JP2004089345A - スロットマシン - Google Patents
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Abstract
【課題】目押し技術の稚拙な遊技者であっても無駄にメダルを浪費することなく賞を成立させることができるスロットマシンを提供する。
【解決手段】始動レバー8を操作したステップS10を基準時として、自動停止までの時間を計測するタイマ25を作動させる。さらに、特別賞に当選すると、自動停止後に当該賞に係る組み合わせ図柄となるように、リール5の回転開始時等を演算する等、リール制御を設定する(ステップS50)。
【選択図】 図4
【解決手段】始動レバー8を操作したステップS10を基準時として、自動停止までの時間を計測するタイマ25を作動させる。さらに、特別賞に当選すると、自動停止後に当該賞に係る組み合わせ図柄となるように、リール5の回転開始時等を演算する等、リール制御を設定する(ステップS50)。
【選択図】 図4
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数種類の図柄を変動表示させることができる図柄表示手段を備えたスロットマシンに関する。
【0002】
【従来の技術】
スロットマシンは、始動レバーを操作して3つのリール等を回転始動させること等により、図柄を変動表示させた後、各リールに対応した停止ボタンを押下してリールを停止させ、メダルの投入枚数に応じて有効化された停止ライン上に特定の組み合わせ図柄が揃えば、当該組み合わせ図柄に係る賞が成立(入賞)し、賞の種類に応じて定められた所定枚数のメダルが払い出されるのが一般的である。ただし、このようなスロットマシンは、始動レバーの操作によって内部的に抽選処理が実行されており、この抽選結果がいずれかの賞に当選した上で、停止ボタンを適正なタイミングで押下することにより、その賞に係る組み合わせ図柄を揃えることができる。なお、始動レバーの操作後、所定時間、遊技者が停止ボタンを押さないと、リールは、自動的に停止する処理を行うのが一般的である。
【0003】
このような内部抽選に当選した場合、熟練した遊技者であれば、いわゆる目押しにより、停止ボタンを適正なタイミングで押下し、賞に係る組み合わせ図柄を揃えることができる。しかしながら、初心者等の目押し技術の稚拙な遊技者は、内部抽選に当選しているにも関わらず、停止ボタンを適正なタイミングで押下することが困難なため、なかなか賞に係る組み合わせ図柄を揃えることができない。このような遊技者は、何度当選しても組み合わせ図柄を揃えることができないため、遊技をする興味を喪失してしまうこととなる。
【0004】
そこで、特開平11−114134号公報に記載されるようなスロットマシンが開発されている。当該公報に記載のスロットマシンは、内部抽選に当選したときのリール回転始動時に、自動停止させたとすると賞に係る組み合わせ図柄が揃う(すなわち、賞が成立する)リールの回転態様であるか否かを判断し、当該賞が成立するリールの回転態様であると判断する場合は、その旨を告知することにより、遊技者に自動停止を促すことを特徴としている。このスロットマシンによれば、自動停止させたときに、賞が成立するか否かを遊技者が知ることができるため、賞が成立すると分かれば、自動停止するまで待つことにより、賞に係る組み合わせ図柄を揃えることができる。つまり、遊技者は、賞を成立させるために、必ずしも停止ボタンを押下する必要がなくなる。このように、目押し技術が必ずしも必要でなくなるため、初心者であっても組み合わせ図柄を揃えることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このようなスロットマシンには以下のような問題があった。特開平11−114134号公報記載のスロットマシンにおいては、自動停止させたときに賞が成立するか否かは、レバー操作開始時の図柄の配置で決定されるため、自動停止時に賞に係る組み合わせ図柄が揃う確率は高くなく、目押し技術の稚拙な遊技者は、リールの回転態様が自動停止により賞が成立するまで毎ゲームを消化する必要がある。ゲームを消化するたびごとに、投入メダルが消費されていくため、遊技者は、ストレスや焦燥感を感じ、このようなスロットマシンに対し嫌悪感を抱くようになる場合があった。
【0006】
本発明は、かかる従来技術の問題点を解決するべくなされたもので、目押し技術の稚拙な遊技者であっても無駄にメダルを浪費することなく賞を成立させることができるスロットマシンを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るスロットマシンは、賞に当選するか否かの抽選処理を実行する賞抽選手段と、複数種類の図柄を各列毎に変動表示する図柄表示手段と、遊技者の操作により、前記変動表示を各列毎に停止させる操作停止手段と、前記変動表示の開始後、前記変動表示開始以前の基準時から所定時間、遊技者の操作がない場合に、前記変動表示を自動停止させる自動停止手段とを具備し、前記図柄表示手段は、所定の前記賞に当選していることを条件に、自動停止したときに、当該賞に係る組み合わせ図柄となるように前記図柄の変動を制御するものである。
【0008】
上記構成に係るスロットマシンは、賞抽選手段において賞に当選するか否かの抽選処理が実行される。また、図柄表示手段により、複数種類の図柄が各列毎に変動表示される。この変動表示中に、遊技者が、停止ボタンを押下する等の停止操作を行うと、操作停止手段により、変動表示が停止される。このとき、賞抽選手段において、賞に当選した上で、遊技者が適正な位置で停止操作を行うと当該賞に係る組み合わせ図柄で停止し、メダルの払い戻し等の処理が行われる。
【0009】
一方、変動表示開始のためのレバー操作時等(以下、基準時と称する)から所定時間、遊技者が停止操作を行わない場合、自動停止手段により、変動表示が自動停止される。自動停止の場合も同様に、賞に当選した上で、自動停止した図柄が当該入選に係る組み合わせ図柄で停止した場合、賞が成立(入賞)し、メダルの払い戻し等の処理が行われる。なお、上記基準時は、変動表示の開始前でも開始後でもよく、変動表示開始時に設定してもよいし、レバー操作から所定時間経過後に設定してもよい。
【0010】
賞抽選手段において所定の賞に当選した場合、図柄表示手段は、自動停止後の表示図柄が当該賞に係る組み合わせ図柄になるように、図柄の変動を制御する。
【0011】
このように、所定の賞に当選すれば、自動停止を待つことにより、当該賞に係る組み合わせ図柄となり、目押しする必要がなくなるため、初心者等の目押し技術の稚拙な遊技者であっても、メダルを無駄にすることなく容易に賞を成立させることができる。
【0012】
ただし、当選後すぐのゲームにおいてこのようなリール制御の変更を行わずに、タイムラグ(例えば、数ゲーム後にリール制御を変更する等)を設けてもよい。
【0013】
なお、図柄表示手段は、全ての種類の賞に対して上記のような制御を行うこととしてもよいし、一部の種類の賞に対して上記のような制御を行う(例えば、特別賞に当選したときのみ自動停止により賞が成立することとし、小役賞等、他の賞に当選したときは自動停止しても賞が成立するとは限らない)こととしてもよい。
【0014】
また、図柄の変動を制御する方法としては、例えば、変動表示中の変動速度を変化させたり、変動の開始時間を前後させたり、変動方向を逆転させたりして行う。
【0015】
1つの好ましい形態においては、前記図柄表示手段は、当該図柄表示手段に表示される表示図柄を検出する表示図柄検出手段を具備し、前記表示図柄検出手段において検出された前記変動表示の開始時における前記表示図柄と自動停止するまでの時間との相関関係をもとに、自動停止したときに、前記所定の賞に係る組み合わせ図柄となるように前記変動表示の開始時を各列毎に設定するように構成される。
【0016】
この場合、表示図柄検出手段により変動表示開始時における表示図柄を検出し、当該表示図柄と基準時から自動停止するまでの時間との相関関係より、自動停止後に表示される組み合わせ図柄を所定の賞に係る組み合わせ図柄とすべく、変動表示の開始時が各列毎に設定される。
【0017】
このように、変動表示の開始時を設定することにより、基準時から自動停止までの時間(一定)と変動表示のパターン(図柄の数、種類等)との相関関係から所定の賞に係る組み合わせ図柄にするための制御を容易に行うことができる。
【0018】
また、変動表示の開始時が変動することにより、所定の賞に当選したときの図柄表示手段の変動表示の開始態様は、当選していないとき(所定の賞以外の賞に当選したときも含む)の変動表示の開始態様と異なることとなる(例えば、当選していないときより遅れて変動表示が開始されたり、変動表示を開始する列の順序が当選していないときと異なる等)ため、これをもって遊技者への告知とすることができる。したがって、遊技者は、所定の賞に内部当選したことを知ることができ、自動停止を促すことができるため、より確実に賞を成立させることができる。
【0019】
他の好ましい形態においては、前記図柄表示手段は、当該図柄表示手段に表示される表示図柄を検出する表示図柄検出手段を具備し、前記表示図柄検出手段において検出された前記変動表示の開始時における前記表示図柄と自動停止するまでの時間との相関関係をもとに、自動停止したときに、前記所定の賞に係る組み合わせ図柄となるように前記変動表示が開始されてから前記変動表示が一定速度となるまでの増速時間を各列毎に設定するように構成される。
【0020】
この場合、表示図柄検出手段により変動表示開始時における表示図柄を検出し、当該表示図柄と基準時から自動停止するまでの時間との相関関係より、自動停止後に表示される組み合わせ図柄を所定の賞に係る組み合わせ図柄とすべく、変動表示が開始されてから当該変動表示が一定速度なるまでの増速時間が各列毎に設定される。
【0021】
このように、増速時間を設定することにより、基準時から自動停止までの時間(一定)と変動表示のパターン(図柄の数、種類等)との相関関係から所定の賞に係る組み合わせ図柄にするための制御を容易に行うことができる。
【0022】
また、変動表示の増速時間が変動することにより、所定の賞に当選したときの図柄表示手段の変動表示の開始態様は、当選していないとき(所定の賞以外の賞に当選したときも含む)の変動表示の開始態様と異なることとなる(例えば、当選していないときに比べてゆっくり変動表示が開始される等)ため、これをもって遊技者への告知とすることができる。したがって、遊技者は、所定の賞に内部当選したことを知ることができ、自動停止を促すことができるため、より容易かつ確実に賞を成立させることができる。
【0023】
好ましくは、前記所定の賞に当選したときに、当該当選したことを遊技者に告知する告知手段をさらに具備するように構成される。
【0024】
この場合、所定の賞に当選したことを遊技者に積極的に告知する。これにより、遊技者は、より確実に所定の賞に当選したことを知ることができ、自動停止を促すことができるため、より確実に賞を成立させることができる。なお、告知手段としては、例えば、当選音や当選表示等がある。また、当選した賞に係る組み合わせ図柄の種類に応じて異なる種類の告知を行ってもよいし、同じ種類の告知を行ってもよい。
【0025】
好ましくは、前記賞に当選すると、所定の図柄の引き込み可能範囲内で前記賞に係る組み合わせ図柄に停止させるべく、図柄の引き込み処理を行う引き込み手段をさらに具備し、前記図柄表示手段は、前記所定の賞に当選したときに、当該賞に係る図柄の引き込み可能範囲内で前記自動停止のための処理を開始するように制御する。
【0026】
この場合、引き込み手段は、賞に当選している状態で停止処理(遊技者の操作による操作停止または自動停止)が行われた際、所定の範囲内に賞図柄が含まれることを条件に、当該賞図柄が賞に係る組み合わせとなるように制御し、変動表示を停止させる。また、図柄表示手段は、所定の賞に当選している状態で自動停止のための処理を開始するとき(操作停止手段において、遊技者が停止ボタンを押下するときに相当)に、当該賞に係る図柄引き込み可能範囲内に当選図柄が位置するように、図柄変動を制御する。
【0027】
このように、図柄引き込み可能範囲内に当選図柄が位置したときに、自動停止の処理が開始されるため、必ず賞に係る組み合わせ図柄とすることができる。また、従来から引き込み手段を有している機種に対して、本発明のような自動停止手段の制御を行わせる場合において、容易に導入することができる。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照しつつ、本発明の実施の形態を説明する。
【0029】
まず、本発明の第1の実施の形態について説明する。図1は第1の実施の形態に係るスロットマシンの正面図である。本実施の形態に係るスロットマシンは、賞に当選するか否かの抽選処理を実行する賞抽選手段としての乱数発生器(後述)と、複数種類の図柄を各列毎に変動表示する図柄表示手段3と、遊技者の操作により、前記変動表示を各列毎に停止させる操作停止手段としての停止ボタン9と、前記変動表示の開始後、所定時間、遊技者の操作がない場合に、前記変動表示を自動停止させる自動停止手段としてのタイマ(後述)とを具備し、前記図柄表示手段3は、所定の前記賞に当選していることを条件に、自動停止したときに、当該賞に係る組み合わせ図柄となるように前記図柄の変動を制御するものである。
【0030】
本実施の形態のスロットマシンは、図1に示すように、筐体1の前面に設けられた中間パネル2に、縦長の図柄表示窓4を具備し、当該図柄表示窓を3つ横並びさせている。また、筐体1は、内部に3つのリール5を具備し、各図柄表示窓4の形成位置に対応してそれぞれが配置されており、この図柄表示窓4およびリール5により図柄表示手段3が形成された構成となっている。さらに、図柄表示手段3は、図3を用いて後述する主制御部24の制御のもと、図柄表示窓4に図柄を表示する。
【0031】
各リール5の外周面には、文字、数字、図形、キャラクター等の複数種類の図柄(図2を用いて後述する)を表示したリールテープが貼り付けられており、リール5の回転中(変動表示中)は、それぞれの外周面に表示された図柄が図柄表示窓4内に次々に現れる一方、リール5を停止させたときは、各リール5の所定コマ(例えば、図1に示す3コマ)分の図柄が、図柄表示手段3に設定された、上段、中段、下段、右上がりおよび右下がりの5本の停止ラインL上に整列した状態で表示される。なお、通常の円形のリール5の代わりに、液晶表示器や、プーリに巻回されて周回するベルト式リールテープを使用したり、これらを組み合わせて用いてもよい。
【0032】
停止ラインLは、メダル投入口6から投入されたメダルの投入枚数やBETボタン7の押下操作に応じて有効化される。例えば、1枚のメダルが賭けられたときは、中段の横1本の停止ラインLが有効となり、2枚のメダルが賭けられたときは、上段、中段、下段の横3本の停止ラインLが有効となり、3枚のメダルが賭けられたときは、5本全ての停止ラインLが有効となる。
【0033】
そして、中間パネル2の下方の張り出し面上に設けられた始動レバー8を操作して、3つのリール5が回転し、変動表示を開始した後、各リール5に対応して設けられた停止ボタン9を押下すれば、3つのリール5が順次停止するようになっている。このとき、メダルの賭け枚数により有効となった停止ラインL上に特定の組み合わせ図柄が揃えば、当該組み合わせ図柄に応じた賞が成立し、当該賞の種類に応じて定められた所定枚数のメダルが払い出される。
【0034】
図2は図1のリールの外周面に貼り付けられたリールテープの展開図である。各リールテープ5aは、3つのリール5に対応して、左から左リール用、中リール用、右リール用の3種類が用意され、それぞれ上端部分および下端部分が互いに接続されて環状となる樹脂製シートである。本実施の形態において、図柄は、3種類の特定図柄A1,A2,A3と、4種類の非特定図柄B1,B2,B3,B4との合計7種類が用意され、これらを適宜選択して各リールテープ5aに合計21コマの図柄を配置している。
【0035】
特定図柄A1,A2は、特別賞用の図柄である。いずれかの特定図柄A1,A2が有効ラインL上に3つ揃うと、特別賞が成立して、メダルを1枚投入して所定枚数のメダルの払い出しを受ける、いわゆる「ボーナスゲーム(特別遊技モード)」等が行われる。特別賞には、ボーナスゲームの合間にメダルを3枚投入して小役賞を狙う、いわゆる「小役ゲーム(通常遊技モード)」が組み合わされて、両者が数セット行われるビッグボーナス賞(特定図柄A1が揃うと成立)や、ボーナスゲームが1回行われるレギュラーボーナス賞(特定図柄A2が揃うと成立)等がある。
【0036】
非特定図柄B1,B2,B3は、小役賞用の図柄である。いずれかの非特定図柄B1,B2,B3が有効ラインL上に3つ揃ったり、特定図柄A1,A2との所定の組み合わせ等が有効ラインL上に揃うと、所定枚数のメダルの払い出しを受けるようになっている。なお、左リール5の非特定図柄B2が有効ラインL上に揃うと、所定枚数のメダルの払い出しを受ける、いわゆるチェリー賞としたり、非特定図柄B3が有効ラインL上に3つ揃ったときは、メダルの払い出しがなく、その代わりに、メダルを消費しないでもう1ゲーム実施できる、いわゆるリプレイ賞としてもよい。
【0037】
ところで、スロットマシンは、始動レバー8を操作するたびに(1ゲームごとに)制御部内で内部抽選を行い、その抽選結果に応じて有効ラインL上に揃うべき図柄の組み合わせ(賞に係る組み合わせ図柄)を決定するという完全確率方式を採用している。
【0038】
賞は、上述のように、特別賞および小役賞からなり、抽選処理においていずれかの賞に当選すると、その賞に応じた個別のフラグが付与される(「フラグが立つ」という)ようになっている。なお、特別賞に係るフラグは、特別賞が成立するまで持ち越され、その他のフラグは、そのゲームにおいてのみ有効とされている。
【0039】
したがって、実際には、フラグが立っていないと、停止ボタン9を押下するタイミング(いわゆる目押しするタイミング)が正しくても、特定の組み合わせ図柄を揃える(賞を成立させる)ことはできない。換言すると、フラグが立っていると目押しするタイミングさえ正しければ、特定の組み合わせ図柄を揃える(賞を成立させる)ことは可能となる。
【0040】
というのも、全ての遊技者が賞に係る図柄を正確に狙うことは困難であるため、スロットマシンは、フラグが立つと、当該図柄を引き込むようなリール制御を行う。これは、いわゆる「図柄の引き込み処理」と呼ばれるもので、賞に係る図柄を有効ラインL上に狙えなくても当該図柄の引き込み範囲内(当該図柄の手前最大4コマまでの範囲)で停止ボタン9を押すと、賞に係る図柄が有効ラインL上に滑り込むようにリール5が制御されるが、フラグが立っていないと、賞に係る組み合わせ図柄を正確に狙った場合であっても、当該組み合わせ図柄とならないように制御する、いわゆる「図柄の蹴飛ばし処理」が行われるからである。
【0041】
図柄の引き込み処理や図柄の蹴飛ばし処理においては、リール5を回転駆動させるステッピングモータおよび基準位置を検出するセンサにより表示図柄検出手段39を形成し、これにより、基準位置からのステップ数を読み取ることによって、制御するための対象図柄を特定する。リール制御の形式は、テーブル制御でもよいし、コントロール制御でもよい。
【0042】
また、スロットマシンは、始動レバー8を操作したときを基準時として所定時間、遊技者がいずれの停止ボタン9を押下しない場合、遊技者が停止ボタン9を押下したときと同様に、自動的に停止されるように構成されている。始動レバー8を操作してから自動停止するまでの時間は、リール5ごとに設定され、毎回一定であり、リール5の回転も回転開始時から所定の一定速度に至るまで(スローアップ)を除き一定速度であり、スローアップの際の時間の制御も可能であるため、始動レバー8を操作する際の表示図柄から、自動停止後の表示図柄を把握することが可能である。そして、所定の賞に当選している場合(本実施の形態においては、後述するように、特別賞に当選している場合)、自動停止したときの表示図柄が当該賞に係る組み合わせ図柄となるべく、リール5の回転が制御される。
【0043】
図3は図1のスロットマシンの電気的な構成を示すブロック図である。スロットマシンは、遊技内容に関する制御、演算の主体であるCPU26、遊技制御プログラムが記憶されるROM27、データの読み書きに用いられるRAM28、乱数発生器29およびタイマ25を有する主制御部(主制御基板)24を具備している。CPU26には、バス30を介して各種の入出力部が接続されている。入力部としては、BETボタン7、始動レバー8、3つの停止ボタン9等が接続され、これらからの信号がCPU26に入力される。出力部としては、3つのリール5の回転始動、停止等を実行するリール駆動部32、賞の種類に応じたメダルの払い出しを行うメダル払出部33等が接続されている。さらに、リール駆動部32には、図柄表示手段3に表示される表示図柄を検出する表示図柄検出手段39が具備されており、表示図柄の検出結果を主制御部24に伝えている。
【0044】
また、スロットマシンは、周辺出力部の制御、演算の主体であるCPU36、各種制御プログラムが記憶されるROM37、データの読み書きに用いられるRAM38を有するサブ制御部(サブ制御基板)35を備えている。当該サブ制御部35は、バス30,40同士が接続されて、主制御部24から各種の制御信号が入力されるようになっている。
【0045】
CPU36には、リール5の背面に配され、各図柄表示窓4のそれぞれ3コマの図柄を個別に照明するバックライト41、筐体1の上部に配され、エラー表示や特別賞時の光演出を行う上部ランプ42、後述する告知用の表示器10等の各種ランプや、音声制御基板41を介してスピーカ11等が接続され、CPU36により制御される。
【0046】
図4は図1のスロットマシンにおける遊技の流れを示すフローチャートである。まず、遊技者が所定枚数のメダルを投入して、始動レバー8を操作する(ステップS10)と、抽選が行われる(ステップS20)。具体的には、始動レバー8の操作時点で乱数発生器29から抽出された乱数とROM27に記憶されている抽選テーブルとを照合し、どの賞に当選したか、またはいずれの賞にも当選しなかったかが判別される。この抽選結果が特別賞に当選する(ステップS30)と、対応するフラグ(ビッグボーナス賞、レギュラーボーナス賞で異なるフラグを立てるのが一般的である)をセットする(ステップS40)。
【0047】
また、本実施の形態においては、始動レバー8を操作したステップS10を基準時として、自動停止までの時間を計測するタイマ25を作動させる。さらに、特別賞に当選すると、自動停止後に当該賞に係る組み合わせ図柄となるように、リール5の回転開始時等を演算し、リール回転制御を設定する(ステップS50)。詳しくは、後述する。また、抽選結果が小役賞に当選する(ステップS60)と、対応するフラグをセットする(ステップS70)。
【0048】
この後、リール5を回転始動させる(ステップS80)。このとき、小役賞に当選するか、いずれにも当選しなかった場合は、通常のリール制御を行い、特別賞に当選したときは、ステップS50の演算結果に基いたリール制御が行われる。
【0049】
リール5の回転中にいずれの停止ボタン9も押下されることなく、基準時から所定時間経過する(ステップS100)と、タイマ25によりその旨が伝えられ、リール5の回転は、自動停止される(ステップS110)。ここで、本実施の形態における基準時は、ステップS10の始動レバー8操作時とするが、通常の(ステップS50によりリール回転開始時が変更されない場合の)リール回転開始時としてもよい。一方、リール5の回転中にいずれかの停止ボタン9が押下され(ステップS90)、全ての停止ボタン9が押下される(全てのリール5が停止する:ステップS120)と自動停止の処理は行われない。なお、いずれかの停止ボタン9が押下されていても、全ての停止ボタン9が押下されなければ、基準時から所定時間経過するとリール5の回転は自動停止される。
【0050】
全てのリール5が、ステップS110により自動停止するか、ステップS120により操作停止すると、図柄表示窓4の有効ラインL上に表示された組み合わせ図柄により賞判定を行う。停止した組み合わせ図柄が、特別賞に係る組み合わせ図柄となっている場合は、特別賞が成立し(ステップS130)、ボーナスゲーム等の特別賞処理が行われる(ステップS140)。ステップS110により自動停止した場合は、必ず特別賞に係る組み合わせ図柄が有効ラインL上に揃うため、必ず特別賞が成立する。所定の特別賞処理が行われた後、ステップS40においてセットされた対応フラグがリセットされる(ステップS150)。
【0051】
一方、停止した組み合わせ図柄が、小役賞に係る組み合わせ図柄となっている場合は、小役賞が成立し(ステップS160)、当該賞に係る小役賞処理(所定枚数のメダルを払い出す等)が行われる(ステップS170)。所定の小役賞処理が行われた後、ステップS60においてセットされた対応フラグがリセットされる(ステップS180)。
【0052】
以上のように、賞抽選において特別賞に当選した場合、自動停止後の表示図柄が当該特別賞に係る組み合わせ図柄となるように、図柄の変動が特別に制御される。したがって、特別賞に当選すれば、自動停止を待つことにより、必ず当該賞に係る組み合わせ図柄となり、目押しする必要がなくなるため、初心者等の目押し技術の稚拙な遊技者であっても、メダルを無駄にすることなく容易に賞を成立させることができる。
【0053】
なお、本実施の形態においては、前述のように、特別賞に対して自動停止を待つと必ず当該特別賞に係る組み合わせ図柄が揃うように制御しているが、小役賞を含む全ての種類の賞に対してそのような制御を行うこととしてもよいし、特別賞または小役賞のうちでも特定の賞に対してそのような制御を行うこととしてもよい。
【0054】
ここで、図4のステップS50におけるリール回転制御のための演算手段について詳細に説明する。図5は第1の実施の形態に係る第1リールについてのリール制御のタイムチャートである。図5(a)は通常時(ステップS50を経ないとき)のリール制御時を示し、図5(b)は特別賞当選時(ステップS50を経るとき)のリール制御を示す。また、図5は、いずれも第1リール5のみのリール制御を表している。ここで、第1リールとは、最初に停止が予定されているリールをいい、一般的には、左リールが該当する。
【0055】
本実施の形態においては、図柄表示手段3に表示される表示図柄を検出する表示図柄検出手段39を具備し、表示図柄検出手段39において検出された変動表示の開始時における表示図柄および自動停止するまでの時間をもとに、自動停止したときに、所定の特別賞に係る組み合わせ図柄となるように変動表示の開始時を各列毎に設定するように構成される。
【0056】
表示図柄検出手段39としては、前述のリール5を回転駆動させるステッピングモータおよび基準位置を検出するセンサにより、基準位置からのステップ数を読み取ることにより、制御するための対象図柄を特定し、制御する。リール制御の形式は、テーブル制御やコントロール制御等、既知のリール制御を採用することができる。このような表示図柄検出手段39により変動表示開始時における表示図柄を検出し、当該表示図柄と基準時から自動停止するまでの時間との相関関係より、自動停止後に表示される組み合わせ図柄を所定の特別賞に係る組み合わせ図柄とすべく、変動表示の開始時が各列毎に設定される。
【0057】
本実施の形態の第1リール5においては、基準時(始動レバー8操作時)から30.024秒後に自動停止される。なお、始動レバー8操作時から通常時におけるリール5が回転を開始するまでの時間は、便宜上、考慮に入れないものとする(すなわち、基準時は、通常時のリール回転開始時とも等しい)。また、図5の右上がりの実線グラフは、回転開始時から所定の一定速度に至るまで(スローアップ)を示し、216ミリ秒で一定速度となる。
【0058】
リール5の図柄は、図2に示すように21コマあり、リール5の回転が一定速度のときは、リール5が1周するのに756ミリ秒、1コマあたり36ミリ秒を要する。また、スローアップ時においては、216ミリ秒で1コマ変動する。また、各図柄は、図2に割り当てられている図柄番号の逆順(例えば、3番図柄の次に2番図柄)で変動表示される。
【0059】
ここで、図5をもとに具体例を挙げて説明する。図5に示すように、どちらの場合でも始動レバー8操作時において図2の左図柄のうちの7番図柄が図柄表示窓4の枠内にある所定の位置に表示されているとする。通常時は、図5(a)に示すように、30.024秒後に自動停止するまで、39周と10コマ変動し、前記所定の位置における停止図柄が18番図柄となる。
【0060】
一方、内部抽選により、特定図柄A1に係る特別賞が当選した場合に、図2の左図柄のうちの2番図柄で自動停止するようなリール制御を考える。自動停止する30.024秒後に2番図柄が表示されるためには、図5(b)に示すように、リール回転開始時を基準時より180ミリ秒遅らせることにより、残りの29.844秒で39周と5コマ変動して、停止図柄が2番図柄となる。なお、同じ特定図柄A1である4番図柄で停止させるようにリール制御することも可能である。
【0061】
ここで、リール5は、自動停止する場合において、30秒以内に停止してはいけないという規則が設けられているが、これを遵守しようとする場合、例えば、図5(a)のような対応(図5(a)においては、回転開始から自動停止まで29.844秒)に対しては、さらに何周分か遅らせる(1周遅らせるごとに同じ停止図柄のまま756ミリ秒遅らせることができる)ことによって、必ず30秒過ぎてからリール5を自動停止させるように制御するのが好ましい。
【0062】
第2リール(中リール)5、第3リール(右リール)5についても同様である。図6は第1の実施の形態に係る各リールごとのリール制御のタイムチャートである。図6(a)は賞当選時における第1リールのタイムチャート(図5(b)に等しい)、図6(b)は賞当選時における第2リールのタイムチャート、図6(c)は賞当選時における第3リールのタイムチャートをそれぞれ示している。
【0063】
図6(b)に示すように、第2リール5においては、第1リール5が自動停止してから200ミリ秒後に自動停止する。すなわち、基準時から30.224秒後に自動停止する。始動レバー8操作時において図2の中図柄のうちの15番図柄が図柄表示窓4の枠内にある所定の位置に表示されているとする。通常時は、基準時から30.224秒後に自動停止するまで、39周と16コマ半ほど変動し、前記所定の位置における停止図柄が20番図柄となる。ここで、第1リール5と同様に、特定図柄A1である2番図柄で自動停止するようなリール制御を考える。自動停止する30.224秒後に、2番図柄が表示されるためには、図6(b)に示すように、リール回転開始時を基準時より92ミリ秒遅らせることにより、残りの30.132秒で39周と14コマ変動して、前記所定の位置における停止図柄が2番図柄となる。なお、同じ特定図柄A1である3番図柄で停止させるようにリール制御することも可能である。
【0064】
図6(c)に示すように、第3リール5においては、第2リール5が自動停止してからさらに200ミリ秒後に自動停止する。すなわち、基準時から30.424秒後に自動停止する。始動レバー8操作時において図2の右図柄のうちの14番図柄が図柄表示窓4の枠内にある所定の位置に表示されているとする。通常時は、基準時から30.424秒後に自動停止するまで、39周と20コマあまり変動し、前記所定の位置における停止図柄が15番図柄となる。ここで、第1リール5と同様に、特定図柄A1である2番図柄で自動停止するようなリール制御を考える。自動停止する30.424秒後に2番図柄が表示されるためには、図6(c)に示すように、リール回転開始時を基準時より328ミリ秒遅らせることにより、残りの30.096秒で39周と12コマ変動して前記所定の位置における停止図柄が2番図柄となる。
【0065】
このように、各リール5ごとに変動表示の開始時を設定する(遅らせる)ことにより、基準時から自動停止までの時間(一定)と変動表示のパターン(図柄の数、種類等)との相関関係から所定の賞に係る組み合わせ図柄にするための制御を容易に行うことができる。
【0066】
また、本実施の形態においては、通常時には、3つのリール5が同時に回転する(図6の右上がりの破線グラフでスローアップのみ示している)が、特別賞当選時には、リール5は、図6に示すように、第2リール→第1リール→第3リールの順に回転を開始する。
【0067】
このように、変動表示の開始時が変動することにより、所定の賞に当選したときの図柄表示手段3の変動表示の開始態様は、当選していないとき(所定の賞以外の賞に当選したときも含む)の変動表示の開始態様と異なることとなる(例えば、当選していないときより遅れて変動表示が開始されたり、変動表示を開始する列の順序が当選していないときと異なる等)ため、これをもって遊技者への告知とすることができる。したがって、遊技者は、特別賞に内部当選したことを知ることができ、自動停止を促すことができるため、より確実に賞を成立させることができる。
【0068】
なお、本実施の形態においては、3つのリール5が自動停止する時間にそれぞれ200ミリ秒の時差を設けたが、3つのリール5が同時に自動停止する構成としてもよいし、各リール間で異なる時差を設ける構成としてもよい。
【0069】
なお、本構成は、通常時にリール5が同時に回転しない場合においても有効である。図7は図6のタイムチャートにおいて通常時の回転開始時間が異なる場合のタイムチャートである。図7(a)は通常時の開始時間が基準時である第1リールのタイムチャート、図7(b)は通常時の開始時間が基準時から200ミリ秒後である第2リールのタイムチャート、図7(c)は通常時の開始時間が基準時から400ミリ秒後である第3リールのタイムチャートをそれぞれ示す。特別賞当選時の回転開始時間および自動停止時間は、図6と同様である。
【0070】
通常時においては、図7の右上がりの破線グラフで示すように、第1リール→第2リール→第3リールの順で回転を開始するが、特別賞当選時においては、第2リール→第1リール→第3リールの順で回転を開始するため、所定の賞に当選したときの図柄表示手段3の変動表示の開始態様は、当選していないとき(所定の賞以外の賞に当選したときも含む)の変動表示の開始態様と異なることとなる。
【0071】
したがって、遊技者は、通常時の回転開始時間がリールごとに異なる場合においても特別賞に内部当選したことを知ることができ、自動停止を促すことができるため、より確実に賞を成立させることができる。
【0072】
なお、リール回転開始時間を通常時より遅らせるだけでなく、図7(b)および図7(c)に示すように、通常時より早めることも可能である。また、ウエイトタイムを考慮する場合は、そのウエイトタイム内でリール5が回転開始しない様にリール制御を行う。例えば、リール回転開始の時間を自動停止後に賞図柄となるべくリール回転開始時間を設定した上で、さらに、何周分か遅らせる(1周遅らせるごとに同じ停止図柄のまま756ミリ秒遅らせることができる)ことによって、必ずウエイトタイムを過ぎてから3つ目のリール5が回転開始するように制御する。ここで、ウエイトタイムとは、今回のリール回転開始から次回のリール回転開始までの間に設定された割り当て時間内に、始動レバー8が操作された場合において、始動レバー8の操作時点から割り当て時間が終了するまでの時間をいう。また、本実施の形態においては、各リール5は、つねに順回転であるが、リールを逆回転させることにより、特別賞に係る組み合わせ図柄とするように制御してもよい。
【0073】
なお、本実施の形態においては、特別賞に当選したときに通常の変動表示の開始態様が異なることとしていたが、特別賞に当選しなかった場合でも通常の変動表示の開始態様が異なるように制御してもよい(いわゆるガセ告知に相当する)。その場合は、特別賞に係る組み合わせ図柄で自動停止するように変動表示の開始時が設定されたとしても、自動停止時に蹴飛ばし処理が行われるため、賞が成立することはない。
【0074】
本実施の形態においては、特別賞(本実施の形態における所定の賞)に当選したときに、当該当選したことを遊技者に告知する告知手段をさらに具備するように構成される。
【0075】
この場合、特別賞に当選したことを遊技者に積極的に告知する。これにより、遊技者は、より確実に所定の賞に当選したことを知ることができ、自動停止を促すことができるため、より確実に賞を成立させることができる。なお、告知手段としては、例えば、スピーカ11により当選音を発生させたり、表示器10により当選表示を行う。また、当選した賞に係る組み合わせ図柄の種類に応じて異なる種類の告知を行ってもよいし、同じ種類の告知を行ってもよい。
【0076】
さらに、リール5の変動表示が通常時と異なるか否かを表示するための表示ランプを別に設けてもよい。
【0077】
なお、告知は、特別賞に当選した後のゲームにおいて強制的に行うようにしてもよい。また、特別賞後のゲームにおいて、所定のゲーム数が経過した時点で抽選結果によらず告知を行ってもよい。さらに、ボーナス確定ランプが点灯した時点や、その点灯から数ゲーム後に告知を行うようにしてもよい。
【0078】
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。第1の実施の形態と同様の構成については同じ符号を付し、説明を省略する。本実施の形態が第1の実施の形態と異なる点は、表示図柄検出手段39において検出された変動表示の開始時における表示図柄および自動停止するまでの時間をもとに、自動停止したときに、所定の特別賞に係る組み合わせ図柄となるように変動表示が開始されてから変動表示が一定速度となるまでの増速時間(スローアップ時間)を各列毎に設定するように構成されることである。
【0079】
表示図柄検出手段39により変動表示開始時における表示図柄を検出し、当該表示図柄と基準時から自動停止するまでの時間との相関関係より、自動停止後に表示される組み合わせ図柄を所定の特別賞に係る組み合わせ図柄とすべく、変動表示が開始されてから当該変動表示が一定速度なるまでの増速時間(スローアップ時間)が各列毎に設定される。
【0080】
図8は第2の実施の形態に係る第1リールについてのリール制御のタイムチャートである。図8(a)は通常時(図4のステップS50を経ないとき)のリール制御時を示し、図8(b)は特別賞当選時(図4のステップS50を経るとき)のリール制御を示す。また、図8は、いずれも第1リール(左リール)5のみのリール制御を表している。
【0081】
本実施の形態の第1リール5においても、基準時(始動レバー8操作時)から30.024秒後に自動停止される。なお、始動レバー8操作時から通常時におけるリール5が回転を開始するまでの時間は、便宜上、考慮に入れないものとする(すなわち、基準時を通常時のリール回転開始時とする)。また、図8の右上がりの実線グラフは、通常時における回転開始時から所定の一定速度に至るまで(スローアップ)を示し、216ミリ秒で一定速度となる。
【0082】
リール5の図柄は、図2に示すように21コマあり、リール5の回転が一定速度のときは、リール5が1周するのに756ミリ秒、1コマあたり36ミリ秒を要する。また、スローアップ時においては、216ミリ秒で1コマ変動する。また、各図柄は、図2に割り当てられている図柄番号の逆順(例えば、3番図柄の次に2番図柄)で変動表示される。
【0083】
ここで、図8をもとに具体例を挙げて説明する。図8に示すように、どちらの場合でも始動レバー8操作時において図2の左図柄のうちの7番図柄が図柄表示窓4の枠内にある所定の位置に表示されているとする。通常時は、図8(a)に示すように、30.024秒後に自動停止するまで、39周と10コマ変動し、前記所定の位置における停止図柄が18番図柄となる。
【0084】
一方、内部抽選により、特定図柄A1に係る特別賞が当選した場合に、図2の左図柄のうちの2番図柄で自動停止するようなリール制御を考える。自動停止する30.024秒後に2番図柄が表示されるためには、図8(b)に示すように、スローアップの時間を396ミリ秒とする(396ミリ秒で1コマ変動する)ことにより、5コマ分の図柄の変動を阻止し、前記所定の位置における停止図柄が2番図柄となる。なお、同じ特定図柄A1である4番図柄で停止させるようにリール制御することも可能である。第2リール(中リール)5、第3リール(右リール)5についても同様である。
【0085】
このように、スローアップ時間を設定することにより、基準時から自動停止までの時間(一定)と変動表示のパターン(図柄の数、種類等)との相関関係から所定の賞に係る組み合わせ図柄にするための制御を容易に行うことができる。
【0086】
また、変動表示のスローアップ時間が変動することにより、所定の賞に当選したときの図柄表示手段3の変動表示の開始態様は、当選していないとき(所定の賞以外の賞に当選したときも含む)の変動表示の開始態様と異なることとなる(例えば、図8に示すように、当選していないとき(図8(a))に比べてゆっくり変動表示が開始される(図8(b))等)ため、これをもって遊技者への告知とすることができる。したがって、遊技者は、所定の賞に内部当選したことを知ることができ、自動停止を促すことができるため、より容易かつ確実に賞を成立させることができる。
【0087】
続いて、本発明の第3の実施の形態について説明する。第1の実施の形態と同様の構成については同じ符号を付し、説明を省略する。本実施の形態が第1の実施の形態と異なる点は、所定の賞に当選すると、所定の図柄の引き込み可能範囲内で前記賞に係る組み合わせ図柄に停止させる図柄の引き込み処理を考慮して、所定の賞に当選したときに、当該賞に係る図柄の引き込み可能範囲内で前記自動停止のための処理を開始するように制御することである。
【0088】
前述のように、引き込み処理により、賞に当選している状態で停止処理(遊技者の操作による操作停止または自動停止)が行われた際、所定の範囲内に賞図柄が含まれることを条件に、当該賞図柄が賞に係る組み合わせとなるように制御し、変動表示を停止させる。この引き込み処理を考慮に入れて、所定の賞に当選している状態で自動停止のための処理を開始するとき(操作停止手段において、遊技者が停止ボタンを押下するときに相当)に、当該賞に係る図柄引き込み可能範囲内に当選図柄が位置するように、図柄変動を制御する。
【0089】
図9は第3の実施の形態にかかる第1リールについてのリール制御のタイムチャートである。図9(a)は通常時(図4のステップS50を経ないとき)のリール制御時を示し、図9(b)は特別賞当選時(図4のステップS50を経るとき)のリール制御を示す。また、図9は、いずれも第1リール(左リール)5のみのリール制御を表している。
【0090】
本実施の形態の第1リール5においても、基準時(始動レバー8操作時)から30.024秒後に自動停止される。なお、始動レバー8操作時から通常時におけるリール5が回転を開始するまでの時間は、便宜上、考慮に入れないものとする(すなわち、基準時を通常時のリール回転開始時とする)。また、図9の右上がりの実線グラフは、通常時における回転開始時から所定の一定速度に至るまで(スローアップ)を示し、216ミリ秒で一定速度となる。
【0091】
リール5の図柄は、図2に示すように21コマあり、リール5の回転が一定速度のときは、リール5が1周するのに756ミリ秒、1コマあたり36ミリ秒を要する。また、スローアップ時においては、216ミリ秒で1コマ変動する。また、各図柄は、図2に割り当てられている図柄番号の逆順(例えば、3番図柄の次に2番図柄)で変動表示される。
【0092】
ここで、図9をもとに具体例を挙げて説明する。図9に示すように、どちらの場合でも始動レバー8操作時において図9の左図柄のうちの11番図柄が図柄表示窓4の枠内にある所定の位置に表示されているとする。通常時は、図9(a)に示すように、30.024秒後に自動停止するまで、39周と10コマ変動し、所定の位置における停止図柄が1番図柄となる。
【0093】
一方、内部抽選により、特定図柄A1に係る特別賞が当選した場合に、図2の左図柄のうちの2番図柄で自動停止するようなリール制御を考える。本実施の形態においては、自動停止時にも引き込み処理を考慮するため、引き込み可能な図柄分(本実施の形態においては最大4コマ)を差し引いて自動停止の処理を開始する。すなわち、2番図柄の4コマ前の6番図柄から2番図柄までに自動停止の処理が開始されればよい。6番図柄で自動停止を開始するとすると、自動停止する30.024秒後に6番図柄が表示されるためには、図9(b)に示すように、リール回転開始時を基準時より180ミリ秒遅らせることにより、残りの29.844秒で39周と5コマ変動して、自動停止の処理を開始する図柄が6番図柄となる。6番図柄で停止すると引き込み処理が行われ、2番図柄が引き込まれることとなる。ここで、引き込み処理には、最大144ミリ秒(4コマ分)かかるため、実際の停止時間は、自動停止の処理が開始されてから最大144ミリ秒後となる。なお、同じ特定図柄A1である4番図柄で停止させるようにリール制御することも可能である。第2リール(中リール)5、第3リール(右リール)5についても同様である。
【0094】
このように、図柄引き込み可能範囲内に当選図柄が位置したときに、自動停止の処理が開始されるため、必ず賞に係る組み合わせ図柄とすることができる。また、従来から引き込み手段を有している機種に対して、本発明のような自動停止手段の制御を行わせる場合において、容易に導入することができる。
【0095】
本実施の形態においては、所定の賞に係る組み合わせ図柄が各列の枠上に位置する時に自動停止の処理を開始する。ここで、枠上とは、図柄表示窓4外の1つ上側の位置(次に表示される図柄が位置する)である。枠上の位置に所定の賞に係る図柄が来たときに自動停止の処理を開始することによって、図柄表示窓4のどの位置へも必ず当該賞に係る図柄を引き込むことができる。したがって、いかなる有効ラインL上の位置においても組み合わせ図柄を揃えることができる。
【0096】
【発明の効果】
本発明に係るスロットマシンによれば、所定の賞に当選すれば、自動停止を待つことにより、必ず当該賞に係る組み合わせ図柄となり、目押しする必要がなくなるため、初心者等の目押し技術の稚拙な遊技者であっても、メダルを無駄にすることなく容易に賞を成立させることができる。
【0097】
さらに、変動表示の開始時を設定することにより、基準時から自動停止までの時間(一定)と変動表示のパターン(図柄の数、種類等)との相関関係から所定の賞に係る組み合わせ図柄にするための制御を容易に行うことができる。
【0098】
そして、変動表示の開始時が変動することにより、所定の賞に当選したときの図柄表示手段の変動表示の開始態様は、当選していないとき(所定の賞以外の賞に当選したときも含む)の変動表示の開始態様と異なることとなる(例えば、当選していないときより遅れて変動表示が開始されたり、変動表示を開始する列の順序が当選していないときと異なる等)ため、これをもって遊技者への告知とすることができる。したがって、遊技者は、所定の賞に内部当選したことを知ることができ、自動停止を促すことができるため、より確実に賞を成立させることができる。
【0099】
あるいは、増速時間を設定することにより、基準時から自動停止までの時間(一定)と変動表示のパターン(図柄の数、種類等)との相関関係から所定の賞に係る組み合わせ図柄にするための制御を容易に行うことができる。
【0100】
そして、変動表示の増速時間が変動することにより、所定の賞に当選したときの図柄表示手段の変動表示の開始態様は、当選していないとき(所定の賞以外の賞に当選したときも含む)の変動表示の開始態様と異なることとなる(例えば、当選していないときに比べてゆっくり変動表示が開始される等)ため、これをもって遊技者への告知とすることができる。したがって、遊技者は、所定の賞に内部当選したことを知ることができ、自動停止を促すことができるため、より容易かつ確実に賞を成立させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態に係るスロットマシンの正面図である。
【図2】図1のリールの外周面に貼り付けられたリールテープの展開図である。
【図3】図1のスロットマシンの電気的な構成を示すブロック図である。
【図4】図1のスロットマシンにおける遊技の流れを示すフローチャートである。
【図5】第1の実施の形態に係る第1リールについてのリール制御のタイムチャートである。
【図6】第1の実施の形態に係る各リールごとのリール制御のタイムチャートである。
【図7】図6のタイムチャートにおいて通常時の回転開始時間が異なる場合のタイムチャートである。
【図8】第2の実施の形態に係る第1リールについてのリール制御のタイムチャートである。
【図9】第3の実施の形態にかかる第1リールについてのリール制御のタイムチャートである。
【符号の説明】
3 図柄表示手段
4 図柄表示窓
5 リール
9 停止ボタン(操作停止手段)
10 表示器
11 スピーカ
25 タイマ(自動停止手段)
29 乱数発生器(賞抽選手段)
39 表示図柄検出手段
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数種類の図柄を変動表示させることができる図柄表示手段を備えたスロットマシンに関する。
【0002】
【従来の技術】
スロットマシンは、始動レバーを操作して3つのリール等を回転始動させること等により、図柄を変動表示させた後、各リールに対応した停止ボタンを押下してリールを停止させ、メダルの投入枚数に応じて有効化された停止ライン上に特定の組み合わせ図柄が揃えば、当該組み合わせ図柄に係る賞が成立(入賞)し、賞の種類に応じて定められた所定枚数のメダルが払い出されるのが一般的である。ただし、このようなスロットマシンは、始動レバーの操作によって内部的に抽選処理が実行されており、この抽選結果がいずれかの賞に当選した上で、停止ボタンを適正なタイミングで押下することにより、その賞に係る組み合わせ図柄を揃えることができる。なお、始動レバーの操作後、所定時間、遊技者が停止ボタンを押さないと、リールは、自動的に停止する処理を行うのが一般的である。
【0003】
このような内部抽選に当選した場合、熟練した遊技者であれば、いわゆる目押しにより、停止ボタンを適正なタイミングで押下し、賞に係る組み合わせ図柄を揃えることができる。しかしながら、初心者等の目押し技術の稚拙な遊技者は、内部抽選に当選しているにも関わらず、停止ボタンを適正なタイミングで押下することが困難なため、なかなか賞に係る組み合わせ図柄を揃えることができない。このような遊技者は、何度当選しても組み合わせ図柄を揃えることができないため、遊技をする興味を喪失してしまうこととなる。
【0004】
そこで、特開平11−114134号公報に記載されるようなスロットマシンが開発されている。当該公報に記載のスロットマシンは、内部抽選に当選したときのリール回転始動時に、自動停止させたとすると賞に係る組み合わせ図柄が揃う(すなわち、賞が成立する)リールの回転態様であるか否かを判断し、当該賞が成立するリールの回転態様であると判断する場合は、その旨を告知することにより、遊技者に自動停止を促すことを特徴としている。このスロットマシンによれば、自動停止させたときに、賞が成立するか否かを遊技者が知ることができるため、賞が成立すると分かれば、自動停止するまで待つことにより、賞に係る組み合わせ図柄を揃えることができる。つまり、遊技者は、賞を成立させるために、必ずしも停止ボタンを押下する必要がなくなる。このように、目押し技術が必ずしも必要でなくなるため、初心者であっても組み合わせ図柄を揃えることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このようなスロットマシンには以下のような問題があった。特開平11−114134号公報記載のスロットマシンにおいては、自動停止させたときに賞が成立するか否かは、レバー操作開始時の図柄の配置で決定されるため、自動停止時に賞に係る組み合わせ図柄が揃う確率は高くなく、目押し技術の稚拙な遊技者は、リールの回転態様が自動停止により賞が成立するまで毎ゲームを消化する必要がある。ゲームを消化するたびごとに、投入メダルが消費されていくため、遊技者は、ストレスや焦燥感を感じ、このようなスロットマシンに対し嫌悪感を抱くようになる場合があった。
【0006】
本発明は、かかる従来技術の問題点を解決するべくなされたもので、目押し技術の稚拙な遊技者であっても無駄にメダルを浪費することなく賞を成立させることができるスロットマシンを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るスロットマシンは、賞に当選するか否かの抽選処理を実行する賞抽選手段と、複数種類の図柄を各列毎に変動表示する図柄表示手段と、遊技者の操作により、前記変動表示を各列毎に停止させる操作停止手段と、前記変動表示の開始後、前記変動表示開始以前の基準時から所定時間、遊技者の操作がない場合に、前記変動表示を自動停止させる自動停止手段とを具備し、前記図柄表示手段は、所定の前記賞に当選していることを条件に、自動停止したときに、当該賞に係る組み合わせ図柄となるように前記図柄の変動を制御するものである。
【0008】
上記構成に係るスロットマシンは、賞抽選手段において賞に当選するか否かの抽選処理が実行される。また、図柄表示手段により、複数種類の図柄が各列毎に変動表示される。この変動表示中に、遊技者が、停止ボタンを押下する等の停止操作を行うと、操作停止手段により、変動表示が停止される。このとき、賞抽選手段において、賞に当選した上で、遊技者が適正な位置で停止操作を行うと当該賞に係る組み合わせ図柄で停止し、メダルの払い戻し等の処理が行われる。
【0009】
一方、変動表示開始のためのレバー操作時等(以下、基準時と称する)から所定時間、遊技者が停止操作を行わない場合、自動停止手段により、変動表示が自動停止される。自動停止の場合も同様に、賞に当選した上で、自動停止した図柄が当該入選に係る組み合わせ図柄で停止した場合、賞が成立(入賞)し、メダルの払い戻し等の処理が行われる。なお、上記基準時は、変動表示の開始前でも開始後でもよく、変動表示開始時に設定してもよいし、レバー操作から所定時間経過後に設定してもよい。
【0010】
賞抽選手段において所定の賞に当選した場合、図柄表示手段は、自動停止後の表示図柄が当該賞に係る組み合わせ図柄になるように、図柄の変動を制御する。
【0011】
このように、所定の賞に当選すれば、自動停止を待つことにより、当該賞に係る組み合わせ図柄となり、目押しする必要がなくなるため、初心者等の目押し技術の稚拙な遊技者であっても、メダルを無駄にすることなく容易に賞を成立させることができる。
【0012】
ただし、当選後すぐのゲームにおいてこのようなリール制御の変更を行わずに、タイムラグ(例えば、数ゲーム後にリール制御を変更する等)を設けてもよい。
【0013】
なお、図柄表示手段は、全ての種類の賞に対して上記のような制御を行うこととしてもよいし、一部の種類の賞に対して上記のような制御を行う(例えば、特別賞に当選したときのみ自動停止により賞が成立することとし、小役賞等、他の賞に当選したときは自動停止しても賞が成立するとは限らない)こととしてもよい。
【0014】
また、図柄の変動を制御する方法としては、例えば、変動表示中の変動速度を変化させたり、変動の開始時間を前後させたり、変動方向を逆転させたりして行う。
【0015】
1つの好ましい形態においては、前記図柄表示手段は、当該図柄表示手段に表示される表示図柄を検出する表示図柄検出手段を具備し、前記表示図柄検出手段において検出された前記変動表示の開始時における前記表示図柄と自動停止するまでの時間との相関関係をもとに、自動停止したときに、前記所定の賞に係る組み合わせ図柄となるように前記変動表示の開始時を各列毎に設定するように構成される。
【0016】
この場合、表示図柄検出手段により変動表示開始時における表示図柄を検出し、当該表示図柄と基準時から自動停止するまでの時間との相関関係より、自動停止後に表示される組み合わせ図柄を所定の賞に係る組み合わせ図柄とすべく、変動表示の開始時が各列毎に設定される。
【0017】
このように、変動表示の開始時を設定することにより、基準時から自動停止までの時間(一定)と変動表示のパターン(図柄の数、種類等)との相関関係から所定の賞に係る組み合わせ図柄にするための制御を容易に行うことができる。
【0018】
また、変動表示の開始時が変動することにより、所定の賞に当選したときの図柄表示手段の変動表示の開始態様は、当選していないとき(所定の賞以外の賞に当選したときも含む)の変動表示の開始態様と異なることとなる(例えば、当選していないときより遅れて変動表示が開始されたり、変動表示を開始する列の順序が当選していないときと異なる等)ため、これをもって遊技者への告知とすることができる。したがって、遊技者は、所定の賞に内部当選したことを知ることができ、自動停止を促すことができるため、より確実に賞を成立させることができる。
【0019】
他の好ましい形態においては、前記図柄表示手段は、当該図柄表示手段に表示される表示図柄を検出する表示図柄検出手段を具備し、前記表示図柄検出手段において検出された前記変動表示の開始時における前記表示図柄と自動停止するまでの時間との相関関係をもとに、自動停止したときに、前記所定の賞に係る組み合わせ図柄となるように前記変動表示が開始されてから前記変動表示が一定速度となるまでの増速時間を各列毎に設定するように構成される。
【0020】
この場合、表示図柄検出手段により変動表示開始時における表示図柄を検出し、当該表示図柄と基準時から自動停止するまでの時間との相関関係より、自動停止後に表示される組み合わせ図柄を所定の賞に係る組み合わせ図柄とすべく、変動表示が開始されてから当該変動表示が一定速度なるまでの増速時間が各列毎に設定される。
【0021】
このように、増速時間を設定することにより、基準時から自動停止までの時間(一定)と変動表示のパターン(図柄の数、種類等)との相関関係から所定の賞に係る組み合わせ図柄にするための制御を容易に行うことができる。
【0022】
また、変動表示の増速時間が変動することにより、所定の賞に当選したときの図柄表示手段の変動表示の開始態様は、当選していないとき(所定の賞以外の賞に当選したときも含む)の変動表示の開始態様と異なることとなる(例えば、当選していないときに比べてゆっくり変動表示が開始される等)ため、これをもって遊技者への告知とすることができる。したがって、遊技者は、所定の賞に内部当選したことを知ることができ、自動停止を促すことができるため、より容易かつ確実に賞を成立させることができる。
【0023】
好ましくは、前記所定の賞に当選したときに、当該当選したことを遊技者に告知する告知手段をさらに具備するように構成される。
【0024】
この場合、所定の賞に当選したことを遊技者に積極的に告知する。これにより、遊技者は、より確実に所定の賞に当選したことを知ることができ、自動停止を促すことができるため、より確実に賞を成立させることができる。なお、告知手段としては、例えば、当選音や当選表示等がある。また、当選した賞に係る組み合わせ図柄の種類に応じて異なる種類の告知を行ってもよいし、同じ種類の告知を行ってもよい。
【0025】
好ましくは、前記賞に当選すると、所定の図柄の引き込み可能範囲内で前記賞に係る組み合わせ図柄に停止させるべく、図柄の引き込み処理を行う引き込み手段をさらに具備し、前記図柄表示手段は、前記所定の賞に当選したときに、当該賞に係る図柄の引き込み可能範囲内で前記自動停止のための処理を開始するように制御する。
【0026】
この場合、引き込み手段は、賞に当選している状態で停止処理(遊技者の操作による操作停止または自動停止)が行われた際、所定の範囲内に賞図柄が含まれることを条件に、当該賞図柄が賞に係る組み合わせとなるように制御し、変動表示を停止させる。また、図柄表示手段は、所定の賞に当選している状態で自動停止のための処理を開始するとき(操作停止手段において、遊技者が停止ボタンを押下するときに相当)に、当該賞に係る図柄引き込み可能範囲内に当選図柄が位置するように、図柄変動を制御する。
【0027】
このように、図柄引き込み可能範囲内に当選図柄が位置したときに、自動停止の処理が開始されるため、必ず賞に係る組み合わせ図柄とすることができる。また、従来から引き込み手段を有している機種に対して、本発明のような自動停止手段の制御を行わせる場合において、容易に導入することができる。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照しつつ、本発明の実施の形態を説明する。
【0029】
まず、本発明の第1の実施の形態について説明する。図1は第1の実施の形態に係るスロットマシンの正面図である。本実施の形態に係るスロットマシンは、賞に当選するか否かの抽選処理を実行する賞抽選手段としての乱数発生器(後述)と、複数種類の図柄を各列毎に変動表示する図柄表示手段3と、遊技者の操作により、前記変動表示を各列毎に停止させる操作停止手段としての停止ボタン9と、前記変動表示の開始後、所定時間、遊技者の操作がない場合に、前記変動表示を自動停止させる自動停止手段としてのタイマ(後述)とを具備し、前記図柄表示手段3は、所定の前記賞に当選していることを条件に、自動停止したときに、当該賞に係る組み合わせ図柄となるように前記図柄の変動を制御するものである。
【0030】
本実施の形態のスロットマシンは、図1に示すように、筐体1の前面に設けられた中間パネル2に、縦長の図柄表示窓4を具備し、当該図柄表示窓を3つ横並びさせている。また、筐体1は、内部に3つのリール5を具備し、各図柄表示窓4の形成位置に対応してそれぞれが配置されており、この図柄表示窓4およびリール5により図柄表示手段3が形成された構成となっている。さらに、図柄表示手段3は、図3を用いて後述する主制御部24の制御のもと、図柄表示窓4に図柄を表示する。
【0031】
各リール5の外周面には、文字、数字、図形、キャラクター等の複数種類の図柄(図2を用いて後述する)を表示したリールテープが貼り付けられており、リール5の回転中(変動表示中)は、それぞれの外周面に表示された図柄が図柄表示窓4内に次々に現れる一方、リール5を停止させたときは、各リール5の所定コマ(例えば、図1に示す3コマ)分の図柄が、図柄表示手段3に設定された、上段、中段、下段、右上がりおよび右下がりの5本の停止ラインL上に整列した状態で表示される。なお、通常の円形のリール5の代わりに、液晶表示器や、プーリに巻回されて周回するベルト式リールテープを使用したり、これらを組み合わせて用いてもよい。
【0032】
停止ラインLは、メダル投入口6から投入されたメダルの投入枚数やBETボタン7の押下操作に応じて有効化される。例えば、1枚のメダルが賭けられたときは、中段の横1本の停止ラインLが有効となり、2枚のメダルが賭けられたときは、上段、中段、下段の横3本の停止ラインLが有効となり、3枚のメダルが賭けられたときは、5本全ての停止ラインLが有効となる。
【0033】
そして、中間パネル2の下方の張り出し面上に設けられた始動レバー8を操作して、3つのリール5が回転し、変動表示を開始した後、各リール5に対応して設けられた停止ボタン9を押下すれば、3つのリール5が順次停止するようになっている。このとき、メダルの賭け枚数により有効となった停止ラインL上に特定の組み合わせ図柄が揃えば、当該組み合わせ図柄に応じた賞が成立し、当該賞の種類に応じて定められた所定枚数のメダルが払い出される。
【0034】
図2は図1のリールの外周面に貼り付けられたリールテープの展開図である。各リールテープ5aは、3つのリール5に対応して、左から左リール用、中リール用、右リール用の3種類が用意され、それぞれ上端部分および下端部分が互いに接続されて環状となる樹脂製シートである。本実施の形態において、図柄は、3種類の特定図柄A1,A2,A3と、4種類の非特定図柄B1,B2,B3,B4との合計7種類が用意され、これらを適宜選択して各リールテープ5aに合計21コマの図柄を配置している。
【0035】
特定図柄A1,A2は、特別賞用の図柄である。いずれかの特定図柄A1,A2が有効ラインL上に3つ揃うと、特別賞が成立して、メダルを1枚投入して所定枚数のメダルの払い出しを受ける、いわゆる「ボーナスゲーム(特別遊技モード)」等が行われる。特別賞には、ボーナスゲームの合間にメダルを3枚投入して小役賞を狙う、いわゆる「小役ゲーム(通常遊技モード)」が組み合わされて、両者が数セット行われるビッグボーナス賞(特定図柄A1が揃うと成立)や、ボーナスゲームが1回行われるレギュラーボーナス賞(特定図柄A2が揃うと成立)等がある。
【0036】
非特定図柄B1,B2,B3は、小役賞用の図柄である。いずれかの非特定図柄B1,B2,B3が有効ラインL上に3つ揃ったり、特定図柄A1,A2との所定の組み合わせ等が有効ラインL上に揃うと、所定枚数のメダルの払い出しを受けるようになっている。なお、左リール5の非特定図柄B2が有効ラインL上に揃うと、所定枚数のメダルの払い出しを受ける、いわゆるチェリー賞としたり、非特定図柄B3が有効ラインL上に3つ揃ったときは、メダルの払い出しがなく、その代わりに、メダルを消費しないでもう1ゲーム実施できる、いわゆるリプレイ賞としてもよい。
【0037】
ところで、スロットマシンは、始動レバー8を操作するたびに(1ゲームごとに)制御部内で内部抽選を行い、その抽選結果に応じて有効ラインL上に揃うべき図柄の組み合わせ(賞に係る組み合わせ図柄)を決定するという完全確率方式を採用している。
【0038】
賞は、上述のように、特別賞および小役賞からなり、抽選処理においていずれかの賞に当選すると、その賞に応じた個別のフラグが付与される(「フラグが立つ」という)ようになっている。なお、特別賞に係るフラグは、特別賞が成立するまで持ち越され、その他のフラグは、そのゲームにおいてのみ有効とされている。
【0039】
したがって、実際には、フラグが立っていないと、停止ボタン9を押下するタイミング(いわゆる目押しするタイミング)が正しくても、特定の組み合わせ図柄を揃える(賞を成立させる)ことはできない。換言すると、フラグが立っていると目押しするタイミングさえ正しければ、特定の組み合わせ図柄を揃える(賞を成立させる)ことは可能となる。
【0040】
というのも、全ての遊技者が賞に係る図柄を正確に狙うことは困難であるため、スロットマシンは、フラグが立つと、当該図柄を引き込むようなリール制御を行う。これは、いわゆる「図柄の引き込み処理」と呼ばれるもので、賞に係る図柄を有効ラインL上に狙えなくても当該図柄の引き込み範囲内(当該図柄の手前最大4コマまでの範囲)で停止ボタン9を押すと、賞に係る図柄が有効ラインL上に滑り込むようにリール5が制御されるが、フラグが立っていないと、賞に係る組み合わせ図柄を正確に狙った場合であっても、当該組み合わせ図柄とならないように制御する、いわゆる「図柄の蹴飛ばし処理」が行われるからである。
【0041】
図柄の引き込み処理や図柄の蹴飛ばし処理においては、リール5を回転駆動させるステッピングモータおよび基準位置を検出するセンサにより表示図柄検出手段39を形成し、これにより、基準位置からのステップ数を読み取ることによって、制御するための対象図柄を特定する。リール制御の形式は、テーブル制御でもよいし、コントロール制御でもよい。
【0042】
また、スロットマシンは、始動レバー8を操作したときを基準時として所定時間、遊技者がいずれの停止ボタン9を押下しない場合、遊技者が停止ボタン9を押下したときと同様に、自動的に停止されるように構成されている。始動レバー8を操作してから自動停止するまでの時間は、リール5ごとに設定され、毎回一定であり、リール5の回転も回転開始時から所定の一定速度に至るまで(スローアップ)を除き一定速度であり、スローアップの際の時間の制御も可能であるため、始動レバー8を操作する際の表示図柄から、自動停止後の表示図柄を把握することが可能である。そして、所定の賞に当選している場合(本実施の形態においては、後述するように、特別賞に当選している場合)、自動停止したときの表示図柄が当該賞に係る組み合わせ図柄となるべく、リール5の回転が制御される。
【0043】
図3は図1のスロットマシンの電気的な構成を示すブロック図である。スロットマシンは、遊技内容に関する制御、演算の主体であるCPU26、遊技制御プログラムが記憶されるROM27、データの読み書きに用いられるRAM28、乱数発生器29およびタイマ25を有する主制御部(主制御基板)24を具備している。CPU26には、バス30を介して各種の入出力部が接続されている。入力部としては、BETボタン7、始動レバー8、3つの停止ボタン9等が接続され、これらからの信号がCPU26に入力される。出力部としては、3つのリール5の回転始動、停止等を実行するリール駆動部32、賞の種類に応じたメダルの払い出しを行うメダル払出部33等が接続されている。さらに、リール駆動部32には、図柄表示手段3に表示される表示図柄を検出する表示図柄検出手段39が具備されており、表示図柄の検出結果を主制御部24に伝えている。
【0044】
また、スロットマシンは、周辺出力部の制御、演算の主体であるCPU36、各種制御プログラムが記憶されるROM37、データの読み書きに用いられるRAM38を有するサブ制御部(サブ制御基板)35を備えている。当該サブ制御部35は、バス30,40同士が接続されて、主制御部24から各種の制御信号が入力されるようになっている。
【0045】
CPU36には、リール5の背面に配され、各図柄表示窓4のそれぞれ3コマの図柄を個別に照明するバックライト41、筐体1の上部に配され、エラー表示や特別賞時の光演出を行う上部ランプ42、後述する告知用の表示器10等の各種ランプや、音声制御基板41を介してスピーカ11等が接続され、CPU36により制御される。
【0046】
図4は図1のスロットマシンにおける遊技の流れを示すフローチャートである。まず、遊技者が所定枚数のメダルを投入して、始動レバー8を操作する(ステップS10)と、抽選が行われる(ステップS20)。具体的には、始動レバー8の操作時点で乱数発生器29から抽出された乱数とROM27に記憶されている抽選テーブルとを照合し、どの賞に当選したか、またはいずれの賞にも当選しなかったかが判別される。この抽選結果が特別賞に当選する(ステップS30)と、対応するフラグ(ビッグボーナス賞、レギュラーボーナス賞で異なるフラグを立てるのが一般的である)をセットする(ステップS40)。
【0047】
また、本実施の形態においては、始動レバー8を操作したステップS10を基準時として、自動停止までの時間を計測するタイマ25を作動させる。さらに、特別賞に当選すると、自動停止後に当該賞に係る組み合わせ図柄となるように、リール5の回転開始時等を演算し、リール回転制御を設定する(ステップS50)。詳しくは、後述する。また、抽選結果が小役賞に当選する(ステップS60)と、対応するフラグをセットする(ステップS70)。
【0048】
この後、リール5を回転始動させる(ステップS80)。このとき、小役賞に当選するか、いずれにも当選しなかった場合は、通常のリール制御を行い、特別賞に当選したときは、ステップS50の演算結果に基いたリール制御が行われる。
【0049】
リール5の回転中にいずれの停止ボタン9も押下されることなく、基準時から所定時間経過する(ステップS100)と、タイマ25によりその旨が伝えられ、リール5の回転は、自動停止される(ステップS110)。ここで、本実施の形態における基準時は、ステップS10の始動レバー8操作時とするが、通常の(ステップS50によりリール回転開始時が変更されない場合の)リール回転開始時としてもよい。一方、リール5の回転中にいずれかの停止ボタン9が押下され(ステップS90)、全ての停止ボタン9が押下される(全てのリール5が停止する:ステップS120)と自動停止の処理は行われない。なお、いずれかの停止ボタン9が押下されていても、全ての停止ボタン9が押下されなければ、基準時から所定時間経過するとリール5の回転は自動停止される。
【0050】
全てのリール5が、ステップS110により自動停止するか、ステップS120により操作停止すると、図柄表示窓4の有効ラインL上に表示された組み合わせ図柄により賞判定を行う。停止した組み合わせ図柄が、特別賞に係る組み合わせ図柄となっている場合は、特別賞が成立し(ステップS130)、ボーナスゲーム等の特別賞処理が行われる(ステップS140)。ステップS110により自動停止した場合は、必ず特別賞に係る組み合わせ図柄が有効ラインL上に揃うため、必ず特別賞が成立する。所定の特別賞処理が行われた後、ステップS40においてセットされた対応フラグがリセットされる(ステップS150)。
【0051】
一方、停止した組み合わせ図柄が、小役賞に係る組み合わせ図柄となっている場合は、小役賞が成立し(ステップS160)、当該賞に係る小役賞処理(所定枚数のメダルを払い出す等)が行われる(ステップS170)。所定の小役賞処理が行われた後、ステップS60においてセットされた対応フラグがリセットされる(ステップS180)。
【0052】
以上のように、賞抽選において特別賞に当選した場合、自動停止後の表示図柄が当該特別賞に係る組み合わせ図柄となるように、図柄の変動が特別に制御される。したがって、特別賞に当選すれば、自動停止を待つことにより、必ず当該賞に係る組み合わせ図柄となり、目押しする必要がなくなるため、初心者等の目押し技術の稚拙な遊技者であっても、メダルを無駄にすることなく容易に賞を成立させることができる。
【0053】
なお、本実施の形態においては、前述のように、特別賞に対して自動停止を待つと必ず当該特別賞に係る組み合わせ図柄が揃うように制御しているが、小役賞を含む全ての種類の賞に対してそのような制御を行うこととしてもよいし、特別賞または小役賞のうちでも特定の賞に対してそのような制御を行うこととしてもよい。
【0054】
ここで、図4のステップS50におけるリール回転制御のための演算手段について詳細に説明する。図5は第1の実施の形態に係る第1リールについてのリール制御のタイムチャートである。図5(a)は通常時(ステップS50を経ないとき)のリール制御時を示し、図5(b)は特別賞当選時(ステップS50を経るとき)のリール制御を示す。また、図5は、いずれも第1リール5のみのリール制御を表している。ここで、第1リールとは、最初に停止が予定されているリールをいい、一般的には、左リールが該当する。
【0055】
本実施の形態においては、図柄表示手段3に表示される表示図柄を検出する表示図柄検出手段39を具備し、表示図柄検出手段39において検出された変動表示の開始時における表示図柄および自動停止するまでの時間をもとに、自動停止したときに、所定の特別賞に係る組み合わせ図柄となるように変動表示の開始時を各列毎に設定するように構成される。
【0056】
表示図柄検出手段39としては、前述のリール5を回転駆動させるステッピングモータおよび基準位置を検出するセンサにより、基準位置からのステップ数を読み取ることにより、制御するための対象図柄を特定し、制御する。リール制御の形式は、テーブル制御やコントロール制御等、既知のリール制御を採用することができる。このような表示図柄検出手段39により変動表示開始時における表示図柄を検出し、当該表示図柄と基準時から自動停止するまでの時間との相関関係より、自動停止後に表示される組み合わせ図柄を所定の特別賞に係る組み合わせ図柄とすべく、変動表示の開始時が各列毎に設定される。
【0057】
本実施の形態の第1リール5においては、基準時(始動レバー8操作時)から30.024秒後に自動停止される。なお、始動レバー8操作時から通常時におけるリール5が回転を開始するまでの時間は、便宜上、考慮に入れないものとする(すなわち、基準時は、通常時のリール回転開始時とも等しい)。また、図5の右上がりの実線グラフは、回転開始時から所定の一定速度に至るまで(スローアップ)を示し、216ミリ秒で一定速度となる。
【0058】
リール5の図柄は、図2に示すように21コマあり、リール5の回転が一定速度のときは、リール5が1周するのに756ミリ秒、1コマあたり36ミリ秒を要する。また、スローアップ時においては、216ミリ秒で1コマ変動する。また、各図柄は、図2に割り当てられている図柄番号の逆順(例えば、3番図柄の次に2番図柄)で変動表示される。
【0059】
ここで、図5をもとに具体例を挙げて説明する。図5に示すように、どちらの場合でも始動レバー8操作時において図2の左図柄のうちの7番図柄が図柄表示窓4の枠内にある所定の位置に表示されているとする。通常時は、図5(a)に示すように、30.024秒後に自動停止するまで、39周と10コマ変動し、前記所定の位置における停止図柄が18番図柄となる。
【0060】
一方、内部抽選により、特定図柄A1に係る特別賞が当選した場合に、図2の左図柄のうちの2番図柄で自動停止するようなリール制御を考える。自動停止する30.024秒後に2番図柄が表示されるためには、図5(b)に示すように、リール回転開始時を基準時より180ミリ秒遅らせることにより、残りの29.844秒で39周と5コマ変動して、停止図柄が2番図柄となる。なお、同じ特定図柄A1である4番図柄で停止させるようにリール制御することも可能である。
【0061】
ここで、リール5は、自動停止する場合において、30秒以内に停止してはいけないという規則が設けられているが、これを遵守しようとする場合、例えば、図5(a)のような対応(図5(a)においては、回転開始から自動停止まで29.844秒)に対しては、さらに何周分か遅らせる(1周遅らせるごとに同じ停止図柄のまま756ミリ秒遅らせることができる)ことによって、必ず30秒過ぎてからリール5を自動停止させるように制御するのが好ましい。
【0062】
第2リール(中リール)5、第3リール(右リール)5についても同様である。図6は第1の実施の形態に係る各リールごとのリール制御のタイムチャートである。図6(a)は賞当選時における第1リールのタイムチャート(図5(b)に等しい)、図6(b)は賞当選時における第2リールのタイムチャート、図6(c)は賞当選時における第3リールのタイムチャートをそれぞれ示している。
【0063】
図6(b)に示すように、第2リール5においては、第1リール5が自動停止してから200ミリ秒後に自動停止する。すなわち、基準時から30.224秒後に自動停止する。始動レバー8操作時において図2の中図柄のうちの15番図柄が図柄表示窓4の枠内にある所定の位置に表示されているとする。通常時は、基準時から30.224秒後に自動停止するまで、39周と16コマ半ほど変動し、前記所定の位置における停止図柄が20番図柄となる。ここで、第1リール5と同様に、特定図柄A1である2番図柄で自動停止するようなリール制御を考える。自動停止する30.224秒後に、2番図柄が表示されるためには、図6(b)に示すように、リール回転開始時を基準時より92ミリ秒遅らせることにより、残りの30.132秒で39周と14コマ変動して、前記所定の位置における停止図柄が2番図柄となる。なお、同じ特定図柄A1である3番図柄で停止させるようにリール制御することも可能である。
【0064】
図6(c)に示すように、第3リール5においては、第2リール5が自動停止してからさらに200ミリ秒後に自動停止する。すなわち、基準時から30.424秒後に自動停止する。始動レバー8操作時において図2の右図柄のうちの14番図柄が図柄表示窓4の枠内にある所定の位置に表示されているとする。通常時は、基準時から30.424秒後に自動停止するまで、39周と20コマあまり変動し、前記所定の位置における停止図柄が15番図柄となる。ここで、第1リール5と同様に、特定図柄A1である2番図柄で自動停止するようなリール制御を考える。自動停止する30.424秒後に2番図柄が表示されるためには、図6(c)に示すように、リール回転開始時を基準時より328ミリ秒遅らせることにより、残りの30.096秒で39周と12コマ変動して前記所定の位置における停止図柄が2番図柄となる。
【0065】
このように、各リール5ごとに変動表示の開始時を設定する(遅らせる)ことにより、基準時から自動停止までの時間(一定)と変動表示のパターン(図柄の数、種類等)との相関関係から所定の賞に係る組み合わせ図柄にするための制御を容易に行うことができる。
【0066】
また、本実施の形態においては、通常時には、3つのリール5が同時に回転する(図6の右上がりの破線グラフでスローアップのみ示している)が、特別賞当選時には、リール5は、図6に示すように、第2リール→第1リール→第3リールの順に回転を開始する。
【0067】
このように、変動表示の開始時が変動することにより、所定の賞に当選したときの図柄表示手段3の変動表示の開始態様は、当選していないとき(所定の賞以外の賞に当選したときも含む)の変動表示の開始態様と異なることとなる(例えば、当選していないときより遅れて変動表示が開始されたり、変動表示を開始する列の順序が当選していないときと異なる等)ため、これをもって遊技者への告知とすることができる。したがって、遊技者は、特別賞に内部当選したことを知ることができ、自動停止を促すことができるため、より確実に賞を成立させることができる。
【0068】
なお、本実施の形態においては、3つのリール5が自動停止する時間にそれぞれ200ミリ秒の時差を設けたが、3つのリール5が同時に自動停止する構成としてもよいし、各リール間で異なる時差を設ける構成としてもよい。
【0069】
なお、本構成は、通常時にリール5が同時に回転しない場合においても有効である。図7は図6のタイムチャートにおいて通常時の回転開始時間が異なる場合のタイムチャートである。図7(a)は通常時の開始時間が基準時である第1リールのタイムチャート、図7(b)は通常時の開始時間が基準時から200ミリ秒後である第2リールのタイムチャート、図7(c)は通常時の開始時間が基準時から400ミリ秒後である第3リールのタイムチャートをそれぞれ示す。特別賞当選時の回転開始時間および自動停止時間は、図6と同様である。
【0070】
通常時においては、図7の右上がりの破線グラフで示すように、第1リール→第2リール→第3リールの順で回転を開始するが、特別賞当選時においては、第2リール→第1リール→第3リールの順で回転を開始するため、所定の賞に当選したときの図柄表示手段3の変動表示の開始態様は、当選していないとき(所定の賞以外の賞に当選したときも含む)の変動表示の開始態様と異なることとなる。
【0071】
したがって、遊技者は、通常時の回転開始時間がリールごとに異なる場合においても特別賞に内部当選したことを知ることができ、自動停止を促すことができるため、より確実に賞を成立させることができる。
【0072】
なお、リール回転開始時間を通常時より遅らせるだけでなく、図7(b)および図7(c)に示すように、通常時より早めることも可能である。また、ウエイトタイムを考慮する場合は、そのウエイトタイム内でリール5が回転開始しない様にリール制御を行う。例えば、リール回転開始の時間を自動停止後に賞図柄となるべくリール回転開始時間を設定した上で、さらに、何周分か遅らせる(1周遅らせるごとに同じ停止図柄のまま756ミリ秒遅らせることができる)ことによって、必ずウエイトタイムを過ぎてから3つ目のリール5が回転開始するように制御する。ここで、ウエイトタイムとは、今回のリール回転開始から次回のリール回転開始までの間に設定された割り当て時間内に、始動レバー8が操作された場合において、始動レバー8の操作時点から割り当て時間が終了するまでの時間をいう。また、本実施の形態においては、各リール5は、つねに順回転であるが、リールを逆回転させることにより、特別賞に係る組み合わせ図柄とするように制御してもよい。
【0073】
なお、本実施の形態においては、特別賞に当選したときに通常の変動表示の開始態様が異なることとしていたが、特別賞に当選しなかった場合でも通常の変動表示の開始態様が異なるように制御してもよい(いわゆるガセ告知に相当する)。その場合は、特別賞に係る組み合わせ図柄で自動停止するように変動表示の開始時が設定されたとしても、自動停止時に蹴飛ばし処理が行われるため、賞が成立することはない。
【0074】
本実施の形態においては、特別賞(本実施の形態における所定の賞)に当選したときに、当該当選したことを遊技者に告知する告知手段をさらに具備するように構成される。
【0075】
この場合、特別賞に当選したことを遊技者に積極的に告知する。これにより、遊技者は、より確実に所定の賞に当選したことを知ることができ、自動停止を促すことができるため、より確実に賞を成立させることができる。なお、告知手段としては、例えば、スピーカ11により当選音を発生させたり、表示器10により当選表示を行う。また、当選した賞に係る組み合わせ図柄の種類に応じて異なる種類の告知を行ってもよいし、同じ種類の告知を行ってもよい。
【0076】
さらに、リール5の変動表示が通常時と異なるか否かを表示するための表示ランプを別に設けてもよい。
【0077】
なお、告知は、特別賞に当選した後のゲームにおいて強制的に行うようにしてもよい。また、特別賞後のゲームにおいて、所定のゲーム数が経過した時点で抽選結果によらず告知を行ってもよい。さらに、ボーナス確定ランプが点灯した時点や、その点灯から数ゲーム後に告知を行うようにしてもよい。
【0078】
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。第1の実施の形態と同様の構成については同じ符号を付し、説明を省略する。本実施の形態が第1の実施の形態と異なる点は、表示図柄検出手段39において検出された変動表示の開始時における表示図柄および自動停止するまでの時間をもとに、自動停止したときに、所定の特別賞に係る組み合わせ図柄となるように変動表示が開始されてから変動表示が一定速度となるまでの増速時間(スローアップ時間)を各列毎に設定するように構成されることである。
【0079】
表示図柄検出手段39により変動表示開始時における表示図柄を検出し、当該表示図柄と基準時から自動停止するまでの時間との相関関係より、自動停止後に表示される組み合わせ図柄を所定の特別賞に係る組み合わせ図柄とすべく、変動表示が開始されてから当該変動表示が一定速度なるまでの増速時間(スローアップ時間)が各列毎に設定される。
【0080】
図8は第2の実施の形態に係る第1リールについてのリール制御のタイムチャートである。図8(a)は通常時(図4のステップS50を経ないとき)のリール制御時を示し、図8(b)は特別賞当選時(図4のステップS50を経るとき)のリール制御を示す。また、図8は、いずれも第1リール(左リール)5のみのリール制御を表している。
【0081】
本実施の形態の第1リール5においても、基準時(始動レバー8操作時)から30.024秒後に自動停止される。なお、始動レバー8操作時から通常時におけるリール5が回転を開始するまでの時間は、便宜上、考慮に入れないものとする(すなわち、基準時を通常時のリール回転開始時とする)。また、図8の右上がりの実線グラフは、通常時における回転開始時から所定の一定速度に至るまで(スローアップ)を示し、216ミリ秒で一定速度となる。
【0082】
リール5の図柄は、図2に示すように21コマあり、リール5の回転が一定速度のときは、リール5が1周するのに756ミリ秒、1コマあたり36ミリ秒を要する。また、スローアップ時においては、216ミリ秒で1コマ変動する。また、各図柄は、図2に割り当てられている図柄番号の逆順(例えば、3番図柄の次に2番図柄)で変動表示される。
【0083】
ここで、図8をもとに具体例を挙げて説明する。図8に示すように、どちらの場合でも始動レバー8操作時において図2の左図柄のうちの7番図柄が図柄表示窓4の枠内にある所定の位置に表示されているとする。通常時は、図8(a)に示すように、30.024秒後に自動停止するまで、39周と10コマ変動し、前記所定の位置における停止図柄が18番図柄となる。
【0084】
一方、内部抽選により、特定図柄A1に係る特別賞が当選した場合に、図2の左図柄のうちの2番図柄で自動停止するようなリール制御を考える。自動停止する30.024秒後に2番図柄が表示されるためには、図8(b)に示すように、スローアップの時間を396ミリ秒とする(396ミリ秒で1コマ変動する)ことにより、5コマ分の図柄の変動を阻止し、前記所定の位置における停止図柄が2番図柄となる。なお、同じ特定図柄A1である4番図柄で停止させるようにリール制御することも可能である。第2リール(中リール)5、第3リール(右リール)5についても同様である。
【0085】
このように、スローアップ時間を設定することにより、基準時から自動停止までの時間(一定)と変動表示のパターン(図柄の数、種類等)との相関関係から所定の賞に係る組み合わせ図柄にするための制御を容易に行うことができる。
【0086】
また、変動表示のスローアップ時間が変動することにより、所定の賞に当選したときの図柄表示手段3の変動表示の開始態様は、当選していないとき(所定の賞以外の賞に当選したときも含む)の変動表示の開始態様と異なることとなる(例えば、図8に示すように、当選していないとき(図8(a))に比べてゆっくり変動表示が開始される(図8(b))等)ため、これをもって遊技者への告知とすることができる。したがって、遊技者は、所定の賞に内部当選したことを知ることができ、自動停止を促すことができるため、より容易かつ確実に賞を成立させることができる。
【0087】
続いて、本発明の第3の実施の形態について説明する。第1の実施の形態と同様の構成については同じ符号を付し、説明を省略する。本実施の形態が第1の実施の形態と異なる点は、所定の賞に当選すると、所定の図柄の引き込み可能範囲内で前記賞に係る組み合わせ図柄に停止させる図柄の引き込み処理を考慮して、所定の賞に当選したときに、当該賞に係る図柄の引き込み可能範囲内で前記自動停止のための処理を開始するように制御することである。
【0088】
前述のように、引き込み処理により、賞に当選している状態で停止処理(遊技者の操作による操作停止または自動停止)が行われた際、所定の範囲内に賞図柄が含まれることを条件に、当該賞図柄が賞に係る組み合わせとなるように制御し、変動表示を停止させる。この引き込み処理を考慮に入れて、所定の賞に当選している状態で自動停止のための処理を開始するとき(操作停止手段において、遊技者が停止ボタンを押下するときに相当)に、当該賞に係る図柄引き込み可能範囲内に当選図柄が位置するように、図柄変動を制御する。
【0089】
図9は第3の実施の形態にかかる第1リールについてのリール制御のタイムチャートである。図9(a)は通常時(図4のステップS50を経ないとき)のリール制御時を示し、図9(b)は特別賞当選時(図4のステップS50を経るとき)のリール制御を示す。また、図9は、いずれも第1リール(左リール)5のみのリール制御を表している。
【0090】
本実施の形態の第1リール5においても、基準時(始動レバー8操作時)から30.024秒後に自動停止される。なお、始動レバー8操作時から通常時におけるリール5が回転を開始するまでの時間は、便宜上、考慮に入れないものとする(すなわち、基準時を通常時のリール回転開始時とする)。また、図9の右上がりの実線グラフは、通常時における回転開始時から所定の一定速度に至るまで(スローアップ)を示し、216ミリ秒で一定速度となる。
【0091】
リール5の図柄は、図2に示すように21コマあり、リール5の回転が一定速度のときは、リール5が1周するのに756ミリ秒、1コマあたり36ミリ秒を要する。また、スローアップ時においては、216ミリ秒で1コマ変動する。また、各図柄は、図2に割り当てられている図柄番号の逆順(例えば、3番図柄の次に2番図柄)で変動表示される。
【0092】
ここで、図9をもとに具体例を挙げて説明する。図9に示すように、どちらの場合でも始動レバー8操作時において図9の左図柄のうちの11番図柄が図柄表示窓4の枠内にある所定の位置に表示されているとする。通常時は、図9(a)に示すように、30.024秒後に自動停止するまで、39周と10コマ変動し、所定の位置における停止図柄が1番図柄となる。
【0093】
一方、内部抽選により、特定図柄A1に係る特別賞が当選した場合に、図2の左図柄のうちの2番図柄で自動停止するようなリール制御を考える。本実施の形態においては、自動停止時にも引き込み処理を考慮するため、引き込み可能な図柄分(本実施の形態においては最大4コマ)を差し引いて自動停止の処理を開始する。すなわち、2番図柄の4コマ前の6番図柄から2番図柄までに自動停止の処理が開始されればよい。6番図柄で自動停止を開始するとすると、自動停止する30.024秒後に6番図柄が表示されるためには、図9(b)に示すように、リール回転開始時を基準時より180ミリ秒遅らせることにより、残りの29.844秒で39周と5コマ変動して、自動停止の処理を開始する図柄が6番図柄となる。6番図柄で停止すると引き込み処理が行われ、2番図柄が引き込まれることとなる。ここで、引き込み処理には、最大144ミリ秒(4コマ分)かかるため、実際の停止時間は、自動停止の処理が開始されてから最大144ミリ秒後となる。なお、同じ特定図柄A1である4番図柄で停止させるようにリール制御することも可能である。第2リール(中リール)5、第3リール(右リール)5についても同様である。
【0094】
このように、図柄引き込み可能範囲内に当選図柄が位置したときに、自動停止の処理が開始されるため、必ず賞に係る組み合わせ図柄とすることができる。また、従来から引き込み手段を有している機種に対して、本発明のような自動停止手段の制御を行わせる場合において、容易に導入することができる。
【0095】
本実施の形態においては、所定の賞に係る組み合わせ図柄が各列の枠上に位置する時に自動停止の処理を開始する。ここで、枠上とは、図柄表示窓4外の1つ上側の位置(次に表示される図柄が位置する)である。枠上の位置に所定の賞に係る図柄が来たときに自動停止の処理を開始することによって、図柄表示窓4のどの位置へも必ず当該賞に係る図柄を引き込むことができる。したがって、いかなる有効ラインL上の位置においても組み合わせ図柄を揃えることができる。
【0096】
【発明の効果】
本発明に係るスロットマシンによれば、所定の賞に当選すれば、自動停止を待つことにより、必ず当該賞に係る組み合わせ図柄となり、目押しする必要がなくなるため、初心者等の目押し技術の稚拙な遊技者であっても、メダルを無駄にすることなく容易に賞を成立させることができる。
【0097】
さらに、変動表示の開始時を設定することにより、基準時から自動停止までの時間(一定)と変動表示のパターン(図柄の数、種類等)との相関関係から所定の賞に係る組み合わせ図柄にするための制御を容易に行うことができる。
【0098】
そして、変動表示の開始時が変動することにより、所定の賞に当選したときの図柄表示手段の変動表示の開始態様は、当選していないとき(所定の賞以外の賞に当選したときも含む)の変動表示の開始態様と異なることとなる(例えば、当選していないときより遅れて変動表示が開始されたり、変動表示を開始する列の順序が当選していないときと異なる等)ため、これをもって遊技者への告知とすることができる。したがって、遊技者は、所定の賞に内部当選したことを知ることができ、自動停止を促すことができるため、より確実に賞を成立させることができる。
【0099】
あるいは、増速時間を設定することにより、基準時から自動停止までの時間(一定)と変動表示のパターン(図柄の数、種類等)との相関関係から所定の賞に係る組み合わせ図柄にするための制御を容易に行うことができる。
【0100】
そして、変動表示の増速時間が変動することにより、所定の賞に当選したときの図柄表示手段の変動表示の開始態様は、当選していないとき(所定の賞以外の賞に当選したときも含む)の変動表示の開始態様と異なることとなる(例えば、当選していないときに比べてゆっくり変動表示が開始される等)ため、これをもって遊技者への告知とすることができる。したがって、遊技者は、所定の賞に内部当選したことを知ることができ、自動停止を促すことができるため、より容易かつ確実に賞を成立させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態に係るスロットマシンの正面図である。
【図2】図1のリールの外周面に貼り付けられたリールテープの展開図である。
【図3】図1のスロットマシンの電気的な構成を示すブロック図である。
【図4】図1のスロットマシンにおける遊技の流れを示すフローチャートである。
【図5】第1の実施の形態に係る第1リールについてのリール制御のタイムチャートである。
【図6】第1の実施の形態に係る各リールごとのリール制御のタイムチャートである。
【図7】図6のタイムチャートにおいて通常時の回転開始時間が異なる場合のタイムチャートである。
【図8】第2の実施の形態に係る第1リールについてのリール制御のタイムチャートである。
【図9】第3の実施の形態にかかる第1リールについてのリール制御のタイムチャートである。
【符号の説明】
3 図柄表示手段
4 図柄表示窓
5 リール
9 停止ボタン(操作停止手段)
10 表示器
11 スピーカ
25 タイマ(自動停止手段)
29 乱数発生器(賞抽選手段)
39 表示図柄検出手段
Claims (5)
- 賞に当選するか否かの抽選処理を実行する賞抽選手段と、
複数種類の図柄を各列毎に変動表示する図柄表示手段と、
遊技者の操作により、前記変動表示を各列毎に停止させる操作停止手段と、
前記変動表示の開始後、所定時間、遊技者の操作がない場合に、前記変動表示を自動停止させる自動停止手段とを具備し、
前記図柄表示手段は、所定の前記賞に当選していることを条件に、自動停止したときに、当該賞に係る組み合わせ図柄となるように前記図柄の変動表示を制御することを特徴とするスロットマシン。 - 前記図柄表示手段は、当該図柄表示手段に表示される表示図柄を検出する表示図柄検出手段を具備し、
検出された前記変動表示の開始時における前記表示図柄と自動停止するまでの時間との相関関係をもとに、自動停止したときに、前記所定の賞に係る組み合わせ図柄となるように前記変動表示の開始時を各列毎に設定することを特徴とする請求項1記載のスロットマシン。 - 前記図柄表示手段は、当該図柄表示手段に表示される表示図柄を検出する表示図柄検出手段を具備し、
検出された前記変動表示の開始時における前記表示図柄と自動停止するまでの時間との相関関係をもとに、自動停止したときに、前記所定の賞に係る組み合わせ図柄となるように前記変動表示が開始されてから前記変動表示が一定速度となるまでの増速時間を各列毎に設定することを特徴とする請求項1または2記載のスロットマシン。 - 前記所定の賞に当選したときに、当該当選したことを遊技者に告知する告知手段をさらに具備することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のスロットマシン。
- 前記所定の賞に当選すると、所定の図柄の引き込み可能範囲内で当該賞に係る組み合わせ図柄に停止させるべく、図柄の引き込み処理を行う引き込み手段をさらに具備し、
前記図柄表示手段は、前記所定の賞に当選したときに、当該賞に係る図柄の引き込み可能範囲内で前記自動停止のための処理を開始するように制御することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のスロットマシン。
Priority Applications (1)
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