JP2004080671A - 自律型通信路決定方法と、その自律型通信路決定方法の実現に用いられる情報端末及びサーバ装置と、それらの情報端末及びサーバ装置の実現に用いられる自律型通信路決定プログラムと、その自律型通信路決定プログラムを記録した記録媒体 - Google Patents

自律型通信路決定方法と、その自律型通信路決定方法の実現に用いられる情報端末及びサーバ装置と、それらの情報端末及びサーバ装置の実現に用いられる自律型通信路決定プログラムと、その自律型通信路決定プログラムを記録した記録媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、情報端末がローカルなネットワークを形成する通信システムで用いられる自律型通信路決定技術の提供を目的とする。
【解決手段】ローカルネットワーク内でグローバルネットワークへの接続に最も適した情報端末を親情報端末として自律的に決定する過程と、ローカルネットワーク内の情報端末に対して、親情報端末を介してグローバルネットワークへ接続することを指示する過程と、ローカルネットワークの一部が重なる場合に、双方のローカルネットワークの持つ親情報端末の内、どちらの方がグローバルネットワークへの接続に適しているのかを判断する過程と、その判断結果に基づいて、両者のローカルネットワークに所属する情報端末がグローバルネットワークへの接続に適している方の親情報端末を介してグローバルネットワークへ接続することになるための処理を実行する過程とを備えるように構成する。
【選択図】     図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、情報端末同士が相互に情報をやり取りできる範囲内でローカルなネットワークを形成する通信システムで用いられる自律型通信路決定方法と、その自律型通信路決定方法の実現に用いられる情報端末及びサーバ装置と、それらの情報端末及びサーバ装置の実現に用いられる自律型通信路決定プログラムと、その自律型通信路決定プログラムを記録した記録媒体とに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、情報端末がグローバルネットワークを介して他の情報端末と通信を行う場合、与えられたグローバルネットワークへの接続情報に従って個々の情報端末が独立して通信を行っている。
【0003】
これらの通信を行うためのネットワーク情報の構成技術として、DHCP(Dynamic Host Configuration Protocol:ローカルなネットワーク内のIPアドレスを一元的に管理する仕組み) を使用することによってホスト情報を動的に構成することは可能であるが、DHCPによって決定される情報はネットワーク管理者によって静的に決定されており、情報端末の状況に応じた動的なネットワーク情報の再構成を行うことができなかった。
【0004】
また、グローバルネットワークに接続する情報端末を決定する技術として、Windows(登録商標)のネットワークにおけるActive Directoryが挙げられる。なお、ここでは、Active Directoryでの用語に従い、グローバルネットワークに接続する情報端末を決定する処理を行う情報端末と類似の機能を持つ情報端末をドメインコントローラと称することにする。
【0005】
Active Directoryでは、Windowsネットワークに接続するための認証を行うドメインコントローラが複数存在し、個々の情報端末が応答速度の速いドメインコントローラを使用して認証を行うことができるものの、情報端末の状況及び利用者の嗜好に応じたドメインコントローラを選択することができないという問題がある。
【0006】
また、Active Directoryでは、ドメインコントローラとなりうる情報端末は事前にネットワーク管理者が静的に設定した情報端末に限られるという点も問題である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
相互に情報をやり取りできる情報端末が存在する通信環境下の場合、これらの情報端末が個々に独立してグローバルネットワークを介した通信を行うことは非効率的であり、様々な問題がある。
【0008】
例えば、個々の情報端末が持つグローバルネットワークへの接続速度は異なるであろうし、個々の情報端末が持つグローバルネットワークへ接続するためのコストも異なる。また、個々の情報端末が持つグローバルネットワークへの接続が利用者の状態(様々な方法での移動や利用者が存在する場所)やポリシーに適するかどうかという問題もある。
【0009】
特に本発明が対象とする通信環境の例として挙げられるユビキタスネットワーク(どのような端末からでも、どのようなコンテンツに対しても、いつでもアクセス可能なネットワーク)においては、利用者の近くに長い期間存在する情報端末はその後も利用者の近くに存在する特性があり、存在期間の短い情報端末はすぐ存在しなくなる可能性が高いという特性もある。
【0010】
このように、個々の情報端末のすべてがグローバルネットワークへの接続に最適とはならないことから、情報端末の状況や利用者(所有者)の状況やポリシーに合わせて、代表してグローバルネットワークに接続する情報端末を自律的に決定する通信路決定技術の構築が必要になる。
【0011】
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであって、情報端末の状況や利用者の状況やポリシーに合わせて、代表してグローバルネットワークに接続する情報端末を自律的に決定することで従来技術の持つ問題の解決を図る新たな通信路決定技術の提供を目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明の自律型通信路決定方法は、情報端末同士が相互に情報をやり取りできる範囲内でローカルなネットワークを形成する通信システムで用いられるものであって、▲1▼ローカルネットワーク内でグローバルネットワークへの接続に最も適した情報端末を親情報端末として自律的に決定する第1の処理過程と、▲2▼ローカルネットワーク内の情報端末に対して、親情報端末を介してグローバルネットワークへ接続することを指示する第2の処理過程と、▲3▼ローカルネットワークの一部が重なる場合に、双方のローカルネットワークの持つ親情報端末の内、どちらの方がグローバルネットワークへの接続に適しているのかを判断する第3の処理過程と、▲4▼その判断結果に基づいて、両者のローカルネットワークに所属する情報端末がグローバルネットワークへの接続に適している方の親情報端末を介してグローバルネットワークへ接続することになるための処理を実行する第4の処理過程とを備えるように構成する。
【0013】
ここで、第4の処理過程では、無条件に処理を実行するのではなくて、グローバルネットワークへの接続のポリシーが許容することを条件にして処理を実行することがある。
【0014】
このように構成される本発明の自律型通信路決定方法は、ローカルネットワークに設けられるサーバ装置を用いて実現される場合と、そのようなサーバ装置を用いないで実現される場合とがある。
【0015】
(1)サーバ装置を用いないで本発明を実現する構成
この場合には、情報端末は、(i) ローカルネットワーク内でグローバルネットワークへの接続に最も適した情報端末として定義される親情報端末と、(ii)ローカルネットワークの一部が重なる場合に、グローバルネットワークへの接続に適している方の親情報端末を介してグローバルネットワークへ接続するための中継処理を行う仮親情報端末と、(iii) 親情報端末及び仮親情報端末として動作していない情報端末とに分類される。
【0016】
但し、この分類は固定的なものではなく、各情報端末がどの分類の情報端末として動作するのかについては動的に変更されることになる。
【0017】
(1−イ)親情報端末として動作する情報端末の構成
親情報端末として動作する情報端末は、▲1▼ローカルネットワークに所属する他の情報端末との間の応答関係に従って、自情報端末がグローバルネットワークへの接続を司る親情報端末として動作するのか否かを決定する手段と、▲2▼親情報端末として動作している場合に、他の情報端末から端末情報を入手する手段と、▲3▼入手した端末情報と自端末情報とから、その端末情報の入手元の情報端末と自情報端末の内のどちらの方がグローバルネットワークへの接続に適しているのかを判断して、自情報端末の方がグローバルネットワークへの接続に適していないことを判断する場合には、その入手元の情報端末に対して親情報端末として動作することを指示する手段と、▲4▼ローカルネットワークの一部が重なる場合に送信されてくる他のローカルネットワークの持つ親情報端末の端末情報と、親情報端末として動作している自情報端末の端末情報とから、どちらの方がグローバルネットワークへの接続に適しているのかを判断する手段と、▲5▼その判断結果に基づいて、両者のローカルネットワークに所属する情報端末がグローバルネットワークへの接続に適している方の親情報端末を介してグローバルネットワークへ接続することになるための処理を実行する手段とを備える。
【0018】
この構成を採るときに、実行する手段は、無条件に処理を実行するのではなくて、グローバルネットワークへの接続のポリシーが許容することを条件にして処理を実行することがある。
【0019】
ここで、以上の各処理手段はコンピュータプログラムで実現できるものであり、このコンピュータプログラムは、半導体メモリなどのような適当な記録媒体に記録して提供することができる。
【0020】
(1−ロ)仮親情報端末として動作する情報端末の構成
仮親情報端末として動作する情報端末は、▲1▼別のローカルネットワークと一部が重なる状態になったのか否かを検出する手段と、▲2▼別のローカルネットワークと一部が重なる状態になったことを検出する場合に、そのローカルネットワークの持つグローバルネットワークへの接続を司る親情報端末に対して、自ローカルネットワークの持つ親情報端末の端末情報を送信する手段と、▲3▼その送信に対する応答に従って、グローバルネットワークへの接続に適していない方の親情報端末を持つローカルネットワークに所属する情報端末が、自情報端末を経由して、もう一方のローカルネットワークの持つ親情報端末を介してグローバルネットワークへ接続することになるための処理を実行する手段とを備える。
【0021】
ここで、以上の各処理手段はコンピュータプログラムで実現できるものであり、このコンピュータプログラムは、半導体メモリなどのような適当な記録媒体に記録して提供することができる。
【0022】
このように構成される本発明では、親情報端末及び仮親情報端末として動作していない情報端末は、グローバルネットワークへの接続に用いられる情報端末(親情報端末であるが、仮親情報端末を経由する場合もある)が変更される場合に、その変更された情報端末の情報を入手して、その入手した情報の指定する情報端末(親情報端末あるいは仮親情報端末)に対して、グローバルネットワークへの接続を依頼する。
【0023】
このようにして、本発明によれば、情報端末同士が相互に情報をやり取りできる範囲内でローカルなネットワークを形成する通信システムで、情報端末の状況や利用者の状況やポリシーに合わせて、グローバルネットワークに接続する情報端末が動的に変更されるようになるので、グローバルネットワークへの接続が効率的かつ適切に実現できるようになる。
【0024】
(2)サーバ装置を用いて本発明を実現する構成
この場合には、サーバ装置が親情報端末を決定する機能を持つとともに、サーバ装置が仮親情報端末の実行する主要な機能を持つことになるので、各情報端末は、上述した(1−イ)の構成と上述した(1−ロ)の構成とを備える必要はない。
【0025】
(2−イ)情報端末の構成
情報端末は、▲1▼別のローカルネットワークと一部が重なる状態になったのか否かを検出する手段と、▲2▼別のローカルネットワークと一部が重なる状態になったことを検出する場合に、そのローカルネットワークの持つサーバ装置に対して、自ローカルネットワークの持つ親情報端末の端末情報を送信する手段とを備える。
【0026】
ここで、以上の各処理手段はコンピュータプログラムで実現できるものであり、このコンピュータプログラムは、半導体メモリなどのような適当な記録媒体に記録して提供することができる。
【0027】
(2−ロ)サーバ装置の構成
サーバ装置は、▲1▼ローカルネットワークに所属する情報端末の中に、グローバルネットワークへの接続に用いられる親情報端末が設定されていない場合に、それらの情報端末に対して端末情報を送信することを要求する手段と、▲2▼その要求に応答して送信されてくる端末情報から、グローバルネットワークへの接続に最も適している情報端末を親情報端末として決定する手段と、▲3▼ローカルネットワークに所属する情報端末から端末情報が送信されてくる場合に、その端末情報と親情報端末として決定している情報端末の端末情報とから、親情報端末を変更するのか否かを判断する手段と、▲4▼ローカルネットワークに所属する情報端末に対して、どの情報端末が親情報端末として動作するのかを通知する手段と、▲5▼ローカルネットワークの一部が重なる場合に送信されてくる一方のローカルネットワークの持つ親情報端末の端末情報と、自装置が決定したもう一方のローカルネットワークの持つ親情報端末の端末情報とから、どちらの方がグローバルネットワークへの接続に適しているのかを判断する手段と、▲6▼その判断結果に基づいて、両者のローカルネットワークに所属する情報端末がグローバルネットワークへの接続に適している方の親情報端末を介してグローバルネットワークへ接続することになるための処理を実行する手段とを備える。
【0028】
この構成を採るときに、実行する手段は、無条件に処理を実行するのではなくて、グローバルネットワークへの接続のポリシーが許容することを条件にして処理を実行することがある。
【0029】
ここで、以上の各処理手段はコンピュータプログラムで実現できるものであり、このコンピュータプログラムは、半導体メモリなどのような適当な記録媒体に記録して提供することができる。
【0030】
このように構成される本発明では、親情報端末及び仮親情報端末として動作していない情報端末は、グローバルネットワークへの接続に用いられる情報端末(親情報端末であるが、仮親情報端末を経由する場合もある)が変更される場合に、その変更された情報端末の情報を入手して、その入手した情報の指定する情報端末(親情報端末あるいは仮親情報端末)に対して、グローバルネットワークへの接続を依頼する。
【0031】
このようにして、本発明によれば、情報端末同士が相互に情報をやり取りできる範囲内でローカルなネットワークを形成する通信システムで、情報端末の状況や利用者の状況やポリシーに合わせて、グローバルネットワークに接続する情報端末が動的に変更されるようになるので、グローバルネットワークへの接続が効率的かつ適切に実現できるようになる。
【0032】
次に、このように構成される本発明の処理の概要について説明する。
【0033】
本発明では、利用者の身の回りに存在し互いに情報をやり取りできる情報端末群を1つのローカルネットワークとして考え、そのローカルネットワークの中で最もグローバルネットワークへの接続に適した情報端末を親として動的に設定して、その親情報端末を介して、ローカルネットワークを形成する他の情報端末がグローバルネットワークを介した通信を行うことにより、ローカルネットワーク内の情報端末のグローバルネットワークへの接続及びグローバルネットワークを介した通信を効率化し、かつ様々な問題を解決することを実現する。
【0034】
この親情報端末を決定する際には、情報端末の状況および利用者や所有者のポリシーに合わせて決定することにより、最もグローバルネットワークへの接続に適した情報端末を親情報端末として決定するように処理している。
【0035】
本発明で扱うローカルネットワークの範囲の決定方法は実装によって異なるが、例えば、有線であれば、IPブロードキャストが有効な範囲で決定したり、無線であれば、電波の届く近傍の範囲で決定するというような方法を用いることが考えられる。
【0036】
本発明では、例えば、そのローカルネットワーク内にて有効なブロードキャストを使用して親情報端末を構成して、その構成情報を他の情報端末に伝達するように処理する。
【0037】
最適な親情報端末の判断は実装に依存する形となるが、例えば、情報端末のグローバルネットワーク接続に対するコスト値やスループット値、同一ローカルネットワーク内での連続存在時間などを組み合わせた値にて比較することで、最適な親情報端末としてどれが最適であるのかを判断する。
【0038】
また、これらの値を組み合わせる際の重み付けにおいて利用者のポリシーが反映されうるし、これらの値の組み合わせとは別に利用者からの接続に関するフィルタリングによるポリシーが適用される場合もある。
【0039】
次に、ローカルネットワークに新たな情報端末が追加された場合の処理について説明する。
【0040】
この場合には、その新たに追加された情報端末は、ブロードキャストにてローカルネットワーク内に親情報端末が既に存在しているのかどうかを問い合わせる。
【0041】
ローカルネットワーク内に既に親情報端末が存在している場合には、その親情報端末が自情報端末と新規追加の情報端末とのどちらの方が親に適しているのかを通信にて判断(新規追加の情報端末の方で判断することも可能である)して、適切な親情報端末を決定する。
【0042】
そして、親情報端末が変更された場合には、例えば、新たに親となった情報端末(この場合は、新規追加の情報端末)がブロードキャストにて新たな親情報をローカルネットワーク内に通知し、これにより、ローカルネットワーク内の他の情報端末が新たな親情報端末を経由してグローバルネットワークを介した通信を行うことが可能になる。
【0043】
親情報端末が変更されない場合には、新たに追加された情報端末は、既存の親情報(ブロードキャストによる問い合わせに応答して返信されてくる)に従ってグローバルネットワークを介した通信を行う。
【0044】
一方、ローカルネットワーク内に親が存在しない場合には、新たに追加された情報端末が親情報端末となって、親情報をブロードキャストにて他の情報端末に通知する。
【0045】
次に、図1を参照しつつ、ローカルネットワークを1つの要素として考え、その要素同士が一定時間、相互に情報をやり取りできる範囲内に存在する場合の処理について説明する。
【0046】
この図1では、親情報端末を決定する際に、グローバルネットワークへの接続の平均速度および接続時間、その接続に対するコストの要素が優れている情報端末を親として設定することを仮定してある。また、他の情報端末とローカルネットワークを形成するためには、その情報端末同士が近くに存在することが必要であると仮定してある。
【0047】
ローカルネットワーク内で親情報端末が決定されると、親以外の情報端末(子と称する)は、親情報端末を介してグローバルネットワークを介した通信を行う。したがって、親となれる情報端末は、グローバルネットワークに対する接続機能を持つ情報端末に限られる。
【0048】
また、個々の情報端末が近くに存在するかどうかを判定する方法としては、いくつかの方法が考えられる。例えば、出力の弱い無線形式で電波の有効範囲内を1つのローカルネットワークとして認識する方法や、有線でIPv6におけるルータから配布されるPrefix が同じ情報端末同士を1つのローカルネットワークとして認識する方法などが考えられる。
【0049】
はじめに、情報端末は近くに存在する情報端末とローカルネットワークを形成する。図1で説明するならば、手順101によって、情報端末1と情報端末2と情報端末3との間でローカルネットワークaが形成されて情報端末1が親となり、手順102によって、情報端末4と情報端末7と情報端末8との間でローカルネットワークbが形成されて情報端末4が親となり、手順103によって、情報端末6と情報端末9と情報端末10との間でローカルネットワークcが形成されて情報端末6が親となる。
【0050】
情報端末5も、手順104,105,106によって、近くに存在する情報端末とローカルネットワークを形成しようとするが、ローカルネットワークを形成できるほど近くに他の情報端末が存在しないことから、情報端末5はローカルネットワークを形成することができない。
【0051】
ローカルネットワークa,b,cが形成されると、情報端末間で形成されたローカルネットワークを1つの要素と捉え、要素間でローカルネットワークの形成を試みる。
【0052】
まず、手順107にて、ローカルネットワークaとローカルネットワークbとがローカルネットワークの形成を試みる。ローカルネットワークbの情報端末7がローカルネットワークaの有効範囲内に存在し、かつ一定時間近くに存在する状態を維持していたので、ローカルネットワークaとローカルネットワークbとでローカルネットワークAを形成する。
【0053】
同様にして、手順108,109にて、ローカルネットワークcもローカルネットワークを形成しようとするが、近くに他のローカルネットワークが存在しないために、ローカルネットワークcは、他のローカルネットワークとはローカルネットワークを形成することができない。
【0054】
このようにしてローカルネットワークの一部が重なることで上位階層のローカルネットワークが形成される場合には、その重なり部分に存在する情報端末を仮親となる情報端末として設定することで、両者のローカルネットワークに所属する情報端末がグローバルネットワークへの接続に適している方の親情報端末を介してグローバルネットワークへ接続するという処理を行うことになるが、この処理については後述する。
【0055】
図2に示すように、本発明では、まだ親情報端末が存在していない場合には、自情報端末が親となり、既に親情報端末が存在する場合には、例えば、子が親と通信を行う際に、図3に示すように、評価値vを使ってどちらが親となるのかを決定する処理を行うことで、適切な情報端末が親情報端末となるようにと親の交代を行っている。
【0056】
この評価値vは、上述したように、例えば、グローバルネットワークへの接続の平均速度および接続時間、その接続に対するコストの要素を使って決定しており、例えば、
v=((b1 +b2 +・・・+bx )/x)×k×t
b:スループット  x:計測回数
k:重み値     t:接続時間
という算出式に従って決定する。
【0057】
ここで、重み値kは、例えば、通信を行うためのコストなどに使用され、利用者のポリシーによって任意に決定されるものである。また、このv値とは別に、他の利用者からの接続に対するポリシーも存在する。
【0058】
以上のようにして、本発明では、情報端末の存在する状況によって、動的にグローバルネットワークへの接続のための最も適した親情報端末を決定することになる。
【0059】
【発明の実施の形態】
以下、実施の形態に従って本発明を詳細に説明する。
【0060】
図4に、本発明の一実施形態例を図示する。
【0061】
本実施形態例では、各情報端末がローカルネットワークを形成する際に、各情報端末のデフォルトゲートウェイの情報を親となる情報端末のアドレスに変更することにより親を決定する。これにより、子となる情報端末は、親情報端末を介してグローバルネットワークへ接続して通信を行うことができる。
【0062】
本実施形態例では、各情報端末は、情報端末間の情報交換の手段としてBluetoothインタフェースを備えている。Bluetoothインタフェースは、電波の有効範囲がおよそ10メートルで使用することができ、これにより、近くに存在する情報端末を判別してローカルネットワークDを形成する。また、より電波が強いものをより近くに存在する情報端末として認識する。
【0063】
このとき、情報端末1が無線LANによる無料接続のように最もコストが安く、かつ広帯域なグローバルネットワークに対する長時間の安定した接続能力を持っていれば、情報端末1を親情報端末として決定することで、情報端末2,3,5のデフォルトゲートウェイとして情報端末1を設定する(手順201)。
【0064】
そして、同様の手順にて、情報端末4を親とするローカルネットワークEが形成され、情報端末4を親情報端末として決定することで、情報端末5,6のデフォルトゲートウェイとして情報端末4を設定する(手順202)。但し、図4に示す状態は、この後の処理の状態を示している。
【0065】
このとき、いずれかのローカルネットワークのいずれかのパケット転送機能を持つ情報端末が他のローカルネットワークの有効範囲内に一定時間存在すると、その情報端末が仮親となって上位階層のローカルネットワークが形成される(手順203)。
【0066】
このようにして、上位階層のローカルネットワークが形成されると、ローカルネットワーク間の通信は仮親となる情報端末(仮親情報端末)を経由することによって行われることになる。
【0067】
本実施形態例の場合には、ローカルネットワークDがグローバルネットワークへの接続を行う形になり、ローカルネットワークEはグローバルネットワークに対する接続を行わない。ローカルネットワークEの仮親となりうる情報端末の中で、ローカルネットワークDの有効範囲内に存在する情報端末を仮親情報端末(この図4の例では情報端末5)として、ローカルネットワークEの親となる情報端末(この図4の例では情報端末4)のデフォルトゲートウェイを、この仮親のアドレスに変更することでローカルネットワークD,E間の通信を実現する(手順203)。
【0068】
このとき、仮親となった情報端末5の電波の有効範囲内に情報端末6は含まれないが、親情報端末4は当然含まれる。これから、仮親となる情報端末5が親情報端末4のデフォルトゲートウェイを自情報端末のアドレスに変更することにより、情報端末6は、「親情報端末4→仮親情報端末5→ローカルネットワークD」を経由してグローバルネットワークを介した通信を行えるのである。
【0069】
ここで、図5に示すように、親となりうる情報端末は、グローバルネットワークへの接続能力を持ち、更に、パケット転送とデータ通信を行えるものに限られる。パケット転送を行えることが必要となるのは、他の情報端末からのグローバルネットワークへの通信パケットを親情報端末が転送する必要があるからである。また、仮親となりうる情報端末は、少なくともパケット転送能力とデータ通信能力とを持つ必要がある。仮親となりうる情報端末は、グローバルネットワークへ接続を行う他のローカルネットワークに対して、自ローカルネットワークからのパケットを転送する必要があるからである。また子になりうる情報端末は、少なくともデータ通信を行えればよい。
【0070】
各ローカルネットワーク内にDHCPサーバ装置が存在する場合には、このDHCPサーバ装置が親情報端末を決定するとともに、仮親情報端末を経由して、ローカルネットワーク間の通信が行えるようにする処理を実行するという構成を採ることも可能である。
【0071】
すなわち、各ローカルネットワーク内にDHCPサーバ装置が既に存在する場合には、既存のDHCPサーバ装置に本発明の拡張部を追加し、最適な親情報端末をデフォルトゲートウェイとして動的に構成していくことで本発明を実施することも可能である。
【0072】
図6に、本発明を実現するDHCPサーバ装置の装置構成を図示する。
【0073】
この構成に示すように、本発明を実現するDHCPサーバ装置は、ネットワークインタフェースより受信するDHCPのリクエストに拡張情報が含まれている場合には、要求判別部において、そのメッセージを本発明を実現すべく用意される拡張DHCP動作部へ通知する。
【0074】
拡張DHCP動作部は、このメッセージを受信すると、既に親情報端末が構成されているのかを確認し、まだ構成されていない場合には、拡張情報を送信してきた情報端末を親情報端末としてDHCP構成情報を変更する。一方、既に親情報端末が構成されている場合には、既存の親情報端末のv値と拡張情報を送信してきた情報端末のv値とを比較することで、最適な親情報端末を選択してDHCP構成情報を変更する。
【0075】
図7に、拡張DHCPメッセージのフォーマットを示す。
【0076】
この図に示すように、拡張DHCPメッセージのフォーマットは、基本的には標準DHCPメッセージフォーマットとは変わることはなく、標準DHCPフォーマットの最後にあるオプションフィールド内に、拡張情報(親問い合わせ要求のメッセージであるのか否かを示す情報や、送信元情報端末のv値など)が含まれている点が異なる。
【0077】
図8に、情報端末が新規に追加されるときに、本発明を実現するDHCPサーバ装置が実行するフローチャートを図示し、図9に、親情報端末が何らかの理由で不在になった場合や、グローバルネットワークへの接続が不可能になった場合や、時間経過による最適な親情報端末の変更の際に、本発明を実現するDHCPサーバ装置が実行するフローチャートを図示する。
【0078】
先ず最初に、図8のフローチャートについて説明する。
【0079】
新規に追加される情報端末は、本発明を実現するDHCPサーバ装置からローカルネットワーク構成情報(図中ではNW情報と略記する)を取得する際に、拡張DHCPメッセージのオプションフィールドを使って、自情報端末のv値を本発明を実現するDHCPサーバ装置に通知する。
【0080】
これを受けて、本発明を実現するDHCPサーバ装置は、一旦、新規追加の情報端末に既存のローカルネットワーク構成情報を通知する。その後、既存の親情報端末のv値を調べ、新規追加の情報端末のv値と比較を行って最適な親情報端末を決定する。
【0081】
仮に新規追加の情報端末の方が親として最適であれば、新規追加の情報端末を親とするようにローカルネットワーク構成情報を新たに構成し、ローカルネットワーク内の各情報端末のローカルネットワーク構成情報を更新する。
【0082】
このようにして、本発明を実現するDHCPサーバ装置は、情報端末が新規に追加される場合には、図8のフローチャートに従って、最適な親情報端末を介してグローバルネットワークへ接続されることになるようにと、必要に応じて親情報端末を変更していくように処理するのである。
【0083】
次に、図9のフローチャートについて説明する。
【0084】
親情報端末が何らかの理由で不在になった場合や、グローバルネットワークへの接続が不可能になった場合や、時間経過による最適な親情報端末を変更する必要が生ずる場合には、それをトリガーとして、本発明を実現するDHCPサーバ装置は、ローカルネットワーク内の各情報端末に対して、それぞれのv値の通知を要求(拡張情報の通知要求)する。
【0085】
この通知要求を受けて、ローカルネットワーク内の各情報端末は、それぞれのv値を本発明を実現するDHCPサーバ装置に送信し、これを受けて、本発明を実現するDHCPサーバ装置は、送られてきたv値に従って最適な親を決定してローカルネットワーク構成情報を再構成し、新たなローカルネットワーク構成情報をローカルネットワーク内の各情報端末に通知する。
【0086】
このようにして、本発明を実現するDHCPサーバ装置は、親情報端末が何らかの理由で不在になった場合や、グローバルネットワークへの接続が不可能になった場合や、時間経過による最適な親情報端末を変更する必要が生ずる場合には、図9のフローチャートに従って、最適な親情報端末を介してグローバルネットワークへ接続されることになるようにと、最適な親情報端末を設定していくように処理するのである。
【0087】
図10に、DHCPサーバ装置がローカルネットワーク上に存在しない場合にあって、情報端末が新規に追加された場合に情報端末が本発明を実現すべく実行するフローチャートを図示し、図11及び図12に、DHCPサーバ装置がローカルネットワーク上に存在しない場合にあって、2つのローカルネットワークが接近した場合に情報端末が本発明を実現すべく実行するフローチャートを図示する。
【0088】
ここで、DHCPサーバ装置がローカルネットワーク上に存在しない場合には、Windows端末の自動IPアドレスの割り当てのように、同一セグメントのランダムなアドレスを個々の情報端末が自動的に設定することで、ローカルなIPネットワークを構成することができることを前提としている。
【0089】
先ず最初に、図10のフローチャートについて説明する。
【0090】
DHCPサーバ装置がローカルネットワーク上に存在しない場合には、本発明を実現するために、新規に追加された情報端末は、簡易なネットワークを構成すべくIPアドレスを割り当てると、自端末情報をブロードキャストにより参加したネットワーク全体に通知する。この通知に対して返答が戻ってこない場合には、自情報端末が親になって、親となったことをブロードキャストし、返答が戻ってくる場合には、返答を出した情報端末を親とする。
【0091】
一方、新規追加の情報端末によりブロードキャストされた端末情報を受信すると、親として設定されている情報端末は、自情報端末のv値と新規追加の情報端末のv値のどちらの方が高いのかを比較して、自情報端末のv値の方が高ければ、自端末情報をブロードキャストで通知する。
【0092】
これを受信すると、新規追加の情報端末及びローカルネットワーク内の各情報端末は、親情報端末を認識して各端末内の設定を行う。そして、新規追加の情報端末のv値の方が高ければ、上述したように、新規追加の情報端末が親となって端末情報をブロードキャストしてくるので、それまで親として動作していた情報端末及びローカルネットワーク内の各情報端末は、親情報端末を認識して各端末内の設定を行う。
【0093】
このようにして、情報端末は、DHCPサーバ装置が用意されない場合にあって、情報端末が新規に追加される場合には、図10のフローチャートに従って、最適な親情報端末を介してグローバルネットワークへ接続されることになるようにと、必要に応じて親情報端末を変更していくように処理するのである。
【0094】
次に、図11及び図12のフローチャートについて説明する。ここで、図11中に示す▲1▼〜▲4▼と図12に中に示す▲1▼〜▲4▼とは同一の箇所を示している。
【0095】
DHCPサーバ装置がローカルネットワーク上に存在しない場合にあって、ローカルネットワークAとローカルネットワークBという2つのローカルネットワークが存在するとする。
【0096】
この場合にあって、ローカルネットワークAに所属するある情報端末がローカルネットワークBの有効範囲内に一定時間存在すると、その情報端末(仮親情報端末)は、自分の所属するローカルネットワークAの親情報をローカルネットワークBにブロードキャストする。
【0097】
このローカルネットワークAの親情報を受信すると、ローカルネットワークBの親情報端末は、送られてきたローカルネットワークAの親情報端末のv値と、自分の所属するローカルネットワークBの親情報端末のv値とを比較して、ローカルネットワークBの親情報端末のv値の方が高いときには、ローカルネットワークAからの接続を受け入れるのかのポリシーを確認し、受け入れるのであれば、仮親情報端末に対して、ローカルネットワークBの親端末情報(親情報端末の端末情報)を通知する。
【0098】
このローカルネットワークBの親端末情報を受信すると、仮親情報端末は、自情報端末の情報とローカルネットワークBの親端末情報とをローカルネットワークAの親情報端末に通知してから、自情報端末をローカルネットワークAとローカルネットワークBとの間の通信を中継するゲートウェイとして構成する。
【0099】
このようにして、仮親情報端末の情報とローカルネットワークBの親端末情報とを受信すると、ローカルネットワークAの親情報端末は、ローカルネットワークBの親情報端末の方がグローバルネットワークへの接続に有利であることを考慮して、ローカルネットワークAのグローバルネットワークへの接続先を仮親情報端末とする。
【0100】
これにより、ローカルネットワークA内の各情報端末は、「ローカルネットワークAの親情報端末→仮親情報端末→ローカルネットワークBの親情報端末→グローバルネットワーク」という経路で、グローバルネットワークへアクセスすることが可能になる。
【0101】
一方、ローカルネットワークBの親情報端末は、送られてきたローカルネットワークAの親情報端末のv値と、自分の所属するローカルネットワークBの親情報端末のv値とを比較するときに、ローカルネットワークAの親情報端末のv値の方が高いときには、仮親情報端末に対して、ローカルネットワークBの親端末情報を通知し、これを受けて、仮親情報端末は、そのローカルネットワークBの親端末情報をローカルネットワークAの親情報端末に通知する。
【0102】
このローカルネットワークBの親端末情報を受信すると、ローカルネットワークAの親情報端末は、ローカルネットワークBからの接続を受け入れるのかのポリシーを確認し、受け入れるのであれば、仮親情報端末に対して開通通知を送信する。
【0103】
ローカルネットワークAの親情報端末から開通通知を受け取ると、仮親情報端末は、その開通通知をローカルネットワークBの親情報端末に送信するとともに、自情報端末をローカルネットワークAとローカルネットワークBとの間の通信を中継するゲートウェイとして構成する。
【0104】
このようにして、開通通知を受け取ると、ローカルネットワークBの親情報端末は、ローカルネットワークAの親情報端末の方がグローバルネットワークへの接続に有利であることを考慮して、ローカルネットワークBのグローバルネットワークへの接続先を仮親情報端末とする。
【0105】
これにより、ローカルネットワークB内の各情報端末は、「ローカルネットワークBの親情報端末→仮親情報端末→ローカルネットワークAの親情報端末→グローバルネットワーク」という経路で、グローバルネットワークへアクセスすることが可能になる。
【0106】
このようにして、情報端末は、DHCPサーバ装置が用意されない場合にあって、ローカルネットワークに重なりが生ずる場合には、図11及び図12のフローチャートに従って、両者のローカルネットワークに所属する情報端末がグローバルネットワークへの接続に適している方の親情報端末を介してグローバルネットワークへ接続するようにと処理するのである。
【0107】
図11及び図12のフローチャートでは、DHCPサーバ装置がローカルネットワーク上に存在しない場合を想定したが、DHCPサーバ装置がローカルネットワーク上に存在する場合には、DHCPサーバ装置が同様な処理を実行することでネットワークに重なりが生ずる場合における通信経路を決定することになる。
【0108】
すなわち、ローカルネットワークAに所属するある情報端末がローカルネットワークBの有効範囲内に一定時間存在すると、その情報端末(仮親情報端末)は、ローカルネットワークBのDHCPサーバ装置に対して、自分の所属するローカルネットワークAの親情報を通知する。
【0109】
このローカルネットワークAの親情報を受信すると、ローカルネットワークBのDHCPサーバ装置は、送られてきたローカルネットワークAの親情報と自分の所属するローカルネットワークBの親情報とを比較して、ローカルネットワークBの親情報端末の方がグローバルネットワークへの接続に有利であることを判断する場合には、ローカルネットワークAからの接続を受け入れるのかのポリシーを確認し、受け入れるのであれば、仮親情報端末に対して、自分の所属するローカルネットワークBの親端末情報(親情報端末の端末情報)を通知する。
【0110】
このローカルネットワークBの親端末情報を受信すると、仮親情報端末は、自情報端末の情報とローカルネットワークBの親情報端末の情報とをローカルネットワークAのDHCPサーバ装置に通知してから、自情報端末をローカルネットワークAとローカルネットワークBとの間の通信を中継するゲートウェイとして構成する。
【0111】
このようにして、仮親情報端末の情報とローカルネットワークBの親情報端末の情報とを受信すると、ローカルネットワークAのDHCPサーバ装置は、ローカルネットワークBの親情報端末の方がグローバルネットワークへの接続に有利であることを考慮して、ローカルネットワークAのグローバルネットワークへの接続先を仮親情報端末とする。
【0112】
これにより、ローカルネットワークA内の各情報端末は、「ローカルネットワークAの親情報端末→仮親情報端末→ローカルネットワークBの親情報端末→グローバルネットワーク」という経路で、グローバルネットワークへアクセスすることが可能になる。
【0113】
一方、ローカルネットワークBのDHCPサーバ装置は、送られてきたローカルネットワークAの親情報と自分の所属するローカルネットワークBの親情報とを比較するときに、ローカルネットワークAの親情報端末の方がグローバルネットワークへの接続に有利であることを判断する場合には、仮親情報端末に対して、ローカルネットワークBの親端末情報を通知し、これを受けて、仮親情報端末は、そのローカルネットワークBの親端末情報をローカルネットワークAのDHCPサーバ装置に通知する。
【0114】
このローカルネットワークBの親端末情報を受信すると、ローカルネットワークAのDHCPサーバ装置は、ローカルネットワークBからの接続を受け入れるのかのポリシーを確認し、受け入れるのであれば、仮親情報端末に対して開通通知を送信する。
【0115】
ローカルネットワークAのDHCPサーバ装置から開通通知を受け取ると、仮親情報端末は、その開通通知をローカルネットワークBのDHCPサーバ装置に送信するとともに、自情報端末をローカルネットワークAとローカルネットワークBとの間の通信を中継するゲートウェイとして構成する。
【0116】
このようにして、開通通知を受け取ると、ローカルネットワークBのDHCPサーバ装置は、ローカルネットワークAの親情報端末の方がグローバルネットワークへの接続に有利であることを考慮して、ローカルネットワークBのグローバルネットワークへの接続先を仮親情報端末とする。
【0117】
これにより、ローカルネットワークB内の各情報端末は、「ローカルネットワークBの親情報端末→仮親情報端末→ローカルネットワークAの親情報端末→グローバルネットワーク」という経路で、グローバルネットワークへアクセスすることが可能になる。
【0118】
このようにして、情報端末は、DHCPサーバ装置が用意されない場合にあって、ローカルネットワークに重なりが生ずる場合には、図11及び図12のフローチャートに従って、両者のローカルネットワークに所属する情報端末がグローバルネットワークへの接続に適している方の親情報端末を介してグローバルネットワークへ接続するようにと処理するのである。
【0119】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、互いに通信可能な情報端末がグローバルネットワークを介した通信を行う際に、最もグローバルネットワークへの接続に適した1つの情報端末を介して行うことができるようになる。
【0120】
これから、例えば、利用者が車に乗る場合には、利用者の持つ情報端末群のローカルネットワークを1つの要素として捉えることにより、利用者同士または車に備わっている情報端末の中で、最もグローバルネットワークへの接続に適した情報端末を介してグローバルネットワークを介した通信を行うことができるようになる。
【0121】
また、交通渋滞時においては、車を1つの要素として捉え、身近にいる車同士もしくは近くにあるHotSpot を含めて最もグローバルネットワークへの接続に適した情報端末を介したグローバルネットワークへの接続が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】通信路決定方法の説明図である。
【図2】親決めアルゴリズムの一例を示す図である。
【図3】親決め処理の一例を示す図である。
【図4】通信路決定方法の説明図である。
【図5】各情報端末の持つ機能の説明図である。
【図6】拡張されたDHCPサーバ装置の構成図である。
【図7】拡張DHCPメッセージのフォーマットである。
【図8】情報端末の追加時に実行するフローチャートである。
【図9】親情報端末の離脱時に実行するフローチャートである。
【図10】DHCPサーバ装置が存在しない場合における通信路決定方法のフローチャートである。
【図11】DHCPサーバ装置が存在しない場合における通信路決定方法のフローチャートである。
【図12】DHCPサーバ装置が存在しない場合における通信路決定方法のフローチャートである。
【符号の説明】
1〜10    情報端末
101〜109 手順

Claims (15)

  1. 情報端末同士が相互に情報をやり取りできる範囲内でローカルなネットワークを形成する通信システムで用いられる自律型通信路決定方法であって、
    ローカルネットワーク内でグローバルネットワークへの接続に最も適した情報端末を親情報端末として自律的に決定する過程と、
    ローカルネットワーク内の情報端末に対して、上記親情報端末を介してグローバルネットワークへ接続することを指示する過程とを備えることを、
    特徴とする自律型通信路決定方法。
  2. 請求項1記載の自律型通信路決定方法において、
    ローカルネットワークの一部が重なる場合に、双方のローカルネットワークの持つ上記親情報端末の内、どちらの方がグローバルネットワークへの接続に適しているのかを判断する過程と、
    上記判断結果に基づいて、両者のローカルネットワークに所属する情報端末がグローバルネットワークへの接続に適している方の上記親情報端末を介してグローバルネットワークへ接続することになるための処理を実行する過程とを備えることを、
    特徴とする自律型通信路決定方法。
  3. 請求項2記載の自律型通信路決定方法において、
    上記実行する過程では、グローバルネットワークへの接続のポリシーが許容することを条件にして処理を実行することを、
    特徴とする自律型通信路決定方法。
  4. 情報端末同士が相互に情報をやり取りできる範囲内でローカルなネットワークを形成する通信システムで用いられる情報端末であって、
    ローカルネットワークに所属する他の情報端末との間の応答関係に従って、自情報端末がグローバルネットワークへの接続を司る親情報端末として動作するのか否かを決定する手段と、
    上記親情報端末として動作している場合に、他の情報端末から端末情報を入手する手段と、
    上記入手した端末情報と自端末情報とから、該端末情報の入手元の情報端末と自情報端末の内のどちらの方がグローバルネットワークへの接続に適しているのかを判断して、自情報端末の方がグローバルネットワークへの接続に適していないことを判断する場合には、該入手元の情報端末に対して親情報端末として動作することを指示する手段とを備えることを、
    特徴とする情報端末。
  5. 請求項4記載の情報端末において、
    ローカルネットワークの一部が重なる場合に送信されてくる他のローカルネットワークの持つ上記親情報端末の端末情報と、上記親情報端末として動作している自情報端末の端末情報とから、どちらの方がグローバルネットワークへの接続に適しているのかを判断する手段と、
    上記判断結果に基づいて、両者のローカルネットワークに所属する情報端末がグローバルネットワークへの接続に適している方の上記親情報端末を介してグローバルネットワークへ接続することになるための処理を実行する手段とを備えることを、
    特徴とする情報端末。
  6. 請求項5記載の情報端末において、
    上記実行する手段は、グローバルネットワークへの接続のポリシーが許容することを条件にして処理を実行することを、
    特徴とする情報端末。
  7. 情報端末同士が相互に情報をやり取りできる範囲内でローカルなネットワークを形成する通信システムで用いられる情報端末であって、
    別のローカルネットワークと一部が重なる状態になったのか否かを検出する手段と、
    上記別のローカルネットワークと一部が重なる状態になったことを検出する場合に、そのローカルネットワークの持つグローバルネットワークへの接続を司る親情報端末に対して、自ローカルネットワークの持つ親情報端末の端末情報を送信する手段と、
    上記端末情報の送信に対する応答に従って、グローバルネットワークへの接続に適していない方の上記親情報端末を持つローカルネットワークに所属する情報端末が、自情報端末を経由して、もう一方のローカルネットワークの持つ上記親情報端末を介してグローバルネットワークへ接続することになるための処理を実行する手段とを備えることを、
    特徴とする情報端末。
  8. 情報端末同士が相互に情報をやり取りできる範囲内でローカルなネットワークを形成する通信システムで用いられるサーバ装置であって、
    ローカルネットワークに所属する情報端末の中に、グローバルネットワークへの接続に用いられる親情報端末が設定されていない場合に、それらの情報端末に対して端末情報を送信することを要求する手段と、
    上記要求に応答して送信されてくる端末情報から、グローバルネットワークへの接続に最も適している情報端末を親情報端末として決定する手段と、
    ローカルネットワークに所属する情報端末から端末情報が送信されてくる場合に、その端末情報と親情報端末として決定している情報端末の端末情報とから、親情報端末を変更するのか否かを判断する手段と、
    ローカルネットワークに所属する情報端末に対して、どの情報端末が親情報端末として動作するのかを通知する手段とを備えることを、
    特徴とするサーバ装置。
  9. 請求項8記載のサーバ装置において、
    ローカルネットワークの一部が重なる場合に送信されてくる一方のローカルネットワークの持つ上記親情報端末の端末情報と、自装置が決定したもう一方のローカルネットワークの持つ上記親情報端末の端末情報とから、どちらの方がグローバルネットワークへの接続に適しているのかを判断する手段と、
    上記判断結果に基づいて、両者のローカルネットワークに所属する情報端末がグローバルネットワークへの接続に適している方の上記親情報端末を介してグローバルネットワークへ接続することになるための処理を実行する手段とを備えることを、
    特徴とするサーバ装置。
  10. 請求項9記載のサーバ装置において、
    上記実行する手段は、グローバルネットワークへの接続のポリシーが許容することを条件にして処理を実行することを、
    特徴とするサーバ装置。
  11. 情報端末同士が相互に情報をやり取りできる範囲内でローカルなネットワークを形成する通信システムで用いられる情報端末であって、
    別のローカルネットワークと一部が重なる状態になったのか否かを検出する手段と、
    上記別のローカルネットワークと一部が重なる状態になったことを検出する場合に、そのローカルネットワークの持つグローバルネットワークへの接続を司る親情報端末を決定するサーバ装置に対して、自ローカルネットワークの持つ親情報端末の端末情報を送信する手段とを備えることを、
    特徴とする情報端末。
  12. 請求項4、5、6、7又は11記載の情報端末の実現に用いられる処理をコンピュータに実行させるための自律型通信路決定プログラム。
  13. 請求項8、9又は10記載のサーバ装置の実現に用いられる処理をコンピュータに実行させるための自律型通信路決定プログラム。
  14. 請求項4、5、6、7又は11記載の情報端末の実現に用いられる処理をコンピュータに実行させるための自律型通信路決定プログラムを記録した記録媒体。
  15. 請求項8、9又は10記載のサーバ装置の実現に用いられる処理をコンピュータに実行させるための自律型通信路決定プログラムを記録した記録媒体。
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