JP2004093054A - 空調用吹出口 - Google Patents

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Abstract

【課題】中コーンの昇降によって吹出口からの気流の主方向を水平方向と垂直方向に確実に切り替えることができる吹出口の構造、とくにシンメトリー型吹出口に適用して効果的な吹出口の構造を提供する。
【解決手段】ダクト接続口を有するチャンバー12の下部に、外コーン2と複数の周回羽根4〜7からなる中コーンとで形成される気流調整用コーンが連設された空調用吹出口1の、中コーンを外コーン2の内側で昇降可能とし、外コーン2の内面と中コーンの最外周の周回羽根4との間隔を各周回羽根どうしの間隔より大きくして外コーン2の内面と中コーンの最外周の周回羽根4との間に風向き調整流路22を形成し、外コーン2の内面の鉛直面10と傾斜面9の境界点近傍でかつ中コーンの下端の昇降範囲内に、風向き調整流路22を通過する気流に吹出口中心方向に向かう水平方向成分を付加する案内部材13を設けた構造の吹出口である。
【選択図】     図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、空調機から送給される調和空気を室内に供給するため天井に取り付けられ、風向きの切り替えが可能な空調用吹出口の構造に関し、とくにシンメトリー型吹出口に適用して効果的な吹出口の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年のオフィスビルでの空調工事はシステム天井工法が主流であり、アネモ型やシンメトリー型のシステム天井対応型吹出口が多く採用されている。なかでも、外観に優れ、圧損が小さくかつ騒音の低いシンメトリー型の吹出口が多く採用されている。
【0003】
シンメトリー型の吹出口の基本構造は、平面視形状が長方形状または正方形状の外コーンの内側に、傾斜面を有する周回羽根を同心状に複数配置した中コーンを配置した気流調整用コーンを、ダクト接続口を有するチャンバーの下部に設けた構造で、吹出口を下方から見上げたときに、隣接する周回羽根どうしの間の隙間の幅を一定で細く形成したものである。この吹出口は、もともとは吸込口用として使用されていたものを吹出口用に転用したもので、中コーンの上下寸法が小さい薄型に形成され、アネモ型の吹出口用のコーンに比べて中コーン内の流路が短いので圧損が小さく、意匠的にも優れているという特徴がある。
【0004】
アネモ型の吹出口とシンメトリー型の吹出口とを比較すると、両者共に複数個の周回羽根を同心状に配置し、上方から供給される空調空気の気流を、周回羽根どうしの間に形成される流路によって斜め下方に案内するという点で共通する。しかし、アネモ型の吹出口は、中コーンの上下方向の寸法が大きいため、各周回羽根どうしの間の流路が長いが、シンメトリー型の吹出口は、アネモ型の吹出口に比べて中コーンの上下方向の寸法が小さいので、各周回羽根どうしの間の流路は短い。また、吹出口を下方から見上げたときには、アネモ型の吹出口の各周回羽根は重なって見えるが、シンメトリー型の吹出口は隣接する周回羽根が重なっておらず、隙間が見えるという点で異なっている。
【0005】
オフィスビルの空調は、年中冷房をすることが多く、使用される吹出口も調和空気の水平方向への吹き出しを重視したものが主流であるが、なかには調和空気を垂直下方に吹き出して暖房を行うビルもある。このような下方吹き出しに対応するため、アネモ型の中コーンを昇降させることにより、垂直方向の吹き出しと水平方向の吹き出しを切り替える方式の吹出口が開発されている。これは、垂直方向の吹き出しを行うときには、中コーンを上昇させて外コーン内面と中コーンの最外周の周回羽根との間に形成される最外側の流路幅を狭くし、調和空気を外コーン内面に沿って下方に案内し、水平方向の吹き出しを行うときには、中コーンを下降させて最外側の流路幅を広くし、調和空気を周回羽根の傾斜面に沿って外コーンの側方に案内する機構としたものである。
【0006】
図5は従来例に係る中コーン昇降式のアネモ型の吹出口の断面構造を模式的に示す図である。
外コーンの傾斜面60には、下方に突出した突起部61が形成されており、中コーン62を上昇させたときには、調和空気は傾斜面60に沿って流れ、突起部61によって下方に吹き出す。また、二点鎖線で示すように、中コーン62を下降させたときには、調和空気は最外周の周回羽根62aに沿って流れ、外コーンの側方に吹き出すようになっている。
【0007】
また、中コーンの昇降による吹き出し方向の切り替え方式とは別の切り替え方式もある。図6は特許文献1に記載の吹出口の断面構造を模式的に示す図であり、同図の(A)は吹き出し方向を切り替えるためのルーバを後退させた状態を示し、(B)はルーバを突出させた状態を示す。
同図(A)に示すように、吹出口72の外コーン下部の傾斜面70に設けた出没可能なルーバ71を後退させたときには、気流は傾斜面70に沿って外コーン側方に向かい、同図(B)に示すように、ルーバ71を傾斜面70の内側に突出させたときには、気流はルーバ71に当たって下方に向かうようになっている。
【0008】
【特許文献1】
実開昭57−24431号公報 (第3−5頁、第6、8図)
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように、アネモ型の吹出口では吹き出し方向を切り替える方式の吹出口がある。しかしながら、アネモ型の吹出口は、シンメトリー型の吹出口と比較すると、中コーンを通る流路の長さが長いので圧損が大きくなり、騒音も大きくなるという欠点がある。また、特許文献1に記載の吹出口では、傾斜面70に設けた複数個のルーバ71をそれぞれ進退させる必要があり、そのための機構が複雑になる。
【0010】
一方、シンメトリー型の吹出口は中コーンを通る流路が短いので、中コーンを昇降させるだけでは、吹き出し方向を確実に変更することは難しい。このことを図7および図8により説明する。
図7は従来のシンメトリー型の吹出口の中コーンを昇降させた場合の気流の状態を示す説明図で、(A)は中コーンを下降させたときの気流の状態を示し、(B)は中コーンを上昇させたときの気流の状態を示す。なお図では吹出口断面の中心線の左半分のみを図示している。
同図(A)に示すように、吹出口75は、外コーン78の内部に中コーンの周回羽根74a〜74dを配置している。そして、外コーン78と最外周の周回羽根74aとの間および各周回羽根74a〜74dどうしの間にそれぞれ上部入口の幅Bが等しい流路76a〜76dを形成している。
中コーンを下降させたときは、各周回羽根74a〜74dの間の流路76a〜76d内を通過する気流は、各周回羽根74a〜74dの下部傾斜面によって外コーン78の側方に吹き出す。
【0011】
同図(B)に示すように、中コーンを上昇させたときは、最外周の流路76aを通過する気流が外コーン78の鉛直面79の内面に沿って下方に向かう。しかし、この部分を通過して下方に向かう空気の流量は、他の流路76b〜76dを通過して側方に向かう空気の流量より少ないので、下方に向かう空気は側方に向かう空気に巻き込まれ、全体として気流の方向はほとんど変化しない。
【0012】
ここで、シンメトリー型の吹出口の最外周の流路の幅を広げ、この流路の気流の影響を強くすることも考えられる。
図8は流路の幅を変えたシンメトリー型の吹出口の中コーンを昇降させた場合の気流の状態を示す説明図であり、(A)は中コーンを上昇させたときの気流の状態を示し、(B)は中コーンを下降させたときの気流の状態を示す。なお図では吹出口断面の中心線の左半分のみを図示している。
【0013】
吹出口80は、外コーン84と最外周の周回羽根83aとの間の流路81aの幅を、各周回羽根83a〜83dの間の流路81b〜81dの幅より広くしたものである。
同図(A)に示すように、中コーンを上昇させたとき、最外周の流路81aを流れる空気は、外コーン84の鉛直面85の内面に沿って下方に向かう。流路81aの幅は、他の流路81b〜81dの幅より広く形成されているので、下方に向かう気流は他の流路81b〜81dを通過して側方に向かおうとする気流を下方に曲げて、吹出口80の全体から下降流を発生させる。
【0014】
しかし、同図(B)に示すように、中コーンを下降させたときも、流路81aの気流が下降流となり、他の流路81b〜81dからの気流を下方に曲げてしまうので、吹出口80の全体からの気流が下降流になってしまい、水平流を発生させることができない。
【0015】
これは、シンメトリー型である吹出口80の流路81a〜81dの長さがアネモ型の吹出口の流路(図5参照)に比べて短いので、最外周の流路81aを通過する気流が周回羽根83aに沿って流れず、下方に向かう気流が外コーン84の内面と最外周の周回羽根83aとの間の水平方向の距離Lの隙間86を通過してそのまま下降流となってしまうからである。
【0016】
このように中コーンの昇降だけでは確実な吹き出し方向の切り替えができないシンメトリー型の吹出口を、大幅な改造をすることなく吹き出し方向を変更可能にして、圧損および騒音の小さいシンメトリー型の吹出口の利点を活かして使用したいという要望がある。
本発明が解決しようとする課題は、中コーンの昇降によって吹出口からの気流の主方向を水平方向と垂直方向に確実に切り替えることができる吹出口の構造、とくにシンメトリー型吹出口に適用して効果的な吹出口の構造を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明の空調用吹出口は、ダクト接続口を有するチャンバーの下部に、外コーンと複数の周回羽根からなる中コーンとで形成される気流調整用コーンが連設された空調用吹出口において、前記中コーンを前記外コーンの内側で昇降可能とし、前記外コーンの内面と前記中コーンの最外周の周回羽根との間隔を各周回羽根どうしの間隔より大きくして外コーンの内面と中コーンの最外周の周回羽根との間に風向き調整流路を形成し、前記外コーンの内面の鉛直面と傾斜面の境界点近傍でかつ前記中コーンの下端の昇降範囲内に、前記風向き調整流路を通過する気流に吹出口中心方向に向かう水平方向成分を付加する案内部材を設けたことを特徴とする。
【0018】
ここで、中コーンの下端の昇降範囲内とは、中コーンが最上昇したときの周回羽根下端の位置と最下降したときの周回羽根下端の位置の範囲内をいう。
【0019】
本発明に係る吹出口では、外コーン内面と最外周の周回羽根との間を、各周回羽根どうしの間の流路より入口の幅が広い風向き調整流路としているので、各周回羽根間どうしの間の流路を通過する気流は、風向き調整流路を流れる気流の影響を大きく受ける。
【0020】
また、外コーンの内面の鉛直面と傾斜面の境界点近傍に設けた案内部材により風向き調整流路を通過する気流に吹出口中心方向に向かう水平方向成分が付加されるので、各周回羽根どうしの間の流路から外向きに流れ出ようとする気流は、風向き調整流路からの気流により内向きに向かう力を受ける。
【0021】
そして、中コーンの昇降により周回羽根は外コーンの内側を昇降するので、周回羽根の下端が案内部材より上昇しているときは、風向き調整流路を通過する気流が案内部材に沿って内向きに案内され、周回羽根の下端が案内部材より下降しているときは、気流は周回羽根の傾斜面および外コーンの傾斜面に沿って外側に案内される。
このように、風向き調整流路を通過する気流の向きを変えて、他の流路を流れる気流の向きを制御することができる。
【0022】
前記のように案内部材を外コーンの傾斜面の始点近傍に設けて、風向き調整流路を通過する気流が吹出口の中心方向に向かうようにしているので、案内部材より下側に流れた気流が外コーンの傾斜面以外の部分により邪魔されることがなくなる。また、吹出口を下から見上げたときに、案内部材があることによって外コーン内面と最外周の周回羽根との間の隙間が小さく見えるので、間隔を広くした風向き調整流路が他の流路に比べて目立つということがなくなる。
【0023】
案内部材の内側先端と最外周の周回羽根の下端との間隔を、各周回羽根の下端どうしの間隔より小さく形成すると、風向き調整流路を通過する気流の流速が上がり、他の流路を通過する気流の向きが制御しやすくなる。ここで、案内部材の内側先端と最外周の周回羽根の下端との間隔、および各周回羽根の下端どうしの間隔とは、吹出口を下方から見上げたときのそれぞれの隙間の水平方向の最短距離をいう。
【0024】
前記案内部材として断面L字型の型材または平板をL字型に折り曲げた加工板材を、その底辺部分が外コーンの傾斜面の始点近傍に位置するように取り付けると、L字型の底辺部分で気流を制御することができ、また単純な形状なので案内部材の製造および取り付けが簡単になるとともに、外コーンの補強部材としても機能する。この案内部材は、外コーンとは別部材として設けてもよいが、外コーンの一部として一体的に形成してもよい。外コーン、周回羽根および案内部材の材質としては、たとえばアルミニウム合金等の金属やABS等の合成樹脂を用いることができる。
【0025】
前記外コーンおよび前記中コーンの平面視形状を長方形状に形成した場合は、前記案内部材は長方形状の外コーンの長辺側内面に設けるだけでも気流の向きを変える機能を十分に発揮する。長辺側は短辺側に比べて流路面積が大きく、調和空気は短辺側よりも長辺側に多く流れるので、この長辺側を通過する気流の向きを変えることによって、短辺側の流路からの気流を外コーンの側方または内側に誘引することができ、長辺側内面のみに案内部材を設けるだけでも気流の向きを制御することが可能となる。
案内部材を長辺側のみに設け、短辺側に設けない場合は、吹出口設置時や補修時の外コーンおよび中コーンの着脱作業が容易であり、また空調装置運転中の気流切り替え操作も容易である。また、案内部材が設けられていない短辺側は、外コーン内面と最外周の周回羽根下端との隙間が狭くならないので、この隙間を手がかりにして吹出口内部のメンテナンス作業を行うことが容易となる。
【0026】
ただし、短辺側に案内部材を設けない場合は、長辺側の気流に誘引されて気流切り替えができるとはいえ、気流が不安定となる傾向がある。そこで、より気流を安定化させるためには短辺側にも案内部材を設けることが望ましい。短辺側にも案内部材を設けた場合は、長辺側のみに設けた場合よりも短辺側の気流は安定する。また、外コーンの内側全周の同じレベル位置に案内部材があるので、外コーンと中コーンの間の隙間が同一となり、意匠的な面で見栄えが良くなる。
【0027】
案内部材を外コーンの長辺側のみに設け、短辺側には、周回羽根の下端の最上昇位置より上側の外コーン内面に、補助案内部材を設けるようにすることもできる。短辺側内面の上部に補助案内部材を設けた場合は、短辺側に案内部材を設けない場合に比べて、短辺側の風向き調整流路の気流の向きが少し内側を向いて周回羽根に当たるので、周回羽根の傾斜面に沿って外向きに案内される気流の勢いが少し強まるが、中コーンを上昇させたときは、長辺側の風向き調整流路の内側を向いた気流によって全体の気流は下向きとなり、中コーンを下降させたときには、外コーンの側方に向かう気流がより強まり、安定した気流切り替えが可能となる。この場合の外コーンおよび中コーンの着脱の作業性は案内部材がないときと同程度である。
【0028】
前記外コーンおよび前記中コーンの平面視形状を正方形状に形成した場合は、案内部材を外コーンの四辺、すなわち外コーン内面の全周に設けると、各辺の風向き調整流路の気流の向きをそれぞれ同じ方式で均等に制御することができる。また、外コーンの平面視形状を長方形状または正方形状とすることで、外コーンの各辺および案内部材は直線状に形成され、とくに案内部材を外コーンとは別部材として形成したときに、外コーンと案内部材を確実に密着させて固定することができ、振動による騒音の発生が抑制されるとともに、吹出口の製造および組み立てが容易になる。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下の実施形態は、本発明をシンメトリー型吹出口に適用した例である。
(第1の実施形態)
図1〜図3は本発明の第1実施形態の吹出口を示す図で、図1は吹出口の底面図、図2は中コーンを昇降させたときの長辺側の気流の状態を示す図、図3は中コーンを昇降させたときの短辺側の気流の状態を示す図で、図2および図3の(A)は中コーンを下降させたときの状態を示し、(B)は中コーンを上昇させたときの状態を示す。ここで図2および図3は吹出口断面の中心線の左半分のみを図示している。
【0030】
本実施形態の吹出口1は、アルミニウム合金からなり、平面視形状が矩形状の外コーン2、および外コーン2の内側を昇降可能な中コーンとしての周回羽根4〜7を備えている。
【0031】
外コーン2は、ダクト接続口(図示せず)を有するチャンバー12の下部に連設され、上部に鉛直面10が形成され、下部には外広がりの傾斜面9と水平面8が形成されている。外コーン2は、鉛直面10がチャンバー12の下部に接続され、チャンバー12は、調和空気供給用ダクト(図示せず)に接続されている。吹出口1の設置時においては、外コーン2の水平面8を天井裏に設けたTバー11に載置して固定する。
【0032】
図2に示すように、外コーン2の長辺の鉛直面10の下部には、断面L字型の案内部材13が取り付けられている。案内部材13の下端部には、内側に突出した案内部14が形成され、上部には固定部15が形成されている。固定部15は、外コーン2の鉛直面10にリベット等の固定手段により取り付けられている。案内部材13は、案内部14の位置が、外コーン2の傾斜面9の始点、すなわち傾斜面9と鉛直面10の境界点の近傍で、かつ周回羽根4の下端の昇降範囲内となるような位置に取り付けられている。この案内部材13により、後述するように、外コーン2の内面と最外側の周回羽根4との間に形成された風向き調整流路22を通過する気流を内向きに案内することができる。また案内部材13はL字状に形成されているので、外コーン2を補強する機能も有している。
【0033】
図3に示すように、外コーン2の短辺の鉛直面10の上端部には、補助案内部材16が取り付けられている。補助案内部材16は、長辺側の案内部材13と同様なL字型に形成され、下端部に案内部20が設けられ、上部には固定部21が設けられている。固定部21は、チャンバー12の側面にリベット等の固定手段により取り付けられている。
【0034】
図2および図3に示すように、中コーンの周回羽根4〜7は、外コーン2の内側にそれぞれ隙間をあけて順に配置されている。それぞれの周回羽根4〜7は、外コーン2の傾斜面9と略平行な傾斜面17a〜17dと、この傾斜面17a〜17dの上端部に形成された鉛直面18a〜18dとを有している。なお、最内側の周回羽根7の鉛直面18dの上下方向の長さは、他の周回羽根の鉛直面の長さより長く形成されている。また、最内側の周回羽根7の傾斜面17dと鉛直面18dの境界点の位置に遮蔽板19が設けられている。
隣接する周回羽根4〜7どうしの間には、上方から供給される調和空気を下方に案内する流路23〜25が形成される。
【0035】
各周回羽根4〜7の上部は、図1に示すように、対向する長辺のそれぞれ2カ所が丸棒状のステー20aにより接続され、一体的に形成されている。このステー20aの両端部は、図2に示す外コーン2の内面に、上下移動可能に取り付けられている。
ステー20aの上下移動機構としては、例えば、ステー20aを掛止可能な2箇所の掛合部を有する板ばねを外コーン2の内面に取り付けて、ステー20aの端部の掛止位置を切り替えることにより、行うことができる。また、ステー20aの両端部に偏心したコマを取り付け、このコマを外コーン2に対して回動可能に取り付けたり、外コーン2に受け部材を上下2段に設け、ステー20aの両端部を受け部材の上段または下段に支持させたりすることによって、上下位置を切り替えることができる。
【0036】
周回羽根4〜7の下端レベルは同じレベルであり、図2(A)に示すように、周回羽根4〜7が最も下降したときには、この下端レベルは、案内部材13の案内部14のレベルより低い位置になる。また、図2(B)に示すように、周回羽根4〜7が最も上昇したときには、この下端レベルは、案内部材13の案内部14のレベルより高い位置になる。すなわち、案内部材13は、その下端部の案内部14が周回羽根4の下端の昇降範囲内に位置するように取り付けられている。
【0037】
また、図3(B)に示すように、補助案内部材16は、その下端部の案内部20が周回羽根4〜7の下端部が最も上昇したときのレベルより上側に位置するように取り付けられている。
【0038】
図2(A)に示すように、外コーン2の内面と最外周の周回羽根4との間に形成される流路を風向き調整流路22とし、この風向き調整流路22の上方入側の幅B1は、各周回羽根4〜7のそれぞれの間に形成される流路23〜25の上方入側の幅B2より広く形成されている。
一方、案内部材13の案内部14の先端と最外周の周回羽根4との間の隙間26の水平方向距離L1は、各周回羽根4〜7のそれぞれの間の隙間27〜29の水平方向距離L2以下に形成されている。
【0039】
次に、中コーンの周回羽根4〜7を昇降させたときの吹出口1の気流について説明する。
周回羽根4〜7を下降させたときは、図2(A)に示すように、吹出口1の長辺側においては、空調装置からチャンバー12内に送給される調和空気は、外コーン2の鉛直面10および周回羽根4〜7の鉛直面18a〜18dに沿って風向き調整流路22および流路23〜25内を下方に流れる。
【0040】
風向き調整流路22を流れる空気は、案内部材13の案内部14によって内向きに案内されるが、その後、周回羽根4の傾斜面17aの上面に沿って外向きに案内される。このとき、案内部14の下流側の気圧が少し低くなるので、傾斜面17aの上面に沿って流れる空気は、さらに周回羽根4の下方に位置する外コーン2の傾斜面9側に引き寄せられ、より外向きに流れる。
【0041】
また、各流路23〜25を流れる空気は、周回羽根5〜7の傾斜面17b〜17dの上面に沿って外向きに案内される。
風向き調整流路22および流路23〜25の長さは短く、また、風向き調整流路22にある案内部14の長さも短いので、風向き調整流路22および流路23〜25を流れる空気の圧力損失は小さく、騒音の発生は少ない。
【0042】
また、図3(A)に示すように、吹出口1の短辺側においては、風向き調整流路22を流れる空気は、補助案内部材16の案内部20によって一旦内向きに案内された後、周回羽根4の傾斜面17aによって外向きに案内されるので、外コーン2の鉛直面10に沿って隙間26から直接下方に抜ける空気は少なくなり、吹出口1からの空気は全体として外向きに案内される。
このようにして、周回羽根4〜7を下降させたときは、吹出口1の各辺から調和空気は外向きに吹き出し、水平方向の気流が主体となる。
【0043】
周回羽根4〜7を上昇させたときは、図2(B)に示すように、吹出口1の長辺側においては、風向き調整流路22を流れる空気は、周回羽根4の傾斜面17aによって外向きに案内され、その後、案内部材13の案内部14によって内向きに案内される。他の流路23〜25を流れる空気は外側に案内されているが、案内部14の先端と周回羽根4とが近接しているので、風向き調整流路22から内向きに吹き出される空気は流速が速くなっており、この内向きでかつ高速の空気が他の流路23〜25から外向きに吹き出される空気にぶつかり、全体として下方に向かう気流が発生する。
【0044】
また、図3(B)に示すように、吹出口1の短辺側においては、風向き調整流路22を流れる空気は、補助案内部材16の案内部20により内向きに案内され、周回羽根4の傾斜面17aによって外側に案内された後、外コーン2の鉛直面10に当たって下方に案内される。風向き調整流路22の上方入側の幅B1が他の流路23〜25の上方入側の幅B2に比べて大きいので、風向き調整流路22から吹き出される空気と他の流路23〜25からの空気がぶつかり、全体として、下方に向かう気流が発生する。
【0045】
このようにして、中コーンを昇降させることにより、気流の方向の切り替えを確実に行うことができる。
なお、案内部材13は、案内部14を固定部15の下端位置に形成しているが、周回羽根4〜7の下端の昇降範囲が図示の実施の形態の場合より上方にあるときは、案内部14を固定部15の中間位置に形成することも可能である。
また、固定部と案内部との間の角度を鈍角にして形成した案内部材の固定部を外コーン2の傾斜面9に固定し、案内部を外コーン2の鉛直面10と傾斜面9の境界点に位置するように取り付けることも可能である。
【0046】
(第2の実施形態)
第2実施形態の吹出口(図示せず)は、平面視形状を正方形状とした吹出口で、外コーンの四辺の内面に第1実施形態の案内部材13と同じ案内部材を設けたものである。他の部分の構造は、第1実施形態の吹出口と同じである。
正方形状の吹出口では、各辺の構造が同じであるので、各辺からの気流の方向を同じにすることができる。
なお、長方形状の吹出口の場合にも、長辺と短辺の両方に案内部材13を取り付けることができるのはもちろんである。
また、案内部材13は、この案内部材13を外コーン2に取り付けたときに案内部14が水平になるような形状としているが、案内部14は若干下向きに傾斜した状態になるような形状とすることも可能である。
【0047】
(第3の実施形態)
図4は外コーンと案内部材を一体成形した例を示す図である。
図4(A)に示す断面形状の外コーン30は、鉛直面31の下端(傾斜面との境界点)に、案内部32を備えている。また、図4(B)に示す断面形状の外コーンは、鉛直面33の上端に短辺用の補助案内部34を備えている。このように案内部32あるいは補助案内部34を外コーン30の一部として一体的に成形することにより、部品点数を減らすことができる。
【0048】
なお、以上の実施形態において吹出口の平面視形状は方形状の場合について説明したが、平面視形状として例えば三角形や五角形以上の多角形に形成することもでき、また、円形に形成することも可能であり、これらの吹出口においても本発明の構造を適用することができる。
また、本発明はアネモ型の吹出口にも適用することができる。
【0049】
【発明の効果】
(1)空調用吹出口において、外コーンの内面と中コーンの最外周の周回羽根との間隔を大きくした風向き調整流路を形成し、外コーンの内面に気流調整用の案内部材を設けたことにより、中コーンを昇降させることによって、吹出口からの気流の主方向を垂直方向または水平方向に確実に切り替えることができる。とくにシンメトリー型吹出口に適用した場合、圧損と騒音が小さいというシンメトリー型吹出口の利点を活かしたうえで、水平吹き出しおよび下方吹き出しに対応した吹出口とすることができる。
(2)外コーンに取り付ける案内部材の内側先端と最外周の周回羽根の下端との間隔を各周回羽根の下端どうしの間隔より小さく形成することにより、風向き調整流路を通過して吹き出す気流の流速が上がり、他の流路を通過して吹き出す気流の向きを制御しやすくなり、気流の向きを確実に切り替えることができる。
(3)吹出口の平面視形状が長方形状の場合は、外コーンの長辺側のみに案内部材を取り付けるだけでも気流方向の切り替えができ、さらに短辺側にも案内部材あるいは補助案内部材を取り付ければより確実に切り替えができる。吹出口の平面視形状が正方形状の場合は、四辺に案内部材を取り付けることにより確実に切り替えができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態の吹出口を示す底面図である。
【図2】図1の吹出口の中コーンを昇降させたときの長辺側の気流の状態を示す図である。
【図3】図1の吹出口の中コーンを昇降させたときの短辺側の気流の状態を示す図である。
【図4】外コーンと案内部材を一体成形した例を示す図である。
【図5】従来例に係る中コーン昇降式のアネモ型の吹出口の断面構造を模式的に示す図である。
【図6】先願特許文献に記載の吹出口の断面構造を模式的に示す図である。
【図7】従来のシンメトリー型の吹出口の中コーンを昇降させた場合の気流の状態を示す説明図である。
【図8】流路の幅を変えたシンメトリー型の吹出口の中コーンを昇降させた場合の気流の状態を示す説明図である。
【符号の説明】
1 吹出口
2 外コーン
4〜7 周回羽根
8 水平面
9 傾斜面
10 鉛直面
11 Tバー
12 チャンバー
13 案内部材
14 案内部
15 固定部
16 補助案内部材
17a〜17d 傾斜面
18a〜18d 鉛直面
19 遮蔽板
20 案内部
20a ステー
21 固定部
22 風向き調整流路
23〜25 流路
26 隙間
27〜29 隙間
30 外コーン
31 鉛直面
32 案内部
33 鉛直面
34 補助案内部

Claims (6)

  1. ダクト接続口を有するチャンバーの下部に、外コーンと複数の周回羽根からなる中コーンとで形成される気流調整用コーンが連設された空調用吹出口において、前記中コーンを前記外コーンの内側で昇降可能とし、前記外コーンの内面と前記中コーンの最外周の周回羽根との間隔を各周回羽根どうしの間隔より大きくして外コーンの内面と中コーンの最外周の周回羽根との間に風向き調整流路を形成し、前記外コーンの内面の鉛直面と傾斜面の境界点近傍でかつ前記中コーンの下端の昇降範囲内に、前記風向き調整流路を通過する気流に吹出口中心方向に向かう水平方向成分を付加する案内部材を設けたことを特徴とする空調用吹出口。
  2. 前記案内部材の内側先端と前記最外周の周回羽根の下端との間隔を各周回羽根の下端どうしの間隔より小さくした請求項1記載の空調用吹出口。
  3. 前記外コーンおよび前記中コーンの平面視形状が長方形状であり、前記案内部材を外コーンの長辺側内面に設けた請求項1または2に記載の空調用吹出口。
  4. さらに前記案内部材を外コーンの短辺側内面に設けた請求項3に記載の空調用吹出口。
  5. 前記外コーンの短辺側内面で前記中コーンの下端の最上昇位置より上側に、前記風向き調整流路の気流に吹出口中心方向に向かう水平方向成分を付加する補助案内部材を設けた請求項3に記載の空調用吹出口。
  6. 前記外コーンおよび前記中コーンの平面視形状が正方形状であり、前記案内部材を外コーンの四辺の内面に設けた請求項1または2に記載の空調用吹出口。
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