JP2004096494A - 携帯電話機 - Google Patents
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Abstract
【課題】表示部の画面表示品質が低下することなく、文字入力を効率的に行うことができる携帯電話機を提供する。
【解決手段】携帯電話機100における電話機本体50の表面において、ディスプレイ2とは異なる位置であり、テンキー釦4を備えたテンキー部60が閉じられた際に覆われる位置に、文字入力を行うためのタッチパッド6を設ける構成にした。
【選択図】 図1
【解決手段】携帯電話機100における電話機本体50の表面において、ディスプレイ2とは異なる位置であり、テンキー釦4を備えたテンキー部60が閉じられた際に覆われる位置に、文字入力を行うためのタッチパッド6を設ける構成にした。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、文字入力機能を有する携帯電話機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の携帯電話機400(図11)において、例えば、アドレス帳に個人名などを記載するため、文字を入力する方法として、電話番号入力用のテンキー釦40を使用する方法が知られている。即ち、入力モードを切り替えてテンキー釦40によりひらがな、カタカナ、英数字等を入力し、必要に応じて漢字への変換等を別の機能釦44にて実施する方法である。
また、携帯電話機400の表示部Dの表面上に、位置検出部としてのタッチパネルを設け、タッチパネルの表面を撫でる軌跡を入力することにより、文字を直接入力する方法も知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、テンキー釦40を使用し、文字を入力する場合には、テンキー釦40の限られた釦数により、ひらがな、カタカナのかな文字や英字、数字等を入力するため、同一の釦(キー)を複数回押して、希望の文字を呼び出し、選択しなければならかった。例えば、ひらがなの「あ行」に1つのキー(例えば、数字キー「1」)が割り当てられ、「あ」なら1回、「い」なら2回、「う」なら3回、「え」なら4回、「お」なら5回押下するといった操作が一般的である。
特に近年、携帯電話機400において、通常の通信会話機能の他に、文字を入力し、その文字による文字情報(文章)の通信を行うという電子メール機能が加わったことにより、文字を入力する機会が増えた。このような携帯電話機400で文字を入力し、文章を作成するためには、非常に多くの回数、テンキーを押下する必要があり、文字情報の入力には、非常に多くの時間を要する問題があった。
また、表示部Dの表面上にタッチパネルを設ける場合、タッチパネル自体の透過率の悪さや、タッチパネルの表面を撫でる入力動作の際にタッチパネルの表面に生じる汚れや傷等により、表示部Dの画面表示品質が低下するという問題があった。
【0004】
本発明の課題は、表示部の画面表示品質が低下することなく、文字入力を効率的に行うことができる携帯電話機を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
以上の課題を解決するため、請求項1記載の発明は、
表示部(例えば、ディスプレイ2)を有する電話機本体(例えば、電話機本体50)と、前記電話機本体の表面の一部を覆い、且つ移動可能に取り付けられた移動部材(例えば、テンキー部60)と、を備えた携帯電話機(例えば、携帯電話機100)であって、
前記移動部材の外側表面に複数の操作キー(例えば、テンキー釦4)を設け、
前記移動部材の移動によって露出する前記電話機本体の表面に、文字入力を行うための位置検出部(例えば、タッチパッド6)を設け、
前記位置検出部に入力された文字を認識する認識手段(例えば、メイン基板13)を備えたことを特徴とする。
【0006】
請求項1記載の発明によれば、電話機本体の表面における移動部材により覆われる領域に、表示部とは別体に、文字入力を行うための位置検出部を設けたので、表示部の画面表示品質を低下させることなく、位置検出部より文字入力を効率的に行うことができる。
また、位置検出部は、移動部材により覆われることにより、損傷から防がれるとともに、外観上隠されるので、携帯電話機のデザイン性が損なわれることがない。
【0007】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の携帯電話機において、
前記位置検出部は、当該位置検出部が押下された軌跡に基づく信号を検出し、
前記認識手段は、前記位置検出部が検出した信号に基づき文字の認識を行うことを特徴とする。
【0008】
請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の発明と同様の効果が得られることは無論のこと、特に、位置検出部において、位置検出部が押下された軌跡に基づく信号を検出し、認識手段がその検出された信号に基づき文字を認識することにより、文字入力が行われるので、直接文字を入力することができることとなり、文字入力を効率的に行うことができる。
【0009】
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の携帯電話機において、
前記移動部材は、当該移動部材の一端が、前記電話機本体に、ヒンジ機構(例えば、ヒンジ部5)を介して取り付けられていることを特徴とする。
【0010】
請求項3記載の発明によれば、請求項1または2記載の発明と同様の効果が得られることは無論のこと、特に、携帯電話機本体に移動可能に取り付けられた移動部材は、移動部材の一端が携帯電話機本体に、ヒンジ機構を介して取り付けられているので、移動部材の開閉は速やかに行うことができる。
【0011】
請求項4記載の発明は、請求項1または2記載の携帯電話機において、
前記移動部材は、当該移動部材の端部が、前記電話機本体に、スライド機構(例えば、レール溝55b、レール爪70a)を介して取り付けられていることを特徴とする。
【0012】
請求項4記載の発明によれば、請求項1または2記載の発明と同様の効果が得られることは無論のこと、特に、携帯電話機本体に移動可能に取り付けられた移動部材は、移動部材の端部が携帯電話機本体に、スライド機構を介して取り付けられているので、移動部材の開閉は速やかに行うことができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、図を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。
〔第1の実施の形態〕
図1は、本発明の第1の実施の形態における携帯電話機を示す図であり、図1(a)は正面図、図1(b)は側面図である。図2は、図1(a)のII−II線における要部の拡大断面図である。図3は、本発明の第1の実施の形態における携帯電話機の移動部材としてのテンキー部が開いた状態を示す図であり、図3(a)は正面図、図3(b)は側面図である。図4は、図3(a)のIV−IV線における要部の拡大断面図である。
図1〜図4に示すように、携帯電話機100は、電話機本体50とテンキー部60等により構成されている。電話機本体50は、複数のファンクションキー釦1を備えた本体入力部50aと、表示部としてのディスプレイ2を備えた本体表示部50bとが、ヒンジ部材3を介して開閉可能に連結して構成されている。また、本体表示部50b内には、図示しないがスピーカが備えられており、そのスピーカから発せられる音声を外部に伝えるためのスピーカ孔sが形成されている。
【0014】
テンキー部60は、テンキー部60が閉じられた状態(図1の状態)の外側表面に複数の操作キーとしてのテンキー釦4を備えている。また、テンキー部60は、本体入力部50aにおけるヒンジ部材3に対向する側部において、ヒンジ機構としてのヒンジ部5を介して開閉可能に本体入力部50aと連結している。
また、本体入力部50aにおいて、テンキー部60により覆われる領域には位置検出部としてのタッチパッド6が備えられている。
【0015】
また、携帯電話機100の本体入力部50aは、電話モジュールを構成する様々なパーツを内部に収納する機器ケースとしての、本体上ケース7と本体下ケース8とが備えられている。また、機器ケース(本体上ケース7、本体下ケース8)内には、電話モジュールを構成する様々なパーツを支持するための中ケース9が備えられている。
【0016】
ファンクションキー釦1は、本体上ケース7の釦孔7aに嵌め込まれており、中ケース9の表側に備えられた、ファンクションキー釦1に対応するキー基板10に当接するように備えられている。キー基板10は、FPC(Flexible Printed Circit)11、コネクタ12を介し、中ケース9の裏側に備えられたメイン基板13に接続されている。
【0017】
タッチパッド6は、中ケース9の表側に備えられており、本体上ケース7のタッチパッド孔7bから本体入力部50aの表面に露出している。
タッチパッド6は、FPC14、コネクタ15を介し、メイン基板13に接続されている。
【0018】
また、本体入力部50aの裏面において、本体下ケース8に設けられた電池ホルダ部8aには、携帯電話機100が動作するための電源である電池パック16が備えられている。
また、本体入力部50aの、本体上ケース7にはマイク孔7cが形成されており、本体上ケース7の裏側内部、マイク孔7c下部にはマイクMが備えられている。
【0019】
また、携帯電話機100のテンキー部60は、テンキー釦4を収容する移動部材ケースとしての、上ケース17と下ケース18とが備えられている。上ケース17の一端側がヒンジ部5を形成しており、本体入力部50aと連結している。
また、上ケース17と下ケース18とを連通するように、上ケース17と下ケース18にはそれぞれマイク孔17c、18cが形成されている。なお、テンキー部60が閉じられている状態においては、マイク孔17c、18cはマイク孔7cと連通する位置にくる。
【0020】
テンキー釦4は、上ケース17の釦孔17aに嵌め込まれており、下ケース18に備えられた、テンキー釦4に対応するキー基板19に当接するように備えられている。キー基板19は、FPC20、コネクタ21を介し、本体入力部50aに備えられたメイン基板13に接続されている。
【0021】
ファンクションキー釦1は、例えば、携帯電話機100の機能、メニューの切り替えを行うための釦や、文章作成の際の文字入力モードの切り替えや、かな文字の漢字変換を実施したり、スペース入力、文字削除、改行、等を行うための釦であり、文章作成時の文字入力以外の操作のための機能を有している。
テンキー釦4は、例えば、電源キーを兼ねたオンフックキー、オフフックキー、アドレス帳キー、数字キー、記号キー、等より構成されており、通話時の操作、電話番号入力等を行うための機能を有している。また、数字キー、記号キーは、文字入力時にかな文字や英数字を入力するための機能を有している。
【0022】
ディスプレイ2は、例えば、LCDにより構成された表示画面であり、通話先の電話番号、アドレス帳に登録したデータの表示、また、文字入力時の文章作成画面等の表示を行う。
タッチパッド6は、物理的な圧力に反応して、圧力が印可された部分の抵抗値が変化するデバイスであり、例えば、抵抗膜方式のタッチパッドである。この抵抗膜方式のタッチパッド6は、抵抗膜の導通位置において圧力が印可されたことにより変化した電圧値により圧力が印可された位置を検出するものである。すなわち、タッチパッド6の両端に電圧をかけ、指やタッチペンでタッチパッド6上の任意の位置を押した場合に、押した位置によりそれぞれ別の電圧値が得られるので、その変化した電圧値から押された位置を特定する。この位置を特定する作業を連続的に行うことで、タッチパッド6を撫でた軌跡に基づく信号を検出する。検出した軌跡に基づく信号は、FPC14やコネクタ15を介してメイン基板13に伝達される。
また、例えば、このタッチパッド6を撫でた軌跡をディスプレイ2等に表示させることにより、ユーザは入力した文字等を認識することができる。
【0023】
キー基板10、19は、ファンクションキー釦1やテンキー釦4が押下され、圧力が印可されたキー基板部分を特定する信号をFPC11、20やコネクタ12、21を介してメイン基板13に送ることにより、各種キー、釦が押下されたことを伝達する。
メイン基板13は、例えば、制御回路等が構成される回路基板であり、タッチパッド6を撫でた軌跡に基づく信号や、ファンクションキー釦1やテンキー釦4が押下されたことに基づく信号等に応じた携帯電話機100の制御を行う。
例えば、メイン基板13における制御回路において、タッチパッド6が押下し撫でられた軌跡をディスプレイ2に表示する表示制御が行われる。また、メイン基板13における制御回路において、タッチパッド6が押下し撫でられた軌跡に基づく信号により文字認識する認識手段としての制御が行われる。
【0024】
次に、このような構成の携帯電話機100において、タッチパッド6による文字入力方法について説明する。
図5、図6は、携帯電話機100において、タッチパッド6により文字入力を行う際に、ディスプレイ2に表示される表示画面の例を示したものであり、代表的な動作事例を2種類示している。図5は、漢字入力動作における表示画面例であり、 図6は、かな文字入力と文字の変換動作における表示画面例である。
【0025】
まず、図5に示す漢字入力動作について説明する。例えば、この漢字入力モードは漢字の他、ひらがな、カタカナ、英数字等の入力が直接行え、文字の変換動作を必要としないモードである。
まず、ファンクションキー釦1により、文字入力モードを漢字入力モードに切り替えると、例えば、図5(a)に示す、漢字入力モードの表示画面がディスプレイ2に表示される。
そして、タッチパッド6の表面を撫でると、撫でた軌跡が表示画面の上側に設けられた軌跡表示エリア2aに表示される。図5(b)は、「外」と認識しうる軌跡が表示された表示例である。
次いで、ファンクションキー釦1により、軌跡表示エリア2aに表示された軌跡を文字として確定するため確定実行すると、軌跡に基づき認識された文字が、表示画面の下側に設けられた文章表示エリア2bに表示される。図5(c)は、「外」という漢字が確定され、表示された表示例である。
なお、軌跡に基づき認識された文字が所望の文字でなかった場合は、ファンクションキー釦1により、消去し、再入力を行えばよい。
【0026】
従来の携帯電話機において、テンキー操作により「外」という文字を入力する場合、例えば、さ行が割り当てられた数字キー「3」を5回押下し“そ”を入力、また、た行が割り当てられた数字キー「4」を5回押下し“と”を入力した後、漢字変換キーの押下を行い「そと」を「外」と変換する必要があり、キーの押下回数が多く、文字入力に時間を要した。
これに対し、本発明の携帯電話機100は、前述のようにタッチパッド6を用いて漢字の入力を直接行うことができるので、文字の入力、文章の作成を速く行うことができる。
【0027】
次に、 図6が示すかな文字入力と文字の変換動作について説明する。例えば、このかな文字入力/変換モードは、ひらがな、カタカナ、英数字等の入力を直接行うとともに、必要に応じ、かな文字の変換動作を行うモードである。
まず、ファンクションキー釦1により、文字入力モードをかな文字入力/変換モードに切り替えると、図6(a)に示す、かな文字入力/変換モードの表示画面がディスプレイ2に表示される。
そして、タッチパッド6の表面を撫でると、撫でた軌跡が表示画面の上側に設けられた軌跡表示エリア2aに表示される。図6(b)は、「と」と認識しうる軌跡が表示された表示例である。次いで、ファンクションキー釦1により、軌跡表示エリア2aに表示された軌跡を文字として仮確定するため仮確定実行すると、軌跡に基づき認識され文字が、表示画面の下側に設けられた文章表示エリア2bに表示される。図6(c)は、「と」というひらがなが仮確定され、表示された表示例である。
【0028】
続いて同様に、タッチパッド6の表面を撫で、文字の軌跡を入力する動作と、軌跡表示エリア2aに表示された軌跡を文字として仮確定するため仮確定実行を、繰り返し行う。図6(d)は、「の」と認識しうる軌跡が表示された表示例であり、図6(e)は、「の」というひらがなが仮確定され、先に仮確定した「と」とともに「との」と表示された表示例である。
次いで、ファンクションキー釦1により、入力された、かな文字「との」の変換実行を行うと、「殿」、「都の」、「戸の」、などの変換例が白抜き文字で表示される。図6(f)は、「殿」という文字が白抜き表示された表示例である。そして、ファンクションキー釦1により、変換確定されると、変換例から選択された文字が文章表示エリア2bに表示される。図6(g)は、「殿」という漢字が確定され、表示された表示例である。
【0029】
このように、本発明の携帯電話機100は、タッチパッド6を用いてかな文字の入力を行い、そのかな文字を漢字に変換することもできるので、うろ覚えや忘れてしまった漢字の入力や、画数の多い漢字等の入力を速やかに行うことができる。
【0030】
このように、本発明の携帯電話機100は、従来の携帯電話機のように、テンキー操作等による複数回のキー(釦)押下を行う必要があり、文字入力に時間を要し、文字入力の操作が煩雑であった方法に比べ、タッチパッド6を用いて漢字やかな文字、英数字等の入力を直接行うことができるので、文字の入力を速く行うことができ、文章の作成を効率よく行うことができる。
特に、電話機本体50の表面におけるテンキー部60により覆われる領域に、タッチパッド6を設けたので、表示部としてのディスプレイ2に重ねてタッチパネルを設けた場合のような画面表示品質の低下は生じない。また、タッチパッド6は、テンキー部60により覆われ、隠されることにより、損傷から防がれるとともに、携帯電話機100のデザイン性が損なわれることがない。
【0031】
〔第2の実施の形態〕
次に、本発明の第2の実施の形態における携帯電話機について説明する。
図7は、本発明の第2の実施の形態における携帯電話機200を示す図であり、図7(a)は正面図、図7(b)は側面図である。図8は、本発明の第2の実施の形態における携帯電話機200の移動部材としてのテンキー部70が開いた状態を示す図であり、図8(a)は正面図、図8(b)は側面図である。
なお、携帯電話機200は、第1の実施の形態における携帯電話機100とほぼ同様の構成であるので、異なる部分についてのみ説明する。
【0032】
図7、図8に示すように、携帯電話機200のテンキー部70は、スライド機構により開閉可能に本体入力部55aと連結している。スライド機構は、例えば、テンキー部70の側部に設けられたレール爪70aと、本体入力部55aの側面に設けられたレール溝55bとが係合し、レール爪70aがレール溝55bに沿って移動可能に構成されている。
また、位置検出部は、LCD(図示せず、ただし光透過性を有する抵抗膜方式の位置検出デバイスを介し、視認可能。)と、LCD上に設けられた光透過性を有する抵抗膜方式の位置検出デバイス等により構成された、第2の表示部としてのタッチパネル66により構成されている。
また、例えば、メイン基板13における制御回路において、タッチパネル66が押下し撫でられた軌跡をタッチパネル66のLCDに表示する第1の表示制御や、タッチパネル66が押下し撫でられた軌跡に基づく信号により認識された文字をディスプレイ2に表示する第2の表示制御等が行われる。
【0033】
次に、このような構成の携帯電話機200において、タッチパネル66による文字入力方法について説明する。なお、文字入力方法は第1の実施の形態と同様であるので、その表示画面例についてのみ説明する。
図9は、携帯電話機200において、タッチパネル66により、文字入力が行われ、「外」と認識しうる軌跡がタッチパネル66のLCDに表示されるとともに、ディスプレイ2に「外」という文字が確定され、表示された状態を示している。
【0034】
つまり、第2の実施の形態においては、携帯電話機200のタッチパネル66の表面を撫で、撫でた軌跡がタッチパネル66のLCDに表示される。ここで、タッチパネル66を構成する抵抗膜方式の位置検出デバイスは、光透過性を有しているので、LCDにおける表示が光透過性を有する位置検出デバイスを介して視認可能となり、タッチパネル66に表示されることとなり、入力した軌跡を確認することができる。よって、入力した軌跡をディスプレイ2に表示しなくてもよいため、ディスプレイ2は、確定した文字、文章の表示をより大きく行うことができるので、文章の入力を行いやすい。
【0035】
なお、図9において、タッチパネル66により入力された信号に基づきLCD、タッチパネル66に表示された「外」と認識しうる軌跡と、その軌跡に基づく文字が確定され、ディスプレイ2に「外」という文字が同時に表示された状態を示しているが、これは説明のためのモデル図である。通常は、入力された軌跡に基づき文字が確定し、ディスプレイ2にその文字が表示された場合は、次の文字入力待機状態となるため、LCDに表示された軌跡は消去されるので、文字が確定した状態ではLCD、タッチパネル66に表示は行われていない。
【0036】
このように、本発明の携帯電話100、200は、タッチパッド6や、タッチパネル66を用いて漢字やかな文字、英数字等の入力を直接行うことができるので、文字の入力を速く行うことができ、文章の作成を効率よく行うことができる。
特に、この位置検出部としてのタッチパッド6や、タッチパネル66は、未使用時はテンキー部60、70に覆われているので、破損、損傷から防がれるとともに、テンキー部60、70が閉じられた状態は、位置検出部を備えない従来の携帯電話機400(図11)と同じ形状であるので、従来の携帯電話機400におけるデザイン性の良さをそのまま使用することができる。
また、テンキー部60、70による文字入力機能は、従来の携帯電話機400と同様に備えられているので、従来の携帯電話機400のように、テンキー操作等による文字入力も行うことができる。
【0037】
なお、以上の実施の形態においては、折り畳み式携帯電話機として携帯電話機100、200を図示して説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、図10に示すような折り畳み式でない構成の携帯電話機300であってもよい。
また、以上の実施の形態においては、位置検出部としてのタッチパッド6や、タッチパネル66の表面を撫で、その撫でた軌跡に基づき文字の入力を行う方法について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、位置検出部には、予め、かな文字や英数字等の入力位置が表示されるなどして定められており、その位置を触れる、または押下することにより文字を入力する構成であってもよい。このような構成であれば、例えば、「お」の位置を1回押下することにより「お」の文字を入力することができるので、従来のようにテンキーを5回押下することに比べ、効率的な文字入力を行うことができる。
【0038】
また、以上の実施の形態において、携帯電話機100は、ヒンジ機構で開閉するテンキー部60と、位置検出部としてタッチパッド6を備える構成とし、また、携帯電話機200はスライド機構で開閉するテンキー部70と、位置検出部として光透過性を有するタッチパネル66を備える構成とし、説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、テンキー部の開閉のための機構や、位置検出部の種類はどのような組み合わせであってもよい。
また、以上の実施の形態において、位置検出部(タッチパッド6、タッチパネル66)は、抵抗膜方式の位置検出デバイスとして説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、位置検出部は、アナログ式、デジタル式、静電容量式、赤外線走査方式、光学式等、所望の文字入力動作が行えるものであれば、どのような方式の位置検出部であってもよい。
また、携帯電話機の形状、キー配列、等も任意であり、その他、具体的な細部構造等についても適宜に変更可能であることは勿論である。
【0039】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、電話機本体の表面における移動部材により覆われる領域に、表示部とは別体に、文字入力を行うための位置検出部を設けたので、表示部の画面表示品質を低下させることなく、位置検出部より文字入力を効率的に行うことができる。
また、位置検出部は、移動部材により覆われることにより、損傷から防がれるとともに、外観上隠されるので、携帯電話機のデザイン性が損なわれることがない。
【0040】
請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の発明と同様の効果が得られることは無論のこと、特に、位置検出部において、位置検出部が押下された軌跡に基づく信号を検出し、認識手段がその検出された信号に基づき文字を認識することにより、文字入力が行われるので、直接文字を入力することができることとなり、文字入力を効率的に行うことができる。
【0041】
請求項3記載の発明によれば、請求項1または2記載の発明と同様の効果が得られることは無論のこと、特に、携帯電話機本体に移動可能に取り付けられた移動部材は、移動部材の一端が携帯電話機本体に、ヒンジ機構を介して取り付けられているので、移動部材の開閉は速やかに行うことができる。
【0042】
請求項4記載の発明によれば、請求項1または2記載の発明と同様の効果が得られることは無論のこと、特に、携帯電話機本体に移動可能に取り付けられた移動部材は、移動部材の端部が携帯電話機本体に、スライド機構を介して取り付けられているので、移動部材の開閉は速やかに行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる第1の実施の形態における携帯電話機を示す図であり、(a)は正面図、(b)は側面図である。
【図2】図1(a)のII−II線における要部の拡大断面図である。
【図3】本発明にかかる第1の実施の形態における携帯電話機を示す図であり、(a)は正面図、(b)は側面図である。
【図4】図3(a)のIV−IV線における要部の拡大断面図である。
【図5】本発明の携帯電話機における文字入力動作の一例を示す表示画面例としての説明図である。
【図6】本発明の携帯電話機における文字入力動作の一例を示す表示画面例としての説明図である。
【図7】本発明にかかる第2の実施の形態における携帯電話機を示す図であり、(a)は正面図、(b)は側面図である。
【図8】本発明にかかる第2の実施の形態における携帯電話機を示す図であり、(a)は正面図、(b)は側面図である。
【図9】本発明にかかる第2の実施の形態の携帯電話機における文字入力動作の一例を示す説明図である。
【図10】本発明にかかる携帯電話機における別の実施形態を示す図であり、(a)は正面図、(b)は側面図である。
【図11】従来の携帯電話機を示す図であり、(a)は正面図、(b)は側面図である。
【符号の説明】
1 ファンクションキー釦
2 ディスプレイ(表示部)
2a 軌跡表示エリア
2b 文章表示エリア
3 ヒンジ部材
4 テンキー釦(操作キー)
5 ヒンジ部(ヒンジ機構)
6 タッチパッド(位置検出部)
50 電話機本体
50a 本体入力部
50b 本体表示部
55a 電話機本体
55b レール溝(スライド機構)
60 テンキー部(移動部材)
66 タッチパネル(位置検出部)
70 テンキー部(移動部材)
70a レール爪(スライド機構)
100 携帯電話機
200 携帯電話機
300 携帯電話機
【発明の属する技術分野】
本発明は、文字入力機能を有する携帯電話機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の携帯電話機400(図11)において、例えば、アドレス帳に個人名などを記載するため、文字を入力する方法として、電話番号入力用のテンキー釦40を使用する方法が知られている。即ち、入力モードを切り替えてテンキー釦40によりひらがな、カタカナ、英数字等を入力し、必要に応じて漢字への変換等を別の機能釦44にて実施する方法である。
また、携帯電話機400の表示部Dの表面上に、位置検出部としてのタッチパネルを設け、タッチパネルの表面を撫でる軌跡を入力することにより、文字を直接入力する方法も知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、テンキー釦40を使用し、文字を入力する場合には、テンキー釦40の限られた釦数により、ひらがな、カタカナのかな文字や英字、数字等を入力するため、同一の釦(キー)を複数回押して、希望の文字を呼び出し、選択しなければならかった。例えば、ひらがなの「あ行」に1つのキー(例えば、数字キー「1」)が割り当てられ、「あ」なら1回、「い」なら2回、「う」なら3回、「え」なら4回、「お」なら5回押下するといった操作が一般的である。
特に近年、携帯電話機400において、通常の通信会話機能の他に、文字を入力し、その文字による文字情報(文章)の通信を行うという電子メール機能が加わったことにより、文字を入力する機会が増えた。このような携帯電話機400で文字を入力し、文章を作成するためには、非常に多くの回数、テンキーを押下する必要があり、文字情報の入力には、非常に多くの時間を要する問題があった。
また、表示部Dの表面上にタッチパネルを設ける場合、タッチパネル自体の透過率の悪さや、タッチパネルの表面を撫でる入力動作の際にタッチパネルの表面に生じる汚れや傷等により、表示部Dの画面表示品質が低下するという問題があった。
【0004】
本発明の課題は、表示部の画面表示品質が低下することなく、文字入力を効率的に行うことができる携帯電話機を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
以上の課題を解決するため、請求項1記載の発明は、
表示部(例えば、ディスプレイ2)を有する電話機本体(例えば、電話機本体50)と、前記電話機本体の表面の一部を覆い、且つ移動可能に取り付けられた移動部材(例えば、テンキー部60)と、を備えた携帯電話機(例えば、携帯電話機100)であって、
前記移動部材の外側表面に複数の操作キー(例えば、テンキー釦4)を設け、
前記移動部材の移動によって露出する前記電話機本体の表面に、文字入力を行うための位置検出部(例えば、タッチパッド6)を設け、
前記位置検出部に入力された文字を認識する認識手段(例えば、メイン基板13)を備えたことを特徴とする。
【0006】
請求項1記載の発明によれば、電話機本体の表面における移動部材により覆われる領域に、表示部とは別体に、文字入力を行うための位置検出部を設けたので、表示部の画面表示品質を低下させることなく、位置検出部より文字入力を効率的に行うことができる。
また、位置検出部は、移動部材により覆われることにより、損傷から防がれるとともに、外観上隠されるので、携帯電話機のデザイン性が損なわれることがない。
【0007】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の携帯電話機において、
前記位置検出部は、当該位置検出部が押下された軌跡に基づく信号を検出し、
前記認識手段は、前記位置検出部が検出した信号に基づき文字の認識を行うことを特徴とする。
【0008】
請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の発明と同様の効果が得られることは無論のこと、特に、位置検出部において、位置検出部が押下された軌跡に基づく信号を検出し、認識手段がその検出された信号に基づき文字を認識することにより、文字入力が行われるので、直接文字を入力することができることとなり、文字入力を効率的に行うことができる。
【0009】
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の携帯電話機において、
前記移動部材は、当該移動部材の一端が、前記電話機本体に、ヒンジ機構(例えば、ヒンジ部5)を介して取り付けられていることを特徴とする。
【0010】
請求項3記載の発明によれば、請求項1または2記載の発明と同様の効果が得られることは無論のこと、特に、携帯電話機本体に移動可能に取り付けられた移動部材は、移動部材の一端が携帯電話機本体に、ヒンジ機構を介して取り付けられているので、移動部材の開閉は速やかに行うことができる。
【0011】
請求項4記載の発明は、請求項1または2記載の携帯電話機において、
前記移動部材は、当該移動部材の端部が、前記電話機本体に、スライド機構(例えば、レール溝55b、レール爪70a)を介して取り付けられていることを特徴とする。
【0012】
請求項4記載の発明によれば、請求項1または2記載の発明と同様の効果が得られることは無論のこと、特に、携帯電話機本体に移動可能に取り付けられた移動部材は、移動部材の端部が携帯電話機本体に、スライド機構を介して取り付けられているので、移動部材の開閉は速やかに行うことができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、図を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。
〔第1の実施の形態〕
図1は、本発明の第1の実施の形態における携帯電話機を示す図であり、図1(a)は正面図、図1(b)は側面図である。図2は、図1(a)のII−II線における要部の拡大断面図である。図3は、本発明の第1の実施の形態における携帯電話機の移動部材としてのテンキー部が開いた状態を示す図であり、図3(a)は正面図、図3(b)は側面図である。図4は、図3(a)のIV−IV線における要部の拡大断面図である。
図1〜図4に示すように、携帯電話機100は、電話機本体50とテンキー部60等により構成されている。電話機本体50は、複数のファンクションキー釦1を備えた本体入力部50aと、表示部としてのディスプレイ2を備えた本体表示部50bとが、ヒンジ部材3を介して開閉可能に連結して構成されている。また、本体表示部50b内には、図示しないがスピーカが備えられており、そのスピーカから発せられる音声を外部に伝えるためのスピーカ孔sが形成されている。
【0014】
テンキー部60は、テンキー部60が閉じられた状態(図1の状態)の外側表面に複数の操作キーとしてのテンキー釦4を備えている。また、テンキー部60は、本体入力部50aにおけるヒンジ部材3に対向する側部において、ヒンジ機構としてのヒンジ部5を介して開閉可能に本体入力部50aと連結している。
また、本体入力部50aにおいて、テンキー部60により覆われる領域には位置検出部としてのタッチパッド6が備えられている。
【0015】
また、携帯電話機100の本体入力部50aは、電話モジュールを構成する様々なパーツを内部に収納する機器ケースとしての、本体上ケース7と本体下ケース8とが備えられている。また、機器ケース(本体上ケース7、本体下ケース8)内には、電話モジュールを構成する様々なパーツを支持するための中ケース9が備えられている。
【0016】
ファンクションキー釦1は、本体上ケース7の釦孔7aに嵌め込まれており、中ケース9の表側に備えられた、ファンクションキー釦1に対応するキー基板10に当接するように備えられている。キー基板10は、FPC(Flexible Printed Circit)11、コネクタ12を介し、中ケース9の裏側に備えられたメイン基板13に接続されている。
【0017】
タッチパッド6は、中ケース9の表側に備えられており、本体上ケース7のタッチパッド孔7bから本体入力部50aの表面に露出している。
タッチパッド6は、FPC14、コネクタ15を介し、メイン基板13に接続されている。
【0018】
また、本体入力部50aの裏面において、本体下ケース8に設けられた電池ホルダ部8aには、携帯電話機100が動作するための電源である電池パック16が備えられている。
また、本体入力部50aの、本体上ケース7にはマイク孔7cが形成されており、本体上ケース7の裏側内部、マイク孔7c下部にはマイクMが備えられている。
【0019】
また、携帯電話機100のテンキー部60は、テンキー釦4を収容する移動部材ケースとしての、上ケース17と下ケース18とが備えられている。上ケース17の一端側がヒンジ部5を形成しており、本体入力部50aと連結している。
また、上ケース17と下ケース18とを連通するように、上ケース17と下ケース18にはそれぞれマイク孔17c、18cが形成されている。なお、テンキー部60が閉じられている状態においては、マイク孔17c、18cはマイク孔7cと連通する位置にくる。
【0020】
テンキー釦4は、上ケース17の釦孔17aに嵌め込まれており、下ケース18に備えられた、テンキー釦4に対応するキー基板19に当接するように備えられている。キー基板19は、FPC20、コネクタ21を介し、本体入力部50aに備えられたメイン基板13に接続されている。
【0021】
ファンクションキー釦1は、例えば、携帯電話機100の機能、メニューの切り替えを行うための釦や、文章作成の際の文字入力モードの切り替えや、かな文字の漢字変換を実施したり、スペース入力、文字削除、改行、等を行うための釦であり、文章作成時の文字入力以外の操作のための機能を有している。
テンキー釦4は、例えば、電源キーを兼ねたオンフックキー、オフフックキー、アドレス帳キー、数字キー、記号キー、等より構成されており、通話時の操作、電話番号入力等を行うための機能を有している。また、数字キー、記号キーは、文字入力時にかな文字や英数字を入力するための機能を有している。
【0022】
ディスプレイ2は、例えば、LCDにより構成された表示画面であり、通話先の電話番号、アドレス帳に登録したデータの表示、また、文字入力時の文章作成画面等の表示を行う。
タッチパッド6は、物理的な圧力に反応して、圧力が印可された部分の抵抗値が変化するデバイスであり、例えば、抵抗膜方式のタッチパッドである。この抵抗膜方式のタッチパッド6は、抵抗膜の導通位置において圧力が印可されたことにより変化した電圧値により圧力が印可された位置を検出するものである。すなわち、タッチパッド6の両端に電圧をかけ、指やタッチペンでタッチパッド6上の任意の位置を押した場合に、押した位置によりそれぞれ別の電圧値が得られるので、その変化した電圧値から押された位置を特定する。この位置を特定する作業を連続的に行うことで、タッチパッド6を撫でた軌跡に基づく信号を検出する。検出した軌跡に基づく信号は、FPC14やコネクタ15を介してメイン基板13に伝達される。
また、例えば、このタッチパッド6を撫でた軌跡をディスプレイ2等に表示させることにより、ユーザは入力した文字等を認識することができる。
【0023】
キー基板10、19は、ファンクションキー釦1やテンキー釦4が押下され、圧力が印可されたキー基板部分を特定する信号をFPC11、20やコネクタ12、21を介してメイン基板13に送ることにより、各種キー、釦が押下されたことを伝達する。
メイン基板13は、例えば、制御回路等が構成される回路基板であり、タッチパッド6を撫でた軌跡に基づく信号や、ファンクションキー釦1やテンキー釦4が押下されたことに基づく信号等に応じた携帯電話機100の制御を行う。
例えば、メイン基板13における制御回路において、タッチパッド6が押下し撫でられた軌跡をディスプレイ2に表示する表示制御が行われる。また、メイン基板13における制御回路において、タッチパッド6が押下し撫でられた軌跡に基づく信号により文字認識する認識手段としての制御が行われる。
【0024】
次に、このような構成の携帯電話機100において、タッチパッド6による文字入力方法について説明する。
図5、図6は、携帯電話機100において、タッチパッド6により文字入力を行う際に、ディスプレイ2に表示される表示画面の例を示したものであり、代表的な動作事例を2種類示している。図5は、漢字入力動作における表示画面例であり、 図6は、かな文字入力と文字の変換動作における表示画面例である。
【0025】
まず、図5に示す漢字入力動作について説明する。例えば、この漢字入力モードは漢字の他、ひらがな、カタカナ、英数字等の入力が直接行え、文字の変換動作を必要としないモードである。
まず、ファンクションキー釦1により、文字入力モードを漢字入力モードに切り替えると、例えば、図5(a)に示す、漢字入力モードの表示画面がディスプレイ2に表示される。
そして、タッチパッド6の表面を撫でると、撫でた軌跡が表示画面の上側に設けられた軌跡表示エリア2aに表示される。図5(b)は、「外」と認識しうる軌跡が表示された表示例である。
次いで、ファンクションキー釦1により、軌跡表示エリア2aに表示された軌跡を文字として確定するため確定実行すると、軌跡に基づき認識された文字が、表示画面の下側に設けられた文章表示エリア2bに表示される。図5(c)は、「外」という漢字が確定され、表示された表示例である。
なお、軌跡に基づき認識された文字が所望の文字でなかった場合は、ファンクションキー釦1により、消去し、再入力を行えばよい。
【0026】
従来の携帯電話機において、テンキー操作により「外」という文字を入力する場合、例えば、さ行が割り当てられた数字キー「3」を5回押下し“そ”を入力、また、た行が割り当てられた数字キー「4」を5回押下し“と”を入力した後、漢字変換キーの押下を行い「そと」を「外」と変換する必要があり、キーの押下回数が多く、文字入力に時間を要した。
これに対し、本発明の携帯電話機100は、前述のようにタッチパッド6を用いて漢字の入力を直接行うことができるので、文字の入力、文章の作成を速く行うことができる。
【0027】
次に、 図6が示すかな文字入力と文字の変換動作について説明する。例えば、このかな文字入力/変換モードは、ひらがな、カタカナ、英数字等の入力を直接行うとともに、必要に応じ、かな文字の変換動作を行うモードである。
まず、ファンクションキー釦1により、文字入力モードをかな文字入力/変換モードに切り替えると、図6(a)に示す、かな文字入力/変換モードの表示画面がディスプレイ2に表示される。
そして、タッチパッド6の表面を撫でると、撫でた軌跡が表示画面の上側に設けられた軌跡表示エリア2aに表示される。図6(b)は、「と」と認識しうる軌跡が表示された表示例である。次いで、ファンクションキー釦1により、軌跡表示エリア2aに表示された軌跡を文字として仮確定するため仮確定実行すると、軌跡に基づき認識され文字が、表示画面の下側に設けられた文章表示エリア2bに表示される。図6(c)は、「と」というひらがなが仮確定され、表示された表示例である。
【0028】
続いて同様に、タッチパッド6の表面を撫で、文字の軌跡を入力する動作と、軌跡表示エリア2aに表示された軌跡を文字として仮確定するため仮確定実行を、繰り返し行う。図6(d)は、「の」と認識しうる軌跡が表示された表示例であり、図6(e)は、「の」というひらがなが仮確定され、先に仮確定した「と」とともに「との」と表示された表示例である。
次いで、ファンクションキー釦1により、入力された、かな文字「との」の変換実行を行うと、「殿」、「都の」、「戸の」、などの変換例が白抜き文字で表示される。図6(f)は、「殿」という文字が白抜き表示された表示例である。そして、ファンクションキー釦1により、変換確定されると、変換例から選択された文字が文章表示エリア2bに表示される。図6(g)は、「殿」という漢字が確定され、表示された表示例である。
【0029】
このように、本発明の携帯電話機100は、タッチパッド6を用いてかな文字の入力を行い、そのかな文字を漢字に変換することもできるので、うろ覚えや忘れてしまった漢字の入力や、画数の多い漢字等の入力を速やかに行うことができる。
【0030】
このように、本発明の携帯電話機100は、従来の携帯電話機のように、テンキー操作等による複数回のキー(釦)押下を行う必要があり、文字入力に時間を要し、文字入力の操作が煩雑であった方法に比べ、タッチパッド6を用いて漢字やかな文字、英数字等の入力を直接行うことができるので、文字の入力を速く行うことができ、文章の作成を効率よく行うことができる。
特に、電話機本体50の表面におけるテンキー部60により覆われる領域に、タッチパッド6を設けたので、表示部としてのディスプレイ2に重ねてタッチパネルを設けた場合のような画面表示品質の低下は生じない。また、タッチパッド6は、テンキー部60により覆われ、隠されることにより、損傷から防がれるとともに、携帯電話機100のデザイン性が損なわれることがない。
【0031】
〔第2の実施の形態〕
次に、本発明の第2の実施の形態における携帯電話機について説明する。
図7は、本発明の第2の実施の形態における携帯電話機200を示す図であり、図7(a)は正面図、図7(b)は側面図である。図8は、本発明の第2の実施の形態における携帯電話機200の移動部材としてのテンキー部70が開いた状態を示す図であり、図8(a)は正面図、図8(b)は側面図である。
なお、携帯電話機200は、第1の実施の形態における携帯電話機100とほぼ同様の構成であるので、異なる部分についてのみ説明する。
【0032】
図7、図8に示すように、携帯電話機200のテンキー部70は、スライド機構により開閉可能に本体入力部55aと連結している。スライド機構は、例えば、テンキー部70の側部に設けられたレール爪70aと、本体入力部55aの側面に設けられたレール溝55bとが係合し、レール爪70aがレール溝55bに沿って移動可能に構成されている。
また、位置検出部は、LCD(図示せず、ただし光透過性を有する抵抗膜方式の位置検出デバイスを介し、視認可能。)と、LCD上に設けられた光透過性を有する抵抗膜方式の位置検出デバイス等により構成された、第2の表示部としてのタッチパネル66により構成されている。
また、例えば、メイン基板13における制御回路において、タッチパネル66が押下し撫でられた軌跡をタッチパネル66のLCDに表示する第1の表示制御や、タッチパネル66が押下し撫でられた軌跡に基づく信号により認識された文字をディスプレイ2に表示する第2の表示制御等が行われる。
【0033】
次に、このような構成の携帯電話機200において、タッチパネル66による文字入力方法について説明する。なお、文字入力方法は第1の実施の形態と同様であるので、その表示画面例についてのみ説明する。
図9は、携帯電話機200において、タッチパネル66により、文字入力が行われ、「外」と認識しうる軌跡がタッチパネル66のLCDに表示されるとともに、ディスプレイ2に「外」という文字が確定され、表示された状態を示している。
【0034】
つまり、第2の実施の形態においては、携帯電話機200のタッチパネル66の表面を撫で、撫でた軌跡がタッチパネル66のLCDに表示される。ここで、タッチパネル66を構成する抵抗膜方式の位置検出デバイスは、光透過性を有しているので、LCDにおける表示が光透過性を有する位置検出デバイスを介して視認可能となり、タッチパネル66に表示されることとなり、入力した軌跡を確認することができる。よって、入力した軌跡をディスプレイ2に表示しなくてもよいため、ディスプレイ2は、確定した文字、文章の表示をより大きく行うことができるので、文章の入力を行いやすい。
【0035】
なお、図9において、タッチパネル66により入力された信号に基づきLCD、タッチパネル66に表示された「外」と認識しうる軌跡と、その軌跡に基づく文字が確定され、ディスプレイ2に「外」という文字が同時に表示された状態を示しているが、これは説明のためのモデル図である。通常は、入力された軌跡に基づき文字が確定し、ディスプレイ2にその文字が表示された場合は、次の文字入力待機状態となるため、LCDに表示された軌跡は消去されるので、文字が確定した状態ではLCD、タッチパネル66に表示は行われていない。
【0036】
このように、本発明の携帯電話100、200は、タッチパッド6や、タッチパネル66を用いて漢字やかな文字、英数字等の入力を直接行うことができるので、文字の入力を速く行うことができ、文章の作成を効率よく行うことができる。
特に、この位置検出部としてのタッチパッド6や、タッチパネル66は、未使用時はテンキー部60、70に覆われているので、破損、損傷から防がれるとともに、テンキー部60、70が閉じられた状態は、位置検出部を備えない従来の携帯電話機400(図11)と同じ形状であるので、従来の携帯電話機400におけるデザイン性の良さをそのまま使用することができる。
また、テンキー部60、70による文字入力機能は、従来の携帯電話機400と同様に備えられているので、従来の携帯電話機400のように、テンキー操作等による文字入力も行うことができる。
【0037】
なお、以上の実施の形態においては、折り畳み式携帯電話機として携帯電話機100、200を図示して説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、図10に示すような折り畳み式でない構成の携帯電話機300であってもよい。
また、以上の実施の形態においては、位置検出部としてのタッチパッド6や、タッチパネル66の表面を撫で、その撫でた軌跡に基づき文字の入力を行う方法について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、位置検出部には、予め、かな文字や英数字等の入力位置が表示されるなどして定められており、その位置を触れる、または押下することにより文字を入力する構成であってもよい。このような構成であれば、例えば、「お」の位置を1回押下することにより「お」の文字を入力することができるので、従来のようにテンキーを5回押下することに比べ、効率的な文字入力を行うことができる。
【0038】
また、以上の実施の形態において、携帯電話機100は、ヒンジ機構で開閉するテンキー部60と、位置検出部としてタッチパッド6を備える構成とし、また、携帯電話機200はスライド機構で開閉するテンキー部70と、位置検出部として光透過性を有するタッチパネル66を備える構成とし、説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、テンキー部の開閉のための機構や、位置検出部の種類はどのような組み合わせであってもよい。
また、以上の実施の形態において、位置検出部(タッチパッド6、タッチパネル66)は、抵抗膜方式の位置検出デバイスとして説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、位置検出部は、アナログ式、デジタル式、静電容量式、赤外線走査方式、光学式等、所望の文字入力動作が行えるものであれば、どのような方式の位置検出部であってもよい。
また、携帯電話機の形状、キー配列、等も任意であり、その他、具体的な細部構造等についても適宜に変更可能であることは勿論である。
【0039】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、電話機本体の表面における移動部材により覆われる領域に、表示部とは別体に、文字入力を行うための位置検出部を設けたので、表示部の画面表示品質を低下させることなく、位置検出部より文字入力を効率的に行うことができる。
また、位置検出部は、移動部材により覆われることにより、損傷から防がれるとともに、外観上隠されるので、携帯電話機のデザイン性が損なわれることがない。
【0040】
請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の発明と同様の効果が得られることは無論のこと、特に、位置検出部において、位置検出部が押下された軌跡に基づく信号を検出し、認識手段がその検出された信号に基づき文字を認識することにより、文字入力が行われるので、直接文字を入力することができることとなり、文字入力を効率的に行うことができる。
【0041】
請求項3記載の発明によれば、請求項1または2記載の発明と同様の効果が得られることは無論のこと、特に、携帯電話機本体に移動可能に取り付けられた移動部材は、移動部材の一端が携帯電話機本体に、ヒンジ機構を介して取り付けられているので、移動部材の開閉は速やかに行うことができる。
【0042】
請求項4記載の発明によれば、請求項1または2記載の発明と同様の効果が得られることは無論のこと、特に、携帯電話機本体に移動可能に取り付けられた移動部材は、移動部材の端部が携帯電話機本体に、スライド機構を介して取り付けられているので、移動部材の開閉は速やかに行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる第1の実施の形態における携帯電話機を示す図であり、(a)は正面図、(b)は側面図である。
【図2】図1(a)のII−II線における要部の拡大断面図である。
【図3】本発明にかかる第1の実施の形態における携帯電話機を示す図であり、(a)は正面図、(b)は側面図である。
【図4】図3(a)のIV−IV線における要部の拡大断面図である。
【図5】本発明の携帯電話機における文字入力動作の一例を示す表示画面例としての説明図である。
【図6】本発明の携帯電話機における文字入力動作の一例を示す表示画面例としての説明図である。
【図7】本発明にかかる第2の実施の形態における携帯電話機を示す図であり、(a)は正面図、(b)は側面図である。
【図8】本発明にかかる第2の実施の形態における携帯電話機を示す図であり、(a)は正面図、(b)は側面図である。
【図9】本発明にかかる第2の実施の形態の携帯電話機における文字入力動作の一例を示す説明図である。
【図10】本発明にかかる携帯電話機における別の実施形態を示す図であり、(a)は正面図、(b)は側面図である。
【図11】従来の携帯電話機を示す図であり、(a)は正面図、(b)は側面図である。
【符号の説明】
1 ファンクションキー釦
2 ディスプレイ(表示部)
2a 軌跡表示エリア
2b 文章表示エリア
3 ヒンジ部材
4 テンキー釦(操作キー)
5 ヒンジ部(ヒンジ機構)
6 タッチパッド(位置検出部)
50 電話機本体
50a 本体入力部
50b 本体表示部
55a 電話機本体
55b レール溝(スライド機構)
60 テンキー部(移動部材)
66 タッチパネル(位置検出部)
70 テンキー部(移動部材)
70a レール爪(スライド機構)
100 携帯電話機
200 携帯電話機
300 携帯電話機
Claims (4)
- 表示部を有する電話機本体と、前記電話機本体の表面の一部を覆い、且つ移動可能に取り付けられた移動部材と、を備えた携帯電話機であって、
前記移動部材の外側表面に複数の操作キーを設け、
前記移動部材の移動によって露出する前記電話機本体の表面に、文字入力を行うための位置検出部を設け、
前記位置検出部に入力された文字を認識する認識手段を備えたことを特徴とする携帯電話機。 - 請求項1記載の携帯電話機において、
前記位置検出部は、当該位置検出部が押下された軌跡に基づく信号を検出し、
前記認識手段は、前記位置検出部が検出した信号に基づき文字の認識を行うことを特徴とする携帯電話機。 - 請求項1または2記載の携帯電話機において、
前記移動部材は、当該移動部材の一端が、前記電話機本体に、ヒンジ機構を介して取り付けられていることを特徴とする携帯電話機。 - 請求項1または2記載の携帯電話機において、
前記移動部材は、当該移動部材の端部が、前記電話機本体に、スライド機構を介して取り付けられていることを特徴とする携帯電話機。
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