JP2004088480A - 撮像装置及びそのデータ伝送制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】ネットワークが狭帯域である場合に多量のデジタル画像信号をそのまま伝送することができず、入力される画像信号と伝送する画像信号との速度差を吸収させなくてはならなくなり非効率的であった。
【解決手段】通信端末を介してパケット通信網にデータを伝送するカメラであって、撮像した画像の画像信号を符号化するためのビデオ符号化部111と、ビデオ符号化部111により符号化した画像符号化信号を通信端末に転送するためのUSBコントローラ110と、パケット通信網の回線速度に応じて、USBコントローラ110から転送される画像符号化信号の情報量を変更するシステム制御部109とを備える。
【選択図】 図1
【解決手段】通信端末を介してパケット通信網にデータを伝送するカメラであって、撮像した画像の画像信号を符号化するためのビデオ符号化部111と、ビデオ符号化部111により符号化した画像符号化信号を通信端末に転送するためのUSBコントローラ110と、パケット通信網の回線速度に応じて、USBコントローラ110から転送される画像符号化信号の情報量を変更するシステム制御部109とを備える。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、パケット通信網を介して通信を行なう撮像装置及びそのデータ伝送制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
最近、一般家庭でADSLやCATV網などの専用線を使った料金定量制のIP常時接続の運用が始まってきた。このように、家庭端末に対して、インターネット常時接続されるようになると、今まで公衆回線網を使っていた電話やファクシミリなどの通信手段が、パケット通信網を利用したIPパケット通信で行なえるようになってくる。また、オフィス環境において、従来のイーサネット(登録商標)(Ethernet(登録商標))で構築されていたLAN環境も、光LANなどの広帯域化が進み、数ギガバイト/秒(Gbps)の単位でのデータ伝送が可能になってきている。
【0003】
現在、動画像、音声、静止画、その他のマルチメディア情報の伝送をLAN上で行なうパケット通信端末装置は、現在、H.323として勧告化されている。このH.323の勧告に従った端末機器を使い、インターネット常時接続を利用して、利用料金定量のIP電話、テレビ電話システムなどの通信手段の実現が可能となった。
【0004】
また、上記のパケット通信端末装置における映像入力機器として、ビデオカメラなどのアナログ映像信号が使われることが多い。しかし、最近、カメラ内部の信号処理のデジタル化が進んできたことから、端末への映像入力信号もデジタルで行なう技術が進んできた。特に、USB(Universal Serial Bus)という高速なシリアルインターフェースが規格化され、これを利用すれば多量のデジタル映像信号を伝送させることができる。さらに、最近、USB2.0の規格化により、従来のUSB1.1に比べて、より高速なデジタル映像信号が、上記のパケット通信端末装置における映像入力機器として使えるようになった。
【0005】
図3は、ネットワーク302に接続された通信端末301における映像入力機器としてカメラ300を接続したカメラシステムの構成例を示すブロック図である。
【0006】
図3において、通信端末301は、カメラ300からの映像信号を入力し、それを符号化してパケット化してネットワーク302に送信している。
【0007】
このネットワーク302は、例えばADSLの場合の数Kbpsから光LANにおける数Gbpsまで、その伝送帯域に大きな差があり、その伝送帯域によって通信できるパケットデータ量も変わってくる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
このような構成において、ネットワーク302が狭帯域である場合に、通信端末301がネットワークに伝送できるビデオパケットデータ量が少なくなる。このため、通信端末301は、カメラ300から転送される多量のデジタル画像信号をそのまま伝送することができず、例えばそのデジタル画像信号を一時的に保存するためのバッファを設けるなどをして、入力される画像信号と伝送する画像信号との速度差を吸収させなくてはならなくなり非効率的である。
【0009】
本発明は上記従来例に鑑みてなされたもので、パケット通信網の回線速度に応じて、生成した画像信号の伝送情報量を変更する撮像装置及びそのデータ伝送制御方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明の撮像装置は以下のような構成を備える。即ち、
通信端末を介してパケット通信網にデータを伝送する撮像装置であって、
撮像した画像を画像信号に変換して出力する画像信号生成手段と、
前記画像信号を符号化するための画像符号化手段と、
前記画像符号化手段により符号化した画像符号化信号を前記通信端末に転送するためのデータ転送手段と、
前記パケット通信網の回線速度に応じて前記データ転送手段より転送される画像符号化信号の情報量を変更する制御手段と、を有することを特徴とする。
【0011】
上記目的を達成するために本発明の撮像装置におけるデータ伝送制御方法は以下のような工程を備える。即ち、
通信端末を介してパケット通信網にデータを伝送する撮像装置におけるデータ伝送制御方法であって、
撮像した画像を画像信号に変換する画像信号生成工程と、
前記画像信号を符号化するための画像符号化工程と、
前記画像符号化工程で符号化した画像符号化信号を前記通信端末に転送するためのデータ転送工程と、
前記パケット通信網の回線速度に応じて前記データ転送工程で転送される画像符号化信号の情報量を変更する制御工程と、を有することを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して本発明の好適な実施の形態を詳細に説明する。尚、本実施の形態におけるカメラ100と通信端末200及びネットワークとの接続構成は前述した図3の構成と同様である。
【0013】
図1は、本発明の実施の形態に係るカメラ100の概略構成を説明するためのブロック図である。
【0014】
図1において、100はカメラ本体を示す。101は焦点合わせ及び絞りを行なうためのレンズユニット、102はレンズユニット101を駆動するための駆動制御部である。103はCCD、106はタイミング信号発生器(TG)で、動作タイミングを制御するためのタイミング信号を各部に供給している。107は同期信号発生器(SSG)、104は相関二重サンプリング部と自動利得制御部(CDS/AGC)、105はA/D変換器、108は信号処理部、111はビデオ符号化部、109はカメラ100のシステム全体を制御するシステム制御部、110はUSBコントローラであり、USBケーブル500を介しての伝送を制御している。
【0015】
図2は、本実施の形態に係るパケット通信端末200の構成例を示すブロック図である。
【0016】
200は、H.323通信端末の本体を示す。100は前述したUSBI/Fを有するカメラで、USBケーブル500を介して、この通信端末200に接続されている。205はUSBホストコントローラ、203はビデオモニタなどの映像出力機器、202はマイクロフォンなどの音声入力機器、204はスピーカなどの音声出力機器であり、マイクロフォン202とスピーカ204は機器として一体となり、スピーカーホンとして使われることもある。207はビデオ復号部で、受信した符号化映像情報を伸張し復号してビデオモニタ203に出力する。このビデオ復号部207は、所定の例えば、H.261、H.263などの規格に基づく復号動作を行なう。206はオーディオ符号化部で、マイクロフォン202からの音声信号を圧縮し符号化する。208はオーディオ復号部で、受信した符号化音声情報を伸張し、復号してスピーカ204に出力する。これらオーディオ符号化部206及びオーディオ復号部208は、所定の例えば、G.711、G.723.1などの規格に基づく動作を行なう。209はビデオ・オーディオコーデックであり、前述したオーディオ符号化部206、ビデオ復号部207、オーディオ復号部208の機能を包含し、これら機能はDSPなどで実現される。210は遅延処理部で、同期の維持や、ネットワークでのパケット到着ジッタを考慮して、メディアストリームに付加された遅延を処理する。また、この遅延処理部210は、オーディオ復号化部208による符号化音声情報及び受信した符号化音声情報を所定期間遅延して映像情報との同期(リップ・シンク)をとるためにも設けられている。211はパケット化制御部で、符号化された映像情報及び音声情報を、それぞれビデオパケット、オーディオパケットに変換するパケット化処理を行なう。212はデパケット化制御部で、受信したビデオパケット、オーディオパケットをデパケット化し、符号化映像情報および符号化音声情報を構成させる。
【0017】
214は呼制御・システム制御部で、適切な操作のためのシグナリングを提供する。これにより提供される機能は、呼制御、能力情報交換、命令と通知のシグナリング、及び論理チャネルの開設等である。更に、LAN・I/F215に接続されているネットワーク回線速度を検出した結果をUSBホストコントローラ205からUSBケーブル500を介してカメラ100へ通知する。213はプロトコル制御部で、送信されるビデオ、オーディオ、データおよび制御ストリームをLAN・I/F部215に出力するために、形式に従って配置し、またLAN・I/F部215から入力されたメッセージから、ビデオ、オーディオ、データ及び制御ストリームを取り出す。更に、それぞれのメディアタイプに応じて、論理フレーミング、シーケンス番号付加、エラー検出、エラー訂正機能を提供する。LAN・I/F部215は、網と端末200との間で必要な適応化を実行している。600はLAN・WANなどのパケットネットワーク網で、ADSLの場合は10BASEケーブル、宅内光ファイバの場合は100BASE、光LANの場合は1000BASEなどというように、ネットワーク環境に応じて回線速度が違ってくる。上記の構成に基づく動作を以下に説明する。
【0018】
図1において、レンズユニット101を通った光はCCD103上に結像され、CCD103は、TG106とSSG107から供給される信号のタイミングに合わせて、その結像した画像を電気信号に変換して出力する。こうして出力されたCCD信号は、CDS/AGC104で調整される。この調整後のCCD信号は、A/D変換器105へ供給されてデジタル画像信号に変換される。このデジタル画像信号に対して、信号処理部108で所定の色処理・ホワイトバランス調整などがデジタル的に実行され、適正レベルに調整されたデジタル信号であるY,U/V信号として出力される。また信号処理部108では、レンズユニット101を駆動するために必要なAE値や鮮鋭度信号などを取り出し、システム制御部109に出力する。これによりシステム制御部109は、レンズユニット駆動制御部102を駆動して、レンズユニット101の絞りの調整や合焦制御を行なう。また、信号処理部108から出力されたデジタル画像信号は、Y,U/Vの形式でビデオ符号化部111に供給され、画像データの圧縮、フレームレートの設定などが施される。ここでの圧縮方式は、所定の例えば、H.261,H.263,MPEG4などの規格に基づく。また、信号処理部108から出力されたデジタル画像信号は、前述の圧縮処理とは別に、Y,U/Vの形式のままでパケット通信端末200への転送用にUSBコントローラ110へ供給することも可能である。こうして圧縮された圧縮データ、或いはY,U/V形式のデジタル画像信号は、USBケーブル500を介してパケット通信端末200へ動画として転送される。
【0019】
次に、このUSBを用いた動画転送について詳細に説明する。
【0020】
電源投入時は、ローカルで画像を表示するために、Y,U/V形式の非圧縮のデジタル画像信号をカメラ100からパケット通信端末200へUSBを経由して転送する。このときの転送形式は、アイソクロナス転送又はバルク転送で行なう。こうしてUSBを介してパケット通信端末200に転送されたデジタル画像信号は、そのままデパケット化されて、ビデオモニタ203に表示される。
【0021】
尚、ここで電源投入前にLAN・I/F215にLANケーブル600が差し込まれている場合には、電源投入時において、また電源投入済みの時には、LANケーブルをLAN・I/F215に差し込んだ時において、そのLANのネットワーク回線速度を検出する。例えば、10BASEケーブル、100BASE或いは1000BASEなどを検出する。こうして検出した回線速度は、呼制御・システム制御部214に通知され、USBホストコントローラ205、カメラ100のUSBコントローラ110を介して、カメラ100のシステム制御部109に、この回線速度情報が送られる。このときの回線速度情報の転送形式は、コントロール転送又はインターラプト転送で行なう。
【0022】
この回線速度情報を受け取ったシステム制御部109は、パケット通信端末200がQ931,H.245の接続手順に則って、ビデオパケット通信を開始する時に、ビデオ符号化部111を制御して、パケット通信端末200から送られてきた回線速度情報に基づく回線速度に応じて、その符号化方法及びビットフレームレートを設定する。例えば、ADSLの使用時は、高圧縮のH.263又はMPEG4で符号化し、ビットレートが384Kbpsの高速光LANの使用時は、ほとんど圧縮をせずに、Y,U/V形式のデジタル画像データのパケットを送ってもよい。
【0023】
図4は、本実施の形態に係る通信端末200における通信処理を説明するフローチャートである。
【0024】
まずステップS1で、LAN・I/F215を介してLANケーブルが接続されたかどうかをみる。LANケーブルが接続されている時、或いは接続された時はステップS2に進み、そのネットワーク回線速度を検出する。ここでは例えば、10BASEケーブル、100BASE或いは1000BASEなどを検出する。次にステップS3に進み、その検出したネットワーク回線速度を、USBインターフェースを介してカメラ100に伝送して通知する。
【0025】
図5は、本実施の形態に係るカメラ100における伝送制御処理を説明するフローチャートである。
【0026】
まずステップS11で、前述のステップS3で伝送されたネットワーク回線速度を受信するとステップS12で、パケット通信端末200がQ931,H.245の接続手順に則って、ビデオパケット通信を開始する時に、ビデオ符号化部111を制御して、その回線速度に応じて、画像信号の符号化方法及びビットフレームレートを設定する。ここでは例えば、ADSLの使用時は、高圧縮のH.263又はMPEG4で符号化し、ビットレートが384Kbpsの高速光LANの使用時はほとんど圧縮をせずに、Y,U/V形式のデジタル画像データのパケットを送るようにする。
【0027】
以上説明したように本実施の形態によれば、パケットネットワーク網の回線速度に応じて、カメラからパケット通信端末へのデジタル画像の転送を最適化することによって、効率よくビデオパケットの通信を行なうことができる。
【0028】
(その他の実施の形態)
本発明の目的は前述したように、実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体をシステムあるいは装置に提供し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行することによっても達成される。この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。このようなプログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フロッピィディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM,CD−R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROMなどを用いることができる。
【0029】
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施の形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOS(オペレーティングシステム)などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施の形態の機能が実現される場合も含まれている。
【0030】
更に、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書きこまれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施の形態の機能が実現される場合も含む。
【0031】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、パケット通信網の回線速度に応じて、生成した画像信号の伝送情報量を変更することにより、生成した画像信号と伝送する画像信号との伝送速度との差を吸収するための構成を不要にして、効率良く画像信号を伝送できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るカメラの構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態に係るパケット通信端末装置の構成を示すブロック図である。
【図3】従来のカメラシステムの構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の実施の形態に係るパケット通信端末装置における処理を説明するフローチャートである。
【図5】本発明の実施の形態に係るカメラにおける処理を説明するフローチャートである。
【発明の属する技術分野】
本発明は、パケット通信網を介して通信を行なう撮像装置及びそのデータ伝送制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
最近、一般家庭でADSLやCATV網などの専用線を使った料金定量制のIP常時接続の運用が始まってきた。このように、家庭端末に対して、インターネット常時接続されるようになると、今まで公衆回線網を使っていた電話やファクシミリなどの通信手段が、パケット通信網を利用したIPパケット通信で行なえるようになってくる。また、オフィス環境において、従来のイーサネット(登録商標)(Ethernet(登録商標))で構築されていたLAN環境も、光LANなどの広帯域化が進み、数ギガバイト/秒(Gbps)の単位でのデータ伝送が可能になってきている。
【0003】
現在、動画像、音声、静止画、その他のマルチメディア情報の伝送をLAN上で行なうパケット通信端末装置は、現在、H.323として勧告化されている。このH.323の勧告に従った端末機器を使い、インターネット常時接続を利用して、利用料金定量のIP電話、テレビ電話システムなどの通信手段の実現が可能となった。
【0004】
また、上記のパケット通信端末装置における映像入力機器として、ビデオカメラなどのアナログ映像信号が使われることが多い。しかし、最近、カメラ内部の信号処理のデジタル化が進んできたことから、端末への映像入力信号もデジタルで行なう技術が進んできた。特に、USB(Universal Serial Bus)という高速なシリアルインターフェースが規格化され、これを利用すれば多量のデジタル映像信号を伝送させることができる。さらに、最近、USB2.0の規格化により、従来のUSB1.1に比べて、より高速なデジタル映像信号が、上記のパケット通信端末装置における映像入力機器として使えるようになった。
【0005】
図3は、ネットワーク302に接続された通信端末301における映像入力機器としてカメラ300を接続したカメラシステムの構成例を示すブロック図である。
【0006】
図3において、通信端末301は、カメラ300からの映像信号を入力し、それを符号化してパケット化してネットワーク302に送信している。
【0007】
このネットワーク302は、例えばADSLの場合の数Kbpsから光LANにおける数Gbpsまで、その伝送帯域に大きな差があり、その伝送帯域によって通信できるパケットデータ量も変わってくる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
このような構成において、ネットワーク302が狭帯域である場合に、通信端末301がネットワークに伝送できるビデオパケットデータ量が少なくなる。このため、通信端末301は、カメラ300から転送される多量のデジタル画像信号をそのまま伝送することができず、例えばそのデジタル画像信号を一時的に保存するためのバッファを設けるなどをして、入力される画像信号と伝送する画像信号との速度差を吸収させなくてはならなくなり非効率的である。
【0009】
本発明は上記従来例に鑑みてなされたもので、パケット通信網の回線速度に応じて、生成した画像信号の伝送情報量を変更する撮像装置及びそのデータ伝送制御方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明の撮像装置は以下のような構成を備える。即ち、
通信端末を介してパケット通信網にデータを伝送する撮像装置であって、
撮像した画像を画像信号に変換して出力する画像信号生成手段と、
前記画像信号を符号化するための画像符号化手段と、
前記画像符号化手段により符号化した画像符号化信号を前記通信端末に転送するためのデータ転送手段と、
前記パケット通信網の回線速度に応じて前記データ転送手段より転送される画像符号化信号の情報量を変更する制御手段と、を有することを特徴とする。
【0011】
上記目的を達成するために本発明の撮像装置におけるデータ伝送制御方法は以下のような工程を備える。即ち、
通信端末を介してパケット通信網にデータを伝送する撮像装置におけるデータ伝送制御方法であって、
撮像した画像を画像信号に変換する画像信号生成工程と、
前記画像信号を符号化するための画像符号化工程と、
前記画像符号化工程で符号化した画像符号化信号を前記通信端末に転送するためのデータ転送工程と、
前記パケット通信網の回線速度に応じて前記データ転送工程で転送される画像符号化信号の情報量を変更する制御工程と、を有することを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して本発明の好適な実施の形態を詳細に説明する。尚、本実施の形態におけるカメラ100と通信端末200及びネットワークとの接続構成は前述した図3の構成と同様である。
【0013】
図1は、本発明の実施の形態に係るカメラ100の概略構成を説明するためのブロック図である。
【0014】
図1において、100はカメラ本体を示す。101は焦点合わせ及び絞りを行なうためのレンズユニット、102はレンズユニット101を駆動するための駆動制御部である。103はCCD、106はタイミング信号発生器(TG)で、動作タイミングを制御するためのタイミング信号を各部に供給している。107は同期信号発生器(SSG)、104は相関二重サンプリング部と自動利得制御部(CDS/AGC)、105はA/D変換器、108は信号処理部、111はビデオ符号化部、109はカメラ100のシステム全体を制御するシステム制御部、110はUSBコントローラであり、USBケーブル500を介しての伝送を制御している。
【0015】
図2は、本実施の形態に係るパケット通信端末200の構成例を示すブロック図である。
【0016】
200は、H.323通信端末の本体を示す。100は前述したUSBI/Fを有するカメラで、USBケーブル500を介して、この通信端末200に接続されている。205はUSBホストコントローラ、203はビデオモニタなどの映像出力機器、202はマイクロフォンなどの音声入力機器、204はスピーカなどの音声出力機器であり、マイクロフォン202とスピーカ204は機器として一体となり、スピーカーホンとして使われることもある。207はビデオ復号部で、受信した符号化映像情報を伸張し復号してビデオモニタ203に出力する。このビデオ復号部207は、所定の例えば、H.261、H.263などの規格に基づく復号動作を行なう。206はオーディオ符号化部で、マイクロフォン202からの音声信号を圧縮し符号化する。208はオーディオ復号部で、受信した符号化音声情報を伸張し、復号してスピーカ204に出力する。これらオーディオ符号化部206及びオーディオ復号部208は、所定の例えば、G.711、G.723.1などの規格に基づく動作を行なう。209はビデオ・オーディオコーデックであり、前述したオーディオ符号化部206、ビデオ復号部207、オーディオ復号部208の機能を包含し、これら機能はDSPなどで実現される。210は遅延処理部で、同期の維持や、ネットワークでのパケット到着ジッタを考慮して、メディアストリームに付加された遅延を処理する。また、この遅延処理部210は、オーディオ復号化部208による符号化音声情報及び受信した符号化音声情報を所定期間遅延して映像情報との同期(リップ・シンク)をとるためにも設けられている。211はパケット化制御部で、符号化された映像情報及び音声情報を、それぞれビデオパケット、オーディオパケットに変換するパケット化処理を行なう。212はデパケット化制御部で、受信したビデオパケット、オーディオパケットをデパケット化し、符号化映像情報および符号化音声情報を構成させる。
【0017】
214は呼制御・システム制御部で、適切な操作のためのシグナリングを提供する。これにより提供される機能は、呼制御、能力情報交換、命令と通知のシグナリング、及び論理チャネルの開設等である。更に、LAN・I/F215に接続されているネットワーク回線速度を検出した結果をUSBホストコントローラ205からUSBケーブル500を介してカメラ100へ通知する。213はプロトコル制御部で、送信されるビデオ、オーディオ、データおよび制御ストリームをLAN・I/F部215に出力するために、形式に従って配置し、またLAN・I/F部215から入力されたメッセージから、ビデオ、オーディオ、データ及び制御ストリームを取り出す。更に、それぞれのメディアタイプに応じて、論理フレーミング、シーケンス番号付加、エラー検出、エラー訂正機能を提供する。LAN・I/F部215は、網と端末200との間で必要な適応化を実行している。600はLAN・WANなどのパケットネットワーク網で、ADSLの場合は10BASEケーブル、宅内光ファイバの場合は100BASE、光LANの場合は1000BASEなどというように、ネットワーク環境に応じて回線速度が違ってくる。上記の構成に基づく動作を以下に説明する。
【0018】
図1において、レンズユニット101を通った光はCCD103上に結像され、CCD103は、TG106とSSG107から供給される信号のタイミングに合わせて、その結像した画像を電気信号に変換して出力する。こうして出力されたCCD信号は、CDS/AGC104で調整される。この調整後のCCD信号は、A/D変換器105へ供給されてデジタル画像信号に変換される。このデジタル画像信号に対して、信号処理部108で所定の色処理・ホワイトバランス調整などがデジタル的に実行され、適正レベルに調整されたデジタル信号であるY,U/V信号として出力される。また信号処理部108では、レンズユニット101を駆動するために必要なAE値や鮮鋭度信号などを取り出し、システム制御部109に出力する。これによりシステム制御部109は、レンズユニット駆動制御部102を駆動して、レンズユニット101の絞りの調整や合焦制御を行なう。また、信号処理部108から出力されたデジタル画像信号は、Y,U/Vの形式でビデオ符号化部111に供給され、画像データの圧縮、フレームレートの設定などが施される。ここでの圧縮方式は、所定の例えば、H.261,H.263,MPEG4などの規格に基づく。また、信号処理部108から出力されたデジタル画像信号は、前述の圧縮処理とは別に、Y,U/Vの形式のままでパケット通信端末200への転送用にUSBコントローラ110へ供給することも可能である。こうして圧縮された圧縮データ、或いはY,U/V形式のデジタル画像信号は、USBケーブル500を介してパケット通信端末200へ動画として転送される。
【0019】
次に、このUSBを用いた動画転送について詳細に説明する。
【0020】
電源投入時は、ローカルで画像を表示するために、Y,U/V形式の非圧縮のデジタル画像信号をカメラ100からパケット通信端末200へUSBを経由して転送する。このときの転送形式は、アイソクロナス転送又はバルク転送で行なう。こうしてUSBを介してパケット通信端末200に転送されたデジタル画像信号は、そのままデパケット化されて、ビデオモニタ203に表示される。
【0021】
尚、ここで電源投入前にLAN・I/F215にLANケーブル600が差し込まれている場合には、電源投入時において、また電源投入済みの時には、LANケーブルをLAN・I/F215に差し込んだ時において、そのLANのネットワーク回線速度を検出する。例えば、10BASEケーブル、100BASE或いは1000BASEなどを検出する。こうして検出した回線速度は、呼制御・システム制御部214に通知され、USBホストコントローラ205、カメラ100のUSBコントローラ110を介して、カメラ100のシステム制御部109に、この回線速度情報が送られる。このときの回線速度情報の転送形式は、コントロール転送又はインターラプト転送で行なう。
【0022】
この回線速度情報を受け取ったシステム制御部109は、パケット通信端末200がQ931,H.245の接続手順に則って、ビデオパケット通信を開始する時に、ビデオ符号化部111を制御して、パケット通信端末200から送られてきた回線速度情報に基づく回線速度に応じて、その符号化方法及びビットフレームレートを設定する。例えば、ADSLの使用時は、高圧縮のH.263又はMPEG4で符号化し、ビットレートが384Kbpsの高速光LANの使用時は、ほとんど圧縮をせずに、Y,U/V形式のデジタル画像データのパケットを送ってもよい。
【0023】
図4は、本実施の形態に係る通信端末200における通信処理を説明するフローチャートである。
【0024】
まずステップS1で、LAN・I/F215を介してLANケーブルが接続されたかどうかをみる。LANケーブルが接続されている時、或いは接続された時はステップS2に進み、そのネットワーク回線速度を検出する。ここでは例えば、10BASEケーブル、100BASE或いは1000BASEなどを検出する。次にステップS3に進み、その検出したネットワーク回線速度を、USBインターフェースを介してカメラ100に伝送して通知する。
【0025】
図5は、本実施の形態に係るカメラ100における伝送制御処理を説明するフローチャートである。
【0026】
まずステップS11で、前述のステップS3で伝送されたネットワーク回線速度を受信するとステップS12で、パケット通信端末200がQ931,H.245の接続手順に則って、ビデオパケット通信を開始する時に、ビデオ符号化部111を制御して、その回線速度に応じて、画像信号の符号化方法及びビットフレームレートを設定する。ここでは例えば、ADSLの使用時は、高圧縮のH.263又はMPEG4で符号化し、ビットレートが384Kbpsの高速光LANの使用時はほとんど圧縮をせずに、Y,U/V形式のデジタル画像データのパケットを送るようにする。
【0027】
以上説明したように本実施の形態によれば、パケットネットワーク網の回線速度に応じて、カメラからパケット通信端末へのデジタル画像の転送を最適化することによって、効率よくビデオパケットの通信を行なうことができる。
【0028】
(その他の実施の形態)
本発明の目的は前述したように、実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体をシステムあるいは装置に提供し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行することによっても達成される。この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。このようなプログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フロッピィディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM,CD−R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROMなどを用いることができる。
【0029】
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施の形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOS(オペレーティングシステム)などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施の形態の機能が実現される場合も含まれている。
【0030】
更に、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書きこまれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施の形態の機能が実現される場合も含む。
【0031】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、パケット通信網の回線速度に応じて、生成した画像信号の伝送情報量を変更することにより、生成した画像信号と伝送する画像信号との伝送速度との差を吸収するための構成を不要にして、効率良く画像信号を伝送できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るカメラの構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態に係るパケット通信端末装置の構成を示すブロック図である。
【図3】従来のカメラシステムの構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の実施の形態に係るパケット通信端末装置における処理を説明するフローチャートである。
【図5】本発明の実施の形態に係るカメラにおける処理を説明するフローチャートである。
Claims (7)
- 通信端末を介してパケット通信網にデータを伝送する撮像装置であって、
撮像した画像を画像信号に変換して出力する画像信号生成手段と、
前記画像信号を符号化するための画像符号化手段と、
前記画像符号化手段により符号化した画像符号化信号を前記通信端末に転送するためのデータ転送手段と、
前記パケット通信網の回線速度に応じて前記データ転送手段より転送される画像符号化信号の情報量を変更する制御手段と、
を有することを特徴とする撮像装置。 - 前記データ転送手段は、USBを介して前記通信端末に前記画像符号化信号を転送することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
- 前記パケット通信網の回線速度は、前記通信端末から通知されることを特徴とする請求項1又は2に記載の撮像装置。
- 通信端末を介してパケット通信網にデータを伝送する撮像装置におけるデータ伝送制御方法であって、
撮像した画像を画像信号に変換する画像信号生成工程と、
前記画像信号を符号化するための画像符号化工程と、
前記画像符号化工程で符号化した画像符号化信号を前記通信端末に転送するためのデータ転送工程と、
前記パケット通信網の回線速度に応じて前記データ転送工程で転送される画像符号化信号の情報量を変更する制御工程と、
を有することを特徴とするデータ伝送制御方法。 - 前記データ転送工程では、USBを介して前記通信端末に前記画像符号化信号を転送することを特徴とする請求項4に記載のデータ伝送制御方法。
- 前記パケット通信網の回線速度は、前記通信端末から通知されることを特徴とする請求項4又は5に記載のデータ伝送制御方法。
- 請求項4乃至6のいずれか1項に記載のデータ伝送制御方法を実行するプログラムを記憶したことを特徴とする記憶媒体。
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-
2002
- 2002-08-27 JP JP2002247473A patent/JP2004088480A/ja active Pending
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