JP2004095018A - ディスク記録再生装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】短時間で信号記録又は信号再生に移ることが可能なディスク記録再生装置を提供する。
【解決手段】本発明に係るディスク記録再生装置は、記録動作及び/又は再生動作の制御に関連する1或いは複数のパラメータをそれぞれ最適化する制御回路7を具えている。該制御回路7は、初期動作として、前記1或いは複数のパラメータをそれぞれ、過去のパラメータ最適化処理により得られた最適値に設定する。
【選択図】 図1
【解決手段】本発明に係るディスク記録再生装置は、記録動作及び/又は再生動作の制御に関連する1或いは複数のパラメータをそれぞれ最適化する制御回路7を具えている。該制御回路7は、初期動作として、前記1或いは複数のパラメータをそれぞれ、過去のパラメータ最適化処理により得られた最適値に設定する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ディスクに信号を記録し、若しくは該ディスクから信号を再生するディスク記録再生装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、ディスク記録再生装置の記録媒体として、書換え可能であって、記憶容量が大きく、然も信頼性の高い光磁気ディスクが開発されており、コンピュータやオーディオ・ビジュアル機器の外部メモリとして広く用いられている。
特に近年においては、光磁気ディスクの信号面に、ランドとグルーブを交互に形成し、ランドとグルーブの両方に信号を記録して、記録密度を上げる技術が開発されている。
【0003】
ところで、ディスク記録再生装置においては、再生動作及び記録動作の制御に関連する後述の14個のパラメータ1〜14にそれぞれ最適値が存在し、これらのパラメータの設定値がそれぞれ最適値から大きくずれた場合、正常な信号再生及び信号記録が困難となる。
そこで、システムの起動時には、14個のパラメータ1〜14をそれぞれ最適化する処理を行なうこととしている。
【0004】
パラメータ1
フォーカスエラー(FE)信号に対するオフセット値(以下、FEオフセット値という)
パラメータ2
トラッキングエラー(TE)信号に対するオフセット値(以下、TEオフセット値という)
パラメータ3、4
グルーブを対象とする信号記録再生時のセンターエラー(CE)信号に対するオフセット値(以下、グルーブ側CEオフセット値という)、及びランドを対象とする信号記録再生時のCE信号に対するオフセット値(以下、ランド側CEオフセット値という)
【0005】
パラメータ5、6
グルーブに記録されているアドレス情報を読み出すために必要なゲイン(以下、グルーブ側アドレスゲインという)、及びランドに記録されているアドレス情報を読み出すために必要なゲイン(以下、ランド側アドレスゲインという)
パラメータ7、8
グルーブに付与されているファインクロックマーク(FCM)を読み出すために必要なゲイン(以下、グルーブ側FCMゲインという)、及びランドに付与されているFCMを読み出すために必要なゲイン(以下、ランド側FCMゲインという)
【0006】
パラメータ9、10
ランド側FEオフセット値についての微調整値(以下、ランド側フォーカスバランス(FB)値という)、及びグルーブ側FEオフセット値についての微調整値(以下、グルーブ側FB値という)
パラメータ11、12
ランドを対象とする信号記録再生時の再生パワー(以下、ランド側再生パワーという)、及び記録パワー(以下、ランド側記録パワーという)
パラメータ13、14
グルーブを対象とする信号記録再生時の再生パワー(以下、グルーブ側再生パワーという)、及び記録パワー(以下、グルーブ側記録パワーという)
【0007】
図7は、ディスク記録再生装置の起動時に実行されるパラメータ最適化手続きを表わしている。
装置本体に電源が投入されると、先ずステップS51〜53では、FEオフセット値、TEオフセット値、グルーブ側CEオフセット値及びランド側CEオフセット値をそれぞれデフォルト値に設定した後、ステップS54にて、ディスク温度を測定し、ランド側再生パワーを測定したディスク温度に応じたデフォルト値に設定する。
【0008】
次にステップS55及びステップS56では、FEオフセット値及びTEオフセット値をそれぞれデフォルト値から変化させて、これらのオフセット値を調整した後、ステップS57ではCE信号の振幅値を測定し、ステップS58及びステップS59では、グルーブ側CEオフセット値及びランド側CEオフセット値をそれぞれデフォルト値から変化させて、前記測定された振幅値に基づきこれらのオフセット値を調整する。この様にして、FEオフセット値、TEオフセット値、グルーブ側CEオフセット値、及びランド側CEオフセット値、即ち上記パラメータ1〜4を最適化する。
【0009】
続いてステップS60及びステップS61では、グルーブ側アドレスゲイン、ランド側アドレスゲイン、グルーブ側FCMゲイン及びランド側FCMゲインをそれぞれデフォルト値から変化させて、これらのゲインの仮調整を行なった後、ステップS62では、後述のフルテストリード/ライト処理を実行することにより、前記アドレスゲイン及びFCMゲインを含むパラメータ5〜14をそれぞれ最適化する。最後にステップS63では、現在のディスク温度をメモリに格納して、手続きを終了する。
上記手続きによって、パラメータ1〜14がそれぞれ最適値に設定された後、信号の再生或いは記録が開始されることになる。
【0010】
上記ステップS62のフルテストリード/ライト処理においては、図8に示す如く、先ずステップS71にて、ランド側再生パワーをデフォルト値から変化させて再生信号のエラーレートが所定の規定値を下回ることとなる最適値を求め、求められた最適値に基づいてランド側再生パワーを調整した後、ステップS72では、ランド側FB値の調整を行なう。続いてステップS73では、ランド側フォーカス/トラッキングゲインの調整を行なった後、ステップS74では、図7のステップS60にて仮調整を行なったランド側アドレスゲインの本調整を行ない、更にステップS75では、図7のステップS61にて仮調整を行なったランド側FCMゲインの本調整を行なう。
【0011】
次にステップS76にて、グルーブ側再生パワーを変化させて再生信号のエラーレートが所定の規定値を下回ることとなる最適値を求め、求められた最適値に基づいてグルーブ側再生パワーの調整を行なった後、ステップS77では、グルーブ側FB値の調整を行なう。続いてステップS78では、グルーブ側フォーカス/トラッキングゲインの調整を行なった後、ステップS79では、図7のステップS60にて仮調整を行なったグルーブ側アドレスゲインの本調整を行ない、更にステップS80では、図7のステップS61にて仮調整を行なったグルーブ側FCMゲインの本調整を行なう。
【0012】
その後、ステップS81では、ランド側記録パワーを少なくとも3つの異なる値に順次設定して、各記録パワーにおけるエラーレートを測定し、これら3点での記録パワーとエラーレートの関係を2次曲線で近似することによって該2次曲線の頂点に対応する最適パワーを求め、求められた最適パワーに基づいてランド側記録パワーの調整を行なう。最後にステップS82では、ステップS81と同様の手続きによりグルーブ側記録パワーの調整を行なって、手続きを終了する。上記手続きによって、パラメータ5〜14がそれぞれ最適化されることになる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のディスク記録再生装置においては、上記パラメータ5〜14を最適化するために図8に示す一連のフルテストリード/ライト処理を実行しなければならず、起動に時間がかかる問題があった。
そこで、本発明の目的は、短時間で信号記録又は信号再生に移ることが可能なディスク記録再生装置を提供することである。
【0014】
【課題を解決する為の手段】
本発明に係るディスク記録再生装置は、記録動作及び/又は再生動作の制御に関連する1或いは複数のパラメータをそれぞれ最適化する制御回路を具えたディスク記録再生装置において、該制御回路は、初期動作として、前記1或いは複数のパラメータをそれぞれ、過去のパラメータ最適化処理により得られた最適値に設定する。
【0015】
ディスク記録再生装置においては、記録動作及び/又は再生動作の制御に関連する1或いは複数のパラメータの最適値は殆ど変動しない。
そこで、本発明に係るディスク記録再生装置においては、装置本体の電源投入時、ディスクの交換時、或いはリセット時の初期動作として、前記1或いは複数のパラメータがそれぞれ、過去のパラメータ最適化処理により得られた最適値に設定される。そして、良好な信号再生状態が得られる場合には、従来の如きフルテストリード/ライト処理が省略される一方、良好な信号再生状態が得られない場合には、フルテストリード/ライト処理が実行されて前記1或いは複数のパラメータがそれぞれ最適化される。
【0016】
具体的構成において、前記制御回路は、
初期動作として、前記1或いは複数のパラメータをそれぞれ、過去のパラメータ最適化処理により得られた最適値に設定する第1次パラメータ設定手段と、
前記設定された最適値の下で、ディスクに対する信号の記録及び再生を実行して、信号再生状態の良否を判断する判断手段と、
信号再生状態が良好でないと判断された場合に、前記1或いは複数のパラメータの内、全て或いは一部のパラメータについての最適値を検索し、これら全て或いは一部のパラメータをそれぞれ、検索した最適値に設定する第2次パラメータ設定手段
とを具えている。
【0017】
上記具体的構成においては、前記1或いは複数のパラメータがそれぞれ、過去のパラメータ最適化処理により得られた最適値に設定された状態でディスクに対する信号の記録及び再生が実行され、信号再生状態が良好でないと判断された場合には、前記1或いは複数のパラメータの内、全て或いは一部のパラメータについて最適値が検索され、これら全て或いは一部のパラメータがそれぞれ、検索された最適値に設定される。従って、常に正常な信号再生及び信号記録を行なうことが出来る。
【0018】
又、具体的構成において、前記制御回路は、
前記1或いは複数のパラメータの内、装置本体の特質に依存する1或いは複数の装置依存パラメータの最適値を格納するためのメモリ手段と、
前記第1次パラメータ設定手段或いは第2次パラメータ設定手段によるパラメータ設定処理が終了したとき、前記1或いは複数の装置依存パラメータについて設定された1或いは複数の最適値を前記メモリ手段に格納する格納処理手段
とを具え、前記第1次パラメータ設定手段は、前記1或いは複数の装置依存パラメータをそれぞれ、メモリ手段に格納されている1或いは複数の最適値に設定する。
【0019】
記録動作及び/又は再生動作の制御に関連する1或いは複数のパラメータには、装置本体の特質に依存する装置依存パラメータ、例えばFEオフセット値、TEオフセット値、CEオフセット値、アドレスゲイン及びFCMゲインが含まれる。これらの装置依存パラメータの最適値は制御回路のメモリ手段に格納され、初期動作時には、1或いは複数の装置依存パラメータはそれぞれ、メモリ手段に格納されている1或いは複数の最適値に設定される。
上記具体的構成によれば、1或いは複数の装置依存パラメータの最適値は装置内部のメモリ手段に格納されるので、装置と装置依存パラメータとを対応付ける構成や処理は不要である。
【0020】
他の具体的構成においては、ディスクの装填が可能であって、前記制御回路は、前記第1次パラメータ設定手段或いは第2次パラメータ設定手段によるパラメータ設定処理が終了したとき、前記1或いは複数のパラメータの内、ディスクの特質に依存する1或いは複数のディスク依存パラメータについて設定された最適値を装填されているディスクに記録する記録処理手段を具え、前記第1次パラメータ設定手段は、前記1或いは複数のディスク依存パラメータをそれぞれ、装填されているディスクに記録されている1或いは複数の最適値に設定する。
【0021】
記録動作及び/又は再生動作の制御に関連する1或いは複数のパラメータには、ディスクの特質に依存するディスク依存パラメータ、例えばFB値、再生パワー及び記録パワーが含まれる。これらのディスク依存パラメータの最適値はディスクに記録され、初期動作時には、1或いは複数のディスク依存パラメータはそれぞれ、ディスクに記録されている1或いは複数の最適値に設定される。
上記具体的構成によれば、1或いは複数のディスク依存パラメータの最適値はディスクに記録されるので、ディスクとディスク依存パラメータとを対応付ける構成や処理は不要である。
【0022】
更に具体的には、ディスクには、複数のディスク記録再生装置について1或いは複数のディスク依存パラメータの最適値と装置本体の識別情報とを記録することが可能であって、前記制御回路の記録処理手段は、1或いは複数のディスク依存パラメータの最適値と共に装置本体の識別情報をディスクに記録し、前記第1次パラメータ設定手段は、装置本体の識別情報に基づき自装置についての1或いは複数の最適値を特定し、1或いは複数のディスク依存パラメータをそれぞれ、特定した1或いは複数の最適値に設定する。
【0023】
同じディスクであっても、ディスク依存パラメータの最適値は、信号記録或いは信号再生を行なうディスク記録再生装置によって異なる。
そこで、上記具体的構成においては、複数のディスク記録再生装置について、装置毎にディスク依存パラメータの最適値がディスクに記録され、初期動作時には、ディスクから自装置についての1或いは複数の最適値が読み出されて、1或いは複数のディスク依存パラメータがそれぞれ読み出された最適値に設定される。
上記具体的構成によれば、初期動作のみによって良好な信号再生状態が得られる可能性が高めることが出来る。
【0024】
更に又、具体的には、ディスクに光学ヘッドからレーザ光を照射して信号記録若しくは信号再生を行なうものであって、ディスクの温度を検出する温度検出手段を具え、前記制御回路は、ディスク温度が所定温度だけ変化する度に、信号記録時又は信号再生時のレーザ光のパワーを最適化する最適化手段を具え、前記記録処理手段は、ディスク温度と最適パワーとの関係を格納するためのテーブルをディスクに作成して、ディスク温度と最適パワーを該テーブルに格納し、前記第1次パラメータ設定手段は、前記テーブルを参照して、レーザ光のパワーをディスク温度に応じた最適パワーに設定する。
【0025】
上記具体的構成においては、初期動作や通常動作の過程でレーザパワーの最適化が実行され、ディスク温度と最適パワーの関係がディスクに作成されたテーブルに蓄積される。初期動作時には、テーブルに既に最適パワーが登録されている温度では、テーブルからその温度における最適パワーが読み出され、レーザパワーが読み出された最適パワーに設定される。
【0026】
【発明の効果】
本発明に係るディスク記録再生装置によれば、短時間で信号記録又は信号再生に移ることが出来る。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を、光磁気ディスクを記録媒体とするディスク記録再生装置に実施した形態につき、図面に沿って具体的に説明する。
本発明に係るディスク記録再生装置においては、図1に示す如く、スピンドルモータ(2)によって回転駆動される光磁気ディスク(1)を挟んで上下に、磁気ヘッド(3)と光学ヘッド(5)が配備され、磁気ヘッド(3)には磁気ヘッド駆動回路(4)が接続される一方、光学ヘッド(5)にはレーザ駆動回路(6)が接続されている。磁気ヘッド駆動回路(4)及びレーザ駆動回路(6)には制御回路(7)が接続され、該制御回路(7)によって信号の記録/再生動作が制御されている。そして、光学ヘッド(5)の出力信号が制御回路(7)に供給されて、増幅、再生信号の検出、エラー訂正などの処理が施された後、再生データとして後段回路へ出力される。
【0028】
又、スピンドルモータ(2)及び光学ヘッド(5)にはサーボ回路(9)が接続されている。光学ヘッド(5)の出力信号から得られるFE信号及びTE信号が制御回路(7)からサーボ回路(9)に供給されて、FE信号及びTE信号に基づいて、光学ヘッド(5)に装備されているアクチュエータ(図示省略)に対するフォーカスサーボ及びトラッキングサーボが実行される。又、制御回路(7)からサーボ回路(9)に外部同期信号が供給されて、該信号に基づきスピンドルモータ(2)の回転が制御される。
【0029】
更に、光磁気ディスク(1)に対向して、光磁気ディスク(1)の温度を測定するための温度センサ(8)が設置され、該温度センサ(8)の出力端は制御回路(7)に接続されている。制御回路(7)では、温度センサ(8)から得られる温度データに基づいてレーザパワー制御信号が作成され、作成された信号は前記レーザ駆動回路(6)に供給される。レーザ駆動回路(6)では、該レーザパワー制御信号に応じて、信号再生時及び信号記録時に光学ヘッド(5)から出射されるレーザ光のパワーが調整される。
【0030】
本発明に係るディスク記録再生装置においては、システムの起動時に、上記14個のパラメータ1〜14を最適化する処理が実行される。
上記制御回路(7)の内蔵メモリには、パラメータ1〜14の内、光学ヘッド(5)の特質に依存するパラメータ1〜8、即ちFEオフセット値、TEオフセット値、グルーブ側CEオフセット値、ランド側CEオフセット値、グルーブ側アドレスゲイン、ランド側アドレスゲイン、グルーブ側FCMゲイン、及びランド側FCMゲインについてのデフォルト値が予め規定されると共に、パラメータ11〜14、即ちランド側再生パワー、ランド側記録パワー、グルーブ側再生パワー及びグルーブ側記録パワーとディスク温度との関係を表わすレーザパワー管理テーブルが予め規定されている。
【0031】
システムの最初の起動時には、制御回路(7)は、パラメータ1〜8についての前記デフォルト値と前記レーザパワー管理テーブルに規定されているパラメータ11〜14についてのデフォルト値とを用いて、パラメータ1〜4を最適化すると共に従来と同様のフルテストリード/ライト処理を実行することによってパラメータ5〜14を最適化する。
パラメータ1〜14の最適化が終了すると、制御回路(7)は、パラメータ1〜8については、内蔵メモリに規定されている前記デフォルト値をそれぞれ、その時点で設定されている最適値に更新すると共に、パラメータ11〜14については、レーザパワー管理テーブルに規定されているディスク温度に応じたデフォルト値をそれぞれ、その時点で設定されている最適値に更新する。
その後の信号再生時及び信号記録時には、制御回路(7)は、ディスク温度が所定温度以上に変化する度にパラメータ11〜14の最適化を行ない、レーザパワー管理テーブルに規定されているデフォルト値を夫々、その時点での最適値に更新する。
【0032】
装置本体の電源オフ時には、制御回路(7)は、ディスクの特質に依存するパラメータ9〜14、即ちランド側FB値、グルーブ側FB値、ランド側再生パワー、ランド側記録パワー、グルーブ側再生パワー及びグルーブ側記録パワーの最適値を書き込むための図2に示す如きパラメータ管理テーブルを作成し、該テーブルを装置本体の識別コードと共にディスクに設けられたテストトラックの未使用領域に記録する。ランド側FB値及びグルーブ側FB値については夫々、その時点で設定されている最適値を前記パラメータ管理テーブルに書き込む一方、ランド側再生パワーPr、ランド側記録パワーPw、グルーブ側再生パワーPr及びグルーブ側記録パワーPwについては、システム起動時に設定された最適値と、ディスク温度が所定温度以上に変化する度に設定された最適値とを、各時点での温度データと共に前記パラメータ管理テーブルに書き込む。
【0033】
2回目以降の起動時には、制御回路(7)は、初期動作として、パラメータ1〜8を内蔵メモリに規定されているデフォルト値に設定すると共に、ディスクに記録されている1或いは複数のパラメータ管理テーブルの中から、装置本体の識別コードに基づいて自装置についてのパラメータ管理テーブルを特定し、パラメータ9〜14を特定したテーブルに書き込まれている最適値に設定する。この様にして、パラメータ1〜10は、前回の最適化処理により得られた最適値、即ち前回値に設定されると共に、パラメータ11〜14は、その時点のディスク温度で過去の最適化処理により得られた最適値、即ちその時点のディスク温度での前回値に設定されることになる。
この状態でテストリード/ライトを行ない、信号再生状態が良好である場合は、最初の起動時と同様に、パラメータ1〜8についてのデフォルト値とレーザパワー管理テーブルを更新した後、信号再生又は信号記録処理に移行する。一方、信号再生状態が良好でない場合には、フルテストリード/ライト処理を実行した後、パラメータ1〜8についてのデフォルト値とレーザパワー管理テーブルを更新し、信号再生又は信号記録処理に移行する。
【0034】
信号再生時及び信号記録時には、上述の如くディスク温度が所定温度以上に変化する度に内蔵メモリ内のレーザパワー管理テーブルを更新する。
又、装置本体の電源オフ時には、ランド側FB値、グルーブ側FB値、ランド側再生パワーPr、ランド側記録パワーPw、グルーブ側再生パワーPr及びグルーブ側記録パワーPwについて新たに得られた最適値をディスクのパラメータ管理テーブルに書き込むことによって該テーブルを更新する。
【0035】
図3は、ディスク記録再生装置の起動時に上記制御回路(7)によって実行されるパラメータ最適化手続きを表わしている。
装置本体に電源が投入されると、先ずステップS1〜ステップS3にて、FEオフセット値、TEオフセット値、グルーブ側CEオフセット値及びランド側CEオフセット値をそれぞれ内蔵メモリに規定されているデフォルト値に設定する。ここで、2回目以降の起動時には、FEオフセット値、TEオフセット値、グルーブ側CEオフセット値及びランド側CEオフセット値はそれぞれ前回値に設定されることになる。次にステップS4にて、ディスク温度を測定し、内蔵メモリ内のレーザパワー管理テーブルを参照して、ランド側再生パワーを前記測定したディスク温度に応じたデフォルト値に設定する。ここで、2回目以降の起動時には、ランド側再生パワーは、測定されたディスク温度での前回値に設定されることになる。
【0036】
次にステップS5及びステップS6では、FEオフセット値及びTEオフセット値をそれぞれデフォルト値から変化させて、これらのオフセット値を調整した後、ステップS7では、CE信号の振幅値を測定し、ステップS8及びステップS9では、グルーブ側CEオフセット値及びランド側CEオフセット値をそれぞれデフォルト値から変化させて、前記測定された振幅値に基づきこれらのオフセット値を調整する。この様にして、FEオフセット値、TEオフセット値、グルーブ側CEオフセット値、及びランド側CEオフセット値、即ちパラメータ1〜4を最適化する。
【0037】
続いてステップS10及びステップS11では、グルーブ側アドレスゲイン、ランド側アドレスゲイン、グルーブ側FCMゲイン及びランド側FCMゲインをそれぞれ、内蔵メモリに規定されているデフォルト値に設定する。ここで、2回目以降の起動時には、これらのゲインはそれぞれ前回値に設定されることになる。
その後、図4のステップS12にて、ディスクのパラメータ管理テーブルに対するデータ読取り動作を試行し、ステップS13では、データが読み取れたか否かを判断する。ここでイエスと判断された場合は、ステップS14に移行して、自装置の識別コードと共にディスクに記録されているパラメータ管理テーブルから、グルーブ側FB値及びランド側FB値の最適値を読み出すと共に、グルーブ側再生パワー、ランド側再生パワー、グルーブ側記録パワー及びランド側記録パワーについて現在の温度データに応じた最適値を読み出し、これらのパラメータ9〜14を夫々、読み出した最適値に設定する。この様にして、グルーブ側FB値及びランド側FB値は前回値に設定されると共に、グルーブ側再生パワー、ランド側再生パワー、グルーブ側記録パワー及びランド側記録パワーは、現在のディスク温度での前回値に設定されることになる。次にステップS15では、テストトラックを用いてテストリード/ライトを行ない、ステップS16では、信号再生状態が良好であるか否かを判断する。
ステップS16にてイエスと判断された場合は、ステップS17に移行して、温度センサ(8)から温度データを取得した後、ステップS18では、パラメータ1〜8について、内蔵メモリ内のデフォルト値を現在の設定値に更新すると共に、パラメータ11〜14については、内蔵メモリ内のレーザパワー管理テーブルに規定されている前記温度データに応じたデフォルト値を現在の設定値に更新して、手続きを終了する。
【0038】
これに対し、ステップS13にてノーと判断された場合、及びステップS16にてノーと判断された場合は、ステップS19に移行して、従来のディスク記録再生装置と同様の図5に示すフルテストリード/ライト処理を実行することにより上記パラメータ5〜14を最適化した後、ステップS17及びステップS18にて上記処理を実行して、手続きを終了する。
上記手続きによって、パラメータ1〜14がそれぞれ最適値に設定された後、信号の再生或いは記録が開始されることになる。
【0039】
図6は、システム起動後、信号再生及び信号記録のための通常動作において制御回路(7)によって実行されるテーブル更新手続きを表わしている。
先ずステップS41にて、ディスク温度に所定温度以上の変化があったか否かを判断し、ノーと判断された場合は、ステップS42に移行して装置本体の電源がオフに設定されたか否かを判断する。ここで、ノーと判断された場合はステップS41に戻って同じ手続きを繰り返す。
ディスク温度に所定温度以上の変化が生じると、ステップS41にてイエスと判断されてステップS43に移行し、グルーブ側再生パワー、グルーブ側記録パワー、ランド側再生パワー及びランド側記録パワーを所定の大きさだけ変化させた後、テストトラックを用いてテストリード/ライトを行なう。
【0040】
続いてステップS44では、再生信号のエラーレートがレーザパワーの変更前より低下したか否かを判断し、ノーと判断された場合はステップS45に移行して、グルーブ側再生パワー、グルーブ側記録パワー、ランド側再生パワー及びランド側記録パワーをそれぞれ、変更前の値に戻した後、ステップS41に戻る。一方、ステップS44にてイエスと判断された場合は、ステップS46に移行して、内蔵メモリ内のレーザパワー管理テーブルに規定されているデフォルト値を現在の設定値に更新する。
【0041】
その後、装置本体の電源がオフに設定されると、ステップS42にてイエスと判断されてステップS47に移行し、所定の電源オフ処理を実行した後、ステップS48にて、ディスクのパラメータ管理テーブルに規定されているグルーブ側FB値及びランド側FB値の最適値を現在の設定値に更新すると共に、該テーブルに規定されている前記4つのレーザパワーの最適値を、ディスク温度が所定温度以上に変化する度に設定された最適値に更新して、手続きを終了する。
上記手続きによって、内蔵メモリ内のレーザパワー管理テーブル及びディスク内のパラメータ管理テーブルが更新されることになる。
【0042】
本発明に係るディスク記録再生装置においては、上述の如く、2回目以降のシステム起動時にパラメータ1〜14を最適化する際、パラメータ1〜10がそれぞれ前回値に設定されると共に、パラメータ11〜14がそれぞれ、その時点のディスク温度での前回値に設定される。ここで、ディスク記録再生装置においてはパラメータ5〜14の最適値は殆ど変動しないため、パラメータ1〜4を最適値に調整すると共にパラメータ5〜14を前回値に設定すれば、正常な信号再生及び信号記録を行なうことが出来る可能性が高く、正常な信号再生及び信号記録を行なうことが出来る場合には、パラメータ5〜14を最適化するための図5に示すフルリード/ライト処理は不要である。又、パラメータ1〜4を最適化する際、それぞれの前回値を基準として最適値が検索されるので、装置購入時に規定されているデフォルト値を基準として最適値を検索する従来のディスク記録再生装置に比べて、パラメータ1〜4の最適化処理にかかる時間が短縮される。従って、システムの起動後、短時間で信号再生或いは信号記録に移ることが出来る。又、図4に示す如く、信号再生状態が良好でない場合には、フルテストリード/ライト処理が実行されてパラメータ5〜14がそれぞれ最適化されるため、常に正常な信号再生及び信号記録を行なうことが出来る。
【0043】
尚、本発明の各部構成は上記実施の形態に限らず、特許請求の範囲に記載の技術的範囲内で種々の変形が可能である。
例えば、上記実施の形態においては、図2に示すパラメータ管理テーブルをディスクに記録する構成を採用しているが、該テーブルを内蔵メモリに格納する構成を採用することも可能である。
又、パラメータ管理テーブルを内蔵メモリに格納する構成においては、該テーブルと共にディスクの識別情報を格納しておき、システム起動時には、ディスクの識別情報に基づいて、装填されているディスクについてのパラメータ管理テーブルを特定する構成を採用することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るディスク記録再生装置の構成を表わすブロック図である。
【図2】ディスクに作成されているパラメータ管理テーブルを表わす図である。
【図3】上記ディスク記録再生装置の起動時に実行されるパラメータ最適化手続きの前半を表わすフローチャートである。
【図4】上記手続きの後半を表わすフローチャートである。
【図5】フルテストリード/ライト処理の具体的手続きを表わすフローチャートである。
【図6】上記ディスク記録再生装置の通常動作時に実行されるテーブル更新手続きを表わす図である。
【図7】従来のディスク記録再生装置の起動時に実行されるパラメータ最適化手続きを表わすフローチャートである。
【図8】フルテストリード/ライト処理の具体的手続きを表わすフローチャートである。
【符号の説明】
(1) 光磁気ディスク
(2) スピンドルモータ
(3) 磁気ヘッド
(4) 磁気ヘッド駆動回路
(5) 光学ヘッド
(6) レーザ駆動回路
(7) 制御回路
(8) 温度センサ
(9) サーボ回路
【発明の属する技術分野】
本発明は、ディスクに信号を記録し、若しくは該ディスクから信号を再生するディスク記録再生装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、ディスク記録再生装置の記録媒体として、書換え可能であって、記憶容量が大きく、然も信頼性の高い光磁気ディスクが開発されており、コンピュータやオーディオ・ビジュアル機器の外部メモリとして広く用いられている。
特に近年においては、光磁気ディスクの信号面に、ランドとグルーブを交互に形成し、ランドとグルーブの両方に信号を記録して、記録密度を上げる技術が開発されている。
【0003】
ところで、ディスク記録再生装置においては、再生動作及び記録動作の制御に関連する後述の14個のパラメータ1〜14にそれぞれ最適値が存在し、これらのパラメータの設定値がそれぞれ最適値から大きくずれた場合、正常な信号再生及び信号記録が困難となる。
そこで、システムの起動時には、14個のパラメータ1〜14をそれぞれ最適化する処理を行なうこととしている。
【0004】
パラメータ1
フォーカスエラー(FE)信号に対するオフセット値(以下、FEオフセット値という)
パラメータ2
トラッキングエラー(TE)信号に対するオフセット値(以下、TEオフセット値という)
パラメータ3、4
グルーブを対象とする信号記録再生時のセンターエラー(CE)信号に対するオフセット値(以下、グルーブ側CEオフセット値という)、及びランドを対象とする信号記録再生時のCE信号に対するオフセット値(以下、ランド側CEオフセット値という)
【0005】
パラメータ5、6
グルーブに記録されているアドレス情報を読み出すために必要なゲイン(以下、グルーブ側アドレスゲインという)、及びランドに記録されているアドレス情報を読み出すために必要なゲイン(以下、ランド側アドレスゲインという)
パラメータ7、8
グルーブに付与されているファインクロックマーク(FCM)を読み出すために必要なゲイン(以下、グルーブ側FCMゲインという)、及びランドに付与されているFCMを読み出すために必要なゲイン(以下、ランド側FCMゲインという)
【0006】
パラメータ9、10
ランド側FEオフセット値についての微調整値(以下、ランド側フォーカスバランス(FB)値という)、及びグルーブ側FEオフセット値についての微調整値(以下、グルーブ側FB値という)
パラメータ11、12
ランドを対象とする信号記録再生時の再生パワー(以下、ランド側再生パワーという)、及び記録パワー(以下、ランド側記録パワーという)
パラメータ13、14
グルーブを対象とする信号記録再生時の再生パワー(以下、グルーブ側再生パワーという)、及び記録パワー(以下、グルーブ側記録パワーという)
【0007】
図7は、ディスク記録再生装置の起動時に実行されるパラメータ最適化手続きを表わしている。
装置本体に電源が投入されると、先ずステップS51〜53では、FEオフセット値、TEオフセット値、グルーブ側CEオフセット値及びランド側CEオフセット値をそれぞれデフォルト値に設定した後、ステップS54にて、ディスク温度を測定し、ランド側再生パワーを測定したディスク温度に応じたデフォルト値に設定する。
【0008】
次にステップS55及びステップS56では、FEオフセット値及びTEオフセット値をそれぞれデフォルト値から変化させて、これらのオフセット値を調整した後、ステップS57ではCE信号の振幅値を測定し、ステップS58及びステップS59では、グルーブ側CEオフセット値及びランド側CEオフセット値をそれぞれデフォルト値から変化させて、前記測定された振幅値に基づきこれらのオフセット値を調整する。この様にして、FEオフセット値、TEオフセット値、グルーブ側CEオフセット値、及びランド側CEオフセット値、即ち上記パラメータ1〜4を最適化する。
【0009】
続いてステップS60及びステップS61では、グルーブ側アドレスゲイン、ランド側アドレスゲイン、グルーブ側FCMゲイン及びランド側FCMゲインをそれぞれデフォルト値から変化させて、これらのゲインの仮調整を行なった後、ステップS62では、後述のフルテストリード/ライト処理を実行することにより、前記アドレスゲイン及びFCMゲインを含むパラメータ5〜14をそれぞれ最適化する。最後にステップS63では、現在のディスク温度をメモリに格納して、手続きを終了する。
上記手続きによって、パラメータ1〜14がそれぞれ最適値に設定された後、信号の再生或いは記録が開始されることになる。
【0010】
上記ステップS62のフルテストリード/ライト処理においては、図8に示す如く、先ずステップS71にて、ランド側再生パワーをデフォルト値から変化させて再生信号のエラーレートが所定の規定値を下回ることとなる最適値を求め、求められた最適値に基づいてランド側再生パワーを調整した後、ステップS72では、ランド側FB値の調整を行なう。続いてステップS73では、ランド側フォーカス/トラッキングゲインの調整を行なった後、ステップS74では、図7のステップS60にて仮調整を行なったランド側アドレスゲインの本調整を行ない、更にステップS75では、図7のステップS61にて仮調整を行なったランド側FCMゲインの本調整を行なう。
【0011】
次にステップS76にて、グルーブ側再生パワーを変化させて再生信号のエラーレートが所定の規定値を下回ることとなる最適値を求め、求められた最適値に基づいてグルーブ側再生パワーの調整を行なった後、ステップS77では、グルーブ側FB値の調整を行なう。続いてステップS78では、グルーブ側フォーカス/トラッキングゲインの調整を行なった後、ステップS79では、図7のステップS60にて仮調整を行なったグルーブ側アドレスゲインの本調整を行ない、更にステップS80では、図7のステップS61にて仮調整を行なったグルーブ側FCMゲインの本調整を行なう。
【0012】
その後、ステップS81では、ランド側記録パワーを少なくとも3つの異なる値に順次設定して、各記録パワーにおけるエラーレートを測定し、これら3点での記録パワーとエラーレートの関係を2次曲線で近似することによって該2次曲線の頂点に対応する最適パワーを求め、求められた最適パワーに基づいてランド側記録パワーの調整を行なう。最後にステップS82では、ステップS81と同様の手続きによりグルーブ側記録パワーの調整を行なって、手続きを終了する。上記手続きによって、パラメータ5〜14がそれぞれ最適化されることになる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のディスク記録再生装置においては、上記パラメータ5〜14を最適化するために図8に示す一連のフルテストリード/ライト処理を実行しなければならず、起動に時間がかかる問題があった。
そこで、本発明の目的は、短時間で信号記録又は信号再生に移ることが可能なディスク記録再生装置を提供することである。
【0014】
【課題を解決する為の手段】
本発明に係るディスク記録再生装置は、記録動作及び/又は再生動作の制御に関連する1或いは複数のパラメータをそれぞれ最適化する制御回路を具えたディスク記録再生装置において、該制御回路は、初期動作として、前記1或いは複数のパラメータをそれぞれ、過去のパラメータ最適化処理により得られた最適値に設定する。
【0015】
ディスク記録再生装置においては、記録動作及び/又は再生動作の制御に関連する1或いは複数のパラメータの最適値は殆ど変動しない。
そこで、本発明に係るディスク記録再生装置においては、装置本体の電源投入時、ディスクの交換時、或いはリセット時の初期動作として、前記1或いは複数のパラメータがそれぞれ、過去のパラメータ最適化処理により得られた最適値に設定される。そして、良好な信号再生状態が得られる場合には、従来の如きフルテストリード/ライト処理が省略される一方、良好な信号再生状態が得られない場合には、フルテストリード/ライト処理が実行されて前記1或いは複数のパラメータがそれぞれ最適化される。
【0016】
具体的構成において、前記制御回路は、
初期動作として、前記1或いは複数のパラメータをそれぞれ、過去のパラメータ最適化処理により得られた最適値に設定する第1次パラメータ設定手段と、
前記設定された最適値の下で、ディスクに対する信号の記録及び再生を実行して、信号再生状態の良否を判断する判断手段と、
信号再生状態が良好でないと判断された場合に、前記1或いは複数のパラメータの内、全て或いは一部のパラメータについての最適値を検索し、これら全て或いは一部のパラメータをそれぞれ、検索した最適値に設定する第2次パラメータ設定手段
とを具えている。
【0017】
上記具体的構成においては、前記1或いは複数のパラメータがそれぞれ、過去のパラメータ最適化処理により得られた最適値に設定された状態でディスクに対する信号の記録及び再生が実行され、信号再生状態が良好でないと判断された場合には、前記1或いは複数のパラメータの内、全て或いは一部のパラメータについて最適値が検索され、これら全て或いは一部のパラメータがそれぞれ、検索された最適値に設定される。従って、常に正常な信号再生及び信号記録を行なうことが出来る。
【0018】
又、具体的構成において、前記制御回路は、
前記1或いは複数のパラメータの内、装置本体の特質に依存する1或いは複数の装置依存パラメータの最適値を格納するためのメモリ手段と、
前記第1次パラメータ設定手段或いは第2次パラメータ設定手段によるパラメータ設定処理が終了したとき、前記1或いは複数の装置依存パラメータについて設定された1或いは複数の最適値を前記メモリ手段に格納する格納処理手段
とを具え、前記第1次パラメータ設定手段は、前記1或いは複数の装置依存パラメータをそれぞれ、メモリ手段に格納されている1或いは複数の最適値に設定する。
【0019】
記録動作及び/又は再生動作の制御に関連する1或いは複数のパラメータには、装置本体の特質に依存する装置依存パラメータ、例えばFEオフセット値、TEオフセット値、CEオフセット値、アドレスゲイン及びFCMゲインが含まれる。これらの装置依存パラメータの最適値は制御回路のメモリ手段に格納され、初期動作時には、1或いは複数の装置依存パラメータはそれぞれ、メモリ手段に格納されている1或いは複数の最適値に設定される。
上記具体的構成によれば、1或いは複数の装置依存パラメータの最適値は装置内部のメモリ手段に格納されるので、装置と装置依存パラメータとを対応付ける構成や処理は不要である。
【0020】
他の具体的構成においては、ディスクの装填が可能であって、前記制御回路は、前記第1次パラメータ設定手段或いは第2次パラメータ設定手段によるパラメータ設定処理が終了したとき、前記1或いは複数のパラメータの内、ディスクの特質に依存する1或いは複数のディスク依存パラメータについて設定された最適値を装填されているディスクに記録する記録処理手段を具え、前記第1次パラメータ設定手段は、前記1或いは複数のディスク依存パラメータをそれぞれ、装填されているディスクに記録されている1或いは複数の最適値に設定する。
【0021】
記録動作及び/又は再生動作の制御に関連する1或いは複数のパラメータには、ディスクの特質に依存するディスク依存パラメータ、例えばFB値、再生パワー及び記録パワーが含まれる。これらのディスク依存パラメータの最適値はディスクに記録され、初期動作時には、1或いは複数のディスク依存パラメータはそれぞれ、ディスクに記録されている1或いは複数の最適値に設定される。
上記具体的構成によれば、1或いは複数のディスク依存パラメータの最適値はディスクに記録されるので、ディスクとディスク依存パラメータとを対応付ける構成や処理は不要である。
【0022】
更に具体的には、ディスクには、複数のディスク記録再生装置について1或いは複数のディスク依存パラメータの最適値と装置本体の識別情報とを記録することが可能であって、前記制御回路の記録処理手段は、1或いは複数のディスク依存パラメータの最適値と共に装置本体の識別情報をディスクに記録し、前記第1次パラメータ設定手段は、装置本体の識別情報に基づき自装置についての1或いは複数の最適値を特定し、1或いは複数のディスク依存パラメータをそれぞれ、特定した1或いは複数の最適値に設定する。
【0023】
同じディスクであっても、ディスク依存パラメータの最適値は、信号記録或いは信号再生を行なうディスク記録再生装置によって異なる。
そこで、上記具体的構成においては、複数のディスク記録再生装置について、装置毎にディスク依存パラメータの最適値がディスクに記録され、初期動作時には、ディスクから自装置についての1或いは複数の最適値が読み出されて、1或いは複数のディスク依存パラメータがそれぞれ読み出された最適値に設定される。
上記具体的構成によれば、初期動作のみによって良好な信号再生状態が得られる可能性が高めることが出来る。
【0024】
更に又、具体的には、ディスクに光学ヘッドからレーザ光を照射して信号記録若しくは信号再生を行なうものであって、ディスクの温度を検出する温度検出手段を具え、前記制御回路は、ディスク温度が所定温度だけ変化する度に、信号記録時又は信号再生時のレーザ光のパワーを最適化する最適化手段を具え、前記記録処理手段は、ディスク温度と最適パワーとの関係を格納するためのテーブルをディスクに作成して、ディスク温度と最適パワーを該テーブルに格納し、前記第1次パラメータ設定手段は、前記テーブルを参照して、レーザ光のパワーをディスク温度に応じた最適パワーに設定する。
【0025】
上記具体的構成においては、初期動作や通常動作の過程でレーザパワーの最適化が実行され、ディスク温度と最適パワーの関係がディスクに作成されたテーブルに蓄積される。初期動作時には、テーブルに既に最適パワーが登録されている温度では、テーブルからその温度における最適パワーが読み出され、レーザパワーが読み出された最適パワーに設定される。
【0026】
【発明の効果】
本発明に係るディスク記録再生装置によれば、短時間で信号記録又は信号再生に移ることが出来る。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を、光磁気ディスクを記録媒体とするディスク記録再生装置に実施した形態につき、図面に沿って具体的に説明する。
本発明に係るディスク記録再生装置においては、図1に示す如く、スピンドルモータ(2)によって回転駆動される光磁気ディスク(1)を挟んで上下に、磁気ヘッド(3)と光学ヘッド(5)が配備され、磁気ヘッド(3)には磁気ヘッド駆動回路(4)が接続される一方、光学ヘッド(5)にはレーザ駆動回路(6)が接続されている。磁気ヘッド駆動回路(4)及びレーザ駆動回路(6)には制御回路(7)が接続され、該制御回路(7)によって信号の記録/再生動作が制御されている。そして、光学ヘッド(5)の出力信号が制御回路(7)に供給されて、増幅、再生信号の検出、エラー訂正などの処理が施された後、再生データとして後段回路へ出力される。
【0028】
又、スピンドルモータ(2)及び光学ヘッド(5)にはサーボ回路(9)が接続されている。光学ヘッド(5)の出力信号から得られるFE信号及びTE信号が制御回路(7)からサーボ回路(9)に供給されて、FE信号及びTE信号に基づいて、光学ヘッド(5)に装備されているアクチュエータ(図示省略)に対するフォーカスサーボ及びトラッキングサーボが実行される。又、制御回路(7)からサーボ回路(9)に外部同期信号が供給されて、該信号に基づきスピンドルモータ(2)の回転が制御される。
【0029】
更に、光磁気ディスク(1)に対向して、光磁気ディスク(1)の温度を測定するための温度センサ(8)が設置され、該温度センサ(8)の出力端は制御回路(7)に接続されている。制御回路(7)では、温度センサ(8)から得られる温度データに基づいてレーザパワー制御信号が作成され、作成された信号は前記レーザ駆動回路(6)に供給される。レーザ駆動回路(6)では、該レーザパワー制御信号に応じて、信号再生時及び信号記録時に光学ヘッド(5)から出射されるレーザ光のパワーが調整される。
【0030】
本発明に係るディスク記録再生装置においては、システムの起動時に、上記14個のパラメータ1〜14を最適化する処理が実行される。
上記制御回路(7)の内蔵メモリには、パラメータ1〜14の内、光学ヘッド(5)の特質に依存するパラメータ1〜8、即ちFEオフセット値、TEオフセット値、グルーブ側CEオフセット値、ランド側CEオフセット値、グルーブ側アドレスゲイン、ランド側アドレスゲイン、グルーブ側FCMゲイン、及びランド側FCMゲインについてのデフォルト値が予め規定されると共に、パラメータ11〜14、即ちランド側再生パワー、ランド側記録パワー、グルーブ側再生パワー及びグルーブ側記録パワーとディスク温度との関係を表わすレーザパワー管理テーブルが予め規定されている。
【0031】
システムの最初の起動時には、制御回路(7)は、パラメータ1〜8についての前記デフォルト値と前記レーザパワー管理テーブルに規定されているパラメータ11〜14についてのデフォルト値とを用いて、パラメータ1〜4を最適化すると共に従来と同様のフルテストリード/ライト処理を実行することによってパラメータ5〜14を最適化する。
パラメータ1〜14の最適化が終了すると、制御回路(7)は、パラメータ1〜8については、内蔵メモリに規定されている前記デフォルト値をそれぞれ、その時点で設定されている最適値に更新すると共に、パラメータ11〜14については、レーザパワー管理テーブルに規定されているディスク温度に応じたデフォルト値をそれぞれ、その時点で設定されている最適値に更新する。
その後の信号再生時及び信号記録時には、制御回路(7)は、ディスク温度が所定温度以上に変化する度にパラメータ11〜14の最適化を行ない、レーザパワー管理テーブルに規定されているデフォルト値を夫々、その時点での最適値に更新する。
【0032】
装置本体の電源オフ時には、制御回路(7)は、ディスクの特質に依存するパラメータ9〜14、即ちランド側FB値、グルーブ側FB値、ランド側再生パワー、ランド側記録パワー、グルーブ側再生パワー及びグルーブ側記録パワーの最適値を書き込むための図2に示す如きパラメータ管理テーブルを作成し、該テーブルを装置本体の識別コードと共にディスクに設けられたテストトラックの未使用領域に記録する。ランド側FB値及びグルーブ側FB値については夫々、その時点で設定されている最適値を前記パラメータ管理テーブルに書き込む一方、ランド側再生パワーPr、ランド側記録パワーPw、グルーブ側再生パワーPr及びグルーブ側記録パワーPwについては、システム起動時に設定された最適値と、ディスク温度が所定温度以上に変化する度に設定された最適値とを、各時点での温度データと共に前記パラメータ管理テーブルに書き込む。
【0033】
2回目以降の起動時には、制御回路(7)は、初期動作として、パラメータ1〜8を内蔵メモリに規定されているデフォルト値に設定すると共に、ディスクに記録されている1或いは複数のパラメータ管理テーブルの中から、装置本体の識別コードに基づいて自装置についてのパラメータ管理テーブルを特定し、パラメータ9〜14を特定したテーブルに書き込まれている最適値に設定する。この様にして、パラメータ1〜10は、前回の最適化処理により得られた最適値、即ち前回値に設定されると共に、パラメータ11〜14は、その時点のディスク温度で過去の最適化処理により得られた最適値、即ちその時点のディスク温度での前回値に設定されることになる。
この状態でテストリード/ライトを行ない、信号再生状態が良好である場合は、最初の起動時と同様に、パラメータ1〜8についてのデフォルト値とレーザパワー管理テーブルを更新した後、信号再生又は信号記録処理に移行する。一方、信号再生状態が良好でない場合には、フルテストリード/ライト処理を実行した後、パラメータ1〜8についてのデフォルト値とレーザパワー管理テーブルを更新し、信号再生又は信号記録処理に移行する。
【0034】
信号再生時及び信号記録時には、上述の如くディスク温度が所定温度以上に変化する度に内蔵メモリ内のレーザパワー管理テーブルを更新する。
又、装置本体の電源オフ時には、ランド側FB値、グルーブ側FB値、ランド側再生パワーPr、ランド側記録パワーPw、グルーブ側再生パワーPr及びグルーブ側記録パワーPwについて新たに得られた最適値をディスクのパラメータ管理テーブルに書き込むことによって該テーブルを更新する。
【0035】
図3は、ディスク記録再生装置の起動時に上記制御回路(7)によって実行されるパラメータ最適化手続きを表わしている。
装置本体に電源が投入されると、先ずステップS1〜ステップS3にて、FEオフセット値、TEオフセット値、グルーブ側CEオフセット値及びランド側CEオフセット値をそれぞれ内蔵メモリに規定されているデフォルト値に設定する。ここで、2回目以降の起動時には、FEオフセット値、TEオフセット値、グルーブ側CEオフセット値及びランド側CEオフセット値はそれぞれ前回値に設定されることになる。次にステップS4にて、ディスク温度を測定し、内蔵メモリ内のレーザパワー管理テーブルを参照して、ランド側再生パワーを前記測定したディスク温度に応じたデフォルト値に設定する。ここで、2回目以降の起動時には、ランド側再生パワーは、測定されたディスク温度での前回値に設定されることになる。
【0036】
次にステップS5及びステップS6では、FEオフセット値及びTEオフセット値をそれぞれデフォルト値から変化させて、これらのオフセット値を調整した後、ステップS7では、CE信号の振幅値を測定し、ステップS8及びステップS9では、グルーブ側CEオフセット値及びランド側CEオフセット値をそれぞれデフォルト値から変化させて、前記測定された振幅値に基づきこれらのオフセット値を調整する。この様にして、FEオフセット値、TEオフセット値、グルーブ側CEオフセット値、及びランド側CEオフセット値、即ちパラメータ1〜4を最適化する。
【0037】
続いてステップS10及びステップS11では、グルーブ側アドレスゲイン、ランド側アドレスゲイン、グルーブ側FCMゲイン及びランド側FCMゲインをそれぞれ、内蔵メモリに規定されているデフォルト値に設定する。ここで、2回目以降の起動時には、これらのゲインはそれぞれ前回値に設定されることになる。
その後、図4のステップS12にて、ディスクのパラメータ管理テーブルに対するデータ読取り動作を試行し、ステップS13では、データが読み取れたか否かを判断する。ここでイエスと判断された場合は、ステップS14に移行して、自装置の識別コードと共にディスクに記録されているパラメータ管理テーブルから、グルーブ側FB値及びランド側FB値の最適値を読み出すと共に、グルーブ側再生パワー、ランド側再生パワー、グルーブ側記録パワー及びランド側記録パワーについて現在の温度データに応じた最適値を読み出し、これらのパラメータ9〜14を夫々、読み出した最適値に設定する。この様にして、グルーブ側FB値及びランド側FB値は前回値に設定されると共に、グルーブ側再生パワー、ランド側再生パワー、グルーブ側記録パワー及びランド側記録パワーは、現在のディスク温度での前回値に設定されることになる。次にステップS15では、テストトラックを用いてテストリード/ライトを行ない、ステップS16では、信号再生状態が良好であるか否かを判断する。
ステップS16にてイエスと判断された場合は、ステップS17に移行して、温度センサ(8)から温度データを取得した後、ステップS18では、パラメータ1〜8について、内蔵メモリ内のデフォルト値を現在の設定値に更新すると共に、パラメータ11〜14については、内蔵メモリ内のレーザパワー管理テーブルに規定されている前記温度データに応じたデフォルト値を現在の設定値に更新して、手続きを終了する。
【0038】
これに対し、ステップS13にてノーと判断された場合、及びステップS16にてノーと判断された場合は、ステップS19に移行して、従来のディスク記録再生装置と同様の図5に示すフルテストリード/ライト処理を実行することにより上記パラメータ5〜14を最適化した後、ステップS17及びステップS18にて上記処理を実行して、手続きを終了する。
上記手続きによって、パラメータ1〜14がそれぞれ最適値に設定された後、信号の再生或いは記録が開始されることになる。
【0039】
図6は、システム起動後、信号再生及び信号記録のための通常動作において制御回路(7)によって実行されるテーブル更新手続きを表わしている。
先ずステップS41にて、ディスク温度に所定温度以上の変化があったか否かを判断し、ノーと判断された場合は、ステップS42に移行して装置本体の電源がオフに設定されたか否かを判断する。ここで、ノーと判断された場合はステップS41に戻って同じ手続きを繰り返す。
ディスク温度に所定温度以上の変化が生じると、ステップS41にてイエスと判断されてステップS43に移行し、グルーブ側再生パワー、グルーブ側記録パワー、ランド側再生パワー及びランド側記録パワーを所定の大きさだけ変化させた後、テストトラックを用いてテストリード/ライトを行なう。
【0040】
続いてステップS44では、再生信号のエラーレートがレーザパワーの変更前より低下したか否かを判断し、ノーと判断された場合はステップS45に移行して、グルーブ側再生パワー、グルーブ側記録パワー、ランド側再生パワー及びランド側記録パワーをそれぞれ、変更前の値に戻した後、ステップS41に戻る。一方、ステップS44にてイエスと判断された場合は、ステップS46に移行して、内蔵メモリ内のレーザパワー管理テーブルに規定されているデフォルト値を現在の設定値に更新する。
【0041】
その後、装置本体の電源がオフに設定されると、ステップS42にてイエスと判断されてステップS47に移行し、所定の電源オフ処理を実行した後、ステップS48にて、ディスクのパラメータ管理テーブルに規定されているグルーブ側FB値及びランド側FB値の最適値を現在の設定値に更新すると共に、該テーブルに規定されている前記4つのレーザパワーの最適値を、ディスク温度が所定温度以上に変化する度に設定された最適値に更新して、手続きを終了する。
上記手続きによって、内蔵メモリ内のレーザパワー管理テーブル及びディスク内のパラメータ管理テーブルが更新されることになる。
【0042】
本発明に係るディスク記録再生装置においては、上述の如く、2回目以降のシステム起動時にパラメータ1〜14を最適化する際、パラメータ1〜10がそれぞれ前回値に設定されると共に、パラメータ11〜14がそれぞれ、その時点のディスク温度での前回値に設定される。ここで、ディスク記録再生装置においてはパラメータ5〜14の最適値は殆ど変動しないため、パラメータ1〜4を最適値に調整すると共にパラメータ5〜14を前回値に設定すれば、正常な信号再生及び信号記録を行なうことが出来る可能性が高く、正常な信号再生及び信号記録を行なうことが出来る場合には、パラメータ5〜14を最適化するための図5に示すフルリード/ライト処理は不要である。又、パラメータ1〜4を最適化する際、それぞれの前回値を基準として最適値が検索されるので、装置購入時に規定されているデフォルト値を基準として最適値を検索する従来のディスク記録再生装置に比べて、パラメータ1〜4の最適化処理にかかる時間が短縮される。従って、システムの起動後、短時間で信号再生或いは信号記録に移ることが出来る。又、図4に示す如く、信号再生状態が良好でない場合には、フルテストリード/ライト処理が実行されてパラメータ5〜14がそれぞれ最適化されるため、常に正常な信号再生及び信号記録を行なうことが出来る。
【0043】
尚、本発明の各部構成は上記実施の形態に限らず、特許請求の範囲に記載の技術的範囲内で種々の変形が可能である。
例えば、上記実施の形態においては、図2に示すパラメータ管理テーブルをディスクに記録する構成を採用しているが、該テーブルを内蔵メモリに格納する構成を採用することも可能である。
又、パラメータ管理テーブルを内蔵メモリに格納する構成においては、該テーブルと共にディスクの識別情報を格納しておき、システム起動時には、ディスクの識別情報に基づいて、装填されているディスクについてのパラメータ管理テーブルを特定する構成を採用することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るディスク記録再生装置の構成を表わすブロック図である。
【図2】ディスクに作成されているパラメータ管理テーブルを表わす図である。
【図3】上記ディスク記録再生装置の起動時に実行されるパラメータ最適化手続きの前半を表わすフローチャートである。
【図4】上記手続きの後半を表わすフローチャートである。
【図5】フルテストリード/ライト処理の具体的手続きを表わすフローチャートである。
【図6】上記ディスク記録再生装置の通常動作時に実行されるテーブル更新手続きを表わす図である。
【図7】従来のディスク記録再生装置の起動時に実行されるパラメータ最適化手続きを表わすフローチャートである。
【図8】フルテストリード/ライト処理の具体的手続きを表わすフローチャートである。
【符号の説明】
(1) 光磁気ディスク
(2) スピンドルモータ
(3) 磁気ヘッド
(4) 磁気ヘッド駆動回路
(5) 光学ヘッド
(6) レーザ駆動回路
(7) 制御回路
(8) 温度センサ
(9) サーボ回路
Claims (6)
- 記録動作及び/又は再生動作の制御に関連する1或いは複数のパラメータをそれぞれ最適化する制御回路を具えたディスク記録再生装置において、該制御回路は、初期動作として、前記1或いは複数のパラメータをそれぞれ、過去のパラメータ最適化処理により得られた最適値に設定することを特徴とするディスク記録再生装置。
- 前記制御回路は、
初期動作として、前記1或いは複数のパラメータをそれぞれ、過去のパラメータ最適化処理により得られた最適値に設定する第1次パラメータ設定手段と、
前記設定された最適値の下で、ディスクに対する信号の記録及び再生を実行して、信号再生状態の良否を判断する判断手段と、
信号再生状態が良好でないと判断された場合に、前記1或いは複数のパラメータの内、全て或いは一部のパラメータについての最適値を検索し、これら全て或いは一部のパラメータをそれぞれ、検索した最適値に設定する第2次パラメータ設定手段
とを具えている請求項1に記載のディスク記録再生装置。 - 前記制御回路は、
前記1或いは複数のパラメータの内、装置本体の特質に依存する1或いは複数の装置依存パラメータの最適値を格納するためのメモリ手段と、
前記第1次パラメータ設定手段或いは第2次パラメータ設定手段によるパラメータ設定処理が終了したとき、前記1或いは複数の装置依存パラメータについて設定された1或いは複数の最適値を前記メモリ手段に格納する格納処理手段
とを具え、前記第1次パラメータ設定手段は、前記1或いは複数の装置依存パラメータをそれぞれ、メモリ手段に格納されている1或いは複数の最適値に設定する請求項2に記載のディスク記録再生装置。 - ディスクの装填が可能であって、前記制御回路は、前記第1次パラメータ設定手段或いは第2次パラメータ設定手段によるパラメータ設定処理が終了したとき、前記1或いは複数のパラメータの内、ディスクの特質に依存する1或いは複数のディスク依存パラメータについて設定された最適値を装填されているディスクに記録する記録処理手段を具え、前記第1次パラメータ設定手段は、前記1或いは複数のディスク依存パラメータをそれぞれ、装填されているディスクに記録されている1或いは複数の最適値に設定する請求項2又は請求項3に記載のディスク記録再生装置。
- ディスクには、複数のディスク記録再生装置について1或いは複数のディスク依存パラメータの最適値と装置本体の識別情報とを記録することが可能であって、前記制御回路の記録処理手段は、1或いは複数のディスク依存パラメータの最適値と共に装置本体の識別情報をディスクに記録し、前記第1次パラメータ設定手段は、装置本体の識別情報に基づき自装置についての1或いは複数の最適値を特定し、1或いは複数のディスク依存パラメータをそれぞれ、特定した1或いは複数の最適値に設定する請求項4に記載のディスク記録再生装置。
- ディスクに光学ヘッドからレーザ光を照射して信号記録若しくは信号再生を行なうものであって、ディスクの温度を検出する温度検出手段を具え、前記制御回路は、ディスク温度が所定温度だけ変化する度に、信号記録時又は信号再生時のレーザ光のパワーを最適化する最適化手段を具え、前記記録処理手段は、ディスク温度と最適パワーとの関係を格納するためのテーブルをディスクに作成して、ディスク温度と最適パワーを該テーブルに格納し、前記第1次パラメータ設定手段は、前記テーブルを参照して、レーザ光のパワーをディスク温度に応じた最適パワーに設定する請求項4又は請求項5に記載のディスク記録再生装置。
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