JP2004108414A - 切替弁 - Google Patents
切替弁 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004108414A JP2004108414A JP2002269002A JP2002269002A JP2004108414A JP 2004108414 A JP2004108414 A JP 2004108414A JP 2002269002 A JP2002269002 A JP 2002269002A JP 2002269002 A JP2002269002 A JP 2002269002A JP 2004108414 A JP2004108414 A JP 2004108414A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- pipe
- rotor
- downstream
- upstream
- joint
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Air Transport Of Granular Materials (AREA)
- Multiple-Way Valves (AREA)
Abstract
【解決手段】上流側継ぎ手30と、この上流側継ぎ手30に対する下流側継ぎ手32、33を複数配置したケーシング本体27と、このケーシング本体27内に収容する回転自在なロータ28を用意する。そしてこのロータには前記上流側継ぎ手30と下流側継ぎ手32を結ぶ中心軸が直線を維持して接続するようにした接続管と、上流側継ぎ手30と前記と異なる下流側継ぎ手33を結ぶ中心軸28が位相差をもって接続されるようにした接続管を取り付ける。そしてロータ30を回転することで複数の接続管から該当する接続管を選択して、上流側継ぎ手30からの輸送物を選択した下流側継ぎ手32、33のいずれかに分配できるようにした。
【選択図】 図2
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は切替弁に係り、特に輸送物を上流側の配管から下流側の複数の配管に流路を切り替えて分配輸送する時に用いるのに好適な切替弁に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
化学プラント、食品プラントなどでは原料タンクから各種の加工装置や保管タンク等へ粉粒体を輸送することが行われている。この輸送手段の1つとして空気による輸送が採用されていて、それはエア源からの空気を用いて原料タンクからの粉粒体をメイン配管から複数の枝管を介して、加工装置や各種タンクに分配し送り出すようにしている。この分配をするときに切替弁が使用される。
【0003】
図1は上記原料タンクから各種保管タンク等へ分配輸送される粉粒体の空気輸送装置を概念的に示した説明図である。図において1は原料である粉粒体を収容した原料タンクで、このタンクからメイン輸送配管2を経て加工装置3、保管タンク4、5に分配輸送される。この分配を実行するのが切替弁6で、メイン配管2から、どの枝管7、8、9に分配させるかを決定する。10はエア源でメイン輸送配管2にエアを供給し粉粒体の輸送に当てる。
【0004】
このような送り装置に使用される切替弁の従来例を図10に示す。この平面断面図として示された切替弁11は、ケーシング12とその内部に回転軸cを中心として回転するロータ13とで構成される。ケーシング12には上流側継ぎ手14と2つの下流側継ぎ手15、16が一体になって形成されていて、上流側継ぎ手14には原料タンクからのメイン配管17が接続され、2つの下流側継ぎ手15、16にはそれぞれ枝管18、19が接続される。この枝管18、19が接続される継ぎ手15、16は上流側継ぎ手14の中心線とロータ13の回転軸cを結ぶ直線から回転軸cを起点として同一角度で分岐している。またロータ13内には、くの字状の接続管20が一体に形成されている。
【0005】
図10(1)において、くの字状接続管20の一端開口部は上流側継ぎ手14と接し、他端の開口部は下流側継ぎ手の一方16と接している。従って今、メイン配管17より粉粒体が輸送されてくると、くの字状接続管20によって枝管19に分配されていく。次にケーシング12内でロータ13が回転軸cを中心に、矢印21方向に角θ回転すると図10(2)のようになって、上流側継ぎ手14と接していた、くの字状接続管20の端部開口部は枝管18用の継ぎ手15と接続し、これまで枝管19用の継ぎ手16と接していた、くの字状接続管20の他端開口部は上流側継ぎ手14と接続する。それによってメイン配管17からの粉粒体は別の枝管18に分配輸送されるようになる。
【0006】
上記のように従来切替弁11は回転軸cを中心としてロータを回転させる方式が採用され、ロータ内部の接続管20をどの枝管18、19と接続させるかによってメイン配管17からの粉粒体を分配するようにしていた。
【0007】
ところがこのようなくの字状とした接続管20を使用すると、輸送される粉粒体はその流れの方向が急変する屈曲部で管壁に衝突し、粉粒体の破砕、接続管曲がり部の摩耗、空気圧の圧力減などの問題が発生してしまう。
さらに分岐先が複数箇所ある場合には、切替弁を多段にし、例えば切替弁11は図10の例のように2つの枝管のままとしておき、一方の枝管、例えば枝管19の下流側途中に第2の切替弁を設置して、そこで再度2つに分岐させる方法を採用する。しかしこの方法は明らかにコスト的に好ましく無く、装置も大型化してしまう。
【0008】
一方、下記特許文献1、特許文献2に開示されている切替弁は次のようになっている。これはロータ内に定常の通路となる第1の通路と、非定常の時の第2の通路を設け、定常の時は第1の通路をメイン配管と1つの枝管が直線上になるよう接続する。そして他方の枝管19に分配するときは非定常として第2の通路を使用するが、この時に屈曲部が発生するのを黙認するようにしている。
【0009】
この方法によれば第1の通路を使用している限り直線上を粉粒体が輸送されていくので、前記問題をクリアすることが出来る。しかし第2の通路を使用するときは依然として問題は残されたままであり、さらに2系統の通路をロータ内に収容するため大型のロータとなって切替弁自身も大きくなってしまう。
【0010】
更に、特許文献3に開示されている切替弁がある。これを図11を用いて説明する。同図において図10と同じ部材には同じ番号を付してある。ケーシング12には上流側継ぎ手14と下流側継ぎ手15、16が一体に形成されていて、その内部にはロータ13が回転軸Oを中心として回転できるよう収容されている。そしてロータ13内には直線状の1つの接続管22が取り付けられている。
【0011】
図11(1)において、前記上流側継ぎ手14と下流側継ぎ手15は同一中心軸23上で対向するようにしてケーシング12に取り付けられていて、ロータ13内の直線状接続管22もこの中心軸23と一致するよう位置づけられている。即ち、中心軸23はロータ13の回転軸Oより寸法nだけ離れた位置となるよう予め用意されて構成される。このような構成としたことによってメイン配管17からの粉粒体は、直線状接続管22を通って抵抗を受けることなく枝管18に輸送されていく。
【0012】
次にロータ13を図11(1)の矢印21a方向に回転させると、接続管22もともに回転して上流側継ぎ手14と接していた側の開口部が枝管19用継ぎ手16と接続し、枝管18用の継ぎ手15と接していた側の開口部が上流側継ぎ手14と接続するようになる。この回転によってメイン配管17からの粉粒体は枝管19へと輸送されるようになる。
【0013】
このようにロータ13の回転軸Oをメイン配管17と枝管18を結ぶ中心軸23よりnだけ変位させて配置し、この変位させた回転軸Oを中心として回転するロータ13に1つの直線状接続管22を配置し、しかもその接続管22の中心軸を前記中心軸23と一致させるという工夫によって、図11(1)のように直線状の通路を確保することが出来る。しかもロータ13内には1つの接続管22しか配置されていないから、ロータ13の小型化と弁自身の小型化を同時に図ることが出来る。
【0014】
【特許文献1】
特開平7−224953号公報
【特許文献2】
特開2001−193853号公報
【特許文献3】
特開平11−153237号公報
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
しかし図11(2)のように直線状通路を使用しないときは、枝管18に対するもう1つの枝管19の取り付け角度に相当する屈曲部が継ぎ手14と接続管22の接続部分で形成されてしまう。従って破砕や摩耗などの問題が解決されない。また前記したいずれの場合もロータによって切り替え、分配される下流側の輸送路は2つだけであり、それ以上の切り替えを必要とする場合の方法については開示されていない。
【0016】
さらに図10の例の場合も含めて大きな欠点が残されている。それはケーシング12と一体にした継ぎ手部分の配管17、枝管18、枝管19のロータ側開口部と、ロータ内の接続管20、22の両端面開口部が互いにロータ13の円周上の曲面で接することである。そのため円周曲面上で接する継ぎ手側開口部と接続管側の開口部断面は、両方とも平面上では表せない三次元の立体的な楕円形となってしまう。そのため複雑な形状となってしまって高度の加工が要求され、シール性確保という点の問題も生じてくる。またロータ側面とケーシング内面のクリアランスを小さくするためには精密な機械加工が必要とされる。これらの結果、切替弁の製作コストが高くなってしまう。
【0017】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、切り替え分配される方向を2つ以上にする事が容易に実施でき、しかも接続管とケーシング側継ぎ手間の接続部が円周曲面上で接するのを廃し、継ぎ手のロータ側開口部断面と接続管の開口部断面が三次元的楕円形状となるのを止めて切替弁の製作を容易にし、シール性への対処とコストを削減できるようにした切替弁を提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため本発明に係る切替弁は、上流側配管と下流側複数配管との間に配置され、上流側配管からの流路を下流側複数配管に選択的に切り替えて接続する切替弁であって、弁体をロータにより形成してその平行端面部を前記上流側配管と下流側複数配管とに摺接可能とし、前記端面間にはロータの回転位置によって上流側配管と下流側複数配管とを選択的に接続する複数の流路を設けたことを特徴とするものである。この場合において、前記平行端面間に形成する少なくとも1つの流路は、前記上流側配管と配管軸が同芯とされた下流側配管とを接続するストレート流路とすることができる。また、前記ロータは、前記上流側配管との接続中心から外れた位置に回転中心が設定されて回転できるように取付ければよい。あるいは、前記ロータは、その回転中心を前記上流側配管の配管軸と同心で回転可能とされ、平行端面間に形成した流路の出口を回転中心から外して端面に開口させ、この開口は前記回転中心に対して同心円上に配列された複数の下流側配管と接続可能とすることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下に本発明に係わる粉粒体の空気輸送装置における切替弁の具体的実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
図2は本発明による切替弁の好ましい実施形態を示した構成概略図である。図において(1)は切替弁24の正面図、(2)はその左側面図で、(3)は右側面図を示している。この切替弁24は2つの側板25、26によって構成されるケーシング本体27と、この側板25、26間に設置される回転自在な円筒状ロータ28で構成される。この円筒状ロータ28は流路を切り替える弁体である。側板25は輸送装置本体29上に固定され、上流側継ぎ手30が1つ取り付けられており、原料タンクからのメイン配管17が接続される。もう1つの側板26も輸送装置本体29に固定され、前記の上流側継ぎ手30の中心軸31線上で上流側継ぎ手30と対向する位置と、中心軸外位置に下流側継ぎ手32、33を取り付ける。この中心軸外の取り付け位置は中心軸に対して任意の位相差を持つよう定められるが、この例では(3)図に示すように中心軸から約135°(90°+45°)ずれた位置となっている。そして前記2つの下流側継ぎ手32、33には枝管18、19が接続される。
【0020】
このようなケーシング本体27に円筒状ロータ28を保持した回転軸34が取り付けられる。この回転軸34はメイン配管17と同じ水平中心軸31と平行に設置されるから、駆動源35からの指令があると円筒状ロータ28は回転軸34を軸として回転する。
【0021】
次に図3を用いて円筒状ロータ28について説明する。この円筒状ロータ28は左右の端面板36、37と両端面板間を覆うカバー38とを有し、前記した回転軸34によってケーシング本体27に軸支される。そしてこの両端面板36、37間には第1と第2の2つの接続管39、40が配置される。
【0022】
今、ケーシング本体27内で円筒状ロータ28が図3(1)の状態にあると仮定すると、第1接続管39の上流側開口部41は前記側板25に取り付けた上流側継ぎ手30と接して連通する。そして第1接続管39の他方の開口部は他方の側板26に取り付けた一方の下流側継ぎ手32と接して連通する。それによってメイン配管17からの粉粒体は、上流側継ぎ手30、第1接続管39、下流側継ぎ手32、枝管18へと直線上を輸送されていく。この時上流側継ぎ手30と第1接続管39の開口部41、第1接続管39の他方側開口部と下流側継ぎ手32間は、いずれも端面板36、37の平面上で接続する。つまり回転軸34を中心としてロータ28が回転してもその端面板36、37の位置は不変であるから、両端面板36、37に取り付けた接続管39、40の開口部41位置も不変である。そのためロータ28が回転しても継ぎ手とこの継ぎ手と接続する接続管の接続面位置は変化することが無く、また常に同一の平面上での接続が実施されることになる。
【0023】
以上のようにしてメイン配管17と第1接続管39が接続されたとき、第2の接続管40の端面板36側開口部42は上流側継ぎ手30と接しない。また後に詳述するが第2接続管40の他端側開口部も下流側継ぎ手33と接することはない。そのため粉粒体の輸送路として使用しない。このように円筒状ロータ28の回転によって接続管39、40を選択し、分配すべき枝管を定めて輸送路を形成して行くが、輸送路の切替を実行するロータは両端面板36、37間に接続管を取り付けるだけの簡単な構造となっている。
【0024】
図3(1)の第1、第2の接続管39、40の配置状態を両端面板36、37上で示したのが図4(1)である。この図4(1)で上流側となる端面板36上の第2接続管40位置は、第1接続管39位置に対して90°の角度をもって配置されている。しかしもう一方の下流側端面板37上では第1接続管39位置に対して90°+45°の角度をもって配置されている。従って第2接続管40の下流側開口部42Aの位置は、上流側開口部42位置に対して90°+135°の角度をもって配置される。即ち、第1接続管39の上流側開口部41と下流側開口部41Aは、同一の水平中心軸31上にある継ぎ手30、32と一致するよう両端面板36、37によって保持されるが、第2接続管40は上流側開口部42に対して下流側開口部42Aは、ある任意の値、図3(1)若しくは図4の例では225°のねじれ(位相差)をもって両端面板36、37に保持される。225°という値には特別の意味はなく任意に設定することが出来るが、このねじれ(位相差)によって枝管19への分配が行われるのであるが詳細は後述する。
【0025】
尚、図4(1)に示した下流側端面板37は、図3(1)のR面からのものであり図2(3)の側面図とは相反する面となっている。そのため図2(3)で枝管19用の下流側継ぎ手33は、中心軸31位置から135°の角度差がある位置に設置されているのに対し、図4(1)では225°の角度差となっている。
【0026】
次に図3(2)について説明する。これは図3(1)のロータ28が矢印43で示した方向に45°回転したときの状態を示している。この状態になると第1接続管39は、上流側継ぎ手30と下流側継ぎ手32を結ぶ中心軸31位置より外れるので、メイン配管17からの粉粒体を受けることが出来ない。また第2接続管40の開口部42も前記中心軸31と一致せず、上流側継ぎ手30と接しない。さらに第2接続管40の他方側開口部42Aも下流側継ぎ手33と接しない。そのためこの第2接続管40はメイン配管17からの粉粒体を枝管19に輸送することは出来ない。
【0027】
図4(2)はこの状態にあるときの第1、第2接続管39、40の配置状態を両端面板36、37上で示したものである。この図で明らかなように第1接続管39は中心軸31より外れているが、その上流側開口部41と下流側開口部41Aはいずれも同じ位置関係を持続している。これに対して第2接続管40の上流側開口部42は中心軸31と一致せず、上流側に対し225°の位相差が与えられている下流側開口部42Aの位置も図4(1)と同じように下流側継ぎ手33と一致しない。
【0028】
次に図3(3)について説明する。この図は図3(2)をさらに矢印44で示したように45°回転させたときの状態を示している。この状態になると第1接続管39は中心軸31よりさらに離れてメイン配管17との接続は不可となる。しかし第2接続管40の上流側開口部42は、前記の中心軸31と一致し上流側継ぎ手30と接する。また下流側開口部42Aも下流側継ぎ手33と一致する。これによってメイン配管17からの粉粒体は継ぎ手30、第2接続管40、下流側継ぎ手33を経て枝管19に輸送可能となる。
【0029】
図4(3)はこの状態にあるときの第1、第2接続管39、40配置状態を示したものである。この図でも明らかなように第1接続管39は中心軸31より大きく外れているが、その上流側開口部41、下流側開口部41Aの位置関係は一致していて変化していない。一方、第2接続管40の上流側開口部42は中心軸31と一致して、さらに下流側開口部42Aも上流側に対して225°の位相をもって配されている継ぎ手33と一致する。
【0030】
以上のようにねじれのない直管とした第1接続管39と、上流側に対してねじれをもって配した第2接続管40の両方をロータ28に配置して回転自在となし、これを回転することで中心軸31上で対向する位置にある継ぎ手30、32間を直管とした第1接続管39で接続するようにし、また中心軸31上にある上流側継ぎ手30と中心軸外位置に配置した下流側継ぎ手33間を第2接続管40で接続するようにした。これによってメイン配管17からの粉粒体は、ロータ28の回転軸34を中心とした回転によって接続管39、40のいずれかを選択し、一方の枝管18か、もう1つの枝管19に分配していく。尚、図3に示したロータ28はカバー38で覆った状態で説明したが、ロータの形状は円筒に限らず、例えばカバー38のない端面板36、37と接続管39、40で構成されるロータ28としても良い。
【0031】
図5は円筒状ロータ28に第1、第2,第3の接続管を配置したときの実施形態を示した説明図である。この実施形態について図6のケーシング本体27Aの側面図と、図7の接続管配置状況説明図を用いて説明する。
【0032】
円筒状ロータ28Aは図3と同様に左右の端面板45、46と両端面板45、46間を覆うカバー38とを有し、回転軸34によって図6のケーシング本体27Aに回転できるよう軸支されている。そして両端面板45、46間には第1、第2、第3の接続管39、47、48が配置される。今、ケーシング本体内でロータ28Aが図5(1)の状態にあるとすれば、第1接続管39の上流側、下流側開口部は中心軸31と一致する。この中心軸31上には図6に示したケーシング本体27Aの両側板25、49に上流側と下流側の継ぎ手30、32が設置されているので、メイン配管17からの粉粒体は第1接続管39を経由して枝管18に送られる。尚、図6(2)の右側板49は図5(1)に示した端面板46のR面側から見たもので、図2(3)の場合と表裏逆転している。
【0033】
第1接続管39が中心軸31と一致しているとき、他の2つの接続管47、48は上流側継ぎ手30と接しないので、粉粒体の供給は受けない。この状態のとき第1、第2、第3接続管39、47、48の配置状況を図7(1)に示した。この図7(1)において左端面板45には第1接続管39、第2接続管47、第3接続管48がそれぞれ90°おきに配されている。これに対し右端面板46上では、第1接続管39は同じ位置を保っているが第2接続管47は90°+45°で配され、第3接続管48は180°+135°で配されている。この配置のずれは後に説明するが図6(2)に示した右側板49に配した下流側継ぎ手50、51の配置位置のずれ角に相当するものとなっている。
【0034】
次に図5(2)のように円筒状ロータ28Aが90°回転すると、第2接続管47の上流側開口部が中心軸31と一致する。下流側開口部は図7(2)に示すように第1接続管39の下流側開口部位置から135°のねじれをもって配されているから、つまり中心軸31から45°の位相をもって配されているから、図6(2)の下流側継ぎ手50位置と一致する。これによってメイン配管17からの粉粒体を第2接続管47は受けられるようになって、下流側継ぎ手50より図示していない枝管に輸送していく事が出来る。この時第1と第3の接続管39、48は上流側継ぎ手30と接しないので、輸送を担うことは出来ない。
【0035】
次に図5(3)のように円筒状ロータ28Aからさらに90°回転すると、第3接続管48の上流側開口部が中心軸31と一致する。すると下流側開口部は図7(3)に示すように第1接続管39の下流側開口部位置から315°のねじれ角をもって配されているから、つまり中心軸31から135°の位相をもって配されているから、図6(2)の下流側継ぎ手51と一致する。これによってメイン配管17からの粉粒体を第3接続管48は受けられるようになって、下流側の継ぎ手51より図示してない枝管に送り出すことが可能となる。
【0036】
以上のように上流側に対して下流側にねじれのない直管とした第1接続管39と、ねじれをもたせて配置した第2接続管47、第3接続管48をロータ28Aに配して回転自在とする。そしてこのロータを回転することでまず直管とした第1接続管39を選択し、中心軸31上で対向する位置にある継ぎ手30、32間を接続する。次いでロータ28を回転して第2の接続管47を選択し、上流側継ぎ手30と一方の下流側継ぎ手50間を接続する。最後に第3接続管48を選択して上流側継ぎ手30と他方の下流側継ぎ手51間を接続する。このようにすることによってメイン配管17からの粉粒体は、ロータ28Aの回転軸34を中心とした回転によって選択した接続管から所定の枝管に分配していく事が出来る。
【0037】
以上、図5〜図7を用いて3本の接続管39、47、48を円筒状ロータ28に取り付け収容したときの実施形態について説明してきた。同様の考え方を採用すれば、接続管を4本、5本と増加したロータとすることが出来る。この場合、増加させる接続管は円筒状ロータ28の両端面板45、46間に取り付けるだけで済み、大幅な変更をすることなく容易に切り替え数を増やすことが出来る。但し、下流側継ぎ手の配置角度に対する接続管下流側開口部の設置位置が許容される範囲内という条件が付加される事は明白であろう。
【0038】
さらにこの実施態様による特色は、接続管の下流側開口部を右端面板46上で同一円周上に配置しなくとも良いと言うことが上げられる。図7では回転軸34から同一半径の円周上に配置した例となっているが、図6(2)の下流側継ぎ手32、50、51の位置と対応できればその位置は任意に定めることが出来る。そしてこのことはより多くの接続管を円筒状ロータ28A内に収容するとき有効に作用する。
【0039】
図8は、図5の実施形態による円筒状ロータ28Aを図1の切替弁として設置したときの概要を示したものである。尚、図では複雑となるのを避け、また説明を簡略化するため、図6に示したケーシング本体の側板25、49や、接続管などを一部省略してある。
【0040】
図8(1)において円筒状ロータ28Aは第1接続管39を選択していて、対向する2つの継ぎ手30、32間を結ぶ中心軸31と一致している。そのため粉粒体は図1の原料タンク1からメイン輸送配管2より上流側継ぎ手30、第1接続管39、下流側継ぎ手32、枝管7を経て加工装置3に送られる。この時第2接続管47と第3接続管48は、上流側継ぎ手30と接することが出来ないので粉粒体の供給は受けられない。そのため図では第2と第3の接続管47、48の上流側開口部だけを示し他は省略してある。また接続することの出来ない枝管8、9も点線として示してある。
【0041】
ロータ28が回転し第2接続管47が選択されると図8(2)のようになる。この状態になると上流側継ぎ手30と下流側の一方の継ぎ手50間を第2接続管47が接続するので、粉粒体は枝管8を通って保管タンク4に輸送される。図では第1接続管39と第3接続管48を省略し、枝管9を点線で示してある。
【0042】
図8(3)のように第3接続管48が選択されると、上流側継ぎ手30と下流側継ぎ手51間が接続され、粉粒体は枝管9より保管タンク5へ輸送される。図では(2)図と同じように第1接続管39、第2接続管47を省略してあり、また枝管7、8を点線で示してある。
【0043】
以上のようにロータ28を中心軸と平行にして回転し、それによって内部の接続管を選択し、使用する枝管を定め輸送すべき保管タンクに粉粒体を送り込んでいく。
【0044】
図9は他の実施形態による切替弁52を示したもので、その(1)は正面略図、(2)、(3)は側面図である。この実施形態によるものはロータに配置する接続管は1本だけであり、この1本の接続管に持たせた上流側と下流側間の位相差によって枝管を選択するようにしたものである。
【0045】
図において切替弁52は、本体に取り付けられたケーシング本体53と、このケーシング本体となる左右の側板54、55によって回転自在に軸支されたロータ56とから構成される。左側板54には1つの上流側継ぎ手30が取り付けられ、右側板55には4つの下流側継ぎ手57、58、59、60が取り付けられている。そしてこの下流側継ぎ手57〜60は上流側継ぎ手30の中心軸61に対して半径rだけ隔てられた同一円周上に配置されている。尚、図9(1)では下流側継ぎ手58、60を省略しており、また図(3)は図(1)のR側から見たものとなっている。
【0046】
ロータ56は前記中心軸61を回転軸とする2つの端面板62、63と、この両端面板間を覆うカバー64で構成される。そしてロータ56内には1つの接続管65が取り付けられるが、その上流側開口部は継ぎ手30と接することが出来るよう中心軸61を一致させて右側板に取り付けられる。また下流側開口部は、中心軸61から半径をrとする円周上に位置するよう右端面板63に取り付けられる。従ってロータ56が回転すると上流側は中心軸61を中心として回転するのでその位置は不変であるが、下流側は中心軸31から半径r上の円周上を回転する。そしてこの半径rの円周上には図9(3)に示したように4つの継ぎ手57〜60が配置されているから、ロータ56の回転は下流側継ぎ手を選択することになる。
【0047】
今、仮に接続管65の下流側が継ぎ手57と接する位置に規定されているとすれば、上流側継ぎ手30に接続されるメイン配管から供給される粉粒体は接続管65より下流側継ぎ手57を経て枝管、例えば図1の7に送られ加工装置3に輸送される。またロータ56が回転して接続管65の下流側が図9(3)の継ぎ手58と接する位置に規定されると、メイン配管より供給される粉粒体は接続管65から継ぎ手58を経て、例えば図1の枝管8に送られ保管タンク4に輸送される。同じようにロータ56を回転させてその接続管65の下流側を継ぎ手59、60と接続させることによって枝管を選択することが出来る。
【0048】
以上のようにこの図9による実施形態によるものは、上流側開口部に対してその中心軸61から距離rだけ変位させた下流側開口部を持つ接続管を回転ロータに1つ取り付け、前記中心軸61を中心として回転させて下流側開口部に半径rの円周上を走査できるようにする。そして半径rの円周上に配置した複数の枝管を選択してメイン配管からの粉粒体を輸送するようにした。この場合、回転ロータ56内の接続管は1本だけなので図3、図5の例よりも重量は軽減できる。同様にカバー64や左端面板62を除去すれば重量軽減をさらに強化できる。また、下流側継ぎ手の配置数は半径rの円周上であれば図の4本の例にこだわらず、さらに増加させることが出来る。接続管65はrに相当するだけの位相差を上流側と下流側の間で持つことになるので、途中経路に屈折部が生じにくい緩やかな曲線形状とすることが好ましい。
【0049】
尚、この図9の例だけでなく、図3、図5の場合も含めて円筒状回転ロータの回転手段やその位置規定手段についての説明は全て省略してある。同様にメイン配管と上流側継ぎ手30間、各枝管とそれに接続する下流側継ぎ手の間、及び各接続管と上下側継ぎ手間の具体的な接続方法についてもその説明を省略してある。これらは本発明の主旨からして二次的なものであり、現在各種市場で使用されている方法を採用する事によって解決することが出来る。
また、本発明は上記粉粒体の搬送のみならず、流体の搬送にも適用できる。
【0050】
【発明の効果】
以上説明してきたように本発明によれば、上流側配管と下流側複数配管との間に配置され、上流側配管からの流路を下流側複数配管に選択的に切り替えて接続する切替弁であって、弁体をロータにより形成してその平行端面部を前記上流側配管と下流側複数配管とに摺接可能とし、前記端面間にはロータの回転位置によって上流側配管と下流側複数配管とを選択的に接続する複数の流路を設けた構成とした。これによって接続管の接続面は1つの平面上(平行端面板上)で実施できるようになるから、継ぎ手や接続管の開口部断面が立体的な楕円形状となるのを止めることが出来る。また少なくとも各継ぎ手の開口部断面は正円形のままとすることが出来、それと接することになる接続管の開口部断面も下流側継ぎ手の配置位置を工夫することによって一層正円形に近いものとすることが出来る。さらに前記したように継ぎ手と接続管は側板と端面板という平面上での接続となるので、ロータとケーシング本体とを別個に独立して製作することが出来る。それもこのようなロータに接続管を取り付けるだけで輸送路の切り替え数を増加させることが出来る。これらによって切り替え数を増加した切替弁を、しかも製作が容易でシール性に富んだ、コストの軽減された切替弁を得ることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】粉粒体の空気輸送装置を概念的に示した説明図である。
【図2】本発明による切替弁の実施形態を示した構成概略図である。
【図3】図2の切替弁に収容される円筒状ロータの説明図である。
【図4】図3の実施形態による接続管配置状態を説明するための図である。
【図5】円筒状ロータの他の実施形態を示す説明図である。
【図6】図5の実施形態によるロータを軸支するケーシング本体の側面図である。
【図7】図5の実施形態による接続管配置状況を説明するための図である。
【図8】図5の実施形態による回転ロータを図1に組み込んだ時の状態を示す説明図である。
【図9】他の実施形態による切替弁の説明図である。
【図10】従来の切替弁を説明するための図である。
【図11】従来の他の切替弁を説明するための図である。
【符号の説明】
1………原料タンク、2………メイン輸送配管、3………加工装置、4、5………保管タンク、6………切替弁、7、8、9………枝管、11………切替弁、12………ケーシング、13………ロータ、14、15、16………継ぎ手、17………メイン配管、18、19………枝管、20、22………接続管、23………中心軸、24………切替弁、25、26………側板、27………ケーシング本体、28………円筒状ロータ、30………上流側継ぎ手、31………中心軸、32、33………下流側継ぎ手、34………回転軸、36、37………端面板、39………第1接続管、40………第2接続管、45、46………端面板、47………第2接続管、48………第3接続管、49………右側板、50、51………継ぎ手、52………切替弁、53………ケーシング本体、54、55………側板、56………ロータ、57、58、59、60………下流側継ぎ手、61………中心軸、62、63………端面板、65………接続管。
Claims (4)
- 上流側配管と下流側複数配管との間に配置され、上流側配管からの流路を下流側複数配管に選択的に切り替えて接続する切替弁であって、弁体をロータにより形成してその平行端面部を前記上流側配管と下流側複数配管とに摺接可能とし、前記端面間にはロータの回転位置によって上流側配管と下流側複数配管とを選択的に接続する複数の流路を設けたことを特徴とする切替弁。
- 前記平行端面間に形成する少なくとも1つの流路は、前記上流側配管と配管軸が同芯とされた下流側配管とを接続するストレート流路であることを特徴とする請求項1記載の切替弁。
- 前記ロータは、前記上流側配管との接続中心から外れた位置に回転中心が設定されて回転できるように取付けられていることを特徴とする請求項1記載の切替弁。
- 前記ロータは、その回転中心を前記上流側配管の配管軸と同心で回転可能とされ、平行端面間に形成した流路の出口を回転中心から外して端面に開口させ、この開口は前記回転中心に対して同心円上に配列された複数の下流側配管と接続可能としてなることを特徴とする請求項1記載の切替弁。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002269002A JP2004108414A (ja) | 2002-09-13 | 2002-09-13 | 切替弁 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002269002A JP2004108414A (ja) | 2002-09-13 | 2002-09-13 | 切替弁 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004108414A true JP2004108414A (ja) | 2004-04-08 |
Family
ID=32267064
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002269002A Pending JP2004108414A (ja) | 2002-09-13 | 2002-09-13 | 切替弁 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004108414A (ja) |
-
2002
- 2002-09-13 JP JP2002269002A patent/JP2004108414A/ja active Pending
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US6182699B1 (en) | Diverter valve for improved flow control | |
JP5408925B2 (ja) | 流路の切換装置 | |
JP2537735B2 (ja) | ピッグ対応型3方バタフライ弁 | |
CN1273340A (zh) | 封闭管路的装置 | |
JPS6367072B2 (ja) | ||
JP2004108414A (ja) | 切替弁 | |
EP3689797B1 (en) | Pipe for transport of granular matter and granular matter transport method | |
US11066255B2 (en) | Vacuum conveying system for bulk material, in particular plastic granules | |
EP1165413B1 (fr) | Robinet a tournant spherique pour controle de debit sur produits pulverulents ou en granules | |
CN103851931A (zh) | 散料-热交换装置 | |
NO347563B1 (en) | A water and biomass flow distributor | |
JPH11125382A (ja) | 球状の栓を備えた管分岐器 | |
JP6887670B2 (ja) | 経路切替装置および空気式搬送装置 | |
CN218307913U (zh) | 一种进料管出料口尺寸可调的反应釜 | |
JP2001193853A (ja) | ダイバーターバルブ | |
JPH0213394Y2 (ja) | ||
US3498328A (en) | Rotary valve | |
GB2190726A (en) | Pneumatic valve | |
JP3141608U (ja) | 分岐管路の切替バルブ | |
CA3156183C (en) | Orientable nozzle for additive manufacturing | |
CN211924945U (zh) | 三通输送切换阀 | |
CN216460659U (zh) | 真空上料系统的在线清洗装置及真空上料系统 | |
JPH0692455A (ja) | 粉粒体輸送用切替弁 | |
CN218063491U (zh) | 一种全包覆球阀 | |
GB2330397A (en) | Pneumatic conveyor valve |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20040910 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20070607 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Effective date: 20070614 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20070731 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20080219 |