JP2004087522A - 半導体ウェーハの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】粗研磨後のPCR加工時におけるウェーハ裏面の吸着痕の除去作業が容易で、その処理時間も短縮する半導体ウェーハの製造方法を提供する。
【解決手段】面取り後のシリコンウェーハWに粗研磨を施し、ウェーハWにSi酸化膜Waを形成する。その後、ウェーハWの裏面を保持板Cに真空吸着し、この状態でウェーハ外周部に2回目のPCRを施す。これによりウェーハ最外周部の傷aを除く。次に、Si酸化膜WaをHF+アルカリ洗浄で除去することで、2回目のPCR時の吸着痕bが除去される。これにより、従来のワックスを利用した吸着痕bの除去に比べ、その除去作業が容易になり、作業に要する処理時間も短縮できる。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は半導体ウェーハの製造方法、例えば粗研磨中、ウェーハ保持板のウェーハ保持孔の内壁との接触により半導体ウェーハの外周部に発生した損傷を、その後のPCR工程で除去する半導体ウェーハの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の標準的なウェーハの加工プロセスの一例を、図2を参照して説明する。図2は従来手段に係る半導体ウェーハの製造方法を示すフローシートである。
まず、スライス工程(S201)で、ブロック切断されたインゴットからシリコンウェーハをスライスする。次の1次面取り工程(S202)では、このシリコンウェーハの外周部に粗い面取り加工を施す。続くラップ工程(S203)では、ラップ盤によりそのシリコンウェーハの表裏両面をラッピング加工する。このラッピングの工程の場合、通常、片面で20〜40μm、両面で40〜80μm程度の加工となる。
【0003】
その後、必要に応じて2次面取りされる(S204)。ここでは、1次面取りされたシリコンウェーハの外周面を2次面取りする。
続いて、シリコンウェーハを所定のエッチング液(混酸またはアルカリ+混酸)に浸漬し、そのラップ加工での歪み、面取り工程での歪みなどを除去する(S205)。この場合、通常、片面で10〜20μm、両面で20〜40μmをエッチングする。
次の1回目のPCR(Polishing Corner Rounding)工程(S206)では、シリコンウェーハの表裏両面がチャックに吸着された状態でウェーハ外周部をPCR加工する。この加工時には、図3の従来のPCR加工装置の概略正面図に示すPCR加工装置が用いられる。すなわち、円筒形状のウレタンバフBをモータ回転させる装置が採用される。モータによりウレタンバフBを500rpmで回転し、研磨液を1800mlで供給しながら、この回転中のバフの外周面に、低速回転中のシリコンウェーハWの外周面を接触させる。シリコンウェーハWの回転速度は5rpm、シリコンウェーハWのウレタンバフBへの当接圧力は1.5kg/cmである。これにより、ウェーハ外周面が鏡面仕上げされる。その際、シリコンウェーハWは、保持板Cにその片面だけが吸着・保持されている。吸着源は、この保持板Cにホースなどを介して接続される負圧発生装置である。このPCR加工では、面取り面がウレタンバフBにより鏡面仕上げされる。
【0004】
続く1次研磨工程(S207)では、両面研磨装置を用いて、シリコンウェーハの表裏両面を1次研磨する。ここで、図4および図5を参照して、両面研磨装置による1次研磨工程を具体的に説明する。
図4は、従来の半導体ウェーハの両面研磨装置の使用状態の概略平面図である。図5は、図4のS5−S5拡大断面図である。
図4および図5に示す従来の半導体ウェーハの両面研磨装置100は、キャリアプレート(ウェーハ保持板)101に複数形成されたウェーハ保持孔102内にシリコンウェーハWを挿入・保持し、その上方から研磨砥粒を含む研磨液をシリコンウェーハWに供給しながら、各シリコンウェーハWの表裏面を同時に研磨する構成である。
【0005】
すなわち、回転自在に設けた太陽ギヤ110とインターナルギヤ111との間に、外周部に外ギヤ103を有するキャリアプレート101を自転および公転自在に設け、キャリアプレート101に保持されたシリコンウェーハWの表裏両面(上下面)を、それぞれ対向面に研磨布104,105が展張された上定盤106と下定盤107とにより押圧・摺接することで研磨を行う。これにより、シリコンウェーハの表裏両面が、それぞれ5〜10μm研磨される。よって、エッチングによるシリコンウェーハWの凹凸が除去され、平坦度が向上する。
【0006】
1次研磨されたシリコンウェーハWは、洗浄後(S208)、ウェーハ裏面にワックスが塗布・乾燥される(S209)。これは、続く2回目のPCR加工時に、シリコンウェーハWの裏面に吸着痕(ダメージ)を残さないためである。
次いで、2回目のPCR加工を施す(S210)。これにより、1次研磨中にシリコンウェーハWの最外周部に生じた傷を除去する。すなわち、1次研磨されるシリコンウェーハWは、1回目のPCR加工でその面取り部が鏡面仕上げされている。ところが、1次研磨時、シリコンウェーハWの面取り面がキャリアプレート101のウェーハ保持孔102の内周面と接触し、擦れを起こしてシリコンウェーハWの最外周部を傷つける(図5の部分拡大図)。そこで、2回目のPCR加工を施すことで、この1次研磨時に生じたウェーハ最外周部のダメージを除去する。
【0007】
続く、仕上げ研磨工程(S211)では、片面研磨装置を用いて、シリコンウェーハWが1μm以下の研磨量で仕上げ研磨される。そして、シリコンウェーハWの裏面を覆うワックスを有機系の溶剤で除去し(S212)、最終洗浄(S213)、検査が施されて受注先のデバイスメーカへ出荷される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
この従来の半導体ウェーハの製造方法によれば、上述したようにPCR加工時に保持板Cの吸着痕をウェーハ裏面に残さないため、2回目のPCR加工の前にシリコンウェーハWの裏面にワックスを塗布していた。
しかしながら、ウェーハ表面に回り込まないようにシリコンウェーハWの裏面だけにワックスを薄く均一に塗布することはむずかしく、作業時間も長くなっていた。
【0009】
そこで、発明者は、鋭意研究の結果、ワックス塗布に代わる2回目のPCR加工の前処理法として、酸化膜によるウェーハ露出面の被覆を採用し、さらに2回目のPCR加工後、この酸化膜を例えばHFを主体とした洗浄液で除去するようにすれば、ウェーハの裏面に簡単に保護層を形成することができ、しかも酸化膜除去時も、既存のウェーハ洗浄工程の中で洗浄液を変更するだけでよいことを知見し、この発明を完成させた。
【0010】
【発明の目的】
この発明の目的は、機械加工での非加工部位を保護することができる半導体ウェーハの製造方法を提供することである。
また、この発明の目的は、粗研磨後のPCR加工時におけるウェーハ裏面の吸着痕の除去作業が容易になり、その作業に要する処理時間を短縮することができる半導体ウェーハの製造方法を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、半導体ウェーハに所定の機械加工を施すことにより半導体ウェーハを製造する半導体ウェーハの製造方法において、上記機械加工の前に半導体ウェーハの当該加工部位を除いた非加工部位に酸化膜を被着し、その機械加工後にこの酸化膜を除去する半導体ウェーハの製造方法である。
この場合の機械加工とは面取り、片面ラップ、研削、研磨その他を示す。
【0012】
請求項2に記載の発明は、面取りされた半導体ウェーハを、ウェーハ保持板に形成されたウェーハ保持孔に挿入・保持し、この半導体ウェーハに粗い研磨を施す粗研磨工程と、粗研磨後、半導体ウェーハの外周部の面取り面を鏡面仕上げするPCR工程と、このPCR加工後、半導体ウェーハの研磨面を仕上げ研磨する仕上げ研磨工程とを備えた半導体ウェーハの製造方法において、PCR加工前の粗研磨された半導体ウェーハに酸化膜を形成し、PCR加工後で仕上げ研磨す前に、上記半導体ウェーハから酸化膜を除去する半導体ウェーハの製造方法である。
【0013】
半導体ウェーハとしてはシリコンウェーハ,ガリウム砒素ウェーハなどがある。
粗研磨は、半導体ウェーハの片面(通常、デバイスが搭載される表面)だけに施してもよいし、表裏両面に施してもよい。この粗研磨は、1回だけでも(1次研磨)、2回以上に分けて行ってもよい(1次研磨、2次研磨…)。すなわち、この粗研磨とは、最終的な鏡面仕上げを行う仕上げ研磨の前のすべての研磨工程を意味する。
粗研磨用の研磨装置は限定されない。1枚の半導体ウェーハだけを研磨する枚葉式でも、複数枚の半導体ウェーハを一括して研磨するバッチ式でもよい。また、半導体ウェーハの片面だけを研磨する片面研磨装置でも、半導体ウェーハの表裏両面を研磨する両面研磨装置でもよい。ただし、半導体ウェーハを保持可能なウェーハ保持孔が形成されたウェーハ保持板を具備していなければならない。例えば、図4に示す遊星歯車構造の両面研磨装置のようなものである。
【0014】
さらに、その他の粗研磨用の研磨装置として、例えば研磨定盤と、これに対向配置される研磨ヘッドとを備え、この研磨ヘッドの研磨定盤との対向面に、バックパッドを介して、半導体ウェーハを水張りするワックスレスタイプの片面研磨装置などでもよい。片面研磨装置には、ウェーハ保持孔が形成されたテンプレートが、研磨ヘッドの研磨定盤との対向面に設けられている。このテンプレートのウェーハ保持孔の内部で、半導体ウェーハは、バックパッドに含浸された水の表面張力によって吸着・保持される。
粗研磨用の研磨布としては、例えばポリエステルフェルトにポリウレタンを含浸させた多孔性の不織布タイプの研磨布が挙げられる。また、発泡したウレタンのブロックをスライスした発泡性ウレタンタイプの研磨布でもよい。
研磨時には、通常、コロイダルシリカ(シリカゾル)などの遊離砥粒を含むスラリーが、研磨布の研磨作用面に供給される。
半導体ウェーハのノッチ部またはオリフラ部の研磨は、この粗研磨時に同時に行ってもよいし、別工程としてこの粗研磨の前に行ってもよい。
【0015】
PCR工程に用いられるPCR加工装置としては、例えば円筒形状のウレタンバフを回転させ、この回転しているバフの外周面に、保持板に吸着・保持された半導体ウェーハの外周面を接触させ、この外周面を鏡面加工するものなどを採用することができる。このPCR加工時において、半導体ウェーハは保持板に真空吸着される。
そして、半導体ウェーハの吸着・保持面を仕上げ研磨する際には、仕上げ研磨装置が用いられる。この装置としては、片面研磨装置を採用することができる。
【0016】
酸化膜としては、例えば半導体ウェーハを大気中などに放置して得られる自然酸化膜でもよいし、各種の熱処理を施して形成される熱酸化膜でもよい。また、半導体ウェーハを、例えばSC−1洗浄またはオゾン洗浄することで酸化膜を形成してもよい。
酸化膜の厚さは限定されない。通常は5〜20オングストローム程度である。薄くすることで、膜形成方法および膜除去方法の選択肢が増え、膜形成時間および膜除去時間も短くなる。
酸化膜の除去方法は限定されない。通常はHF洗浄である。その際、フッ酸の濃度は0.01〜50wt%程度である。また、HF洗浄液中にアルカリ性エッチング液を添加しておけば、仮にウェーハ裏面側の表層部までPCR加工時の吸着痕の影響があったとしても、このダメージをアルカリエッチにより除去できる。
【0017】
請求項3に記載の発明は、上記酸化膜の除去は、HF洗浄液による洗浄後、アルカリ性洗浄液によりエッチングすることで行われる請求項1または請求項2に記載の半導体ウェーハの製造方法である。
HF洗浄液としては、例えばフッ酸濃度0.01〜50wt%のものを採用することができる。
アルカリ性洗浄液には、例えばNaOH、KOHなどの水溶液を採用することができる。pHは8〜14程度である。
【0018】
請求項4に記載の発明は、上記酸化膜の厚さが5〜1000オングストロームである請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の半導体ウェーハの製造方法である。
酸化膜の好ましい厚さは5〜20オングストロームである。5オングストローム未満では、PCR加工時の吸着痕が表層部に残る。また、1000オングストロームを超えると、酸化膜の形成時間が長くなる。
【0019】
【作用】
この発明によれば、例えば面取りされた半導体ウェーハを研磨装置に配備されたウェーハ保持板のウェーハ保持孔に挿入・保持して粗研磨する。この粗研磨時、半導体ウェーハの面取り面が、ウェーハ保持板のウェーハ保持孔の形成部と接触し、ウェーハの最外周部に擦れによる傷が生じる。次いで、半導体ウェーハに酸化膜を形成する。その後、半導体ウェーハの裏面を保持板に真空吸着し、この状態を保持してウェーハ外周部をPCR加工する。これにより、半導体ウェーハの最外周部の傷が取り除かれる。次に、半導体ウェーハから酸化膜を除去する。これにより、PCR加工時、ウェーハ裏面に生じた吸着痕が除去される。
このように、酸化膜を利用して、粗研磨後のPCR加工時に生じたウェーハ裏面の吸着痕を除去するので、従来行われていたワックスを利用した方法に比べて、この吸着痕の除去が容易になり、この作業に要する処理時間も短縮することができる。
【0020】
特に、請求項3の発明によれば、PCR加工後の酸化膜の除去時、酸化膜により覆われた半導体ウェーハに対して、HF洗浄液によるHF洗浄後、さらにアルカリ洗浄することで、PCR加工時に半導体ウェーハの裏面に生じた吸着痕を略完全に除去することができる。
具体的には、まずHF洗浄液により酸化膜を除去し、露出したウェーハ裏面の表層を、アルカリ性洗浄液によりアルカリ洗浄する。その結果、仮にウェーハ裏面の吸着痕が、酸化膜を通過してウェーハ裏面の表層まで達する場合でも、吸着痕を略完全に除去することができる。この方法は、酸化膜が薄い場合に、特に有効である。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施例を図面を参照して説明する。図1は、この発明の一実施例に係る半導体ウェーハの製造方法を示すフローシートである。
図1に示すように、この実施例にあっては、スライス、1次面取り、ラップ、2次面取り、エッチング、1回目のPCR、1次研磨、SC−1洗浄(酸化膜形成)、2回目のPCR、HF+アルカリ洗浄(酸化膜除去)、仕上げ研磨、仕上げ洗浄の各工程を経て、表面を鏡面仕上げした半導体ウェーハが作製される。以下、各工程を詳述する。
CZ法により引き上げられたシリコンインゴットは、スライス工程(S101)で、厚さ860μm程度の8インチのシリコンウェーハにスライスされる。
次に、このスライスドウェーハは、1次面取り工程(S102)で、その外周部が#600のメタル面取り用砥石により、所定の形状に粗く面取りされる。これにより、シリコンウェーハの外周部は、所定の丸みを帯びた形状(例えばMOS型の面取り形状)に成形される。
【0022】
次に、ラッピング工程(S103)が実施される。この工程は、シリコンウェーハを互いに平行なラップ定盤間に配置し、このラップ定盤間に、アルミナ砥粒と分散剤と水の混合物であるラップ液を流し込む。そして、加圧下で回転・摺り合わせることで、シリコンウェーハの表裏両面を機械的にラッピングする。
次いで、ラップドウェーハには、1次面取りされたシリコンウェーハの外周面に2次面取りが施される(S104)。
続いて、2次面取りされたシリコンウェーハをエッチングする(S105)。具体的には、フッ酸と硝酸とを混合した混酸液(常温〜50℃)中に、シリコンウェーハを所定時間だけ浸漬する。
【0023】
その後、エッチドウェーハの外周部に1回目のPCR加工を施す(S106)。この加工時には、図3に示すPCR加工装置が用いられる。すなわち、ここでは円筒形状のウレタンバフBをモータ回転させる装置が採用される。モータによりウレタンバフBを回転し、この回転中のバフの外周面にシリコンウェーハWの外周面を接触させる。これにより、ウェーハ外周面が鏡面仕上げされる。その際、シリコンウェーハWは、保持板Cにその片面だけが吸着・保持される。
それから、このエッチドウェーハの表面を図4および図5に示す両面研磨装置100を用いて1次研磨する(S107)。
具体的には、キャリアプレート101の各ウェーハ保持孔102にシリコンウェーハWを挿入し、遊離砥粒を含むスラリーを供給しながら、不織布にウレタン樹脂を含浸・硬化させた上下2枚の研磨布104,105により1次研磨する。この1次研磨時には、シリコンウェーハWの面取り面が、キャリアプレート101のウェーハ保持孔102の形成部(周壁面)と接触し、擦れを起こしてシリコンウェーハWの最外周部に傷aが生じることがある。
【0024】
その後、シリコンウェーハWを10分だけSC−1洗浄する(S108)。SC−1洗浄では、エッチングと自然酸化膜の形成とが同時に進行する。そのため、SC−1洗浄によりシリコンウェーハWの露出面全域に、自然酸化膜のSi酸化膜Waが形成される。Si酸化膜Waは6オングストローム程度である。
次に、シリコンウェーハWの外周部に、2回目のPCR加工を施す(S109)。その加工条件は1回目と同じである。2回目のPCR加工を施すことで、1次研磨時にシリコンウェーハWの最外周部に発生した、ウェーハ面取り面と、ウェーハ保持板101のウェーハ保持孔102の形成部との擦れによる傷aが除去される(図5の部分拡大図)。この2回目も1回目と同様に、保持板CにシリコンウェーハWの裏面が吸着・保持される。その結果、シリコンウェーハWのSi酸化膜Waで覆われた裏面の略全域に、保持板Cによる吸着痕bが形成される。
【0025】
続いて、この2回目のPCR加工後、Si酸化膜Waを除去する。すなわち、まずSi酸化膜Waにより覆われたシリコンウェーハWに対して、8.0wt%のHF洗浄液によるHF洗浄を施す。次に、KOHが1.6wt%、活性剤が2.0wt%のアルカリ性洗浄液によりアルカリエッチする。こうして、2回目のPCR加工時にシリコンウェーハWの裏面に生じた吸着痕bを略完全に除去することができる(S110)。すなわち、仮に吸着痕bが、Si酸化膜Waを通過してウェーハ裏面の表層まで達する場合でも、この吸着痕bを略完全に除去することができる。
【0026】
次に、このシリコンウェーハWの表面を仕上げ研磨する(S111)。仕上げ研磨用の研磨装置には、片面を研磨する公知の研磨装置を用いる。すなわち、仕上げ研磨用の不織布を使用し、研磨量は0.1〜2μm程度である。
その後、シリコンウェーハWを仕上げ洗浄する(S112)。ここでの洗浄は、SC−1とSC−2との2種類の洗浄液をベースとしたRCA洗浄である。
このように、2回目のPCR加工時にシリコンウェーハWの裏面に生じた吸着痕bを、Si酸化膜Waを利用して除去するようにしたので、従来のワックス利用の場合に比べて、この吸着痕bの除去作業が容易になり、この除去に要する作業時間を短縮することができる。
【0027】
【発明の効果】
この発明によれば、例えば研磨などの機械加工においてその非加工部位を保護することができる。また、粗研磨後のPCR加工時に発生したウェーハ裏面の吸着痕を酸化膜を利用して除去したので、従来のワックスを利用した方法に比べて、吸着痕の除去が容易になり、この除去作業に要する処理時間を短縮することができる。
【0028】
特に、請求項3の発明によれば、この酸化膜の除去を、HF洗浄とこれに続くアルカリ洗浄により行うので、仮にウェーハ裏面の吸着痕がその表層部まで達しても、吸着痕を略完全に除去することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例に係る半導体ウェーハの製造方法を示すフローシートである。
【図2】従来手段に係る半導体ウェーハの製造方法を示すフローシートである。
【図3】従来のPCR加工装置の概略正面図である。
【図4】従来の半導体ウェーハの両面研磨装置の使用状態の概略平面図である。
【図5】図4のS5−S5拡大断面図である。
【符号の説明】
101 キャリアプレート(ウェーハ保持板)、
102 ウェーハ保持孔、
W シリコンウェーハ(半導体ウェーハ)、
Wa Si酸化膜(酸化膜)。

Claims (4)

  1. 半導体ウェーハに所定の機械加工を施すことにより半導体ウェーハを製造する半導体ウェーハの製造方法において、
    上記機械加工の前に半導体ウェーハの当該加工部位を除いた非加工部位に酸化膜を被着し、その機械加工後にこの酸化膜を除去する半導体ウェーハの製造方法。
  2. 面取りされた半導体ウェーハを、ウェーハ保持板に形成されたウェーハ保持孔に挿入・保持し、この半導体ウェーハに粗い研磨を施す粗研磨工程と、
    粗研磨後、半導体ウェーハの外周部の面取り面を鏡面仕上げするPCR工程と、
    このPCR加工後、半導体ウェーハの研磨面を仕上げ研磨する仕上げ研磨工程とを備えた半導体ウェーハの製造方法において、
    PCR加工前の粗研磨された半導体ウェーハに酸化膜を形成し、
    PCR加工後で仕上げ研磨する前に、上記半導体ウェーハから酸化膜を除去する半導体ウェーハの製造方法。
  3. 上記酸化膜の除去は、HF洗浄液による洗浄後、アルカリ性洗浄液によりエッチングすることで行われる請求項1または請求項2に記載の半導体ウェーハの製造方法。
  4. 上記酸化膜の厚さが5〜1000オングストロームである請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の半導体ウェーハの製造方法。
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