JP2004092366A - 吊車ユニット及び吊車ユニットを有する吊式引き戸用スライド装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】吊車ユニットを用いた吊式引き戸用スライド装置を提供する
【解決手段】内容器と2個の外容器とを内容器の両側から合体させ、その内部に長手方向に両端円弧でその間が直線で結ばれたエンドレス溝5によるボール群6の転がり軌道が前列と後列に2条設けられ、このエンドレス溝5のうち下部溝底側からボール群6の底部を露出させて吊車となるように構成され、更に内容器下部が垂下延長されて設けられた連結部8と吊戸上面の吊り具7とが軸10で連結出来るように構成された吊車ユニット2を2個使用し、天井方向取付けでこの吊車ユニット2を両側から抱き込むように断面略C字型に設けられたアウターレール9内に2個の吊車ユニット2で引き戸1が吊り下げられ、引き戸1が開閉されるごとにアウターレール9内を吊車ユニット2が転動するように構成された吊式引き戸用スライド装置
【選択図】 図7
【解決手段】内容器と2個の外容器とを内容器の両側から合体させ、その内部に長手方向に両端円弧でその間が直線で結ばれたエンドレス溝5によるボール群6の転がり軌道が前列と後列に2条設けられ、このエンドレス溝5のうち下部溝底側からボール群6の底部を露出させて吊車となるように構成され、更に内容器下部が垂下延長されて設けられた連結部8と吊戸上面の吊り具7とが軸10で連結出来るように構成された吊車ユニット2を2個使用し、天井方向取付けでこの吊車ユニット2を両側から抱き込むように断面略C字型に設けられたアウターレール9内に2個の吊車ユニット2で引き戸1が吊り下げられ、引き戸1が開閉されるごとにアウターレール9内を吊車ユニット2が転動するように構成された吊式引き戸用スライド装置
【選択図】 図7
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は引き戸を吊り下げて開閉するための吊り車構造とスライド装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
昨今は人に優しいことをテーマにバリアフリー空間が取り沙汰され、引き戸もまた吊戸方式が増加してきており、特に病院などはほとんど吊戸式を採用してきている。普及するに従い次第に大型の扉や重量扉まで吊戸化されてきていて従来からの2個の吊車では吊車自身にドア重量のすべてが掛かり、特に重量ドアになればなる程一点集中による負担が大きくなって吊車もレールも磨耗変形し易くなり、時には磨耗変形によりその部分で停止したり、動かす際に重いといった不都合が生じてきていた。
【0003】
そこで一点集中の負荷を防止するため、アウターレール・インナーレール間で長手方向に沿った両側端部にリテナーで規制されたボール群をインターフェイスとしてインナーレールを移動させるスライドレールが提供されこのスライドレールを用いることにより引き戸重量をボール群で支えて各ボールに引き戸重量を分散させる方法が開示された。このスライドレール方式においてはインターフェイスに摩擦抵抗がなくころがりのみが生じると仮定すると長さLのインナーレールをボール1個の上で端から端まで転がすとインナーレール先端は2L転がる。従って長さLのインナーレールを端から端まで転がるのをすべてボール群で支えようとすればインターフェイスの長さはL+1/2L=3/2Lが必要となる。
【0004】
同様にして幅Wの引き戸を支えるために長さL1(ただしW>L1)のインナーレールを用いるとすれば引き戸を全開閉するためにはアウターレールの最低長さL2はL2=2W、インターフェイスの長さL3はL3=L1+1/2Wが必要となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このスライドレールを用いる場合には上記した長さ管理を実施すれば強度が
許すならどのような幅の引き戸にも対応可能で取付けすることが出来るが、しかしこの方法では多様な各種の幅Wを持つ引き戸に対しインナーレールL1は幅Wを一定のグループ分けにして管理が出来るがインターフェイスすなわちボール群をまとめるリテナーの長さL3はL3=L1+1/2Wでなければならないため多様な各種の幅Wの引き戸により結局1対1対応に管理する必要があり、多様な各種幅の引き戸をグループ分け管理するには不都合であった。また市販されている標準品のスライドレールは一般にたわみに対する強度を持たせるためアウターレールの幅方向が壁に取付けされており、天井方向に取付けして戸を吊り下げると許容荷重が著しく減少するという不都合があった。本発明はかかる不都合を解決することを目的として提供されたもので吊り戸用として水平方向に設置するためのものであり、吊り戸の荷重に対して耐荷重性が強化されたものを提供する。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明はかかる不都合を解決するため一つにはアウターレールを天井方向取付けとしてアウターレール断面やインナーレール部断面が線対称となりインナーレール断面の中央部で引き戸を吊るように構成し、また一つはリテナーを廃してインナーレール内にループ軌道溝を設けてボール群を装着し、すべり案内面を転がり案内面とすることによってインナーレールをユニット化し、そのことによって多様な各種幅の引き戸をグループ分け管理出来るようにして不都合を解決した。
【0007】
すなわち本発明は一つにはレールの長手方向に両端円弧でその間が直線で結ばれたエンドレス溝が内容器の表裏両面とその内容器を更に表と裏から挟み込む外容器の内容器側との両方に設けられるか、あるいは内容器の表裏両面かもしくはその内容器を更に表と裏から挟み込む外容器の内容器側のいずれか一方に設けられ、この内容器と外容器とを合体させることによりエンドレス溝が前後列2条のボールの転がり軌道となるように構成され、この転がり軌道全体にボール群が装着され、このエンドレス溝のうち下部溝のみがボール群の底部を露出させて吊車となるように構成され、更に内容器下部が垂下延長されてその部分と吊戸上面に設けられた吊り具とが連結出来るように連結部が設けられてなることを特徴とする吊車ユニットであり、また一つはこの吊車ユニットの左およびまたは右側に長手方向に向かって回転する回転体が設けられこの回転体上面が内容器上面と同等あるいは上になることを特徴とする吊車ユニットであり、また一つはアウターレールが天井方向取付けで吊車ユニットを両側から抱き込むように断面略C字型に設けられ、このアウターレール内に2ユニットの吊車ユニットが設けられこの吊車ユニットの連結部と引き戸上面に設けられた吊り具とを連結することにより引き戸が吊り下げられてアウターレールに設けられた溝内を吊車ユニットを介した引き戸が開閉されるように構成された吊式引き戸用スライド装置であり、更に一つはアウターレールと吊車ユニット下部の露出されたボール群との間に長手方向に溝を有する帯板ユニットが設けられ、この帯板ユニットが交換可能でしかも耐荷重補強部材となることを特徴とする吊式引き戸用スライド装置である。
【0008】
これらは引き戸の重量は支えられた吊車ユニット内の支えるベアリングの球の個数にそれぞれ分散されるために今まで戸車により支えられてきた集中荷重に比較するとベアリングの球1個あたりの支える重量は相当軽減されるためスライド装置自体が長持ちすることが期待出来る。また、従来の壁取付用標準品であるスライドレールの使用は前述した通り引き戸の幅Wに対応させてインナーレールを設定し、それに合わせてリテナーの長さを設定しなければならないという不便さがあるが本発明品はインナーレール内にループ軌道溝を設けてボール群を軌道内周回させるためリテナーが不要で短いもので済み、更にユニット化されているため、多種の幅Wをもつ引き戸に対して同じ吊車ユニットでもって十分に対応できるし、また扱いやすいといった便利さがある。
【0009】
【発明の実施の形態】
発明の実施形態を図に基づいて詳細に説明すると図1は吊車ユニットを長手方向にボール群の頂部で切断した場合の横断面図であり、図2〜図4はそれぞれ実施例1〜実施例3の吊車ユニットの縦断面図であり、図5は実施例4のスライダーユニットの横断面図であり、図6は実施例4のスライダーユニットを引き戸に取付けした際の引き戸用スライド装置の主要部を示す正面図、図7は実施例5で実施例1のスライダーユニットを引き戸に取付けした際の吊式引き戸用スライド装置の主要部を示す正面図、図8は図7の縦断面図、図9は実施例6で実施例1のスライダーユニットを引き戸に取付け更にアウターレールのスライダーユニット転動部に補強用の帯板ユニットを設けた場合の吊式引き戸用スライド装置の縦断面図である。
【0010】
実施例1は図1、図2に示されるようにレールの長手方向に両端円弧でその間が直線で結ばれたエンドレス溝5が内容器3の表裏両面と、その内容器3を更に表と裏から挟み込む外容器4、4の内容器側とに設けられ、この内容器3と外容器4とを合体させることによりエンドレス溝5が前後列2条のボールの転がり軌道となるように構成され、この転がり軌道全体にボール群6が装着され、この両エンドレス溝5、5のうち下部溝のみが下部ボール群の底部を露出させて吊車となるように構成され更に内容器下部が垂下延長されてその部分と引き戸1の上面に設けられた吊り具7とが連結出来るように連結部8が設けられてなる吊車ユニット2である。
【0011】
実施例2は図1、図3に示されるようにレールの長手方向に両端円弧でその間が直線で結ばれたエンドレス溝5がその内容器3を更に表と裏から挟み込む外容器4、4の内容器側に設けられ、この内容器3と外容器4とを合体させることによりエンドレス溝5が前後列2条のボールの転がり軌道となるように構成され、この転がり軌道全体にボール群6が装着され、この両エンドレス溝5、5のうち下部溝のみが下部ボール群の底部を露出させ、しかもエンドレス溝5のうち下部溝と外容器下部とにはボール落下防止手段の突起部が設けられて下部ボール群を落下させることなく吊車となるように構成され、更に内容器下部が垂下延長されてその部分と引き戸1の上面に設けられた吊り具7とが連結出来るように連結部8が設けられてなる吊車ユニットである。
【0012】
実施例3は図1、図4に示されるようにレールの長手方向に両端円弧でその間が直線で結ばれたエンドレス溝5がその内容器3の表裏両面に設けられ、更に内容器3の表と裏から挟み込む外容器4、4が設けられ、この内容器3と外容器4とを合体させることによりエンドレス溝5が前後列2条のボールの転がり軌道となるように構成され、この転がり軌道全体にボール群6が装着され、この両エンドレス溝5、5のうち下部溝のみが下部ボール群の底部を露出させ、しかもエンドレス溝5のうち下部溝と外容器下部とにはボール落下防止手段の突起部が設けられて下部ボール群を落下させることなく吊車となるように構成され、更に内容器下部が垂下延長されてその部分と引き戸1の上面に設けられた吊り具7とが連結出来るように連結部8が設けられてなる吊車ユニット2である。
【0013】
実施例4は図5に示すように実施例1の吊車ユニット2の片方側に更に傾動防止用の回転ローラー13を設けたものである。この傾動防止用回転ローラー13は1ユニットで引き戸を吊る場合には吊車ユニット2の前後に設ける必要があるが引き戸1を2ユニットでもって吊る場合には図6に示すように各吊車ユニット2、2の戸尻側と戸先側のそれぞれ1ヶ所に設ければよい。
【0014】
実施例5は図7、図8に示すように壁面から設けられたアングル12にアウターレール9が天井方向取付けされている。アウターレール9は実施例1で説明した吊車ユニット2を両側から抱き込むように断面略C字型に形成されており、このアウターレール9内に2個の吊車ユニット2、2が設けられこの吊車ユニット2、2の連結部8、8と引き戸1の上面に設けられた吊り具7、7とを連結することにより引き戸1が吊り下げられてアウターレール9内を吊車ユニット2が転動するように構成された吊式引き戸用スライド装置である。
【0015】
吊式引き戸用スライド装置の実施例5について動作を説明すると、吊車ユニット2の内容器3から垂下延長された連結部8と引き戸1の上面に設けられた吊り具7とを軸10により連結すると引き戸1はアウターレール内の長手方向に設けられた溝内を吊車ユニット2のエンドレス溝5の下部溝から露出したボール群が吊り車の役割を果たして回転しながら更にエンドレス溝5の軌道内をころがりながら引き戸1が開閉されることになる。
【0016】
実施例6は図9に示すようにアウターレール9と吊車ユニット2下部の露出されたボール群6との間に長手方向に溝を有する帯板ユニット11が設けられ、この帯板ユニット11がビス留めされているものである。これはこの帯板ユニット11が交換可能でしかも耐荷重補強部材となることを特徴としているものである。
【0017】
【発明の効果】
本発明の吊車ユニットは引き戸重量が今までの戸車に掛かる集中荷重に比較すると支えるベアリングの球の個数にそれぞれ分散した荷重となるために今まで戸車により支えられてきた集中荷重に比較するとベアリングの球1個あたりの支える重量は相当軽減されるためアウターレール、吊車ユニット共に長持ちすることが期待でき、更に壁取付けの市販標準品のスライドレールと比較しても本発明品の場合は1つの吊車ユニットが車の両輪の役割を果たし、引き戸は2ユニットの吊車ユニットでもって支えられるため4列のベアリング群により支えられるのと同様でありベアリングの球1個あたりで支える重量は更に軽減されるという効果があるし、この吊車ユニットの構造はエンドレス溝の下部溝から露出したボール群が吊り車の役割を果たして回転しながら更にエンドレス溝の軌道内をころがるためボール群もまた長持ちする。またインナーレールがユニット化されているため多種の幅を持つ引き戸に対しても1種類で十分に対応できるという効果があり、アウターレールの長さを設定するだけ管理する上にも十分なメリットがある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明吊車ユニットを長手方向にボール群の頂部で切断した場合
の横断面図
【図2】実施例1の吊車ユニットの縦断面図
【図3】実施例2の吊車ユニットの縦断面図
【図4】実施例3の吊車ユニットの縦断面図
【図5】実施例4の吊車ユニットの横断面図
【図6】実施例4のスライダーユニットを引き戸に取付けした際の引き戸
用スライド装置の主要部を示す正面図
【図7】実施例5で実施例1のスライダーユニットを引き戸に取付けした
際の吊式引き戸用スライド装置の主要部を示す正面図
【図8】図7の側面図
【図9】実施例6で実施例1のスライダーユニットを引き戸に取付け更にアウターレールのスライダーユニット転動部に補強用の帯板を設け
た場合の吊式引き戸用スライド装置の縦断面図
【符号の説明】
1、引き戸
2、吊車ユニット
3、内容器
4、外容器
5、エンドレス溝
6、ボール群
7、吊り具
8、連結部
9、アウターレール
10、軸
11、帯板ユニット
12、アングル
13、回転ローラー
【発明の属する技術分野】
本発明は引き戸を吊り下げて開閉するための吊り車構造とスライド装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
昨今は人に優しいことをテーマにバリアフリー空間が取り沙汰され、引き戸もまた吊戸方式が増加してきており、特に病院などはほとんど吊戸式を採用してきている。普及するに従い次第に大型の扉や重量扉まで吊戸化されてきていて従来からの2個の吊車では吊車自身にドア重量のすべてが掛かり、特に重量ドアになればなる程一点集中による負担が大きくなって吊車もレールも磨耗変形し易くなり、時には磨耗変形によりその部分で停止したり、動かす際に重いといった不都合が生じてきていた。
【0003】
そこで一点集中の負荷を防止するため、アウターレール・インナーレール間で長手方向に沿った両側端部にリテナーで規制されたボール群をインターフェイスとしてインナーレールを移動させるスライドレールが提供されこのスライドレールを用いることにより引き戸重量をボール群で支えて各ボールに引き戸重量を分散させる方法が開示された。このスライドレール方式においてはインターフェイスに摩擦抵抗がなくころがりのみが生じると仮定すると長さLのインナーレールをボール1個の上で端から端まで転がすとインナーレール先端は2L転がる。従って長さLのインナーレールを端から端まで転がるのをすべてボール群で支えようとすればインターフェイスの長さはL+1/2L=3/2Lが必要となる。
【0004】
同様にして幅Wの引き戸を支えるために長さL1(ただしW>L1)のインナーレールを用いるとすれば引き戸を全開閉するためにはアウターレールの最低長さL2はL2=2W、インターフェイスの長さL3はL3=L1+1/2Wが必要となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このスライドレールを用いる場合には上記した長さ管理を実施すれば強度が
許すならどのような幅の引き戸にも対応可能で取付けすることが出来るが、しかしこの方法では多様な各種の幅Wを持つ引き戸に対しインナーレールL1は幅Wを一定のグループ分けにして管理が出来るがインターフェイスすなわちボール群をまとめるリテナーの長さL3はL3=L1+1/2Wでなければならないため多様な各種の幅Wの引き戸により結局1対1対応に管理する必要があり、多様な各種幅の引き戸をグループ分け管理するには不都合であった。また市販されている標準品のスライドレールは一般にたわみに対する強度を持たせるためアウターレールの幅方向が壁に取付けされており、天井方向に取付けして戸を吊り下げると許容荷重が著しく減少するという不都合があった。本発明はかかる不都合を解決することを目的として提供されたもので吊り戸用として水平方向に設置するためのものであり、吊り戸の荷重に対して耐荷重性が強化されたものを提供する。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明はかかる不都合を解決するため一つにはアウターレールを天井方向取付けとしてアウターレール断面やインナーレール部断面が線対称となりインナーレール断面の中央部で引き戸を吊るように構成し、また一つはリテナーを廃してインナーレール内にループ軌道溝を設けてボール群を装着し、すべり案内面を転がり案内面とすることによってインナーレールをユニット化し、そのことによって多様な各種幅の引き戸をグループ分け管理出来るようにして不都合を解決した。
【0007】
すなわち本発明は一つにはレールの長手方向に両端円弧でその間が直線で結ばれたエンドレス溝が内容器の表裏両面とその内容器を更に表と裏から挟み込む外容器の内容器側との両方に設けられるか、あるいは内容器の表裏両面かもしくはその内容器を更に表と裏から挟み込む外容器の内容器側のいずれか一方に設けられ、この内容器と外容器とを合体させることによりエンドレス溝が前後列2条のボールの転がり軌道となるように構成され、この転がり軌道全体にボール群が装着され、このエンドレス溝のうち下部溝のみがボール群の底部を露出させて吊車となるように構成され、更に内容器下部が垂下延長されてその部分と吊戸上面に設けられた吊り具とが連結出来るように連結部が設けられてなることを特徴とする吊車ユニットであり、また一つはこの吊車ユニットの左およびまたは右側に長手方向に向かって回転する回転体が設けられこの回転体上面が内容器上面と同等あるいは上になることを特徴とする吊車ユニットであり、また一つはアウターレールが天井方向取付けで吊車ユニットを両側から抱き込むように断面略C字型に設けられ、このアウターレール内に2ユニットの吊車ユニットが設けられこの吊車ユニットの連結部と引き戸上面に設けられた吊り具とを連結することにより引き戸が吊り下げられてアウターレールに設けられた溝内を吊車ユニットを介した引き戸が開閉されるように構成された吊式引き戸用スライド装置であり、更に一つはアウターレールと吊車ユニット下部の露出されたボール群との間に長手方向に溝を有する帯板ユニットが設けられ、この帯板ユニットが交換可能でしかも耐荷重補強部材となることを特徴とする吊式引き戸用スライド装置である。
【0008】
これらは引き戸の重量は支えられた吊車ユニット内の支えるベアリングの球の個数にそれぞれ分散されるために今まで戸車により支えられてきた集中荷重に比較するとベアリングの球1個あたりの支える重量は相当軽減されるためスライド装置自体が長持ちすることが期待出来る。また、従来の壁取付用標準品であるスライドレールの使用は前述した通り引き戸の幅Wに対応させてインナーレールを設定し、それに合わせてリテナーの長さを設定しなければならないという不便さがあるが本発明品はインナーレール内にループ軌道溝を設けてボール群を軌道内周回させるためリテナーが不要で短いもので済み、更にユニット化されているため、多種の幅Wをもつ引き戸に対して同じ吊車ユニットでもって十分に対応できるし、また扱いやすいといった便利さがある。
【0009】
【発明の実施の形態】
発明の実施形態を図に基づいて詳細に説明すると図1は吊車ユニットを長手方向にボール群の頂部で切断した場合の横断面図であり、図2〜図4はそれぞれ実施例1〜実施例3の吊車ユニットの縦断面図であり、図5は実施例4のスライダーユニットの横断面図であり、図6は実施例4のスライダーユニットを引き戸に取付けした際の引き戸用スライド装置の主要部を示す正面図、図7は実施例5で実施例1のスライダーユニットを引き戸に取付けした際の吊式引き戸用スライド装置の主要部を示す正面図、図8は図7の縦断面図、図9は実施例6で実施例1のスライダーユニットを引き戸に取付け更にアウターレールのスライダーユニット転動部に補強用の帯板ユニットを設けた場合の吊式引き戸用スライド装置の縦断面図である。
【0010】
実施例1は図1、図2に示されるようにレールの長手方向に両端円弧でその間が直線で結ばれたエンドレス溝5が内容器3の表裏両面と、その内容器3を更に表と裏から挟み込む外容器4、4の内容器側とに設けられ、この内容器3と外容器4とを合体させることによりエンドレス溝5が前後列2条のボールの転がり軌道となるように構成され、この転がり軌道全体にボール群6が装着され、この両エンドレス溝5、5のうち下部溝のみが下部ボール群の底部を露出させて吊車となるように構成され更に内容器下部が垂下延長されてその部分と引き戸1の上面に設けられた吊り具7とが連結出来るように連結部8が設けられてなる吊車ユニット2である。
【0011】
実施例2は図1、図3に示されるようにレールの長手方向に両端円弧でその間が直線で結ばれたエンドレス溝5がその内容器3を更に表と裏から挟み込む外容器4、4の内容器側に設けられ、この内容器3と外容器4とを合体させることによりエンドレス溝5が前後列2条のボールの転がり軌道となるように構成され、この転がり軌道全体にボール群6が装着され、この両エンドレス溝5、5のうち下部溝のみが下部ボール群の底部を露出させ、しかもエンドレス溝5のうち下部溝と外容器下部とにはボール落下防止手段の突起部が設けられて下部ボール群を落下させることなく吊車となるように構成され、更に内容器下部が垂下延長されてその部分と引き戸1の上面に設けられた吊り具7とが連結出来るように連結部8が設けられてなる吊車ユニットである。
【0012】
実施例3は図1、図4に示されるようにレールの長手方向に両端円弧でその間が直線で結ばれたエンドレス溝5がその内容器3の表裏両面に設けられ、更に内容器3の表と裏から挟み込む外容器4、4が設けられ、この内容器3と外容器4とを合体させることによりエンドレス溝5が前後列2条のボールの転がり軌道となるように構成され、この転がり軌道全体にボール群6が装着され、この両エンドレス溝5、5のうち下部溝のみが下部ボール群の底部を露出させ、しかもエンドレス溝5のうち下部溝と外容器下部とにはボール落下防止手段の突起部が設けられて下部ボール群を落下させることなく吊車となるように構成され、更に内容器下部が垂下延長されてその部分と引き戸1の上面に設けられた吊り具7とが連結出来るように連結部8が設けられてなる吊車ユニット2である。
【0013】
実施例4は図5に示すように実施例1の吊車ユニット2の片方側に更に傾動防止用の回転ローラー13を設けたものである。この傾動防止用回転ローラー13は1ユニットで引き戸を吊る場合には吊車ユニット2の前後に設ける必要があるが引き戸1を2ユニットでもって吊る場合には図6に示すように各吊車ユニット2、2の戸尻側と戸先側のそれぞれ1ヶ所に設ければよい。
【0014】
実施例5は図7、図8に示すように壁面から設けられたアングル12にアウターレール9が天井方向取付けされている。アウターレール9は実施例1で説明した吊車ユニット2を両側から抱き込むように断面略C字型に形成されており、このアウターレール9内に2個の吊車ユニット2、2が設けられこの吊車ユニット2、2の連結部8、8と引き戸1の上面に設けられた吊り具7、7とを連結することにより引き戸1が吊り下げられてアウターレール9内を吊車ユニット2が転動するように構成された吊式引き戸用スライド装置である。
【0015】
吊式引き戸用スライド装置の実施例5について動作を説明すると、吊車ユニット2の内容器3から垂下延長された連結部8と引き戸1の上面に設けられた吊り具7とを軸10により連結すると引き戸1はアウターレール内の長手方向に設けられた溝内を吊車ユニット2のエンドレス溝5の下部溝から露出したボール群が吊り車の役割を果たして回転しながら更にエンドレス溝5の軌道内をころがりながら引き戸1が開閉されることになる。
【0016】
実施例6は図9に示すようにアウターレール9と吊車ユニット2下部の露出されたボール群6との間に長手方向に溝を有する帯板ユニット11が設けられ、この帯板ユニット11がビス留めされているものである。これはこの帯板ユニット11が交換可能でしかも耐荷重補強部材となることを特徴としているものである。
【0017】
【発明の効果】
本発明の吊車ユニットは引き戸重量が今までの戸車に掛かる集中荷重に比較すると支えるベアリングの球の個数にそれぞれ分散した荷重となるために今まで戸車により支えられてきた集中荷重に比較するとベアリングの球1個あたりの支える重量は相当軽減されるためアウターレール、吊車ユニット共に長持ちすることが期待でき、更に壁取付けの市販標準品のスライドレールと比較しても本発明品の場合は1つの吊車ユニットが車の両輪の役割を果たし、引き戸は2ユニットの吊車ユニットでもって支えられるため4列のベアリング群により支えられるのと同様でありベアリングの球1個あたりで支える重量は更に軽減されるという効果があるし、この吊車ユニットの構造はエンドレス溝の下部溝から露出したボール群が吊り車の役割を果たして回転しながら更にエンドレス溝の軌道内をころがるためボール群もまた長持ちする。またインナーレールがユニット化されているため多種の幅を持つ引き戸に対しても1種類で十分に対応できるという効果があり、アウターレールの長さを設定するだけ管理する上にも十分なメリットがある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明吊車ユニットを長手方向にボール群の頂部で切断した場合
の横断面図
【図2】実施例1の吊車ユニットの縦断面図
【図3】実施例2の吊車ユニットの縦断面図
【図4】実施例3の吊車ユニットの縦断面図
【図5】実施例4の吊車ユニットの横断面図
【図6】実施例4のスライダーユニットを引き戸に取付けした際の引き戸
用スライド装置の主要部を示す正面図
【図7】実施例5で実施例1のスライダーユニットを引き戸に取付けした
際の吊式引き戸用スライド装置の主要部を示す正面図
【図8】図7の側面図
【図9】実施例6で実施例1のスライダーユニットを引き戸に取付け更にアウターレールのスライダーユニット転動部に補強用の帯板を設け
た場合の吊式引き戸用スライド装置の縦断面図
【符号の説明】
1、引き戸
2、吊車ユニット
3、内容器
4、外容器
5、エンドレス溝
6、ボール群
7、吊り具
8、連結部
9、アウターレール
10、軸
11、帯板ユニット
12、アングル
13、回転ローラー
Claims (5)
- レールの長手方向に両端円弧でその間が直線で結ばれたエンドレス溝が内容器の表裏両面とその内容器を更に表と裏から挟み込む外容器の内容器側とに設けられこの内容器と外容器とを合体させることによりエンドレス溝が前後列2条のボールの転がり軌道となるように構成され、この転がり軌道全体にボール群が装着され、このエンドレス溝のうち下部溝のみがボール群の底部を露出させて吊車となるように構成され、更に内容器下部が垂下延長されてその部分と吊戸上面に設けられた吊り具とが連結出来るように連結部が設けられてなることを特徴とする吊車ユニット
- レールの長手方向に両端円弧でその間が直線で結ばれたエンドレス溝が内容器の表裏両面あるいは該内容器を更に表と裏から挟み込む外容器の内容器面側のいずれか一方に設けられ、この内容器と外容器とを合体させることによりエンドレス溝が前後列2条のボールの転がり軌道を形成するように構成されこの転がり軌道内全体にボール群が装着され、このエンドレス溝のうち下部溝のみがボール群の底部を露出させしかもボール落下防止手段が設けられてボール群を落下させることなく吊車となるように構成され、更に内容器下部が垂下延長されてその部分と吊戸上面に設けられた吊り具とが連結出来るように連結部が設けられてなることを特徴とする吊車ユニット
- 容器の左およびまたは右側に長手方向に向かって回転する回転体が設けられこの回転体上面が内容器上面と同等あるいは上になることを特徴とする請求項1または請求項2記載の吊車ユニット
- アウターレールが天井方向取付けで吊車ユニットを両側から抱き込むように断面略C字型に設けられ、このアウターレール内に2ユニットの吊車ユニットが設けられ該ユニットの連結部と引き戸上面に設けられた吊り具とを連結することにより引き戸が吊り下げられてアウターレール内を吊車ユニットが転動するようにスライド装置が構成され、上記吊車ユニットが請求項1または請求項2または請求項3記載のものであることを特徴とする吊車ユニットを有する吊式引き戸用スライド装置
- アウターレールと吊車ユニット下部の露出されたボール群との間に長手方向に溝を有する帯板ユニットが設けられ、該帯板ユニットが交換可能でしかも耐荷重補強部材となることを特徴とする請求項4記載の吊車ユニットを有する吊式引き戸用スライド装置
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002298055A JP2004092366A (ja) | 2002-09-03 | 2002-09-03 | 吊車ユニット及び吊車ユニットを有する吊式引き戸用スライド装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002298055A JP2004092366A (ja) | 2002-09-03 | 2002-09-03 | 吊車ユニット及び吊車ユニットを有する吊式引き戸用スライド装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004092366A true JP2004092366A (ja) | 2004-03-25 |
Family
ID=32064202
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002298055A Pending JP2004092366A (ja) | 2002-09-03 | 2002-09-03 | 吊車ユニット及び吊車ユニットを有する吊式引き戸用スライド装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004092366A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011169084A (ja) * | 2010-02-22 | 2011-09-01 | Ryobi Ltd | 引戸の吊り下げ装置 |
CN110271946A (zh) * | 2019-06-24 | 2019-09-24 | 中船澄西船舶修造有限公司 | 一种80吨模块单元吊排 |
-
2002
- 2002-09-03 JP JP2002298055A patent/JP2004092366A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011169084A (ja) * | 2010-02-22 | 2011-09-01 | Ryobi Ltd | 引戸の吊り下げ装置 |
CN110271946A (zh) * | 2019-06-24 | 2019-09-24 | 中船澄西船舶修造有限公司 | 一种80吨模块单元吊排 |
CN110271946B (zh) * | 2019-06-24 | 2024-03-19 | 中船澄西船舶修造有限公司 | 一种80吨模块单元吊排 |
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