JP2004080884A - 電力設備作業事故防止装置、電力設備遠隔操作システムおよび電力設備作業事故防止方法 - Google Patents
電力設備作業事故防止装置、電力設備遠隔操作システムおよび電力設備作業事故防止方法 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】電力設備作業時の現地作業者の事故を防止すること
【解決手段】電力設備データベース14の情報を入力するデータベース情報入力手段31と、作業対象設備情報を入力する入出力手段34と、入出力手段34により入力された作業対象設備情報と電力設備データベース14の情報に基づいて作業に関連する機器情報を抽出する作業対象設備関連機器抽出手段32と、作業対象設備関連機器抽出手段により抽出された機器情報をもとに電力設備データベース14の情報を参照して作業に対する事故防止インターロック機器情報を抽出する事故防止インターロック機器抽出手段33とを備えた電力設備作業事故防止装置30を設ける。
【選択図】 図1
【解決手段】電力設備データベース14の情報を入力するデータベース情報入力手段31と、作業対象設備情報を入力する入出力手段34と、入出力手段34により入力された作業対象設備情報と電力設備データベース14の情報に基づいて作業に関連する機器情報を抽出する作業対象設備関連機器抽出手段32と、作業対象設備関連機器抽出手段により抽出された機器情報をもとに電力設備データベース14の情報を参照して作業に対する事故防止インターロック機器情報を抽出する事故防止インターロック機器抽出手段33とを備えた電力設備作業事故防止装置30を設ける。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電力設備の作業を安全に事故なく実施するための電力設備作業事故防止装置、電力設備遠隔操作システムおよび電力設備作業事故防止方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、電力設備の設置、修繕等の作業をする場合、作業内容を検討し、作業前の機器操作手順、電力設備作業手順、作業後の機器操作手順、作業者、作業管理者、作業対象設備等、作業を実施するために必要な全ての情報が記述された作業伝票を、実際の電力設備作業実施の数日前までに作成する。
【0003】
一般に、作業者が電力設備の作業を行う場合、作業対象設備は無電圧状態でなければならない。このため、実際の電力設備に関する作業は、現地作業者と遠隔操作オペレータが電話や無線等の通信手段を用いて、作業伝票を相互に読合せ確認しながら実施していく。作業実施手順の概要は、遠隔操作オペレータによる作業設備の停止操作実施、遠隔操作オペレータによる作業設備の停止確認とアース接地等の保全操作実施、現地作業者による作業設備の停止確認とアース接地等の保全操作実施、現地作業者による電力設備の作業実施、現地作業者によるアース外し等の保全解除操作実施、遠隔操作オペレータによるアース外し等の保全解除操作実施、遠隔操作オペレータによる作業設備の運用(充電)操作実施である。
【0004】
以下、図9を参照しながら従来の電力設備遠隔操作システムについて説明する。図9において、遠隔操作システムは、オペレータからの制御要求を入力し、電力系統の状態等を表示する入出力手段11、電力系統の状態データを保存する電力設備状態データベース13、電力設備の接続情報等を保存する電力設備データベース14、両データベース13,14の情報を用いて電力系統の状態を表示する電力設備状態表示手段12、および、制御対象の機器に向けて制御指令を出力する電力機器操作手段15を有する遠隔操作用計算機10と、遠隔操作用計算機からの制御指令を遠方の機器に向けて送信する操作実行手段21とその実行結果を遠隔操作用計算機10へ送る操作実行結果送信手段22を有する情報中継装置20から構成されている。
【0005】
この構成において、遠隔操作オペレータは入出力手段11を用いて、電力設備状態表示手段12に対して電力設備の状態表示要求を行う。電力設備状態表示手段12は、電力設備データベース14から設備固有の情報、および電力設備状態13から設備の状態情報を抽出し、抽出した2種類の情報を使用して、入出力手段11で電力系統の状態を表示する。遠隔操作オペレータは、表示された電力設備の中から、操作対象となる機器を入出力手段11で選択し制御を行う。入出力手段11で機器を選択制御すると、電力機器操作手段15で機器選択制御情報を作成し、情報中継装置20の操作実行手段21に送信する。操作実行手段21は、遠隔操作用計算機の電力機器操作手段15から受信した情報に基づき、制御対象の電力機器に対して制御指令を行う。制御結果、即ち電力機器の応動を、操作実行結果送信手段22で取り込み、遠隔操作用計算機の電力機器操作手段15に動作結果を送信する。電力機器操作手段15は電力設備状態データベース13の操作実施機器の状態を更新する。電力設備状態表示手段12は、更新された電力設備状態データベース13の機器情報を取り込み、入出力手段11で電力系統の状態表示を更新する。
【0006】
電力設備の作業時は、遠隔操作オペレータが作業伝票に従い遠隔操作システムを介して遠方の機器の停止操作や充電操作等を実施する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、従来の電力設備の作業では、事故防止インターロックの設定し忘れや、現地作業者と遠隔操作オペレータによる作業伝票の相互読合せ確認時の勘違い等が発生する可能性がある。そのような間違いが発生すると、遠隔地からの機器操作で、作業実施中設備の充電操作が実施されてしまい、感電事故にいたる可能性があるという問題がある。
【0008】
本発明の目的は、危険度が高い現地作業者が、操作禁止機器を設定できることを可能にし、誤操作による感電事故を防止すること、及び、操作禁止機器の設定にあたっては、現場のハードシーケンスを意識することなく、操作禁止設定の要否が容易に判断できること、及び、事故防止インターロックの設定し忘れについて、作業者に対してインターロックの存在を知らせ、効率的なインターロック設定が可能な電力設備作業事故防止装置、電力設備遠隔操作システムおよび電力設備作業事故防止方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に係わる電力設備作業事故防止装置は、電力設備の接続情報を保存する電力設備データベースの情報を入力するデータベース情報入力手段と、作業対象設備情報を入力する入出力手段と、前記入出力手段により入力された作業対象設備情報と前記データベース情報入力手段により入力された前記電力設備データベースの情報に基づいて作業に関連する機器情報を抽出する作業対象設備関連機器抽出手段とを備えたことを特徴とする。
【0010】
請求項1に係わる電力設備作業事故防止装置では、電力設備(電力機器)の作業を行う場合に、作業対象設備を指定することにより、作業対象設備関連機器抽出手段で作業に関連する機器の情報を抽出し、現地作業者の確認を可能とする。
【0011】
請求項2に係わる電力設備作業事故防止装置は、電力設備の接続情報を保存する電力設備データベースの情報を入力するデータベース情報入力手段と、作業対象設備情報を入力する入出力手段と、前記入出力手段により入力された作業対象設備情報と前記データベース情報入力手段により入力された前記電力設備データベースの情報に基づいて作業に対する事故防止インターロック機器情報を抽出する事故防止インターロック機器抽出手段とを備えたことを特徴とする。
【0012】
請求項2に係わる電力設備作業事故防止装置では、電力設備の作業を行なう場合に、作業対象設備を指定することにより、事故防止インターロック機器抽出手段でインターロック機器を抽出し、現地作業者の確認を可能とする。
【0013】
請求項3に係わる電力設備作業事故防止装置は、電力設備を要素別に区分し当該要素を前後の要素情報および各要素に対応する事故防止インターロック機器情報とを対応付けて記憶した電力設備データベースの情報を入力するデータベース情報入力手段と、作業対象設備情報を入力する入出力手段と、前記入出力手段により入力された作業対象設備情報と前記データベース情報入力手段により入力された電力設備データベースの情報に基づいて作業に関連する機器情報を抽出する作業対象設備関連機器抽出手段と、前記作業対象設備関連機器抽出手段により抽出された機器情報をもとに前記電力設備データベースの情報を参照して作業に対する事故防止インターロック機器情報を抽出する事故防止インターロック機器抽出手段とを備えたことを特徴とする。
【0014】
請求項3に係わる電力設備作業事故防止装置では、電力設備の作業を行なう場合に、作業対象設備を指定することにより、作業対象設備関連機器抽出手段で作業に関連する機器の情報を抽出し、次に事故防止インターロック機器抽出手段で抽出した作業関連機器に対するインターロック機器を抽出し、現地作業者の確認を可能とする。
【0015】
なお、電力設備データベースは、電力設備を遮断器(CB)や断路器(LS)などの要素別に区分し当該要素を前後の要素情報および各要素に対応する事故防止インターロック機器情報とを対応付けて記憶するようにすると、データベースの情報量が膨大にならず、作業に関連する機器情報の抽出や作業に対するインターロック機器の抽出を効率よく行うことができる。
【0016】
請求項4に係わる電力設備作業事故防止装置は、さらに、前記作業対象設備関連機器抽出手段により抽出された機器に対して遠隔操作禁止の設定、注意が必要な機器であることの設定、または、事故防止インターロック状態の設定が可能な遠隔操作制限設定手段を備えたことを特徴とする。
【0017】
請求項5に係わる電力設備作業事故防止装置は、さらに、前記作業対象設備関連機器抽出手段で抽出された作業に関連する機器情報、前記事故防止インターロック機器抽出手段で抽出された作業に対する事故防止インターロック機器、および前記遠隔操作禁止手段で設定された遠隔操作禁止機器情報を表示させる作業関連情報確認手段を有することを特徴とする。
【0018】
請求項6に係わる電力設備遠隔操作システムは、電力設備の接続情報を保存する電力設備データベースを有し、この電力設備データベースの情報に基づき制御対象の電力設備に対して制御指令を送信する遠隔操作用計算機と、前記制御指令を受信し制御対象に対して制御信号を出力する情報中継装置とを含む電力設備遠隔操作システムにおいて、前記電力設備データベースには電力設備を要素別に区分し当該要素を前後の要素情報および各要素に対応する事故防止インターロック機器情報とを対応付けて記憶し、さらに、前記電力設備データベースの情報を入力するデータベース情報入力手段と、作業対象設備情報を入力する入出力手段と、前記入出力手段により入力された作業対象設備情報と前記データベース情報入力手段により入力された前記電力設備データベースの情報に基づいて作業に関連する機器情報を抽出する作業対象設備関連機器抽出手段と、前記作業対象設備関連機器抽出手段により抽出された機器情報をもとに前記電力設備データベースの情報を参照して作業に対する事故防止インターロック機器情報を抽出する事故防止インターロック機器抽出手段とを有する電力設備作業事故防止装置を備えたことを特徴とする。
【0019】
請求項6に係わる電力設備遠隔操作システムでは、当該システムを構成する遠隔操作用計算機と情報中継装置に対し、作業事故を未然に防ぐための電力設備作業事故防止装置を設けた。電力設備作業事故防止装置は、遠隔操作用計算機の持つ電力設備データベースの情報を用いて、現地作業者に作業関連機器やインターロック機器などの情報を提供する。
【0020】
請求項7に係わる電力設備遠隔操作システムは、前記作業対象設備関連機器抽出手段により抽出された機器に対して遠隔操作禁止の設定、注意が必要な機器であることの設定、または、事故防止インターロック状態の設定が可能な遠隔操作制限設定手段を有することを特徴とする。
【0021】
請求項8に係わる電力設備遠隔操作システムは、さらに、前記遠隔操作用計算機は、遠隔操作禁止の設定のされた機器に操作要求を出し操作が中断されたときに、オペレータに対して遠隔操作禁止の設定のされた機器であることを伝える遠隔操作禁止通知手段を有することを特徴とする。
【0022】
請求項9に係わる記載の電力設備遠隔操作システムは、さらに、前記遠隔操作用計算機は、注意情報の設定された機器に操作要求を出したときにオペレータに対して注意を促すメッセージを出力する遠隔操作注意喚起手段を有することを特徴とする。
【0023】
請求項10に係わる電力設備遠隔操作システムは、さらに、前記電力設備作業事故防止装置は、前記遠隔操作注意喚起手段で設定された機器の操作が行われたとき、現地作業者に注意を促すメッセージを出力する現地作業注意喚起手段を有することを特徴とする。
【0024】
請求項11に係わる電力設備遠隔操作システムは、さらに、前記電力設備作業事故防止装置は、前記作業対象設備関連機器抽出手段で抽出された作業に関連する機器情報、前記事故防止インターロック機器抽出手段で抽出された作業に対する事故防止インターロック機器、および前記遠隔操作禁止手段で設定された遠隔操作禁止機器情報を表示させる作業関連情報確認手段を有することを特徴とする。
【0025】
請求項12に係わる電力設備作業事故防止方法は、電力設備を要素別に区分し当該要素を前後の要素情報および各要素に対応する事故防止インターロック機器情報とを対応付けて記憶する段階と、作業対象設備情報を入力する段階と、入力された作業対象設備情報と前記電力設備データベースの情報に基づいて作業に関連する機器情報を抽出すると共に、この抽出された機器情報対する事故防止インターロック機器情報を抽出する段階と、抽出された作業に関連する機器情報と事故防止インターロック機器情報を表示装置へ出力する段階とを備えたことを特徴とする。
【0026】
請求項13に係わる電力設備作業事故防止方法は、前記抽出された機器情報に対して遠隔操作禁止の設定、注意が必要な機器であることの設定、または、事故防止インターロック状態の設定を実行する段階を備えたことを特徴とする。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を説明する。図1は本発明の第1の実施の形態に係わる電力設備遠隔操作システムの機能ブロック図である。図1において電力設備遠隔操作システムは、オペレータからの制御要求を入力し、電力系統の状態等を表示する入出力手段11、電力系統の状態データを保存する電力設備状態データベース(DB)13、電力設備の接続情報等を保存する電力設備データベース14、両データベース13,14の情報を用いて電力系統の状態を表示する電力設備状態表示手段12、および、制御対象の機器に向けて制御指令を出力する電力機器操作手段15を有する遠隔操作用計算機10と、遠隔操作用計算機10からの制御指令を遠方の機器に向けて送信する操作実行手段21その実行結果を遠隔操作用計算機10へ送る操作実行結果送信手段22を有する情報中継装置20と、電力設備データベース14の情報を入力するデータベース情報入力手段31と、このデータベース情報から作業に関連する機器情報を抽出する作業対象設備関連機器抽出手段32と、作業関連機器情報を保存する作業関連機器情報保存手段35と、電力設備データベース14の情報を用いて作業関連機器に対する事故防止インターロック機器を抽出する事故防止インターロック機器抽出手段33と、抽出したインターロック機器情報を保存する事故防止インターロック機器情報保存手段36と作業対象設備情報等の入力を行う入出力手段34を有する電力設備作業事故防止装置30から構成されている。電力設備作業事故防止装置30は、現場または現場付近に設置される計算機装置で構成される。なお、図中、データベースをDBと記載する。
【0028】
この構成において、電力設備作業事故防止装置30は、入出力手段34で作業関連機器の検索要求を実施することで、作業対象設備関連機器抽出手段32と事故防止インターロック機器抽出手段33が実行される。作業関連機器の検索要求は、図2の画面例で[作業関連機器検索]釦を選択することで実施される。また、検索要求を実施したタイミングで、入出力手段34によって、図3に示す作業対象設備関連機器と事故防止インターロック機器の状態設定を行うための画面例の表示と、図3の画面例に抽出中である旨のメッセージの表示が行われる。作業対象設備関連機器抽出手段32は、データベース情報入力手段31を介して入力された電力設備データベース14の情報から現場作業対象設備に関連する機器を抽出して、作業関連機器情報保存手段35に情報を保存する。
【0029】
事故防止インターロック機器抽出手段33は、遠隔操作用計算機10の電力設備データベース14から現場作業対象設備に関連するインターロック機器を抽出して、事故防止インターロック機器情報保存手段36に情報を保存する。図4は電力設備データベース14のデータ構造の説明図である。ここで、電力設備データは、線路、LS、CB等の要素別に区分され、各要素は、前後に接続する要素情報と事故防止インターロック機器情報と対応付けられて保存されている。これにより、たとえば要素103(要素種別LS)の事故防止インターロック104が抽出できる。
【0030】
次に、図5を用いて、作業対象設備関連機器抽出手段32による機器の抽出方法について説明する。電力系統は、CBやLS等の機器、LSE等の事故防止インターロック機器、電力線路、送電線や変圧器などの設備など多くの要素で構成されている。これらの要素情報は、例えば、図5示すような要素群として、遠隔操作用計算機10力設備データベース4に保存されている。ここで、作業対象設備として図5の送電線設備101が指定されると、電力設備作業事故防止装置30の作業対象設備関連機器抽出手段32は、図5に示す電力系統構成要素の送電線設備101に直接接続するLS1(103)を検出する。以降引き続き、LS1(103)に接続する線路105、線路105に接続するCB1(107)、というように、送電線設備101の先にある母線設備1(109)と母線設備2(112)に到達するまで作業設備に関連する要素を抽出する。抽出した情報は、作業関連機器情報保存手段35に保存する。
【0031】
事故防止インターロック機器抽出手段33も、上記作業対象設備関連機器抽出手段32による機器の抽出方法と同様に、作業対象設備として図5の送電線設備101が指定されると、図5に示す電力系統構成要素の送電線設備101に直接接続するLSE1(102)を検出する。以降引き続き、送電線設備101に直接接続するLS1(103)を検出し、検出した要素がLSやCB等の機器であれば、その機器の事故防止インターロック機器を抽出する。そのようにして、送電線設備101の先にあるCBに到着するまで、作業設備に関連する要素とそのインターロック機器を抽出し、事故防止インターロック機器情報保存手段36に保存する。
【0032】
作業対象設備関連機器抽出手段32から作業関連機器の抽出完了が通知されると、入出力手段34によって、図3の画面例に示すごとく、抽出された作業関連機器が表示される。また、事故防止インターロック機器抽出手段33から事故防止インターロック機器の抽出完了が通知されると、入出力手段34によって、図3の画面例のごとく、抽出された事故防止インターロック機器が表示される。
【0033】
また、作業関連機器ならびに事故防止インターロック機器の抽出が完了すると、入出力手段34によって図2の設備状態表示エリアに抽出した設備と機器の情報が表示される。
【0034】
図3に表示された作業対象設備関連機器に対して、入出力手段34を用いて、操作禁止および操作注意設定を行う。また、図3に表示された事故防止インターロック機器に対して、入出力手段34を用いて、動作および解除の事故防止インターロック状態設定を行う。
【0035】
第1の実施の形態によれば、電力設備作業事故防止装置を設け、電力設備の作業実施に伴い作業対象設備に関連する機器情報やインターロック機器情報を表示すると共に操作禁止設定や操作注意情報の表示をすることとしたので、現場作業者は安全に作業をすることができる。
【0036】
特に電力設備データベースは、電力設備を要素別に区分し当該要素を前後の要素情報および各要素に対応する事故防止インターロック機器情報とを対応付けた構造としたため作業対象設備に関連する機器の抽出や事故防止インターロック機器の抽出が容易になる。
【0037】
なお、電力設備作業事故防止装置を可搬型端末で構成すれば、現地作業者が現場で操作でき、より安全性が高まる。
【0038】
また、図6のごとく、電力設備作業事故防止装置30に作業関連情報確認手段38を追加してもよい。作業関連情報確認手段38は、図2の画面において対象設備が指定されると、作業関連機器情報保存手段35、および事故防止インターロック機器情報保存手段36から情報を抽出し、入出力手段34に指定された設備に関する情報を表示する。これにより、複数設備の作業が同時に行われるような場合であっても、現地作業者は、各設備に対して関連機器やインターロック機器の確認が可能となる。
【0039】
次に、第2の実施の形態を説明する。図7は、本発明の第2の実施の形態に係わる電力設備遠隔操作システムの機能ブロック図である。第1の実施の形態との違いは、遠隔操作用計算機10に遠隔操作禁止通知手段16を設け、情報中継装置20に機器操作禁止注意状態保存手段23を設け、電力設備作業事故防止装置30に遠隔操作制限設定手段37を設けたことである。
【0040】
電力設備作業事故防止装置30では、現地作業者が図3の画面で[設定完了]釦を選択すると、操作禁止注意状態、事故防止インターロック状態が、入出力手段34から遠隔操作制限設定手段37に通知される。遠隔操作制限設定手段37は、操作禁止注意状態を作業関連機器情報保存手段35に記録し、事故防止インターロックの状態を事故防止インターロック機器情報保存手段36に記録するとともに、入出力手段34によって、図2の設備状態表示エリアの設備と機器の状態も更新される。また、遠隔操作制限設定手段37は、操作禁止注意状態を、情報中継装置20の機器操作禁止注意状態保存手段23に記録する。
【0041】
遠隔操作用計算機10では、遠隔操作オペレータが入出力手段11を用いて、電力設備状態表示手段12に対して電力設備の状態表示要求を行う。電力設備状態表示手段12は、電力設備データベース14から設備固有の情報、および電力設備状態データベース13から設備の状態情報を抽出し、抽出した2種類の情報を使用して、入出力手段11で電力系統の状態を表示する。遠隔操作オペレータは、表示された電力設備の中から、操作対象となる機器を入出力手段11で選択し制御を行う。入出力手段11で機器を選択制御すると、電力機器操作手段15が、電力設備状態データベース13と電力設備データベース14をもとに機器選択制御情報を作成し、情報中継装置20の操作実行手段21に選択機器情報を送信する。操作実行手段21は、遠隔操作用計算機10の電力機器操作手段15から受信した機器情報を検索キーとして、機器操作禁止注意状態保存手段23を参照する。電力機器操作手段15から制御指令が出された機器が、機器操作禁止注意状態保存手段23で操作禁止設定されていた場合、操作実行手段21は遠隔操作用計算機10の電力機器操作手段15に、制御しようとした機器は操作禁止状態であることを通知する。操作禁止状態であることを通知された電力機器操作手段15は機器の選択制御を解除し、遠隔操作禁止通知手段16にその旨を通知する。遠隔操作禁止通知手段16は、入出力手段11に「選択制御しようとした機器は操作禁止設定されている」ことを通知し、入出力手段11は通知された内容を、警報出力、画面へのメッセージ出力といったマンマシン出力方法で遠隔操作オペレータに通知する。
【0042】
第2の実施の形態によれば、現地で遠隔操作を禁止できるため、遠隔操作オペレータの誤った操作指令による事故を防止することができる。
【0043】
次に第3の実施の形態を説明する。図8は、本発明の第3の実施の形態に係わる電力設備遠隔操作システムの機能ブロック図である。第2の実施の形態との違いは、遠隔操作用計算機10において、遠隔操作禁止通知手段16に代えて遠隔操作注意喚起手段17を設け、電力設備作業事故防止装置30において、データベース情報入力手段31、作業対象設備関連機器抽出手段32、事故インターロック機器抽出手段33、作業関連機器情報保存手段35、事故防止インターロック機器情報保存手段36および遠隔操作制限設定手段37に代えて現地作業注意喚起手段38を設けたことである。
【0044】
遠隔操作用計算機10において、遠隔操作オペレータが入出力手段11を用いて、電力設備状態表示手段12に対して電力設備の状態表示要求を行う。電力設備状態表示手段12は、電力設備データベース14から機器の接続情報を含む設備固有の情報、および電力設備状態データベース13から設備の状態情報を抽出し、抽出した2種類の情報を使用して、入出力手段11で電力系統の状態を表示する。遠隔操作オペレータは、表示された電力設備の中から、操作対象となる機器を入出力手段11で選択し制御を行う。入出力手段11で機器を選択制御すると、電力機器操作手段15が、電力設備状態データベース13と電力設備データベース14をもとに機器選択制御情報を作成し、情報中継装置20の操作実行手段21に選択機器情報を送信する。操作実行手段21は、遠隔操作用計算機10の電力機器操作手段15から受信した機器情報を検索キーとして、機器操作禁止注意状態保存手段23を参照する。電力機器操作手段15から制御指令が出された機器が、機器操作禁止注意状態保存手段23で操作注意の設定がされていた場合、操作実行手段21は、遠隔操作用計算機10の遠隔操作注意喚起手段17にその旨を通知するとともに、遠隔操作オペレータに注意喚起済であることを機器操作禁止注意状態保存手段23に記録する。遠隔操作注意喚起手段17は、入出力手段11に「選択制御しようとした機器は現地作業設備に隣接している」ことを通知し、入出力手段11は通知された内容を、警報出力、画面へのメッセージ出力といったマンマシン出力方法で遠隔操作オペレータに通知する。通知を受けた遠隔操作オペレータは、操作制御を中断するか、または継続して操作制御を実施することが可能である。
【0045】
その後、遠隔操作オペレータが継続して操作制御を実施した場合は、電力機器操作手段15で機器選択制御情報を作成し、情報中継装置20の操作実行手段21に選択機器情報を送信する。操作実行手段21は、遠隔操作用計算機10の電力機器操作手段15から受信した機器情報を検索キーとして、機器操作禁止注意状態保存手段23を参照する。操作実行手段21は、電力機器操作手段15から制御指令が出された機器が、遠隔操作オペレータに注意喚起済であることが確認できた場合に限り、制御対象の電力機器に対して制御指令を出力する。この時、操作実行手段21は、電力設備作業事故防止装置30の現地作業注意喚起手段38に、操作注意設定機器が操作制御されたことを通知する。通知を受けた現地作業注意喚起手段38は、入出力手段34に操作注意設定機器が操作制御されたことを通知し、入出力手段34は通知された内容を、警報出力、画面へのメッセージ出力といったマンマシン出力方法で現地作業者に通知する。これにより、現地作業者は、通知された情報を確認し、作業を中断、または継続することが可能になる。
【0046】
電力機器への制御結果、即ち応動情報は、操作実行結果送信手段22を介して遠隔操作用計算機10の電力機器操作手段15に送信される。また、操作実行結果送信手段22は、機器操作禁止注意状態記憶手段23の遠隔操作オペレータに注意喚起済となっていたデータを注意喚起未状態に更新する。電力機器操作手段15は電力設備状態データベース13の操作実施機器の状態を更新する。電力設備状態表示手段12は、更新された電力設備状態データベース13の機器情報を取り込み、入出力手段11により電力系統の状態表示を更新する。
【0047】
第3の実施の形態によれば、予め注意情報が設定されている機器に対して制御指令が出されたときに遠隔操作オペレータに注意喚起をするので、作業事故を防止することができる。
【0048】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、電力設備の作業を行う際、現地作業者が容易に操作禁止機器を設定でき、誤操作による感電事故を防止することができる。また、操作禁止機器の設定にあたっては、現場のハードシーケンスを意識することなく、操作禁止設定の要否が容易に判断できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係わる電力設備遠隔操作システムの機能ブロック図
【図2】図1の入出力手段34で表示する作業対象設備の指定及び状態表示用画面の説明図
【図3】図1の入出力手段34で表示する作業対象設備関連機器と事故防止インターロック機器の状態設定用画面の説明図
【図4】電力設備データベースのデータ構造の説明図
【図5】電力設備要素の展開図
【図6】図1に作業関連情報確認手段を加えた電力設備遠隔操作システムの機能ブロック図
【図7】本発明の第2の実施の形態に係わる電力設備遠隔操作システムの機能ブロック図
【図8】本発明の第3の実施の形態に係わる電力設備遠隔操作システムの機能ブロック図
【図9】従来の電力設備遠隔操作システムの機能ブロック図
【符号の説明】
10…遠隔操作用計算機、11…入出力手段、12…電力設備状態表示手段
13…電力設備状態データベース、14…電力設備データベース
15…電力機器操作手段、16…遠隔操作禁止通知手段
17…遠隔操作注意喚起手段、20…情報中継装置、21…操作実行手段
22…操作実行結果送信手段、23…機器操作禁止注意状態保存手段
30…電力設備作業事故防止装置、31…データベース情報入力手段
32…作業対象設備関連機器抽出手段
33…事故防止インターロック機器抽出手段
34…入出力手段、35…作業関連機器情報保存手段
36…事故防止インターロック機器情報保存手段、37…遠隔操作制限設定手段
38…作業関連情報確認手段、101〜112…電力設備要素
【発明の属する技術分野】
本発明は、電力設備の作業を安全に事故なく実施するための電力設備作業事故防止装置、電力設備遠隔操作システムおよび電力設備作業事故防止方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、電力設備の設置、修繕等の作業をする場合、作業内容を検討し、作業前の機器操作手順、電力設備作業手順、作業後の機器操作手順、作業者、作業管理者、作業対象設備等、作業を実施するために必要な全ての情報が記述された作業伝票を、実際の電力設備作業実施の数日前までに作成する。
【0003】
一般に、作業者が電力設備の作業を行う場合、作業対象設備は無電圧状態でなければならない。このため、実際の電力設備に関する作業は、現地作業者と遠隔操作オペレータが電話や無線等の通信手段を用いて、作業伝票を相互に読合せ確認しながら実施していく。作業実施手順の概要は、遠隔操作オペレータによる作業設備の停止操作実施、遠隔操作オペレータによる作業設備の停止確認とアース接地等の保全操作実施、現地作業者による作業設備の停止確認とアース接地等の保全操作実施、現地作業者による電力設備の作業実施、現地作業者によるアース外し等の保全解除操作実施、遠隔操作オペレータによるアース外し等の保全解除操作実施、遠隔操作オペレータによる作業設備の運用(充電)操作実施である。
【0004】
以下、図9を参照しながら従来の電力設備遠隔操作システムについて説明する。図9において、遠隔操作システムは、オペレータからの制御要求を入力し、電力系統の状態等を表示する入出力手段11、電力系統の状態データを保存する電力設備状態データベース13、電力設備の接続情報等を保存する電力設備データベース14、両データベース13,14の情報を用いて電力系統の状態を表示する電力設備状態表示手段12、および、制御対象の機器に向けて制御指令を出力する電力機器操作手段15を有する遠隔操作用計算機10と、遠隔操作用計算機からの制御指令を遠方の機器に向けて送信する操作実行手段21とその実行結果を遠隔操作用計算機10へ送る操作実行結果送信手段22を有する情報中継装置20から構成されている。
【0005】
この構成において、遠隔操作オペレータは入出力手段11を用いて、電力設備状態表示手段12に対して電力設備の状態表示要求を行う。電力設備状態表示手段12は、電力設備データベース14から設備固有の情報、および電力設備状態13から設備の状態情報を抽出し、抽出した2種類の情報を使用して、入出力手段11で電力系統の状態を表示する。遠隔操作オペレータは、表示された電力設備の中から、操作対象となる機器を入出力手段11で選択し制御を行う。入出力手段11で機器を選択制御すると、電力機器操作手段15で機器選択制御情報を作成し、情報中継装置20の操作実行手段21に送信する。操作実行手段21は、遠隔操作用計算機の電力機器操作手段15から受信した情報に基づき、制御対象の電力機器に対して制御指令を行う。制御結果、即ち電力機器の応動を、操作実行結果送信手段22で取り込み、遠隔操作用計算機の電力機器操作手段15に動作結果を送信する。電力機器操作手段15は電力設備状態データベース13の操作実施機器の状態を更新する。電力設備状態表示手段12は、更新された電力設備状態データベース13の機器情報を取り込み、入出力手段11で電力系統の状態表示を更新する。
【0006】
電力設備の作業時は、遠隔操作オペレータが作業伝票に従い遠隔操作システムを介して遠方の機器の停止操作や充電操作等を実施する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、従来の電力設備の作業では、事故防止インターロックの設定し忘れや、現地作業者と遠隔操作オペレータによる作業伝票の相互読合せ確認時の勘違い等が発生する可能性がある。そのような間違いが発生すると、遠隔地からの機器操作で、作業実施中設備の充電操作が実施されてしまい、感電事故にいたる可能性があるという問題がある。
【0008】
本発明の目的は、危険度が高い現地作業者が、操作禁止機器を設定できることを可能にし、誤操作による感電事故を防止すること、及び、操作禁止機器の設定にあたっては、現場のハードシーケンスを意識することなく、操作禁止設定の要否が容易に判断できること、及び、事故防止インターロックの設定し忘れについて、作業者に対してインターロックの存在を知らせ、効率的なインターロック設定が可能な電力設備作業事故防止装置、電力設備遠隔操作システムおよび電力設備作業事故防止方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に係わる電力設備作業事故防止装置は、電力設備の接続情報を保存する電力設備データベースの情報を入力するデータベース情報入力手段と、作業対象設備情報を入力する入出力手段と、前記入出力手段により入力された作業対象設備情報と前記データベース情報入力手段により入力された前記電力設備データベースの情報に基づいて作業に関連する機器情報を抽出する作業対象設備関連機器抽出手段とを備えたことを特徴とする。
【0010】
請求項1に係わる電力設備作業事故防止装置では、電力設備(電力機器)の作業を行う場合に、作業対象設備を指定することにより、作業対象設備関連機器抽出手段で作業に関連する機器の情報を抽出し、現地作業者の確認を可能とする。
【0011】
請求項2に係わる電力設備作業事故防止装置は、電力設備の接続情報を保存する電力設備データベースの情報を入力するデータベース情報入力手段と、作業対象設備情報を入力する入出力手段と、前記入出力手段により入力された作業対象設備情報と前記データベース情報入力手段により入力された前記電力設備データベースの情報に基づいて作業に対する事故防止インターロック機器情報を抽出する事故防止インターロック機器抽出手段とを備えたことを特徴とする。
【0012】
請求項2に係わる電力設備作業事故防止装置では、電力設備の作業を行なう場合に、作業対象設備を指定することにより、事故防止インターロック機器抽出手段でインターロック機器を抽出し、現地作業者の確認を可能とする。
【0013】
請求項3に係わる電力設備作業事故防止装置は、電力設備を要素別に区分し当該要素を前後の要素情報および各要素に対応する事故防止インターロック機器情報とを対応付けて記憶した電力設備データベースの情報を入力するデータベース情報入力手段と、作業対象設備情報を入力する入出力手段と、前記入出力手段により入力された作業対象設備情報と前記データベース情報入力手段により入力された電力設備データベースの情報に基づいて作業に関連する機器情報を抽出する作業対象設備関連機器抽出手段と、前記作業対象設備関連機器抽出手段により抽出された機器情報をもとに前記電力設備データベースの情報を参照して作業に対する事故防止インターロック機器情報を抽出する事故防止インターロック機器抽出手段とを備えたことを特徴とする。
【0014】
請求項3に係わる電力設備作業事故防止装置では、電力設備の作業を行なう場合に、作業対象設備を指定することにより、作業対象設備関連機器抽出手段で作業に関連する機器の情報を抽出し、次に事故防止インターロック機器抽出手段で抽出した作業関連機器に対するインターロック機器を抽出し、現地作業者の確認を可能とする。
【0015】
なお、電力設備データベースは、電力設備を遮断器(CB)や断路器(LS)などの要素別に区分し当該要素を前後の要素情報および各要素に対応する事故防止インターロック機器情報とを対応付けて記憶するようにすると、データベースの情報量が膨大にならず、作業に関連する機器情報の抽出や作業に対するインターロック機器の抽出を効率よく行うことができる。
【0016】
請求項4に係わる電力設備作業事故防止装置は、さらに、前記作業対象設備関連機器抽出手段により抽出された機器に対して遠隔操作禁止の設定、注意が必要な機器であることの設定、または、事故防止インターロック状態の設定が可能な遠隔操作制限設定手段を備えたことを特徴とする。
【0017】
請求項5に係わる電力設備作業事故防止装置は、さらに、前記作業対象設備関連機器抽出手段で抽出された作業に関連する機器情報、前記事故防止インターロック機器抽出手段で抽出された作業に対する事故防止インターロック機器、および前記遠隔操作禁止手段で設定された遠隔操作禁止機器情報を表示させる作業関連情報確認手段を有することを特徴とする。
【0018】
請求項6に係わる電力設備遠隔操作システムは、電力設備の接続情報を保存する電力設備データベースを有し、この電力設備データベースの情報に基づき制御対象の電力設備に対して制御指令を送信する遠隔操作用計算機と、前記制御指令を受信し制御対象に対して制御信号を出力する情報中継装置とを含む電力設備遠隔操作システムにおいて、前記電力設備データベースには電力設備を要素別に区分し当該要素を前後の要素情報および各要素に対応する事故防止インターロック機器情報とを対応付けて記憶し、さらに、前記電力設備データベースの情報を入力するデータベース情報入力手段と、作業対象設備情報を入力する入出力手段と、前記入出力手段により入力された作業対象設備情報と前記データベース情報入力手段により入力された前記電力設備データベースの情報に基づいて作業に関連する機器情報を抽出する作業対象設備関連機器抽出手段と、前記作業対象設備関連機器抽出手段により抽出された機器情報をもとに前記電力設備データベースの情報を参照して作業に対する事故防止インターロック機器情報を抽出する事故防止インターロック機器抽出手段とを有する電力設備作業事故防止装置を備えたことを特徴とする。
【0019】
請求項6に係わる電力設備遠隔操作システムでは、当該システムを構成する遠隔操作用計算機と情報中継装置に対し、作業事故を未然に防ぐための電力設備作業事故防止装置を設けた。電力設備作業事故防止装置は、遠隔操作用計算機の持つ電力設備データベースの情報を用いて、現地作業者に作業関連機器やインターロック機器などの情報を提供する。
【0020】
請求項7に係わる電力設備遠隔操作システムは、前記作業対象設備関連機器抽出手段により抽出された機器に対して遠隔操作禁止の設定、注意が必要な機器であることの設定、または、事故防止インターロック状態の設定が可能な遠隔操作制限設定手段を有することを特徴とする。
【0021】
請求項8に係わる電力設備遠隔操作システムは、さらに、前記遠隔操作用計算機は、遠隔操作禁止の設定のされた機器に操作要求を出し操作が中断されたときに、オペレータに対して遠隔操作禁止の設定のされた機器であることを伝える遠隔操作禁止通知手段を有することを特徴とする。
【0022】
請求項9に係わる記載の電力設備遠隔操作システムは、さらに、前記遠隔操作用計算機は、注意情報の設定された機器に操作要求を出したときにオペレータに対して注意を促すメッセージを出力する遠隔操作注意喚起手段を有することを特徴とする。
【0023】
請求項10に係わる電力設備遠隔操作システムは、さらに、前記電力設備作業事故防止装置は、前記遠隔操作注意喚起手段で設定された機器の操作が行われたとき、現地作業者に注意を促すメッセージを出力する現地作業注意喚起手段を有することを特徴とする。
【0024】
請求項11に係わる電力設備遠隔操作システムは、さらに、前記電力設備作業事故防止装置は、前記作業対象設備関連機器抽出手段で抽出された作業に関連する機器情報、前記事故防止インターロック機器抽出手段で抽出された作業に対する事故防止インターロック機器、および前記遠隔操作禁止手段で設定された遠隔操作禁止機器情報を表示させる作業関連情報確認手段を有することを特徴とする。
【0025】
請求項12に係わる電力設備作業事故防止方法は、電力設備を要素別に区分し当該要素を前後の要素情報および各要素に対応する事故防止インターロック機器情報とを対応付けて記憶する段階と、作業対象設備情報を入力する段階と、入力された作業対象設備情報と前記電力設備データベースの情報に基づいて作業に関連する機器情報を抽出すると共に、この抽出された機器情報対する事故防止インターロック機器情報を抽出する段階と、抽出された作業に関連する機器情報と事故防止インターロック機器情報を表示装置へ出力する段階とを備えたことを特徴とする。
【0026】
請求項13に係わる電力設備作業事故防止方法は、前記抽出された機器情報に対して遠隔操作禁止の設定、注意が必要な機器であることの設定、または、事故防止インターロック状態の設定を実行する段階を備えたことを特徴とする。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を説明する。図1は本発明の第1の実施の形態に係わる電力設備遠隔操作システムの機能ブロック図である。図1において電力設備遠隔操作システムは、オペレータからの制御要求を入力し、電力系統の状態等を表示する入出力手段11、電力系統の状態データを保存する電力設備状態データベース(DB)13、電力設備の接続情報等を保存する電力設備データベース14、両データベース13,14の情報を用いて電力系統の状態を表示する電力設備状態表示手段12、および、制御対象の機器に向けて制御指令を出力する電力機器操作手段15を有する遠隔操作用計算機10と、遠隔操作用計算機10からの制御指令を遠方の機器に向けて送信する操作実行手段21その実行結果を遠隔操作用計算機10へ送る操作実行結果送信手段22を有する情報中継装置20と、電力設備データベース14の情報を入力するデータベース情報入力手段31と、このデータベース情報から作業に関連する機器情報を抽出する作業対象設備関連機器抽出手段32と、作業関連機器情報を保存する作業関連機器情報保存手段35と、電力設備データベース14の情報を用いて作業関連機器に対する事故防止インターロック機器を抽出する事故防止インターロック機器抽出手段33と、抽出したインターロック機器情報を保存する事故防止インターロック機器情報保存手段36と作業対象設備情報等の入力を行う入出力手段34を有する電力設備作業事故防止装置30から構成されている。電力設備作業事故防止装置30は、現場または現場付近に設置される計算機装置で構成される。なお、図中、データベースをDBと記載する。
【0028】
この構成において、電力設備作業事故防止装置30は、入出力手段34で作業関連機器の検索要求を実施することで、作業対象設備関連機器抽出手段32と事故防止インターロック機器抽出手段33が実行される。作業関連機器の検索要求は、図2の画面例で[作業関連機器検索]釦を選択することで実施される。また、検索要求を実施したタイミングで、入出力手段34によって、図3に示す作業対象設備関連機器と事故防止インターロック機器の状態設定を行うための画面例の表示と、図3の画面例に抽出中である旨のメッセージの表示が行われる。作業対象設備関連機器抽出手段32は、データベース情報入力手段31を介して入力された電力設備データベース14の情報から現場作業対象設備に関連する機器を抽出して、作業関連機器情報保存手段35に情報を保存する。
【0029】
事故防止インターロック機器抽出手段33は、遠隔操作用計算機10の電力設備データベース14から現場作業対象設備に関連するインターロック機器を抽出して、事故防止インターロック機器情報保存手段36に情報を保存する。図4は電力設備データベース14のデータ構造の説明図である。ここで、電力設備データは、線路、LS、CB等の要素別に区分され、各要素は、前後に接続する要素情報と事故防止インターロック機器情報と対応付けられて保存されている。これにより、たとえば要素103(要素種別LS)の事故防止インターロック104が抽出できる。
【0030】
次に、図5を用いて、作業対象設備関連機器抽出手段32による機器の抽出方法について説明する。電力系統は、CBやLS等の機器、LSE等の事故防止インターロック機器、電力線路、送電線や変圧器などの設備など多くの要素で構成されている。これらの要素情報は、例えば、図5示すような要素群として、遠隔操作用計算機10力設備データベース4に保存されている。ここで、作業対象設備として図5の送電線設備101が指定されると、電力設備作業事故防止装置30の作業対象設備関連機器抽出手段32は、図5に示す電力系統構成要素の送電線設備101に直接接続するLS1(103)を検出する。以降引き続き、LS1(103)に接続する線路105、線路105に接続するCB1(107)、というように、送電線設備101の先にある母線設備1(109)と母線設備2(112)に到達するまで作業設備に関連する要素を抽出する。抽出した情報は、作業関連機器情報保存手段35に保存する。
【0031】
事故防止インターロック機器抽出手段33も、上記作業対象設備関連機器抽出手段32による機器の抽出方法と同様に、作業対象設備として図5の送電線設備101が指定されると、図5に示す電力系統構成要素の送電線設備101に直接接続するLSE1(102)を検出する。以降引き続き、送電線設備101に直接接続するLS1(103)を検出し、検出した要素がLSやCB等の機器であれば、その機器の事故防止インターロック機器を抽出する。そのようにして、送電線設備101の先にあるCBに到着するまで、作業設備に関連する要素とそのインターロック機器を抽出し、事故防止インターロック機器情報保存手段36に保存する。
【0032】
作業対象設備関連機器抽出手段32から作業関連機器の抽出完了が通知されると、入出力手段34によって、図3の画面例に示すごとく、抽出された作業関連機器が表示される。また、事故防止インターロック機器抽出手段33から事故防止インターロック機器の抽出完了が通知されると、入出力手段34によって、図3の画面例のごとく、抽出された事故防止インターロック機器が表示される。
【0033】
また、作業関連機器ならびに事故防止インターロック機器の抽出が完了すると、入出力手段34によって図2の設備状態表示エリアに抽出した設備と機器の情報が表示される。
【0034】
図3に表示された作業対象設備関連機器に対して、入出力手段34を用いて、操作禁止および操作注意設定を行う。また、図3に表示された事故防止インターロック機器に対して、入出力手段34を用いて、動作および解除の事故防止インターロック状態設定を行う。
【0035】
第1の実施の形態によれば、電力設備作業事故防止装置を設け、電力設備の作業実施に伴い作業対象設備に関連する機器情報やインターロック機器情報を表示すると共に操作禁止設定や操作注意情報の表示をすることとしたので、現場作業者は安全に作業をすることができる。
【0036】
特に電力設備データベースは、電力設備を要素別に区分し当該要素を前後の要素情報および各要素に対応する事故防止インターロック機器情報とを対応付けた構造としたため作業対象設備に関連する機器の抽出や事故防止インターロック機器の抽出が容易になる。
【0037】
なお、電力設備作業事故防止装置を可搬型端末で構成すれば、現地作業者が現場で操作でき、より安全性が高まる。
【0038】
また、図6のごとく、電力設備作業事故防止装置30に作業関連情報確認手段38を追加してもよい。作業関連情報確認手段38は、図2の画面において対象設備が指定されると、作業関連機器情報保存手段35、および事故防止インターロック機器情報保存手段36から情報を抽出し、入出力手段34に指定された設備に関する情報を表示する。これにより、複数設備の作業が同時に行われるような場合であっても、現地作業者は、各設備に対して関連機器やインターロック機器の確認が可能となる。
【0039】
次に、第2の実施の形態を説明する。図7は、本発明の第2の実施の形態に係わる電力設備遠隔操作システムの機能ブロック図である。第1の実施の形態との違いは、遠隔操作用計算機10に遠隔操作禁止通知手段16を設け、情報中継装置20に機器操作禁止注意状態保存手段23を設け、電力設備作業事故防止装置30に遠隔操作制限設定手段37を設けたことである。
【0040】
電力設備作業事故防止装置30では、現地作業者が図3の画面で[設定完了]釦を選択すると、操作禁止注意状態、事故防止インターロック状態が、入出力手段34から遠隔操作制限設定手段37に通知される。遠隔操作制限設定手段37は、操作禁止注意状態を作業関連機器情報保存手段35に記録し、事故防止インターロックの状態を事故防止インターロック機器情報保存手段36に記録するとともに、入出力手段34によって、図2の設備状態表示エリアの設備と機器の状態も更新される。また、遠隔操作制限設定手段37は、操作禁止注意状態を、情報中継装置20の機器操作禁止注意状態保存手段23に記録する。
【0041】
遠隔操作用計算機10では、遠隔操作オペレータが入出力手段11を用いて、電力設備状態表示手段12に対して電力設備の状態表示要求を行う。電力設備状態表示手段12は、電力設備データベース14から設備固有の情報、および電力設備状態データベース13から設備の状態情報を抽出し、抽出した2種類の情報を使用して、入出力手段11で電力系統の状態を表示する。遠隔操作オペレータは、表示された電力設備の中から、操作対象となる機器を入出力手段11で選択し制御を行う。入出力手段11で機器を選択制御すると、電力機器操作手段15が、電力設備状態データベース13と電力設備データベース14をもとに機器選択制御情報を作成し、情報中継装置20の操作実行手段21に選択機器情報を送信する。操作実行手段21は、遠隔操作用計算機10の電力機器操作手段15から受信した機器情報を検索キーとして、機器操作禁止注意状態保存手段23を参照する。電力機器操作手段15から制御指令が出された機器が、機器操作禁止注意状態保存手段23で操作禁止設定されていた場合、操作実行手段21は遠隔操作用計算機10の電力機器操作手段15に、制御しようとした機器は操作禁止状態であることを通知する。操作禁止状態であることを通知された電力機器操作手段15は機器の選択制御を解除し、遠隔操作禁止通知手段16にその旨を通知する。遠隔操作禁止通知手段16は、入出力手段11に「選択制御しようとした機器は操作禁止設定されている」ことを通知し、入出力手段11は通知された内容を、警報出力、画面へのメッセージ出力といったマンマシン出力方法で遠隔操作オペレータに通知する。
【0042】
第2の実施の形態によれば、現地で遠隔操作を禁止できるため、遠隔操作オペレータの誤った操作指令による事故を防止することができる。
【0043】
次に第3の実施の形態を説明する。図8は、本発明の第3の実施の形態に係わる電力設備遠隔操作システムの機能ブロック図である。第2の実施の形態との違いは、遠隔操作用計算機10において、遠隔操作禁止通知手段16に代えて遠隔操作注意喚起手段17を設け、電力設備作業事故防止装置30において、データベース情報入力手段31、作業対象設備関連機器抽出手段32、事故インターロック機器抽出手段33、作業関連機器情報保存手段35、事故防止インターロック機器情報保存手段36および遠隔操作制限設定手段37に代えて現地作業注意喚起手段38を設けたことである。
【0044】
遠隔操作用計算機10において、遠隔操作オペレータが入出力手段11を用いて、電力設備状態表示手段12に対して電力設備の状態表示要求を行う。電力設備状態表示手段12は、電力設備データベース14から機器の接続情報を含む設備固有の情報、および電力設備状態データベース13から設備の状態情報を抽出し、抽出した2種類の情報を使用して、入出力手段11で電力系統の状態を表示する。遠隔操作オペレータは、表示された電力設備の中から、操作対象となる機器を入出力手段11で選択し制御を行う。入出力手段11で機器を選択制御すると、電力機器操作手段15が、電力設備状態データベース13と電力設備データベース14をもとに機器選択制御情報を作成し、情報中継装置20の操作実行手段21に選択機器情報を送信する。操作実行手段21は、遠隔操作用計算機10の電力機器操作手段15から受信した機器情報を検索キーとして、機器操作禁止注意状態保存手段23を参照する。電力機器操作手段15から制御指令が出された機器が、機器操作禁止注意状態保存手段23で操作注意の設定がされていた場合、操作実行手段21は、遠隔操作用計算機10の遠隔操作注意喚起手段17にその旨を通知するとともに、遠隔操作オペレータに注意喚起済であることを機器操作禁止注意状態保存手段23に記録する。遠隔操作注意喚起手段17は、入出力手段11に「選択制御しようとした機器は現地作業設備に隣接している」ことを通知し、入出力手段11は通知された内容を、警報出力、画面へのメッセージ出力といったマンマシン出力方法で遠隔操作オペレータに通知する。通知を受けた遠隔操作オペレータは、操作制御を中断するか、または継続して操作制御を実施することが可能である。
【0045】
その後、遠隔操作オペレータが継続して操作制御を実施した場合は、電力機器操作手段15で機器選択制御情報を作成し、情報中継装置20の操作実行手段21に選択機器情報を送信する。操作実行手段21は、遠隔操作用計算機10の電力機器操作手段15から受信した機器情報を検索キーとして、機器操作禁止注意状態保存手段23を参照する。操作実行手段21は、電力機器操作手段15から制御指令が出された機器が、遠隔操作オペレータに注意喚起済であることが確認できた場合に限り、制御対象の電力機器に対して制御指令を出力する。この時、操作実行手段21は、電力設備作業事故防止装置30の現地作業注意喚起手段38に、操作注意設定機器が操作制御されたことを通知する。通知を受けた現地作業注意喚起手段38は、入出力手段34に操作注意設定機器が操作制御されたことを通知し、入出力手段34は通知された内容を、警報出力、画面へのメッセージ出力といったマンマシン出力方法で現地作業者に通知する。これにより、現地作業者は、通知された情報を確認し、作業を中断、または継続することが可能になる。
【0046】
電力機器への制御結果、即ち応動情報は、操作実行結果送信手段22を介して遠隔操作用計算機10の電力機器操作手段15に送信される。また、操作実行結果送信手段22は、機器操作禁止注意状態記憶手段23の遠隔操作オペレータに注意喚起済となっていたデータを注意喚起未状態に更新する。電力機器操作手段15は電力設備状態データベース13の操作実施機器の状態を更新する。電力設備状態表示手段12は、更新された電力設備状態データベース13の機器情報を取り込み、入出力手段11により電力系統の状態表示を更新する。
【0047】
第3の実施の形態によれば、予め注意情報が設定されている機器に対して制御指令が出されたときに遠隔操作オペレータに注意喚起をするので、作業事故を防止することができる。
【0048】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、電力設備の作業を行う際、現地作業者が容易に操作禁止機器を設定でき、誤操作による感電事故を防止することができる。また、操作禁止機器の設定にあたっては、現場のハードシーケンスを意識することなく、操作禁止設定の要否が容易に判断できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係わる電力設備遠隔操作システムの機能ブロック図
【図2】図1の入出力手段34で表示する作業対象設備の指定及び状態表示用画面の説明図
【図3】図1の入出力手段34で表示する作業対象設備関連機器と事故防止インターロック機器の状態設定用画面の説明図
【図4】電力設備データベースのデータ構造の説明図
【図5】電力設備要素の展開図
【図6】図1に作業関連情報確認手段を加えた電力設備遠隔操作システムの機能ブロック図
【図7】本発明の第2の実施の形態に係わる電力設備遠隔操作システムの機能ブロック図
【図8】本発明の第3の実施の形態に係わる電力設備遠隔操作システムの機能ブロック図
【図9】従来の電力設備遠隔操作システムの機能ブロック図
【符号の説明】
10…遠隔操作用計算機、11…入出力手段、12…電力設備状態表示手段
13…電力設備状態データベース、14…電力設備データベース
15…電力機器操作手段、16…遠隔操作禁止通知手段
17…遠隔操作注意喚起手段、20…情報中継装置、21…操作実行手段
22…操作実行結果送信手段、23…機器操作禁止注意状態保存手段
30…電力設備作業事故防止装置、31…データベース情報入力手段
32…作業対象設備関連機器抽出手段
33…事故防止インターロック機器抽出手段
34…入出力手段、35…作業関連機器情報保存手段
36…事故防止インターロック機器情報保存手段、37…遠隔操作制限設定手段
38…作業関連情報確認手段、101〜112…電力設備要素
Claims (13)
- 電力設備の接続情報を保存する電力設備データベースの情報を入力するデータベース情報入力手段と、作業対象設備情報を入力する入出力手段と、前記入出力手段により入力された作業対象設備情報と前記データベース情報入力手段により入力された前記電力設備データベースの情報に基づいて作業に関連する機器情報を抽出する作業対象設備関連機器抽出手段とを備えたことを特徴とする電力設備作業事故防止装置。
- 電力設備の接続情報を保存する電力設備データベースの情報を入力するデータベース情報入力手段と、作業対象設備情報を入力する入出力手段と、前記入出力手段により入力された作業対象設備情報と前記データベース情報入力手段により入力された前記電力設備データベースの情報に基づいて作業に対する事故防止インターロック機器情報を抽出する事故防止インターロック機器抽出手段とを備えたことを特徴とする電力設備作業事故防止装置。
- 電力設備の接続情報を保存する電力設備データベースの情報を入力するデータベース情報入力手段と、作業対象設備情報を入力する入出力手段と、前記入出力手段により入力された作業対象設備情報と前記データベース情報入力手段により入力された前記電力設備データベースの情報に基づいて作業に関連する機器情報を抽出する作業対象設備関連機器抽出手段と、前記作業対象設備関連機器抽出手段により抽出された機器情報をもとに前記電力設備データベースの情報を参照して作業に対する事故防止インターロック機器情報を抽出する事故防止インターロック機器抽出手段とを備えたことを特徴とする電力設備作業事故防止装置。
- 前記作業対象設備関連機器抽出手段により抽出された機器に対して遠隔操作禁止の設定、注意が必要な機器であることの設定、または、事故防止インターロック状態の設定が可能な遠隔操作制限設定手段を備えたことを特徴とする請求項3記載の電力設備作業事故防止装置。
- 前記作業対象設備関連機器抽出手段で抽出された作業に関連する機器情報、前記事故防止インターロック機器抽出手段で抽出された作業に対する事故防止インターロック機器、および前記遠隔操作禁止手段で設定された遠隔操作禁止機器情報を表示させる作業関連情報確認手段を有することを特徴とする請求項3または4に記載の電力設備作業事故防止装置。
- 電力設備の接続情報を保存する電力設備データベースを有し、この電力設備データベースの情報に基づき制御対象の電力設備に対して制御指令を送信する遠隔操作用計算機と、前記制御指令を受信し制御対象に対して制御信号を出力する情報中継装置とを含む電力設備遠隔操作システムにおいて、前記電力設備データベースの情報を入力するデータベース情報入力手段と、作業対象設備情報を入力する入出力手段と、前記入出力手段により入力された作業対象設備情報と前記データベース情報入力手段により入力された前記電力設備データベースの情報に基づいて作業に関連する機器情報を抽出する作業対象設備関連機器抽出手段と、前記作業対象設備関連機器抽出手段により抽出された機器情報をもとに前記電力設備データベースの情報を参照して作業に対する事故防止インターロック機器情報を抽出する事故防止インターロック機器抽出手段とを有する電力設備作業事故防止装置を備えたことを特徴とする電力設備遠隔操作システム。
- 前記電力設備作業事故防止装置は、前記作業対象設備関連機器抽出手段により抽出された機器に対して遠隔操作禁止の設定、注意が必要な機器であることの設定、または、事故防止インターロック状態の設定が可能な遠隔操作制限設定手段を有することを特徴とする請求項6記載の電力設備遠隔操作システム。
- 前記遠隔操作用計算機は、遠隔操作禁止の設定のされた機器に操作要求を出し操作が中断されたときに、オペレータに対して遠隔操作禁止の設定のされた機器であることを伝える遠隔操作禁止通知手段を有することを特徴とする請求項7記載の電力設備遠隔操作システム。
- 前記遠隔操作用計算機は、注意情報の設定された機器に操作要求を出したときにオペレータに対して注意を促すメッセージを出力する遠隔操作注意喚起手段を有することを特徴とする請求項6記載の電力設備遠隔操作システム。
- 前記電力設備作業事故防止装置は、前記遠隔操作注意喚起手段で設定された機器の操作が行われたとき、現地作業者に注意を促すメッセージを出力する現地作業注意喚起手段を有することを特徴とする請求項9記載の電力設備遠隔操作システム。
- 前記電力設備作業事故防止装置は、前記作業対象設備関連機器抽出手段で抽出された作業に関連する機器情報、前記事故防止インターロック機器抽出手段で抽出された作業に対する事故防止インターロック機器、および前記遠隔操作禁止手段で設定された遠隔操作禁止機器情報を表示させる作業関連情報確認手段を有することを特徴とする請求項6記載の電力設備遠隔操作システム。
- 電力設備を要素別に区分し当該要素を前後の要素情報および各要素に対応する事故防止インターロック機器情報とを対応付けて記憶する段階と、作業対象設備情報を入力する段階と、入力された作業対象設備情報と前記電力設備データベースの情報に基づいて作業に関連する機器情報を抽出すると共に、この抽出された機器情報対する事故防止インターロック機器情報を抽出する段階と、抽出された作業に関連する機器情報と事故防止インターロック機器情報を表示装置へ出力する段階とを備えたことを特徴とする電力設備作業事故防止方法。
- 前記抽出された機器情報に対して遠隔操作禁止の設定、注意が必要な機器であることの設定、または、事故防止インターロック状態の設定を実行する段階を備えたことを特徴とする請求項12記載の電力設備作業事故防止方法。
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JP2002236310A JP2004080884A (ja) | 2002-08-14 | 2002-08-14 | 電力設備作業事故防止装置、電力設備遠隔操作システムおよび電力設備作業事故防止方法 |
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US7477138B2 (en) | 2005-05-11 | 2009-01-13 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Function operation warning device |
JP2009223587A (ja) * | 2008-03-15 | 2009-10-01 | Omron Corp | プログラマブルコントローラシステム |
CN103093318A (zh) * | 2013-02-05 | 2013-05-08 | 广东电网公司电力调度控制中心 | 电力通信设备的损失控制方法和系统 |
CN103389730A (zh) * | 2013-08-07 | 2013-11-13 | 北京经纬恒润科技有限公司 | 电动助力转向控制参数的配置方法及装置 |
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2002
- 2002-08-14 JP JP2002236310A patent/JP2004080884A/ja active Pending
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