズル2外周を通過する燃焼用空気により拡散燃焼するとともに、メインノズル3から噴出される燃料がメインノズル3外周を通過する燃焼用空気と混合され予混合燃焼する。
【0027】
そして、内筒2で燃焼が行われて得られる燃焼ガスが尾筒4を通過し、この高温の燃焼ガスが尾筒4の出口41より排出されてガスタービンに供給される。このとき、従来と同様、負荷が高い全負荷時には、バイパス弁6を全閉状態にして圧縮機(不図示)からの空気全てを燃焼用空気として利用し、又、負荷の低い部分負荷時には、その負荷の大きさに応じてバイパス弁6の開度を設定して、燃焼用空気の流量を調整し、燃焼ガスを高温に保つ。
【0028】
このような燃焼器において、図1のように、バイパス管5の内径φRを、従来のバイパス管5eの内径φrよりも太くする。よって、バイパス管5の内径φRを、従来のバイパス管5eの内径φrの1.5倍以上とし、例えば、バイパス弁6を全開としたとき、燃焼用空気とバイパス空気がそれぞれ4:6の割合で供給されるような太さにバイパス管5の内径φRを設定する。前記燃焼器又は前記尾筒の内径をDとしたとき、前記バイパス管の内径を0.5D以上とする。
【0029】
このようにバイパス管5の内径φRを太くすることによって、バイパス空気の最大流量を多くすることができ、燃焼用空気の流量を更に絞って部分負荷時の燃空比を高くすることができる。よって、例えば、燃焼用空気とバイパス空気がそれぞれ4:6の割合で供給されるようにしたとき、燃焼ガスの温度を十分に高温に保つことができ、NOx、CO、UHC、VOCの排出量を、従来の1/100倍に低減させることができる。
【0030】
<第2の実施形態>
本発明の第2の実施形態について、図面を参照して説明する。図2は、本実施形態における燃焼器の構成を示す概略断面図である。尚、図2において、図11と同一の部分については、同一の符号を付して、その詳細な説明は省略する。
【0031】
図2の燃焼器は、図11の燃焼器と異なり、尾筒4に接続されるバイパス管5aの位置が、尾筒4の中央よりも下流側に設置される。即ち、尾筒4の長さをLとしたとき、尾筒4の出口41からバイパス管5aが尾筒4に設置される接合部分51の最も上流側の位置までの距離lが0.5L以下とされる。尚、尾筒4に設置する際の強度を考慮したとき、好ましくは、距離lが0.3L〜0.5Lの範囲であればよい。
【0032】
このようにすることで、内筒1から供給される高温の燃焼ガスの再循環領域Aが、尾筒4の出口41から0.3〜0.5Lとなる距離の位置までに形成されるが、この再循環領域Aの最も下流側の部分近傍よりも下流側にバイパス5aから流出するバイパス空気が流れ、このバイパス空気による妨げを低減させることができる。よって、再循環領域Aを十分な大きさに形成することができ、希薄予混合燃料と空気との混合時間を十分な長さとして燃焼性を上げることができる。
【0033】
尚、本実施形態において、第1の実施形態と同様、バイパス管の内径の太さを太くして、燃焼用空気の流量を十分に少なくし、部分負荷時の燃空比を高くすることができるようにしても構わない。
【0034】
<第3の実施形態>
本発明の第3の実施形態について、図面を参照して説明する。図3は、本実施形態における燃焼器の構成を示す概略断面図である。尚、図3において、図11と同一の部分については、同一の符号を付して、その詳細な説明は省略する。
【0035】
図3の燃焼器は、図11の燃焼器と異なり、バイパス管5bの尾筒4における接合部分51の取付角度θ(この取付角度θは、燃焼ガスの流れの上流側における尾筒4の内壁とバイパス管5bの内壁による角度である)が90°よりも小さくなるように、バイパス管5bが尾筒4に接続される。即ち、バイパス管5bのが上流側に傾いた構造とされる。
【0036】
このように構成することによって、バイパス弁6を通じて流れるバイパス空気が、バイパス管5bの曲がり部分52から接合部分51までの内壁に沿って流れるため、図3のように、その流れる方向を尾筒4の出口41側に向けることができる。よって、再循環領域Aに対して垂直にバイパス空気が流れる場合よりも下流側にバイパス空気が流れようとするので、再循環領域Aを十分な大きさに形成することができる。よって、第2の実施形態と同様、希薄予混合燃料と空気との混合時間を十分な長さとして燃焼性を上げることができる。又、尾筒4の内壁に沿って、フィルム状の空気層を形成し、冷却効果を与えることができる。
【0037】
<第4の実施形態>
本発明の第4の実施形態について、図面を参照して説明する。図4は、本実施形態における燃焼器の構成を示す概略断面図である。尚、図4において、図3と同一の部分については、同一の符号を付して、その詳細な説明は省略する。
【0038】
図4の燃焼器は、図3の燃焼器に対して、バイパス管5bの曲がり部分52における内壁方向に沿った仕切板53を複数設けた構成となる。この仕切板53は、バイパス管5b内の曲がり部分52に、等間隔で設けられ、各仕切板53の面がバイパス管5bの曲がり部分52における内壁と略平行とされる。このようにすることで、仕切板53の間及び仕切板53とバイパス管5bの内壁との間をバイパス空気が通過し、バイパス管5bの内壁に対して平行にバイパス空気を流すことができる。
【0039】
又、図5のように仕切板53が備えられない場合、バイパス管5bの上流側の内壁aに近づくほどバイパス空気の流速が早くなるため、下流側の内壁bで剥離して二次流れBが形成されるとともに、上流側の内壁aを沿って流れるバイパス空気がエアーカーテンのような働きをして再循環領域Aを狭める。しかしながら、仕切板53を備えることによって、バイパス空気を一様な断面流速で流すことができ、これらの問題を防ぐことができる。
【0040】
このことより、バイパス管5b内部への高温燃焼ガスの巻き込みを抑制することができ、バイパス管5bの壁面における焼損を防ぐことができる。又、バイパス空気が一様にバイパス管5bの内壁に対して平行に流れるため、尾筒4内へ相対的に遅い流速で一様にバイパス空気が流入し、再循環領域Aを大きく保つことができ、その燃焼性を向上することができる。又、尾筒4の内壁に沿って、フィルム状の空気層を形成し、冷却効果を与えることができる。
【0041】
<第5の実施形態>
本発明の第5の実施形態について、図面を参照して説明する。図6は、本実施形態における燃焼器の構成を示す概略断面図である。尚、図6において、図4と同一の部分については、同一の符号を付して、その詳細な説明は省略する。
【0042】
図6の燃焼器は、図4の燃焼器と異なり、バイパス管5cの尾筒4における接合部分51と曲がり部分52との間の部分において、管の太さが接合部分51に向かって広がっている。このとき、バイパス管5cの上流側の内壁aを垂直とするとともに、バイパス管5cの下流側の内壁bをθ°傾けることでテーパ状に広がった構成とする。このような構成のバイパス管5cにおいて、第4の実施形態と同様、下流側の内壁bにおいて剥離を防ぐための複数の仕切板53が等間隔に設けられる。そして、各仕切板53の面がバイパス管5cの曲がり部分52における下流側の内壁bと略平行とされる。
【0043】
このようにすることで、仕切板53の間及び仕切板53とバイパス管5cの内壁との間をバイパス空気が通過し、バイパス管5cの下流側の内壁bに対して平行にバイパス空気を流すことができる。よって、尾筒4内へ相対的に遅い流速で一様にバイパス空気が再循環領域Aの下流側に向かって流入し、再循環領域Aを大きく保つことができ、その燃焼性を向上することができる。又、接合部分51の下流側の内壁bにおける剥離を防ぐことができる。又、尾筒4の内壁に沿って、フィルム状の空気層を形成し、冷却効果を与えることができる。
【0044】
<第6の実施形態>
本発明の第6の実施形態について、図面を参照して説明する。図7は、本実施形態における燃焼器の構成を示す概略断面図である。尚、図7において、図11と同一の部分については、同一の符号を付して、その詳細な説明は省略する。
【0045】
図7の燃焼器は、図11の燃焼器と異なり、バイパス管5dの尾筒4aに対する接合部分51において尾筒4aを囲むように設置されるライナー54が設けられるとともに、尾筒4aのライナー54に囲まれた部分に孔42が設けられる。このように構成することによって、バイパス管5dを通じて供給されるバイパス空気が尾筒4aとライナー54との間を流れた後、孔42を介してバイパス空気が尾筒4aに流れ込む。
【0046】
このとき、図8のように、尾筒4aとライナー54とによって形成された空間によって、接合部分51における尾筒4aの外周にバイパス空気が流れ、尾筒4aの周囲全てに設けられた孔42より尾筒4a内に流入する。そして、バイパス空気が接合部分51より直接流入せず、尾筒4a全周に設けられた孔42から流入するため、再循環領域Aに直接バイパス空気が衝突することがなく、尾筒4aの内壁に沿って流れる。このように、尾筒4a全周の孔42より流入したバイパス空気が下流側に向かってフィルム状の空気層を形成して流れることで、尾筒4aの内壁を冷却するとともに、再循環領域Aを大きく保つことができ、その燃焼性を向上することができる。
【0047】
尚、このライナー54に囲まれた部分に設けられる孔42として、その径が小さい小孔又は櫛形スリットが設けられる。又、本実施形態では、ライナー54が尾筒4a全周を囲むように設けられるものとしたが、図9のように、尾筒4aの接合部分51側の半周を囲むように設けられるものとしても構わない。このとき、このライナー54によって囲まれる尾筒4aの接合部分51側の半周に孔42が設けられる。
【0048】
<第7の実施形態>
本発明の第7の実施形態について、図面を参照して説明する。図10は、本実施形態における燃焼器の構成を示す概略断面図である。尚、図10において、図7と同一の部分については、同一の符号を付して、その詳細な説明は省略する。
【0049】
図10の燃焼器は、図7の燃焼器と異なり、尾筒4bが上流側円筒部43と下流側円筒部44とで構成され、尾筒4bのライナー54に囲まれた部分の下流側において下流側円筒部44に上流側円筒部43が挿入された構成とされる。このとき、上流側円筒部43と下流側円筒部44との間に隙間45が形成されるように構成する。このように構成することによって、バイパス管5dを通じて供給されるバイパス空気が尾筒4bとライナー54との間を流れた後、上流側円筒部43と下流側円筒部44との間における隙間45を介してバイパス空気が尾筒4bに流れ込む。
【0050】
このとき、第6の実施形態と同様に、尾筒4bとライナー54とによって形成された空間によって、接合部分51における尾筒4bの外周にバイパス空気が流れ、尾筒4bの全周に設けられた上流側円筒部43の外壁と下流側円筒部44の内壁による隙間45を通じて尾筒4b内に流入する。よって、バイパス空気が下流側円筒部44の内壁に沿って流入するため、再循環領域Aに直接バイパス空気が衝突することがなく、下流側円筒部44の内壁に沿って下流側に向かって流れて、フィルム状の空気層を形成する。よって、尾筒4bにおける下流側円筒部44の内壁を冷却するとともに、再循環領域Aを大きく保つことができ、その燃焼性を向上することができる。
【0051】
尚、第3〜第7の実施形態において、第1の実施形態と同様、バイパス管の内径の太さを太くして、燃焼用空気の流量を十分に少なくし、部分負荷時の燃空比を高くすることができるようにしても構わない。又、第2の実施形態と同様、バイパス管を燃焼ガスの流れの下流側に設けるようにしても構わない。
【0052】
【発明の効果】
本発明によると、バイパス管の径を太くすることで、部分負荷時に燃焼用空気の流量を十分に絞って、その燃空比を上げることができる。又、バイパス管を尾筒の出口側に設けることで、バイパス空気が、再循環領域の先端よりも尾筒の出口側に流れ込み、再循環領域の大きさを大きく保つことができる。よって、その燃焼性を向上させることができる。
【0053】
又、バイパス管の接合部分でバイパス管と尾筒とによって成る角度を鋭角とすることで、又は、尾筒の出口側に広がった形状とすることで、バイパス管より尾筒に流れ込むバイパス空気が、尾筒の出口側に向かって流れる。よって、尾筒の内壁に沿ってフィルム状の空気層を形成して冷却するとともに、再循環領域に直接衝突することなく、その大きさを大きく保つことができる。
【0054】
又、バイパス管から供給されるバイパス空気が尾筒とライナーによって形成される空間を通って、尾筒の外周に広がるように流れた後、尾筒に設けられた孔、又は、上流側円筒及び下流側円筒による隙間を通過して尾筒内部に流入する。よって、尾筒内部に流入するバイパス空気がフィルム状の空気層を尾筒の内壁に沿って形成するため、尾筒の内壁を冷却するとともに、再循環領域に直接衝突することなく、その大きさを大きく保つことができる。
【0055】
以上より、燃焼器内の燃焼性を向上させることができ、燃焼ガス温度がより高温となるために、NOx、CO、UHC、VOCの排出量を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態における燃焼器の構成を示す概略断面図。
【図2】第2の実施形態における燃焼器の構成を示す概略断面図。
【図3】第3の実施形態における燃焼器の構成を示す概略断面図。
【図4】第4の実施形態における燃焼器の構成を示す概略断面図。
【図5】バイパス管で発生する二次流れの説明する図。
【図6】第5の実施形態における燃焼器の構成を示す概略断面図。
【図7】第6の実施形態における燃焼器の構成を示す概略断面図。
【図8】図7における燃焼器の構成を示す尾筒出口から見た断面図。
【図9】第6の実施形態における燃焼器の別の構成を示す概略断面図。
【図10】第7の実施形態における燃焼器の構成を示す概略断面図。
【図11】従来の燃焼器の構成を示す概略断面図。
【符号の説明】
1 内筒
2 パイロットノズル
3 メインノズル
4 尾筒
5 バイパス管
6 バイパス弁
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガスタービンの燃焼器に関するもので、特に、負荷の低い部分負荷時における安定燃焼を行う燃焼器に関する。
【0002】
【従来の技術】
図11に、従来のガスタービンの燃焼器を示す。図11の燃焼器は、内筒1に挿入されたパイロットノズル2及びメインノズル3によって供給される燃料が、燃料とともに内筒1の上流側(この上流側とは、燃焼ガスの流れに対するものである)から供給される燃焼用空気によって燃焼される。このように燃料が燃焼することによって発生した高温の燃焼ガスが、内筒1の下流側に接続された尾筒4を通過してガスタービンに供給される。そして、尾筒4には、バイパス空気の流量を調整するバイパス弁6が設けられたバイパス管5eが接続され、このバイパス管5eより供給されるバイパス空気の流量を調整することによって、燃焼用空気の流量が調整される。
【0003】
このように構成される燃焼器において、供給される燃料の流量を調整するとともにバイパス弁6の開度を変化させて燃焼用空気を調整することで、負荷の調整が行われる。このとき、負荷の低い部分負荷時においては、供給される燃料流量が少なく燃焼ガス温度が低下するため、規制対象であるNOx、CO、UHC(未燃炭化水素)、VOC(揮発性有機化合物)の排出量が増加する。この部分負荷時において、バイパス弁6を開いてバイパス空気の流量を増やして、燃料用空気の流量を減らす。このようにすることで、内筒1における燃空比を高くして、燃焼性を向上させて燃焼ガス温度を上昇させ、NOx、CO、UHC、VOCの排出量を低減させる。
【0004】
又、従来の燃焼器として、空気バイパス管に燃料を供給することによって部分負荷時の燃焼ガス温度を上昇させるものが提案されている(特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−124338号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のバイパス管5eの内径の大きさでは、バイパス弁6を全開状態としても、燃焼用空気とバイパス空気がそれぞれ7:3の割合で供給されるため、燃焼用空気を減少させるにも限界がある。そのため、部分負荷時において燃空比を高くして上昇させる燃焼ガスの温度にも限界があり、十分に温度上昇させることができない。
【0007】
又、図11のように、尾筒4の中央よりも上流側にバイパス管5eが燃焼ガスの流れに対して略垂直に設置されるため、内筒1での燃焼により得られた燃焼ガスが循環する尾筒4における再循環領域Aに対してバイパス管5eからバイパス空気が垂直に流入し、燃焼ガスの温度を低下させる。更に、このバイパス空気が尾筒4における燃焼ガスの流れを妨げるため、再循環領域Aの大きさを狭める。その結果、再循環領域Aで混合される希薄予混合燃料と燃焼用空気との混合時間が短くなり、その燃焼性が低下してしまう。
【0008】
このような問題を鑑みて、本発明は、再循環領域を大きく保ち、その燃焼性を向上させることができる燃焼器を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の燃焼器は、供給された燃料を噴出するノズルと、該ノズルが挿入される内筒と、該内筒の下流側に接続された尾筒と、該尾筒に接続されて前記ノズルからの燃料の燃焼に利用される燃焼用空気以外のバイパス空気を流すバイパス管と、その開度によってバイパス空気の流量を調整することで燃焼用空気の流量を決定するバイパス弁と、を備えた燃焼器において、前記バイパス管の径が、前記バイパス弁を全開状態にしたときに、バイパス空気の流量が燃焼用空気の流量の3/2倍以上となる太さ以上の太さであることを特徴とする。
【0010】
このようにすることで、従来、バイパス弁を全開状態にしたときに、バイパス空気の流量が燃焼用空気の流量の3/7倍であり、部分負荷時において、燃焼用空気の流量を十分に絞ることができなかったが、バイパス管の径を太くすることで、バイパス空気の流量を燃焼用空気の流量の2/3倍以上とすることができ、部分負荷時に燃焼用空気の流量を十分に絞って、その燃空比を上げることができる。よって、燃焼器内の燃焼ガス温度を高くして、NOx、CO、UHC、VOCの排出量を抑制することができる。
【0011】
このとき、請求項2に記載するように、前記燃焼器又は前記尾筒の内径をDとしたとき、前記バイパス管の内径を0.5D以上とする。
【0012】
又、請求項3に記載の燃焼器は、供給された燃料を噴出するノズルと、該ノズルが挿入される内筒と、該内筒の下流側に接続された尾筒と、該尾筒に接続されて前記ノズルからの燃料の燃焼に利用される燃焼用空気以外のバイパス空気を流すバイパス管と、その開度によってバイパス空気の流量を調整することで燃焼用空気の流量を決定するバイパス弁と、を備えた燃焼器において、前記バイパス管の接合部分が、前記内筒からの燃焼ガスが循環する再循環領域の下流側先端近傍の位置に配置されることを特徴とする。
【0013】
このとき、請求項4に記載するように、前記尾筒の長さをLとしたとき、前記バイパス管の接合部分が、前記尾筒の出口から1/2L〜3/10Lの位置に配置されるようにする。このようにすることで、前記バイパス管からのバイパス空気が、前記再循環領域の先端よりも前記尾筒の出口側に流れ込むため、前記再循環領域の大きさを大きく保つことができ、その燃焼性を向上させることができる。又、このとき、請求項1に記載するように、バイパス管の径を太くしても構わない。
【0014】
請求項5に記載の燃焼器は、供給された燃料を噴出するノズルと、該ノズルが挿入される内筒と、該内筒の下流側に接続された尾筒と、該尾筒に接続されて前記ノズルからの燃料の燃焼に利用される燃焼用空気以外のバイパス空気を流すバイパス管と、その開度によってバイパス空気の流量を調整することで燃焼用空気の流量を決定するバイパス弁と、を備えた燃焼器において、前記バイパス管の接合部分において、前記バイパス管と前記尾筒とによって成される角度が鋭角であることを特徴とする。
【0015】
このように、バイパス管の接合部分でバイパス管と尾筒とによって成る角度を鋭角とすることで、バイパス管より尾筒に流れ込むバイパス空気が、尾筒の出口側に向かって流れる。よって、尾筒の内壁に沿ってフィルム状の空気層を形成して冷却を行うとともに、再循環領域に対して直接バイパス空気を衝突させることなく、その影響を低減させることができ、その燃焼性を向上する。
【0016】
又、請求項6に記載する燃焼器は、供給された燃料を噴出するノズルと、該ノズルが挿入される内筒と、該内筒の下流側に接続された尾筒と、該尾筒に接続されて前記ノズルからの燃料の燃焼に利用される燃焼用空気以外のバイパス空気を流すバイパス管と、その開度によってバイパス空気の流量を調整することで燃焼用空気の流量を決定するバイパス弁と、を備えた燃焼器において、前記バイパス管の接合部分において、前記バイパス管の径が広がった形状であることを特徴とする。
【0017】
このとき、請求項7に記載するように、前記バイパス管の接合部分において、前記バイパス管の径が前記尾筒の出口側に広がった形状とすることで、前記バイパス管の前記尾筒の出口側の内壁に沿ってバイパス空気が流れるので、バイパス管より尾筒に流れ込むバイパス空気が、尾筒の出口側に向かって流れる。よって、尾筒の内壁に沿ってフィルム状の空気層を形成して冷却を行うとともに、再循環領域に対して直接バイパス空気を衝突させることなく、その影響を低減させることができ、その燃焼性を向上する。
【0018】
又、請求項8に記載するように、前記バイパス管が曲がり部分を備え、当該曲がり部分に、前記バイパス管の内壁に平行な仕切板を等間隔に設けることで、当該曲がり部分において生じるバイパス空気の剥離を防ぎ、再循環領域へのバイパス空気の影響を抑えるとともに、二次流れによる前記バイパス管内での循環を防ぐことができる。
【0019】
又、請求項9に記載の燃焼器は、供給された燃料を噴出するノズルと、該ノズルが挿入される内筒と、該内筒の下流側に接続された尾筒と、該尾筒に接続されて前記ノズルからの燃料の燃焼に利用される燃焼用空気以外のバイパス空気を流すバイパス管と、その開度によってバイパス空気の流量を調整することで燃焼用空気の流量を決定するバイパス弁と、を備えた燃焼器において、前記バイパス管の前記尾筒への接合部分に対応する前記尾筒の外周に、前記バイパス管からのバイパス空気を通すライナーを設けるとともに、前記尾筒の前記ライナーが設けられた部分に、前記バイパス空気を前記尾筒内に流入させる複数の孔が設けられることを特徴とする。
【0020】
このようにしたとき、バイパス管から供給されるバイパス空気が尾筒とライナーによって形成される空間を通って、尾筒の外周に広がるように流れた後、尾筒に設けられた孔を通過して尾筒内部に流入する。よって、尾筒内部に流入するバイパス空気がフィルム状の空気層を尾筒の内壁に沿って形成するため、尾筒の内壁を冷却するとともに、再循環領域に対して直接バイパス空気を衝突させることなく、その影響を低減させることができ、その燃焼性を向上する。
【0021】
このとき、請求項10に記載の燃焼器のように、前記ライナーが前記燃焼器の全周に設けられるようにしても構わないし、前記燃焼器の半周に設けられるようにしても構わない。又、請求項11に記載の燃焼器のように、前記複数の孔を櫛形状のスリットとしても構わないし、小孔としても構わない。
【0022】
又、請求項12に記載の燃焼器は、供給された燃料を噴出するノズルと、該ノズルが挿入される内筒と、該内筒の下流側に接続された尾筒と、該尾筒に接続されて前記ノズルからの燃料の燃焼に利用される燃焼用空気以外のバイパス空気を流すバイパス管と、その開度によってバイパス空気の流量を調整することで燃焼用空気の流量を決定するバイパス弁と、を備えた燃焼器において、前記尾筒が、前記内筒側の上流側円筒と出口側の下流側円筒とを備えるとともに、前記上流側円筒を前記下流側円筒に挿入して、前記上流側円筒と前記下流側円筒の接合部分に隙間を設け、前記上流側円筒と前記下流側円筒の接合部分に対応する前記尾筒の外周に、前記バイパス管からのバイパス空気を通すライナーを設けることを特徴とする。
【0023】
このようにしたとき、バイパス管から供給されるバイパス空気が尾筒とライナーによって形成される空間を通って、尾筒の外周に広がるように流れた後、上流側円筒と下流側円筒の接合部分に設けられた隙間を通過して尾筒内部に流入する。よって、尾筒内部に流入するバイパス空気がフィルム状の空気層を尾筒の内壁に沿って形成するため、尾筒の内壁を冷却するとともに、再循環領域に対して直接バイパス空気を衝突させることなく、その影響を低減させることができ、その燃焼性を向上する。
【0024】
請求項5〜請求項12に記載の燃焼器において、請求項1に記載するように、バイパス管の径を太くしても構わないし、請求項2に記載するように、バイパス管を尾筒の出口側に配置するようにしても構わない。
【0025】
【発明の実施の形態】
<第1の実施形態>
本発明の第1の実施形態について、図面を参照して説明する。図1は、本実施形態における燃焼器の構成を示す概略断面図である。尚、図1において、図11と同一の部分については、同一の符号を付して、その詳細な説明は省略する。
【0026】
図1の燃焼器は、図11と同様、パイロットノズル2とメインノズル3が挿入された内筒1と、内筒1の下流側が挿入された尾筒4と、尾筒4の側面に設けられたバイパス弁6を備えたバイパス管5とを有する。このバイパス管5において、尾筒4との接合部分を51とし、又、接合部分51とバイパス弁6との間の曲がり部分を52とする。このような構成の燃焼器において、パイロットノズル2及びメインノズル3のそれぞれに燃料が供給され、パイロットノズル2から噴出される燃料がパイロットノズル2外周を通過する燃焼用空気により拡散燃焼するとともに、メインノズル3から噴出される燃料がメインノズル3外周を通過する燃焼用空気と混合され予混合燃焼する。
【0027】
そして、内筒2で燃焼が行われて得られる燃焼ガスが尾筒4を通過し、この高温の燃焼ガスが尾筒4の出口41より排出されてガスタービンに供給される。このとき、従来と同様、負荷が高い全負荷時には、バイパス弁6を全閉状態にして圧縮機(不図示)からの空気全てを燃焼用空気として利用し、又、負荷の低い部分負荷時には、その負荷の大きさに応じてバイパス弁6の開度を設定して、燃焼用空気の流量を調整し、燃焼ガスを高温に保つ。
【0028】
このような燃焼器において、図1のように、バイパス管5の内径φRを、従来のバイパス管5eの内径φrよりも太くする。よって、バイパス管5の内径φRを、従来のバイパス管5eの内径φrの1.5倍以上とし、例えば、バイパス弁6を全開としたとき、燃焼用空気とバイパス空気がそれぞれ4:6の割合で供給されるような太さにバイパス管5の内径φRを設定する。前記燃焼器又は前記尾筒の内径をDとしたとき、前記バイパス管の内径を0.5D以上とする。
【0029】
このようにバイパス管5の内径φRを太くすることによって、バイパス空気の最大流量を多くすることができ、燃焼用空気の流量を更に絞って部分負荷時の燃空比を高くすることができる。よって、例えば、燃焼用空気とバイパス空気がそれぞれ4:6の割合で供給されるようにしたとき、燃焼ガスの温度を十分に高温に保つことができ、NOx、CO、UHC、VOCの排出量を、従来の1/100倍に低減させることができる。
【0030】
<第2の実施形態>
本発明の第2の実施形態について、図面を参照して説明する。図2は、本実施形態における燃焼器の構成を示す概略断面図である。尚、図2において、図11と同一の部分については、同一の符号を付して、その詳細な説明は省略する。
【0031】
図2の燃焼器は、図11の燃焼器と異なり、尾筒4に接続されるバイパス管5aの位置が、尾筒4の中央よりも下流側に設置される。即ち、尾筒4の長さをLとしたとき、尾筒4の出口41からバイパス管5aが尾筒4に設置される接合部分51の最も上流側の位置までの距離lが0.5L以下とされる。尚、尾筒4に設置する際の強度を考慮したとき、好ましくは、距離lが0.3L〜0.5Lの範囲であればよい。
【0032】
このようにすることで、内筒1から供給される高温の燃焼ガスの再循環領域Aが、尾筒4の出口41から0.3〜0.5Lとなる距離の位置までに形成されるが、この再循環領域Aの最も下流側の部分近傍よりも下流側にバイパス5aから流出するバイパス空気が流れ、このバイパス空気による妨げを低減させることができる。よって、再循環領域Aを十分な大きさに形成することができ、希薄予混合燃料と空気との混合時間を十分な長さとして燃焼性を上げることができる。
【0033】
尚、本実施形態において、第1の実施形態と同様、バイパス管の内径の太さを太くして、燃焼用空気の流量を十分に少なくし、部分負荷時の燃空比を高くすることができるようにしても構わない。
【0034】
<第3の実施形態>
本発明の第3の実施形態について、図面を参照して説明する。図3は、本実施形態における燃焼器の構成を示す概略断面図である。尚、図3において、図11と同一の部分については、同一の符号を付して、その詳細な説明は省略する。
【0035】
図3の燃焼器は、図11の燃焼器と異なり、バイパス管5bの尾筒4における接合部分51の取付角度θ(この取付角度θは、燃焼ガスの流れの上流側における尾筒4の内壁とバイパス管5bの内壁による角度である)が90°よりも小さくなるように、バイパス管5bが尾筒4に接続される。即ち、バイパス管5bのが上流側に傾いた構造とされる。
【0036】
このように構成することによって、バイパス弁6を通じて流れるバイパス空気が、バイパス管5bの曲がり部分52から接合部分51までの内壁に沿って流れるため、図3のように、その流れる方向を尾筒4の出口41側に向けることができる。よって、再循環領域Aに対して垂直にバイパス空気が流れる場合よりも下流側にバイパス空気が流れようとするので、再循環領域Aを十分な大きさに形成することができる。よって、第2の実施形態と同様、希薄予混合燃料と空気との混合時間を十分な長さとして燃焼性を上げることができる。又、尾筒4の内壁に沿って、フィルム状の空気層を形成し、冷却効果を与えることができる。
【0037】
<第4の実施形態>
本発明の第4の実施形態について、図面を参照して説明する。図4は、本実施形態における燃焼器の構成を示す概略断面図である。尚、図4において、図3と同一の部分については、同一の符号を付して、その詳細な説明は省略する。
【0038】
図4の燃焼器は、図3の燃焼器に対して、バイパス管5bの曲がり部分52における内壁方向に沿った仕切板53を複数設けた構成となる。この仕切板53は、バイパス管5b内の曲がり部分52に、等間隔で設けられ、各仕切板53の面がバイパス管5bの曲がり部分52における内壁と略平行とされる。このようにすることで、仕切板53の間及び仕切板53とバイパス管5bの内壁との間をバイパス空気が通過し、バイパス管5bの内壁に対して平行にバイパス空気を流すことができる。
【0039】
又、図5のように仕切板53が備えられない場合、バイパス管5bの上流側の内壁aに近づくほどバイパス空気の流速が早くなるため、下流側の内壁bで剥離して二次流れBが形成されるとともに、上流側の内壁aを沿って流れるバイパス空気がエアーカーテンのような働きをして再循環領域Aを狭める。しかしながら、仕切板53を備えることによって、バイパス空気を一様な断面流速で流すことができ、これらの問題を防ぐことができる。
【0040】
このことより、バイパス管5b内部への高温燃焼ガスの巻き込みを抑制することができ、バイパス管5bの壁面における焼損を防ぐことができる。又、バイパス空気が一様にバイパス管5bの内壁に対して平行に流れるため、尾筒4内へ相対的に遅い流速で一様にバイパス空気が流入し、再循環領域Aを大きく保つことができ、その燃焼性を向上することができる。又、尾筒4の内壁に沿って、フィルム状の空気層を形成し、冷却効果を与えることができる。
【0041】
<第5の実施形態>
本発明の第5の実施形態について、図面を参照して説明する。図6は、本実施形態における燃焼器の構成を示す概略断面図である。尚、図6において、図4と同一の部分については、同一の符号を付して、その詳細な説明は省略する。
【0042】
図6の燃焼器は、図4の燃焼器と異なり、バイパス管5cの尾筒4における接合部分51と曲がり部分52との間の部分において、管の太さが接合部分51に向かって広がっている。このとき、バイパス管5cの上流側の内壁aを垂直とするとともに、バイパス管5cの下流側の内壁bをθ°傾けることでテーパ状に広がった構成とする。このような構成のバイパス管5cにおいて、第4の実施形態と同様、下流側の内壁bにおいて剥離を防ぐための複数の仕切板53が等間隔に設けられる。そして、各仕切板53の面がバイパス管5cの曲がり部分52における下流側の内壁bと略平行とされる。
【0043】
このようにすることで、仕切板53の間及び仕切板53とバイパス管5cの内壁との間をバイパス空気が通過し、バイパス管5cの下流側の内壁bに対して平行にバイパス空気を流すことができる。よって、尾筒4内へ相対的に遅い流速で一様にバイパス空気が再循環領域Aの下流側に向かって流入し、再循環領域Aを大きく保つことができ、その燃焼性を向上することができる。又、接合部分51の下流側の内壁bにおける剥離を防ぐことができる。又、尾筒4の内壁に沿って、フィルム状の空気層を形成し、冷却効果を与えることができる。
【0044】
<第6の実施形態>
本発明の第6の実施形態について、図面を参照して説明する。図7は、本実施形態における燃焼器の構成を示す概略断面図である。尚、図7において、図11と同一の部分については、同一の符号を付して、その詳細な説明は省略する。
【0045】
図7の燃焼器は、図11の燃焼器と異なり、バイパス管5dの尾筒4aに対する接合部分51において尾筒4aを囲むように設置されるライナー54が設けられるとともに、尾筒4aのライナー54に囲まれた部分に孔42が設けられる。このように構成することによって、バイパス管5dを通じて供給されるバイパス空気が尾筒4aとライナー54との間を流れた後、孔42を介してバイパス空気が尾筒4aに流れ込む。
【0046】
このとき、図8のように、尾筒4aとライナー54とによって形成された空間によって、接合部分51における尾筒4aの外周にバイパス空気が流れ、尾筒4aの周囲全てに設けられた孔42より尾筒4a内に流入する。そして、バイパス空気が接合部分51より直接流入せず、尾筒4a全周に設けられた孔42から流入するため、再循環領域Aに直接バイパス空気が衝突することがなく、尾筒4aの内壁に沿って流れる。このように、尾筒4a全周の孔42より流入したバイパス空気が下流側に向かってフィルム状の空気層を形成して流れることで、尾筒4aの内壁を冷却するとともに、再循環領域Aを大きく保つことができ、その燃焼性を向上することができる。
【0047】
尚、このライナー54に囲まれた部分に設けられる孔42として、その径が小さい小孔又は櫛形スリットが設けられる。又、本実施形態では、ライナー54が尾筒4a全周を囲むように設けられるものとしたが、図9のように、尾筒4aの接合部分51側の半周を囲むように設けられるものとしても構わない。このとき、このライナー54によって囲まれる尾筒4aの接合部分51側の半周に孔42が設けられる。
【0048】
<第7の実施形態>
本発明の第7の実施形態について、図面を参照して説明する。図10は、本実施形態における燃焼器の構成を示す概略断面図である。尚、図10において、図7と同一の部分については、同一の符号を付して、その詳細な説明は省略する。
【0049】
図10の燃焼器は、図7の燃焼器と異なり、尾筒4bが上流側円筒部43と下流側円筒部44とで構成され、尾筒4bのライナー54に囲まれた部分の下流側において下流側円筒部44に上流側円筒部43が挿入された構成とされる。このとき、上流側円筒部43と下流側円筒部44との間に隙間45が形成されるように構成する。このように構成することによって、バイパス管5dを通じて供給されるバイパス空気が尾筒4bとライナー54との間を流れた後、上流側円筒部43と下流側円筒部44との間における隙間45を介してバイパス空気が尾筒4bに流れ込む。
【0050】
このとき、第6の実施形態と同様に、尾筒4bとライナー54とによって形成された空間によって、接合部分51における尾筒4bの外周にバイパス空気が流れ、尾筒4bの全周に設けられた上流側円筒部43の外壁と下流側円筒部44の内壁による隙間45を通じて尾筒4b内に流入する。よって、バイパス空気が下流側円筒部44の内壁に沿って流入するため、再循環領域Aに直接バイパス空気が衝突することがなく、下流側円筒部44の内壁に沿って下流側に向かって流れて、フィルム状の空気層を形成する。よって、尾筒4bにおける下流側円筒部44の内壁を冷却するとともに、再循環領域Aを大きく保つことができ、その燃焼性を向上することができる。
【0051】
尚、第3〜第7の実施形態において、第1の実施形態と同様、バイパス管の内径の太さを太くして、燃焼用空気の流量を十分に少なくし、部分負荷時の燃空比を高くすることができるようにしても構わない。又、第2の実施形態と同様、バイパス管を燃焼ガスの流れの下流側に設けるようにしても構わない。
【0052】
【発明の効果】
本発明によると、バイパス管の径を太くすることで、部分負荷時に燃焼用空気の流量を十分に絞って、その燃空比を上げることができる。又、バイパス管を尾筒の出口側に設けることで、バイパス空気が、再循環領域の先端よりも尾筒の出口側に流れ込み、再循環領域の大きさを大きく保つことができる。よって、その燃焼性を向上させることができる。
【0053】
又、バイパス管の接合部分でバイパス管と尾筒とによって成る角度を鋭角とすることで、又は、尾筒の出口側に広がった形状とすることで、バイパス管より尾筒に流れ込むバイパス空気が、尾筒の出口側に向かって流れる。よって、尾筒の内壁に沿ってフィルム状の空気層を形成して冷却するとともに、再循環領域に直接衝突することなく、その大きさを大きく保つことができる。
【0054】
又、バイパス管から供給されるバイパス空気が尾筒とライナーによって形成される空間を通って、尾筒の外周に広がるように流れた後、尾筒に設けられた孔、又は、上流側円筒及び下流側円筒による隙間を通過して尾筒内部に流入する。よって、尾筒内部に流入するバイパス空気がフィルム状の空気層を尾筒の内壁に沿って形成するため、尾筒の内壁を冷却するとともに、再循環領域に直接衝突することなく、その大きさを大きく保つことができる。
【0055】
以上より、燃焼器内の燃焼性を向上させることができ、燃焼ガス温度がより高温となるために、NOx、CO、UHC、VOCの排出量を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態における燃焼器の構成を示す概略断面図。
【図2】第2の実施形態における燃焼器の構成を示す概略断面図。
【図3】第3の実施形態における燃焼器の構成を示す概略断面図。
【図4】第4の実施形態における燃焼器の構成を示す概略断面図。
【図5】バイパス管で発生する二次流れの説明する図。
【図6】第5の実施形態における燃焼器の構成を示す概略断面図。
【図7】第6の実施形態における燃焼器の構成を示す概略断面図。
【図8】図7における燃焼器の構成を示す尾筒出口から見た断面図。
【図9】第6の実施形態における燃焼器の別の構成を示す概略断面図。
【図10】第7の実施形態における燃焼器の構成を示す概略断面図。
【図11】従来の燃焼器の構成を示す概略断面図。
【符号の説明】
1 内筒
2 パイロットノズル
3 メインノズル
4 尾筒
5 バイパス管
6 バイパス弁
Claims (12)
- 供給された燃料を噴出するノズルと、該ノズルが挿入される内筒と、該内筒の下流側に接続された尾筒と、該尾筒に接続されて前記ノズルからの燃料の燃焼に利用される燃焼用空気以外のバイパス空気を流すバイパス管と、その開度によってバイパス空気の流量を調整することで燃焼用空気の流量を決定するバイパス弁と、を備えた燃焼器において、
前記バイパス管の径が、前記バイパス弁を全開状態にしたときに、バイパス空気の流量が燃焼用空気の流量の3/2倍以上となる太さ以上の太さであることを特徴とする燃焼器。 - 前記尾筒入口部の内径をDとしたとき、前記バイパス管の径が0.5D以上であることを特徴とする請求項1に記載の燃焼器。
- 供給された燃料を噴出するノズルと、該ノズルが挿入される内筒と、該内筒の下流側に接続された尾筒と、該尾筒に接続されて前記ノズルからの燃料の燃焼に利用される燃焼用空気以外のバイパス空気を流すバイパス管と、その開度によってバイパス空気の流量を調整することで燃焼用空気の流量を決定するバイパス弁と、を備えた燃焼器において、
前記バイパス管の接合部分が、前記内筒からの燃焼ガスが循環する再循環領域の下流側先端近傍の位置に配置されることを特徴とする燃焼器。 - 前記尾筒の長さをLとしたとき、前記バイパス管の接合部分が、前記尾筒の出口から1/2L〜3/10Lの位置に配置されることを特徴とする請求項3に記載の燃焼器。
- 供給された燃料を噴出するノズルと、該ノズルが挿入される内筒と、該内筒の下流側に接続された尾筒と、該尾筒に接続されて前記ノズルからの燃料の燃焼に利用される燃焼用空気以外のバイパス空気を流すバイパス管と、その開度によってバイパス空気の流量を調整することで燃焼用空気の流量を決定するバイパス弁と、を備えた燃焼器において、
前記バイパス管の接合部分において、前記バイパス管と前記尾筒とによって成される角度が鋭角であることを特徴とする燃焼器。 - 供給された燃料を噴出するノズルと、該ノズルが挿入される内筒と、該内筒の下流側に接続された尾筒と、該尾筒に接続されて前記ノズルからの燃料の燃焼に利用される燃焼用空気以外のバイパス空気を流すバイパス管と、その開度によってバイパス空気の流量を調整することで燃焼用空気の流量を決定するバイパス弁と、を備えた燃焼器において、
前記バイパス管の接合部分において、前記バイパス管の径が広がった形状であることを特徴とする燃焼器。 - 前記バイパス管の接合部分において、前記バイパス管の径が前記尾筒の出口側に広がった形状であることを特徴とする請求項6に記載の燃焼器。
- 前記バイパス管が曲がり部分を備え、
当該曲がり部分に、前記バイパス管の内壁に平行な仕切板が等間隔に設けられることを特徴とする請求項5〜請求項7のいずれかに記載の燃焼器。 - 供給された燃料を噴出するノズルと、該ノズルが挿入される内筒と、該内筒の下流側に接続された尾筒と、該尾筒に接続されて前記ノズルからの燃料の燃焼に利用される燃焼用空気以外のバイパス空気を流すバイパス管と、その開度によってバイパス空気の流量を調整することで燃焼用空気の流量を決定するバイパス弁と、を備えた燃焼器において、
前記バイパス管の前記尾筒への接合部分に対応する前記尾筒の外周に、前記バイパス管からのバイパス空気を通すライナーを設けるとともに、
前記尾筒の前記ライナーが設けられた部分に、前記バイパス空気を前記尾筒内に流入させる複数の孔が設けられることを特徴とする燃焼器。 - 前記ライナーが前記燃焼器の全周に設けられることを特徴とする請求項9に記載の燃焼器。
- 前記複数の孔が櫛形状のスリットであることを特徴とする請求項9又は請求項10に記載の燃焼器。
- 供給された燃料を噴出するノズルと、該ノズルが挿入される内筒と、該内筒の下流側に接続された尾筒と、該尾筒に接続されて前記ノズルからの燃料の燃焼に利用される燃焼用空気以外のバイパス空気を流すバイパス管と、その開度によってバイパス空気の流量を調整することで燃焼用空気の流量を決定するバイパス弁と、を備えた燃焼器において、
前記尾筒が、前記内筒側の上流側円筒と出口側の下流側円筒とを備えるとともに、
前記上流側円筒を前記下流側円筒に挿入して、前記上流側円筒と前記下流側円筒の接合部分に隙間を設け、
前記上流側円筒と前記下流側円筒の接合部分に対応する前記尾筒の外周に、前記バイパス管からのバイパス空気を通すライナーを設けることを特徴とする燃焼器。
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JP2002269322A JP2004108622A (ja) | 2002-09-17 | 2002-09-17 | ガスタービン燃焼器 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010516995A (ja) * | 2007-01-29 | 2010-05-20 | シーメンス アクチエンゲゼルシヤフト | ガスタービンにおける燃焼器 |
-
2002
- 2002-09-17 JP JP2002269322A patent/JP2004108622A/ja not_active Withdrawn
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