JP2004096445A - 無線通信装置および通信システム - Google Patents
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Abstract
【課題】複数の基本チャネルを使用して通信を行う場合において、基本チャネル毎の誤り訂正能力を適応的に制御可能な無線通信装置を得ること。
【解決手段】本発明の無線通信装置は、複数の基本チャネルを用いて通信を行う構成として、たとえば、基本チャネル毎の変調方式を、OFDM(OrthogonalFrequency Division Multiplex:直交周波数多重)方式またはMC−CDMA(Multi Carrier − Code Division Multiple Access:マルチキャリア−CDMA)方式から個別に選択する変調方式選択部11と、変調方式選択部11によって選択された方式で変調処理を実行可能な基本チャネル変調部10−1,2,3…と、を備える構成とした。
【選択図】 図2
【解決手段】本発明の無線通信装置は、複数の基本チャネルを用いて通信を行う構成として、たとえば、基本チャネル毎の変調方式を、OFDM(OrthogonalFrequency Division Multiplex:直交周波数多重)方式またはMC−CDMA(Multi Carrier − Code Division Multiple Access:マルチキャリア−CDMA)方式から個別に選択する変調方式選択部11と、変調方式選択部11によって選択された方式で変調処理を実行可能な基本チャネル変調部10−1,2,3…と、を備える構成とした。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、マルチキャリア伝送方式を採用する無線通信装置および通信システムに関するものであり、特に、複数の基本チャネルを用いて信号を伝送する無線通信装置および通信システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
以下、従来の無線通信装置について説明する。近年、情報通信審議会の「準ミリ波帯を利用する広帯域移動アクセスシステムの導入〜情報通信審議会からの答申〜」における「準ミリ波帯広帯域移動アクセスシステムの技術的条件」に示されているように、複数の基本チャネルを束ねた帯域を用いてより広帯域な伝送を実現する方式が検討されている。図7は、複数の基本チャネルを用いて通信を行う場合の一例を示す図であり、この例では、基地局が、自局で管理する3つの基本チャネルを使用して通信を行っている。なお、広帯域な周波数においては、帯域内の伝搬環境が一定ではない。たとえば、図7上部においては、伝搬環境が帯域内で変化する様子を記載しているが、図示のとおり、伝搬環境の変化は受信局毎に異なる。
【0003】
また、基本チャネル帯域内での広帯域伝送方式としては、多数のサブキャリアを使用して伝送を行うマルチキャリア伝送方式が注目されている。主なマルチキャリア伝送方式としては、たとえば、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplex:直交周波数多重)方式やMC−CDMA(Multi Carrier − CodeDivision Multiple Access:マルチキャリア−CDMA)方式がある。
【0004】
ここで、上記各方式を採用する送受信機の変復調動作を順に説明する。図8は、OFDM方式を採用する送受信機の構成を示す図である。まず、送信局では、FEC(Forward Error Correction)符号化部101が、上位層のサービスデータ100に対して所定の誤り訂正符号化を実行し、その後、QAM(quadratureamplitude modulation)マッピング部102が、符号化後のデータに対して直交振幅変調を施し、所定の信号点にマッピングする。S/P(シリアル/パラレル変換部)103では、変調後のデータを使用するサブキャリア数分だけ並列化する。IFFT(Inverse Fast Fourier Transform)/GI(ガードインターバル)付加部104では、サブキャリア毎の信号に対して逆フーリエ変換を実行し、1OFDMシンボル分の時間軸信号を得る。その後、逆フーリエ変換後の信号にガードインターバルを付加する。P/S(パラレル/シリアル変換部)105では、サブキャリア毎の信号をシリアル信号に変換する。送信処理部106では、P/S変換後の信号に対して所定の送信処理を実行して無線信号107を出力する。このとき、無線信号107は、直交した周波数間隔に並んだサブキャリア群となり、良好な耐マルチパス特性を示す。
【0005】
一方、受信局では、まず、受信処理部108が、受信した時間軸の信号(無線信号107)に対して所定の受信処理を実行する。つぎに、S/P109,GI除去/FFT部110,P/S111にて、送信局と逆の処理(高速フーリエ変換)を実行することによってサブキャリアの信号点群を取り出し、QAMデマッピング部112にて各信号点をデマッピングし、FEC復号部113にて復号処理を行うことによって上位層のサービスデータ114(元のサービスデータ100)を得る。
【0006】
図9は、MC−CDMA方式を採用する送受信機の構成を示す図である。なお、MC−CDMA方式はOFDMと同様のマルチキャリア変調方式であるので、図8と同様の構成については同一の符号を付してその説明を省略する。送信局では、コピー部121が、QAMマッピング部102にて信号点にマッピングされたデータを拡散率に応じてコピーする。また、拡散部122では、コピー後の各信号に所定の拡散符号を乗算することによって拡散処理を行う。一方、受信局では、逆拡散部123が、フーリエ変換後のサブキャリア信号に上記所定の拡散符号を乗算することによって逆拡散処理を行う。また、合成部124では、逆拡散後のサブキャリア信号を合成する。MC−CDMA方式では、サブキャリア信号を複数のサブキャリアに拡散することによって冗長度を増して伝送されるため、OFDM方式と比べて誤り訂正能力が高い。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記、従来の無線通信装置では、伝搬状況が基本チャネル毎に異なることを考慮して、誤り訂正符号化の符号化率やQAMマッピングにおける振幅位相の多値数を適応的に制御する技術が検討されている。しかしながら、従来技術においては、伝搬状況が基本チャネル毎に異なるにもかかわらず、拡散符号化の有無による誤り訂正能力の制御については十分に考慮されていない、という問題があった。
【0008】
具体的にいうと、たとえば、優先度の異なるパケットデータを複数の基本チャネルを使って伝送する場合の、拡散符号化の有無による誤り訂正能力の制御について、十分に考慮されていない。また、優先度の異なる受信局宛てのデータを複数の基本チャネルを使って伝送する場合の、拡散符号化の有無による誤り訂正能力の制御について、十分に考慮されていない。
【0009】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、複数の基本チャネルを使用して通信を行う場合において、基本チャネル毎の誤り訂正能力を適応的に制御可能な無線通信装置および通信システムを得ることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明にかかる無線通信装置にあっては、複数の基本チャネルを用いて通信を行う構成とし、たとえば、前記基本チャネル毎の変調方式を、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplex:直交周波数多重)方式またはMC−CDMA(Multi Carrier − Code Division Multiple Access:マルチキャリア−CDMA)方式から個別に選択する変調方式選択手段と、前記選択された方式で変調処理を実行可能な変調手段と、を備えることを特徴とする。
【0011】
つぎの発明にかかる無線通信装置において、前記変調方式選択手段は、特定の受信局に関する基本チャネル毎の伝搬路情報に基づいて、基本チャネル毎の変調方式を選択することを特徴とする。
【0012】
つぎの発明にかかる無線通信装置において、前記変調方式選択手段は、各受信局に個別に割り当てられた基本チャネル毎の伝搬路情報に基づいて、基本チャネル毎の変調方式を選択することを特徴とする。
【0013】
つぎの発明にかかる無線通信装置にあっては、前記伝搬路情報として、受信レベル、信号対雑音比、信号対干渉比または希望波対非希望波比に関する情報を用いることを特徴とする。
【0014】
つぎの発明にかかる無線通信装置において、前記変調方式選択手段は、送信パケットの優先度に関する情報に基づいて、基本チャネル毎の変調方式を選択することを特徴とする。
【0015】
つぎの発明にかかる無線通信装置にあっては、前記優先度に関する情報として、各基本チャネルのデータ部分に設定された優先度、データを要求するアプリケーションプログラムの優先度、データの宛先受信局の優先度、または、データの種別に基づく優先度、または、無線パケットの内容の優先度、を用いることを特徴とする。
【0016】
つぎの発明にかかる無線通信装置にあっては、複数の基本チャネルを用いて通信を行う構成とし、たとえば、無線パケットに含まれた受信制御情報に基づいて、前記基本チャネル毎の変調方式が、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplex:直交周波数多重)方式であるか、またはMC−CDMA(Multi Carrier − Code Division Multiple Access:マルチキャリア−CDMA)方式であるか、を判断する復調方式判断手段と、前記判断した方式に対応する復調処理を実行可能な復調手段と、を備えることを特徴とする。
【0017】
つぎの発明にかかる通信システムにあっては、複数の基本チャネルを用いて通信を行う構成として、たとえば、前記基本チャネル毎の変調方式を、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplex:直交周波数多重)方式またはMC−CDMA(Multi Carrier − Code Division Multiple Access:マルチキャリア−CDMA)方式から個別に選択し、選択した方式で変調処理を実行する送信局と、無線パケットに含まれた受信制御情報に基づいて、前記基本チャネル毎の変調方式が、OFDM方式であるか、またはMC−CDMA方式であるか、を判断し、判断した方式に対応する復調処理を実行する受信局と、を備えることを特徴とする。
【0018】
つぎの発明にかかる通信システムにおいて、前記送信局は、特定の受信局に関する基本チャネル毎の伝搬路情報に基づいて、基本チャネル毎の変調方式を選択することを特徴とする。
【0019】
つぎの発明にかかる通信システムにおいて、前記送信局は、各受信局に個別に割り当てられた基本チャネル毎の伝搬路情報に基づいて、基本チャネル毎の変調方式を選択することを特徴とする。
【0020】
つぎの発明にかかる通信システムにあっては、前記伝搬路情報として、受信レベル、信号対雑音比、信号対干渉比または希望波対非希望波比に関する情報を用いることを特徴とする。
【0021】
つぎの発明にかかる通信システムにおいて、前記送信局は、送信パケットの優先度に関する情報に基づいて、基本チャネル毎の変調方式を選択することを特徴とする。
【0022】
つぎの発明にかかる通信システムにあっては、前記優先度に関する情報として、各基本チャネルのデータ部分に設定された優先度、データを要求するアプリケーションプログラムの優先度、データの宛先受信局の優先度、または、データの種別に基づく優先度、または、無線パケットの内容の優先度、を用いることを特徴とする。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明にかかる無線通信装置および通信システムの実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
【0024】
実施の形態1.
図1は、本発明にかかる無線通信装置における通信方法の概念を説明するための図である。送信局では、複数の基本チャネルで構成された複数基本チャネル2を使用して、パケットデータを伝送する。このとき、基本チャネル毎の変調方式を、OFDM方式またはMC−CDMA方式から選択する。たとえば、基本チャネル2−1と2−3ではOFDM方式を用いてパケットデータを伝送し、基本チャネル2−2ではMC−CDMA方式を用いてパケットデータを伝送する。このように、本実施の形態においては、基本チャネル毎の変調方式を、OFDM方式またはMC−CDMA方式から選択することによって、伝搬環境やパケットデータの優先度に柔軟に対応する。
【0025】
図2は、実施の形態1の送信局(無線通信装置)の構成例を示す図である。ここで、本実施の形態の送信局の動作について説明する。まず、送信局の変調方式選択部11では、送信局−受信局間の基本チャネル毎の伝搬路情報12を獲得する。具体的には、送信局(たとえば基地局)から受信局(たとえば移動局)へパイロット信号を送信し、受信局がパイロット信号を用いて基本チャネル毎の受信レベルを測定し、その結果を送信局へ伝達する。また、送信局−受信局間の双方向通信で同一の周波数を用いるTDD(Time Division Duplex)の場合には、上記とは別の方法として、たとえば、送信局が各受信局との間の伝搬路特性を個別に測定することによって、受信局毎(上記基本チャネル毎に相当)の伝搬路情報12を得る。ここでは、いかなる方法を用いて伝搬路情報を獲得しても構わない。なお、伝搬路情報12としては、上記受信レベルの他に、たとえば、CNR(信号対雑音比),CIR(信号対干渉比),DUR(希望波対非希望波比)等がある。これにより、常に最適な変調方式を選択できる。
【0026】
伝搬路情報12を受け取った変調方式選択部11では、各基本チャネルの変調方式をOFDM方式またはMC−CDMA方式から選択する。具体的には、伝搬路情報12が特定のしきい値より悪い(しきい値未満の)基本チャネルについては、より誤り訂正能力の高いMC−CDMA方式を選択する。
【0027】
一方、分配部15では、受け取った情報データ14を各基本チャネルに対応する基本チャネル変調部(OFDM/MC−CDMA)10−1,2,3…に分配する。そして、たとえば、図示の基本チャネル変調部10−1〜3では、変調方式選択部11からの指定に従って、OFDM方式またはMC−CDMA方式による変調を行う。
【0028】
送信処理部(RF/IF)16では、基本チャネル変調部10−1〜3で変調後の信号に対して所定の送信処理を施して無線信号17を生成,出力にする。たとえば、送信処理部16では、各基本チャネルに関するサブキャリア信号を合成し、合成後の信号に対して逆フーリエ変換(IFFT)を実行後、さらに後続の送信処理を行う。または、送信処理部16では、各基本チャネルに関して中間周波数(IF)に変調した信号を無線周波数(RF)に変換し、その後増幅する、既知の送信処理を行う。なお、本実施の形態においては、送信処理部16における送信処理を特定しない。また、複数の基本チャネルを用いて特定の受信局宛てにパケットデータを送信する場合は、複数の基本チャネルを同時に使用して伝送する。また、複数の基本チャネルを用いて同一数(複数)の受信局宛てにパケットデータを送信する場合は、各受信局宛てのパケットデータを個別の基本チャネルを使用して伝送する。
【0029】
このように、送信局では、伝搬路情報に基づいて基本チャネル毎の変調方式をOFDM方式またはMC−CDMA方式から選択することによって、伝搬環境に柔軟に対応する。
【0030】
なお、変調方式を選択するための情報については、上記伝搬路情報12のかわりに優先度情報13を用いることとしてもよい(図3参照)。この場合、変調方式選択部11では、優先度情報13として、たとえば、各基本チャネルに分配される情報データ14に設定された優先度を用いて、変調方式を選択する。具体的には、優先度情報13が特定のしきい値より高い基本チャネルについては、より誤り訂正能力の高いMC−CDMA方式を選択する。このように、優先度情報を考慮して基本チャネル毎の変調方式をOFDM方式またはMC−CDMA方式から選択した場合には、さらに柔軟に、伝搬環境に対応することができる。
【0031】
ただし、優先度情報13については上記情報に限らず、たとえば、各基本チャネルに分配される情報データ14を最終的に要求するアプリケーションプログラムの優先度、各基本チャネルで伝送される情報データ14の宛先である受信局の優先度、ブロードキャストやマルチキャストなどの情報データ14の種別が持つ優先度、または、無線プロトコルに関する制御情報や管理情報など無線パケットのフレーム内容の一部分が持つ優先度、のいずれか1つであってもよい。これにより、常に最適な変調方式を選択できる。また、本実施の形態では、特に指定はしないが、たとえば、パケット単位あるいは逆フーリエ変換処理の単位毎に、各基本チャネルに関する優先度を取得する。
【0032】
また、図4は、実施の形態1の受信局(無線通信装置)の構成例を示す図である。ここで、本実施の形態の受信局の動作について説明する。まず、受信局の復調方式選択部21では、基本チャネル毎の変調方式に関する情報を含む受信制御情報22を獲得する。具体的には、送信局との間でメッセージのやりとりを行い、事前に復調方式(変調方式)を予め取り決めておく。または、送信局が無線パケットのヘッダ部分に受信制御情報22を記入する。ここでは、いずれかの方法により得られる受信制御情報22が復調方式選択部21に入力される。
【0033】
受信処理部(RF/IF)23では、受信信号を各基本チャネルの信号に分離し、それぞれを基本チャネル復調部(OFDM/MC−CDMA)20−1,2,3…に入力する。そして、たとえば、図示の基本チャネル復調部20−1〜3では、復調方式選択部21の制御に従って、OFDM方式またはMC−CDMA方式に対応した復調処理を行う。組立部24では、複数の基本チャネルを用いて伝送された情報データから元の情報データ25(情報データ14に相当)への再組立処理を行う。なお、再組立にあたっては、上記受信制御情報22に含められた再組立に必要な情報に基づいて処理を行う。
【0034】
このように、受信局では、送信局にて選択した基本チャネル単位の変調方式を受信制御情報に基づいて判別し、対応する復調処理を行うことによって、伝搬環境や優先度に柔軟に対応する。
【0035】
つぎに、上記送信局が無線パケットのヘッダ部分に受信制御情報22を記入する場合の、受信局の具体的な動作を説明する。図5は、この場合のフレーム構成例を示す図である。このフレームは、無線パケットの検出や同期に用いるプリアンブル部(Pre)32と、送受信処理に用いる物理レイヤのヘッダ部33と、データ部31−1〜3で構成され、受信局では、ヘッダ部33内の受信制御情報22に基づいてデータ部31−1〜3を復調する。
【0036】
具体的にいうと、受信局では、まず、プリアンブル部32を用いて受信パケット信号を検出し、時間や周波数に関して同期をとる。つぎに、ヘッダ部33から受信制御情報22を読み出す。受信制御情報22には、複数の基本チャネルを用いて送られてくるデータ31−1〜3に関する制御情報が含まれているので、この情報を用いて復調処理を行う。なお、受信制御情報22には、各基本チャネルがいずれの方式で変調されているか(OFDM方式またはMC−CDMA方式)という情報が含まれている。また、誤り訂正の符号化率,サブキャリアの変調多値数,拡散率,パケットの宛先である受信局の識別子等の情報を含めることとしてもよい。
【0037】
また、図6は、上記送信局が無線パケットのヘッダ部分に受信制御情報22を記入する場合の、上記とは別のフレーム構成例を示す図である。この場合のフレームは、基本チャネル毎のプリアンブル部32−1〜3と、基本チャネル毎のヘッダ部33−1〜3と、データ部31−1〜3で構成され、受信局では、ヘッダ部33−1〜3内の受信制御情報22−1〜3に基づいてデータ部31−1〜3を復調する。なお、受信制御情報22−1〜3には、該当する基本チャネルに関する情報、すなわち、いずれの方式で変調されているか(OFDM方式またはMC−CDMA方式)という情報が含まれている。また、上記同様、誤り訂正の符号化率,サブキャリアの変調多値数,拡散率,パケットの宛先である受信局の識別子等の情報を含めることとしてもよい。
【0038】
このように、本実施の形態においては、複数の基本チャネルを使用して通信を行う場合に、伝搬路情報や優先度情報に基づいて基本チャネル毎の変調方式を決定する構成としたため、基本チャネル毎の誤り訂正能力を適応的に制御することができる。また、送信局は、伝搬路情報や優先度情報に基づいて基本チャネル毎の変調方式をOFDM方式またはMC−CDMA方式から選択する構成としたため、伝搬環境に柔軟に対応することができる。また、受信局は、送信局にて選択した基本チャネル単位の変調方式を受信制御情報に基づいて判別し、対応する復調処理を行う構成としたため、伝搬環境に柔軟に対応することができる。
【0039】
【発明の効果】
以上、説明したとおり、本発明によれば、送信局が、伝搬路情報や優先度情報に基づいて基本チャネル毎の変調方式をOFDM方式またはMC−CDMA方式から選択する構成としたため、伝搬環境に柔軟に対応することができる、という効果を奏する。
【0040】
つぎの発明によれば、受信局が、送信局にて選択した基本チャネル単位の変調方式を受信制御情報に基づいて判別し、対応する復調処理を行う構成としたため、伝搬環境に柔軟に対応することができる、という効果を奏する。
【0041】
つぎの発明によれば、複数の基本チャネルを使用して通信を行う場合に、伝搬路情報や優先度情報に基づいて基本チャネル毎の変調方式を決定する構成としたため、基本チャネル毎の誤り訂正能力を適応的に制御することができる、という効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる無線通信装置における通信方法の概念を説明するための図である。
【図2】実施の形態1の送信局(無線通信装置)の構成例を示す図である。
【図3】実施の形態1の送信局(無線通信装置)の構成例を示す図である。
【図4】実施の形態1の受信局(無線通信装置)の構成例を示す図である。
【図5】送信局が無線パケットのヘッダ部分に受信制御情報を記入する場合のフレーム構成例を示す図である。
【図6】送信局が無線パケットのヘッダ部分に受信制御情報を記入する場合のフレーム構成例を示す図である。
【図7】複数の基本チャネルを用いて通信を行う場合の一例を示す図である。
【図8】OFDM方式を採用する送受信機の構成を示す図である。
【図9】MC−CDMA方式を採用する送受信機の構成を示す図である。
【符号の説明】
10−1,10−2,10−3 基本チャネル変調部、11 変調方式選択部、15 分配部、16 送信処理部、20−1,20−2,20−3 基本チャネル復調部、21 復調方式選択部、23 受信処理部、24 組立部。
【発明の属する技術分野】
本発明は、マルチキャリア伝送方式を採用する無線通信装置および通信システムに関するものであり、特に、複数の基本チャネルを用いて信号を伝送する無線通信装置および通信システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
以下、従来の無線通信装置について説明する。近年、情報通信審議会の「準ミリ波帯を利用する広帯域移動アクセスシステムの導入〜情報通信審議会からの答申〜」における「準ミリ波帯広帯域移動アクセスシステムの技術的条件」に示されているように、複数の基本チャネルを束ねた帯域を用いてより広帯域な伝送を実現する方式が検討されている。図7は、複数の基本チャネルを用いて通信を行う場合の一例を示す図であり、この例では、基地局が、自局で管理する3つの基本チャネルを使用して通信を行っている。なお、広帯域な周波数においては、帯域内の伝搬環境が一定ではない。たとえば、図7上部においては、伝搬環境が帯域内で変化する様子を記載しているが、図示のとおり、伝搬環境の変化は受信局毎に異なる。
【0003】
また、基本チャネル帯域内での広帯域伝送方式としては、多数のサブキャリアを使用して伝送を行うマルチキャリア伝送方式が注目されている。主なマルチキャリア伝送方式としては、たとえば、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplex:直交周波数多重)方式やMC−CDMA(Multi Carrier − CodeDivision Multiple Access:マルチキャリア−CDMA)方式がある。
【0004】
ここで、上記各方式を採用する送受信機の変復調動作を順に説明する。図8は、OFDM方式を採用する送受信機の構成を示す図である。まず、送信局では、FEC(Forward Error Correction)符号化部101が、上位層のサービスデータ100に対して所定の誤り訂正符号化を実行し、その後、QAM(quadratureamplitude modulation)マッピング部102が、符号化後のデータに対して直交振幅変調を施し、所定の信号点にマッピングする。S/P(シリアル/パラレル変換部)103では、変調後のデータを使用するサブキャリア数分だけ並列化する。IFFT(Inverse Fast Fourier Transform)/GI(ガードインターバル)付加部104では、サブキャリア毎の信号に対して逆フーリエ変換を実行し、1OFDMシンボル分の時間軸信号を得る。その後、逆フーリエ変換後の信号にガードインターバルを付加する。P/S(パラレル/シリアル変換部)105では、サブキャリア毎の信号をシリアル信号に変換する。送信処理部106では、P/S変換後の信号に対して所定の送信処理を実行して無線信号107を出力する。このとき、無線信号107は、直交した周波数間隔に並んだサブキャリア群となり、良好な耐マルチパス特性を示す。
【0005】
一方、受信局では、まず、受信処理部108が、受信した時間軸の信号(無線信号107)に対して所定の受信処理を実行する。つぎに、S/P109,GI除去/FFT部110,P/S111にて、送信局と逆の処理(高速フーリエ変換)を実行することによってサブキャリアの信号点群を取り出し、QAMデマッピング部112にて各信号点をデマッピングし、FEC復号部113にて復号処理を行うことによって上位層のサービスデータ114(元のサービスデータ100)を得る。
【0006】
図9は、MC−CDMA方式を採用する送受信機の構成を示す図である。なお、MC−CDMA方式はOFDMと同様のマルチキャリア変調方式であるので、図8と同様の構成については同一の符号を付してその説明を省略する。送信局では、コピー部121が、QAMマッピング部102にて信号点にマッピングされたデータを拡散率に応じてコピーする。また、拡散部122では、コピー後の各信号に所定の拡散符号を乗算することによって拡散処理を行う。一方、受信局では、逆拡散部123が、フーリエ変換後のサブキャリア信号に上記所定の拡散符号を乗算することによって逆拡散処理を行う。また、合成部124では、逆拡散後のサブキャリア信号を合成する。MC−CDMA方式では、サブキャリア信号を複数のサブキャリアに拡散することによって冗長度を増して伝送されるため、OFDM方式と比べて誤り訂正能力が高い。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記、従来の無線通信装置では、伝搬状況が基本チャネル毎に異なることを考慮して、誤り訂正符号化の符号化率やQAMマッピングにおける振幅位相の多値数を適応的に制御する技術が検討されている。しかしながら、従来技術においては、伝搬状況が基本チャネル毎に異なるにもかかわらず、拡散符号化の有無による誤り訂正能力の制御については十分に考慮されていない、という問題があった。
【0008】
具体的にいうと、たとえば、優先度の異なるパケットデータを複数の基本チャネルを使って伝送する場合の、拡散符号化の有無による誤り訂正能力の制御について、十分に考慮されていない。また、優先度の異なる受信局宛てのデータを複数の基本チャネルを使って伝送する場合の、拡散符号化の有無による誤り訂正能力の制御について、十分に考慮されていない。
【0009】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、複数の基本チャネルを使用して通信を行う場合において、基本チャネル毎の誤り訂正能力を適応的に制御可能な無線通信装置および通信システムを得ることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明にかかる無線通信装置にあっては、複数の基本チャネルを用いて通信を行う構成とし、たとえば、前記基本チャネル毎の変調方式を、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplex:直交周波数多重)方式またはMC−CDMA(Multi Carrier − Code Division Multiple Access:マルチキャリア−CDMA)方式から個別に選択する変調方式選択手段と、前記選択された方式で変調処理を実行可能な変調手段と、を備えることを特徴とする。
【0011】
つぎの発明にかかる無線通信装置において、前記変調方式選択手段は、特定の受信局に関する基本チャネル毎の伝搬路情報に基づいて、基本チャネル毎の変調方式を選択することを特徴とする。
【0012】
つぎの発明にかかる無線通信装置において、前記変調方式選択手段は、各受信局に個別に割り当てられた基本チャネル毎の伝搬路情報に基づいて、基本チャネル毎の変調方式を選択することを特徴とする。
【0013】
つぎの発明にかかる無線通信装置にあっては、前記伝搬路情報として、受信レベル、信号対雑音比、信号対干渉比または希望波対非希望波比に関する情報を用いることを特徴とする。
【0014】
つぎの発明にかかる無線通信装置において、前記変調方式選択手段は、送信パケットの優先度に関する情報に基づいて、基本チャネル毎の変調方式を選択することを特徴とする。
【0015】
つぎの発明にかかる無線通信装置にあっては、前記優先度に関する情報として、各基本チャネルのデータ部分に設定された優先度、データを要求するアプリケーションプログラムの優先度、データの宛先受信局の優先度、または、データの種別に基づく優先度、または、無線パケットの内容の優先度、を用いることを特徴とする。
【0016】
つぎの発明にかかる無線通信装置にあっては、複数の基本チャネルを用いて通信を行う構成とし、たとえば、無線パケットに含まれた受信制御情報に基づいて、前記基本チャネル毎の変調方式が、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplex:直交周波数多重)方式であるか、またはMC−CDMA(Multi Carrier − Code Division Multiple Access:マルチキャリア−CDMA)方式であるか、を判断する復調方式判断手段と、前記判断した方式に対応する復調処理を実行可能な復調手段と、を備えることを特徴とする。
【0017】
つぎの発明にかかる通信システムにあっては、複数の基本チャネルを用いて通信を行う構成として、たとえば、前記基本チャネル毎の変調方式を、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplex:直交周波数多重)方式またはMC−CDMA(Multi Carrier − Code Division Multiple Access:マルチキャリア−CDMA)方式から個別に選択し、選択した方式で変調処理を実行する送信局と、無線パケットに含まれた受信制御情報に基づいて、前記基本チャネル毎の変調方式が、OFDM方式であるか、またはMC−CDMA方式であるか、を判断し、判断した方式に対応する復調処理を実行する受信局と、を備えることを特徴とする。
【0018】
つぎの発明にかかる通信システムにおいて、前記送信局は、特定の受信局に関する基本チャネル毎の伝搬路情報に基づいて、基本チャネル毎の変調方式を選択することを特徴とする。
【0019】
つぎの発明にかかる通信システムにおいて、前記送信局は、各受信局に個別に割り当てられた基本チャネル毎の伝搬路情報に基づいて、基本チャネル毎の変調方式を選択することを特徴とする。
【0020】
つぎの発明にかかる通信システムにあっては、前記伝搬路情報として、受信レベル、信号対雑音比、信号対干渉比または希望波対非希望波比に関する情報を用いることを特徴とする。
【0021】
つぎの発明にかかる通信システムにおいて、前記送信局は、送信パケットの優先度に関する情報に基づいて、基本チャネル毎の変調方式を選択することを特徴とする。
【0022】
つぎの発明にかかる通信システムにあっては、前記優先度に関する情報として、各基本チャネルのデータ部分に設定された優先度、データを要求するアプリケーションプログラムの優先度、データの宛先受信局の優先度、または、データの種別に基づく優先度、または、無線パケットの内容の優先度、を用いることを特徴とする。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明にかかる無線通信装置および通信システムの実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
【0024】
実施の形態1.
図1は、本発明にかかる無線通信装置における通信方法の概念を説明するための図である。送信局では、複数の基本チャネルで構成された複数基本チャネル2を使用して、パケットデータを伝送する。このとき、基本チャネル毎の変調方式を、OFDM方式またはMC−CDMA方式から選択する。たとえば、基本チャネル2−1と2−3ではOFDM方式を用いてパケットデータを伝送し、基本チャネル2−2ではMC−CDMA方式を用いてパケットデータを伝送する。このように、本実施の形態においては、基本チャネル毎の変調方式を、OFDM方式またはMC−CDMA方式から選択することによって、伝搬環境やパケットデータの優先度に柔軟に対応する。
【0025】
図2は、実施の形態1の送信局(無線通信装置)の構成例を示す図である。ここで、本実施の形態の送信局の動作について説明する。まず、送信局の変調方式選択部11では、送信局−受信局間の基本チャネル毎の伝搬路情報12を獲得する。具体的には、送信局(たとえば基地局)から受信局(たとえば移動局)へパイロット信号を送信し、受信局がパイロット信号を用いて基本チャネル毎の受信レベルを測定し、その結果を送信局へ伝達する。また、送信局−受信局間の双方向通信で同一の周波数を用いるTDD(Time Division Duplex)の場合には、上記とは別の方法として、たとえば、送信局が各受信局との間の伝搬路特性を個別に測定することによって、受信局毎(上記基本チャネル毎に相当)の伝搬路情報12を得る。ここでは、いかなる方法を用いて伝搬路情報を獲得しても構わない。なお、伝搬路情報12としては、上記受信レベルの他に、たとえば、CNR(信号対雑音比),CIR(信号対干渉比),DUR(希望波対非希望波比)等がある。これにより、常に最適な変調方式を選択できる。
【0026】
伝搬路情報12を受け取った変調方式選択部11では、各基本チャネルの変調方式をOFDM方式またはMC−CDMA方式から選択する。具体的には、伝搬路情報12が特定のしきい値より悪い(しきい値未満の)基本チャネルについては、より誤り訂正能力の高いMC−CDMA方式を選択する。
【0027】
一方、分配部15では、受け取った情報データ14を各基本チャネルに対応する基本チャネル変調部(OFDM/MC−CDMA)10−1,2,3…に分配する。そして、たとえば、図示の基本チャネル変調部10−1〜3では、変調方式選択部11からの指定に従って、OFDM方式またはMC−CDMA方式による変調を行う。
【0028】
送信処理部(RF/IF)16では、基本チャネル変調部10−1〜3で変調後の信号に対して所定の送信処理を施して無線信号17を生成,出力にする。たとえば、送信処理部16では、各基本チャネルに関するサブキャリア信号を合成し、合成後の信号に対して逆フーリエ変換(IFFT)を実行後、さらに後続の送信処理を行う。または、送信処理部16では、各基本チャネルに関して中間周波数(IF)に変調した信号を無線周波数(RF)に変換し、その後増幅する、既知の送信処理を行う。なお、本実施の形態においては、送信処理部16における送信処理を特定しない。また、複数の基本チャネルを用いて特定の受信局宛てにパケットデータを送信する場合は、複数の基本チャネルを同時に使用して伝送する。また、複数の基本チャネルを用いて同一数(複数)の受信局宛てにパケットデータを送信する場合は、各受信局宛てのパケットデータを個別の基本チャネルを使用して伝送する。
【0029】
このように、送信局では、伝搬路情報に基づいて基本チャネル毎の変調方式をOFDM方式またはMC−CDMA方式から選択することによって、伝搬環境に柔軟に対応する。
【0030】
なお、変調方式を選択するための情報については、上記伝搬路情報12のかわりに優先度情報13を用いることとしてもよい(図3参照)。この場合、変調方式選択部11では、優先度情報13として、たとえば、各基本チャネルに分配される情報データ14に設定された優先度を用いて、変調方式を選択する。具体的には、優先度情報13が特定のしきい値より高い基本チャネルについては、より誤り訂正能力の高いMC−CDMA方式を選択する。このように、優先度情報を考慮して基本チャネル毎の変調方式をOFDM方式またはMC−CDMA方式から選択した場合には、さらに柔軟に、伝搬環境に対応することができる。
【0031】
ただし、優先度情報13については上記情報に限らず、たとえば、各基本チャネルに分配される情報データ14を最終的に要求するアプリケーションプログラムの優先度、各基本チャネルで伝送される情報データ14の宛先である受信局の優先度、ブロードキャストやマルチキャストなどの情報データ14の種別が持つ優先度、または、無線プロトコルに関する制御情報や管理情報など無線パケットのフレーム内容の一部分が持つ優先度、のいずれか1つであってもよい。これにより、常に最適な変調方式を選択できる。また、本実施の形態では、特に指定はしないが、たとえば、パケット単位あるいは逆フーリエ変換処理の単位毎に、各基本チャネルに関する優先度を取得する。
【0032】
また、図4は、実施の形態1の受信局(無線通信装置)の構成例を示す図である。ここで、本実施の形態の受信局の動作について説明する。まず、受信局の復調方式選択部21では、基本チャネル毎の変調方式に関する情報を含む受信制御情報22を獲得する。具体的には、送信局との間でメッセージのやりとりを行い、事前に復調方式(変調方式)を予め取り決めておく。または、送信局が無線パケットのヘッダ部分に受信制御情報22を記入する。ここでは、いずれかの方法により得られる受信制御情報22が復調方式選択部21に入力される。
【0033】
受信処理部(RF/IF)23では、受信信号を各基本チャネルの信号に分離し、それぞれを基本チャネル復調部(OFDM/MC−CDMA)20−1,2,3…に入力する。そして、たとえば、図示の基本チャネル復調部20−1〜3では、復調方式選択部21の制御に従って、OFDM方式またはMC−CDMA方式に対応した復調処理を行う。組立部24では、複数の基本チャネルを用いて伝送された情報データから元の情報データ25(情報データ14に相当)への再組立処理を行う。なお、再組立にあたっては、上記受信制御情報22に含められた再組立に必要な情報に基づいて処理を行う。
【0034】
このように、受信局では、送信局にて選択した基本チャネル単位の変調方式を受信制御情報に基づいて判別し、対応する復調処理を行うことによって、伝搬環境や優先度に柔軟に対応する。
【0035】
つぎに、上記送信局が無線パケットのヘッダ部分に受信制御情報22を記入する場合の、受信局の具体的な動作を説明する。図5は、この場合のフレーム構成例を示す図である。このフレームは、無線パケットの検出や同期に用いるプリアンブル部(Pre)32と、送受信処理に用いる物理レイヤのヘッダ部33と、データ部31−1〜3で構成され、受信局では、ヘッダ部33内の受信制御情報22に基づいてデータ部31−1〜3を復調する。
【0036】
具体的にいうと、受信局では、まず、プリアンブル部32を用いて受信パケット信号を検出し、時間や周波数に関して同期をとる。つぎに、ヘッダ部33から受信制御情報22を読み出す。受信制御情報22には、複数の基本チャネルを用いて送られてくるデータ31−1〜3に関する制御情報が含まれているので、この情報を用いて復調処理を行う。なお、受信制御情報22には、各基本チャネルがいずれの方式で変調されているか(OFDM方式またはMC−CDMA方式)という情報が含まれている。また、誤り訂正の符号化率,サブキャリアの変調多値数,拡散率,パケットの宛先である受信局の識別子等の情報を含めることとしてもよい。
【0037】
また、図6は、上記送信局が無線パケットのヘッダ部分に受信制御情報22を記入する場合の、上記とは別のフレーム構成例を示す図である。この場合のフレームは、基本チャネル毎のプリアンブル部32−1〜3と、基本チャネル毎のヘッダ部33−1〜3と、データ部31−1〜3で構成され、受信局では、ヘッダ部33−1〜3内の受信制御情報22−1〜3に基づいてデータ部31−1〜3を復調する。なお、受信制御情報22−1〜3には、該当する基本チャネルに関する情報、すなわち、いずれの方式で変調されているか(OFDM方式またはMC−CDMA方式)という情報が含まれている。また、上記同様、誤り訂正の符号化率,サブキャリアの変調多値数,拡散率,パケットの宛先である受信局の識別子等の情報を含めることとしてもよい。
【0038】
このように、本実施の形態においては、複数の基本チャネルを使用して通信を行う場合に、伝搬路情報や優先度情報に基づいて基本チャネル毎の変調方式を決定する構成としたため、基本チャネル毎の誤り訂正能力を適応的に制御することができる。また、送信局は、伝搬路情報や優先度情報に基づいて基本チャネル毎の変調方式をOFDM方式またはMC−CDMA方式から選択する構成としたため、伝搬環境に柔軟に対応することができる。また、受信局は、送信局にて選択した基本チャネル単位の変調方式を受信制御情報に基づいて判別し、対応する復調処理を行う構成としたため、伝搬環境に柔軟に対応することができる。
【0039】
【発明の効果】
以上、説明したとおり、本発明によれば、送信局が、伝搬路情報や優先度情報に基づいて基本チャネル毎の変調方式をOFDM方式またはMC−CDMA方式から選択する構成としたため、伝搬環境に柔軟に対応することができる、という効果を奏する。
【0040】
つぎの発明によれば、受信局が、送信局にて選択した基本チャネル単位の変調方式を受信制御情報に基づいて判別し、対応する復調処理を行う構成としたため、伝搬環境に柔軟に対応することができる、という効果を奏する。
【0041】
つぎの発明によれば、複数の基本チャネルを使用して通信を行う場合に、伝搬路情報や優先度情報に基づいて基本チャネル毎の変調方式を決定する構成としたため、基本チャネル毎の誤り訂正能力を適応的に制御することができる、という効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる無線通信装置における通信方法の概念を説明するための図である。
【図2】実施の形態1の送信局(無線通信装置)の構成例を示す図である。
【図3】実施の形態1の送信局(無線通信装置)の構成例を示す図である。
【図4】実施の形態1の受信局(無線通信装置)の構成例を示す図である。
【図5】送信局が無線パケットのヘッダ部分に受信制御情報を記入する場合のフレーム構成例を示す図である。
【図6】送信局が無線パケットのヘッダ部分に受信制御情報を記入する場合のフレーム構成例を示す図である。
【図7】複数の基本チャネルを用いて通信を行う場合の一例を示す図である。
【図8】OFDM方式を採用する送受信機の構成を示す図である。
【図9】MC−CDMA方式を採用する送受信機の構成を示す図である。
【符号の説明】
10−1,10−2,10−3 基本チャネル変調部、11 変調方式選択部、15 分配部、16 送信処理部、20−1,20−2,20−3 基本チャネル復調部、21 復調方式選択部、23 受信処理部、24 組立部。
Claims (13)
- 複数の基本チャネルを用いて通信を行う無線通信装置において、
前記基本チャネル毎の変調方式を、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplex:直交周波数多重)方式またはMC−CDMA(Multi Carrier − Code Division Multiple Access:マルチキャリア−CDMA)方式から個別に選択する変調方式選択手段と、
前記選択された方式で変調処理を実行可能な変調手段と、
を備えることを特徴とする無線通信装置。 - 前記変調方式選択手段は、特定の受信局に関する基本チャネル毎の伝搬路情報に基づいて、基本チャネル毎の変調方式を選択することを特徴とする請求項1に記載の無線通信装置。
- 前記変調方式選択手段は、各受信局に個別に割り当てられた基本チャネル毎の伝搬路情報に基づいて、基本チャネル毎の変調方式を選択することを特徴とする請求項1に記載の無線通信装置。
- 前記伝搬路情報としては、受信レベル、信号対雑音比、信号対干渉比または希望波対非希望波比に関する情報を用いることを特徴とする請求項2または3に記載の無線通信装置。
- 前記変調方式選択手段は、送信パケットの優先度に関する情報に基づいて、基本チャネル毎の変調方式を選択することを特徴とする請求項1に記載の無線通信装置。
- 前記優先度に関する情報としては、各基本チャネルのデータ部分に設定された優先度、データを要求するアプリケーションプログラムの優先度、データの宛先受信局の優先度、または、データの種別に基づく優先度、または、無線パケットの内容の優先度、を用いることを特徴とする請求項5に記載の無線通信装置。
- 複数の基本チャネルを用いて通信を行う無線通信装置において、
無線パケットに含まれた受信制御情報に基づいて、前記基本チャネル毎の変調方式が、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplex:直交周波数多重)方式であるか、またはMC−CDMA(Multi Carrier − Code Division Multiple Access:マルチキャリア−CDMA)方式であるか、を判断する復調方式判断手段と、
前記判断した方式に対応する復調処理を実行可能な復調手段と、
を備えることを特徴とする無線通信装置。 - 複数の基本チャネルを用いて通信を行う通信システムにおいて、
前記基本チャネル毎の変調方式を、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplex:直交周波数多重)方式またはMC−CDMA(Multi Carrier − Code Division Multiple Access:マルチキャリア−CDMA)方式から個別に選択し、選択した方式で変調処理を実行する送信局と、
無線パケットに含まれた受信制御情報に基づいて、前記基本チャネル毎の変調方式が、OFDM方式であるか、またはMC−CDMA方式であるか、を判断し、判断した方式に対応する復調処理を実行する受信局と、
を備えることを特徴とする通信システム。 - 前記送信局は、特定の受信局に関する基本チャネル毎の伝搬路情報に基づいて、基本チャネル毎の変調方式を選択することを特徴とする請求項8に記載の通信システム。
- 前記送信局は、各受信局に個別に割り当てられた基本チャネル毎の伝搬路情報に基づいて、基本チャネル毎の変調方式を選択することを特徴とする請求項8に記載の通信システム。
- 前記伝搬路情報としては、受信レベル、信号対雑音比、信号対干渉比または希望波対非希望波比に関する情報を用いることを特徴とする請求項9または10に記載の通信システム。
- 前記送信局は、送信パケットの優先度に関する情報に基づいて、基本チャネル毎の変調方式を選択することを特徴とする請求項8に記載の通信システム。
- 前記優先度に関する情報としては、各基本チャネルのデータ部分に設定された優先度、データを要求するアプリケーションプログラムの優先度、データの宛先受信局の優先度、または、データの種別に基づく優先度、または、無線パケットの内容の優先度、を用いることを特徴とする請求項12に記載の通信システム。
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