JP2004100637A - エンジンの排気ガス浄化装置 - Google Patents

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岩瀬 成紀
Takahiro Hamazaki
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Abstract

【課題】フィルタ再生用ヒータの温度制御を行う温度センサの検出温度管理、検温部の取り付け位置管理の精度を高め、フィルタ再生性能を安定化させることのできる排気ガス浄化装置を提供する。
【解決手段】エンジンの排気管中に設けられたケーシングと、そのケーシング内に収容され、エンジンから排出される排気ガス中のパティキュレート等を捕集し燃焼除去するフィルタと、そのフィルタよりも上流側に配設されたフィルタ再生用ヒータと、前記ケーシング内の前記フィルタ上流の雰囲気温度を検出する温度センサとを備え、前記温度センサの検温部を、前記ケーシングにおける雰囲気温度の安定した領域内であって、前記ケーシングの軸方向において前記ヒータより上流側に略10mm以上離隔した位置に配設した。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
この発明は、エンジンの排気ガス浄化装置におけるフィルタ再生用ヒータの温度制御を行う温度センサの取り付け位置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種の排気ガス浄化装置におけるフィルタ再生システムは、ディーゼルエンジン等のエンジンから排出されるパティキュレート等を捕集するために排気ガス浄化用フィルタを備えている。これらのフィルタを長時間使用した場合、パティキュレートの堆積によりエンジンの負荷が大きくなる。こうした現象は、例えばフォークリフト等のディーゼル車で顕著である。そして、パティキュレートを捕集したフィルタは、そのフィルタの上流側に配設されたフィルタ再生用ヒータによって加熱することにより、パティキュレートが燃焼除去されてフィルタは再生される。
【0003】
一般にこうしたヒータは、許容温度を超えるとヒータの絶縁物質の劣化が促進されてしまい、断線やAC電源を用いたヒータでは漏電が生じる等の不具合が発生する憂いがあり、ヒータの耐久性低下要因の一つとなるため、ヒータは所定温度以上に昇温しない様に温度制御される。具体的には、ヒータ近傍に配設された熱電対等温度センサの検温部によってヒータの温度若しくはヒータ周りの雰囲気温度を検出し、温度制御値でヒータをON、OFFすることで制御される。
【0004】
ところが、従来の排気ガス浄化装置における温度センサによるON、OFF制御手段は、温度センサの検温部が、ヒータの一部に接触した状態あるいはヒータに対し下流側若しくは上流側のヒータに近接した位置に配設され、ヒータの温度を直接検出する方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−173429号公報(第2−3頁、第2,7,8図)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながらヒータは、構造上、中心部から外周部に至る範囲において部分毎によって温度のバラツキがある。また、ヒータは、パティキュレートを燃焼させるための再生用給気(助燃用空気)がある事によっても、部分毎に温度のバラツキが生じる。このため前記温度センサの検温部を近接配置する場所によって検出温度も異なる。よってヒータの許容温度を安定して確実に検出する事が困難である。また振動や経年変化により、温度センサ検温部のヒータとの配設個所、離隔距離の維持精度が悪くなる等の問題点もあり、信頼性が低い。
【0007】
さらに、温度センサの検温部は、パティキュレートを燃焼除去させるフィルタ温度を正確に検出するためにヒータに対して下流側近傍或いは熱反射板との間等いずれにしてもヒータの近傍に配置されており、ヒータ周囲の雰囲気温度は構造上、ヒータのON−OFFに対して温まり易く冷め難い構造であるため、温度制御によってヒータがOFFされても温度検出値が高温側へオーバーシュートし易く応答性が悪い。また、ヒータ周囲の雰囲気温度は、温度勾配(昇降温度勾配)があるため前記検温部の位置が少し変位するのみで検出温度が大きく変わってしまう。その結果、フィルタ再生時の温度センサの検出値が変わってしまうことから温度センサの検温部取り付け位置のバラツキを小さくするための取り付け位置寸法管理ならびに検査が難しかった。
【0008】
この発明は、上記の課題に鑑みなされたものであり、その目的は、ヒータ上流の雰囲気温度を、常にフィルタ再生に適正な温度制御値になるように温度検出精度を向上させるとともにフィルタ再生性能を安定化させることができるエンジンの排気ガス浄化装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、請求項1に記載の発明では、エンジンの排気管中に設けられたケーシングと、そのケーシング内に収容され、エンジンから排出される排気ガス中のパティキュレート等を捕集し燃焼除去するフィルタと、そのフィルタよりも上流側に配設されたフィルタ再生用ヒータと、前記ケーシング内の前記フィルタ上流の雰囲気温度を検出する温度センサとを備える排気ガス浄化装置であって、前記温度センサは先端に検温部を有し、その検温部は、前記ケーシング内にあって、前記ヒータと前記ケーシング上流壁との間に形成される空間部内の軸方向における該ケーシング上流壁側から略4分の3領域内の適宜位置に配設されていることを要旨とする。
【0010】
請求項2に記載の発明では、エンジンの排気管中に設けられたケーシングと、そのケーシング内に収容され、エンジンから排出される排気ガス中のパティキュレート等を捕集し燃焼除去するフィルタと、そのフィルタよりも上流側に配設されたフィルタ再生用ヒータと、前記ケーシング内の前記フィルタ上流の雰囲気温度を検出する温度センサとを備える排気ガス浄化装置であって、前記温度センサは先端に検温部を有し、その検温部は、前記ケーシング内にあって前記ヒータとケーシング上流壁との間に形成される空間部内における軸方向において、前記ヒータからケーシング上流壁側に10mm以上離隔した位置に配設されていることを要旨とする。
【0011】
請求項3に記載の発明では、エンジンの排気管中に設けられたケーシングと、そのケーシング内に収容され、エンジンから排出される排気ガス中のパティキュレート等を捕集し燃焼除去するフィルタと、そのフィルタよりも上流側に配設されたフィルタ再生用ヒータと、前記ケーシング内の前記フィルタ上流の雰囲気温度を検出する温度センサとを備える排気ガス浄化装置であって、前記温度センサは先端に検温部を有し、その検温部は、前記ケーシング内にあって前記ヒータとケーシング上流壁との間に形成される空間部内における軸方向において、前記ヒータとケーシング上流壁との間にあって両部材と略等間隔に離隔した位置に配設されていることを要旨とする。
【0012】
請求項4に記載の発明では、エンジンの排気管中に設けられたケーシングと、そのケーシング内に収容され、エンジンから排出される排気ガス中のパティキュレート等を捕集し燃焼除去するフィルタと、そのフィルタよりも上流側に配設されたフィルタ再生用ヒータと、そのヒータよりも上流側に配設された熱反射板と、前記ケーシング内の前記熱反射板上流の雰囲気温度を検出する温度センサとを備える排気ガス浄化装置であって、前記温度センサは先端に検温部を有し、その検温部は、前記ケーシング内にあって前記熱反射板と前記ケーシング上流壁との間に形成される空間部内の軸方向における該熱反射板よりケーシング上流壁側に配設されていることを要旨とする。
【0013】
請求項5に記載の発明では、請求項4に記載の排気ガス浄化装置において、前記温度センサ先端の検温部は、前記ケーシング内にあって前記熱反射板と前記ケーシング上流壁との間に形成される空間部内における軸方向において、前記熱反射板から該ケーシング上流壁側に10mm以上離隔した位置に配設されていることを要旨とする。
【0014】
請求項6に記載の発明では、請求項4に記載の排気ガス浄化装置において、前記温度センサ先端の検温部は、前記ケーシング内にあって、前記熱反射板と前記ケーシング上流壁との間に形成される空間部内における軸方向において、前記熱反射板とケーシング上流壁との間にあって両部材と略等間隔に離隔した位置に配設されていることを要旨とする。
【0015】
以下、本発明の作用効果について説明する。請求項1〜6に記載の発明によると、温度センサの検温部には、排気ガス流入口からの再生用給気による冷却風が直接当たり、ヒータからの熱量による影響は極めて少ないため、該検温部は温まりにくく冷め易く、ヒータON時間が長くなる。即ち、制御温度到達後、ヒータOFFにした時にヒータ若しくは熱反射板より上流側の雰囲気温度を速やかに冷却し、ヒータONまでの時間を短縮する。従ってパティキュレート等を捕集し燃焼除去するフィルタの燃焼に必要な温度までの到達時間が早く、かつヒータONduty比が上がりフィルタ再生性能を安定化させる。よってパティキュレート等に対して与える熱量が多くでき完全燃焼させ得るため再生中のCO排出量が少なくなる。
【0016】
また、温度センサの検温部は、ケーシング内の軸方向において前記ヒータより上流側に略10mm以上離隔した位置であって、雰囲気温度の安定した領域内に配設されていることにより、検温部の軸方向変位による検出温度のバラツキを小さくでき、温度検出の精度と信頼性の向上が図れるとともに検温部取り付け位置の寸法管理が簡素化できる。
【0017】
また、従来例の如く、温度センサの検温部を、ヒータ近傍位置に配設された熱反射板或いは専用の検温部保持ブラケット等保持部材にて直接支持すると、それから熱伝導を受け検温誤差を生じてしまうという悪さがあるが、本発明では上記した如くヒータによる熱伝導を受ける保持部材の有無にかかわらず、温度検出の精度と信頼性の向上が図れる。
【0018】
また、前記温度センサの検温部を、前記ケーシング内の軸方向においてヒータ若しくは熱反射板と前記ケーシング上流壁とから離隔し、かつ該ケーシング内雰囲気温度の昇降温勾配が緩やかとなるいわゆる雰囲気温度の安定な領域内に配設したことにより、検温部は、その取り付け位置の寸法管理が簡素化でき、かつ常にフィルタ再生に適正な温度制御値を検出可能として温度検出精度を向上させるとともにフィルタ再生性能を安定化させることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施形態に係るエンジンの排気ガス浄化装置について図面に基づき詳細に説明する。図1に示すように排気ガス浄化装置1は、ディーゼルエンジン2から排出される排気ガスを浄化するための装置であり、そのエンジン2は、複数の気筒を備えている。各気筒には、金属材料からなる排気マニホールド4の分岐部の上流側がそれぞれ連結され、各分岐部の下流側は1本のマニホールド本体にそれぞれ接続されており、各気筒から排出された排気ガスは一箇所に集中する。
【0020】
排気マニホールド4の下流側には、金属材料からなりかつ再生処理時のフィルタ再生用空気導入通路を兼用した排気管3が接続され、排気ガス浄化装置1はその排気管3の下流側適宜位置に配設されている。また、この排気管3には、排気ガス浄化装置1より上流側の適宜位置に、エアクリーナ5より延在するフィルタ再生用空気導入のための給気導入管路6が接続している。
【0021】
この給気導入管路6には、エアクリーナ5からフィルタ再生用空気を前記排気管3へ給気するブロワー7、フィルタ再生時にフィルタの温度が最適に保たれるために再生用給気量を調整する流量センサ8および前記排気管3への再生用給気の供給、停止制御を行う開閉バルブ9等が配設されている。これらブロワー7、流量センサ8および開閉バルブ9はコントローラ10により制御され、送風量が管理される。
【0022】
前記排気ガス浄化装置1は、筒状のケーシング11を備えており、ケーシング11の前端側を閉塞する上流壁11aは、前記排気管3の途中で前記給気導入管路6接続部より下流部分と連通接続しており、ケーシング11の後端側を閉塞する下流壁11bには、排気管3の下流端部分3bが連通接続している。この結果、排気マニホールド4、排気管3、ケーシング11、排気管3の下流端部分3bの内部領域が互いに連通し、その中を排気ガスが流れるようになっている。
【0023】
また、前記排気ガス浄化装置1は、フィルタ12、ヒータ13、温度センサ14、熱反射板15を備え、それらは全てケーシング11内に収容されている。フィルタ12は、複数個のハニカム焼結体を組み合わせて全体として円柱状を成し、ケーシング11の下流側に配設されている。排気管3よりケーシング11内へ流入した排気ガスは、このフィルタ12を通過して排気管3の下流端部分3bから排出される。この時フィルタ12によって排気ガス中のパティキュレートが捕集除去される。
【0024】
図中13はヒータで、ケーシング11内の、前記フィルタ12の上流側端面と一定間隔を隔てて対向配設されており、本実施例では渦巻き状を成すACヒータが用いられ、これによる熱量によってフィルタ再生時にフィルタが捕集したパティキュレートを燃焼する。このヒータ13の両端部13bは、ケーシング11の外周部を貫通して外部に引き出され、ヒータリレー13aに電気的に接続されている。このヒータリレー13aは、フィルタの再生動作を制御する前記コントローラ10に電気的に接続され、コントローラ10による通電制御によってヒータ13全体が発熱し、目標制御温度まで昇温する。
【0025】
前記ヒータ13の上流側には、ヒータ13と適宜間隔をおいて対峙する熱反射板15としてのパンチングプレートが配設されており、この熱反射板15は円盤状の板状部材であり、その外周縁は、ケーシング11の内周面に溶接等により接合されている。また、熱反射板15にはヒータ13が固定治具等により連結されている。
【0026】
熱反射板15には、多数の貫通孔が、熱反射板15のほぼ全域において規則的に多孔状透設されており、このため排気管3から流入した排気ガスは、これら貫通孔を通過することによってフィルタ12に達することができる。またヒータ13によって発せられた熱は、熱反射板15によつて反射されるとともに再生給気の流れにのって下流へ流れるため外部への放熱が防止される。すなわち、熱反射板15によって反射された熱が輻射熱としてフィルタ12に供給され、フィルタ12は効率よく加熱される。なお、この熱反射板15は、必ずしも必要とするものではなく、無くてもよい。
【0027】
図中14は温度センサで、ケーシング11内における前記フィルタ12上流側の雰囲気温度を検出する。本実施形態においての温度センサ14は、棒状体であって先端に検温部14aを有し、基端は、ケーシング11の上流側壁面11aを貫通した状態で固定配設されている。なお、温度センサ14は、ケーシング11の上流側の筒壁面部11cに配設されてもよい。
【0028】
また、温度センサ14は、検温部14a周囲(ヒータ13若しくは熱反射板15上流とケーシング11の上流壁11aとの間)の雰囲気温度を検出し、その雰囲気温度に基づいて再生時フィルタの温度がパティキュレートを燃焼させるに最適な温度になるように雰囲気温度情報を前記コントローラ10に発信し、ヒータ13への通電時間をフィードバック制御する。
【0029】
前記検温部14aは、前記ケーシング11内の軸方向において前記ヒータ13(熱反射板15を有する場合は熱反射板15)と前記ケーシング11の上流壁11aとの間の雰囲気温度分布の安定した位置即ち本実施例においては、該ヒータ13より上流側に略10mm以上離隔した位置に配設されている。
【0030】
この雰囲気温度領域内における前記検温部14aの具体的な位置は、ヒータ13若しくは熱反射板15から前記上流壁11aまでの軸方向距離(間隔)を例えば80mmとした場合においてヒータ13若しくは熱反射板15より上流側の略4分の2領域(略10〜20mm離隔)〜略4分の3領域(略60〜70mm離隔)に至る雰囲気温度の昇降温度勾配分布が緩やかな安定した領域の適宜位置に配設されている。したがって、温度センサ14の検温部14aは、再生用給気の冷却風を受けて温まりにくく冷め易いためヒータON時間が長くなりONduty比が上がる。
【0031】
なお、温度センサ検温部14aの配設位置は、ヒータ15から上流壁側に10mm以上離隔した位置であればよいが、ヒータ15から離れ過ぎたり、ケーシング11の壁面に接近し過ぎた位置に配設すると外気による温度の影響等が考えられるため、10mm〜30mmが適切な配設位置である。
【0032】
このヒータ13若しくは熱反射板15から上流側に略10mm以内の範囲は、ヒータ13若しくは熱反射板15に近接しており雰囲気温度が比較的高温領域であり、ヒータ13の加熱と前記再生用給気の冷却風とにより温度昇降勾配が急であることから、この範囲に温度センサ14の検温部14aを配設することは、軸方向の変位によって温度が大きく変化するため雰囲気温度管理が難しく好ましい位置とは言いがたい。
【0033】
図中17は背圧センサで、フィルタ12入口部の排気圧力を検出してこの情報をパティキュレートの蓄積量に演算するための情報としてコントローラ10に取り込まれ、エンジン回転数19と背圧センサ17から情報により算出された該パティキュレート蓄積量は、ディスプレィ18のパティキュレート蓄積量表示灯(図示せず)に表示される。またディスプレィ18にはフィルタの再生処理を開始する再生スイッチ、パティキュレート蓄積量警告灯等が組み込まれている。
【0034】
したがって、本実施形態によれば、捕集したパティキュレートを燃焼し、フィルタを再使用可能とするには、まずイグニッションスイッチ20をOFFにし、AC電源22、外部電源21を接続する。その後ディスプレィ18上の再生スイッチを押すとコントローラ10は、メインリレー23をONし再生処理システムを立ち上げ、ヒータリレー13aをONさせ、コントローラ10が温度センサ14情報により外部電源21を使用してヒータ13を制御し、ヒータ13周囲の雰囲気温度が、フィルタ12に蓄積されたパティキュレートを燃焼させるに最適な温度となるまで加熱上昇させる。
【0035】
コントローラ10は、同時に給気導入管6に配設されている開閉バルブ9を開き、ブロワー7からパティキュレートを燃焼させるための再生用給気を送り込む。このとき、フィルタ12の温度が最適に保たれるために、流量センサ8の情報を基に制御してブロワー7の送風量を調整する。
【0036】
フィルタ12再生作動開始から時間経過にともないヒータ13の加熱によりフィルタ12の温度を一旦パティキュレートを燃焼させるに適した温度まで上昇させる。このときヒータ13上流の雰囲気温度も同様に上昇し、パティキュレートを燃焼させるに適した上限制御温度まで上昇すると、温度センサ14の検温部14aがそれを検出し、コントローラ10へ情報をフィードバックするとコントローラ10はヒータリレー13aをOFF作動させ加熱を中断する。
【0037】
ヒータ13の加熱が中断してもブロワー7からの再生用給気は継続されているためその冷却風によりヒータ13上流の雰囲気温度も降下する。しかし、温度センサ14の検温部14aは、雰囲気温度の昇降勾配の緩い雰囲気温度が安定な領域にありかつ再生用給気の冷却風を受ける位置に配設されているため温まりにくく冷め易いことからフィルタ温度が下がる前に雰囲気温度の下限制御温度値を検出し、ヒータ13を再びON作動させ加熱する。
【0038】
したがって、ヒータ13の温度制御は、OFF作動時間が短く、フィルタ再生開始後のON作動時間比率はほぼ90%近くなり、フィルタ12の温度はヒータ13のOFF作動中においても昇温し、パティキュレートを燃焼し続ける。
【0039】
この実施の形態に係る排気ガス浄化装置によれば以下の効果を奏する。
▲1▼温度センサ14の検温部14aは、ヒータ13上流側で再生用給気取り入れ口3aから下流側の雰囲気温度昇降勾配の緩い雰囲気温度が安定した領域内にありかつ再生用給気(冷却風)の、ヒータ13による熱影響をうけて加熱される前の冷却風に晒される位置に配設されているため、該検温部14aは温まりにくく冷め易い。従って、制御温度値到達後、ヒータ13をOFFにした時に再生用給気にて雰囲気温度を速やかに冷却するが、フィルタ温度が下がる前に下限制御温度値を検出し、ヒータ13を再びON作動させ加熱するようになっている。このため、ヒータ13のヒータON時間が長くなりヒータONduty比が上がってフィルタ再生性能が安定し、ヒータにおける部分毎の温度差のバラツキに起因する不都合を解消することができる。よって、ヒータ13の温度検出の信頼性(検出精度)を向上させることができる。
【0040】
▲2▼ヒータ13上流の雰囲気温度は、ヒータ13に近接した位置での温度に比べて低く、高温に晒されることに起因する温度センサ検温部14aの劣化を軽減することができ、耐久性を向上させることができる。
【0041】
▲3▼温度センサ検温部14aは、ヒータ13上流の再生用給気が直接当たる位置にて雰囲気温度を検出するため、温まりにくく冷め易いことからヒータON時間が長く、フィルタ12の再生に必要な温度を該雰囲気温度より常に高く維持できる。したがって、パティキュレートが燃焼するに必要なフィルタ温度を、制御温度到達後は常時確保できるためフィルタ12の再生時間を短縮することが可能となった。
【0042】
▲4▼温度センサ検温部14aの配設位置は、ヒータ13より上流で再生用給気取り入れ口3aの下流側の雰囲気温度昇降勾配の緩い雰囲気温度が安定した領域内でかつ再生用給気の冷却風を直接受け得る軸方向位置であれば適宜位置に変位可能に配設しうることから検出温度のバラツキが小さくでき、検出温度の精度が向上するとともに温度センサ検温部14aの配設位置の寸法管理が簡素化できる。
【0043】
▲5▼従来例の如く、温度センサの検温部を、ヒータ近傍位置に配設された熱反射板或いは専用の検温部保持ブラケット等保持部材にて直接支持すると、それから熱伝導を受け検温誤差を生じてしまうという悪さがあるが、本実施例では上記した如くヒータによる熱伝導を受ける保持部材の有無にかかわらず、温度検出の精度と信頼性の向上が図れる。
【0044】
▲6▼フィルタ12の再生に必要なフィルタ温度は、ヒータON時間が長くなってヒータONduty比が上がり、制御温度到達後は前記雰囲気温度より常に高く維持できることからパティキュレートに対して与える燃焼するに必要な熱量が多くでき、パティキュレートを完全燃焼できる。その結果再生中において環境負荷物質であるCO排出量が少なくなる。
【0045】
なお、この発明の実施形態は次の様に変更しても良い。
前記実施形態では、温度センサ14の検温部14aは、ケーシング11内において再生用給気の冷却風を直接受け得る位置にて雰囲気温度を検出するため、再生用給気取り入れ口である排気ガス流入口3aからの冷却風の整流領域に配設されているが、第5図に示すようにケーシング11内において排気ガス流入口3aからの冷却風の整流を直接受けることのできない領域すなわちケーシング11内にあって、該ケーシング11の軸方向において、排気ガス流入口3aからヒータ13若しくは熱反射板15の外周端を結ぶ整流領域A内から外れる領域、具体的には排気ガス流入口3aからケーシング11の上流壁11aおよび筒壁面部11cの上流側周辺部は、前記冷却風が整流のまま通過せず対流する対流冷却風領域Bでありその領域B内に、温度センサ14の検温部14aを配設してもよい。
【0046】
また、ヒータ13とケーシング上流壁11aとから形成される空間部内に設けられた空間分割手段として熱反射板15を設けたが、この熱反射板15は、複数設けてもよい。この場合複数の熱反射板の間に温度センサ14の検温部14aを配置してもよい。
【0047】
【発明の効果】
以上詳述したように本発明によれば、温度センサ検温部14aは、ヒータ13上流側10mm以上離隔した位置でかつ再生用給気の冷却風を受け得る領域にて雰囲気温度を検出するため、該検温部14aは、温まりにくく冷め易いことから制御温度到達後は、ヒータON時間が長くなってヒータONduty比を上げ、フィルタ12の再生に必要な温度を該雰囲気温度より常に高く維持できる。したがって、パティキュレートが燃焼するに必要なフィルタ温度を、制御温度到達後は常時確保できるためフィルタ12のフィルタ再生性能を安定化させるとともにパティキュレートに対して与える燃焼に必要な熱量が多くでき、パティキュレートを完全燃焼させる。その結果再生中において環境負荷物質であるCO排出量を少なくすることが可能となった。
【0048】
また、温度センサ検温部14aの配設位置は、ヒータ13より上流で再生用給気取り入れ口3aの下流側で雰囲気温度昇降勾配の緩い雰囲気温度が安定した領域内の適宜位置に変位可能に配設しうることから検出温度のバラツキが小さくでき、検出温度の信頼性(検出精度)が向上するとともに温度センサ検温部14aの配設位置の寸法管理が簡素化できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施の形態に係るエンジンの排気ガス浄化装置の概略システム図である。
【図2】同実施の形態における排気ガス浄化装置の断面図である。
【図3】同実施の形態におけるヒータ/熱反射板と雰囲気温度分布説明図である。
【図4】同実施の形態におけるヒータONduty比を示す従来例との比較説明図である。
【図5】この発明の他の実施の形態における排気ガス浄化装置の断面説明図である。
【符号の説明】
1      排気ガス浄化装置
2      エンジン
3      排気管
3a    排気ガス流入口
6      給気導入管路
11    ケーシング
11a  上流壁
11b  下流壁
12  フィルタ
13  フィルタ再生用ヒータ
13a  ヒータリレー
14  温度センサ
14a  検温部
15    熱反射板
A   整流冷却風領域
B   対流冷却風領域

Claims (6)

  1. エンジンの排気管中に設けられたケーシングと、そのケーシング内に収容され、エンジンから排出される排気ガス中のパティキュレート等を捕集し燃焼除去するフィルタと、そのフィルタよりも上流側に配設されたフィルタ再生用ヒータと、前記ケーシング内の前記フィルタ上流の雰囲気温度を検出する温度センサとを備える排気ガス浄化装置であって、前記温度センサは先端に検温部を有し、その検温部は、前記ケーシング内にあって、前記ヒータと前記ケーシング上流壁との間に形成される空間部内の軸方向における該ケーシング上流壁側略4分の3領域内に配設されていることを特徴とするエンジンの排気ガス浄化装置。
  2. エンジンの排気管中に設けられたケーシングと、そのケーシング内に収容され、エンジンから排出される排気ガス中のパティキュレート等を捕集し燃焼除去するフィルタと、そのフィルタよりも上流側に配設されたフィルタ再生用ヒータと、前記ケーシング内の前記フィルタ上流の雰囲気温度を検出する温度センサとを備える排気ガス浄化装置であって、前記温度センサは先端に検温部を有し、その検温部は、前記ケーシング内にあって、前記ヒータと前記ケーシング上流壁との間に形成される空間部内の軸方向における該ヒータから該ケーシング上流壁側に10mm以上離隔して配設されていることを特徴とするエンジンの排気ガス浄化装置。
  3. エンジンの排気管中に設けられたケーシングと、そのケーシング内に収容され、エンジンから排出される排気ガス中のパティキュレート等を捕集し燃焼除去するフィルタと、そのフィルタよりも上流側に配設されたフィルタ再生用ヒータと、前記ケーシング内の前記フィルタ上流の雰囲気温度を検出する温度センサとを備える排気ガス浄化装置であって、前記温度センサは先端に検温部を有し、その検温部は、前記ケーシング内にあって前記ヒータとケーシング上流壁との間に形成される空間部内の軸方向における前記ヒータとケーシング上流壁との間にあって両部材と略等間隔に離隔した位置に配設されていることを特徴とする排気ガス浄化装置。
  4. エンジンの排気管中に設けられたケーシングと、そのケーシング内に収容され、エンジンから排出される排気ガス中のパティキュレート等を捕集し燃焼除去するフィルタと、そのフィルタよりも上流側に配設されたフィルタ再生用ヒータと、そのヒータよりも上流側に配設された熱反射板と、前記ケーシング内の前記熱反射板上流の雰囲気温度を検出する温度センサとを備える排気ガス浄化装置であって、前記温度センサは先端に検温部を有し、その検温部は、前記ケーシング内にあって前記熱反射板と前記ケーシング上流壁との間に形成される空間部内の軸方向における該熱反射板よりケーシング上流壁側に配設されていることを特徴とするエンジンの排気ガス浄化装置。
  5. 前記温度センサ先端の検温部は、前記ケーシング内にあって前記熱反射板とケーシング上流壁との間に形成される空間部内における軸方向において、前記熱反射板からケーシング上流壁側に10mm以上離隔した位置に配設されていることを特徴とする請求項4に記載のエンジンの排気ガス浄化装置。
  6. 前記温度センサ先端の検温部は、前記ケーシング内にあって前記熱反射板とケーシング上流壁との間に形成される空間部内における軸方向において、前記熱反射板とケーシング上流壁との間にあって両部材と略等間隔に離隔した位置に配設されていることを特徴とする請求項4に記載のエンジンの排気ガス浄化装置。
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