JP2004095511A - コンタクトピン - Google Patents

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Yoshie Hasegawa
長谷川 義栄
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Abstract

【課題】測定精度の低下を防止すると共に、部品点数を少なくすることにある。
【解決手段】コンタクトピンは、導電性のピン本体を含む。ピン本体は、その長手方向に間隔をおいて形成された複数のスリットであってピン本体の外面に開放すると共に長手方向と交差するスリットとを有する。長手方向に隣り合うスリットは、長手方向へ伸びる仮想的な軸線の周りに角度的に変位されており、また片持ち梁状の板状部をピン本体に共同して形成している。
【選択図】     図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半田ボールを格子状に配列したボールグリッドアレイ(以下、BGAという。)のように多数の突起電極を備えた半導体デバイスの通電試験において、突起電極に押圧されるコンタクトピンに関する。
【0002】
【従来の技術】
BGAタイプの半導体デバイスの突起電極に弾性的に押圧されるコンタクトピンとして、特許文献1に記載の技術や、特許文献2に記載の技術等が知られている。
【0003】
これらのコンタクトピンは、いずれも、被測定物としての半導体デバイスの突起電極に押圧される1以上の第1の接触部を有する第1のピン部材と、配線基板のような基板の接続ランドに押圧される第2の接触部を有する第2のピン部材とをそれらの軸線方向に間隔をおいて同軸的に配置すると共に、第1及び第2のピン部材の間に圧縮コイルばねを配置している。第1及び第2のピン部材並びに圧縮コイルばねは、いずれも、導電性材料で製作されている。
【0004】
そのようなコンタクトピンを用いる通電試験用のソケットは、コンタクトピンを配置する複数の貫通穴を有しており、各貫通穴にコンタクトピンを、第1及び第2の接触部がそれぞれ上方及び下方に突出するように、貫通させていると共に、少なくとも第2の接触部が第1の接触部に対して軸線方向へ移動可能に支持している。
【0005】
通電試験時、各コンタクトピンは、第1の接触部を被測定物の突起電極に押圧されると共に、第2の接触部を基板の接続ランドに押圧される。これにより、各コンタクトピンは、圧縮コイルばねが圧縮され、圧縮コイルばねの反発力により第1及び第2の接触部をそれぞれ被測定物の突起電極及び基板の接続ランドに弾性的に付勢される。
【0006】
【特許文献1】
特開2001−255340号公報
【特許文献2】
特開2002―56915号公報
【0007】
【解決しようとする課題】
しかし、いずれのコンタクトピンも、圧縮コイルばねを用いて第1及び第2のピン部材を互いに離れる方向に付勢しているから、導電性の第1及び第2のピン部材を導電性の圧縮コイルばねにより電気的に接続していることになる。その結果、接続ランドから突起電極までの導電路(すなわち、通電路)が長くなり、被測定物の測定精度が低下する。
【0008】
また、いずれのコンタクトピンも、第1及び第2のピン部材並びに圧縮コイルばねが独立した別個の部材によって製作されているから、第1及び第2のピン部材並びに圧縮コイルばねが相対的に揺動することを避けることができず、第1及び第2のピン部材並びに圧縮コイルばねの電気的接続状態が不安定になり、この点からも、被測定物の測定精度が低下する。
【0009】
さらに、いずれのコンタクトピンも、部品点数が多く、またそれらの部品が特有の形状を有しているから、それらの部品の製造コストが高くなり、コンタクトピンが高価になる。
【0010】
本発明の目的は、測定精度の低下を防止すると共に、部品点数を少なくすることにある。
【0011】
【解決手段、作用、効果】
本発明に係るコンタクトピンは、導電性のピン本体を含む。ピン本体は、その長手方向に間隔をおいて形成された複数のスリットであってピン本体の外面に開放すると共に長手方向と交差するスリットとを有する。長手方向に隣り合うスリットは、長手方向へ伸びる仮想的な軸線の周りに角度的に変位されており、また片持ち梁状の板状部をピン本体に共同して形成している。
【0012】
このコンタクトピンにおいては、ピン本体の一端部が被測定物の電極に押圧され、ピン本体の他端部が配線基板の配線のような接続ランドに押圧される。その状態において、コンタクトピンは、板状部及びスリットの奥底を形成している奥壁部の少なくとも一方において弾性変形する。このため、ピン本体自体がその長手方向に弾性変形するいわゆる導電性ばねとしても作用するから、ピン本体の一端部から他端部までの導電路の実質的な長さが、コイルばねを用いるコンタクトピンに比べ、著しく短縮される。
【0013】
また、本発明のコンタクトピンは、コンタクトピン全体をその長手方向における一端から他端まで単一部品で構成することができるから、コイルばねを用いるコンタクトピンに比べ、部品点数が少ない。
【0014】
上記の結果、本発明によれば、ピン本体が弾性変形可能であると共に、コンタクトピンを単一の部材で構成することができるから、被測定物の電極への接触部及び基板の接続ランドへの接触部の相対的変位に起因する電気的な断線状態が発生せず、その結果コイルばねを含む複数の部品で構成されたコンタクトピンに比べ、被測定物の電極と基板の接続ランドとを安定した電気的接続状態に維持することができる。
【0015】
前記複数のスリットの開放する領域及び前記板状部は前記軸線の周りに所定角度ずつ変位されていてもよい。また、前記隣り合うスリットの開放する領域及び前記長手方向に隣り合う前記板状部は前記軸線の周りに180度変位されていてもよい。そのようにすれば、ピン本体は、複数の板状部が前記軸線の周りに螺旋状に又はジグザグ状に存在することになるから、ピン本体の長手方向におけるピン本体のばね性が向上する。
【0016】
前記板状部は、前記軸線に対し前記スリットの開放する領域の側の箇所からその反対側の箇所にまで達していてもよい。そのようにすれば、各スリットの深さ寸法が大きくなって、同方向における板状部の寸法が大きくなるから、板状部のばね性がより向上する。
【0017】
前記ピン本体は、さらに、前記軸線の周りに間隔をおいた複数の第1の接触部を前記長手方向の一端部に有しており、各第1の接触部は、角錐形の形状を有していると共に、前記角錐形の1つの稜線を前記軸線の側に向けていてもよい。そのようにすれば、被測定物の電極が突起電極であれば、各第1の接触部は前記軸線の側に向けられた1つの稜線をその突起電極の側面に押圧されるが、突起電極の頂部に押圧されず、その結果ピン本体と突起電極とを電気的に確実に接続することができるにもかかわらず、突起電極の頂部が潰されるおそれがない。
【0018】
前記ピン本体は、さらに、平坦面、球状凸面、球状凹面、及び、球状凹面を一部に有する凸面のいずれか1つの面とされた第2の接触部を前記長手方向の他端部に有していてもよい。そのようにすれば、第2接触部と基板の接続ランドとを電気的に確実に接触させることができる。
【0019】
前記ピン本体は、さらに、前記外面から外方に突出するフランジ部を有していてもよい。そのようにすれば、フランジ部を利用してピン本体を適宜な部材に取り付けることができるから、適宜な部材へのピン本体の取付作業が容易になる。
【0020】
【発明の実施の形態】
図1(A)及び(B)を参照するに、コンタクトピン10は、導電性のピン本体12で構成されて、後に図3から図6を参照して説明するソケット14に配置される。コンタクトピン10は、単一部品で構成されている。
【0021】
図1に示すように、ピン本体12は、概略、円柱形状を有しており、また、ピン本体12の上部領域16と、その上部領域16の下方に一体的に続く下部領域18とを有している。
【0022】
ピン本体12は、また、その軸線Cの方向Yに対して略直交しかつ軸線Cの方向Yに間隔をおいた4つのスリット20とを下部領域18に有している。スリットの数は、4つに限定されず、1以上、好ましくは2、3又は5以上等の複数であってもよい。
【0023】
各スリットは、ピン本体12の外周面側から軸線Cを超えて形成されたコ字状の切り込みであり、ピン本体12の外周面に開放されている。ピン本体12の長手方向(軸線Cの方向Y)に隣り合うスリット20,20は、軸線Cの周りに180度の角度的間隔をおいている。
【0024】
このため、各スリット20は軸線Cの周りの180度以上の角度範囲にわたって開放されており、隣り合うスリット20の開放領域は軸線Cの周りに180度の角度的間隔をおいている。また、各スリット20は、その奥底を形成している奥壁部24をピン本体12に形成していると共に、2つの奥壁部24と一体の板状部26を隣りのスリット20と共同して形成している。
【0025】
各板状部26は、スリット20の深さ方向Xに伸びており、またコンタクトピン10を平面的に見たとき、互いに重なり合う領域Aとして作用する。
【0026】
ピン本体12は、さらに、下部領域18の外周から外方へ突出する外向きのフランジ部22を下端部に一体的に有している。図示の例において、フランジ部22の厚さ寸法は、長手方向Yにおけるスリット20の幅寸法と略同一とされている。しかし、フランジ部22の厚さ寸法は、スリット20の幅寸法より、大きくしてもよいし、小さくしてもよい。
【0027】
ピン本体12の上端部は、略45°の頂角を有する略角錐形の複数(図示の例では、4つ)の第1の接触部28により王冠形状に形成されている。各第1の接触部28は、ピン本体12の半径と同じ曲率を有すると共に角錐形底面と直角の弧面と、2つの斜面とを有する変形な角錐形を有している。各第1の接触部28は、弧面を外周側に向けていると共に、2つの弧面により形成される1つの稜線30を軸線Cに向けている。
【0028】
ピン本体12の下端部は、下に突出する球面状の第2の接触部32とされている。第2の接触部32は、コンタクトピン10がソケットに組み立てられた状態において、配線基板のような基板の接続ランドに押圧される。
【0029】
コンタクトピン10は、後に説明するソケット14に配置された状態において、ピン本体12の第1の接触部28により形成される空間に被測定物34の半球状の突起電極36に押圧され、ピン本体12の第2の接触部32を配線基板ような接続用基板38の接続ランド40に押圧される。
【0030】
上記の状態において、コンタクトピン10は、奥壁部24又は板状部26において弾性変形する。このため、ピン本体12がその長手方向に弾性変形するいわゆる導電性ばねとしても機能するから、ピン本体12の一端部から他端部まで(突起電極36から接続ランド40まで)の導電路の実質的な長さが、コイルばねを用いるコンタクトピンに比べ、著しく短縮される。
【0031】
第1及び第2の接触部28及び32がそれぞれ突起電極36及び接続ランド40に押圧されたときに弾性変形するピン本体12の弾性変形可能箇所は、奥壁部24及び板状部26のいずれであってもよい。しかし、ピン本体12の弾性変形可能箇所は、安定した弾性変形を生じさせる上からは、少なくとも板状部26とすることが好ましい。
【0032】
コンタクトピン10は、さらに、以下のような技術的効果を有する。
【0033】
ピン本体12が弾性変形可能であると共に、コンタクトピン10を単一の部材で構成することができるから、突起電極36に押圧される第1の接触部28と接続ランド40に押圧される第2の接触部32とが相対的変位するおそれがなく、したがって第1及び第2の接触部28及び32が相対的に変位することに起因する電気的な断線状態が発生せず、その結果コイルばねを含む複数の部品で構成されたコンタクトピンに比べ、突起電極36と接続ランド40とを安定した電気的接続状態に維持することができる。
【0034】
コンタクトピン10自体をピン本体12の長手方向における一端から他端までの単一の部品で構成することができるから、コイルばねを用いるコンタクトピンに比べ、コンタクトピン10の部品点数が少ない。
【0035】
第1の接触部28が突起電極36に押圧されたとき、各第1の接触部28は、軸線Cに向けられた稜線30を突起電極36の側面に押圧されるが、突起電極36の頂部に押圧されない。その結果、図2に示すように、第1の接触部28の稜線30による接触痕すなわち押圧痕42が突起電極36に形成されるが、突起電極36の頂部が潰されず、ピン本体12と突起電極36とが電気的に確実に接続される。
【0036】
隣り合うスリット20,20の開放する領域及び隣り合う板状部26が軸線Cの周りに180度変位されているから、ピン本体12は、複数の板状部26が軸線Cの周りにジグザグ状に存在することになる。その結果、方向Yにおけるピン本体12のばね性が向上し、突起電極36と接続ランド40とに電気的接続状態がより安定する。
【0037】
板状部26が軸線Cに対しスリット20の開放する領域の側の箇所からその反対側の箇所にまで達しているから、各スリット20の深さ寸法が大きくなって、同方向における板状部26の寸法が大きくなる。その結果、板状部26のばね性がより向上し、突起電極36と接続ランド40とに電気的接続状態がより安定する。
【0038】
図3から図6を参照するに、コンタクトピン10は、ソケット14に組み込まれる。ソケット14は、複数のコンタクトピン10を、ハウジング44及びアンダーカバー46に収容している。ハウジング44とアンダーカバー46とは、アンダーカバー46がハウジング44の下側に組み合わされて、全体的に厚板状の形状を有するソケット14を構成している。
【0039】
ソケット14は、配線基板のような接続用基板38にねじ部材で取り外し可能に組み付ける複数の貫通穴48が、ハウジング44及びアンダーカバー46を貫通するように設けられている。
【0040】
ハウジング44は、電気絶縁性材料から板状に制作されており、矩形の外形を有している。ハウジング44は、被測定物34を上方から受け入れるべく上方に開放する矩形の凹所50を中央部に有している。凹所50を形成している各内側面は、被測定物34を所定の位置に案内する傾斜面52とされている。
【0041】
凹所50の長手方向における一対の内側面には、測定済み(検査済み)の被測定物34をソケット14から取り出すための隙間(逃げ)54が形成されている。
【0042】
凹所50の底を形成するハウジング底部56には、複数のコンタクトピン10をマトリクス状に配置するために、ハウジング底部56を厚さ方向に貫通する複数の貫通穴58がマトリクス状に形成されている。各貫通穴58は、コンタクトピン10のフランジ部22より上方側(一端部側)の部分を収容する大きさを有している。
【0043】
アンダーカバー46は、電気絶縁性材料の板状部材で形成されており、また、コンタクトピン10の残りの部分を受け入れる複数の貫通穴60を、平面的に見て貫通穴58と同じ箇所にかつ同じ状態に有している。
【0044】
各貫通穴60のうち、上方の箇所60aは、コンタクトピン10のフランジ部22を受け入れる大きさを有しており、下方の箇所60bはコンタクトピン10のフランジ部22より下方の箇所を受け入れる大きさを有している。貫通穴60の上方の箇所60aは、座ぐりであってもよい。
【0045】
ソケット14は、フランジ部22及びフランジ部22より下方の箇所がそれぞれ貫通穴60の箇所60a及び60bに受け入れられた状態に、各コンタクトピン10をアンダーカバー46に配置した後、各コンタクトピン10のフランジ部22より上方の部分が貫通穴58に受け入れられるように、ハウジング44をアンダーカバー46の上に配置することにより組み合せることができる。
【0046】
コンタクトピン10のフランジ部22を受け入れる箇所を、貫通穴60に設ける代わりに、貫通穴58に設けてもよい。
【0047】
その後、ソケット14は、各コンタクトピン10の第2の接触部32が接続用基板38の接続ランド40に電気的に接触するように、接続用基板38に組み付けられる。
【0048】
コンタクトピン10は、上記のようにソケット14に配置された状態において、第2の接触部32を除いて、ハウジング44の貫通穴58及びアンダーカバー46の貫通穴60に完全に収容される。この状態において、フランジ部22においてハウジング44及びアンダーカバー46により脱落を防止される。
【0049】
上記のようにソケット14に配置された状態において、第1の接触部28はハウジング44の貫通穴58の中央よりやや上方に位置され、各スリット20の一部は、すべて、ピン本体12の軸線Cを超えており、しかもスリット20の深さ寸法Dが同じであるから、板状部26のY方向の両端は軸線Cから等距離の位置にある。
【0050】
ピン本体12の第2の接触部32は、アンダーカバー46の厚さ方向において、アンダーカバー46の下面と略同位置に配置されている。
【0051】
ソケット14に接続用基板38に組み付けられた状態において、ソケット14に、半導体デバイスのように複数の突起電極36をコンタクトピン10の配置と同じ状態に配置している被測定物34がソケット14の凹所50に搭載される。
【0052】
搭載された被測定物34の側面は、凹所50の内側面に設けられた傾斜面52に沿って下降することにより、所定の位置に強制的に位置決めされる(図3参照)。したがって、被測定物34の各突起電極36はハウジング44の貫通穴58に規則正しく配置される。
【0053】
被測定物34と接続用基板38とが相寄る方向へ移動されると、突起電極36が第1の接触部28に押圧されると共に、接続ランド40が第2の接触部32に押圧される。これにより、コンタクトピン10が圧縮されて弾性変形するから、各コンタクトピン10は突起電極36と接続ランド40とに電気的に接触されて、それらを確実に接続する。
【0054】
以上のコンタクトピン10は、種々の変形することができる。
【0055】
図7に示すコンタクトピン10aのように、図1に示すコンタクトピン10におけるフランジ部22を省略してもよい。
【0056】
ピン本体12を円柱形とする代わりに、図8及び図9にそれぞれ示すコンタクトピン10b及び10cのように、ピン本体12を四角柱状や三角柱状としてもよいし、その他の多角形(例えば、五角柱、六角柱等)の形状としてもよい。
【0057】
図1に示すコンタクトピン10のフランジ部22と同種のフランジ部を、図8及び図9等他の形状を有するピン本体に示すコンタクトピン10b,10cに設けてもよい。
【0058】
図1に示すコンタクトピン10の各スリット20の奥底を、図8に示すコンタクトピン10bのように、スリット20の幅寸法より大きい直径寸法を有する円柱状としてもよい。そのような円柱状の奥底を、図7及び図9に示すコンタクトピン10a及び10cに設けてもよい。また、スリット20の奥底の形状を、他の形状(三角形状や隅部を丸めた矩形状など)としてもよい。
【0059】
コンタクトピン10,10a,10b,10cの第2の接触部32を、下に凸の球面とする代わりに、例えば、図10に示すように球状凹面を中央に有する球状の凸面形状、図11に示すように球凹面、図12に示すように平坦面等としてもよい。
【0060】
各第1の接触部28の1つの稜線30を軸線Cに向ける代わりに、角錐形の1つの斜面を軸線Cに向けてもよい。また、各第1の接触部28を、角錐形とする代わりに、円錐形としてもよいし、截頭錐形としてもよい。さらに、複数の第1の接触部をコンタクトピンに形成する代わりに、単一の第1の接触部28をコンタクトピンに設けてもよい。さらには、そのような形状の第1の接触部を設ける代わりに、コンタクトピンの一端を平坦な第1の接触部としてもよい。
【0061】
本発明は、突起電極36を有する被測定物34のみならず、平坦な電極を有する被測定物の通電試験にも用いることができる。
【0062】
したがって、本発明は、上記実施例に限定されず、その趣旨を逸脱しない限り、種々変更することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るコンタクトピンの第1の実施例を示す図であって、(A)は外観斜視図、(B)は縦断面図である。
【図2】図1に示すコンタクトピンを使用したときに形成される押圧痕を説明するための図である。
【図3】図1に示すコンタクトピンを備えたソケットの上から下に視た外観斜視図である。
【図4】図3に示すソケットを下から上に視た外観斜視図である。
【図5】図3に示すソケットの5−5線に沿って得た断面図である。
【図6】図5における主要部の拡大図である。
【図7】本発明に係るコンタクトピンの第2の実施例を示す外観斜視図である。
【図8】本発明に係るコンタクトピンの第3の実施例を示す外観斜視図である。
【図9】本発明に係るコンタクトピンの第4の実施例を示す外観斜視図である。
【図10】図1に示すコンタクトピンの第2の接触部の変形例を示す断面図である。
【図11】図1に示すコンタクトピンの第2の接触部の別の変形例を示す断面図である。
【図12】図1に示すコンタクトピンの第2の接触部のさらに別の変形例を示す断面図である。
【符号の説明】
10,10a,10b,10c コンタクトピン
12 ピン本体
20 スリット
22 フランジ部
24 奥壁部
26 板状部
28 第1の接触部
30 稜線
32 第2の接触部
C コンタクトピンの軸線

Claims (7)

  1. 導電性のピン本体を含み、
    該ピン本体は、その長手方向に間隔をおいて形成された複数のスリットであって前記ピン本体の外面に開放すると共に前記長手方向と交差するスリットとを有し、
    前記長手方向に隣り合うスリットは、前記長手方向へ伸びる仮想的な軸線の周りに角度的に変位されており、また片持ち梁状の板状部を前記ピン本体に共同して形成している、コンタクトピン。
  2. 前記複数のスリットの開放する領域及び前記板状部は前記軸線の周りに所定角度ずつ変位されている、請求項1に記載のコンタクトピン。
  3. 前記隣り合うスリットの開放する領域及び前記長手方向に隣り合う前記板状部は前記軸線の周りに180度変位されている、請求項1に記載のコンタクトピン。
  4. 前記板状部は、前記軸線に対し前記スリットの開放する領域の側の箇所からその反対側の箇所にまで達している、請求項1〜3のいずれか1項に記載のコンタクトピン。
  5. 前記ピン本体は、さらに、前記軸線の周りに間隔をおいた複数の第1の接触部を前記長手方向の一端部に有しており、各第1の接触部は、角錐形の形状を有していると共に、前記角錐形の1つの稜線を前記軸線の側に向けている、請求項1〜4のいずれか1項に記載のコンタクトピン。
  6. 前記ピン本体は、さらに、平坦面、球状凸面、球状凹面、及び、球状凹面を一部に有する凸面のいずれか1つの面とされた第2の接触部を前記長手方向の他端部に有している、請求項1〜5のいずれか1項に記載のコンタクトピン。
  7. 前記ピン本体は、さらに、前記外面から外方に突出するフランジ部を有している、請求項1〜6のいずれか1項に記載のコンタクトピン。
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