JP2004081851A - 匂い提示装置 - Google Patents

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Abstract

  【構成】 匂い提示装置10はコンピュータ12を含み、コンピュータ12は第1カメラ14aと第2カメラ14bとの撮影画像を解析し、匂いを放出すべきタイミングを判断し、提示する匂いを決定する。また、三角測量の方法によって、人間の鼻の3次元位置を特定する。そして、俯仰モータ20および旋回モータ22の少なくとも一方を駆動し、空気砲24の放出孔が当該鼻を向くように制御する。その後、提示する匂いに応じたヘッド26a〜26cの少なくとも1つを駆動するとともに、ソレノイド18を励磁して、ソレノイド18と機械的に連結されるプランジャ32を駆動して空気砲24に圧力を与える。すると、ヘッド26a〜26cから吐き出された匂い粒子が人間の鼻に向けて放出される。
  【効果】 人間に装置等を装着させる煩わしさがなく、特定の目標に匂いを提示することができる。
【選択図】 図1

Description

 この発明は匂い提示装置に関し、特にたとえば、人間などの生体の鼻に局所的に所望の匂いを提示する、匂い提示装置に関する。
 この種の匂い提示装置の一例が非特許文献1に開示される。この非特許文献1に開示される匂い提示装置は、米国のDigiScents社により提案されたものである。図12に示すように、この匂い提示装置1は、コンピュータ2の周辺機器として用いられ、複数の匂いの中から、ユーザの指示に応じて、その入力に従った匂いを選択して該当する放出孔1aから放出していた。
 また、他の匂い提示装置の一例が非特許文献2に開示され、この非特許文献2に開示される匂い提示装置は、芳香源から電磁弁を介してチューブから鼻先に香りを放出するものであった。
インターネット<URL:http://www.digiscents.com/> 廣瀬通孝,谷川智洋,田中信吾,崎川修一郎,「嗅覚ディスプレイに関する研究」,日本バーチャルリアリティ学会第5回大会論文集,pp.193-196,2000.
 しかし、上述の従来技術では、前者の場合には、自由空間内に匂いを放出し拡散するだけであり、特定人物に向けられないので、周囲の人間にもその匂いが届いてしまっていた。
 また、後者の場合には、香りが必要な個人にのみ提示できる点では、前者の場合と異なるが、チューブなどを装着しなければならず、煩わしく、しかも匂いを発生する装置を固定位置に置いて、屋内の任意の位置に存在する特定人物に対して匂いを提示しようとすると、チューブの長さの制限などにより、困難であった。
 それゆえに、この発明の主たる目的は、煩わしさがなく、個別に匂いを提示できる、匂い提示装置を提供することである。
 請求項1は、匂い源、生体の鼻の3次元位置を検出する検出手段、および検出手段によって検出された3次元位置に向けて匂い源から匂い粒子を放出する放出手段を備える、匂い提示装置である。
 請求項1の発明では、検出手段は、3次元空間に存在する生体(人間)の臭覚器としての鼻の3次元位置を検出する。鼻の3次元位置が検出されると、放出手段は、検出手段によって検出された3次元位置に向けて、すなわち鼻めがけて、匂い源から匂い粒子を放出する。
 請求項1の発明によれば、生体の鼻の3次元位置を特定し、その鼻をめがけて匂い粒子を放出するので、チューブを装着するなどの煩わしさがなく、しかも個別に局所的に匂いを提示できる。
 請求項2は請求項1に従属し、放出手段は、匂い粒子を放出する距離を制御する距離制御手段を含む。
 請求項2の発明では、距離制御手段は、匂い粒子を放出する距離を制御するので、少なくとも放出手段と鼻の3次元位置との距離だけ匂い粒子を飛ばすようにしておけば、放出された匂い粒子を目的の鼻まで到達させることができる。
 請求項3は、匂い源、匂い源から匂い粒子を放出する放出手段、および放出手段から見た生体の鼻の2次元位置を検出する検出手段を備え、放出手段は検出手段によって検出された2次元位置に向けて匂い粒子を放出する、匂い提示装置である。
 請求項3の発明では、放出手段から見た生体(人間)の鼻の2次元位置を検出する。鼻の2次元位置が検出されると、放出手段は、検出手段によって検出された2次元位置に向けて、すなわち鼻めがけて、匂い源から匂い粒子を放出する。この発明においても、請求項1の発明と同様に、チューブを装着するなどの煩わしさがなく、個別に局所的に匂いを提示できる。
 請求項4は請求項1ないし3のいずれかに従属し、放出手段は、放出孔を有する空気砲および放出孔の向きを制御する向き制御手段を含む。
 請求項4の発明では、空気砲を用いて匂い粒子を放出するようにする場合、向き制御手段は、空気砲に設けられる放出孔が鼻の3次元位置を向くように制御する。つまり、目標の鼻めがけて匂い粒子を放出することができる。
 請求項5は請求項4に従属し、匂い源から放出孔或いはその近傍に匂い粒子を供給する供給手段をさらに備える。
 請求項5の発明では、供給手段が、匂い源から空気砲の放出孔或いはその近傍に匂い粒子を供給するので、空気砲から放出される空気によって、匂い粒子が鼻に直線的に運ばれる。
 請求項6は請求項5に従属し、供給手段は、匂い源から異なる種類の匂い粒子の各々を供給する2つ以上の個別供給手段を含み、少なくとも1つの個別供給手段が匂い源から匂い粒子を供給する。
 請求項6の発明では、個別供給手段が異なる種類の匂い粒子の各々を供給する。したがって、いずれか1つまたは2つ以上の個別供給手段によって1種類または2種類以上の匂いを供給することができる。つまり、様々な種類の匂いを提供することができる。
 請求項7は請求項4ないし6のいずれかに従属し、空気砲に衝撃力を与えるプランジャをさらに備え、空気砲の筐体の少なくとも1つの壁面はプランジャの衝撃力によって変形可能に構成される。
 請求項7の発明では、空気砲の筐体の少なくとも1つの壁面すなわたちプランジャによって衝撃力を与えられる壁面は、その衝撃力により変形可能な構成とされる。したがって、プランジャによって空気砲に衝撃力が与えられると、放出孔から空気が直線的に放出されるのである。
 請求項8は請求項5ないし7のいずれかに従属し、空気砲は供給手段によって供給される匂い粒子を切り替える切替手段をさらに備える。
 請求項8の発明では、切替手段は、供給手段によって供給される匂い粒子を切り替えるので、異なる匂いを連続的に提示することができる。
 請求項9は請求項8に従属し、切替手段は、空気砲の筐体に連結され、放出孔を形成する筒と、筒の放出口および筒と筐体との連結口の少なくとも一方を開閉する開閉手段と、を含み、供給手段は、匂い源から筒の放出口またはその近傍もしくはその内部に匂い粒子を供給する。
 請求項9の発明では、空気砲の筐体に連結され、放出孔を形成する筒が設けられる。この筒の開口すなわち放出口および筒と筐体との連結口の少なくと一方が、開閉手段によって開閉される。供給手段は、匂い源からその筒の放出口またはその近傍もしくはその内部に匂い粒子を供給する。匂い粒子を放出した後に、開閉手段によって放出孔を閉じるようにすれば、空気砲に空気を充填する際に、一旦放出された匂い粒子が逆流するのを防止することができ、次回放出する匂い粒子に前回の匂い粒子が混ざってしまうような不都合を防止することができる。したがって、異なる匂いを連続的に提示することができるのである。
 請求項10は請求項9に従属し、開閉手段は、放出口を開閉する第1シャッタを含む。
 請求項10の発明では、第1シャッタが放出口を開閉するので、これにより、放出された匂い粒子が空気砲(筒および筐体)の内部に逆流を防止することができる。また、匂い粒子を筒内部に供給する場合には、匂いを放出する前に、筒から匂い粒子が漏れてしまうのを防止することもできる。
 請求項11は請求項9または10に従属し、開閉手段は、連結口を開閉する第2シャッタを含む。
 請求項11の発明では、第2シャッタが連絡口を開閉するので、これにより、放出された匂い粒子が筐体内部に逆流するのを防止することができる。また、第1シャッタおよび第2シャッタの両方を設けるようにすれば、筒内部に匂い粒子を供給する際に、筒外部に匂い粒子が漏れてしまうのを防止することができるとともに、匂い粒子を混ざり合わせることもできる。
 請求項12は請求項9ないし11のいずれかに従属し、空気砲の筐体に開閉可能な空気弁を設け、放出孔を閉じるとき空気弁を開放し、放出孔を開放するとき空気弁を閉じる。
 請求項12の発明によれば、筐体に設けた空気弁を、放出孔を閉じるとき開放し、放出孔を開放するとき閉じるので、放出孔からの匂い粒子の逆流を防止するとともに、筐体内に空気を充填することができる。
 この発明によれば、生体の鼻めがけて匂い粒子を放出するので、チューブを装着するなどの煩わしさがなく、しかも個別に局所的に匂いを提示できる。
 この発明の上述の目的,その他の目的,特徴および利点は、図面を参照して行う以下の実施例の詳細な説明から一層明らかとなろう。
<第1実施例>
 図1を参照して、第1実施例の匂い提示装置10はコンピュータ12を含み、コンピュータ12には第1カメラ14aおよび第2カメラ14bがそれぞれA/D変換器16a、16bを介して接続される。このコンピュータ12は、たとえば、パーソナルコンピュータ或いはワークステーションである。
 第1カメラ14aおよび第2カメラ14bは、たとえばステレオカメラである。この第1カメラ14aおよび第2カメラ14bによって撮影された画像(撮影画像)は、A/D変化器16aおよびA/D変換器16bでディジタルデータに変換され、コンピュータ12に与えられる。
 また、コンピュータ12には、ソレノイド18、俯仰モータ20および旋回モータ22が接続される。ソレノイド18は、コンピュータ12からの指令信号によって動作するドライバ(図示せず)からの駆動電流によって励磁され、これにより、ソレノイド18と機械的に連結されるプランジャ32が駆動される。
 俯仰モータ20および旋回モータ22は、駆動機構(図示せず)を介して空気砲24に連結され、コンピュータ12の指令信号によって動作するドライバ(図示せず)によって回転駆動され、空気砲24を上下或いは左右に回転する。
 さらに、コンピュータ12には、第1ヘッド26a、第2ヘッド26bおよび第3ヘッド26cが接続される。この第1実施例では、ヘッド26a〜26cは、たとえば、インクジェットプリンタに適用されるピエゾ素子を用いたカイザ型ヘッドと同様に構成され、ヘッドに貼り付けられたピエゾ素子に電圧を加えることにより、後述するタンクから供給される匂いの液体(液滴)を吐き出すことができる。
 このような構成の匂い提示装置10は、たとえば、図2に示すような3次元空間(自由空間)に設置される。そして、第1カメラ14a、第2カメラ14bおよび空気砲24は3次元空間内に配置される。また、3次元空間の一角に机が配置され、その上にりんごを模した置物が配置される。さらに、壁には、観葉植物が配置される。
 なお、図2においては、簡単に示すため、コンピュータ12等は省略してある。
 このような3次元空間内に存在する人間、机、置物や観葉植物は、第1カメラ14aおよび第2カメラ14bによって撮影され、撮影画像に基づいて、コンピュータ12で認識される。図示等は省略するが、第1カメラ14aおよび第2カメラ14bはパンおよびチルト可能であり、第1カメラ14aおよび第2カメラ14bの位置情報(3次元位置)、パンおよびチルトのための機構の制御情報(角度)および撮影画像に基づいて、人間や机、置物、観葉植物等のオブジェクトを認識したり、人間の特定部位(この第1実施例では、鼻)の3次元位置を決定したりすることができる。
 ここで、空気砲24について詳しく説明すると、図3に示すように、空気砲24には上述したような第1ヘッド26a、第2ヘッド26bおよび第3ヘッド26cが設けられる。第1ヘッド26a、第2ヘッド26bおよび第3ヘッド26cのそれぞれには、異なる匂いの液体が入った第1タンク28a、第2タンク28bおよび第3タンク28cが装着される。
 なお、空気砲24は、ポリエチレンテレフタレート(PolyEthylene Terephthalate)のような材質で形成され、後述するように、プランジャ32の衝撃力によって変形可能である。
 また、第1ヘッド26a、第2ヘッド26bおよび第3ヘッド26cには、それぞれ、第1チューブ30a、第2チューブ30bおよび第3チューブ30cの一方端が接続され、チューブ30a〜30cの他方端は空気砲24に形成される孔(放出孔)24a或いは放出孔24aの近傍に配置される。つまり、ヘッド26a〜26cから吐き出された匂いの液体は、チューブ30a〜30cを介して放出孔24a或いは放出孔24aの付近に供給される。
 さらに、図3から分かるように、上述したソレノイド18およびプランジャ32が一体的に構成され、これらは空気砲24の一方側面側に配置され、ソレノイド18が励磁されプランジャ32が駆動されることにより、空気砲24(筐体)に圧力を加えることができる。空気砲24に圧力が加えられると、その圧力により空気砲24(の側面)が変形され、放出孔24aから空気がまっすぐ放出される。放出される空気は、空気砲24の大きさやプランジャ32によって与える衝撃力(圧力)にもよるが、数メートル先まで到達する。
 したがって、ヘッド26a〜26cの少なくとも1つを駆動し、匂いの液体を吐き出して、空気砲24から空気を放出すると、放出される空気によって匂いの粒子が放出孔24aの向く方向に直線的に運ばれる。このとき、プランジャ32から空気砲24に加える圧力を調節することにより、空気(匂いの粒子)が到達する距離を変えることができる。
 なお、プランジャ32から空気砲24に加える圧力すなわちソレノイド18の駆動電流と空気砲24の放出孔24aから放出される空気の到達距離との関係は、実験等により予め得られる。
 つまり、図2に示したような3次元空間において、第1カメラ14aと第2カメラ14bとの撮影画像を解析し、人間の臭覚器の3次元位置を特定するとともに、当該臭覚器と空気砲24との距離を算出することにより、空気砲24の向きを制御するとともに、プランジャ32が空気砲24に加える圧力(ソレノイド18の駆動電流)を決定することができる。その結果、直接人間の臭覚器(特定の目標)めがけて匂いを提示することができる。
 したがって、たとえば、人間が壁に配置された観葉植物に近づいたときに、当該観葉植物を感じることができる匂い、すなわち木や葉の匂いを提示したり、りんごの置物に近づいたときに、りんごの匂いを提示したりすることができる。或いは、それら両方の匂いを提示したりすることもできる。つまり、ヘッド26a〜26cを、それぞれ、単独で駆動させたり、いずれか2つ以上を組み合わせて駆動させたりすることにより、数パターンの匂いを提示することができるのである。
 なお、空気砲24が設けられる3次元空間に合わせた匂いの液体が、図3に示したタンク28a〜28cに充填されるが、これは設置者の意図により、自由に変更することができる。
 また、この第1実施例では、3つのヘッド26a〜26cを設けるようにしてあるが、さらに多数のヘッドを設けて、異なる種類の匂いの液体を充填したタンクを装着するようにすれば、さらに多種類の匂いを提示することが可能である。
 具体的には、図1に示したコンピュータ12が図4および図5に示すフロー図を処理する。図4に示すように、匂い提示処理を開始すると、ステップS1で匂いを提示するタイミングかどうかを判断する。このタイミングは、匂い提示装置10が設置される場所等により、設計者が決定することができるが、図2に示したような3次元空間においては、たとえば、人間が観葉植物やりんごの置物に近づいたり、触ったりしたときなどがタイミングである。
 なお、タイミングを判断する場合には、カメラ14a、14b(イメージセンサ)の撮影画像を画像処理することによって、人間が観葉植物やりんごの置物に近づいたり、触ったりしたことを検出することができる。しかし、かかる画像処理は膨大であるため、たとえば、反射型の光センサや接触センサを設けておき、当該センサからの入力の有無でタイミングかどうかを判断することも可能である。
 ステップS1で“NO”であれば、つまり匂いを提示するタイミングでなければ、そのままステップS1に戻る。一方、ステップS1で“YES”であれば、つまりタイミングであれば、ステップS3で、提示する匂いの決定処理を実行する。たとえば、上述したような画像処理等に基づいて、人間がどのオブジェクトに近づいたかを特定し、特定されたオブジェクトに対して予め決めてある匂いを決定する。具体的には、駆動するヘッド26a〜26cの少なくとも1つを決定する。
 続くステップS5では、生体(人間)の臭覚器(鼻)の3次元位置を検出する。つまり、第1カメラ14aと第2カメラ14bとの撮影画像から背景差分法によって人間の全身画像を抽出し、抽出した全身画像から顔領域を認識する。顔領域は、全身画像からの輪郭線抽出処理、輪郭線からの特徴点検出処理を経て認識される。続いて、顔領域から肌色領域を抽出し、肌色領域の中心(重心)を臭覚器としての鼻と特定する。
 続いて、第1カメラ14aおよび第2カメラ14bの3次元位置と画像解析の結果から三角測量の方法で当該鼻の3次元位置を特定する。つまり、第1カメラ14aおよび第2カメラ14bの3次元位置は予め知ることができ、それらを結ぶ線(基線)も予め知ることができる。次に、撮影画像を撮影したときの第1カメラ14aおよび第2カメラ14bの方向に基づいて、特定した鼻の位置が基線に対してなす角度を求めることにより、第1カメラ14aおよび第2カメラ14bのそれぞれと鼻との距離および方向(角度)を算出することができる。したがって、鼻の3次元位置が検出(特定)される。
 さらに、空気砲24の3次元位置も予め知ることができるため、人間の鼻の3次元位置が特定されると、空気砲24と鼻との間の距離および空気砲24の向きを決定することができる。
 続いて、ステップS7では、空気砲24の向きを制御する。つまり、ステップS5の処理の結果に基づいて決定された空気砲24の向きに応じて、俯仰モータ20および旋回モータ22の少なくとも一方を駆動する。そして、ステップS9では、ステップS3において決定されたヘッドが第1ヘッド26aのみかどうかを判断する。
 ステップS9で“YES”であれば、つまり第1ヘッド26aのみであれば、ステップS11で第1ヘッド26aのみを駆動し、ステップS13でソレノイド18(プランジャ32)を駆動して、処理を終了する。
 ただし、ステップS13では、ステップS5の処理の結果に基づいて決定された空気砲24と人間の鼻との間の距離に応じた圧力が空気砲24に与えられるように、ソレノイド18の駆動電流が決定される。
 一方、ステップS9で“NO”であれば、つまり第1ヘッド26aのみでなければ、ステップS15で、ステップS3において決定されたヘッドが第2ヘッド26bのみかどうかを判断する。ステップS15で“YES”であれば、つまり第2ヘッド26bのみであれば、ステップS17で第2ヘッド26bのみを駆動し、ステップS13に進む。
 ステップS15で“NO”であれば、つまり第2ヘッド26bのみでなければ、ステップS19で、ステップS3において決定されたヘッドが第3ヘッド26cのみかどうかを判断する。ステップS19で“YES”であれば、つまり第3ヘッド26cのみであれば、ステップS21で第3ヘッド26cのみを駆動し、ステップS13に進む。
 ステップS19で“NO”であれば、つまり第3ヘッド26cのみでなければ、ステップS23で、ステップS3において決定されたヘッドが第1ヘッド26aと第2ヘッド26bとであるかどうかを判断する。ステップS23で“YES”であれば、つまり第1ヘッド26aと第2ヘッド26bとであれば、ステップS25で第1ヘッド26aと第2ヘッド26bとを駆動し、ステップS13に進む。
 ステップS23で“NO”であれば、つまり第1ヘッド26aと第2ヘッド26bとでなければ、図5に示すステップS27で、ステップS3において決定されたヘッドが第2ヘッド26bと第3ヘッド26cとであるかどうかを判断する。ステップS27で“YES”であれば、つまり第2ヘッド26bと第3ヘッド26cとであれば、ステップS29で第2ヘッド26bと第3ヘッド26cとを駆動し、図4に示したステップS13に進む。
 ステップS27で“NO”であれば、つまり第2ヘッド26bと第3ヘッド26cとでなければ、ステップS31で、ステップS3において決定されたヘッドが第1ヘッド26aと第3ヘッド26cとであるかどうかを判断する。ステップS31で“YES”であれば、つまり第1ヘッド26aと第3ヘッド26cとであれば、ステップS33で第1ヘッド26aと第3ヘッド26cとを駆動し、ステップS13に進む。
 ステップS31で“NO”であれば、つまり第1ヘッド26aと第3ヘッド26cとでなければ、第1ヘッド26a、第2ヘッド26bおよび第3ヘッド26cであると判断し、ステップS35で第1ヘッド26a、第2ヘッド26bおよび第3ヘッド26cのすべてのヘッドを駆動し、ステップS13に進む。
 この実施例によれば、人間の鼻の3次元位置を特定し、特定した鼻をめがけて所望の匂いを放出するので、チューブを装着するなどの煩わしさがなく、個別に局所的に匂いを提示することができる。
 また、直接鼻をめがけて匂いを提示するため、3次元空間に拡散するように匂いを放出する場合に比べて、周囲の人間に不快感を与えることがなく、しかも放出する匂い粒子を少なくすることができるので、低コストにすることもできる。
 なお、上述の実施例では、空気砲を用いて匂いを提示するようにしたが、電気的な構成により、匂いを提示するようにすることも可能である。たとえば、ヘッドを駆動することにより吐き出した匂い粒子を帯電させた後、加速電極および偏向電極を駆動して、匂い粒子を人間の鼻めがけて放出することができる。このとき、加速電極によって、匂い粒子を放出する距離を調節し、偏向電極によって、匂い粒子を放出する方向を調節することができる。
 また、上述の実施例では、撮影画像を解析して、人間の鼻を特定し、三角測量の方法により鼻の3次元位置を特定するようにしたが、これに限定されるべきでない。たとえば、米国のPolhemus社が提案する磁気センサを用いた方法やカナダのノーザンディジタル社が提案する光学センサを用いた方法(オプトトラック)により、3次元位置を特定するようにしてもよい。かかる場合には、鼻に磁気的或いは光学的に検出可能なマーカを装着(付着)するので、複雑画像処理を必要とせず、容易に3次元位置を特定することができる。
 さらに、上述の実施例では、3次元空間内に実際に観葉植物や置物などを配置した場合について説明したが、これは仮想空間であってもよい。つまり、人間が観葉植物や置物などのオブジェクトを立体映像で視認できるようにしておき、人間の位置をカメラからの撮影画像に基づいて特定し、仮想空間に配置されたオブジェクトとの位置関係を認識して、匂いを提示するタイミングを判断したり、提示する匂いを決定したりすることもできる。かかる場合には、たとえば、仮想空間におけるストーリの展開に応じて匂いを提示することも可能であり、当該ストーリの展開が上述の実施例で説明したタイミング(図4のステップS1)の判断となる。
 また、上述の実施例では、人間に匂いを提示する場合についてのみ説明したが、人間に限らず臭覚器を有する動物等の生体にも匂いを提示できることは言うまでもない。
<第2実施例>
 第2実施例の匂い提示装置10は、1台のカメラを設け、空気砲から見た人間の鼻の2次元位置を特定し、特定した2次元位置すなわち鼻めがけて、匂い粒子を放出するようにした以外は、第1実施例と同じであるため、重複した説明は省略する。
 図6に示すように、第2実施例の匂い提示装置10は、図1に示した第1実施例の匂い提示装置10において、第2カメラ14bとこれに接続されたA/D変換器16bを削除したものである。それ以外の構成については第1実施例と同じであるため、重複した説明は省略する。
 また、第2実施例では、図7に示すように、第1カメラ14aは、空気砲24と一体的に設けられる。したがって、空気砲24の旋回および俯仰に従って、第1カメラ14aが旋回(パン)および俯仰(チルト)される。これにより、空気砲24が配置される3次元空間内の映像(画像)を撮影することが可能である。
 このような構成の匂い提示装置10では、第1カメラ14aの撮影画像を解析し、空気砲24から見た人間の鼻の2次元位置を特定する。そして、撮影画像の中心に人間の鼻が来るように、空気砲24は旋回または俯仰或いはその両方を制御される。つまり、空気砲24の放出孔24aが当該人間の鼻に向けられる。そして、プランジャ32によって空気砲24に圧力が加えられ、直接人間の鼻めがけて匂いが放出される。
 ただし、第1カメラ14aのレンズ(図示せず)の中心位置と、空気砲24の放出孔24aの中心位置とには、縦(高さ)方向にずれがあるため、このずれ(差)に起因するオフセットを考慮して、空気砲24の放出孔24aの方向が決定される。つまり、上述したように、第2実施例においては、第1カメラ14aを空気砲24に一体的に設けるようにしたのは、それぞれの横方向の中心位置を合わせることにより、空気砲24の方向を比較的簡単に決定するためである。
 なお、第1カメラ14aと空気砲24とは、必ずしも一体的に設ける必要はなく、図2に示したように、別個独立に設けるようにすることもできる。この場合には、第1カメラ14aの光学中心と空気砲24の回転中心とが一致しなくなるため、空気砲24の向きを決定する場合には、第1カメラ14aの設置位置と空気砲24の設置位置とに基づいて、空気砲24から見た人間の鼻の位置を近似的に計算する必要がある。たとえば、撮影画像における鼻の2次元位置から角度を算出する場合には、オフセットを考慮した撮影画像の中心からの画素数に適切な定数を掛けた(乗算した)上で、arctanの演算が施される。
 また、撮影画像の解析処理は、第1実施例で説明した解析処理と同じであるため、重複した説明は省略する。
 さらに、上述したように、この第2実施例では、空気砲24から見た人間の鼻の2次元位置を特定し、直接人間の鼻めがけて匂いを提示するようにしてある。つまり、人間の鼻と空気砲24との距離を無視してある。これは、空気砲24から放出される匂い粒子が、当該空気砲24が設置される3次元空間内のいずれの位置にも到達するようにしておけば、人間の鼻めがけて放出される匂い粒子は必ず当該鼻まで到達するからである。したがって、この第2実施例では、プランジャ32が空気砲24に加える圧力すなわちソレノイド18の駆動電流は、空気砲24から放出される匂い粒子が、当該空気砲24が設置される3次元空間内のいずれの位置にも到達するような値(一定値)に決定されるのである。
 具体的には、図6に示したコンピュータ12が、図4および図5に示した匂い提示処理とほぼ同様の匂い提示処理を実行する。なお、ほとんどの処理が重複するため、異なる処理についてのみ説明することにする。
 この第2実施例では、ステップS5において、空気砲24から見た人間の鼻の2次元位置を特定する。また、ステップS13においては、鼻と空気砲24との距離に拘わらず一定値の駆動電流をソレノイド18に与えて、プランジャ32を駆動する。これら以外の処理は、第1実施例の場合と同じである。
 第2実施例によれば、空気砲から見た人間の鼻の2次元位置を特定するだけなので、演算処理の負担を軽減することができる。また、第1実施例と同様に、直接鼻めがけて匂い粒子を放出するので、チューブを装着するなどの煩わしさがなく、しかも個別に局所的に匂いを提示することができる。
<第3実施例>
 第3実施例の匂い提示装置10は、空気砲の構成が異なる以外は、第1実施例と同じであるため、重複した説明は省略する。
 図8(A)に示すように、第3実施例の空気砲24は、たとえば硬化樹脂やプラスチックで形成され、筐体24bと、この筐体24bに連結され、放出孔24aを形成する筒24cとによって構成される。また、筐体24bの背面すなわち筒24cが形成される面の対面には、ゴム膜24dが貼り付けられる。空気砲24(筐体24b)には、第1実施例と同様に、タンク28a〜タンク28cが設置され、それぞれのヘッド26a〜26cに連結されるチューブ30a〜30cの先端は、筒24cに差し込まれる。図示は省略するが、筒24cには、チューブ30a〜30cを差し込むための孔が設けられており、したがって、ヘッド26a〜26cから吐き出された匂いの粒子は、チューブ30a〜30cを介して、放出孔24aすなわち筒24cの内部に供給されるのである。ただし、チューブ30a〜30cの先端は、筒24cに差し込む必要はなく、放出口24d或いはその近傍に配置するようにしてもよい。
 また、この第3実施例では、ゴム膜24dを押圧可能な位置にソレノイド18およびプランジャ32が配置される。
 図8(B)は、図8(A)に示す空気砲24の上面図である。なお、簡単のため、図8(B)においては、タンク28a〜28c等は省略してある。この図8(B)のIXA−IXA断面図である図9(A)に示すように、筒24cの両端に設けられる開口すなわち放出口24eおよび連結口24fの各々を開閉するシャッタ34およびシャッタ36が設けられる。なお、図8(A)および図(B)においては、分かり易く説明するために、シャッタ34およびシャッタ36は省略した。シャッタ34およびシャッタ36は、軸38に軸支され、軸38の一方端にシャッタ34が固定的に取り付けられ、軸38の他方端にシャッタ36が固定的に取り付けられる。したがって、軸38が回転すると、シャッタ34およびシャッタ36も回転される。
 図9(B)に示すように、シャッタ34(シャッタ36も同じ。)は、円盤状に形成され、その中心に軸38が貫通する軸孔34aが設けられる。また、シャッタ34には、扇形の切抜(スリット)34bおよびスリット34cが設けられ、スリット34bとスリット34cとは、シャッタ34の中心点に対して互いに点対象に形成される。また、図9(A)から分かるように、シャッタ34およびシャッタ36は、放出口24eおよび連結口24fの開閉が同時に制御されるように、軸38に固定される。つまり、回転機構により、放出口24eおよび連結口24fが開閉される。
 なお、スリット34cは、放出口24eの開口径を確保すればよいので、図9(B)に示した形状に限定される必要はなく、他の形状にすることも可能である。
 さらに、図9(A)に示すように、筐体24bの底面には、空気孔24gが形成され、この空気孔24gを開閉するシャッタ(空気弁)40が設けられる。このシャッタ40は、たとえば板状に形成され、図示は省略するが、スライド(スレッド)機構により、空気孔24gを開閉する。ただし、シャッタ40は、シャッタ34およびシャッタ36と同様の形状に形成して、回転機構により、空気孔24gを開閉するようにしてもよい。
 したがって、図10に示すように、第3実施例では、図1に示した匂い提示装置10に加えて、さらに、シャッタ34およびシャッタ36を開閉するためのモータ50とシャッタ40を開閉するためのモータ52とが設けられる。このモータ50およびモータ52もまた、コンピュータ12によって回転(駆動)制御される。
 なお、図示は省略するが、モータ50は、たとえば、歯車等によって軸38と連結され、モータ52は、たとえば、スレッド機構等によってシャッタ40に連結される。
 このような構成の匂い提示装置10では、提示する匂いが決定され、人間の鼻の3次元位置が特定され、そして、空気砲24の向きが設定されると、シャッタ34およびシャッタ36によって、放出口24eおよび連結口24fが閉じられ、シャッタ40によって、空気孔24gが閉じられる。ただし、提示する匂いを決定したり、人間の鼻の3次元位置を特定したり、空気砲24の向きを決定したりする前に、シャッタ34、38および40を閉じておくようにしてもよい。
 次に、決定された匂いに応じて、第1ヘッド26a、第2ヘッド26bおよび第3ヘッド26cの少なくとも1つが駆動され、筒24c内部に匂い粒子が封入される。次に、シャッタ34およびシャッタ36が回転され、放出口24eおよび連結口24fが開放され、プランジャ32が駆動され、ゴム膜24dが押圧される。すると、放出口24eから匂い粒子が放出される。このように、筒24c内部に匂い粒子を封入するので、放出前に匂い粒子が空気砲24の外部や筐体24b内部に漏れるのを防止することができる。つまり、必要最小限の匂い粒子を封入すればよいので、匂い粒子の無駄を省くことができるのである。また、ゴム膜24dを押圧したときに減少する筐体24bの体積が筒24cの内容積と同じ或いはそれよりも大きくなるように、物理的(筐体24bと筒24cの大きさ)に或いは電気的(ソレノイド18に与える駆動電流の値)またはその両方について設定しておけば、筒24c内部に封入された匂い粒子を無駄なく放出することができる。
 匂い粒子を放出すると、シャッタ34およびシャッタ36が回転され、放出口24eおよび連絡口24fが閉じられる。これと同時或いは略同時に、シャッタ40が開放され、プランジャ32によって押圧されたゴム膜24dが元に戻るときに、空気孔24gから筐体24b内に空気が充填される。このため、放出口24eから放出された匂い粒子が筐体24b内に逆流するのを防止することができる。したがって、次回匂い粒子を放出する際に、前回放出した匂い粒子が混ざってしまうことがない。つまり、連続的に異なる匂いに切り替えて提示する場合であっても、所望でない匂いが提示されてしまうことを回避できるのである。
 なお、ゴム膜24dは、ソレノイド18によりプランジャ32を駆動することにより、または、ゴム膜24d自身の弾性力によって、元の状態に戻る。
 具体的には、図10に示したコンピュータ12が、図4および図5に示した匂い提示処理とほぼ同様の匂い提示処理を実行する。ただし、上述したように、シャッタ34、36および40を設けて、それらを開閉するようにしたので、その開閉についての処理が追加される(図11参照)。したがって、ここでは、追加された処理についてのみ説明することとし、重複する説明は省略することにする。また、図4に示した匂い提示処理に、シャッタ34、36および40の開閉についての処理を追加した図11では、図面の都合上、図4で示した処理の一部について省略してある。
 なお、図5に示したステップS27〜ステップS35の処理については、同じであるため、図面は省略してある。
 図11に示すように、コンピュータ12が匂い提示処理を開始し、ステップS1〜S7の処理を実行すると、ステップS101で、モータ50および52を駆動制御して、シャッタ34、36および40を閉じる。ただし、上述したように、ステップS101の処理は、ステップS1,ステップS3,ステップS5,ステップS7の処理のいずれかの処理の前に実行するようにしてもよい。
 また、ステップS11、S17、S21、S25、S29、S33またはS35によって、第1ヘッド26a、第2ヘッド26bおよび第3ヘッド26cの少なくとも1つを駆動すると、ステップS103で、モータ50を駆動制御して、シャッタ34およびシャッタ36を開放する。そして、ステップS13で、プランジャ32を駆動して、筒24c内部に封入された匂い粒子を放出する。
 匂い粒子を放出すると、ステップS105では、モータ50を駆動制御して、シャッタ34およびシャッタ36を閉じて、次のステップS107で、モータ52を駆動制御して、シャッタ40を開放して、処理を終了する。
 第3実施例によれば、放出孔を筒状に形成し、その開口をシャッタで遮るようにするので、筒内部に匂い粒子を封入して漏洩を防ぐので、匂い粒子の無駄を無くすことができる。
 また、筐体に空気孔を設けるので、ゴム膜が元に戻る際に、一旦放出した匂い粒子が筐体に逆流することがなく、次回提示すべき匂いが前回の匂いと混ざってしまうのを回避することができる。すなわち、所望の匂いを正確に提示することができる。
 さらに、第1実施例と同様に、直接鼻めがけて匂い粒子を放出するので、チューブを装着するなどの煩わしさがなく、個別に局所的に匂いを提示することができるのは言うまでもない。
 なお、第3実施例では、第1実施例と同様に、2台のカメラを設けて人間の鼻の3次元位置を特定するような構成にしてあるが、第2実施例で示したように、1台のカメラを設けて空気砲から見た人間の鼻の2次元位置を特定するような構成にすることもできる。
 また、第3実施例では、空気孔24gを筐体24bの底面に形成するようにしたが、これに限定される必要はなく、ゴム膜24dやシャッタ36が設けられる部分以外であれば、いずれの位置に形成してもよい。
 さらに、第3実施例に示したシャッタの形状等はこれに限定される必要はなく、様々な形状等を採用できることは言うまでもない。たとえば、羽絞り機構のシャッタを用いることができる。
 さらにまた、第3実施例では、匂い粒子の漏洩および逆流を防止するために、2つのシャッタを設けて、筒の両開口を開閉するようにしたが、匂い粒子の逆流のみを防止する場合には、いずれか1つのシャッタを設けるようにすればよい。
 また、第3実施例では、匂い粒子を筒に封入する場合には、匂い粒子の漏洩を防止するため、2つのシャッタによって筒の放出口および連結口を閉じるようにしたが、筒の外部で濃度の高い匂い付き空気を生成し、その匂い付き空気を筒の内部に封入する場合には、たとえば、連結口を少し開けておき、その匂い付き空気を封入し易くする必要がある。かかる場合には、2つのシャッタを別個独立に回転させたり、その取り付け位置を回転方向にずらしたりすればよい。
この発明の匂い提示装置の構成の一例を示すブロック図である。 図1実施例に示す匂い提示装置が適用される3次元空間の一例を示す図解図である。 図1実施例に示す空気砲、ソレノイドおよびプランジャの構成の一例を示す図解図である。 図1実施例に示すコンピュータの匂い提示処理の一部を示すフロー図である。 図1実施例に示すコンピュータの匂い提示処理の他の一部を示すフロー図である。 この発明の匂い提示装置の構成の他の一例を示す図解図である。 図6実施例に示す匂い提示装置が適用される3次元空間の一例を示す図解図である。 この発明の匂い提示装置に適用される空気砲の他の一例を示す図解図である。 図8実施例に示す空気砲の断面図および空気砲に設けられるシャッタの図解図である。 この発明の匂い提示装置の構成のその他の一例を示すブロック図である。 図10実施例のコンピュータの匂い提示処理の一部を示すフロー図である。 従来の匂い提示装置の一例を示す図解図である。
符号の説明
 10 …匂い提示装置
 12 …コンピュータ
 14a、14b …カメラ
 18 …ソレノイド
 20 …俯仰モータ
 22 …旋回モータ
 24 …空気砲
 26a,26b,26c …ヘッド
 28a,28b,28c …タンク
 32 …プランジャ
 36,38,40 …シャッタ

Claims (12)

  1.  匂い源、
     生体の鼻の3次元位置を検出する検出手段、および
     前記検出手段によって検出された前記3次元位置に向けて前記匂い源から匂い粒子を放出する放出手段を備える、匂い提示装置。
  2.  前記放出手段は、前記匂い粒子を放出する距離を制御する距離制御手段を含む、請求項1記載の匂い提示装置。
  3.  匂い源、
     前記匂い源から匂い粒子を放出する放出手段、および
     前記放出手段から見た生体の鼻の2次元位置を検出する検出手段を備え、
     前記放出手段は前記検出手段によって検出された前記2次元位置に向けて前記匂い粒子を放出する、匂い提示装置。
  4.  前記放出手段は、放出孔を有する空気砲および前記放出孔の向きを制御する向き制御手段を含む、請求項1ないし3のいずれかに記載の匂い提示装置。
  5.  前記匂い源から前記放出孔或いはその近傍に前記匂い粒子を供給する供給手段をさらに備える、請求項4記載の匂い提示装置。
  6.  前記供給手段は、前記匂い源から異なる種類の匂い粒子の各々を供給する2つ以上の個別供給手段を含み、
     少なくとも1つの前記個別供給手段が前記匂い源から匂い粒子を供給する、請求項5記載の匂い提示装置。
  7.  前記空気砲に衝撃力を与えるプランジャをさらに備え、
     前記空気砲の筐体の少なくとも1つの壁面は前記プランジャの衝撃力によって変形可能に構成される、請求項4ないし6のいずれかに記載の匂い提示装置。
  8.  前記空気砲は前記供給手段によって供給される前記匂い粒子を切り替える切替手段をさらに備える、請求項5ないし7のいずれかに記載の匂い提示装置。
  9.  前記切替手段は、前記空気砲の筐体に連結され、前記放出孔を形成する筒と、前記筒の放出口および前記筒と前記筐体との連結口の少なくとも一方を開閉する開閉手段と、を含み、
     前記供給手段は、前記匂い源から前記筒の放出口またはその近傍もしくはその内部に前記匂い粒子を供給する、請求項8記載の匂い提示装置。
  10.  前記開閉手段は、前記放出口を開閉する第1シャッタを含む、請求項9記載の匂い提示装置。
  11.  前記開閉手段は、前記連結口を開閉する第2シャッタを含む、請求項9または10記載の匂い提示装置。
  12.  前記空気砲の筐体に開閉可能な空気弁を設け、
     前記放出孔を閉じるとき前記空気弁を開放し、前記放出孔を開放するとき前記空気弁を閉じる、請求項9ないし11のいずれかに記載の匂い提示装置。
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