JP2004095770A - 処理装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、基板載置台の支持構造を簡略化して処理容器内の容積を減少し、高速なガス置換を行なうことのできる処理装置を提供することを課題とする。
【解決手段】処理容器2内に、セラミックス又は金属セラミックス複合材よりなるサセプタ4が配置され、ウェハ3はサセプタ4上に載置される。サセプタ4は内部に電気ヒータ5を有する。サセプタ4を支持する支持部材6は、処理容器2の底板として形成される。支持部材6は金属セラミックス複合材により形成され、サセプタ4は支持部材6に対してにろう付け接合される。支持部材6と処理容器2の壁面との間にシール部材8が配置され、シール部材8の近傍に冷媒通路12が設けられる。
【選択図】 図1
【解決手段】処理容器2内に、セラミックス又は金属セラミックス複合材よりなるサセプタ4が配置され、ウェハ3はサセプタ4上に載置される。サセプタ4は内部に電気ヒータ5を有する。サセプタ4を支持する支持部材6は、処理容器2の底板として形成される。支持部材6は金属セラミックス複合材により形成され、サセプタ4は支持部材6に対してにろう付け接合される。支持部材6と処理容器2の壁面との間にシール部材8が配置され、シール部材8の近傍に冷媒通路12が設けられる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は処理装置に係り、特に半導体ウェハ等の被処理基板を加熱しながら処理を施す処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
化学気相反応(CVD)を用いて薄膜の形成を行うような場合、一般的に、表面に薄膜が形成される被処理基板を加熱することにより化学反応を促進する。特開平5−335239号公報や特公平6−28258号公報は、そのような目的で基板を加熱する方法を開示している。特開平5−335239号公報は、ハロゲンランプからの光(熱線)を基板に照射して基板を加熱する技術を開示している。また、特公平6−28258号公報は、抵抗発熱体からの熱を基板に伝えて基板を加熱する技術を開示している。
【0003】
一方、CVDとは異なる技術であるが、加熱した基板に減圧下で処理気体を供給して基板上に高品質な薄膜を形成する方法として、ALD(Atomic Layer Deposition)が近年注目されている。ALDにより形成した薄膜は、低不純物濃度であり、良好な面内均一性を有する。また、高ステップカバレージと称されるように、基板表面の形状(段差)に良好に追従した薄膜が得られることもALDの特徴である。さらに、ALDによれば、従来のCVDよりも低温で薄膜を形成することができ、且つ高精度の膜厚制御を達成することができる。
【0004】
ALDでは複数種類の原料ガスを交互に基板に対して供給して、基板上で反応させて反応生成物の非常に薄い膜を形成する。この際、原料ガスが基板上に到達する前に反応してしまわないように、複数種の原料ガスを切り替えながら一種類毎に供給する必要がある。すなわち、一つの種類のガスだけを基板に供給したら、そのガスを完全に排気し、次に異なる種類の原料ガスを供給する。この処理を繰り返してある程度の厚さの薄膜に成長させる。
【0005】
このような原料ガスを切り替えて供給する処理方法では、原料ガスの切り替えを高速に行なうことがスループット向上のために不可欠である。原料ガスの切り替えには、供給した一種類の原料ガスを反応容器から完全に排出してから次の種類の原料ガスを供給するという工程が行なわれる。したがって、原料ガスを反応容器から排出するには、原料ガスの供給を停止した際に反応容器内に残留する原料ガスの量を少なくすることが排出の高速化を達成する上で効果的である。すなわち、反応容器内で原料ガスが残留できる容積を低減することが、処理の高速化にとって有効である。
【0006】
具体的には、残留した原料ガスを反応容器内から排出し、反応容器内の残留原料ガスを真空ポンプ等により排気して、反応容器内の圧力を所定の真空度まで低減することにより達成される。ここで、反応容器内の到達圧力をP、初期圧力をP0、反応容器の容積をV、排気速度をS、時間をtとすると、反応容器内の到達圧力Pは以下の式により求められる。
【0007】
P=P0exp{−(S/V)t}
上式から、初期圧力と到達圧力が一定であれば、排気速度Sを大きくするか、容積Vを小さくすることにより、時間tを小さくできることがわかる。ここで、排気速度Sを大きくするには、高速大容量の真空ポンプが必要となり、製造コストに大きく影響する。したがって、反応容器の容積Vを低減することが望ましいい。
【0008】
ここで、特公平6−28258号公報に開示されているような抵抗発熱体を基板の加熱手段として用いた場合について考える。一般的に、CVDやALD等の処理は減圧(真空)の下で行なう必要があるため、反応容器は減圧雰囲気を維持できるように気密構造を有している。したがって、反応容器内に配置した基板載置台に組み込まれた抵抗発熱体に電力を供給するための電極等を、反応容器から取り出す必要がある。
【0009】
このため、一般的に、中空の凸状支持部材の一端を基板載置台に接続し、他端を反応容器の壁面に接続し、凸状支持部材の中空部分を通して電極を反応容器の外に取り出す構造が用いられる。このような構造において、凸状部材と反応容器との接合部分を気密に維持するために、Oリング等のシール部材が用いられる。Oリングは、樹脂やゴム等の高分子材料で形成されるため、接合部分の温度はOリングの耐熱温度以下に維持しなければならない。
【0010】
ここで、被処理基板の処理温度は通常400℃〜500℃程度であり、これに対して上述のシール部材の耐熱温度は150℃程度である。したがって、凸状支持部材の基板載置第側は400℃〜500℃と高温となるが、接合部分側は150℃程度の温度に下げなければならない。
【0011】
このため、接合部分のOリングが設けられる部分の近傍に冷却水を流す冷却管を配置してOリングが設けられる部分の温度を強制的に冷却する。また、抵抗発熱体が組み込まれた基板載置台と接合部分との間の距離を大きくして温度勾配により接合部分の温度を低く抑える構造が用いられている。すなわち、凸状支持部材の長さを大きくして接合部分の温度を低く抑えている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、凸状支持部材の長さが大きいと反応容器の容積が必然的に大きくなってしまい、上述のように原料ガスが残留する部分の体積が大きくなってしまう。これにより、原料ガスの高速排気ができなくなってしまう。
【0013】
凸状支持部材を熱伝導率が低い窒化アルミニウム(AlN)のようなセラミックスにより形成することで、凸状支持部材の長さを低減することができる。しかし、この場合、凸状支持部材の一端と他端との間の温度差が大きくなり、温度勾配が大きくなるため、熱応力によりセラミック製の凸状支持部材に割れが生じるという問題が発生するおそれがある。
【0014】
ここで、凸状支持部材を設けずに基板載置台を直接処理容器壁に接合すれば、処理容器の容積を低減することができる。しかし、この場合セラッミクス製の載置台を金属製の処理容器に接合する必要がある。この接合にろう付けを用いた場合、セラミックスと金属とは熱膨張率に大きな差があるため(AlNの熱膨張率は4.5×10−6/℃に対し、Alの熱膨張率は22×10−6/℃)、セラミックス製の載置台がろう付けの際の熱による熱応力により割れてしまうおそれがある。
【0015】
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、基板載置台の支持構造を簡略化して処理容器内の容積を減少し、高速なガス置換を行なうことのできる処理装置を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために本発明では、次に述べる各手段を講じたことを特徴とするものである。
【0017】
請求項1記載の発明は、処理装置であって、内部に配置された被処理体に処理ガスを供給して処理を施す金属製の処理容器と、セラミックス又は金属セラミックス複合材よりなり、該処理容器内に配置されて該被処理体が載置される載置台と、該載置台に内蔵された加熱装置と、金属セラミックス複合材よりなり、前記載置台を支持する支持部材と、該支持部材と前記処理容器の壁面との間に配置されたシール部材と、該シール部材の近傍に配置され、前記シール部材を冷却する冷却機構とを有することを特徴とするものである。
【0018】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の処理装置であって、前記支持部材は前記載置台の被処理基体を載置する面とは反対側の面に接合されていることを特徴とするものである。
【0019】
請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の処理装置であって、前記支持部材は略平面形状であり、前記載置台の被処理基体を載置する面とは反対側の全体が前記支持部材の平面に接合されていることを特徴とするものである。
【0020】
請求項4記載の発明は、請求項1乃至3のうちいずれか一項記載の処理装置であって、前記支持部材は処理容器壁の一部として形成されていることを特徴とするものである。
【0021】
請求項5記載の発明は、請求項4記載の処理装置であって、前記支持部材は前記処理容器の底板として形成されていることを特徴とするものである。
【0022】
請求項6記載の発明は、請求項1乃至5のうちいずれか一項記載の処理装置であって、前記冷却機構は、前記支持部材中に形成された冷媒通路を含むことを特徴とするものである。
【0023】
請求項7記載の発明は、請求項1乃至5のうちいずれか一項記載の処理装置であって、前記冷却機構は、処理容器壁中に形成された冷媒通路を含むことを特徴とするものである。
【0024】
請求項8記載の発明は、請求項1乃至7のうちいずれか一項記載の処理装置であって、前記支持部材は前記載置台に対してろう付けにより接合されていることを特徴とするものである。
上述の発明によれば、セラミックス又は金属セラミックス複合材により形成された載置台と金属製の処理容器との間に、載置台の熱膨張率にほぼ等しい熱膨張率を有する金属セラミックス複合材により形成された支持部材が配置される。これにより、載置台と支持部材とを銀ろうやアルミろうのようなろう付け材により容易に接合することができ、支持部材を処理容器に取り付けることで載置台を処理容器内に配置することができる。ろう付けによる接合は気密性を有するため、接合部にシール部材を配置する必要はない。
【0025】
また、金属セラミックス複合材により形成された支持部材を処理容器壁の一部として形成することにより、載置台が処理容器壁に直接接合された構造とすることができ、容積の小さい処理容器を形成することができる。さらに、載置台に内蔵した加熱装置の電極は、支持部材の貫通穴を通じて処理容器の外部に導出することができる。貫通穴のシールは上述のろう付けによる接合により達成されるため、特別なシール部材等を設ける必要はなく、支持部材と処理容器壁との間にOリング等の通常のシール部材を配置すれば、処理容器の気密性を簡単な構造で達成することができる。
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態について図面と共に説明する。
【0026】
図1は本発明の第1実施例による処理装置の断面図である。本発明の第1実施例による処理装置1は、被処理基板に対して減圧下で複数種類の原料ガスを交互に一種類毎に供給し、被処理基板の表面に薄膜を形成する処理装置である。被処理基板に原料ガスを供給する際は、原料ガスの反応を促進するために被処理基板を加熱する。
【0027】
処理装置1は処理容器2を有し、被処理基板としてのウェハ3が載置される載置台としてサセプタ4が処理容器2の中に配置される。処理容器2は例えばステンレススチールやアルミニウム等により形成され、内部に処理空間が形成される。処理容器2をアルミニウムで形成した場合は、その表面に陽極酸化被膜処理(アルマイト処理)等の表面処理が施されてもよい。処理容器の側壁には、処理ガスを供給するためのガス供給口2aと、処理ガスを排出するための排気口2bとが設けられている。
【0028】
サセプタ4はタングステン等の電気ヒータ5を内蔵しており、サセプタ4の載置面4aに載置されたウェハ3を電気ヒータ5の熱により加熱する。サセプタ4は、窒化アルミニウム(AlN)やアルミナ(Al2O3)等のセラミック材料により形成される。また、サセプタ4を後述の金属セラミックス複合材により形成することもできる。
【0029】
サセプタ4は、支持部材6に対して銀ろうやアルミろうのようなろう付け材7により支持部材6に接合される。支持部材6は略平板状の部材として形成されOリング等のシール部材8を介して処理容器2に接続される。本実施例では、支持部材6は実質的に処理容器壁(処理容器の底板)として機能する。
【0030】
ここで、支持部材6がステンレススチールやアルミニウム等の金属で形成されていた場合、サセプタ4をろう付けにより支持部材6に接合すると、ろう付け時の熱応力によりサセプタ4が割れてしまうおそれがある。そこで、本実施例では、支持部材6を金属セラミックス複合材(MMC:Metal Matrix Composite)により形成し、サセプタ4と支持部材6とのろう付け接合を可能にしている。すなわち、金属セラミックス複合材は、AlNやアルミナ等のセラミックスに近い低熱膨張率を有しており、且つろう付けが可能な材料であり、上述のような割れを生じることなく、セラミックスに対して容易にろう付けにより接合することができる。
【0031】
本実施例において、支持部材6の材料として選択可能な金属セラミックス複合材の例として以下のような種類を用いることができる。
【0032】
a)AlNによりサセプタを形成した場合:
金属・・・アルミニウム(Al)
セラミックス・・・SiC,SiN,Al2O3
その他含有物・・・Si
セラミックスの体積百分率は10〜85%
b)Al2O3によりサセプタを形成した場合:
金属・・・アルミニウム(Al)
セラミックス・・・SiC,SiN,AlN
その他含有物・・・Si
セラミックスの体積百分率は10〜85%
c)SiCによりサセプタを形成した場合:
金属・・・アルミニウム(Al)
セラミックス・・・SiN,SiN,Al2O3
その他含有物・・・Si
セラミックスの体積百分率は10〜85%
上述の金属セラミックス複合材は、アルミ合金をマトリックス材として、その中にセラミックスを強化材として複合化させた素材であり、アルミニウムと同様に軽量で高剛性を有し、処理容器壁として十分な強度を有する。また、セラミックスの熱膨張率に近い低熱膨張率であり、セラミックスに対してろう付け接合が可能である。
【0033】
また、上述の金属セラミックス複合材は、セラミックスと比較すると、温度勾配に対する強度を有している。したがって、サセプタ4が400℃〜500℃という高温であり、かつシール部材8が設けられる部分を150℃程度に冷却しても、温度勾配により支持部材6が割れるようなことはない。
【0034】
図1において、処理容器2の底板として形成された支持部材6には開口6aが設けられ、開口6aを通じて電気ヒータ5の電極又は電力供給線5aが処理容器2の外部に導出される。電力供給線5aは電源9に接続され、電源9から電力が電気ヒータ5に供給される。サセプタ4の温度を検出するための熱電対10も開口6aを通じてサセプタに取り付けられる。熱電対10は制御器11に接続され、制御器11は熱電対により検出したサセプタ4の温度に基づいて、電源9から電気ヒータ5へ供給する電力を制御する。
【0035】
なお、開口6aは処理容器外部に通じるため、開口6aをシールする必要があるが、上述のようにろう付けにより支持部材6とサセプタ4とを接合することで、接合と同時にシールも達成することができる。したがって、開口6aをシールするために特別なシール部材等を設ける必要はない。
【0036】
支持部材6と処理容器2とが接続される部分は、上述のようにOリング等のシール部材8によりシールされる。シール部材8が設けられる部分の近傍には、冷却機構として冷媒通路12が設けられており、シール部材8が設けられる部分を冷却している。本実施例では、冷媒として冷却水を用いてシール部材8が設けられる部分を150℃程度の温度まで冷却している。したがって、サセプタ4を400℃〜500℃という高温に加熱しても、シール部材8の材質として、バイトン(登録商標)、カールレッツ(登録商標)、ポリイミド樹脂等を用いることができる。
【0037】
図1に示す処理装置1には、サセプタ4に載置された被処理体としてのウェハ3を搬送時に持ち上げるための突き上げ部材及びその移動機構が設けられる。図2及び図3は突き上げ機構としてのリフタピンとその移動機構とを有する処理装置1の断面図である。図2及び図3において、図1に示す部品と同じ部品には同じ符号を付し、その説明は省略する。なお、図2及び3において、図1に示す支持部材6の開口6a、電気ヒータ5等の図示は省略されている。
【0038】
処理容器1内において、サセプタ4上に載置されたウェハ3は、搬送の際にサセプタ4の載置面4aの上方に持ち上げる必要がある。このために、サセプタ4を貫通して垂直方向に移動可能な複数のリフタピン13(突き上げ部材)が設けられる。リフタピン13は処理容器2の底板としての支持部材6を貫通し、且つサセプタ4を貫通して延在する。処理容器2の気密性を維持するために、ステンレススチール等の金属ベローズ14がリフタピン13の支持部材6の外側に延在する端部側に設けられる。
【0039】
リフタピン13はリフタピン移動機構15により垂直方向に移動可能である。リフタピン移動機構15は、リフタピン13の端部が接続されたリフタピン支持部材16と、リフタピン支持部材16の一端に係合するボールネジ17と、ボールネジ17を回転駆動するモータ18とを有する。モータ18が駆動されることによりボールネジ17が回転し、これに伴いリフタピン支持部材16が垂直方向に移動する。したがって、リフタピン支持部材16に接続されたリフタピン13が垂直方向に移動する。モータ13の駆動は制御器11により制御される。
【0040】
図2はウェハ3を処理中の状態を示しており、リフタピン13は下降してウェハ3はサセプタ4上に載置されている。図3はウェハを搬送する際の状態を示しており、リフタピン13が上昇してウェハ3をサセプタの載置面4aから上方に持ち上げている。このように、ウェハ3を持ち上げることにより、処理容器2の外部から挿入された搬送アーム(図示せず)によりウェハ3を把持し搬送することができる。
【0041】
なお、リフタピンの移動機構は上述の構成に限ることなく、既存の移動機構を適宜用いることができる。
【0042】
次に、本発明の第2実施例による処理装置について、図4を参照しながら説明する。図4は本発明の第2実施例による処理装置21の断面図である。図4において、図1乃至図3に示す構成部品と同等な部品には同じ符号を付し、その説明は省略する。
【0043】
図4に示す処理装置21は、図1に示す処理装置1と基本的に同じ構成であるが、冷媒通路が設けられている位置が異なる。図1に示す処理装置1では、冷媒通路12はシール部材8近傍の支持部材6の中に設けられていたが、図4に示す処理装置21では、冷媒通路23はシール部材8の近傍の処理容器22の壁中に設けられている。なお、本実施例においても、処理ガスは処理容器22の側壁に設けられたガス供給口22aから供給され、排気口22bから処理容器2の外へ排出される。
【0044】
本実施例による冷媒通路23の配置によれば、シール部材8の温度を同じ温度まで冷却する場合、支持部材6の温度勾配を図1に示す構成より緩やかにすることができる。すなわち、冷媒通路23の温度は、シール部材8の温度より低い温度となるため、冷却通路とサセプタ4との間の距離が離れている図4に示す構成のほうが、支持部材6中の温度勾配は緩やかになる。これにより、支持部材6の熱応力による割れ防止を一層確実なものとすることができる。
【0045】
なお、上述の実施例では、サセプタ4と支持部材6とを銀ろうやアルミろう等のろう付け材により接合しているが、ろう付けによる接合の代わりに、サセプタ4と支持部材との間にチタン(Ti)又は水素化チタンの粉末を挟んで窒素(N2)雰囲気中で700から900℃の温度に加熱することにより接合することもできる。
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、セラミックス又は金属セラミックス複合材により形成された載置台と金属製の処理容器との間に、載置台の熱膨張率にほぼ等しい熱膨張率を有する金属セラミックス複合材により形成された支持部材が配置される。これにより、載置台と支持部材とを銀ろうやアルミろうのようなろう付け材により容易に接合することができ、支持部材を処理容器に取り付けることで載置台を処理容器内に配置することができる。ろう付けによる接合は気密性を有するため、接合部にシール部材を配置する必要はない。
【0046】
また、金属セラミックス複合材により形成された支持部材を処理容器壁の一部として形成することにより、載置台が処理容器壁に直接接合された構造とすることができ、容積の小さい処理容器を形成することができる。さらに、載置台に内蔵した加熱装置の電極は、支持部材の貫通穴を通じて処理容器の外部に導出することができる。貫通穴のシールは上述のろう付けによる接合により達成されるため、特別なシール部材等を設ける必要はなく、支持部材と処理容器壁との間にOリング等の通常のシール部材を配置すれば、処理容器の気密性を簡単な構造で達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例による処理装置の断面図である。
【図2】図1に示す処理装置に設けられる被処理体突き上げ機構を説明するための処理装置の断面図である。
【図3】図1に示す処理装置に設けられる被処理体突き上げ機構を説明するための処理装置の断面図である。
【図4】本発明の第2実施例による処理装置の断面図である。
【符号の説明】
1,21 処理装置
2,22 処理容器
2a,22a ガス供給口
2b,22b 排気口
3 ウェハ
4 サセプタ
4a 載置面
5 電気ヒータ
5a 電極
6 支持部材
6a 開口
7 ろう付け材
8 シール部材
9 電源
10 熱電対
11 制御器
12 冷媒通路
13 リフタピン
14 ベローズ
15 リフタピン移動機構
16 リフタピン支持部材
17 ボールネジ
18 モータ
【発明の属する技術分野】
本発明は処理装置に係り、特に半導体ウェハ等の被処理基板を加熱しながら処理を施す処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
化学気相反応(CVD)を用いて薄膜の形成を行うような場合、一般的に、表面に薄膜が形成される被処理基板を加熱することにより化学反応を促進する。特開平5−335239号公報や特公平6−28258号公報は、そのような目的で基板を加熱する方法を開示している。特開平5−335239号公報は、ハロゲンランプからの光(熱線)を基板に照射して基板を加熱する技術を開示している。また、特公平6−28258号公報は、抵抗発熱体からの熱を基板に伝えて基板を加熱する技術を開示している。
【0003】
一方、CVDとは異なる技術であるが、加熱した基板に減圧下で処理気体を供給して基板上に高品質な薄膜を形成する方法として、ALD(Atomic Layer Deposition)が近年注目されている。ALDにより形成した薄膜は、低不純物濃度であり、良好な面内均一性を有する。また、高ステップカバレージと称されるように、基板表面の形状(段差)に良好に追従した薄膜が得られることもALDの特徴である。さらに、ALDによれば、従来のCVDよりも低温で薄膜を形成することができ、且つ高精度の膜厚制御を達成することができる。
【0004】
ALDでは複数種類の原料ガスを交互に基板に対して供給して、基板上で反応させて反応生成物の非常に薄い膜を形成する。この際、原料ガスが基板上に到達する前に反応してしまわないように、複数種の原料ガスを切り替えながら一種類毎に供給する必要がある。すなわち、一つの種類のガスだけを基板に供給したら、そのガスを完全に排気し、次に異なる種類の原料ガスを供給する。この処理を繰り返してある程度の厚さの薄膜に成長させる。
【0005】
このような原料ガスを切り替えて供給する処理方法では、原料ガスの切り替えを高速に行なうことがスループット向上のために不可欠である。原料ガスの切り替えには、供給した一種類の原料ガスを反応容器から完全に排出してから次の種類の原料ガスを供給するという工程が行なわれる。したがって、原料ガスを反応容器から排出するには、原料ガスの供給を停止した際に反応容器内に残留する原料ガスの量を少なくすることが排出の高速化を達成する上で効果的である。すなわち、反応容器内で原料ガスが残留できる容積を低減することが、処理の高速化にとって有効である。
【0006】
具体的には、残留した原料ガスを反応容器内から排出し、反応容器内の残留原料ガスを真空ポンプ等により排気して、反応容器内の圧力を所定の真空度まで低減することにより達成される。ここで、反応容器内の到達圧力をP、初期圧力をP0、反応容器の容積をV、排気速度をS、時間をtとすると、反応容器内の到達圧力Pは以下の式により求められる。
【0007】
P=P0exp{−(S/V)t}
上式から、初期圧力と到達圧力が一定であれば、排気速度Sを大きくするか、容積Vを小さくすることにより、時間tを小さくできることがわかる。ここで、排気速度Sを大きくするには、高速大容量の真空ポンプが必要となり、製造コストに大きく影響する。したがって、反応容器の容積Vを低減することが望ましいい。
【0008】
ここで、特公平6−28258号公報に開示されているような抵抗発熱体を基板の加熱手段として用いた場合について考える。一般的に、CVDやALD等の処理は減圧(真空)の下で行なう必要があるため、反応容器は減圧雰囲気を維持できるように気密構造を有している。したがって、反応容器内に配置した基板載置台に組み込まれた抵抗発熱体に電力を供給するための電極等を、反応容器から取り出す必要がある。
【0009】
このため、一般的に、中空の凸状支持部材の一端を基板載置台に接続し、他端を反応容器の壁面に接続し、凸状支持部材の中空部分を通して電極を反応容器の外に取り出す構造が用いられる。このような構造において、凸状部材と反応容器との接合部分を気密に維持するために、Oリング等のシール部材が用いられる。Oリングは、樹脂やゴム等の高分子材料で形成されるため、接合部分の温度はOリングの耐熱温度以下に維持しなければならない。
【0010】
ここで、被処理基板の処理温度は通常400℃〜500℃程度であり、これに対して上述のシール部材の耐熱温度は150℃程度である。したがって、凸状支持部材の基板載置第側は400℃〜500℃と高温となるが、接合部分側は150℃程度の温度に下げなければならない。
【0011】
このため、接合部分のOリングが設けられる部分の近傍に冷却水を流す冷却管を配置してOリングが設けられる部分の温度を強制的に冷却する。また、抵抗発熱体が組み込まれた基板載置台と接合部分との間の距離を大きくして温度勾配により接合部分の温度を低く抑える構造が用いられている。すなわち、凸状支持部材の長さを大きくして接合部分の温度を低く抑えている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、凸状支持部材の長さが大きいと反応容器の容積が必然的に大きくなってしまい、上述のように原料ガスが残留する部分の体積が大きくなってしまう。これにより、原料ガスの高速排気ができなくなってしまう。
【0013】
凸状支持部材を熱伝導率が低い窒化アルミニウム(AlN)のようなセラミックスにより形成することで、凸状支持部材の長さを低減することができる。しかし、この場合、凸状支持部材の一端と他端との間の温度差が大きくなり、温度勾配が大きくなるため、熱応力によりセラミック製の凸状支持部材に割れが生じるという問題が発生するおそれがある。
【0014】
ここで、凸状支持部材を設けずに基板載置台を直接処理容器壁に接合すれば、処理容器の容積を低減することができる。しかし、この場合セラッミクス製の載置台を金属製の処理容器に接合する必要がある。この接合にろう付けを用いた場合、セラミックスと金属とは熱膨張率に大きな差があるため(AlNの熱膨張率は4.5×10−6/℃に対し、Alの熱膨張率は22×10−6/℃)、セラミックス製の載置台がろう付けの際の熱による熱応力により割れてしまうおそれがある。
【0015】
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、基板載置台の支持構造を簡略化して処理容器内の容積を減少し、高速なガス置換を行なうことのできる処理装置を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために本発明では、次に述べる各手段を講じたことを特徴とするものである。
【0017】
請求項1記載の発明は、処理装置であって、内部に配置された被処理体に処理ガスを供給して処理を施す金属製の処理容器と、セラミックス又は金属セラミックス複合材よりなり、該処理容器内に配置されて該被処理体が載置される載置台と、該載置台に内蔵された加熱装置と、金属セラミックス複合材よりなり、前記載置台を支持する支持部材と、該支持部材と前記処理容器の壁面との間に配置されたシール部材と、該シール部材の近傍に配置され、前記シール部材を冷却する冷却機構とを有することを特徴とするものである。
【0018】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の処理装置であって、前記支持部材は前記載置台の被処理基体を載置する面とは反対側の面に接合されていることを特徴とするものである。
【0019】
請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の処理装置であって、前記支持部材は略平面形状であり、前記載置台の被処理基体を載置する面とは反対側の全体が前記支持部材の平面に接合されていることを特徴とするものである。
【0020】
請求項4記載の発明は、請求項1乃至3のうちいずれか一項記載の処理装置であって、前記支持部材は処理容器壁の一部として形成されていることを特徴とするものである。
【0021】
請求項5記載の発明は、請求項4記載の処理装置であって、前記支持部材は前記処理容器の底板として形成されていることを特徴とするものである。
【0022】
請求項6記載の発明は、請求項1乃至5のうちいずれか一項記載の処理装置であって、前記冷却機構は、前記支持部材中に形成された冷媒通路を含むことを特徴とするものである。
【0023】
請求項7記載の発明は、請求項1乃至5のうちいずれか一項記載の処理装置であって、前記冷却機構は、処理容器壁中に形成された冷媒通路を含むことを特徴とするものである。
【0024】
請求項8記載の発明は、請求項1乃至7のうちいずれか一項記載の処理装置であって、前記支持部材は前記載置台に対してろう付けにより接合されていることを特徴とするものである。
上述の発明によれば、セラミックス又は金属セラミックス複合材により形成された載置台と金属製の処理容器との間に、載置台の熱膨張率にほぼ等しい熱膨張率を有する金属セラミックス複合材により形成された支持部材が配置される。これにより、載置台と支持部材とを銀ろうやアルミろうのようなろう付け材により容易に接合することができ、支持部材を処理容器に取り付けることで載置台を処理容器内に配置することができる。ろう付けによる接合は気密性を有するため、接合部にシール部材を配置する必要はない。
【0025】
また、金属セラミックス複合材により形成された支持部材を処理容器壁の一部として形成することにより、載置台が処理容器壁に直接接合された構造とすることができ、容積の小さい処理容器を形成することができる。さらに、載置台に内蔵した加熱装置の電極は、支持部材の貫通穴を通じて処理容器の外部に導出することができる。貫通穴のシールは上述のろう付けによる接合により達成されるため、特別なシール部材等を設ける必要はなく、支持部材と処理容器壁との間にOリング等の通常のシール部材を配置すれば、処理容器の気密性を簡単な構造で達成することができる。
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態について図面と共に説明する。
【0026】
図1は本発明の第1実施例による処理装置の断面図である。本発明の第1実施例による処理装置1は、被処理基板に対して減圧下で複数種類の原料ガスを交互に一種類毎に供給し、被処理基板の表面に薄膜を形成する処理装置である。被処理基板に原料ガスを供給する際は、原料ガスの反応を促進するために被処理基板を加熱する。
【0027】
処理装置1は処理容器2を有し、被処理基板としてのウェハ3が載置される載置台としてサセプタ4が処理容器2の中に配置される。処理容器2は例えばステンレススチールやアルミニウム等により形成され、内部に処理空間が形成される。処理容器2をアルミニウムで形成した場合は、その表面に陽極酸化被膜処理(アルマイト処理)等の表面処理が施されてもよい。処理容器の側壁には、処理ガスを供給するためのガス供給口2aと、処理ガスを排出するための排気口2bとが設けられている。
【0028】
サセプタ4はタングステン等の電気ヒータ5を内蔵しており、サセプタ4の載置面4aに載置されたウェハ3を電気ヒータ5の熱により加熱する。サセプタ4は、窒化アルミニウム(AlN)やアルミナ(Al2O3)等のセラミック材料により形成される。また、サセプタ4を後述の金属セラミックス複合材により形成することもできる。
【0029】
サセプタ4は、支持部材6に対して銀ろうやアルミろうのようなろう付け材7により支持部材6に接合される。支持部材6は略平板状の部材として形成されOリング等のシール部材8を介して処理容器2に接続される。本実施例では、支持部材6は実質的に処理容器壁(処理容器の底板)として機能する。
【0030】
ここで、支持部材6がステンレススチールやアルミニウム等の金属で形成されていた場合、サセプタ4をろう付けにより支持部材6に接合すると、ろう付け時の熱応力によりサセプタ4が割れてしまうおそれがある。そこで、本実施例では、支持部材6を金属セラミックス複合材(MMC:Metal Matrix Composite)により形成し、サセプタ4と支持部材6とのろう付け接合を可能にしている。すなわち、金属セラミックス複合材は、AlNやアルミナ等のセラミックスに近い低熱膨張率を有しており、且つろう付けが可能な材料であり、上述のような割れを生じることなく、セラミックスに対して容易にろう付けにより接合することができる。
【0031】
本実施例において、支持部材6の材料として選択可能な金属セラミックス複合材の例として以下のような種類を用いることができる。
【0032】
a)AlNによりサセプタを形成した場合:
金属・・・アルミニウム(Al)
セラミックス・・・SiC,SiN,Al2O3
その他含有物・・・Si
セラミックスの体積百分率は10〜85%
b)Al2O3によりサセプタを形成した場合:
金属・・・アルミニウム(Al)
セラミックス・・・SiC,SiN,AlN
その他含有物・・・Si
セラミックスの体積百分率は10〜85%
c)SiCによりサセプタを形成した場合:
金属・・・アルミニウム(Al)
セラミックス・・・SiN,SiN,Al2O3
その他含有物・・・Si
セラミックスの体積百分率は10〜85%
上述の金属セラミックス複合材は、アルミ合金をマトリックス材として、その中にセラミックスを強化材として複合化させた素材であり、アルミニウムと同様に軽量で高剛性を有し、処理容器壁として十分な強度を有する。また、セラミックスの熱膨張率に近い低熱膨張率であり、セラミックスに対してろう付け接合が可能である。
【0033】
また、上述の金属セラミックス複合材は、セラミックスと比較すると、温度勾配に対する強度を有している。したがって、サセプタ4が400℃〜500℃という高温であり、かつシール部材8が設けられる部分を150℃程度に冷却しても、温度勾配により支持部材6が割れるようなことはない。
【0034】
図1において、処理容器2の底板として形成された支持部材6には開口6aが設けられ、開口6aを通じて電気ヒータ5の電極又は電力供給線5aが処理容器2の外部に導出される。電力供給線5aは電源9に接続され、電源9から電力が電気ヒータ5に供給される。サセプタ4の温度を検出するための熱電対10も開口6aを通じてサセプタに取り付けられる。熱電対10は制御器11に接続され、制御器11は熱電対により検出したサセプタ4の温度に基づいて、電源9から電気ヒータ5へ供給する電力を制御する。
【0035】
なお、開口6aは処理容器外部に通じるため、開口6aをシールする必要があるが、上述のようにろう付けにより支持部材6とサセプタ4とを接合することで、接合と同時にシールも達成することができる。したがって、開口6aをシールするために特別なシール部材等を設ける必要はない。
【0036】
支持部材6と処理容器2とが接続される部分は、上述のようにOリング等のシール部材8によりシールされる。シール部材8が設けられる部分の近傍には、冷却機構として冷媒通路12が設けられており、シール部材8が設けられる部分を冷却している。本実施例では、冷媒として冷却水を用いてシール部材8が設けられる部分を150℃程度の温度まで冷却している。したがって、サセプタ4を400℃〜500℃という高温に加熱しても、シール部材8の材質として、バイトン(登録商標)、カールレッツ(登録商標)、ポリイミド樹脂等を用いることができる。
【0037】
図1に示す処理装置1には、サセプタ4に載置された被処理体としてのウェハ3を搬送時に持ち上げるための突き上げ部材及びその移動機構が設けられる。図2及び図3は突き上げ機構としてのリフタピンとその移動機構とを有する処理装置1の断面図である。図2及び図3において、図1に示す部品と同じ部品には同じ符号を付し、その説明は省略する。なお、図2及び3において、図1に示す支持部材6の開口6a、電気ヒータ5等の図示は省略されている。
【0038】
処理容器1内において、サセプタ4上に載置されたウェハ3は、搬送の際にサセプタ4の載置面4aの上方に持ち上げる必要がある。このために、サセプタ4を貫通して垂直方向に移動可能な複数のリフタピン13(突き上げ部材)が設けられる。リフタピン13は処理容器2の底板としての支持部材6を貫通し、且つサセプタ4を貫通して延在する。処理容器2の気密性を維持するために、ステンレススチール等の金属ベローズ14がリフタピン13の支持部材6の外側に延在する端部側に設けられる。
【0039】
リフタピン13はリフタピン移動機構15により垂直方向に移動可能である。リフタピン移動機構15は、リフタピン13の端部が接続されたリフタピン支持部材16と、リフタピン支持部材16の一端に係合するボールネジ17と、ボールネジ17を回転駆動するモータ18とを有する。モータ18が駆動されることによりボールネジ17が回転し、これに伴いリフタピン支持部材16が垂直方向に移動する。したがって、リフタピン支持部材16に接続されたリフタピン13が垂直方向に移動する。モータ13の駆動は制御器11により制御される。
【0040】
図2はウェハ3を処理中の状態を示しており、リフタピン13は下降してウェハ3はサセプタ4上に載置されている。図3はウェハを搬送する際の状態を示しており、リフタピン13が上昇してウェハ3をサセプタの載置面4aから上方に持ち上げている。このように、ウェハ3を持ち上げることにより、処理容器2の外部から挿入された搬送アーム(図示せず)によりウェハ3を把持し搬送することができる。
【0041】
なお、リフタピンの移動機構は上述の構成に限ることなく、既存の移動機構を適宜用いることができる。
【0042】
次に、本発明の第2実施例による処理装置について、図4を参照しながら説明する。図4は本発明の第2実施例による処理装置21の断面図である。図4において、図1乃至図3に示す構成部品と同等な部品には同じ符号を付し、その説明は省略する。
【0043】
図4に示す処理装置21は、図1に示す処理装置1と基本的に同じ構成であるが、冷媒通路が設けられている位置が異なる。図1に示す処理装置1では、冷媒通路12はシール部材8近傍の支持部材6の中に設けられていたが、図4に示す処理装置21では、冷媒通路23はシール部材8の近傍の処理容器22の壁中に設けられている。なお、本実施例においても、処理ガスは処理容器22の側壁に設けられたガス供給口22aから供給され、排気口22bから処理容器2の外へ排出される。
【0044】
本実施例による冷媒通路23の配置によれば、シール部材8の温度を同じ温度まで冷却する場合、支持部材6の温度勾配を図1に示す構成より緩やかにすることができる。すなわち、冷媒通路23の温度は、シール部材8の温度より低い温度となるため、冷却通路とサセプタ4との間の距離が離れている図4に示す構成のほうが、支持部材6中の温度勾配は緩やかになる。これにより、支持部材6の熱応力による割れ防止を一層確実なものとすることができる。
【0045】
なお、上述の実施例では、サセプタ4と支持部材6とを銀ろうやアルミろう等のろう付け材により接合しているが、ろう付けによる接合の代わりに、サセプタ4と支持部材との間にチタン(Ti)又は水素化チタンの粉末を挟んで窒素(N2)雰囲気中で700から900℃の温度に加熱することにより接合することもできる。
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、セラミックス又は金属セラミックス複合材により形成された載置台と金属製の処理容器との間に、載置台の熱膨張率にほぼ等しい熱膨張率を有する金属セラミックス複合材により形成された支持部材が配置される。これにより、載置台と支持部材とを銀ろうやアルミろうのようなろう付け材により容易に接合することができ、支持部材を処理容器に取り付けることで載置台を処理容器内に配置することができる。ろう付けによる接合は気密性を有するため、接合部にシール部材を配置する必要はない。
【0046】
また、金属セラミックス複合材により形成された支持部材を処理容器壁の一部として形成することにより、載置台が処理容器壁に直接接合された構造とすることができ、容積の小さい処理容器を形成することができる。さらに、載置台に内蔵した加熱装置の電極は、支持部材の貫通穴を通じて処理容器の外部に導出することができる。貫通穴のシールは上述のろう付けによる接合により達成されるため、特別なシール部材等を設ける必要はなく、支持部材と処理容器壁との間にOリング等の通常のシール部材を配置すれば、処理容器の気密性を簡単な構造で達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例による処理装置の断面図である。
【図2】図1に示す処理装置に設けられる被処理体突き上げ機構を説明するための処理装置の断面図である。
【図3】図1に示す処理装置に設けられる被処理体突き上げ機構を説明するための処理装置の断面図である。
【図4】本発明の第2実施例による処理装置の断面図である。
【符号の説明】
1,21 処理装置
2,22 処理容器
2a,22a ガス供給口
2b,22b 排気口
3 ウェハ
4 サセプタ
4a 載置面
5 電気ヒータ
5a 電極
6 支持部材
6a 開口
7 ろう付け材
8 シール部材
9 電源
10 熱電対
11 制御器
12 冷媒通路
13 リフタピン
14 ベローズ
15 リフタピン移動機構
16 リフタピン支持部材
17 ボールネジ
18 モータ
Claims (8)
- 内部に配置された被処理体に処理ガスを供給して処理を施す金属製の処理容器と、
セラミックス又は金属セラミックス複合材よりなり、該処理容器内に配置されて該被処理体が載置される載置台と、
該載置台に内蔵された加熱装置と、
金属セラミックス複合材よりなり、前記載置台を支持する支持部材と、
該支持部材と前記処理容器の壁面との間に配置されたシール部材と、
該シール部材の近傍に配置され、前記シール部材を冷却する冷却機構と
を有することを特徴とする処理装置。 - 請求項1記載の処理装置であって、
前記支持部材は前記載置台の被処理基体を載置する面とは反対側の面に接合されていることを特徴とする処理装置。 - 請求項1又は2記載の処理装置であって、
前記支持部材は略平面形状であり、前記載置台の被処理基体を載置する面とは反対側の全体が前記支持部材の平面に接合されていることを特徴とする処理装置。 - 請求項1乃至3のうちいずれか一項記載の処理装置であって、
前記支持部材は処理容器壁の一部として形成されていることを特徴とする処理装置。 - 請求項4記載の処理装置であって、
前記支持部材は前記処理容器の底板として形成されていることを特徴とする処理容器。 - 請求項1乃至5のうちいずれか一項記載の処理装置であって、
前記冷却機構は、前記支持部材中に形成された冷媒通路を含むことを特徴とする処理装置。 - 請求項1乃至5のうちいずれか一項記載の処理装置であって、
前記冷却機構は、処理容器壁中に形成された冷媒通路を含むことを特徴とする処理装置。 - 請求項1乃至7のうちいずれか一項記載の処理装置であって、
前記支持部材は前記載置台に対してろう付けにより接合されていることを特徴とする処理装置。
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Legal Events
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