JP2004102606A - 環境評価装置 - Google Patents

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Masakazu Aoshima
青島 正和
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Abstract

【課題】容易に入手可能なデータを用いて、簡易かつ迅速にプロジェクトが地域環境に与える影響を推定することが可能となる環境評価装置を提供する。
【解決手段】植生図データ記憶手段11と、プロジェクト案入力要求手段22と、基準図データ92において、所定の環境評価指標に対する環境評価値を算出する単位となる複数の分割領域93aを生成するための分割領域設定手段34と、前記分割領域において、植生種別及び造成物種別ごとに予め定められている種別評価値算出式と、前記種別評価値算出式により算出された種別環境評価値を統合するための統合式とを用いて、前記環境評価値を算出するための環境評価値算出手段43と、を備える環境評価装置Kとした。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、土地開発等を伴うプロジェクト(以下、「プロジェクト」という)の実施に際し、周辺地域の環境に及ぼす影響を評価するための環境評価装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
大規模なプロジェクトは森林伐採等を伴う場合が多く、地域環境に大きな変化を与えるため、各種の環境評価指標を考慮して優先的に保全する区域と優先的に開発する区域を判断する必要がある。その際には、地形、人口分布、交通網、防災区域等の各種環境評価指標に基づいた環境アセスメントを実施することによりその評価を行うことが一般的であった。
【0003】
しかし、従来の環境アセスメントは評価項目が多く、多くの人力や作業を伴うものであり、プロジェクトの概略計画を策定する際に、各代替案の地域環境に与える大まかな影響を簡易かつ迅速に求めることが望まれていた。
このような要請から、例えば、調査地域の環境リスクを評価するために計算機を使用した環境評価装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平11−303571号公報(第2頁−第4頁、第1図)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前記装置によれば、各種の指標から調査地域の環境リスクを評価することはできるが、プロジェクトが当該調査地域に与える影響を分析することができないという問題点を有していた。
【0006】
本発明は前記の問題点を解決するためになされたものであり、簡易かつ迅速にプロジェクトが地域環境に与える影響を推定することが可能となる環境評価装置を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、本発明の環境評価装置は、植生種別と前記植生種別に対応する領域の位置座標とが関連づけられている植生図データが記憶されている植生図データ記憶手段と、造成物種別と前記造成物の位置座標とが関連づけられているプロジェクト案データの入力を要求するためのプロジェクト案入力要求手段と、前記植生図データ記憶手段に記憶されている前記植生図データから環境評価を行う評価領域を抽出するための評価領域抽出手段と、前記評価領域における植生図データと、入力された前記プロジェクト案データとを統合することにより基準図データを作成するための基準図データ作成手段と、前記基準図データにおいて、所定の環境評価指標に対する環境評価値を算出する単位となる複数の分割領域を生成するための分割領域設定手段と、前記各分割領域において、前記植生種別及び前記造成物種別ごとに予め定められている種別評価値算出式と、前記種別評価値算出式により算出された種別環境評価値を統合するための統合式とを用いて、前記環境評価値を算出するための環境評価値算出手段と、を備えることを特徴としている。
【0008】
ここで、造成物とは、プロジェクトで実施される土地造成や構造物等をいい、人造林、公園、各種施設(建物、住宅等を含む)、人造池、用水等をいう。
また、前記統合式は、分割領域に属する植生種別及び造成物種別のエリアの面積を重みとして、算出された各環境評価値を加重平均することにより算出する式を用いることが好適である。
【0009】
本発明によれば、植生図データと、プロジェクト案データを用いるだけで、環境評価指標を迅速に算出することができるため、プロジェクト案の適否を容易に判断することが可能となる。
【0010】
また、前記環境評価装置において、前記環境評価値は、複数の前記環境指標に対して算出するものであり、前記環境評価値算出手段は、前記複数の環境評価値を総合化した総合環境評価値を作成可能に構成されているものであってもよい。
【0011】
本発明によれば、前記環境評価値算出手段は、前記複数の環境評価値を総合化した総合環境評価値を作成可能となっていることから、プロジェクト案の適否をさらに容易に判断することが可能となる。
【0012】
さらに、前記環境評価装置において、前記各環境評価値又は前記総合環境評価値を、前記各分割領域を表示した地図とともに、その位置関係を対応付けて表示させるための出力表示手段を備えるものであってもよい。
【0013】
本発明によれば、各環境評価値又は総合環境評価値浄化値を、視覚的に評価して判断することができることから、プロジェクト案の適否をさらに容易に判断することが可能となる。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の一形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0015】
<環境評価装置の構成>
図1に示すように、本発明の環境評価装置Kは、コンピュータから構成される装置本体1と、入力部2と、出力部3とを主要部として構成されている。
【0016】
入力部2は、装置本体1における入力要求部20から要求される各種操作に対する指示情報を入力する役割を果たし、キーボード2a、マウス2b及び記録媒体読込手段2c等を備えている。
また、出力部3は、各種演算結果やデータ等を出力させるための役割を果たし、ディスプレィ3a、プリンタ3b及び記録媒体書込手段3c等を備えている。
【0017】
[装置本体]
装置本体1は、記憶部10と、入力要求部20と、基準データ作成部30と、演算部40と、出力表示部50と、制御部60とを備えている。
【0018】
(1)記憶部
記憶部10は、各種データ等を記憶する役割を果たすものであり、植生図データ記憶手段11と、基準図データ記憶手段12と、評価基準データ記憶手段13と、演算結果記憶手段14とを備えている。
【0019】
前記植生図データ記憶手段11は、広域地域(複数地域)の植生図データ91(以下、「広域植生図データ」という、図2参照)を記憶している。この広域植生図データ91は、植生種別と、当該植生種別に対応する領域の2次元位置座標(3次元位置座標でも可)が関連づけられている、数値計算可能な電子データである。
なお、前記植生種別は、例えば、単純人工林、混交人工林、落葉広葉樹、常緑広葉樹、市街地、草地、田畑、裸地、水面の9種類に分類されている(表1参照)(更に、細かい植生種別であっても良い)。
【0020】
また、前記基準図データ記憶手段12は、後記基準図データ92を記憶させる手段である。
【0021】
また、前記評価基準データ記憶手段13は、植生種別及びプロジェクト案の造成物種別(以下、「植生等種別」という)ごとに定められている評価値算出式(種別評価算出式)(当該評価値算出式のパラメータも含む)が記憶されている手段である。
表1に示すように、本実施形態では、環境評価指標として、水関連指標である貯水量、土壌関連指標である土壌流出量、地域に生息する動物相の分布指標である鳥類の生息種数を用いている。
【0022】
【表1】
Figure 2004102606
【0023】
さらに、前記演算結果記憶手段14は、後記する環境評価指標ごとに算出された個別環境評価値及び総合環境評価値(以下、「環境指標値等」という)を記憶させておくための手段である。
【0024】
(2)入力要求部
入力要求部20は、操作者に対して各種の入力作業を要求する役割を果たすものであり、評価領域入力要求手段21と、プロジェクト案入力要求手段22と、操作入力要求手段23とを備えている。
【0025】
前記評価領域入力要求手段21は、植生図データ記憶手段11に記憶されている広域植生図データ91から、環境評価を行う詳細領域の決定を要求するための手段である。
なお、操作者は、前記評価領域入力要求手段21の入力要求に応じて、入力部2から所定の面積を有する評価領域を入力することになる。
【0026】
また、前記プロジェクト案入力要求手段22は、環境評価を行うためのプロジェクト案データ94の入力を要求する手段である。
なお、前記プロジェクト案データ94は、対象とするプロジェクトで実施される造成物の種別(本実施形態では、人造林、建物、公園、池(表1参照))と、前記広域植生図データ91の基準座標に対応するように定められている前記造成物位置の2次元座標(3次元位置座標でも可)とが関連づけられているデータである(図3参照)。このプロジェクト案データ94は、電子データとして記録媒体に記憶されており、記録媒体読込手段2cを介して、入力が行われることになる。その際、一回の操作で、複数のプロジェクト案データ94の入力を要求するものであってもよい。
【0027】
さらに、前記操作入力要求手段23は、操作者に、その他の各種操作を要求するための手段である。
【0028】
(3)基準データ作成部
基準データ作成部30は、広域植生図データ抽出手段31と、評価領域抽出手段32と、基準図データ作成手段33と、分割領域設定手段34と、を備えている。
【0029】
前記広域植生図データ抽出手段31は、植生図データ記憶手段11に記憶されている広域植生図データ91を抽出して、ディスプレイ3aに表示させるための手段である。
【0030】
また、前記評価領域抽出手段32は、前記評価領域入力要求手段21の入力要求に応じてマウス2b等から入力された入力信号を受信して、広域植生図データ91から、環境評価を行う評価領域を選択する手段である。なお、このようにして選択された領域は、評価領域の植生図データ93(以下、「評価領域植生図データ」という)として、ディスプレイ3a上に表示されるようになっている。
【0031】
また、前記基準図データ作成手段33は、プロジェクト案入力要求手段22の入力要求に応じて、記録媒体読込手段2cから読み込まれたプロジェクト案データ94の有している造成物の2次元位置座標を認識して、評価領域植生図データ93における対応する座標位置に重ね合わせることにより、評価領域植生図データ93とプロジェクト案データ94を統合することにより、評価に使用するための基準図データ92を作成する手段である。
【0032】
なお、装置本体1に、プロジェクト案移動要求手段(図示せず)を設け、その要求に応じて、入力されたプロジェクト案データ94をディスプレイ3aに表示させて、評価領域上の希望する位置に移動して重ね合わせ、その配置位置を決定した後に、基準図データ作成手段33を作動させることができるように構成してもよい。
【0033】
さらに、前記分割領域設定手段34は、入力された前記基準図データ92に対して、環境評価値を算出する単位となる分割領域93aを生成する手段であり、基準図データ92を分割領域93aに区分して、その境界線(境界座標)を確定することができるようになっている。この分割領域93aは、所定の同一寸法である格子状(50m×50m〜500m×500mの範囲内で適宜設定)に区分されている(図4参照)。
なお、前記分割領域93aは、所望のサイズに変更可能となっている。
【0034】
(4)演算部
演算部40は、各分割領域ごとに環境評価値を算出する役割を果たすものであり、種別面積算出手段41と、評価値算出式抽出手段42と、評価値算出手段43(環境評価値算出手段)とから構成されている。
【0035】
前記種別面積算出手段41は、設定された前記各分割領域93aに含まれている植生等種別ごとの面積を算出するための手段であり、植生種別と、当該植生種別に対応する領域の2次元位置座標を認識して、対応する分割領域93aの境界線の内部に属する植生等種別のエリアの面積を集計することで、植生等種別ごとの面積を算出することができるようになっている。
【0036】
また、前記評価値算出式抽出手段42は、後記評価値算出手段43で使用する各環境評価指標ごと及び各植生等種別ごとの環境評価値の算出式(以下、「種別評価値算出式」という)(パラメータを含む)を、評価基準データ記憶手段13から抽出するための手段である。
なお、前記各環境評価指標ごとの環境評価値(以下、「個別環境評価値」という)は、植生等種別に応じて異なることがこれまでの研究からわかっていることから、前記種別評価値算出式は、予め各種調査により定められている経験式を用いる。
【0037】
また、前記評価値算出手段43は、各分割領域93aに対して、評価値算出式抽出手段42により抽出された種別評価値算出式ごとに、個別環境評価値を算出するとともに、各個別環境評価値を統合した総合環境評価値を算出するための手段である。
【0038】
前記のように、個別環境評価値を算出するための環境指標は、貯水量、土壌流出量、鳥類生息種数であり、各分割領域(i)93aにおける植生等種別jにおける各個別環境評価値Aij,Bij,Cijは、それぞれ種別評価値算出式(1)〜(3)で算出される。
【0039】
Aij=aj                                                 (1)
Bij=bj                                                 (2)
Cij=cj
又は Sj[1−{Dj・Rij/(kj・Sj)+1}kj]      (3)
Aij:分割領域iにおける植生等種別jのエリアの貯水量
Bij:分割領域iにおける植生等種別jのエリアの土壌流出量
Cij:分割領域iにおける植生等種別jのエリアの鳥類生息種数
aj:植生等種別がjの場合における貯水量パラメータ
bj:植生等種別がjの場合における土壌流出量パラメータ
cj:植生等種別がjの場合における鳥類生息種数パラメータ
Sj:植生等種別がjの場合における生息可能鳥種総数上限値
Dj:植生等種別がjの場合における基準面積あたりの鳥類個体総数
Rij:分割領域iにおける植生等種別jのエリアの面積
kj:植生等種別がjの場合における定数パラメータ
i:分割領域番号
j:植生等種別番号
【0040】
ここで、各分割領域93aでは、複数の種別が混在している場合が一般的であることから個別環境評価値は、植生等種別の面積を重みとして、算出された植生等種別における各個別環境評価値を加重平均することにより、統合式(4)〜(6)により算出する。
【0041】
Ai=ΣjRij・Aij/ΣjRij                (4)
Bi=ΣjRij・Bij/ΣjRij                (5)
Ci=ΣjRij・Cij/ΣjRij                (6)
Ai:分割領域iにおける貯水量
Bi:分割領域iにおける土壌流出量
Ci:分割領域iにおける鳥類生息種数
【0042】
さらに、分割領域iにおける総合環境評価値(Di)は、貯水量(Ai)、土壌流出量(Bi)、鳥類生息種数(Cj)を使用して、式(5)(以下、「総合環境評価値算出式」という)により算出する。ここで、w1〜w3は、地域特性に応じて予め設定されている各個別環境評価値の重みパラメータ(表2参照)である。
【0043】
Di=(w1・Ai+w2・Bi+w3・Ci)/(w1+w2+w3)    (5)
【0044】
【表2】
Figure 2004102606
【0045】
(5)出力表示部
出力表示部50(出力表示手段)は、算出された個別環境評価値及び総合環境評価値(以下、「個別環境評価値等」という)を出力結果としてディスプレイ3aに表示させる役割を果たすものであり、出力原図作成手段51と、カテゴリーデータ作成手段52と、表示図作成手段53とを備えている。
【0046】
前記出力原図作成手段51は、個別環境評価値等の算出結果を視覚的に表示させるために、各分割領域93aに対応するように基準図データ92における評価領域の全域を分割して表示させる出力原図(各分割領域93aを表示した地図)を作成する手段である。
【0047】
また、前記カテゴリーデータ作成手段52は、各分割領域93aにおいて算出された個別環境評価値等が、予め定められた所定順位のカテゴリー(本実施形態では、値が最も高い場合にはランク1、最も低い場合にはランク5となる5段階)におけるどのカテゴリーに属するかを判別して、その属するカテゴリーの番号(カテゴリーデータ)を生成させるための手段である。
【0048】
さらに、前記表示図作成手段53は、出力原図上における各分割領域53aの位置関係に対応づけて、算出された各個別環境評価値等のカテゴリーデータを重ね合わせることにより算出結果95として表示させる手段であり、各個別環境評価値及び総合評価値毎に算出結果95を表示させることになる(図5参照)。
なお、算出結果の表示は、カテゴリーデータ毎に出力パターンを変化させることや、色分けすることにより行うことになる。
【0049】
(6)その他
装置本体1は、各手段(入力部2及び出力部3も含む)を制御するための制御部60を備えている。
また、必要により、各分割領域93aごとの個別環境評価値等の原データを出力させることも可能となっている。
【0050】
<環境評価装置の使用方法>
本発明の環境評価装置Kの動作について、図6を参照して説明する。
【0051】
環境評価装置Kを起動させると、広域植生図データ抽出手段31により、植生図データ記憶手段11に記憶されている広域植生図データ91(図2)が、ディスプレイ3aに表示される(S1)とともに、評価領域入力要求手段21が作動して、操作者に対して、広域植生図データ91における評価領域を入力するように要求する(S2)。
【0052】
操作者が、前記評価領域入力要求手段21の入力要求に応じて、ディスプレィ3aに表示された広域植生図データ91における任意の2つの指示点をマウス2b等でクリックすることにより、矩形形状の評価領域を選択する作業を行うと、その入力信号を受信して、広域植生図データ91から環境評価を行う評価領域が選択され、評価領域植生図データ93が作成される(S3)。
【0053】
続いて、プロジェクト案入力要求手段22が、操作者に対して、環境評価を行うためのプロジェクト案データ94(図3)の入力を要求する(S4)。
操作者が、前記プロジェクト案入力要求手段22の入力要求に応じて、記録媒体読込手段2cからプロジェクト案データ94を入力させると、基準図データ作成手段33により、読み込まれた当該プロジェクト案データ94と、評価領域植生図データ93とが統合されることにより、基準図データ92が作成される(S5)。そして、前記分割領域設定手段34により、所定間隔で境界線を設けることで複数の分割領域93a(図4)が生成される(S6)。
なお、作成された基準図データ92は、基準図データ記憶手段12に格納される。
【0054】
そして、種別面積算出手段41により、各分割領域93aに対して植生等種別ごとの面積が算出され、評価値算出式抽出手段42及び評価値算出手段43が協働することにより、評価基準データ記憶手段13から抽出された各植生等種別ごとの種別評価値算出式、統合式及び総合環境評価値算出式を用いて、評価値算出手段43により、個別環境評価値と総合環境評価値が算出される(S7)。
【0055】
さらに、算出された各個別環境評価値等は、カテゴリーデータ作成手段52により、各分割領域ごとにカテゴリーデータが生成されるとともに、出力原図作成手段51により作成された出力原図上に、表示図作成手段53により重ね合わせられられ、算出結果95(図5)として表示される(S8)。
【0056】
なお、算出された個別環境評価値等は、演算結果記憶手段14に格納される。
【0057】
このように、本発明によれば、広域植生図データ91と、プロジェクト案データ94を用いるだけで、個別環境評価指標等を迅速に算出することができるため、プロジェクト案の適否を容易に判断することが可能となる。
【0058】
また、プロジェクトの概略計画を策定する際において、プロジェクト案データ94を入力するだけで、同一のプロジェクト案を他の場所に実施する場合や、同一の領域内において造成物の配置を変更した場合を容易に比較することができることから、各代替案の地域環境に与える大まかな影響を簡易かつ迅速に求めることができる。
【0059】
また、前記評価値算出手段43により、前記複数の個別環境評価値を総合化した総合環境評価値を作成することができるため、プロジェクト案の適否をさらに容易に判断することが可能となる。
さらに、本発明によれば、出力表示部50の作用により、各個別環境評価値等を視覚的に評価して判断することができることから、プロジェクト案の適否をさらに容易に判断することが可能となる。
【0060】
以上、本発明について、好適な実施形態についての一例を説明したが、本発明は当該実施形態に限られず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜設計変更が可能である。
【0061】
なお、前記実施形態では、予め植生図データ記憶手段11に記憶させておいた広域植生図データ91と、記憶媒体読取手段2cから入力されたプロジェクト案データ94を使用したが、入力手段としてイメージスキャナ等の図面読取手段と電子データ変換手段を用いることにより、前記広域植生図データとプロジェクト案データを作成して用いてもよく、或いは、プロジェクト案データは記憶部に記憶させていてもよい。
【0062】
また、環境評価指標の数、種類等は、対象領域に応じて、適切に定めることができることは言うまでもなく、防災指標、法規制指標等を用いても良い。また、種別評価値算出式、統合式及び総合環境評価値算出式についても、対象領域の特性に応じて、種々の経験式を適用することができる。また、分割領域93aの寸法等についても制限はない。
【0063】
また、使用する植生図データは任意の大きさのものを使用可能であり、また、環境評価を行う詳細領域及び分割領域についても、評価を行うプロジェクト案に応じて、所望の寸法範囲を設定することができる。
さらに、各分割領域93aごとに求められた各個別環境評価値等の値を、評価領域全体について統合したプロジェクト案評価指標を算出するためのプロジェクト案評価指標算出手段を備えると、プロジェクト案を評価する際に非常に好適である。
【0064】
【発明の効果】
本発明の環境評価装置によれば、容易に入手可能なデータを用いて、簡易かつ迅速にプロジェクトが地域環境に与える影響を推定することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の環境評価装置を示す構成図である。
【図2】広域地域の植生図データを示す図である。
【図3】基準図データを示す図である。
【図4】基準図データにおいて分割領域が定められた状態を示す図である。
【図5】出力結果を示す図である。
【図6】本発明の環境評価装置の動作を示すフロー図である。
【符号の説明】
K   環境評価装置
1   装置本体
10  記憶部
11  植生図データ記憶手段
20  入力要求部
21  評価領域入力要求手段
22  プロジェクト案入力要求手段
30  基準データ作成部
32  評価領域抽出手段
33  基準図データ作成手段
34  分割領域設定手段
40  演算部
41  種別面積算出手段
42  評価値算出式抽出手段
43  評価値算出手段(環境評価値算出手段)
50  出力表示部(出力表示手段)
51  出力原図作成手段
52  カテゴリーデータ作成手段
53  表示図作成手段

Claims (3)

  1. 植生種別と前記植生種別に対応する領域の位置座標とが関連づけられている植生図データが記憶されている植生図データ記憶手段と、
    造成物種別と前記造成物の位置座標とが関連づけられているプロジェクト案データの入力を要求するためのプロジェクト案入力要求手段と、
    前記植生図データ記憶手段に記憶されている前記植生図データから環境評価を行う評価領域を抽出するための評価領域抽出手段と、
    前記評価領域における植生図データと、入力された前記プロジェクト案データとを統合することにより基準図データを作成するための基準図データ作成手段と、
    前記基準図データにおいて、所定の環境評価指標に対する環境評価値を算出する単位となる複数の分割領域を生成するための分割領域設定手段と、
    前記各分割領域において、前記植生種別及び前記造成物種別ごとに予め定められている種別評価値算出式と、前記種別評価値算出式により算出された種別環境評価値を統合するための統合式とを用いて、前記環境評価値を算出するための環境評価値算出手段と、
    を備えることを特徴とする環境評価装置。
  2. 前記環境評価値は、複数の前記環境指標に対して算出するものであり、
    前記環境評価値算出手段は、前記複数の環境評価値を総合化した総合環境評価値を作成可能に構成されていることを特徴とする請求項1に記載の環境評価装置。
  3. 前記各環境評価値又は前記総合環境評価値を、前記各分割領域を表示した地図とともに、その位置関係を対応付けて表示させるための出力表示手段を備えることを特徴とする請求項2に記載の環境評価装置。
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