JP2004094773A - 頭部装着物画像合成方法、化粧画像合成方法、頭部装着物画像合成装置、化粧画像合成装置及びプログラム - Google Patents
頭部装着物画像合成方法、化粧画像合成方法、頭部装着物画像合成装置、化粧画像合成装置及びプログラム Download PDFInfo
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Abstract
【課題】眼鏡の装着状態をあたかも実際に装着して鏡に写して確認している場合と同様な、ユーザの顔画像と眼鏡との合成画像を作成する。
【解決手段】ユーザの顔画像に眼鏡を合成する場合には、人物の顔の3次元形状、反射特性を3次元形状/反射特性計測手段1により測定し、眼鏡選択・フィット手段3により、ユーザによって選択された眼鏡を3次元形状にフィッティングする。また、人物の顔を撮影した顔画像中の、顔の位置・向きを顔位置・向き推定手段6により推定し、この推定した位置・向きを利用して、眼鏡画像生成手段7において、眼鏡を顔画像中の顔に合致するように配置した眼鏡画像を生成する。顔・眼鏡合成表示手段8では、顔画像と眼鏡画像とを合成し、表示する。
【選択図】 図1
【解決手段】ユーザの顔画像に眼鏡を合成する場合には、人物の顔の3次元形状、反射特性を3次元形状/反射特性計測手段1により測定し、眼鏡選択・フィット手段3により、ユーザによって選択された眼鏡を3次元形状にフィッティングする。また、人物の顔を撮影した顔画像中の、顔の位置・向きを顔位置・向き推定手段6により推定し、この推定した位置・向きを利用して、眼鏡画像生成手段7において、眼鏡を顔画像中の顔に合致するように配置した眼鏡画像を生成する。顔・眼鏡合成表示手段8では、顔画像と眼鏡画像とを合成し、表示する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、眼鏡やイヤリング、帽子、ヘアピースなどの頭部への着装物や化粧などを、実際には着装や化粧などをしていない状態で撮影した顔画像へと違和感なく合成する画像合成技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば眼鏡を購入する際、われわれは通常実際に店頭へと出向き、陳列されている実物を着装し鏡で確認することを行っている。しかし、陳列されている眼鏡には限りがあるために、より好みに合致する眼鏡を探そうとするときには障害となっていた。更にインターネット等を通じた販売では、ユーザの手元には眼鏡は一切存在しないことから、眼鏡の選択には困難があった。同様に店舗においてもユーザのためにはできるだけ多くの眼鏡を陳列することが望ましいが、これにより多くの在庫をかかえるという問題が生じるため、双方にとって好ましい状況ではないと言える。
【0003】
同様なことは、イヤリングや帽子、ヘアピースなど、頭部へ着装するもの一般に言うことができる。また特に化粧については、実際に顔へと時間をかけて行ってみるしかなく、着装物以上に手間がかかるという意味でユーザが十分納得しての化粧品や化粧法の選択は困難であった。そこで様々な着装物や化粧などについて、実際のものを用意する、また顔へと直接化粧を行うことなく、好みと合致しているかどうかの判断を下すことができる画像合成システムが提案されてきた。
【0004】
眼鏡についての従来技術の一つとして、ユーザの顔画像をカメラにより得た後、あらかじめ蓄えておいた眼鏡画像を、オペレータが手で合成の開始位置を指示することにより顔画像へと合成するものがある(例えば、特許文献1参照)。また、ユーザの左右の目の中心位置などを入力することにより、よりユーザの顔に合致する位置を指定することを可能にしたものもある(例えば、特許文献2〜5参照)。また、被写体である人間が移動して合わせこむものも知られている(例えば、特許文献6参照)。
【0005】
被写体の3次元形状を直接計測して利用するものも知られている(例えば、特許文献7参照)。これは計測3次元顔形状と眼鏡フレーム形状とを用いて合成し、ユーザに提示する手続きを持っている。
【0006】
更に、顔の向きや表情などが変わったときやレンズの精細なシミュレーションにも対応するものも知られている(例えば、特許文献8、9参照)。これは被写体の2次元顔画像を得た後、標準的な3次元顔モデルを画像にフィットさせて変形処理する。
【0007】
また、顔の向きを検出する眼鏡を被写体である人物にかけさせることで、被写体が頭を動かすのに自然に追随する合成画像を生成するものも知られている(例えば、特許文献10参照)。
【0008】
化粧についての従来技術の一つとして、ユーザの顔画像をカメラにより得た後、画面上に表示するとともにタブレットを操作することで画像を加工して化粧のシミュレーションを行うものがある(例えば、特許文献11参照)。更に、画像加工用ライトペンを化粧用小道具の形にして自然になるよう工夫したもの(例えば、特許文献12参照)や、口紅やパウダー系化粧、眉カットをそれぞれ独立したシミュレーションとしたものも知られている(例えば、特許文献13参照)。
【0009】
【特許文献1】
特開昭63−039290号公報
【特許文献2】
特開昭63−076581号公報
【特許文献3】
特開昭63−113671号公報
【特許文献4】
特公平08−031126号公報
【特許文献5】
特開平02−004312号公報
【特許文献6】
特開昭63−261218号公報
【特許文献7】
特開平05−172545号公報
【特許文献8】
特開平06−139318号公報
【特許文献9】
特開平06−118349号公報
【特許文献10】
特開平10−283455号公報
【特許文献11】
特開昭62−144280号公報
【特許文献12】
特開昭63−316037号公報
【特許文献13】
特開平06−319613号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
従来の眼鏡や化粧のシミュレータでは2次元静止顔画像への合成が主であったために、実際に着装や化粧などをして鏡で見るのと違い、ユーザはそのフィッティングについて十分確認することはできなかった。特許文献7では、顔の3次元形状を求めて3次元グラフィックスにより合成することで様々な姿勢の顔画像を生成することは可能である。しかしこれも計測したタイミングでの「顔」を単に回しているにすぎず、自然とは言い難い。特許文献8、9では、顔の標準3次元モデルを2次元顔画像へとフィットして奥行き情報を得、3次元グラフィックスによる合成を行っているが、基本的に奥行き情報は標準モデルそのものとなるため、更に違和感が大きくなる。特許文献10では、方向検出用眼鏡をかけさせているが、別の眼鏡や化粧などを合成するときには該方向検出用眼鏡を画像上から消去する必要がある。しかし完全に消去することは困難である。
【0011】
即ち、従来の技術では元来ユーザが行ってきた鏡での確認と同じような、違和感のない合成結果を提示することができない。
【0012】
そこで、本発明の目的は、眼鏡やイヤリング、帽子、ヘアピースなどの頭部への着装物や化粧などを実際に行って鏡で確認するような、自然で違和感のない画像を合成できるようにすることにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成する第1の発明は、人物の顔の3次元形状を計測する工程と、該計測した3次元形状に眼鏡をフィッティングする工程と、前記人物の顔を撮影した画像中の顔の位置・向きを推定する工程と、該推定した位置・向きを利用して画像中に眼鏡を、顔に合致するよう生成して表示する工程とからなることを特徴とする。
【0014】
第2の発明は、人物の顔の3次元形状と反射特性とを計測する工程と、該計測した3次元形状に眼鏡をフィッティングする工程と、前記人物の顔を撮影した画像中の顔の位置・向きを前記3次元形状と前記反射特性とを利用して推定する工程と、該推定した位置・向きを利用して画像中に眼鏡を、顔に合致するよう生成して表示する工程とからなることを特徴とする。
【0015】
第3の発明は、第2の発明において、前記人物の顔を撮影した画像中の顔の位置・向きを3次元形状と反射特性とを利用して推定する工程の代わりに、前記3次元形状と前記反射特性とからあらかじめ様々な姿勢や照明条件下での顔の位置・向きを推定するための基底を生成する工程と、該基底を利用して画像中の顔の位置・向きを推定する工程とを含むことを特徴とする。
【0016】
第4の発明は、第1、第2または第3の発明において、前記人物の顔を撮影した画像中の顔の位置・向きを推定する工程と、該推定した位置・向きを利用して画像中に眼鏡を、顔に合致するよう生成して表示する工程とを連続して行うことを特徴とする。
【0017】
第5の発明は、第1、第2、第3または第4の発明において、眼鏡ではなくイヤリング、または帽子、またはヘアピース、または他の頭部への着装物、あるいはそれらの組み合わせを画像へと合成することを特徴とする。
【0018】
第6の発明は、第2、第3、第4または第5の発明において、反射特性の代わりに陰が少ないテクスチャ画像を用いることを特徴とする。
【0019】
第7の発明は、人物の顔の3次元形状を計測する工程と、該計測した3次元形状に化粧を施す工程と、あらかじめ保持する変形ルールが付帯した顔標準3次元形状を前記計測した3次元形状にあてはめる工程と、前記人物の顔を撮影した画像中の顔の位置・向きを推定する工程と、画像中の顔の表情変化などを推定する工程と、前記推定した位置・向きや表情変化を利用して画像中に化粧を、顔に合致するよう生成して表示する工程とからなることを特徴とする。
【0020】
第8の発明は、人物の顔の3次元形状と反射特性とを計測する工程と、該計測した3次元形状に化粧を施す工程と、あらかじめ保持する変形ルールが付帯した顔標準3次元形状を前記計測した3次元形状にあてはめる工程と、前記人物の顔を撮影した画像中の顔の位置・向きを前記計測した3次元形状と反射特性とを利用して推定する工程と、画像中の顔の表情変化などを推定する工程と、前記推定した位置・向きや表情変化を利用して画像中に化粧を、顔に合致するよう生成して表示する工程とからなることを特徴とする。
【0021】
第9の発明は、第8の発明において、前記人物の顔を撮影した画像中の顔の位置・向きを3次元形状と反射特性とを利用して推定する工程の代わりに、前記3次元形状と前記反射特性とからあらかじめ様々な姿勢や照明条件下での顔の位置・向きを推定するための基底を生成する工程と、該基底を利用して画像中の顔の位置・向きを推定する工程とを含むことを特徴とする。
【0022】
第10の発明は、第8の発明において、前記人物の顔を撮影した画像中の顔の表情変化などを推定する工程の代わりに、前記計測した3次元形状と反射特性とからあらかじめ様々な姿勢や照明条件下での顔の位置・向きを推定するための基底を生成する工程と、該基底と変形ルールが付帯した顔標準3次元形状とを利用して画像中の顔の表情変化を推定する工程とを含むことを特徴とする。
【0023】
第11の発明は、第8、第9または第10の発明において、反射特性の代わりに陰が少ないテクスチャ画像を用いることを特徴とする。
【0024】
第12の発明は、人物の顔の3次元形状を計測する3次元形状計測手段と、該計測した3次元形状に選択した眼鏡をフィッティングする眼鏡選択・フィット手段と、前記人物の顔を撮影した顔画像中の顔の位置・向きを推定する顔位置・向き推定手段と、該推定した位置・向きを利用して、眼鏡を前記顔画像中の顔に合致するように配置した眼鏡画像を生成する眼鏡画像生成手段と、前記顔画像と前記眼鏡画像とを合成して表示する顔・眼鏡合成表示手段とからなることを特徴とする。
【0025】
第13の発明は、人物の顔の3次元形状と反射特性とを計測する3次元形状・反射特性計測手段と、該計測した3次元形状に選択した眼鏡をフィッティングする眼鏡選択・フィット手段と、前記人物の顔を撮影した顔画像中の顔の位置・向きを前記3次元形状と前記反射特性とを利用して推定する顔位置・向き推定手段と、該推定した位置・向きを利用して、眼鏡を顔画像中の顔に合致するように配置した眼鏡画像を生成する眼鏡画像生成手段と、前記顔画像と前記眼鏡画像とを合成して表示する顔・眼鏡合成表示手段とからなることを特徴とする。
【0026】
第14の発明は、第13の発明において、前記顔位置・向き推定手段の代わりに、前記3次元形状と反射特性とからあらかじめ様々な姿勢や照明条件下での顔の位置・向きを推定するための測地照明基底を生成する測地照明計算手段と、該基底を利用して顔画像中の顔の位置・向きを推定する顔位置・向き推定手段とを含むことを特徴とする。
【0027】
第15の発明は、第12、第13または第14の発明において、前記顔位置・向き推定手段と前記眼鏡画像生成手段と前記顔・眼鏡合成表示手段とを連続して行うことを特徴とする。
【0028】
第16の発明は、第12、第13、第14または第15の発明において、眼鏡ではなくイヤリング、または帽子、またはヘアピース、または他の頭部への着装物、あるいはそれらの組み合わせを画像へと合成することを特徴とする。
【0029】
第17の発明は、第13、第14、第15または第16の発明において、前記反射特性の代わりに陰の少ないテクスチャ画像を用いることを特徴とする。
【0030】
第18の発明は、人物の顔の3次元形状を計測する3次元形状計測手段と、該計測した3次元形状に化粧を施す化粧手段と、あらかじめ保持する変形ルールが付帯した顔標準3次元形状を記憶する顔標準3次元モデル・変形ルール記憶手段と、前記顔標準3次元モデルを前記計測した3次元形状へとあてはめる3次元モデルフィッティング手段と、前記人物の顔を撮影した顔画像中の顔の位置・向きを推定する顔位置・向き推定手段と、顔画像中の顔の表情変化などを推定する顔部品変形推定手段と、前記推定した位置・向きや表情変化を利用して、前記化粧手段で施した化粧を前記顔画像中の顔に合致するように変形した化粧画像を生成する化粧画像生成手段と、前記顔画像と前記化粧画像とを合成して表示する顔・化粧合成表示手段とからなることを特徴とする。
【0031】
第19の発明は、人物の顔の3次元形状と反射特性とを計測する3次元形状計測手段と、該計測した3次元形状に化粧を施す化粧手段と、あらかじめ保持する変形ルールが付帯した顔標準3次元形状を記憶する顔標準3次元モデル・変形ルール記憶手段と、前記顔標準3次元モデルを前記計測した3次元形状へとあてはめる3次元モデルフィッティング手段と、前記人物の顔を撮影した画像中の顔の位置・向きを前記計測した3次元形状と反射特性とを利用して推定する顔位置・向き推定手段と、顔画像中の顔の表情変化などを推定する顔部品変形推定手段と、前記推定した位置・向きや表情変化を利用して、前記化粧手段で施した化粧を前記顔画像中の顔に合致するように変形した化粧画像を生成する化粧画像生成手段と、前記顔画像と前記化粧画像とを合成して表示する顔・化粧合成表示手段とからなることを特徴とする。
【0032】
第20の発明は、第19の発明において、前記顔位置・向き推定手段の代わりに、前記3次元形状と反射特性とからあらかじめ様々な姿勢や照明条件下での顔の位置・向きを推定するための測地照明基底を生成する測地照明基底算出手段と、該基底を利用して顔画像中の顔の顔位置・向きを推定する顔位置・向き推定手段とを含むことを特徴とする。
【0033】
第21の発明は、第19の発明において、前記顔部品変形推定手段の代わりに、前記計測した3次元形状と反射特性とからあらかじめ様々な姿勢や照明条件下での顔の位置・向きを推定するための測地照明基底を生成する測地照明基底算出手段と、前記基底と変形ルールが付帯した顔標準3次元形状とを利用して顔画像中の顔の表情変化を推定する顔部品変形推定手段とを含むことを特徴とする。
【0034】
第22の発明は、第19、第20または第21の発明において、反射特性の代わりに陰の少ないテクスチャ画像を用いることを特徴とする。
【0035】
第23の発明のプログラムは、コンピュータに、人物の顔の3次元形状を計測する工程と、該計測した3次元形状に眼鏡をフィッティングする工程と、前記人物の顔を撮影した画像中の顔の位置・向きを推定する工程と、該推定した位置・向きを利用して画像中に眼鏡を、顔に合致するよう生成して表示する工程とを実行させる。
【0036】
第24の発明のプログラムは、コンピュータに、人物の顔の3次元形状と反射特性とを計測する工程と、該計測した3次元形状に眼鏡をフィッティングする工程と、前記人物の顔を撮影した画像中の顔の位置・向きを前記3次元形状と前記反射特性とを利用して推定する工程と、該推定した位置・向きを利用して画像中に眼鏡を、顔に合致するよう生成して表示する工程とを実行させる。
【0037】
第25の発明のプログラムは、第24の発明において、前記人物の顔を撮影した画像中の顔の位置・向きを3次元形状と反射特性とを利用して推定する工程の代わりに、前記3次元形状と前記反射特性からあらかじめ様々な姿勢や照明条件下での顔の位置・向きを推定するための基底を生成する工程と、該基底を利用して画像中の位置・向きを推定する工程とを含むことを特徴とする。
【0038】
第26の発明のプログラムは、コンピュータに、人物の顔の3次元形状を計測する工程と、該計測した3次元形状に化粧を施す工程と、あらかじめ保持する変形ルールが付帯した顔標準3次元形状を前記計測した3次元形状にあてはめる工程と、前記人物の顔を撮影した画像中の顔の位置・向きを推定する工程と、画像中の顔の表情変化などを推定する工程と、前記推定した位置・向きや表情変化を利用して画像中に化粧を、顔に合致するよう生成して表示する工程とを実行させる。
【0039】
第27の発明のプログラムは、コンピュータに、人物の顔の3次元形状と反射特性を計測する工程と、該計測した3次元形状に化粧を施す工程と、あらかじめ保持する変形ルールが付帯した顔標準3次元形状を前記計測した3次元形状にあてはめる工程と、前記人物の顔を撮影した画像中の顔の位置・向きを前記計測した3次元形状と反射特性とを利用して推定する工程と、画像中の顔の表情変化などを推定する工程と、前記推定した位置・向きや表情変化を利用して画像中に化粧を、顔に合致するよう生成して表示する工程とを実行させる。
【0040】
第28の発明のプログラムは、第27の発明において、前記人物の顔を撮影した画像中の顔の位置・向きを3次元形状と反射特性とを利用して推定する工程の代わりに、前記3次元形状と前記反射特性とからあらかじめ様々な姿勢や照明条件下での顔の位置・向きを推定するための基底を生成する工程と、該基底を利用して画像中の位置・向きを推定する工程とを含むことを特徴とする。
【0041】
【作用】
ユーザの顔画像(カメラで連続的に撮影した顔の画像)に眼鏡を合成する場合には、先ず、人物の顔の3次元形状を3次元形状計測手段により測定しておく。その後、眼鏡選択・フィット手段により、3次元形状にユーザによって選択された眼鏡をフィッティングし、顔位置・向き推定手段により、人物の顔を撮影した顔画像中の顔の位置・向きを推定し、この推定した位置・向きを利用して、眼鏡画像生成手段において、眼鏡を顔画像中の顔に合致するように配置した眼鏡画像を生成する。顔・眼鏡合成表示手段では、顔画像と眼鏡画像とを合成し、表示する。
【0042】
ユーザの顔画像に化粧を施す場合には、先ず、人物の顔の3次元形状を3次元形状測定手段で測定しておく。その後、計測した3次元形状に化粧手段を使用して化粧を施す。また、3次元モデルフィッティング手段により、変形ルールが付帯した顔標準3次元モデルを計測した3次元形状へとあてはめる。その後、顔画像中の顔の位置・向きを顔位置・向き推定手段で推定すると共に、画像中の顔の表情変化などを顔部品変形推定手段で推定する。その後、推定した位置・向きや表情変化を利用して、化粧手段で施した化粧を顔画像中の顔に合致するように変形した化粧画像を生成し、顔・化粧合成表示手段を用いて顔画像と化粧画像とを合成する。
【0043】
【発明の実施の形態】
次に本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0044】
本発明の第1の実施例を、図1を参照しながら説明する。
【0045】
図1に示した眼鏡シミュレーション装置201は、顔の3次元形状と反射特性の双方を計測する処理と、通常のカメラにより顔画像を連続して撮影し、この撮影した各顔画像へ順次眼鏡を合成する処理とを行う。
【0046】
3次元(3D)形状/反射特性計測手段1は、被写体となる人物の顔の3次元形状とその反射特性、あるいは反射特性に準じる陰の少ないテクスチャ画像を計測し、それぞれを3次元形状信号102と反射特性信号101として出力する。3次元形状の計測方法としては、例えば文献(14):特開2001−012925号公報「三次元形状計測方法及び装置並びに記録媒体」を利用することができる。この他にも3次元形状計測の方法としては文献(15):「三次元画像計測」(井口・佐藤、昭光堂)などに記載されている様々な既存の技術を利用することができる。また文献(14)の方法においては、3次元形状と同時にテクスチャ画像も取得することができる。そこで顔の周りにランプを複数設置し、顔全体に一様に光があたるようにすることで、近似的に反射特性とみなすことができるテクスチャ画像を簡単に計測することができる。他にも反射特性を顔の各位置において計測できる手法であれば、本発明を構成することができる。
【0047】
一方、図2に示したように、計測対象物体である顔の重心を中心とした顔を覆う球を考え、顔表面上の各点Pにおける3次元座標値とテクスチャ値を表現するための座標系を設定する。点Pは、重心を中心として前記球表面上へ投影されることにより得られる点Qの経度・緯度(s,t)により、統一的に表現することができる。3次元形状/反射特性計測手段1により得られた3次元形状とテクスチャ画像は、上記座標系により、点Pにおける3次元座標値
とそのテクスチャ値Bが、一つの座標(s,t)によりそれぞれ
とB(s,t)として、統一的に表現されるものとする。なおこの座標系については、3次元形状とテクスチャが互いに関連を持って扱うことが可能であればどのようなものであっても、本発明を構成することが可能である。
【0048】
測地照明基底算出手段2では、3次元形状信号102と反射特性信号101を入力とし、任意照明下での顔の見えを近似するための基底を生成し、測地照明基底信号103として出力する。測地照明基底法については文献(16):特開2002−157595号公報「物体照合方法、物体照合装置、及びそのプログラムを記録した記録媒体」に記述されている。以下文献(16)に従って測地照明基底算出手段2について説明する。
【0049】
まずコンピュータグラフィックスの技法などを用いることにより、顔表面上の各位置の陰影や影による輝度や色の変化を計算し、様々な照明条件の下でのテクスチャ群を生成する。テクスチャの核の陰影の変化による輝度や色の変化は、該画素に対応する物体表面の反射率、3次元形状から計算できる法線方向、及び照明の方向により計算することができる。影の生成に関しては、前記3次元形状を用いて光線追跡などの処理を行うことで、前記画素に設定した照明条件の下で光が当たるかどうかを判定することができる。物体表面の反射特性として完全散乱面を仮定し、物体形状が凸であり他の部分による光源の遮蔽によって生じる影がなく、光源が無限遠にあるとすれば、i番目の照明のもとでのテクスチャの各画素(s,t)の輝度値Ii(s,t)は、画素に対応している顔表面の反射特性B(s,t)、法線方向
、各照明の強度liおよびその方向
により、次式で計算することができる。
【0050】
Ii(s,t)を縦ベクトルとして並べ、更に照明毎に該縦ベクトルを横に並べて行列を生成し、共分散行列を求めた後、主成分分析により固有値{λi}と固有ベクトル
を求める。ここで固有値{λi}と固有ベクトル
は、固有値の大きな順に並んでいるとする。これらより、例えば固有値の累積寄与率が99%以上となる最小の数だけ固有ベクトルを選択し、測地照明基底と名付けることとする。以上により適当な数、例えば10個程度の測地照明基底を得ることができる。この測地照明基底は、テクスチャ群全体を近似したものとなる。
【0051】
眼鏡選択・フィット手段3では、3次元形状信号102と、眼鏡選択信号104と眼鏡3次元データ信号105とを入力とし、ユーザより指定された眼鏡の3次元形状データである眼鏡データ信号105を眼鏡データ蓄積手段4より読み取るとともに、計測した顔3次元形状を参照してそれにフィットする眼鏡の位置と大きさを決定し、選択眼鏡3次元データ・フィッティング信号108として出力する。眼鏡の3次元形状データの一例を図3に示す。各眼鏡の3次元形状データには、右鼻位置117、左鼻位置118、右耳上端位置119、左耳上端位置120が付与されており、顔3次元形状と各対応位置とが合致するよう、ツルの長さLを変更することによりフィットする。このときの顔と眼鏡との相対位置とツルの長さLを選択眼鏡3次元データ・フィッティング信号108として出力する。ここでは鼻位置と耳上端位置によりフィッティングすると記述したが、文献(7)に記載の技術など、眼鏡をフィッティングする技術であれば何でも利用することが可能である。
【0052】
カメラ5は、被写体となる人物の顔の画像を連続的に撮影し、複数のフレームから成る顔画像信号106を出力する。顔画像信号106の一例(1フレーム分)を図4(a)に示す。
【0053】
顔位置・向き推定手段6は、顔画像信号106と3次元形状信号102と測地照明基底信号103とを入力とし、前記文献(16)において述べられているように、顔画像信号106の各フレームそれぞれについて、より適合する姿勢を繰り返し探索することにより得られた顔の位置と向きを、顔位置・向き信号107として出力する。顔位置・向き推定手段6について、図5を用いて詳細に説明する。尚、以下では、顔画像信号1フレーム分の処理について説明するが、各フレームに対して同様の処理が行われる。
【0054】
カメラ5は焦点距離fを持つピンホールカメラであるとし、その視線方向をZ軸、またスクリーンの縦軸・横軸に平行な方向をそれぞれY軸・X軸とする。本XYZ座標系を基準とし、該カメラ5の前の被写体となる人物の顔の位置が(TX,TY,TZ)T、その向きが(RX,RY,RZ)Tであるとする。このとき計測した顔の3次元形状の各座標位置(xi,yi,zi)Tは、カメラ5の前の座標位置(Xi,Yi,Zi)Tに存在することとなる。
【0055】
【0056】
カメラスクリーンの縦軸・横軸をそれぞれv軸・u軸としたとき、(Xi,Yi,Zi)T座標に位置する顔の該当座標位置は、スクリーン上の(ui,vi)T位置へと投射されることとなる。
【0057】
顔位置・向き修正手段15は、初期設定された顔の位置(TX 0,TY 0,TZ O)Tと向き(RX 0,RY 0,RZ O)Tを元とし、それぞれ小修正した(TX O+ΔTX,TY 0+ΔTY,TZ O+ΔTZ)T、(RX 0+ΔRX,RY 0+ΔRY,RZ O+ΔRZ)Tを生成し、顔位置・向き信号121として出力する。
【0058】
照明補正手段16は、顔位置・向き信号121と3次元形状信号102と測地照明基底信号103とを入力とし、3次元形状に測地照明基底を構成する複数の固有ベクトル
をコンピュータグラフィックスの手法により貼り付けてそれぞれ画像生成を行い、同じ数から構成される補正画像
を得る。そして、上記補正画像を姿勢・照明補正画像信号122として出力する。画像比較手段17は、顔画像信号105と姿勢・照明補正画像信号122を入力とし、顔画像
との差分が最も小さくなるよう次式のパラメータ{ai}を求め、この差分を画像差分信号123として出力する。
【0059】
【0060】
終了判定手段18は、画像差分信号123と顔位置・向き信号121を入力とし、もし差分が十分小さくなれば、顔の位置と向きの推定が終了したと判断し、そのときの顔位置・向きを、顔位置・向き信号107として出力する。まだ終了していないと判断したときには、再度顔の位置・向きを修正して計算し直す指令を、顔位置・向き修正指令信号124として出力する。顔位置・向き記憶手段19は、顔位置・向き信号107を入力とし、その値を記憶しておき、必要に応じて前フレーム顔位置・向き信号125として出力する。
【0061】
以上では顔位置・向き推定手段6として、単純な修正を繰り返す手法について説明したが、その他の修正手法によっても本発明を構成することができる。被写体の顔の位置と向きの推定結果を用いて3次元形状により描画した結果例を図4(b)に示す。
【0062】
眼鏡画像生成手段7は、3次元形状信号102、顔位置・向き信号107、選択眼鏡データ・フィッティング信号108を入力とし、顔画像信号106上に撮影されている顔と同じ位置・向きに、顔3次元形状データを配置するとともに、該3次元形状データにフィットさせるために求めた相対位置関係を利用し、眼鏡3次元形状データを配置する。ここで眼鏡だけ3次元グラフィックス技術により描画することにより、元々の顔画像信号106に撮影されている顔にフィットする眼鏡画像が生成でき、これを眼鏡画像信号109として出力する。なお眼鏡のフレームのうちツルの部分は頭部により遮蔽されて見えなくなるが、眼鏡画像生成手段7では、顔画像に合致するよう配置される本人の顔の3次元形状を参照しているために隠蔽判定は非常に簡単に実行することができ、見えている部分だけを描画することが可能である。眼鏡の描画例を図4(c)に示す。
【0063】
顔・眼鏡合成表示手段8は、顔画像信号106と眼鏡画像信号109とを入力とし、顔画像に対し眼鏡画像をオーバーレイして合成することにより、眼鏡をかけた画像を生成して表示する。最終的な合成画像例を図4(d)に示す。このとき撮影した画像をそのまま表示することもできるし、左右を反転させることによりあたかも鏡に写したかのように示すこともできる。
【0064】
記録媒体K1は、ディスク、半導体メモリ、その他の記録媒体であり、コンピュータを眼鏡シミュレーション装置201として機能させるためのプログラムが記録されている。このプログラムは、眼鏡シミュレーション装置201により読み取られ、その動作を制御することで、眼鏡シミュレーション装置201上に、3次元形状/反射特性計測手段1、測地照明基底算出手段2、眼鏡選択・フィット手段3、顔位置・向き推定手段6、眼鏡画像生成手段7、顔・眼鏡合成表示手段8を実現する。
【0065】
上記実施例では顔の位置と向きを検出するための手段として、文献(16)記載の測地照明基底法を用いて説明したが、精度良い位置・向き推定方法であれば何でも本発明を構成することができる。上記顔・眼鏡合成表示手段8では眼鏡画像と顔画像を単に合成するだけと記述したが、文献(17):特開2001−331550号公報「眼鏡フレーム選択システム」にあるように、視力矯正に必要なレンズ処方値に基づいて、顔画像を屈折させてより自然に表現することでも本発明を構成することができる。
【0066】
また上記実施例では眼鏡について説明したが、他にもイヤリングや帽子、ヘアピースなどの頭部への着装物についても同様に本発明を構成することができる。このときイヤリングやヘアピースにおいて、顔の動きを考慮してイヤリングやヘアピース自体に動きや変形などを追加し、より自然な表示を可能にすることでも本発明を構成することができる。また個々の着装物のうち一つだけを対象とするのではなく、それらの組み合わせについても同様に本発明を構成することができる。
【0067】
本発明の第2の実施例を、図6を参照しながら説明する。
【0068】
図6に示した化粧シミュレーション装置202は、顔の3次元形状と反射特性の双方を計測する処理と、通常のカメラにより顔画像を連続して撮影し、この撮影した各顔画像へと化粧を順次合成する処理とを行う。以下の説明では第1の実施例と異なる手段についてのみ詳述することとする。
【0069】
化粧手段9は、3次元形状信号102、反射特性信号101、化粧操作信号110を入力とし、計測した顔の上に化粧を施して、最終的にできあがった化粧を化粧3次元信号111として出力する。化粧方法については、一旦2次元顔画像を生成して前記文献(11)、(12)、(13)などに記載されている、画像へと化粧を施す手法を適用した後、逆に形状の対応する地点を求めることで構成することができる。また3次元CADなどのような操作環境を構成してもかまわない。一例を図7に示す。3次元形状に反射特性をテクスチャマッピングし、適当な方向から眺めた画像を図7のようにコンピュータグラフィックスの技術により生成する。パレット126の中から適当な色とペン先を選択し、ペン127により化粧を施す(化粧操作信号110)。本操作により各座標位置における化粧を作成することができ、図2に示したように、点Pにおける化粧値は、重心を中心として前記球表面上へ投影されることにより得られる点Qの経度・緯度(s,t)により、3次元形状や反射特性と同じ座標系により統一的に表現することができる。作成した化粧を化粧3次元信号111として出力する。
【0070】
3次元モデルフィッティング手段10は、3次元形状信号102、反射特性信号101、フィッティング操作信号112、顔標準3次元モデル・変形ルール信号116を入力とし、計測した3次元形状と、表情変化ルールがつけられた顔の標準的な3次元形状モデルとの間の関連づけを行い、相互間の関係を標準3次元フィッティング信号113として出力する。本フィッティングは、文献(17):電子情報通信学会研究速報HCS2001−32「レンジファインダを用いた表情変形ルールと表情編集ツールの構築」で述べられている3次元形状間の手法が直接利用できる。また計測データを用いて2次元顔画像を一旦生成することにより、文献(8)や(9)のような2次元画像を対象とする手法でも本発明を構成することができる。このような対応付けを行う手法であれば何でも、本発明を構成することができる。
【0071】
図8を用いながら、フィッティングの一例を示す。顔標準3次元モデル128と、計測3次元形状データ129との間の関連づけを、双方の右目の目頭や目尻を対応付けする右目対応付け操作130や、口の左右端を対応付ける口対応付け操作131などを実行することにより、同一座標値をとるべき基準点を指示する。対応付けられた顔標準3次元モデル上のn個の基準点(xi,yi,zi)Tと、計測3次元形状データ上の対応する基準点(xi’,yi’,zi’)Tがほぼ同一となるよう、次式が最小となるようなパラメータaからpまでを求める。
【0072】
【0073】
上記式では対応づけられた顔標準3次元モデル上の各点は、計測3次元形状データ上の対応点とは完全には一致しない。そこで各基準点について、それぞれの残差である(Δxi,Δyi,Δzi)、即ち(xi−(axi’+byi’+czi’+d),yi−(exi’+fyi’+gzi’+h),zi−(ixi’+jyi’+kzi’+l))Tだけ更に移動させることで一致させる。基準点の間に位置する座標点については、まず対応する基準点からの距離に合わせて重み付けした残差だけ移動させる。例えば図7下に示したように、右目目尻点131、右目目頭点132、右口端点133により特徴付けられる領域内の点P 134の移動量を求める際、該点P 134が図で示したような比率にて表される位置に配置されていた場合に、次式により移動量を求める。ここでq・rは0から1までの値をとる実数であるとする。
【0074】
【0075】
次に図7下の三角形に垂直な方向
に移動し、測定データ点に完全に一致させる。以上の操作により得られた、パラメータaからp、また顔標準3次元モデル上の各頂点座標の移動量(Δxp 1,Δyp 1,Δzp 1)T、(Δxp 2,Δyp 2,Δzp 2)Tを、標準3次元フィッティング信号113として出力する。これらにより、顔標準3次元モデル上の点は全て計測データ上にマップされることとなる。
【0076】
また本実施例に用いられる顔標準3次元モデルには、変形ルールが付与されている。変形ルールとは、目の開閉、口の開閉などの、人が行うことができる表情変化について、3次元モデル上の各座標点の移動量として制御可能なように定義されているものである。図9(a)は、変形ルールのうちの、目の変形ルールを模式図により示したものである。一番左が初期状態であり、目の開き量を与えることにより座標点の移動量が与えられ、あたかも徐々に目を細めてゆくような一連の動作を実現していることを示している。
【0077】
図9(c)一番左の目は計測した顔3次元形状であるとし、本形状に顔標準3次元モデルをフィットしたものの模式図が図9(b)である。この結果、フィッティングした顔標準3次元モデルの瞼を閉じさせることにより、結果的に計測した顔3次元形状の自然な変形が可能となる。図9(d)は計測した顔3次元形状上へとテクスチャマッピングしたアイシャドウの模式図である。こちらについても顔標準3次元モデルの変形に伴っての変形が可能となる。
【0078】
顔部品変形推定手段11は、顔位置・向き信号107、標準3次元形状信号102、測地照明基底信号103、顔画像信号106、標準3次元フィッティング信号113、顔標準3次元モデル・変形ルール信号116を入力とし、顔標準3次元モデルに対して変形ルールに従った変形処理を行い、計測した3次元とその表面上の測地照明基底に変形を加える。この処理により、各表情(例えば、瞼を閉じた表情、瞼を開いた表情、瞼を半分閉じた表情など)に対応した複数の3次元形状が得られる。その後、各表情に対応した3次元形状それぞれに、その3次元形状に対応する測地照明基底を構成する複数の固有ベクトル
をコンピュータグラフィックスの手法により貼り付け、各表情に対応するテンプレートを作成する。その後、各テンプレートと顔画像とを比較して最も顔画像に近いテンプレートを選択することにより表情の変化量を推定し、顔部品変形信号114として出力する。図9(c)は、図9(a)にある標準3次元モデルを変形させることによって得られる瞼を閉じてゆくテンプレートである。
【0079】
化粧画像生成手段12は、3次元形状信号101、顔位置・向き信号107、化粧3次元信号111、顔部品変形信号114を入力とし、最初に施した化粧を画像にフィットするよう変形した化粧画像を生成して、化粧画像信号115として出力する。顔・化粧合成表示手段13は、顔画像信号106と化粧画像信号115とを入力とし、化粧画像を顔画像上にオーバーレイすることにより化粧後の画像を生成して表示する。図10(a)に入力となる顔画像例、同図(b)に化粧画像例、同図(c)に合成画像例を示す。合成画像はそのまま表示することもできるし、左右を反転させることによりあたかも鏡に写したかのように示すこともできる。また上記顔・化粧合成表示手段13では化粧画像を顔画像にオーバーレイすると記述したが、化粧画像に透明度をつけて合成することにより、より自然な合成画像を得ることもできる。顔標準3次元モデル・変形ルール記憶手段14は、表情などにより生じる顔の変形ルールを付随した顔標準3次元モデルを記憶しておき、随時顔標準3次元モデル・変形ルール信号116として出力する。
【0080】
記録媒体K2は、ディスク、半導体メモリ、その他の記録媒体であり、コンピュータを化粧シミュレーション装置202として機能させるためのプログラムが記録されている。このプログラムは、化粧シミュレーション装置202により読み取られ、その動作を制御することで、化粧シミュレーション装置202上に、3次元形状/反射特性計測手段1、測地照明基底算出手段2、顔位置・向き推定手段6、化粧手段9、3次元モデルフィッティング手段10、顔部品変形推定手段11、化粧画面生成手段12、顔・化粧合成表示手段13を実現する。
【0081】
上記実施例では顔の位置と向きを検出するための手段として、文献(15)記載の測地照明基底法を用いて説明したが、精度良い位置・向き推定方法であれば何でも本発明を構成することができる。同様に顔部品変形手段についても文献(15)記載の測地照明基底法を拡張する形にて記載したが、顔部品変形を推定する手法であれば何でも本発明を構成することができる。また、以上の説明は、カメラ5から出力される1フレーム分の顔画像信号106に対するものであり、上述した動作と同様の動作が、顔画像信号106を構成する各フレームに対して順次行われる。
【0082】
また上記実施例では化粧として説明したが、顔へのペインティング一般についても同様に本発明を構成することができる。
【0083】
これまで眼鏡などの頭部への着装物と化粧とは別の実施例として説明してきたが、これらの組み合わせについても同様に本発明を構成することができる。
【0084】
【発明の効果】
本発明により、眼鏡やイヤリング、帽子、ヘアピースなどの頭部への着装物や化粧などを、実際には着装や化粧などしていない状態で撮影した顔画像へと違和感なく合成する画像合成方法、装置及び記憶手段を実現することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の説明図である。
【図2】顔の座標系の説明図である。
【図3】眼鏡の3Dデータの説明図である。
【図4】顔画像への眼鏡の合成方法説明図である。
【図5】顔位置・向き推定手段の説明図である。
【図6】本発明の第2の実施例の説明図である。
【図7】化粧手段の説明図である。
【図8】顔標準3D形状モデルと計測3Dデータとのフィッティングの説明図である。
【図9】標準3Dモデルとその変形ルールを利用した、顔の変形方法と対応する化粧生成説明図である。
【図10】顔画像への化粧画像の合成方法説明図である。
【符号の説明】
1:3D形状/反射特性計測手段
2:測地照明基底算出手段
3:眼鏡選択・フィット手段
4:眼鏡データ蓄積手段
5:カメラ
6:顔位置・向き推定手段
7:眼鏡画像生成手段
8:顔・眼鏡合成表示手段
9:化粧手段
10:3Dモデルフィッティング手段
11:顔部品変形推定手段
12:化粧画像生成手段
13:顔・化粧合成表示手段
14:顔標準3Dモデル・変形ルール記憶手段
15:顔位置・向き修正手段
16:照明補正手段
17:画像比較手段
18:終了判定手段
19:顔位置・向き記憶手段
101:反射特性信号
102:3D形状信号
103:測地照明基底信号
104:眼鏡選択信号
105:眼鏡データ信号
106:顔画像信号
107:顔位置・向き信号
108:選択眼鏡データ・フィッティング信号
109:眼鏡画像信号
110:化粧操作信号
111:化粧3D信号
112:フィッティング操作信号
113:標準3Dフィッティング信号
114:顔部品変形信号
115:化粧画像信号
116:顔標準3Dモデル・変形ルール信号
117:右鼻位置
118:左鼻位置
119:右耳上端位置
120:左耳上端位置
121:顔位置・向き信号
122:姿勢・照明補正画像信号
123:画像差分信号
124:顔位置・向き修正指令信号
125:前フレーム顔位置・向き信号
126:パレット
127:ペン
128:顔標準3Dモデル
201:眼鏡シミュレーション装置
202:化粧シミュレーション装置
【発明の属する技術分野】
本発明は、眼鏡やイヤリング、帽子、ヘアピースなどの頭部への着装物や化粧などを、実際には着装や化粧などをしていない状態で撮影した顔画像へと違和感なく合成する画像合成技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば眼鏡を購入する際、われわれは通常実際に店頭へと出向き、陳列されている実物を着装し鏡で確認することを行っている。しかし、陳列されている眼鏡には限りがあるために、より好みに合致する眼鏡を探そうとするときには障害となっていた。更にインターネット等を通じた販売では、ユーザの手元には眼鏡は一切存在しないことから、眼鏡の選択には困難があった。同様に店舗においてもユーザのためにはできるだけ多くの眼鏡を陳列することが望ましいが、これにより多くの在庫をかかえるという問題が生じるため、双方にとって好ましい状況ではないと言える。
【0003】
同様なことは、イヤリングや帽子、ヘアピースなど、頭部へ着装するもの一般に言うことができる。また特に化粧については、実際に顔へと時間をかけて行ってみるしかなく、着装物以上に手間がかかるという意味でユーザが十分納得しての化粧品や化粧法の選択は困難であった。そこで様々な着装物や化粧などについて、実際のものを用意する、また顔へと直接化粧を行うことなく、好みと合致しているかどうかの判断を下すことができる画像合成システムが提案されてきた。
【0004】
眼鏡についての従来技術の一つとして、ユーザの顔画像をカメラにより得た後、あらかじめ蓄えておいた眼鏡画像を、オペレータが手で合成の開始位置を指示することにより顔画像へと合成するものがある(例えば、特許文献1参照)。また、ユーザの左右の目の中心位置などを入力することにより、よりユーザの顔に合致する位置を指定することを可能にしたものもある(例えば、特許文献2〜5参照)。また、被写体である人間が移動して合わせこむものも知られている(例えば、特許文献6参照)。
【0005】
被写体の3次元形状を直接計測して利用するものも知られている(例えば、特許文献7参照)。これは計測3次元顔形状と眼鏡フレーム形状とを用いて合成し、ユーザに提示する手続きを持っている。
【0006】
更に、顔の向きや表情などが変わったときやレンズの精細なシミュレーションにも対応するものも知られている(例えば、特許文献8、9参照)。これは被写体の2次元顔画像を得た後、標準的な3次元顔モデルを画像にフィットさせて変形処理する。
【0007】
また、顔の向きを検出する眼鏡を被写体である人物にかけさせることで、被写体が頭を動かすのに自然に追随する合成画像を生成するものも知られている(例えば、特許文献10参照)。
【0008】
化粧についての従来技術の一つとして、ユーザの顔画像をカメラにより得た後、画面上に表示するとともにタブレットを操作することで画像を加工して化粧のシミュレーションを行うものがある(例えば、特許文献11参照)。更に、画像加工用ライトペンを化粧用小道具の形にして自然になるよう工夫したもの(例えば、特許文献12参照)や、口紅やパウダー系化粧、眉カットをそれぞれ独立したシミュレーションとしたものも知られている(例えば、特許文献13参照)。
【0009】
【特許文献1】
特開昭63−039290号公報
【特許文献2】
特開昭63−076581号公報
【特許文献3】
特開昭63−113671号公報
【特許文献4】
特公平08−031126号公報
【特許文献5】
特開平02−004312号公報
【特許文献6】
特開昭63−261218号公報
【特許文献7】
特開平05−172545号公報
【特許文献8】
特開平06−139318号公報
【特許文献9】
特開平06−118349号公報
【特許文献10】
特開平10−283455号公報
【特許文献11】
特開昭62−144280号公報
【特許文献12】
特開昭63−316037号公報
【特許文献13】
特開平06−319613号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
従来の眼鏡や化粧のシミュレータでは2次元静止顔画像への合成が主であったために、実際に着装や化粧などをして鏡で見るのと違い、ユーザはそのフィッティングについて十分確認することはできなかった。特許文献7では、顔の3次元形状を求めて3次元グラフィックスにより合成することで様々な姿勢の顔画像を生成することは可能である。しかしこれも計測したタイミングでの「顔」を単に回しているにすぎず、自然とは言い難い。特許文献8、9では、顔の標準3次元モデルを2次元顔画像へとフィットして奥行き情報を得、3次元グラフィックスによる合成を行っているが、基本的に奥行き情報は標準モデルそのものとなるため、更に違和感が大きくなる。特許文献10では、方向検出用眼鏡をかけさせているが、別の眼鏡や化粧などを合成するときには該方向検出用眼鏡を画像上から消去する必要がある。しかし完全に消去することは困難である。
【0011】
即ち、従来の技術では元来ユーザが行ってきた鏡での確認と同じような、違和感のない合成結果を提示することができない。
【0012】
そこで、本発明の目的は、眼鏡やイヤリング、帽子、ヘアピースなどの頭部への着装物や化粧などを実際に行って鏡で確認するような、自然で違和感のない画像を合成できるようにすることにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成する第1の発明は、人物の顔の3次元形状を計測する工程と、該計測した3次元形状に眼鏡をフィッティングする工程と、前記人物の顔を撮影した画像中の顔の位置・向きを推定する工程と、該推定した位置・向きを利用して画像中に眼鏡を、顔に合致するよう生成して表示する工程とからなることを特徴とする。
【0014】
第2の発明は、人物の顔の3次元形状と反射特性とを計測する工程と、該計測した3次元形状に眼鏡をフィッティングする工程と、前記人物の顔を撮影した画像中の顔の位置・向きを前記3次元形状と前記反射特性とを利用して推定する工程と、該推定した位置・向きを利用して画像中に眼鏡を、顔に合致するよう生成して表示する工程とからなることを特徴とする。
【0015】
第3の発明は、第2の発明において、前記人物の顔を撮影した画像中の顔の位置・向きを3次元形状と反射特性とを利用して推定する工程の代わりに、前記3次元形状と前記反射特性とからあらかじめ様々な姿勢や照明条件下での顔の位置・向きを推定するための基底を生成する工程と、該基底を利用して画像中の顔の位置・向きを推定する工程とを含むことを特徴とする。
【0016】
第4の発明は、第1、第2または第3の発明において、前記人物の顔を撮影した画像中の顔の位置・向きを推定する工程と、該推定した位置・向きを利用して画像中に眼鏡を、顔に合致するよう生成して表示する工程とを連続して行うことを特徴とする。
【0017】
第5の発明は、第1、第2、第3または第4の発明において、眼鏡ではなくイヤリング、または帽子、またはヘアピース、または他の頭部への着装物、あるいはそれらの組み合わせを画像へと合成することを特徴とする。
【0018】
第6の発明は、第2、第3、第4または第5の発明において、反射特性の代わりに陰が少ないテクスチャ画像を用いることを特徴とする。
【0019】
第7の発明は、人物の顔の3次元形状を計測する工程と、該計測した3次元形状に化粧を施す工程と、あらかじめ保持する変形ルールが付帯した顔標準3次元形状を前記計測した3次元形状にあてはめる工程と、前記人物の顔を撮影した画像中の顔の位置・向きを推定する工程と、画像中の顔の表情変化などを推定する工程と、前記推定した位置・向きや表情変化を利用して画像中に化粧を、顔に合致するよう生成して表示する工程とからなることを特徴とする。
【0020】
第8の発明は、人物の顔の3次元形状と反射特性とを計測する工程と、該計測した3次元形状に化粧を施す工程と、あらかじめ保持する変形ルールが付帯した顔標準3次元形状を前記計測した3次元形状にあてはめる工程と、前記人物の顔を撮影した画像中の顔の位置・向きを前記計測した3次元形状と反射特性とを利用して推定する工程と、画像中の顔の表情変化などを推定する工程と、前記推定した位置・向きや表情変化を利用して画像中に化粧を、顔に合致するよう生成して表示する工程とからなることを特徴とする。
【0021】
第9の発明は、第8の発明において、前記人物の顔を撮影した画像中の顔の位置・向きを3次元形状と反射特性とを利用して推定する工程の代わりに、前記3次元形状と前記反射特性とからあらかじめ様々な姿勢や照明条件下での顔の位置・向きを推定するための基底を生成する工程と、該基底を利用して画像中の顔の位置・向きを推定する工程とを含むことを特徴とする。
【0022】
第10の発明は、第8の発明において、前記人物の顔を撮影した画像中の顔の表情変化などを推定する工程の代わりに、前記計測した3次元形状と反射特性とからあらかじめ様々な姿勢や照明条件下での顔の位置・向きを推定するための基底を生成する工程と、該基底と変形ルールが付帯した顔標準3次元形状とを利用して画像中の顔の表情変化を推定する工程とを含むことを特徴とする。
【0023】
第11の発明は、第8、第9または第10の発明において、反射特性の代わりに陰が少ないテクスチャ画像を用いることを特徴とする。
【0024】
第12の発明は、人物の顔の3次元形状を計測する3次元形状計測手段と、該計測した3次元形状に選択した眼鏡をフィッティングする眼鏡選択・フィット手段と、前記人物の顔を撮影した顔画像中の顔の位置・向きを推定する顔位置・向き推定手段と、該推定した位置・向きを利用して、眼鏡を前記顔画像中の顔に合致するように配置した眼鏡画像を生成する眼鏡画像生成手段と、前記顔画像と前記眼鏡画像とを合成して表示する顔・眼鏡合成表示手段とからなることを特徴とする。
【0025】
第13の発明は、人物の顔の3次元形状と反射特性とを計測する3次元形状・反射特性計測手段と、該計測した3次元形状に選択した眼鏡をフィッティングする眼鏡選択・フィット手段と、前記人物の顔を撮影した顔画像中の顔の位置・向きを前記3次元形状と前記反射特性とを利用して推定する顔位置・向き推定手段と、該推定した位置・向きを利用して、眼鏡を顔画像中の顔に合致するように配置した眼鏡画像を生成する眼鏡画像生成手段と、前記顔画像と前記眼鏡画像とを合成して表示する顔・眼鏡合成表示手段とからなることを特徴とする。
【0026】
第14の発明は、第13の発明において、前記顔位置・向き推定手段の代わりに、前記3次元形状と反射特性とからあらかじめ様々な姿勢や照明条件下での顔の位置・向きを推定するための測地照明基底を生成する測地照明計算手段と、該基底を利用して顔画像中の顔の位置・向きを推定する顔位置・向き推定手段とを含むことを特徴とする。
【0027】
第15の発明は、第12、第13または第14の発明において、前記顔位置・向き推定手段と前記眼鏡画像生成手段と前記顔・眼鏡合成表示手段とを連続して行うことを特徴とする。
【0028】
第16の発明は、第12、第13、第14または第15の発明において、眼鏡ではなくイヤリング、または帽子、またはヘアピース、または他の頭部への着装物、あるいはそれらの組み合わせを画像へと合成することを特徴とする。
【0029】
第17の発明は、第13、第14、第15または第16の発明において、前記反射特性の代わりに陰の少ないテクスチャ画像を用いることを特徴とする。
【0030】
第18の発明は、人物の顔の3次元形状を計測する3次元形状計測手段と、該計測した3次元形状に化粧を施す化粧手段と、あらかじめ保持する変形ルールが付帯した顔標準3次元形状を記憶する顔標準3次元モデル・変形ルール記憶手段と、前記顔標準3次元モデルを前記計測した3次元形状へとあてはめる3次元モデルフィッティング手段と、前記人物の顔を撮影した顔画像中の顔の位置・向きを推定する顔位置・向き推定手段と、顔画像中の顔の表情変化などを推定する顔部品変形推定手段と、前記推定した位置・向きや表情変化を利用して、前記化粧手段で施した化粧を前記顔画像中の顔に合致するように変形した化粧画像を生成する化粧画像生成手段と、前記顔画像と前記化粧画像とを合成して表示する顔・化粧合成表示手段とからなることを特徴とする。
【0031】
第19の発明は、人物の顔の3次元形状と反射特性とを計測する3次元形状計測手段と、該計測した3次元形状に化粧を施す化粧手段と、あらかじめ保持する変形ルールが付帯した顔標準3次元形状を記憶する顔標準3次元モデル・変形ルール記憶手段と、前記顔標準3次元モデルを前記計測した3次元形状へとあてはめる3次元モデルフィッティング手段と、前記人物の顔を撮影した画像中の顔の位置・向きを前記計測した3次元形状と反射特性とを利用して推定する顔位置・向き推定手段と、顔画像中の顔の表情変化などを推定する顔部品変形推定手段と、前記推定した位置・向きや表情変化を利用して、前記化粧手段で施した化粧を前記顔画像中の顔に合致するように変形した化粧画像を生成する化粧画像生成手段と、前記顔画像と前記化粧画像とを合成して表示する顔・化粧合成表示手段とからなることを特徴とする。
【0032】
第20の発明は、第19の発明において、前記顔位置・向き推定手段の代わりに、前記3次元形状と反射特性とからあらかじめ様々な姿勢や照明条件下での顔の位置・向きを推定するための測地照明基底を生成する測地照明基底算出手段と、該基底を利用して顔画像中の顔の顔位置・向きを推定する顔位置・向き推定手段とを含むことを特徴とする。
【0033】
第21の発明は、第19の発明において、前記顔部品変形推定手段の代わりに、前記計測した3次元形状と反射特性とからあらかじめ様々な姿勢や照明条件下での顔の位置・向きを推定するための測地照明基底を生成する測地照明基底算出手段と、前記基底と変形ルールが付帯した顔標準3次元形状とを利用して顔画像中の顔の表情変化を推定する顔部品変形推定手段とを含むことを特徴とする。
【0034】
第22の発明は、第19、第20または第21の発明において、反射特性の代わりに陰の少ないテクスチャ画像を用いることを特徴とする。
【0035】
第23の発明のプログラムは、コンピュータに、人物の顔の3次元形状を計測する工程と、該計測した3次元形状に眼鏡をフィッティングする工程と、前記人物の顔を撮影した画像中の顔の位置・向きを推定する工程と、該推定した位置・向きを利用して画像中に眼鏡を、顔に合致するよう生成して表示する工程とを実行させる。
【0036】
第24の発明のプログラムは、コンピュータに、人物の顔の3次元形状と反射特性とを計測する工程と、該計測した3次元形状に眼鏡をフィッティングする工程と、前記人物の顔を撮影した画像中の顔の位置・向きを前記3次元形状と前記反射特性とを利用して推定する工程と、該推定した位置・向きを利用して画像中に眼鏡を、顔に合致するよう生成して表示する工程とを実行させる。
【0037】
第25の発明のプログラムは、第24の発明において、前記人物の顔を撮影した画像中の顔の位置・向きを3次元形状と反射特性とを利用して推定する工程の代わりに、前記3次元形状と前記反射特性からあらかじめ様々な姿勢や照明条件下での顔の位置・向きを推定するための基底を生成する工程と、該基底を利用して画像中の位置・向きを推定する工程とを含むことを特徴とする。
【0038】
第26の発明のプログラムは、コンピュータに、人物の顔の3次元形状を計測する工程と、該計測した3次元形状に化粧を施す工程と、あらかじめ保持する変形ルールが付帯した顔標準3次元形状を前記計測した3次元形状にあてはめる工程と、前記人物の顔を撮影した画像中の顔の位置・向きを推定する工程と、画像中の顔の表情変化などを推定する工程と、前記推定した位置・向きや表情変化を利用して画像中に化粧を、顔に合致するよう生成して表示する工程とを実行させる。
【0039】
第27の発明のプログラムは、コンピュータに、人物の顔の3次元形状と反射特性を計測する工程と、該計測した3次元形状に化粧を施す工程と、あらかじめ保持する変形ルールが付帯した顔標準3次元形状を前記計測した3次元形状にあてはめる工程と、前記人物の顔を撮影した画像中の顔の位置・向きを前記計測した3次元形状と反射特性とを利用して推定する工程と、画像中の顔の表情変化などを推定する工程と、前記推定した位置・向きや表情変化を利用して画像中に化粧を、顔に合致するよう生成して表示する工程とを実行させる。
【0040】
第28の発明のプログラムは、第27の発明において、前記人物の顔を撮影した画像中の顔の位置・向きを3次元形状と反射特性とを利用して推定する工程の代わりに、前記3次元形状と前記反射特性とからあらかじめ様々な姿勢や照明条件下での顔の位置・向きを推定するための基底を生成する工程と、該基底を利用して画像中の位置・向きを推定する工程とを含むことを特徴とする。
【0041】
【作用】
ユーザの顔画像(カメラで連続的に撮影した顔の画像)に眼鏡を合成する場合には、先ず、人物の顔の3次元形状を3次元形状計測手段により測定しておく。その後、眼鏡選択・フィット手段により、3次元形状にユーザによって選択された眼鏡をフィッティングし、顔位置・向き推定手段により、人物の顔を撮影した顔画像中の顔の位置・向きを推定し、この推定した位置・向きを利用して、眼鏡画像生成手段において、眼鏡を顔画像中の顔に合致するように配置した眼鏡画像を生成する。顔・眼鏡合成表示手段では、顔画像と眼鏡画像とを合成し、表示する。
【0042】
ユーザの顔画像に化粧を施す場合には、先ず、人物の顔の3次元形状を3次元形状測定手段で測定しておく。その後、計測した3次元形状に化粧手段を使用して化粧を施す。また、3次元モデルフィッティング手段により、変形ルールが付帯した顔標準3次元モデルを計測した3次元形状へとあてはめる。その後、顔画像中の顔の位置・向きを顔位置・向き推定手段で推定すると共に、画像中の顔の表情変化などを顔部品変形推定手段で推定する。その後、推定した位置・向きや表情変化を利用して、化粧手段で施した化粧を顔画像中の顔に合致するように変形した化粧画像を生成し、顔・化粧合成表示手段を用いて顔画像と化粧画像とを合成する。
【0043】
【発明の実施の形態】
次に本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0044】
本発明の第1の実施例を、図1を参照しながら説明する。
【0045】
図1に示した眼鏡シミュレーション装置201は、顔の3次元形状と反射特性の双方を計測する処理と、通常のカメラにより顔画像を連続して撮影し、この撮影した各顔画像へ順次眼鏡を合成する処理とを行う。
【0046】
3次元(3D)形状/反射特性計測手段1は、被写体となる人物の顔の3次元形状とその反射特性、あるいは反射特性に準じる陰の少ないテクスチャ画像を計測し、それぞれを3次元形状信号102と反射特性信号101として出力する。3次元形状の計測方法としては、例えば文献(14):特開2001−012925号公報「三次元形状計測方法及び装置並びに記録媒体」を利用することができる。この他にも3次元形状計測の方法としては文献(15):「三次元画像計測」(井口・佐藤、昭光堂)などに記載されている様々な既存の技術を利用することができる。また文献(14)の方法においては、3次元形状と同時にテクスチャ画像も取得することができる。そこで顔の周りにランプを複数設置し、顔全体に一様に光があたるようにすることで、近似的に反射特性とみなすことができるテクスチャ画像を簡単に計測することができる。他にも反射特性を顔の各位置において計測できる手法であれば、本発明を構成することができる。
【0047】
一方、図2に示したように、計測対象物体である顔の重心を中心とした顔を覆う球を考え、顔表面上の各点Pにおける3次元座標値とテクスチャ値を表現するための座標系を設定する。点Pは、重心を中心として前記球表面上へ投影されることにより得られる点Qの経度・緯度(s,t)により、統一的に表現することができる。3次元形状/反射特性計測手段1により得られた3次元形状とテクスチャ画像は、上記座標系により、点Pにおける3次元座標値
とそのテクスチャ値Bが、一つの座標(s,t)によりそれぞれ
とB(s,t)として、統一的に表現されるものとする。なおこの座標系については、3次元形状とテクスチャが互いに関連を持って扱うことが可能であればどのようなものであっても、本発明を構成することが可能である。
【0048】
測地照明基底算出手段2では、3次元形状信号102と反射特性信号101を入力とし、任意照明下での顔の見えを近似するための基底を生成し、測地照明基底信号103として出力する。測地照明基底法については文献(16):特開2002−157595号公報「物体照合方法、物体照合装置、及びそのプログラムを記録した記録媒体」に記述されている。以下文献(16)に従って測地照明基底算出手段2について説明する。
【0049】
まずコンピュータグラフィックスの技法などを用いることにより、顔表面上の各位置の陰影や影による輝度や色の変化を計算し、様々な照明条件の下でのテクスチャ群を生成する。テクスチャの核の陰影の変化による輝度や色の変化は、該画素に対応する物体表面の反射率、3次元形状から計算できる法線方向、及び照明の方向により計算することができる。影の生成に関しては、前記3次元形状を用いて光線追跡などの処理を行うことで、前記画素に設定した照明条件の下で光が当たるかどうかを判定することができる。物体表面の反射特性として完全散乱面を仮定し、物体形状が凸であり他の部分による光源の遮蔽によって生じる影がなく、光源が無限遠にあるとすれば、i番目の照明のもとでのテクスチャの各画素(s,t)の輝度値Ii(s,t)は、画素に対応している顔表面の反射特性B(s,t)、法線方向
、各照明の強度liおよびその方向
により、次式で計算することができる。
【0050】
Ii(s,t)を縦ベクトルとして並べ、更に照明毎に該縦ベクトルを横に並べて行列を生成し、共分散行列を求めた後、主成分分析により固有値{λi}と固有ベクトル
を求める。ここで固有値{λi}と固有ベクトル
は、固有値の大きな順に並んでいるとする。これらより、例えば固有値の累積寄与率が99%以上となる最小の数だけ固有ベクトルを選択し、測地照明基底と名付けることとする。以上により適当な数、例えば10個程度の測地照明基底を得ることができる。この測地照明基底は、テクスチャ群全体を近似したものとなる。
【0051】
眼鏡選択・フィット手段3では、3次元形状信号102と、眼鏡選択信号104と眼鏡3次元データ信号105とを入力とし、ユーザより指定された眼鏡の3次元形状データである眼鏡データ信号105を眼鏡データ蓄積手段4より読み取るとともに、計測した顔3次元形状を参照してそれにフィットする眼鏡の位置と大きさを決定し、選択眼鏡3次元データ・フィッティング信号108として出力する。眼鏡の3次元形状データの一例を図3に示す。各眼鏡の3次元形状データには、右鼻位置117、左鼻位置118、右耳上端位置119、左耳上端位置120が付与されており、顔3次元形状と各対応位置とが合致するよう、ツルの長さLを変更することによりフィットする。このときの顔と眼鏡との相対位置とツルの長さLを選択眼鏡3次元データ・フィッティング信号108として出力する。ここでは鼻位置と耳上端位置によりフィッティングすると記述したが、文献(7)に記載の技術など、眼鏡をフィッティングする技術であれば何でも利用することが可能である。
【0052】
カメラ5は、被写体となる人物の顔の画像を連続的に撮影し、複数のフレームから成る顔画像信号106を出力する。顔画像信号106の一例(1フレーム分)を図4(a)に示す。
【0053】
顔位置・向き推定手段6は、顔画像信号106と3次元形状信号102と測地照明基底信号103とを入力とし、前記文献(16)において述べられているように、顔画像信号106の各フレームそれぞれについて、より適合する姿勢を繰り返し探索することにより得られた顔の位置と向きを、顔位置・向き信号107として出力する。顔位置・向き推定手段6について、図5を用いて詳細に説明する。尚、以下では、顔画像信号1フレーム分の処理について説明するが、各フレームに対して同様の処理が行われる。
【0054】
カメラ5は焦点距離fを持つピンホールカメラであるとし、その視線方向をZ軸、またスクリーンの縦軸・横軸に平行な方向をそれぞれY軸・X軸とする。本XYZ座標系を基準とし、該カメラ5の前の被写体となる人物の顔の位置が(TX,TY,TZ)T、その向きが(RX,RY,RZ)Tであるとする。このとき計測した顔の3次元形状の各座標位置(xi,yi,zi)Tは、カメラ5の前の座標位置(Xi,Yi,Zi)Tに存在することとなる。
【0055】
【0056】
カメラスクリーンの縦軸・横軸をそれぞれv軸・u軸としたとき、(Xi,Yi,Zi)T座標に位置する顔の該当座標位置は、スクリーン上の(ui,vi)T位置へと投射されることとなる。
【0057】
顔位置・向き修正手段15は、初期設定された顔の位置(TX 0,TY 0,TZ O)Tと向き(RX 0,RY 0,RZ O)Tを元とし、それぞれ小修正した(TX O+ΔTX,TY 0+ΔTY,TZ O+ΔTZ)T、(RX 0+ΔRX,RY 0+ΔRY,RZ O+ΔRZ)Tを生成し、顔位置・向き信号121として出力する。
【0058】
照明補正手段16は、顔位置・向き信号121と3次元形状信号102と測地照明基底信号103とを入力とし、3次元形状に測地照明基底を構成する複数の固有ベクトル
をコンピュータグラフィックスの手法により貼り付けてそれぞれ画像生成を行い、同じ数から構成される補正画像
を得る。そして、上記補正画像を姿勢・照明補正画像信号122として出力する。画像比較手段17は、顔画像信号105と姿勢・照明補正画像信号122を入力とし、顔画像
との差分が最も小さくなるよう次式のパラメータ{ai}を求め、この差分を画像差分信号123として出力する。
【0059】
【0060】
終了判定手段18は、画像差分信号123と顔位置・向き信号121を入力とし、もし差分が十分小さくなれば、顔の位置と向きの推定が終了したと判断し、そのときの顔位置・向きを、顔位置・向き信号107として出力する。まだ終了していないと判断したときには、再度顔の位置・向きを修正して計算し直す指令を、顔位置・向き修正指令信号124として出力する。顔位置・向き記憶手段19は、顔位置・向き信号107を入力とし、その値を記憶しておき、必要に応じて前フレーム顔位置・向き信号125として出力する。
【0061】
以上では顔位置・向き推定手段6として、単純な修正を繰り返す手法について説明したが、その他の修正手法によっても本発明を構成することができる。被写体の顔の位置と向きの推定結果を用いて3次元形状により描画した結果例を図4(b)に示す。
【0062】
眼鏡画像生成手段7は、3次元形状信号102、顔位置・向き信号107、選択眼鏡データ・フィッティング信号108を入力とし、顔画像信号106上に撮影されている顔と同じ位置・向きに、顔3次元形状データを配置するとともに、該3次元形状データにフィットさせるために求めた相対位置関係を利用し、眼鏡3次元形状データを配置する。ここで眼鏡だけ3次元グラフィックス技術により描画することにより、元々の顔画像信号106に撮影されている顔にフィットする眼鏡画像が生成でき、これを眼鏡画像信号109として出力する。なお眼鏡のフレームのうちツルの部分は頭部により遮蔽されて見えなくなるが、眼鏡画像生成手段7では、顔画像に合致するよう配置される本人の顔の3次元形状を参照しているために隠蔽判定は非常に簡単に実行することができ、見えている部分だけを描画することが可能である。眼鏡の描画例を図4(c)に示す。
【0063】
顔・眼鏡合成表示手段8は、顔画像信号106と眼鏡画像信号109とを入力とし、顔画像に対し眼鏡画像をオーバーレイして合成することにより、眼鏡をかけた画像を生成して表示する。最終的な合成画像例を図4(d)に示す。このとき撮影した画像をそのまま表示することもできるし、左右を反転させることによりあたかも鏡に写したかのように示すこともできる。
【0064】
記録媒体K1は、ディスク、半導体メモリ、その他の記録媒体であり、コンピュータを眼鏡シミュレーション装置201として機能させるためのプログラムが記録されている。このプログラムは、眼鏡シミュレーション装置201により読み取られ、その動作を制御することで、眼鏡シミュレーション装置201上に、3次元形状/反射特性計測手段1、測地照明基底算出手段2、眼鏡選択・フィット手段3、顔位置・向き推定手段6、眼鏡画像生成手段7、顔・眼鏡合成表示手段8を実現する。
【0065】
上記実施例では顔の位置と向きを検出するための手段として、文献(16)記載の測地照明基底法を用いて説明したが、精度良い位置・向き推定方法であれば何でも本発明を構成することができる。上記顔・眼鏡合成表示手段8では眼鏡画像と顔画像を単に合成するだけと記述したが、文献(17):特開2001−331550号公報「眼鏡フレーム選択システム」にあるように、視力矯正に必要なレンズ処方値に基づいて、顔画像を屈折させてより自然に表現することでも本発明を構成することができる。
【0066】
また上記実施例では眼鏡について説明したが、他にもイヤリングや帽子、ヘアピースなどの頭部への着装物についても同様に本発明を構成することができる。このときイヤリングやヘアピースにおいて、顔の動きを考慮してイヤリングやヘアピース自体に動きや変形などを追加し、より自然な表示を可能にすることでも本発明を構成することができる。また個々の着装物のうち一つだけを対象とするのではなく、それらの組み合わせについても同様に本発明を構成することができる。
【0067】
本発明の第2の実施例を、図6を参照しながら説明する。
【0068】
図6に示した化粧シミュレーション装置202は、顔の3次元形状と反射特性の双方を計測する処理と、通常のカメラにより顔画像を連続して撮影し、この撮影した各顔画像へと化粧を順次合成する処理とを行う。以下の説明では第1の実施例と異なる手段についてのみ詳述することとする。
【0069】
化粧手段9は、3次元形状信号102、反射特性信号101、化粧操作信号110を入力とし、計測した顔の上に化粧を施して、最終的にできあがった化粧を化粧3次元信号111として出力する。化粧方法については、一旦2次元顔画像を生成して前記文献(11)、(12)、(13)などに記載されている、画像へと化粧を施す手法を適用した後、逆に形状の対応する地点を求めることで構成することができる。また3次元CADなどのような操作環境を構成してもかまわない。一例を図7に示す。3次元形状に反射特性をテクスチャマッピングし、適当な方向から眺めた画像を図7のようにコンピュータグラフィックスの技術により生成する。パレット126の中から適当な色とペン先を選択し、ペン127により化粧を施す(化粧操作信号110)。本操作により各座標位置における化粧を作成することができ、図2に示したように、点Pにおける化粧値は、重心を中心として前記球表面上へ投影されることにより得られる点Qの経度・緯度(s,t)により、3次元形状や反射特性と同じ座標系により統一的に表現することができる。作成した化粧を化粧3次元信号111として出力する。
【0070】
3次元モデルフィッティング手段10は、3次元形状信号102、反射特性信号101、フィッティング操作信号112、顔標準3次元モデル・変形ルール信号116を入力とし、計測した3次元形状と、表情変化ルールがつけられた顔の標準的な3次元形状モデルとの間の関連づけを行い、相互間の関係を標準3次元フィッティング信号113として出力する。本フィッティングは、文献(17):電子情報通信学会研究速報HCS2001−32「レンジファインダを用いた表情変形ルールと表情編集ツールの構築」で述べられている3次元形状間の手法が直接利用できる。また計測データを用いて2次元顔画像を一旦生成することにより、文献(8)や(9)のような2次元画像を対象とする手法でも本発明を構成することができる。このような対応付けを行う手法であれば何でも、本発明を構成することができる。
【0071】
図8を用いながら、フィッティングの一例を示す。顔標準3次元モデル128と、計測3次元形状データ129との間の関連づけを、双方の右目の目頭や目尻を対応付けする右目対応付け操作130や、口の左右端を対応付ける口対応付け操作131などを実行することにより、同一座標値をとるべき基準点を指示する。対応付けられた顔標準3次元モデル上のn個の基準点(xi,yi,zi)Tと、計測3次元形状データ上の対応する基準点(xi’,yi’,zi’)Tがほぼ同一となるよう、次式が最小となるようなパラメータaからpまでを求める。
【0072】
【0073】
上記式では対応づけられた顔標準3次元モデル上の各点は、計測3次元形状データ上の対応点とは完全には一致しない。そこで各基準点について、それぞれの残差である(Δxi,Δyi,Δzi)、即ち(xi−(axi’+byi’+czi’+d),yi−(exi’+fyi’+gzi’+h),zi−(ixi’+jyi’+kzi’+l))Tだけ更に移動させることで一致させる。基準点の間に位置する座標点については、まず対応する基準点からの距離に合わせて重み付けした残差だけ移動させる。例えば図7下に示したように、右目目尻点131、右目目頭点132、右口端点133により特徴付けられる領域内の点P 134の移動量を求める際、該点P 134が図で示したような比率にて表される位置に配置されていた場合に、次式により移動量を求める。ここでq・rは0から1までの値をとる実数であるとする。
【0074】
【0075】
次に図7下の三角形に垂直な方向
に移動し、測定データ点に完全に一致させる。以上の操作により得られた、パラメータaからp、また顔標準3次元モデル上の各頂点座標の移動量(Δxp 1,Δyp 1,Δzp 1)T、(Δxp 2,Δyp 2,Δzp 2)Tを、標準3次元フィッティング信号113として出力する。これらにより、顔標準3次元モデル上の点は全て計測データ上にマップされることとなる。
【0076】
また本実施例に用いられる顔標準3次元モデルには、変形ルールが付与されている。変形ルールとは、目の開閉、口の開閉などの、人が行うことができる表情変化について、3次元モデル上の各座標点の移動量として制御可能なように定義されているものである。図9(a)は、変形ルールのうちの、目の変形ルールを模式図により示したものである。一番左が初期状態であり、目の開き量を与えることにより座標点の移動量が与えられ、あたかも徐々に目を細めてゆくような一連の動作を実現していることを示している。
【0077】
図9(c)一番左の目は計測した顔3次元形状であるとし、本形状に顔標準3次元モデルをフィットしたものの模式図が図9(b)である。この結果、フィッティングした顔標準3次元モデルの瞼を閉じさせることにより、結果的に計測した顔3次元形状の自然な変形が可能となる。図9(d)は計測した顔3次元形状上へとテクスチャマッピングしたアイシャドウの模式図である。こちらについても顔標準3次元モデルの変形に伴っての変形が可能となる。
【0078】
顔部品変形推定手段11は、顔位置・向き信号107、標準3次元形状信号102、測地照明基底信号103、顔画像信号106、標準3次元フィッティング信号113、顔標準3次元モデル・変形ルール信号116を入力とし、顔標準3次元モデルに対して変形ルールに従った変形処理を行い、計測した3次元とその表面上の測地照明基底に変形を加える。この処理により、各表情(例えば、瞼を閉じた表情、瞼を開いた表情、瞼を半分閉じた表情など)に対応した複数の3次元形状が得られる。その後、各表情に対応した3次元形状それぞれに、その3次元形状に対応する測地照明基底を構成する複数の固有ベクトル
をコンピュータグラフィックスの手法により貼り付け、各表情に対応するテンプレートを作成する。その後、各テンプレートと顔画像とを比較して最も顔画像に近いテンプレートを選択することにより表情の変化量を推定し、顔部品変形信号114として出力する。図9(c)は、図9(a)にある標準3次元モデルを変形させることによって得られる瞼を閉じてゆくテンプレートである。
【0079】
化粧画像生成手段12は、3次元形状信号101、顔位置・向き信号107、化粧3次元信号111、顔部品変形信号114を入力とし、最初に施した化粧を画像にフィットするよう変形した化粧画像を生成して、化粧画像信号115として出力する。顔・化粧合成表示手段13は、顔画像信号106と化粧画像信号115とを入力とし、化粧画像を顔画像上にオーバーレイすることにより化粧後の画像を生成して表示する。図10(a)に入力となる顔画像例、同図(b)に化粧画像例、同図(c)に合成画像例を示す。合成画像はそのまま表示することもできるし、左右を反転させることによりあたかも鏡に写したかのように示すこともできる。また上記顔・化粧合成表示手段13では化粧画像を顔画像にオーバーレイすると記述したが、化粧画像に透明度をつけて合成することにより、より自然な合成画像を得ることもできる。顔標準3次元モデル・変形ルール記憶手段14は、表情などにより生じる顔の変形ルールを付随した顔標準3次元モデルを記憶しておき、随時顔標準3次元モデル・変形ルール信号116として出力する。
【0080】
記録媒体K2は、ディスク、半導体メモリ、その他の記録媒体であり、コンピュータを化粧シミュレーション装置202として機能させるためのプログラムが記録されている。このプログラムは、化粧シミュレーション装置202により読み取られ、その動作を制御することで、化粧シミュレーション装置202上に、3次元形状/反射特性計測手段1、測地照明基底算出手段2、顔位置・向き推定手段6、化粧手段9、3次元モデルフィッティング手段10、顔部品変形推定手段11、化粧画面生成手段12、顔・化粧合成表示手段13を実現する。
【0081】
上記実施例では顔の位置と向きを検出するための手段として、文献(15)記載の測地照明基底法を用いて説明したが、精度良い位置・向き推定方法であれば何でも本発明を構成することができる。同様に顔部品変形手段についても文献(15)記載の測地照明基底法を拡張する形にて記載したが、顔部品変形を推定する手法であれば何でも本発明を構成することができる。また、以上の説明は、カメラ5から出力される1フレーム分の顔画像信号106に対するものであり、上述した動作と同様の動作が、顔画像信号106を構成する各フレームに対して順次行われる。
【0082】
また上記実施例では化粧として説明したが、顔へのペインティング一般についても同様に本発明を構成することができる。
【0083】
これまで眼鏡などの頭部への着装物と化粧とは別の実施例として説明してきたが、これらの組み合わせについても同様に本発明を構成することができる。
【0084】
【発明の効果】
本発明により、眼鏡やイヤリング、帽子、ヘアピースなどの頭部への着装物や化粧などを、実際には着装や化粧などしていない状態で撮影した顔画像へと違和感なく合成する画像合成方法、装置及び記憶手段を実現することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の説明図である。
【図2】顔の座標系の説明図である。
【図3】眼鏡の3Dデータの説明図である。
【図4】顔画像への眼鏡の合成方法説明図である。
【図5】顔位置・向き推定手段の説明図である。
【図6】本発明の第2の実施例の説明図である。
【図7】化粧手段の説明図である。
【図8】顔標準3D形状モデルと計測3Dデータとのフィッティングの説明図である。
【図9】標準3Dモデルとその変形ルールを利用した、顔の変形方法と対応する化粧生成説明図である。
【図10】顔画像への化粧画像の合成方法説明図である。
【符号の説明】
1:3D形状/反射特性計測手段
2:測地照明基底算出手段
3:眼鏡選択・フィット手段
4:眼鏡データ蓄積手段
5:カメラ
6:顔位置・向き推定手段
7:眼鏡画像生成手段
8:顔・眼鏡合成表示手段
9:化粧手段
10:3Dモデルフィッティング手段
11:顔部品変形推定手段
12:化粧画像生成手段
13:顔・化粧合成表示手段
14:顔標準3Dモデル・変形ルール記憶手段
15:顔位置・向き修正手段
16:照明補正手段
17:画像比較手段
18:終了判定手段
19:顔位置・向き記憶手段
101:反射特性信号
102:3D形状信号
103:測地照明基底信号
104:眼鏡選択信号
105:眼鏡データ信号
106:顔画像信号
107:顔位置・向き信号
108:選択眼鏡データ・フィッティング信号
109:眼鏡画像信号
110:化粧操作信号
111:化粧3D信号
112:フィッティング操作信号
113:標準3Dフィッティング信号
114:顔部品変形信号
115:化粧画像信号
116:顔標準3Dモデル・変形ルール信号
117:右鼻位置
118:左鼻位置
119:右耳上端位置
120:左耳上端位置
121:顔位置・向き信号
122:姿勢・照明補正画像信号
123:画像差分信号
124:顔位置・向き修正指令信号
125:前フレーム顔位置・向き信号
126:パレット
127:ペン
128:顔標準3Dモデル
201:眼鏡シミュレーション装置
202:化粧シミュレーション装置
Claims (28)
- 人物の顔の3次元形状を計測する工程と、
該計測した3次元形状に眼鏡をフィッティングする工程と、
前記人物の顔を撮影した画像中の顔の位置・向きを推定する工程と、
該推定した位置・向きを利用して画像中に眼鏡を、顔に合致するよう生成して表示する工程とからなることを特徴とする頭部着装物画像合成方法。 - 人物の顔の3次元形状と反射特性とを計測する工程と、
該計測した3次元形状に眼鏡をフィッティングする工程と、
前記人物の顔を撮影した画像中の顔の位置・向きを前記3次元形状と前記反射特性とを利用して推定する工程と、
該推定した位置・向きを利用して画像中に眼鏡を、顔に合致するよう生成して表示する工程とからなることを特徴とする頭部着装物画像合成方法。 - 請求項2記載の頭部着装物画像合成方法において、
前記人物の顔を撮影した画像中の顔の位置・向きを3次元形状と反射特性とを利用して推定する工程の代わりに、
前記3次元形状と前記反射特性とからあらかじめ様々な姿勢や照明条件下での顔の位置・向きを推定するための基底を生成する工程と、
該基底を利用して画像中の顔の位置・向きを推定する工程とを含むことを特徴とする頭部着装物画像合成方法。 - 請求項1乃至3記載の頭部着装物画像合成方法において、
前記人物の顔を撮影した画像中の顔の位置・向きを推定する工程と、該推定した位置・向きを利用して画像中に眼鏡を、顔に合致するよう生成して表示する工程とを連続して行うことを特徴とする頭部着装物画像合成方法。 - 請求項1乃至4記載の何れか1つの頭部着装物画像合成方法において、
眼鏡ではなくイヤリング、または帽子、またはヘアピース、または他の頭部への着装物、あるいはそれらの組み合わせを画像へと合成することを特徴とする頭部着装物画像合成方法。 - 請求項2乃至5記載の何れか1つの頭部着装物画像合成方法において、
反射特性の代わりに陰が少ないテクスチャ画像を用いることを特徴とする頭部着装物画像合成方法。 - 人物の顔の3次元形状を計測する工程と、
該計測した3次元形状に化粧を施す工程と、
あらかじめ保持する変形ルールが付帯した顔標準3次元形状を前記計測した3次元形状にあてはめる工程と、
前記人物の顔を撮影した画像中の顔の位置・向きを推定する工程と、
画像中の顔の表情変化などを推定する工程と、
前記推定した位置・向きや表情変化を利用して画像中に化粧を、顔に合致するよう生成して表示する工程とからなることを特徴とする化粧画像合成方法。 - 人物の顔の3次元形状と反射特性とを計測する工程と、
該計測した3次元形状に化粧を施す工程と、
あらかじめ保持する変形ルールが付帯した顔標準3次元形状を前記計測した3次元形状にあてはめる工程と、
前記人物の顔を撮影した画像中の顔の位置・向きを前記計測した3次元形状と反射特性とを利用して推定する工程と、
画像中の顔の表情変化などを推定する工程と、
前記推定した位置・向きや表情変化を利用して画像中に化粧を、顔に合致するよう生成して表示する工程とからなることを特徴とする化粧画像合成方法。 - 請求項8記載の化粧画像合成方法において、
前記人物の顔を撮影した画像中の顔の位置・向きを3次元形状と反射特性とを利用して推定する工程の代わりに、
前記3次元形状と前記反射特性とからあらかじめ様々な姿勢や照明条件下での顔の位置・向きを推定するための基底を生成する工程と、
該基底を利用して画像中の顔の位置・向きを推定する工程とを含むことを特徴とする化粧画像合成方法。 - 請求項8記載の化粧画像合成方法において、
前記人物の顔を撮影した画像中の顔の表情変化などを推定する工程の代わりに、
前記計測した3次元形状と反射特性とからあらかじめ様々な姿勢や照明条件下での顔の位置・向きを推定するための基底を生成する工程と、
該基底と変形ルールが付帯した顔標準3次元形状とを利用して画像中の顔の表情変化を推定する工程とを含むことを特徴とする化粧画像合成方法。 - 請求項8乃至10記載の何れか1つの化粧画像合成方法において、
反射特性の代わりに陰が少ないテクスチャ画像を用いることを特徴とする化粧画像合成方法。 - 人物の顔の3次元形状を計測する3次元形状計測手段と、該計測した3次元形状に選択した眼鏡をフィッティングする眼鏡選択・フィット手段と、
前記人物の顔を撮影した顔画像中の顔の位置・向きを推定する顔位置・向き推定手段と、
該推定した位置・向きを利用して、眼鏡を前記顔画像中の顔に合致するように配置した眼鏡画像を生成する眼鏡画像生成手段と、
前記顔画像と前記眼鏡画像とを合成して表示する顔・眼鏡合成表示手段とからなることを特徴とする頭部着装物画像合成装置。 - 人物の顔の3次元形状と反射特性とを計測する3次元形状・反射特性計測手段と、
該計測した3次元形状に選択した眼鏡をフィッティングする眼鏡選択・フィット手段と、
前記人物の顔を撮影した顔画像中の顔の位置・向きを前記3次元形状と前記反射特性とを利用して推定する顔位置・向き推定手段と、
該推定した位置・向きを利用して、眼鏡を顔画像中の顔に合致するように配置した眼鏡画像を生成する眼鏡画像生成手段と、
前記顔画像と前記眼鏡画像とを合成して表示する顔・眼鏡合成表示手段とからなることを特徴とする頭部着装物画像合成装置。 - 請求項13記載の頭部着装物画像合成装置において、
前記顔位置・向き推定手段の代わりに、
前記3次元形状と反射特性とからあらかじめ様々な姿勢や照明条件下での顔の位置・向きを推定するための測地照明基底を生成する測地照明計算手段と、
該基底を利用して顔画像中の顔の位置・向きを推定する顔位置・向き推定手段とを含むことを特徴とする頭部着装物画像合成装置。 - 請求項12乃至14記載の何れか1つの頭部着装物画像合成装置において、
前記顔位置・向き推定手段と前記眼鏡画像生成手段と前記顔・眼鏡合成表示手段とを連続して行うことを特徴とする頭部着装物画像合成装置。 - 請求項12乃至15記載の何れか1つの頭部着装物画像合成装置において、
眼鏡ではなくイヤリング、または帽子、またはヘアピース、または他の頭部への着装物、あるいはそれらの組み合わせを画像へと合成することを特徴とする頭部着装物画像合成装置。 - 請求項13乃至16記載の何れか1つの頭部着装物画像合成装置において、
前記反射特性の代わりに陰の少ないテクスチャ画像を用いることを特徴とする頭部着装物画像合成装置。 - 人物の顔の3次元形状を計測する3次元形状計測手段と、
該計測した3次元形状に化粧を施す化粧手段と、
あらかじめ保持する変形ルールが付帯した顔標準3次元形状を記憶する顔標準3次元モデル・変形ルール記憶手段と、
前記顔標準3次元モデルを前記計測した3次元形状へとあてはめる3次元モデルフィッティング手段と、
前記人物の顔を撮影した顔画像中の顔の位置・向きを推定する顔位置・向き推定手段と、
顔画像中の顔の表情変化などを推定する顔部品変形推定手段と、
前記推定した位置・向きや表情変化を利用して、前記化粧手段で施した化粧を前記顔画像中の顔に合致するように変形した化粧画像を生成する化粧画像生成手段と、
前記顔画像と前記化粧画像とを合成して表示する顔・化粧合成表示手段とからなることを特徴とする化粧画像合成装置。 - 人物の顔の3次元形状と反射特性とを計測する3次元形状計測手段と、
該計測した3次元形状に化粧を施す化粧手段と、
あらかじめ保持する変形ルールが付帯した顔標準3次元形状を記憶する顔標準3次元モデル・変形ルール記憶手段と、
前記顔標準3次元モデルを前記計測した3次元形状へとあてはめる3次元モデルフィッティング手段と、
前記人物の顔を撮影した画像中の顔の位置・向きを前記計測した3次元形状と反射特性とを利用して推定する顔位置・向き推定手段と、
顔画像中の顔の表情変化などを推定する顔部品変形推定手段と、
前記推定した位置・向きや表情変化を利用して、前記化粧手段で施した化粧を前記顔画像中の顔に合致するように変形した化粧画像を生成する化粧画像生成手段と、
前記顔画像と前記化粧画像とを合成して表示する顔・化粧合成表示手段とからなることを特徴とする化粧画像合成装置。 - 請求項請求項19記載の化粧画像合成装置において、
前記顔位置・向き推定手段の代わりに、
前記3次元形状と反射特性とからあらかじめ様々な姿勢や照明条件下での顔の位置・向きを推定するための測地照明基底を生成する測地照明基底算出手段と、該基底を利用して顔画像中の顔の位置・向きを推定する顔位置・向き推定手段とを含むことを特徴とする化粧画像合成装置。 - 請求項19記載の化粧画像合成装置において、
前記顔部品変形推定手段の代わりに、
前記計測した3次元形状と反射特性とからあらかじめ様々な姿勢や照明条件下での顔の位置・向きを推定するための測地照明基底を生成する測地照明基底算出手段と、
前記基底と変形ルールが付帯した顔標準3次元形状とを利用して顔画像中の顔の表情変化を推定する顔部品変形推定手段とを含むことを特徴とする化粧画像合成装置。 - 請求項19乃至21記載の何れか1つの化粧画像合成装置において、
反射特性の代わりに陰の少ないテクスチャ画像を用いることを特徴とする化粧画像合成装置。 - コンピュータに、
人物の顔の3次元形状を計測する工程と、
該計測した3次元形状に眼鏡をフィッティングする工程と、
前記人物の顔を撮影した画像中の顔の位置・向きを推定する工程と、
該推定した位置・向きを利用して画像中に眼鏡を、顔に合致するよう生成して表示する工程とを実行させるためのプログラム。 - コンピュータに、
人物の顔の3次元形状と反射特性とを計測する工程と、
該計測した3次元形状に眼鏡をフィッティングする工程と、
前記人物の顔を撮影した画像中の顔の位置・向きを前記3次元形状と前記反射特性とを利用して推定する工程と、
該推定した位置・向きを利用して画像中に眼鏡を、顔に合致するよう生成して表示する工程とを実行させるためのプログラム。 - 請求項24記載のプログラムにおいて、
前記人物の顔を撮影した画像中の顔の位置・向きを3次元形状と反射特性とを利用して推定する工程の代わりに、
前記3次元形状と前記反射特性からあらかじめ様々な姿勢や照明条件下での顔の位置・向きを推定するための基底を生成する工程と、
該基底を利用して画像中の位置・向きを推定する工程とを含むことを特徴とするプログラム。 - コンピュータに、
人物の顔の3次元形状を計測する工程と、
該計測した3次元形状に化粧を施す工程と、
あらかじめ保持する変形ルールが付帯した顔標準3次元形状を前記計測した3次元形状にあてはめる工程と、
前記人物の顔を撮影した画像中の顔の位置・向きを推定する工程と、
画像中の顔の表情変化などを推定する工程と、
前記推定した位置・向きや表情変化を利用して画像中に化粧を、顔に合致するよう生成して表示する工程とを実行させるためのプログラム。 - コンピュータに、
人物の顔の3次元形状と反射特性を計測する工程と、
該計測した3次元形状に化粧を施す工程と、
あらかじめ保持する変形ルールが付帯した顔標準3次元形状を前記計測した3次元形状にあてはめる工程と、
前記人物の顔を撮影した画像中の顔の位置・向きを前記計測した3次元形状と反射特性とを利用して推定する工程と、
画像中の顔の表情変化などを推定する工程と、
前記推定した位置・向きや表情変化を利用して画像中に化粧を、顔に合致するよう生成して表示する工程とを実行させるためのプログラム。 - 請求項27記載のプログラムにおいて、
前記人物の顔を撮影した画像中の顔の位置・向きを3次元形状と反射特性とを利用して推定する工程の代わりに、
前記3次元形状と前記反射特性とからあらかじめ様々な姿勢や照明条件下での顔の位置・向きを推定するための基底を生成する工程と、
該基底を利用して画像中の位置・向きを推定する工程とを含むことを特徴とするプログラム。
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