JP2004107598A - Oil-based ink composition for oily ball-point pen - Google Patents

Oil-based ink composition for oily ball-point pen Download PDF

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Abstract

<P>PROBLEM TO BE SOLVED: To provide an ink composition for a ball-point pen having suppressed generation of blur at the start of writing after a short or long pause and giving soft written letter and smooth feeling in writing. <P>SOLUTION: The oil-based ink composition for a ball-point pen at least contains a coloring material, a resin, a polypropylene glycol and a neutralized phosphoric acid ester and further contains a solvent selected from an alcohol, a polyhydric alcohol and a glycol ether having a vapor pressure of ≥0.001 mmHg at 25°C as a main solvent accounting for ≥50% of the total solvent. <P>COPYRIGHT: (C)2004,JPO

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ボールペン用油性インキとして好適に用いられ、短時間あるいは長時間の書き出し時の筆記カスレを抑制し、筆跡の柔らかく滑らかな筆感及び低速で筆記した時のインキ転写性を潤滑にすることに優れたボールペン用油性インキ組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、油性ボールペンは、ボールチップ先端部のインキの溶剤が蒸発してインキが増粘した場合、書き出し時にインキが吐出し難くなって筆跡がカスレたりボールが十分回転する様になるまで十分濃い筆跡が得られないといった欠点が発生しやすかった。また、このカスレ現象は、環境条件による依存性も強く、低温及び高温下でたびたび発生し、不快なものとなっていた。更に請求項に示す様な揮発性の高い溶剤を使用するとこの様な問題は顕著になり大きな問題となる。この様な欠点を解決するために従来より種々の工夫が検討されてきた。例えば、特公昭61−52872号公報に記載されている発明では、特定の非イオン系界面活性剤を添加してインキの流動性を保持し、特公昭57−38629号公報には高沸点芳香族炭化水素を溶剤としインキが乾燥したり、吸湿して変質するのを低減する発明が記載され、特開平3−28279号公報に記載の発明では、リン酸エステルを添加してインキの流動性を保持し、特開平6−247093号公報に記載の発明では、不揮発性の溶剤を使用しインキが完全に乾ききるのを防ぐ。
【0003】
特開平11−158421号公報に記載の発明では、塩基性染料とリン酸エステルとの塩を配合したことによりペン先での染料の結晶化を抑制し、ペン先端部で乾燥固化し難くグリス状からペースト状を得ることなどでインキの流動性を保持するなどを施して滑らかに書き出し、それぞれ問題となるカスレ現象を改善しようとしている。また、特開平11−21495号公報に記載の発明も、酸性ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステルを所定のアルキルアルカノールアミンまたはモルホリンで中和することによって同様な効果を生み出している。しかし、ここで使用されているアミン物質は臭気が強く、反応性が高いことから溶剤、染料等の選択の自由度が狭くなる傾向にあった。また、安定な中和物というものを決める手だてがなかった。
【0004】
しかし、従来油性ボールペンに使用される様な蒸気圧が0.01mmHgより低い溶剤では問題になり難いが、蒸気圧が高い溶剤ではボール周囲にインク凝着物が固化してしまうと、ボールを動かす書き出しに対して非常に強い筆記荷重が必要となる。
【0005】
【特許文献1】
特公昭61−52872号公報
【特許文献2】
特公昭57−38629号公報
【特許文献3】
特開平3−28279号公報
【特許文献4】
特開平6−247093号公報
【特許文献5】
特開平11−158421号公報
【特許文献6】
特開平11−21495号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、従来の方法とは異なり、短時間あるいは長時間の書き出し時の筆記カスレを抑制し、筆跡の柔らかく滑らかな筆感に優れたことを可能にしたボールペン用インキ組成物及びそれを用いた油性ボールペンを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を達成するために、本発明におけるボールペン用油性インキ組成物は、以下に示す点を特徴とすることにより課題を解決できることを見い出し、本発明を完成した。
(1)少なくとも色材、樹脂、リン酸エステル中和物、ポリプロピレングリコールを含み、25℃での蒸気圧が0.001mmHg以上であるアルコール、多価アルコール、グリコールエーテルから選ばれる溶剤を全溶剤の50%以上占める主溶剤として含むことを特徴とするボールペン用油性インキ組成物。
(2)グリコールエーテルが下記化学構造式(1)
【0008】
【化2】

Figure 2004107598
【0009】
の溶剤である上記(1)記載のボールペン用油性インキ組成物。
(3)ポリプロピレングリコールは、分子量が1,000以上のものであり、添加量として0.01重量%〜10重量%であることを特徴とする上記(1)(2)ボールペン用油性インキ組成物。
(4)色材は、顔料あるいは顔料と染料併用であることを特徴とする上記(1)〜(3)ボールペン用油性インキ組成物。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の組成物に用いられる主溶剤(全溶剤の50重量%以上)としては、25℃での蒸気圧が0.001mmHg以上のアルコール、多価アルコール、グリコールエーテルから選ばれる溶剤を用いる。この様に蒸気圧の高い特定の溶剤を使用することで、筆跡の滑らかな筆感に優れた油性ボールペンを提供することを可能にする。本発明のボールペン用油性インキ組成物はこの様に蒸気圧の高い特定の溶剤を使用した場合に特有の問題を解決することを目的として開発されたものである。主溶剤とは全溶剤の50重量%以上含まれることをいうが、必要に応じて70重量%以上、さらには80重量%以上、特に90重量%以上で用いることができる。
【0011】
具体的にアルコール類としては、炭素数が2以上の脂肪族アルコールであり、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、tert−ブチルアルコール、1−ペンタノール、イソアミルアルコール、sec−アミルアルコール、3−ペンタノール、tert−アミルアルコール、n−ヘキサノール、メチルアミルアルコール、2−エチルブタノール、n−ヘプタノール、2−ヘプタノール、3−ヘプタノール、n−オクタノール、2−オクタノール、2−エチルヘキサノール、3,5,5−トリメチルヘキサノール、ノナノール、n−デカノール、ウンデカノール、n−デカノール、トリメチルノニルアルコール、テトラデカノール、ヘプタデカノール、シクロヘキサノール、2−メチルシクロヘキサノール、ベンジルアルコールやその他多種の高級アルコール等が挙げられる。
【0012】
また、多価アルコールとしてはエチレングリコール、ジエチレングリコール、3−メチル−1,3−ブンタンジオール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、ヘキシレングリコール、オクチレングリコール等の分子内に2個以上の炭素、2個以上の水酸基を有する多価アルコールが挙げられる。
【0013】
グリコールエーテルとしては、メチルイソプロピルエーテル、エチルエーテル、エチルプロピルエーテル、エチルブチルエーテル、イソプロピルエーテル、ブチルエーテル、ヘキシルエーテル、2−エチルヘキシルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノ−2−エチルブチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノブチルエーテル、3−メチル−3−メトキシ−1−ブタノール、3−メトキシ−1−ブタノール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールフェニルエーテル、プロピレングリコールターシャリーブチルエーテルジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリプロピレングリコールモノブチルエーテル、テトラプロピレングリコールモノブチルエーテル等が挙げられる。
【0014】
特に好ましいのは化学構造式(1)に示されるような溶剤が挙げられ、プロピレングリコールモノメチルエーテル、1,3−ブタンジオール、3−メトキシ−1−ブタノール、3−メチル−3−メトキシ−1−ブタノール等が挙げられる。
【0015】
以上挙げた溶剤の中で特に好ましいのは、炭素数2〜7のグリコールエーテルが特に効果が解り易い。また、安全性及び経口毒性等の点から好ましくはエチレングリコール誘導体等以外の有機溶剤を使用した方が好ましい。
【0016】
また、以上に挙げた溶剤の他にリン酸エステルとアミン系化合物の混合物との溶解性や発揮性能を妨げない範囲で以下に挙げる溶剤を添加することも可能である。
【0017】
それらの例として、多価アルコール類誘導体があり、ソルビタン脂肪酸系、ポリグリセリン高級脂肪酸系、ショ糖脂肪酸系、プロピレングリコール脂肪酸系等の誘導体も挙げられる。
【0018】
エステル類の溶剤としては例えば、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールジアセテート、3−メチル−3−メトキシブチルアセテート、プロピレングリコールエチルエーテルアセテート、エチレングリコールエチルエーテルアセテート、ギ酸ブチル、ギ酸イソブチル、ギ酸イソアミル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、酢酸イソプロピル、酢酸イソブチル、酢酸イソアミル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸プロピル、プロピオン酸イソブチル、プロピオン酸イソアミル、酪酸メチル、酪酸エチル、酪酸プロピル、イソ酪酸メチル、イソ酪酸エチル、イソ酪酸プロピル、吉草酸メチル、吉草酸エチル、吉草酸プロピル、イソ吉草酸メチル、イソ吉草酸エチル、イソ吉草酸プロピル、トリメチル酢酸メチル、トリメチル酢酸エチル、トリメチル酢酸プロピル、カプロン酸メチル、カプロン酸エチル、カプロン酸プロピル、カプリル酸メチル、カプリル酸エチル、カプリル酸プロピル、ラウリン酸メチル、ラウリン酸エチル、オレイン酸メチル、オレイン酸エチル、カプリル酸トリグリセライド、クエン酸トリブチルアセテート、オキシステアリン酸オクチル、プロピレングリコールモノリシノレート、2−ヒドロキシイソ酪酸メチル、3−メトキシブチルアセテート等様々なエステルが挙げられる。
【0019】
また、分子内に水酸基を持たない溶剤ジエーテルやジエステルは具体的には、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル等が挙げられる。
【0020】
本発明のボールペン用油性インキに用いる着色剤(色材)としては、限定されないが、顔料あるいは顔料と染料併用の形で使用することが好ましい。顔料を用いることで堅牢性に優れることができる。顔料としてはカーボンブラックやフタロシアニン系やモノアゾ、ジスアゾ、縮合アゾ、キレートアゾ等の不溶性アゾ系と難溶性アゾ、可溶性アゾ等の溶性アゾを含むアゾ系やキナクリドン系やジケトピロロピロール系やスレン系やジオキサジン系およびイソインドリノン系等の有機顔料を使用することができる。
【0021】
特にカーボンブラックに関しては、なるべく比表面積の小さなものを使用すべきであり、BET法にて測定した値で100m/g以下のものが好ましい。具体的には、三菱化成製カーボンブラックとして#33、#32、#30、#25、CF9等があり、キャボット社製カーボンブラックとしてREGAL(400R,500R,330R,300R),ELFTEX(8,12),STERLING R等があり、デグサ社製としてPrintex(45,40,300,30,3,35,25,200,A,G),SB(250,200)等があり、コロンビアン社製としてRAVEN(1040,1035,1020,1000,890,890H,850,500,450,420,410,H20,22,16,14)等がある。
【0022】
また、顔料としては、用いる有機溶剤に溶解し難く分散後の平均粒径が30nm〜700nmとなるものが好ましい。顔料の配合量は、インキ組成物全量に対し、0.5〜25重量%、好ましくは0.5〜20重量%までの範囲で必要に応じて配合することができる。
【0023】
使用できる顔料は、単独又は2種以上の混合で使用することができる。また、必要に応じて無機顔料を用いた分散体や染料等も分散安定性に悪影響を与えない程度で添加することができる。染料を用いると発色性に優れる効果がある。更に、スチレン、アクリル酸、アクリル酸エステル、メタアクリル酸、メタアクリル酸エステル、アクリルニトリル、オレフィン系モノマーを重合して得られる樹脂エマルションや、インキ中では膨潤して不定形となる中空樹脂エマルション、または、これらのエマルション自身を着色剤で染着して得られる染着樹脂粒子からなる有機多色顔料等が挙げられる。
【0024】
本発明に使用する色材が顔料である場合は、顔料分散インキ組成物を製造するには、従来から公知の種々の方法が採用できる。例えば、上記各成分を配合し、ディゾルバー等の攪拌機により混合攪拌することによって、また、ボールミルやロールミル、ビーズミル、サンドミル、ピンミル等によって混合粉砕した後、遠心分離や濾過によって顔料の粗大粒子、及び未溶解物、混入固形物を取り除くことによって容易に得ることができる。
【0025】
これらの顔料に対して併用する染料としては分散系を破壊しないものであれば特に制限なく使用することができる。それらの染料としては、通常の染料インキ組成物に用いられる直接染料、酸性染料、塩基性染料、媒染・酸性媒染染料、酒精溶性染料、アゾイック染料、硫化・硫化建染染料、建染染料、分散染料、油溶染料、食用染料、金属錯塩染料等や通常の顔料インキ組成物に用いられる無機および有機顔料の中から任意のものを使用することができる。その配合量は、組成物全量当たり1〜50重量%の範囲で選ばれる。
【0026】
本発明のボールペン用油性インキ組成物には樹脂を使用する。ボールペン用油性インキ組成物に用いる樹脂は、粘度調整やペン先での摩耗改良などを目的として添加されるが、顔料を含む場合にはその分散剤としても使用される。このような樹脂としては、ケトン樹脂、スチレン樹脂、スチレン−アクリル樹脂、テルペンフェノール樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂、ロジンフェノール樹脂、アルキルフェノール樹脂、フェノール系樹脂、スチレンマレイン酸樹脂、ロジン系樹脂、アクリル系樹脂、尿素アルデヒド系樹脂、マレイン酸系樹脂、シクロヘキサノン系樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルピロリドン等に代表される樹脂がある。
【0027】
これらの樹脂の配合量としては、1〜30重量%がよく、より好ましくは1〜20重量%である。その配合量が1%重量未満であると粘度調整やペン先での摩耗が困難となり、30重量%超だと樹脂以外の原材料が配合できなくなったり、書き味に悪影響を及ぼすことがある。
【0028】
本発明の好ましい実施態様としてインキ組成物の色材に顔料を使用する場合、用いる分散剤としては上記に挙げたような樹脂の中から顔料を分散できるものを選択して使用することができ、活性剤やオリゴマーでも目的にあえばどの様なものでも種類を問わない。具体的な分散剤としては、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリビニルブチラール、ポリビニルエーテル、スチレン−マレイン酸共重合体、ケトン樹脂、ヒドロキシエチルセルロースやその誘導体、スチレン−アクリル酸共重合体等の合成樹脂やPO・EO付加物やポリエステルのアミン系オリゴマー等が挙げることができる。
【0029】
本発明の油性ボールペン用インキ組成物にはリン酸エステル中和物を含む。リン酸エステル中和物はボール表面のインキ凝着物を取り除き易くする効果を奏し、それによって書き出し時の筆記カスレを抑制する効果を与え、かつ本発明ではポリプロピレングリコールと協働して短時間あるいは長時間の書き出し時の筆記カスレを抑制し、さらに低速で筆記した時のインキ転写性を潤滑にする効果を与えるものである。
【0030】
使用されるリン酸エステルは、通常、リン酸モノエステル、ジエステル及び微量のトリエステルからなるものであり、エステル構造も芳香族や脂肪族の2系統がある界面活性剤が主である。リン酸エステル構造を形成し得るアルキル基に関しては、天然及び合成の高級アルコール等から得られるアルキル基を導入している。炭素数10〜20のアルキル基と0〜50のポリオキシエチレン鎖を有するリン酸エステルが使用される。特に炭素数15〜20のアルキル基と0〜4個のポリオキシエチレン鎖を有する様なリン酸エステルが好適である。また、中和するためのアミン系物質としてはアルカノールアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミン、両性界面活性剤、脂肪アミン系物質などのアミン系化合物で中和することが望ましい。
【0031】
これらの添加量に関しては、中和による混合物で、インキ組成物全量に対し、0.01重量%〜15重量%を配合することが好ましいが、より好適には0.1〜10重量%である。また、特に好適には0.1〜8重量%である。これらは0.01重量%未満だとボール表面のインキ凝着物を取り除き易くする効果が劣り、また15重量%を超えて配合すると描線品位としてボールからはじかれ過ぎて描線割れが生じやすくなる等の不具合を起こし易くなってしまう場合がある。
【0032】
本発明の油性ボールペン用インキ組成物にはポリプロピレングリコールを必ず使用する。油性ボールペン用の乾固し易いインキでは金属ボールなどのボール上でインキの皮膜を形成し、顔料を含む場合にはこの問題は特に顕著であるが、ポリプロピレングリコールを添加すると、ボール上でインキの皮膜が形成できにくくなるため、書き出し時のカスレを生じ難くする効果がある。この現象は金属ボールに対してインキのハジキにより得られるカスレ抑制に更にインキ被膜を形成し難くすることにより、1〜20分の短時間でのカスレも抑制することも可能とする。
【0033】
ポリプロピレングリコールの分子量は、できるだけ大きい方が添加量を少なくできて描線乾燥性が高くできるので好ましい。分子量(計算分子量)1000以上が好ましく、2000以上がより好ましく、4000以上がさらに好ましい。
【0034】
ポリプロピレングリコールの添加量は0.01重量%〜10重量%が好適であり、特に好ましくは0.1〜10重量%である。この範囲において顔料を使用した乾固し易いインキは金属ボール上でインキの皮膜形成ができにくくなるため、書き出し時のカスレを生じ難くする効果が大きい。
【0035】
この添加量の範囲外として0.1重量%未満だとその効果が乏しく、ボールが回転しなくなる場合があり、また10重量%を越えると使用する原材料にもよるが、インキ中の不揮発成分が多くなることで描線の乾燥性を低下させたり、裏抜けし易くなってしまう場合がある。
【0036】
更に、本発明では必要に応じて、インキに悪影響を及ぼさず相溶することができる防錆剤、防黴剤、界面活性剤、潤滑剤及び湿潤剤等を配合することができる。特に脂肪酸などは、潤滑剤として好適に使用できる。また、乾燥抑制用添加剤として製品特性上、悪影響を及ぼさない範囲で主溶剤に相溶する不揮発性溶剤等も配合することができる。
【0037】
本発明のインキ組成物をボールペンに用いる場合には、インキ追従体をボールペン後端部に付与することが好ましい。使用する溶剤は揮発性があるので、揮発防止、吸湿性防止、インキ漏れ防止としてインキ追従体を添加するものである。
【0038】
インキ追従体としては、インキに使用する溶剤に対して低透過性、低拡散性が必要であり、そのベースとしては不揮発性や難揮発性の流動体、具体的には、ポリブテンや流動パラフィン等、本発明の溶剤、特に主溶剤と基本的に相溶性を有さない非シリコン系の油脂類を使用することができる。これらの物質の粘度が低い場合、増粘剤やゲル化剤を用いるとよい。具体的には、金属セッケン類、ベントナイト類、脂肪酸アマイド類、水添ヒマシ油類、酸化チタンやシリカやアルミナ等を含む金属微粒子類、セルロース類、エラストマー類等が挙げられる。
【0039】
この様な効果を発揮する理由としてはインキ組成物に特徴があり、顔料を使用した揮発性のあるインキは金属ボール上で固いインキ凝着物を作り出してしまう。しかし、ここで使用する様なポリプロピレングリコール、特に分子量が1000以上のポリプロピレングリコールは顔料分散に対しては貧溶媒的に作用するが、樹脂を溶解する能力あるいは親和性があるため、金属ボール上で固いインキ凝着物を形成し難くくなる。これによって短時間でのカスレ等も今まで以上に改善することができる。また、分子量1000以上のポリプロピレングリコールは水素結合が低くなるため水に対する親和性が低分子のものに比べ低くなる。そのことからも吸湿しやすい請求範囲の主溶剤に対してもあまり悪影響(吸湿性の増加)を与えない。以上のことをもとに書き出し時のカスレを良好になり、筆跡の柔らかく滑らかな筆感に優れたボールペン用油性インキ組成物を提供することが可能となった。
【0040】
【実施例】
以下実施例により本発明を更に具体的に説明するが、本発明は、この実施例によって限定されるものではない。
【0041】
インキの調製として使用するリン酸エステル中和物に関しては、リン酸エステルとアミン系化合物を各々2%の主溶剤溶液に調製したもので中和滴定を行い、中和点を得る。この中和滴定で求めた中和比を用いて下記所定の値で混合することでリン酸エステル中和物とした。
【0042】
以下の実施例及び比較例で使用した成分は下記のものである。
【0043】
スピロンバイオレットC−RH:メチルバイオレットを母体とした酒精溶性染料
スピロンイエローC−GNH:酒精溶性黄染料
Printex#35:カーボンブラック
ハイラック110H:アルコール可溶性樹脂
クロモフタルブルーA−3R:インダスレン(顔料)
クロモフタルバイオレットB: ジオキサジンバイオレット(顔料)
YP90L:テルペンフェノール樹脂
実施例1〜4、比較例1〜4は以下の通りである。
(実施例1)
カーボンブラック#25        [三菱化成製]      10%
ポリビニルブチラール BL−S    [積水化学製]       5%
YP90L              [ヤスハラケミカル製]   8%
ポリプロピレングリコール(平均分子量:4000)         5%
リン酸エステル:プライサーフA208B           1.47%
アミン系化合物:ポリオキシエチレンアルキルアミン(AMIE
T105)                         1.03%
3−メトキシブタノール                      5%
3−メトキシ、3−メチル、1−ブタノール          64.5%
(実施例2)
スピロンバイオレットC−RH     [保土ヶ谷化学工業製]   8%
スピロンイエローC−GNH      [保土ヶ谷化学工業製]   5%
Printex#35         [デグッサ社製]      8%
ポリビニルブチラール BL−1    [積水化学製]       4%
ハイラック110H          [日立化成製]      12%
ポリプロピレングリコール(平均分子量:4000)         3%
リン酸エステル:フォスファノールLB−400        1.46%
アミン系化合物:ポリオキシエチレンオレイルアミン(TAMN
O−5)                          1.04%
3−メトキシブタノール                      5%
3−メトキシ、3−メチル、1−ブタノール          52.5%
(実施例3)
スピロンブルーC−RH        [保土ヶ谷化学工業製]   8%
スピロンバイオレットC−RH     [保土ヶ谷化学工業製]   4%
クロモフタルブルーA−3R      [チバガイギー社製]    8%
ポリビニルブチラール BL−1    [積水化学製]       4%
ハイラック110H          [日立化成製]       8%
ポリプロピレングリコール(平均分子量:2000)         9%
リン酸エステル:プライサーフA208B           1.47%
アミン系化合物:ポリオキシエチレンアルキルアミン(AMIE
T105)                         1.03%
3−メトキシ、3−メチル、1−ブタノール          56.5%
(実施例4)
スピロンバイオレットC−RH     [保土ヶ谷化学工業製]  10%
クロモフタルバイオレット B     [チバガイギー社製]    5%
ポリビニルブチラール BL−S    [積水化学製]       3%
ハイラック110H          [日立化成製]      12%
ポリプロピレングリコール(平均分子量:2000)         9%
リン酸エステル:フォスファノールLB−400        1.46%
アミン系化合物:ポリオキシエチレンオレイルアミン(TAMN
O−5)                          1.04%
3−メトキシ、3−メチル、1−ブタノール          58.5%
(比較例1)
カーボンブラック#25        [三菱化成製]      10%
ポリビニルブチラール BL−S    [積水化学製]       5%
YP90L              [ヤスハラケミカル製]   8%
リン酸エステル:プライサーフA208B           1.47%
アミン系化合物:ポリオキシエチレンアルキルアミン(AMIE
T105)                         1.03%
3−メトキシブタノール                      5%
3−メトキシ、3−メチル、1−ブタノール          69.5%
(比較例2)
スピロンバイオレットC−RH     [保土ヶ谷化学工業製]   8%
スピロンイエローC−GNH      [保土ヶ谷化学工業製]   5%
Printex#35         [デグッサ社製]      8%
ポリビニルブチラール BL−1    [積水化学製]       4%
ハイラック110H          [日立化成製]      12%
リン酸エステル:フォスファノールLB−400        1.46%
アミン系化合物:ポリオキシエチレンオレイルアミン(TAMN
O−5)                          1.04%
3−メトキシブタノール                      5%
3−メトキシ−、3−メチル、1−ブタノール         55.5%
(比較例3)
スピロンブルーC−RH        [保土ヶ谷化学工業製]   8%
スピロンバイオレットC−RH     [保土ヶ谷化学工業製]   4%
クロモフタルブルーA−3R      [チバガイギー社製]    8%
ポリビニルブチラール BL−1    [積水化学製]       4%
ハイラック110H          [日立化成製]       8%
ヒマシ油誘導体                          9%
リン酸エステル:プライサーフA208B           1.47%
アミン系化合物:ポリオキシエチレンアルキルアミン(AMIE
T105)                         1.03%
3−メトキシ、3−メチル、1−ブタノール          56.5%
(比較例4)
スピロンバイオレットC−RH     [保土ヶ谷化学工業製]  10%
クロモフタルバイオレット B     [チバガイギー社製]    5%
ポリビニルブチラール BL−S    [積水化学製]       3%
ハイラック110H          [日立化成製]      12%
ポリエチレングリコール(平均分子量200)            9%
リン酸エステル:フォスファノールLB−400        1.46%
アミン系化合物:ポリオキシエチレンオレイルアミン(TAMN
O−5)                          1.04%
3−メトキシ、3−メチル、1−ブタノール          58.5%
以上の様に実施例や比較例で得られたインキを充填し、下記評価テストを行った。
【0044】
試験に用いたボールペンは、内径1.60mmのポリプロピレンチューブ、ステンレスチップ(ボールは超硬合金で、直径1.0mmである)を有するものである。また、充填した後、25℃65%条件下にて30分後に下記評価を行う。
1)書出時カスレ評価(官能評価):
「三菱」という文字を書き、文字のカスレ度合いで判定する。
【0045】
ほとんどカスレないもの(「三」の1あるいは2番目の線以降書ける);◎
僅かにカスレるもの(「三」の2番目の線が多少かすれるが、それ以降かすれない);○
少し多いもの(「菱」以降かすれない);△
非常に多いもの(「菱」が最後まで書けない);×
とした。
2)書出時カスレ評価(機械評価):
25℃65%条件下にてペンを60°にセットし、200gの荷重をかけ、接触する紙を2m/min の速度で動かし、その筆記描線を観察。その時、始点から書出始めた描線の距離を測定する。ペンは5本用意し、その平均値にて測定値とした。
【0046】
測定値≦10mm:◎
10mm<測定値≦50mm:○
50<測定値≦100mm:△
100<測定値:×
3)短時間書出時カスレ評価(官能評価):
「三菱」という文字を書き、文字のカスレ度合いで判定する。
【0047】
1)の評価後に引き続き1〜60分までの間(1,3,5,7,10,20分)で同様の試験を行う。その際、ペン先はふき取らないで試験を続けていく。
【0048】
全ての条件でほとんどカスレないもの(「三」の1あるいは2番目の線以降書ける);◎
1〜20分の間で僅かにカスレるもの(「三」の2番目の線が多少かすれるが、それ以降かすれない);○
1〜20分の間でカスレが比較的に生じるもの(「菱」以降かすれない);△
1〜20分の間でカスレが非常に多いもの(「菱」が最後まで書けない);×
【0049】
【表1】
Figure 2004107598
【0050】
以上の結果から明らかなように本発明の範囲となる実施例1〜4のインキ組成物は、本発明の範囲外となる比較例1〜4のインキ組成物に比べて書出時のかすれに対して非常に優れ、筆跡の柔らかく滑らかな筆感に優れていることが判明した。
【0051】
【発明の効果】
本発明によれば、従来の方法とは異なり、短時間あるいは長時間の書き出し時の筆記カスレを抑制し、筆跡の柔らかく滑らかな筆感に優れたことを可能にしたボールペン用インキ組成物が提供される。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
INDUSTRIAL APPLICABILITY The present invention is preferably used as an oil-based ink for ballpoint pens, suppresses writing blurring during short-time or long-time writing, and lubricates a soft and smooth writing feel of handwriting and ink transferability when writing at low speed. Particularly, it relates to an excellent oil-based ink composition for a ballpoint pen.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, when an oil-based ballpoint pen is used, the ink solvent at the tip of the ball tip evaporates and the ink thickens, causing the ink to be difficult to eject at the start of writing, causing the handwriting to be dull or the ball to rotate sufficiently. However, a disadvantage such as the failure to obtain was easily generated. In addition, this blurring phenomenon is highly dependent on environmental conditions, and frequently occurs at low and high temperatures, which is unpleasant. Further, when a highly volatile solvent as described in the claims is used, such a problem becomes remarkable and becomes a serious problem. In order to solve such drawbacks, various devices have been conventionally studied. For example, in the invention described in JP-B-61-52872, a specific nonionic surfactant is added to maintain the fluidity of the ink, and JP-B-57-38629 discloses a high-boiling aromatic compound. There is described an invention in which a hydrocarbon is used as a solvent to reduce the quality of the ink due to drying or absorption by moisture. In the invention described in JP-A-3-28279, a phosphate ester is added to improve the fluidity of the ink. In the invention described in JP-A-6-247093, a nonvolatile solvent is used to prevent the ink from completely drying.
[0003]
In the invention described in JP-A-11-158421, crystallization of the dye at the pen tip is suppressed by blending a salt of a basic dye and a phosphate ester, and the grease-like hardly dries and hardens at the pen tip. In order to maintain the fluidity of the ink by, for example, obtaining a paste form from the ink, smooth writing is performed, and the problem of blurring, which is a problem, is to be improved. Also, the invention described in JP-A-11-21495 produces a similar effect by neutralizing acidic polyoxyethylene alkyl ether phosphate with a predetermined alkyl alkanolamine or morpholine. However, since the amine substance used here has a strong odor and a high reactivity, the degree of freedom in selecting a solvent, a dye and the like tends to be narrow. Also, there was no way to determine a stable neutralized product.
[0004]
However, a solvent having a vapor pressure lower than 0.01 mmHg, which is conventionally used for an oil-based ballpoint pen, is unlikely to cause a problem. A very strong writing load is required.
[0005]
[Patent Document 1]
Japanese Patent Publication No. 61-52872 [Patent Document 2]
Japanese Patent Publication No. 57-38629 [Patent Document 3]
JP-A-3-28279 [Patent Document 4]
JP-A-6-247093 [Patent Document 5]
JP-A-11-158421 [Patent Document 6]
JP-A-11-21495 [0006]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention is different from the conventional method in that the ink composition for a ballpoint pen, which is capable of suppressing writing blur at the time of writing for a short time or a long time and making it possible to obtain a soft and smooth writing feeling, and to use the ink composition, An object of the present invention is to provide an oil-based ballpoint pen.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, the inventors have found that the oil-based ink composition for ballpoint pens according to the present invention can solve the problem by being characterized by the following points, and completed the present invention.
(1) A solvent selected from alcohols, polyhydric alcohols, and glycol ethers containing at least a coloring material, a resin, a phosphate ester neutralized product, and polypropylene glycol, and having a vapor pressure at 25 ° C. of 0.001 mmHg or more, is a total solvent. An oil-based ink composition for a ballpoint pen, comprising as a main solvent occupying 50% or more.
(2) The glycol ether has the following chemical structural formula (1)
[0008]
Embedded image
Figure 2004107598
[0009]
The oil-based ink composition for a ballpoint pen according to the above (1), which is a solvent of the above.
(3) The oil-based ink composition for a ballpoint pen described in (1) or (2) above, wherein the polypropylene glycol has a molecular weight of 1,000 or more, and is added in an amount of 0.01% by weight to 10% by weight. .
(4) The oil-based ink composition for a ballpoint pen as described in (1) to (3) above, wherein the coloring material is a pigment or a combination of a pigment and a dye.
[0010]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
As the main solvent (50% by weight or more of the total solvent) used in the composition of the present invention, a solvent selected from alcohols, polyhydric alcohols and glycol ethers having a vapor pressure at 25 ° C of 0.001 mmHg or more is used. By using a specific solvent having a high vapor pressure as described above, it is possible to provide an oil-based ballpoint pen having a smooth handwriting and excellent brush feel. The oil-based ink composition for a ballpoint pen of the present invention has been developed for the purpose of solving a problem peculiar to the use of a specific solvent having such a high vapor pressure. The main solvent means that it is contained in an amount of 50% by weight or more of the total solvent, but it can be used in an amount of 70% by weight or more, more preferably 80% by weight or more, especially 90% by weight or more, if necessary.
[0011]
Specifically, alcohols include aliphatic alcohols having 2 or more carbon atoms, such as ethanol, n-propanol, isopropanol, n-butanol, isobutanol, tert-butyl alcohol, 1-pentanol, isoamyl alcohol, and sec- Amyl alcohol, 3-pentanol, tert-amyl alcohol, n-hexanol, methyl amyl alcohol, 2-ethylbutanol, n-heptanol, 2-heptanol, 3-heptanol, n-octanol, 2-octanol, 2-ethylhexanol , 3,5,5-trimethylhexanol, nonanol, n-decanol, undecanol, n-decanol, trimethylnonyl alcohol, tetradecanol, heptadecanol, cyclohexanol, 2-methylcyclohexane SANOL, and higher alcohols such as benzyl alcohol or other variety is.
[0012]
Examples of polyhydric alcohols include ethylene glycol, diethylene glycol, 3-methyl-1,3-butanediol, triethylene glycol, dipropylene glycol, 1,3-propanediol, 1,3-butanediol, and 1,5-pentane. Polyhydric alcohols having two or more carbons and two or more hydroxyl groups in a molecule such as diol, hexylene glycol, octylene glycol and the like can be mentioned.
[0013]
As glycol ethers, methyl isopropyl ether, ethyl ether, ethyl propyl ether, ethyl butyl ether, isopropyl ether, butyl ether, hexyl ether, 2-ethylhexyl ether, ethylene glycol monohexyl ether, ethylene glycol monophenyl ether, ethylene glycol mono-2- Ethyl butyl ether, ethylene glycol monomethyl ether, ethylene glycol monoethyl ether, ethylene glycol monobutyl ether, diethylene glycol monomethyl ether, diethylene glycol monoethyl ether, diethylene glycol monobutyl ether, triethylene glycol monobutyl ether, tetraethylene glycol monobutyl ether, 3-methyl-3 Methoxy-1-butanol, 3-methoxy-1-butanol, propylene glycol monomethyl ether, propylene glycol monoethyl ether, propylene glycol monopropyl ether, propylene glycol monobutyl ether, propylene glycol phenyl ether, propylene glycol tertiary butyl ether dipropylene glycol monomethyl Examples include ether, dipropylene glycol monoethyl ether, dipropylene glycol monopropyl ether, dipropylene glycol monobutyl ether, tripropylene glycol monomethyl ether, tripropylene glycol monobutyl ether, and tetrapropylene glycol monobutyl ether.
[0014]
Particularly preferred are solvents as shown in chemical formula (1), such as propylene glycol monomethyl ether, 1,3-butanediol, 3-methoxy-1-butanol, and 3-methyl-3-methoxy-1-. Butanol and the like.
[0015]
Among the above-mentioned solvents, glycol ether having 2 to 7 carbon atoms is particularly preferable because the effect is particularly easy to understand. From the viewpoint of safety and oral toxicity, it is preferable to use an organic solvent other than the ethylene glycol derivative.
[0016]
Further, in addition to the above-mentioned solvents, it is also possible to add the following solvents as long as the solubility of the mixture of the phosphoric ester and the amine compound and the performance thereof are not hindered.
[0017]
Examples thereof include polyhydric alcohol derivatives, such as sorbitan fatty acid-based, polyglycerin higher fatty acid-based, sucrose fatty acid-based, and propylene glycol fatty acid-based derivatives.
[0018]
Examples of solvents for esters include propylene glycol methyl ether acetate, propylene glycol diacetate, 3-methyl-3-methoxybutyl acetate, propylene glycol ethyl ether acetate, ethylene glycol ethyl ether acetate, butyl formate, isobutyl formate, isoamyl formate, Propyl acetate, butyl acetate, isopropyl acetate, isobutyl acetate, isoamyl acetate, methyl propionate, ethyl propionate, propyl propionate, isobutyl propionate, isoamyl propionate, methyl butyrate, ethyl butyrate, propyl butyrate, methyl isobutyrate, isobutyric acid Ethyl, propyl isobutyrate, methyl valerate, ethyl valerate, propyl valerate, methyl isovalerate, ethyl isovalerate, propyl isovalerate, tri Methyl tyl acetate, ethyl trimethyl acetate, propyl trimethyl acetate, methyl caproate, ethyl caproate, propyl caproate, methyl caprylate, ethyl caprylate, propyl caprylate, methyl laurate, ethyl laurate, methyl oleate, oleic acid Various esters such as ethyl, triglyceride caprylate, tributyl citrate, octyl oxystearate, propylene glycol monoricinoleate, methyl 2-hydroxyisobutyrate, and 3-methoxybutyl acetate are exemplified.
[0019]
Specific examples of the solvent diether or diester having no hydroxyl group in the molecule include ethylene glycol diethyl ether, ethylene glycol dibutyl ether, diethylene glycol diethyl ether, diethylene glycol dibutyl ether, diethylene glycol dimethyl ether, and dipropylene glycol dimethyl ether.
[0020]
The colorant (coloring material) used in the ballpoint pen oil-based ink of the present invention is not limited, but is preferably used in the form of a pigment or a combination of a pigment and a dye. By using a pigment, the fastness can be improved. Pigments such as carbon black, phthalocyanine, monoazo, disazo, condensed azo, insoluble azo such as chelated azo and hardly soluble azo, azo-based including soluble azo such as soluble azo, quinacridone-based, diketopyrrolopyrrole-based, and slen-based Organic pigments such as dioxazine-based and isoindolinone-based pigments can be used.
[0021]
In particular, carbon black should have as small a specific surface area as possible, and preferably 100 m 2 / g or less as measured by the BET method. Specifically, there are # 33, # 32, # 30, # 25, CF9 and the like as carbon blacks manufactured by Mitsubishi Kasei, and REGAL (400R, 500R, 330R, 300R) and ELFTEX (8, 12) as carbon blacks manufactured by Cabot Corporation. ), STERLING R, etc., and there are Printex (45, 40, 300, 30, 3, 35, 25, 200, A, G), SB (250, 200) etc. made by Degussa, etc. RAVEN (1040, 1035, 1020, 1000, 890, 890H, 850, 500, 450, 420, 410, H20, 22, 16, 14).
[0022]
Further, as the pigment, those which are difficult to dissolve in the organic solvent to be used and have an average particle diameter after dispersion of 30 nm to 700 nm are preferable. The amount of the pigment to be added may be 0.5 to 25% by weight, preferably 0.5 to 20% by weight, based on the total amount of the ink composition.
[0023]
The pigments that can be used can be used alone or in combination of two or more. In addition, if necessary, a dispersion or a dye using an inorganic pigment can be added to such an extent that the dispersion stability is not adversely affected. Use of a dye has an effect of excellent color development. Further, styrene, acrylic acid, acrylic acid ester, methacrylic acid, methacrylic acid ester, acrylonitrile, a resin emulsion obtained by polymerizing an olefin-based monomer, or a hollow resin emulsion that swells in ink and becomes amorphous. Alternatively, organic multicolor pigments made of dyed resin particles obtained by dyeing these emulsions themselves with a coloring agent may be used.
[0024]
When the coloring material used in the present invention is a pigment, various conventionally known methods can be employed for producing the pigment-dispersed ink composition. For example, the above components are blended and mixed and stirred by a stirrer such as a dissolver, or after being mixed and pulverized by a ball mill, a roll mill, a bead mill, a sand mill, a pin mill, or the like, and then subjected to centrifugation or filtration to obtain coarse particles of pigment, and It can be easily obtained by removing the dissolved substance and the contaminated solid matter.
[0025]
Dyes used in combination with these pigments can be used without any particular limitation as long as they do not destroy the dispersion system. These dyes include direct dyes, acid dyes, basic dyes, mordant / acid mordant dyes, alcohol-soluble dyes, azoic dyes, sulfide / sulfide vat dyes, vat dyes, and disperse dyes used in ordinary dye ink compositions. Dyes, oil-soluble dyes, food dyes, metal complex dyes and the like, and any of inorganic and organic pigments used in ordinary pigment ink compositions can be used. The compounding amount is selected in the range of 1 to 50% by weight based on the total amount of the composition.
[0026]
A resin is used for the oil-based ink composition for a ballpoint pen of the present invention. The resin used in the oil-based ink composition for ballpoint pens is added for the purpose of adjusting viscosity and improving abrasion at a pen tip, but when a pigment is contained, it is also used as a dispersant. Examples of such a resin include a ketone resin, a styrene resin, a styrene-acryl resin, a terpene phenol resin, a rosin-modified maleic resin, a rosin phenol resin, an alkylphenol resin, a phenol resin, a styrene maleic resin, a rosin resin, and an acrylic resin There are resins represented by resins, urea aldehyde resins, maleic resins, cyclohexanone resins, polyvinyl butyral, polyvinyl pyrrolidone, and the like.
[0027]
The amount of these resins is preferably 1 to 30% by weight, more preferably 1 to 20% by weight. If the amount is less than 1% by weight, it becomes difficult to adjust the viscosity and wear with the pen tip. If the amount is more than 30% by weight, raw materials other than resin may not be compounded or the writing quality may be adversely affected.
[0028]
When a pigment is used as a coloring material of the ink composition as a preferred embodiment of the present invention, a dispersant to be used can be used by selecting a resin capable of dispersing the pigment from the above-listed resins, Any type of activator or oligomer may be used as long as it is suitable for the purpose. Specific dispersants include polyvinyl alcohol, polyvinyl pyrrolidone, polyvinyl butyral, polyvinyl ether, styrene-maleic acid copolymer, ketone resin, hydroxyethyl cellulose and its derivatives, and synthetic resins such as styrene-acrylic acid copolymer and PO. -EO adducts and amine oligomers of polyesters can be mentioned.
[0029]
The ink composition for oil-based ballpoint pens of the present invention contains a phosphate ester neutralized product. The phosphoric acid ester neutralized product has an effect of facilitating the removal of ink deposits on the ball surface, thereby giving an effect of suppressing writing blur at the time of writing, and in the present invention, cooperating with polypropylene glycol for a short time or a long time. This has the effect of suppressing writing blur at the time of writing the time and lubricating the ink transferability when writing at a low speed.
[0030]
The phosphoric acid ester used is usually composed of phosphoric acid monoester, diester and a trace amount of triester, and the ester structure is mainly a surfactant having two types of aromatic and aliphatic. As for the alkyl group capable of forming a phosphate ester structure, an alkyl group obtained from a natural or synthetic higher alcohol or the like is introduced. A phosphoric acid ester having an alkyl group having 10 to 20 carbon atoms and a polyoxyethylene chain having 0 to 50 is used. In particular, a phosphoric acid ester having an alkyl group having 15 to 20 carbon atoms and a polyoxyethylene chain having 0 to 4 is preferable. As the amine-based substance for neutralization, it is desirable to neutralize with an amine-based compound such as alkanolamine, polyoxyethylene alkylamine, amphoteric surfactant, or fatty amine-based substance.
[0031]
With respect to the amount of these additives, it is preferable that 0.01% to 15% by weight, based on the total amount of the ink composition, is added to the mixture by neutralization, but more preferably 0.1 to 10% by weight. . Further, it is particularly preferably 0.1 to 8% by weight. When the content is less than 0.01% by weight, the effect of easily removing ink deposits on the ball surface is inferior, and when the content is more than 15% by weight, the line quality is repelled too much from the ball and line cracks are easily generated. In some cases, malfunctions are likely to occur.
[0032]
In the ink composition for an oil-based ballpoint pen of the present invention, polypropylene glycol is always used. With inks for oil-based ballpoint pens that dry easily, an ink film is formed on balls such as metal balls, and this problem is particularly remarkable when pigments are included. Since it is difficult to form a film, there is an effect that blurring at the time of writing is less likely to occur. This phenomenon makes it possible to suppress the thinning in a short time of 1 to 20 minutes by making it more difficult to form an ink film on the metal ball and to suppress the thinning obtained by repelling the ink.
[0033]
It is preferable that the molecular weight of the polypropylene glycol be as large as possible because the addition amount can be reduced and the drawing drying property can be increased. The molecular weight (calculated molecular weight) is preferably at least 1,000, more preferably at least 2,000, even more preferably at least 4,000.
[0034]
The addition amount of polypropylene glycol is preferably from 0.01% by weight to 10% by weight, particularly preferably from 0.1% by weight to 10% by weight. In this range, an ink using a pigment which is easy to dry becomes difficult to form a film of the ink on a metal ball, and therefore has a great effect of making it difficult to cause blurring at the time of writing.
[0035]
If the addition amount is less than 0.1% by weight, the effect is poor and the ball may not rotate. If the addition amount exceeds 10% by weight, depending on the raw materials used, non-volatile components in the ink may decrease. When the number of lines increases, the drying property of the drawn line may be reduced, or strike-through may be easily caused.
[0036]
Furthermore, in the present invention, if necessary, a rust inhibitor, a fungicide, a surfactant, a lubricant, a wetting agent, and the like that can be compatible without adversely affecting the ink can be blended. In particular, fatty acids and the like can be suitably used as a lubricant. In addition, a non-volatile solvent or the like that is compatible with the main solvent as long as it does not adversely affect product characteristics can be added as an additive for suppressing drying.
[0037]
When the ink composition of the present invention is used for a ballpoint pen, it is preferable to apply an ink follower to the rear end of the ballpoint pen. Since the solvent used is volatile, an ink follower is added to prevent volatilization, prevent moisture absorption, and prevent ink leakage.
[0038]
The ink follower must have low permeability and low diffusivity to the solvent used for the ink, and its base is a non-volatile or non-volatile fluid such as polybutene or liquid paraffin. In addition, non-silicone-based fats and oils that are basically incompatible with the solvent of the present invention, particularly the main solvent, can be used. When the viscosity of these substances is low, a thickener or a gelling agent may be used. Specific examples include metal soaps, bentonites, fatty acid amides, hydrogenated castor oils, metal fine particles containing titanium oxide, silica, alumina, and the like, celluloses, elastomers, and the like.
[0039]
The reason for exhibiting such an effect is characteristic of the ink composition. A volatile ink using a pigment produces a hard ink deposit on a metal ball. However, the polypropylene glycol used here, in particular, the polypropylene glycol having a molecular weight of 1000 or more acts poorly on the pigment dispersion, but has the ability to dissolve the resin or has an affinity. It becomes difficult to form a hard ink deposit. As a result, blurring or the like in a short time can be further improved. In addition, polypropylene glycol having a molecular weight of 1000 or more has a low hydrogen bond, so that the affinity for water is lower than that of a low-molecular-weight polypropylene glycol. For this reason, the main solvent in the claims that easily absorbs moisture is not adversely affected (increased hygroscopicity). Based on the above, it has become possible to provide a good oily ink composition for ball-point pens, in which the blur at the time of writing is improved, and the handwriting is soft and the brush feeling is excellent.
[0040]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described more specifically with reference to examples, but the present invention is not limited to these examples.
[0041]
For the neutralized phosphate ester used for the preparation of the ink, neutralization titration is performed with a phosphate solvent and an amine compound each prepared in a 2% main solvent solution to obtain a neutralization point. Using the neutralization ratio determined by the neutralization titration, the mixture was mixed at the following predetermined value to obtain a phosphate ester neutralized product.
[0042]
The components used in the following Examples and Comparative Examples are as follows.
[0043]
Spiron Violet C-RH: Alcohol-soluble dye based on methyl violet Spiron Yellow C-GNH: Alcohol-soluble yellow dye Printex # 35: Carbon black Hilac 110H: Alcohol-soluble resin Chromophthal Blue A-3R: Indasulene ( Pigment)
Chromophthal Violet B: Dioxazine violet (pigment)
YP90L: Terpene phenol resin Examples 1 to 4 and Comparative Examples 1 to 4 are as follows.
(Example 1)
Carbon black # 25 [Mitsubishi Chemical] 10%
Polyvinyl butyral BL-S [manufactured by Sekisui Chemical] 5%
YP90L [Made by Yashara Chemical] 8%
Polypropylene glycol (average molecular weight: 4000) 5%
Phosphate ester: Plysurf A208B 1.47%
Amine compound: polyoxyethylene alkylamine (AMIE)
T105) 1.03%
3-methoxybutanol 5%
3-methoxy, 3-methyl, 1-butanol 64.5%
(Example 2)
Spiron Violet C-RH [Hodogaya Chemical Industry] 8%
Spiron Yellow C-GNH [Hodogaya Chemical Industry] 5%
Printex # 35 [made by Degussa] 8%
Polyvinyl butyral BL-1 [Sekisui Chemical] 4%
Hi Rack 110H [Hitachi Chemical] 12%
Polypropylene glycol (average molecular weight: 4000) 3%
Phosphate ester: Phosphanol LB-400 1.46%
Amine compound: polyoxyethylene oleylamine (TAMN)
O-5) 1.04%
3-methoxybutanol 5%
3-methoxy, 3-methyl, 1-butanol 52.5%
(Example 3)
Spiron Blue C-RH [Hodogaya Chemical Industry] 8%
Spiron Violet C-RH [Hodogaya Chemical Industry] 4%
Chromophtal Blue A-3R [Ciba-Geigy] 8%
Polyvinyl butyral BL-1 [Sekisui Chemical] 4%
Hi Rack 110H [Hitachi Chemical] 8%
9% polypropylene glycol (average molecular weight: 2000)
Phosphate ester: Plysurf A208B 1.47%
Amine compound: polyoxyethylene alkylamine (AMIE)
T105) 1.03%
3-methoxy, 3-methyl, 1-butanol 56.5%
(Example 4)
Spiron Violet C-RH [Hodogaya Chemical Industry] 10%
Chromophtal Violet B [Ciba-Geigy] 5%
Polyvinyl butyral BL-S [manufactured by Sekisui Chemical] 3%
Hi Rack 110H [Hitachi Chemical] 12%
9% polypropylene glycol (average molecular weight: 2000)
Phosphate ester: Phosphanol LB-400 1.46%
Amine compound: polyoxyethylene oleylamine (TAMN)
O-5) 1.04%
3-methoxy, 3-methyl, 1-butanol 58.5%
(Comparative Example 1)
Carbon black # 25 [Mitsubishi Chemical] 10%
Polyvinyl butyral BL-S [manufactured by Sekisui Chemical] 5%
YP90L [Made by Yashara Chemical] 8%
Phosphate ester: Plysurf A208B 1.47%
Amine compound: polyoxyethylene alkylamine (AMIE)
T105) 1.03%
3-methoxybutanol 5%
3-methoxy, 3-methyl, 1-butanol 69.5%
(Comparative Example 2)
Spiron Violet C-RH [Hodogaya Chemical Industry] 8%
Spiron Yellow C-GNH [Hodogaya Chemical Industry] 5%
Printex # 35 [made by Degussa] 8%
Polyvinyl butyral BL-1 [Sekisui Chemical] 4%
Hi Rack 110H [Hitachi Chemical] 12%
Phosphate ester: Phosphanol LB-400 1.46%
Amine compound: polyoxyethylene oleylamine (TAMN)
O-5) 1.04%
3-methoxybutanol 5%
3-methoxy-, 3-methyl, 1-butanol 55.5%
(Comparative Example 3)
Spiron Blue C-RH [Hodogaya Chemical Industry] 8%
Spiron Violet C-RH [Hodogaya Chemical Industry] 4%
Chromophtal Blue A-3R [Ciba-Geigy] 8%
Polyvinyl butyral BL-1 [Sekisui Chemical] 4%
Hi Rack 110H [Hitachi Chemical] 8%
Castor oil derivative 9%
Phosphate ester: Plysurf A208B 1.47%
Amine compound: polyoxyethylene alkylamine (AMIE)
T105) 1.03%
3-methoxy, 3-methyl, 1-butanol 56.5%
(Comparative Example 4)
Spiron Violet C-RH [Hodogaya Chemical Industry] 10%
Chromophtal Violet B [Ciba-Geigy] 5%
Polyvinyl butyral BL-S [manufactured by Sekisui Chemical] 3%
Hi Rack 110H [Hitachi Chemical] 12%
Polyethylene glycol (average molecular weight 200) 9%
Phosphate ester: Phosphanol LB-400 1.46%
Amine compound: polyoxyethylene oleylamine (TAMN)
O-5) 1.04%
3-methoxy, 3-methyl, 1-butanol 58.5%
The inks obtained in Examples and Comparative Examples were filled as described above, and the following evaluation tests were performed.
[0044]
The ballpoint pen used in the test has a polypropylene tube with an inner diameter of 1.60 mm and a stainless steel tip (the ball is a cemented carbide and has a diameter of 1.0 mm). After filling, the following evaluation is performed after 30 minutes at 25 ° C. and 65%.
1) Evaluation of writing blur (sensory evaluation):
The character "Mitsubishi" is written, and determination is made based on the degree of character blurring.
[0045]
Hardly blurred (can be written after the first or second line of "three"); ◎
Slightly blurred (the second line of "three" is slightly blurred, but not blurred thereafter);
A little more (not faint after the "ryou");
Very many items (“Ryomi” cannot be written to the end); ×
And
2) Evaluation of writing blur (mechanical evaluation):
The pen was set at 60 ° under the conditions of 25 ° C. and 65%, a load of 200 g was applied, the paper in contact was moved at a speed of 2 m / min, and the written lines were observed. At that time, measure the distance of the drawing line starting to write from the starting point. Five pens were prepared and the average value was used as the measured value.
[0046]
Measurement value ≦ 10 mm: ◎
10mm <measured value ≦ 50mm: ○
50 <measured value ≦ 100mm: △
100 <measured value: ×
3) Short-time write-out evaluation (sensory evaluation):
The character "Mitsubishi" is written, and determination is made based on the degree of character blurring.
[0047]
After the evaluation of 1), the same test is performed for 1 to 60 minutes (1, 3, 5, 7, 10, 20 minutes). At this time, the test is continued without wiping the pen tip.
[0048]
There is almost no blur under all conditions (it can be written after the first or second line of "three"); ◎
Slightly blurred in 1 to 20 minutes (second line of "three" is slightly blurred, but not blurred thereafter);
Those in which blurring occurs relatively in 1 to 20 minutes (not blurred after “Ryobi”);
Extremely blurred between 1 and 20 minutes ("Rishi" cannot be written to the end); ×
[0049]
[Table 1]
Figure 2004107598
[0050]
As is clear from the above results, the ink compositions of Examples 1 to 4 which fall within the scope of the present invention are more likely to be blurred at the time of writing than the ink compositions of Comparative Examples 1 to 4 which fall outside the scope of the present invention. It was found to be very excellent, and the handwriting was soft and smooth.
[0051]
【The invention's effect】
According to the present invention, unlike the conventional method, there is provided an ink composition for a ballpoint pen, which is capable of suppressing writing blur at the time of writing for a short time or a long time and making it possible to obtain a soft and smooth writing feel. Is done.

Claims (4)

少なくとも色材、樹脂、リン酸エステル中和物、ポリプロピレングリコールを含み、25℃での蒸気圧が0.001mmHg以上であるアルコール、多価アルコール、グリコールエーテルから選ばれる溶剤を全溶剤の50%以上占める主溶剤として含むことを特徴とするボールペン用油性インキ組成物。A solvent selected from alcohols, polyhydric alcohols, and glycol ethers containing at least a coloring material, a resin, a phosphate ester neutralized product, and a polypropylene glycol and having a vapor pressure at 25 ° C. of 0.001 mmHg or more, at least 50% of the total solvent An oil-based ink composition for a ballpoint pen, characterized in that the oil-based ink composition is contained as a main solvent. グリコールエーテルが下記化学構造式(1)
Figure 2004107598
の溶剤である請求項1記載のボールペン用油性インキ組成物。
The glycol ether has the following chemical structural formula (1)
Figure 2004107598
The oil-based ink composition for a ball-point pen according to claim 1, which is a solvent of the formula (1).
ポリプロピレングリコールは、分子量が1,000以上のものであり、添加量として0.01重量%〜10重量%であることを特徴とする請求項1又は2記載のボールペン用油性インキ組成物。The oil-based ink composition for ball-point pens according to claim 1 or 2, wherein the polypropylene glycol has a molecular weight of 1,000 or more and is added in an amount of 0.01 to 10% by weight. 色材は、顔料あるいは顔料と染料併用であることを特徴とする請求項1,2又は3に記載のボールペン用油性インキ組成物。The oil-based ink composition for a ball-point pen according to claim 1, 2, or 3, wherein the coloring material is a pigment or a combination of a pigment and a dye.
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