JP2004093032A - 熱交換器 - Google Patents
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Abstract
【課題】受衝板が飛散することを防止することができる熱交換器を提供すること。
【解決手段】容器6の内部に複数本の伝熱管を有し、これら伝熱管内に被加熱流体を流通させるとともに、前記容器6内に加熱流体を流通させて熱交換する熱交換器において、前記加熱流体が流入してくる前記容器6の加熱流体入口14に、前記加熱流体が前記伝熱管に直接当たることを防止するとともに平面視略矩形形状を有する受衝板151が設けられており、前記受衝板151の対向する二辺が前記容器6の内壁面6aに溶接により取り付けられ、前記二辺と直交する二辺の、前記二辺に近接する位置にそれぞれ切欠部20が設けられていることを特徴とする。
【選択図】 図1
【解決手段】容器6の内部に複数本の伝熱管を有し、これら伝熱管内に被加熱流体を流通させるとともに、前記容器6内に加熱流体を流通させて熱交換する熱交換器において、前記加熱流体が流入してくる前記容器6の加熱流体入口14に、前記加熱流体が前記伝熱管に直接当たることを防止するとともに平面視略矩形形状を有する受衝板151が設けられており、前記受衝板151の対向する二辺が前記容器6の内壁面6aに溶接により取り付けられ、前記二辺と直交する二辺の、前記二辺に近接する位置にそれぞれ切欠部20が設けられていることを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は熱交換器に関するものであり、熱交換器としては、たとえば原子力プラント、火力発電プラントなどのタービン発電プラントに配置される、タービンの排気蒸気を冷却、凝縮させて真空を作り、復水を回収する復水器、あるいはボイラへの給水をタービン抽気蒸気によって加熱する給水加熱器などに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図10は従来の熱交換器、たとえば復水器1の一例を示す概略断面図である。図10において被加熱流体2(たとえば水)は循環ポンプPwによって被加熱流体入口ノズル3から水室4に入り、管板5に取り付けられ胴(容器)6内の邪魔板7等によって束ねられた複数本の伝熱管8の内部を、管外の加熱流体9によって加熱されつつ流れ、再び(図において左側に位置する)管板5を通って出口側水室10に入り、被加熱流体出口ノズル11から外部に出ていく。
また、胴6の底部には復水だめ12が設けられており、冷却・凝縮された復水13が溜められるようになっている。復水だめ12に溜められた復水13は、復水ポンプPcにより胴6外に排出されるようになっている。
【0003】
一方、胴6の上部に設けられている加熱流体入口ノズル14(図示例では2か所)からは加熱流体9(たとえば蒸気)が流入するが、そのままでは加熱流体入口部直下に位置する伝熱管8に、蒸気およびその中に含まれている水滴との衝突によりエロージョン(浸食)が発生してしまう。そのため、加熱流体入口ノズル14にはそれぞれ受衝板15が設けられており、このエロージョンが防止されるようになっている。
【0004】
これら受衝板15は、図10のXI−XI矢視断面図である図11および図11のXII−XII矢視断面図である図12に示すように、加熱流体入口ノズル14の直下で、複数本の伝熱管8からなる管群Gとの間に配置された、中央部に屈曲部21を有する平板であり、その対向する二辺(図12において左右に位置する二辺)が溶接(溶接部を符号Wで示す)により胴6の(上部)内壁面6aに取り付けられたものである。すなわち、加熱流体入口ノズル14の側に受衝板15の面が向けられている。これにより、加熱流体入口ノズル14から流入する加熱流体9の直撃を受け止めて、伝熱管8のエロージョンを防止している。
【0005】
このような受衝板15を有する復水器(熱交換器)1に類似したものとして、蒸気管台から流入してくる蒸気を緩衝板に衝突させる給水加熱器がある(たとえば、特許文献1参照。)。
また、蒸気入口管台から流入してくる蒸気を受衝板に衝突させる湿分分離加熱器がある(たとえば、特許文献2参照。)。
【0006】
〔特許文献1〕
特開2001−280602号公報(図1ないし図3)
〔特許文献2〕
特開平7−301691号公報(図1および図7)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図10ないし図12に示す受衝板15には、耐エロージョンの観点からステンレス鋼が一般的に使用される。一方、胴6自体は、使用温度が低い(約100℃)こと、およびコストダウンの観点から低合金鋼あるいは炭素鋼が使用される。よって、受衝板15と胴6との取合部は異材(異種材料)溶接とならざるを得ない。機器が使用温度まで上昇すると、ステンレス鋼と低合金鋼(あるいは炭素鋼)との熱伸び差による熱応力が発生し、運転の繰り返しにより溶接部に亀裂が発生し、最終的には受衝板が飛散する可能性がある。
【0008】
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたもので、受衝板が飛散することを防止することができる熱交換器を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の熱交換器では、上記課題を解決するため、以下の手段を採用した。
すなわち、請求項1記載の熱交換器によれば、容器の内部に複数本の伝熱管を有し、これら伝熱管内に被加熱流体を流通させるとともに、前記容器内に加熱流体を流通させて熱交換する熱交換器において、前記加熱流体が流入してくる前記容器の加熱流体入口に、前記加熱流体が前記伝熱管に直接当たることを防止するとともに平面視略矩形形状を有する受衝板が設けられており、前記受衝板の対向する二辺が前記容器の内壁面に溶接により取り付けられ、前記二辺と直交する二辺の、前記二辺に近接する位置にそれぞれ切欠部が設けられていることを特徴とする。
【0010】
この熱交換器においては、図2を用いて後述するように、受衝板と胴との間の熱伸び差による応力の伝播が、切欠部により分断(あるいは回避)されて、受衝板と胴の内壁面とを結合する溶接端部への応力集中が避けられる(緩和される)ことになる。
【0011】
請求項2に記載の熱交換器によれば、容器の内部に複数本の伝熱管を有し、これら伝熱管内に被加熱流体を流通させるとともに、前記容器内に加熱流体を流通させて熱交換する熱交換器において、前記加熱流体が流入してくる前記容器の加熱流体入口に、前記加熱流体が前記伝熱管に直接当たることを防止するとともに平面視略十字形状を有する受衝板が設けられており、前記受衝板の対向する二辺が前記容器の内壁面に溶接により取り付けられていることを特徴とする。
【0012】
この熱交換器においては、図3を用いて後述するように、受衝板と胴の内壁面とを結合する溶接部の長さが短くなり、溶接部の延在方向と略直交する方向の受衝板の反りが低減されることとなる。
【0013】
請求項3に記載の熱交換器によれば、容器の内部に複数本の伝熱管を有し、これら伝熱管内に被加熱流体を流通させるとともに、前記容器内に加熱流体を流通させて熱交換する熱交換器において、前記加熱流体が流入してくる前記容器の加熱流体入口に、前記加熱流体が前記伝熱管に直接当たることを防止する受衝板が設けられており、前記受衝板はリブを介して前記容器の内壁面に取り付けられていることを特徴とする。
【0014】
この熱交換器においては、図4および図5を用いて後述するように、受衝板がリブを介して胴の内壁面に取り付けられることにより、受衝板の熱伸びがリブ自体の撓み(あるいは湾曲)により吸収されることとなる。
【0015】
請求項4に記載の熱交換器によれば、容器の内部に複数本の伝熱管を有し、これら伝熱管内に被加熱流体を流通させるとともに、前記容器内に加熱流体を流通させて熱交換する熱交換器において、前記加熱流体が流入してくる前記容器の加熱流体入口に、前記加熱流体が前記伝熱管に直接当たることを防止するとともに平面視矩形形状を有する受衝板が設けられており、前記受衝板は、平行に配置された少なくとも二本の帯板を介して前記容器の内壁面に取り付けられていることを特徴とする。
【0016】
この熱交換器においては、図6および図7を用いて後述するように、受衝板が少なくとも二本の帯板を介して胴の内壁面に取り付けられることにより、受衝板の熱伸びが帯板自体の撓み(あるいは湾曲)により吸収されることとなる。
【0017】
請求項5に記載の熱交換器によれば、前記少なくとも二本の帯板は、前記受衝板の背面側、すなわち前記伝熱管の側に配置されていることを特徴とする。
【0018】
この熱交換器においては、これら帯板が受衝板の背面側、すなわち管群側に配置されているので、仮に受衝板と帯板とを結合する溶接部に亀裂が生じ、その亀裂が大きくなって受衝板が帯板に結合されていない状態(受衝板が帯板および胴の内壁面に対してフリーな状態)になったとしても、受衝板が帯板に受け止められることとなる。
【0019】
請求項6に記載の熱交換器によれば、前記少なくとも二本の帯板は、連結部材により互いに連結されていることを特徴とする。
【0020】
この熱交換器においては、隣り合う帯板と帯板とが連結部材により連結されることとなり、これら帯板のばたつき(あるいは振動)が防止(あるいは低減)されるようになっている。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る熱交換器の第1実施形態を図1に基づいて説明する。なお、上述した従来技術と同一の部材には同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
図1は前述した図12と同様の図であり、受衝板が胴6の(上部)内壁面6aに取り付けられた状態を示す図である。
【0022】
図12に示した受衝板15と図1に示す受衝板151との違いは、図1に示す受衝板151には切欠部20が設けられていることである。
受衝板151は平面視略矩形形状を有するとともに、中央部に屈曲部21を有する平板である。
切欠部20を有しない対向する二辺はそれぞれ、溶接(溶接部を符号Wで示す)により胴6の内壁面6aに取り付けられている。
【0023】
屈曲部21は切欠部20を有しない対向する二辺、すなわち溶接部Wの延在方向と平行に設けられているとともに、胴6の内壁面6aよりも内側(すなわち管群Gの側)に突出するように設けられている。
したがって、加熱流体入口ノズル14(図11参照)から流入してきた加熱流体9(たとえば蒸気)は受衝板151に衝突した後、切欠部20が設けられた二辺の側に受衝板151の表面に沿って導かれ、管群Gの方へ流入していくことになる。
【0024】
さて、切欠部20はそれぞれ、溶接部Wに近い側で大きく切り取られ、屈曲部21に近づくにしたがって切り取られる割合が漸次小さくなっている。
このような切欠部20を設けることによる作用効果を、図2を用いて説明する。図2は加熱流体入口ノズル14から流入してくる加熱流体9(たとえば蒸気)が受衝板に衝突し、受衝板が胴よりも大きく熱膨張しようとする状態を示す図である。
すなわち、たとえばステンレス鋼から作られた受衝板が、たとえば低合金鋼あるいは炭素鋼から作られた胴よりも大きく伸びようとする状態を示す図である。
【0025】
図2において二点鎖線は冷態時、すなわち加熱流体入口ノズル14から加熱流体9(たとえば蒸気)が流入していないときの受衝板を示し、実線は温態時、すなわち加熱流体入口ノズル14から加熱流体9(たとえば蒸気)が流入して、機器が使用温度まで上昇したときの受衝板を示している。
また、中央部に上下に引いた一点鎖線よりも左側は従来の受衝板15を示し、一点鎖線よりも右側は第1実施形態における受衝板151を示している。
【0026】
受衝板と胴6とは溶接により結合されているため、これら受衝板と胴6との取合部における受衝板の伸びは、胴6の伸びに支配されることとなる。すなわち、溶接により受衝板の伸びが拘束されていることになる。
これにより、図中において内向き矢印(一点鎖線の側に向いた矢印)で示すように、受衝板に圧縮応力が作用するようになる。この圧縮応力は図中において破線で示すように伝播する。
このため、図2の左側半分に示すように従来の受衝板15では各部位における圧縮応力がすべて角部(コーナー部)Cに集中して、この部分に亀裂が生じるおそれがあった。
しかしながら、本発明の第1実施形態における受衝板151では、この圧縮応力の伝播が切欠部20により分断(あるいは回避)されている。
すなわち、これら切欠部20により角部C’への応力集中が避けられる(緩和される)ことになり、溶接部Wに亀裂が発生することを防止することができ、これにより受衝板が最終的に飛散することを防止することができる。
【0027】
また、図1に示すように、受衝板151の平面視形状が加熱流体入口ノズル14の内径よりも大きくなるように構成されていればさらに有利である。
これにより、加熱流体入口ノズル14から流入してきた加熱流体9(たとえば蒸気)のすべてが受衝板151に衝突することとなり、伝熱管8のエロージョンを確実に防止することができる。
【0028】
図3を用いて本発明に係る熱交換器の第2実施形態を説明する。なお、上述した従来技術と同一の部材には同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
図3は前述した図1と同様の図であり、受衝板が胴6の内壁面6aに取り付けられた状態を示す図である。
【0029】
図3に示す受衝板152は、図1に示す切欠部20の代わりに段部30が設けられている。
受衝板152は平面視略十字形状を有するとともに、中央部に屈曲部21を有する平板である。
受衝板152の四隅(各角部)には平面視長方形の段部30がそれぞれ設けられており、溶接部Wの長さが図1および図12に示すものよりも短くなっていることが特徴点である。
図3に示す実施形態では、長方形の長辺側が溶接部W側に位置し、長方形の短辺側が溶接部Wを有しない対向する二辺の側に位置するように、四隅を平面視長方形に切り取った段部30としている。
このように段部30を形成させる(四隅を切り取る)ことにより、溶接部Wを短くすることができる。
【0030】
このように、溶接部Wの長さを短くすることにより、溶接部Wの延在方向と略直交する方向の受衝板152の反りを低減させることができ、これにより溶接部Wに亀裂が発生することを防止することができて、受衝板が最終的に飛散することを防止することができる。
また、第1実施形態のところでも説明したように、段部30を設けることにより熱応力が緩和されるので、溶接部Wに亀裂が発生することをより一層防止することができる。
【0031】
溶接部Wの端部に隅肉処理が施されていればさらに有利である。すなわち、溶接部Wに隣接する段部30の短辺に溶接による隅肉が設けられていれば有利である。
このような隅肉により、溶接部Wの端部が補強されることとなり、亀裂の発生をさらに確実に防止することができるようになる。
【0032】
図4および図5を用いて本発明に係る熱交換器の第3実施形態を説明する。なお、上述した従来技術と同一の部材には同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
図4は前述した図11と同様の図である(ただし、図面をわかりやすくするため溶接部Wについては省略している)。また、図5は前述した図3と同様の図であり、図4のV−V矢視断面図である。
【0033】
受衝板153は、基本的に従来の受衝板15と同様の形状を有するものである。しかしながら、従来の受衝板15と第3実施形態における受衝板153との異なる点は、従来受衝板15の対向する二辺が溶接により直接胴6の内壁面6aに取り付けられていたのに対して、本実施形態のものでは、複数本(ここでは6本)のリブ40を介して胴6の内壁面6aに取り付けられている点である。
リブ40はその側面形状が略へ字状(図4参照)を有する板状部材であり、その材料としては胴6と同じ低合金鋼や炭素鋼、あるいは受衝板153と同じステンレス鋼などが使用される。
【0034】
ここで、各リブ40と胴6の内壁面6a、および各リブ40と受衝板153はそれぞれ溶接により結合されている。一方胴6の内壁面6aと受衝板153との間には溶接は一切施されていない。
【0035】
このように、胴6の内壁面6aと受衝板153との間に溶接部Wが形成されることなく受衝板153が胴6の内壁面6aに取り付けられることにより、受衝板153の熱伸びを十分に許容することができ、溶接部Wに亀裂が発生することを防止することができて、これにより受衝板が最終的に飛散することを防止することができる。
すなわち、受衝板153が胴6に対して大きく熱伸びしたとしても、リブ40自体の撓み(あるいは湾曲)により受衝板153の熱伸びを吸収することができるので、溶接部Wに亀裂が発生することを防止することができる。
【0036】
図6および図7を用いて本発明に係る熱交換器の第4実施形態を説明する。なお、上述した従来技術と同一の部材には同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
図6は前述した図4と同様の図である(ただし、図面をわかりやすくするため溶接部Wについては省略している)。また、図7は前述した図5と同様の図であり、図6のVII−VII矢視断面図である。
【0037】
受衝板154は、基本的に従来の受衝板15と同様の形状を有するものである。しかしながら、従来の受衝板15と第4実施形態における受衝板154との異なる点は、従来受衝板15の対向する二辺が溶接により直接胴6の内壁面6aに取り付けられていたのに対して、本実施形態のものでは、複数本(ここでは3本)の帯板50を介して胴6の内壁面6aに取り付けられている点である。
帯板50はその側面形状が略V字状(図6参照)を有する板状部材であり、その材料としては胴6と同じ低合金鋼や炭素鋼、あるいは受衝板153と同じステンレス鋼などが使用される。
【0038】
ここで、各帯板50と胴6の内壁面6a、および各帯板50と受衝板154はそれぞれ溶接により結合されている。一方胴6の内壁面6aと受衝板154との間には溶接は一切施されていない。
【0039】
このように、胴6の内壁面6aと受衝板154との間に溶接部Wが形成されることなく受衝板154が胴6の内壁面6aに取り付けられることにより、受衝板154の熱伸びを十分に許容することができ、溶接部Wに亀裂が発生することを防止することができて、これにより受衝板が最終的に飛散することを防止することができる。
すなわち、受衝板154が胴6に対して大きく熱伸びしたとしても、帯板50自体の撓み(あるいは湾曲)により受衝板154の熱伸びを吸収することができるので、溶接部Wに亀裂が発生することを防止することができる。
【0040】
また、これら帯板50が受衝板154の背面側、すなわち管群G側、言い換えれば受衝板154と管群Gとの間に配置されているので、仮に受衝板154と帯板50とを結合する溶接部Wに亀裂が生じ、その亀裂が大きくなって受衝板154が帯板50に結合されていない状態(受衝板154が帯板50および胴6の内壁面6aに対してフリーな状態)になったとしても、加熱流体入口ノズル14から流入してくる加熱流体9(たとえば蒸気)により受衝板154の背面側が帯板50の表面に押しつけられることとなり、受衝板154が管群Gに向かって飛散していくことを防止することができる。
すなわち、受衝板154が管群Gの側に飛散することを防止することができるので、管群G(すなわち伝熱管8)が損傷を受けることを防止することができる。
【0041】
図8を用いて本発明に係る熱交換器の第5実施形態を説明する。なお、上述した従来技術と同一の部材には同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
図8は前述した図7と同様の図であり、受衝板が胴6の内壁面6aに取り付けられた状態を示す図である。
【0042】
本実施形態のものは、基本的に図1に示した受衝板151と図7に示した帯板50とを組み合わせたものである。
基本的にという意味は、図7において帯板50と受衝板154とは溶接により結合されていたが、図8においては帯板50と受衝板151とは溶接により結合されていないという点で大きく異なるからである。
すなわち、各帯板50と胴6の内壁面6a、および受衝板151と胴6の内壁面6aはそれぞれ溶接により結合されている。一方、帯板50と受衝板151との間には溶接は一切施されていない。
【0043】
このように、図1に示した受衝板151と図7に示した帯板50とを組み合わせることにより、圧縮応力の伝播が切欠部20により分断(あるいは防止)されて、これら切欠部20により角部C’への応力集中が避けられる(緩和される)ことになるので、溶接部Wに亀裂が発生することを防止することができ、これにより受衝板が最終的に飛散することを防止することができる。
また、これら帯板50が受衝板151の背面側、すなわち管群G側、言い換えれば受衝板151と管群Gとの間に配置されているので、仮に受衝板151と胴6の内壁面6aとを結合する溶接部Wに亀裂が生じ、その亀裂が大きくなって受衝板151が胴6の内壁面6aに結合されていない状態(受衝板151が帯板50および胴6の内壁面6aに対してフリーな状態)になったとしても、加熱流体入口ノズル14から流入してくる加熱流体9(たとえば蒸気)により受衝板151の背面側が帯板50の表面に押しつけられることとなり、受衝板151が管群Gに向かって飛散していくことを防止することができる。
すなわち、受衝板151が管群Gの側に飛散することを防止することができるので、管群G(すなわち伝熱管8)が損傷を受けることを防止することができる。
【0044】
また、隣接する帯板50と帯板50との間に連結部材60が設けられていればさらに有利である。これら連結部材60と帯板50とはそれぞれ溶接(溶接部を符号W’で示す)により結合されている。この場合についても、各帯板50と受衝板151との間、および連結部材60と受衝板151との間には、溶接は一切施されていない。
このように隣り合う帯板50と帯板50とを連結部材により連結することによりこれら帯板50のばたつき(あるいは振動)を防止することができるので、各帯板50と胴6の内壁面6aとを結合する溶接部Wが揺動させられることを防止することができて、溶接部Wにおける亀裂の発生を防止することができる。
【0045】
図9を用いて本発明に係る熱交換器の第6実施形態を説明する。なお、上述した従来技術と同一の部材には同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
図9は前述した図8と同様の図であり、受衝板が胴6の内壁面6aに取り付けられた状態を示す図である。
【0046】
本実施形態のものは、基本的に図3に示した受衝板152と図7に示した帯板50とを組み合わせたものである。
基本的にという意味は、図7において帯板50と受衝板154とは溶接により結合されていたが、図9においては帯板50と受衝板152とは溶接により結合されていないという点で大きく異なるからである。
すなわち、各帯板50と胴6の内壁面6a、および受衝板152と胴6の内壁面6aはそれぞれ溶接により結合されている。一方、帯板50と受衝板152との間には溶接は一切施されていない。
【0047】
このように、図3に示した受衝板152と図7に示した帯板50とを組み合わせることにより、溶接部Wの長さを短くすることができ、溶接部Wの延在方向と略直交する方向の受衝板152の反りを低減させることができて、これにより溶接部Wに亀裂が発生することを防止することができ、受衝板が最終的に飛散することを防止することができる。
また、第1実施形態のところでも説明したように、段部30を設けることにより熱応力が緩和されるので、溶接部Wに亀裂が発生することをより一層防止することができる。
さらに、これら帯板50が受衝板152の背面側、すなわち管群G側、言い換えれば受衝板152と管群Gとの間に配置されているので、仮に受衝板152と胴6の内壁面6aとを結合する溶接部Wに亀裂が生じ、その亀裂が大きくなって受衝板152が胴6の内壁面6aに結合されていない状態(受衝板152が帯板50および胴6の内壁面6aに対してフリーな状態)になったとしても、加熱流体入口ノズル14から流入してくる加熱流体9(たとえば蒸気)により受衝板152の背面側が帯板50の表面に押しつけられることとなり、受衝板152が管群Gに向かって飛散していくことを防止することができる。
すなわち、受衝板152が管群Gの側に飛散することを防止することができるので、管群G(すなわち伝熱管8)が損傷を受けることを防止することができる。
【0048】
また、第5実施形態同様、隣接する帯板50と帯板50との間に連結部材60が設けられていればさらに有利である。これら連結部材60と帯板50とはそれぞれ溶接(溶接部を符号W’で示す)により結合されている。この場合についても、各帯板50と受衝板152との間、および連結部材60と受衝板152との間には、溶接は一切施されていない。
このように隣り合う帯板50と帯板50とを連結部材により連結することによりこれら帯板50のばたつき(あるいは振動)を防止することができるので、各帯板50と胴6の内壁面6aとを結合する溶接部Wが揺動させられることを防止することができて、溶接部Wにおける亀裂の発生を防止することができる。
【0049】
なお、上述した実施形態において例示した復水器1は、胴6の上部から加熱流体9が流入するタイプのものであるが、本発明はこれに限定されるものではなく、胴6の側部から加熱流体9が流入するタイプのものにも適応できることはいうまでもない。
【0050】
また、上述した実施形態において受衝板がそれぞれ中央部で山形に屈曲する(たとえば図4参照)ものについて説明してきたが、本発明はこれに限定されるものではなく、たとえば受衝板全体が曲面を有する蒲鉾形のようなものとすることもできる。
【0051】
【発明の効果】
本発明の熱交換器によれば、以下の効果を奏する。
請求項1に記載の熱交換器によれば、受衝板と胴との間の熱伸び差による応力の伝播が、切欠部により分断(あるいは回避)されて、受衝板と胴の内壁面とを結合する溶接端部への応力集中が避けられる(緩和される)ことになるので、溶接部に亀裂が発生することを防止することができ、これにより受衝板が最終的に飛散することを防止することができる。
【0052】
請求項2に記載の熱交換器によれば、受衝板と胴の内壁面とを結合する溶接部の長さが短くなり、溶接部の延在方向と略直交する方向の受衝板の反りが低減されることとなるので、溶接部に亀裂が発生することを防止することができて、受衝板が最終的に飛散することを防止することができる。
また、請求項1に記載の発明による効果と同様、受衝板と胴の内壁面とを結合する溶接端部への応力集中が避けられる(緩和される)ことになるので、溶接部に亀裂が発生することをさらに効果的に防止することができる。
【0053】
請求項3に記載の熱交換器によれば、受衝板がリブを介して胴の内壁面に取り付けられることにより、受衝板の熱伸びがリブ自体の撓み(あるいは湾曲)により吸収されることとなるので、溶接部に亀裂が発生することを防止することができて、これにより受衝板が最終的に飛散することを防止することができる。
【0054】
請求項4に記載の熱交換器によれば、受衝板が帯板を介して胴の内壁面に取り付けられることにより、受衝板の熱伸びが帯板自体の撓み(あるいは湾曲)により吸収されることとなるので、溶接部に亀裂が発生することを防止することができて、これにより受衝板が最終的に飛散することを防止することができる。
【0055】
請求項5に記載の熱交換器によれば、帯板が受衝板の背面側、すなわち管群側に配置されているので、仮に受衝板と帯板とを結合する溶接部に亀裂が生じ、その亀裂が大きくなって受衝板が帯板に結合されていない状態(受衝板が帯板および胴の内壁面に対してフリーな状態)になったとしても、加熱流体入口ノズルから流入してくる加熱流体(たとえば蒸気)により受衝板の背面側が帯板の表面に押しつけられることとなり、受衝板が管群に向かって飛散していくことを防止することができる。
すなわち、受衝板が管群の側に飛散することを防止することができるので、管群(すなわち伝熱管)が損傷を受けることを防止することができる。
【0056】
請求項6に記載の熱交換器によれば、隣り合う帯板と帯板とが連結部材により連結されることとなり、これら帯板のばたつき(あるいは振動)が防止(あるいは低減)されるようになっているので、各帯板と胴の内壁面とを結合する溶接部が揺動させられることを防止することができて、溶接部における亀裂の発生を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による熱交換器の第1実施形態を示す図であって、受衝板が胴の(上部)内壁面に取り付けられた状態を示す要部断面図である。
【図2】従来の受衝板と図1に示す受衝板とが、加熱流体入口ノズルから流入してくる加熱流体(たとえば蒸気)により熱膨張しようとする状態を説明するための図である。
【図3】本発明による熱交換器の第2実施形態を示す図であって、受衝板が胴の(上部)内壁面に取り付けられた状態を示す要部断面図である。
【図4】本発明による熱交換器の第3実施形態を示す図であって、受衝板が胴の(上部)内壁面に取り付けられた状態を示す要部側断面図である。
【図5】図4のV−V矢視断面図である。
【図6】本発明による熱交換器の第4実施形態を示す図であって、受衝板が胴の(上部)内壁面に取り付けられた状態を示す要部側断面図である。
【図7】図6のVII−VII矢視断面図である。
【図8】本発明による熱交換器の第5実施形態を示す図であって、受衝板が胴の(上部)内壁面に取り付けられた状態を示す要部断面図である。
【図9】本発明による熱交換器の第6実施形態を示す図であって、受衝板が胴の(上部)内壁面に取り付けられた状態を示す要部断面図である。
【図10】復水器の一具体例を示す概略縦断面図である。
【図11】図10のXI−XI矢視断面図である。
【図12】図11のXII−XII矢視断面図である。
【符号の説明】
1 復水器(熱交換器)
2 被加熱流体
6 胴(容器)
6a 内壁面
8 伝熱管
9 加熱流体
14 加熱流体入口ノズル(加熱流体入口)
15 受衝板
20 切欠部
40 リブ
50 帯板
60 連結部材
151 受衝板
152 受衝板
153 受衝板
154 受衝板
【発明の属する技術分野】
本発明は熱交換器に関するものであり、熱交換器としては、たとえば原子力プラント、火力発電プラントなどのタービン発電プラントに配置される、タービンの排気蒸気を冷却、凝縮させて真空を作り、復水を回収する復水器、あるいはボイラへの給水をタービン抽気蒸気によって加熱する給水加熱器などに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図10は従来の熱交換器、たとえば復水器1の一例を示す概略断面図である。図10において被加熱流体2(たとえば水)は循環ポンプPwによって被加熱流体入口ノズル3から水室4に入り、管板5に取り付けられ胴(容器)6内の邪魔板7等によって束ねられた複数本の伝熱管8の内部を、管外の加熱流体9によって加熱されつつ流れ、再び(図において左側に位置する)管板5を通って出口側水室10に入り、被加熱流体出口ノズル11から外部に出ていく。
また、胴6の底部には復水だめ12が設けられており、冷却・凝縮された復水13が溜められるようになっている。復水だめ12に溜められた復水13は、復水ポンプPcにより胴6外に排出されるようになっている。
【0003】
一方、胴6の上部に設けられている加熱流体入口ノズル14(図示例では2か所)からは加熱流体9(たとえば蒸気)が流入するが、そのままでは加熱流体入口部直下に位置する伝熱管8に、蒸気およびその中に含まれている水滴との衝突によりエロージョン(浸食)が発生してしまう。そのため、加熱流体入口ノズル14にはそれぞれ受衝板15が設けられており、このエロージョンが防止されるようになっている。
【0004】
これら受衝板15は、図10のXI−XI矢視断面図である図11および図11のXII−XII矢視断面図である図12に示すように、加熱流体入口ノズル14の直下で、複数本の伝熱管8からなる管群Gとの間に配置された、中央部に屈曲部21を有する平板であり、その対向する二辺(図12において左右に位置する二辺)が溶接(溶接部を符号Wで示す)により胴6の(上部)内壁面6aに取り付けられたものである。すなわち、加熱流体入口ノズル14の側に受衝板15の面が向けられている。これにより、加熱流体入口ノズル14から流入する加熱流体9の直撃を受け止めて、伝熱管8のエロージョンを防止している。
【0005】
このような受衝板15を有する復水器(熱交換器)1に類似したものとして、蒸気管台から流入してくる蒸気を緩衝板に衝突させる給水加熱器がある(たとえば、特許文献1参照。)。
また、蒸気入口管台から流入してくる蒸気を受衝板に衝突させる湿分分離加熱器がある(たとえば、特許文献2参照。)。
【0006】
〔特許文献1〕
特開2001−280602号公報(図1ないし図3)
〔特許文献2〕
特開平7−301691号公報(図1および図7)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図10ないし図12に示す受衝板15には、耐エロージョンの観点からステンレス鋼が一般的に使用される。一方、胴6自体は、使用温度が低い(約100℃)こと、およびコストダウンの観点から低合金鋼あるいは炭素鋼が使用される。よって、受衝板15と胴6との取合部は異材(異種材料)溶接とならざるを得ない。機器が使用温度まで上昇すると、ステンレス鋼と低合金鋼(あるいは炭素鋼)との熱伸び差による熱応力が発生し、運転の繰り返しにより溶接部に亀裂が発生し、最終的には受衝板が飛散する可能性がある。
【0008】
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたもので、受衝板が飛散することを防止することができる熱交換器を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の熱交換器では、上記課題を解決するため、以下の手段を採用した。
すなわち、請求項1記載の熱交換器によれば、容器の内部に複数本の伝熱管を有し、これら伝熱管内に被加熱流体を流通させるとともに、前記容器内に加熱流体を流通させて熱交換する熱交換器において、前記加熱流体が流入してくる前記容器の加熱流体入口に、前記加熱流体が前記伝熱管に直接当たることを防止するとともに平面視略矩形形状を有する受衝板が設けられており、前記受衝板の対向する二辺が前記容器の内壁面に溶接により取り付けられ、前記二辺と直交する二辺の、前記二辺に近接する位置にそれぞれ切欠部が設けられていることを特徴とする。
【0010】
この熱交換器においては、図2を用いて後述するように、受衝板と胴との間の熱伸び差による応力の伝播が、切欠部により分断(あるいは回避)されて、受衝板と胴の内壁面とを結合する溶接端部への応力集中が避けられる(緩和される)ことになる。
【0011】
請求項2に記載の熱交換器によれば、容器の内部に複数本の伝熱管を有し、これら伝熱管内に被加熱流体を流通させるとともに、前記容器内に加熱流体を流通させて熱交換する熱交換器において、前記加熱流体が流入してくる前記容器の加熱流体入口に、前記加熱流体が前記伝熱管に直接当たることを防止するとともに平面視略十字形状を有する受衝板が設けられており、前記受衝板の対向する二辺が前記容器の内壁面に溶接により取り付けられていることを特徴とする。
【0012】
この熱交換器においては、図3を用いて後述するように、受衝板と胴の内壁面とを結合する溶接部の長さが短くなり、溶接部の延在方向と略直交する方向の受衝板の反りが低減されることとなる。
【0013】
請求項3に記載の熱交換器によれば、容器の内部に複数本の伝熱管を有し、これら伝熱管内に被加熱流体を流通させるとともに、前記容器内に加熱流体を流通させて熱交換する熱交換器において、前記加熱流体が流入してくる前記容器の加熱流体入口に、前記加熱流体が前記伝熱管に直接当たることを防止する受衝板が設けられており、前記受衝板はリブを介して前記容器の内壁面に取り付けられていることを特徴とする。
【0014】
この熱交換器においては、図4および図5を用いて後述するように、受衝板がリブを介して胴の内壁面に取り付けられることにより、受衝板の熱伸びがリブ自体の撓み(あるいは湾曲)により吸収されることとなる。
【0015】
請求項4に記載の熱交換器によれば、容器の内部に複数本の伝熱管を有し、これら伝熱管内に被加熱流体を流通させるとともに、前記容器内に加熱流体を流通させて熱交換する熱交換器において、前記加熱流体が流入してくる前記容器の加熱流体入口に、前記加熱流体が前記伝熱管に直接当たることを防止するとともに平面視矩形形状を有する受衝板が設けられており、前記受衝板は、平行に配置された少なくとも二本の帯板を介して前記容器の内壁面に取り付けられていることを特徴とする。
【0016】
この熱交換器においては、図6および図7を用いて後述するように、受衝板が少なくとも二本の帯板を介して胴の内壁面に取り付けられることにより、受衝板の熱伸びが帯板自体の撓み(あるいは湾曲)により吸収されることとなる。
【0017】
請求項5に記載の熱交換器によれば、前記少なくとも二本の帯板は、前記受衝板の背面側、すなわち前記伝熱管の側に配置されていることを特徴とする。
【0018】
この熱交換器においては、これら帯板が受衝板の背面側、すなわち管群側に配置されているので、仮に受衝板と帯板とを結合する溶接部に亀裂が生じ、その亀裂が大きくなって受衝板が帯板に結合されていない状態(受衝板が帯板および胴の内壁面に対してフリーな状態)になったとしても、受衝板が帯板に受け止められることとなる。
【0019】
請求項6に記載の熱交換器によれば、前記少なくとも二本の帯板は、連結部材により互いに連結されていることを特徴とする。
【0020】
この熱交換器においては、隣り合う帯板と帯板とが連結部材により連結されることとなり、これら帯板のばたつき(あるいは振動)が防止(あるいは低減)されるようになっている。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る熱交換器の第1実施形態を図1に基づいて説明する。なお、上述した従来技術と同一の部材には同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
図1は前述した図12と同様の図であり、受衝板が胴6の(上部)内壁面6aに取り付けられた状態を示す図である。
【0022】
図12に示した受衝板15と図1に示す受衝板151との違いは、図1に示す受衝板151には切欠部20が設けられていることである。
受衝板151は平面視略矩形形状を有するとともに、中央部に屈曲部21を有する平板である。
切欠部20を有しない対向する二辺はそれぞれ、溶接(溶接部を符号Wで示す)により胴6の内壁面6aに取り付けられている。
【0023】
屈曲部21は切欠部20を有しない対向する二辺、すなわち溶接部Wの延在方向と平行に設けられているとともに、胴6の内壁面6aよりも内側(すなわち管群Gの側)に突出するように設けられている。
したがって、加熱流体入口ノズル14(図11参照)から流入してきた加熱流体9(たとえば蒸気)は受衝板151に衝突した後、切欠部20が設けられた二辺の側に受衝板151の表面に沿って導かれ、管群Gの方へ流入していくことになる。
【0024】
さて、切欠部20はそれぞれ、溶接部Wに近い側で大きく切り取られ、屈曲部21に近づくにしたがって切り取られる割合が漸次小さくなっている。
このような切欠部20を設けることによる作用効果を、図2を用いて説明する。図2は加熱流体入口ノズル14から流入してくる加熱流体9(たとえば蒸気)が受衝板に衝突し、受衝板が胴よりも大きく熱膨張しようとする状態を示す図である。
すなわち、たとえばステンレス鋼から作られた受衝板が、たとえば低合金鋼あるいは炭素鋼から作られた胴よりも大きく伸びようとする状態を示す図である。
【0025】
図2において二点鎖線は冷態時、すなわち加熱流体入口ノズル14から加熱流体9(たとえば蒸気)が流入していないときの受衝板を示し、実線は温態時、すなわち加熱流体入口ノズル14から加熱流体9(たとえば蒸気)が流入して、機器が使用温度まで上昇したときの受衝板を示している。
また、中央部に上下に引いた一点鎖線よりも左側は従来の受衝板15を示し、一点鎖線よりも右側は第1実施形態における受衝板151を示している。
【0026】
受衝板と胴6とは溶接により結合されているため、これら受衝板と胴6との取合部における受衝板の伸びは、胴6の伸びに支配されることとなる。すなわち、溶接により受衝板の伸びが拘束されていることになる。
これにより、図中において内向き矢印(一点鎖線の側に向いた矢印)で示すように、受衝板に圧縮応力が作用するようになる。この圧縮応力は図中において破線で示すように伝播する。
このため、図2の左側半分に示すように従来の受衝板15では各部位における圧縮応力がすべて角部(コーナー部)Cに集中して、この部分に亀裂が生じるおそれがあった。
しかしながら、本発明の第1実施形態における受衝板151では、この圧縮応力の伝播が切欠部20により分断(あるいは回避)されている。
すなわち、これら切欠部20により角部C’への応力集中が避けられる(緩和される)ことになり、溶接部Wに亀裂が発生することを防止することができ、これにより受衝板が最終的に飛散することを防止することができる。
【0027】
また、図1に示すように、受衝板151の平面視形状が加熱流体入口ノズル14の内径よりも大きくなるように構成されていればさらに有利である。
これにより、加熱流体入口ノズル14から流入してきた加熱流体9(たとえば蒸気)のすべてが受衝板151に衝突することとなり、伝熱管8のエロージョンを確実に防止することができる。
【0028】
図3を用いて本発明に係る熱交換器の第2実施形態を説明する。なお、上述した従来技術と同一の部材には同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
図3は前述した図1と同様の図であり、受衝板が胴6の内壁面6aに取り付けられた状態を示す図である。
【0029】
図3に示す受衝板152は、図1に示す切欠部20の代わりに段部30が設けられている。
受衝板152は平面視略十字形状を有するとともに、中央部に屈曲部21を有する平板である。
受衝板152の四隅(各角部)には平面視長方形の段部30がそれぞれ設けられており、溶接部Wの長さが図1および図12に示すものよりも短くなっていることが特徴点である。
図3に示す実施形態では、長方形の長辺側が溶接部W側に位置し、長方形の短辺側が溶接部Wを有しない対向する二辺の側に位置するように、四隅を平面視長方形に切り取った段部30としている。
このように段部30を形成させる(四隅を切り取る)ことにより、溶接部Wを短くすることができる。
【0030】
このように、溶接部Wの長さを短くすることにより、溶接部Wの延在方向と略直交する方向の受衝板152の反りを低減させることができ、これにより溶接部Wに亀裂が発生することを防止することができて、受衝板が最終的に飛散することを防止することができる。
また、第1実施形態のところでも説明したように、段部30を設けることにより熱応力が緩和されるので、溶接部Wに亀裂が発生することをより一層防止することができる。
【0031】
溶接部Wの端部に隅肉処理が施されていればさらに有利である。すなわち、溶接部Wに隣接する段部30の短辺に溶接による隅肉が設けられていれば有利である。
このような隅肉により、溶接部Wの端部が補強されることとなり、亀裂の発生をさらに確実に防止することができるようになる。
【0032】
図4および図5を用いて本発明に係る熱交換器の第3実施形態を説明する。なお、上述した従来技術と同一の部材には同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
図4は前述した図11と同様の図である(ただし、図面をわかりやすくするため溶接部Wについては省略している)。また、図5は前述した図3と同様の図であり、図4のV−V矢視断面図である。
【0033】
受衝板153は、基本的に従来の受衝板15と同様の形状を有するものである。しかしながら、従来の受衝板15と第3実施形態における受衝板153との異なる点は、従来受衝板15の対向する二辺が溶接により直接胴6の内壁面6aに取り付けられていたのに対して、本実施形態のものでは、複数本(ここでは6本)のリブ40を介して胴6の内壁面6aに取り付けられている点である。
リブ40はその側面形状が略へ字状(図4参照)を有する板状部材であり、その材料としては胴6と同じ低合金鋼や炭素鋼、あるいは受衝板153と同じステンレス鋼などが使用される。
【0034】
ここで、各リブ40と胴6の内壁面6a、および各リブ40と受衝板153はそれぞれ溶接により結合されている。一方胴6の内壁面6aと受衝板153との間には溶接は一切施されていない。
【0035】
このように、胴6の内壁面6aと受衝板153との間に溶接部Wが形成されることなく受衝板153が胴6の内壁面6aに取り付けられることにより、受衝板153の熱伸びを十分に許容することができ、溶接部Wに亀裂が発生することを防止することができて、これにより受衝板が最終的に飛散することを防止することができる。
すなわち、受衝板153が胴6に対して大きく熱伸びしたとしても、リブ40自体の撓み(あるいは湾曲)により受衝板153の熱伸びを吸収することができるので、溶接部Wに亀裂が発生することを防止することができる。
【0036】
図6および図7を用いて本発明に係る熱交換器の第4実施形態を説明する。なお、上述した従来技術と同一の部材には同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
図6は前述した図4と同様の図である(ただし、図面をわかりやすくするため溶接部Wについては省略している)。また、図7は前述した図5と同様の図であり、図6のVII−VII矢視断面図である。
【0037】
受衝板154は、基本的に従来の受衝板15と同様の形状を有するものである。しかしながら、従来の受衝板15と第4実施形態における受衝板154との異なる点は、従来受衝板15の対向する二辺が溶接により直接胴6の内壁面6aに取り付けられていたのに対して、本実施形態のものでは、複数本(ここでは3本)の帯板50を介して胴6の内壁面6aに取り付けられている点である。
帯板50はその側面形状が略V字状(図6参照)を有する板状部材であり、その材料としては胴6と同じ低合金鋼や炭素鋼、あるいは受衝板153と同じステンレス鋼などが使用される。
【0038】
ここで、各帯板50と胴6の内壁面6a、および各帯板50と受衝板154はそれぞれ溶接により結合されている。一方胴6の内壁面6aと受衝板154との間には溶接は一切施されていない。
【0039】
このように、胴6の内壁面6aと受衝板154との間に溶接部Wが形成されることなく受衝板154が胴6の内壁面6aに取り付けられることにより、受衝板154の熱伸びを十分に許容することができ、溶接部Wに亀裂が発生することを防止することができて、これにより受衝板が最終的に飛散することを防止することができる。
すなわち、受衝板154が胴6に対して大きく熱伸びしたとしても、帯板50自体の撓み(あるいは湾曲)により受衝板154の熱伸びを吸収することができるので、溶接部Wに亀裂が発生することを防止することができる。
【0040】
また、これら帯板50が受衝板154の背面側、すなわち管群G側、言い換えれば受衝板154と管群Gとの間に配置されているので、仮に受衝板154と帯板50とを結合する溶接部Wに亀裂が生じ、その亀裂が大きくなって受衝板154が帯板50に結合されていない状態(受衝板154が帯板50および胴6の内壁面6aに対してフリーな状態)になったとしても、加熱流体入口ノズル14から流入してくる加熱流体9(たとえば蒸気)により受衝板154の背面側が帯板50の表面に押しつけられることとなり、受衝板154が管群Gに向かって飛散していくことを防止することができる。
すなわち、受衝板154が管群Gの側に飛散することを防止することができるので、管群G(すなわち伝熱管8)が損傷を受けることを防止することができる。
【0041】
図8を用いて本発明に係る熱交換器の第5実施形態を説明する。なお、上述した従来技術と同一の部材には同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
図8は前述した図7と同様の図であり、受衝板が胴6の内壁面6aに取り付けられた状態を示す図である。
【0042】
本実施形態のものは、基本的に図1に示した受衝板151と図7に示した帯板50とを組み合わせたものである。
基本的にという意味は、図7において帯板50と受衝板154とは溶接により結合されていたが、図8においては帯板50と受衝板151とは溶接により結合されていないという点で大きく異なるからである。
すなわち、各帯板50と胴6の内壁面6a、および受衝板151と胴6の内壁面6aはそれぞれ溶接により結合されている。一方、帯板50と受衝板151との間には溶接は一切施されていない。
【0043】
このように、図1に示した受衝板151と図7に示した帯板50とを組み合わせることにより、圧縮応力の伝播が切欠部20により分断(あるいは防止)されて、これら切欠部20により角部C’への応力集中が避けられる(緩和される)ことになるので、溶接部Wに亀裂が発生することを防止することができ、これにより受衝板が最終的に飛散することを防止することができる。
また、これら帯板50が受衝板151の背面側、すなわち管群G側、言い換えれば受衝板151と管群Gとの間に配置されているので、仮に受衝板151と胴6の内壁面6aとを結合する溶接部Wに亀裂が生じ、その亀裂が大きくなって受衝板151が胴6の内壁面6aに結合されていない状態(受衝板151が帯板50および胴6の内壁面6aに対してフリーな状態)になったとしても、加熱流体入口ノズル14から流入してくる加熱流体9(たとえば蒸気)により受衝板151の背面側が帯板50の表面に押しつけられることとなり、受衝板151が管群Gに向かって飛散していくことを防止することができる。
すなわち、受衝板151が管群Gの側に飛散することを防止することができるので、管群G(すなわち伝熱管8)が損傷を受けることを防止することができる。
【0044】
また、隣接する帯板50と帯板50との間に連結部材60が設けられていればさらに有利である。これら連結部材60と帯板50とはそれぞれ溶接(溶接部を符号W’で示す)により結合されている。この場合についても、各帯板50と受衝板151との間、および連結部材60と受衝板151との間には、溶接は一切施されていない。
このように隣り合う帯板50と帯板50とを連結部材により連結することによりこれら帯板50のばたつき(あるいは振動)を防止することができるので、各帯板50と胴6の内壁面6aとを結合する溶接部Wが揺動させられることを防止することができて、溶接部Wにおける亀裂の発生を防止することができる。
【0045】
図9を用いて本発明に係る熱交換器の第6実施形態を説明する。なお、上述した従来技術と同一の部材には同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
図9は前述した図8と同様の図であり、受衝板が胴6の内壁面6aに取り付けられた状態を示す図である。
【0046】
本実施形態のものは、基本的に図3に示した受衝板152と図7に示した帯板50とを組み合わせたものである。
基本的にという意味は、図7において帯板50と受衝板154とは溶接により結合されていたが、図9においては帯板50と受衝板152とは溶接により結合されていないという点で大きく異なるからである。
すなわち、各帯板50と胴6の内壁面6a、および受衝板152と胴6の内壁面6aはそれぞれ溶接により結合されている。一方、帯板50と受衝板152との間には溶接は一切施されていない。
【0047】
このように、図3に示した受衝板152と図7に示した帯板50とを組み合わせることにより、溶接部Wの長さを短くすることができ、溶接部Wの延在方向と略直交する方向の受衝板152の反りを低減させることができて、これにより溶接部Wに亀裂が発生することを防止することができ、受衝板が最終的に飛散することを防止することができる。
また、第1実施形態のところでも説明したように、段部30を設けることにより熱応力が緩和されるので、溶接部Wに亀裂が発生することをより一層防止することができる。
さらに、これら帯板50が受衝板152の背面側、すなわち管群G側、言い換えれば受衝板152と管群Gとの間に配置されているので、仮に受衝板152と胴6の内壁面6aとを結合する溶接部Wに亀裂が生じ、その亀裂が大きくなって受衝板152が胴6の内壁面6aに結合されていない状態(受衝板152が帯板50および胴6の内壁面6aに対してフリーな状態)になったとしても、加熱流体入口ノズル14から流入してくる加熱流体9(たとえば蒸気)により受衝板152の背面側が帯板50の表面に押しつけられることとなり、受衝板152が管群Gに向かって飛散していくことを防止することができる。
すなわち、受衝板152が管群Gの側に飛散することを防止することができるので、管群G(すなわち伝熱管8)が損傷を受けることを防止することができる。
【0048】
また、第5実施形態同様、隣接する帯板50と帯板50との間に連結部材60が設けられていればさらに有利である。これら連結部材60と帯板50とはそれぞれ溶接(溶接部を符号W’で示す)により結合されている。この場合についても、各帯板50と受衝板152との間、および連結部材60と受衝板152との間には、溶接は一切施されていない。
このように隣り合う帯板50と帯板50とを連結部材により連結することによりこれら帯板50のばたつき(あるいは振動)を防止することができるので、各帯板50と胴6の内壁面6aとを結合する溶接部Wが揺動させられることを防止することができて、溶接部Wにおける亀裂の発生を防止することができる。
【0049】
なお、上述した実施形態において例示した復水器1は、胴6の上部から加熱流体9が流入するタイプのものであるが、本発明はこれに限定されるものではなく、胴6の側部から加熱流体9が流入するタイプのものにも適応できることはいうまでもない。
【0050】
また、上述した実施形態において受衝板がそれぞれ中央部で山形に屈曲する(たとえば図4参照)ものについて説明してきたが、本発明はこれに限定されるものではなく、たとえば受衝板全体が曲面を有する蒲鉾形のようなものとすることもできる。
【0051】
【発明の効果】
本発明の熱交換器によれば、以下の効果を奏する。
請求項1に記載の熱交換器によれば、受衝板と胴との間の熱伸び差による応力の伝播が、切欠部により分断(あるいは回避)されて、受衝板と胴の内壁面とを結合する溶接端部への応力集中が避けられる(緩和される)ことになるので、溶接部に亀裂が発生することを防止することができ、これにより受衝板が最終的に飛散することを防止することができる。
【0052】
請求項2に記載の熱交換器によれば、受衝板と胴の内壁面とを結合する溶接部の長さが短くなり、溶接部の延在方向と略直交する方向の受衝板の反りが低減されることとなるので、溶接部に亀裂が発生することを防止することができて、受衝板が最終的に飛散することを防止することができる。
また、請求項1に記載の発明による効果と同様、受衝板と胴の内壁面とを結合する溶接端部への応力集中が避けられる(緩和される)ことになるので、溶接部に亀裂が発生することをさらに効果的に防止することができる。
【0053】
請求項3に記載の熱交換器によれば、受衝板がリブを介して胴の内壁面に取り付けられることにより、受衝板の熱伸びがリブ自体の撓み(あるいは湾曲)により吸収されることとなるので、溶接部に亀裂が発生することを防止することができて、これにより受衝板が最終的に飛散することを防止することができる。
【0054】
請求項4に記載の熱交換器によれば、受衝板が帯板を介して胴の内壁面に取り付けられることにより、受衝板の熱伸びが帯板自体の撓み(あるいは湾曲)により吸収されることとなるので、溶接部に亀裂が発生することを防止することができて、これにより受衝板が最終的に飛散することを防止することができる。
【0055】
請求項5に記載の熱交換器によれば、帯板が受衝板の背面側、すなわち管群側に配置されているので、仮に受衝板と帯板とを結合する溶接部に亀裂が生じ、その亀裂が大きくなって受衝板が帯板に結合されていない状態(受衝板が帯板および胴の内壁面に対してフリーな状態)になったとしても、加熱流体入口ノズルから流入してくる加熱流体(たとえば蒸気)により受衝板の背面側が帯板の表面に押しつけられることとなり、受衝板が管群に向かって飛散していくことを防止することができる。
すなわち、受衝板が管群の側に飛散することを防止することができるので、管群(すなわち伝熱管)が損傷を受けることを防止することができる。
【0056】
請求項6に記載の熱交換器によれば、隣り合う帯板と帯板とが連結部材により連結されることとなり、これら帯板のばたつき(あるいは振動)が防止(あるいは低減)されるようになっているので、各帯板と胴の内壁面とを結合する溶接部が揺動させられることを防止することができて、溶接部における亀裂の発生を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による熱交換器の第1実施形態を示す図であって、受衝板が胴の(上部)内壁面に取り付けられた状態を示す要部断面図である。
【図2】従来の受衝板と図1に示す受衝板とが、加熱流体入口ノズルから流入してくる加熱流体(たとえば蒸気)により熱膨張しようとする状態を説明するための図である。
【図3】本発明による熱交換器の第2実施形態を示す図であって、受衝板が胴の(上部)内壁面に取り付けられた状態を示す要部断面図である。
【図4】本発明による熱交換器の第3実施形態を示す図であって、受衝板が胴の(上部)内壁面に取り付けられた状態を示す要部側断面図である。
【図5】図4のV−V矢視断面図である。
【図6】本発明による熱交換器の第4実施形態を示す図であって、受衝板が胴の(上部)内壁面に取り付けられた状態を示す要部側断面図である。
【図7】図6のVII−VII矢視断面図である。
【図8】本発明による熱交換器の第5実施形態を示す図であって、受衝板が胴の(上部)内壁面に取り付けられた状態を示す要部断面図である。
【図9】本発明による熱交換器の第6実施形態を示す図であって、受衝板が胴の(上部)内壁面に取り付けられた状態を示す要部断面図である。
【図10】復水器の一具体例を示す概略縦断面図である。
【図11】図10のXI−XI矢視断面図である。
【図12】図11のXII−XII矢視断面図である。
【符号の説明】
1 復水器(熱交換器)
2 被加熱流体
6 胴(容器)
6a 内壁面
8 伝熱管
9 加熱流体
14 加熱流体入口ノズル(加熱流体入口)
15 受衝板
20 切欠部
40 リブ
50 帯板
60 連結部材
151 受衝板
152 受衝板
153 受衝板
154 受衝板
Claims (6)
- 容器の内部に複数本の伝熱管を有し、これら伝熱管内に被加熱流体を流通させるとともに、前記容器内に加熱流体を流通させて熱交換する熱交換器において、
前記加熱流体が流入してくる前記容器の加熱流体入口に、前記加熱流体が前記伝熱管に直接当たることを防止するとともに平面視略矩形形状を有する受衝板が設けられており、
前記受衝板の対向する二辺が前記容器の内壁面に溶接により取り付けられ、
前記二辺と直交する二辺の、前記二辺に近接する位置にそれぞれ切欠部が設けられていることを特徴とする熱交換器。 - 容器の内部に複数本の伝熱管を有し、これら伝熱管内に被加熱流体を流通させるとともに、前記容器内に加熱流体を流通させて熱交換する熱交換器において、
前記加熱流体が流入してくる前記容器の加熱流体入口に、前記加熱流体が前記伝熱管に直接当たることを防止するとともに平面視略十字形状を有する受衝板が設けられており、
前記受衝板の対向する二辺が前記容器の内壁面に溶接により取り付けられていることを特徴とする熱交換器。 - 容器の内部に複数本の伝熱管を有し、これら伝熱管内に被加熱流体を流通させるとともに、前記容器内に加熱流体を流通させて熱交換する熱交換器において、
前記加熱流体が流入してくる前記容器の加熱流体入口に、前記加熱流体が前記伝熱管に直接当たることを防止する受衝板が設けられており、
前記受衝板はリブを介して前記容器の内壁面に取り付けられていることを特徴とする熱交換器。 - 容器の内部に複数本の伝熱管を有し、これら伝熱管内に被加熱流体を流通させるとともに、前記容器内に加熱流体を流通させて熱交換する熱交換器において、
前記加熱流体が流入してくる前記容器の加熱流体入口に、前記加熱流体が前記伝熱管に直接当たることを防止するとともに平面視矩形形状を有する受衝板が設けられており、
前記受衝板は、平行に配置された少なくとも二本の帯板を介して前記容器の内壁面に取り付けられていることを特徴とする熱交換器。 - 前記少なくとも二本の帯板は、前記受衝板の背面側、すなわち前記伝熱管の側に配置されていることを特徴とする請求項4に記載の熱交換器。
- 前記少なくとも二本の帯板は、連結部材により互いに連結されていることを特徴とする請求項4または5に記載の熱交換器。
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2015068613A (ja) * | 2013-09-30 | 2015-04-13 | 株式会社東芝 | 復水器 |
WO2017145368A1 (ja) * | 2016-02-26 | 2017-08-31 | 三菱重工業株式会社 | 冷却装置、圧縮機システム |
-
2002
- 2002-08-30 JP JP2002255984A patent/JP2004093032A/ja not_active Withdrawn
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US10914319B2 (en) | 2016-02-26 | 2021-02-09 | Mitsubishi Heavy Industries Compressor Corporation | Cooling device and compressor system |
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