JP2004090939A - 包装装置 - Google Patents
包装装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004090939A JP2004090939A JP2002250675A JP2002250675A JP2004090939A JP 2004090939 A JP2004090939 A JP 2004090939A JP 2002250675 A JP2002250675 A JP 2002250675A JP 2002250675 A JP2002250675 A JP 2002250675A JP 2004090939 A JP2004090939 A JP 2004090939A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- pressing
- packaging
- packaging material
- packaged
- seal head
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Containers And Plastic Fillers For Packaging (AREA)
- Auxiliary Devices For And Details Of Packaging Control (AREA)
- Package Closures (AREA)
Abstract
【課題】包装品の形状不良や溶着切断端部の破損を抑制し、かつ、小形・軽量の包装品であっても良好に製造をおこなうことのできる包装装置を提供する。
【解決手段】包装装置のシールヘッドの包装材の搬送される上流側および下流側の少なくとも一方の側に、包装品を下方に付勢する押圧手段と、この押圧手段をシールヘッドに対して包装材の搬送方向と平行な方向に移動自在に支持する支持手段とを配置する。押圧手段が支持手段によって搬送方向と平行な方向に移動自由に支持されることで、押圧手段は搬送方向に移動しつつ包装品を押圧することとなり、搬送を制止することなく押圧をおこなうことが可能となる。
【選択図】図4
【解決手段】包装装置のシールヘッドの包装材の搬送される上流側および下流側の少なくとも一方の側に、包装品を下方に付勢する押圧手段と、この押圧手段をシールヘッドに対して包装材の搬送方向と平行な方向に移動自在に支持する支持手段とを配置する。押圧手段が支持手段によって搬送方向と平行な方向に移動自由に支持されることで、押圧手段は搬送方向に移動しつつ包装品を押圧することとなり、搬送を制止することなく押圧をおこなうことが可能となる。
【選択図】図4
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被包装物を適宜の間隔で内部に収納した断面筒状の包装材を所定間隔で溶着し切断して個々の包装品を製造する包装装置に関し、詳しくは得られた包装品を確実に溶着されたものとし、かつ溶着切断端部の外観を良好に保つ包装装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、断面筒状の包装材中に被包装物を収納し、この包装材を所定間隔で溶着し切断して個々の包装品を製造する所謂ピロー包装装置としては種々のものが知られている。
【0003】
このような包装装置は、通常、ベルトコンベアやローラコンベア等の搬送装置上にフィルム状あるいは箔状の包装材を連続して供給し、この包装材上に被包装物を所定間隔で載置し、包装材を短尺方向に巻き込んでシールすることで包装材を断面筒状とするとともにこの断面筒状の包装材中に被包装物を収納し、隣接する被包装物同士の間隙をシールヘッドにより溶着・切断することで個々の包装品を製造するものである。
【0004】
ここで、一般に包装材は薄肉のものであり、被包装物は不定形のものが多い。したがって、このような包装装置を用いて包装品を製造する場合、被包装物の包装工程やその後の搬送過程で、包装材に皺等が発生し包装品に形状不良が発生する場合があった。
【0005】
また、シールヘッドによる溶着・切断をおこなう際に、シールヘッドの押圧により被包装物が移動することで被包装物の包装材に対する配置位置が変動して、良好な溶着・切断がおこなわれない場合があった。
【0006】
そして、溶着をおこなう際に溶着切断端部がシールヘッドに付着する場合があり、この場合、包装品がシールヘッドに持ち上げられて、溶着切断端部に破損が生じる場合があった。
【0007】
さらに、包装品は搬送装置との摩擦係合によって搬送されるが、シールヘッドによる溶着・切断がおこなわれる際に、シールヘッドにより包装品が一旦固定されることとなり、この際一時的に搬送装置と包装品との摩擦係合が解除された状態となる。このため、溶着・切断後にシールヘッドによる固定が解除されても、包装品が搬送装置に良好に接触しない場合があり、包装品が搬送されずにシールヘッドの下流側に停滞する場合がある。このような停滞した包装品は、搬送方向の上流側の包装材が下流側へ搬送される際に、この包装材によって押圧されて搬送装置と接触し、再度搬送されることとなる。しかし、包装品の形状によっては、例えば包装品が小形・軽量である場合には、包装材が包装品の重量に耐えず、良好な押圧がなされない場合がある。押圧がなされない場合、包装品がシールヘッド付近に停滞する。この停滞が進行すると、シールヘッドによる溶着・切断が停滞した包装品によって干渉されることとなり、良好な溶着・切断がなされない場合がある。
【0008】
これを解消するために、従来、回転ブラシやプレスベルトによって包装品を搬送装置方向に押圧し、この押圧により包装品と搬送装置との摩擦係合を補助することがなされている。しかし、回転ブラシを用いる場合は押圧力が充分ではない問題があった。また、プレスベルトでは押圧力が強すぎて包装品を痛める場合があり、さらに包装品の形状によりベルトの調整をおこなう必要があるため好適に使用されるものではなかった。
【0009】
その他、特開2002−128006号公報には、スポンジ等の軟質の保持部材によって包装品の姿勢を保持することが記載されているが、このような保持部材によると、保持部材が包装品を押圧すると保持部材と包装品との間に摩擦係合が生じ、押圧力を大きくすると保持部材が包装品を固定することになり、包装品の搬送を一旦制止することとなる。この場合、上述と同様に包装品の搬送の停滞が生じる場合があった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記事情を考慮してなされたもので、包装品の形状不良や溶着切断端部の破損を抑制し、かつ、小形・軽量の包装品であっても良好に製造をおこなうことのできる包装装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決する本発明の包装装置は、被包装物を適宜の間隔で内部に収納した断面筒状の包装材を連続して供給する搬送装置と連動するとともに間欠的に上下動し、下動時に該包装材を横断する方向に押し付け、溶着しかつ切断するシールヘッドを持つ包装装置であって、該シールヘッドは該包装材の搬送される上流側および下流側の少なくとも一方の側に該包装材に収納された該被包装物を下方に付勢する押圧手段と該押圧手段を該シールヘッドに対して該包装材の搬送方向と平行な方向に移動自在に支持する支持手段とを有することを特徴とする。
【0012】
本発明の包装装置において、押圧手段が支持手段によって搬送方向と平行な方向に移動自由に支持されることで、押圧手段は搬送方向に移動しつつ包装品を押圧することとなり、搬送を制止することなく押圧をおこなうことが可能となる。
【0013】
上記押圧手段は上記被包装材の上方および溶着された上流側の端面を抑える押圧面を持つ構成とすることができる。
【0014】
上記押圧手段は上記包装材の溶着切断端部を冷却する冷却手段を持つ構成とすることができ、上記冷却手段はエアノズルであることが好ましい。
【0015】
そして、上記支持手段は上記押圧手段が上記包装物を押圧していないときに上記押圧手段を所定位置に戻す戻し手段を持つ構成とすることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明にかかる包装装置は、被包装物を適宜の間隔で内部に収納した断面筒状の包装材を連続して供給する搬送装置と連動し間欠的に上下動し、下動時に該包装材を横断する方向に押し付け溶着しかつ切断するシールヘッドを持つ包装装置である。また、本発明の包装装置は上述したようにピロー包装をおこなう包装装置であって、搬送装置の搬送方向にあわせて包装材を長尺方向に連続して載置し、この包装材上に被包装物を載置し、包装材を短尺方向に巻き込んでセンターシールすることで包装材を断面筒状とするとともにこの断面筒状の包装材中に被包装物を収納し、さらに隣接する被包装物同士の間隙を短尺方向にシールヘッドにより溶着・切断することで個々の包装品を製造する、所謂横ピロー包装をおこなう包装装置である。
【0017】
ここで、本明細書において包装材とは樹脂あるいは金属箔等の既知の材料よりなるシート状材料を指し、被包装物とは包装材に包装されるべき食品,雑貨等種々の物品を指す。以下、本明細書において、包装品とは溶着・切断が為されているか否かを問わず包装材に被包装物が収納された状態の包装材および被包装物を指すものとする。
【0018】
本発明の包装装置を、例えば図4や図5に示される後述する実施例の包装装置を例に挙げて説明する。本発明の包装装置は、図4に示されるように、包装材4や被包装物7を搬送する搬送装置と、包装材4を溶着・切断して包装材4に被包装物7を収納した包装品36を形成するシールヘッド9と、このシールヘッド9に設けられた支持手段25と、この支持手段25に支持される押圧部27とを有する。これら各部材は、図示しないフレームによって直接的にまたは間接的に保持されるものであり、フレームとしては通常の包装装置に用いられるものが使用される。
【0019】
先ず、搬送装置であるベルトコンベア3上で、図示しない巻き込みガイド部やセンターシール手段によって包装材4が被包装物7を収納しかつ断面筒状に溶着されて包装品36が形成される。この包装品36は、ベルトコンベア3の搬送方向(図中A)に搬送される。この搬送方向の下流側にはベルトコンベア3と連動して上下動するシールヘッド9配置されている。ベルトコンベア3によって搬送され、シールヘッド9の下方に配置された包装品36は、このシールヘッド9によって包装材4部分が溶着・切断されて溶着切断端部37が形成され、個々の包装品36となる。
【0020】
シールヘッド9には支持手段25が固定され、この支持手段25には押圧手段27が移動自在に支持されている。このシールヘッド9による溶着・切断の際に、支持手段25に支持される押圧手段27によって包装品36は下方に付勢される。この付勢によって、包装品36はベルトコンベア3方向に押圧され、この押圧により包装品36とベルトコンベア3との摩擦係合が補助される。
【0021】
本発明の包装装置において、搬送装置としてはベルトコンベアやロールコンベア等の通常のものを用いることができる。
【0022】
また本発明の包装装置は、シート状の包装材に被包装物が配置された状態で包装材を短尺方向に巻き込むための巻き込み誘導手段と巻き込まれた包装材をシールして断面筒状の形状に成形するためのセンターシール手段を有するものであるが、この巻き込み誘導手段およびセンターシール手段は通常のピロー包装装置に用いられるものから適宜選択して使用することができる。
【0023】
さらに、本発明の包装装置はさらに気体注入手段を有する構成とすることもでき、この場合は、被包装物を収納した断面筒状の包装材中に気体注入手段によって気体を注入し、気体とともに被包装物が包装された包装物を製造することが可能となる。ここで用いられる気体注入手段は、通常のものから適宜選択して用いることができる。たとえば、被包装物が酸化劣化しにくいものであれば注入する気体として空気を選択することができ、この空気を既知のコンプレッサー等によって圧縮し、包装品のうち包装材と被包装物との間隙に注入することもできる。また、被包装物が食品等の酸化劣化しやすいものである場合、気体として窒素ガス等を選択し、ガスボンベに連結されたノズルより包装品のうち包装材と被包装物との空隙に注入することもできる。
【0024】
シールヘッドは、搬送装置と連動し間欠的に上下動するものである。シールヘッドの上下動は、シリンダとピストン軸等の既知の機構でおこなうことができ、例えば圧力流体シリンダとそのシリンダ内を往復作動するピストン軸とを用いておこなうことができる。この上下動のタイミングは所望の包装品の大きさと搬送装置の搬送速度とによって決定され、例えば搬送装置の搬送速度が速い場合や包装品の大きさが小さい場合にはシールヘッドの上下動の間隔は短く設定される。
【0025】
シールヘッドは、包装品の上方に配置される上側シール手段と、包装材の下方に配置される下側シール手段とを有する。シールヘッドの下動時に上側シール手段が包装材を横断する方向、すなわち、包装材の短尺方向に包装材を押し付ける。このとき断面筒状の包装材は、包装材下方の上側シール手段と対向する位置に配置されている下側シールヘッドにも押し付けられることとなり、上下より加熱され、あるいは上下何れか一方より加熱されて、略平坦形状に熱溶着されることとなる。
【0026】
そして同時に、シール手段と隣接して配置されるカッター手段によって、包装材の溶着された部分である溶着部が切断されることにより、連続する2個の包装品の隣接する2個の溶着切断端部、すなわち、搬送方向の下流側に位置する包装品の上流側の溶着切断端部と、搬送方向の上流側に位置する包装品の下流側の溶着切断端部とが形成される。
【0027】
このようなシール手段およびカッター手段としては既知のものが用いられるが、一度の溶着および切断で二つの溶着切断端部を形成するためには、二つのシール手段の間にカッター手段が配置される構造であることが好ましい。また、別の形態としては、同一の軸を中心とした円上に配置され、この軸を中心として搬送方向に回動する複数の小シール手段よりなる回動シール群を包装材の上下の対向する位置に配置する、所謂ボックスモーション式のシール手段を用いることもできる。このシール手段によると、回動シール群の回動速度を搬送手段の速度と略一致させて各々の小シール手段による連続した溶着をおこなうことで、包装材の溶着・切断を搬送とともにおこなうことができ、包装材および包装品の搬送装置との摩擦係合を溶着・切断中にも継続することができるため、包装品の搬送の停滞を軽減することができる。
【0028】
本発明の包装装置において、シールヘッドは押圧手段と支持手段とを有する。押圧手段は、包装材に収納された被包装物を、下方に付勢し押圧するものである。この押圧手段は支持手段によって、シールヘッドに対して包装材の搬送方向と平行な方向に移動自在に支持される。
【0029】
支持手段は、シールヘッドに対して包装材の搬送方向と平行な方向に延びた支持軸と、この支持軸上をスライド移動する移動支持部とよりなる。支持軸は、一端が包装装置の所定の位置に固定され、他端が搬送方向と平行な方向に延びるように配置される。移動支持部は、この支持軸にスライド可能に支持され、かつ、後述する押圧手段をスライド可能に支持するものである。
【0030】
押圧手段は、略平板状に形成され、包装品に当接する押圧部と、押圧部より上方に延びる押圧腕部とよりなる。この押圧腕部が上述した移動支持部にスライド可能に支持されることで、押圧手段は押圧腕部が移動支持部に支持される方向で、押圧腕部の長さだけスライド移動することになる。押圧手段の所定位置には、押圧部を下方に付勢するための付勢手段が設けられる。付勢手段としては、例えばバネ等の機械的手段で付勢するものを用いることもできるし、あるいは単に分銅等の重りを押圧手段の所定位置に載置することで、重りの重量分の付勢を行うものとすることもできる。この付勢手段により、押圧手段はシールヘッドの上下動に支配されず下方に付勢されることとなる。
【0031】
押圧手段は、包装品の上方に配置される。押圧手段が付勢手段により下方に付勢されると、押圧腕部は移動支持部内をスライドし、押圧腕部の下端に配置される押圧部は下方に移動する。この押圧部の下方への移動によって、押圧手段の下方に配置される包装品は下方に付勢される。
【0032】
ここで、押圧手段の付勢方向、すなわち押圧部の移動方向は、垂直下方のみならず斜め下方等に設定することもできる。この場合押圧腕部の移動支持部に支持される方向によって付勢方向を所望の方向に設定することができる。また、押圧部の包装品への当接角度は、押圧部に対する押圧腕部の突出角度によって種々に設定することが可能である。押圧手段の付勢方向や、押圧部の包装品への当接角度を適宜設定することによって、種々の形状の被包装物や種々の形状の包装品に対応することが可能となる。
【0033】
また押圧手段は、支持手段によって包装材の搬送方向と平行な方向に移動自在に支持される。押圧手段が上述した付勢手段によって包装品を下方に付勢する場合、押圧部と包装品との間に摩擦係合が生じる。したがって、押圧部材は包装品を付勢するとともに、この摩擦係合によって包装材の搬送方向に付勢されることとなる。したがって、本発明の包装装置によると、押圧手段が包装材の搬送方向と平行な方向に移動することから、包装品の搬送は干渉されることがなく、包装品の停滞を抑制することが可能となる。
【0034】
本発明の包装装置において、このような押圧手段と支持手段とは、包装材の搬送される上流側および下流側の少なくとも一方の側に設けられるものであり、例えば下流側のみあるいは上流側のみに設けることもできるし、また、上流側と下流側との両方に設けることもできる。
【0035】
下流側に設ける場合には、押圧手段の付勢によって、シールヘッドの上動の際も包装品がシールヘッドに付着して上方に吊下されることが防止され、包装品の溶着切断端部、特に上流側の溶着切断端部が破損することが防止される。また、付勢によって包装品と搬送装置との摩擦係合が溶着・切断の後にも良好におこなわれ、シールヘッドの下流側に包装品が停滞することが防止されて、良好な形状の包装品を得ることが可能となる。
【0036】
上流側に設ける場合には、上述と同様に包装品がシールヘッドに付着することが防止され、溶着切断部、特に下流側の溶着切断部の破損等が抑制される。さらに、包装材および被包装物は押圧手段によって溶着前に整えられるため、包装材の皺等が矯正されて、製造された包装品の外観はより良好なものとなる。
【0037】
本発明の包装装置において、押圧手段は前記被包装物の上方および溶着された下流側の端面を押さえる押圧面を持つ構成とすることができる。
【0038】
上述したように、押圧手段は包装材および被包装材を上方より付勢するものであり、このうち押圧部が包装品の上方に当接するものである。したがって、少なくとも押圧部の包装品の上方と当接する面は押圧面となるが、この構成によると押圧部は、さらに、包装材の溶着された下流側の端面を押さえる押圧面を有することとなる。ここで、溶着された下流側の端面とは、片側あるいは両側の端部が溶着された状態の包装材のうち下流側に位置する端面を指し、下流側の溶着切断端部および/または単に包装材の下流端面を指すものである。
【0039】
包装材の溶着された下流側の端面をさらに押さえることで、包装品の搬送装置上の位置を所望の一定位置に修正することができ、溶着後の包装品を包装後の工程、例えば印字工程や箱詰め工程等へ良好に送ることができる。また、このような押圧面を持つ押圧手段はシールヘッドの上流側,下流側の何れか片方にのみ設けることもできるし、あるいは両方に設けることもできる。
【0040】
本発明の包装装置において、押圧手段は包装材の溶着切断端部を冷却する冷却手段を持つ構成とすることができる。シールヘッドにより溶着・切断された溶着切断端部は熱溶融された状態となっているため、溶融樹脂等が他の包装品等に付着する場合があり、溶着切断端部の形状や包装品の外観に不良が生じる場合があった。冷却手段により冷却することによって、溶着部の冷却・固化に要する時間を短くすることが可能となり、溶着切断部の形状をより良好に保つことができる。また、このような冷却手段としてはエアノズルを用いることが好ましい。通常、冷却手段としてはファンが用いられているが、エアノズルより送られる冷却風で冷却することで、冷却・固化に要する時間はより短くなる。
【0041】
本発明において、支持手段は押圧手段が包装物を押圧していないときに押圧手段を所定位置に戻す戻し手段を持つ構成とすることができる。
【0042】
戻し手段を設けることで、搬送装置により搬送方向の下流側に移動した押圧手段を搬送方向の上流側の所定位置や、付勢手段により下方に移動した押圧手段を付勢方向の上方側に自動的に戻すことができ、製造工程をより減少させることができる。
【0043】
この戻し手段による戻し動作は、シールヘッドによる溶着・切断のタイミングと同期させることが望ましい。すなわち、個々の包装品を溶着する毎に押圧手段を所定位置に戻すことで、個々の包装品に対し同位置で付勢を行うことが可能となり、包装品の製造をより良好におこなうことが可能となる。
【0044】
また、このような戻し手段としては既知の種々のものを用いることができ、例えば、エアシリンダ,油圧シリンダ,ステップモータ等の既知の機構のものとすることができる。また、このような戻し手段の制御は既知の制御機構でおこなうことができ、例えば、カム機構で制御することもできる。
【0045】
なお本発明の包装装置において、上記の種々の構成はいかなる組み合わせで用いることも可能である。
【0046】
【実施例】
以下、本発明の実施例を添付図面を基にして説明する。
【0047】
(実施例1)本実施例1の包装装置は、横ピロー包装装置であり、シールヘッドの下流側に押圧手段と支持手段とが設けられたものである。以下に包装装置の構成と動作とに分けて本実施例1の包装装置を説明する。本実施例1の包装装置の概略側面図を図1に示す。また、押圧手段と支持手段とを表す上面図を図2に示し、押圧手段および支持手段を表す斜視図を図3に示す。また、本実施例1の包装装置の包装工程における動作を説明する動作説明図を図4および図5に示す。
【0048】
(包装装置の構成)
本実施例1の包装装置1の構成を以下に説明する。
【0049】
本実施例1の包装装置1は、搬送装置としてベルトコンベア3を用いるものである。ベルトコンベア3の上方の所定位置には、ロール状に準備された包装材4を回転可能に枢支するホルダ部5と、ホルダ部5に枢支された包装材4の一端をベルトコンベア3方向に誘導する複数の誘導部6が配置されている。誘導部6の下方には、誘導部6により誘導されてベルトコンベア3状に載置され、かつ被包装物7が載置された包装材4の短尺方向の二端側を巻き込んで、略筒状に誘導する巻き込みガイド部8が設けられている。また、巻き込みガイド部8の搬送方向(図中矢印A)の下流側には、図示しないセンターシール手段が配置されている。
【0050】
センターシール手段の搬送方向Aの下流側にはシールヘッド9が配置されている。このシールヘッド9は、搬送装置2の上方に配置される上側シール手段10と、搬送装置2の下方に配置される下側シール手段11とを有し、上側シール手段10と下側シール手段11とは搬送装置2をはさんで対向する位置に配置されている。上側シール手段10は搬送装置2の上側に配置される上側シリンダ部12内を上下に摺動する上側ピストン部13に連結されている。また、下側シール手段11は、搬送装置2の下方に配置される図示しない下側シリンダ部を上下に摺動する図示しない下側ピストン部に連結されている。この上側シール手段10と下側シール手段11とは、上側ピストン部13および下側ピストン部の摺動によって互いに接離可能となっている。
【0051】
上側シール手段10は搬送方向Aの上流側および下流側の所定の2箇所に各々1つずつのシール手段14が配置され、この2個のシール手段14の間隙にカッター手段15が配置された構成となっている。また、下側シール手段11は、上側シール手段10の各々のシール手段14と対向した位置に設けられた合計2個のシール手段14と、上側シール手段10のカッター手段15と対向する位置に設けられたカッター台部16とから構成されている。
【0052】
上側シリンダ部12は、その外側をシリンダ固定部17により固定されている。シリンダ固定部17は、さらにその外側より下方に延びるスタンド部18に固定されて上側シリンダ部12を所定の配置位置に固定するものである。シリンダ固定部17の搬送方向Aの下流側に位置する所定位置には、上側シリンダ部12方向へ屈曲した固定腕部19が固定されている。固定腕部19は上側シリンダ部12をに対して対称な2端側に各々1つずつ配置され、この各々の固定腕部19は搬送方向Aの下流側に、各々1つずつの略円柱状の支持軸20を保持している。この支持軸20は、一端を固定腕部19に固定されて搬送方向Aの下流側へ搬送方向Aと略平行に延びるように配置されている。
【0053】
各々の支持軸20には、貫通孔21を有する略短角柱状の支持材22が、各々1つずつ貫通孔21より挿通され、支持軸20上を摺動可能に支持されている。また、各々の支持材22は略短角柱状の連結支持部23によって連結されて一体化され、移動支持部24を形成してている。また、支持軸20と移動支持部24とによって支持手段25が構成される。
【0054】
連結支持部23には、支持軸20の配設方向と略垂直方向に貫通孔26が形成されている。この貫通孔26には、後述する押圧手段27が摺動可能に挿通される。
【0055】
押圧手段27は、貫通孔26に挿通される略円柱状の押圧腕部28と、押圧腕部28の下端側に固定される略平板状の押圧部29と、押圧腕部28の上端側に固定される箱状の荷重部30とよりなる。また、荷重部30の内部には図示しない分銅が載置されている。
【0056】
支持手段25の支持軸20の所定位置には、第1の戻し手段31および第2の戻し手段32が配置されている。第1の戻し手段31は押圧手段27の搬送方向Aの配置位置を所定位置に戻すものであり、第2の戻し手段32は押圧手段27の付勢方向の配置位置を所定位置に戻すものである。この第1の戻し手段31および第2の戻し手段32は、それぞれエアシリンダとカム機構とによって構成されている。
(包装装置1の動作)
本実施例1の包装装置1の動作を以下に説明する。
【0057】
本実施例1の包装装置1において包装をおこなう場合、先ず、ホルダ部5に枢支され包装材4が誘導部6に誘導されてベルトコンベア3上に載置される。ここで載置された包装材4上には図示しない包装品供給手段により被包装物7が載置される。被包装物7が載置された包装材4は、短尺方向の2端側が巻き込みガイド部8によって中央方向に巻き込まれ、図示しないセンターシール手段によってシールされ、被包装物7を収納しつつ断面略円柱状の形状に形成される。
【0058】
略円柱状に形成され被包装物7を収納した包装材4は、搬送手段によって図中矢印A方向に搬送されて、シールヘッド9の下方に配置される。シールヘッド9の上側シール手段10および下側シール手段11は、被包装物7同士の間隙33がシールヘッド9の下方に搬送されたときに包装材4を溶着するようなタイミングで、個々の包装品の搬送速度にあわせて上下動している。被包装物7同士の間隙33がシールヘッド9の下方に配置されると、図示しない第1のエアノズルより包装品の包装材4と被包装物7との間隙34に空気が注入されるとともに、上側シリンダ部12内を上側ピストン部13が下方へ摺動し、上側シール手段10は下動する。このとき同時に下側シリンダ部内を下側ピストン部が摺動し、下側シール手段11は上動し、上側シール手段10の押し付けを下方から支持するとともに包装材4を上側シール手段10とともに挟持する。ここで、上側シール手段10および下側シール手段11の各々のシール手段14は加熱されているため、挟持方向、すなわち包装材4を横断する方向に包装材4を上方および下方より押し付け溶着する。さらに、このとき同時に上側シール手段10に配置されているカッター手段15が下側シール手段11に配置されているカッター台部16に押し付けられ、押し付け溶着された部位の略中央部を切断する。この溶着と切断とによって、個々の包装品36の溶着切断端部37が形成される。溶着が終了すると、図示しないコンプレッサーに接続されたエアノズル38より溶着切断端部37にエアーが吹付される。これにより、溶着切断端部37の冷却がおこなわれる。
【0059】
シールヘッド9による溶着・切断がおこなわれているとき、同時に押圧部29がシールヘッド9をに対して搬送方向Aの下流側に位置する包装品36の上面に押圧面40より当接し、包装品36を上方より下方へ付勢する。したがって、包装品36が溶着切断端部37よりシールヘッド9に付着した場合も、溶着切断端部37がシールヘッド9の上動に伴い上方に吊下されることがこの付勢によって防止され、溶着切断端部37の形状は良好に保たれることとなる。
【0060】
また、溶着・切断時に包装品36はシールヘッド9の押圧によって一時固定された状態となるが、溶着・切断が終了し、上側シール手段10が上動し下側シール手段11が下動して固定が解除されると、押圧手段27の下方への付勢によって、搬送装置2に押付される。このため、包装品36と搬送装置2との当接面には良好な摩擦係合が生じ、包装品36はシールヘッド9の下流側に停滞することなく、搬送装置2によって再度良好に搬送されることとなる。
【0061】
さらに、溶着切断後の包装品36は、押圧部29によって下方に付勢されつつ搬送されることから、包装品36の搬送装置2上の位置は略一定となり、溶着後の包装品36を包装後の工程、例えば印字工程や箱詰め工程等へ良好に送ることができる。
【0062】
押圧手段27は、押圧部29で包装品36と当接し、この押圧部29において包装品36に押付されることから、押圧部29と包装品36とには摩擦係合が生じる。一方、押圧手段27は移動支持部24に支持され、この移動支持部24は搬送方向Aと平行に延びる支持軸20上に摺動自在に支持されているため、押圧手段27は搬送方向Aと平行な方向に移動自在に支持されるものである。したがって、この摩擦係合によって包装品36が搬送方向Aの下流側に搬送されると同時に、押圧手段27も搬送方向Aの下流側に移動する。この移動が所定距離にまで達すると、支持軸20の所定位置に配置された第1の戻し手段31が作動する。詳しくは、移動支持部24の所定位置に配置された図示しないカムが押圧手段27の移動に伴って移動すると、このカムの移動を支持軸20に固定された図示しない光検知手段が検知し、この検知手段より発生した制御信号がエアシリンダ41に伝達される。この制御信号により、エアシリンダ41より移動支持部24に対して搬送方向Aの上流側に向けてエアが噴射され、このエア圧によって移動支持部24が搬送方向Aの上流側の所定位置に戻される。このとき、移動支持部24に支持されている押圧手段27も、移動支持部24の移動に伴って搬送方向Aの上流側の所定位置に戻されることとなる。
【0063】
このとき同時に、第1の戻し手段31と同じ機構による第2の戻し手段32が作動し、押圧手段27を付勢方向の上方の所定位置に戻す。
【0064】
第1の戻し手段31および第2の戻し手段32によって所定位置に戻された押圧手段27は、再度上方より下方に付勢され、次の包装品36の上方より下方への付勢が開始される。
【0065】
(実施例2)
本実施例2の包装装置は、押圧手段の押圧面が包装材および被包装物の上方および溶着された下流側の端面を押さえる以外は実施例1と同じ構成を持つものである。本実施例2の包装装置における押圧手段および支持手段を表す斜視図を図6に示し、本実施例2の包装装置の包装工程における動作を説明する動作説明図を図7に示す。
【0066】
本実施例2の包装装置42において、押圧手段43は、実施例1と同じ押圧手段43の押圧部44のうち搬送方向の下流側(図中矢印B)に位置する端側45に、下方に向かって延びる板状の側端面押圧面46が設けられたものである。また、本実施例2の包装装置42はこれ以外は実施例1の包装装置と同じものである。
【0067】
本実施例2の包装装置42において、実施例1の包装装置と同じ動作で断面円筒状の包装材47の内部に被包装物48が収納されて包装品49が形成される。この包装品49は実施例1と同様に搬送装置50によって搬送され、実施例1と同様にシールヘッド51によって溶着・切断される。また、このとき包装品49は、実施例1と同様に押圧手段43によって下方に付勢される。本実施例2の包装装置42においては、押圧部44の搬送方向の下流側に側端面押圧面46が設けられていることから、付勢手段52による上方から下方への付勢とともに、包装品49の搬送方向の下流に位置する端面53が押さえられて、包装品49の搬送装置50上の位置が所望の一定位置に修正される。このため、本実施例2の包装装置42によると、上述した実施例1の包装装置の効果に加えて、溶着後の包装品49を包装後の工程、例えば印字工程や箱詰め工程等へ良好に送ることが可能となる。
【0068】
(実施例3)
本実施例3の包装装置は、押圧手段および支持手段がシールヘッドの上流側と下流側の2箇所に設けられている以外は実施例1と同じ構成を持つものである。本実施例3の包装装置の包装工程における動作を説明する動作説明図を図8に示す。
【0069】
本実施例3の包装装置55において、押圧手段56および支持手段57は実施例1と同じものが用いられている。この押圧手段56と支持手段57とは、シールヘッド58に対して対称になるように搬送方向(図中矢印C)の上流側と下流側との2箇所に配置されている。また、本実施例3の包装装置55においては、各々の押圧手段56に対して別々に戻し手段60が設けられている。また、本実施例3の包装装置55はこれ以外は実施例1の包装装置と同じものである。
【0070】
本実施例3の包装装置55によると、下流側に設けられた押圧手段56および支持手段57によって実施例1と同じ動作がおこなわれる。また、上流側に設けられた押圧手段56および支持手段57によって、溶着切断端部61が形成される前の包装品62が下方に付勢されることにより、包装品62がシールヘッド58に付着して吊下されることが防止され、溶着切断端部61の破損等が抑制される。さらに、包装材64および被包装物65は押圧手段によって溶着前に整えられるため、包装材64の皺等が矯正されて、製造された包装品62の外観はより良好なものとなる。
【0071】
【発明の効果】
以上述べてきたように、本発明の包装装置によると、包装品の溶着切断端面に破損等の不良が発生することが抑制され、良好な外観の包装品を得ることが可能となる。
【0072】
さらに、包装品が小型・軽量のものであっても、押圧手段によって下方に付勢されて溶着・切断後も良好に搬送されることとなるため、シールヘッドの下流側に包装品が停滞することが抑制され、包装品の製造が好適におこなわれるとともに、停滞に起因する不良品の発生を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1の包装装置の概略側面図をである。
【図2】本発明の実施例1の包装装置における押圧手段と支持手段とを表す上面図である。
【図3】本発明の実施例1の包装装置における押圧手段と支持手段とを表す斜視図である。
【図4】本発明の実施例1の包装装置の包装工程における動作を説明する動作説明図である。
【図5】本発明の実施例1の包装装置の包装工程における動作を説明する動作説明図である。
【図6】本発明の実施例2の包装装置における押圧手段および支持手段を表す斜視図である。
【図7】本発明の実施例2の包装装置の包装工程における動作を説明する動作説明図である。
【図8】本発明の実施例3の包装装置の包装工程における動作を説明する動作説明図である。
【符号の説明】
1:包装装置 2:搬送装置 4:包装材 7:被包装物 9:シールヘッド
25:支持手段 27押圧手段 29:押圧部 31:第1の戻し手段 32:第2の戻し手段 36:包装品 37:溶着切断端部 38:エアノズル 40:押圧面 41:エアシリンダ
42:包装装置 43:押圧手段 44:押圧部 46:側端面押圧面 47:包装材 48:被包装物 49:包装品 50:搬送装置 51:シールヘッド
52:付勢手段 53:端面
55:包装装置 56:押圧手段 57:支持手段 58:シールヘッド 60:戻し手段 61:溶着切断端部 62:包装品 64:包装材 65:被包装物
【発明の属する技術分野】本発明は、被包装物を適宜の間隔で内部に収納した断面筒状の包装材を所定間隔で溶着し切断して個々の包装品を製造する包装装置に関し、詳しくは得られた包装品を確実に溶着されたものとし、かつ溶着切断端部の外観を良好に保つ包装装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、断面筒状の包装材中に被包装物を収納し、この包装材を所定間隔で溶着し切断して個々の包装品を製造する所謂ピロー包装装置としては種々のものが知られている。
【0003】
このような包装装置は、通常、ベルトコンベアやローラコンベア等の搬送装置上にフィルム状あるいは箔状の包装材を連続して供給し、この包装材上に被包装物を所定間隔で載置し、包装材を短尺方向に巻き込んでシールすることで包装材を断面筒状とするとともにこの断面筒状の包装材中に被包装物を収納し、隣接する被包装物同士の間隙をシールヘッドにより溶着・切断することで個々の包装品を製造するものである。
【0004】
ここで、一般に包装材は薄肉のものであり、被包装物は不定形のものが多い。したがって、このような包装装置を用いて包装品を製造する場合、被包装物の包装工程やその後の搬送過程で、包装材に皺等が発生し包装品に形状不良が発生する場合があった。
【0005】
また、シールヘッドによる溶着・切断をおこなう際に、シールヘッドの押圧により被包装物が移動することで被包装物の包装材に対する配置位置が変動して、良好な溶着・切断がおこなわれない場合があった。
【0006】
そして、溶着をおこなう際に溶着切断端部がシールヘッドに付着する場合があり、この場合、包装品がシールヘッドに持ち上げられて、溶着切断端部に破損が生じる場合があった。
【0007】
さらに、包装品は搬送装置との摩擦係合によって搬送されるが、シールヘッドによる溶着・切断がおこなわれる際に、シールヘッドにより包装品が一旦固定されることとなり、この際一時的に搬送装置と包装品との摩擦係合が解除された状態となる。このため、溶着・切断後にシールヘッドによる固定が解除されても、包装品が搬送装置に良好に接触しない場合があり、包装品が搬送されずにシールヘッドの下流側に停滞する場合がある。このような停滞した包装品は、搬送方向の上流側の包装材が下流側へ搬送される際に、この包装材によって押圧されて搬送装置と接触し、再度搬送されることとなる。しかし、包装品の形状によっては、例えば包装品が小形・軽量である場合には、包装材が包装品の重量に耐えず、良好な押圧がなされない場合がある。押圧がなされない場合、包装品がシールヘッド付近に停滞する。この停滞が進行すると、シールヘッドによる溶着・切断が停滞した包装品によって干渉されることとなり、良好な溶着・切断がなされない場合がある。
【0008】
これを解消するために、従来、回転ブラシやプレスベルトによって包装品を搬送装置方向に押圧し、この押圧により包装品と搬送装置との摩擦係合を補助することがなされている。しかし、回転ブラシを用いる場合は押圧力が充分ではない問題があった。また、プレスベルトでは押圧力が強すぎて包装品を痛める場合があり、さらに包装品の形状によりベルトの調整をおこなう必要があるため好適に使用されるものではなかった。
【0009】
その他、特開2002−128006号公報には、スポンジ等の軟質の保持部材によって包装品の姿勢を保持することが記載されているが、このような保持部材によると、保持部材が包装品を押圧すると保持部材と包装品との間に摩擦係合が生じ、押圧力を大きくすると保持部材が包装品を固定することになり、包装品の搬送を一旦制止することとなる。この場合、上述と同様に包装品の搬送の停滞が生じる場合があった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記事情を考慮してなされたもので、包装品の形状不良や溶着切断端部の破損を抑制し、かつ、小形・軽量の包装品であっても良好に製造をおこなうことのできる包装装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決する本発明の包装装置は、被包装物を適宜の間隔で内部に収納した断面筒状の包装材を連続して供給する搬送装置と連動するとともに間欠的に上下動し、下動時に該包装材を横断する方向に押し付け、溶着しかつ切断するシールヘッドを持つ包装装置であって、該シールヘッドは該包装材の搬送される上流側および下流側の少なくとも一方の側に該包装材に収納された該被包装物を下方に付勢する押圧手段と該押圧手段を該シールヘッドに対して該包装材の搬送方向と平行な方向に移動自在に支持する支持手段とを有することを特徴とする。
【0012】
本発明の包装装置において、押圧手段が支持手段によって搬送方向と平行な方向に移動自由に支持されることで、押圧手段は搬送方向に移動しつつ包装品を押圧することとなり、搬送を制止することなく押圧をおこなうことが可能となる。
【0013】
上記押圧手段は上記被包装材の上方および溶着された上流側の端面を抑える押圧面を持つ構成とすることができる。
【0014】
上記押圧手段は上記包装材の溶着切断端部を冷却する冷却手段を持つ構成とすることができ、上記冷却手段はエアノズルであることが好ましい。
【0015】
そして、上記支持手段は上記押圧手段が上記包装物を押圧していないときに上記押圧手段を所定位置に戻す戻し手段を持つ構成とすることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明にかかる包装装置は、被包装物を適宜の間隔で内部に収納した断面筒状の包装材を連続して供給する搬送装置と連動し間欠的に上下動し、下動時に該包装材を横断する方向に押し付け溶着しかつ切断するシールヘッドを持つ包装装置である。また、本発明の包装装置は上述したようにピロー包装をおこなう包装装置であって、搬送装置の搬送方向にあわせて包装材を長尺方向に連続して載置し、この包装材上に被包装物を載置し、包装材を短尺方向に巻き込んでセンターシールすることで包装材を断面筒状とするとともにこの断面筒状の包装材中に被包装物を収納し、さらに隣接する被包装物同士の間隙を短尺方向にシールヘッドにより溶着・切断することで個々の包装品を製造する、所謂横ピロー包装をおこなう包装装置である。
【0017】
ここで、本明細書において包装材とは樹脂あるいは金属箔等の既知の材料よりなるシート状材料を指し、被包装物とは包装材に包装されるべき食品,雑貨等種々の物品を指す。以下、本明細書において、包装品とは溶着・切断が為されているか否かを問わず包装材に被包装物が収納された状態の包装材および被包装物を指すものとする。
【0018】
本発明の包装装置を、例えば図4や図5に示される後述する実施例の包装装置を例に挙げて説明する。本発明の包装装置は、図4に示されるように、包装材4や被包装物7を搬送する搬送装置と、包装材4を溶着・切断して包装材4に被包装物7を収納した包装品36を形成するシールヘッド9と、このシールヘッド9に設けられた支持手段25と、この支持手段25に支持される押圧部27とを有する。これら各部材は、図示しないフレームによって直接的にまたは間接的に保持されるものであり、フレームとしては通常の包装装置に用いられるものが使用される。
【0019】
先ず、搬送装置であるベルトコンベア3上で、図示しない巻き込みガイド部やセンターシール手段によって包装材4が被包装物7を収納しかつ断面筒状に溶着されて包装品36が形成される。この包装品36は、ベルトコンベア3の搬送方向(図中A)に搬送される。この搬送方向の下流側にはベルトコンベア3と連動して上下動するシールヘッド9配置されている。ベルトコンベア3によって搬送され、シールヘッド9の下方に配置された包装品36は、このシールヘッド9によって包装材4部分が溶着・切断されて溶着切断端部37が形成され、個々の包装品36となる。
【0020】
シールヘッド9には支持手段25が固定され、この支持手段25には押圧手段27が移動自在に支持されている。このシールヘッド9による溶着・切断の際に、支持手段25に支持される押圧手段27によって包装品36は下方に付勢される。この付勢によって、包装品36はベルトコンベア3方向に押圧され、この押圧により包装品36とベルトコンベア3との摩擦係合が補助される。
【0021】
本発明の包装装置において、搬送装置としてはベルトコンベアやロールコンベア等の通常のものを用いることができる。
【0022】
また本発明の包装装置は、シート状の包装材に被包装物が配置された状態で包装材を短尺方向に巻き込むための巻き込み誘導手段と巻き込まれた包装材をシールして断面筒状の形状に成形するためのセンターシール手段を有するものであるが、この巻き込み誘導手段およびセンターシール手段は通常のピロー包装装置に用いられるものから適宜選択して使用することができる。
【0023】
さらに、本発明の包装装置はさらに気体注入手段を有する構成とすることもでき、この場合は、被包装物を収納した断面筒状の包装材中に気体注入手段によって気体を注入し、気体とともに被包装物が包装された包装物を製造することが可能となる。ここで用いられる気体注入手段は、通常のものから適宜選択して用いることができる。たとえば、被包装物が酸化劣化しにくいものであれば注入する気体として空気を選択することができ、この空気を既知のコンプレッサー等によって圧縮し、包装品のうち包装材と被包装物との間隙に注入することもできる。また、被包装物が食品等の酸化劣化しやすいものである場合、気体として窒素ガス等を選択し、ガスボンベに連結されたノズルより包装品のうち包装材と被包装物との空隙に注入することもできる。
【0024】
シールヘッドは、搬送装置と連動し間欠的に上下動するものである。シールヘッドの上下動は、シリンダとピストン軸等の既知の機構でおこなうことができ、例えば圧力流体シリンダとそのシリンダ内を往復作動するピストン軸とを用いておこなうことができる。この上下動のタイミングは所望の包装品の大きさと搬送装置の搬送速度とによって決定され、例えば搬送装置の搬送速度が速い場合や包装品の大きさが小さい場合にはシールヘッドの上下動の間隔は短く設定される。
【0025】
シールヘッドは、包装品の上方に配置される上側シール手段と、包装材の下方に配置される下側シール手段とを有する。シールヘッドの下動時に上側シール手段が包装材を横断する方向、すなわち、包装材の短尺方向に包装材を押し付ける。このとき断面筒状の包装材は、包装材下方の上側シール手段と対向する位置に配置されている下側シールヘッドにも押し付けられることとなり、上下より加熱され、あるいは上下何れか一方より加熱されて、略平坦形状に熱溶着されることとなる。
【0026】
そして同時に、シール手段と隣接して配置されるカッター手段によって、包装材の溶着された部分である溶着部が切断されることにより、連続する2個の包装品の隣接する2個の溶着切断端部、すなわち、搬送方向の下流側に位置する包装品の上流側の溶着切断端部と、搬送方向の上流側に位置する包装品の下流側の溶着切断端部とが形成される。
【0027】
このようなシール手段およびカッター手段としては既知のものが用いられるが、一度の溶着および切断で二つの溶着切断端部を形成するためには、二つのシール手段の間にカッター手段が配置される構造であることが好ましい。また、別の形態としては、同一の軸を中心とした円上に配置され、この軸を中心として搬送方向に回動する複数の小シール手段よりなる回動シール群を包装材の上下の対向する位置に配置する、所謂ボックスモーション式のシール手段を用いることもできる。このシール手段によると、回動シール群の回動速度を搬送手段の速度と略一致させて各々の小シール手段による連続した溶着をおこなうことで、包装材の溶着・切断を搬送とともにおこなうことができ、包装材および包装品の搬送装置との摩擦係合を溶着・切断中にも継続することができるため、包装品の搬送の停滞を軽減することができる。
【0028】
本発明の包装装置において、シールヘッドは押圧手段と支持手段とを有する。押圧手段は、包装材に収納された被包装物を、下方に付勢し押圧するものである。この押圧手段は支持手段によって、シールヘッドに対して包装材の搬送方向と平行な方向に移動自在に支持される。
【0029】
支持手段は、シールヘッドに対して包装材の搬送方向と平行な方向に延びた支持軸と、この支持軸上をスライド移動する移動支持部とよりなる。支持軸は、一端が包装装置の所定の位置に固定され、他端が搬送方向と平行な方向に延びるように配置される。移動支持部は、この支持軸にスライド可能に支持され、かつ、後述する押圧手段をスライド可能に支持するものである。
【0030】
押圧手段は、略平板状に形成され、包装品に当接する押圧部と、押圧部より上方に延びる押圧腕部とよりなる。この押圧腕部が上述した移動支持部にスライド可能に支持されることで、押圧手段は押圧腕部が移動支持部に支持される方向で、押圧腕部の長さだけスライド移動することになる。押圧手段の所定位置には、押圧部を下方に付勢するための付勢手段が設けられる。付勢手段としては、例えばバネ等の機械的手段で付勢するものを用いることもできるし、あるいは単に分銅等の重りを押圧手段の所定位置に載置することで、重りの重量分の付勢を行うものとすることもできる。この付勢手段により、押圧手段はシールヘッドの上下動に支配されず下方に付勢されることとなる。
【0031】
押圧手段は、包装品の上方に配置される。押圧手段が付勢手段により下方に付勢されると、押圧腕部は移動支持部内をスライドし、押圧腕部の下端に配置される押圧部は下方に移動する。この押圧部の下方への移動によって、押圧手段の下方に配置される包装品は下方に付勢される。
【0032】
ここで、押圧手段の付勢方向、すなわち押圧部の移動方向は、垂直下方のみならず斜め下方等に設定することもできる。この場合押圧腕部の移動支持部に支持される方向によって付勢方向を所望の方向に設定することができる。また、押圧部の包装品への当接角度は、押圧部に対する押圧腕部の突出角度によって種々に設定することが可能である。押圧手段の付勢方向や、押圧部の包装品への当接角度を適宜設定することによって、種々の形状の被包装物や種々の形状の包装品に対応することが可能となる。
【0033】
また押圧手段は、支持手段によって包装材の搬送方向と平行な方向に移動自在に支持される。押圧手段が上述した付勢手段によって包装品を下方に付勢する場合、押圧部と包装品との間に摩擦係合が生じる。したがって、押圧部材は包装品を付勢するとともに、この摩擦係合によって包装材の搬送方向に付勢されることとなる。したがって、本発明の包装装置によると、押圧手段が包装材の搬送方向と平行な方向に移動することから、包装品の搬送は干渉されることがなく、包装品の停滞を抑制することが可能となる。
【0034】
本発明の包装装置において、このような押圧手段と支持手段とは、包装材の搬送される上流側および下流側の少なくとも一方の側に設けられるものであり、例えば下流側のみあるいは上流側のみに設けることもできるし、また、上流側と下流側との両方に設けることもできる。
【0035】
下流側に設ける場合には、押圧手段の付勢によって、シールヘッドの上動の際も包装品がシールヘッドに付着して上方に吊下されることが防止され、包装品の溶着切断端部、特に上流側の溶着切断端部が破損することが防止される。また、付勢によって包装品と搬送装置との摩擦係合が溶着・切断の後にも良好におこなわれ、シールヘッドの下流側に包装品が停滞することが防止されて、良好な形状の包装品を得ることが可能となる。
【0036】
上流側に設ける場合には、上述と同様に包装品がシールヘッドに付着することが防止され、溶着切断部、特に下流側の溶着切断部の破損等が抑制される。さらに、包装材および被包装物は押圧手段によって溶着前に整えられるため、包装材の皺等が矯正されて、製造された包装品の外観はより良好なものとなる。
【0037】
本発明の包装装置において、押圧手段は前記被包装物の上方および溶着された下流側の端面を押さえる押圧面を持つ構成とすることができる。
【0038】
上述したように、押圧手段は包装材および被包装材を上方より付勢するものであり、このうち押圧部が包装品の上方に当接するものである。したがって、少なくとも押圧部の包装品の上方と当接する面は押圧面となるが、この構成によると押圧部は、さらに、包装材の溶着された下流側の端面を押さえる押圧面を有することとなる。ここで、溶着された下流側の端面とは、片側あるいは両側の端部が溶着された状態の包装材のうち下流側に位置する端面を指し、下流側の溶着切断端部および/または単に包装材の下流端面を指すものである。
【0039】
包装材の溶着された下流側の端面をさらに押さえることで、包装品の搬送装置上の位置を所望の一定位置に修正することができ、溶着後の包装品を包装後の工程、例えば印字工程や箱詰め工程等へ良好に送ることができる。また、このような押圧面を持つ押圧手段はシールヘッドの上流側,下流側の何れか片方にのみ設けることもできるし、あるいは両方に設けることもできる。
【0040】
本発明の包装装置において、押圧手段は包装材の溶着切断端部を冷却する冷却手段を持つ構成とすることができる。シールヘッドにより溶着・切断された溶着切断端部は熱溶融された状態となっているため、溶融樹脂等が他の包装品等に付着する場合があり、溶着切断端部の形状や包装品の外観に不良が生じる場合があった。冷却手段により冷却することによって、溶着部の冷却・固化に要する時間を短くすることが可能となり、溶着切断部の形状をより良好に保つことができる。また、このような冷却手段としてはエアノズルを用いることが好ましい。通常、冷却手段としてはファンが用いられているが、エアノズルより送られる冷却風で冷却することで、冷却・固化に要する時間はより短くなる。
【0041】
本発明において、支持手段は押圧手段が包装物を押圧していないときに押圧手段を所定位置に戻す戻し手段を持つ構成とすることができる。
【0042】
戻し手段を設けることで、搬送装置により搬送方向の下流側に移動した押圧手段を搬送方向の上流側の所定位置や、付勢手段により下方に移動した押圧手段を付勢方向の上方側に自動的に戻すことができ、製造工程をより減少させることができる。
【0043】
この戻し手段による戻し動作は、シールヘッドによる溶着・切断のタイミングと同期させることが望ましい。すなわち、個々の包装品を溶着する毎に押圧手段を所定位置に戻すことで、個々の包装品に対し同位置で付勢を行うことが可能となり、包装品の製造をより良好におこなうことが可能となる。
【0044】
また、このような戻し手段としては既知の種々のものを用いることができ、例えば、エアシリンダ,油圧シリンダ,ステップモータ等の既知の機構のものとすることができる。また、このような戻し手段の制御は既知の制御機構でおこなうことができ、例えば、カム機構で制御することもできる。
【0045】
なお本発明の包装装置において、上記の種々の構成はいかなる組み合わせで用いることも可能である。
【0046】
【実施例】
以下、本発明の実施例を添付図面を基にして説明する。
【0047】
(実施例1)本実施例1の包装装置は、横ピロー包装装置であり、シールヘッドの下流側に押圧手段と支持手段とが設けられたものである。以下に包装装置の構成と動作とに分けて本実施例1の包装装置を説明する。本実施例1の包装装置の概略側面図を図1に示す。また、押圧手段と支持手段とを表す上面図を図2に示し、押圧手段および支持手段を表す斜視図を図3に示す。また、本実施例1の包装装置の包装工程における動作を説明する動作説明図を図4および図5に示す。
【0048】
(包装装置の構成)
本実施例1の包装装置1の構成を以下に説明する。
【0049】
本実施例1の包装装置1は、搬送装置としてベルトコンベア3を用いるものである。ベルトコンベア3の上方の所定位置には、ロール状に準備された包装材4を回転可能に枢支するホルダ部5と、ホルダ部5に枢支された包装材4の一端をベルトコンベア3方向に誘導する複数の誘導部6が配置されている。誘導部6の下方には、誘導部6により誘導されてベルトコンベア3状に載置され、かつ被包装物7が載置された包装材4の短尺方向の二端側を巻き込んで、略筒状に誘導する巻き込みガイド部8が設けられている。また、巻き込みガイド部8の搬送方向(図中矢印A)の下流側には、図示しないセンターシール手段が配置されている。
【0050】
センターシール手段の搬送方向Aの下流側にはシールヘッド9が配置されている。このシールヘッド9は、搬送装置2の上方に配置される上側シール手段10と、搬送装置2の下方に配置される下側シール手段11とを有し、上側シール手段10と下側シール手段11とは搬送装置2をはさんで対向する位置に配置されている。上側シール手段10は搬送装置2の上側に配置される上側シリンダ部12内を上下に摺動する上側ピストン部13に連結されている。また、下側シール手段11は、搬送装置2の下方に配置される図示しない下側シリンダ部を上下に摺動する図示しない下側ピストン部に連結されている。この上側シール手段10と下側シール手段11とは、上側ピストン部13および下側ピストン部の摺動によって互いに接離可能となっている。
【0051】
上側シール手段10は搬送方向Aの上流側および下流側の所定の2箇所に各々1つずつのシール手段14が配置され、この2個のシール手段14の間隙にカッター手段15が配置された構成となっている。また、下側シール手段11は、上側シール手段10の各々のシール手段14と対向した位置に設けられた合計2個のシール手段14と、上側シール手段10のカッター手段15と対向する位置に設けられたカッター台部16とから構成されている。
【0052】
上側シリンダ部12は、その外側をシリンダ固定部17により固定されている。シリンダ固定部17は、さらにその外側より下方に延びるスタンド部18に固定されて上側シリンダ部12を所定の配置位置に固定するものである。シリンダ固定部17の搬送方向Aの下流側に位置する所定位置には、上側シリンダ部12方向へ屈曲した固定腕部19が固定されている。固定腕部19は上側シリンダ部12をに対して対称な2端側に各々1つずつ配置され、この各々の固定腕部19は搬送方向Aの下流側に、各々1つずつの略円柱状の支持軸20を保持している。この支持軸20は、一端を固定腕部19に固定されて搬送方向Aの下流側へ搬送方向Aと略平行に延びるように配置されている。
【0053】
各々の支持軸20には、貫通孔21を有する略短角柱状の支持材22が、各々1つずつ貫通孔21より挿通され、支持軸20上を摺動可能に支持されている。また、各々の支持材22は略短角柱状の連結支持部23によって連結されて一体化され、移動支持部24を形成してている。また、支持軸20と移動支持部24とによって支持手段25が構成される。
【0054】
連結支持部23には、支持軸20の配設方向と略垂直方向に貫通孔26が形成されている。この貫通孔26には、後述する押圧手段27が摺動可能に挿通される。
【0055】
押圧手段27は、貫通孔26に挿通される略円柱状の押圧腕部28と、押圧腕部28の下端側に固定される略平板状の押圧部29と、押圧腕部28の上端側に固定される箱状の荷重部30とよりなる。また、荷重部30の内部には図示しない分銅が載置されている。
【0056】
支持手段25の支持軸20の所定位置には、第1の戻し手段31および第2の戻し手段32が配置されている。第1の戻し手段31は押圧手段27の搬送方向Aの配置位置を所定位置に戻すものであり、第2の戻し手段32は押圧手段27の付勢方向の配置位置を所定位置に戻すものである。この第1の戻し手段31および第2の戻し手段32は、それぞれエアシリンダとカム機構とによって構成されている。
(包装装置1の動作)
本実施例1の包装装置1の動作を以下に説明する。
【0057】
本実施例1の包装装置1において包装をおこなう場合、先ず、ホルダ部5に枢支され包装材4が誘導部6に誘導されてベルトコンベア3上に載置される。ここで載置された包装材4上には図示しない包装品供給手段により被包装物7が載置される。被包装物7が載置された包装材4は、短尺方向の2端側が巻き込みガイド部8によって中央方向に巻き込まれ、図示しないセンターシール手段によってシールされ、被包装物7を収納しつつ断面略円柱状の形状に形成される。
【0058】
略円柱状に形成され被包装物7を収納した包装材4は、搬送手段によって図中矢印A方向に搬送されて、シールヘッド9の下方に配置される。シールヘッド9の上側シール手段10および下側シール手段11は、被包装物7同士の間隙33がシールヘッド9の下方に搬送されたときに包装材4を溶着するようなタイミングで、個々の包装品の搬送速度にあわせて上下動している。被包装物7同士の間隙33がシールヘッド9の下方に配置されると、図示しない第1のエアノズルより包装品の包装材4と被包装物7との間隙34に空気が注入されるとともに、上側シリンダ部12内を上側ピストン部13が下方へ摺動し、上側シール手段10は下動する。このとき同時に下側シリンダ部内を下側ピストン部が摺動し、下側シール手段11は上動し、上側シール手段10の押し付けを下方から支持するとともに包装材4を上側シール手段10とともに挟持する。ここで、上側シール手段10および下側シール手段11の各々のシール手段14は加熱されているため、挟持方向、すなわち包装材4を横断する方向に包装材4を上方および下方より押し付け溶着する。さらに、このとき同時に上側シール手段10に配置されているカッター手段15が下側シール手段11に配置されているカッター台部16に押し付けられ、押し付け溶着された部位の略中央部を切断する。この溶着と切断とによって、個々の包装品36の溶着切断端部37が形成される。溶着が終了すると、図示しないコンプレッサーに接続されたエアノズル38より溶着切断端部37にエアーが吹付される。これにより、溶着切断端部37の冷却がおこなわれる。
【0059】
シールヘッド9による溶着・切断がおこなわれているとき、同時に押圧部29がシールヘッド9をに対して搬送方向Aの下流側に位置する包装品36の上面に押圧面40より当接し、包装品36を上方より下方へ付勢する。したがって、包装品36が溶着切断端部37よりシールヘッド9に付着した場合も、溶着切断端部37がシールヘッド9の上動に伴い上方に吊下されることがこの付勢によって防止され、溶着切断端部37の形状は良好に保たれることとなる。
【0060】
また、溶着・切断時に包装品36はシールヘッド9の押圧によって一時固定された状態となるが、溶着・切断が終了し、上側シール手段10が上動し下側シール手段11が下動して固定が解除されると、押圧手段27の下方への付勢によって、搬送装置2に押付される。このため、包装品36と搬送装置2との当接面には良好な摩擦係合が生じ、包装品36はシールヘッド9の下流側に停滞することなく、搬送装置2によって再度良好に搬送されることとなる。
【0061】
さらに、溶着切断後の包装品36は、押圧部29によって下方に付勢されつつ搬送されることから、包装品36の搬送装置2上の位置は略一定となり、溶着後の包装品36を包装後の工程、例えば印字工程や箱詰め工程等へ良好に送ることができる。
【0062】
押圧手段27は、押圧部29で包装品36と当接し、この押圧部29において包装品36に押付されることから、押圧部29と包装品36とには摩擦係合が生じる。一方、押圧手段27は移動支持部24に支持され、この移動支持部24は搬送方向Aと平行に延びる支持軸20上に摺動自在に支持されているため、押圧手段27は搬送方向Aと平行な方向に移動自在に支持されるものである。したがって、この摩擦係合によって包装品36が搬送方向Aの下流側に搬送されると同時に、押圧手段27も搬送方向Aの下流側に移動する。この移動が所定距離にまで達すると、支持軸20の所定位置に配置された第1の戻し手段31が作動する。詳しくは、移動支持部24の所定位置に配置された図示しないカムが押圧手段27の移動に伴って移動すると、このカムの移動を支持軸20に固定された図示しない光検知手段が検知し、この検知手段より発生した制御信号がエアシリンダ41に伝達される。この制御信号により、エアシリンダ41より移動支持部24に対して搬送方向Aの上流側に向けてエアが噴射され、このエア圧によって移動支持部24が搬送方向Aの上流側の所定位置に戻される。このとき、移動支持部24に支持されている押圧手段27も、移動支持部24の移動に伴って搬送方向Aの上流側の所定位置に戻されることとなる。
【0063】
このとき同時に、第1の戻し手段31と同じ機構による第2の戻し手段32が作動し、押圧手段27を付勢方向の上方の所定位置に戻す。
【0064】
第1の戻し手段31および第2の戻し手段32によって所定位置に戻された押圧手段27は、再度上方より下方に付勢され、次の包装品36の上方より下方への付勢が開始される。
【0065】
(実施例2)
本実施例2の包装装置は、押圧手段の押圧面が包装材および被包装物の上方および溶着された下流側の端面を押さえる以外は実施例1と同じ構成を持つものである。本実施例2の包装装置における押圧手段および支持手段を表す斜視図を図6に示し、本実施例2の包装装置の包装工程における動作を説明する動作説明図を図7に示す。
【0066】
本実施例2の包装装置42において、押圧手段43は、実施例1と同じ押圧手段43の押圧部44のうち搬送方向の下流側(図中矢印B)に位置する端側45に、下方に向かって延びる板状の側端面押圧面46が設けられたものである。また、本実施例2の包装装置42はこれ以外は実施例1の包装装置と同じものである。
【0067】
本実施例2の包装装置42において、実施例1の包装装置と同じ動作で断面円筒状の包装材47の内部に被包装物48が収納されて包装品49が形成される。この包装品49は実施例1と同様に搬送装置50によって搬送され、実施例1と同様にシールヘッド51によって溶着・切断される。また、このとき包装品49は、実施例1と同様に押圧手段43によって下方に付勢される。本実施例2の包装装置42においては、押圧部44の搬送方向の下流側に側端面押圧面46が設けられていることから、付勢手段52による上方から下方への付勢とともに、包装品49の搬送方向の下流に位置する端面53が押さえられて、包装品49の搬送装置50上の位置が所望の一定位置に修正される。このため、本実施例2の包装装置42によると、上述した実施例1の包装装置の効果に加えて、溶着後の包装品49を包装後の工程、例えば印字工程や箱詰め工程等へ良好に送ることが可能となる。
【0068】
(実施例3)
本実施例3の包装装置は、押圧手段および支持手段がシールヘッドの上流側と下流側の2箇所に設けられている以外は実施例1と同じ構成を持つものである。本実施例3の包装装置の包装工程における動作を説明する動作説明図を図8に示す。
【0069】
本実施例3の包装装置55において、押圧手段56および支持手段57は実施例1と同じものが用いられている。この押圧手段56と支持手段57とは、シールヘッド58に対して対称になるように搬送方向(図中矢印C)の上流側と下流側との2箇所に配置されている。また、本実施例3の包装装置55においては、各々の押圧手段56に対して別々に戻し手段60が設けられている。また、本実施例3の包装装置55はこれ以外は実施例1の包装装置と同じものである。
【0070】
本実施例3の包装装置55によると、下流側に設けられた押圧手段56および支持手段57によって実施例1と同じ動作がおこなわれる。また、上流側に設けられた押圧手段56および支持手段57によって、溶着切断端部61が形成される前の包装品62が下方に付勢されることにより、包装品62がシールヘッド58に付着して吊下されることが防止され、溶着切断端部61の破損等が抑制される。さらに、包装材64および被包装物65は押圧手段によって溶着前に整えられるため、包装材64の皺等が矯正されて、製造された包装品62の外観はより良好なものとなる。
【0071】
【発明の効果】
以上述べてきたように、本発明の包装装置によると、包装品の溶着切断端面に破損等の不良が発生することが抑制され、良好な外観の包装品を得ることが可能となる。
【0072】
さらに、包装品が小型・軽量のものであっても、押圧手段によって下方に付勢されて溶着・切断後も良好に搬送されることとなるため、シールヘッドの下流側に包装品が停滞することが抑制され、包装品の製造が好適におこなわれるとともに、停滞に起因する不良品の発生を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1の包装装置の概略側面図をである。
【図2】本発明の実施例1の包装装置における押圧手段と支持手段とを表す上面図である。
【図3】本発明の実施例1の包装装置における押圧手段と支持手段とを表す斜視図である。
【図4】本発明の実施例1の包装装置の包装工程における動作を説明する動作説明図である。
【図5】本発明の実施例1の包装装置の包装工程における動作を説明する動作説明図である。
【図6】本発明の実施例2の包装装置における押圧手段および支持手段を表す斜視図である。
【図7】本発明の実施例2の包装装置の包装工程における動作を説明する動作説明図である。
【図8】本発明の実施例3の包装装置の包装工程における動作を説明する動作説明図である。
【符号の説明】
1:包装装置 2:搬送装置 4:包装材 7:被包装物 9:シールヘッド
25:支持手段 27押圧手段 29:押圧部 31:第1の戻し手段 32:第2の戻し手段 36:包装品 37:溶着切断端部 38:エアノズル 40:押圧面 41:エアシリンダ
42:包装装置 43:押圧手段 44:押圧部 46:側端面押圧面 47:包装材 48:被包装物 49:包装品 50:搬送装置 51:シールヘッド
52:付勢手段 53:端面
55:包装装置 56:押圧手段 57:支持手段 58:シールヘッド 60:戻し手段 61:溶着切断端部 62:包装品 64:包装材 65:被包装物
Claims (5)
- 被包装物を適宜の間隔で内部に収納した断面筒状の包装材を連続して供給する搬送装置と連動するとともに間欠的に上下動し、下動時に該包装材を横断する方向に押し付け、溶着しかつ切断するシールヘッドを持つ包装装置であって、
該シールヘッドは該包装材の搬送される上流側および下流側の少なくとも一方の側に該包装材に収納された該被包装物を下方に付勢する押圧手段と該押圧手段を該シールヘッドに対して該包装材の搬送方向と平行な方向に移動自在に支持する支持手段とを有することを特徴とする包装装置。 - 前記押圧手段は前記被包装材の上方および溶着された下流側の端面を押さえる押圧面を持つ請求項1記載の包装装置。
- 前記押圧手段は前記包装材の溶着切断端部を冷却する冷却手段を持つ請求項1または請求項2に記載の包装装置。
- 前記冷却手段はエアノズルである請求項3記載の冷却装置。
- 前記支持手段は前記押圧手段が前記包装物を押圧していないときに前記押圧手段を所定位置に戻す戻し手段を持つ請求項1記載の包装装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002250675A JP2004090939A (ja) | 2002-08-29 | 2002-08-29 | 包装装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002250675A JP2004090939A (ja) | 2002-08-29 | 2002-08-29 | 包装装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004090939A true JP2004090939A (ja) | 2004-03-25 |
Family
ID=32057444
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002250675A Pending JP2004090939A (ja) | 2002-08-29 | 2002-08-29 | 包装装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004090939A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005193985A (ja) * | 2004-01-06 | 2005-07-21 | Tna Australia Pty Ltd | 包装機及びフォーマ |
JP2007131339A (ja) * | 2005-11-11 | 2007-05-31 | Tokyo Autom Mach Works Ltd | 縦形製袋充填包装機 |
JP2021031105A (ja) * | 2019-08-22 | 2021-03-01 | 花王株式会社 | 包装体の製造装置及び製造方法 |
-
2002
- 2002-08-29 JP JP2002250675A patent/JP2004090939A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005193985A (ja) * | 2004-01-06 | 2005-07-21 | Tna Australia Pty Ltd | 包装機及びフォーマ |
JP4628780B2 (ja) * | 2004-01-06 | 2011-02-09 | ティー・エヌ・エー オーストラリア ピィー・ティー・ワイ リミテッド | 包装機及びフォーマ |
JP2007131339A (ja) * | 2005-11-11 | 2007-05-31 | Tokyo Autom Mach Works Ltd | 縦形製袋充填包装機 |
JP4663488B2 (ja) * | 2005-11-11 | 2011-04-06 | 株式会社東京自働機械製作所 | 縦形製袋充填包装機 |
JP2021031105A (ja) * | 2019-08-22 | 2021-03-01 | 花王株式会社 | 包装体の製造装置及び製造方法 |
JP7488034B2 (ja) | 2019-08-22 | 2024-05-21 | 花王株式会社 | 包装体の製造装置及び製造方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3321177B2 (ja) | 弾性的に圧縮された物品の形成・投入・封着機への供給方法及び供給装置 | |
US20070283664A1 (en) | Application of Zippers to Film Material | |
JP2009541170A (ja) | 発泡ポリマー製の容器を成形、充填及び密封する装置 | |
JP4999549B2 (ja) | フィルム包装装置 | |
JP2011121614A (ja) | 袋詰め包装方法及び袋詰め包装機 | |
CN111356642B (zh) | 捆扎包装装置 | |
JP2017178393A (ja) | 包装品の製造方法 | |
JP4571269B2 (ja) | 物品の位置決め装置 | |
US20070261366A1 (en) | Strip-pack manufacturing apparatus | |
JP2004090939A (ja) | 包装装置 | |
JP4754302B2 (ja) | 製品抑えベルト装置並びにそれを用いた包装機 | |
KR101960025B1 (ko) | 버블랩 자동 포장 장치 | |
JP5350865B2 (ja) | センターシール装置 | |
JP4704183B2 (ja) | ストリップバッグ装置 | |
JP7297315B2 (ja) | 包装装置 | |
JP2018039521A (ja) | 包装装置 | |
JP2011006136A (ja) | 胴巻き包装機 | |
EP1582462A1 (en) | Product banding apparatus | |
JP2009102034A (ja) | ストリップパック装置 | |
JP2015105138A (ja) | 射出成形品の被覆装置 | |
JP3528173B2 (ja) | 包装装置 | |
JP5110795B2 (ja) | 印字装置 | |
JP2553756Y2 (ja) | エンドシール装置 | |
JP2584693Y2 (ja) | 半折フィルムを開口させる装置 | |
JP3667223B2 (ja) | ホーマー装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20050628 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Effective date: 20080911 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20081107 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20090630 |