JP2004100844A - バルブ付き管継手 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】雄金具となるボディ10と雌金具となるノーズ20とが結合・分離する管継手であって、ボディ本体11又はノーズ本体21と、その内側で分離時の内部流体の漏れを防止するバルブとなるポペット12又は22及びスリーブ16又は26とからなり、スリーブ16又は26が、ボディ本体11又はノーズ本体21と別体の部材から構成され、かつ、ボディ本体11又はノーズ本体21の結合部側から挿入されているバルブ付き管継手。
【選択図】 図2
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、分離時であっても内部流体の漏れが防止されるバルブ付きの管継手に関するものであり、特に、配管の部品点数の削減及び配管のコンパクト化を図ることができるバルブ付き管継手に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、油圧機器等のホースを相互に結合及び分離する管継手として、分離時における内部流体の漏れを防止するポペットを用いたバルブ付きの管継手が知られている(例えば、特許文献1参照。)。このような管継手は、例えば図4及び図5に半断面図で示すように、雄金具となるボディ10と雌金具となるノーズ20とからなり、ボデイ本体11とノーズ本体21とに、先端を対向させたポペット12,22がそれぞれ装備されている。
【0003】
そして、ボディ10とノーズ20とを結合すると、図4に示すように、ボディ本体11とノーズ本体21の内部で突き出ているポペット12,22の先端同士が互いに接触して押し込まれ、ボディ本体11及びノーズ本体21の縮径部11A,21Aと、ポペット12,22との間に隙間が形成され、ここを流体が通過するようになる。
【0004】
一方、ボディ10とノーズ20とが分離されると、図5に示すように、ポペットスプリング15,25によってポペット12,22が結合部側に移動し、ポペットシール材14,24がボディ本体11及びノーズ本体21の縮径部11A,21Aに接触して隙間をなくす。従って、ポペットがバルブとなり、分離時における内部流体の漏れが防止される。
【0005】
【特許文献1】
特開平8−320092号公報 (第2頁、図8−図9)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図4及び図5に示す従来のバルブ付き管継手にあっては、ポペットシール材14,24が接触する縮径部11A,21Aがボディ本体11及びノーズ本体21と一体になっているので、ボディ10及びノーズ20の組立上、配管接続側からポペット12,22を挿入する必要があった。即ち、縮径部11A,21Aの存在により結合部側からポペット12,22を挿入することができず、そのため、挿入口となる配管接続側の形状が制約されていたのである。
【0007】
この点につき更に詳述すると、ボディ10及びノーズ20の配管接続側にはポペット12,22を挿入できるだけの内径を確保する必要があることから、配管接続側の外面に形成する雄ネジ及びその内面に形成する雌ネジ共に、ポペット12,22の外径よりも大きいネジ加工しかできない。その結果、配管の口径によっては口径調整のためのアダプタ30を別途接続しなければならず、配管の部品点数が増えるだけでなく、広い配管スペースが必要になるという問題があったのである。
【0008】
そこで本発明は、ボディ及びノーズにおける配管接続側の口径、形状等の制約をなくし、配管の部品点数の削減及び配管のコンパクト化を図ることができるバルブ付き管継手を提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、以上の課題を解決するためになされたものであって、その要旨は、雄金具となるボディと雌金具となるノーズとが結合・分離する管継手であって、ボディ本体又はノーズ本体と、その内側で分離時の内部流体の漏れを防止するバルブとなるポペット及びスリーブとからなり、スリーブが、ボディ本体又はノーズ本体と別体の部材から構成され、かつ、ボディ本体又はノーズ本体の結合部側から挿入されているバルブ付き管継手に係るものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明のバルブ付き管継手は、雄金具となるボディと雌金具となるノーズとが結合・分離するものである。ここで、ボディとノーズとの結合・分離は、例えばボディ本体の結合部側の外面に雄ネジを形成すると共に、ノーズ本体の結合部側の外面にナットを取り付け、両者をネジ止めする構造とすればよい。また、特許文献1に記載されているように、カラーを用いたワンタッチ式の結合・分離構造とすることもできる。
【0011】
そして、本発明のバルブ付き管継手は、ボディ本体又はノーズ本体と、その内側で分離時の内部流体の漏れを防止するバルブとなるポペット及びスリーブからなっている。ここで、ボディ本体又はノーズ本体とあるのは、必ずしもその両者に本発明の構造を採用する必要はなく、いずれか一方でもよいことを意味する。即ち、図4及び図5に示す従来構造のボディ本体(又はノーズ本体)に、本発明の構造のノーズ本体(又はボディ本体)を結合することもできるのである。
【0012】
また、ポペットには従来と同様のものが使用できるが、ポペットと相対してバルブを構成する相手は、従来のようにボディ本体又はノーズ本体の縮径部ではなく、ボディ本体又はノーズ本体とは別体の部材から構成されたスリーブである。即ち、本発明のバルブ付き管継手は、特徴的に、スリーブが、ボディ本体又はノーズ本体と別体の部材から構成され、かつ、ボディ本体又はノーズ本体の結合部側から挿入されているのである。
【0013】
従って、これまでボディ本体及びノーズ本体と一体化されていた、内部流体の漏れを防止するための縮径部が、ボディ本体又はノーズ本体から分割されたスリーブに置き換えられる結果、ボディ又はノーズの結合部側からポペットを挿入することが可能になるのである。言い換えれば、ポペット及びスリーブを結合部側から組み付けるようにすることによって、反対の配管接続側の形状等に対する制約がなくなり、ボディ本体又はノーズ本体の外面に配管接続用の雄ネジを直接形成することができるようになる結果、配管接続用のアダプターを別途用意する必要がなくなり、配管の部品点数の削減及び配管のコンパクト化を図ることが可能になるのである。
【0014】
また、従来のバルブ付き管継手では不可能であった、ボディ本体又はノーズ本体それ自体をエルボ形状とすることや、ボディ本体又はノーズ本体における配管接続側の内面を、ホース固定部かつシール部となるような形状に加工することもできるようになる。
【0015】
なお、スリーブは従来の縮径部に代わるものであるが、ポペットとの関係と、ボディ本体又はノーズ本体に対する組み付け性だけを考慮すればよく、単純でコンパクトな形状とすることができるので、仕上げ加工及び検査が容易となり、品質が安定する結果、流体漏れに対する信頼性が向上する。
【0016】
【実施例】
以下、本発明のバルブ付き管継手における最良の実施の形態を図面をもって説明する。図1及び図2は、本発明のバルブ付き管継手の第1実施例を示す半断面図であり、図1は、雄金具となるボディ10と雌金具となるノーズ20とが結合された状態を示し、図2は、両者が分離した状態を示すものである。なお、図1及び図2に示すバルブ付き管継手の具体的な用途は、自動車のオイルサスペンションの配管用である。
【0017】
図1及び図2に示すバルブ付き管継手において、ボディ10は、ボディ本体11、ポペット12、ポペットガイド13、ポペットシール材14、ポペットスプリング15、スリーブ16、スリーブシール材17、止め輪18及びボディーシール材19で構成されている。一方、ノーズ20は、ノーズ本体21、ポペット22、ポペットガイド23、ポペットシール材24、ポペットスプリング25、スリーブ26、スリーブシール材27、止め輪28及びナット29で構成されている。
【0018】
なお、スリーブ16,26には、ポペット12,22に装着されたポペットシール材14,24が接触して内部流体の漏れを防止するシール面16A,26Aが形成されている。また、実施例のシール材は全てO−リングである。
【0019】
ここで、ボディ10及びノーズ20の組み立ては、ボディ本体11及びノーズ本体21に対し、それぞれの結合部側から各部材を挿入することによって行う。即ち、ボディ本体11及びノーズ本体21の結合部側から順に、ポペットガイド13,23、ポペットスプリング15,25、ポペット12,22、スリーブ16,26を挿入し、止め輪18,28で抜け止めとしている。
【0020】
従って、ボディ本体11及びノーズ本体21における配管接続側の口径、形状等は何ら制約を受けることがなく、図1及び図2に示すように、接続する配管の口径に合わせて外面に雄ネジを形成すればよいので、アダプタを介さずに直接ボディ本体11及びノーズ本体21に配管を接続することができ、配管の部品点数の削減及び配管のコンパクト化が図られる。
【0021】
ところで、バルブ付き管継手の機能の面では、従来の管継手と何ら変わるところはない。即ち、ナット29を締め込んだ図1の結合状態では、ポペット12,22の先端同士が互いに接触して押し込まれ、スリーブ16のシール面16A及びスリーブ26のシール面26Aと、ポペット12に装着されたポペットシール材14及びポペット22に装着されたポペットシール材24との間に隙間が形成され、ここを流体が通過する。なお、外部への流体漏れは、ポペットシール材14,24及びボディーシール材19によって防止される。
【0022】
一方、ボディ10とノーズ20とが分離されると、図2に示すように、ポペットスプリング15,25によってポペット12,22が結合部側に移動し、ポペットシール材14,24がスリーブ16,26のシール面16A,26Aに接触して隙間をなくし、内部流体の漏れが防止される。
【0023】
図3は、本発明のバルブ付き管継手の第2実施例を示す半断面図であり、その結合状態を示す図である。第2実施例の管継手は、ボディ本体11及びノーズ本体21における配管接続側の形状に何ら制約がないことを利用して、ノーズ本体21をエルボ形状にすると共に、ボディ本体11及びノーズ本体21の内面に、ホース40をシールしつつ固定するための張出部11B,21Bを形成したものである。
【0024】
【発明の効果】
本発明のバルブ付き管継手は、ボディ本体又はノーズ本体と、ポペット及びスリーブとからなり、スリーブが、ボディ本体又はノーズ本体と別体の部材から構成され、かつ、ボディ本体又はノーズ本体の結合部側から挿入されているので、ポペットを結合部側から挿入することが可能となり、そのためボディ及びノーズにおける配管接続側の口径、形状等の制約がなくなって、配管の部品点数の削減及び配管のコンパクト化が図られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明のバルブ付き管継手の第1実施例を示す半断面図であり、その結合状態を示す図である。
【図2】図2は、図1に示す本発明のバルブ付き管継手における分離状態を示す半断面図である。
【図3】図3は、本発明のバルブ付き管継手の第2実施例を示す半断面図であり、その結合状態を示す図である。
【図4】図4は、従来のバルブ付き管継手の一例を示す半断面図であり、その結合状態を示す図である。
【図5】図5は、図4に示す従来のバルブ付き管継手における分離状態を示す半断面図である。
【符号の説明】
10‥ボディ
11‥ボディ本体
11A‥縮径部
11B‥張出部
12‥ポペット
13‥ポペットガイド
14‥ポペットシール材
15‥ポペットスプリング
16‥スリーブ
16A‥シール面
17‥スリーブシール材
18‥止め輪
19‥ボディシール材
20‥ノーズ
21‥ノーズ本体
21A‥縮径部
21B‥張出部
22‥ポペット
23‥ポペットガイド
24‥ポペットシール材
25‥ポペットスプリング
26‥スリーブ
26A‥シール面
27‥スリーブシール材
28‥止め輪
29‥ナット
30‥アダプタ
40‥ホース
Claims (1)
- 雄金具となるボディ(10)と雌金具となるノーズ(20)とが結合・分離する管継手であって、ボディ本体(11)又はノーズ本体(21)と、その内側で分離時の内部流体の漏れを防止するバルブとなるポペット(12又は22)及びスリーブ(16又は26)とからなり、スリーブ(16又は26)が、ボディ本体(11)又はノーズ本体(21)と別体の部材から構成され、かつ、ボディ本体(11)又はノーズ本体(21)の結合部側から挿入されていることを特徴とするバルブ付き管継手。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002264291A JP2004100844A (ja) | 2002-09-10 | 2002-09-10 | バルブ付き管継手 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002264291A JP2004100844A (ja) | 2002-09-10 | 2002-09-10 | バルブ付き管継手 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004100844A true JP2004100844A (ja) | 2004-04-02 |
Family
ID=32263770
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002264291A Pending JP2004100844A (ja) | 2002-09-10 | 2002-09-10 | バルブ付き管継手 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004100844A (ja) |
-
2002
- 2002-09-10 JP JP2002264291A patent/JP2004100844A/ja active Pending
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