JP2004081584A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】遊技球が循環使用される遊技機にあって、遊技球の汚れを効率的に取り除くことを可能とする。
【解決手段】パチンコ機1は、外枠2と、その前部に設けられた前面枠3とを備え、その前面側には開閉可能に装着されたガラス扉枠4が設けられている。ガラス扉枠4の下部には遊技球を貯留するための上皿5が設けられている。前面枠3の後側には、遊技盤8が着脱可能に装着されている。パチンコ機1は遊技球が循環されるよう構成され、比較的少量の遊技球が繰り返し発射され、遊技領域を繰り返し流下する。遊技盤8の裏側へ導かれた全ての遊技球は、前面枠3の裏面側に設けられた裏側案内部の球受け樋を経て、上皿5へと案内される。球受け樋を通過する遊技球は、球受け樋に沿って配設された長尺状の清掃手段によって清掃される。
【選択図】     図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、パチンコ機等の遊技機に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
従来、遊技機の一種として、例えばパチンコ機等が知られている。パチンコ機は遊技盤において遊技領域を備えている。遊技領域には、各種入賞口が設けられており、また、遊技領域の下部にはアウト口が設けられている。入賞口に入賞した場合には、その入賞に伴い、遊技者には所定の遊技価値が付与される。詳しくは、所定数の遊技球が払い出される。一方、入賞口に入賞しない場合には、遊技者側の遊技球は発射に伴い徐減させられる。
【0003】
一般のパチンコ機にあっては、一旦入賞口に入賞した遊技球や、アウト口に案内された遊技球は、全て遊技盤の裏側へと導びかれ、下方へと落下する。遊技場には、パチンコ機とは別に遊技球搬送装置が設置されており、前記落下した遊技球は、前記搬送装置によって所定箇所へと搬送される。また、パチンコ機の背面側上部には、タンクが設けられ、該タンクに払出用・貸出用の遊技球が貯留されるとともに、該タンクには遊技球が適宜補充されるようになっている。
【0004】
一方で、遊技領域に案内された遊技球を一旦遊技盤の裏側へ導くとともに、裏側へ導かれた遊技球を再度遊技者側(例えば皿)へと導出することで、遊技球を循環使用することが考えられる。かかる構成とすることで、使用する遊技球の全体数を著しく低減できる等のメリットがある。
【0005】
しかしながら、上記のような遊技球が循環使用されるタイプのパチンコ機にあっては、比較的少量の遊技球が繰り返し発射され、遊技領域を繰り返し流下するため、遊技球は汚れやすい。また、上記構成下にあっては、遊技球は、パチンコ機内を循環するものであるため、一旦外部へ導出し外部で遊技球を清掃することも事実上困難である。尚、かかる不具合は、パチンコ機に限られるものではなく、遊技球を遊技媒体とする各種遊技機全般にわたって内在するものである。
【0006】
そこで、本発明は、上記した事情に鑑みてなされたものであり、遊技球が循環使用される遊技機にあって、遊技球の汚れを効率的に取り除くことの可能な遊技機を提供することを1つの目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
上記の目的を達成するために有効な手段を以下に示す。なお、必要に応じてその作用、効果等についても言及する。
【0008】
手段1.遊技球を循環使用可能に構成された遊技機であって、
背面側の遊技球の案内部の途中に、該案内部内を通過する遊技球を清掃するための長尺状の清掃手段を前記案内部に沿って配設したことを特徴とする遊技機。
【0009】
手段1によれば、遊技球の循環が繰り返されるため、遊技球は比較的汚れやすい。この点、手段1では、背面側の遊技球の案内部の途中に設けられた清掃手段によって、該案内部内を通過する遊技球が清掃される。特に、清掃手段は、案内部に沿った長尺状をなしているため、1循環あたり比較的長い区間にわたって清掃を行うことができる。結果として、遊技球の汚れを効率的に取り除くことができる。
【0010】
手段2.表面側に遊技球の流下する遊技領域を有する遊技盤と、
前記遊技盤を支持する枠体と、
前記枠体に設けられ、遊技球を貯留する貯留手段と、
前記貯留手段から案内される遊技球を前記遊技領域に発射可能な発射手段と
を備え、前記遊技領域に案内された遊技球を一旦前記遊技盤の裏側へ導くとともに、裏側へ導かれた遊技球を前記貯留手段へと導出することで、遊技球を循環使用可能に構成された遊技機であって、
前記枠体の裏面側には、前記遊技盤の裏側へ導かれた全ての遊技球を前記貯留手段へと案内するための案内部を設けるとともに、該案内部を長尺状とし、かつ、該案内部内を通過する遊技球を清掃するための長尺状の清掃手段を前記案内部に沿って配設したことを特徴とする遊技機。
【0011】
手段2によれば、枠体に支持された遊技盤の表面側の遊技領域を遊技球が流下し、その挙動等に基づいて遊技が行われる。枠体に設けられた貯留手段に貯留された遊技球は、発射手段へと案内され、該発射手段により遊技球は遊技領域に発射される。遊技領域に案内された遊技球は一旦遊技盤の裏側へ導かれるとともに、裏側へ導かれた遊技球は貯留手段へと導出されることで、遊技球は循環使用される。かかる遊技機にあっては、遊技球の循環が繰り返されるため、遊技球は比較的汚れやすい。この点、手段2では、遊技盤の裏側へ導かれた全ての遊技球は、枠体の裏面側に設けられた案内部を経て、貯留手段へと案内される。案内部を通過する遊技球は案内部に沿って配設された清掃手段によって清掃される。特に、案内部が長尺状をなし、清掃手段もそれに沿って長尺状をなしているため、1循環あたり比較的長い区間にわたって清掃を行うことができる。結果として、遊技球の汚れを効率的に取り除くことができる。また、遊技球は、比較的汚れやすい遊技領域を案内された直後に、清掃されることとなるため、係る意味からも効率的な清掃を行うことができる。一方で、清掃手段は遊技者から視認されないため、外観品質の低下を招くこともない。
【0012】
手段3.前記貯留手段上の遊技球を視認可能に構成したことを特徴とする手段2に記載の遊技機。
【0013】
手段3によれば、貯留手段上の遊技球が視認可能な構成となっている場合、静止又はほぼ静止している遊技球が視認されることとなり、かかる遊技球が汚れていると、遊技者にとって不快感を与えることにもなりかねない。この点、上記各手段の作用効果が奏されることで、そのような不具合を払拭することができる。
【0014】
手段4.前記遊技領域には、遊技球が入賞可能な入賞領域が設けられ、該入賞領域に入賞することに基づいて所定の遊技価値が付与されるよう構成され、かつ、前記遊技価値はデータとして所定の媒体に記憶可能に構成されていることを特徴とする手段2又は3に記載の遊技機。
【0015】
手段4によれば、遊技領域に設けられた入賞領域に遊技球が入賞することに基づいて所定の遊技価値が付与される。その遊技価値はデータとして所定の媒体に記憶される。このため、遊技球を直接払い出すことを行わずともよく、比較的少量の遊技球を循環使用するだけで済む。
【0016】
手段5.前記所定の媒体は、少なくとも遊技者が所持可能な球数記憶媒体を含んでいることを特徴とする手段4に記載の遊技機。
【0017】
手段5によれば、遊技者が所持可能な球数記憶媒体によって遊技価値が記憶される。このため、遊技者は、多量の遊技球を持ち運んだりする必要がなく、スピーディに立ち回ることができる。
【0018】
尚、「球数記憶媒体」としては、例えば「磁気カード」「ICカード」「ICメダル」等が挙げられる。
【0019】
手段6.前記発射手段にて発射後、前記遊技領域へと案内されなかった遊技球を前記貯留手段へと復帰可能な戻し機構を具備してなる手段2乃至5のいずれかに記載の遊技機。
【0020】
発射手段にて発射後、遊技球が遊技領域へと案内されないケースも起こりうる。この場合、手段6によれば、うまく遊技領域へと案内されなかった遊技球は、戻し機構によって貯留手段へと復帰させられる。このため、遊技球の不足等を招くことなく円滑に循環使用を行うことができる。
【0021】
手段7.前記遊技球は、内封されていることを特徴とする手段1乃至6のいずれかに記載の遊技機。
【0022】
手段7のように、遊技球が内封されている場合には、通常、遊技球を外部に導き出して清掃することは事実上困難であるが、上記各手段のように、遊技球を効率的に清掃できることから、清掃に関し、内封されていることによる不具合が生じにくい。また、遊技球が外部に晒されにくいことから、ゴミ、ホコリ等の異物を遊技機内へ混入しにくくすることができる。
【0023】
尚、「内封されている」に代えて、「内封状態又は略内封状態とされている」こととしてもよいし、「遊技者が遊技球を触れることができないよう内封状態又は略内封状態とされている」こととしてもよい。
【0024】
手段8.前記清掃手段は、少なくとも前記案内部に沿って延びる軸体と、前記軸体に植設されたブラシとを備え、前記清掃手段はその軸体において回転可能となっていることを特徴とする手段1乃至7のいずれかに記載の遊技機。
【0025】
手段8によれば、清掃手段の軸体が回転させられることで、軸体に植設されたブラシも回転する。かかる回転により、遊技球が比較的長い区間にわたって擦られることとなり、上記作用効果が比較的簡単な構成でもって奏されることとなる。
【0026】
手段9.前記清掃手段は、着脱可能に構成されていることを特徴とする手段1乃至8のいずれかに記載の遊技機。
【0027】
手段9によれば、清掃手段が着脱可能に構成されていることから、清掃手段自身の清掃、メンテナンス等を定期的に行うことができる。結果として、清掃手段が長期間の使用により汚れてしまうことによる不具合を払拭することができる。
【0028】
手段10.前記清掃手段は、所定条件が満たされた場合に限り作動させられるよう構成されていることを特徴とする手段1乃至9のいずれかに記載の遊技機。
【0029】
手段10によれば、清掃手段の無駄な動作を防止して、省エネルギー、長寿命化を図ることができる。
【0030】
手段11.手段1乃至10のいずれかにおいて、遊技機はパチンコ遊技機であること。中でも、パチンコ遊技機の基本構成としては、操作ハンドルを備えていてそのハンドル操作に応じて遊技球を所定の遊技領域に発射させ、遊技球が遊技領域内の所定の位置に配置された作動口に入賞することを必要条件として可変表示装置の表示部において変動表示されている識別情報が所定時間後に確定停止表示されることが挙げられる。また、特別遊技状態発生時には遊技領域内の所定の位置に配置された可変入賞装置が所定の態様で開放されて遊技球を入賞可能とし、その入賞個数に応じた有価価値(磁気カード等への書き込み等も含む)が付与されることが挙げられる。なお、この場合、遊技盤は、外枠に対し開閉可能に支持された前面枠に装着される。
【0031】
【発明の実施の形態】
以下、パチンコ遊技機(以下、単に「パチンコ機」という)の一実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。
【0032】
図1に示すように、本実施の形態のパチンコ機1は、外枠2と、その前部に設けられた前面枠3とを備えている。前面枠3は外枠2の一側部にて開閉可能に装着されている。前面枠3の前面側には、一側部にて開閉可能に装着されたガラス扉枠4が設けられている。ガラス扉枠4の下部には遊技球B(図2参照)を貯留するための上皿5が設けられている。なお、一般的なパチンコ機とは異なり、本実施の形態では下皿が設けられておらず、その代わりに上皿5の下方には、スピーカ9が設けられている。また、上皿5の上面には透明蓋6が取着され、これにより、遊技球Bが遊技者にとって非露出状態となるよう構成されている。さらに、上皿5の直上方におけるガラス扉枠4には、左右方向に長い透明プレート15が着脱可能に設けられている。該透明プレート15の奥側に所定のメッセージ、情報等を記載した紙、板等をセットした上で、透明プレート15で挟み込むことで、遊技者に対する比較的広大な領域でのメッセージ伝達等が図られるようになっている。
【0033】
また、スピーカ9の側方にはハンドル7が設けられている。ハンドル7は遊技球の発射装置18(図8参照)に連結されている。ここで、上皿5は、遊技球Bを発射装置18の方へ向けて案内するべく、導出口から発射装置18側へと幾分下方傾斜するように形成されている。図1では、上皿5の底面(球受面)は右側へと下方傾斜している。
【0034】
前面枠3の後側(ガラス扉枠4の奥、外枠2の内側)には、遊技盤8(図2参照)が着脱可能に装着されている。なお、前記発射装置18は、本実施の形態おける発射手段を構成し、遊技者がハンドル7を回転させることにより、遊技盤8の上部に向けて遊技球Bを発射可能とするものである。また、遊技盤8の裏側にには、遊技盤8側から導かれた遊技球を集合させる集合盤(図示略)等が設けられている。
【0035】
図2に示すように、遊技盤8には、前記発射装置18によって発射された遊技球Bを遊技盤8の上部に案内する内レール10a及び外レール10bが設けられている。遊技盤8には、ルータ加工が施されることによって複数の開口部が形成されており、各開口部には次に記述するように各種部材が取着されている。
【0036】
すなわち、遊技盤8には、始動入賞ユニット11及び大入賞口12が設けられている。なお、本実施の形態では、遊技盤8のうち内レール10a及び外レール10bによって囲まれ、始動入賞ユニット11等が配設された部分が、遊技球Bが流下可能な遊技領域となっている。
【0037】
大入賞口12の前部には、大入賞口12を開閉するシャッタ13が設けられている。シャッタ13は大入賞口12の側部に設けられた大入賞口用ソレノイド14(図8参照)により作動する。詳しくは、後述する特定発生条件の成立に基づいた特定開放条件が成立し大入賞口ソレノイド14が励磁状態となると、シャッタ13が略水平状態となり大入賞口12が開かれる。大入賞口ソレノイド14が非励磁状態となると、シャッタ13が略垂直状態となり大入賞口12が閉鎖される。また、遊技盤8には、他の入賞口(例えば一般入賞口)が設けられている。さらに、大入賞口12の下方には、アウト口14が設けられている。アウト口14には、いずれの入賞口にも入賞しなかった遊技球Bが案内されるようになっている。かかる構成下、一旦遊技領域へ案内された全ての遊技球Bは、遊技盤8の裏側へと案内されるようになっている。
【0038】
遊技盤8の中央部には、特別表示手段としての特別図柄表示装置(以下、「表示装置」と称する)20が組込まれている。表示装置20は、液晶ディスプレイ(LCD)よりなる表示部を備えており、識別情報としての識別図柄や、各種キャラクタ等を表示可能とする。本実施の形態では、例えば表示部の変動領域としての左図柄表示領域、中図柄表示領域及び右図柄表示領域において、複数種の識別図柄が変動表示される。ここでは、各図柄表示領域に確定停止表示される識別図柄の停止態様(組合せ)によって、各種遊技状態が導出される。各種遊技状態としては、識別図柄の変動、特定遊技状態としての大当たり状態、リーチ状態、外れ状態等が例として挙げられる。
【0039】
ここで、大当たり状態とは、遊技者に比較的不利な状態である通常遊技状態(遊技者の所有する遊技価値が徐減する状態)から特定発生条件が成立することに基づいて発生する遊技者に有利な状態をいう。大当たり状態が発生する際には、識別図柄が特定の停止態様で停止表示される。例えば、「7」・「7」・「7」というような特定の組合せで停止表示される。なお、大当たり状態が導出される際に確定停止表示される識別図柄を大当たり図柄という。
【0040】
リーチ状態とは、大当たり状態に至る過程にある一状態をいい、表示部において、複数の識別図柄の停止態様に基づいて特定表示態様としてのリーチ態様が成立した状態を指す。なお、リーチ態様を成立させる識別図柄をリーチ図柄という。また、識別図柄の変動表示とともに、種々のリーチ演出に代表される様々な表示演出も行われるようになっている。
【0041】
外れ状態とは、各図柄表示領域に異なる種類の図柄(これを「外れ図柄」という)が停止して、リーチ状態を経ず、かつ、大当たり状態ともならない状態のことである。
【0042】
なお、識別図柄の変動表示は、遊技球Bが始動入賞ユニット11へ入賞することに基づいて行われるようになっている。但し、変動表示中に遊技球Bが新たに入賞した場合には、その分の変動表示は、その時点で行われている変動表示の終了後に行われるようになっている。つまり、変動表示が待機(保留)されることとなる。
【0043】
また、遊技盤8には、遊技者の操作に応じて変化するパチンコ機1の遊技状態を検出するための各種スイッチが設けられている。例えば、本実施の形態においては、前記始動入賞ユニット11に対応する作動口スイッチ21、大入賞口12をはじめとする各種入賞口に対応する複数の入賞口スイッチ22等が設けられている。ここで、作動口スイッチ21は、遊技球Bが始動入賞ユニット11へ入賞したことを検出するものであり、入賞口スイッチ22は、遊技球Bが大入賞口12や、他の入賞口へ入賞したことを検出するものである。
【0044】
また、パチンコ機1各部には、遊技効果を高めるための各種演出用ランプや電飾部材等が取付けられている。これらの演出用ランプや電飾部材等(以下単にランプ19(図8参照)と称する)は、遊技の進行に応じて点灯状態(消灯、点灯、点滅等)が変えられる。さらに、遊技盤5には、遊技球Bの流下方向を適宜分散、調整等するために多数の釘や風車等の各種部材(役物)が配設されている(但し、便宜上、符号を省略する)。
【0045】
さて、本実施の形態では、前記遊技領域へ発射される遊技球Bは、パチンコ機1内部に内封されている。内封されている遊技球Bの個数は、本実施の形態では例えば20個に設定されているが、その数は特に限定されるものではない。内封された遊技球Bは、常には前記上皿5上(発射装置10の手前位置)に待機している。その待機位置にある遊技球Bは、前記透明蓋6を介して遊技者やホール従業員等に視認可能な状態とされている。
【0046】
ここで、遊技球Bが内封されているが故の特徴的構成について説明する。本実施の形態では、内封された遊技球Bは所定の経路を循環させられるようになっている。また、遊技球Bの入賞に基づく遊技価値の払出は、遊技球Bの直接的な払出ではなく、数値化された遊技価値として遊技者に付与されるようになっている。まずは、遊技球Bの循環経路について説明する。
【0047】
図3はガラス扉枠4を取り外した状態を示す前面枠3等を主として示す正面図である。同図に示すように、前面枠3には、発射装置18に対応して案内レール31が設けられており、発射装置18にて発射された遊技球Bは、前記案内レール31によって、前記内レール10a及び外レール10b間に案内されるようになっている。なお、発射装置18に案内される遊技球Bは、発射カウントスイッチ23(図8参照)によって発射される直前に1球ずつ検出されるようになっている(勿論発射直後の遊技球Bを検出することとしてもよい)。
【0048】
また、図4は、前面枠3の下部の部分正面図であり、図5はその分解斜視図である。図6は、前面枠3の下部の部分背面図であり、図7はその分解斜視図である。これらの図に示すように、前面枠3のうち、前記上皿5に対応する部位の裏側部分には、前記遊技領域を流下して裏側へ導出されてきた遊技球Bを一旦受け止め、前記上皿5へと導くための裏側案内部32が設けられている。裏側案内部32は、左右方向に延びる球受け樋33を有している。この球受け樋33は、上方が開放しており、集合盤から落下してくる遊技球Bや、アウト口14から落下してくる遊技球B、つまり、一旦遊技領域に案内された遊技球Bを遊技盤8の裏側において全て受け止めることができるよう構成されている。本実施の形態では、全ての遊技球Bが球受け樋33のほぼ端部(遊技盤8の幅方向略中央部)に案内されるように構成されている。
【0049】
また、この球受け樋33は着脱可能に設けられているとともに、その一端は、前記上皿5との連通を許容するべく前面枠3に形成された連通孔34に、連通されている。さらに、球受け樋33は、前記連通孔34に向けて幾分下方傾斜して設けられている。かかる構成下、遊技領域を流下して遊技盤8の裏側へ導出されてきた遊技球Bは、全て球受け樋33内へと落下して受け止められ、球受け樋33を長手方向に沿って流れるとともに、その遊技球Bは前記連通孔34を通って再度上皿5の導出口へと戻されるようになっている。
【0050】
また、球受け樋33内部には、当該球受け樋33の長手方向に沿って延びる清掃手段35が設けられている。清掃手段35は、両端が回転可能に支持されてなる軸部36と、軸部36に対し植設されたブラシ部37とを備えている。ブラシ部37は互いに離間する方向へと延びている。かかる清掃手段35も着脱可能に設けられている。また、清掃手段35の軸部36の一端は、清掃用モータ38に連結されている。つまり、清掃用モータ38が作動することで、清掃手段35が軸部36を中心に回転させられるようになっている。本実施の形態において、清掃用モータ38はパチンコ機1の電源が投入されている限り作動させられるようになっている。かかる構成により、前記球受け樋33を流れる遊技球Bは、ブラシ部37により清掃されながら連通孔34の方へと案内されるようになっている。
【0051】
また、発射された遊技球Bが、遊技領域に案内されずに戻ってくる場合がある(以下、かかる遊技球Bをファウル球と称する)。かかるファウル球は、前記案内レール31先端側の空間39から下方へと落下する。当該落下位置に対応して、前面枠3には、戻し機構41が装着されている。戻し機構41は、その下部において、ファウル球を一方へ案内するための傾斜路42を有している(図7参照)。かかる傾斜路42の途中には、ファウル検出スイッチ24(図8参照)が設けられている。また、該傾斜路42に連続して、戻し機構41の一方には、円弧状の内壁面43が設けられている。該内壁面43の内側には、所定間隔を隔てて、回転体44が球戻し用モータ45によって回転可能に軸支されている。回転体44の外周面の複数箇所には、永久磁石(図示略)が所定間隔毎に配設されている。
【0052】
さらに、回転体44の上方には、該回転体44外周に近接して、仕切板46が設けられている。また、前記戻し機構41は、前記連通孔34に対応して開口部47を有している。そして、回転体47外周面の永久磁石に着いていたファウル球は、前記仕切板46によって回転体47から切り離されて仕切板46に乗り上げ、回転方向前方の開口部47の方へと案内されるようになっている。
【0053】
該開口部47の下部には、ストッパ48が開閉可能に軸支されている。図示しないスプリングの引張力により、ストッパ48は常には前記開口部47を遮断するべく垂直姿勢をとるよう構成されている。但し、前記ガラス扉枠4には、前記導出口から背面側へと延びる図示しない案内樋が突設されている。このため、ガラス扉枠4が閉鎖された通常の遊技状態にあっては、案内樋によって前記ストッパ48がスプリングの引張力に抗して押し倒され、前記連通孔34、開口部47及び導出口の連通が許容されるようになっている。従って、通常遊技中においては、前記空間39から下方へと落下したファウル球は、戻し機構41の傾斜路42を通って、回転体44の方へと案内される。この通過過程において、ファウル検出スイッチ24によりファウル球の発生が検出されると、前記球戻し用モータ45が駆動され、回転体44が回転動作させられる。この回転動作に伴い、ファウル球は、回転体44の外周面の永久磁石にくっつき、上方へと搬送される。そして、そのファウル球は仕切板46によって回転体44から切り離され開口部47の方へと案内され、導出口を経て上皿5へと戻されるようになっているのである。
【0054】
なお、戻し機構41の前記傾斜路42の下方には、収容ポケット49が設けられている。この収容ポケット49は、前記ストッパ48が垂直状態にあるとき(開口部47が遮断された状態になったとき)に、前記開口部47との連通が許容されるよう構成されている。つまり、ガラス扉枠4が開放されることにより、開口部47を通過する遊技球Bが収容ポケット49へ案内されるようになっている。なお、全ての遊技球Bが収容ポケット49へ貯留されることによって、各種部材等を取り外したりしても遊技球Bがこぼれたりすることがなく、行き届いたメンテナンス等(例えば、各部品の保守点検、交換や、遊技球Bの交換等)が可能となる。
【0055】
遊技球Bの循環経路は上記の通りであるが、次には、遊技球Bの入賞に基づく遊技価値の払出等、遊技者にとっての遊技価値の数値化について説明する。
【0056】
本実施の形態におけるパチンコ機1の側部には、カードユニット51(図8参照)が設置されている。カードユニット51には図示しないカード挿入口が設けられている。また、図1に示すように、上皿5には、上皿表示部52が設けられており、該表示部52において各種情報がドットマトリクス表示可能となっている。さらに、上皿52には、各種スイッチからなる操作部53が設けられている。操作部53としては、例えばイエス・ノーボタン、セレクトボタン等が挙げられる。
【0057】
例えば、前記カードユニット51のカード挿入口に球数記憶媒体としてのカードを挿入することで上皿表示部52にカードの残高が表示可能となっている。ここで、セレクトボタンを操作する毎に、カード残高、貯球数、持ち球数、休憩、遊技終了、遊技履歴、来店ポイント、その他メッセージ等の各種情報が切換表示され、イエス・ノーボタンを適宜操作することで、遊技者の所望とする状態を導出表示したりすることができる。本実施の形態では、持ち球数がゼロの場合には、遊技球Bの発射自体が禁止されるように構成されている。また、カードの残高等がある場合には操作部53に関し所定の操作を行うことで(又は自動的に)所定の持ち球数を確保することが可能となる。
【0058】
さらに、前記発射カウントスイッチ23にて発射が検出される毎に持ち球数から「1」ずつ減算される。また、ファウル検出スイッチ24にてファウル球が検出された場合には、持ち球数に「1」だけ加算される。さらに、発射された遊技球Bが入賞口に入賞した場合(作動口スイッチ21、或いは各入賞口スイッチ22にて入賞が検出された場合)には、各入賞口に対応した賞球数分だけ、持ち球に加算される(例えば、始動入賞ユニット11に入賞した場合には1球入賞毎に持ち球に「5」が加算され、大入賞口12に入賞した場合には1球入賞毎に持ち球に「15」が加算される)。また、カードの残高がある状態で遊技終了(返却)操作が行われるとカードがカード挿入口より返却される。遊技終了に際しては、現在の持ち球数が貯球数に加算されてカードに書き込まれる(記憶される)。なお、カードはプリペードカードであってもよいし、ICカード等が利用できるように構成してもよい。
【0059】
次に、本実施の形態における各種制御に関連する電気的構成について図8に基づいて説明する。上述したように、始動入賞ユニット11、大入賞口12或いは一般入賞口等、遊技球B入賞の検出が必要な箇所には、作動口スイッチ21、入賞口スイッチ22等の各検出手段が設けられており、これら検出手段は、主たる制御を司るための制御装置(主基板)90に電気的に接続されている。主基板90はパチンコ機1の裏側に装着されている。また、発射カウントスイッチ23及びファウル検出スイッチ24も主基板90に接続されている。かかる主基板90の制御下で以上説明したような動作が実現される。
【0060】
主基板90は、読み出し専用メモリ(ROM)、中央処理装置(CPU)及びランダムアクセスメモリ(RAM)等を備えている。ROMには所定の制御プログラムや初期データが予め記憶されており、CPUはROMの制御プログラム等に従って各種演算処理を実行する。CPUによる演算結果はRAMに一時的に記憶される。
【0061】
また、主基板90には各種カウンタが設定されている。具体的には、大当たり状態を決定する内部乱数カウンタ、大当たり図柄を決定する大当たり図柄乱数カウンタ、後述する確変モードを付与するか否かを決定する確変乱数カウンタ、及び、各図柄表示領域における停止図柄等を決定するための各図柄乱数カウンタ等の各種乱数カウンタが設定されている。また、後述するような大当たり中のラウンド回数をカウントするラウンドカウンタ、大入賞口12への遊技球Bの入賞個数をカウントする入賞カウンタ、変動表示等の保留回数をカウントする各種保留カウンタ等の各種計数カウンタが設定されている。
【0062】
上記各乱数カウンタの値は、それぞれ所定時間(例えば「2ms」)毎に所定範囲内で更新される。各カウンタの各値は所定の条件に従って乱数として読み出され、各カウンタに対応した乱数バッファに格納されるようになっている。例えば、始動入賞ユニット11に入賞した遊技球Bが作動口スイッチ21によって検出されたとき、読み出された内部乱数カウンタの値が特定値であれば、特定発生条件が成立し、大当たり状態の発生が決定される。また、各カウンタにおいて、カウンタの値がそれぞれ特定の値になった場合には初期値に戻るようになっている。
【0063】
また、パチンコ機1の裏側には、主基板90の外にも、ランプ19を制御したり、スピーカ9を制御したりするランプ音声制御手段91(ランプ制御基板及び音声制御基板と別々に設けてもよい)、表示装置20を制御する表示制御基板92、遊技価値を管理制御する遊技価値管理制御基板93、上記発射装置18を制御する発射制御基板94等の各種制御基板が設けられている。
【0064】
主基板90の出力側には、ランプ音声制御手段91、表示制御基板92、遊技価値管理制御基板93が電気的に接続されており、これら各制御基板91〜93は、主基板90から出力されるコマンドに基づいて各種遊技状態を導出する。また、上述したシャッタ13を開閉するための大入賞口用ソレノイド14等も主基板90に接続されている。
【0065】
さらに、前記遊技価値管理制御基板93の入力側には、上述した操作部53及びカードユニット51が電気的に接続されている。遊技価値管理制御基板93の出力側には、上記発射制御基板94及び上皿表示部52が電気的に接続されている。
【0066】
併せて、主基板90の出力側には、上記清掃手段35を駆動するための清掃用モータ38及び上記回転体44を駆動するための球戻し用モータ45が電気的に接続されている。
【0067】
次に、上記のように構成されてなるパチンコ機1の基本的な動作について説明する。基本的な動作は、遊技球Bが循環される点、遊技価値が数値化される点等を除いては一般的なパチンコ機と同様である。すなわち、主基板90は、作動口スイッチ21からの検出信号に基づき遊技球Bが始動入賞ユニット11へ入賞した旨を検出すると、その検出結果に基づいて対応する保留ランプを点灯させる。例えば、それまで2つの保留ランプが点灯されていた場合には3つ目の保留ランプを点灯させる。但し、全ての保留ランプが点灯している場合は除かれる。そして、主基板90は保留カウンタの値を「1」だけ加算する。
【0068】
そして、主基板90は各乱数バッファに格納された各カウンタの各値に基づいた各種コマンドを表示制御基板92等の各種制御基板へ出力する。コマンドを受け取った表示制御基板92等では、各コマンドに対応した制御が行われる。すなわち、表示装置20の表示部では、各図柄表示領域において識別図柄が変動表示され、その後識別図柄の変動が順次停止させられる。このとき、表示制御基板92は、現在リーチ状態が発生しているか否かを確認する。具体的には、左右両図柄表示領域において停止表示された識別図柄が所定の大当たりライン上において同種であるか否かを確認する。そして、リーチ状態とならない場合には、中図柄表示領域において停止図柄を確定停止表示するべく、識別図柄の変動を停止する。一方、リーチ状態となる場合には、表示制御基板92は各種リーチ動作処理を行う。
【0069】
その後、主基板90は、自身が有するタイマに基づき、所定時間に応じたタイミングで表示制御基板92に対し確定コマンドを出力する。表示制御基板92は、その確定コマンドを受け取ると、変動コマンドの時間情報に基づく変動を完了した時点で図柄情報に応じた図柄を確定表示させる。例えば、大当たり状態が発生する場合には、内部図柄カウンタによって決定された大当たり図柄の図柄情報を含んだコマンドが、リーチ演出の最終段階で送信され、大当たり図柄が表示部に確定表示される。
【0070】
主基板90は、表示制御基板92に確定コマンドを送信した後、表示部に確定表示された識別図柄の停止態様(組合せ)が大当たりのものであるか否かを確認する。そして、識別図柄の停止態様(組合せ)が大当たりのものでない場合には、主基板90は、図柄変動が保留されていること確認すると、上述した図柄変動処理を繰り返し行う。ここで、図柄変動が保留されていないことが確認されると、主基板90は、作動口スイッチ21から新たな検出信号が入力されるまで待機する。
【0071】
また、識別図柄の停止態様(組合せ)が大当たりのものである場合には、主基板90は、ラウンドカウンタを「0」にクリヤするとともに、大当たり状態を報知する旨のコマンドを表示制御基板92等に出力する。これにより、表示部では大当たり報知表示が行われる。次に、主基板90は、入賞カウンタを「0」にクリヤするとともに、入賞判定用の所定フラグを「0」に設定し、ラウンドカウンタを「1」だけ加算する。続いて、主基板90は、大入賞口用ソレノイド14を励磁させることで、シャッタ13を倒して略水平状態とし大入賞口12を開放する。これにより、遊技球Bが大入賞口12へ容易に入賞するようになり、遊技者が多数個の遊技価値を取得できるような大当たり状態となる。
【0072】
この大当たり状態中に、主基板90は、入賞カウンタの値が予め定められた所定値よりも小さいか否かを適宜判定する。この判定条件が満たされている場合には、主基板90は、未だ大入賞口12の閉鎖予定時期が到来していないか否かを判定し、閉鎖予定時期が到来していない場合には、継続してこの判定処理を繰り返す。従って、大入賞口12の開放開始後に所定値よりも多くの遊技球Bが入賞するか、閉鎖予定時期が到来するかしない限りは、大入賞口12が開放され続ける。所定値よりも多くの遊技球Bが入賞するか、閉鎖予定時期が到来すれば、主基板90は、大入賞口用ソレノイド14を消磁する。これにより、シャッタ13が起こされて略垂直状態となり、大入賞口12が閉鎖される。
【0073】
その後、主基板90は、ラウンドカウンタの値が予め定められた所定値よりも小さいか否かを判定する。そして、ラウンドカウンタの値が所定値よりも小さい場合には、主基板90は、入賞があるか否かを判定し、入賞がある場合には、主基板90は、この処理を繰り返し行う。従って、一旦大当たり遊技状態が発生すると、予め設定された継続条件(例えば1ラウンド中に少なくとも1つの遊技球Bが大入賞口12奥に設けられたVゾーンへ案内されること)が、所定回数満たされるまでは、大入賞口12が開閉のサイクルを繰り返すこととなる。例えば、ここで入賞カウンタの所定値を「10」、大入賞口12の開放時間を「約29.5秒」、ラウンドカウンタの所定値を「16」に設定したとする。このような場合には、大入賞口12の開放後、(1)遊技球Bが大入賞口12へ10個入賞すること、(2)約29.5秒が経過すること、のいずれか一方の条件が満たされた時点で大入賞口12が閉鎖される。この大入賞口12の開閉のサイクルが最大で16回繰り返されることとなる。
【0074】
ラウンドカウンタの値が所定値以上となるか、入賞がない場合には、主基板90は、大当たり状態が終了したものとして、その旨を報知するコマンドを表示制御基板92等に出力する。そして、表示部には大当たり状態が終了した旨の表示がなされる。
【0075】
本実施の形態では、上述したような大当たり状態が発生した場合でも、多量の遊技球が払い出される一般のパチンコ機とは異なり、上皿表示部52に表示される持ち球数が加算され、遊技価値が数値化される。その上で、遊技終了に際して現在の遊技価値がカードに書き込まれて遊技者に付与される。
【0076】
さて、上記のような遊技球Bが循環されるタイプのパチンコ機1にあっては、比較的少量の遊技球Bが繰り返し発射され、遊技領域を繰り返し流下する。このため、本実施の形態における遊技球Bは比較的汚れやすいといえる。また、遊技球Bは、パチンコ機1内にいわば内封されているため、外部で清掃可能な構成とはなっていない。
【0077】
ここで、本実施の形態では、遊技盤8の裏側へ導かれた全ての遊技球Bは、前面枠3の裏面側に設けられた裏側案内部32(球受け樋33)を経て、上皿5へと案内される。球受け樋33を通過する遊技球Bは、該球受け樋33に沿って配設された清掃手段35によって清掃される。詳しくは、長尺状をなし清掃手段35が常に作動している清掃用モータ38によって回転させられる。このとき、回転するブラシ部37によって、遊技球B表面が擦られつつ連通孔34の方へと案内される。従って、遊技球Bが1回循環する間の比較的長い区間にわたって清掃が行われることとなる。結果として、遊技球Bの汚れを効率的に取り除くことができる。
【0078】
また、遊技球Bは、遊技領域において汚れやすい。これは、釘等の金属粉が付着したり、遊技盤8上のセル板の微粉が付着しやすいことに起因する。本実施の形態では、このように比較的汚れやすい遊技領域を案内された直後に、遊技球Bが清掃されることとなるため、かかる意味からも効率的な清掃を行うことができる。そして、このように遊技球Bに汚れが着きにくいため、結果として遊技球Bの挙動の安定化を図ることができ、球詰まり等の不具合の低減を図ることができ、また、遊技球Bが汚れていることに伴う遊技者にとっての嫌悪感の払拭等を図ることができる。
【0079】
一方で、比較的長い区間にわたって清掃を行う構成とするにあたり、複雑な経路、構造を採用している訳ではない。つまり、循環する一連の経路の長尺状の部分において清掃を行うこととしているため、特に構造の複雑化を招いたり、設置スペースの制限が課せられるといった不具合もない。
【0080】
さらに、清掃手段35は裏側に設けられているため、遊技者から視認されることによる外観品質の低下を招いたり、興趣の低下を招いたりすることもない。
【0081】
また、本実施の形態では、遊技球Bが内封されてなる構成下において、上皿5上の遊技球Bが透明蓋6を介して視認可能に構成されている。このため、遊技者は実体的な遊技球Bによる遊技を行っているという事実を実感することができる。一方で、上皿5上で静止又はほぼ静止している遊技球Bが視認されることとなるが、上述のよおり、遊技球Bの汚れはその直前段階において払拭されているため、汚れた遊技球Bを視認することによる遊技者にとっての不快感を払拭することができる。
【0082】
併せて、清掃手段35、球受け樋33、及び戻し機構41等が着脱可能に構成されているため、これら各部材の清掃、メンテナンス等を定期的に行うことができる。
【0083】
加えて、本実施の形態では、所謂ファウル球を上皿5へ戻すための戻し機構41を具備しているため、遊技球Bの不足等を招くことなく円滑に循環使用を行うことができる。
【0084】
尚、上述した実施の形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。
【0085】
(a)上記実施の形態では、清掃用モータ38を常時作動させることとしているが、所定条件が満たされているときにのみ作動させることとしてもよい。所定条件としては、例えば、遊技が行われている間(具体的には、発射カウントスイッチ23にて遊技球Bの発射が検出されている間及び/又は発射が停止されてから所定期間)等が挙げられる。また、所定時間毎に(例えば定期的に)作動させることとしてもよい。
【0086】
(b)上記実施の形態では、遊技価値の書き込み等がカードに行われるようになっているが、ホールコンピュータ等にデータが書き込まれる構成となっていてもよい。
【0087】
(c)清掃手段35としては、必ずしも上記実施の形態のような構成に限定されるものではない。例えば、軸部に対しブラシが捻られた状態で取付けられていてもよいし、ブラシに代えて、リボン状、房状の布帛等を取付けることとしてもよい。
【0088】
(d)上皿表示部52でのドットマトリクス表示に代えて、他の表示態様、例えば、液晶表示等を採用することとしてもよい。また、必ずしも上皿5に表示部を設ける必要はなく、例えば、遊技盤8に表示部を設けてもよいし、表示装置20の表示部で各種情報等を表示することとしてもよい。
【0089】
(e)上記実施の形態とは異なるタイプのパチンコ機等として実施してもよい。例えば、一度大当たりすると、それを含めて複数回(例えば2回、3回)大当たり状態が発生するまで、大当たり期待値が高められるようなパチンコ機(通称、2回権利物、3回権利物と称される)として実施してもよい。また、大当り図柄が表示された後に所定の領域に遊技球を入賞させることを必要条件として特別遊技状態となるパチンコ機として実施してもよい。さらに、羽根モノと称されるパチンコ機に適用することも可能である。また、パチンコ機以外にも、アレンジボール機や、それに類する雀球等の各種遊技機として実施することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施の形態におけるパチンコ機を示す斜視図である。
【図2】遊技盤を示す正面図である。
【図3】ガラス扉枠を取り外した前面枠等を示す正面図である。
【図4】前面枠の下部を示す部分正面図である。
【図5】前面枠の正面側下部を示す分解斜視図である。
【図6】前面枠の下部を示す部分背面図である。
【図7】前面枠の背面側下部を示す分解斜視図である。
【図8】主基板等の電気的構成を説明するためのブロック図である。
【符号の説明】
1…遊技機としてのパチンコ機、3…枠体としての前面枠、8…遊技盤、18…発射手段としての発射装置、32…裏側案内部、33…球受け樋、35…清掃手段、36…軸部、37…ブラシ部、38…清掃用モータ、41…戻し機構、44…回転体、45…球戻し用モータ、51…カードユニット、52…上皿表示部、53…操作部、90…主基板、93…遊技価値管理制御手段。

Claims (1)

  1. 遊技球を循環使用可能に構成された遊技機であって、
    背面側の遊技球の案内部の途中に、該案内部内を通過する遊技球を清掃するための長尺状の清掃手段を前記案内部に沿って配設したことを特徴とする遊技機。
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