JP2004096428A - 背面映写テレビ受像機 - Google Patents
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Abstract
【課題】比較的小さな背面映写テレビ受像機を提供する。
【解決手段】背面映写テレビ受像機は、テレビジョンスクリーン、画像投影機、第一及び第二の結像レンズユニット並びに第一及び第二の反射鏡セットを含む。テレビジョンスクリーンは、光軸及び光軸の対向する側に配置される第一及び第二の画像を与える部分を有する。画像投影機は、テレビジョンスクリーンの背面側に配置され、光軸と整列する。第一及び第二の結像レンズユニットは、画像投影機の画像出力を第一及び第二の画像の部分に分離するように連携する。第一及び第二の反射鏡セットの各々は、第一及び第二の結像レンズユニットから第一及び第二の画像の部分のそれぞれの一つを受け取り、第一及び第二の画像の部分のそれぞれの一つを、テレビジョンスクリーンの第一及び第二の画像を与える部分のそれぞれの一つへ投影する。
【選択図】 図5
【解決手段】背面映写テレビ受像機は、テレビジョンスクリーン、画像投影機、第一及び第二の結像レンズユニット並びに第一及び第二の反射鏡セットを含む。テレビジョンスクリーンは、光軸及び光軸の対向する側に配置される第一及び第二の画像を与える部分を有する。画像投影機は、テレビジョンスクリーンの背面側に配置され、光軸と整列する。第一及び第二の結像レンズユニットは、画像投影機の画像出力を第一及び第二の画像の部分に分離するように連携する。第一及び第二の反射鏡セットの各々は、第一及び第二の結像レンズユニットから第一及び第二の画像の部分のそれぞれの一つを受け取り、第一及び第二の画像の部分のそれぞれの一つを、テレビジョンスクリーンの第一及び第二の画像を与える部分のそれぞれの一つへ投影する。
【選択図】 図5
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、テレビ受像機に、より詳しくは、大きさにおいて比較的小さい背面映写テレビ受像機に関する。
【0002】
【従来の技術】
図1を参照して、従来の背面映写テレビ受像機が、テレビジョンスクリーン(S2)、一回反射鏡ユニット(R7)、二回反射鏡ユニット(R8)及び単一の光ビーム画像投影機(PJ)を含むことを示す。画像投影機(PJ)は、一般に、光源、コンデンサーレンズセット、ビデオ表示デバイス、及び結像レンズユニットを含む。使用において、一回反射鏡ユニット(R7)は、画像投影機(PJ)からの画像出力を受け取り、二回反射鏡ユニット(R8)に同じものを反射する。次に、二回反射鏡ユニット(R8)は、画像出力を、画像ディスプレイ用のテレビジョンスクリーン(S2)に投影する。
【0003】
図2は、従来の背面映写テレビ受像機の二つの画像を反射する経路を説明する概略図であり、ここで符号31は、入射光を表示し、符号32は、一回反射した光を表示し、符号33は、二回反射した光を表示する。各反射が、源の画像に関して生じる画像の位相を反転させるので、一回反射した光32の位相は、入射光31のものの反対であるのに対して、二回反射した光33の位相は、一回反射した光32のものの反対であり、このように入射光31のものと同一である。
【0004】
一回反射及び二回反射鏡ユニット(R7、R8)により、従来の背面映写テレビ受像機の深さは、一回反射及び二回反射鏡ユニット(R7、R8)を取り付けないときに要求されるものの約二分の一まで減少させることができる。図3は、従来の背面映写テレビ受像機の深さを、一回反射及び二回反射鏡ユニット(R7、R8)の使用でどのように減少させるかを説明する。図3において、符号(E)は、一回反射及び二回反射鏡ユニット(R7、R8)を取り付けない条件において、テレビジョンスクリーン(S2)へ画像出力を投影するための仮想的な点光源を表示するのに対して、符号(B)は、一回反射及び二回反射鏡ユニット(R7、R8)を取り付ける条件において、テレビジョンスクリーン(S2)へ画像出力を投影するための理想化された点光源を表示する。テレビジョンスクリーン(S2)は、線ABに位置する。従来の背面映写テレビ受像機においては、理想化された点光源(B)及び一回反射鏡ユニット(R7)を、同じ投影源であると考えることができる。二回反射鏡ユニット(R8)と機能的に等価な反射板は、線ACに位置する。
【0005】
理論的には、最適な画像の投影のために、点(A、B、E)によって形成される三角形は、正三角形であるべきである。角∠AEBが60度よりも大きいとすれば、画像出力の部分は、テレビジョンスクリーン(S2)の領域の外に届くことになる。実際には、角∠AEBは、60度よりもわずかに小さいように選ばれる。しかしながら、角∠AEBが、60度よりもはるかに小さいとすれば、テレビジョンスクリーン(S2)の領域は、アンダーが利用されることになる。図3に示すように、点(C)及び線ABの間の距離は、D1であるのに対し、点(E)及び線AB間の距離は、D2である。線ACが、三角形ABEを二つの等しい部分に分割するとき、テレビジョンスクリーンの高さ(S2)に対する距離(D1)の比は、以下のとおりである。
【0006】
角∠BACは、30度に等しいので、
cos∠BAC=cos30=AC/AB=√3/2
である。
【0007】
さらに、D2=AC及びD1=1/2D2であるので、D1/AB=1/2AC/AB=1/2・√3/2≒0.43である。
【0008】
言いかえれば、従来の背面映写テレビ受像機の深さ(D2)は、最適な画像投影用のテレビジョンスクリーンの高さ(S2)の0.43倍よりも小さくはないべきである。
【0009】
図1をもう一度参照すると、原則として、テレビジョンスクリーン(S2)の設計は、改善された分解能、光度の均一分布、広い視角、及び高い利得のような様々な要因を考慮に入れるべきである。図4Aは、従来のテレビジョンスクリーン(S2)の断面図である。図4Aにおいて、符号61は、テレビジョンスクリーン(S2)の焦点における仮想的な点光源を表示する。テレビジョンスクリーン(S2)は、仮想的な点光源61から放射する光ビーム62を平行な光ビーム63へ、平凸レンズS20(図4B参照)の使用で達成することができるものと類似する様式で、屈折させる、平面タイプのフレネルレンズである。テレビジョンスクリーン(S2)は、透明なアクリル樹脂材料で作られ、同心の光ガイド突起(S25)で形成される表面を有し、その各々は、傾いた面をもつおおよそ鋸歯状の断面、及びその傾いた面に関してテレビジョンスクリーン(S2)の光軸に接近して配置される横断面を有する。光ガイド突起(S25)の隣接したものの傾いた面は、変動する勾配を有し、光ガイド突起(S25)の傾いた面の勾配は、光軸に対して半径方向の外側へ向う方向で増加する。前述のテレビジョンスクリーン(S2)は、5.5倍と同じくらい高い利得を有し得ると共に、光度の一様でない分布から結果として生じるホットスポットを除去することができる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
図1から明らかなように、従来の背面映写テレビ受像機の構造は、比較的単純であるが、一回反射及び二回反射鏡ユニット(R7、R8)の配置は、画像投影機(PJ)の位置を、テレビジョンスクリーン(S2)のボトムエッジよりも低いレベルに指定し、それはテレビ受像機の全体の高さにおける対応する増加に帰着する。テレビジョンスクリーン(S2)より下における追加の空間の要求は、画像投影機(PJ)の大きさ又は付随する電子部品と関係せず、主として画像の投影に関する二つの画像を反射する経路の使用に帰することに注意する。従って、従来の背面映写テレビ受像機において、全ての電子及び光学部品は、おおよそテレビジョンスクリーン(S2)より下に位置する。
【0011】
空間の利用は、現今では非常に重要な考慮である。このように、先行技術と比較して大きさにおいてはるかに小さい背面映写テレビ受像機に対する要望が常にある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
従って、本発明の主な目的は、比較的小さな背面映写テレビ受像機を提供することである。
【0013】
従って、この発明の背面映写テレビジョンは、テレビジョンスクリーン、画像投影機、第一及び第二の結像レンズユニット、並びに、第一及び第二の反射鏡セットを含む。
【0014】
テレビジョンスクリーンは、光軸、並びに、光軸の対向する側に配置される第一及び第二の画像を与える部分を有する。
【0015】
画像投影機は、テレビジョンスクリーンの背面側に配置され、光軸に整列し、画像出力を発生させる。
【0016】
第一及び第二の結像レンズユニットは、光軸の対向する側において画像投影機とテレビジョンスクリーンとの間に配置され、画像投影機の画像出力を第一及び第二の画像の部分に分離するために連携する。
【0017】
第一及び第二の反射鏡セットは、光軸の対向する側におけるテレビジョンスクリーンの背面側に配置される。第一及び第二の反射鏡セットの各々は、第一及び第二の結像レンズユニットから第一及び第二の画像の部分のそれぞれ一つを受け取り、第一及び第二の画像の部分のそれぞれの一つを、テレビジョンスクリーンの第一及び第二の画像を与える部分のそれぞれの一つへ投影する。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明の他の特徴及び利点は、添付する図面を参照して、次の好適な実施例の詳細な説明において明白になると思われる。
【0019】
図5及び6を参照して、本発明による背面映写テレビ受像機の好適な実施例が、テレビジョンスクリーン(S1)、画像投影機(P0)、第一及び第二の結像レンズユニット(P4、P5)、絞り(P3)、並びに第一及び第二の反射鏡セット(m1、m2)を含むことを示す。
【0020】
テレビジョンスクリーン(S1)は、光軸(A)並びに、光軸(A)の対向する上側及び下側に配置される第一及び第二の画像を与える部分(Sa、Sb)を有する。テレビジョンスクリーン(S1)は、画像ディスプレイの、利得の、及び視角を広げる機能を提供する。
【0021】
画像投影機(P0)は、テレビジョンスクリーン(S1)の背面側に配置され、光軸(A)と整列され、画像出力を発生させる。画像投影機(P0)は、光源モジュール及び光源モジュールの出力側に配置されるビデオ表示デバイス(P2)を含む。光源モジュールは、光源(PL)、及び、光源(PL)とビデオ表示デバイス(P2)との間に配置されるコンデンサーレンズセットを含む。コンデンサーレンズセットは、レンズ(P11、P12、P13、P14、P15)を含む。ビデオ表示デバイス(P2)は、この実施例においては、三原色の複合の結像が可能である既知の透明な液晶表示(LCD)デバイスである。代わりに、ビデオ表示デバイス(P2)を、引き続きX−キューブを介して複合される三原色における画像を発生させるための三つの液晶表示(LCD)デバイスを使用して、又は、回転式のカラーディスクを伴う反射ディジタル光過程(DLP)を使用して、実現してもよい。
【0022】
第一及び第二の結像レンズユニット(P4、P5)は、光軸(A)の対向する上側及び下側における画像投影機(P0)とテレビジョンスクリーン(S1)との間に配置され、画像投影機(P0)の画像出力を第一及び第二の画像の部分に分離するために連携する。好適な実施例において、第一及び第二の結像レンズユニット(P4、P5)の各々は、凸レンズのものと等価なレンズ全体の屈折率を有する、二十個の凸及び凹レンズに対する二つ一組みを実際に含む。単一の凸レンズは、視野の湾曲、分散及び球面収差のような固有の光学的な欠陥を有するので、異なる屈折率及び分散を有する一組みの凸及び凹レンズの使用は、画像の歪みを最小限にするための固有の光学的な欠陥の相殺に帰着し得る。第一及び第二の結像レンズユニット(P4、P5)は、画像投影機(P0)の画像出力を第一及び第二の画像の部分に分離するために上下に積み重ねられる。
【0023】
絞り(P3)は、ゴースト画像の形成に至り得る第一及び第二の画像の部分の間における干渉を最小限にするために、画像投影機(P0)と第一及び第二の結像レンズユニット(P4、P5)との間における光軸(A)に配置される。
【0024】
第一及び第二の反射鏡セット(m1、m2)は、光軸(A)の対向する上側及び下側でテレビジョンスクリーン(S1)の背面側に配置される。第一及び第二の反射鏡セット(m1、m2)の各々は、第一及び第二の結像レンズユニット(P4、P5)から第一及び第二の画像の部分のそれぞれの一つを受け取り、第一及び第二の画像の部分のそれぞれ一つを、テレビジョンスクリーン(S1)の第一及び第二の画像を与える部分(Sa、Sb)のそれぞれ一つに投影する。
【0025】
第一の反射鏡セット(m1)は、傾いた一回反射鏡ユニット(R1)、二回反射鏡ユニット(R2)、及び傾いた三回反射鏡ユニット(R3)を含む。また、第二の反射鏡セット(m2)は、傾いた一回反射鏡ユニット(R4)、二回反射鏡ユニット(R5)、及び傾いた三回反射鏡ユニット(R6)を含む。
【0026】
第一及び第二の反射鏡セット(m1、m2)の各々の傾いた一回反射鏡ユニット(R1、R4)は、テレビジョンスクリーン(S1)と第一及び第二の結像レンズユニット(P4、P5)の一つの間に配置され、光軸(A)に対して120度の角度を形成し、第一及び第二の結像レンズユニット(P4、P5)の前記一つから第一及び第二の画像の部分のそれぞれの一つを受け取る。
【0027】
第一及び第二の反射鏡セット(m1、m2)の各々の二回反射鏡ユニット(R2、R5)は、関連する一回反射鏡ユニット(R1、R4)から離れて間隔を空けられ、ここで一回反射(R1、R4)鏡ユニットは、二回反射鏡ユニット(R2、R5)に関して光軸(A)に近接して配置される。第一及び第二の反射鏡セット(m1、m2)の各々の二回反射鏡ユニット(R2、R5)は、光軸(A)に対して平行に延び、テレビジョンスクリーン(S1)と交わり、関連する一回反射鏡ユニット(R1、R4)から第一及び第二の画像の部分のそれぞれの一つを受け取る。
【0028】
第一及び第二の反射鏡セット(m1、m2)の各々の三回反射(R3、R6)鏡ユニットは、テレビジョンスクリーン(S1)の第一及び第二の画像を与える部分(Sa、Sb)のそれぞれの一つから離れて間隔を空けられ、光軸(A)に対して60度の角度を形成し、関連する二回反射鏡ユニット(R2、R5)から第一及び第二の画像の部分のそれぞれ一つを受け取り、第一及び第二の画像の部分のそれぞれの一つを、テレビジョンスクリーン(S1)の第一及び第二の画像を与える部分(Sa、Sb)のそれぞれの一つに投影する。好適な実施例において、画像投影機(P0)は、第一及び第二の(m1、m2)反射鏡セットの三回反射鏡ユニット(R3、R6)の間で配置される。
【0029】
操作中に、源の光は、光源(PL)によって発生し、平行な光ビームを形成するために平凸レンズ(P11、P12)によって処理される。光ビームの上側及び下側の部分は、それぞれ、両凸レンズ(P15)に到達する前に、両凹レンズ(P13、P14)を通過する。その後、両凸レンズ(P15)からの光は、画像投影機(P0)の画像出力を形成するために、ビデオ表示デバイス(P2)の上側及び下側の部分を通過する。画像出力は、光電子変換を介してビデオ表示デバイス(P2)の表面に形成される光透過性の動的なビデオ画像に帰すると共に、光源(PL)と第一の共役関係を形成する焦点を有する、第一及び第二の結像レンズユニット(P4、P5)によって受け取られる。第一及び第二の結像レンズユニット(P4、P5)は、画像出力を分離するために連携し、それぞれ第一及び第二の反射鏡セット(m1、m2)に投影される反転した第一及び第二の画像の部分を形成する。特に、第一の画像の部分は、一回反射鏡ユニット(R1)によって受け取られ、二回反射鏡ユニット(R2)によって反射され、三回反射鏡ユニット(R3)へさらに反射され、テレビジョンスクリーン(S1)の第一の画像を与える部分(Sa)に最後に投影されることになる。光の発散によって、一回反射、二回反射及び三回反射鏡ユニット(R1、R2、R3)の反射する領域は、階段状に増加する。言いかえれば、三回反射鏡ユニット(R3)は、二回反射鏡ユニット(R2)よりも大きいのに対し、二回反射鏡ユニット(R2)は、一回反射鏡ユニット(R1)よりも大きい。同じ様式で、第二の画像の部分は、一回反射鏡ユニット(R4)によって受け取られ、二回反射鏡ユニット(R5)に反射され、三回反射鏡ユニット(R6)にさらに反射され、テレビジョンスクリーン(S1)の第二の画像を与える部分(Sb)に最後に投影されることになる。一回反射、二回反射及び三回反射鏡ユニット(R4、R5、R6)の反射する領域もまた、階段状に増加する、即ち三回反射鏡ユニット(R6)は、二回反射鏡ユニット(R5)よりも大きく、二回反射鏡ユニット(R5)は、一回反射鏡ユニット(R4)よりも大きい。テレビジョンスクリーン(S1)の焦点は、ビデオ表示デバイス(P2)と第二の共役関係を形成する。第一又は第二の結像レンズユニット(P4、P5)からテレビジョンスクリーン(S1)までの経路のどちらかで、光は、テレビジョンスクリーン(S1)の第一又は第二の画像を与える部分(Sa、Sb)に到達することで十分な円形の旋回を完了することになることに注意する。
【0030】
図7は、好適な実施例の背面映写テレビ受像機の画像を反射する経路を説明する概略図であり、ここで符号11及び21は、入射光を表示し、符号12及び22は、一回反射した光を表示し、符号13及び23は、二回反射した光を表示し、符号14及び24は、三回反射した光を表示する。画像を反射する経路の配置を考慮して、三回反射した光14、24は、入射光11及び21のそれぞれの一つと上下及び左右逆の関係を有することになる。
【0031】
第一及び第二の反射鏡セット(m1、m2)により、この発明の背面映写テレビ受像機の深さを、二回反射及び三回反射鏡ユニット(R2、R3、R5、R6)の隣接した端からテレビジョンスクリーン(S1)まで測定すると、第一及び第二の反射鏡セット(m1、m2)が取り付けられないときに要求されるものの約三分の一まで減少させることができる。図8は、この発明の背面映写テレビ受像機の深さが、第一及び第二の反射鏡セット(m1、m2)の使用と共にどのように減少するかを説明する。図8において、符号(N、K)は、第一及び第二の反射鏡セット(m1、m2)が取り付けられない条件において第一及び第二の画像の部分をテレビジョンスクリーン(S1)に投影するための仮想的な点光源を表示するのに対して、符号(F)は、第一及び第二の反射鏡セット(m1、m2)が取り付けられる条件において第一又は第二の画像の部分をテレビジョンスクリーン(S1)に投影するための理想化された点光源を表示する。テレビジョンスクリーン(S1)は、線LGに位置する。理想化された点光源(F)は、線LGの中心に配置される。線LM及びMFは、第一の反射鏡セット(m1)と機能的に等価な反射板を表す。線GH及びHFは、第二の反射鏡セット(m2)と機能的に等価な反射板を表す。このように、理想化された点光源(F)からの光は、線LGの線分LF又は線分FGのいずれかへの引き続く反射のために、線LM又は線GHのいずれかで線MF又は線HFへ反射される。点(F、G、H)及び点(F、G、K)によって形成される三角形の幾何学的配置は、点(F、L、M)及び点(F、L、N)によって形成される三角形のものと同一であるので、ここでは簡潔の目的で、三角形FGH及びFGKのみを議論することにする。
【0032】
三角形FGHは、30度の角∠GFH及び60度の角∠FHGを有する直角三角形である。三角形FGKもまた、60度の角∠GFK及び30度の角∠FKGを有する直角三角形である。点(H)と線LGとの間の距離は、(D3)である。テレビジョンスクリーン(S1)の高さに対する距離(D3)の比は、以下のとおりである。
【0033】
∠GFHが30度に等しいので、
tan∠GFH=GH/FG=tan30°=√3/3である。
【0034】
さらに、D3=GH及びLG=2FGであるので、D3/LG=GH/2FG=(√3/3)/2≒0.29である。
【0035】
言いかえれば、この発明の背面映写テレビ受像機の深さ(D3)は、テレビジョンスクリーン(S1)の高さの0.29倍よりも小さくはないべきである。図3に示す従来の背面映写テレビ受像機と比較して、AB=LGであるとき、距離(D1)に対する距離(D3)の比は、(√3/6)/(√3/4)即ち2/3である。このように、この発明の背面映写テレビ受像機の深さ(D3)は、前述した従来の背面映写テレビ受像機のもののたった2/3である。
【0036】
図5及び6をもう一度参照して、この発明の背面映写テレビ受像機で達成することができるより短い深さを除いて、画像投影機(P0)及び関連する光電子部品がテレビジョンスクリーン(S1)の底の端よりも低いレベルに位置せずに、代わりに第一及び第二の反射鏡セット(m1、m2)の三回反射鏡ユニット(R3、R6)間におけるテレビジョンスクリーン(S1)の背面側に位置することに注意する。従って、それゆえに、この発明の背面映写テレビ受像機の高さは、記述した従来の背面映写テレビ受像機のものと比較して減少する。
【0037】
ここで、絞り(P3)の効果を、図9を参照してより詳細に記載することにする。図9において、符号(P21)は、源の画像を表示する。結像レンズユニット(P4、P5)は、積み重ねられ、それぞれ、源の画像(P21)の上側及び下側の画像の部分を分離すると共に投影するために機能する。源の画像(P21)の反転した投影された画像(S01)は、結像レンズユニット(P4)を通じて形成され、ここで投影される光ビームは、上側に配向した斜辺(H1)及び結像レンズユニット(P4)の軸と一致する直辺(X1)をもつ直角三角形の形状にある断面を有する円錐の半分の形状をとる。源の画像(P21)の別の反転した投影された画像(S02)は、結像レンズユニット(P5)を通じて形成され、ここで投影された光ビームもまた、下側に配向した斜辺(H2)及び結像レンズユニット(P5)の軸と一致する直辺(X2)をもつ直角三角形の形態にある断面を有する円錐の半分の形状をとる。結像レンズユニット(P4、P5)の光軸が互いに平行であるので、伴う屈折又は反射の処理が無いとき、投影される画像(S01、S02)の各々は、源の画像(P21)の反転した形態のみではなく、源の画像(P21)の上部は、反転した投影された画像(S01、S02)の配置により、源の画像(P21)の底部に隣接することになる。さらに、結像レンズユニット(P4、P5)が広い視野角を有するので、斜辺(H1)及び直辺(X1)によって形成される映写角(α1)並びに斜辺(H2)及び直辺(X2)によって形成される映写角(α2)は、従って、反転した投影される画像(S01、S02)が部分的に重なり合うことになるように、広げられることになる。実際には、映写角(α1、α2)は、投影される画像が、結像するディスプレイ平面、即ちテレビジョンスクリーンの表示する範囲の外に届かないことになることを保証するために、30度より大きいべきではない。
【0038】
絞り(P3)は、結像レンズユニット(P4、P5)と源の画像(P21)との間に配置され、源の画像(P21)の軸に平行に配置される。絞り(P3)は、結果として生じる映写角(β1、β2)が30度よりもわずかに小さいように、結像レンズユニット(P4、P5)の垂直視野角を制限するために使用され、結果として生じる投影される画像(S11、S12)の間における重なり合いを最小限にし、画像を反射する経路の空間の要求を減少させ、結像レンズユニット(P4、P5)から投影される光ビームの間の干渉に帰するゴースト画像の形成を回避する。
【0039】
図10は、結像レンズユニット(P4、P5)と結像するディスプレイ平面即ちテレビジョンスクリーンとの間に配置される第一及び第二の反射鏡セット(m1、m2)によって、結合した画像出力(S13)がどのように形成されるかを説明する。結像レンズユニット(P4、P5)からの画像の部分の各々は、結合した画像出力(S13)が源の画像(P21)の拡大であると共に源の画像(P21)と位相において同一であるように、結像するディスプレイ平面に投影される前に、第一及び第二の反射鏡セット(m1、m2)のそれぞれの一つによって三回反射されることになる。
【0040】
図11Aは、第一又は第二の反射鏡セット(m1、m2)からの単一の画像の部分のコントラスト分布を説明する。図11Aにおける同心円(C1)は、投影の間にレンズ及び他の部品によって遮断される光ビームの周辺部分の結果である口径食の効果を説明するために、1から4までの範囲にわたる異なるコントラスト値の領域を表す。図11Bは、第一及び第二の反射鏡セット(m1、m2)からの結合した画像出力のコントラスト分布を説明する。図11Bにおける同心円の二つの群(C2、C3)は、第一及び第二の反射鏡セット(m1、m2)からの画像の部分を表す。結合した画像出力が形成されるとき、外側の同心円のより低いコントラスト値により、画像の部分の重なり合いは、結合した画像出力の品質に影響を及ぼし得る、結合した画像出力の隣接した部分間のコントラストにおける顕著な差に帰着しないことになる。
【0041】
テレビジョンスクリーンは、観察者とこの発明の背面映写テレビ受像機との間のインターフェースである。図12Aを参照して、好適な実施例のテレビジョンスクリーン(S1)は、テレビジョンスクリーン(S1)において第一及び第二の画像の部分を投影するための背面側に配置された上側及び下側の等価な仮想的な投影点41、43に関連する。テレビジョンスクリーン(S1)は、透明なアクリル樹脂材料で作られ、図14に最も良く示すような、同心の光ガイド突起(S15)で形成される後部側を有する。光ガイド突起(S15)の各々は、傾いた面(S151)をもつおおよそ鋸歯状の断面、及び傾いた面(S151)に関して光軸(A)から遠くに配置される横断面(S152)を有する(図12A参照)。光ガイド突起(S15)の隣接したものの横断面(S152)は、その間で0.1mmよりも小さい距離(DS)を形成する(図14参照)。光ガイド突起(S15)の隣接したものの傾いた面(S151)は、変動する勾配を有し、光ガイド突起(S15)の傾いた面(S151)の勾配は、光軸(A)に対して半径方向の外側へ向う方向で減少する。
【0042】
テレビジョンスクリーン(S1)の垂直断面図である、図12Aをもう一度参照して、それぞれ投影点41、43から投影する光線42、44は、テレビジョンスクリーン(S1)を通過する平行な光線45として屈折されることになる。図12Bは、テレビジョンスクリーン(S1)と機能的に等価であるホーン形状の面をもつレンズ(S10)を説明する。アクリル樹脂材料に本来存在する不純物は、垂直視角で所望の規制されない分散効果を与えることにする。
【0043】
テレビジョンスクリーン(S1)の水平断面図である、図13Aを参照して、テレビジョンスクリーン(S1)の光軸における仮想的な点光源51からの光線52は、テレビジョンスクリーン(S1)によって、規制された分散した光線53を形成するために、及びアクリル樹脂材料に本来存在する不純物によって、ホーン形状の面をもつレンズ(S10)を使用して達成することができるものに類似する様式で水平視角を広げるために規制されない分散した光線を形成するために、屈折されることになる(図13B参照)。テレビジョンスクリーン(S1)を、水平視角のさらなる増大のためにレンズ状の板と組み合わせて使用することができる。高い利得の特性及び従来のフレネルレンズのテレビジョンスクリーンで見い出されるホットスポットの除去は、テレビジョンスクリーン(S1)にもまた存在する。
【0044】
このように、本発明の背面映写テレビ受像機におけるテレビジョンスクリーン(S1)の効果は、より高い結像効率を達成するために、前述した従来のテレビジョンスクリーン(S2)のものと異なることを示してきた。
【0045】
図15は、本発明の代替の実施例で用いられる修飾された一回反射鏡ユニットを説明する概略図である。前の実施例とは違って、一回反射鏡ユニットの各々は、入射光用のレンズ(P41、P51)と射出光用のレンズ(P42、P52)との間に配置される三角形のプリズム(R11、R41)を含む。プリズム(R11、R41)の各々は、直角三角形として形作られ、入射光を受け取るための入力側、射出光の通過用の出力側、及び、射出光として供給するために入力側から出力側へ入射光を反射するための反射面として役立つ斜辺を有する。プリズム(R11、R41)の反射面における反射点(R10、R40)は、レンズ(P41、P42、P51、P52)のそれぞれの組みの停止位置と一致する。レンズ(P41、P42)及びレンズ(P51、P52)の軸は、それらの間に60度の角度(Θ1、Θ2)を形成する。レンズ(P42、P52)の各々を通る射出光は、それぞれの二回反射鏡ユニット(示してない)に直接提供される。この実施例の一回反射鏡ユニットの配置は、より短い画像を反射する経路に、及びこのようにして、前の実施例と比較してより小型な配置に、帰着する。
【0046】
本発明のさらに別の実施例において、テレビジョンスクリーンの第一及び第二の画像を与える部分は、光軸の対向する左及び右側に配置される。第一及び第二の結像レンズユニットは、光軸の対向する左及び右側に配置される。従って、第一及び第二の反射鏡セットの各々における三つの鏡ユニットの配向は、第一及び第二の結像レンズユニットからの第一及び第二の画像の部分を、適切に、上述したものと類似する様式でテレビジョンスクリーンの第一及び第二の画像を与える部分のそれぞれの一つに投影することができるように調節される。
【0047】
要約すると、この発明における第一及び第二の反射鏡セットの存在は、背面映写テレビ受像機の深さを三分の一まで減少させることができる。加えて、この発明における画像投影機が、先行技術に要求されるようなテレビジョンスクリーンより下に配置される代わりに、テレビジョンスクリーンの軸と整列するので、背面映写テレビ受像機の高さもまた、テレビ受像機の全体的な美的な魅力を改善するために減少させる。
【0048】
本発明を、最も実際的で好適な実施例と考えられるものと関連して記載してきたが、この発明が開示した実施例に限定されず、最も広い解釈の主旨及び範囲内に含まれる様々な配置にわたることが、全てのこのような修飾及び等価な配置を包含するために、意図されることは、理解される。
【0049】
【発明の効果】
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の背面映写テレビ受像機を説明する概略図である。
【図2】図1の従来の背面映写テレビ受像機の二つの画像を反射する経路を説明する概略図である。
【図3】理想的な最小の深さの条件下における図1の従来の背面映写テレビ受像機を説明する。
【図4A】図1の従来の背面映写テレビ受像機のテレビジョンスクリーンの断面図である。
【図4B】図4Aの従来のテレビジョンスクリーンと機能的に等価な平凸レンズの断面図である。
【図5】本発明による背面映写テレビ受像機の好適な実施例を説明する概略図である。
【図6】好適な実施例の断片的に組み立てた透視図である。
【図7】好適な実施例の背面映写テレビ受像機の画像を反射する経路を説明する概略図である。
【図8】理想的な最小の深さの条件下で好適な実施例の背面映写テレビ受像機を説明する。
【図9】本発明の好適な実施例における絞りの効果を説明する概略図である。
【図10】本発明の好適な実施例において画像がどのように投影されるかを説明する概略図である。
【図11A】本発明の好適な実施例における単一の画像の部分の、コントラストの分布を示す。
【図11B】本発明の好適な実施例における結合した画像出力のコントラストの分布を示す。
【図12A】好適な実施例のテレビジョンスクリーンの垂直断面図である。
【図12B】図12Aのテレビジョンスクリーンと機能的に等価なレンズの垂直断面図である。
【図13A】好適な実施例のテレビジョンスクリーンの水平断面図である。
【図13B】図13Aのテレビジョンスクリーンと機能的に等価なレンズの水平断面図である。
【図14】好適な実施例のテレビジョンスクリーンの部分的に破断図の透視図である。
【図15】本発明の代替の実施例において用いられる修飾した一回反射鏡ユニットを説明する概略図である。
【符号の説明】
41、43 投影点
51、61 点光源
A 光軸
H1、H2 斜辺
m1、m2 反射鏡セット
P0、PJ 画像投影機
P2 ビデオ表示デバイス
P3 絞り
P4、P5 結像レンズユニット
P11、P12、P13、P14、P15、P41、P42、P51、P52、S10、S20 レンズ
PL 光源
R1、R4、R7 一回反射鏡ユニット
R2、R5、R8 二回反射鏡ユニット
R3、R6 三回反射鏡ユニット
R10、R40 反射点
R11、R41 プリズム
S1、S2 テレビジョンスクリーン
S15、S25 光ガイド突起
S151 傾いた面
S152 横断面
Sa、Sb 画像を与える部分
X1、X2 直辺
【発明の属する技術分野】
本発明は、テレビ受像機に、より詳しくは、大きさにおいて比較的小さい背面映写テレビ受像機に関する。
【0002】
【従来の技術】
図1を参照して、従来の背面映写テレビ受像機が、テレビジョンスクリーン(S2)、一回反射鏡ユニット(R7)、二回反射鏡ユニット(R8)及び単一の光ビーム画像投影機(PJ)を含むことを示す。画像投影機(PJ)は、一般に、光源、コンデンサーレンズセット、ビデオ表示デバイス、及び結像レンズユニットを含む。使用において、一回反射鏡ユニット(R7)は、画像投影機(PJ)からの画像出力を受け取り、二回反射鏡ユニット(R8)に同じものを反射する。次に、二回反射鏡ユニット(R8)は、画像出力を、画像ディスプレイ用のテレビジョンスクリーン(S2)に投影する。
【0003】
図2は、従来の背面映写テレビ受像機の二つの画像を反射する経路を説明する概略図であり、ここで符号31は、入射光を表示し、符号32は、一回反射した光を表示し、符号33は、二回反射した光を表示する。各反射が、源の画像に関して生じる画像の位相を反転させるので、一回反射した光32の位相は、入射光31のものの反対であるのに対して、二回反射した光33の位相は、一回反射した光32のものの反対であり、このように入射光31のものと同一である。
【0004】
一回反射及び二回反射鏡ユニット(R7、R8)により、従来の背面映写テレビ受像機の深さは、一回反射及び二回反射鏡ユニット(R7、R8)を取り付けないときに要求されるものの約二分の一まで減少させることができる。図3は、従来の背面映写テレビ受像機の深さを、一回反射及び二回反射鏡ユニット(R7、R8)の使用でどのように減少させるかを説明する。図3において、符号(E)は、一回反射及び二回反射鏡ユニット(R7、R8)を取り付けない条件において、テレビジョンスクリーン(S2)へ画像出力を投影するための仮想的な点光源を表示するのに対して、符号(B)は、一回反射及び二回反射鏡ユニット(R7、R8)を取り付ける条件において、テレビジョンスクリーン(S2)へ画像出力を投影するための理想化された点光源を表示する。テレビジョンスクリーン(S2)は、線ABに位置する。従来の背面映写テレビ受像機においては、理想化された点光源(B)及び一回反射鏡ユニット(R7)を、同じ投影源であると考えることができる。二回反射鏡ユニット(R8)と機能的に等価な反射板は、線ACに位置する。
【0005】
理論的には、最適な画像の投影のために、点(A、B、E)によって形成される三角形は、正三角形であるべきである。角∠AEBが60度よりも大きいとすれば、画像出力の部分は、テレビジョンスクリーン(S2)の領域の外に届くことになる。実際には、角∠AEBは、60度よりもわずかに小さいように選ばれる。しかしながら、角∠AEBが、60度よりもはるかに小さいとすれば、テレビジョンスクリーン(S2)の領域は、アンダーが利用されることになる。図3に示すように、点(C)及び線ABの間の距離は、D1であるのに対し、点(E)及び線AB間の距離は、D2である。線ACが、三角形ABEを二つの等しい部分に分割するとき、テレビジョンスクリーンの高さ(S2)に対する距離(D1)の比は、以下のとおりである。
【0006】
角∠BACは、30度に等しいので、
cos∠BAC=cos30=AC/AB=√3/2
である。
【0007】
さらに、D2=AC及びD1=1/2D2であるので、D1/AB=1/2AC/AB=1/2・√3/2≒0.43である。
【0008】
言いかえれば、従来の背面映写テレビ受像機の深さ(D2)は、最適な画像投影用のテレビジョンスクリーンの高さ(S2)の0.43倍よりも小さくはないべきである。
【0009】
図1をもう一度参照すると、原則として、テレビジョンスクリーン(S2)の設計は、改善された分解能、光度の均一分布、広い視角、及び高い利得のような様々な要因を考慮に入れるべきである。図4Aは、従来のテレビジョンスクリーン(S2)の断面図である。図4Aにおいて、符号61は、テレビジョンスクリーン(S2)の焦点における仮想的な点光源を表示する。テレビジョンスクリーン(S2)は、仮想的な点光源61から放射する光ビーム62を平行な光ビーム63へ、平凸レンズS20(図4B参照)の使用で達成することができるものと類似する様式で、屈折させる、平面タイプのフレネルレンズである。テレビジョンスクリーン(S2)は、透明なアクリル樹脂材料で作られ、同心の光ガイド突起(S25)で形成される表面を有し、その各々は、傾いた面をもつおおよそ鋸歯状の断面、及びその傾いた面に関してテレビジョンスクリーン(S2)の光軸に接近して配置される横断面を有する。光ガイド突起(S25)の隣接したものの傾いた面は、変動する勾配を有し、光ガイド突起(S25)の傾いた面の勾配は、光軸に対して半径方向の外側へ向う方向で増加する。前述のテレビジョンスクリーン(S2)は、5.5倍と同じくらい高い利得を有し得ると共に、光度の一様でない分布から結果として生じるホットスポットを除去することができる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
図1から明らかなように、従来の背面映写テレビ受像機の構造は、比較的単純であるが、一回反射及び二回反射鏡ユニット(R7、R8)の配置は、画像投影機(PJ)の位置を、テレビジョンスクリーン(S2)のボトムエッジよりも低いレベルに指定し、それはテレビ受像機の全体の高さにおける対応する増加に帰着する。テレビジョンスクリーン(S2)より下における追加の空間の要求は、画像投影機(PJ)の大きさ又は付随する電子部品と関係せず、主として画像の投影に関する二つの画像を反射する経路の使用に帰することに注意する。従って、従来の背面映写テレビ受像機において、全ての電子及び光学部品は、おおよそテレビジョンスクリーン(S2)より下に位置する。
【0011】
空間の利用は、現今では非常に重要な考慮である。このように、先行技術と比較して大きさにおいてはるかに小さい背面映写テレビ受像機に対する要望が常にある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
従って、本発明の主な目的は、比較的小さな背面映写テレビ受像機を提供することである。
【0013】
従って、この発明の背面映写テレビジョンは、テレビジョンスクリーン、画像投影機、第一及び第二の結像レンズユニット、並びに、第一及び第二の反射鏡セットを含む。
【0014】
テレビジョンスクリーンは、光軸、並びに、光軸の対向する側に配置される第一及び第二の画像を与える部分を有する。
【0015】
画像投影機は、テレビジョンスクリーンの背面側に配置され、光軸に整列し、画像出力を発生させる。
【0016】
第一及び第二の結像レンズユニットは、光軸の対向する側において画像投影機とテレビジョンスクリーンとの間に配置され、画像投影機の画像出力を第一及び第二の画像の部分に分離するために連携する。
【0017】
第一及び第二の反射鏡セットは、光軸の対向する側におけるテレビジョンスクリーンの背面側に配置される。第一及び第二の反射鏡セットの各々は、第一及び第二の結像レンズユニットから第一及び第二の画像の部分のそれぞれ一つを受け取り、第一及び第二の画像の部分のそれぞれの一つを、テレビジョンスクリーンの第一及び第二の画像を与える部分のそれぞれの一つへ投影する。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明の他の特徴及び利点は、添付する図面を参照して、次の好適な実施例の詳細な説明において明白になると思われる。
【0019】
図5及び6を参照して、本発明による背面映写テレビ受像機の好適な実施例が、テレビジョンスクリーン(S1)、画像投影機(P0)、第一及び第二の結像レンズユニット(P4、P5)、絞り(P3)、並びに第一及び第二の反射鏡セット(m1、m2)を含むことを示す。
【0020】
テレビジョンスクリーン(S1)は、光軸(A)並びに、光軸(A)の対向する上側及び下側に配置される第一及び第二の画像を与える部分(Sa、Sb)を有する。テレビジョンスクリーン(S1)は、画像ディスプレイの、利得の、及び視角を広げる機能を提供する。
【0021】
画像投影機(P0)は、テレビジョンスクリーン(S1)の背面側に配置され、光軸(A)と整列され、画像出力を発生させる。画像投影機(P0)は、光源モジュール及び光源モジュールの出力側に配置されるビデオ表示デバイス(P2)を含む。光源モジュールは、光源(PL)、及び、光源(PL)とビデオ表示デバイス(P2)との間に配置されるコンデンサーレンズセットを含む。コンデンサーレンズセットは、レンズ(P11、P12、P13、P14、P15)を含む。ビデオ表示デバイス(P2)は、この実施例においては、三原色の複合の結像が可能である既知の透明な液晶表示(LCD)デバイスである。代わりに、ビデオ表示デバイス(P2)を、引き続きX−キューブを介して複合される三原色における画像を発生させるための三つの液晶表示(LCD)デバイスを使用して、又は、回転式のカラーディスクを伴う反射ディジタル光過程(DLP)を使用して、実現してもよい。
【0022】
第一及び第二の結像レンズユニット(P4、P5)は、光軸(A)の対向する上側及び下側における画像投影機(P0)とテレビジョンスクリーン(S1)との間に配置され、画像投影機(P0)の画像出力を第一及び第二の画像の部分に分離するために連携する。好適な実施例において、第一及び第二の結像レンズユニット(P4、P5)の各々は、凸レンズのものと等価なレンズ全体の屈折率を有する、二十個の凸及び凹レンズに対する二つ一組みを実際に含む。単一の凸レンズは、視野の湾曲、分散及び球面収差のような固有の光学的な欠陥を有するので、異なる屈折率及び分散を有する一組みの凸及び凹レンズの使用は、画像の歪みを最小限にするための固有の光学的な欠陥の相殺に帰着し得る。第一及び第二の結像レンズユニット(P4、P5)は、画像投影機(P0)の画像出力を第一及び第二の画像の部分に分離するために上下に積み重ねられる。
【0023】
絞り(P3)は、ゴースト画像の形成に至り得る第一及び第二の画像の部分の間における干渉を最小限にするために、画像投影機(P0)と第一及び第二の結像レンズユニット(P4、P5)との間における光軸(A)に配置される。
【0024】
第一及び第二の反射鏡セット(m1、m2)は、光軸(A)の対向する上側及び下側でテレビジョンスクリーン(S1)の背面側に配置される。第一及び第二の反射鏡セット(m1、m2)の各々は、第一及び第二の結像レンズユニット(P4、P5)から第一及び第二の画像の部分のそれぞれの一つを受け取り、第一及び第二の画像の部分のそれぞれ一つを、テレビジョンスクリーン(S1)の第一及び第二の画像を与える部分(Sa、Sb)のそれぞれ一つに投影する。
【0025】
第一の反射鏡セット(m1)は、傾いた一回反射鏡ユニット(R1)、二回反射鏡ユニット(R2)、及び傾いた三回反射鏡ユニット(R3)を含む。また、第二の反射鏡セット(m2)は、傾いた一回反射鏡ユニット(R4)、二回反射鏡ユニット(R5)、及び傾いた三回反射鏡ユニット(R6)を含む。
【0026】
第一及び第二の反射鏡セット(m1、m2)の各々の傾いた一回反射鏡ユニット(R1、R4)は、テレビジョンスクリーン(S1)と第一及び第二の結像レンズユニット(P4、P5)の一つの間に配置され、光軸(A)に対して120度の角度を形成し、第一及び第二の結像レンズユニット(P4、P5)の前記一つから第一及び第二の画像の部分のそれぞれの一つを受け取る。
【0027】
第一及び第二の反射鏡セット(m1、m2)の各々の二回反射鏡ユニット(R2、R5)は、関連する一回反射鏡ユニット(R1、R4)から離れて間隔を空けられ、ここで一回反射(R1、R4)鏡ユニットは、二回反射鏡ユニット(R2、R5)に関して光軸(A)に近接して配置される。第一及び第二の反射鏡セット(m1、m2)の各々の二回反射鏡ユニット(R2、R5)は、光軸(A)に対して平行に延び、テレビジョンスクリーン(S1)と交わり、関連する一回反射鏡ユニット(R1、R4)から第一及び第二の画像の部分のそれぞれの一つを受け取る。
【0028】
第一及び第二の反射鏡セット(m1、m2)の各々の三回反射(R3、R6)鏡ユニットは、テレビジョンスクリーン(S1)の第一及び第二の画像を与える部分(Sa、Sb)のそれぞれの一つから離れて間隔を空けられ、光軸(A)に対して60度の角度を形成し、関連する二回反射鏡ユニット(R2、R5)から第一及び第二の画像の部分のそれぞれ一つを受け取り、第一及び第二の画像の部分のそれぞれの一つを、テレビジョンスクリーン(S1)の第一及び第二の画像を与える部分(Sa、Sb)のそれぞれの一つに投影する。好適な実施例において、画像投影機(P0)は、第一及び第二の(m1、m2)反射鏡セットの三回反射鏡ユニット(R3、R6)の間で配置される。
【0029】
操作中に、源の光は、光源(PL)によって発生し、平行な光ビームを形成するために平凸レンズ(P11、P12)によって処理される。光ビームの上側及び下側の部分は、それぞれ、両凸レンズ(P15)に到達する前に、両凹レンズ(P13、P14)を通過する。その後、両凸レンズ(P15)からの光は、画像投影機(P0)の画像出力を形成するために、ビデオ表示デバイス(P2)の上側及び下側の部分を通過する。画像出力は、光電子変換を介してビデオ表示デバイス(P2)の表面に形成される光透過性の動的なビデオ画像に帰すると共に、光源(PL)と第一の共役関係を形成する焦点を有する、第一及び第二の結像レンズユニット(P4、P5)によって受け取られる。第一及び第二の結像レンズユニット(P4、P5)は、画像出力を分離するために連携し、それぞれ第一及び第二の反射鏡セット(m1、m2)に投影される反転した第一及び第二の画像の部分を形成する。特に、第一の画像の部分は、一回反射鏡ユニット(R1)によって受け取られ、二回反射鏡ユニット(R2)によって反射され、三回反射鏡ユニット(R3)へさらに反射され、テレビジョンスクリーン(S1)の第一の画像を与える部分(Sa)に最後に投影されることになる。光の発散によって、一回反射、二回反射及び三回反射鏡ユニット(R1、R2、R3)の反射する領域は、階段状に増加する。言いかえれば、三回反射鏡ユニット(R3)は、二回反射鏡ユニット(R2)よりも大きいのに対し、二回反射鏡ユニット(R2)は、一回反射鏡ユニット(R1)よりも大きい。同じ様式で、第二の画像の部分は、一回反射鏡ユニット(R4)によって受け取られ、二回反射鏡ユニット(R5)に反射され、三回反射鏡ユニット(R6)にさらに反射され、テレビジョンスクリーン(S1)の第二の画像を与える部分(Sb)に最後に投影されることになる。一回反射、二回反射及び三回反射鏡ユニット(R4、R5、R6)の反射する領域もまた、階段状に増加する、即ち三回反射鏡ユニット(R6)は、二回反射鏡ユニット(R5)よりも大きく、二回反射鏡ユニット(R5)は、一回反射鏡ユニット(R4)よりも大きい。テレビジョンスクリーン(S1)の焦点は、ビデオ表示デバイス(P2)と第二の共役関係を形成する。第一又は第二の結像レンズユニット(P4、P5)からテレビジョンスクリーン(S1)までの経路のどちらかで、光は、テレビジョンスクリーン(S1)の第一又は第二の画像を与える部分(Sa、Sb)に到達することで十分な円形の旋回を完了することになることに注意する。
【0030】
図7は、好適な実施例の背面映写テレビ受像機の画像を反射する経路を説明する概略図であり、ここで符号11及び21は、入射光を表示し、符号12及び22は、一回反射した光を表示し、符号13及び23は、二回反射した光を表示し、符号14及び24は、三回反射した光を表示する。画像を反射する経路の配置を考慮して、三回反射した光14、24は、入射光11及び21のそれぞれの一つと上下及び左右逆の関係を有することになる。
【0031】
第一及び第二の反射鏡セット(m1、m2)により、この発明の背面映写テレビ受像機の深さを、二回反射及び三回反射鏡ユニット(R2、R3、R5、R6)の隣接した端からテレビジョンスクリーン(S1)まで測定すると、第一及び第二の反射鏡セット(m1、m2)が取り付けられないときに要求されるものの約三分の一まで減少させることができる。図8は、この発明の背面映写テレビ受像機の深さが、第一及び第二の反射鏡セット(m1、m2)の使用と共にどのように減少するかを説明する。図8において、符号(N、K)は、第一及び第二の反射鏡セット(m1、m2)が取り付けられない条件において第一及び第二の画像の部分をテレビジョンスクリーン(S1)に投影するための仮想的な点光源を表示するのに対して、符号(F)は、第一及び第二の反射鏡セット(m1、m2)が取り付けられる条件において第一又は第二の画像の部分をテレビジョンスクリーン(S1)に投影するための理想化された点光源を表示する。テレビジョンスクリーン(S1)は、線LGに位置する。理想化された点光源(F)は、線LGの中心に配置される。線LM及びMFは、第一の反射鏡セット(m1)と機能的に等価な反射板を表す。線GH及びHFは、第二の反射鏡セット(m2)と機能的に等価な反射板を表す。このように、理想化された点光源(F)からの光は、線LGの線分LF又は線分FGのいずれかへの引き続く反射のために、線LM又は線GHのいずれかで線MF又は線HFへ反射される。点(F、G、H)及び点(F、G、K)によって形成される三角形の幾何学的配置は、点(F、L、M)及び点(F、L、N)によって形成される三角形のものと同一であるので、ここでは簡潔の目的で、三角形FGH及びFGKのみを議論することにする。
【0032】
三角形FGHは、30度の角∠GFH及び60度の角∠FHGを有する直角三角形である。三角形FGKもまた、60度の角∠GFK及び30度の角∠FKGを有する直角三角形である。点(H)と線LGとの間の距離は、(D3)である。テレビジョンスクリーン(S1)の高さに対する距離(D3)の比は、以下のとおりである。
【0033】
∠GFHが30度に等しいので、
tan∠GFH=GH/FG=tan30°=√3/3である。
【0034】
さらに、D3=GH及びLG=2FGであるので、D3/LG=GH/2FG=(√3/3)/2≒0.29である。
【0035】
言いかえれば、この発明の背面映写テレビ受像機の深さ(D3)は、テレビジョンスクリーン(S1)の高さの0.29倍よりも小さくはないべきである。図3に示す従来の背面映写テレビ受像機と比較して、AB=LGであるとき、距離(D1)に対する距離(D3)の比は、(√3/6)/(√3/4)即ち2/3である。このように、この発明の背面映写テレビ受像機の深さ(D3)は、前述した従来の背面映写テレビ受像機のもののたった2/3である。
【0036】
図5及び6をもう一度参照して、この発明の背面映写テレビ受像機で達成することができるより短い深さを除いて、画像投影機(P0)及び関連する光電子部品がテレビジョンスクリーン(S1)の底の端よりも低いレベルに位置せずに、代わりに第一及び第二の反射鏡セット(m1、m2)の三回反射鏡ユニット(R3、R6)間におけるテレビジョンスクリーン(S1)の背面側に位置することに注意する。従って、それゆえに、この発明の背面映写テレビ受像機の高さは、記述した従来の背面映写テレビ受像機のものと比較して減少する。
【0037】
ここで、絞り(P3)の効果を、図9を参照してより詳細に記載することにする。図9において、符号(P21)は、源の画像を表示する。結像レンズユニット(P4、P5)は、積み重ねられ、それぞれ、源の画像(P21)の上側及び下側の画像の部分を分離すると共に投影するために機能する。源の画像(P21)の反転した投影された画像(S01)は、結像レンズユニット(P4)を通じて形成され、ここで投影される光ビームは、上側に配向した斜辺(H1)及び結像レンズユニット(P4)の軸と一致する直辺(X1)をもつ直角三角形の形状にある断面を有する円錐の半分の形状をとる。源の画像(P21)の別の反転した投影された画像(S02)は、結像レンズユニット(P5)を通じて形成され、ここで投影された光ビームもまた、下側に配向した斜辺(H2)及び結像レンズユニット(P5)の軸と一致する直辺(X2)をもつ直角三角形の形態にある断面を有する円錐の半分の形状をとる。結像レンズユニット(P4、P5)の光軸が互いに平行であるので、伴う屈折又は反射の処理が無いとき、投影される画像(S01、S02)の各々は、源の画像(P21)の反転した形態のみではなく、源の画像(P21)の上部は、反転した投影された画像(S01、S02)の配置により、源の画像(P21)の底部に隣接することになる。さらに、結像レンズユニット(P4、P5)が広い視野角を有するので、斜辺(H1)及び直辺(X1)によって形成される映写角(α1)並びに斜辺(H2)及び直辺(X2)によって形成される映写角(α2)は、従って、反転した投影される画像(S01、S02)が部分的に重なり合うことになるように、広げられることになる。実際には、映写角(α1、α2)は、投影される画像が、結像するディスプレイ平面、即ちテレビジョンスクリーンの表示する範囲の外に届かないことになることを保証するために、30度より大きいべきではない。
【0038】
絞り(P3)は、結像レンズユニット(P4、P5)と源の画像(P21)との間に配置され、源の画像(P21)の軸に平行に配置される。絞り(P3)は、結果として生じる映写角(β1、β2)が30度よりもわずかに小さいように、結像レンズユニット(P4、P5)の垂直視野角を制限するために使用され、結果として生じる投影される画像(S11、S12)の間における重なり合いを最小限にし、画像を反射する経路の空間の要求を減少させ、結像レンズユニット(P4、P5)から投影される光ビームの間の干渉に帰するゴースト画像の形成を回避する。
【0039】
図10は、結像レンズユニット(P4、P5)と結像するディスプレイ平面即ちテレビジョンスクリーンとの間に配置される第一及び第二の反射鏡セット(m1、m2)によって、結合した画像出力(S13)がどのように形成されるかを説明する。結像レンズユニット(P4、P5)からの画像の部分の各々は、結合した画像出力(S13)が源の画像(P21)の拡大であると共に源の画像(P21)と位相において同一であるように、結像するディスプレイ平面に投影される前に、第一及び第二の反射鏡セット(m1、m2)のそれぞれの一つによって三回反射されることになる。
【0040】
図11Aは、第一又は第二の反射鏡セット(m1、m2)からの単一の画像の部分のコントラスト分布を説明する。図11Aにおける同心円(C1)は、投影の間にレンズ及び他の部品によって遮断される光ビームの周辺部分の結果である口径食の効果を説明するために、1から4までの範囲にわたる異なるコントラスト値の領域を表す。図11Bは、第一及び第二の反射鏡セット(m1、m2)からの結合した画像出力のコントラスト分布を説明する。図11Bにおける同心円の二つの群(C2、C3)は、第一及び第二の反射鏡セット(m1、m2)からの画像の部分を表す。結合した画像出力が形成されるとき、外側の同心円のより低いコントラスト値により、画像の部分の重なり合いは、結合した画像出力の品質に影響を及ぼし得る、結合した画像出力の隣接した部分間のコントラストにおける顕著な差に帰着しないことになる。
【0041】
テレビジョンスクリーンは、観察者とこの発明の背面映写テレビ受像機との間のインターフェースである。図12Aを参照して、好適な実施例のテレビジョンスクリーン(S1)は、テレビジョンスクリーン(S1)において第一及び第二の画像の部分を投影するための背面側に配置された上側及び下側の等価な仮想的な投影点41、43に関連する。テレビジョンスクリーン(S1)は、透明なアクリル樹脂材料で作られ、図14に最も良く示すような、同心の光ガイド突起(S15)で形成される後部側を有する。光ガイド突起(S15)の各々は、傾いた面(S151)をもつおおよそ鋸歯状の断面、及び傾いた面(S151)に関して光軸(A)から遠くに配置される横断面(S152)を有する(図12A参照)。光ガイド突起(S15)の隣接したものの横断面(S152)は、その間で0.1mmよりも小さい距離(DS)を形成する(図14参照)。光ガイド突起(S15)の隣接したものの傾いた面(S151)は、変動する勾配を有し、光ガイド突起(S15)の傾いた面(S151)の勾配は、光軸(A)に対して半径方向の外側へ向う方向で減少する。
【0042】
テレビジョンスクリーン(S1)の垂直断面図である、図12Aをもう一度参照して、それぞれ投影点41、43から投影する光線42、44は、テレビジョンスクリーン(S1)を通過する平行な光線45として屈折されることになる。図12Bは、テレビジョンスクリーン(S1)と機能的に等価であるホーン形状の面をもつレンズ(S10)を説明する。アクリル樹脂材料に本来存在する不純物は、垂直視角で所望の規制されない分散効果を与えることにする。
【0043】
テレビジョンスクリーン(S1)の水平断面図である、図13Aを参照して、テレビジョンスクリーン(S1)の光軸における仮想的な点光源51からの光線52は、テレビジョンスクリーン(S1)によって、規制された分散した光線53を形成するために、及びアクリル樹脂材料に本来存在する不純物によって、ホーン形状の面をもつレンズ(S10)を使用して達成することができるものに類似する様式で水平視角を広げるために規制されない分散した光線を形成するために、屈折されることになる(図13B参照)。テレビジョンスクリーン(S1)を、水平視角のさらなる増大のためにレンズ状の板と組み合わせて使用することができる。高い利得の特性及び従来のフレネルレンズのテレビジョンスクリーンで見い出されるホットスポットの除去は、テレビジョンスクリーン(S1)にもまた存在する。
【0044】
このように、本発明の背面映写テレビ受像機におけるテレビジョンスクリーン(S1)の効果は、より高い結像効率を達成するために、前述した従来のテレビジョンスクリーン(S2)のものと異なることを示してきた。
【0045】
図15は、本発明の代替の実施例で用いられる修飾された一回反射鏡ユニットを説明する概略図である。前の実施例とは違って、一回反射鏡ユニットの各々は、入射光用のレンズ(P41、P51)と射出光用のレンズ(P42、P52)との間に配置される三角形のプリズム(R11、R41)を含む。プリズム(R11、R41)の各々は、直角三角形として形作られ、入射光を受け取るための入力側、射出光の通過用の出力側、及び、射出光として供給するために入力側から出力側へ入射光を反射するための反射面として役立つ斜辺を有する。プリズム(R11、R41)の反射面における反射点(R10、R40)は、レンズ(P41、P42、P51、P52)のそれぞれの組みの停止位置と一致する。レンズ(P41、P42)及びレンズ(P51、P52)の軸は、それらの間に60度の角度(Θ1、Θ2)を形成する。レンズ(P42、P52)の各々を通る射出光は、それぞれの二回反射鏡ユニット(示してない)に直接提供される。この実施例の一回反射鏡ユニットの配置は、より短い画像を反射する経路に、及びこのようにして、前の実施例と比較してより小型な配置に、帰着する。
【0046】
本発明のさらに別の実施例において、テレビジョンスクリーンの第一及び第二の画像を与える部分は、光軸の対向する左及び右側に配置される。第一及び第二の結像レンズユニットは、光軸の対向する左及び右側に配置される。従って、第一及び第二の反射鏡セットの各々における三つの鏡ユニットの配向は、第一及び第二の結像レンズユニットからの第一及び第二の画像の部分を、適切に、上述したものと類似する様式でテレビジョンスクリーンの第一及び第二の画像を与える部分のそれぞれの一つに投影することができるように調節される。
【0047】
要約すると、この発明における第一及び第二の反射鏡セットの存在は、背面映写テレビ受像機の深さを三分の一まで減少させることができる。加えて、この発明における画像投影機が、先行技術に要求されるようなテレビジョンスクリーンより下に配置される代わりに、テレビジョンスクリーンの軸と整列するので、背面映写テレビ受像機の高さもまた、テレビ受像機の全体的な美的な魅力を改善するために減少させる。
【0048】
本発明を、最も実際的で好適な実施例と考えられるものと関連して記載してきたが、この発明が開示した実施例に限定されず、最も広い解釈の主旨及び範囲内に含まれる様々な配置にわたることが、全てのこのような修飾及び等価な配置を包含するために、意図されることは、理解される。
【0049】
【発明の効果】
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の背面映写テレビ受像機を説明する概略図である。
【図2】図1の従来の背面映写テレビ受像機の二つの画像を反射する経路を説明する概略図である。
【図3】理想的な最小の深さの条件下における図1の従来の背面映写テレビ受像機を説明する。
【図4A】図1の従来の背面映写テレビ受像機のテレビジョンスクリーンの断面図である。
【図4B】図4Aの従来のテレビジョンスクリーンと機能的に等価な平凸レンズの断面図である。
【図5】本発明による背面映写テレビ受像機の好適な実施例を説明する概略図である。
【図6】好適な実施例の断片的に組み立てた透視図である。
【図7】好適な実施例の背面映写テレビ受像機の画像を反射する経路を説明する概略図である。
【図8】理想的な最小の深さの条件下で好適な実施例の背面映写テレビ受像機を説明する。
【図9】本発明の好適な実施例における絞りの効果を説明する概略図である。
【図10】本発明の好適な実施例において画像がどのように投影されるかを説明する概略図である。
【図11A】本発明の好適な実施例における単一の画像の部分の、コントラストの分布を示す。
【図11B】本発明の好適な実施例における結合した画像出力のコントラストの分布を示す。
【図12A】好適な実施例のテレビジョンスクリーンの垂直断面図である。
【図12B】図12Aのテレビジョンスクリーンと機能的に等価なレンズの垂直断面図である。
【図13A】好適な実施例のテレビジョンスクリーンの水平断面図である。
【図13B】図13Aのテレビジョンスクリーンと機能的に等価なレンズの水平断面図である。
【図14】好適な実施例のテレビジョンスクリーンの部分的に破断図の透視図である。
【図15】本発明の代替の実施例において用いられる修飾した一回反射鏡ユニットを説明する概略図である。
【符号の説明】
41、43 投影点
51、61 点光源
A 光軸
H1、H2 斜辺
m1、m2 反射鏡セット
P0、PJ 画像投影機
P2 ビデオ表示デバイス
P3 絞り
P4、P5 結像レンズユニット
P11、P12、P13、P14、P15、P41、P42、P51、P52、S10、S20 レンズ
PL 光源
R1、R4、R7 一回反射鏡ユニット
R2、R5、R8 二回反射鏡ユニット
R3、R6 三回反射鏡ユニット
R10、R40 反射点
R11、R41 プリズム
S1、S2 テレビジョンスクリーン
S15、S25 光ガイド突起
S151 傾いた面
S152 横断面
Sa、Sb 画像を与える部分
X1、X2 直辺
Claims (10)
- 光軸並びに前記光軸の対向する側に配置される第一及び第二の画像を与える部分を有するテレビジョンスクリーン、
前記テレビジョンスクリーンの背面側に配置され、前記光軸と整列され、画像出力を発生させる、画像投影機、
前記光軸の対向する側において前記画像投影機及び前記テレビジョンスクリーンの間に配置され、前記画像投影機の前記画像出力を第一及び第二の画像の部分に分離するように連携する、第一及び第二の結像レンズユニット、
前記光軸の対向する側において前記テレビジョンスクリーンの背面側へ配置される第一及び第二の反射鏡セット、を含み、
前記第一及び第二の反射鏡セットの各々は、前記第一及び第二の結像レンズユニットから前記第一及び第二の画像の部分のそれぞれの一つを受け取り、前記第一及び第二の画像の部分のそれぞれの一つを、前記テレビジョンスクリーンの前記第一及び第二の画像を与える部分のそれぞれの一つに投影する、背面映写テレビ受像機。 - 前記第一及び第二の反射鏡セットの各々は、
前記テレビジョンスクリーンと前記第一及び第二の結像レンズユニットの一つとの間で配置され、前記第一及び第二の結像レンズユニットの一つから前記第一及び第二の画像の部分のそれぞれの一つを受け取る、傾いた一回反射鏡ユニット、
前記一回反射鏡ユニットから離れて間隔を空けられ、前記一回反射鏡ユニットから前記第一及び第二の画像の部分のそれぞれの一つを受け取る、二回反射鏡ユニット、
前記テレビジョンスクリーンの前記第一及び第二の画像を与える部分のそれぞれの一つから離れて間隔を空けられる、傾いた三回反射鏡ユニット、を含み、
前記三回反射鏡ユニットは、前記二回反射鏡ユニットから前記第一及び第二の画像の部分のそれぞれの一つを受け取り、前記第一及び第二の画像の部分のそれぞれの一つを、前記テレビ受像機の前記第一及び第二の画像を与える部分のそれぞれの一つに投影する、請求項1記載の背面映写テレビ受像機。 - 前記第一及び第二の反射鏡セットの前記一回反射鏡ユニットは、前記二回反射鏡ユニットに関して前記光軸に近接して配置され、
前記画像投影機は、前記第一及び第二の反射鏡セットの前記三回反射鏡ユニットの間に配置される、請求項2記載の背面映写テレビ受像機。 - 前記第一及び第二の反射鏡セットの各々の前記一回反射鏡ユニットは、前記光軸に対して120度の角度を形成し、
前記第一及び第二の反射鏡セットの各々の前記二回反射鏡ユニットは、前記光軸に平行に、前記テレビジョンスクリーンに交わって延び、
前記第一及び第二の反射鏡セットの各々の前記三回反射鏡ユニットは、前記光軸に対して60度の角度を形成する、請求項3記載の背面映写テレビ受像機。 - 前記画像投影機は、光源モジュール、及び前記光源モジュールの出力側に配置されるビデオ表示デバイスを含み、
前記光源モジュールは、光源及び、前記光源と前記ビデオ表示デバイスとの間に配置されるコンデンサーレンズセットを含む、請求項1記載の背面映写テレビ受像機。 - 前記画像投影機と前記第一及び第二の結像レンズユニットとの間で前記光軸に配置される絞りをさらに含み、
前記絞りは、前記第一及び第二の画像の部分の間における干渉を最小限にする、請求項1記載の背面映写テレビ受像機。 - 前記テレビジョンスクリーンは、同心の光ガイド突起と共に形成される後部側を有し、
前記光ガイド突起の各々は、傾いた面をもつおおよそ鋸歯状の断面、及び
前記傾いた面に関して前記光軸からより遠くに配置される横断面を有する、請求項1記載の背面映写テレビ受像機。 - 前記光ガイド突起の隣接する光ガイド突起の前記横断面は、前記横断面の間で0.1mmよりも小さい距離を形成する、請求項7記載の背面映写テレビ受像機。
- 前記光ガイド突起の隣接した光ガイド突起の前記傾いた面は、変動する勾配を有し、
前記光ガイド突起の前記傾いた面の前記勾配は、前記光軸に対して半径方向の外側へ向う方向で減少する、請求項7記載の背面映写テレビ受像機。 - 前記第一及び第二の反射鏡セットの各々の前記一回反射鏡ユニットは、入射光を受け取る入力側、射出光の通過用の出力側、及び前記入力側から前記出力側まで入射光を反射して前記射出光として供給する反射面を有する、三角形プリズムを含む、請求項2記載の背面映写テレビ受像機。
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