JP2004089139A - ビオトープ観察池 - Google Patents
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Abstract
【課題】庭や屋上などの地上部に、簡単にビオトープ観察池を設置することができ、子供たちが水辺の植物やメダカなどの生き物を、容易に観察・管理ができるビオトープ観察池を提供する。
【解決手段】ほぼ平坦な地上部に着脱可能な四辺形の外枠を形成し、該外枠と地上部とによって形成された内側に水密の遮水シートを敷設して池部とし、該池部の一対の内側面に隣接して植生ヤシロールなどの植植栽繊維不織ロールを配置したビオトープ観察池であり、植植栽繊維不織ロールの所定の周面にはコンクリートブロックを固着し、池部には水性植物をを植えたプランターを配置し、外枠の一部には水位調整用可変式ドレーンパイプを設置したビオトープ観察池である。
【選択図】図6
【解決手段】ほぼ平坦な地上部に着脱可能な四辺形の外枠を形成し、該外枠と地上部とによって形成された内側に水密の遮水シートを敷設して池部とし、該池部の一対の内側面に隣接して植生ヤシロールなどの植植栽繊維不織ロールを配置したビオトープ観察池であり、植植栽繊維不織ロールの所定の周面にはコンクリートブロックを固着し、池部には水性植物をを植えたプランターを配置し、外枠の一部には水位調整用可変式ドレーンパイプを設置したビオトープ観察池である。
【選択図】図6
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、学校の校庭や公共施設の屋上などの地上部に設置し、子供たちが植物やメダカなどの生き物を観察するなかで、水質、植物、生き物のかかわりあいを理解し、環境問題にも関心がもてる簡易に組み立て可能なビオトープ観察池の技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
近年、治水利水を優先した河川工事により川の流れが速く、害虫駆除を目的とした農薬散布などで、メダカなど水辺の小動物が生息できない環境になっており、この環境問題が重要な課題とされている。平成14年度4月より、文部科学省は総合学習、体験学習を教育カリキュラムに取り入れ、子供たちが、自ら学び、判断し、問題を解決する資質と能力を付けることに着目し、この環境問題を体験学習に取り入れる学校が増えてきている。
このため、多様な生物を生息させるビオトープ(動植物の生息空間)としてビオトープ水路や池が作られており、河川の護岸の環境回復方法として、本出願人らによって特開平9−313833号公報、特開2000−279675号公報に示されように、水質浄化や緑化のための繊維不織ブロックが提案されている。
また、従来のビオトープ水路や池をつくるには、地面に穴を掘削し、遮水シートを張り、荒木田土をのせ、水辺の植物を植栽して形成される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の工法でつくられた水路や池は、つくる作業にかかる手間と費用がかかるため、あまり普及しておらず、また、春から夏にかけて水辺の植物が繁茂し水面を覆うため、水面が光らず、トンボが飛来してタマゴを生むことができないという問題点があった。
また、繁茂した植物を間引きするにしても、根が伸長して抜くことができず観察できないという問題点があり、更に、地上部より下に水位があり手が届きにくく、水を取り替えるにも大変な作業で管理が困難であるという問題点があった。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたもので、その課題は、学校の校庭や公共施設の屋上などの地上部に、簡単にビオトープ観察池を設置することができ、子供たちが水辺の植物やメダカなどの生き物を、容易に観察・管理ができ、水質、植物、生き物のかかわりあいを理解し、環境問題にも関心がもてるビオトープ観察池を提供しようとするものである。
【0004】
【課題解決の手段】
上記の課題を解決するために、請求項1の発明は、ほぼ平坦な地上部に着脱可能な四辺形の外枠を形成し、該外枠と地上部とによって形成された内側に水密の遮水シートを敷設して池部とし、該池部の一対の内側面に隣接して植栽繊維不織ロールを配置したことを特徴とするビオトープ観察池である。
そして、外枠の一対の内側面に隣接して植生ヤシロールなどの植栽繊維不織ロールを配置したことにより、絶滅危惧種に指定されたメダカの棲む環境に近づけ、メダカの生育が良好なビオトープ観察としたものである。
請求項2の発明は、前記植栽繊維不織ロールの所定の周面にはコンクリートブロックを固着したことを特徴とする請求項1に記載のビオトープ観察池である。
請求項3の発明は、前記池部には水性植物を植えたプランターを配置し、外枠の一部には水位調整用可変式ドレーンパイプを設置したことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のビオトープ観察池である。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明の好適な実施例を、図面に沿って説明する。
本実施例のビオトープ観察の全体は図1に示すようなものであるが、プラスチック製の四枚の池部Bの側面を構成する枠体11,12,13,14(高さ40cm×長さ200cm×厚さ10cm)を用い、例えば、図2、図3に示すように、その枠体11,12の互いに嵌合端部111、121を嵌合させ、それぞれに設けた嵌合孔112,122にロック棒15を差し込んで固定し、正方形の外枠1を、ほぼ平坦な校庭や屋上の地上部Aに形成する。
外枠1と地上部Aとによって池部Bの大枠が形成されると、次に、図4に示すように、池部Bの内側に遮水シート2を敷設するが、遮水シート2は水密で丈夫である必要があり、本実施例では、厚さ1mm 軟質塩化ビニール製のシートを用いた。 そして、遮水シート2の上端部21は側面を形成する枠体11,12,13,14の上端近傍にプレート22とネジ23とによって固着し、側面枠体11〜14の適所にドレーンパイプ16を装着すれば、着脱可能で簡易に組み立てることができるビオトープ観察池の池部B本体が完成する。
なお、地上部Aが平坦ではなく、凸凹が有る場合には、予め地上部Aに厚めのマットを敷くつめておいて、その上に池部Bを形成すればよい。
本実施例では、枠体11,12,13,14の高さ40cmとしたが、高さは、25〜45cmがよく、より好ましくは、30〜40cmがよい。これは、20cm以下にするとそれ以上の水位にはできないことから、夏場に水温が高温(35℃以上)になり、メダカ等の水中生物がへい死することが多くなり、45cm以上になると、水を入れた場合の重量が450Kg/m2以上になり、屋上に設置した場合に、建築構造物に負荷がかかるからである。
なお、本実施例では、枠体11,12,13,14の材質をプラスチック製としたが、間伐材を用いた木製を用いる事もでき、この場合は棄材の活用ができ、且つ、ぬくもりのある外枠とすることができる。
【0006】
池部Bの一対の内側面の近傍には、図1における両端の外枠12,14に隣接して、図5に示すような上側に千鳥足状に配置した植栽孔31を有する植栽繊維不織ロール3をを配設するが、本実施例では植栽繊維不織ロールとして後で詳細に説明する植生ヤシロール3を使用した。
この植生ヤシロール3の配設に際しては、図5(a)に示すように、底部に遮水シート2を傷つけないように植生ヤシロール3と同じ巾の保護マット4を敷き、保護マット4の上に大きさが12cm×25cm×8cmで3ケ所に穴52が設けられたコンクリートブロック5を植生ヤシロール3の両端と中央部の3個づつ設置し、その上に大きさがφ30cm×長さ175cmの植生ヤシロール3を載せて、これらをφ4mmのヤシロープ32で結束して固定する。
コンクリートブロック5の固定に際しては、植生ヤシロール3を池部Bに配置した際に、千鳥足状に配置した植栽孔31が上側になるように固定する必要があり、植栽孔31の反対側の一つの水平周面に添って、3個のコンクリートブロック5を固定すればよい。
これらのコンクリートブロック5は、ヤシロール3を固定する錘になり、穴51は魚の巣の役割をする。
【0007】
植生ヤシロール3は、限られたスペースしかない池部1に、効率よく植物を植栽する基盤材とになり、水辺の植物が、水中の栄養分を吸収し、水質浄化に役立ち、メダカの産卵場や隠れ家になる。植生ヤシロール3の製法は特開2000−279675号公報に示され植栽繊維不織ロールの製法を改良したもので、天然ヤシ繊維をシート状にし丸巻にしてつくられる。
ここで、天然ヤシ繊維は、数時間水に漬けると、リグニンを主体とした茶色の溶出物が溶出し、水質の透明度が下がったり、植物の生育を阻害するため、事前に水や低濃度カセイソーダに漬け水洗いしたものや、トリコデルマ菌等を用いて、脱色したものを用いると良い。
また、植物の植栽を容易にし、植物の活着を向上させるために、図5(b)の断面図に示すように、植栽孔31の大きさはφ10cm×深さ15cmで20cmの間隔で千鳥足状に設け、植栽方法としては、ポット苗のポット部分を植栽孔31に挿入すればよい。
植生ヤシロール3の密度は、50〜180Kg/m3 がよく、より好ましくは、80〜150Kg/m3 程度がよい。その理由は、50Kg/m3 以下では、植生ヤシロール3の形状を保てなくなり、200Kg/m3以上の植生ヤシロール3ではビオトープ観察池に植えても、植物には硬すぎて根が伸長できないからである。
また、繁茂した植物を間引く手間も簡単で、剪定の簡単にでき、場合によっては植栽孔31から簡単に引き抜ける。
なお、植生ヤシロール3は、最終的には生物分解される材質で環境にやさしいものであり、ビオトープ観察池を破棄する際には簡易に処理できる。
【0008】
ビオトープ観察池として、実際に使用する例を図6に示して説明する。
植生ヤシロール3に植栽孔31等に植栽する植物Cは、草丈の高く日陰をつくるショウブ、ミソバキ、ガマ、ヨシなどがあり、これは外側の植栽孔311に植ればよく、また、ロールを被覆し水中に伸びるクレソン、セリ、リシマキアなども良く、これらは、水際の植栽孔312に植えればよく、特に、クレソン、セリは、メダカの産卵場になり、孵化した子メダカの隠れ家になるので好ましい。
池部Bの底には、多孔質である溶岩6や軽石7、更には川砂、玉砂利のを敷設することで、微生物のすみかをつくるが、この微生物は水質浄化等に役立つからである。
【0009】
また、図7に示すように、本実施例では、大きさが縦30×横30×高さ30cm程度のプランター(鉢)8に、あぜ土や荒木田土などの土を入れ、スイレン、フサモ、ヨシ、ミソハギ、ショウブ等を植栽したものを池の底に設置しているが、プランター8を用いることにより、プランターより外に植物が繁茂することが抑えられ、池部Bから外に出して剪定等の管理もでき、ビオトープ観察池の維持管理が容易になる。
このプランター8に植える植物としてのスイレンは、夏場の水温上昇を抑制するという作用があり、また、成長がはやいホテイアオイを浮かべると日陰や産卵場にもなるという作用がある。
そして、プランター8より外に植物が繁茂することが抑えられるから、春から夏にかけて水辺の植物が繁茂し水面を覆うことは防げ、水面が光ってトンボが飛来しタマゴを生むことが多くなり、繁茂した植物を間引きする手間も、プランター8を外に出して簡単に剪定管理もでき、場合によってはプランターを入れ替えも容易である。
【0010】
図8に示すように、水位調整用の可変ドレーンパイプ16は、材質が塩化ビール、ポリエチレン製で、形状は、φ1〜2cmのL型のパイプで、L型パイプの先端部分161が5〜10cm程度であり、本実施例では枠体(11〜14)において、高さ30cmのところのパイプ取付穴162に回動自在に取り付けてある。このドレーンパイプ16は回動して図8(a)の状態では、可変ドレーンパイプ16の取り付け位置までが水位(Low.W.L)となり、図8(a)の状態ではL型の先端部分161の上端が水位(High.W.L)となり、L型の角度を変え先端部分161の上端の位置を変えることで、ビオトープ観察池の水位を30〜40cmに可変させることができる。このように、水位を可変させることにより、植生ヤシロールに植栽する植物であるクレソンを早期に被覆させることができ、クレソンを食べる青虫、アブラムシ等を駆除することもできる。
【0011】
以上のようなビオトープ観察池において、植栽後に池部Bに水を入れ、7〜10日後放置する。水のカルキが抜け、ボウフラが発生する状況になり、メダカを放流すると、特にエサを与える必要はない。エサを与え過ぎると、メダカは藻を食べなくなり、食べ残したエサや糞尿を栄養源として藻が発生したり水質が悪くなるので好ましくない。
また、雨水があたる場所に設置すれば、特に、水中ポンプ等で酸素を供給する必要もない。
【0012】
ここで、実際に高さ40cm×長さ200cm×厚さ10cmのプラスチック製の四枚の外枠を作り、その内側に厚さ1mmの軟質塩化ビニール製の遮水シートを敷設し池部Bを作り、植栽繊維不織ロールとしてのφ30cm×長さ175cmをφ4mmの植生ヤシロール3の一対をコンクリートブロック5(12×25×8cm 3ケ穴付)を3個をヤシロープ32で池部Bの両端に固定配設し、植生ヤシロール3の構成と水位を変えて、クレソンを植栽し、メダカを100尾放流後、水温(平成14年8月14日(晴天時))に、クレソンの生育状況、メダカの生死を評価した。
(1)実施例1 水深30cmとし、水洗いしたヤシ繊維の密度が100kg/m3になる様に丸巻にした植生ヤシロールを配置した。
(2)実施例2 ロール上面が水没する様に水深35cmとし、実施例1と同様に水洗いし、同様の密度の植生ヤシロールを配置した。
(3)実施例3 ロール上面が水没する様に水深35cmとし、水洗いしていないヤシ繊維の密度が100kg/m3になる様に丸巻にした植生ヤシロールを配置した。
(4)比較例1 水深30cmとし、水洗いしたヤシ繊維の密度が200kg/m3になる様に丸巻にした植生ヤシロールを配置した。
(5)比較例2 水深30cmとし、水洗いしたヤシ繊維の密度が200kg/m3になる様に丸巻にした植生ヤシロールを配置した。
【0013】
以上の実施例1〜3、比較例1、2について実験した結果が、図9の表1である。
表1より、比較例1および2の植栽繊維不織ロールにおいて、ヤシ繊維の密度が200kg/m3の植生ヤシロール3ではクレソンの生育が水位に関係なく不良であることが判り、したがってメダカの死滅して生育できないことが判る。
また、ヤシ繊維の密度が100kg/m3の実施例1、2、3においても、クレソンの生育は、実施例1の水深30cmでは不良であり、実施例3のロール3上面が水没する様に水深35cmとしたものの、水洗いしていないヤシ繊維では小さな葉の貧弱なものであった。
したがって、実施例1〜3においても、実施例2のロール上面が水没する様に水深35cmとし、水洗いしたヤシ繊維の密度が100kg/m3になる様に丸巻にした植生ヤシロールを配置することが最も望ましいことは判る。
【0014】
以上のように、本実施例においては、学校の校庭や公共施設の屋上などの地上部Aに、極めて簡単にビオトープ観察池Bを設置することができ、植生ヤシロール3を配置することで、草丈の高い日陰をつくるショウブ、ミソバキ、ガマ、ヨシや、植生ヤシロール自体をを被覆し水中に伸びるクレソン、セリ、リシマキアを生育させることができ、これらの植物がメダカの産卵場になり、孵化した子メダカの隠れ家にもなり、メダカ等の小水生動物の生育にも適するようになる。
また、一対の植生ヤシロール3を側面の外枠1に接するように設けたので、外枠1と植生ヤシロール3との間に形成された長細い狭い水溜りが、メダカ等の小水生動物の避難場所になり、これらの生育に適するようになる。
また、植生ヤシロール3に縛り付けたコンクリートブロック5は、ヤシロール3を固定する錘になり、穴51は魚の巣の役割をする。
また、池部Bの底にはプランター8を用いることにより、プランター8より外にスイレン、フサモ、ヨシ、ミソハギ、ショウブ等の植物が繁茂することが抑えられ、池部Bから外に出して剪定等の管理もでき、ビオトープ観察池の維持管理が容易になる。
さらに、水位調整用の可変ドレーンパイプ16を設けて水位を可変させることにより、植生ヤシロールに植栽する植物であるクレソンを生育を良好することができる。
なお、本発明の特徴を損なうものでなければ、各実施例の構成に限定するものでないことは勿論であり、池部Bの中央には噴水装置等を設けてもよい。
【0015】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、一般家庭の庭や通常のビルの屋上、学校の校庭、公共施設の屋上などの地上部Aに、極めて簡単にビオトープ観察池を設置することができ、植生ヤシロールなどの植栽繊維不織ロールを配置することで、草丈の高く日陰をつくる水辺の植物や、植生ヤシロール自体をを被覆し水中に伸びるクレンン、セリ、リシマキアを生育させることができ、これらの植物が小水生動物のメダカの産卵場になり、孵化した子メダカの隠れ家になり、これら小水生動物の生育にも適するようになるという効果がえられる。
また、一対の植栽繊維不織ロールを池部の側面の外枠に接するように設けたので、外枠1と植生ヤシロールなどの植栽繊維不織ロールとの間に形成された長細い狭い水溜まりが、小水生動物の避難場所になり、これらの生育に適するようになるという効果が得られる。
請求項2の発明によれば、請求項1での効果に加えて、植栽繊維不織ロールを固定するためのコンクリートブロックは、植栽繊維不織ロールを固定する錘になりとともにコンクリートブロックの穴は魚の巣になるという効果が得られる。
請求項3の発明によれば、請求項1や請求項2での効果に加えて、池部の底にはプランターを用いることにより、プランターより外に植物が繁茂することが抑えられ、池部から外に出して剪定等の管理もでき、ビオトープ観察池の維持管理が容易になるという効果がえられる。
また、水位調整用の可変ドレーンパイプを設けて水位を可変させるから、クレソンなどの植物を生育を良好することができ、小水生動物の生息環境も向上させることができるとう効果が得られる。
このように、前記各発明は、極めて簡単にビオトープ観察池を設置することができことから、子供たちが水辺の植物やメダカなどの生き物を、容易に観察・管理ができ、水質、植物、生き物のかかわりあいを理解し、環境問題にも関心をもつことが期待できるものであり、このビオトープ観察池が、一般家庭の庭や屋上、一般のビルの屋上等に広く普及すれば都会でのヒートアイランドの抑制にも貢献できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の組み立て後のビオトープ観察池の全体の斜視図である。
【図2】図1における相互の枠体を嵌合させ状態を説明する斜視図である。
【図3】図2における相互の枠体を固定する状態を説明する斜視図である。
【図4】図1における遮水シートを固定する状態を説明する断面図である。
【図5】図5(a)は、本発明の実施例の植生ヤシロールと、保護マットと、コンクリートブロックの設置状態を説明する斜視図、図5(b)は植生ヤシロールの横方向の断面図である。
【図6】本発明の実施例の水を入れた状態のビオトープ観察池の全体の断面図である。
【図7】図6における上からの平面図である。
【図8】水位調整用の可変ドレーンパイプの作動の説明する断面図で、図8(a)は可変ドレーンパイプの取り付け位置までが水位となった断面図、図8(a)はL型の先端部分の上端が水位となった断面図である。
【図9】本発明の実施例と比較例との実験結果を表にした表1の図である。
【符号の説明】
A…庭等の地上部、B…池部、C…水辺の植物、D…水生植物
1…外枠、11,12,13,14…枠体、112,122…嵌合孔、15…ロック棒、
16…可変ドレーンパイプ、161…L型パイプの先端部、161…パイプ取付穴
2…遮水シート、21…上端部、22…プレート、23…ネジ、
3…植生ヤシロール、31,311,312…植栽孔、32…ヤシロープ
4…保護マット、5…コンクリートブロック、51…穴
6…多孔質溶岩、7…軽石、8…プランター
【発明の属する技術分野】
本発明は、学校の校庭や公共施設の屋上などの地上部に設置し、子供たちが植物やメダカなどの生き物を観察するなかで、水質、植物、生き物のかかわりあいを理解し、環境問題にも関心がもてる簡易に組み立て可能なビオトープ観察池の技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
近年、治水利水を優先した河川工事により川の流れが速く、害虫駆除を目的とした農薬散布などで、メダカなど水辺の小動物が生息できない環境になっており、この環境問題が重要な課題とされている。平成14年度4月より、文部科学省は総合学習、体験学習を教育カリキュラムに取り入れ、子供たちが、自ら学び、判断し、問題を解決する資質と能力を付けることに着目し、この環境問題を体験学習に取り入れる学校が増えてきている。
このため、多様な生物を生息させるビオトープ(動植物の生息空間)としてビオトープ水路や池が作られており、河川の護岸の環境回復方法として、本出願人らによって特開平9−313833号公報、特開2000−279675号公報に示されように、水質浄化や緑化のための繊維不織ブロックが提案されている。
また、従来のビオトープ水路や池をつくるには、地面に穴を掘削し、遮水シートを張り、荒木田土をのせ、水辺の植物を植栽して形成される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の工法でつくられた水路や池は、つくる作業にかかる手間と費用がかかるため、あまり普及しておらず、また、春から夏にかけて水辺の植物が繁茂し水面を覆うため、水面が光らず、トンボが飛来してタマゴを生むことができないという問題点があった。
また、繁茂した植物を間引きするにしても、根が伸長して抜くことができず観察できないという問題点があり、更に、地上部より下に水位があり手が届きにくく、水を取り替えるにも大変な作業で管理が困難であるという問題点があった。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたもので、その課題は、学校の校庭や公共施設の屋上などの地上部に、簡単にビオトープ観察池を設置することができ、子供たちが水辺の植物やメダカなどの生き物を、容易に観察・管理ができ、水質、植物、生き物のかかわりあいを理解し、環境問題にも関心がもてるビオトープ観察池を提供しようとするものである。
【0004】
【課題解決の手段】
上記の課題を解決するために、請求項1の発明は、ほぼ平坦な地上部に着脱可能な四辺形の外枠を形成し、該外枠と地上部とによって形成された内側に水密の遮水シートを敷設して池部とし、該池部の一対の内側面に隣接して植栽繊維不織ロールを配置したことを特徴とするビオトープ観察池である。
そして、外枠の一対の内側面に隣接して植生ヤシロールなどの植栽繊維不織ロールを配置したことにより、絶滅危惧種に指定されたメダカの棲む環境に近づけ、メダカの生育が良好なビオトープ観察としたものである。
請求項2の発明は、前記植栽繊維不織ロールの所定の周面にはコンクリートブロックを固着したことを特徴とする請求項1に記載のビオトープ観察池である。
請求項3の発明は、前記池部には水性植物を植えたプランターを配置し、外枠の一部には水位調整用可変式ドレーンパイプを設置したことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のビオトープ観察池である。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明の好適な実施例を、図面に沿って説明する。
本実施例のビオトープ観察の全体は図1に示すようなものであるが、プラスチック製の四枚の池部Bの側面を構成する枠体11,12,13,14(高さ40cm×長さ200cm×厚さ10cm)を用い、例えば、図2、図3に示すように、その枠体11,12の互いに嵌合端部111、121を嵌合させ、それぞれに設けた嵌合孔112,122にロック棒15を差し込んで固定し、正方形の外枠1を、ほぼ平坦な校庭や屋上の地上部Aに形成する。
外枠1と地上部Aとによって池部Bの大枠が形成されると、次に、図4に示すように、池部Bの内側に遮水シート2を敷設するが、遮水シート2は水密で丈夫である必要があり、本実施例では、厚さ1mm 軟質塩化ビニール製のシートを用いた。 そして、遮水シート2の上端部21は側面を形成する枠体11,12,13,14の上端近傍にプレート22とネジ23とによって固着し、側面枠体11〜14の適所にドレーンパイプ16を装着すれば、着脱可能で簡易に組み立てることができるビオトープ観察池の池部B本体が完成する。
なお、地上部Aが平坦ではなく、凸凹が有る場合には、予め地上部Aに厚めのマットを敷くつめておいて、その上に池部Bを形成すればよい。
本実施例では、枠体11,12,13,14の高さ40cmとしたが、高さは、25〜45cmがよく、より好ましくは、30〜40cmがよい。これは、20cm以下にするとそれ以上の水位にはできないことから、夏場に水温が高温(35℃以上)になり、メダカ等の水中生物がへい死することが多くなり、45cm以上になると、水を入れた場合の重量が450Kg/m2以上になり、屋上に設置した場合に、建築構造物に負荷がかかるからである。
なお、本実施例では、枠体11,12,13,14の材質をプラスチック製としたが、間伐材を用いた木製を用いる事もでき、この場合は棄材の活用ができ、且つ、ぬくもりのある外枠とすることができる。
【0006】
池部Bの一対の内側面の近傍には、図1における両端の外枠12,14に隣接して、図5に示すような上側に千鳥足状に配置した植栽孔31を有する植栽繊維不織ロール3をを配設するが、本実施例では植栽繊維不織ロールとして後で詳細に説明する植生ヤシロール3を使用した。
この植生ヤシロール3の配設に際しては、図5(a)に示すように、底部に遮水シート2を傷つけないように植生ヤシロール3と同じ巾の保護マット4を敷き、保護マット4の上に大きさが12cm×25cm×8cmで3ケ所に穴52が設けられたコンクリートブロック5を植生ヤシロール3の両端と中央部の3個づつ設置し、その上に大きさがφ30cm×長さ175cmの植生ヤシロール3を載せて、これらをφ4mmのヤシロープ32で結束して固定する。
コンクリートブロック5の固定に際しては、植生ヤシロール3を池部Bに配置した際に、千鳥足状に配置した植栽孔31が上側になるように固定する必要があり、植栽孔31の反対側の一つの水平周面に添って、3個のコンクリートブロック5を固定すればよい。
これらのコンクリートブロック5は、ヤシロール3を固定する錘になり、穴51は魚の巣の役割をする。
【0007】
植生ヤシロール3は、限られたスペースしかない池部1に、効率よく植物を植栽する基盤材とになり、水辺の植物が、水中の栄養分を吸収し、水質浄化に役立ち、メダカの産卵場や隠れ家になる。植生ヤシロール3の製法は特開2000−279675号公報に示され植栽繊維不織ロールの製法を改良したもので、天然ヤシ繊維をシート状にし丸巻にしてつくられる。
ここで、天然ヤシ繊維は、数時間水に漬けると、リグニンを主体とした茶色の溶出物が溶出し、水質の透明度が下がったり、植物の生育を阻害するため、事前に水や低濃度カセイソーダに漬け水洗いしたものや、トリコデルマ菌等を用いて、脱色したものを用いると良い。
また、植物の植栽を容易にし、植物の活着を向上させるために、図5(b)の断面図に示すように、植栽孔31の大きさはφ10cm×深さ15cmで20cmの間隔で千鳥足状に設け、植栽方法としては、ポット苗のポット部分を植栽孔31に挿入すればよい。
植生ヤシロール3の密度は、50〜180Kg/m3 がよく、より好ましくは、80〜150Kg/m3 程度がよい。その理由は、50Kg/m3 以下では、植生ヤシロール3の形状を保てなくなり、200Kg/m3以上の植生ヤシロール3ではビオトープ観察池に植えても、植物には硬すぎて根が伸長できないからである。
また、繁茂した植物を間引く手間も簡単で、剪定の簡単にでき、場合によっては植栽孔31から簡単に引き抜ける。
なお、植生ヤシロール3は、最終的には生物分解される材質で環境にやさしいものであり、ビオトープ観察池を破棄する際には簡易に処理できる。
【0008】
ビオトープ観察池として、実際に使用する例を図6に示して説明する。
植生ヤシロール3に植栽孔31等に植栽する植物Cは、草丈の高く日陰をつくるショウブ、ミソバキ、ガマ、ヨシなどがあり、これは外側の植栽孔311に植ればよく、また、ロールを被覆し水中に伸びるクレソン、セリ、リシマキアなども良く、これらは、水際の植栽孔312に植えればよく、特に、クレソン、セリは、メダカの産卵場になり、孵化した子メダカの隠れ家になるので好ましい。
池部Bの底には、多孔質である溶岩6や軽石7、更には川砂、玉砂利のを敷設することで、微生物のすみかをつくるが、この微生物は水質浄化等に役立つからである。
【0009】
また、図7に示すように、本実施例では、大きさが縦30×横30×高さ30cm程度のプランター(鉢)8に、あぜ土や荒木田土などの土を入れ、スイレン、フサモ、ヨシ、ミソハギ、ショウブ等を植栽したものを池の底に設置しているが、プランター8を用いることにより、プランターより外に植物が繁茂することが抑えられ、池部Bから外に出して剪定等の管理もでき、ビオトープ観察池の維持管理が容易になる。
このプランター8に植える植物としてのスイレンは、夏場の水温上昇を抑制するという作用があり、また、成長がはやいホテイアオイを浮かべると日陰や産卵場にもなるという作用がある。
そして、プランター8より外に植物が繁茂することが抑えられるから、春から夏にかけて水辺の植物が繁茂し水面を覆うことは防げ、水面が光ってトンボが飛来しタマゴを生むことが多くなり、繁茂した植物を間引きする手間も、プランター8を外に出して簡単に剪定管理もでき、場合によってはプランターを入れ替えも容易である。
【0010】
図8に示すように、水位調整用の可変ドレーンパイプ16は、材質が塩化ビール、ポリエチレン製で、形状は、φ1〜2cmのL型のパイプで、L型パイプの先端部分161が5〜10cm程度であり、本実施例では枠体(11〜14)において、高さ30cmのところのパイプ取付穴162に回動自在に取り付けてある。このドレーンパイプ16は回動して図8(a)の状態では、可変ドレーンパイプ16の取り付け位置までが水位(Low.W.L)となり、図8(a)の状態ではL型の先端部分161の上端が水位(High.W.L)となり、L型の角度を変え先端部分161の上端の位置を変えることで、ビオトープ観察池の水位を30〜40cmに可変させることができる。このように、水位を可変させることにより、植生ヤシロールに植栽する植物であるクレソンを早期に被覆させることができ、クレソンを食べる青虫、アブラムシ等を駆除することもできる。
【0011】
以上のようなビオトープ観察池において、植栽後に池部Bに水を入れ、7〜10日後放置する。水のカルキが抜け、ボウフラが発生する状況になり、メダカを放流すると、特にエサを与える必要はない。エサを与え過ぎると、メダカは藻を食べなくなり、食べ残したエサや糞尿を栄養源として藻が発生したり水質が悪くなるので好ましくない。
また、雨水があたる場所に設置すれば、特に、水中ポンプ等で酸素を供給する必要もない。
【0012】
ここで、実際に高さ40cm×長さ200cm×厚さ10cmのプラスチック製の四枚の外枠を作り、その内側に厚さ1mmの軟質塩化ビニール製の遮水シートを敷設し池部Bを作り、植栽繊維不織ロールとしてのφ30cm×長さ175cmをφ4mmの植生ヤシロール3の一対をコンクリートブロック5(12×25×8cm 3ケ穴付)を3個をヤシロープ32で池部Bの両端に固定配設し、植生ヤシロール3の構成と水位を変えて、クレソンを植栽し、メダカを100尾放流後、水温(平成14年8月14日(晴天時))に、クレソンの生育状況、メダカの生死を評価した。
(1)実施例1 水深30cmとし、水洗いしたヤシ繊維の密度が100kg/m3になる様に丸巻にした植生ヤシロールを配置した。
(2)実施例2 ロール上面が水没する様に水深35cmとし、実施例1と同様に水洗いし、同様の密度の植生ヤシロールを配置した。
(3)実施例3 ロール上面が水没する様に水深35cmとし、水洗いしていないヤシ繊維の密度が100kg/m3になる様に丸巻にした植生ヤシロールを配置した。
(4)比較例1 水深30cmとし、水洗いしたヤシ繊維の密度が200kg/m3になる様に丸巻にした植生ヤシロールを配置した。
(5)比較例2 水深30cmとし、水洗いしたヤシ繊維の密度が200kg/m3になる様に丸巻にした植生ヤシロールを配置した。
【0013】
以上の実施例1〜3、比較例1、2について実験した結果が、図9の表1である。
表1より、比較例1および2の植栽繊維不織ロールにおいて、ヤシ繊維の密度が200kg/m3の植生ヤシロール3ではクレソンの生育が水位に関係なく不良であることが判り、したがってメダカの死滅して生育できないことが判る。
また、ヤシ繊維の密度が100kg/m3の実施例1、2、3においても、クレソンの生育は、実施例1の水深30cmでは不良であり、実施例3のロール3上面が水没する様に水深35cmとしたものの、水洗いしていないヤシ繊維では小さな葉の貧弱なものであった。
したがって、実施例1〜3においても、実施例2のロール上面が水没する様に水深35cmとし、水洗いしたヤシ繊維の密度が100kg/m3になる様に丸巻にした植生ヤシロールを配置することが最も望ましいことは判る。
【0014】
以上のように、本実施例においては、学校の校庭や公共施設の屋上などの地上部Aに、極めて簡単にビオトープ観察池Bを設置することができ、植生ヤシロール3を配置することで、草丈の高い日陰をつくるショウブ、ミソバキ、ガマ、ヨシや、植生ヤシロール自体をを被覆し水中に伸びるクレソン、セリ、リシマキアを生育させることができ、これらの植物がメダカの産卵場になり、孵化した子メダカの隠れ家にもなり、メダカ等の小水生動物の生育にも適するようになる。
また、一対の植生ヤシロール3を側面の外枠1に接するように設けたので、外枠1と植生ヤシロール3との間に形成された長細い狭い水溜りが、メダカ等の小水生動物の避難場所になり、これらの生育に適するようになる。
また、植生ヤシロール3に縛り付けたコンクリートブロック5は、ヤシロール3を固定する錘になり、穴51は魚の巣の役割をする。
また、池部Bの底にはプランター8を用いることにより、プランター8より外にスイレン、フサモ、ヨシ、ミソハギ、ショウブ等の植物が繁茂することが抑えられ、池部Bから外に出して剪定等の管理もでき、ビオトープ観察池の維持管理が容易になる。
さらに、水位調整用の可変ドレーンパイプ16を設けて水位を可変させることにより、植生ヤシロールに植栽する植物であるクレソンを生育を良好することができる。
なお、本発明の特徴を損なうものでなければ、各実施例の構成に限定するものでないことは勿論であり、池部Bの中央には噴水装置等を設けてもよい。
【0015】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、一般家庭の庭や通常のビルの屋上、学校の校庭、公共施設の屋上などの地上部Aに、極めて簡単にビオトープ観察池を設置することができ、植生ヤシロールなどの植栽繊維不織ロールを配置することで、草丈の高く日陰をつくる水辺の植物や、植生ヤシロール自体をを被覆し水中に伸びるクレンン、セリ、リシマキアを生育させることができ、これらの植物が小水生動物のメダカの産卵場になり、孵化した子メダカの隠れ家になり、これら小水生動物の生育にも適するようになるという効果がえられる。
また、一対の植栽繊維不織ロールを池部の側面の外枠に接するように設けたので、外枠1と植生ヤシロールなどの植栽繊維不織ロールとの間に形成された長細い狭い水溜まりが、小水生動物の避難場所になり、これらの生育に適するようになるという効果が得られる。
請求項2の発明によれば、請求項1での効果に加えて、植栽繊維不織ロールを固定するためのコンクリートブロックは、植栽繊維不織ロールを固定する錘になりとともにコンクリートブロックの穴は魚の巣になるという効果が得られる。
請求項3の発明によれば、請求項1や請求項2での効果に加えて、池部の底にはプランターを用いることにより、プランターより外に植物が繁茂することが抑えられ、池部から外に出して剪定等の管理もでき、ビオトープ観察池の維持管理が容易になるという効果がえられる。
また、水位調整用の可変ドレーンパイプを設けて水位を可変させるから、クレソンなどの植物を生育を良好することができ、小水生動物の生息環境も向上させることができるとう効果が得られる。
このように、前記各発明は、極めて簡単にビオトープ観察池を設置することができことから、子供たちが水辺の植物やメダカなどの生き物を、容易に観察・管理ができ、水質、植物、生き物のかかわりあいを理解し、環境問題にも関心をもつことが期待できるものであり、このビオトープ観察池が、一般家庭の庭や屋上、一般のビルの屋上等に広く普及すれば都会でのヒートアイランドの抑制にも貢献できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の組み立て後のビオトープ観察池の全体の斜視図である。
【図2】図1における相互の枠体を嵌合させ状態を説明する斜視図である。
【図3】図2における相互の枠体を固定する状態を説明する斜視図である。
【図4】図1における遮水シートを固定する状態を説明する断面図である。
【図5】図5(a)は、本発明の実施例の植生ヤシロールと、保護マットと、コンクリートブロックの設置状態を説明する斜視図、図5(b)は植生ヤシロールの横方向の断面図である。
【図6】本発明の実施例の水を入れた状態のビオトープ観察池の全体の断面図である。
【図7】図6における上からの平面図である。
【図8】水位調整用の可変ドレーンパイプの作動の説明する断面図で、図8(a)は可変ドレーンパイプの取り付け位置までが水位となった断面図、図8(a)はL型の先端部分の上端が水位となった断面図である。
【図9】本発明の実施例と比較例との実験結果を表にした表1の図である。
【符号の説明】
A…庭等の地上部、B…池部、C…水辺の植物、D…水生植物
1…外枠、11,12,13,14…枠体、112,122…嵌合孔、15…ロック棒、
16…可変ドレーンパイプ、161…L型パイプの先端部、161…パイプ取付穴
2…遮水シート、21…上端部、22…プレート、23…ネジ、
3…植生ヤシロール、31,311,312…植栽孔、32…ヤシロープ
4…保護マット、5…コンクリートブロック、51…穴
6…多孔質溶岩、7…軽石、8…プランター
Claims (3)
- ほぼ平坦な地上部に着脱可能な四辺形の外枠を形成し、該外枠と地上部とによって形成された内側に水密の遮水シートを敷設して池部とし、該池部の一対の内側面に隣接して植栽繊維不織ロールを配置したことを特徴とするビオトープ観察池。
- 前記植栽繊維不織ロールの所定の周面にはコンクリートブロックを固着したことを特徴とする請求項1に記載のビオトープ観察池。
- 前記池部には水性植物を植えたプランターを配置し、外枠の一部には水位調整用可変式ドレーンパイプを設置したことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のビオトープ観察池
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