JP2004099750A - 重量物包装袋 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】エチレンと炭素数4〜20のα−オレフィンを共重合して得られ、下記の(要件1)〜(要件4)を満たすエチレン・α−オレフィン共重合体を含有してなる重量物包装袋。
(要件1)メルトフローレート(MFR)が0.01〜20g/10分である。
(要件2)メルトフローレート(MFR)と190℃における溶融張力(MT、単位:cN)が下記式(1)の関係を満たす。
2.0×MFR−0.59<MT<20 (1)
(要件3)メルトフローレート(MFR)と極限粘度([η]、単位:dl/g)が下記式(2)の関係を満たす。
1.02×MFR−0.094<[η]<1.50×MFR−0.156 (2)
(要件4)密度が890〜940kg/m3である。
【選択図】 なし
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、重量物包装袋に関するものである。さらに詳しくは、衝撃強度および外観(霞み度および表面光沢)に優れた重量物包装袋に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、有機肥料や穀類の包装袋である、重量物包装袋には、優れた防湿性を有し、開口部をヒートシールによって容易に密封できる等の理由から、通常、厚みが約80〜約200μmであるポリエチレン樹脂フィルムが用いられている。
【0003】
重量物包装袋に用いられるポリエチレン樹脂フィルムには、溶融張力が高く、溶融成形性に優れた樹脂である高圧法低密度ポリエチレンが用いられている。しかし、高圧法低密度ポリエチレンをフィルムに用いた場合、フィルムの衝撃強度が不充分なことがある。
【0004】
フィルムの衝撃強度等に優れる樹脂として、エチレン・α−オレフィン共重合体が知られている。しかし、エチレン・α−オレフィン共重合体は、溶融張力および溶融成形性が不充分なことがある。エチレン・α−オレフィン共重合体の溶融成形性が不充分であるため、例えば、エチレン・α−オレフィン共重合体をインフレーション成形に用いた場合、押出機のモーター負荷が高くなったり、バブルの安定性が悪くなったりすることがあり、また、重量物包装袋に用いられる、通常、厚みが約80〜約200μmであるフィルムの製造においては、バブルの冷却が不足し、バブルが不安定となってフィルムの製造が困難であったり、さらに、フィルムの表面に肌荒れが発生することがある。そのため、エチレン・α−オレフィン共重合体の溶融張力および溶融成形性、さらに、外観(霞み度および表面光沢)については、さらなる改良が望まれていた。
【0005】
溶融張力が高く、溶融成形性に優れたエチレン・α−オレフィン共重合体としては、例えば、特開平9−328520号公報に、密度が0.880〜0.980g/cm3であり、メルトフローレートが0.01〜100g/10分であり、溶融張力とMFRが特定の関係を満たし、流動性インデックスとMFRが特定の関係を満たし、スウェル比が1.40を超えるエチレン・α−オレフィン共重合体が記載されている。しかし、上記公報に記載されているエチレン・α−オレフィン共重合体からなるフィルムの外観(霞み度および表面光沢)については、さらなる改良が望まれていた。
【0006】
【特許文献1】
特開平9−328520号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、衝撃強度および外観(霞み度および表面光沢)に優れた重量物包装袋を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、かかる実情に鑑み、鋭意検討の結果、本発明が上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、
エチレンと炭素数4〜20のα−オレフィンを共重合して得られ、下記の(要件1)〜(要件4)を満たすエチレン・α−オレフィン共重合体を含有してなる重量物包装袋。
(要件1)メルトフローレート(MFR)が0.01〜20g/10分である。
(要件2)メルトフローレート(MFR)と190℃における溶融張力(MT、単位:cN)が下記式(1)の関係を満たす。
2.0×MFR−0.59<MT<20 (1)
(要件3)メルトフローレート(MFR)と極限粘度([η]、単位:dl/g)が下記式(2)の関係を満たす。
1.02×MFR−0.094<[η]<1.50×MFR−0.156 (2)
(要件4)密度が890〜940kg/m3である。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明で用いられるエチレン・α−オレフィン共重合体は、エチレンと炭素数4〜20のα−オレフィンの共重合体である。
炭素数が4〜20のα−オレフィンとしては、例えばブテン−1、ペンテン−1、4−メチル−1−ペンテン、ヘキセン−1、オクテン−1、デセン−1等が挙げられ、好ましくはブテン−1、ヘキセン−1、4−メチル−1−ペンテン、さらに好ましくはヘキセン−1、4−メチル−1−ペンテンである。これらのα−オレフィンは、単独で用いてもよく、少なくとも2種を併用してもよい。
【0010】
本発明で用いられるエチレン・α−オレフィン共重合体としては、例えばエチレン−ブテン−1共重合体、エチレン−4−メチル−1−ペンテン共重合体、エチレン−ヘキセン−1共重合体、エチレン−オクテン−1共重合体等が挙げられ、好ましくはエチレン−ブテン−1共重合体、エチレン−ヘキセン−1共重合体、エチレン−4−メチル−1−ペンテン共重合体、さらに好ましくはエチレン−ヘキセン−1共重合体、エチレン−4−メチル−1−ペンテン共重合体である。
【0011】
本発明で用いられるエチレン・α−オレフィン共重合体のα−オレフィンの含有量は、好ましくは0.5〜30モル%であり、より好ましくは1.0〜20モル%である。ただし、エチレン・α−オレフィン共重合体の全量を100モル%とする。
【0012】
本発明で用いられるエチレン・α−オレフィン共重合体のメルトフローレート(MFR)は、0.01〜20g/10分であり(要件1)、好ましくは0.05〜15g/10分であり、より好ましくは0.1〜10g/10分である。
【0013】
メルトフローレート(MFR)が0.01g/10分未満の場合、製膜加工時の押出し負荷が過大になりメルトフラクチャーが発生することがあり、20g/10分を超えた場合、フィルムの機械特性が損なわれたり、製膜安定性が不充分なことがある。
【0014】
本発明で用いられるエチレン・α−オレフィン共重合体のメルトフローレート(MFR)と190℃における溶融張力(MT)は、下記式(1)の関係を満たす(要件2)。
2.0×MFR−0.59<MT<20 (1)
メルトフローレート(MFR)と190℃における溶融張力(MT)は、好ましくは下記式(3)の関係を満たす。
2.0×MFR−0.59<MT<3.6×MFR−0.56 (3)
【0015】
エチレン・α−オレフィン共重合体のメルトフローレート(MFR)と190℃における溶融張力(MT)が、2.0×MFR−0.59<MTの関係を満たさない場合、製膜安定性が不充分なことがあり、MT<20の関係を満たさない場合、流動性が不十分で製膜が困難なことがある。
【0016】
本発明で用いられるエチレン・α−オレフィン共重合体のメルトフローレート(MFR)と極限粘度([η])は、下記式(2)の関係を満たす(要件3)。
1.02×MFR−0.094<[η]<1.50×MFR−0.156 (2)
【0017】
エチレン・α−オレフィン共重合体のメルトフローレート(MFR)と極限粘度([η])が、1.02×MFR−0.094<[η]の関係を満たさない場合、エチレン・α−オレフィン共重合体の機械的強度が低下することがあり、[η]<1.50×MFR−0.156の関係を満たさない場合、製膜加工時の押出し負荷が過大になりメルトフラクチャーが発生することがある。
【0018】
本発明で用いられるエチレン・α−オレフィン共重合体の密度は、890〜940kg/m3であり(要件4)、好ましくは900〜935kg/m3であり、より好ましくは905〜930kg/m3である。
【0019】
密度が890kg/m3未満の場合、フィルムの剛性やハンドリング性が不充分なことがあり、940kg/m3を超えた場合、フィルムの柔軟性や衝撃強度が不十分なことがある。
【0020】
本発明で用いられるエチレン・α−オレフィン共重合体の製造方法として、好ましくは、助触媒担体(A)、架橋型ビスインデニルジルコニウム錯体(B)および有機アルミニウム化合物(C)を接触させて得られる触媒である。助触媒担体(A)は、ジエチル亜鉛(a)、メチルアルモキサン等の有機金属化合物(b)およびシリカ等の担体(c)を接触させて得られる担体である。
【0021】
重合方法として、好ましくはエチレン・α−オレフィン共重合体粒子の形成を伴う重合方法であり、例えば、気相重合、スラリー重合、バルク重合等が挙げられる。また、本重合を実施する前に、公知の方法で予備重合を実施し、予備重合によって得られた触媒成分を、本重合の触媒成分または触媒として使用することが好ましい。
【0022】
本発明で用いられるエチレン・α−オレフィン共重合体には、必要に応じて、中和剤、安定剤、滑剤、帯電防止剤、加工性改良剤、ブロッキング防止剤、耐候剤、防曇剤、防錆剤等の添加剤や、本発明で用いられるエチレン・α−オレフィン共重合体以外の高分子化合物を添加してもよい。
【0023】
本発明で用いられるエチレン・α−オレフィン共重合体以外の高分子化合物としては、例えば、高圧法低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリオレフィン系エラストマー等が挙げられる。
【0024】
中和剤としては、例えば、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ハイドロタルサイト等が挙げられる。
【0025】
安定剤としては、例えば、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール(BHT)、テトラキス[メチレン−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン(商品名:IRGANOX 1010、チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製)、n−オクタデシル−3−(4’−ヒドロキシ−3,5’−ジ−t−ブチルフェニル)プロピオネート(商品名:IRGANOX 1076、チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製)等のフェノール系安定剤、ビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト等のホスファイト系安定剤、6−[3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロポキシ]−2,4,8,10−テトラ−t−ブチルジベンズ[d,f][1,3,2]ジオキサホスフェピン(商品名:スミライザーGP、住友化学工業社製)等が挙げられる。
【0026】
滑剤としては、例えば、高級脂肪酸アミドや高級脂肪酸エステル等が挙げられ、帯電防止剤としては、例えば、炭素原子数8〜22の脂肪酸のグリセリンエステル、ソルビタン酸エステル、ポリエチレングリコールエステル等が挙げられ、加工性改良剤としては、例えば、ステアリン酸カルシウム等の脂肪酸金属塩、フッ素系樹脂等が挙げられる。
【0027】
ブロッキング防止剤としては、無機系ブロッキング防止剤および有機系ブロッキング防止剤が挙げられ、無機系ブロッキング防止剤としては、例えば、シリカ、炭酸カルシウム、タルク等が挙げられ、有機系ブロッキング防止剤としては、例えば、架橋ポリメタクリル酸メチル、架橋ポリ(メタクリル酸メチル−スチレン)共重合体、架橋シリコーン、架橋ポリスチレンの粉末等が挙げられる。
【0028】
上記の必要に応じて、添加される中和剤、安定剤、滑剤、帯電防止剤、加工性改良剤、ブロッキング防止剤、耐候剤、防曇剤、防錆剤等の添加剤や、本発明で用いられるエチレン・α−オレフィン共重合体以外の高分子化合物の添加方法としては、例えば、エチレン・α−オレフィン共重合体にあらかじめ溶融混練する方法、個々にドライブレンドする方法、少なくとも一種のマスターバッチを用意してドライブレンドする方法等が挙げられる。
【0029】
本発明のエチレン・α−オレフィン共重合体を含有してなる重量物包装袋に用いられるフィルムの製造方法としては、例えば、インフレーション成形法、Tダイキャスト成形法等が挙げられる。
【0030】
【実施例】
以下、本発明を実施例および比較例に基づき詳細に説明するが、本発明は、これら実施例に限定されるものではない。
(1)メルトフローレート(MFR、単位:g/10分)
JIS K 6760−1981に規定された方法に従って測定した。荷重2.16kg、温度190℃で行った。
【0031】
(2)密度(単位:Kg/m3)
JIS K 7112−1980のうち、A法に規定された方法に従って、測定した。
【0032】
(3)極限粘度([η]、単位:dl/g)
極限粘度[η]は、熱劣化防止剤として2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール(BHT)を5重量%含むテトラリン100mlにエチレン重合体樹脂100mgを135℃で溶解したサンプル溶液を調製し、ウベローデ型粘度計を用いて該サンプル溶液とブランク溶液の降下時間から算出される135℃での相対粘度(ηrel)を求めた後、下記式より算出した。
[η]=23.3×log(ηrel)
【0033】
(4)メルトテンション(MT、単位:cN)
東洋精機製作所製 メルトテンションテスターを用いて、190℃、降下速度5.5mm/分のピストンで、径2.09mmφ、長さ8mmのオリフィスから押出された溶融樹脂を、40rpm/分の巻取り上昇速度で巻き取ったときの張力値を測定した。
【0034】
(5)ヘイズ(霞み度、単位:%)
ASTM D1003に規定された方法に従って、測定した。この値が小さいほど透明性が優れることを示す。
【0035】
(6)グロス(表面光沢、単位:%)
JIS Z8741に規定された方法に従って、測定した。この値が大きいほど表面光沢が良好であることを示す。
【0036】
(7)ダートインパクト強度(フィルムの衝撃強度、単位:kJ/m)
ASTM D1709に規定された方法に従って、測定した。この値が高いほどフィルムの衝撃強度が高いことを示す。
【0037】
実施例1
(1−1)助触媒担体(A)の調製
窒素置換した5リットルの四つ口フラスコに、テトラヒドロフラン1.5リットル、ジエチル亜鉛のヘキサン溶液(2.0mol/リットル)1.35リットル(2.7mol)を入れ、5℃に冷却した。これに、ペンタフルオロフェノール 0.2Kg(1.0mol)をテトラヒドロフラン 500mlに溶解させた溶液を60分間で滴下した。滴下終了後、5℃で60分攪拌し、28分間かけて45℃まで温度を上げ、60分間攪拌を行った。その後、氷浴で20℃まで温度を下げ、H2O 45g(2.5mol)を90分間で滴下した。その後、20℃で60分間攪拌し、24分間かけて45℃まで昇温して60分間攪拌を実施した。その後、20℃から50℃に昇温しながら、減圧にて溶媒留去を120分実施し、その後120℃にて8時間減圧乾燥実施した。その結果、固体生成物0.43Kgを得た。
窒素置換した5リットルの四つ口フラスコに、上記固体生成物 434.6g、テトラヒドロフラン3リットルを入れ、攪拌を行った。これに窒素流通下で300℃において加熱処理したシリカ(デビソン社製Sylopol948;平均粒子径=61μm;細孔容量=1.61ml/g;比表面積=296m2/g)0.33Kgを入れた。40℃に加熱し、2時間攪拌を行った後、静置し、固体成分を沈降させ、沈降した固体成分の層と上層のスラリー部分との界面が見えた時点で上層のスラリー部分を取り除いた。洗浄操作として、これに、テトラヒドロフラン3リットルを加え、攪拌を行った後、静置し、固体成分を沈降させ、同様に界面が見えた時点で上層のスラリー部分を取り除いた。以上の洗浄操作を計5回繰り返した。その後、減圧下、120℃で8時間乾燥を行うことにより、助触媒担体(A)0.52Kgを得た。
【0038】
(1−2)予備重合
予め窒素置換した内容積210リットルの撹拌機付きオートクレーブにトリイソブチルアルミニウムを濃度2.5mmol/リットルで含んだブタン100リットルと、常温常圧の水素として30リットルを仕込んだ後、オートクレーブを40℃まで昇温した。さらにエチレンをオートクレーブ内のガス相圧力で0.25MPa分だけ仕込み、系内が安定した後、トリイソブチルアルミニウム 500mmol、ラセミ−エチレンビス(1−インデニル)ジルコニウムジフェノキシド68mmol、続いて、上記助触媒担体(A)0.45Kgを投入して重合を開始した。40℃から50℃へ昇温するとともに、エチレンと水素を連続で供給しながら、合計3.5時間の予備重合を実施した。重合終了後、エチレン、ブタン、水素ガスをパージした後に、溶媒をろ過して、生成した固体を室温にて真空乾燥し、上記助触媒担体(A)1g当り33.3gのポリエチレンが予備重合された触媒成分を得た。
【0039】
(1−3)連続気相重合
上記で得た予備重合された触媒成分を用い、連続式流動床気相重合装置でエチレンとヘキセン−1の共重合を実施した。重合条件は、温度85℃、全圧2MPa、ガス線速度0.34m/s、エチレンに対する水素モル比は0.098%、エチレンに対するヘキセン−1モル比は1.9%で、重合中はガス組成を一定に維持するためにエチレン、ヘキセン−1、水素を連続的に供給した。上記予備重合済触媒成分を0.08Kg/hr、トリイソブチルアルミニウムを27mmol/hrの割合で連続的に供給し、流動床の総パウダー重量80kgを一定に維持するよう、平均重合時間8hr、13kg/hrの生産効率でエチレン・ヘキセン−1共重合体(1)を得た。
【0040】
(1−4)エチレン・ヘキセン−1共重合体(1)の造粒
上記で得られたエチレン・ヘキセン−1共重合体(1)にカルシウムステアレート(共同薬品社製)1000ppm、Irgnox1076(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製)2000ppm、P−EPQ(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製)1600ppmをブレンドし、35mmφ同方向二軸混練機(TEM−35B:東芝機械(株)製、L/D=32.8、バレル径=37mm)を用いて、窒素雰囲気下、150℃、スクリュー回転数150rpmの条件で造粒を実施した。得られたペレットをさらに三回、40mmφフルフライトスクリュー単軸混練機(田辺プラスチック(株)製、L/D=28)を用い、窒素雰囲気下、150℃、スクリュー回転数80rpmの条件で造粒を実施して、エチレン・ヘキセン−1共重合体(1)のペレットを得た。得られたペレットの物性値を表1に示した。
【0041】
(1−5)フィルム加工
上記のエチレン・ヘキセン−1共重合体(1)のペレットを試料として、プラコー社製、30mmφ、L/D=28、フルフライトタイプスクリューの単軸押出し機、50mmφ、リップギャップ0.8mmのダイス、二重スリットエアリングを用いて、加工温度170℃、押出量5.5kg/hr、フロストラインディスタンス(FLD)200mm、ブロー比1.8の条件で製膜して厚み80μmのエチレン・ヘキセン−1共重合体(1)のフィルムを得た。得られたフィルムの物性値を表2に示した。
【0042】
実施例2
(2−1)助触媒担体(A)
助触媒担体としては、実施例1の(1−1)で調整された助触媒担体(A)を用いた。
【0043】
(2−2)予備重合
予め窒素置換した内容積210リットルの撹拌機付きオートクレーブにトリイソブチルアルミニウムを濃度2.5mmol/リットルで含んだブタン120リットルと、常温常圧の水素として110リットルを仕込んだ後、オートクレーブを40℃まで昇温した。さらにエチレンをオートクレーブ内のガス相圧力で0.2MPa分だけ仕込み、系内が安定した後、トリイソブチルアルミニウム 500mmol、ラセミ−エチレンビス(1−インデニル)ジルコニウムジフェノキシド60mmol、続いて、上記助触媒担体(A)399gを投入して重合を開始した。40℃から50℃へ昇温するとともに、エチレンと水素を連続で供給しながら、合計2.5時間の予備重合を実施した。重合終了後、エチレン、ブタン、水素ガスをパージした後に、溶媒をろ過して、生成した固体を室温にて真空乾燥し、上記助触媒担体(A)1g当り22.0gのポリエチレンが予備重合された触媒成分を得た。
【0044】
(2−3)連続気相重合
上記で得た予備重合された触媒成分を用い、連続式流動床気相重合装置でエチレンとヘキセン−1の共重合を実施した。重合条件は、温度85℃、全圧2MPa、ガス線速度0.24m/s、エチレンに対する水素モル比は0.34%、エチレンに対するヘキセン−1モル比は1.9%で、重合中はガス組成を一定に維持するためにエチレン、ヘキセン−1、水素を連続的に供給した。上記予備重合済触媒成分を0.09Kg/hr、トリイソブチルアルミニウムを25mmol/hrの割合で連続的に供給し、流動床の総パウダー重量80kgを一定に維持するよう、平均重合時間4hr、19kg/hrの生産効率でエチレン・ヘキセン−1共重合体(2)を得た。
【0045】
(2−4)エチレン・ヘキセン−1共重合体(2)の造粒
得られたエチレン・ヘキセン−1共重合体(2)にカルシウムステアレート(共同薬品社製)1000ppm、Irgnox1076(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製)2000ppm、P−EPQ(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製)1600ppmをブレンドし、40mmφフルフライトスクリュー単軸混練機(田辺プラスチック(株)製、L/D=28)を用い、窒素雰囲気下、150℃、スクリュー回転数80rpmの条件で三回繰返し造粒して、エチレン・ヘキセン−1共重合体(2)のペレットを得た。得られたペレットの物性値を表1に示した。
【0046】
(2−5)フィルム加工
上記のエチレン・ヘキセン−1共重合体(2)のペレットを試料として、実施例1と同様の条件で、エチレン・ヘキセン−1共重合体(2)のフィルムを得た。得られたフィルムの物性値を表2に示した。
【0047】
比較例1
住友化学工業株式会社製 高圧法低密度ポリエチレン スミカセン CE1567の製品ペレットを用いて、実施例1と同様の条件でフィルム加工を実施して、フィルムを得た。用いたペレットの物性値を表1に示し、得られたフィルムの物性値を表2に示した。
【0048】
比較例2
住友化学工業株式会社製 高圧法低密度ポリエチレン スミカセン F208−3の製品ペレットを用いて、比較例1と同様の条件でフィルム加工を実施して、フィルムを得た。用いたペレットの物性値を表1に示し、得られたフィルムの物性値を表2に示した。
【0049】
比較例3
住友化学工業株式会社製 直鎖状低密度ポリエチレン スミカセンL FS150の製品ペレットを用いて、比較例1と同様の条件でフィルム加工を実施して、フィルムを得た。用いたペレットの物性値を表1に示し、得られたフィルムの物性値を表2に示した。
【0050】
比較例4
住友化学工業株式会社製 直鎖状低密度ポリエチレン スミカセンL FS240の製品ペレットを用いて、比較例1と同様の条件でフィルム加工を実施して、フィルムを得た。用いたペレットの物性値を表1に示し、得られたフィルムの物性値を表2に示した。
【0051】
比較例5
住友化学工業株式会社製のメタロセン触媒を用いて得られた直鎖状低密度ポリエチレンであるスミカセンE FV205の製品ペレットを用いて、比較例1と同様の条件でフィルム加工を実施して、フィルムを得た。用いたペレットの物性値を表1に示し、得られたフィルムの物性値を表2に示した。
【0052】
【表1】
【0053】
【表2】
【0054】
本発明の要件を満足する実施例1および2は、フィルムのHazeの値が低く、グロスの値が高く、ダート衝撃強度が高いことから、フィルムの衝撃強度および外観(霞み度および表面光沢)が優れていることが分かる。
【0055】
これに対して、本発明の(要件3)を満足しない比較例1および2は、ダート衝撃強度が低く、フィルムの衝撃強度が不充分であることが分かる。
また、本発明の(要件2)および(要件3)を満足しない比較例3〜5は、メルトテンションが低く、Hazeの値が大きく、グロスの値が低いことから、溶融張力が不充分であり、また、フィルムの外観が不充分であることが分かる。
【0056】
【発明の効果】
以上、詳述したとおり、本発明によれば、衝撃強度および外観(霞み度および表面光沢)に優れた重量物包装袋を得ることができる。
Claims (1)
- エチレンと炭素数4〜20のα−オレフィンを共重合して得られ、下記の(要件1)〜(要件4)を満たすエチレン・α−オレフィン共重合体を含有してなることを特徴とする重量物包装袋。
(要件1)メルトフローレート(MFR)が0.01〜20g/10分である。
(要件2)メルトフローレート(MFR)と190℃における溶融張力(MT、単位:cN)が下記式(1)の関係を満たす。
2.0×MFR−0.59<MT<20 (1)
(要件3)メルトフローレート(MFR)と極限粘度([η]、単位:dl/g)が下記式(2)の関係を満たす。
1.02×MFR−0.094<[η]<1.50×MFR−0.156 (2)
(要件4)密度が890〜940kg/m3である。
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