JP2004106679A - 鉄道信号保安システムの連動装置 - Google Patents

鉄道信号保安システムの連動装置 Download PDF

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Abstract

【課題】あらゆる動作条件下における連動装置の動作を一定の基準で確実にかつリアルタイムに検証できる検証機能を備えた鉄道信号保安システムの連動装置を提供する。
【解決手段】連動論理演算手段10は、制御装置1からの制御指示情報および現場機器2からの現場機器状態情報に基づいて現場機器2に連動論理演算制御出力を出力する。このとき、連動論理演算制御出力に異常が有るか無いかを連動論理演算制御出力検証手段20が逐一かつリアルタイムに検証する。これにより極めて多岐にわたる動作条件下における連動装置100の動作を、検証員の知識や技量に左右されることなしに確実に検証することができる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は,鉄道の信号保安システムを構成する軌道回路や転てつ器および信号機等の多数の現場機器を相互に関連づけて制御するための連動装置に関し、より詳しくは、極めて多岐にわたる動作条件下での動作を一定の基準でかつリアルタイムに検証できる検証機能を備えた連動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、鉄道分野においては輸送業務を安全かつ効率的に行うために信号保安システムが用いられているが、この信号保安システムを構成する軌道回路や転てつ器および信号機等の多数の現場機器を相互に関連づけて制御するために連動装置が用いられている。
【0003】
この連動装置の動作条件は、端末装置やCTC装置から入力する制御指示情報と現場機器の作動状態との組み合わせとなるため極めて多岐にわたる。
しかしながら、鉄道輸送の安全性を確保するためには、連動装置がいかなる動作条件下においても常に正常に動作することが保証されなければならない。
【0004】
そこで、極めて多岐にわたる動作条件下における連動装置の動作を検証するべく、連動装置を製造する工場においては、端末装置やCTC装置、現場機器等の動作を模擬する装置を使用した機能試験を実施している。
【0005】
また、新規に製造した連動装置を駅に設置して試運転を行うことにより、端末装置やCTC装置および現場機器等から連動装置に対して実際に情報を入力し、それに対して連動装置が正常に動作するか否かを検証している。
さらに、連動装置の入出力データを確認する他、同じ駅で実際に運用されている他の連動装置から出力される制御出力と試運転する連動装置から出力される制御出力とを比較し、両者に相違がないことを確認する等の検証方法もとられている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述のように連動装置を駅に設置して試運転する動作検証においては、得られた大量の入出力データを個別に検証しなければならない。
このとき、従来は検証員が現場から採取してきた大量のデータをバッチ処理的にチェックしていたので異常箇所の発見に時間がかかるばかりでなく、検証作業の品質が検証員個人の知識の深さや注意深さ等に依存するおそれもあった。
【0007】
一方,経年変化に伴って現場機器の動作には劣化が生じるが、従来の連動装置はこのような現場機器の動作の劣化を検知する機能を全く備えていない。
【0008】
そこで本発明の目的は、上述した従来技術が有する問題点を解消し、あらゆる動作条件下において連動装置の動作を一定の基準で確実にかつリアルタイムに検証できるばかりでなく、連動装置の動作異常や現場機器の動作劣化に伴う異常等が発生したときにはその旨を示す警報および関連データを直ちに送出する機能を有した鉄道信号保安システムの連動装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決する請求項1に記載の手段は、制御装置から入力する制御指示情報および現場機器から入力する現場機器状態情報に基づいて複数の前記現場機器を相互に関連づけて制御する鉄道信号保安システムの連動装置であって、
入力した前記制御指示情報および前記現場機器状態情報に基づいて前記現場機器に出力する連動論理演算制御出力を連動論理演算する連動論理演算手段と、
前記連動論理演算制御出力と検証用制御出力とを比較することにより前記連動論理演算制御出力の異常の有無を検証する検証手段と、
を備えることを特徴とする。
【0010】
すなわち、請求項1に記載の連動装置は、連動論理演算手段が現場機器に対して出力する連動論理演算制御出力の異常の有無を検証する検証手段を備えているから、連動装置が正常に動作するか否かを連動装置が動作するときに逐一かつリアルタイムに検証することができる。
また、連動論理演算制御出力の異常の有無を検証用制御出力を基準として検証手段が検証するので、検証員の知識や技量に左右されることなしに連動装置の動作を一定の基準で確実に検証することができる。
さらに、連動論理演算制御出力の異常の有無を検証する際に用いる基準値を変更することにより、検証精度を自在に調整することもできる。
【0011】
請求項2に記載の手段は、請求項1に記載の連動装置において、
前記検証手段が、
入力する前記制御指示情報および前記現場機器状態情報に対応して前記連動論理演算手段がそれぞれ出力すべき前記連動論理演算制御出力を検証用制御出力として記憶する検証用制御出力記憶部と、
入力した前記制御指示情報および前記現場機器状態情報に対応する前記検証用制御出力を選択して前記検証用制御出力記憶部から取り出す検証用制御出力処理部と、
前記連動論理演算手段が出力した前記連動論理演算制御出力と選択された前記検証用制御出力とを比較することにより前記連動論理演算制御出力の異常の有無を検証する制御出力検証部と、を有することを特徴とする。
【0012】
すなわち請求項2に記載の連動装置は、連動論理演算手段が出力した連動論理演算制御出力の異常の有無を検証する基準としての検証用制御出力を、検証用制御出力記憶部から選択的に取り出すことにより得るものである。
このとき、入力する制御指示情報および現場機器状態情報の組み合わせである動作条件に対応する検証用制御出力を検証用制御出力記憶部が記憶し、かつ入力した制御指示情報と現場機器状態情報に対応する検証用制御出力を検証用制御出力処理部が選択して検証用制御出力記憶部から取り出すから、所定の動作条件下における連動装置の動作を確実に検証することができる。
また、検証用制御出力記憶部に記憶させる検証用制御出力のデータ量を増やすことにより、連動装置の動作をきめ細かく検証することができる。
【0013】
請求項3に記載の手段は、請求項2に記載の連動装置において、
前記検証用制御出力記憶部が、入力する前記制御指示情報と前記現場機器状態情報および前記連動論理演算手段の内部情報に対応して前記連動論理演算手段が出力すべき前記連動論理演算制御出力を検証用制御出力として記憶し、
前記検証用制御出力処理部が、入力した前記制御指示情報と前記現場機器状態情報および前記連動論理演算手段の内部情報に対応する前記検証用制御出力を選択し前記検証用制御出力データ記憶部から取り出す、ことを特徴とする。
【0014】
すなわち請求項3に記載の連動装置においては、制御指示情報および現場機器状態情報に加えて連動論理演算手段の内部情報をも考慮した動作条件に対応する検証用制御出力を検証用制御出力記憶部が記憶している。
これにより、より一層詳細に規定した動作条件下において連動装置の動作を検証することができる。
【0015】
請求項4に記載の手段は、請求項1に記載の連動装置において、
前記検証手段が、
入力した前記制御指示情報および前記現場機器状態情報に基づいて前記連動論理演算手段とは異なるアルゴリズムにより検証用制御出力を連動論理演算する検証用連動論理演算部と、
前記連動論理演算制御出力と前記検証用制御出力とを比較することにより前記連動論理演算制御出力の異常の有無を検証する制御出力検証部と、を有することを特徴とする。
【0016】
すなわち請求項4に記載の連動装置は、連動論理演算手段が出力した連動論理演算制御出力の異常の有無を検証する基準としての検証用制御出力を、連動論理演算手段とは異なるアルゴリズムにより連動論理演算する検証用連動論理演算部から得るものである。
これにより、例えば連動論理演算手段の演算アルゴリズムを改修する場合に、検証用連動論理演算部に改修前の演算アルゴリズムを設定しておけば、演算アルゴリズムの改修によって連動装置の動作に変化が生じたか否かを直ちに検証することができる。
【0017】
請求項5に記載の手段は、請求項1に記載の連動装置において、
前記検証手段が、
入力した前記制御指示情報および前記現場機器状態情報に基づいて他の連動装置が前記現場機器に対し出力する制御出力を前記検証用制御出力として入力するとともに、
前記連動論理演算制御出力と前記検証用制御出力とを比較することにより前記連動論理演算制御出力の異常の有無を検証する制御出力検証部を有する、ことを特徴とする。
【0018】
すなわち請求項5に記載の連動装置は、連動論理演算手段が出力した連動論理演算制御出力の異常の有無を検証する基準としての検証用制御出力を、他の連動装置が現場機器に対し出力する制御出力とするものである。
これにより、新規に製造した連動装置を駅に設置して試運転を行う際に、同じ駅に既に設置されている他の連動装置と同等の制御出力を新規に製造した連動装置が出力できる否かをリアルタイムに検証することができる。
【0019】
請求項6に記載の手段は、請求項2乃至5のいずれかに記載の連動装置において、
前記制御出力検証手段が前記連動論理演算制御出力に異常有りと判別した場合に、前記連動論理演算制御出力に代えて前記検証用制御出力を制御出力として選択し前記現場機器に出力する制御出力選択手段、を備えることを特徴とする。
【0020】
すなわち請求項6に記載の連動装置によれば、連動論理演算手段が出力した連動論理演算制御出力に異常が認められた場合には、その連動論理演算制御出力が現場機器に出力されることを防止するとともに、正常な制御出力である検証用制御出力を現場機器に出力するので、現場機器を正常に動作させることができる。
【0021】
請求項7に記載の手段は、請求項2乃至5のいずれかに記載の連動装置において、
前記制御出力選択手段が、
前記連動論理演算手段が前記現場機器に対して出力した前記連動論理演算制御出力を前記制御指示情報および前記現場機器状態情報に対応させて逐次記憶する連動論理演算制御出力記憶部と、
入力した前記制御指示情報および前記現場機器状態情報に対応する前記連動論理演算制御出力を選択して前記連動論理演算制御出力記憶部から取り出す連動論理演算制御出力処理部と、を有し、
前記制御出力検証手段が前記連動論理演算出力に異常有りと判別した場合に、前記制御出力選択手段は、
入力した前記制御指示情報および前記現場機器状態情報に対応して前記連動論理演算手段が以前に出力し前記連動論理演算制御出力記憶部に記憶されている前記連動論理演算制御出力を選択して前記現場機器に出力する、
ことを特徴とする。
【0022】
すなわち請求項7に記載の連動装置によれば、連動論理演算手段が今回出力した連動論理演算制御出力に異常が認められた場合に、その連動論理演算制御出力が現場機器に出力されることを防止するとともに、連動論理演算手段が以前に出力した正常な連動論理演算制御出力を現場機器に出力することができるので、現場機器を正常に動作させることができる。
【0023】
請求項8に記載の手段は、請求項1乃至7のいずれかに記載の連動装置において、前記制御出力検証手段が前記連動論理演算制御出力に異常有りと判別した場合に警報を出力する異常警報出力手段、をさらに備えることを特徴とする。
【0024】
すなわち請求項8に記載の連動装置によれば、連動論理演算手段が出力した連動論理演算制御出力に異常が認められた場合には直ちに異常警報が出力されるので、連動装置に異常が生じた場合に取るべき対応策や原因の究明等を迅速に行うことができる。
なお、異常発生時に出力される警報は、電子ネットワーク若しくは携帯電話等の通信機器を介して担当者に送信することもできる。
【0025】
請求項9に記載の手段は、
制御装置から入力する制御指示情報および現場機器から入力する現場機器状態情報に基づいて複数の前記現場機器を相互に関連づけて制御する鉄道信号保安システムの連動装置であって、
入力した前記制御指示情報および前記現場機器状態情報に基づいて前記現場機器に出力する連動論理演算制御出力を連動論理演算する連動論理演算手段と、
前記連動論理演算制御出力に対する前記現場機器の応答特性を検証する現場機器応答特性検証手段と、
を備えることを特徴とする。
【0026】
すなわち請求項9に記載の連動装置は、連動論理演算制御出力に対する現場機器の応答特性を検証するための検証手段を備えているから、現場機器の故障や経年変化に起因する動作異常の発生を連動装置側でリアルタイムに検知することができる。
また、現場機器の応答特性を検証手段によって一定の基準でかつリアルタイムに検証するので、検証員の知識や技量に左右されることなしに現場機器の応答特性を確実に検証することができる。
さらに、現場機器の応答特性を検証する際に用いる基準値を変更することにより、検証精度を自在に調整することができる。
【0027】
請求項10に記載の手段は、請求項9に記載の連動装置において、
前記現場機器応答特性検証手段が、
特定の前記現場機器状態情報を出力している前記現場機器に特定の前記連動論理演算制御出力が入力したときに前記現場機器が応答して出力すべき現場機器応答データを、前記特定の連動論理演算制御出力および前記特定の現場機器状態情報に対応させて検証用現場機器応答データとして記憶する検証用現場機器応答データ記憶部と、
入力した前記連動論理演算制御出力および前記現場機器状態情報に対応する前記検証用現場機器応答データを選択して前記検証用現場機器応答データ記憶部から取り出す検証用現場機器応答データ処理部と、
前記連動論理演算制御出力に応答して前記現場機器が出力した現場機器応答データと選択された前記検証用現場機器応答データとを比較することにより前記現場機器応答データの異常の有無を検証する現場機器応答データ検証部と、
を有することを特徴とする。
【0028】
すなわち請求項10に記載の連動装置は、連動論理演算制御出力に対する現場機器の応答特性の異常の有無を検証する基準としての検証用現場機器応答データを、検証用現場機器応答データ記憶部から選択的に取り出すことにより得るものである。
このとき、連動論理演算制御出力と現場機器状態情報とに対応する検証用現場機器応答データを検証用現場機器応答データ記憶部が記憶し、かつ入力した連動論理演算制御出力と現場機器状態情報とに対応する検証用現場機器応答データを検証用現場機器応答データ処理部が選択して検証用現場機器応答データ記憶部から取り出すから、現場機器の応答特性を確実に検証することができる。
また、検証用現場機器応答データ記憶部に記憶させる検証用現場機器応答データのデータ量を増やすことにより、あらゆる動作条件下における現場機器の応答特性をきめ細かく検証することができる。
【0029】
請求項11に記載の手段は、請求項10に記載の連動装置に、
前記連動論理演算制御出力に応答して前記現場機器が出力した現場機器応答データと前記検証用現場機器応答データとの偏差を、前記現場機器状態情報および前記連動論理演算制御出力に対応させて現場機器応答特性偏差データとして逐次記憶する現場機器応答特性偏差データ記憶部と、
入力した前記現場機器状態情報および前記連動論理演算制御出力に対応する前記偏差データを選択して前記偏差データ記憶部から取り出す現場機器応答特性偏差データ処理部と、
前記連動論理演算制御出力に応答して前記現場機器が今回出力した現場機器応答データと前記検証用現場機器応答データとの偏差を、前記現場機器応答特性偏差データ処理部が前記現場機器応答特性偏差データ記憶部から取り出した以前の前記現場機器応答特性偏差データと比較することにより、前記現場機器の応答特性の劣化が増加しているか否かを検証する現場機器応答特性劣化検証部と、
前記現場機器の応答特性の劣化が増加していると前記現場機器応答特性劣化検証部が判別したときに現場機器劣化警報を出力する現場機器劣化警報出力部と、を有する現場機器劣化警報出力手段をさらに設けたことを特徴とする。
【0030】
すなわち請求項11に記載の連動装置によれば、連動論理演算制御出力に対する現場機器の応答特性が現場機器の経年変化等によって次第に劣化しつつあることを連動装置側で確実に検出できるから、現場機器が故障して動作不能となる前に対応することができる。
なお、現場機器の応答特性に異常が見出されたときに出力される劣化警報は、電子ネットワーク若しくは携帯電話等の通信機器を介して担当者に送信することもできる。
【0031】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る鉄道信号保安システムの連動装置の各実施形態を、図1乃至図11を参照して詳細に説明する。なお、以下の説明においては、同一の部分には同一の参照符号を用いる。
【0032】
第1実施形態
まず最初に図1および図2を参照し、本発明に係る第1実施形態の鉄道信号保安システムの連動装置について説明する。
【0033】
図1に示した鉄道信号保安システムの連動装置100は、端末装置やCTC装置等の制御装置1から入力する制御指示情報と軌道回路や転てつ器および信号機等の現場機器2から入力する現場機器状態情報とに基づいて、複数の現場機器2を相互に関連づけて制御するためのもので、連動論理演算手段10と連動論理演算制御出力検証手段20とを備えている。
【0034】
連動論理演算手段10は、制御装置1から入力する制御指示情報と現場機器2から入力する現場機器状態情報および自身の内部情報を予め定められた連動論理に基づいて演算処理し、その演算結果としての連動論理演算制御出力を現場機器2および連動論理演算制御出力検証手段20に出力する。
【0035】
連動論理演算制御出力検証手段20は、制御指示情報と現場機器状態情報および連動論理演算制御出力に加えて連動論理演算手段10の内部情報が入力すると、連動論理演算制御出力と検証用制御出力とを比較することにより連動論理演算制御出力に異常が有るか無いかを検証する。
【0036】
このとき連動論理演算制御出力検証手段20は、、図2に示したように検証用制御出力記憶部21と検証用制御出力処理部22および制御出力検証部23を有している。
【0037】
検証用制御出力記憶部21は、制御指示情報と現場機器状態情報および連動論理演算手段10の内部情報に基づいて連動論理演算手段10が出力すべき連動論理演算制御出力を検証用制御出力として、制御指示情報と現場機器状態情報および連動論理演算手段10の内部情報のあらゆる組み合わせに対応させて記憶している。
【0038】
検証用制御出力処理部22は、制御指示情報と現場機器状態情報および連動論理演算手段10の内部情報が入力すると、これらの組み合わせに対応する検証用制御出力を選択して検証用制御出力記憶部21から取り出し、制御出力検証部23に出力する。
【0039】
制御出力検証部23は、連動論理演算手段10から入力する連動論理演算制御出力と検証用制御出力処理部22から入力する検証用制御出力とを比較することにより、連動論理演算手段10が出力した連動論理演算制御出力に異常が有るか無いかを検証する。
なお、検証用制御出力に対する連動論理演算制御出力の偏差が基準値を超えた場合に、連動論理演算制御出力には異常が有ると判別する。
【0040】
制御出力検証部23による検証結果は、入力した制御指示情報と現場機器状態情報および連動論理演算手段10の内部情報、連動論理演算手段10が出力した連動論理演算制御出力、検証に用いた検証用制御出力等をそれぞれ対応させた出力リストとして出力される。
【0041】
すなわち本第1実施形態の鉄道信号保安システムの連動装置100は、連動論理演算手段10が現場機器2に出力する連動論理演算制御出力に異常が有るか無いかを、この連動装置100が動作するときに、連動論理演算制御出力検証手段20が逐一かつリアルタイムに検証するものである。
このとき、検証用制御出力記憶部21には、制御装置1から入力する制御指示情報および現場機器2から入力する現場機器状態情報に加えて連動論理演算手段10の内部情報をも考慮した、あらゆる動作条件に対応する検証用制御出力が記憶されている。
これにより、本第1実施形態の連動装置100によれば、極めて多岐にわたる動作条件下における全ての動作を確実に検証することができる。
また、連動論理演算制御出力の異常の有無を制御出力検証手段20が検証するので、検証員の知識や技量に左右されることなしに、この連動装置100の動作を確実に検証することができる。
さらに、連動論理演算制御出力の異常の有無を検証する際に用いる基準値を変更することにより、検証精度を自在に調整することができる。
【0042】
第2実施形態
次に図3を参照し、本発明に係る第2実施形態の鉄道信号保安システムの連動装置について説明する。
【0043】
本第2実施形態の鉄道信号保安システムの連動装置200は、上述した第1実施形態の鉄道信号保安システムの連動装置100における連動論理演算制御出力検証手段20のみを変更したものである。
すなわち、本第2実施形態における連動論理演算制御出力検証手段20は、検証用連動論理演算部24と制御出力検証部25とを有している。
【0044】
検証用連動論理演算部24は、入力する制御指示情報と現場機器状態情報および連動論理演算手段10の内部情報を上述した連動論理演算手段10とは異なるアルゴリズムに基づいて演算処理し、その演算結果を検証用制御出力として制御出力検証部25に出力する。
【0045】
制御出力検証部25は、上述した第1実施形態における制御出力検証部23と全く同様に、連動論理演算手段10から入力する連動論理演算制御出力と検証用連動論理演算部24から入力する検証用制御出力とを比較することにより、連動論理演算手段10が出力した連動論理演算制御出力に異常が有るか無いかを検証する。
【0046】
これにより、例えば連動論理演算手段10の演算アルゴリズムを改修する場合に、検証用連動論理演算部24に改修前の演算アルゴリズムを設定しておけば、演算アルゴリズムの改修によって連動装置の動作に変化が生じたか否かを直ちに検証することができる。
【0047】
第3実施形態
次に図4を参照し、本発明に係る第3実施形態の鉄道信号保安システムの連動装置について説明する。
【0048】
本第3実施形態の鉄道信号保安システムの連動装置300は、上述した第1実施形態の連動論理演算制御出力検証手段20のみを変更したものである。
すなわち、本第3実施形態における連動論理演算制御出力検証手段20が有する制御出力検証部26には、他の連動装置3が出力する連動論理演算制御出力が入力する。
なお他の連動装置3が備える図示されない連動論理演算手段には、連動論理演算手段10に入力するものと全く同一の制御指示情報および現場機器状態表示情報が入力する。
【0049】
これにより、新規に開発した本第3実施形態の連動装置300を駅に設置して試運転を行う際に、同じ駅に既に設置されている他の連動装置と同等の制御出力をこの連動装置300が出力できる否かを、リアルタイムに検証することができる。
【0050】
第4実施形態
次に図5を参照し、本発明に係る第4実施形態の鉄道信号保安システムの連動装置について説明する。
【0051】
本第4実施形態の鉄道信号保安システムの連動装置400は、上述した第1実施形態の連動装置100に制御出力選択手段30を追加したものである。
【0052】
この制御出力選択手段30には、連動論理演算手段10から連動論理演算制御出力が入力するとともに、連動論理演算制御出力検証手段20から検証用制御出力および制御出力検証結果が入力する。
そして「連動論理演算手段10が出力した連動論理演算制御出力には異常が有る」ことを示す制御出力検証結果が連動論理演算制御出力検証手段20から入力すると、この制御出力選択手段30は、連動論理演算手段10が出力した連動論理演算制御出力に代えて、連動論理演算制御出力検証手段20が出力した検証用制御出力を選択して現場機器2に出力する。
【0053】
すなわち本第4実施形態の鉄道信号保安システムの連動装置400によれば、連動論理演算手段10が出力した連動論理演算制御出力に異常が認められた場合には、その連動論理演算制御出力が現場機器2に出力されることを防止できるとともに、正常な制御出力である検証用制御出力を現場機器2に出力できるので、現場機器2を正常に動作させることができる。
【0054】
第5実施形態
次に図6を参照し、本発明に係る第5実施形態の鉄道信号保安システムの連動装置について説明する。
【0055】
本第5実施形態の鉄道信号保安システムの連動装置500は、上述した第4実施形態の鉄道信号保安システムの連動装置400における制御出力選択手段30のみを変更したものである。
すなわち、本第5実施形態における制御出力選択手段30は、連動論理演算制御出力記憶部31と連動論理演算制御出力処理部32および制御出力処理部33を有している。
【0056】
連動論理演算制御出力記憶部31は、連動論理演算手段10が現場機器2に対して出力した連動論理演算制御出力を、制御指示情報および現場機器状態情報に対応させて逐次記憶する。
これにより、この連動論理演算制御出力記憶部31には、連動論理演算手段10が現場機器2に対して以前に出力した少なくとも一つの連動論理演算制御出力が記憶される。
【0057】
連動論理演算制御出力処理部32は、入力した制御指示情報および現場機器状態情報に対応する連動論理演算制御出力を、連動論理演算制御出力記憶部31から取り出して制御出力処理部33に出力する。
すなわち、制御出力処理部33には、今回入力した制御指示情報および現場機器状態情報と同一の制御指示情報および現場機器状態情報に対応して連動論理演算手段10が前回出力した連動論理演算制御出力が出力される。
なお、この連動論理演算制御出力処理部32は、連動論理演算手段10から入力する連動論理演算出力を、制御指示情報および現場機器状態情報に対応させて連動論理演算制御出力記憶部31に記憶させる役割をも果たしている。
【0058】
制御出力処理部33には、連動論理演算手段10から連動論理演算制御出力が入力するとともに、連動論理演算制御出力検証手段20から検証用制御出力および制御出力検証結果が入力する。
そして「連動論理演算手段10が出力した連動論理演算制御出力には異常が有る」ことを示す制御出力検証結果が連動論理演算制御出力検証手段20から入力すると、この制御出力処理部33は、連動論理演算手段10が出力した連動論理演算制御出力に代えて、今回入力した制御指示情報および現場機器状態情報と同一の制御指示情報および現場機器状態情報に対応して連動論理演算手段10が前回出力した連動論理演算制御出力を現場機器2に出力する。
【0059】
すなわち、本第5実施形態の連動装置500によれば、連動論理演算手段10が今回出力した連動論理演算制御出力に異常が認められた場合に、この異常な連動論理演算制御出力が現場機器2に出力されることを防止できるとともに、連動論理演算手段10が以前に出力した正常な連動論理演算制御出力を現場機器2に出力することができるので、現場機器2を正常に動作させることができる。
【0060】
第6実施形態
次に図7を参照し、本発明に係る第7実施形態の鉄道信号保安システムの連動装置について説明する。
【0061】
本第6実施形態の鉄道信号保安システムの連動装置600は、前述した第1実施形態の鉄道信号保安システムの連動装置100に、異常警報出力手段40を追加したものである。
【0062】
異常警報出力手段40は、連動論理演算制御出力検証手段20から「連動論理演算手段10が出力した連動論理演算制御出力に異常が有る」ことを示す検証結果が入力すると、電子ネットワーク若しくは携帯電話等の通信機器を介して直ちに担当者に対して異常警報を送信する。
【0063】
これにより、本第6実施形態の鉄道信号保安システムの連動装置600によれば、連動装置600に異常が生じた原因の究明を迅速に開始することができる。
【0064】
第7実施形態
次に図8および図9を参照し、本発明に係る第7実施形態の鉄道信号保安システムの連動装置について説明する。
【0065】
図8に示した鉄道信号保安システムの連動装置700は、端末装置やCTC装置等の制御装置1から入力する制御指示情報と軌道回路や転てつ器および信号機等の現場機器2から入力する現場機器状態情報とに基づいて複数の現場機器2を相互に関連づけて制御するためのもので、連動論理演算手段10と現場機器応答特性検証手段50とを備えている。
【0066】
連動論理演算手段10は、制御装置1から入力する制御指示情報と現場機器2から入力する現場機器状態情報および自身の内部情報を予め定められた連動論理に基づいて演算処理し、その演算結果としての連動論理演算制御出力を現場機器2におよび現場機器応答特性検証手段50に出力する。
【0067】
現場機器応答特性検証手段50は、制御指示情報と現場機器状態情報および連動論理演算制御出力に加えて現場機器応答データが入力すると、入力した現場機器応答データと検証用現場機器応答データとを比較することにより、現場機器の応答特性に異常が有るか無いかを検証する。
【0068】
図9に示したように、現場機器応答特性検証手段50は、検証用現場機器応答データ記憶部51と検証用現場機器応答データ処理部52および現場機器応答データ検証部53とを有している。
【0069】
検証用現場機器応答データ記憶部51は、特定の現場機器状態情報を出力している現場機器2に特定の連動論理演算制御出力が入力したときに現場機器2が応答して出力すべき現場機器応答データを、特定の連動論理演算制御出力および特定の現場機器状態情報に対応させて検証用現場機器応答データとして記憶している。
【0070】
検証用現場機器応答データ処理部52は、入力した連動論理演算制御出力および現場機器状態情報に対応する検証用現場機器応答データを選択して検証用現場機器応答データ記憶部51から取り出し、現場機器応答データ検証部53に出力する。
なお、この検証用現場機器応答データ処理部52は、連動論理演算手段10から入力する連動論理演算制御出力を、制御指示情報および現場機器状態情報に対応させて検証用現場機器応答データ記憶部51に記憶させる役割をも果たしている。
【0071】
現場機器応答データ検証部53は、現場機器2から入力した現場機器応答データと検証用現場機器応答データ処理部52から入力する検証用現場機器応答データとを比較することにより、現場機器2が出力した現場機器応答特性に異常が有るか無いかを検証する。
なお、検証用現場機器応答データに対する実際の現場機器応答データの偏差が基準値を超えた場合に、現場機器応答特性に異常が有ると判別する。
【0072】
現場機器応答データ検証部53による検証結果は、入力した制御指示情報と現場機器状態情報および現場機器応答データ、連動論理演算手段10が出力した連動論理演算制御出力、検証に用いた検証用現場機器応答データ等をそれぞれ対応させた出力リストとして出力される。
【0073】
すなわち本第7実施形態の鉄道信号保安システムの連動装置700によれば、連動論理演算手段10が現場機器2に対して出力した連動論理演算制御出力に対する現場機器2の応答特性に異常が有るか無いかを、この連動装置700が動作するときに逐一かつリアルタイムに検証することができる。
このとき、検証用現場機器応答データ記憶部51には、制御装置1から入力する制御指示情報と現場機器2から入力する現場機器状態情報および連動論理演算手段10から入力する連動論理演算制御出力のあらゆる組み合わせを考慮した動作条件に対応する検証用現場機器応答データが記憶されている。
これにより、本第7実施形態の連動装置700によれば、あらゆる動作条件下において現場機器2の応答特性を確実に点検できる。
また、現場機器2の応答特性の異常の有無を現場機器応答特性検証手段50が検証するので、検証員の知識や技量に左右されることなしに、現場機器2の動作を確実に検証することができる。
さらに、現場機器2の応答特性の異常の有無を検証する際に用いる基準値を変更することにより、検証精度を自在に調整することができる。
【0074】
第8実施形態
次に図10および図11を参照し、本発明に係る第8実施形態の鉄道信号保安システムの連動装置について説明する。
【0075】
図10および図11に示した鉄道信号保安システムの連動装置800は、上述した第7実施形態の連動装置700に現場機器劣化警報出力手段60を追加したものである。
【0076】
この現場機器劣化警報出力手段60は、図11に示したように現場機器応答特性偏差データ記憶部61と現場機器応答特性偏差データ処理部62、現場機器応答特性偏差検証部63および現場機器劣化警報出力部64を有している。
【0077】
現場機器応答特性偏差データ記憶部61は、現場機器2が連動論理演算制御出力に応答して出力した現場機器応答データと上述した第7実施形態における検証用現場機器応答データとの偏差を、現場機器2が出力した現場機器状態情報と現場機器2に入力した連動論理演算制御出力とに対応させて、現場機器応答特性偏差データとして逐次記憶する。
すなわち、この現場機器応答特性偏差データ記憶部61には、現場機器2がどのような状態にあったときに(現場機器状態情報)、連動論理演算手段10からどのような連動論理演算制御出力が入力した結果、現場機器2がどのような応答データを出力し、それが検証用応答データに対してどれだけずれていたかが(偏差データ)、経時的に連続して記憶される。
【0078】
現場機器応答特性偏差データ処理部62は、現場機器2から入力した現場機器状態情報と連動論理演算手段10から入力した連動論理演算制御出力に対応する偏差データを、現場機器応答特性偏差データ記憶部61から取り出す。
なお、取り出される偏差データは経時的に並べられた複数のデータ、若しくは時点が最も近い偏差データとすることができる。
また、この現場機器応答特性偏差データ処理部62は、現場機器2から入力する現場機器応答データと前記現場機器応答特性検証手段50から入力する検証用現場機器応答データとの偏差を算出するとともに、算出した値を偏差データとして、現場機器状態情報および連動論理演算制御出力に対応させて現場機器応答特性偏差データ記憶部61に記憶させる役割をも果たしている。
【0079】
現場機器応答特性偏差検証部63は、現場機器2が今回出力した現場機器応答データと検証用現場機器応答データとの偏差と、現場機器応答特性偏差データ記憶部61から取り出された過去の偏差データとを比較する。
そして、現場機器2が今回出力した現場機器応答データと検証用現場機器応答データとの偏差が、過去の偏差データよりも大きいと判別すると、この現場機器応答特性偏差検証部63は「現場機器の応答特性の劣化が増加しつつある」旨の検証結果を現場機器劣化警報出力部64に出力する。
【0080】
すると現場機器劣化警報出力部64は、電子ネットワーク若しくは携帯電話等の通信手段を介して、担当者に「現場機器応答特性の劣化が進んでいる」旨の警報を送信する。
【0081】
すなわち本第8実施形態の連動装置800によれば、連動論理演算制御出力に対する現場機器2の応答特性が現場機器の経年変化等によって次第に劣化しつつあることを連動装置800側で確実に検出できるから、現場機器2が故障して動作不能となる前に、現場機器2の部品を交換したり修理を行ったりする対策を取ることができる。
【0082】
以上、本発明に係る鉄道信号保安システムの連動装置の各実施形態について詳しく説明したが、本発明は上述した実施形態によって限定されるものではなく、種々の変更が可能であることは言うまでもない。
例えば、図2に示した第2実施形態の連動論理演算制御出力検証手段20においては、連動論理演算手段10の内部情報も入力するようになっているが、この内部情報の入力を省略することもできる。
【0083】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明の鉄道信号保安システムの連動装置は、連動論理演算手段が現場機器に対して出力する連動論理演算制御出力の異常の有無を検証する検証手段を備えているから、連動装置が正常に動作するか否かを連動装置が動作するときに逐一かつリアルタイムに検証することができる。
また、連動論理演算制御出力の異常の有無を検証用制御出力を基準として検証手段が検証するので、検証員の知識や技量に左右されることなしに連動装置の動作を一定の基準で確実に検証することができる。
さらに、連動論理演算制御出力の異常の有無を検証する際に用いる基準値を変更することにより、検証精度を自在に調整することもできる。
【0084】
また、本発明の鉄道信号保安システムの連動装置は、入力する制御指示情報および現場機器状態情報の組み合わせである動作条件に対応する検証用制御出力を検証用制御出力記憶部が記憶し、かつ入力した制御指示情報と現場機器状態情報に対応する検証用制御出力を検証用制御出力処理部が選択して検証用制御出力記憶部から取り出すから、所定の動作条件下における連動装置の動作を確実に検証することができる。
また、検証用制御出力記憶部に記憶させる検証用制御出力のデータ量を増やすことにより、連動装置の動作をきめ細かく検証することができる。
【0085】
また、本発明の鉄道信号保安システムの連動装置は、制御指示情報および現場機器状態情報に加えて連動論理演算手段の内部情報をも考慮した動作条件に対応する検証用制御出力を検証用制御出力記憶部が記憶するから、より一層詳細に規定した動作条件下において連動装置の動作を検証することができる。
【0086】
また、本発明の鉄道信号保安システムの連動装置は、連動論理演算手段が出力した連動論理演算制御出力の異常の有無を検証する基準としての検証用制御出力を、連動論理演算手段とは異なるアルゴリズムにより連動論理演算する検証用連動論理演算部から得るから、例えば連動論理演算手段の演算アルゴリズムを改修する場合に、検証用連動論理演算部に改修前の演算アルゴリズムを設定しておけば、演算アルゴリズムの改修によって連動装置の動作に変化が生じたか否かを直ちに検証することができる。
【0087】
また、本発明の鉄道信号保安システムの連動装置は、連動論理演算手段が出力した連動論理演算制御出力の異常の有無を検証する基準としての検証用制御出力を、他の連動装置が現場機器に対し出力する制御出力とするから、新規に製造した連動装置を駅に設置して試運転を行う際に、同じ駅に既に設置されている他の連動装置と同等の制御出力を新規に製造した連動装置が出力できる否かをリアルタイムに検証することができる。
【0088】
また、本発明の鉄道信号保安システムの連動装置は、連動論理演算手段が出力した連動論理演算制御出力に異常が認められた場合に、その連動論理演算制御出力が現場機器に出力されることを防止するとともに、正常な制御出力である検証用制御出力を現場機器に出力するので、現場機器を正常に動作させることができる。
【0089】
また、本発明の鉄道信号保安システムの連動装置は、連動論理演算手段が今回出力した連動論理演算制御出力に異常が認められた場合に、その連動論理演算制御出力が現場機器に出力されることを防止するとともに、連動論理演算手段が以前に出力した正常な連動論理演算制御出力を現場機器に出力することができるので、現場機器を正常に動作させることができる。
【0090】
また、本発明の鉄道信号保安システムの連動装置は、連動論理演算手段が出力した連動論理演算制御出力に異常が認められた場合には直ちに異常警報を出力するので、連動装置に異常が生じた場合に取るべき対応策や原因の究明等を迅速に行うことができる。
【0091】
また、本発明の鉄道信号保安システムの連動装置は、連動論理演算制御出力に対する現場機器の応答特性を検証するための検証手段を備えているから、現場機器の故障や経年変化に起因する動作異常の発生を連動装置側でリアルタイムに検知することができる。
また、現場機器の応答特性を検証手段によって一定の基準でかつリアルタイムに検証するので、検証員の知識や技量に左右されることなしに現場機器の応答特性を確実に検証することができる。
さらに、現場機器の応答特性を検証する際に用いる基準値を変更することにより、検証精度を自在に調整することができる。
【0092】
また、本発明の鉄道信号保安システムの連動装置は、連動論理演算制御出力と現場機器状態情報とに対応する検証用現場機器応答データを検証用現場機器応答データ記憶部が記憶し、かつ入力した連動論理演算制御出力と現場機器状態情報とに対応する検証用現場機器応答データを検証用現場機器応答データ処理部が選択して検証用現場機器応答データ記憶部から取り出すから、現場機器の応答特性を確実に検証することができる。
また、検証用現場機器応答データ記憶部に記憶させる検証用現場機器応答データのデータ量を増やすことにより、あらゆる動作条件下における現場機器の応答特性をきめ細かく検証することができる。
【0093】
また、本発明の鉄道信号保安システムの連動装置は、連動論理演算制御出力に対する現場機器の応答特性が現場機器の経年変化等によって次第に劣化しつつあることを連動装置側で確実に検出できるから、現場機器が故障して動作不能となる前に対応することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態の鉄道信号保安システムの連動装置を模式的に示すブロック図。
【図2】図1中に示した連動論理制御出力検証手段を拡大して示すブロック図。
【図3】第2実施形態の鉄道信号保安システムの連動装置における連動論理制御出力検証手段を拡大して示すブロック図。
【図4】第3実施形態の鉄道信号保安システムの連動装置における連動論理制御出力検証手段を拡大して示すブロック図。
【図5】第4実施形態の鉄道信号保安システムの連動装置を模式的に示すブロック図。
【図6】第5実施形態の鉄道信号保安システムの連動装置における制御出力連動論理制御出力検証手段を拡大して示すブロック図。
【図7】第6実施形態の鉄道信号保安システムの連動装置に模式的に示すブロック図。
【図8】第7実施形態の鉄道信号保安システムの連動装置に模式的に示すブロック図。
【図9】図8中に示した現場機器応答特性検証手段を拡大して示すブロック図。
【図10】第8実施形態の鉄道信号保安システムの連動装置に模式的に示すブロック図。
【図11】図10中に示した現場機器劣化警報出力手段を拡大して示すブロック図。
【符号の説明】
1 制御装置
2 現場機器
3 他の連動装置
10 連動論理演算手段
20 制御出力検証手段
21 検証用制御出力記憶部
22 検証用制御出力処理部
23 制御出力検証部
24 検証用連動論理演算部
25 制御出力検証部
26 制御出力検証部
30 制御出力選択手段
31 連動論理演算制御出力記憶部
32 連動論理演算制御出力処理部
33 制御出力選択部
40 異常警報出力手段
50 現場機器応答特性検証手段
51 検証用現場機器応答データ記憶部
52 検証用現場機器応答データ処理部
53 現場機器応答特性検証部
60 現場機器劣化警報出力手段
61 現場機器応答特性偏差データ記憶部
62 現場機器応答特性偏差データ処理部
63 現場機器応答特性偏差検証部
64 現場機器劣化警報出力部
100 第1実施形態の鉄道信号保安システムの連動装置
200 第2実施形態の鉄道信号保安システムの連動装置
300 第3実施形態の鉄道信号保安システムの連動装置
400 第4実施形態の鉄道信号保安システムの連動装置
500 第5実施形態の鉄道信号保安システムの連動装置
600 第6実施形態の鉄道信号保安システムの連動装置
700 第7実施形態の鉄道信号保安システムの連動装置
800 第8実施形態の鉄道信号保安システムの連動装置

Claims (11)

  1. 制御装置から入力する制御指示情報および現場機器から入力する現場機器状態情報に基づいて複数の前記現場機器を相互に関連づけて制御する鉄道信号保安システムの連動装置であって、
    入力した前記制御指示情報および前記現場機器状態情報に基づいて、前記現場機器に対し出力する連動論理演算制御出力を連動論理演算する連動論理演算手段と、
    前記連動論理演算制御出力と検証用制御出力とを比較することにより前記連動論理演算制御出力の異常の有無を検証する制御出力検証手段と、
    を備えることを特徴とする鉄道信号保安システムの連動装置。
  2. 前記制御出力検証手段は、
    入力する前記制御指示情報および前記現場機器状態情報に対応して前記連動論理演算手段がそれぞれ出力すべき前記連動論理演算制御出力を検証用制御出力として記憶する検証用制御出力記憶部と、
    入力した前記制御指示情報および前記現場機器状態情報に対応する前記検証用制御出力を選択して前記検証用制御出力記憶部から取り出す検証用制御出力処理部と、
    前記連動論理演算手段が出力した前記連動論理演算制御出力と選択された前記検証用制御出力とを比較することにより前記連動論理演算制御出力の異常の有無を検証する制御出力検証部と、
    を有することを特徴とする請求項1に記載の鉄道信号保安システムの連動装置。
  3. 前記検証用制御出力記憶部は、入力する前記制御指示情報と前記現場機器状態情報および前記連動論理演算手段の内部情報に対応して前記連動論理演算手段が出力すべき前記連動論理演算制御出力を検証用制御出力として記憶し、
    かつ前記検証用制御出力処理部は、入力した前記制御指示情報と前記現場機器状態情報および前記連動論理演算手段の内部情報に対応する前記検証用制御出力を選択し前記検証用制御出力データ記憶部から取り出す、
    ことを特徴とする請求項2に記載の鉄道信号保安システムの連動装置。
  4. 前記制御出力検証手段は、
    入力した前記制御指示情報および前記現場機器状態情報に基づいて前記連動論理演算手段とは異なるアルゴリズムにより検証用制御出力を連動論理演算する検証用連動論理演算部と、
    前記連動論理演算制御出力と前記検証用制御出力とを比較することにより前記連動論理演算制御出力の異常の有無を検証する制御出力検証部と、
    を有することを特徴とする請求項1に記載の鉄道信号保安システムの連動装置。
  5. 前記制御出力検証手段は、
    入力した前記制御指示情報および前記現場機器状態情報に基づいて他の連動装置が前記現場機器に対し出力する制御出力が前記検証用制御出力として入力するとともに、前記連動論理演算制御出力と前記検証用制御出力とを比較することにより前記連動論理演算制御出力の異常の有無を検証する制御出力検証部、
    を有することを特徴とする請求項1に記載の鉄道信号保安システムの連動装置。
  6. 前記制御出力検証手段が前記連動論理演算制御出力に異常有りと判別した場合に、前記連動論理演算制御出力に代えて前記検証用制御出力を制御出力として選択して前記現場機器に出力する制御出力選択手段、
    を備えることを特徴とする請求項1に記載の鉄道信号保安システムの連動装置。
  7. 前記制御出力選択手段は、
    前記連動論理演算手段が前記現場機器に対して出力した前記連動論理演算制御出力を前記制御指示情報および前記現場機器状態情報に対応させて逐次記憶する連動論理演算制御出力記憶部と、
    入力した前記制御指示情報および前記現場機器状態情報に対応する前記連動論理演算制御出力を選択して前記連動論理演算制御出力記憶部から取り出す制御出力処理部と、を有し、
    かつ前記制御出力検証手段が前記連動論理演算出力に異常有りと判別した場合には、
    前記制御出力選択手段は、入力した前記制御指示情報および前記現場機器状態情報に対応して前記連動論理演算手段が以前に出力し前記連動論理演算制御出力記憶部に記憶されている前記連動論理演算制御出力を選択して前記現場機器に出力することを特徴とする請求項6に記載の鉄道信号保安システムの連動装置。
  8. 前記制御出力検証手段が前記連動論理演算制御出力に異常有りと判別した場合に警報を出力する異常警報出力手段をさらに備えることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の鉄道信号保安システムの連動装置。
  9. 制御装置から入力する制御指示情報および現場機器から入力する現場機器状態情報に基づいて複数の前記現場機器を相互に関連づけて制御する鉄道信号保安システムの連動装置であって、
    入力した前記制御指示情報および前記現場機器状態情報に基づいて前記現場機器に対して出力する連動論理演算制御出力を連動論理演算する連動論理演算手段と、
    前記連動論理演算制御出力に対する前記現場機器の応答特性を検証する現場機器応答特性検証手段と、
    を備えることを特徴とする鉄道信号保安システムの連動装置。
  10. 前記現場機器応答特性検証手段は、
    特定の前記現場機器状態情報を出力している前記現場機器に特定の前記連動論理演算制御出力が入力したときに前記現場機器が応答して出力すべき現場機器応答データを、前記特定の連動論理演算制御出力および前記特定の現場機器状態情報に対応させて検証用現場機器応答データとして記憶する検証用現場機器応答データ記憶部と、
    入力した前記連動論理演算制御出力および前記現場機器状態情報に対応する前記検証用現場機器応答データを選択して前記検証用現場機器応答データ記憶部から取り出す検証用現場機器応答データ処理部と、
    前記連動論理演算制御出力に応答して前記現場機器が出力した現場機器応答データと選択された前記検証用現場機器応答データとを比較することにより前記現場機器応答データの異常の有無を検証する現場機器応答データ検証部と、
    を有することを特徴とする請求項9に記載の鉄道信号保安システムの連動装置。
  11. 前記連動論理演算制御出力に応答して前記現場機器が出力した現場機器応答データと前記検証用現場機器応答データとの偏差を、前記現場機器状態情報および前記連動論理演算制御出力に対応させて現場機器応答特性偏差データとして逐次記憶する現場機器応答特性偏差データ記憶部と、
    入力した前記現場機器状態情報および前記連動論理演算制御出力に対応する前記偏差データを選択して前記偏差データ記憶部から取り出す現場機器応答特性偏差データ処理部と、
    前記連動論理演算制御出力に応答して前記現場機器が今回出力した現場機器応答データと前記検証用現場機器応答データとの偏差を、前記現場機器応答特性偏差データ処理部が前記現場機器応答特性偏差データ記憶部から取り出した以前の前記現場機器応答特性偏差データと比較することにより、前記現場機器の応答特性の劣化が増加しているか否かを検証する現場機器応答特性劣化検証部と、
    前記現場機器の応答特性の劣化が増加していると前記現場機器応答特性劣化検証部が判別したときに現場機器劣化警報を出力する現場機器劣化警報出力部と、を有する現場機器劣化警報出力手段をさらに備えることを特徴とする請求項10に記載の鉄道信号保安システムの連動装置。
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