JP2004082708A - ガスバリア性容器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】少なくとも1層の可撓性ポリマー層と、少なくとも1層のガスバリア層を含むフィルム積層体あるいはシート積層体を成形して成る容器であって、該ガスバリア層がエポキシ樹脂とエポキシ樹脂硬化剤を主成分とするエポキシ樹脂組成物を硬化させることにより形成されるエポキシ樹脂硬化物よりなり、該エポキシ樹脂硬化物中に特定の骨格構造が30重量%以上含有されることを特徴とするガスバリア性容器。
【選択図】 無
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は各種ガスの遮蔽による内容物の保存を目的とした食品や医薬品などを収納するガスバリア性容器に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、内容物保存を目的とした包装材料には、透明性、軽量性、経済性等の理由からプラスチックフィルムや容器の使用が主流になっている。
プラスチック容器の製造法として、真空成形、圧空成形などの絞り成形方法があり、プラスチックフィルムやシートをカップ状またはトレー状に成形された容器は、食品や医薬品の容器等として広範囲に利用されている。
食品、医薬品などの包装に用いられるプラスチック容器の要求性能としては、各種ガスに対するバリア性、保香性、透明性、耐煮沸処理性、耐レトルト処理性、耐衝撃性、柔軟性、ヒートシール性などが挙げられるが、内容物の性能あるいは性質を保持するという目的から、高湿度下やレトルト処理後などの条件下も含めた酸素および水蒸気に対する高いバリア性が特に要求されている。
【0003】
このようなガスバリア性容器は、通常、基材となる可撓性ポリマー層、ガスバリア層、シーラント層となる可撓性ポリマー層などの各材料をシートに積層させ、容器状に成形することにより構成されている。これらのうち、ガスバリア層を形成するガスバリア性材料としてエチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH樹脂)が良く知られている。しかしながら、エチレン−ビニルアルコール共重合体は、ガスバリア性の湿度依存性が大きいため内容物の種類によってはガスバリア性が急激に低下する問題点がある。特に、ボイル処理やレトルト処理を施した際の透過酸素量の増加が著しく、その用途が制限されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、上記問題点を解決し、湿度依存性が小さいガスバリア性に加え、耐ボイル性、耐レトルト性、透明性、耐衝撃性、ヒートシール性などの諸性能に優れ、内容物の保存を目的とした食品や医薬品などの収納に使用されるガスバリア性容器を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは上記課題を解決するため鋭意検討した結果、ある特定のエポキシ樹脂より形成される硬化物をガスバリア層として用いることによりガスバリア性、および透明性、耐レトルト処理性、耐衝撃性などの諸性能に優れた容器が得られることを見出し、本発明に至った。
すなわち本発明は、少なくとも1層の可撓性ポリマー層と、少なくとも1層のガスバリア層を含むフィルム積層体あるいはシート積層体を成形して成る容器であって、該ガスバリア層がエポキシ樹脂とエポキシ樹脂硬化剤を主成分とするエポキシ樹脂組成物を硬化させることにより形成されるエポキシ樹脂硬化物よりなり、該エポキシ樹脂硬化物中に(1)式に示される骨格構造が30重量%以上含有されることを特徴とするガスバリア性容器に関する。
【化2】
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明のガスバリア性容器は、少なくとも1層の可撓性ポリマー層と、少なくとも1層のガスバリア層を含むガスバリア性積層フィルムあるいはシートを成形してなることを特徴としている。可撓性ポリマー層はガスバリア層を保持するものであればいずれのフィルムあるいはシート材料でも使用することができ、例えばポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン系フィルムあるいはシート材料、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル系フィルムあるいはシート材料、ポリアクリロニトリル系フィルムあるいはシート材料、ナイロン6、ナイロン6,6などのポリアミド系フィルムあるいはシート材料、ポリ(メタ)アクリル系フィルムあるいはシート材料、ポリスチレン系フィルムあるいはシート材料、エチレン−酢酸ビニル共重合体けん化物(EVOH)系フィルムあるいはシート材料、ポリビニルアルコール系フィルムあるいはシート材料などが挙げられる。この中でもポリオレフィン系フィルムあるいはシート材料、ポリエステル系フィルムあるいはシート材料、ポリアクリロニトリル系フィルムあるいはシート材料、ポリアミド系フィルムあるいはシート材料、ポリスチレン系フィルムあるいはシート材料がより好ましい。可撓性ポリマー層は、容器を形成する際にヒートシール性が必要な場合には、ヒートシール部位となる。可撓性ポリマー層はヒートシール性を考慮した場合は、ポリエチレンやポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体などのポリオレフィン系がより好ましい。
【0007】
これらの可撓性ポリマー層は、一軸ないし二軸方向に延伸されているものでもよく、或いはポリマーの発泡体などでもよい。その厚さとしてはフィルムあるいはシートといった材料の形状にもよるが、10μm〜20mm程度が実用的である。また、可撓性ポリマー層の表面には火炎処理やコロナ放電処理などの各種表面処理が実施されていてもよい。このような処理は基材となる可撓性ポリマー層に対するガスバリア層の良好な接着を促進する。また、基材となる可撓性ポリマー層の表面に適切な表面処理がなされた後で、必要に応じて印刷層を設けることもできる。印刷層を設ける際には、グラビア印刷機、フレキソ印刷機、オフセット印刷機等の従来のポリマーフィルムへの印刷に用いられてきた一般的な印刷設備が同様に適用され得る。また、印刷層を形成するインキについても、アゾ系、フタロシアニン系などの顔料、ロジン、ポリアミド樹脂、ポリウレタンなどの樹脂、メタノール、酢酸エチル、メチルエチルケトンなどの溶剤等から形成される従来のポリマーフィルムへの印刷層に用いられてきたインキが同様に適用され得る。
【0008】
本発明におけるガスバリア層は、エポキシ樹脂およびエポキシ樹脂硬化剤により形成される。このガスバリア層の温度23℃、相対湿度60%条件下における酸素透過係数は2 ml・mm/(m2・day・MPa)以下である。ガスバリア層の酸素透過係数は、例えば、該ガスバリア層と可撓性ポリマー層からなる積層フィルムあるいはシートの酸素透過率を測定することで、次式により求めることができる。
1/R = 1/Rn(n=1,2,..) + DFT/P
ここで、R = 積層フィルムあるいはシートの酸素透過率(ml/(m2・day・MPa))
Rn(n=1,2,..) = 各可撓性ポリマー層の酸素透過率(ml/(m2・day・MPa))
DFT= ガスバリア層の厚み(mm)
P = ガスバリア層の酸素透過係数(ml・mm/(m2・day・MPa))
【0009】
以下に、エポキシ樹脂およびエポキシ樹脂硬化剤について詳細に説明する。
本発明において、エポキシ樹脂およびエポキシ樹脂硬化剤は、これらから形成される硬化物中に、上記(1)式に示される骨格構造を30重量%以上していることが好ましく、より好ましくは45重量%以上、更に好ましくは50重量%以上である。(1)式に示される骨格構造が高いレベルで含有されることにより、高いガスバリア性が発現する。
【0010】
本発明におけるエポキシ樹脂は、飽和または不飽和の脂肪族化合物や脂環式化合物、芳香族化合物、あるいは複素環式化合物のいずれであってよいが、高いガスバリア性の発現を考慮した場合には芳香環を分子内に含むエポキシ樹脂が好ましく、上記(1)式に示される骨格構造を分子内に含むエポキシ樹脂がより好ましい。
【0011】
具体的にはメタキシリレンジアミンから誘導されたグリシジルアミン部位を有するエポキシ樹脂、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンから誘導されたグリシジルアミン部位を有するエポキシ樹脂、ジアミノジフェニルメタンから誘導されたグリシジルアミン部位を有するエポキシ樹脂、パラアミノフェノールから誘導されたグリシジルアミン部位および/またはグリシジルエーテル部位を有するエポキシ樹脂、ビスフェノールAから誘導されたグリシジルエーテル部位を有するエポキシ樹脂、ビスフェノールFから誘導されたグリシジルエーテル部位を有するエポキシ樹脂、フェノールノボラックから誘導されたグリシジルエーテル部位を有するエポキシ樹脂、レゾルシノールから誘導されたグリシジルエーテル部位を有するエポキシ樹脂などが使用できるが、中でもメタキシリレンジアミンから誘導されたグリシジルアミン部位を有するエポキシ樹脂、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンから誘導されたグリシジルアミン部位を有するエポキシ樹脂、ビスフェノールFから誘導されたグリシジルエーテル部位を有するエポキシ樹脂およびレゾルシノールから誘導されたグリシジルエーテル部位を有するエポキシ樹脂が好ましい。
【0012】
更に、ビスフェノールFから誘導されたグリシジルエーテル部位を有するエポキシ樹脂やメタキシリレンジアミンから誘導されたグリシジルアミン部位を有するエポキシ樹脂を主成分として使用することがより好ましく、メタキシリレンジアミンから誘導されたグリシジルアミン部位を有するエポキシ樹脂を主成分として使用することが特に好ましい。
【0013】
また、柔軟性や耐衝撃性、耐湿熱性などの諸性能を向上させるために、上記の種々のエポキシ樹脂を適切な割合で混合して使用することもできる。
【0014】
本発明におけるエポキシ樹脂は、各種アルコール類、フェノール類およびアミン類とエピハロヒドリンの反応により得られる。例えば、メタキシリレンジアミンから誘導されたグリシジルアミン部位を有するエポキシ樹脂は、メタキシリレンジアミンにエピクロルヒドリンを付加させることで得られる。
ここで、前記グリシジルアミン部位は、キシリレンジアミン中のジアミンの4つの水素原子と置換できる、モノ−、ジ−、トリ−および/またはテトラ−グリシジルアミン部位を含む。モノ−、ジ−、トリ−および/またはテトラ−グリシジルアミン部位の各比率はメタキシリレンジアミンとエピクロルヒドリンとの反応比率を変えることで変更することができる。例えば、メタキシリレンジアミンに約4倍モルのエピクロルヒドリンを付加反応させることにより、主としてテトラグリシジルアミン部位を有するエポキシ樹脂が得られる。
【0015】
前記エポキシ樹脂は、各種アルコール類、フェノール類およびアミン類に対し過剰のエピハロヒドリンを水酸化ナトリウム等のアルカリ存在下、20〜140℃、好ましくはアルコール類、フェノール類の場合は50〜120℃、アミン類の場合は20〜70℃の温度条件で反応させ、生成するアルカリハロゲン化物を分離することにより合成される。
生成したエポキシ樹脂の数平均分子量は各種アルコール類、フェノール類およびアミン類に対するエピハロヒドリンのモル比により異なるが、約80〜4000であり、約200〜1000であることが好ましく、約200〜500であることがより好ましいい。
【0016】
本発明におけるエポキシ樹脂硬化剤は、ポリアミン類、フェノール類、酸無水物またはカルボン酸類などの一般に使用され得るエポキシ樹脂硬化剤が同様に使用することができる。これらのエポキシ樹脂硬化剤は飽和または不飽和の脂肪族化合物や脂環式化合物、芳香族化合物、あるいは複素環式化合物のいずれであってよく、積層フィルムの使用用途およびその用途における要求性能に応じて選択することが可能である。
【0017】
具体的には、ポリアミン類としてはエチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミンなどの脂肪族アミン、メタキシリレンジアミン、パラキシリレンジアミンなどの芳香環を有する脂肪族アミン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、イソホロンジアミン、ノルボルナンジアミンなどの脂環式アミン、ジアミノジフェニルメタン、メタフェニレンジアミンなどの芳香族アミン、およびこれらを原料とするエポキシ樹脂またはモノグリシジル化合物との反応生成物、エピクロルヒドリンとの反応生成物、およびこれらのポリアミン類との反応によりアミド基部位を形成しオリゴマーを形成し得る、少なくとも1つのアシル基を有する多官能性化合物との反応生成物、およびこれらのポリアミン類との反応によりアミド基部位を形成しオリゴマーを形成し得る、少なくとも1つのアシル基を有する多官能性化合物と、炭素数1〜8の一価のカルボン酸および/またはその誘導体との反応生成物などが使用できる。
【0018】
フェノール類としてはカテコール、レゾルシノール、ヒドロキノンなどの多置換基モノマー、およびレゾール型フェノール樹脂などが挙げられる。
酸無水物またはカルボン酸類としてはドデセニル無水コハク酸、ポリアジピン酸無水物などの脂肪族酸無水物、(メチル)テトラヒドロ無水フタル酸、(メチル)ヘキサヒドロ無水フタル酸などの脂環式酸無水物、無水フタル酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸などの芳香族酸無水物、およびこれらのカルボン酸などが使用できる。
【0019】
高いガスバリア性および可撓性ポリマー層との良好な接着性の発現を考慮した場合には、メタキシリレンジアミンまたはパラキシリレンジアミンと、該ポリアミンとの反応によりアミド基部位を形成しオリゴマーを形成し得る、少なくとも1つのアシル基を有する多官能性化合物との反応生成物、および該ポリアミンとの反応によりアミド基部位を形成しオリゴマーを形成し得る、少なくとも1つのアシル基を有する多官能性化合物と、炭素数1〜8の一価のカルボン酸および/またはその誘導体との反応生成物を主成分とすることが特に好ましい。
【0020】
高いガスバリア性および各種材料との良好な接着性を考慮した場合には、エポキシ樹脂硬化剤として、下記の(A)と(B)の反応生成物、または(A)、(B)および(C)の反応生成物を用いることが特に好ましい。
(A)メタキシリレンジアミンまたはパラキシリレンジアミン
(B)ポリアミンとの反応によりアミド基部位を形成しオリゴマーを形成し得る、少なくとも1つのアシル基を有する多官能性化合物
(C)炭素数1〜8の一価カルボン酸および/またはその誘導体
【0021】
前記(B)ポリアミンとの反応によりアミド基部位を形成しオリゴマーを形成し得る、少なくとも1つのアシル基を有する多官能性化合物としては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、コハク酸、リンゴ酸、酒石酸、アジピン酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ピロメリット酸、トリメリット酸などのカルボン酸およびそれらの誘導体、例えばエステル、アミド、酸無水物、酸塩化物などが挙げられ、特にアクリル酸、メタクリル酸およびそれらの誘導体が好ましい。
また、前記(C)の炭素数1〜8の一価のカルボン酸としては、蟻酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、乳酸、グリコール酸、安息香酸などが挙げられ、また、それらの誘導体、例えばエステル、アミド、酸無水物、酸塩化物なども使用することができる。これらは上記多官能性化合物と併用してポリアミン(メタキシリレンジアミンまたはパラキシリレンジアミン)と反応させてもよい。
【0022】
前記 (A)と(B)、または(A)と(B)および(C)の反応モル比は、(A)に含有されるアミノ基の数に対する(B)に含有される反応性官能基の数の比、または(A)に含有されるアミノ基の数に対する(B)および(C)に含有される反応性官能基の合計数の比として、0.1〜0.97の範囲が好ましい。0.1より少ない範囲では、エポキシ樹脂硬化剤中に十分な量のアミド基が生成せず、高いレベルのガスバリア性および各種材料に対する接着性が発現しない。一方、0.97より高い範囲ではエポキシ樹脂と反応するアミノ基の量が少なくなり優れた耐衝撃性や耐熱性などが発現せず、また各種有機溶剤あるいは水に対する溶解性も低下する。
反応により導入されるアミド基部位は高い凝集力を有しており、エポキシ樹脂硬化剤中に高い割合でアミド基部位が存在することにより、より高いガスバリア性および可撓性ポリマー層への良好な接着強度が得られる。さらに、柔軟性や耐衝撃性、耐湿熱性などの諸性能を向上させるために、上記の種々のエポキシ樹脂硬化剤を適切な割合で混合して使用することもできる。
【0023】
本発明のエポキシ樹脂硬化剤は、(A)と(B)の反応後、または(A)、(B)および(C)の反応後に、未反応の(A)の一部或いは全部を除去した反応生成物である。未反応の(A)の除去は蒸留により好適に実施できる。蒸留は薄膜蒸留装置や蒸留塔等のいずれでもよく、真空下で未反応(A)を除去できるものであればよい。未反応の(A)を除去することにより本発明のガスバリア性容器の臭気がなくなり、食品用容器に最適である。
【0024】
本発明においてガスバリア層を形成するエポキシ樹脂とエポキシ樹脂硬化剤の配合割合については、一般にエポキシ樹脂とエポキシ樹脂硬化剤との反応によりエポキシ樹脂硬化物を作製する場合の標準的な配合範囲であってよい。具体的には、エポキシ樹脂組成物中のエポキシ樹脂とエポキシ樹脂硬化剤の配合割合が、エポキシ樹脂中のエポキシ基に対するエポキシ樹脂硬化剤中の活性水素の当量比(活性水素/エポキシ基)として、1.5〜3.0の範囲が好ましい。活性水素の当量比(活性水素/エポキシ基)が1.5未満の場合、得られた接着剤の架橋密度が高いために熱成形時に追随せず、接着剤の切れ目が生じガスバリア性が低下することがある。また、活性水素の当量比(活性水素/エポキシ基)が3.0を超えると接着剤の架橋密度が低くなり、可撓性ポリマー層との密着性とガスバリア性が低下することがある。
【0025】
また、本発明において、エポキシ樹脂とエポキシ樹脂硬化剤を配合する際には、必要に応じて、本発明の効果を損なわない範囲で、ポリウレタン系樹脂組成物、ポリアクリル系樹脂組成物、ポリウレア系樹脂組成物等の熱硬化性樹脂組成物を混合してもよい。
【0026】
本発明において、フィルム積層体あるいはシート積層体を作製する際は、前記ガスバリア層となるエポキシ樹脂およびエポキシ樹脂硬化剤からなるエポキシ樹脂組成物を塗膜形成成分とする塗布液を調製し、該塗布液を可撓性ポリマー層の表面に塗布後、必要により乾燥あるいは熱処理することにより作製することもできるし、前記ガスバリア層となるエポキシ樹脂およびエポキシ樹脂硬化剤からなるエポキシ樹脂組成物を接着剤とし、可撓性ポリマー層の表面に塗布後、必要により乾燥あるいは熱処理を行った後に、別の可撓性ポリマー層を積層して作製してもよい。また、これらの積層体は、ガスバリア層と可撓性ポリマー層が1層づつの2層構成でもよいし、更に可撓性ポリマー層等を積層して3層以上としてもよい。
【0027】
本発明において、塗布液の調製の際には、エポキシ樹脂硬化物を得るのに十分なエポキシ樹脂組成物の濃度で実施されるが、これは開始材料の選択により変化し得る。すなわち、エポキシ樹脂組成物の濃度は選択した材料の種類およびモル比などにより、溶媒を用いない場合から、ある種の適切な有機溶媒および/または水を用いて約5重量%程度の組成物濃度にする場合までの様々な状態をとり得る。
適切な有機溶媒としては、2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、2−プロポキシエタノール、2−ブトキシエタノール、1−メトキシ−2−プロパノール、1−エトキシ−2−プロパノール、1−プロポキシ−2−プロパノールなどのグリコールエーテル類、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノールなどのアルコール類、N, N−ジメチルホルムアミド、N, N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、N−メチルピロリドンなどの非プロトン性極性溶媒、トルエン、キシレン、酢酸エチルなどの非水溶性系溶媒などが挙げられるが、メタノール、酢酸エチルなどの比較的低沸点の溶媒がより好ましい。
【0028】
塗布液を基材となる可撓性ポリマー層に塗布する場合においては、基材の表面の湿潤を助けるために、前記塗布液の中に、シリコンあるいはアクリル系化合物といった湿潤剤を添加しても良い。適切な湿潤剤としては、ビックケミー社から入手しうるBYK331、BYK333、BYK348、BYK381などがある。これらを添加する場合には、硬化反応物(ガスバリア層)の全重量を基準として0.01重量%〜2.0重量%の範囲が好ましい。
【0029】
また、ガスバリア層のガスバリア性、耐衝撃性などの諸性能を向上させるために、前記塗布液の中にシリカ、アルミナ、マイカ、タルク、アルミニウムフレーク、ガラスフレークなどの無機フィラーを添加しても良い。フィルムの透明性を考慮した場合には、このような無機フィラーが平板状であることが好ましい。これらを添加する場合には、硬化反応物の全重量を基準として0.01重量%〜10.0重量%の範囲が好ましい。
【0030】
また、前記塗布液には、必要に応じて、酸素捕捉機能を有する化合物等を添加してもよい。酸素捕捉機能を有する化合物としては、例えば、ヒンダードフェノール類、ビタミンC、ビタミンE、有機燐化合物、没食子酸、ピロガロール等の酸素と反応する低分子有機化合物や、コバルト、マンガン、ニッケル、鉄、銅等の遷移金属化合物等が挙げられる。
【0031】
塗布液を基材となる可撓性ポリマー層に塗布する形式としては、ロール塗布やスプレー塗布、エアナイフ塗布、浸漬、はけ塗りなどの一般的に使用される塗装形式のいずれも使用され得る。この中でもロール塗布またはスプレー塗布が好ましい。例えば、硬化性塗料成分を塗布するための一般的なロールコートあるいはスプレー技術および設備が適用され得る。
【0032】
塗布液を基材となる可撓性ポリマー層に塗布、乾燥・熱処理した後のガスバリア層の厚さは0.1〜100μm、好ましくは0.5〜10μmが実用的である。0.1μm未満では十分なガスバリア性が発揮し難く、一方100μmを超えるとその膜厚にムラが生じる。
【0033】
また、本発明において、ガスバリア層の、可撓性ポリマーなどの各種材料に対する接着性を向上させるために、前記エポキシ樹脂組成物に、シランカップリング剤、チタンカップリング剤などのカップリング剤を添加しても良い。これらを添加する場合には、該樹脂組成物の全重量を基準として0.01重量%〜5.0重量%の範囲が好ましい。
【0034】
さらに、前記樹脂組成物には各種フィルム材料に塗布直後の各種フィルム材料に対する粘着性を向上させるために、必要に応じてキシレン樹脂、テルペン樹脂、フェノール樹脂、ロジン樹脂などの粘着付与剤を添加しても良い。これらを添加する場合には、該樹脂組成物の全重量を基準として0.01重量%〜5.0重量%の範囲が好ましい。
【0035】
可撓性ポリマー層等を積層してフィルム積層体あるいはシート積層体を作製する際に、可撓性ポリマー層等をガスバリア層の表面に積層する方法は、ドライラミネート、押出しラミネート等公知のラミネート法を用いることが可能である。すなわち、ドライラミネート法の場合には、基材となる可撓性ポリマーフィルムにガスバリア層となるエポキシ樹脂組成物を塗膜形成成分とする塗布液を塗布後、溶剤を乾燥させ直ちにその表面に新たな可撓性ポリマーフィルムを貼り合わせることにより積層フィルムを得ることができる。この場合、ラミネート後に必要に応じて室温〜140℃で5秒〜2日程度の後、硬化をすることが望ましい。
【0036】
また、押出しラミネート法の場合には、基材となる可撓性ポリマーフィルムにガスバリア層となるエポキシ樹脂組成物を塗膜形成成分とする塗布液を塗布後、室温〜140℃で溶剤の乾燥、硬化反応を行ないガスバリア層を形成させた後に、押出し機により溶融させたポリマー材料をラミネートすることができる。
これらの工程およびその他のラミネート法は必要に応じて組み合わせることも可能であり、用途や形態に応じて積層体の層構成は変化し得る。
【0037】
前記積層体としては、例えば、ガスバリア層を可撓性ポリマー層にコートしたフィルムやシート、或いはガスバリア層を可撓性ポリマー層にコートした積層フィルムをシートに融着させた積層シート、或いはガスバリア層を接着剤とする可撓性ポリマーをラミネートしたフィルムをシートに融着させた積層シート、或いはガスバリア層を接着剤として使用し、少なくとも2層のフィルムあるいはシート材料を積層させた積層体などの各種積層体が挙げられる。
【0038】
また、前記積層体に、酸素捕捉機能を有する組成物から成る層が含まれていてもよい。酸素捕捉機能を有する組成物は例えば、ヒンダードフェノール類、ビタミンC、ビタミンE、有機燐化合物、没食子酸、ピロガロール等の酸素と反応する低分子有機化合物や鉄等の金属粉を樹脂に練り込んだ組成物や、ポリブタジエン、ポリイソプレン、ブタジエン/イソプレンコポリマー等の分子内に炭素−炭素二重結合を有するオレフィン系のポリマーやオリゴマー、メタキシリレン構造を有するポリアミドに酸化触媒としてコバルト、マンガン、ニッケル、鉄、銅等の遷移金属化合物を加えた酸素吸収性樹脂等が挙げられる。
【0039】
本発明のガスバリア容器は、前記積層体を、一般的に知られる加熱成形方法により、所定の形状に加圧、成形することにより得られる。
【0040】
【実施例】
以下に本発明の実施例を紹介するが、本発明はこれらの実施例により何ら制限されるものではない。
【0041】
<エポキシ樹脂硬化剤A>
反応容器に1molのメタキシリレンジアミンを仕込んだ。窒素気流下60℃に昇温し、0.25molのアクリル酸メチルを1時間かけて滴下した。滴下終了後120℃で1時間攪拌し、さらに、生成するメタノールを留去しながら3時間で180℃まで昇温した。100℃まで冷却し、固形分濃度が70重量%になるように所定量のメタノールを加え、エポキシ樹脂硬化剤Aを得た。エポキシ樹脂硬化剤Aの活性水素当量は46である。
【0042】
<エポキシ樹脂硬化剤B>
反応容器に1molのメタキシリレンジアミンを仕込んだ。窒素気流下60℃に昇温し、0.25molのアクリル酸メチルを1時間かけて滴下した。滴下終了後120℃で1時間攪拌し、さらに、生成するメタノールを留去しながら3時間で180℃まで昇温した。反応液中の未反応メタキシリレンジアミンは薄膜蒸留装置を用い、180℃、133Pa(1Torr)の条件下で除去した。未反応MXDAが反応液中40wt%回収された。固形分濃度が70重量%になるように所定量のメタノールを加え、エポキシ樹脂硬化剤Bを得た。エポキシ樹脂硬化剤Bの活性水素当量は56である。
【0043】
<エポキシ樹脂硬化剤C>
反応容器に1molのメタキシリレンジアミンを仕込んだ。窒素気流下60℃に昇温し、0.50molのアクリル酸メチルを1時間かけて滴下した。滴下終了後120℃で1時間攪拌し、さらに、生成するメタノールを留去しながら3時間で180℃まで昇温した。100℃まで冷却し、エポキシ樹脂硬化剤Cを得た。エポキシ樹脂硬化剤Cの活性水素当量は65である。
【0044】
<エポキシ樹脂硬化剤D>
反応容器に1molのメタキシリレンジアミンを仕込んだ。窒素気流下60℃に昇温し、0.5molのアクリル酸メチルを1時間かけて滴下した。滴下終了後120℃で1時間攪拌し、さらに、生成するメタノールを留去しながら3時間で180℃まで昇温した。反応液中の未反応メタキシリレンジアミンは薄膜蒸留装置を用い、180℃、133Pa(1Torr)の条件下で除去した。未反応MXDAが反応液中16wt%回収された。固形分濃度が70重量%になるように所定量のメタノールを加え、エポキシ樹脂硬化剤Dを得た。エポキシ樹脂硬化剤Dの活性水素当量は77である。
【0045】
容器の評価方法は以下の通りである。
<ガスバリア性>
23℃、容器内部の相対湿度100%、外部の相対湿度60%の雰囲気下にてASTM D3985に準じて、酸素透過率(ml/(package・day・0.02MPa))を測定した。測定はモダンコントロール社製、OX−TRAN 10/50Aを使用した。
<外観・臭気>
成形品の評価は外観の観察の結果を示した。臭気の評価は、80℃で30分加熱して後の成形品の臭気を観察した。
【0046】
実施例1
メタキシリレンジアミンから誘導されたグリシジルアミン部位を有するエポキシ樹脂(三菱ガス化学(株)製; TETRAD−X、エポキシ基当量 99)を50重量部およびエポキシ樹脂硬化剤Aを90重量部含むメタノール/酢酸エチル=1/1溶液237重量部で希釈し、固形分濃度が35重量%の接着剤を作製し、そこにアクリル系湿潤剤(ビック・ケミー社製;BYK381)を0.02重量部加え、よく攪拌し、塗布液を得た。エポキシ樹脂中のエポキシ基に対するエポキシ樹脂硬化剤中の活性水素の当量比(活性水素/エポキシ基)は2.5となる。この塗布液を厚み25μmのポリプロピレンフィルム(東洋紡(株)製;パイレン)にバーコーターNo.6を使用して塗布し(塗布量:3 g/m2(固形分))、80℃で30秒乾燥させた後、厚み30μmの直鎖状低密度ポリエチレンフィルム(東洋紡(株)製;リックス)をニップロールにより貼り合わせ、35℃で1日間エージングすることにより積層フィルムを得た。エポキシ樹脂硬化物中の骨格構造式(1)の含有率は65.4重量%であった。
ポリプロピレンシート 2mm厚と上記積層フィルムのポリプロピレンフィルム面を向い合わせてヒートシールして融着させ、平皿状容器(内表面積:約270cm2、以下同様)に加熱成形した。この容器について、ガスバリア性、外観および臭気を評価した。外観は良好であり、臭気は微量観察された。ガスバリア性の評価結果を表1に示す。
【0047】
実施例2
メタキシリレンジアミンから誘導されたグリシジルアミン部位を有するエポキシ樹脂(三菱ガス化学(株)製; TETRAD−X、エポキシ基当量 99)を50重量部およびエポキシ樹脂硬化剤Bを110重量部含むメタノール/酢酸エチル=1/1溶液263重量部で希釈し、固形分濃度が35重量%の接着剤を作製し、そこにアクリル系湿潤剤(ビック・ケミー社製;BYK381)を0.02重量部加え、よく攪拌し、塗布液を得た。エポキシ樹脂中のエポキシ基に対するエポキシ樹脂硬化剤中の活性水素の当量比(活性水素/エポキシ基)は2.5となる。この塗布液を厚み25μmのポリプロピレンフィルム(東洋紡(株)製;パイレン)にバーコーターNo.6を使用して塗布し(塗布量:3 g/m2(固形分))、80℃で30秒乾燥させた後、厚み30μmの直鎖状低密度ポリエチレンフィルム(東洋紡(株)製;リックス)をニップロールにより貼り合わせ、35℃で1日間エージングすることにより積層フィルムを得た。エポキシ樹脂硬化物中の骨格構造式(1)の含有率は68.0重量%であった。実施例1と同様の方法で平皿状容器を作製した。容器の外観は良好であり、臭気は観察されなかった。ガスバリア性の評価結果を表1に示す。
【0048】
実施例3
メタキシリレンジアミンから誘導されたグリシジルアミン部位を有するエポキシ樹脂(三菱ガス化学(株)製; TETRAD−X、エポキシ基当量 99)を50重量部およびエポキシ樹脂硬化剤Bを129重量部含むメタノール/酢酸エチル=1/1溶液289重量部で希釈し、固形分濃度が35重量%の接着剤を作製し、そこにアクリル系湿潤剤(ビック・ケミー社製;BYK381)を0.02重量部加え、よく攪拌し、塗布液を得た。エポキシ樹脂中のエポキシ基に対するエポキシ樹脂硬化剤中の活性水素の当量比(活性水素/エポキシ基)は2.5となる。この塗布液を厚み25μmのポリプロピレンフィルム(東洋紡(株)製;パイレン)にバーコーターNo.6を使用して塗布し(塗布量:3 g/m2(固形分))、80℃で30秒乾燥させた後、厚み30μmの直鎖状低密度ポリエチレンフィルム(東洋紡(株)製;リックス)をニップロールにより貼り合わせ、35℃で1日間エージングすることにより積層フィルムを得た。エポキシ樹脂硬化物中の骨格構造式(1)の含有率は69.9重量%であった。
実施例1と同様の方法で平皿状容器を作製した。容器の外観は良好であり、臭気は微量観察された。ガスバリア性の評価結果を表1に示す。
【0049】
実施例4
メタキシリレンジアミンから誘導されたグリシジルアミン部位を有するエポキシ樹脂(三菱ガス化学(株)製; TETRAD−X、エポキシ基当量 99)を50重量部およびエポキシ樹脂硬化剤Dを153重量部含むメタノール/酢酸エチル=1/1溶液321重量部で希釈し、固形分濃度が35重量%の接着剤を作製し、そこにアクリル系湿潤剤(ビック・ケミー社製;BYK381)を0.02重量部加え、よく攪拌し、塗布液を得た。エポキシ樹脂中のエポキシ基に対するエポキシ樹脂硬化剤中の活性水素の当量比(活性水素/エポキシ基)は2.5となる。この塗布液を厚み25μmのポリプロピレンフィルム(東洋紡(株)製;パイレン)にバーコーターNo.6を使用して塗布し(塗布量:3 g/m2(固形分))、80℃で30秒乾燥させた後、厚み30μmの直鎖状低密度ポリエチレンフィルム(東洋紡(株)製;リックス)をニップロールにより貼り合わせ、35℃で1日間エージングすることにより積層フィルムを得た。エポキシ樹脂硬化物中の骨格構造式(1)の含有率は71.9重量%であった。実施例1と同様の方法で平皿状容器を作製した。容器の外観は良好であり、臭気は観察されなかった。ガスバリア性の評価結果を表1に示す。
【0050】
比較例1
構成が厚み25μmのポリプロピレンフィルムと厚み12μmのエチレン−ビニルアルコール共重合体、さらに厚み30μmの直鎖状低密度ポリエチレンフィルムである積層フィルムのポリプロピレンフィルム面に、ポリプロピレンシート 2mm厚をヒートシールして融着させ、平皿状容器に加熱成形した。容器の外観は良好であった。ガスバリア性の評価結果を表1に示す。
【0051】
【表1】
【0052】
【発明の効果】
本発明の少なくとも1層の可撓性ポリマー層と、少なくとも1層のガスバリア層を含むフィルム積層体あるいはシート積層体を成形して成る容器は、経済性や製造工程での作業性などの面で有利である。更にガスバリア性に加え、透明性、耐衝撃性、耐レトルト処理性、ヒートシール性などの諸性能に優れており、非ハロゲン系ガスバリア材料として様々な用途に応用される。
Claims (11)
- 前記ガスバリア層の23℃、相対湿度60%条件下における酸素透過係数が、2 ml・mm/(m2・day・MPa)以下であることを特徴とする請求項1に記載のガスバリア性容器
- エポキシ樹脂組成物中のエポキシ樹脂とエポキシ樹脂硬化剤の配合割合が、エポキシ樹脂中のエポキシ基に対するエポキシ樹脂硬化剤中の活性水素の当量比(活性水素/エポキシ基)として、1.5〜3.0の範囲であることを特徴とする請求項1または2に記載のガスバリア性容器。
- エポキシ樹脂硬化剤が下記の(A)と(B)の反応生成物、または(A)、(B)および(C)の反応生成物であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のガスバリア性容器。
(A)メタキシリレンジアミンまたはパラキシリレンジアミン
(B)ポリアミンとの反応によりアミド基部位を形成しオリゴマーを形成し得る、少なくとも1つのアシル基を有する多官能性化合物
(C)炭素数1〜8の一価カルボン酸および/またはその誘導体 - 前記エポキシ樹脂硬化剤が、(A)と(B)の反応後、または(A)、(B)および(C)の反応後に、未反応の(A)の一部或いは全部を除去した反応生成物であることを特徴とする請求項4に記載のガスバリア性容器。
- 前記(A)がメタキシリレンジアミンであり、前記(B)がアクリル酸、メタクリル酸およびそれらの誘導体から選ばれる1種以上である請求項4または5に記載のガスバリア性容器。
- 前記エポキシ樹脂が、メタキシリレンジアミンから誘導されたグリシジルアミン部位を有するエポキシ樹脂、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンから誘導されたグリシジルアミン部位を有するエポキシ樹脂、ジアミノジフェニルメタンから誘導されたグリシジルアミン部位を有するエポキシ樹脂、パラアミノフェノールから誘導されたグリシジルアミン部位および/またはグリシジルエーテル部位を有するエポキシ樹脂、ビスフェノールAから誘導されたグリシジルエーテル部位を有するエポキシ樹脂、ビスフェノールFから誘導されたグリシジルエーテル部位を有するエポキシ樹脂、フェノールノボラックから誘導されたグリシジルエーテル部位を有するエポキシ樹脂、レゾルシノールから誘導されたグリシジルエーテル部位を有するエポキシ樹脂から選ばれる少なくとも1つである請求項1〜6のいずれかに記載のガスバリア性容器。
- 前記エポキシ樹脂が、メタキシリレンジアミンから誘導されたグリシジルアミン部位を有するエポキシ樹脂、および/またはビスフェノールFから誘導されたグリシジルエーテル部位を有するエポキシ樹脂を主成分とするものである請求項1〜6のいずれかに記載のガスバリア性容器。
- 前記エポキシ樹脂が、メタキシリレンジアミンから誘導されたグリシジルアミン部位を有するエポキシ樹脂を主成分とするものである請求項1〜6のいずれかに記載のガスバリア性容器。
- 前記可撓性ポリマー層の少なくとも1層が、ポリオレフィン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、ポリスチレン樹脂およびポリアミド樹脂から選ばれる少なくとも1つからなるものである請求項1〜9のいずれかに記載のガスバリア性容器。
- 前記可撓性ポリマー層の少なくとも1層が、ヒートシール性を有するポリマーである請求項1〜10のいずれかに記載のガスバリア性容器。
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