JP2004105605A - 掛け違い防止用衣服 - Google Patents

Abstract

【課題】ボタンの掛け違いを防止することができるとともに、容易に外れることがなく、また医療機器にほとんど悪影響を与えることがない掛け違い防止用衣服を提供することである。
【解決手段】前身頃のあわせ部分の一方１２に二以上の衣服係脱片の一方１４Ａ、１４Ｂ…が配列されており、前身頃のあわせ部分の他方１６の前記衣服係脱片の一方１４Ａ、１４Ｂ…に対向する位置に前記衣服係脱片の一方１４Ａ、１４Ｂ…が掛け合わせ可能な衣服係脱片の他方１８Ａ、１８Ｂ…が同数配列されている衣服において、前記前身頃のあわせ部分の隣接する衣服係脱片の一方１４Ａ、１４Ｂ…の間又は隣接する衣服係脱片の他方１８Ａ、１８Ｂ…の間に磁石２０が設けられ、前記前身頃のあわせ部分の該磁石２０と対向する位置に前記磁石が吸着可能な部材２２が設けられていることを特徴とする掛け違い防止用衣服である。
【選択図】　　　　図１

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ボタンの掛け違いを防止することができるボタン掛け違い防止用衣服に関する。
【０００２】
【従来の技術】
一般に前身頃のあわせ部分にボタンが配列された衣服は、前身頃のあわせ部分の一方に二以上のボタンなど衣服係脱片の一方が配列されており、他方に該ボタンが掛け合わせ可能なボタンホールやボタンループなど衣服係脱片の他方が前記ボタンに対向する位置に同数配列されている。
【０００３】
一般にこの種の衣服は、隣接するボタンの大きさが同じであるため、着用する際に掛け違いが生じる場合がある。特に、手などに障害を有する患者、痴呆症患者、幼児などが掛け違いを起こす傾向にある。
【０００４】
このような問題を解決するため、ボタンを磁石で構成し、隣接するボタンの磁気の向きを異ならせることにより、ボタンの掛け違いを防止するものがある（特開２００１−１６１４０８号参照）。
【０００５】
【特許文献１】
特開２００１−１６１４０８号
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このようなボタンを磁石で構成する衣服は、磁力が弱いと外れ易いという問題があり、磁力が強いと外れ難くなる場合があり、また医療機器に悪影響を与える場合がある。
【０００７】
そこで、本発明は、ボタンの掛け違いを防止することができるとともに、容易に外れることがなく、また医療機器にほとんど悪影響を与えることがない掛け違い防止用衣服を提供することを目的とする。
【０００８】
【課題を解決するための手段】
以上の目的を達成するために、本発明は、前身頃のあわせ部分の一方に二以上の衣服係脱片の一方が配列されており、前身頃のあわせ部分の他方の前記衣服係脱片の一方に対向する位置に前記衣服係脱片の一方が掛け合わせ可能な衣服係脱片の他方が同数配列されている衣服において、前記前身頃のあわせ部分の隣接する衣服係脱片の一方の間又は隣接する衣服係脱片の他方の間に磁石が設けられ、前記前身頃のあわせ部分の該磁石と対向する位置に前記磁石が吸着可能な部材が設けられていることを特徴とする掛け違い防止用衣服である。
【０００９】
以上のように、本発明に係る掛け違い防止用衣服は、前身頃のあわせ部分の隣接する衣服係脱片の一方の間又は隣接する衣服係脱片の他方の間に磁石が設けられ、前身頃のあわせ部分の該磁石と対向する位置にその磁石が吸着可能な部材が設けられているので、その衣服を着用する際に、先ず前身頃のあわせ部分の一方に設けられた磁石が、他方に設けられたその磁石が吸着可能な部材に吸着する。次いで、その磁石に隣接する衣服係脱片の一方から衣服係脱片の他方に掛け合わせることにより、掛け違いを防止することができる。また、本発明に係る掛け違い防止用衣服は、衣服係脱片の一方を衣服係脱片の他方に掛け合わせるように構成されているので、容易に外れることを防止することができる。
【００１０】
また、本発明に係る掛け違い防止用衣服は、その衣服を着用する際に、先ず前身頃のあわせ部分の一方に設けられた磁石が、他方に設けられたその磁石が吸着可能な部材に吸着するので、例えば手が不自由な者でも容易に衣服係脱片の掛け合わせを行うことができる。
【００１１】
本発明に係る掛け違い防止用衣服において、前記磁石とそれが吸着可能な部材は、二以上設けても良い。
【００１２】
また、本発明に係る掛け違い防止用衣服は、従来のものと異なり、一つ又は一対の磁石を備えているだけであり、またその磁石の磁力も強くする必要がないので、医療機器にほとんど悪影響を与えることがない。
【００１３】
さらに、本発明に係る掛け違い防止用衣服において、磁石が吸着可能な部材には、鉄部材の他、他の磁石などがあり、一の磁石が吸着可能な他の磁石を用いる場合、互いに吸着する向きに磁石を設置する必要がある。
【００１４】
またさらに、本発明に係る掛け違い防止用衣服において、衣服係脱片の一方と他方の組み合わせには、ボタンとボタンホール、ボタンとボタンルーフ、ベルクロファスナー、ホック、フック式のものなど物理的に掛け合わせるものがある。また、本発明に係る掛け違い防止用衣服としては、シャツ、ジャケット、ズボン、パジャマ、介護用衣服などがある。
【００１５】
【発明の実施の形態】
次に、本発明に係る掛け違い防止用衣服の実施例について図面に基づいて説明する。図１は、本実施例に係る掛け違い防止用衣服の正面図である。本実施例に係る掛け違い防止用衣服１０は、前身頃のあわせ部分の一方１２に配列された二以上のボタン１４Ａ、１４Ｂ…と、前身頃のあわせ部分の他方１６のボタン１４Ａ、１４Ｂ…に対向する位置に同数配列され、ボタン１４Ａ、１４Ｂ…が掛け合わせ可能なボタンホール１８Ａ、１８Ｂ…と、前身頃のあわせ部分の一方１２の隣接する第１のボタン１４Ａと第２のボタン１４Ｂの間に設けられた磁石２０と、前身頃のあわせ部分の他方１６の磁石２０と対向する位置に設けられ、磁石２０が吸着可能な鉄部材２２と、を備えている。
【００１６】
磁石２０は、板状に形成されており、前身頃のあわせ部分の一方１２の重ねられた布地の間に縫い合わされており、鉄部材２２は、磁石２０と同様に板状に形成されており、前身頃のあわせ部分の他方１６の重ねられた布地の間に縫い合わされている。
【００１７】
なお、本実施例に係る掛け違い防止用衣服は、第１ボタンと第２ボタンの間に磁石と鉄部材を設けたが、本発明に係る掛け違い防止用衣服は、これに限定されず、他のボタンの間、例えば第２ボタンと第３ボタンの間に設けても良い。
【００１８】
【発明の効果】
以上のように、本発明に係る掛け違い防止用衣服によれば、ボタンの掛け違いを防止することができるとともに、容易に外れることがなく、また医療機器にほとんど悪影響を与えることがない掛け違い防止用衣服を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明に係る掛け違い防止用衣服の実施例の正面図である。
【符号の説明】
１０　　　掛け違い防止用衣服
１２　　　前身頃のあわせ部分の一方
１４Ａ、１４Ｂ…　　　　　ボタン（衣服係脱片の一方）
１６　　　前身頃のあわせ部分の他方
１８Ａ、１８Ｂ…　　　　　ボタンホール（衣服係脱片の他方）
２０　　　磁石
２２　　　鉄部材

Claims (1)

1. 前身頃のあわせ部分の一方に二以上の衣服係脱片の一方が配列されており、前身頃のあわせ部分の他方の前記衣服係脱片の一方に対向する位置に前記衣服係脱片の一方が掛け合わせ可能な衣服係脱片の他方が同数配列されている衣服において、前記前身頃のあわせ部分の隣接する衣服係脱片の一方の間又は隣接する衣服係脱片の他方の間に磁石が設けられ、前記前身頃のあわせ部分の該磁石と対向する位置に前記磁石が吸着可能な部材が設けられていることを特徴とする掛け違い防止用衣服。

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