JP2004097561A - ケース - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ケース本体11の側面に掛紐13が取り付けられたケース1において、前記ケース本体11は、略V字状に開口可能であり、前記掛紐13によりケース本体11を略V字状の開口状態で吊り下げた場合、ケース本体11の前記掛紐13取り付け側と反対側が略水平状態となるようにする。例えば、前記掛紐13により吊り下げられて略V字状に開口した前記ケース本体11の形状を、三角形と仮定した場合、前記掛紐13の取り付け部から伸びる鉛直線が、前記三角形の重心若しくは前記重心よりも開口側を通るように前記掛紐13を前記ケース本体11に取り付ける。このケース1は、掛紐13で吊り下げて開口しても、中身がこぼれ落ちない。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ペン型インスリン注入器や血糖測定器等の糖尿病関連用具を収納して持ち運ぶのに便利なケースに関する。なお、本発明のケースの用途は、前記用途に限定されない。
【0002】
【従来の技術】
インスリン依存型糖尿病患者は、自分自身で血糖値を管理し、必要に応じてインスリンを自己注射する必要があり、外出時等には、血糖測定器やペン型インスリン注入器等の糖尿病関連用具を携帯する。このため、通常、糖尿病関連用具は、まとめてポーチやバッグ等に収納して持ち運ばれている。また、糖尿病患者の多くは、他人の目を気にするため、インスリンの自己注射は、トイレの中で行われることが多いが、トイレは物を置く場所に乏しく、自己注射の不便さを訴える患者が多い。この問題を解決するために、ペン型インスリン注入器の携帯ケースにフック用の紐を取り付けたものが提案されている(非特許文献1参照)。このケースは、トイレのドアや壁にあるフックに紐を引っ掛けて使用するものである。しかし、インスリン自己注射では、注射針の取り付けや皮膚の消毒等の作業を要し、血糖の自己測定も同様の作業を要する。このため、前記携帯ケースは、トイレの中で、ケース自身の置き場に困るという問題は解決されるものの、自己注射等の作業がし難いという問題は、解決できていない。
【0003】
【非特許文献1】
朝倉俊成 著「ペン型インスリン注入器携帯ケースを考える」プラクティス、Vol.16、No.1、1999.1.2.p.100−101
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、トイレ等の狭い個室の中でのインスリン自己注射等の作業を支障なく簡単に行うことができるケースの提供を、その目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本発明のケースは、ケース本体の側面に掛紐が取り付けられたケースであって、前記ケース本体は、略V字状に開口可能であり、前記掛紐によりケース本体を略V字状の開口状態で吊り下げた場合、ケース本体の前記掛紐の取り付け側と反対側が略水平状態となるケースである。
【0006】
本発明のケースは、例えば、トイレのドアや壁にあるフックに前記掛紐を引っ掛けて開口状態でケース本体を吊り下げると、V字に開口したケース本体の下側が略水平になるため、開口状態であっても収納物が外にこぼれることがない。例えば、前記略水平になった部分に、ペン型インスリン注入器、消毒用脱脂綿、インスリン針等を置くことができ、皮膚の消毒やインスリン針の取り付け作業等の一連の自己注射の作業を、手際よく行うことができる。このように、本発明のケースは、糖尿病関連用具の収納や携帯に最適であるが、用途はこれに限定されない。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明のケースにおいて、前記掛紐により吊り下げられて略V字状に開口した前記ケース本体の横から見た形状を、三角形と仮定した場合、前記掛紐の取り付け部から伸びる鉛直線が、前記三角形の重心若しくは重心よりも開口側を通るように前記掛紐を前記ケース本体に取り付けられることが好ましい。この状態を図5に基づき説明する。同図において、61は、前記ケース本体を三角形と仮定した場合の三角形あり、同図左側が開口側である。また、同図において、62は、前記掛紐の取り付け部から伸びる鉛直線であり、Gは前記三角形の重心である。この三角形の図では、前記鉛直線62は重心Gを通っている。掛紐の取り付け部分は、この鉛直線上若しくはこれよりも同図右側に位置することが好ましい。鉛直線が重心よりも開口側に位置すれば、掛紐で吊るした際に、開口側と反対側(ケースの底側)が下がる力が働き、逆に開口側には上を向く力が働くようになり、V字状に開口したケースの下側が、開口側が若干上を向いた状態になって、ケース中身が落ちることが防止される。したがって、本発明において。「略水平」とは、開口側が若干上を向いた状態も含む。
【0008】
前述のように、本発明のケースは、糖尿病関連の用具を入れるのに使用されることが好ましい。この場合、前記ケース本体内部に、血糖測定器収納部、血糖測定器付属用具収納部、ランセット収納部、採血針収納部、インスリン注入器およびインスリン針収納部を有することが好ましい。また、ケース側面に、低血糖用グルコース収納部を有することも好ましい。
【0009】
また、本発明のケースは、少なくともその表面が撥水性であることが好ましい。これは、本発明のケースを糖尿病関連用具の収納に使用した場合、トイレで使用することが多いからである。撥水性を付与する手段としては、撥水性素材を使用してケースを製造する方法やケースを撥水性素材でコーティングする方法が挙げられる。また、ケース内部も撥水性であることが好ましい。
【0010】
本発明のケースは、クッション性を有することが好ましい。これは、本発明のケースを糖尿病関連用具の収納に使用した場合、血糖測定器やペン型インスリン注入器等の用具を収納することとなり、ケースを落としたりぶつけたりしたとき、これらの用具の破損を防止するためである。
【0011】
本発明のケースは、内部が明るい色(例えば白色)であることが好ましい。これは、本発明のケースを糖尿病関連用具の収納に使用する場合、その使用者である糖尿病患者は一般に目が悪く、またトイレの照明が一般に暗いからである。
【0012】
【実施例】
つぎに、本発明のケースの一例を図1から図4に基づき説明する。なお、これらの図において、同一部分には同一符号を付している。
【0013】
図1は、前記ケース1の斜視図であり、図2(A)は上面図、同図(B)は一方の側面図、同図(C)はもう一方の側面図である。図示のように、このケース1のケース本体11は、一定の幅を持った矩形状であり、その幅方向中央を通るように二つの金具を有するチャック12が取り付けられ、これにより開口および閉口が可能になっている。ケース本体11の一方の側面には、外部ポケット14が形成されており、その内部上方のケース本体壁面に掛紐13がU字状に取り付けられている。この掛紐13の取り付け位置は、前述のように、開口状態の前記ケース本体の横から見た形状を、三角形と仮定した場合、前記掛紐の取り付け部から伸びる鉛直線が、前記三角形の重心若しくは重心よりも開口側を通るような位置である。また、ケース本体11のもう一方の側面には、ポケット15が形成されている。
【0014】
このケースの大きさは、その用途や利用者の種類等に応じ適宜決定される。ケース本体の大きさは、例えば、縦70〜230mm×横120〜300mm×幅20〜80mmであり、好ましくは、縦100〜200mm×横150〜270mm×幅30〜70mmであり、より好ましくは、縦130〜170mm×横180〜240mm×幅40〜60mmである。掛紐の全長(一端から他端までの長さ)は、例えば、300〜3000mm、好ましくは400〜2000mm、より好ましくは500〜1000mmである。なお、掛紐の長さは、普通のショルダーバッグのように、自由に調節できるようにしてもよい。このケース本体がV字状に開口した場合の開口角度は、ジッパーで調節できるが、例えば、10〜90度、好ましくは20〜60度、より好ましくは30〜40度である。ケースの素材は、特に制限されず、例えば、皮革、合成繊維等であってもよい。
【0015】
掛紐13をトイレのドアや壁にあるフックに引っ掛けて、ケース本体11を吊り下げた状態を、図3に示す。図示のように、ケース本体11をV字状に開口した場合、ケース本体11の下側(掛紐が取り付けられている側と反対側)が略水平状態となっている。また、このケース本体11には、一定の角度以上に開口しないように、その内部両側にはストッパー17が形成されている。このようにケース本体11の下側が略水平になれば、開口状態であって収納物がこぼれ落ちることが無く、糖尿病関連用具の出し入れが可能となる。
【0016】
つぎに、ケース本体11の内部構造と、その収納の状態を図4に示す。図示のように、ケース本体11の一方の側(掛紐13が取り付けられている側)の内壁には、血糖測定器52等の収納部42および血糖測定器の付属用具(例えば、センサー、消毒綿等)51等の収納部41が形成され、これの外側に、さらにランセット53等の収納部43がメッシュで形成され、その内部が目視で確認可能となっている。ケース本体11の一方の側の外部にはポケット14が形成されており、ここに、掛紐13等が収納可能である。ケース本体11の中央部には、ペン型インスリン注入器55等が収納可能である。ケース本体11の他方の側の内壁には、自己管理ノート57等の収納部46が形成されており、これの外側に、さらに採血針54等の収納部44およびインスリン針56等の収納部45が、メッシュで形成され、その内部が目視で確認可能となっている。ケース本体11の他方の側の外側には、ポケット15が形成され、ここに低血糖用グルコース58を収納することが好ましい。これは、糖尿病患者が、インスリンを過剰に注射して低血糖に陥った場合、すぐに低血糖用グルコースが取り出せるからである。
【0017】
【発明の効果】
以上のように、本発明のケースは、前記掛紐によりケース本体を略V字状の開口状態で吊り下げた場合、ケース本体の前記掛紐の取り付け側と反対側が略水平状態となるケースであり、開口状態であっても収納物が外にこぼれ落ちることがない。このため、本発明のケースを糖尿病関連用具の収納等に使用すれば、例えば、インスリンの自己注射のための一連の作業が、トイレのような狭い個室であっても容易に行える。但し、本発明のケースの用途は、これに限定されない。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明のケースの一例の斜視図である。
【図2】図2(A)は、前記ケースの上面であり、同図(B)は、その一方の側の側面図であり、同図(C)は、その他方の側の側面図である。
【図3】図3は、前記ケースを掛紐で吊り下げた状態を示す図である。
【図4】図4は、前記ケースの内部構造を示す図である。
【図5】図5は、本発明のケースにおける掛紐の取り付け位置の条件を模式的に示す図である。
【符号の説明】
1 ケース
11 ケース本体
12 チャック
13 掛紐
14、15 ポケット
17 ストッパー
Claims (5)
- ケース本体の側面に掛紐が取り付けられたケースであって、前記ケース本体は略V字状に開口可能であり、前記掛紐によりケース本体を略V字状の開口状態で吊り下げた場合、ケース本体の前記掛紐取り付け側と反対側が略水平状態となるケース。
- 前記掛紐により吊り下げられて略V字状に開口した前記ケース本体の横から見た形状を、三角形と仮定した場合、前記掛紐の取り付け部から伸びる鉛直線が、前記三角形の重心若しくは前記重心よりも開口側を通るように前記掛紐が前記ケース本体に取り付けられた請求項1記載のケース。
- 糖尿病関連用具を入れるのに使用される請求項1または2に記載のケース。
- ケース内部に、血糖測定器収納部、血糖測定器付属用具収納部、ランセット収納部、採血針収納部、インスリン注入器およびインスリン針収納部を有する請求項3記載のケース。
- ケース側面に、低血糖用グルコース収納部を有する請求項3または4記載のケース。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2002264573A JP2004097561A (ja) | 2002-09-10 | 2002-09-10 | ケース |
Applications Claiming Priority (1)
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Publications (1)
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---|---|
JP2004097561A true JP2004097561A (ja) | 2004-04-02 |
Family
ID=32263976
Family Applications (1)
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JP2002264573A Pending JP2004097561A (ja) | 2002-09-10 | 2002-09-10 | ケース |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2004097561A (ja) |
-
2002
- 2002-09-10 JP JP2002264573A patent/JP2004097561A/ja active Pending
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