JP2004099678A - 帯電防止処理剤、帯電防止膜および被覆物品 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】水溶性導電性高分子(例えば、5−スルホイソチアナフテン−1,3−ジイルを含む重合体)とフッ素化脂肪族アミン(例えば、トリフルオロエチルアミン)と水とを含む帯電防止処理剤が当該水溶液の水素イオン濃度の安定性に優れており、上記課題を解決できた。フッ素化脂肪族アミンは、1級塩基化合物でありながら、フッ素で置換されたアルキル基の電子吸引性が該当するアルキル基に比べ強く窒素上の電子密度が低下することから塩基性が低下し緩衝効果を発現すると考えられる。
【選択図】 なし
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、化学増幅型レジストの表面を被覆する帯電防止処理剤に関する。特に、水溶性導電性高分子とフッ素化脂肪族アミンと水とを含む帯電防止処理剤に関し、該帯電防止処理剤は、水素イオン濃度の安定性に優れる。
【0002】
また、本発明は該帯電防止処理剤を用いた帯電防止膜の製造に関する。該帯電防止膜を用いて帯電防止膜を製造した場合には、化学増幅型レジストと帯電防止膜との界面にミキシング層が形成されにくい。
【0003】
【従来の技術】
化学増幅型レジストは、光、電子線あるいはイオン線等の荷電粒子線を用いたリソグラフィーの共通技術として必要不可欠の材料になってきているが、電子線やイオン線等の荷電粒子線を用いた化学増幅型レジストのパターン形成法では、特に、基板が絶縁性の場合に基板が帯電し、基板電荷による電界によって入射する荷電粒子線の軌道が曲げられる現象が起こることが知られている。前記現象を防止するために、導電性高分子をレジスト表面や基板表面に被覆する技術が有効であることが開示されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
一般に化学増幅系レジストは、有機溶媒に可溶な化合物であるため、有機溶剤を塗布するとレジストが溶けてしまい好ましくない。従って、導電性高分子をレジスト表面に被覆することは、水溶液で行うことが好ましい。また、被覆材料である導電性高分子が水溶性であれば、必要がなくなった時に容易に水洗除去できる、また、現像過程で使用される水酸化テトラメチルアンモニウム(以下TMAHと省略する。)水溶液で現像と被覆材料の除去が同時に実現可能である。
【0005】
水溶性の被覆材料で化学増幅型レジストの表面を被覆して利用する場合には、レジスト表面を溶解させる等の悪影響は起こらない。しかし、その水素イオン濃度(以下pHと略す)の領域によっては、露光により生成した酸が被覆材料により中和される、もしくは、露光していないのに被覆材料から供給される酸により露光されたと同じ状態となってしまう現象が認められる等、被覆材料中の僅かの酸濃度でレジストの感度に大きく影響を与えることから、被覆材料水溶液の水素イオン濃度が重要である。
【0006】
帯電防止能力を有する被覆材料である水溶性の導電性高分子としては、ポリチオフェン誘導体(A.O.Patil ら、Journal of American Chemical Society誌、109 巻、1858頁、1987年)、芳香環に直接スルホン酸基が置換したポリアニリン誘導体(Journal of American Chemical Society誌、112 巻、2800頁、1990年)、スルホン酸基を置換したイソチアナフテン重合体(特開平6 −49183 号および特開平7 −48436 号)などが知られている。中でも、チオフェンの2位と3位に環状構造有する置換型ポリ(2,5−チエニレン)の水溶液および置換型ポリ(スルホ−1,4−イミノフェニレン)の水溶液は、弱酸性から中性領域でも導電性を維持するため、化学増幅型レジストの帯電防止被覆材料として有用と考えられる。しかし、この様な導電性高分子の水溶液では、pHが保存中に徐々に低下していくことが認められている。
【0007】
水溶性導電性高分子の水溶液のpH変化を抑制する方法として、特許文献2には溶液中の溶存酸素を除去する方法が開示されている。しかしながら、脱酸素処理では、製造工程および容器中での保存の点で特別の工夫が必要である。また、弱酸とアミンとを含む緩衝液を使用してpH低下を抑制する方法が開示されている(例えば、特許文献3参照。)が、導電性を持たない弱酸成分が添加剤として新たに加わることから塗膜の導電性が低下することが知られている。
【0008】
【特許文献1】
特開平4−32848号公報
【特許文献2】
特開平8−259673号公報
【特許文献3】
特開平11−189746号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、水溶性導電性高分子を含むpH安定性に優れた帯電防止処理剤を提供することを課題の一つとする。また、当該帯電防止処理剤の利用方法および被覆物品を提供することを課題の一つとする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは鋭意研究の結果、水溶性導電性高分子とフッ素化脂肪族アミンと水とを含む帯電防止処理剤が当該水溶液の水素イオン濃度の安定性に優れていることを発見し本発明に至った。
【0011】
すなたち、本発明は例えば下記の項目からなる。
【0012】
[1]水溶性導電性高分子、フッ素化脂肪族アミンおよび水を含むことを特徴とする帯電防止処理剤。
【0013】
[2]フッ素化脂肪族アミンが下記式(1)
X−(CF2)mCY2NH2 (1)
(但し、Xは、フッ素原子または水酸基を示し、Yは、水素原子またはフッ素原子を示し、mは1〜10の整数を示す。)
で示された少なくともいずれか一種類以上である特徴とする[1]に記載の帯電防止処理剤。
【0014】
[3]フッ素化脂肪族アミンが、該アミンを単独で1mol/Lの濃度の水溶液としたときのpHが9.0〜11.0であるフッ素化脂肪族アミンであることを特徴とする[1]に記載の帯電防止処理剤。
【0015】
[4]フッ素化脂肪族アミンがトリフルオロエチルアミンであることを特徴とする[1]に記載の帯電防止処理剤。
【0016】
[5]水溶性導電性高分子がブレンステッド酸基を有するπ共役系導電性高分子であることを特徴とする[1]〜[4]のいずれかにに記載の帯電防止処理剤。
【0017】
[6]ブレンステッド酸基がスルホン酸基を有するπ共役系導電性高分子の水溶液であることを特徴とする[5]に記載の帯電防止処理剤。
【0018】
[7]水溶性導電性高分子が、下記一般式(2)、
【0019】
【化4】
(式中、m、nは独立に0または1の整数を示す。Aは、−B−SO3 −Mで表される置換基を少なくとも一つ有する、炭素数1〜4のアルキレン、アルケニレン基(二重結合は二つ以上有していてもよい。)を示し、該アルキル、アルケニレン基には炭素数1乃至20の直鎖状もしくは分岐状の飽和または不飽和の炭化水素基、炭素数1乃至20の直鎖状もしくは分岐状の飽和または不飽和のアルコキシ基、炭素数1乃至20の直鎖状もしくは分岐状のアルキルエステル基、水酸基、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、トリハロメチル基、フェニル基、置換フェニル基を置換基として有していてもよい。Bは、−(CH2)p−(O(CH2)q)r−を示し、pは0〜5の整数を示し、qは1〜3の整数を示し、rは0〜3の整数を示す。M は、H+ 、アルカリ金属イオン、または第4級アンモニウムイオンを示す。)で表される化学構造を含むことを特徴とする[1]〜[4]のいずれかに記載の帯電防止処理剤。
【0020】
[8]水溶性導電性高分子が、下記一般式(3)、
【0021】
【化5】
(式中、R1〜R3 は、それぞれ独立に水素原子、炭素数1乃至20の直鎖状もしくは分岐状の飽和または不飽和の炭化水素基、炭素数1乃至20の直鎖状もしくは分岐状の飽和または不飽和のアルコキシ基、炭素数1乃至20の直鎖状もしくは分岐状のアルキルエステル基、水酸基、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、トリハロメチル基、フェニル基、置換フェニル基、−B−SO3 −M基を示す。上記のR1、R2およびR3のアルキル基、アルコキシ基またはアルキルエステル基の鎖中には、カルボニル結合、エーテル結合、エステル結合、スルホン酸エステル結合、アミド結合、スルホンアミド結合、スルフィド結合、スルフィニル結合、スルホニル結合、イミノ結合、チオエーテル結合を任意に含有してもよい。Bは、−(CH2)p−(O(CH2)q)r−を示し、pは0〜5の整数を示し、qは1〜3の整数を示し、rは0〜3の整数を示す。M は、H+ 、アルカリ金属イオン、または第4級アンモニウムイオンを示す。)で表される化学構造を含むことを特徴とする[1]〜[4]のいずれかに記載の帯電防止処理剤。
【0022】
[9]水溶性導電性高分子が、下記一般式(4)、
【0023】
【化6】
(式中、R4とR5は、それぞれ独立にH、または炭素数1乃至20の直鎖状もしくは分岐状の飽和または不飽和の炭化水素基、炭素数1乃至20の直鎖状もしくは分岐状の飽和または不飽和のアルコキシ基、炭素数1乃至20の直鎖状もしくは分岐状のアルキルエステル基、水酸基、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、トリハロメチル基、フェニル基、置換フェニル基、−B−SO3 −M 基を示し、R6は、H、または炭素数1乃至20の直鎖状もしくは分岐状の飽和または不飽和の炭化水素基、フェニル基及び置換フェニル基からなる群の一価基を示す。また、上記のR4とR5のアルキル基、アルコキシ基またはアルキルエステル基の鎖中には、カルボニル結合、エーテル結合、エステル結合、スルホン酸エステル結合、アミド結合、スルホンアミド結合、スルフィド結合、スルフィニル結合、スルホニル結合、イミノ結合、チオエーテル結合を任意に含有してもよい。Bは、−(CH2)p−(O(CH2)q)r−を示し、pは0〜5の整数を示し、qは1〜3の整数を示し、rは0〜3の整数を示す。M は、H+ 、アルカリ金属イオン、または第4級アンモニウムイオンを示す。)で表される化学構造を含むことを特徴とする[1]〜[4]のいずれかに記載の帯電防止処理剤。
【0024】
[10]水溶性導電性高分子が、化学構造として5−スルホイソチアナフテン−1,3−ジイルを含む重合体であることを特徴とする[1]〜[4]のいずれかに記載の帯電防止処理剤。
【0025】
[11]界面活性剤を含むことを特徴とする[1]〜[10]のいずれかに記載の帯電防止処理剤。
【0026】
[12]界面活性剤がフッ素原子を含む界面活性剤であることを特徴とする[11]に記載の帯電防止処理剤。
【0027】
[13]pHが、3.0以上6.0以下であることを特徴とする[1]〜[11]のいずれかに記載の帯電防止処理剤。
【0028】
[14]フッ素化脂肪族アミンの含有量が、水溶性導電性高分子のモノマー単位当たり0.8倍モルから3倍モルであることを特徴とする[1]〜[13]に記載の帯電防止処理剤。
【0029】
[15]水溶性導電性高分子を帯電防止処理剤全体の0.1質量%以上10質量%以下、フッ素化脂肪族アミンを0.1質量%以上20質量%以下、水を70質量%以上99.8質量%を超えない範囲で含む水溶液であることを特徴とする[1]〜[14]のいずれかに記載の帯電防止処理剤。
【0030】
[16]水溶性導電性高分子およびフッ素化脂肪族アミンを含有することを特徴とする帯電防止膜。
【0031】
[17]界面活性剤を含有することを特徴とする[16]に記載の帯電防止膜。
【0032】
[18]界面活性剤がフッ素原子を含む界面活性剤であることを特徴とする[17]に記載の帯電防止膜。
【0033】
[19][1]〜[15]のいずれかに記載の帯電防止処理剤を用いて、製造することを特徴とする帯電防止膜。
【0034】
[20]化学増幅型レジストの表面を[16]〜[19]のいずれかに記載の帯電防止膜で被覆することを特徴とする被覆物品。
【0035】
[21][16]〜[19]のいずれかに記載の帯電防止膜を用いることを特徴とするパターン形成方法。
【0036】
[22][1]〜[15]のいずれかに記載の帯電防止処理剤を使用して製造することを特徴とする半導体素子、フォトマスク、レチクル、ガラス基板、石英基板、GMRヘッド、磁性体基板。
【0037】
[23][21]に記載のパターン形成方法を使用して製造することを特徴とする半導体素子、フォトマスク、レチクル、ガラス基板、石英基板、GMRヘッド、磁性体基板。
【0038】
【発明の実施の形態】
本発明における帯電防止処理剤とは、水溶性導電性高分子とフッ素化脂肪族アミンを含む水溶液を意味する。帯電防止処理剤を処理した後、放置または乾燥すれば、帯電防止処理剤に含まれている水が揮発等によって減少し、流動性のなくなった半固体あるいは固体となる。この流動性の無くなった状態を帯電防止材と呼び、さらに、帯電防止材が膜状である場合を帯電防止膜と呼ぶ。
【0039】
水溶性導電性高分子は、一般にブレンステッド酸基を有するπ共役系導電性高分子であることから、ブレンステッド酸基に由来するスルホン酸基、あるいはカルボン酸基等が中和され使用される。化学増幅型レジストに対して悪影響を与えないために施される中和処理において、本発明記載のフッ素化脂肪族アミンで中和を行うことによって緩衝効果が発現し水溶液のpH変動が極端に抑制される。
従来のアンモニア、あるいは、有機脂肪族アミンあるいは有機芳香族アミンは塩基性が強いため弱酸性から中性領域でのpH変動が僅かの酸性成分増加によっても大きく影響を受けそのコントロールが困難であった。本発明において含まれるフッ素化脂肪族アミンは、1級塩基化合物でありながら、フッ素で置換されたアルキル基の電子吸引性が該当するアルキル基に比べ強く窒素上の電子密度が低下することから塩基性が低下し緩衝効果を発現する。
【0040】
また、ブレンステッド酸基の中和に用いる塩基化合物にフッ素原子が含まれることで、帯電防止膜のフッ素含有率が高まり当該固体被膜の表面エネルギ−が小さくなる。一方、化学増幅型レジストは、例えばCH、CHO、CHNO、CHClO、CHOSおよびCHONS等の表面エネルギ−の大きい元素で構成されているため、当該レジストはその表面エネルギーが大きい。従って、表面エネルギーの小さな帯電防止膜と化学増幅型レジストとの固体同士の親和性あるいは浸透性が低くなり、界面におけるミキシング層の形成を防止することができる。
【0041】
本発明におけるフッ素化有機脂肪族アミンは、自己ドープ型導電性高分子を脱ドープさせるものでなければ特に限定されない。好ましくは、式(1)
X−(CF2)mCY2NH2 (1)
(但し、Xは、フッ素または水酸基を示し、Yは、水素またはフッ素を示し、mは1〜10の整数を示す。)
で表される化合物から選択される少なくとも一つの化合物である。
【0042】
また、フッ素化脂肪族アミンは、単独で1mol/Lの水溶液としたときのpHが9.0〜11.0であるものが好ましい。
【0043】
フッ素化脂肪族アミンの具体例としては、2,2,2−トリフルオロエチルアミン、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピルアミン、2,2,3,3,4,4,4−へプタフルオロブチルアミン、2,2,3,3,4,4,5,5,5−ノナフルオロペンチルアミン、2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,6−ウンデカフルオロヘキシルアミン、トリフルオロメチルアミン、パーフルオロエチルアミン、パーフルオロプロピルアミン、パーフルオロブチルアミン、パーフルオロペンチルアミン、パーフルオロヘキシルアミン、パーフルオロヘプチルアミン、パーフルオロオクチルアミン、パーフルオロデシルアミン、ジフルオロエタノールアミン等が挙げられる。特に好ましくは、トリフルオロエチルアミン、ペンタフルオロプロピルアミンであり、更に好ましくはトリフルオロエチルアミンである。これらのフッ素化脂肪族アミンは、1種類または2種類以上を混合して用いてもよい。
【0044】
本発明の帯電防止処理剤に含まれるフッ素化脂肪族アミンは、水溶性導電性高分子の酸性水溶液を中和処理するに際し、当該水溶液のpH値が3から6となる添加量が好ましい。より具体的には、水溶性導電性高分子が含むブレンステッド酸基の総モル数に対して、0.8倍モルから3倍モルのフッ素化脂肪族アミンを含むことが好ましく、0.8倍モルから2倍モルを含むことが特に好ましい。帯電防止処理剤に対する含有量でいうと含まれるフッ素化脂肪族アミンの濃度は、水溶性導電性高分子の種類や濃度によって異なるために一概に規定できないが、0.1質量%から20質量%である。
【0045】
本発明で使用される水溶性導電性高分子は、ブレンステッド酸基を有するπ共役系導電性高分子で水溶性であれば、基本的に制限はない。該導電性高分子のブレンステッド酸基は、π電子共役主鎖に直接置換、スペイサーを介して置換、例えばアルキレン側鎖あるいはオキシアルキレン側鎖を介して置換した自己ド−プ型導電性高分子であれば良く、必ずしも化学構造の一次構造には制限されない。具体的なポリマ−としては、ポリ(イソチアナフテンスルホン酸)、ポリ(チオフェンアルカンスルホン酸)、ポリ(チオフェンオキシアルカンスルホン酸)、ポリ(ピロールアルキルスルホン酸)、ポリ(アニリンスルホン酸)等の繰り返し単位を含む共重合体またはこれらの各種塩構造体および置換誘導体等を挙げることができる。
【0046】
また、前記共重合体におけるスルホン酸基を含む化学構造の繰り返し単位は、通常、重合体の全繰り返し単位の100モル%〜50モル%、好ましくは100モル%〜80モル%の範囲であり、他のπ共役系化学構造からなる繰り返し単位を含む共重合体であってもよく、2種〜5種の繰り返し単位からなる共重合体組成であってもよい。
【0047】
なお、本発明において、「繰り返し単位を含む共重合体」とは、必ずしもその単位を連続して含む共重合体に限定されず、π共役系主鎖に基づく所望の導電性が発現される限りにおいてランダムコポリマーのようにπ共役系主鎖に不規則、不連続に繰り返し単位を含む重合体の意味である。
【0048】
本発明のブレンステッド酸基を有する構造で特に有用構造を例示すると、式(2)、(3)、(4)で表される構造があげられる。導電性高分子としては、前記の様にこれらの単独の重合体でもよいし、共重合体でもよい。
【0049】
式(2)は、
【0050】
【化7】
(式中、m、nは独立に0または1の整数を示す。Aは、−B−SO3 −Mで表される置換基を少なくとも一つ有する、炭素数1〜4のアルキレン、アルケニレン基(二重結合は二つ以上有していてもよい。)を示し、該アルキル、アルケニレン基には炭素数1乃至20の直鎖状もしくは分岐状の飽和または不飽和の炭化水素基、炭素数1乃至20の直鎖状もしくは分岐状の飽和または不飽和のアルコキシ基、炭素数1乃至20の直鎖状もしくは分岐状のアルキルエステル基、水酸基、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、トリハロメチル基、フェニル基、置換フェニル基を置換基として有していてもよい。Bは、−(CH2)p−(O(CH2)q)r−を示し、pは0〜5の整数を示し、qは1〜3の整数を示し、rは0〜3の整数を示す。M は、H+ 、アルカリ金属イオン、または第4級アンモニウムイオンを示す。)で表される。
【0051】
式(3)は、
【0052】
【化8】
(式中、R1〜R3 は、それぞれ独立に水素原子、炭素数1乃至20の直鎖状もしくは分岐状の飽和または不飽和の炭化水素基、炭素数1乃至20の直鎖状もしくは分岐状の飽和または不飽和のアルコキシ基、炭素数1乃至20の直鎖状もしくは分岐状のアルキルエステル基、水酸基、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、トリハロメチル基、フェニル基、置換フェニル基、−B−SO3 −M基を示す。上記のR1、R2およびR3のアルキル基、アルコキシ基またはアルキルエステル基の鎖中には、カルボニル結合、エーテル結合、エステル結合、スルホン酸エステル結合、アミド結合、スルホンアミド結合、スルフィド結合、スルフィニル結合、スルホニル結合、イミノ結合、チオエーテル結合を任意に含有してもよい。Bは、−(CH2)p−(O(CH2)q)r−を示し、pは0〜5の整数を示し、qは1〜3の整数を示し、rは0〜3の整数を示す。M は、H+ 、アルカリ金属イオン、または第4級アンモニウムイオンを示す。)で表される。
【0053】
式(4)は、
【0054】
【化9】
(式中、R4とR5は、それぞれ独立にH、または炭素数1乃至20の直鎖状もしくは分岐状の飽和または不飽和の炭化水素基、炭素数1乃至20の直鎖状もしくは分岐状の飽和または不飽和のアルコキシ基、炭素数1乃至20の直鎖状もしくは分岐状のアルキルエステル基、炭素数1乃至20の直鎖状もしくは分岐状のアルキルエステル基、水酸基、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、トリハロメチル基、フェニル基、置換フェニル基、−B−SO3 −M 基を示し、R6は、H、または炭素数1乃至20の直鎖状もしくは分岐状の飽和または不飽和の炭化水素基、フェニル基及び置換フェニル基からなる群の一価基を示す。また、上記のR4とR5のアルキル基、アルコキシ基またはアルキルエステル基の鎖中には、カルボニル結合、エーテル結合、エステル結合、スルホン酸エステル結合、アミド結合、スルホンアミド結合、スルフィド結合、スルフィニル結合、スルホニル結合、イミノ結合、チオエーテル結合を任意に含有してもよい。Bは、−(CH2)p−(O(CH2)q)r−を示し、pは0〜5の整数を示し、qは1〜3の整数を示し、rは0〜3の整数を示す。M は、H+ 、アルカリ金属イオン、または第4級アンモニウムイオンを示す。)で表される。
【0055】
ここで、R1〜R6として特に有用な例としては、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アルキルエステル基、フェニルおよび置換フェニル基、スルホン酸基が挙げられる。これらの置換基を更に詳しく例示すれば、アルキル基としてはメチル、エチル、プロピル、アリル、イソプロピル、ブチル、1ーブテニル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、テトラデシル、ヘキサデシル、エトキシエチル、メトキシエチル、メトキシエトキシエチル、アセトニル、フェナシル等、アルコキシ基としてはメトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ、オクチルオキシ、ドデシルオキシ、メトキシエトキシ、メトキシエトキシエトキシ等、アルキルエステル基としては、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、ブトキシカルボニル等のアルコキシカルボニル基、アセトキシ、ブチロイルオキシ等のアシルオキシ基、置換フェニル基としてはフロロフェニル基、クロロフェニル基、ブロモフェニル基、メチルフェニル基、メトキシフェニル基等が挙げられる。上記のR1〜R5のアルキル基、アルコキシ基の鎖中には、カルボニル結合、エーテル結合、エステル結合、スルホン酸エステル結合、アミド結合、スルホンアミド結合、スルフィド結合、スルフィニル結合、スルホニル結合、イミノ結合、チオエーテル結合を任意に含有してもよい。
【0056】
一般式(3)および一般式(4)のR1〜R5において、前記の置換基の中で、水素原子、炭素数1乃至20の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、アルコキシ基またはアルキルエステル基が望ましく、また、水素原子、炭素数1乃至20の直鎖状もしくは分岐状のアルコキシ基が特に望ましい。
【0057】
一般式(4)のR6は、水素原子、炭素数1乃至20の直鎖状もしくは分岐状の飽和もしくは不飽和炭化水素基、フェニル基及び置換フェニル基からなる群の一価基が望ましい。
【0058】
式中のBの例としてはブチレン、ペンチレン、ヘキシレン、メチレンジオキシ、エチレンジオキシなどが挙げられる。
【0059】
式中Mは、H+、アルカリ金属イオン、第4級アンモニウムイオンを表すが、これらカチオンを一種類以上含む混合物であっても良い。
【0060】
アルカリ金属イオンとしては、例えばNa+、Li+、K+があげられる。
【0061】
第4級アンモニウムイオンは、N(R7)(R8)(R9)(R10)+で表されるが、R7〜R10はそれぞれ独立に水素原子、炭素数1乃至30の直鎖状もしくは分岐状の置換もしくは非置換アルキル基、または置換もしくは非置換アリール基を表わし、アルコキシ基、ヒドロキシル基、オキシアルキレン基、チオアルキレン基、アゾ基、アゾベンゼン基、p−ジフェニレンオキシ基のごとき炭素、水素以外の元素を含む基を含むアルキルまたはアリール基であってもよい。
【0062】
かかるN(R7)(R8)(R9)(R10)+で表わされる第4級アンモニウムのカチオンとしては、例えばNH4 +、NH(CH3)3 +、NH(C6H5)3 +、N(CH3)2(CH2OH)(CH2−Z)+等の非置換またはアルキル置換もしくはアリール置換型カチオンが用いられる(但し、Zは化学式量が600以下の任意の置換基を表し、例えば、フェノキシ基、p−ジフェニレンオキシ基、p−アルコキシジフェニレンオキシ基、p−アルコキシフェニルアゾフェノキシ基等の置換基である。)。なお、特定カチオンに変換するために、通常のイオン交換樹脂を用いてもよい。
【0063】
R7〜R10のアルキル基の鎖中には、カルボニル結合、エーテル結合、エステル結合、アミド結合、スルフィド結合、スルフィニル結合、スルホニル結合、イミノ結合等を任意に含んでもよい。
【0064】
本発明の水溶性導電性高分子を構成するブレンステッド酸を含む構成単位として、使用可能な例をより具体的に例示すれば、式(2)、(3)、(4)に該当しない例として、ポリ(ポリピロールアルカンスルホン酸)、ポリ(ピロールオキシアルカンスルホン酸)、ポリ(カルバゾール−N−アルカンスルホン酸)、ポリ(フェニレン−オキシアルカンスルホン酸)、ポリ(フェニレンビニレン−アルカンスルホン酸)、ポリ(フェニレンビニレン−オキシアルカンスルホン酸)、ポリ(アニリン−N−アルカンスルホン酸)、ポリ(チオフェンアルキルカルボン酸)、ポリ(チオフェンオキシアルキルカルボン酸)、ポリ(ポリピロールアルキルカルボン酸)、ポリ(ピロールオキシアルキルカルボン酸)、ポリ(カルバゾール−N−アルキルカルボン酸)、ポリ(フェニレン−オキシアルキルカルボン酸)、ポリ(フェニレンビニレン−アルキルカルボン酸)、ポリ(フェニレンビニレン−オキシアルキルカルボン酸)、ポリ(アニリン−N−アルキルカルボン酸)、6−スルホナフト[2,3−c]チオフェン−1,3−ジイル等、もしくはそれらのリチウム塩、ナトリウム塩、アンモニウム塩、メチルアンモニウム塩、エチルアンモニウム塩、ジメチルアンモニウム塩、ジエチルアンモニウム塩、トリメチルアンモニウム塩、トリエチルアンモニウム塩、テトラメチルアンモニウム塩、テトラエチルアンモニウム塩等を挙げることができる。
【0065】
本発明の式(2)または(3)で表される化学構造の好ましい具体例としては、5−(3´−プロパンスルホ)−4,7−ジオキシシクロヘキサ[2,3−c]チオフェン−1,3−ジイル、5−(2´−エタンスルホ)−4,7−ジオキシシクロヘキサ[2,3−c]チオフェン−1,3−ジイル、5−スルホイソチアナフテン−1,3−ジイル、4−スルホイソチアナフテン−1,3−ジイル、4−メチル−5−スルホイソチアナフテン−1,3−ジイル、6−メチル−5−スルホイソチアナフテン−1,3−ジイル、6−メチル−4−スルホイソチアナフテン−1,3−ジイル、5−メチル−4−スルホイソチアナフテン−1,3−ジイル、6−エチル−5−スルホイソチアナフテン−1,3−ジイル、6−プロピル−5−スルホイソチアナフテン−1,3−ジイル、6−ブチル−5−スルホイソチアナフテン−1,3−ジイル、6−ヘキシル−5−スルホイソチアナフテン−1,3−ジイル、6−デシル−5−スルホイソチアナフテン−1,3−ジイル、6−メトキシ−5−スルホイソチアナフテン−1,3−ジイル、6−エトキシ−5−スルホイソチアナフテン−1,3−ジイル、6−クロロ−5−スルホイソチアナフテン−1,3−ジイル、6−ブロモ−5−スルホイソチアナフテン−1,3−ジイル、6−トリフルオロメチル−5−スルホイソチアナフテン−1,3−ジイル等、もしくはそれらのリチウム塩、ナトリウム塩、アンモニウム塩、メチルアンモニウム塩、エチルアンモニウム塩、ジメチルアンモニウム塩、ジエチルアンモニウム塩、トリメチルアンモニウム塩、トリエチルアンモニウム塩、テトラメチルアンモニウム塩、テトラエチルアンモニウム塩等を挙げることができる。
【0066】
一般式(4)で表される化学構造の好ましい具体例としては、2−スルホ−1,4−イミノフェニレン、3−メチル−2−スルホ−1,4−イミノフェニレン、5−メチル−2−スルホ−1,4−イミノフェニレン、6−メチル−2−スルホ−1,4−イミノフェニレン、5−エチル−2−スルホ−1,4−イミノフェニレン、5−ヘキシル−2−スルホ−1,4−イミノフェニレン、3−メトキシ−2−スルホ−1,4−イミノフェニレン、5−メトキシ−2−スルホ−1,4−イミノフェニレン、6−メトキシ−2−スルホ−1,4−イミノフェニレン、5−エトキシ−2−スルホ−1,4−イミノフェニレン、2−スルホ−N−メチル−1,4−イミノフェニレン、2−スルホ−N−エチル−1,4−イミノフェニレン等、もしくはそのリチウム塩、ナトリウム塩、アンモニウム塩、メチルアンモニウム塩、エチルアンモニウム塩、ジメチルアンモニウム塩、ジエチルアンモニウム塩、トリメチルアンモニウム塩、トリエチルアンモニウム塩、テトラメチルアンモニウム塩、テトラエチルアンモニウム塩等を挙げることができる。
【0067】
本発明に用いられる自己ドープ型導電性高分子の分子量は、構成する繰り返し単位の化学構造によって異なるため一概に規定することはできないが、本発明の目的に適うものであればよく特に限定されない。通常、主鎖を構成する繰り返し単位数(重合度)によって表せば、通常、5〜2000、好ましくは10〜1000の範囲の重合度のものが挙げられる。
【0068】
本発明に用いられるブレンステッド酸基を有するπ共役系導電性高分子の特に好ましい具体例としては、5−スルホイソチアナフテン−1,3−ジイルの重合体、5−スルホイソチアナフテン−1,3−ジイルを80モル%以上含有するランダムコポリマー、ポリ(5−スルホイソチアナフテン−1,3−ジイル−co−イソチアナフテン−1,3−ジイル)、2−スルホ−1,4−イミノフェニレンを50モル%以上含有するランダムコポリマー、ポリ(2−スルホ−1,4−イミノフェニレン−co−1,4−イミノフェニレン)等とそれらのリチウム塩、ナトリウム塩、アンモニウム塩、トリエチルアンモニウム塩等を挙げることができる。
【0069】
本発明の水溶性導電性高分子の濃度は、所望する膜の帯電防止性能によって異なるが、通常は、0.001〜30質量%、好ましくは0.01〜10質量%である。
【0070】
本発明の帯電防止処理剤には水と混和し自己ドープ型導電性高分子を脱ドープさせない溶解する溶媒を使用してもよい。例えばより具体的には、1,4−ジオキサンやテトラヒドロフラン等のエーテル類、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等のカーボネート類、アセトニトリルやベンゾニトリル等のニトリル類、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノールなどのアルコール類、N、N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、N−メチル−2−ピロリドンなどの非プロトン性極性溶媒、硫酸等の鉱酸、酢酸などの有機酸等が挙げられ、更にそれらの2種以上の混合溶媒を用いることもできる。
【0071】
本発明の帯電防止処理剤は、非化学増幅型レジストおよび化学増幅型レジストいずれに対しても使用することができる。
【0072】
非化学増幅型レジストに対しては、品質変化の少ない、あるいは、pH値変動の少ない帯電防止処理剤として有効である。具体的には、ノボラック樹脂等のフェノール系樹脂(構成原素:CHO)、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリアクリレート樹脂等のアクリル系樹脂(構成元素:CHO)、α−メチルスチレンとα−クロロアクリル酸との共重合体系(CHOCl)等が挙げることができるがこれらに限定されるものではない。
【0073】
化学増幅型レジストに対しては、pH値の変動が少ないことからレジストに与える影響を制御できるだけでなく、帯電防止膜中にフッ素化脂肪族アミン由来のフッ素含有率が増加することによって帯電防止膜と化学増幅型レジストとの接触面のミキシング層の形成が防止されることから、化学増幅型レジストの品質変化が防止され、当該化学増幅型レジストの性能を損なうことなく使用することが可能である。
【0074】
化学増幅型レジストを構成する元素が、CH、CHO、CHNO、CHClO、CHOSおよびCHNOSである場合、帯電防止膜と化学増幅型レジストとの接触面のミキシング層の形成防止がより効果的に認められる。具体的には、フェノール樹脂系(構成原素:CHO)、アクリル樹脂系(構成元素:CHO)、アジド化合物系(CHON)等の感光性樹脂、ポリメタクリレート樹脂系(CHO)、ポリビニルフェノール系やポリヒドロキシスチレン系(CHO)、α−メチルスチレンとα−クロロアクリル酸との共重合体系(CHOCl)等の感荷電粒子線樹脂を挙げることができるがこれらに限定されるものではない。また、前記感光性樹脂もしくは感荷電粒子線樹脂中に添加剤が加えられていても良い。具体的な添加剤としては、感光剤、アジド化合物、架橋剤、溶解阻害剤、酸発生剤等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。レジストを構成する元素としてC、H、O、Cl、Nに限定されていたとしても、添加剤を構成する元素よりS原子が加わりレジスト全体の構成元素としてS元素を含んでも良い。
【0075】
本発明の帯電防止処理剤は、フッ素原子を含む界面活性剤を含んでもよい。本発明の帯電防止処理剤にフッ素原子を含む界面活性剤を含む場合は、帯電防止膜中に含まれるフッ素含有率がフッ素化脂肪族アミンのみを含む場合に比べて増加するため、帯電防止膜と化学増幅型レジストとの接触面のミキシング層の形成がより効果的に防止される。フッ素原子を含む界面活性剤を用いる場合には、該自己ドープ型導電性高分子化合物に対して重量比で0.001〜95倍量、望ましくは0.005〜20倍量、更に望ましくは0.01〜5倍量用いる。界面活性剤の量が0.001倍量未満であると、界面活性剤添加の効果がなくなる場合がある。95倍量より多いと良好な電子伝導性が確保できない場合がある。
【0076】
フッ素原子を含む界面活性剤として具体的には、フルオロアルキルスルホン酸、フルオロアルキルカルボン酸、パーフルオロアルキルスルホン酸、パーフルオロカルボン酸、およびその塩類、パーフルオロアルキルスルホンアミド、パーフルオロアルキルスルホンアミドアルキルアンモニウム塩、パーフルオロアルキルベタイン、パーフルオロアルキルアミンオキシド、パーフルオロアルキルエチレンオキシド付加物等を挙げることができる。特に好ましくは、パーフルオロアルキルスルホン酸、パーフルオロカルボン酸、およびその塩類が挙げられる。
【0077】
本発明の帯電防止処理剤は、フッ素原子を含まない界面活性剤を含むこともできる。フッ素原子を含まない界面活性剤としては、例えば、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、非イオン界面活性剤、シリコーン系界面活性剤等をあげることができる。フッ素を含まない界面活性剤を用いる場合には、該自己ドープ型導電性高分子化合物に対して重量比で0.001〜95倍量、望ましくは0.005〜20倍量、更に望ましくは0.01〜5倍量用いる。界面活性剤の量が0.001倍量未満であると、界面活性剤添加の効果がなくなる場合がある。95倍量より多いと良好な電子伝導性が確保できない場合がある。
【0078】
界面活性剤は、1種類または2種類以上を含んでいてもよい。
【0079】
本発明の帯電防止処理剤は、当該溶液中のフッ素化脂肪族アミンの含有量を変化させることにより、酸性〜アルカリ性の間の任意のpHの値をとることが可能である。
【0080】
前記、帯電防止処理剤をレジスト表面に形成する具体的な方法としては、回転塗布が主として使用されているが、その他ディッピング(浸漬する)、あるいは物品に吹きつける、バーコーターによる塗布等の使用目的に応じて様々な方法が挙げられる。
【0081】
本発明の帯電防止膜が被覆された物品としては、帯電防止膜とレジストが積層された状態の基板であって、基板の材質としてはシリコンウエハー、ガリウム砒素ウエハー、インジウムリンウエハー等の化合物半導体ウエハー、石英基板、磁性体基板等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。なお、積層基板は、半導体製造過程、およびフォトマスク、レチクル、ステンシルマスク等の製造過程における一過的な状態の基板も含まれる。
【0082】
本発明におけるパターン形成方法は、帯電防止膜を化学増幅型レジスト表面に被覆することによって化学増幅型レジストの品質変化、例えば、カブリ、膜減り、Tトップや肩落ち等のレジストの形状変化を起こすことがないために、パターンを精度良く形成することができるとともに、帯電防止膜によるチャージアップ防止効果により荷電粒子線を用いた描画工程で位置ズレ防止することができより精度良くパターンを形成することができる。
【0083】
【実施例】
以下、本発明を実施例および比較例を用いて説明するが、本発明は以下の実施例に制限されるものではない。
【0084】
水溶液のpHは、ガラス電極式水素イオン濃度計pH METER F−13((株)堀場製作所製)にて測定した。また、帯電防止処理剤の塗布膜は、スピンナー 1H−III(協栄セミコンダクター(株)製)を用いて、ガラス基板上に帯電防止処理剤の5mlを滴下した後、1500rpmで回転塗布し作製した。塗布膜の表面抵抗値は、表面抵抗測定器メガレスタMODEL HT−301(シシド静電気(株)製)にて測定した値である。
【0085】
ミキシング層の形成防止効果は、以下の方法で評価した。
シリコンウエハー上にネガ型の化学増幅系電子線レジストを回転塗布し、プリベーク(各種レジストにより指定された条件で実施した。)により溶剤を除去した。塗布されたレジスト表面に帯電防止処理剤の5mlを滴下した後、1500rpmで回転塗布して膜厚0.02μmの導電性被膜を作成した。導電性被膜をレジストの表面上に回転塗布後30分間風乾してから、導電性被膜を30mlの超純水で洗浄除去した。引き続き、加熱処理(各種レジストにより指定された条件で実施した。)を実施してから、2.38質量%TMAH水溶液によりレジストを溶解除去した。
【0086】
6インチシリコンウエハー上に塗布されたレジストを2.38質量%TMAH水溶液でパドル現像する際に、レジストの溶解に伴ってシリコンウエハーのミラー面が一部認められた時点を溶解開始時間とし全面が完全に溶解完了した時点を溶解終了とし、レジストの溶解時間を測定した。
【0087】
ネガ型のレジストと帯電防止膜との界面でミキシング層の形成が著しく発生したときは、レジストはカブリ現象を起こし2.38%TMAH水溶液で溶解しなくなる。ミキシング層の形成が抑制されるに従い溶解時間は帯電防止処理剤を塗布していないときのレジストの溶解時間に近づく。
【0088】
最も好ましくは、帯電防止処理剤を塗布して測定した場合の溶解時間と帯電防止処理剤を塗布していないときのレジストの溶解時間が一致することである。
【0089】
本実施例で用いた導電性高分子化合物のうち、ポリ(5−スルホイソチアナフテン−1,3−イル)は、特開平7−48436号公報で開示されている方法を参考にして合成した。また、ポリ(2−スルホ−1,4−イミノフェニレン−co−1,4−イミノフェニレン)(50モル%:50モル%)は、Macromolecules誌、29巻、3950−3955頁(1996年)記載の方法を参考にして合成した。
【0090】
[実施例1]
ポリ(5−スルホイソチアナフテン−1,3−ジイル)の0.6質量%水溶液100mlに1N−トリフルオロエチルアミン水溶液2.5gを加えて水素イオン濃度(以下pH値と略す)を4.1に調製し本発明の帯電防止処理剤を得た。本帯電防止処理剤を冷蔵下(5±3℃)に放置し、経時的にサンプリングしてそのpH値を調べたところ、一ヶ月後ではpH=4.1、2ヶ月後ではpH=4.1、3ヵ月後では、pH=4.1であった。
【0091】
[実施例2]
ポリ(5−スルホイソチアナフテン−1,3−ジイル)の0.6質量%水溶液95ml、ドデシルベンゼンスルホン酸0.1gを添加し2時間攪拌した後、1N−トリフルオロエチルアミン水溶液2.6gを加えてpH値を3.8に調製し本発明の帯電防止処理剤を得た。本発明の帯電防止処理剤5mlをガラス基板に回転塗布した後、乾燥することによってガラス表面に帯電防止膜を作成しRsを測定したところ6.0×105Ω/□であった。上記、帯電防止処理剤を冷蔵下(5±3℃)に放置し、経時的にサンプリングしてそのpH値、および上記と同様にガラス塗膜を調べたところ、一ヶ月後ではpH=3.8、Rs=1.8×106Ω/□、2ヶ月後ではpH=3.8、Rs=3.8×106Ω/□、3ヵ月後では、pH=3.8、Rs=4.5×106Ω/□であった。
【0092】
[実施例3]
ポリ(5−スルホイソチアナフテン−1,3−ジイル)の0.6質量%水溶液95ml、パーフルオロカプリル酸0.3gを添加し2時間攪拌した後、1N−トリフルオロエチルアミン水溶液を2.9g加えてpH値を3.8に調製し本発明の帯電防止処理剤を得た。本発明の帯電防止処理剤5mlをガラス基板に回転塗布した後、乾燥することによってガラス表面に帯電防止膜を作成しRsを測定したところ6.5×105Ω/□であった。上記、帯電防止剤を冷蔵下(5±3℃)に放置し、経時的にサンプリングしてそのpH値、および上記と同様にガラス塗膜を調べたところ、一ヶ月後ではpH=3.8、Rs=2.1×106Ω/□、2ヶ月後ではpH=3.8、Rs=4.2×106Ω/□、3ヵ月後では、pH=3.8、Rs=4.6×106Ω/□であった。
【0093】
[実施例4]
ポリ(5−スルホイソチアナフテン−1,3−ジイル)の0.6質量%水溶液95ml、パーフルオロカプリル酸0.3gを添加し2時間攪拌した後、1N−トリフルオロエチルアミン水溶液を3.5g加えてpH値を5.0に調製し本発明の帯電防止処理剤を得た。本発明の帯電防止処理剤5mlをガラス基板に回転塗布した後、乾燥することによってガラス表面に帯電防止膜を作成しRsを測定したところ4.3×105Ω/□であった。上記、帯電防止処理剤を冷蔵下(5±3℃)に放置し、経時的にサンプリングしてそのpH値、および上記と同様にガラス塗膜を調べたところ、一ヶ月後ではpH=5.0、Rs=3.5×106Ω/□、2ヶ月後ではpH=5.0、Rs=7.8×106Ω/□、3ヵ月後では、pH=4.9、Rs=5.1×107Ω/□であった。
【0094】
[実施例5]
ポリ(5−スルホイソチアナフテン−1,3−ジイル)の0.6質量%水溶液95ml、ドデシルベンゼンスルホン酸0.1g、パーフルオロカプリル酸0.1gを添加し2時間攪拌した後、1N−トリフルオロエチルアミン水溶液を適量加えてpH値を3.8に調製し本発明の帯電防止処理剤を得た。本発明の帯電防止処理剤5mlをガラス基板に回転塗布した後、乾燥することによってガラス表面に帯電防止膜を作成しRsを測定したところ7.0×105Ω/□であった。上記、帯電防止処理剤を冷蔵下(5±3℃)に放置し、経時的にサンプリングしてそのpH値、および上記と同様にガラス塗膜を調べたところ、一ヶ月後ではpH=3.8、Rs=2.2×106Ω/□、2ヶ月後ではpH=3.8、Rs=3.9×106Ω/□、3ヵ月後では、pH=3.8、Rs=4.2×106Ω/□であった。
【0095】
[実施例6]
ポリ(2−スルホ−1,4−イミノフェニレン−co−1,4−イミノフェニレン)(50モル%:50モル%)の0.9質量%水溶液95ml、ドデシルベンゼンスルホン酸0.1g、パーフルオロカプリル酸0.1gを添加し2時間攪拌した後、1N−トリフルオロエチルアミン水溶液を適量加えてpH値を3.8に調製し本発明の帯電防止処理剤を得た。本発明の帯電防止処理剤5mlをガラス基板に回転塗布した後、乾燥することによってガラス表面に帯電防止膜を作成しRsを測定したところ1.5×106Ω/□であった。上記、帯電防止処理剤を冷蔵下(5±3℃)に放置し、経時的にサンプリングしてそのpH値、および上記と同様にガラス塗膜を調べたところ、一ヶ月後ではpH=4.0、Rs=5.1×106Ω/□、2ヶ月後ではpH=4.0、Rs=1.2×107Ω/□、3ヵ月後では、pH=4.0、Rs=2.0×107Ω/□であった。
【0096】
[実施例7]
ノボラック、感光剤およびブロモメチル基を有する酸発生剤から成るネガ型の化学増幅系電子線レジスト(シプレイ社製商品名SAL601)を回転塗布し、プリベークにより溶剤を除去した。塗布されたレジスト表面に実施例2記載の本発明の帯電防止処理剤を5ml滴下した後、1500rpmで回転塗布して膜厚0.02μmの帯電防止膜を作成した。導電性被膜をレジストの表面上に回転塗布後30分間風乾してから、導電性被膜を30mlの超純水で洗浄除去した。引き続き、加熱処理を実施してから、2.38質量%TMAH溶液によりレジストを溶解したところ溶解開始62秒、溶解終了67秒であった。なお、帯電防止処理剤を使用しない場合は、溶解開始が60秒、溶解終了65秒であった。
【0097】
[実施例8]
ネガ型の化学増幅系電子線レジスト(住友化学工業(株)社製商品名NEB22)を回転塗布し、プリベークにより溶剤を除去した。塗布されたレジスト表面に実施例3記載の本発明の帯電防止処理剤を5ml滴下した後、1500rpmで回転塗布して膜厚0.02μmの導電性被膜を作成した。導電性被膜をレジストの表面上に回転塗布後30分間風乾してから、導電性被膜を30mlの超純水で洗浄除去した。引き続き、加熱処理を実施してから、2.38質量%TMAH溶液によりレジストを溶解したところ溶解開始13秒、溶解終了15秒であった。なお、帯電防止処理剤を使用しない場合は、溶解開始が13秒、溶解終了14秒であった。
【0098】
[比較例1]
ポリ(5−スルホイソチアナフテン−1,3−ジイル)の0.6質量%水溶液95ml、ドデシルベンゼンスルホン酸0.1g、パーフルオロカプリル酸0.1gを添加し2時間攪拌した後、1N−アンモニア水3mlを添加してpHを5.2に調製して得られた帯電防止処理剤を用いた以外は実施例1と同様にしてガラス表面に帯電防止剤の薄膜を作成しRsを測定したところ5.1×105Ω/□であった。上記、帯電防止処理剤を冷蔵下(5±3℃)に放置し、経時的にサンプリングしてそのpH値、および上記と同様にガラス塗膜を調べたところ、一ヶ月後ではpH=4.1、Rs=1.1×106Ω/□、2ヶ月後ではpH=3.9、Rs=1.8×106Ω/□、3ヵ月後では、pH=3.7、Rs=2.1×106Ω/□であった。
【0099】
[比較例2]
ポリ(5−スルホイソチアナフテン−1,3−ジイル)の0.6質量%水溶液95ml、ドデシルベンゼンスルホン酸0.1gに1N−アンモニア水3mlを添加してpHを5.0に調製して得られた帯電防止処理剤を用いた以外は実施例7と同様にしてレジストの溶解時間を測定したところ、溶解開始120秒、溶解終了130秒であった。
【0100】
[比較例3]
ポリ(5−スルホイソチアナフテン−1,3−ジイル)の0.6質量%水溶液95ml、ドデシルベンゼンスルホン酸0.1gに1N−アンモニア水3mlを添加してpHを5.0に調製した帯電防止処理剤を用いた以外は実施例8と同様にしてレジストの溶解時間を測定したところ、レジストは全く溶解しなかった。
【0101】
[比較例4]
ポリ(2−スルホ−1,4−イミノフェニレン−co−1,4−イミノフェニレン)(50モル%:50モル%)の0.9質量%水溶液95ml、ドデシルベンゼンスルホン酸0.1gに1N−アンモニア水3mlを添加してpHを5.0に調製して得られた帯電防止処理剤を用いた以外は実施例7と同様にしてレジストの溶解時間を測定したところ、溶解開始70秒、溶解終了75秒であった。
Claims (23)
- 水溶性導電性高分子、フッ素化脂肪族アミンおよび水を含むことを特徴とする帯電防止処理剤。
- フッ素化脂肪族アミンが下記式(1)
X−(CF2)mCY2NH2 (1)
(但し、Xは、フッ素原子または水酸基を示し、Yは、水素原子またはフッ素原子を示し、mは1〜10の整数を示す。)
で示された少なくともいずれか一種類以上である特徴とする請求項1に記載の帯電防止処理剤。 - フッ素化脂肪族アミンが、該アミンを単独で1mol/Lの濃度の水溶液としたときのpHが9.0〜11.0であるフッ素化脂肪族アミンであることを特徴とする請求項1に記載の帯電防止処理剤。
- フッ素化脂肪族アミンがトリフルオロエチルアミンであることを特徴とする請求項1に記載の帯電防止処理剤。
- 水溶性導電性高分子がブレンステッド酸基を有するπ共役系導電性高分子であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかにに記載の帯電防止処理剤。
- ブレンステッド酸基がスルホン酸基を有するπ共役系導電性高分子の水溶液であることを特徴とする請求項5に記載の帯電防止処理剤。
- 水溶性導電性高分子が、下記一般式(2)、
- 水溶性導電性高分子が、下記一般式(3)、
- 水溶性導電性高分子が、下記一般式(4)、
- 水溶性導電性高分子が、化学構造として5−スルホイソチアナフテン−1,3−ジイルを含む重合体であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の帯電防止処理剤。
- 界面活性剤を含むことを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の帯電防止処理剤。
- 界面活性剤がフッ素原子を含む界面活性剤であることを特徴とする請求項11に記載の帯電防止処理剤。
- pHが、3.0以上6.0以下であることを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載の帯電防止処理剤。
- フッ素化脂肪族アミンの含有量が、水溶性導電性高分子のモノマー単位当たり0.8倍モルから3倍モルであることを特徴とする請求項1〜13に記載の帯電防止処理剤。
- 水溶性導電性高分子を帯電防止処理剤全体の0.1質量%以上10質量%以下、フッ素化脂肪族アミンを0.1質量%以上20質量%以下、水を70質量%以上99.8質量%を超えない範囲で含む水溶液であることを特徴とする請求項1〜14のいずれかに記載の帯電防止処理剤。
- 水溶性導電性高分子およびフッ素化脂肪族アミンを含有することを特徴とする帯電防止膜。
- 界面活性剤を含有することを特徴とする請求項16に記載の帯電防止膜。
- 界面活性剤がフッ素原子を含む界面活性剤であることを特徴とする請求項17に記載の帯電防止膜。
- 請求項1〜15のいずれかに記載の帯電防止処理剤を用いて、製造することを特徴とする帯電防止膜。
- 化学増幅型レジストの表面を請求項16〜19のいずれかに記載の帯電防止膜で被覆することを特徴とする被覆物品。
- 請求項16〜19のいずれかに記載の帯電防止膜を用いることを特徴とするパターン形成方法。
- 請求項1〜15のいずれかに記載の帯電防止処理剤を使用して製造することを特徴とする半導体素子、フォトマスク、レチクル、ガラス基板、石英基板、GMRヘッド、磁性体基板。
- 請求項21に記載のパターン形成方法を使用して製造することを特徴とする半導体素子、フォトマスク、レチクル、ガラス基板、石英基板、GMRヘッド、磁性体基板。
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