JP2004101181A - 歩行管理システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】地形の等高線がディジタルデータで作成された地形図データ2と、入力手段6より入力された個人データと地形図データ2から読み出したディジタルデータから個人の体力に合った初速度、最高速度、最高持続時間を算出して複数の体力曲線イを作成すると共に、得られた体力曲線イから個人の体力に合った体力曲線イを随時選択して経路及び経過時間とともに表示手段7へ出力する制御手段1と、制御手段1が作成した体力曲線イに沿って行動した歩行行動を実績データとして個人毎に記憶、管理する行動実績管理手段5とからなり、経路の途中に設定された中間点や目的地までの到達時間が予測できるため、登山やハイキング、ジョギング等の歩行行動計画が容易に作成できる。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、主として登山やハイキング、ジョギング等の歩行行動を管理し、また歩行行動をシミュレートする歩行管理システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に登山やハイキング、ジョギング等の体力を消耗する歩行を継続して行う場合は、歩行実行者の体力に応じた計画が重要である。
このため従来では、登山やハイキングへ行く場合、予め目的地の地図やガイドブック等の資料を用意して、これら資料を参考に行動計画を作成することが一般に行われている。
また行動計画には、目的地までの距離や歩行時間、休憩場所や休憩時間等を盛り込んだ行動(登山)計画表を作成し、この行動計画表に合わせて行動することが多い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし地図やガイドブック等の資料より作成した行動計画表は、あくまでも一般的な人の体力から勘案したものであって、実際に登山やハイキングへ行く人の体力と必ずしも一致しないことが多い。
このため予め作成した行動計画表通りに登山やハイキングが実行できないばかりか、無理に行動計画表通りに行動した場合、体力を消耗して途中で動けなくなったたり、最悪の場合遭難する等の問題が生じる。
一方ジョギング等の歩行行動の場合は、体力に限界を感じた時点で何時でも歩行行動を中止することができるため、登山やハイキングほど危険を伴うことは少ないが、予め自己の体力に応じた運動量を把握して歩行行動を行うことができれば、ジョギングにより体調を損なうことがないため、健康管理の上でも得策である。
【0004】
本発明はかかる事情に鑑みなされたもので、利用者の体力に応じた歩行行動をシミュレートしたり、行動計画が容易に作成できる歩行管理システムを提供して、登山やハイキング時の事故を未然に防止したり、体力に合わせたジョギング等が容易に実行できるようにすることを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため本発明の歩行管理システムは、地形の等高線がディジタルデータで作成された地形図データと、入力手段より入力された個人データと前記地形図データから読み出したディジタルデータから個人の体力に合った初速度、最高速度、最高持続時間を算出して複数の体力曲線を作成し、メモリに記憶すると共に、得られた体力曲線から個人の体力に合った体力曲線を随時選択して経路及び経過時間とともに表示手段へ出力する制御手段と、制御手段が作成した体力曲線に沿って行動した歩行行動を実績データとして個人毎に記憶、管理する行動実績管理手段とから構成したものである。
【0006】
前記構成により、予め入力した個人データに応じて作成した体力曲線や過去の実績データから、経路の途中に設定された中間点や目的地までの到達時間が予測できるため、登山やハイキング、ジョギング等の歩行行動計画が容易に作成できると共に、出発地から中間点、目的地にまで到着するまでに消費したカロリーを計算することができるため、負荷と消費カロリーの関係を予め条件常数として入力しておくことにより、糖や脂肪等の消費量を知ることもできる。
【0007】
前記目的を達成するため本発明の歩行管理システムは、表示手段に地形図と出発地から目的地までの経路、経路上に設定した複数の中間点等を表示させ、かつ入力手段より個人データと出発時間を入力することにより、個人データから作成した体力曲線に応じて経路上の中間点及び目的地までの到達時間がシミュレートできるようにしたものである。
【0008】
前記構成により、登山やハイキング等の前に目的地までの歩行行動をシミュレートすることにより、登山やハイキング等に必要な情報、例えば重装備では登りが厳しい等の情報が事前に得られると共に、シミュレートにより得られた情報を基に出発時間を決定したり、途中の休憩時間や休憩場所を決定する等、きめの細かい登山計画表の作成が可能になる。
【0009】
前記目的を達成するため本発明の歩行管理システムは、制御手段で作成した歩行行動計画をPDA等の携帯端末機器へダウンロードする出力手段を設けたものである。
【0010】
前記構成により、経路の中間点に到達する毎に時間をチェックして、到達予定時間と実際の到達時間にずれが生じた場合はその都度到達時間を修正して携帯端末機器に入力することにより、そのときの体力に合った体力曲線を選択し、これから到達する中間点及び目的地までの到達時間を予測計算して表示部に表示するため、登山当日の体調や天候等に即した歩行行動の管理が確実に行えるようになる。
また出発地から中間点や目的地に到着するまでに消費したカロリーを計算することができるため、予めカロリー消費量の限界を設定して限界を超えた場合は警報を出すようにすれば、体力を消耗したために動けなくなったり、遭難する等の事故を未然に防止できるようになる。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を、図面を参照して詳述する。
図1は歩行管理システムの概略構成を示すブロック図、図2以下は作用説明図である。
図1に示すシステム全体は、例えばパーソナルコンピュータ(パソコン)やワークステーション等のコンピュータより構成されており、システムで作成されたデータは、PDA等の携帯端末機器9に出力して、登山やハイキング等の際に携帯できるようになっている。
システムに利用する地形図データは、本発明者が特願2002−119513号で先に出願した「ディジタル地形図の作成方法」により作成されたディジタル地形図を使用するが、等高線がディジタル化された地形図であれば他のものを使用してもよい。
【0012】
歩行者管理システムの制御手段1は、等高線が3次元でディジタル化された地形図データ2を読み出す読み出し手段3を有していて、読み出し手段3より読み出された地形図データ2は、制御手段1が後述する作用で各種のデータを作成する際の基本情報となる。
制御手段1は行動管理手段4と行動実績管理手段5より構成されており、入力側には利用者が個人のデータを入力するキーボード等の入力手段6が接続され、出力側には読み出し手段3より読み出された地形図データ2や、制御手段1により作成された各種データを可視像で表示する表示手段7や、各種データを携帯端末機器9へ出力する出力手段8が接続されている。
【0013】
次に前記歩行管理システムの作用を、図2ないし図5に示す線図及び図6に示すフローチャートを参照して説明する。
人がある目的を持って歩行行動を行う場合、歩行速度と到達距離の関係は、一般に次式で表わすことができる。
【数1】
なお、l、Lは距離、t、Tは時間
また体力は個人差があるものの、歩行を開始する速度、即ち初速度を個人毎にv1、v2、v3…vnとした場合、図2に示すように初速度が速い人ほど早期に疲労するため歩行時間tは短くなるが、ある人が目的を持って歩行している状態の体力曲線イは、図3の太線で示す包絡線ロ内に内在し、これはどんな状態の時も成り立つことになる。
そこで制御手段1の行動管理手段4には、図4の(a)ないし(c)に示すような予めパターン化された複数、例えば20〜30通りの体力曲線イのモデルがタイプA、B,C・・・として記憶されている。
これらモデルは、タイプA,B,C・・・別に複数、例えば20本の体力曲線イにより作成されていて、入力手段6より入力された個人データから利用者の体力に合ったタイプA,B,C・・・の1つがモデルより次のように選択されるようになっている。
【0014】
いま利用者が例えば登山を計画する場合、図6に示すフローチャートのステップS1で、個人名や男女の区分、運動の最大能力、最大持続時間等の個人データとともに、出発地や目的地までの経路、予定到達時間等の行動計画データを入力手段6から入力するが、これら個人データの入力を容易とするため表示手段7には、次のような質問形式の入力画面が表示される。
運動の最大能力や最大持続時間等の個人データを入力する画面として、例えば「あなたはどの位の初速で歩き始められますか?」や、「どの位の最高速度が出せますか?」、「最高速度をどの位持続できますか?」等の項目が表示されるので、それぞれの項目について入力する。
【0015】
また個人データの他に、出発地や目的地、経路、出発時間、荷物の量(負荷)、過去の実績等の項目も表示されるので、入力画面に従ってそれぞれの項目についても入力する。
ステップS2で制御手段1は入力されたデータから、該当する地形図データ2を読み出し手段3により読み出すと同時に、ステップS3で入力された個人データのうち、過去の実績について行動実績管理手段5を参照して、入力された個人データに一致する過去の実績データがあるかを検索し、もしあればその実績データを呼び出してステップS5へ進み、ない場合はステップS4へ進んで、入力手段6より入力された個人データを基に行動管理手段4に記憶されている体力曲線のモデルの中から個人の体力に合ったタイプA,B,C・・・の1つを選択する。
【0016】
またステップS5で制御手段1は、入力手段6より入力された行動計画データと読み出し手段3が読み出した地形図データ2及び行動実績管理手段5より呼び出した実績データ、またはステップS3で選択したタイプA,B,C・・・の1つの中から個人の体力に合った初速度v1、v2、v3、vnの何れかの体力曲線イを選択すると共に、選択した体力曲線イと、出発地から目的地までの距離Lから目的地に到達するまでの時間Tや、中間点の到達時間を算出する。
すなわち体力曲線イより得られる目的地までの距離をL、到達時間Tを図にすると図5に示すようになるが、これらの体力曲線イは、tの多項式で変化するものと考えられることから、
【数2】
ここでai(i=0、i=1、2、3…16)は係数である。
また目的地までの距離Lは、
【数3】
線形最小2乗法の特異値分解法を使用して係数aiの組を求めることにより多数の体力線群が得られるので、得られた体力線群を個人データとともに行動管理手段4のメモリに記憶する。
【0017】
一方表示手段7にはステップ6で目的地に応じた地形図と、登りと下りが異なる色で表示された目的地までの経路及び距離L、予め指示した複数の中間点の到達時間、目的地の到達時間T及び目的地から出発地までの帰りの時間等が表示されるので、表示された内容をステップS7で紙等に出力することにより登山計画表として使用することができるが、表示画面上から登山のシミュレーションを選択することにより、利用者個人毎に実際の登山に即した歩行行動をシミュレートすることができる。
登山の歩行行動をシミュレートするに当たっては、前記方法で作成した登山計画表を基に実際の行動計画に沿って出発地の出発時間を入力手段6より入力すると、制御手段1は入力された時間と、登山計画作成時に選択された体力曲線のタイプA,B,C・・・の1つを用いて時間計測を開始し、時間の経過とともに表示手段7に表示された地形図の経路上に例えば赤色等で歩行行程を表示するが、この時の時間は、実際にかかる時間を数分の1から数十分の1に短縮して表示される。
その後地形図上に表示される経路が予め色分けされた急な登りにさしかかると、初めに設定された体力曲線イでは予定の時間内に中間点や目的地に到達できない場合が生じる。
【0018】
しかし選択されたパターンA,B,C・・・には、体力に応じて例えば20の体力曲線イが予め組みとして個人毎に記憶されているため、初めに選択された体力曲線イより算出した時間では中間点や目的地に到達できないと制御手段1が判断した場合は、次の体力曲線イを選択して、この体力曲線イにより中間点や目的地へ到達する時間を再度予測計算して表示手段7に表示する。
以下前記動作を繰り返して目的地までの歩行行動をシミュレートし、また目的地から出発地までの復路の歩行行動をもシミュレートすることができるため、このシミュレートにより得られた時間を基に出発時間を決定したり、途中の休憩時間や休憩場所を決定する等、きめの細かい登山計画表の作成が可能になる。
【0019】
一方前述したように机上でシミュレートすることにより、より実際に近い登山計画表が得られるようになるが、実際の登山では机上でシミュレートした際の条件とは別に、登山当日の個人の体調や天候、荷物の量等が登山計画に大きく影響し、机上で作成した登山計画通りに歩行計画が実行できない場合が生じる。
そこで歩行管理システムで作成した登山計画を出力手段8からPDA等の携帯端末機器9へダウンロードして、登山計画自体を携帯端末機器9とともに登山時携帯することにより、机上でシミュレートしたときと同様に歩行管理が行える。
【0020】
また携帯端末機器9に衛星を利用して自位置を検出するGPS測位システムが搭載されていれば、GPS測位システムにより自位置を検出して携帯端末機器9の表示画面に自位置を表示させるようにしてもよい。
すなわち登山やハイキングの出発時に、携帯端末機器9の表示画面に目的地の地形図と経路及び自位置を表示させたら、携帯端末機器9に付属するペンで出発地にタッチする。
携帯端末機器9には予め時計機能が内蔵されているため、ペンで出発地をタッチすると出発地に現在の時間が表示されると同時に、登山計画表作成時に選択されたパターンA,B,C・・・の中の体力曲線イの1つより中間点や目的地までの時間が算出されて、中間点や目的地にそれぞれ表示される。
【0021】
その後経路の中間点に到達する毎に時間をチェックして、到達予定時間と実際の到達時間にずれが生じた場合はその都度ペンで現在位置をタッチすることにより、ペンでタッチした現在位置に現在時間が自動的に入力されると同時に、携帯端末機器9は、現在時間が入力される毎にパターンA,B,C・・・の体力曲線イの中からそのときの体力に合った体力曲線イを選択し、選択した体力曲線イからこれから到達する中間点及び目的地までの到達時間を予測計算して携帯端末機器9の表示部に表示する。
以下前記操作を繰返すことにより、登山当日の個人の体調や天候、荷物の量等により登山計画に狂いが生じても、その都度修正された到達時間が表示されるため、登山当日の体調や天候等に即した歩行行動の管理が容易に行えるようになる。
また同時に現在どのような状態でどの距離をどのくらい時間をかけて歩行しているかを携帯端末機器9が常に把握して歩行を管理していることから、出発地から中間点や、目的地に到着するまでに消費したカロリーをリアルタイムで計算することができ、これによって負荷と消費カロリーの関係を予め条件常数として入力しておくことにより、糖や脂肪等の消費量を個別に計算して、携帯端末機器9の表示部に表示させることもできる。
【0022】
以上は歩行管理システムで作成した登山計画を出力手段8からPDA等の携帯端末機器9へダウンロードして、登山計画自体を携帯端末機器9とともに登山時携帯する場合であるが、ジョギングやサイクリング等の行動管理にも同様に実施することができる。
ジョギングやサイクリング等のように平地を長距離走行する場合は、登山やハイキング等の場合と異なり、体調不良や気候が悪化した場合何時でも歩行行動を中止することができるため、登山やハイキング等に比べて危険が少ない半面、長期間繰り返し実行することから、自己の体力に応じた運動量を把握して歩行を管理すれば健康の増進にきわめて有益であるばかりか、マラソン選手や自転車競技選手のように健康管理と同時に持久力の向上を目的とする利用者には、きわめて有効である。
【0023】
歩行管理システムの使用に当っては、登山やハイキングのときと同様、入力されたデータから、該当する地形図データ2を読み出し手段3により読み出すと同時に、入力された個人データを行動実績管理手段5に参照して、入力された個人データに一致する過去の実績データがあるかを検索し、もしあればその実績データを呼び出す。
また制御手段1は、入力手段6より入力された計画データと読み出し手段3が読み出した地形図データ2及び行動実績管理手段5より呼び出した実績データから初速度v1、v2、v3、vnを算出して、個人の体力に合った体力曲線イを選択すると共に、選択した体力曲線イと目的地までの距離Lから目的地に到達するまでの時間Tを算出する。
【0024】
一方表示手段7には目的地に応じた地形図と、目的地までの経路及び距離L、予め指示した複数の中間点間の時間、目的地の到達時間T等が表示されるので、表示された内容を紙等に出力することによりジョギング計画表や、サイクリング計画表として使用することができるが、表示画面上からジョギングやサイクリングのシミュレーションを選択することにより、利用者個人毎に実際のジョギングやサイクリングに即した歩行行動をシミュレートすることができる。
例えばジョギングの歩行行動をシミュレートするに当たって、前記方法で作成したジョギング計画表を基に実際の行動計画に沿って出発地の出発時間を入力手段6より入力すると、制御手段1は入力された時間と、ジョギング計画作成時に選択された体力曲線のタイプA,B,C・・・の1つを用いて時間計測を開始し、時間の経過とともに表示手段7に表示された地形図の経路上に例えば赤色等で歩行行程を表示するが、この時の時間は、実際にかかる時間を数分の1から数十分の1に短縮して表示される。
【0025】
また地形図の経路上に予め色分けされた急な坂等があると、初めに設定された体力曲線イでは予定の時間内に中間点や目的地に到達できない場合が生じる。
しかし選択されたパターンA,B,C・・・には、体力に応じて例えば20の体力曲線イが予め組みとして個人毎に記憶されているため、初めの体力曲線イに沿った時間では中間点や目的地に到達できないと制御手段1が判断した場合は、次の体力曲線イを選択して、この体力曲線イにより中間点や目的地へ到達する時間を再度予測計算して表示手段7に表示すると共に、以下前記動作を繰り返すことによって目的地までジョギングする際の歩行行動をシミュレートすることができるようになる。
【0026】
一方机上でシミュレートすることにより、より実際に近いジョギング計画やサイクリング計画が得られるようになるが、実際のジョギングやサイクリングでは机上でシミュレートした際の条件とは別に、ジョギング当日の個人の体調や天候等がジョギング計画やサイクリング計画に影響し、机上で作成したジョギング計画やサイクリング計画通りにジョギングやサイクリングが実行できない場合が生じる。
そこで歩行管理システムで作成したジョギング計画やサイクリング計画を出力手段8からPDA等の携帯端末機器9へダウンロードして、ジョギング計画やサイクリング計画自体を携帯端末機器9とともにジョギングやサイクリングする場所まで携帯したり、マラソンやロードレース等のようにコーチが伴走する場合は、コーチが携帯することにより、机上でシミュレートしたときと同様に歩行管理が行える。
【0027】
すなわちジョギングやマラソン、サイクリングの出発時に、携帯端末機器9の表示画面に目的地の地形図と経路及び自位置を表示させたら、携帯端末機器9に付属するペンで出発地にタッチする。
携帯端末機器9には予め時計機能が内蔵されているため、ペンで出発地をタッチすると出発地に現在の時間が表示されると同時に、計画表作成時に選択されたパターンA,B,C・・・の中の体力曲線イの1つより中間点や目的地までの時間が算出されて、中間点や目的地にそれぞれ表示される。
【0028】
その後経路の中間点に到達する毎に時間をチェックして、到達予定時間と実際の到達時間にずれが生じた場合はその都度ペンで現在位置をタッチすることにより、ペンでタッチした現在位置に現在時間が自動的に入力されると同時に、携帯端末機器9は、現在時間が入力される毎にパターンA,B,C・・・の体力曲線イの中からそのときの体力に合った体力曲線イを選択し、選択した体力曲線イからこれから到達する中間点及び目的地までの到達時間を予測計算して携帯端末機器9の表示部に表示する。
以下前記操作を繰返すことにより、ジョギングやマラソン、サイクリング当日の個人の体調や天候等により計画に狂いが生じても、その都度修正された到達時間が表示されるため、ジョギングやマラソン、サイクリング当日の体調や天候等に即した歩行行動の管理が容易に行えるようになる。
【0029】
同時に現在どのような状態でどの距離をどのくらい時間をかけて走行しているかを携帯端末機器9が常に把握して歩行を管理していることから、出発地から中間点や、目的地に到着するまでに消費したカロリーをリアルタイムで計算することができ、これによって負荷と消費カロリーの関係を予め条件常数として入力しておくことにより、糖や脂肪等の消費量を個別に計算して携帯端末機器9の表示部に表示させることもできるため、走行者の体力の消耗をリアルタイムでチェックすることもできる。
【0030】
【発明の効果】
本発明は以上詳述したように、予め入力した個人データに応じて作成した体力曲線や過去の実績データから、経路の途中に設定された中間点や目的地までの到達時間が予測できるため、登山やハイキング、ジョギング等の計画が容易に立てられるようになると共に、出発地から中間点、目的地にまで到着するまでに消費したカロリーを計算することができるため、負荷と消費カロリーの関係を予め条件常数として入力しておくことにより、糖や脂肪等の消費量を知ることもできる。
【0031】
また表示手段に地形図と出発地から目的地までの経路、経路上に設定した複数の中間点等を表示させ、かつ入力手段より個人データと出発時間を入力することにより、個人データから作成した体力曲線に応じて経路上の中間点及び目的地までの到達時間がシミュレートできるようにしたことから、登山やハイキング等の前に目的地までの歩行行動をシミュレートすることにより、登山やハイキング等に必要な情報、例えば重装備では登りが厳しい等の情報が事前に得られると共に、シミュレートにより得られた情報を基に出発時間を決定したり、途中の休憩時間や休憩場所を決定する等、きめの細かい登山計画表の作成が可能になる。
【0032】
さらに制御手段で作成した歩行行動計画をPDA等の携帯端末機器へダウンロードする出力手段を設けたことから、登山やハイキング、ジョギング時に歩行行動計画をダウンロードした携帯端末機器を携帯し、経路の中間点に到達する毎に時間をチェックして、到達予定時間と実際の到達時間にずれが生じた場合はその都度到達時間を修正して携帯端末機器に入力することにより、そのときの体力に合った体力曲線を自動的に選択し、これから到達する中間点及び目的地までの到達時間を予測計算して表示部に表示するため、歩行当日の体調や天候等に即した歩行行動の管理が容易に行えるようになる。
【0033】
しかも出発地から中間点や目的地に到着するまでに消費したカロリーを計算することができることから、予めカロリー消費量の限界を設定して限界を超えた場合は警報を出すようにすれば、体力を消耗したために動けなくなったり、遭難する等の事故を未然に防止できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態になる歩行管理システムの全体的な構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態になる歩行管理システムの作用を示す線図である。
【図3】本発明の実施の形態になる歩行管理システムの作用を示す線図である。
【図4】(a)ないし(c)は本発明の実施の形態になる歩行管理システムの作用を示す線図である。
【図5】本発明の実施の形態になる歩行管理システムの作用を示す線図である。
【図6】本発明の実施の形態になる歩行管理システムの作用を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 制御手段
2 地形図データ
5 行動実績管理手段
6 入力手段
7 表示手段
8 出力手段
9 携帯端末機器
イ 体力曲線
Claims (3)
- 地形の等高線が3次元ディジタルデータで作成された地形図データと、入力手段より入力された個人データと前記地形図データから読み出したディジタルデータから個人の体力に合った初速度、最高速度、最高持続時間を算出して複数の体力曲線を作成し、メモリに記憶すると共に、得られた体力曲線から個人の体力に合った体力曲線を随時選択して経路及び経過時間とともに表示手段へ出力する制御手段と、前記制御手段が作成した体力曲線に沿って行動した歩行行動を実績データとして個人毎に記憶、管理する行動実績管理手段とを具備したことを特徴とする歩行管理システム。
- 前記表示手段に地形図と出発地から目的地までの経路、経路上に設定した複数の中間点等を表示させ、かつ前記入力手段より個人データと出発時間を入力することにより、前記個人データから作成した体力曲線に応じて前記経路上の中間点及び目的地までの到達時間がシミュレートできるようにしてなる請求項1に記載の歩行管理システム。
- 前記制御手段で作成した歩行行動計画を、PDA等の携帯端末機器へダウンロードする出力手段を設けてなる請求項1または2に記載の歩行管理システム。
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