JP2004096858A - 電池の充電方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】過充電による電池性能の低下を極減しなから、充電時間を短縮する。
【解決手段】電池の充電方法は、充電する電池の電圧と電流を、最大設定電圧及び最大設定電流以下に制限して、二次電池を定電圧定電流充電する。電池の充電方法は、最大設定電圧を、以下の式で表される電圧であって、最高設定電圧以下に設定して電池を定電圧定電流充電する。
最大設定電圧=満充電電圧+(充電終止電圧−電池の無負荷電圧)
【効果】電池の充電が進行して無負荷電圧が高くなると最大設定電圧が次第に低くなるので、電池が満充電に近くなって電圧が上昇すると最大設定電圧を低くして満充電できる。このため、電池電圧が高くなって副反応等で性能が低下するのを有効に防止できる。
【選択図】 図2
【解決手段】電池の充電方法は、充電する電池の電圧と電流を、最大設定電圧及び最大設定電流以下に制限して、二次電池を定電圧定電流充電する。電池の充電方法は、最大設定電圧を、以下の式で表される電圧であって、最高設定電圧以下に設定して電池を定電圧定電流充電する。
最大設定電圧=満充電電圧+(充電終止電圧−電池の無負荷電圧)
【効果】電池の充電が進行して無負荷電圧が高くなると最大設定電圧が次第に低くなるので、電池が満充電に近くなって電圧が上昇すると最大設定電圧を低くして満充電できる。このため、電池電圧が高くなって副反応等で性能が低下するのを有効に防止できる。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、主として非水系二次電池を定電圧定電流充電する方法に関し、とくに、電池性能の低下を少なくしながら、充電時間を短縮できる充電方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
電池を短時間で充電する方法として、充電する電池の電圧と電流を、最大設定電圧及び最大設定電流以下に制限して充電する定電圧定電流充電が使用される(特開平3−251054号公報)。この充電方法で電池を充電すると、電池電圧が低いときには定電流充電される。その後、電池電圧が最大設定電圧まで上昇すると、電池電圧が制限されて定電圧充電される。この充電方法は、電池電圧が最大設定電圧になるまで最大設定電流で定電流充電し、電圧が最大設定電圧に上昇した後は、電池の電圧が異常に上昇して電池性能が低下しないように、定電圧充電に切り換えるものである。電池を定電流充電するときの充電電流は、電池性能を低下させないように設計する必要がある。電池の最大充電電流を大きくして、電池を満充電する時間を短くすると、電池性能が低下するので、この方法では、満充電するまでの時間を短縮できない。
【0003】
この欠点を解消する充電方法が特開平2−119539号公報に記載されている。この公報に記載される充電方法は、鉛蓄電池を急速充電するものである。この方法は、電池電圧と充電電流とを図1に示すように設定している。すなわち、満充電電圧よりも多少高く設定される第1の電圧V1まで定電流充電し、その後、満充電電圧V2に低下して定電圧充電する。この充電方法は、定電流充電するときの電池の最終電圧である第1の電圧V1を、満充電電圧V2よりも高く設定することによって、鉛蓄電池を満充電する時間を短くするものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
この方式の充電方法は、定電流充電における最終の電池電圧である第1の電圧V1を高くして充電時間を短くしている。しかしながら、第1の電圧V1を高くすると、副反応によって電池としての性能を低下させる。とくに定電圧定電流充電されるリチウムイオン二次電池等の非水系二次電池は、満充電電圧が高いので、この傾向が甚だしい。
【0005】
副反応が起こると、電解液が電気分解される。副反応は電池性能を低下させるに止まらず、内圧を異常に上昇させる。非水系二次電池であるリチウムイオン二次電池は、リチウムが外部に漏れるのを阻止する必要があり、密閉構造とされるので、内圧の異常上昇はケーシング破裂の原因となる。このため、非水系二次電池は、過充電による弊害が極めて大きく、これを防止することが極めて大切である。第1の電圧V1を低く設定すると、副反応による弊害を防止できる。しかしながら、トータルの充電時間が長くなる欠点がある。したがって、充電時間を短縮することと、電池性能の低下を防止することとは互いに相反する性質であって、この充電方法も両者を満足することができない。
【0006】
本発明は、さらにこの欠点を解決することを目的に開発されたもので、本発明の重要な目的は、過充電による電池性能の低下を極減しなから、充電時間を短縮できる電池の充電方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の電池の充電方法は、充電する電池の電圧と電流を、最大設定電圧及び最大設定電流以下に制限して、二次電池を定電圧定電流充電する。電池の充電方法は、最大設定電圧を、以下の式で表される電圧であって、最高設定電圧以下に設定して電池を定電圧定電流充電する。
最大設定電圧=満充電電圧+(充電終止電圧−電池の無負荷電圧)
【0008】
本発明の充電方法は、充電終止電圧を満充電電圧に等しく、あるいは満充電電圧よりも低い電圧に設定することができる。さらに、本発明の充電方法は、充電される電池をリチウムイオン二次電池として、最高設定電圧を4.3〜4.4Vに設定し、満充電電圧を4.1〜4.3Vの範囲であって最高設定電圧よりも低く設定し、充電終止電圧を満充電電圧に等しく、あるいは満充電電圧よりも0〜0.05V低く設定して定電圧定電流充電することができる。
【0009】
さらに、本発明の充電方法は、充電を中断して電池の無負荷電圧を検出することも、電池の充電電圧と内部インピーダンスと充電電流を検出して、これらから無負荷電圧を演算することもできる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。ただし、以下に示す実施例は、本発明の技術思想を具体化するための電池の充電方法を例示するものであって、本発明の充電方法は、充電条件、充電回路、設定電圧等を以下に特定するものでない。本発明の電池の充電方法は、特許請求の範囲において、種々の変更を加えることができる。
【0011】
本発明の充電方法は、図2に示す電圧、電流カーブで下記のようにして二次電池を充電する。以下、充電する電池を非水系二次電池であるリチウムイオン二次電池としてその具体例を詳述する。ただし、本発明の充電方法は、非水系二次電池以外の二次電池も充電できるのはいうまでもない。とくに、本発明の充電方法は、電池電圧を最高設定電圧よりも高くならないように制御しながら充電する全ての電池の充電に適している。
【0012】
非水系二次電池であるリチウムイオン二次電池の電圧と電流を、最大設定電圧及び最大設定電流以下に制限して、二次電池を定電圧定電流充電する。定電圧充電する最大設定電圧は、以下の式で表される電圧であって、最高設定電圧以下に設定する。
最大設定電圧=満充電電圧+(充電終止電圧−電池の無負荷電圧)
図2は、最高設定電圧を4.35Vに設定し、満充電電圧を4.2Vに設定し、充電終止電圧を4.195Vに設定し、最大設定電流を2Aに設定して、定電圧定電流充電している。ただし、最高設定電圧を4.3〜4.4Vの範囲に設定し、満充電電圧を4.1〜4.3Vの範囲であって最高設定電圧よりも低く設定し、充電終止電圧を満充電電圧に等しく、あるいは満充電電圧よりも0〜0.05V低く設定して非水系二次電池を充電することができる。
【0013】
最高設定電圧が高すぎると、副反応により電池性能が低下する弊害が発生し、反対に低すぎると充電時間が長くなる。このため、最高設定電圧は、電池の副反応を阻止しながら、短時間で充電できるように前述の電圧範囲に設定される。満充電電圧と充電終止電圧は、高すぎると電池が過充電されて電池性能が低下し、反対に低すぎると満充電できなくなって、実質的に使用できる容量が小さくなる。このため、満充電電圧と充電終止電圧は、電池を過充電することなく満充電できる電圧に設定される。以上の例は、満充電電圧を4.2Vとして、充電終止電圧を4.195Vとして、充電終止電圧を満充電電圧よりも5mV低くしている。満充電電圧は満充電された電池の充電しているときの電圧、充電終止電圧は満充電されて充電を停止した電池の電圧であるから、満充電電圧を充電終止電圧よりわずかに高く設定している。
【0014】
最大設定電流は、電池の充電容量を考慮して最適値に設定され、充電容量が大きな電池は最大設定電流を大きくし、充電容量が小さい電池は最大設定電流を小さく設定する。
【0015】
本発明の充電方法は、電池の無負荷電圧をパラメーターとして最大設定電圧を変更しながら定電圧定電流充電する。定電圧充電する最大設定電圧は、満充電電圧に、充電終止電圧と無負荷電圧の差を加えた電圧に設定される。ただし、最大設定電圧が最高設定電圧を越えるとき、最大設定電圧は最高設定電圧に設定される。言いかえると最大設定電圧は最高設定電圧を越えない電圧に設定される。
【0016】
電池は充電が進行すると無負荷電圧が次第に上昇する。したがって、充電終止電圧と無負荷電圧の電圧差は次第に小さくなる。このため、電池を充電する充電電圧の最高電圧である最大設定電圧は、図2に示すように、電池が満充電になるにしたがって次第に小さくする。電池が満充電されると、無負荷電圧は充電終止電圧に等しくなる。このとき、充電終止電圧と無負荷電圧の差が0Vとなるので、最大設定電圧は満充電電圧に設定される。したがって、最大設定電圧は、最初に最高設定電圧に設定され、その後、電池の充電が進行して無負荷電圧が上昇するにしたがって、最高設定電圧から満充電電圧に接近するように低下させる。
【0017】
図3は、最大設定電圧を、電池の無負荷電圧に関係なく一定の電圧として充電する従来の充電方法と、電池の無負荷電圧をパラメーターとして最大設定電圧を変更しながら充電する本発明の充電方法とで、電池電圧と充電電流が変化する状態を示すグラフである。この図において、曲線Aは本発明の方法で充電される電池の電圧カーブと電流カーブを示している。曲線Bは従来の方法で充電される電池の電圧カーブと電流カーブを示している。この図に示すように、本発明の充電方法は、電池の無負荷電圧が低いときに最大設定電圧を高く設定するので、最大設定電流で充電する時間を長くして、この時間帯に多く充電し、さらに定電圧充電する時間帯においても、最初に最大設定電圧を高く設定してより大きな電流で充電する。このため、本発明の充電方法は、充電を開始してから短時間で効率よく充電できる。最大設定電圧を高く設定するのは、電池の無負荷電圧が低いときであるから、充電電圧を高い最大設定電圧に設定して充電しても、電池電圧が実質的に高くなることはなく、副反応等で電池性能が低下することはない。
【0018】
以上の工程で電池を充電する方法は、充電電流を最大設定電流に制限して充電する第1の工程と、電池電圧を最大設定電圧に制限して充電する第2の工程とで以下のようにして満充電される。
(1) 第1の工程
この工程において、電池は残容量が少ないので無負荷電圧が低く、充電電流が最大設定電流に制限されて充電される。この工程において、前述の式で演算される最大設定電圧は、最高設定電圧よりも高くなるので、最大設定電圧は最高設定電圧に設定されている。ただ、電池の電圧が最高設定電圧まで上昇することはないので、電池は充電電流を最大設定電流に制限して充電される。
【0019】
充電が進行するにしたがって、電池の無負荷電圧は図2に示すように上昇する。電池の無負荷電圧は、図4に示すように、充電を一次的に停止して検出できる。充電している電池の充電を停止すると、電池は充放電されない無負荷の状態となって、無負荷電圧を検出できる。この方法は、一定の時間間隔で充電を停止して、電池の無負荷電圧を検出できる。無負荷電圧が検出されると、前述の式から最大設定電圧を演算し、次に無負荷電圧を検出するまでは、最大設定電圧を、演算した電圧に保持して充電する。
【0020】
ただし、電池の無負荷電圧は、これを直接に検出することなく、電池の充電電圧と内部インピーダンスと充電電流を検出して演算することができる。この方法は、電池の充電を中断することなく、充電している電池の充電電圧と充電電流から無負荷電圧を演算できる。したがって、充電を中断することなく無負荷電圧を検出して、最大設定電圧を連続的に演算できる。電池の内部インピーダンスは、充電電圧と充電電流に加えて、無負荷電圧を検出して演算できる。電池の内部インピーダンスを演算するときには、充電電圧と充電電流と無負荷電圧とを検出する。その後、無負荷電圧を検出することなく、内部インピーダンスを一定として無負荷電圧を演算できる。内部インピーダンスは、以下の式で演算される。
内部インピーダンス=(充電電圧−無負荷電圧)/充電電流
【0021】
一定の周期で電池の内部インピーダンスを検出し、検出した内部インピーダンスでもって、次に内部インピーダンスを検出するまでは、この内部インピーダンスで無負荷電圧を演算する。この方法は、電池の内部インピーダンスが次第に変化しても、無負荷電圧を直接に検出しないで正確に演算できる特長がある。ただし、一定の周期で充電を中断して直接に無負荷電圧を検出して最大設定電圧を演算し、次に無負荷電圧を検出するまで同じ最大設定電圧に設定して充電することもできる。また、内部インピーダンスが変化しないとして、内部インピーダンスを検出した後は、無負荷電圧を検出することなく、内部インピーダンスと充電電圧と充電電流から無負荷電圧を計算し、この無負荷電圧でもって最大設定電圧を演算して電池を充電することもできる。
【0022】
(2) 第2の工程
充電が進行して、電池の電圧が最大設定電圧まで上昇すると、電池は充電電流によらず、電池電圧が最大設定電圧に制限されて定電圧充電されるようになる。この工程において、電池の最大設定電圧は、電池の無負荷電圧が上昇するにしたがって低下される。それは、最大設定電圧が、充電終止電圧と無負荷電圧の差電圧を満充電電圧に加算した電圧に設定しているからである。すなわち、電池の無負荷電圧が充電終止電圧に近付くにしたがって、差電圧が小さくなるので、最大設定電圧は満充電電圧に接近して次第に低くなる。すなわち、本発明の充電方法は、電池の充電が進行して電池の無負荷電圧が高くなるほど、最大設定電圧を低下させるので、充電している電池の無負荷電圧が異常に高くなることがなく、副反応を有効に防止しながら効率よく充電できる。
【0023】
以上の工程で電池を効率よく充電する本発明の充電方法は、短時間で残容量を急激に増加させて充電できるので、満充電に近付くにしたがって、充電電流は急激に減少する。このため、充電電流が設定電圧よりも小さくなると満充電と判定して充電を停止することにより、短時間で満充電できる。
【0024】
以上の方法で電池を充電する回路のブロック図を図5に示している。これ等の図に示す充電回路は、リチウムイオン二次電池等の非水系二次電池を充電するものである。この充電回路は、入力される交流を電池1を充電できる電圧の直流に変換して出力する充電用の電源2と、電池1の充電電圧と充電電流を制御して定電圧定電流出力する定電圧定電流回路3と、電池1の充電電圧と充電電流を検出する電圧電流検出回路4とを備える。
【0025】
定電圧定電流回路3は、充電する電池1の電圧と電流を、最大設定電圧及び最大設定電流以下に制限して、定電圧定電流充電する。定電圧定電流回路3は、電圧電流検出回路4から入力される信号を演算して最大設定電圧を設定する。最大設定電圧は、前述したように、満充電電圧に、充電終止電圧と無負荷電圧の差電圧を加算した電圧であって、最高設定電圧を越えない電圧に設定する。電池1は充電が進行するにしたがって無負荷電圧が上昇するので、最大設定電圧は、図2に示すように、満充電電圧に近付くように次第に低下させる。最大設定電流は、充電する電池1の容量から最適電流に設定する。
【0026】
電圧電流検出回路4は、充電している電池1の電圧と電流を検出して定電圧定電流回路3に出力する。電池1の充電電流は電池1と直列に接続している電流検出抵抗5の電圧を増幅して検出する。
【0027】
この充電回路は、図6に示す以下のフローチャートで電池を充電する。
[n=1のステップ]
電池を充電しない状態として、電池の無負荷電圧を検出する。
[n=2のステップ]
検出した無負荷電圧から最大設定電圧を演算する。最大設定電圧は、満充電電圧に、充電終止電圧と無負荷電圧との差電圧を加算して演算する。演算した最大設定電圧が最高設定電圧よりも高いとき、最大設定電圧を最高設定電圧に設定する。
[n=3のステップ]
電池を最大設定電圧と最大設定電流で定電圧定電流充電を開始する。最大設定電流は、電池の容量から設定する。
[n=4〜5のステップ]
一定時間が経過するまで、n=4のステップをループし、一定の時間が経過すると、充電電流が最小電流よりも小さくなったかどうかを判定する。充電電流が最小電流よりも小さくないと、n=1のステップにジャンプして、電池が満充電されるまで、n=1〜5のステップをループする。
[n=6のステップ]
充電電流が最小電圧よりも小さくなると、満充電されたと判定して、充電を停止させる。
【0028】
充電回路は、図7のフローチャートで示すように、一定の周期で電池の充電を停止して無負荷電圧を検出し、検出した無負荷電圧から内部インピーダンスを検出し、検出した内部インピーダンスから無負荷電圧を計算して、最大設定電圧を特定して充電することもできる。
[n=1のステップ]
電池を充電して充電電圧と充電電流を検出した後、電池を充電しない状態として電池の無負荷電圧と内部インピーダンスを検出する。
[n=2のステップ]
検出した無負荷電圧から最大設定電圧を演算する。最大設定電圧は、満充電電圧に、充電終止電圧と無負荷電圧との差電圧を加算して演算する。演算した最大設定電圧が最高設定電圧よりも高いとき、最大設定電圧を最高設定電圧に設定する。
[n=3のステップ]
電池を最大設定電圧と最大設定電流で定電圧定電流充電を開始する。最大設定電流は、電池の容量から設定する。
[n=4〜5のステップ]
第1設定時間が経過するまでn=4のステップをループする。第1設定時間は、以下の第2設定時間よりも短く設定され、たとえば、1msec〜1secに設定される。第1設定時間が経過すると、電池の充電電圧と充電電流と内部インピーダンスから無負荷電圧を計算し、計算した無負荷電圧から最大設定電圧を演算する。最大設定電圧を演算された値に変更する。このステップは、電池の充電を停止することなく無負荷電圧を演算し、この無負荷電圧からさらに最大設定電圧を演算する。
[n=6のステップ]
第2設定時間経過が経過したかどうかを判定し、第2設定時間が経過しないとn=4のステップにジャンプして、第2設定時間が経過するまで、n=4〜6のステップをループする。第2設定時間は、第1設定時間よりも長く、たとえば10sec〜100secに設定される。
[n=7〜8のステップ]
充電電流が最小電流よりも小さくなったかどうかを判定する。充電電流が最小電流よりも小さくなると、満充電されたと判定して、充電を停止させる。充電電流が最小電流よりも小さくないときは、n=1のステップにジャンプして、電池が満充電されるまで、n=1〜7のステップをループして電池を満充電する。
【0029】
【発明の効果】
本発明の電池の充電方法は、過充電による電池性能の低下を極減しなから、充電時間を短縮できる特長がある。それは、本発明の充電方法が、最大設定電圧を、充電終止電圧と無負荷電圧との差電圧を満充電電圧に加算してなる電圧に設定して定電圧定電流充電するからある。この最大設定電圧は、電池の充電が進行して無負荷電圧が高くなると次第に低くなる。このため、電池が満充電に近くなって電圧が上昇すると最大設定電圧を低くして満充電するので、電池電圧が高くなって副反応等で性能が低下するのを有効に防止できる。さらに、充電を開始した最初において、電池の無負荷電圧が小さいので、このときに最大設定電圧を高くして速やかに効率よく充電できる。このとき、無負荷電圧が低いので電池電圧が高くなっても副反応を起こすことはない。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の電池の充電方法における電池電圧と充電電流の変化を示すグラフ
【図2】本発明の一実施例の電池の充電方法における電池電圧と充電電流の変化を示すグラフ
【図3】従来の充電方法と本発明の充電方法における電池電圧と充電電流の変化を示すグラフ
【図4】電池の無負荷電圧を検出する状態を示す図
【図5】本発明の充電方法に使用する充電回路の一例を示すブロック図
【図6】本発明の一実施例にかかる充電方法で電池を充電するフローチャート
【図7】本発明の他の実施例にかかる充電方法で電池を充電するフローチャート
【符号の説明】
1…電池
2…電源
3…定電圧定電流回路
4…電圧電流検出回路
5…電流検出抵抗
【発明の属する技術分野】
本発明は、主として非水系二次電池を定電圧定電流充電する方法に関し、とくに、電池性能の低下を少なくしながら、充電時間を短縮できる充電方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
電池を短時間で充電する方法として、充電する電池の電圧と電流を、最大設定電圧及び最大設定電流以下に制限して充電する定電圧定電流充電が使用される(特開平3−251054号公報)。この充電方法で電池を充電すると、電池電圧が低いときには定電流充電される。その後、電池電圧が最大設定電圧まで上昇すると、電池電圧が制限されて定電圧充電される。この充電方法は、電池電圧が最大設定電圧になるまで最大設定電流で定電流充電し、電圧が最大設定電圧に上昇した後は、電池の電圧が異常に上昇して電池性能が低下しないように、定電圧充電に切り換えるものである。電池を定電流充電するときの充電電流は、電池性能を低下させないように設計する必要がある。電池の最大充電電流を大きくして、電池を満充電する時間を短くすると、電池性能が低下するので、この方法では、満充電するまでの時間を短縮できない。
【0003】
この欠点を解消する充電方法が特開平2−119539号公報に記載されている。この公報に記載される充電方法は、鉛蓄電池を急速充電するものである。この方法は、電池電圧と充電電流とを図1に示すように設定している。すなわち、満充電電圧よりも多少高く設定される第1の電圧V1まで定電流充電し、その後、満充電電圧V2に低下して定電圧充電する。この充電方法は、定電流充電するときの電池の最終電圧である第1の電圧V1を、満充電電圧V2よりも高く設定することによって、鉛蓄電池を満充電する時間を短くするものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
この方式の充電方法は、定電流充電における最終の電池電圧である第1の電圧V1を高くして充電時間を短くしている。しかしながら、第1の電圧V1を高くすると、副反応によって電池としての性能を低下させる。とくに定電圧定電流充電されるリチウムイオン二次電池等の非水系二次電池は、満充電電圧が高いので、この傾向が甚だしい。
【0005】
副反応が起こると、電解液が電気分解される。副反応は電池性能を低下させるに止まらず、内圧を異常に上昇させる。非水系二次電池であるリチウムイオン二次電池は、リチウムが外部に漏れるのを阻止する必要があり、密閉構造とされるので、内圧の異常上昇はケーシング破裂の原因となる。このため、非水系二次電池は、過充電による弊害が極めて大きく、これを防止することが極めて大切である。第1の電圧V1を低く設定すると、副反応による弊害を防止できる。しかしながら、トータルの充電時間が長くなる欠点がある。したがって、充電時間を短縮することと、電池性能の低下を防止することとは互いに相反する性質であって、この充電方法も両者を満足することができない。
【0006】
本発明は、さらにこの欠点を解決することを目的に開発されたもので、本発明の重要な目的は、過充電による電池性能の低下を極減しなから、充電時間を短縮できる電池の充電方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の電池の充電方法は、充電する電池の電圧と電流を、最大設定電圧及び最大設定電流以下に制限して、二次電池を定電圧定電流充電する。電池の充電方法は、最大設定電圧を、以下の式で表される電圧であって、最高設定電圧以下に設定して電池を定電圧定電流充電する。
最大設定電圧=満充電電圧+(充電終止電圧−電池の無負荷電圧)
【0008】
本発明の充電方法は、充電終止電圧を満充電電圧に等しく、あるいは満充電電圧よりも低い電圧に設定することができる。さらに、本発明の充電方法は、充電される電池をリチウムイオン二次電池として、最高設定電圧を4.3〜4.4Vに設定し、満充電電圧を4.1〜4.3Vの範囲であって最高設定電圧よりも低く設定し、充電終止電圧を満充電電圧に等しく、あるいは満充電電圧よりも0〜0.05V低く設定して定電圧定電流充電することができる。
【0009】
さらに、本発明の充電方法は、充電を中断して電池の無負荷電圧を検出することも、電池の充電電圧と内部インピーダンスと充電電流を検出して、これらから無負荷電圧を演算することもできる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。ただし、以下に示す実施例は、本発明の技術思想を具体化するための電池の充電方法を例示するものであって、本発明の充電方法は、充電条件、充電回路、設定電圧等を以下に特定するものでない。本発明の電池の充電方法は、特許請求の範囲において、種々の変更を加えることができる。
【0011】
本発明の充電方法は、図2に示す電圧、電流カーブで下記のようにして二次電池を充電する。以下、充電する電池を非水系二次電池であるリチウムイオン二次電池としてその具体例を詳述する。ただし、本発明の充電方法は、非水系二次電池以外の二次電池も充電できるのはいうまでもない。とくに、本発明の充電方法は、電池電圧を最高設定電圧よりも高くならないように制御しながら充電する全ての電池の充電に適している。
【0012】
非水系二次電池であるリチウムイオン二次電池の電圧と電流を、最大設定電圧及び最大設定電流以下に制限して、二次電池を定電圧定電流充電する。定電圧充電する最大設定電圧は、以下の式で表される電圧であって、最高設定電圧以下に設定する。
最大設定電圧=満充電電圧+(充電終止電圧−電池の無負荷電圧)
図2は、最高設定電圧を4.35Vに設定し、満充電電圧を4.2Vに設定し、充電終止電圧を4.195Vに設定し、最大設定電流を2Aに設定して、定電圧定電流充電している。ただし、最高設定電圧を4.3〜4.4Vの範囲に設定し、満充電電圧を4.1〜4.3Vの範囲であって最高設定電圧よりも低く設定し、充電終止電圧を満充電電圧に等しく、あるいは満充電電圧よりも0〜0.05V低く設定して非水系二次電池を充電することができる。
【0013】
最高設定電圧が高すぎると、副反応により電池性能が低下する弊害が発生し、反対に低すぎると充電時間が長くなる。このため、最高設定電圧は、電池の副反応を阻止しながら、短時間で充電できるように前述の電圧範囲に設定される。満充電電圧と充電終止電圧は、高すぎると電池が過充電されて電池性能が低下し、反対に低すぎると満充電できなくなって、実質的に使用できる容量が小さくなる。このため、満充電電圧と充電終止電圧は、電池を過充電することなく満充電できる電圧に設定される。以上の例は、満充電電圧を4.2Vとして、充電終止電圧を4.195Vとして、充電終止電圧を満充電電圧よりも5mV低くしている。満充電電圧は満充電された電池の充電しているときの電圧、充電終止電圧は満充電されて充電を停止した電池の電圧であるから、満充電電圧を充電終止電圧よりわずかに高く設定している。
【0014】
最大設定電流は、電池の充電容量を考慮して最適値に設定され、充電容量が大きな電池は最大設定電流を大きくし、充電容量が小さい電池は最大設定電流を小さく設定する。
【0015】
本発明の充電方法は、電池の無負荷電圧をパラメーターとして最大設定電圧を変更しながら定電圧定電流充電する。定電圧充電する最大設定電圧は、満充電電圧に、充電終止電圧と無負荷電圧の差を加えた電圧に設定される。ただし、最大設定電圧が最高設定電圧を越えるとき、最大設定電圧は最高設定電圧に設定される。言いかえると最大設定電圧は最高設定電圧を越えない電圧に設定される。
【0016】
電池は充電が進行すると無負荷電圧が次第に上昇する。したがって、充電終止電圧と無負荷電圧の電圧差は次第に小さくなる。このため、電池を充電する充電電圧の最高電圧である最大設定電圧は、図2に示すように、電池が満充電になるにしたがって次第に小さくする。電池が満充電されると、無負荷電圧は充電終止電圧に等しくなる。このとき、充電終止電圧と無負荷電圧の差が0Vとなるので、最大設定電圧は満充電電圧に設定される。したがって、最大設定電圧は、最初に最高設定電圧に設定され、その後、電池の充電が進行して無負荷電圧が上昇するにしたがって、最高設定電圧から満充電電圧に接近するように低下させる。
【0017】
図3は、最大設定電圧を、電池の無負荷電圧に関係なく一定の電圧として充電する従来の充電方法と、電池の無負荷電圧をパラメーターとして最大設定電圧を変更しながら充電する本発明の充電方法とで、電池電圧と充電電流が変化する状態を示すグラフである。この図において、曲線Aは本発明の方法で充電される電池の電圧カーブと電流カーブを示している。曲線Bは従来の方法で充電される電池の電圧カーブと電流カーブを示している。この図に示すように、本発明の充電方法は、電池の無負荷電圧が低いときに最大設定電圧を高く設定するので、最大設定電流で充電する時間を長くして、この時間帯に多く充電し、さらに定電圧充電する時間帯においても、最初に最大設定電圧を高く設定してより大きな電流で充電する。このため、本発明の充電方法は、充電を開始してから短時間で効率よく充電できる。最大設定電圧を高く設定するのは、電池の無負荷電圧が低いときであるから、充電電圧を高い最大設定電圧に設定して充電しても、電池電圧が実質的に高くなることはなく、副反応等で電池性能が低下することはない。
【0018】
以上の工程で電池を充電する方法は、充電電流を最大設定電流に制限して充電する第1の工程と、電池電圧を最大設定電圧に制限して充電する第2の工程とで以下のようにして満充電される。
(1) 第1の工程
この工程において、電池は残容量が少ないので無負荷電圧が低く、充電電流が最大設定電流に制限されて充電される。この工程において、前述の式で演算される最大設定電圧は、最高設定電圧よりも高くなるので、最大設定電圧は最高設定電圧に設定されている。ただ、電池の電圧が最高設定電圧まで上昇することはないので、電池は充電電流を最大設定電流に制限して充電される。
【0019】
充電が進行するにしたがって、電池の無負荷電圧は図2に示すように上昇する。電池の無負荷電圧は、図4に示すように、充電を一次的に停止して検出できる。充電している電池の充電を停止すると、電池は充放電されない無負荷の状態となって、無負荷電圧を検出できる。この方法は、一定の時間間隔で充電を停止して、電池の無負荷電圧を検出できる。無負荷電圧が検出されると、前述の式から最大設定電圧を演算し、次に無負荷電圧を検出するまでは、最大設定電圧を、演算した電圧に保持して充電する。
【0020】
ただし、電池の無負荷電圧は、これを直接に検出することなく、電池の充電電圧と内部インピーダンスと充電電流を検出して演算することができる。この方法は、電池の充電を中断することなく、充電している電池の充電電圧と充電電流から無負荷電圧を演算できる。したがって、充電を中断することなく無負荷電圧を検出して、最大設定電圧を連続的に演算できる。電池の内部インピーダンスは、充電電圧と充電電流に加えて、無負荷電圧を検出して演算できる。電池の内部インピーダンスを演算するときには、充電電圧と充電電流と無負荷電圧とを検出する。その後、無負荷電圧を検出することなく、内部インピーダンスを一定として無負荷電圧を演算できる。内部インピーダンスは、以下の式で演算される。
内部インピーダンス=(充電電圧−無負荷電圧)/充電電流
【0021】
一定の周期で電池の内部インピーダンスを検出し、検出した内部インピーダンスでもって、次に内部インピーダンスを検出するまでは、この内部インピーダンスで無負荷電圧を演算する。この方法は、電池の内部インピーダンスが次第に変化しても、無負荷電圧を直接に検出しないで正確に演算できる特長がある。ただし、一定の周期で充電を中断して直接に無負荷電圧を検出して最大設定電圧を演算し、次に無負荷電圧を検出するまで同じ最大設定電圧に設定して充電することもできる。また、内部インピーダンスが変化しないとして、内部インピーダンスを検出した後は、無負荷電圧を検出することなく、内部インピーダンスと充電電圧と充電電流から無負荷電圧を計算し、この無負荷電圧でもって最大設定電圧を演算して電池を充電することもできる。
【0022】
(2) 第2の工程
充電が進行して、電池の電圧が最大設定電圧まで上昇すると、電池は充電電流によらず、電池電圧が最大設定電圧に制限されて定電圧充電されるようになる。この工程において、電池の最大設定電圧は、電池の無負荷電圧が上昇するにしたがって低下される。それは、最大設定電圧が、充電終止電圧と無負荷電圧の差電圧を満充電電圧に加算した電圧に設定しているからである。すなわち、電池の無負荷電圧が充電終止電圧に近付くにしたがって、差電圧が小さくなるので、最大設定電圧は満充電電圧に接近して次第に低くなる。すなわち、本発明の充電方法は、電池の充電が進行して電池の無負荷電圧が高くなるほど、最大設定電圧を低下させるので、充電している電池の無負荷電圧が異常に高くなることがなく、副反応を有効に防止しながら効率よく充電できる。
【0023】
以上の工程で電池を効率よく充電する本発明の充電方法は、短時間で残容量を急激に増加させて充電できるので、満充電に近付くにしたがって、充電電流は急激に減少する。このため、充電電流が設定電圧よりも小さくなると満充電と判定して充電を停止することにより、短時間で満充電できる。
【0024】
以上の方法で電池を充電する回路のブロック図を図5に示している。これ等の図に示す充電回路は、リチウムイオン二次電池等の非水系二次電池を充電するものである。この充電回路は、入力される交流を電池1を充電できる電圧の直流に変換して出力する充電用の電源2と、電池1の充電電圧と充電電流を制御して定電圧定電流出力する定電圧定電流回路3と、電池1の充電電圧と充電電流を検出する電圧電流検出回路4とを備える。
【0025】
定電圧定電流回路3は、充電する電池1の電圧と電流を、最大設定電圧及び最大設定電流以下に制限して、定電圧定電流充電する。定電圧定電流回路3は、電圧電流検出回路4から入力される信号を演算して最大設定電圧を設定する。最大設定電圧は、前述したように、満充電電圧に、充電終止電圧と無負荷電圧の差電圧を加算した電圧であって、最高設定電圧を越えない電圧に設定する。電池1は充電が進行するにしたがって無負荷電圧が上昇するので、最大設定電圧は、図2に示すように、満充電電圧に近付くように次第に低下させる。最大設定電流は、充電する電池1の容量から最適電流に設定する。
【0026】
電圧電流検出回路4は、充電している電池1の電圧と電流を検出して定電圧定電流回路3に出力する。電池1の充電電流は電池1と直列に接続している電流検出抵抗5の電圧を増幅して検出する。
【0027】
この充電回路は、図6に示す以下のフローチャートで電池を充電する。
[n=1のステップ]
電池を充電しない状態として、電池の無負荷電圧を検出する。
[n=2のステップ]
検出した無負荷電圧から最大設定電圧を演算する。最大設定電圧は、満充電電圧に、充電終止電圧と無負荷電圧との差電圧を加算して演算する。演算した最大設定電圧が最高設定電圧よりも高いとき、最大設定電圧を最高設定電圧に設定する。
[n=3のステップ]
電池を最大設定電圧と最大設定電流で定電圧定電流充電を開始する。最大設定電流は、電池の容量から設定する。
[n=4〜5のステップ]
一定時間が経過するまで、n=4のステップをループし、一定の時間が経過すると、充電電流が最小電流よりも小さくなったかどうかを判定する。充電電流が最小電流よりも小さくないと、n=1のステップにジャンプして、電池が満充電されるまで、n=1〜5のステップをループする。
[n=6のステップ]
充電電流が最小電圧よりも小さくなると、満充電されたと判定して、充電を停止させる。
【0028】
充電回路は、図7のフローチャートで示すように、一定の周期で電池の充電を停止して無負荷電圧を検出し、検出した無負荷電圧から内部インピーダンスを検出し、検出した内部インピーダンスから無負荷電圧を計算して、最大設定電圧を特定して充電することもできる。
[n=1のステップ]
電池を充電して充電電圧と充電電流を検出した後、電池を充電しない状態として電池の無負荷電圧と内部インピーダンスを検出する。
[n=2のステップ]
検出した無負荷電圧から最大設定電圧を演算する。最大設定電圧は、満充電電圧に、充電終止電圧と無負荷電圧との差電圧を加算して演算する。演算した最大設定電圧が最高設定電圧よりも高いとき、最大設定電圧を最高設定電圧に設定する。
[n=3のステップ]
電池を最大設定電圧と最大設定電流で定電圧定電流充電を開始する。最大設定電流は、電池の容量から設定する。
[n=4〜5のステップ]
第1設定時間が経過するまでn=4のステップをループする。第1設定時間は、以下の第2設定時間よりも短く設定され、たとえば、1msec〜1secに設定される。第1設定時間が経過すると、電池の充電電圧と充電電流と内部インピーダンスから無負荷電圧を計算し、計算した無負荷電圧から最大設定電圧を演算する。最大設定電圧を演算された値に変更する。このステップは、電池の充電を停止することなく無負荷電圧を演算し、この無負荷電圧からさらに最大設定電圧を演算する。
[n=6のステップ]
第2設定時間経過が経過したかどうかを判定し、第2設定時間が経過しないとn=4のステップにジャンプして、第2設定時間が経過するまで、n=4〜6のステップをループする。第2設定時間は、第1設定時間よりも長く、たとえば10sec〜100secに設定される。
[n=7〜8のステップ]
充電電流が最小電流よりも小さくなったかどうかを判定する。充電電流が最小電流よりも小さくなると、満充電されたと判定して、充電を停止させる。充電電流が最小電流よりも小さくないときは、n=1のステップにジャンプして、電池が満充電されるまで、n=1〜7のステップをループして電池を満充電する。
【0029】
【発明の効果】
本発明の電池の充電方法は、過充電による電池性能の低下を極減しなから、充電時間を短縮できる特長がある。それは、本発明の充電方法が、最大設定電圧を、充電終止電圧と無負荷電圧との差電圧を満充電電圧に加算してなる電圧に設定して定電圧定電流充電するからある。この最大設定電圧は、電池の充電が進行して無負荷電圧が高くなると次第に低くなる。このため、電池が満充電に近くなって電圧が上昇すると最大設定電圧を低くして満充電するので、電池電圧が高くなって副反応等で性能が低下するのを有効に防止できる。さらに、充電を開始した最初において、電池の無負荷電圧が小さいので、このときに最大設定電圧を高くして速やかに効率よく充電できる。このとき、無負荷電圧が低いので電池電圧が高くなっても副反応を起こすことはない。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の電池の充電方法における電池電圧と充電電流の変化を示すグラフ
【図2】本発明の一実施例の電池の充電方法における電池電圧と充電電流の変化を示すグラフ
【図3】従来の充電方法と本発明の充電方法における電池電圧と充電電流の変化を示すグラフ
【図4】電池の無負荷電圧を検出する状態を示す図
【図5】本発明の充電方法に使用する充電回路の一例を示すブロック図
【図6】本発明の一実施例にかかる充電方法で電池を充電するフローチャート
【図7】本発明の他の実施例にかかる充電方法で電池を充電するフローチャート
【符号の説明】
1…電池
2…電源
3…定電圧定電流回路
4…電圧電流検出回路
5…電流検出抵抗
Claims (5)
- 充電する電池の電圧と電流を、最大設定電圧及び最大設定電流以下に制限して、二次電池を定電圧定電流充電する電池の充電方法であって、
最大設定電圧を、以下の式で表される電圧であって、最高設定電圧以下に設定して充電する電池の充電方法。
最大設定電圧=満充電電圧+(充電終止電圧−電池の無負荷電圧) - 充電終止電圧が満充電電圧に等しく、あるいは満充電電圧よりも低い電圧に設定している請求項1に記載される電池の充電方法。
- 充電される電池がリチウムイオン二次電池で、最高設定電圧を4.3〜4.4Vに設定し、満充電電圧を4.1〜4.3Vの範囲であって最高設定電圧よりも低く設定し、充電終止電圧を満充電電圧に等しく、あるいは満充電電圧よりも0〜0.05V低く設定して二次電池を定電圧定電流充電する請求項1に記載される電池の充電方法。
- 充電を中断して電池の無負荷電圧を検出する請求項1に記載される電池の充電方法。
- 電池の充電電圧と内部インピーダンスと充電電流を検出して、無負荷電圧を演算する請求項1に記載される電池の充電方法。
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2006114285A (ja) * | 2004-10-13 | 2006-04-27 | Samsung Sdi Co Ltd | リチウム二次電池用の非水電解液およびリチウム二次電池および二次電池システム |
WO2012005021A1 (ja) * | 2010-07-05 | 2012-01-12 | コニカミノルタエムジー株式会社 | 電子機器の充電装置及び充電システム |
JP2019501619A (ja) * | 2015-12-31 | 2019-01-17 | 広州豊江電池新技術股▲ふん▼有限公司Guangzhou Fullriver Battery New Technology Co.,Ltd. | 電圧を修正・補償するリチウムイオン電池の非定電圧充電方法 |
CN111712985A (zh) * | 2018-09-06 | 2020-09-25 | Oppo广东移动通信有限公司 | 一种充电方法、终端及计算机存储介质 |
-
2002
- 2002-08-30 JP JP2002252725A patent/JP2004096858A/ja active Pending
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