JP2004080356A - バイアス回路およびそれを用いた電力増幅装置 - Google Patents

バイアス回路およびそれを用いた電力増幅装置 Download PDF

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Abstract

【課題】携帯電話端末機等に用いる電力増幅器において、線形性を劣化させること無く、低出力時の効率を向上させるバイアス回路と、そのバイアス回路を用いた電力増幅器を提供する。
【解決手段】エミッタ接地の増幅トランジスタ107にバイアス電流を供給するためのトランジスタ102、トランジスタ103、トランジスタ104からなるカレントミラー構成のバイアス回路に、エミッタフォロアのトランジスタ104に並列に別のエミッタフォロアのトランジスタ106を接続し、それぞれのベースをトランスファーゲートをなすトランジスタ105で接続し、そのベース電位を増幅トランジスタ107の出力電力に応じた制御電圧でオン/オフすることにより、増幅トランジスタ107のベースに供給する電流値を自律的に制御する。
【選択図】  図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はバイアス回路とそれを用いた電力増幅装置に関し、特に移動体通信端末用途の電力増幅装置に対して用いられるバイアス回路に関する。
【0002】
【従来の技術】
携帯電話等の移動体端末機に用いる電力増幅器において、バッテリーの持続時間を延長するためには、使用頻度が高い低出力時の電力効率を向上することが重要である。そのためには、RF(Radio Frequency)信号が未入力状態での待機(アイドル)電流をできるだけ低く設定し、増幅器をB級動作に近いバイアス条件で用いるのが望ましい。
【0003】
しかしながら、単純に待機電流を低く設定すると、中間出力や高出力時における増幅器の線形性が劣化し、通信システムが要求する歪み規格を満たさなくなる。とくに、スペクトラム拡散技術を用いたCDMA(Code Division Multiple Access)方式の移動体通信機では、要求される歪み規格が厳しく、この問題が顕著である。したがって、携帯電話端末機に用いる電力増幅器では、システムの要求する歪み規格を満たしながら、かつ待機電流を低く抑え、低出力時の効率を向上させることが重要な技術要素の一つとなっている。
【0004】
この目的のため、従来、出力電力に応じてバイアスを調整して待機電流を変化させる方法が提案されている。例えば、特開2001−36351では、図8に示すように出力電力レベルをカプラ(方向性結合器)802で検知し、制御電圧生成部803を通して増幅器801のゲート電圧Vbにフィードバックしている。このような方式をとることによって、出力電力が小さいときはゲート電圧が低くなり、待機電流が低く設定されるのでB級動作に近づき、電力効率が向上する。一方、出力電力が大きくなると、それに応じてゲート電圧が高くなり、待機電流が高く設定されるのでA級動作に近づき、増幅器の線形性は改善する。したがって、低出力時における効率向上と、中・高出力時における歪み改善を同時に満たすことができる。
【0005】
また、増幅器としてバイポーラトランジスタを用いる場合は、温度補償などの目的で、バイアス回路を介してベース電流を供給することが一般的となっている。この際、B級動作ではコレクタ電流が出力電力に応じて増加するため、温度補償機能を有するカレントミラー回路とエミッタフォロア回路の機能を組み合わせて、増幅器から見たバイアス回路の出力インピーダンスを下げて電圧(電流)を供給する回路形式がよく用いられる。例えば、図9に示したようなバイアス回路を図8のゲイン/オフセットアンプ804と増幅トランジスタ801の間に設けて、ベース電流を供給することが一般的に行われる。図9に示した回路は、Ib=(Vref−2Vbe)/R×n(nはトランジスタ1002とトランジスタ1005のサイズ比=定数)の一定電流を電力増幅トランジスタ1005に供給するカレントミラー型のバイアス回路であるが、トランジスタ1004がエミッタフォロアの構成になっており、このトランジスタ1004を介して増幅トランジスタ1005のベースに電流を供給するので、増幅トランジスタ1005から見たバイアス回路のインピーダンスが低くなる。この場合、Vref端子の電圧を図8のフィードバック電圧Vcontで制御することによって、バイアス回路の電流値を変化させ、低出力時の効率向上を図ることができる。
【0006】
さらに、バイアス回路の他の従来例としては、図10に示したものもある。このバイアス回路では、トランジスタ1102とトランジスタ1103のベースとコレクタを短絡し、2段積みダイオードとして用いており、増幅トランジスタ1105の温度補償を行っている。
【0007】
また、増幅器の線形性を劣化させず、低出力時の効率を向上させる他の方法として、図11に示すように飽和出力(トランジスタサイズ)の異なる複数の増幅器を並列で使用する方法がある。例えば、特願平03−277003では、飽和出力の小さい増幅トランジスタ902と飽和出力の大きい増幅トランジスタ902’を並列に接続し、後者を完全なB級もしくは完全にピンチオフしたC級で動作させる。この際、増幅トランジスタ902はA級に近いバイアス条件で動作させる。この方法によれば、低出力時は増幅トランジスタ902’はオフ状態なので、増幅器全体の特性は増幅トランジスタ902のみの特性で決まる。この場合、増幅トランジスタ902はA級に近い状態で動作しているので線形性は良く、また増幅器全体から見ると低出力時でも、飽和出力の小さい増幅トランジスタ902は飽和出力に近い動作領域で動作しているのでトータルの電力効率は高い。入力電力が高くなると、飽和出力の大きい増幅トランジスタ902’の平均電流が徐々に増加し、増幅器全体の特性は増幅トランジスタ902’が支配的となり、増幅器全体として所望の電力レベルまで増幅することができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上記説明した従来例では、以下のような問題点があった。
【0009】
すなわち、図8の従来例では、検波電圧Vdetは出力電力に対して対数特性となるため、ログアンプ805を通し、線形な制御電圧にしてから、さらにゲイン/オフセットアンプ804で所望の制御電圧Vcontにしてから、ゲートに入力する。この場合、一般にFET特性はゲート電圧の変化に敏感な為、このような方法をとる場合、非常に精度の高い制御電圧Vcontを生成する必要がある。また増幅トランジスタ801がバイポーラトランジスタの場合は、ベース電圧に対してコレクタ電流は指数関数的に変化するため、さらに精度の高い制御電圧Vcontを生成する必要があり、技術的に困難であると同時にログアンプ805やゲイン/オフセットアンプ804の回路規模も大きくなるという問題があった。
【0010】
一方、図11の従来例では、増幅トランジスタ902’がオンになる電力レベルを所望の値に設定するためには、2つのトランジスタのサイズやバイアス条件を調整する必要がある。しかしながら、この調整は敏感な上に、B級にバイアス設定された増幅トランジスタ902’に電流が流れ始める領域では、非線形性が極めて強いため、2つのトランジスタ特性を滑らかに接続することは非常に困難であるという問題があった。
【0011】
また、図12は、図11の従来例における増幅器の入力電力に対して(a)出力電力と電力効率、(b)歪み指標である隣接チャネル漏洩電力、(c)ベース電流、をそれぞれ示しているが、飽和出力の大きい増幅トランジスタ902’の待機電流Iccが0Aに設定されている。このとき、低出力時の効率は、飽和電力の小さい増幅トランジスタ902で決まるので、増幅器全体の効率も高くなる。しかしながら、飽和出力の大きい増幅トランジスタ902’は、非常に非線形性の強いバイアス条件で用いられているので、図12(b)に示すように中間出力で歪み規格を満たさなくなるという問題点があった。
【0012】
そこで、本発明の主な目的は、携帯電話端末機等に用いる電力増幅器において、線形性を劣化させること無く、低出力時の効率を向上させるバイアス回路と、そのバイアス回路を用いた電力増幅器を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、被バイアス回路に対して、電流を供給する複数の電流供給経路を有し、少なくとも1の前記電流供給経路の導通、非導通の切替えを行う切替手段を有することを特徴として構成する。
【0014】
請求項1に記載の発明によれば、被バイアス回路に対して、複数の電流供給経路を有し、少なくとも1の前記電流供給経路の導通、非導通の切替えを行うので、被バイアス回路への電流供給量を調整することができる。
【0015】
上記課題を解決するため、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記切替手段の切替を制御する制御手段を備えることを特徴として構成する。
【0016】
請求項2に記載の発明によれば、切替手段の切替を制御する制御手段を備えるので、被バイアス回路への電流供給量を制御することができる。
【0017】
上記課題を解決するため、請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、前記電流供給経路には、前記切替手段としてのスイッチング素子が挿入されており、前記制御手段は、少なくとも1の前記スイッチング素子のオンオフにより前記切替を制御することを特徴として構成する。
【0018】
請求項3に記載の発明によれば、切替手段としてスイッチング素子が挿入されているので、スイッチング素子のオンオフにより被バイアス回路への電流供給量を調整することができる。
【0019】
上記課題を解決するため、請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の発明において、前記スイッチング素子はエミッタ−コレクタ間の導通をベース電圧で制御するトランジスタであることを特徴として構成する。
【0020】
請求項4に記載の発明によれば、エミッタフォロア構成のトランジスタを備えるので、エミッタフォロア構成のトランジスタのオンオフにより、被バイアス回路への電流供給量を調整することができる。
【0021】
上記課題を解決するため、請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の発明において、前記被バイアス回路は電力増幅器であり、前記トランジスタのエミッタから前記電力増幅器に電流を供給することを特徴として構成する。
【0022】
請求項5に記載の発明によれば、前記トランジスタのエミッタからの電力増幅器への電流供給量を調整することにより、電力増幅器の線形性を劣化させること無く、低出力時の効率を向上させることができる。
【0023】
上記課題を解決するため、請求項6に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、定電流回路を有することを特徴として構成する。
【0024】
請求項6に記載の発明によれば、定電流回路を有するので、前記被バイアス回路の温度補償を行うことができる。
【0025】
上記課題を解決するため、請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の発明において、前記被バイアス回路はエミッタ接地の増幅トランジスタであり、前記定電流回路は、エミッタ接地の第1トランジスタと、エミッタが前記第1トランジスタのベースに接続され、ベースが前記第1トランジスタのコレクタに接続される第2トランジスタと、ベースが前記第1トランジスタのコレクタに接続され、前記電流供給経路としてエミッタから前記増幅トランジスタのベースに電流を供給するエミッタフォロア構成の第3トランジスタと、を含んで構成され、前記第3トランジスタと並列に接続される前記別の電流供給経路としての第4トランジスタと、コレクタが前記第3トランジスタのベースに接続され、エミッタが前記第4トランジスタのベースに接続される第5トランジスタと、前記第5トランジスタのベース電位を制御することにより、前記電流供給経路として前記第4トランジスタのエミッタから前記増幅トランジスタのベースに電流が供給されるか否かを制御する制御手段と、を備えることを特徴として構成する。
【0026】
請求項7に記載の発明によれば、制御手段により電力供給経路に設けられたトランジスタのオンオフを行い、複数の電流供給経路の導通・非導通の切替制御をすることができる。
【0027】
上記課題を解決するため、請求項8に記載の発明は、請求項6に記載の発明において、前記被バイアス回路はエミッタ接地の増幅トランジスタであり、前記定電流回路は、ベースとコレクタが短絡されダイオード接続されたエミッタ接地の第6トランジスタと、ベースとコレクタが短絡されダイオード接続され、エミッタが前記第6トランジスタのベースとコレクタに接続された第7トランジスタと、ベースが前記第7トランジスタのコレクタに接続され、前記電流供給経路としてエミッタから前記増幅トランジスタのベースに電流を供給するエミッタフォロア構成の第8トランジスタと、を含んで構成され、前記第8トランジスタと並列に接続される前記別の電流供給経路としての第9トランジスタと、コレクタが前記第8トランジスタのベースに接続され、エミッタが前記第9トランジスタのベースに接続される第10トランジスタと、前記第10トランジスタのベース電位を制御することにより、前記電流供給経路として前記第9トランジスタのエミッタから前記増幅トランジスタのベースに電流が供給されるか否かを制御する制御手段と、を備えることを特徴として構成する。
【0028】
請求項8に記載の発明によれば、制御手段により電力供給経路に設けられたトランジスタのオンオフを行い、複数の電流供給経路の導通・非導通の切替制御をすることができる。
【0029】
上記課題を解決するため、請求項9に記載の発明は、請求項2乃至8いずれか1項に記載の発明において、前記制御手段は、前記切替手段の制御を、前記被バイアス回路の電気特性に基づいて行うことを特徴として構成する。
【0030】
請求項9に記載の発明によれば、被バイアス回路の電気特性に基づいて電気供給経路の切替制御をすることができる。
【0031】
上記課題を解決するため、請求項10に記載の発明は、電力増幅器が複数段直列に接続された電力増幅装置であって、少なくともいずれか1の前記電力増幅器に、請求項1乃至請求項9いずれか1項に記載のバイアス回路における前記電流供給経路から電流が供給されることを特徴として構成する。
【0032】
請求項10に記載の発明によれば、直列に接続された増幅器の電力供給量を調整するので、効率を向上させ、歪み特性の劣化を抑制することができる。
【0033】
上記課題を解決するため、請求項11に記載の発明は、電力増幅器が複数並列に接続された電力増幅装置であって、前記並列に接続されたそれぞれの前記電力増幅器は、請求項1乃至請求項9いずれか1項に記載のバイアス回路におけるいずれか1の前記電流供給経路と対をなし、それぞれ対となる前記電流供給経路から前記電力増幅器に電流を供給することを特徴として構成する。
【0034】
請求項11に記載の発明によれば、並列に接続された電力増幅器への電流供給を切り替えることにより、それぞれの増幅器のサイズに応じた電流供給を行うことにより効率を向上させ、歪み特性の劣化を抑制することができる。
【0035】
上記課題を解決するため、請求項12に記載の発明は、請求項10又は11に記載の発明において、前記被バイアス回路への電力増幅経路から電気信号を取得する検知手段と、取得された電気信号の状態に応じた制御電圧を変換生成する変換生成手段と、を備え、前記制御手段は、前記生成された制御電圧によって、前記電力増幅器に供給するベース電流を自律的に制御することを特徴として構成する。
【0036】
請求項12に記載の発明によれば、電力増幅経路から電気信号を取得し、その状態に応じた制御電圧を変換生成することにより、生成された制御電圧によって、電力増幅器に供給するベース電流を自律的に制御することができる。
【0037】
上記課題を解決するため、請求項13に記載の発明は、請求項12に記載の発明において、前記検知手段が、前記電力増幅経路に結合するカプラであることを特徴として構成する。
【0038】
請求項13に記載の発明によれば、電力増幅経路に結合するカプラを用いることにより、被バイアス回路への電力増幅経路から電気信号を取得することができる。
【0039】
上記課題を解決するため、請求項14に記載の発明は、請求項12に記載の発明において、前記検知手段が、前記電力増幅経路に接続された直列接続の容量と抵抗素子とからなることを特徴として構成する。
【0040】
請求項14に記載の発明によれば、直列接続の容量と抵抗素子とを用いることにより、被バイアス回路への電力増幅経路から電気信号を取得することができる。
【0041】
上記課題を解決するため、請求項15に記載の発明は、請求項12に記載の発明において、前記変換手段が、ダイオードの整流性を用いた回路であることを特徴として構成する。
【0042】
請求項15に記載の発明によれば、ダイオードの整流性を用いることにより取得された電気信号の状態に応じた制御電圧を変換生成することができる。
【0043】
【発明の実施の形態】
本発明の上記および他の目的、特徴および利点を明確にすべく、本発明の代表的な実施の形態を以下に詳述する。
【0044】
なお、以下に説明する各実施の形態は、例えば携帯電話等の移動体通信端末機などに用いられる電力増幅器に本発明を適用した場合についてのものである。なお、本発明は下記の各実施形態に限定されず、本発明の技術思想の範囲内において、実施形態は適宜変更され得ることはもちろんである。
1.第1実施形態
まず、本発明に係る第1実施形態について図1を用いて説明する。
【0045】
図1は、本発明に係る第1実施形態としてのバイアス回路の回路図が示されている。
【0046】
図1に示すように、被バイアス回路はエミッタ接地の増幅トランジスタ107であり、第1トランジスタとしてのエミッタ接地のトランジスタ102のベースとコレクタが、第2トランジスタとしてのトランジスタ103のエミッタとベースにそれぞれ接続され、トランジスタ102のコレクタは抵抗101を介して電源端子につながれるとともに、第3トランジスタとしてのエミッタフォロア構成のトランジスタ104のベースに接続され、トランジスタ104のエミッタから増幅トランジスタ107のベースに電流を供給するカレントミラー構成のバイアス回路であり、定電流回路を含んでいる。また、トランジスタ104と並列に電流供給経路及び第4トランジスタとしてのエミッタフォロア構成のトランジスタ106が接続され、さらにトランジスタ104のベースとトランジスタ106のベースは、第5トランジスタとしてのトランスファーゲートをなすトランジスタ105のコレクタとエミッタにそれぞれ接続され、制御手段としてのトランジスタ105のベース電位Vcontを制御することにより、トランジスタ106のエミッタから増幅トランジスタ107のベースに電流が供給されるか否かを制御する。
【0047】
トランスファーゲートをなすトランジスタ105のベース電位Vcontが低電位のときは、トランジスタ106にはベース電流が供給されないので、バイアス回路全体の動作上、無視できる。トランジスタ102とトランジスタ103を2段積みにしているので、端子Aの電位は2Vbe(Vbe:ベース−エミッタ間電圧)となる。したがって、Vref端子に流れる電流はIref=(Vref−2Vbe)/R(温度によらず一定)となる。トランジスタ102とトランジスタ103のサイズ比が、トランジスタ107とトランジスタ104のサイズ比に等しく、かつトランジスタ102と増幅トランジスタ107のサイズ比をnとすると、Ib1=(Vref−2Vbe)/R×n=一定のベース電流が、増幅トランジスタ107に供給されることになる。
【0048】
トランスファーゲートをなすトランジスタ105のVcontが高電位になると、エミッタフォロアを構成するトランジスタ106のベースに電流が流れ込むので、トランジスタ106が動作し、エミッタから流れる電流はIb1と同様にIb2=(Vref−2Vbe)/R×n=一定となる。したがって、増幅トランジスタ107のベースには、Ibtotal=Ib1+Ib2の電流が供給されることになる。
【0049】
このように、トランスファーゲートをなすトランジスタ105のベース電位を制御することにより、電力供給経路の導通・非導通の切替を行うため、被バイアス回路のベースの電流供給量を制御することができる。
【0050】
また本回路はカレントミラー構成を有するため、増幅トランジスタ107に、温度に依存しない一定ベース電流を供給することが可能である。
2.第2実施形態
次に本発明に係る第2実施形態について図2を用いて説明する。
【0051】
図2は、本発明に係る第2実施形態としてのバイアス回路の回路図を示したものである。
【0052】
図2に示すように、被バイアス回路はエミッタ接地の増幅トランジスタ207であり、第6トランジスタとしてのエミッタ接地のトランジスタ202のベースとコレクタが短絡され、それが、ベースとコレクタが短絡された第7トランジスタとしてのトランジスタ203のエミッタに接続され、トランジスタ203のコレクタは抵抗201を介して電源端子につながれるとともに、第8トランジスタとしてのエミッタフォロア構成のトランジスタ204のベースに接続され、トランジスタ204のエミッタから増幅トランジスタ207のベースに電流を供給するバイアス回路であり、定電流回路を含んでいる。またトランジスタ204と並列に電流供給経路及び第9トランジスタとしてのエミッタフォロア構成のトランジスタ206が備えられており、さらにトランジスタ204のベースとトランジスタ206のベースは、第10トランジスタとしてのトランスファーゲートをなすトランジスタ205のコレクタとエミッタにそれぞれ接続され、制御手段としてのトランジスタ205のベース電位Vcontを制御することにより、トランジスタ206のエミッタから増幅トランジスタ207のベースに電流が供給されるか否かを制御する。
【0053】
このように、本実施形態では、トランジスタ204とトランジスタ206を並列に使用し、その間をトランスファーゲートをなすトランジスタ205で接続している。第1実施形態と同様に、トランスファーゲートをなすトランジスタ205のベース電位Vcontが低電位のときは、トランジスタ206にはベース電流が供給されないので、バイアス回路の動作上無視でき、トランジスタ204のみから増幅トランジスタ207のベースに電流Ib1が供給される。
【0054】
トランスファーゲートをなすトランジスタ205のVcontが高電位になると、トランジスタ206のベースに電流が流れ込むので、トランジスタ206が動作し、増幅トランジスタ207のベースには、Ibtotal=Ib1+Ib2の電流が流れるようになる。
【0055】
このように、トランスファーゲートをなすトランジスタ205のベース電位を制御することにより、電力供給経路の導通・非導通の切替を行うため、被バイアス回路のベースの電流供給量を制御することができる。
【0056】
また本回路は、ベースとコレクタを短絡してダイオードとして用いるトランジスタ202とトランジスタ203を2段積みで使用する構成を有しているため、増幅トランジスタ207に、温度に依存しない一定ベース電流を供給することが可能である。
3.第3実施形態
次に本発明に係る第3実施形態について図3及び図4を用いて説明する。なお本実施形態は、上記第1実施形態のバイアス回路を、バイポーラトランジスタ2段増幅トランジスタのベース電流値の調整に適用した場合についてのものである。図3は本発明に係る第3実施形態としての増幅装置を示したブロック図であり、図4は本発明に係る第3実施形態としての増幅装置をより具体的に示した回路図である。
【0057】
まず図3において、出力電力もしくは入力電力を検知手段としての電力モニタ部303で検知し、検知した電力から変換生成手段としての制御電圧生成部304で生成した制御電圧Vcontをバイアス回路305に入力する。なおバイアス回路305は、第1実施形態のバイアス回路である。出力電力が低いときは、トランスファーゲートをなすトランジスタ105がオフになっており、片側のエミッタフォロアのトランジスタ104のみから増幅器のベースに電流Ib1が供給され、出力電力が高くなるとトランスファーゲートをなすトランジスタ105がオンになり、他方のエミッタフォロアのトランジスタ106からもベース電流Ib2が供給されるようにベース電流を自律的に調整する機能を有する。
【0058】
次に、本実施形態の電力増幅装置を図4により詳細に説明する。
【0059】
図4に示すバイアス回路405は上記第1実施形態のバイアス回路である。入力信号としてのRF信号は、ローパス型の整合回路を通して初段の増幅トランジスタ401に入力される。増幅されたRF信号は、やはりローパス型の整合回路を通して終段の増幅トランジスタ402のベースに入力され、さらに増幅される。この際、RF信号の一部は、RC直列回路からなる検知手段としての電力モニタ部403を通して取り出される。取り出されたRF信号は、変換生成手段としての制御電圧生成部404によって、DC信号Vcontに変換される。制御電圧生成部404には例えばダイオードの整流性を用いた回路を用いることができる。
【0060】
Vcontは、第1実施形態のバイアス回路405のうち図1におけるトランスファーゲートをなすトランジスタ105のベースに入力される。この際、制御電圧生成部404では、抵抗分割によってRF信号が無いときのVcontの値を、トランススファーゲートをなすトランジスタ105がオフになるような値に設定しておく。この場合、バイアス回路405からは、トランジスタ104からのIb1のみが終段の増幅トランジスタ402に供給される。RF電力が大きくなると、電力モニタ部403から取り出される信号強度も大きくなり、Vcontも大きくなる。Vcontが、一定の値を超えると、トランスファーゲートをなすトランジスタ105がオンになり、トランジスタ106からのIb2も終段の増幅トランジスタ402に供給される。
【0061】
したがって、出力電力が低いときは、待機電流は低く抑えられ、増幅器の線形性が劣化する中間出力時は待機電流が高く設定され、歪み特性の劣化が抑制されるというという効果がもたらされる。
【0062】
次に本実施形態の動作原理と効果を図5を用いて詳細に説明する。図5は、増幅器の出力電力に対して(a)歪み指標である隣接チャネル漏洩電力、(b)増幅器の電力効率、(c)制御電圧Vcont、(d)終段の増幅トランジスタ402に供給されるベース電流、をそれぞれ示している。図5(a)、(b)に示すように、従来、待機電流Iccが30mAの時は、低出力時の電力効率は高いが、中間出力で歪み規格を満たさなくなり、逆に待機電流Iccが100mAの時は、歪み規格は満たすものの、低出力時の効率が低いという問題があった。これに対し本発明のバイアス回路を用いると、出力電力が低くトランスファーゲートをなすトランジスタ105がオフの場合は、トランジスタ106のベースに電流が供給されないため、図5(d)に示すようにIb1のみが電力増幅器トランジスタ402に供給される。このときIb1=30/β mA (βは電流利得)になるようにトランジスタ104のサイズを設定しておくと待機電流はIcc=30 mAになる。
【0063】
出力電力が高くなり、トランスファーゲートをなすトランジスタ105がオンになると、図5(d)に示すようにIb1に加えてIb2も増幅トランジスタ402に供給されるようになる。このときIb2=70/β mAになるようにトランジスタ106のサイズをあらかじめ決めておけば、Icc=β(Ib1+Ib2)=100 mAとなり、高出力時に歪みの規格を満たすことができる。
【0064】
したがって、低出力時は待機電流が低いB級に近いバイアス条件で増幅器が高効率で動作し、出力電力が高くなると自律的に待機電流が増加し、増幅器の線型性が良いA級に近いバイアス条件で動作するため、使用頻度の高い低出力時の電力効率を向上し、バッテリーの寿命を向上することができ、また低出力時の高効率を維持しながら、出力電力が高くなっても、電力増幅器の歪み特性を劣化させないことができる。さらに、実施形態で用いられるバイアス回路は、付加的な電流供給経路をトランスファーゲートをなすトランジスタで付加したり切り離したりする構成のため、複雑な外部回路を必要とせず、並列に接続された個々のエミッタフォロアに対して、バイアス回路本来のカレントミラーの構成を維持している為、バイアス回路が本来有する温度補償機能を維持することが可能である。
【0065】
このように、本実施形態においては待機電流の低減による低出力時の効率向上と、中間出力領域での歪み規格が同時に満足されていることが分かる。しかも、本実施形態においてはトランスファーゲートをなすトランジスタ105がオンであるかオフであるかが問題であり、制御電圧Vcontに高い精度が要求されない為、上述の従来例の図9で用いていたようなログアンプ805やゲイン/オフセットアンプ804が不要であり、図9における検波電圧Vdetを制御電圧Vcontとして直接用いることができる。そのため、従来例に比べ、簡便な構成で出力電力に応じたバイアス制御を行うことができる。
【0066】
なおバイアス回路405の位置には、上記第2実施形態に係るバイアス回路を用いても上記と同様の効果が得られる。
【0067】
また本実施形態において、直列RC回路で電力をモニタしたが、例えば、RF線路上にカプラを設けて電力をモニタしても良い。
【0068】
また、初段増幅器と終段増幅器の中間で電力をモニタしたが、初段増幅器の前の入力電力や終段増幅器の出力電力を検知しても良い。
4.第4実施形態
次に本発明に係る第4実施形態について図6を用いて説明する。なお本実施形態は、上記第1実施形態のバイアス回路を、増幅器の切替えについて適用したものである。図6は本発明に係る第4実施形態としての増幅器の回路を示した図である。
【0069】
図6に示すように、前段の増幅器としての増幅トランジスタ601、終段の増幅器としての増幅トランジスタ602と増幅トランジスタ602’、検知手段としての電力モニタ部603、変換生成手段としての制御電圧生成部604、バイアス回路605を含んで構成される。バイアス回路605は上記第1実施形態のバイアス回路である。電力モニタ部603、制御電圧生成部604の具体的な構成は、例えば、第3の実施例で説明した図4と同じで良い。本実施例では、サイズの小さい増幅トランジスタ602とサイズの大きい増幅トランジスタ602’を並列に用いている。バイアス回路605の動作は第1の実施例で上に説明したとおりであり、出力電圧の低いときは、Ib1のみ供給される。Ib1は、サイズの小さい増幅器トランジスタ602のベースに接続され、A級に近い状態で動作するようにIb1(Vb1)の値を決定する。
【0070】
この場合、増幅トランジスタ602の線形性は良く、また増幅器全体から見ると低出力時でも、サイズの小さい増幅トランジスタ602は飽和に近い動作領域で使用できるので電力効率も良い。そして入力電力が高くなるとバイアス回路605から、Ib2が供給されるようになり、増幅トランジスタ602’がオンするため、全体の特性は増幅トランジスタ602’が支配的となり、所望の電力レベルまで出力することができる。
【0071】
したがって、本実施形態のように、出力電力が低いときは飽和出力の小さいトランジスタを用いることによって電力効率を向上でき、歪み特性が劣化する中間出力時では待機電流が比較的高く設定された飽和電力の大きなトランジスタがオンするので、歪み特性の劣化が抑制されるという効果がもたらされる。
【0072】
このことを図7を用いてさらに詳細に説明する。図12を用いて上述したように従来技術では、中間出力で歪み規格を満たさなくなるのに対し、図1に示した本発明のバイアス回路と図6に示した増幅器の構成を用いると、飽和出力が大きい増幅トランジスタ602’の待機電流はIcc=70mA程度に設定されているので、歪み規格を満たしている。しかも、本発明では飽和出力の大きい増幅トランジスタ602’は、低出力時は自動的にオフしているので、飽和出力の小さい増幅トランジスタ602のみで効率が決まり、増幅器全体としての低出力時の効率は高くなる。
【0073】
このように、低出力時は、飽和出力の小さい増幅器が飽和に近い高効率な条件で動作し、出力電力が高くなると自律的に飽和出力の大きな増幅器が動作するため、使用頻度の高い低出力時の電力効率を向上し、バッテリーの寿命を向上することができ、また低出力時の高効率を維持しながら、出力電力が高くなっても、電力増幅器の歪み特性を劣化させないことができる。さらに、本実施形態で用いられるバイアス回路は、付加的な電流供給経路をトランスファーゲートをなすトランジスタで付加したり切り離したりする構成のため、複雑な外部回路を必要とせず、並列に接続された個々のエミッタフォロアに対して、バイアス回路本来の構成を維持している為、バイアス回路が本来有する温度補償機能を維持することが可能である。
【0074】
なお、バイアス回路605の位置には、上述の第2実施形態のバイアス回路を用いても上記と同様の効果が得られる。
【0075】
また本実施形態において、直列RC回路で電力をモニタしたが、例えば、RF線路上にカプラを設けて電力をモニタしても良い。
【0076】
また、初段増幅器と終段増幅器の中間で電力をモニタしたが、初段増幅器の前の入力電力や終段増幅器の出力電力を検知しても良い。
【0077】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、携帯電話などの移動体通信端末機などに用いられる電力増幅器において、使用頻度の高い低出力時の電力効率を向上し、バッテリーの寿命を向上することができる。
【0078】
さらに、低出力時の高効率を維持しながら、出力電力が高くなっても、電力増幅器の歪み特性を劣化させないことができる。
【0079】
さらに、以上の効果を有しながら、さらにバイアス回路本来が持つ温度補償機能を維持することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態のバイアス回路の回路図である。
【図2】本発明の第2実施形態のバイアス回路の回路図である。
【図3】本発明の第3実施形態を表す増幅器のブロック図である。
【図4】本発明の第3実施形態を表す増幅器の回路図である。
【図5】本発明の第3実施の形態の効果を表す図である。
【図6】本発明の第4の実施形態の増幅器のブロック図である。
【図7】本発明の第4実施形態の効果を表す図である。
【図8】増幅器のバイアスを制御する機能を有する従来の増幅器のブロック図である。
【図9】従来のカレントミラー型バイアス回路図である。
【図10】従来のカレントミラー型バイアス回路図である。
【図11】飽和出力の異なる増幅器を並列に接続した従来の増幅器のブロック図である。
【図12】飽和出力の異なる増幅器を並列に接続した従来例の問題点を示す図である。
【符号の説明】
102…トランジスタ
103…トランジスタ
104…トランジスタ
105…トランジスタ
106…トランジスタ
107…増幅トランジスタ
202…トランジスタ
203…トランジスタ
204…トランジスタ
205…トランジスタ
206…トランジスタ
207…増幅トランジスタ
301…増幅トランジスタ
302…増幅トランジスタ
303…電力モニタ部
304…制御電圧生成部
305…バイアス回路
306…バイアス回路
401…増幅トランジスタ
402…増幅トランジスタ
403…電力モニタ部
404…制御電圧生成部
405…バイアス回路
406…バイアス回路
601…増幅トランジスタ
602…増幅トランジスタ
602’…増幅トランジスタ
603…電力モニタ部
604…制御電圧生成部
605…バイアス回路
606…バイアス回路
801…増幅トランジスタ
802…電力モニタ部
803…制御電圧生成部
804…ゲイン/オフセットアンプ
805…ログアンプ
902…増幅トランジスタ
902’…増幅トランジスタ
1004…トランジスタ
1005…増幅トランジスタ
1104…トランジスタ
1105…増幅トランジスタ

Claims (15)

  1. 被バイアス回路に対して、電流を供給する複数の電流供給経路を有し、少なくとも1の前記電流供給経路の導通、非導通の切替えを行う切替手段を有することを特徴とするバイアス回路。
  2. 前記切替手段の切替を制御する制御手段を備えることを特徴とする請求項1に記載のバイアス回路。
  3. 前記電力供給経路には、前記切替手段としてのスイッチング素子が挿入されており、
    前記制御手段は、少なくとも1の前記スイッチング素子のオンオフにより前記切替を制御することを特徴とする請求項2に記載のバイアス回路。
  4. 前記スイッチング素子は、エミッタ−コレクタ間の導通をベース電圧で制御するトランジスタであることを特徴とする請求項3に記載のバイアス回路。
  5. 前記被バイアス回路は電力増幅器であり、前記トランジスタのエミッタから前記電力増幅器に電流を供給することを特徴とする請求項4に記載のバイアス回路。
  6. 前記被バイアス回路の温度補償を行う定電流回路を有することを特徴とする請求項1に記載のバイアス回路。
  7. 前記被バイアス回路はエミッタ接地の増幅トランジスタであり、
    前記定電流回路は、
    エミッタ接地の第1トランジスタと、
    エミッタが前記第1トランジスタのベースに接続され、ベースが前記第1トランジスタのコレクタに接続される第2トランジスタと、
    ベースが前記第1トランジスタのコレクタに接続され、前記電流供給経路としてエミッタから前記増幅トランジスタのベースに電流を供給するエミッタフォロア構成の第3トランジスタと、
    を含んで構成され、
    前記第3トランジスタと並列に接続される前記別の電流供給経路としての第4トランジスタと、
    コレクタが前記第3トランジスタのベースに接続され、エミッタが前記第4トランジスタのベースに接続される第5トランジスタと、
    前記第5トランジスタのベース電位を制御することにより、前記電流供給経路として前記第4トランジスタのエミッタから前記増幅トランジスタのベースに電流が供給されるか否かを制御する制御手段と、
    を備えることを特徴とする請求項6に記載のバイアス回路。
  8. 前記被バイアス回路はエミッタ接地の増幅トランジスタであり、
    前記定電流回路は、
    ベースとコレクタが短絡されダイオード接続されたエミッタ接地の第6トランジスタと、
    ベースとコレクタが短絡されダイオード接続され、エミッタが前記第6トランジスタのベースとコレクタに接続された第7トランジスタと、
    ベースが前記第7トランジスタのコレクタに接続され、前記電流供給経路としてエミッタから前記増幅トランジスタのベースに電流を供給するエミッタフォロア構成の第8トランジスタと、
    を含んで構成され、
    前記第8トランジスタと並列に接続される前記前記別の電流供給経路としての第9トランジスタと、
    コレクタが前記第8トランジスタのベースに接続され、エミッタが前記第9トランジスタのベースに接続される第10トランジスタと、
    前記第10トランジスタのベース電位を制御することにより、前記電流供給経路として前記第9トランジスタのエミッタから前記増幅トランジスタのベースに電流が供給されるか否かを制御する制御手段と、
    を備えることを特徴とする請求項6に記載のバイアス回路。
  9. 前記制御手段は、前記切替手段の制御を、前記被バイアス回路の電気特性に基づいて行うことを特徴とする請求項2乃至8いずれか1項に記載のバイアス回路。
  10. 電力増幅器が複数段直列に接続された電力増幅装置であって、少なくともいずれか1の前記電力増幅器に、請求項1乃至請求項9いずれか1項に記載のバイアス回路における前記電流供給経路から電流が供給されることを特徴とする電力増幅装置。
  11. 電力増幅器が複数並列に接続された電力増幅装置であって、前記並列に接続されたそれぞれの前記電力増幅器は、請求項1乃至請求項9いずれか1項に記載のバイアス回路におけるいずれか1の前記電流供給経路と対をなし、それぞれ対となる前記電流供給経路から前記電力増幅器に電流を供給されることを特徴とする電力増幅装置。
  12. 前記被バイアス回路への電力増幅経路から電気信号を取得する検知手段と、
    取得された電気信号の状態に応じた制御電圧を変換生成する変換生成手段と、
    を備え、
    前記制御手段は、前記生成された制御電圧によって、前記電力増幅器に供給するベース電流を自律的に制御することを特徴とする請求項10又は11に記載の電力増幅装置。
  13. 前記検知手段が、前記電力増幅経路に結合するカプラであることを特徴とする請求項12に記載の電力増幅装置。
  14. 前記検知手段が、前記電力増幅経路に接続された直列接続の容量と抵抗素子とからなることを特徴とする請求項12に記載の電力増幅装置。
  15. 前記変換手段が、ダイオードの整流性を用いた回路であることを特徴とする請求項12に記載の電力増幅装置。
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