JP2004101520A - 材料試験用高圧雰囲気容器 - Google Patents

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横川 清志
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Abstract

 【課題】水素ガス等の高圧雰囲気下での材料試験を正確、安定且つ迅速に行う簡素な構成の材料試験用高圧雰囲気容器の提供。
 【解決手段】材料試験用の圧力容器1にピストン2を進退自在に設ける。
 このピストン2と圧力容器1で構成される第1の圧力室3と第2の圧力室4に圧力調整弁18、21で圧力調整された蓄圧器16、19からの圧力媒体を供給し高圧雰囲気とする。第1の圧力室3に試験片5を取り付け高圧雰囲気下で荷重計9により荷重を測定する。又、ピストン2に設けられている圧力シール23の摩擦抵抗を軽減している。
 【選択図】 図1

Description

 本発明は、材料試験装置に関するものである。更に詳しくは、材料試験片を取り付けて荷重試験を行う高圧雰囲気容器に関する。
 これまで、圧力容器を用いて高圧の雰囲気下で材料試験をするには、試験片を取り付けた部分から離れた位置の圧力容器外部から試験片に荷重を負荷しなければならなかった。この従来の構成によると、荷重を試験片に負荷させるるための荷重棒が圧力容器壁を貫通する構成となっていた。又、この方法の改良された構成として、負荷方向の一方に設けられた試験片の取り付けた圧力内部の圧力雰囲気室と、負荷方向の他方に圧力室を設け圧力雰囲気室と連通させバルブを介して押し出し力を相殺してから試験片に作用する荷重を測定するものは公知である(例えば、特許文献1参照)。
 又、バヨネット方式で試験片を装置に連結する構成のものも公知である(例えば、特許文献2参照)。更に、サーボ制御して行う試験装置(例えば、特許文献3参照)、ベローズを使用して行う試験装置(例えば、特許文献4参照)も知られている。
 又、従来構成の荷重棒には圧力容器内部の圧力を保持するための圧力シールが設けられていて、圧力容器内部の圧力により、荷重棒には外に向かって押し出す力が作用すると共に、圧力シールには荷重棒が動くことによる摩擦力が発生する。荷重棒はロッドとも称し、一般に試験片の荷重に耐える力があればよい太さになっていて太いものではない。
 従って、圧力シールには、圧力容器内部には圧力が保持されているかぎりは、常に大気圧との差で生じる圧力がシールに作用している。この圧力は非常に大きいので、一般にこの圧力によって発生する摩擦力は圧力の増加と共に無視できない大きさとなり、材料試験としての精度を低下させる一因となっている。圧力が高くなりすぎると一方向のみの力が圧力シールに負荷するので、圧力の大きな試験を行う場合は、荷重棒が摩擦力に耐えきれなくなって動きが鈍くなり、材料試験そのものが不可能になっていた。
特許第979437号公報(特公昭54−10875号) 特許第1609830号公報(特公平2−38898号) 特公昭59−9847号公報 特公昭61−34089号公報
 これまでの問題点を解決したものとして雰囲気室の圧力差を解消する装置が前述のように提案されているが、荷重を負荷させるための負荷装置が試験片取り付け部と離れた外部取り付けであり、圧力調整にサーボ弁、あるいはベローズ等の圧力調整を有する装置を必要とするなどで、構成が複雑になり装置自体も大きくなり高価な装置となっている。又、試験時に試験片に荷重が負荷する場合の負荷装置はピストン等の動作体とは独立して前述のように別に設けられていて、試験装置自体の基本形態は従来と変わっていない。従って、試験片の正確な測定結果を得るのに簡素な構成となっておらず、より簡素で効率的な試験装置が求められている。
 本発明は、このような技術的背景のもとに開発されたもので、本発明の目的は、高圧雰囲気下での材料試験において試験片取り付け部に直接圧力媒体を供給する構造にして、負荷荷重を発生させる構成とし、正確、安定且つ迅速に行う材料試験用高圧雰囲気容器の提供にある。又、本発明の他の目的は、構成を簡素にし、低コストで製造できる材料試験用高圧雰囲気容器の提供にある。
 前記課題を解決するために本発明の材料試験用高圧雰囲気容器は、次の手段を採る。即ち、本発明1の材料試験用高圧雰囲気容器は、供給源から供給される圧力媒体によって材料の強さを試験する試験装置であって、材料試験用の圧力容器と、この圧力容器内に進退自在に設けられるピストンと、このピストンと前記圧力容器で構成される第1圧力室の前記ピストン側に固定され材料試験片の一端を取り付ける第1取り付け体と、前記材料試験片の他端を取り付け前記圧力容器に支持される第2取り付け体と、この第2取り付け体に結合し前記圧力容器に取り付けられ材料試験片に作用する荷重を測定する荷重計と、前記ピストンと前記圧力容器とで構成される第2圧力室に設けられ前記ピストンの移動量を測定する伸び計と、前記第1圧力室に圧力媒体を圧力調整して供給する第1圧力装置と、前記第2圧力室に圧力媒体を圧力調整して供給する第2圧力装置と、からなっている。従来のように荷重棒が圧力容器壁を貫通する構成ではない。ピストン自体が荷重試験に直接作用する構成である。
 本発明2の材料試験用高圧雰囲気容器は、本発明1において、前記第1圧力装置及び前記第2圧力装置は、蓄圧器及び圧力調整弁で構成されていることを特徴としている。高圧の圧力媒体を蓄圧器から圧力室毎に圧力調整を行って供給が可能である。2つの圧力室の圧力調整を個別に行うことができる。
 本発明3の材料試験用高圧雰囲気容器は、本発明1において、前記第1圧力室と前記第2圧力室に跨って結合された回路には、圧力媒体流れ切り換え可能な仕切り弁を有していることを特徴としている。仕切弁を開放すれば2つの圧力室の圧力を同じにすることができ、閉じれば2つの圧力室を異なる圧力にすることができる。
 本発明4の材料試験用高圧雰囲気容器は、本発明1において、前記ピストン側に第1取り付け体を取り付ける構成は、バヨネット方式であることを特徴としている。結合構成が簡素で、取り付け作業の能率が向上する。本発明5の材料試験用高圧雰囲気容器は、本発明1において、前記荷重計はロードセルであることを特徴としている。特殊なものでなく通常状態で入手可能なものなので、試験上のメンテナンスが容易である。
 本発明6の材料試験用高圧雰囲気容器は、本発明1において、前記第2圧力装置は、前記伸び計の測定値により前記圧力媒体を圧力調整し供給する装置であることを特徴としている。実値データにもとづくので正確な結果を得ることができる。
 本発明は、高圧雰囲気下での材料試験について研究を重ね改良した結果のものであって、圧力容器内部で荷重を発生させる方法による解決手段を採用した。前述のとおり、圧力容器内部に荷重発生用のピストンを設置する構造としたことで、このピストンが仕切る両サイドの圧力室の圧力差が生じ、この圧力差を制御することによって試験片に荷重を負荷させる。
 ピストンには圧力シールが設けられていて、このため、ピストンの移動には圧力シールの摩擦抵抗が生じ、この摩擦抵抗は圧力シールが仕切る両サイドの圧力室の圧力差に依存する。本発明の場合、ピストンの両サイドの圧力室に圧力負荷をかけその圧力差により、荷重を発生させるため、所定の荷重を発生させるにはピストンの直径を大きくするように調整すればピストンの圧力差を小さくすることができ、その結果ピストンの摩擦力を低減できる。このように1つのピストン方式を採用することにより、高い圧力の雰囲気下でも、簡素な構成で正確且つ迅速に材料試験を行うことができる。
 本発明は、1つのピストン構成で、このピストン動作部に直接試験片を取り付け荷重試験のできる構成とし、2つの圧力室に対し個別に圧力調整のできるピストン構成の装置にしたことで、高い圧力の雰囲気下でも、正確、安定的に且つ迅速に材料試験を行うことができる。又、高圧雰囲気圧力を直接利用したピストンの移動構成による試験装置としたことで、構成が簡素化され、低コストの装置となった。
 本発明による構造を図にもとづいて説明する。図1は、基本的構成を示したもので、この図をもとに先ず本発明の基本構成技術について説明する。圧力容器1は内部がシリンダー状態になっていて、ピストン2がこのシリンダー状の圧力容器1の内壁に沿って進退自在に移動する。圧力容器1内部を自由に移動できるこのピストン2と内壁との間で、圧力容器1内部に室を仕切って2つの圧力室3(試験雰囲気室)、4を設け、それぞれの圧力室3,4に圧力媒体(高圧雰囲気)を送り込みピストン2を移動させる。圧力媒体は、水素等の気体である。
 一方の圧力室3には、高圧雰囲気下で試験片5を保持する構成体が設けられている。ピストン2の圧力面2aに第1取付具6が固定され、この第1取付具6に試験片5の一端が取り付けられる。他方、この試験片5の他端は第2取付具7に取り付けられている。第2取付具7には荷重測定棒8が設けられ、この荷重測定棒8は圧力室3外に延在し、圧力室3外の圧力容器1外壁に固定されている荷重計9に連結している。あるいは、荷重測定棒8が荷重計であってもよい。
 この荷重計9は圧力容器1内部又は外部のどちらに設置してもよい。他方の圧力室4にも圧力媒体を供給できる構成とし、所定の圧力でピストン2の圧力面2bを押圧する。この圧力室4の圧力容器1側端部に伸び計10を取り付け、ピストン2の圧力面2b側に取り付けられた伸び棒11が挿入される状態で構成する。伸び計10はこの伸び棒11の進退移動量を測定し、結果的に圧力室4におけるピストン2の移動量を計測する。
 この結果、ピストン2は一方の圧力室3からの押圧と、他方の圧力室4からの押圧の差によって発生する力により移動する。この差による押し出し力が、例えば引っ張り方向に働くと、ピストン2は圧力室3側から圧力室4側の方向に移動し、試験片5に対しては、引っ張り方向に荷重が負荷される。この負荷された荷重は荷重計9により測定される。圧力容器1には、圧力媒体を供給するポート12,13が各々の圧力室3,4に対して設けられ、それぞれ継手14,15が取り付けられている。
 圧力室3には、継手14が対応していて、蓄圧器16から管路17を経て圧力媒体の供給を行っている。この管路17には圧力調整弁18が設けられ、圧力室3へ供給される圧力媒体の圧力を調整している。又、圧力室4も圧力室3と同様に蓄圧器19から圧力媒体を管路20,及び圧力調整弁21を介して継手15に導いている。
 更に、管路17と管路20とは、仕切弁22を介して接続されている。この仕切弁22は、圧力媒体を2つの圧力室間で通過又は遮断させるためのものである。蓄圧器16及び蓄圧器19は、図示していないが、別に設けられた圧力媒体供給源から圧力媒体の供給を受けて高圧状態を維持している。通常、蓄圧器19の蓄圧は、蓄圧器16の蓄圧より低圧になっている。
 試験片5を第1取付具6,第2取付具7に取り付ける際は、バヨネット方式を採用している。これは雌雄の関係で結合するもので、本実施の形態においては、図示していないが、ピストンの圧力面2aに雌部に相当する凹部状の結合穴が設けられていて、この結合穴に対して第1取付具6の端部が雄に相当する凸状の突起部になっていて、この突起部がはまり込み結合する構成である。この結合は結合穴と突起部に挿入のための切り欠き部が設けられ、この切り欠き部を介して突起部が結合穴に挿入された後、突起部を結合穴に対して相対的に位相をずらすようにして回し、段差部が相互につき重なり結合する方式のものである。この詳細については、特許文献2に記載されているので、詳細説明は省略する。
 このバヨネット方式によって、試験片をピストン2に取り付ける。この方式によれば、圧力室3が奥行きのある構成のものであっても容易に取り付けが可能である。このことにより、試験片5は、試験準備ができるまで荷重を負荷されない状態で保持させることが可能である。このようにして、2つの圧力室3,4は、気密性を保持される。
 次に圧力容器1を例えば前述のように閉じた後、ピストン2の2つの圧力室3,4を仕切弁22を開放して、圧力容器1内部を試験雰囲気に置換し、ピストン2で仕切られる2つの圧力室3,4を同じ圧力に保持して試験圧力まで昇圧する。試験圧力に到達したら、仕切弁22を閉じて、両圧力室3,4には別々に蓄圧器16,19から管路17,20を介して圧力媒体を供給し、試験雰囲気の状態にする。このとき圧力調整弁18,21によって各々の圧力室3,4の圧力を調整する。
 例えば、引張試験であると、ピストン2は試験片5を引張る方向に動かす。そのために、圧力室4の圧力を圧力調整弁21により減じる。これによってピストン2は圧力室3側から圧力室4側に向かって動き、圧力室3はピストン2の移動で体積は増加し圧力は低下する。従って、圧力を試験圧力にするため、圧力調整弁18により圧力を試験圧力に増加させ圧力媒体を供給する。
 このように2つの圧力室3,4の圧力は、個別に設けられた蓄圧器16,19の圧力の利用によって圧力調整弁18,21によって個別に調整され、それぞれ異なる圧力の発生を可能としている。又、試験片5に負荷される荷重は荷重計9で測定すると共に、ピストン2の移動量は、ピストン2に連結した伸び棒11を介して伸び計10により正確に測定できる。このことは、圧力室3,4のピストン2の圧力面2a,2bに作用する力が、それぞれにかかる圧力の違いでそれぞれの作用力が算定できるので、圧力差が明確になれば試験片5への適正な荷重設定ができるとともに荷重補正もできる。
 ピストン2には2つの圧力室3,4の圧力を仕切るための圧力シール23が付いているが、圧力シール23には圧力差による押付力が当然発生する。圧力シール23は通常ピストン2の外形部に設けられた溝2cに挿入され、気密を保持して2つの圧力室3,4の圧力を封じている。圧力シール23は圧力室3,4の圧力により、ピストン2外形部と圧力容器1の内壁との隙間を介して溝の一方側に押し付けられる。このとき圧力シール23は圧力容器1の内壁側に押し付けられる状態となる。これにより気密を保持しているが、圧力室3及び圧力室4の圧力差に起因する押付力が大きいと摩擦力も大きくなる。
 隙間を小さくすれば押付力の影響を小さくするのに有効であるが、製造に限界がある。しかし、試験片5に負荷する荷重に対して、同じ荷重でピストン2の断面積が大きければ、2つのピストン面2a,2bに作用する圧力は相対的に小さくなるので、圧力差は小さくなる。その結果、ピストン2の圧力シール23と圧力容器1内壁との摩擦力は相対的に大幅に軽減される。これは試験荷重の大きさに比較すれば、試験の遂行上問題になることはない。
 例えば、試験片5荷重を1ton重とし、ピストン2の直径を10cmとすれば、ピストン2の断面積は78.5cm2となり、ピストン2を移動させるための圧力差は1.25Mpaとなる。これはピストン2を容易に動かすことができる圧力差である。仮にピストン2の直径を倍にして算定すると、圧力差は1/4の0.31Mpaとなり、ますます小さくなり、試験遂行上問題になることはない。
 このように、試験片5への荷重の大きさを試験片5への荷重条件に合わせ圧力室3,4への圧力差を制御することによって変えることができ、摩擦を減らしピストン2の摺動抵抗を減じることもピストン方式を使用する構成の利点となる。従って、高い圧力の雰囲気下でも、正確且つ迅速に材料条件に合う材料試験を行うことができる。又、図示はしていないが、本発明の構成を効果的なものにするための制御装置が付随して設けられることはいうまでもない。
 以上のような構成と機能に本発明の高圧雰囲気容器はなっていて、試験は次のように行われる。試験片5を取り付けた後、引っ張り試験を行う場合、仕切弁22を閉じ、圧力室3に水素等の高圧圧力媒体を供給する。圧力調整弁18,21を操作し圧力室4との圧力差を生じさせる。この差圧により試験片5に負荷する荷重を徐々に高める。荷重はロードセル等の荷重計9で測定する。
 試験片5が伸び破断するまでを、伸び棒11が移動することにより伸び計10で試験片の破断状態を検知する。このときの試験片5の状態と荷重計の測定値の関係を、又圧力調整弁18,21の圧力状態をグラフ等で記録することができる。この荷重測定過程で最大値が破断荷重となる。この荷重と伸びの関係については、特許文献1にも示されているので、これに従い同様のグラフを作成し記録すればよい。
 試験が完了し、試験片の取り出し、新たな試験片の設置あるいは試験装置の組み替え等の場合には、前述の挿入操作の逆の操作を行えばよい。この点では、前述のバヨネット方式はワンタッチで取り付け取り外し操作をすることができるので、組み替え操作は簡素になり試験作業の能率が向上する。更に、ピストン2がフリー状態で進退動作を行うとピストン2自体が回転してしまうこともある。回転しても支障のない場合もあるが、ピストン2を進退方向のみの動作に動作制限させてしまうことも可能である。
 本実施の形態においては、ガイド24をピストン2に固定し、先端部をリテーナ1bに設けられた穴に挿入する構成で動作範囲を規制している。この動作の限定構成はこれに限定されることはなく、例えば伸び棒自体を回転出来ない構成のもの、あるいは伸び棒11にガイドを設けた構成であってもよい。この構成により、ピストン2は、回転しないようになる。
 以上、図1をもとに基本的な構成について説明した。次に具体的な実施の形態について、図2及び図3をもとに特に構造と回路構成を詳述する。図2は、図1に相当する試験装置の断面図である。図3は、図2の構成の試験装置を作動させるための回路図である。本体101内部に円筒状のライナー109が設けられていてシリンダーを構成している。ピストン126はこのライナー109に摺動する。
 ピストン126は、2つの摺動部分126a,126bから構成され、この摺動部分126a,126bには溝が設けられ、一方の摺動部分126aの溝にガイドリング125がはめ込まれ、他方の摺動部分126bの溝にOリング128がはめ込まれ、このOリング128を挟んでバックアップリング127が挿入され、更にこのOリング128は、スペーサ129を介してスナップリング130で係止されている。このピストン126の一方の端部にはナット体139がねじ止め固定されている。
 このナット体139は、ピストン側に空隙を構成し、試験片取付金具138の一部が挿入されている。この試験片取付金具138の一端に試験片137が固定される。この試験片取付金具138のピストン側はバヨネット構成になっていて、ナット体139との間では、前述したように試験片取付金具138の挿入部分が凹凸の関係になっていて、この試験片取付金具138に試験片137を固定した後、ナット体139に挿入した後に位相をずらして回すことにより、試験片取付金具138がナット体139を回すことにより固定される。
 本体101の一方の端部はフランジ形状になっていて、このフランジ部に蓋104がボルト118を介して固定され、ピストン126との間で圧力室3を形成している。本体101のシリンダー内に押圧される構成で蓋104にOリング123を挿入、圧力室3の気密性を保持している。蓋104の外端部には荷重計であるロードセル114が設けられている。このロードセル114と結合しているプルロッド110が蓋104を貫通して圧力室3に導かれている。
 このプルロッド110はロードセル114を支えているアダプター102で支持されているが、ホルダー108にバックアップリング115を介してOリング116が挿入され、又、ホルダー107と蓋104との間にOリング121が挿入されていて、圧力媒体が外部へ出るのを防止している。プルロッド110の圧力室3側の端部に試験片137が固定される。
 更に、蓋104には、圧力供給の穴が設けられ、その端部に継手14が設けられる。この継手14は、図1の継手14に相当する。又、図示していないが、圧力室3とは圧力計、安全弁、圧力変換器、熱電対等に通じている。このようにピストン126の一方の側は荷重検出の構成として形成されている。他方、本体101の他端には、蓋105が蓋104と同様な構成で本体101のフランジ部にボルト118を介して固定され、ピストン126との間で圧力室4を構成している。本体101と蓋105との間にOリング123を挿入し、圧力室4の気密性を保持している。
 蓋105には、試験片の伸びを計測する変位変換器132が取り付けられていて、薄板円筒状の押さえ金具133を介して蓋105内に固定されている。又、電極ホルダー106に支持されて電極136が変位変換器132と接続されている。電極ホルダー106は、締め付けカバー103により蓋105の端部に固定されている。この電極136を介して伸びを計測する。変位変換器132の端部に指針部132aが張り出し圧力室4に導かれピストン126の端部に当接している。
 更に、蓋105には、圧力供給のための穴が設けられ、その端部に継手15が設けられている。この継手15は図1の継手15に相当する。又、図示していないが圧力室4とは圧力計、安全弁、圧力変換器に通じている。このように、ピストン126の他方の側は、伸び検出の構成として形成されている。更に、蓋104の圧力室3側にはガイド棒142が固定されていて、その一端はピストン126の摺動部分126aに貫通し、ガイド棒142とピストン126とは相対的に移動可能となっている。即ち、ピストン126は、このガイド棒142により規制されて回転せず進退移動する構成となっている。
 図3は、試験装置T−1を作動させるための圧力媒体の供給制御を示す回路図である。この試験装置T−1は、高圧水素ガス環境下の材料試験機として設定されており、圧力媒体は図示しない供給源から供給される。供給源からの回路構成は本発明の要旨でないので省略し、試験装置関係のみの回路構成に限定して説明する。高圧の水素ガスは、供給源から高圧ガス操作回路のガス増圧器GB−1を経て試験装置回路Aに供給される。
 この圧力媒体は本例では15MPaの圧力で供給され、この増圧器GB−1で70MPaに増圧される。この圧力は高圧圧力計PG−2で確認できる。供給される高圧の圧力媒体は高圧フィルターHFL−1、作動弁PV−3を経て試験装置回路Aに供給される。作動弁及び圧力調整弁の切り換えは、図示していないが、以降説明する作動弁及び圧力調整弁を含め全てエアーフィルター、レギュレータを通過させたエアーで作動させる。このエアー作動は、エアー制御バルブにより制御盤の制御信号のもとに行われる。
 供給される圧力媒体は、2つの圧力室3,4に分岐して供給されるようになっていて、一方は作動弁PV−12、圧力調整弁PCV−6を経て継手14を介して圧力室3に供給される。作動弁PV−12と圧力調整弁PCV−6との間には、蓄圧器A―3が設けられ、圧力室3の高圧状態を維持している。この蓄圧器A―3には、安全弁SV−5と圧力計PG−5が付随している。
 他方は、高圧用の経路である作動弁PV−6、圧力調整弁PCV−4、又は、低圧用の経路である作動弁PV−7、圧力調整弁PCV−5を経て継手15を介し圧力室4に供給される。更に、作動弁PV−6と圧力調整弁PCV−4との間には高圧用の蓄圧器A−1が設けられ、安全弁SV−3と圧力計PG−3が付随している。この蓄圧器A−1と同様の回路を備えたものが並列して配置されている。即ち、作動弁PV−7と圧力調整弁PCV−5との間には低圧用の蓄圧器A−2が設けら、安全弁SV−4と圧力計PG−4が付随している。これは、試験するときに、交互に二つの高圧・低圧畜圧器を使用することによりピストンに負荷する荷重を自在に調整するためである。試験体によっては、荷重伸び線図が単調増加のみに変化するとは限らない。荷重が伸びの増加と共に増加している間は、伸び計測側の圧力を減少させればよいが、荷重が伸びの増加と共に減ずる場合で、一定に変位させるには、試験片に負荷させる荷重を減少させる必要がある。そのためには、伸び計側の圧力を高めることになる。このように、蓄圧器を3ヶ設けた方式にすることにより、材料の塑性変形挙動に応じた試験ができる。
 ここに示す圧力調整弁に対しては、前述の伸びの計測結果に基づき圧力が調整される。圧力室3とは圧力状態を検出する圧力計PG−7、圧力変換器PT−4が通じていて、この圧力変換器PT−4は、圧力調整弁PCV−6との関連においても作動関係をもつようになっている。又、試験片には、防爆型の高圧特殊継手付の熱電対TI―1、ロードセルRC−1が付随している。他方、圧力室4とは、圧力状態を検出する圧力計PG−6、圧力変換器PT−3が付随している。
 一方、圧力室3と圧力室4との間に跨って、圧力室3側に作動弁PV−10が、又圧力室4側に作動弁PV−8が設けられている。これら作動弁は、相互に開閉することにより2つの圧力室を同圧にしたり異なる圧にするための切り換えの機能を有する。各圧力室で作動した圧力媒体は、高圧フィルターHFL−2を経由して作動弁PV−5及び圧力調整弁PCV−3を経て圧力が70MPaから15MPaに戻され本回路に導かれる。
 また、圧力室4側の回路には、作動弁PV−9、PV−11が設けられ、図示していないがこの作動弁を通過する圧力媒体は真空ポンプに導かれる。以上、本発明を適用した具体的構成について説明したが、基本的動作等については図1で説明した内容と同様である。以上、実施の形態をあげて本発明の構成を説明したが、実施の形態の構成に限定されないことはいうまでもない。
図1は、本発明の構成を示す断面図である。 図2は、本発明の具体的実施形態の構成を示す断面図である。 図3は、試験装置を作動させるための回路図である。
符号の説明
 1…圧力容器
 2…ピストン
3,4…圧力室
 5…試験片 
 6…第1取付具
 7…第2取付具
 9…荷重計
 10…伸び計
 16,19…蓄圧器
 18,21…圧力調整弁

Claims (6)

  1.  供給源から供給される圧力媒体によって材料の強さを試験する試験装置であって、
     材料試験用の圧力容器と、
     この圧力容器内に進退自在に設けられ外形部にシールを有するピストンと、
     このピストンと前記圧力容器で構成される第1圧力室の前記ピストン側に固定され材料試験片の一端を取り付ける第1取り付け体と、
     前記材料試験片の他端を取り付け前記圧力容器に支持される第2取り付け体と、
     この第2取り付け体に結合して前記圧力容器に取り付けられ材料試験片に作用する荷重を測定する荷重計と、
     前記ピストンと前記圧力容器とで構成される第2圧力室に設けられ前記ピストンの移動量を測定する伸び計と、
     前記第1圧力室に圧力媒体を圧力調整して供給する第1圧力装置と、
     前記第2圧力室に圧力媒体を圧力調整して供給する第2圧力装置と
     からなる材料試験用高圧雰囲気容器。
  2.  請求項1に記載の材料試験用高圧雰囲気容器において、
     前記第1圧力装置及び前記第2圧力装置は、蓄圧器及び作動弁、圧力調整弁で構成されていることを特徴とする材料試験用高圧雰囲気容器。
  3. 請求項1に記載の材料試験用高圧雰囲気容器において、
     前記第1圧力室と前記第2圧力室に跨って結合された回路には、圧力媒体流れ切り換え可能な仕切り弁を有していることを特徴とする材料試験用高圧雰囲気容器。
  4.  請求項1に記載の材料試験用高圧雰囲気容器において、
     前記ピストン側に前記第1取り付け体を取り付ける構成は、バヨネット方式であることを特徴とする材料試験用高圧雰囲気容器。
  5.  請求項1に記載の材料試験用高圧雰囲気容器において、
     前記荷重計はロードセルであることを特徴とする材料試験用高圧雰囲気容器。
  6. 請求項1に記載の材料試験用高圧雰囲気容器において、
     前記第2圧力装置は、前記伸び計の測定値により前記圧力媒体を圧力調整し供給する装置であることを特徴とする材料試験用高圧雰囲気容器。
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