JP2004085143A - 空気調和機の室外機の構造 - Google Patents
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Abstract
【目的】空気調和機の能力を維持したままコンパクト化ができる室外機の構造に関する。
【構成】圧縮機1で圧縮されて高温となったガス状冷媒をコンデンサ2で液化し、液状の冷媒をキャピラリ3を介してエバポレータ4に送り、エバポレータ4で気化した冷媒が圧縮機1に戻される冷凍サイクルを構成する。室外機Aの圧縮機1とコンデンサ2との間に仕切板7を設け、圧縮機1側の側壁10aと仕切板7との間に取付板11を設け、該取付板11の上面には高さ寸法の短い電装部品8を配置した制御基板9aを、下面には高さ寸法の長い電装部品8を配置した制御基板9bを取付け、制御基板9bの電装部品8を下方に向けて配置して圧縮機1の上方のスペースに収納することで、制御基板9aの電装部品8の上端位置を低くすることができ、室外送風機6やコンデンサ2を小さくすることなく室外機Aのコンパクト化ができる。
【選択図】 図1
【構成】圧縮機1で圧縮されて高温となったガス状冷媒をコンデンサ2で液化し、液状の冷媒をキャピラリ3を介してエバポレータ4に送り、エバポレータ4で気化した冷媒が圧縮機1に戻される冷凍サイクルを構成する。室外機Aの圧縮機1とコンデンサ2との間に仕切板7を設け、圧縮機1側の側壁10aと仕切板7との間に取付板11を設け、該取付板11の上面には高さ寸法の短い電装部品8を配置した制御基板9aを、下面には高さ寸法の長い電装部品8を配置した制御基板9bを取付け、制御基板9bの電装部品8を下方に向けて配置して圧縮機1の上方のスペースに収納することで、制御基板9aの電装部品8の上端位置を低くすることができ、室外送風機6やコンデンサ2を小さくすることなく室外機Aのコンパクト化ができる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【産業上の利用分野】
この発明は冷凍サイクルを利用し室内の空気調和を行なうセパレートタイプの空気調和機の室外機の構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
圧縮機で高温高圧となったガス状の冷媒をコンデンサに送り、コンデンサで高温高圧の冷媒ガスを放熱させて液状の冷媒にすると共に、液化した冷媒はキャピラリを介してエバポレータに送り、冷媒が気化する時にエバポレータを通過する空気を冷却し、その後、ガス状になった冷媒は圧縮機に戻り、再び高温高圧の冷媒となってコンデンサに送られる冷凍サイクルを備えた空気調和機が知られている。
【0003】
このような冷凍サイクルを構成する空気調和機には圧縮機とコンデンサとキャピラリとを室外機に配置し、室内機にはエバポレータを配置して、室内機と室外機とを冷媒配管で接続したセパレートタイプの空気調和機がある。
【0004】
室外機にはコンデンサを通過する空気流を作り出す室外送風機が配置され、室外送風機を運転すると室外空気がコンデンサを通過し、高温高圧の冷媒が冷却されて液化し、コンデンサを通過した室外空気は室外機の前面から高温となって吹出している。そして、室外機に配置されたコンデンサと圧縮機との間には仕切板が設けてあり、室外送風機の風を効率よくコンデンサに当てることができるようにしている。
【0005】
また、室外機には空気調和機の運転を制御する制御基板や電装部品が配置してあるが、屋外に設置された室外機では室外送風機が室外空気を吸込むときに水や埃を一緒に吸込むことは避けられず、室外機内に浸入した水や埃が電装部品にかかると故障の原因となり、更に水や埃は室外機の底板に溜まることがあるから、制御基板や電装部品をケースに収納して仕切板の上部の天板付近に配置し、水や埃から守られた構造となっている。
【0006】
また、電装部品の中には発熱量の大きなものがあるから、ケース内が高温にならないように、これらの電装部品を冷却する必要がある。この為、送風流路にのぞませてヒートシンクを取付け、ヒートシンクには発熱量の大きい電装部品を配置し、ヒートシンクに風をあてて冷却することで放熱して温度を下げている。
【0007】
ところで、最近では室外機をベランダ等の狭い場所に設置する機会が増えており、室外機の設置スペースの確保が難しくなってきている為、コンパクトな室外機の要求があるが、コンパクト化に合わせてコンデンサや室外送風機を小さくすると空気調和機の能力が低下してしまうから、コンパクトな室外機でも能力のある空気調和機の開発が課題となっている。
【0008】
しかし、従来では1枚の制御基板に全ての電装部品を配置していた為に制御基板が大きくなってしまい、制御基板を収納するケースの横幅寸法も長くなるから、ケースが圧縮機と室外送風機の上方に位置しなければならなかった。この為、室外送風機と天板との間にはケースの高さ分だけ間隔を空けて、ケースが室外送風機と干渉しないように配置する必要があるが、ケースの高さは一番大きな電装部品を基準に設計される為、ケースの高さ寸法が長くなっており、室外機の高さ方向のコンパクト化の妨げとなるから、室外機のコンパクト化を図る為にはケースを小型化する工夫が必要となる。
【0009】
この対策として、室外送風機の上方を避けるように室外送風機の両側のスペースに制御基板を分けて配置し、ケースの底板を室外送風機に沿って折り曲げた形状にすることで、室外送風機上方のケースの高さ寸法が短くなり、ケースの取付位置を低くすることができたから、室外機天板と室外送風機の間隔を短くして室外機の高さ方向のコンパクト化を図ることができるものとなった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記構造では、制御基板が室外送風機の両側の離れた位置に配置される為に配置効率が悪く、また、制御基板や電装部品が取付けられるケースの底板はある程度の強度を必要とする為に板厚が厚くなっており、ケースの底板を複雑な形状に折り曲げるには加工に手間がかかってしまいコストアップにつながるものであった。
【0011】
また、ヒートシンクに配置された電装部品を効率よく冷却する為にはヒートシンクが大きいほうが有利であるが、室外機のコンパクト化を進めた結果、枠体や室外送風機とケースとのスペースが狭くなっており、ヒートシンクを大きくするだけの充分なスペースを確保できなくなっていた。
【0012】
また、ケース内に収納された電装部品には高い電圧や電流が印加された電装部品があり、全ての電装部品をケース内に収納した構造では空気調和機のメンテナンスを行う際に作業者が誤って高い電圧・電流が印加された電装部品に触れると感電する恐れがあり、非常に危険であった。
【0013】
【課題を解決するための手段】
この発明は上記課題を解決するもので、ガス状の冷媒を圧縮して高温高圧の冷媒にする圧縮機1と、高温高圧の冷媒ガスの熱を放熱して液状の冷媒にするコンデンサ2と、キャピラリ3を介して送られる液状の冷媒を気化してガス状の冷媒にするエバポレータ4とを備え、前記圧縮機1とコンデンサ2とキャピラリ3とエバポレータ4とを接続して冷媒を循環させる冷媒配管5を設けて冷凍サイクルを構成し、圧縮機1とコンデンサ2とキャピラリ3とを室外機A内に配置し、コンデンサ2付近にはコンデンサ2を通過する空気流を作り出す室外送風機6を設け、かつ、圧縮機1とコンデンサ2との間には仕切板7を設け、該仕切板7の上方には電装部品8を搭載した制御基板9を備える空気調和機の室外機において、仕切板7と圧縮機1側の室外機Aの枠体10を構成する側壁10aとの間に制御基板9の取付板11を設け、かつ、前記制御基板9は取付板11の上面、下面に取付けた制御基板9a・9bで構成し、取付板11の上面に取付けた制御基板9aには高さ寸法の短い電装部品8を上方に向けて配置し、取付板11の下面に取付けた制御基板9bには高さ寸法の長い電装部品8を下方に向けて配置し、かつ、前記取付板11のコンデンサ2側の端部には送風流路6aにのぞませてヒートシンク12を取付けたものである。
【0014】
また、ヒートシンク12はL字形に形成し、水平部12aを取付板11のコンデンサ2側の端部に接続し、垂直部12bを室外機Aの天板10bに向けて配置したものであり、室外送風機6によって吸込まれた水や埃はヒートシンク12と仕切板7によって遮られ、取付板11を配置した圧縮機1側に向かうことはないものである。
【0015】
また、取付板11の上面に取付けた制御基板9aには低い電圧及び低い電流が印加された電装部品8を配置し、取付板11の下面に取付けた制御基板9bには高い電圧及び高い電流が印加された電装部品8を配置したから、高い電圧及び高い電流が印加された電装部品8に触れることなくメンテナンス作業ができ、安全性が向上したものである。
【0016】
【作用】
この発明では、取付板11の上面に制御基板9aを取付け、下面に制御基板9bを取付けることで、取付板11の横幅寸法を短くできたもので、制御基板9a・9bを上下に取付けた取付板11を圧縮機1側に寄せて配置することができたから、電装部品8や制御基板9を室外送風機6の上方に位置させることなく取付けることができた。
【0017】
そして、取付板11の上面に位置する制御基板9aには高さ寸法の短い電装部品8を上向きに配置し、下面に位置する制御基板9bには高さ寸法の長い電装部品8を下向きに配置し、制御基板9bに取付けた高さ寸法の長い電装部品8と圧縮機1との隙間がなくなるように取付けることで取付板11を低い位置に取付けることができるから、室外機Aの枠体の高さを短くすることができた。
【0018】
また、ヒートシンク12は取付板11のコンデンサ2側の端部から送風流路6aにのぞませて取付けたから、電装部品8の数や大きさが変わっても取付板11の形状を変更することなくヒートシンク12の形状や大きさを変更することができ、ヒートシンク12をL字形に形成することで電装部品8を水平部12aと垂直部12bに設置できるから、電装部品8の設置面積と放熱面積を拡大することができた。
【0019】
そして、ヒートシンク12は水平部12aを取付板11の仕切板7側の端部に接続し、垂直部12bを上板13に接続したから、室外送風機6によって室外空気と一緒に吸込まれた水や埃は仕切板7とヒートシンク12で遮られ、圧縮機1側に配置した制御基板9a・9bには水や埃がかかることはない。
【0020】
更に、取付板11の上面に取付けた制御基板9aには低い電圧及び低い電流が印加された電装部品8を配置し、下面に取付けた制御基板9bには高い電圧及び高い電流が印加された電装部品8を配置したから、空気調和機のメンテナンス時に作業者が誤って高い電圧及び高い電流が印加された電装部品8に触れることはないものとなった。
【0021】
【実施例】
実施例を示す図によってこの構成を説明すると、1はガス状の冷媒を加圧する圧縮機、2は圧縮後の高温高圧の冷媒ガスと室外空気とを熱交換するコンデンサであり、ガス状の冷媒は放熱冷却して液状の冷媒となる。3は液状の冷媒を通過させる細管で構成したキャピラリ、4はキャピラリ3を通過した液状冷媒が送られるエバポレータであり、液状の冷媒はエバポレータ4内で気化し、エバポレータ4を通過する空気を冷却することでガス状の冷媒となり圧縮機1へ戻り、再び加圧されて高温高圧となってコンデンサ2に送られる。
【0022】
5は圧縮機1とコンデンサ2とキャピラリ3とエバポレータ4とを接続する冷媒配管であり、冷媒が冷媒配管5内を循環することで冷凍サイクルを構成している。図に示す実施例はセパレートタイプの空気調和機に係るものであって、Aは室外機、Bは室内機であり、圧縮機1とコンデンサ2とキャピラリ3は室外機A内に配置され、エバポレータ4は室内機B内に配置される。
【0023】
14は室内機Bに内装した室内送風機、15は室内機Bの正面に設けられた空気取入口、16は室内機Bの正面の下側に形成される空気吹出口であり、空気取入口15より室内機Bに取り込まれた空気はエバポレータ4によって冷却され室内機Bの下側に形成した空気吹出口16より冷風となって室内に吹出すものである。
【0024】
10は室外機Aの枠体、17は室外機Aの前面に設けた空気吹出口、18は室外機Aの背面に設けた空気吸込口、6はコンデンサ2と空気吹出口17との間に設けた室外送風機であり、室外送風機6を運転すると室外空気はコンデンサ2を通過し、この時、圧縮されて高温高圧となった冷媒は室外空気との間で熱交換が行われ液化し、一方、室外空気は高温となり空気吹出口17から吹出すものである。
【0025】
10aは室外機Aの側壁、10bは室外機Aの天板、7は圧縮機1とコンデンサ2との間に設けた仕切板、6aは室外機Aの前面の空気吹出口17と背面の空気吸込口18とを連通する送風流路であり、仕切板7は室外機Aの底板から立設して送風流路6aの側壁を形成しており、室外送風機6によって送風流路6aに吸込まれた室外空気は圧縮機1側に向かうことなくコンデンサ2を通過することで、効率良く熱交換できる構造となっている。
【0026】
9は室外機A内に取付けた制御基板、8は制御基板9に配置したコイルやキャパシタなどの電装部品であり、圧縮機1や室外送風機6や室内送風機14に働きかけて空気調和機の運転を制御するコントローラを構成している。
【0027】
上記の構造では室外送風機6が室外空気と一緒に吸込んだ水や埃によって電装部品8や制御基板9が故障する恐れがある為、電装部品8や制御基板9を水や埃から守る構造が必要であった。従来例を示す図3において、19は制御基板9を収納するケースであり、ケース19によって電装部品8や制御基板9に水や埃がかからないようにしている。また、室外機Aの側壁10aや仕切板7やコンデンサ2に付着した水は底板に流れ、室外機Aの底板に設けた排水孔から排出しているが、排水孔にゴミが詰まると底板に水が溜まってしまうから、ケース19は仕切板7の上部に載置して天板10b付近に配置されている。
【0028】
また、電装部品8の中には発熱量の大きいものがあり、空気調和機の運転中に電装部品8の発熱によってケース19内が高温になると制御基板9の故障の原因となる。12はケース19の一部を開口して送風流路6aにのぞませて取付けたヒートシンクであり、ヒートシンク12の上に発熱量の大きい電装部品8を配置し、室外送風機6の風でヒートシンク12を冷却することで電装部品8の温度を下げている。
【0029】
ところで、最近では室外機の設置スペースの確保が難しくなっており、高出力であってもコンパクトな枠体形状の室外機の要求があるが、室外送風機6と天板10bとの間にはケース19を取付ける為のスペースが必要であり、コンデンサ2や室外送風機6の大きさを変えずに室外機Aのコンパクト化を図ろうとするとケース19が邪魔になり、コンパクト化の妨げとなるものであった。
【0030】
この対策として従来では、ケース19内に収納された制御基板9を室外送風機6の両側に分けて配置し、室外送風機6の上方でケース19の高さが短くなるよう、ケース19の底板19aを室外送風機6に沿って折り曲げた形状にしており、このような構造にすることでケース19の取付け位置を低くできたから、室外送風機6と天板10bとの間隔が短くなって室外機Aの高さ方向のコンパクト化が可能となった。
【0031】
しかし、制御基板9の重量がかかるケース19の底板19aはある程度の強度が必要となる為に板厚が厚くなり、上記のように底板19aを複雑な形状に折り曲げた構造では加工に手間がかかってしまう。また、制御基板9が室外送風機6の両側の離れた位置に配置されている為に配置効率が悪く、制御基板9のない室外送風機6の上方のケース19内には無駄なスペースが生じやすく、コストアップにつながっていた。
【0032】
また、電装部品8を効率良く冷却する為にはヒートシンク12は大きい方が有利であるが、室外機Aのコンパクト化を進めると室外送風機6とケース19との間隔が狭くなるから、ヒートシンク12の取付けスペースも限られてしまい、ヒートシンク12の形状や大きさを変更することは難しく、十分な放熱面積を確保することができなくなっていた。
【0033】
この発明は上記の課題を解決するもので、11は制御基板9を室外機Aに固定する為の取付板、9aは取付板11の上面に取付けた制御基板、9bは取付板11の下面に取付けた制御基板であり、取付板11の上面に取付けられた制御基板9aには高さ寸法の短い電装部品8が上方に向けて配置され、下面に取付けられた制御基板9bには高さ寸法の長い電装部品8が下方に向けて配置されている。
【0034】
上記のように制御基板9a・9bを上下に配置することで取付板11の横方向の寸法が短くなるから、取付板11は圧縮機1の上方に配置して室外機Aの圧縮機1側の側壁10aと仕切板7との間に取付けることができる。また、送風流路6aに吸込まれた水や埃は仕切板7によって遮られているから、電装部品8や制御基板9をケースに収納する構造としなくても水や埃がかかる心配はなくなり、取付板11を平面状の簡単な形状で構成できるものである。
【0035】
また、取付板11の下方に位置する圧縮機1は室外送風機6より低い位置に取付けられており、室外送風機6より低い分だけ圧縮機1の上方にはスペースが広く空いているから、制御基板9bに取付けられた高さ寸法の長い電装部品8はこのスペースを使って収納することができる。即ち、圧縮機1及び冷媒配管5との隙間の広い部分には大きな電装部品8を、隙間の狭い部分にはそれよりも小さな電装部品8を配置し、圧縮機1及び冷媒配管5と制御基板9bとの隙間を無くすように電装部品8を配置した構造となっている。
【0036】
そして、取付板11の上面に取付けられた制御基板9aにはその他の高さ寸法の短い電装部品8を配置しており、室外機Aの天板10bを電装部品8の上方の隙間が無くなるように配置することで、室外送風機6と天板10bとの間隔が従来のケースに収納した構造よりも短くできたから、室外機Aの高さ方向のコンパクト化が実現できるものとなった。
【0037】
また、取付板11を圧縮機1側に配置したことで室外送風機6側の空間を広く使えることができ、この空間にヒートシンク12を送風経路6aにのぞませて取付けたもので、電装部品8の大きさや数が変更されてヒートシンク12の形状や大きさの変更が必要となったときでも、取付板11の形状や大きさを変えることなくヒートシンク12の形状や大きさの変更ができるものとなった。
【0038】
この発明のヒートシンク12は取付板11とは反対側の端部を天板10bに向けて配置してL字形に形成したものであり、発熱量の大きい電装部品8は水平部12aと垂直部12bとに取付けることができ、電装部品8の設置面積が広くなったから、電装部品8の大きさや数が変更しても簡単に対応することができると共に、放熱面積も増えて電装部品8を効率よく冷却することができるものとなった。
【0039】
また、ヒートシンク12をL字形に形成したことで、仕切板7とヒートシンク12によって送風流路6a側と圧縮機1側とを区画することができ、室外空気と一緒に吸込まれた水や埃は仕切板7とヒートシンク12によって遮られるから、電装部品8や制御基板9を水や埃から守ることができるものとなった。
【0040】
13は制御基板9aと天板10bとの間に配置した上板であり、該上板13は両端を室外機Aの側壁に接続して固定しており、側壁10aと天板10bの隙間から浸入した水が電装部品8や制御基板9にかからないようにしており、このときはヒートシンク12の垂直部12bの上端を上板13に接続して固定すればよい。
【0041】
一方、空気調和機の修理や点検が必要になったときは天板10bを取外して作業を行うものであるが、制御基板9に配置された電装部品8には高い電圧や電流が印加されたものがあり、作業者がこれらの電装部品8に触れてしまうと感電する恐れがあり危険であった。
【0042】
この発明では、取付板11の上面側の制御基板9aには低い電圧及び低い電流が印加された電装部品8を配置し、取付板11の下面側の制御基板9bには高い電圧及び高い電流が印加された電装部品8を配置したから、空気調和機のメンテナンス時に作業者が誤って高い電圧や高い電流が印加された電装部品8に触れることはなく、メンテナンス時の安全性を向上することができた。
【0043】
【発明の効果】
以上のようにこの発明では、取付板11の上面・下面に制御基板9a・9bを取付けた構造としたから、取付板11の横幅寸法が短くなり、電装部品8や制御基板9を圧縮機1側にまとめて配置することができ、従来より電装部品8や制御基板9の設置場所を格段に少なくできたものである。
【0044】
また、取付板11の上面の制御基板9aには高さ寸法の短い電装部品8を上方に向けて配置し、下面の制御基板9bには高さ寸法の長い電装部品8を下方に向けて配置したから、高さ寸法の長い電装部品8を圧縮機1の上方のスペースを使って収納することによって、取付板11の上方の高さを低くできたから、コンデンサ2や室外送風機6を小さくすることなく室外送風機6と室外機Aの天板10bとの間隔を短くすることができるようになった。
【0045】
この為、空気調和機の能力を低下させることなく室外機Aのコンパクト化が実現でき、ベランダ等の狭い場所でも能力の高い空気調和機を設置することができるようになった。
【0046】
また、室外機A内に浸入した水や埃は仕切板7によって遮られており、電装部品8や制御基板9にかかることはないから、電装部品8や制御基板9をケース19に収納する必要はなくなった。この為、取付板11の形状はケース19に比べて簡単な形状で構成できたから、加工が容易にでき、安価に製造できるものとなった。
【0047】
また、ヒートシンク12は送風流路6aにのぞませて取付板11の仕切板7側の端部に接続したから、電装部品8の数や大きさが変更しても取付板11の形状を簡単に変更することができ、大がかりな設計変更の必要がなくなってコストダウンにつながるものである。
【0048】
また、ヒートシンク12をL字形に形成し、水平部12aを取付板11の仕切板7側の端部に接続し、垂直部12bを天板10bに接続した構造としたから、室外送風機6によって吸込まれた水や埃は仕切板7とヒートシンク12によって遮られて電装部品8や制御基板9にかかることはなく、簡単な構造で電装部品8や制御基板9を水や埃から守ることができ、部品点数や組立て工程が減少して製造コストが低下できるものである。
【0049】
更に、取付板11の上面に取付けた制御基板9aには低い電圧及び低い電流が印加された電装部品8を配置し、下面に取付けた制御基板9bには高い電圧及び高い電流が印加された電装部品8を配置したから、空気調和機のメンテナンス時に作業者が誤って高い電圧や高い電流が印加された電装部品8に触れてしまうことは無くなり、安全性の高い空気調和機を提供できるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施構造を備えた空気調和機システムを表す断面図である。
【図2】本発明の実施例を示す空気調和機の要部断面図である。
【図3】従来例を示す空気調和機の断面図である。
【符号の説明】
1 圧縮機
2 コンデンサ
3 キャピラリ
4 エバポレータ
5 冷媒配管
6 室外送風機
7 仕切板
8 電装部品
9 制御基板
9a 制御基板
9b 制御基板
10 枠体
10a 側壁
10b 天板
11 取付板
12 ヒートシンク
12a 水平部
12b 垂直部
【産業上の利用分野】
この発明は冷凍サイクルを利用し室内の空気調和を行なうセパレートタイプの空気調和機の室外機の構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
圧縮機で高温高圧となったガス状の冷媒をコンデンサに送り、コンデンサで高温高圧の冷媒ガスを放熱させて液状の冷媒にすると共に、液化した冷媒はキャピラリを介してエバポレータに送り、冷媒が気化する時にエバポレータを通過する空気を冷却し、その後、ガス状になった冷媒は圧縮機に戻り、再び高温高圧の冷媒となってコンデンサに送られる冷凍サイクルを備えた空気調和機が知られている。
【0003】
このような冷凍サイクルを構成する空気調和機には圧縮機とコンデンサとキャピラリとを室外機に配置し、室内機にはエバポレータを配置して、室内機と室外機とを冷媒配管で接続したセパレートタイプの空気調和機がある。
【0004】
室外機にはコンデンサを通過する空気流を作り出す室外送風機が配置され、室外送風機を運転すると室外空気がコンデンサを通過し、高温高圧の冷媒が冷却されて液化し、コンデンサを通過した室外空気は室外機の前面から高温となって吹出している。そして、室外機に配置されたコンデンサと圧縮機との間には仕切板が設けてあり、室外送風機の風を効率よくコンデンサに当てることができるようにしている。
【0005】
また、室外機には空気調和機の運転を制御する制御基板や電装部品が配置してあるが、屋外に設置された室外機では室外送風機が室外空気を吸込むときに水や埃を一緒に吸込むことは避けられず、室外機内に浸入した水や埃が電装部品にかかると故障の原因となり、更に水や埃は室外機の底板に溜まることがあるから、制御基板や電装部品をケースに収納して仕切板の上部の天板付近に配置し、水や埃から守られた構造となっている。
【0006】
また、電装部品の中には発熱量の大きなものがあるから、ケース内が高温にならないように、これらの電装部品を冷却する必要がある。この為、送風流路にのぞませてヒートシンクを取付け、ヒートシンクには発熱量の大きい電装部品を配置し、ヒートシンクに風をあてて冷却することで放熱して温度を下げている。
【0007】
ところで、最近では室外機をベランダ等の狭い場所に設置する機会が増えており、室外機の設置スペースの確保が難しくなってきている為、コンパクトな室外機の要求があるが、コンパクト化に合わせてコンデンサや室外送風機を小さくすると空気調和機の能力が低下してしまうから、コンパクトな室外機でも能力のある空気調和機の開発が課題となっている。
【0008】
しかし、従来では1枚の制御基板に全ての電装部品を配置していた為に制御基板が大きくなってしまい、制御基板を収納するケースの横幅寸法も長くなるから、ケースが圧縮機と室外送風機の上方に位置しなければならなかった。この為、室外送風機と天板との間にはケースの高さ分だけ間隔を空けて、ケースが室外送風機と干渉しないように配置する必要があるが、ケースの高さは一番大きな電装部品を基準に設計される為、ケースの高さ寸法が長くなっており、室外機の高さ方向のコンパクト化の妨げとなるから、室外機のコンパクト化を図る為にはケースを小型化する工夫が必要となる。
【0009】
この対策として、室外送風機の上方を避けるように室外送風機の両側のスペースに制御基板を分けて配置し、ケースの底板を室外送風機に沿って折り曲げた形状にすることで、室外送風機上方のケースの高さ寸法が短くなり、ケースの取付位置を低くすることができたから、室外機天板と室外送風機の間隔を短くして室外機の高さ方向のコンパクト化を図ることができるものとなった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記構造では、制御基板が室外送風機の両側の離れた位置に配置される為に配置効率が悪く、また、制御基板や電装部品が取付けられるケースの底板はある程度の強度を必要とする為に板厚が厚くなっており、ケースの底板を複雑な形状に折り曲げるには加工に手間がかかってしまいコストアップにつながるものであった。
【0011】
また、ヒートシンクに配置された電装部品を効率よく冷却する為にはヒートシンクが大きいほうが有利であるが、室外機のコンパクト化を進めた結果、枠体や室外送風機とケースとのスペースが狭くなっており、ヒートシンクを大きくするだけの充分なスペースを確保できなくなっていた。
【0012】
また、ケース内に収納された電装部品には高い電圧や電流が印加された電装部品があり、全ての電装部品をケース内に収納した構造では空気調和機のメンテナンスを行う際に作業者が誤って高い電圧・電流が印加された電装部品に触れると感電する恐れがあり、非常に危険であった。
【0013】
【課題を解決するための手段】
この発明は上記課題を解決するもので、ガス状の冷媒を圧縮して高温高圧の冷媒にする圧縮機1と、高温高圧の冷媒ガスの熱を放熱して液状の冷媒にするコンデンサ2と、キャピラリ3を介して送られる液状の冷媒を気化してガス状の冷媒にするエバポレータ4とを備え、前記圧縮機1とコンデンサ2とキャピラリ3とエバポレータ4とを接続して冷媒を循環させる冷媒配管5を設けて冷凍サイクルを構成し、圧縮機1とコンデンサ2とキャピラリ3とを室外機A内に配置し、コンデンサ2付近にはコンデンサ2を通過する空気流を作り出す室外送風機6を設け、かつ、圧縮機1とコンデンサ2との間には仕切板7を設け、該仕切板7の上方には電装部品8を搭載した制御基板9を備える空気調和機の室外機において、仕切板7と圧縮機1側の室外機Aの枠体10を構成する側壁10aとの間に制御基板9の取付板11を設け、かつ、前記制御基板9は取付板11の上面、下面に取付けた制御基板9a・9bで構成し、取付板11の上面に取付けた制御基板9aには高さ寸法の短い電装部品8を上方に向けて配置し、取付板11の下面に取付けた制御基板9bには高さ寸法の長い電装部品8を下方に向けて配置し、かつ、前記取付板11のコンデンサ2側の端部には送風流路6aにのぞませてヒートシンク12を取付けたものである。
【0014】
また、ヒートシンク12はL字形に形成し、水平部12aを取付板11のコンデンサ2側の端部に接続し、垂直部12bを室外機Aの天板10bに向けて配置したものであり、室外送風機6によって吸込まれた水や埃はヒートシンク12と仕切板7によって遮られ、取付板11を配置した圧縮機1側に向かうことはないものである。
【0015】
また、取付板11の上面に取付けた制御基板9aには低い電圧及び低い電流が印加された電装部品8を配置し、取付板11の下面に取付けた制御基板9bには高い電圧及び高い電流が印加された電装部品8を配置したから、高い電圧及び高い電流が印加された電装部品8に触れることなくメンテナンス作業ができ、安全性が向上したものである。
【0016】
【作用】
この発明では、取付板11の上面に制御基板9aを取付け、下面に制御基板9bを取付けることで、取付板11の横幅寸法を短くできたもので、制御基板9a・9bを上下に取付けた取付板11を圧縮機1側に寄せて配置することができたから、電装部品8や制御基板9を室外送風機6の上方に位置させることなく取付けることができた。
【0017】
そして、取付板11の上面に位置する制御基板9aには高さ寸法の短い電装部品8を上向きに配置し、下面に位置する制御基板9bには高さ寸法の長い電装部品8を下向きに配置し、制御基板9bに取付けた高さ寸法の長い電装部品8と圧縮機1との隙間がなくなるように取付けることで取付板11を低い位置に取付けることができるから、室外機Aの枠体の高さを短くすることができた。
【0018】
また、ヒートシンク12は取付板11のコンデンサ2側の端部から送風流路6aにのぞませて取付けたから、電装部品8の数や大きさが変わっても取付板11の形状を変更することなくヒートシンク12の形状や大きさを変更することができ、ヒートシンク12をL字形に形成することで電装部品8を水平部12aと垂直部12bに設置できるから、電装部品8の設置面積と放熱面積を拡大することができた。
【0019】
そして、ヒートシンク12は水平部12aを取付板11の仕切板7側の端部に接続し、垂直部12bを上板13に接続したから、室外送風機6によって室外空気と一緒に吸込まれた水や埃は仕切板7とヒートシンク12で遮られ、圧縮機1側に配置した制御基板9a・9bには水や埃がかかることはない。
【0020】
更に、取付板11の上面に取付けた制御基板9aには低い電圧及び低い電流が印加された電装部品8を配置し、下面に取付けた制御基板9bには高い電圧及び高い電流が印加された電装部品8を配置したから、空気調和機のメンテナンス時に作業者が誤って高い電圧及び高い電流が印加された電装部品8に触れることはないものとなった。
【0021】
【実施例】
実施例を示す図によってこの構成を説明すると、1はガス状の冷媒を加圧する圧縮機、2は圧縮後の高温高圧の冷媒ガスと室外空気とを熱交換するコンデンサであり、ガス状の冷媒は放熱冷却して液状の冷媒となる。3は液状の冷媒を通過させる細管で構成したキャピラリ、4はキャピラリ3を通過した液状冷媒が送られるエバポレータであり、液状の冷媒はエバポレータ4内で気化し、エバポレータ4を通過する空気を冷却することでガス状の冷媒となり圧縮機1へ戻り、再び加圧されて高温高圧となってコンデンサ2に送られる。
【0022】
5は圧縮機1とコンデンサ2とキャピラリ3とエバポレータ4とを接続する冷媒配管であり、冷媒が冷媒配管5内を循環することで冷凍サイクルを構成している。図に示す実施例はセパレートタイプの空気調和機に係るものであって、Aは室外機、Bは室内機であり、圧縮機1とコンデンサ2とキャピラリ3は室外機A内に配置され、エバポレータ4は室内機B内に配置される。
【0023】
14は室内機Bに内装した室内送風機、15は室内機Bの正面に設けられた空気取入口、16は室内機Bの正面の下側に形成される空気吹出口であり、空気取入口15より室内機Bに取り込まれた空気はエバポレータ4によって冷却され室内機Bの下側に形成した空気吹出口16より冷風となって室内に吹出すものである。
【0024】
10は室外機Aの枠体、17は室外機Aの前面に設けた空気吹出口、18は室外機Aの背面に設けた空気吸込口、6はコンデンサ2と空気吹出口17との間に設けた室外送風機であり、室外送風機6を運転すると室外空気はコンデンサ2を通過し、この時、圧縮されて高温高圧となった冷媒は室外空気との間で熱交換が行われ液化し、一方、室外空気は高温となり空気吹出口17から吹出すものである。
【0025】
10aは室外機Aの側壁、10bは室外機Aの天板、7は圧縮機1とコンデンサ2との間に設けた仕切板、6aは室外機Aの前面の空気吹出口17と背面の空気吸込口18とを連通する送風流路であり、仕切板7は室外機Aの底板から立設して送風流路6aの側壁を形成しており、室外送風機6によって送風流路6aに吸込まれた室外空気は圧縮機1側に向かうことなくコンデンサ2を通過することで、効率良く熱交換できる構造となっている。
【0026】
9は室外機A内に取付けた制御基板、8は制御基板9に配置したコイルやキャパシタなどの電装部品であり、圧縮機1や室外送風機6や室内送風機14に働きかけて空気調和機の運転を制御するコントローラを構成している。
【0027】
上記の構造では室外送風機6が室外空気と一緒に吸込んだ水や埃によって電装部品8や制御基板9が故障する恐れがある為、電装部品8や制御基板9を水や埃から守る構造が必要であった。従来例を示す図3において、19は制御基板9を収納するケースであり、ケース19によって電装部品8や制御基板9に水や埃がかからないようにしている。また、室外機Aの側壁10aや仕切板7やコンデンサ2に付着した水は底板に流れ、室外機Aの底板に設けた排水孔から排出しているが、排水孔にゴミが詰まると底板に水が溜まってしまうから、ケース19は仕切板7の上部に載置して天板10b付近に配置されている。
【0028】
また、電装部品8の中には発熱量の大きいものがあり、空気調和機の運転中に電装部品8の発熱によってケース19内が高温になると制御基板9の故障の原因となる。12はケース19の一部を開口して送風流路6aにのぞませて取付けたヒートシンクであり、ヒートシンク12の上に発熱量の大きい電装部品8を配置し、室外送風機6の風でヒートシンク12を冷却することで電装部品8の温度を下げている。
【0029】
ところで、最近では室外機の設置スペースの確保が難しくなっており、高出力であってもコンパクトな枠体形状の室外機の要求があるが、室外送風機6と天板10bとの間にはケース19を取付ける為のスペースが必要であり、コンデンサ2や室外送風機6の大きさを変えずに室外機Aのコンパクト化を図ろうとするとケース19が邪魔になり、コンパクト化の妨げとなるものであった。
【0030】
この対策として従来では、ケース19内に収納された制御基板9を室外送風機6の両側に分けて配置し、室外送風機6の上方でケース19の高さが短くなるよう、ケース19の底板19aを室外送風機6に沿って折り曲げた形状にしており、このような構造にすることでケース19の取付け位置を低くできたから、室外送風機6と天板10bとの間隔が短くなって室外機Aの高さ方向のコンパクト化が可能となった。
【0031】
しかし、制御基板9の重量がかかるケース19の底板19aはある程度の強度が必要となる為に板厚が厚くなり、上記のように底板19aを複雑な形状に折り曲げた構造では加工に手間がかかってしまう。また、制御基板9が室外送風機6の両側の離れた位置に配置されている為に配置効率が悪く、制御基板9のない室外送風機6の上方のケース19内には無駄なスペースが生じやすく、コストアップにつながっていた。
【0032】
また、電装部品8を効率良く冷却する為にはヒートシンク12は大きい方が有利であるが、室外機Aのコンパクト化を進めると室外送風機6とケース19との間隔が狭くなるから、ヒートシンク12の取付けスペースも限られてしまい、ヒートシンク12の形状や大きさを変更することは難しく、十分な放熱面積を確保することができなくなっていた。
【0033】
この発明は上記の課題を解決するもので、11は制御基板9を室外機Aに固定する為の取付板、9aは取付板11の上面に取付けた制御基板、9bは取付板11の下面に取付けた制御基板であり、取付板11の上面に取付けられた制御基板9aには高さ寸法の短い電装部品8が上方に向けて配置され、下面に取付けられた制御基板9bには高さ寸法の長い電装部品8が下方に向けて配置されている。
【0034】
上記のように制御基板9a・9bを上下に配置することで取付板11の横方向の寸法が短くなるから、取付板11は圧縮機1の上方に配置して室外機Aの圧縮機1側の側壁10aと仕切板7との間に取付けることができる。また、送風流路6aに吸込まれた水や埃は仕切板7によって遮られているから、電装部品8や制御基板9をケースに収納する構造としなくても水や埃がかかる心配はなくなり、取付板11を平面状の簡単な形状で構成できるものである。
【0035】
また、取付板11の下方に位置する圧縮機1は室外送風機6より低い位置に取付けられており、室外送風機6より低い分だけ圧縮機1の上方にはスペースが広く空いているから、制御基板9bに取付けられた高さ寸法の長い電装部品8はこのスペースを使って収納することができる。即ち、圧縮機1及び冷媒配管5との隙間の広い部分には大きな電装部品8を、隙間の狭い部分にはそれよりも小さな電装部品8を配置し、圧縮機1及び冷媒配管5と制御基板9bとの隙間を無くすように電装部品8を配置した構造となっている。
【0036】
そして、取付板11の上面に取付けられた制御基板9aにはその他の高さ寸法の短い電装部品8を配置しており、室外機Aの天板10bを電装部品8の上方の隙間が無くなるように配置することで、室外送風機6と天板10bとの間隔が従来のケースに収納した構造よりも短くできたから、室外機Aの高さ方向のコンパクト化が実現できるものとなった。
【0037】
また、取付板11を圧縮機1側に配置したことで室外送風機6側の空間を広く使えることができ、この空間にヒートシンク12を送風経路6aにのぞませて取付けたもので、電装部品8の大きさや数が変更されてヒートシンク12の形状や大きさの変更が必要となったときでも、取付板11の形状や大きさを変えることなくヒートシンク12の形状や大きさの変更ができるものとなった。
【0038】
この発明のヒートシンク12は取付板11とは反対側の端部を天板10bに向けて配置してL字形に形成したものであり、発熱量の大きい電装部品8は水平部12aと垂直部12bとに取付けることができ、電装部品8の設置面積が広くなったから、電装部品8の大きさや数が変更しても簡単に対応することができると共に、放熱面積も増えて電装部品8を効率よく冷却することができるものとなった。
【0039】
また、ヒートシンク12をL字形に形成したことで、仕切板7とヒートシンク12によって送風流路6a側と圧縮機1側とを区画することができ、室外空気と一緒に吸込まれた水や埃は仕切板7とヒートシンク12によって遮られるから、電装部品8や制御基板9を水や埃から守ることができるものとなった。
【0040】
13は制御基板9aと天板10bとの間に配置した上板であり、該上板13は両端を室外機Aの側壁に接続して固定しており、側壁10aと天板10bの隙間から浸入した水が電装部品8や制御基板9にかからないようにしており、このときはヒートシンク12の垂直部12bの上端を上板13に接続して固定すればよい。
【0041】
一方、空気調和機の修理や点検が必要になったときは天板10bを取外して作業を行うものであるが、制御基板9に配置された電装部品8には高い電圧や電流が印加されたものがあり、作業者がこれらの電装部品8に触れてしまうと感電する恐れがあり危険であった。
【0042】
この発明では、取付板11の上面側の制御基板9aには低い電圧及び低い電流が印加された電装部品8を配置し、取付板11の下面側の制御基板9bには高い電圧及び高い電流が印加された電装部品8を配置したから、空気調和機のメンテナンス時に作業者が誤って高い電圧や高い電流が印加された電装部品8に触れることはなく、メンテナンス時の安全性を向上することができた。
【0043】
【発明の効果】
以上のようにこの発明では、取付板11の上面・下面に制御基板9a・9bを取付けた構造としたから、取付板11の横幅寸法が短くなり、電装部品8や制御基板9を圧縮機1側にまとめて配置することができ、従来より電装部品8や制御基板9の設置場所を格段に少なくできたものである。
【0044】
また、取付板11の上面の制御基板9aには高さ寸法の短い電装部品8を上方に向けて配置し、下面の制御基板9bには高さ寸法の長い電装部品8を下方に向けて配置したから、高さ寸法の長い電装部品8を圧縮機1の上方のスペースを使って収納することによって、取付板11の上方の高さを低くできたから、コンデンサ2や室外送風機6を小さくすることなく室外送風機6と室外機Aの天板10bとの間隔を短くすることができるようになった。
【0045】
この為、空気調和機の能力を低下させることなく室外機Aのコンパクト化が実現でき、ベランダ等の狭い場所でも能力の高い空気調和機を設置することができるようになった。
【0046】
また、室外機A内に浸入した水や埃は仕切板7によって遮られており、電装部品8や制御基板9にかかることはないから、電装部品8や制御基板9をケース19に収納する必要はなくなった。この為、取付板11の形状はケース19に比べて簡単な形状で構成できたから、加工が容易にでき、安価に製造できるものとなった。
【0047】
また、ヒートシンク12は送風流路6aにのぞませて取付板11の仕切板7側の端部に接続したから、電装部品8の数や大きさが変更しても取付板11の形状を簡単に変更することができ、大がかりな設計変更の必要がなくなってコストダウンにつながるものである。
【0048】
また、ヒートシンク12をL字形に形成し、水平部12aを取付板11の仕切板7側の端部に接続し、垂直部12bを天板10bに接続した構造としたから、室外送風機6によって吸込まれた水や埃は仕切板7とヒートシンク12によって遮られて電装部品8や制御基板9にかかることはなく、簡単な構造で電装部品8や制御基板9を水や埃から守ることができ、部品点数や組立て工程が減少して製造コストが低下できるものである。
【0049】
更に、取付板11の上面に取付けた制御基板9aには低い電圧及び低い電流が印加された電装部品8を配置し、下面に取付けた制御基板9bには高い電圧及び高い電流が印加された電装部品8を配置したから、空気調和機のメンテナンス時に作業者が誤って高い電圧や高い電流が印加された電装部品8に触れてしまうことは無くなり、安全性の高い空気調和機を提供できるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施構造を備えた空気調和機システムを表す断面図である。
【図2】本発明の実施例を示す空気調和機の要部断面図である。
【図3】従来例を示す空気調和機の断面図である。
【符号の説明】
1 圧縮機
2 コンデンサ
3 キャピラリ
4 エバポレータ
5 冷媒配管
6 室外送風機
7 仕切板
8 電装部品
9 制御基板
9a 制御基板
9b 制御基板
10 枠体
10a 側壁
10b 天板
11 取付板
12 ヒートシンク
12a 水平部
12b 垂直部
Claims (3)
- ガス状の冷媒を圧縮して高温高圧の冷媒にする圧縮機1と、高温高圧の冷媒ガスの熱を放熱して液状の冷媒にするコンデンサ2と、キャピラリ3を介して送られる液状の冷媒を気化してガス状の冷媒にするエバポレータ4とを備え、
前記圧縮機1とコンデンサ2とキャピラリ3とエバポレータ4とを接続して冷媒を循環させる冷媒配管5を設けて冷凍サイクルを構成し、圧縮機1とコンデンサ2とキャピラリ3とを室外機A内に配置し、コンデンサ2付近にはコンデンサ2を通過する空気流を作り出す室外送風機6を設け、
かつ、圧縮機1とコンデンサ2との間には仕切板7を設け、該仕切板7の上方には電装部品8を搭載した制御基板9を備える空気調和機の室外機において、
仕切板7と圧縮機1側の室外機Aの枠体10を構成する側壁10aとの間に制御基板9の取付板11を設け、
かつ、前記制御基板9は取付板11の上面、下面に取付けた制御基板9a・9bで構成し、取付板11の上面に取付けた制御基板9aには高さ寸法の短い電装部品8を上方に向けて配置し、取付板11の下面に取付けた制御基板9bには高さ寸法の長い電装部品8を下方に向けて配置し、
かつ、前記取付板11のコンデンサ2側の端部には送風流路6aにのぞませてヒートシンク12を取付けたことを特徴とする空気調和機の室外機の構造。 - 前記ヒートシンク12はL字形に形成し、水平部12aを取付板11のコンデンサ2側の端部に接続し、垂直部12bを室外機Aの天板10bに向けて配置したことを特徴とする請求項1記載の空気調和機の室外機の構造。
- 前記取付板11の上面に取付けた制御基板9aには低い電圧及び低い電流が印加された電装部品8を配置し、取付板11の下面に取付けた制御基板9bには高い電圧及び高い電流が印加された電装部品8を配置したことを特徴とする請求項1記載の空気調和機の室外機の構造。
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-
2002
- 2002-08-29 JP JP2002249978A patent/JP2004085143A/ja active Pending
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